JP2005081680A - 重包装袋用積層フィルム及びこのフィルムを用いた重包装袋 - Google Patents

重包装袋用積層フィルム及びこのフィルムを用いた重包装袋 Download PDF

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Abstract

【課題】 ヒートシール性、透明性、表面光沢、印刷適性等の特性に優れるとともに、積み重ねられた状態においても高い商品アピール性を発揮することが可能であり、米袋や肥料袋等の重包装袋として好適に用いることができる重包装袋用の積層フィルムを提供すること。
【解決手段】 ポリエチレンとポリプロピレンの共押出しにより形成された積層フィルムであって、該積層フィルムの内層を形成するポリエチレンがメタロセン触媒により重合され、該積層フィルムの外層を形成するポリプロピレンがメタロセン触媒によりランダム重合されてなるとともに、該外層を形成するポリプロピレンには、メタロセン触媒により重合されたポリエチレンが5〜50重量%の割合で混合されてなる重包装袋用積層フィルムとする。
【選択図】 図5

Description

本発明は、米袋等の重量物を包装する重包装袋用の積層フィルム及びこのフィルムを用いた重包装袋に関する。
米袋や肥料袋は1袋の重容量が大きいことから、店頭等では積み重ねられた状態で保管、販売されているのが一般的である。
これらの袋の表面及び裏面には、袋の内容物である商品の特性をアピールするための様々なデザインの印刷が施されているが、高く積み上げられた状態では袋の側面しか視認できないため、表面及び裏面の印刷のみでは商品アピール性に劣り、高く積み上げられた状態でも充分に高い商品アピール性を得るためには、袋の側面に印刷を施すことが必要となる(図6参照)。
従来、米袋や肥料袋等の重量物を包装する重包装袋をプラスチックフィルムから製造する方法としては、インフレーションフィルム成形法により得られたチューブ状フィルムに印刷を施して製造する方法、シート状フィルムに表面印刷を施した後にヒートシールにて製袋する方法、シート状フィルムに裏面印刷を施し、これを別のシート状フィルムとラミネートした後、ヒートシールにて製袋する方法などが存在している。
しかしながら、これら従来の製袋方法は、いずれも重包装袋への適用において問題点を有していた。
先ず、インフレーションフィルム成形法により得られたチューブ状フィルムに印刷を施す製袋方法では、チューブ状フィルムの両端が予め折り畳まれていることから、両端部に印刷を施すことが困難であるが、製袋した際においてはこの両端部が袋の側面となることから、積み重ねられることが多い重包装袋において商品アピール性に劣るという問題があった。
次に、シート状フィルムに表面印刷を施した後にヒートシールにて製袋する方法では、シートの幅方向の任意の位置に印刷を施すことができるため、製袋形態として落袋強度に優れる封筒貼りを行った場合でも、袋の側面となる部分に様々なデザインを施すことが可能となり、商品アピール性に優れるものの、封筒貼り部のヒートシール強度が低くなるため、積み重ね時や輸送時に大きな引張り力が生じる重包装袋では、ヒートシール部分から袋が破れてしまうおそれがあるという問題があった。
また、シート状フィルムに裏面印刷を施し、これを別のシート状フィルムとラミネートした後、ヒートシールにて製袋する方法では、上記方法と同様に商品アピール性に優れ、さらに裏面印刷であるために袋の外面光沢に優れるものとなるが、封筒貼り部のヒートシール強度が低くなることに加え、ラミネート工程が増えることによるコストアップが生じるという問題があった。
一方、特許文献1には、ポリエチレンフィルム積層体を使用した袋が開示されている。
この特許文献1に開示されたポリエチレンフィルム積層体は、メタロセンを触媒として重合されたポリエチレンフィルムの積層体であり、従来のチーグラー触媒で重合されたポリエチレンフィルムに比べると、透明性やヒートシール性等の点で優れたものであったが、米袋や肥料袋等の重包装袋としての適用を考慮した場合には、充分に満足できる特性を備えているとは言い難かった。
特開2000−943号公報
本発明は上記従来技術の有する問題点を悉く解決すべくなされたものであって、ヒートシール性、透明性、表面光沢、印刷適性等の特性に優れるとともに、積み重ねられた状態においても高い商品アピール性を発揮することが可能であり、米袋や肥料袋等の重包装袋として好適に用いることができる重包装袋用積層フィルム及びこのフィルムを用いた重包装袋を提供せんとするものである。
請求項1に係る発明は、ポリエチレンとポリプロピレンの共押出しにより形成された積層フィルムであって、該積層フィルムの内層を形成するポリエチレンがメタロセン触媒により重合され、該積層フィルムの外層を形成するポリプロピレンがメタロセン触媒によりランダム重合されてなるとともに、該外層を形成するポリプロピレンには、メタロセン触媒により重合されたポリエチレンが5〜50重量%の割合で混合されてなることを特徴とする重包装袋用積層フィルムに関する。
請求項2に係る発明は、ポリエチレンとポリプロピレンの共押出しにより形成された積層フィルムから構成され、該積層フィルムの内層を形成するポリエチレンがメタロセン触媒により重合され、該積層フィルムの外層を形成するポリプロピレンがメタロセン触媒によりランダム重合されてなるとともに、該外層を形成するポリプロピレンには、メタロセン触媒により重合されたポリエチレンが5〜50重量%の割合で混合されてなり、この積層フィルムの内層が内面に位置し、外層が外面に位置するように封筒貼りにて形成されてなることを特徴とする重包装袋に関する。
請求項1に係る発明によれば、ポリエチレンとポリプロピレンの共押出しにより形成されるため、ラミネート工程を必要とせず比較的低コストで製造することができる。また、積層フィルムの内層を形成するポリエチレンがメタロセン触媒により重合され、該積層フィルムの外層を形成するポリプロピレンがメタロセン触媒によりランダム重合されているため、高いヒートシール強度を発揮することができ、製袋形態として落袋強度に優れる封筒貼りによる重包装袋への適用を好適に行うことが可能である。しかも、このように重包装袋に適用する場合に、袋の側面となる部分にも印刷を施すことができるので、積み重ねられて保管・販売されることが多い米袋や肥料袋等の重包装袋において高い商品アピール性を発揮することが可能となる。さらに、優れた表面光沢及び透明性を有し、表面に美麗な印刷を施すことができる重包装袋を得ることが可能となる。
また、積層フィルムの外層を形成するポリプロピレンにポリエチレンが5〜50重量%の割合で混合されているため、高いヒートシール強度を得ることができるとともに、優れた表面光沢を得ることができ、しかも印刷インキ乾燥時におけるフィルム収縮を小さく抑えることができるため、多色印刷の際の柄ずれを防ぎ、美麗な印刷仕上がりを得ることが可能となる。
しかも、ポリプロピレンに混合されるポリエチレンがメタロセン触媒により重合されているため、非常に優れたヒートシール性を得ることができる。
請求項2に係る発明によれば、ポリエチレンとポリプロピレンの共押出しにより形成されるため、ラミネート工程を必要とせず比較的低コストで製造できる重包装袋が得られる。また、積層フィルムの内層を形成するポリエチレンがメタロセン触媒により重合され、該積層フィルムの外層を形成するポリプロピレンがメタロセン触媒によりランダム重合されているため、高いヒートシール強度を発揮することができ、積み重ね時や輸送時に大きな引張り力が生じる重包装袋において、ヒートシール部分から袋が破れてしまうことを防止できる。さらに、製袋形態として封筒貼りを採用しているため、落袋強度に優れ、しかも袋の側面となる部分にも印刷を施すことができるので、積み重ねられて保管・販売されることが多い米袋や肥料袋等において高い商品アピール性を発揮することが可能となる。さらに、優れた表面光沢及び透明性を有し、表面に美麗な印刷を施すことができる重包装袋となる。
また、積層フィルムの外層を形成するポリプロピレンにポリエチレンが5〜50重量%の割合で混合されているため、高いヒートシール強度と優れた表面光沢を有する重包装袋となる。また、印刷インキ乾燥時におけるフィルム収縮を小さく抑えることができるため、多色印刷の際の柄ずれを防ぎ、美麗な印刷仕上がりを有する重包装袋が得られる。
しかも、ポリプロピレンに混合されるポリエチレンがメタロセン触媒により重合されているため、封筒貼部のヒートシール強度が高い重包装袋を得ることができる。
以下、本発明に係る重包装袋用積層フィルム及びこのフィルムを用いた重包装袋の好適な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明に係る重包装袋用積層フィルムの第一実施形態を示す模式断面図である。
第一実施形態に係る重包装袋用積層フィルム(1)は、ポリエチレンからなる内層(2)と、ポリプロピレンからなる外層(3)とから構成された二層構造の積層フィルムである。
このような内層(2)と外層(3)を備えた積層フィルム(1)は共押出しにより形成される。一般的に、製袋用の積層フィルムとしては、共押出しフィルムとラミネートフィルムが存在するが、本発明では共押出しフィルムを用いることで、ラミネート工程を必要とせず比較的低コストで製造することが可能となる。
尚、共押出しの方法は、インフレーション法、Tダイ法(フラットダイ法)のいずれであってもよい。
積層フィルム(1)の内層(2)を形成するポリエチレン(L−LDPE)はメタロセン触媒により重合されたものであり、積層フィルム(1)の外層(3)を形成するポリプロピレン(ランダムPP)はメタロセン触媒によりランダム重合されたものである。
メタロセン触媒により重合されたポリエチレンやポリプロピレンは、側鎖の分岐が少なく、分子量、コモノマーの分布が均一であり、高い透明性、剛性、耐熱性、ヒートシール強度が得られる。
このように、メタロセン触媒により重合されたポリエチレンを内層に、メタロセン触媒によりランダム重合されたポリプロピレンを外層に、それぞれ有する積層フィルム(1)は、内外層いずれも高いヒートシール性を有する為、封筒貼りにて製袋した際に、非常に高いヒートシール強度(ヒートシール部分の剥離強度)が得られ、重包装袋用の積層フィルムとして好適に用いることができる。
また、高耐熱性を有するポリプロピレンを製袋した際の外層(外面)とすることによって、印刷時のフィルムの延びが防がれて美麗な印刷面を得ることが可能となる上に、このポリプロピレンがメタロセン触媒によりランダム重合されているため、優れた表面光沢と高い透明性を有する重包装袋を得ることが可能となる。
また、外層(3)を形成するポリプロピレンにはポリエチレンが混合される。
ポリエチレンの割合は、混合樹脂全体の5〜50重量%、より好ましくは10〜40重量%とされる。
これは、ポリエチレンの割合が5%未満であると、封筒貼りした際のヒートシール強度が弱くなり、50%を超えると、表面光沢の低下や印刷インキ乾燥時のフィルム収縮の増加を招くからである。
上記外層(3)を形成するポリプロピレンに混合されるポリエチレンには、メタロセン触媒により重合されたものが用いられる。
このように、外層(3)を形成するポリプロピレンに混合されるポリエチレンを、メタロセン触媒により重合されたものとすることにより、封筒貼りにて製袋した際に、より高いヒートシール強度(ヒートシール部分の剥離強度)と高い透明性、光沢が得られ、重包装袋用の積層フィルムとして好適に用いることができる。
このような二層構造からなる第一実施形態の積層フィルム(1)において、外層と内層の厚みの比率は、外層を1としたときに内層が1〜4であることが好ましい。これは、内層が薄すぎると低温落袋時に破袋しやすく、またヒートシール強度の低下や低温でのヒートシール適性に劣ることとなり、逆に厚すぎると印刷インキ乾燥時に熱収縮が大きくなり、いずれの場合も好ましくないからである。
図2は、本発明に係る重包装袋用積層フィルムの第二実施形態を示す模式断面図である。
第二実施形態に係る重包装袋用積層フィルム(1)は、ポリエチレンからなる内層(2)と、ポリエチレンからなる中層(4)と、ポリプロピレンからなる外層(3)とから構成された三層構造を有している。
このような内層(2)と中層(4)と外層(3)を備えた積層フィルム(1)は共押出しにより形成される。尚、共押出しの方法は、インフレーション法、Tダイ法(フラットダイ法)のいずれであってもよい。
第二実施形態に係る積層フィルム(1)において、ポリエチレンからなる内層(2)及びポリプロピレンからなる外層(3)については、上記第一実施形態の積層フィルムに用いられる内層(2)及び外層(3)と全く同様の構成を採用することができる。
すなわち、積層フィルム(1)の内層(2)を形成するポリエチレンはメタロセン触媒により重合されたものであり、積層フィルム(1)の外層(3)を形成するポリプロピレンはメタロセン触媒によりランダム重合されたものである。
また、外層(3)を形成するポリプロピレンにはポリエチレンが混合され、混合されるポリエチレンの割合は、混合樹脂全体の5〜50重量%、より好ましくは10〜40重量%とされる。
そして、上記外層(3)を形成するポリプロピレンに混合されるポリエチレンには、メタロセン触媒により重合されたものが用いられる。
上記したように、ポリエチレンからなる内層(2)及びポリプロピレンからなる外層(3)について、第一実施形態の積層フィルムに用いられる内層(2)及び外層(3)と全く同様の構成を採用することにより、上記第一実施形態の説明で述べたのと同様の優れた作用効果が奏され、重包装袋用の積層フィルムとして極めて好適なものとなる。
第二実施形態に係る積層フィルム(1)が、第一実施形態のものと異なっている点は、ポリエチレンからなる内層(2)及びポリプロピレンからなる外層(3)の間に、ポリエチレンからなる中層(4)が介在されている点である。
中層(4)を形成するポリエチレンとしては、従来のチーグラー触媒で重合されたポリエチレン(L−LDPE)を使用すればよい。
このように、ポリエチレンからなる内層(2)及びポリプロピレンからなる外層(3)の間に、ポリエチレンからなる中層(4)を介在させることによって、第一実施形態の積層フィルムに比べて低温でのヒートシール適性を確保しながら、印刷インキ乾燥時の熱収縮が小さいという点で優れたものとなる。
このような三層構造からなる第二実施形態の積層フィルム(1)において、外層と中層と内層の厚みの比率は、外層を1としたときに中層が1〜4、内層が1〜3であることが好ましい。これは、中層が薄すぎると印刷インキ乾燥時の熱収縮が大きくなり、厚すぎると低温でのヒートシール性が劣ることとなり、内層が薄すぎるとヒートシール強度の低下となり、厚すぎると印刷インキ乾燥時の熱収縮が大きくなり、いずれの場合も好ましくないからである。
尚、本発明においては、第二実施形態の積層フィルムにおいて、中層(4)として従来のチーグラー触媒で重合されたポリエチレン(L−LDPE)に代えてメタロセン触媒で重合されたポリエチレン(L−LDPE)、HDPE、LDPE等を用いることも可能である。
また、中層(4)を二層以上に形成して、全体として四層以上の多層構造を有する積層フィルムとすることも可能である。
本発明に係る重包装袋は、上記第一実施形態又は第二実施形態の積層フィルム(1)を用いて、該積層フィルム(1)の内層(2)が内面に位置し、外層(3)が外面に位置するように封筒貼りにより形成される。
図3乃至図5は、本発明に係る重包装袋の製造方法を示す概略図である。尚、図3では、第二実施形態に係る積層フィルム(1)を使用した場合が示されている。
本発明に係る重包装袋は、上記第一実施形態又は第二実施形態の積層フィルム(1)、即ちメタロセン触媒により重合されたポリエチレンからなる内層(2)とメタロセン触媒によりランダム重合されたポリプロピレンからなる外層(3)とを備えた共押出しにより製造された積層フィルム(1)を使用して製造される。
先ず、この積層フィルム(1)の外層(3)表面に所望のデザインの印刷が施される。
そして、積層フィルム(1)の印刷が施された外層(3)が表面側、内層(2)が内面側となるように、フィルムの対向する左右両辺を内向きに折り曲げる(図4参照)。
そして、折り曲げられた左右両辺の端部同士を所定幅で重ね合わせ、その重なり合った部分(5)と下辺部の所定幅部分(6)を熱溶着により封止することによって、本発明に係る重包装袋(7)が得られる。
以下、本発明の実施例及び比較例を示すことによって本発明の効果をより明確なものとする。但し、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
1.積層フィルムの製造
(実施例1)
三層空冷インフレーションフィルム成形機(モダンマシナリー社製、外層機55mmφ、中層機65mmφ、内層機55mmφ、ダイス450φ)にて、外層がメタロセン触媒で重合されたランダムPP(日本ポリケム社製、ウィンテックWFX4TA MFR7.0、密度0.900g/cm)(以下、PP−1と略)とメタロセン触媒で重合されたL−LDPE(日本ポリケム社製、カーネルPE340 MFR3.5、密度0.880g/cm)(以下、PE−1と略)を90:10の比率で混合したものであり、中層がチーグラー触媒で重合されたL−LDPE(以下、PE−2と略)であり、内層がメタロセン触媒で重合されたL−LDPE(日本ポリケム社製、カーネルPE270 MFR2.5、密度0.907g/cm)(以下、PE−3と略)である三層積層フィルムを製造した。
成形温度は185℃であり、得られたフィルムは厚み90μm、幅740mm、各層の厚み比が外層:中層:内層=1:3:2であった。
(実施例2)
実施例1において、外層を形成するPP−1とPE−1の混合比率を70:30にした以外は実施例1と同じ条件で三層積層フィルムを製造した。
(比較例1)
実施例1において、外層をPP−1のみから形成した以外は実施例1と同じ条件で三層積層フィルムを製造した。
(比較例2)
実施例1において、外層をPP−1のみから形成した以外は実施例1と同じ条件で三層積層フィルムを製造した。
(比較例3)
実施例1において、外層をチーグラー触媒で重合されたランダムPP(日本ポリケム社製、ノバテックFG3D、MFR7.0、密度0.900g/cm)とPE−1を70:30の比率で混合したもので形成した以外は実施例1と同じ条件で三層積層フィルムを製造した。
(比較例4)
実施例1において、外層をPE−1とチーグラー触媒で重合されたL−LDPE(東ソー社製、ルミタック12−1 MFR0.8、密度0.900g/cm)とを70:30の比率で混合したもので形成した以外は実施例1と同じ条件で三層積層フィルムを製造した。
(比較例5)
実施例2において、内層をチーグラー触媒で重合されたL−LDPE(東ソー社製、ニポロンZ ZF220、MFR2.0、密度0.913g/cm)から形成した以外は実施例2と同じ条件で三層積層フィルムを製造した。
(比較例6)
実施例1において、外層をメタロセン触媒で重合されたL−LDPE(宇部興産社製、ユメリット4540F、MFR4.0、密度0.944g/cm)から形成した以外は実施例1と同じ条件で三層積層フィルムを製造した。
上記実施例1〜2、比較例1〜6の積層フィルムの構成を表1にまとめた。
尚、表1において、メタロセン触媒で重合されたランダムPPは「PP−M」、チーグラー触媒で重合されたランダムPPは「PP−Z」、メタロセン触媒で重合されたポリエチレンは「PE−M」、チーグラー触媒で重合されたポリエチレンは「PE−Z」と略した。
Figure 2005081680
2.特性評価
上記実施例1〜2、比較例1〜6により得られたシート状の積層フィルムについて、印刷適性、封筒貼部シール強度、透明性、表面光沢の各項目を評価した。結果を表2に示す。
Figure 2005081680
尚、各項目の評価方法は以下の通りとした。
印刷適性は、6色グラビア転輪印刷機(中島精機エンジニアリング製GE−2−6、シリンダー幅1100mm、巻出テンション100N、巻取テンション70N、乾燥温度40℃、印刷速度150m/min)を用いて、シート状フィルム(厚み90μm、幅740mm)の表面に6色印刷を施し、印刷されたフィルムの柄の重なり部分の最大にずれた距離をフィルムの幅方向と長さ方向でそれぞれ測定し、ずれた距離が0.5mm未満のものを○、0.5〜1.0mmのものを△、1.0mmより大きいものを×と評価した。
封筒貼部シール強度は、シート状の積層フィルムの表面(外層)と裏面(内層)を重ね合わせ、ヒートシーラー機(志賀包装機製)を用いて、シール温度120℃、シール圧力0.1MPa、シール時間1秒の条件でヒートシールを行い、その後シール幅15mmの短冊状に切り出し、引張試験機(島津製作所製AGS100D、シール幅15mm、引張速度300m/min)を用いてシールされている部分の剥離強度を測定し、剥離強度が18N/15mm以上のものを○、13〜17N/15mmのものを△、12N/15mm以下のものを×と評価した。
透明性は、JIS K7105に準拠してヘイズ値を測定した。
表面光沢は、JIS K7105に準拠してグロス値を測定した。
表2の結果から明らかなように、実施例1〜2により得られた積層フィルムは、印刷適性、封筒貼部シール強度、透明性、表面光沢の全ての評価項目において優れた特性値を示し、重包装袋用のフィルムとして極めて好適に用いられることが分かった。
これに対して、比較例1〜6により得られた積層フィルムは、印刷適性、封筒貼部シール強度、透明性、表面光沢の全ての評価項目において高い特性を示すものはなく、重包装用袋のフィルムとして満足できる品質のものは得られなかった。
比較例の結果を更に詳しく考察すると、外層を形成するポリプロピレンにポリエチレンが混合されていないと封筒貼部シール強度が低くなり(比較例1参照)、外層を形成するポリプロピレンに混合されるポリエチレンの比率が多いと(50%超)、印刷適性、透明性、表面光沢が悪くなり(比較例2参照)、外層を形成するポリプロピレンがチーグラー触媒で重合されたものであると封筒貼部シール強度及び表面光沢が低くなり(比較例3参照)、外層のポリプロピレンに混合されるポリエチレンまたは内層を形成するポリエチレンがチーグラー触媒で重合されたものであると封筒貼部シール強度、透明性、表面光沢が低くなり(比較例4及び5参照)、外層をポリエチレンから形成すると印刷適性、封筒貼部シール強度、透明性、表面光沢が悪くなることが分かった(比較例6参照)。
この結果から、重包装袋用のフィルムに要求される印刷適性、封筒貼部シール強度、透明性、表面光沢の全ての評価項目で優れた特性を得るためには、A)外層をポリプロピレン、内層をポリエチレンから形成すること、B)内層を形成するポリエチレンがメタロセン触媒により重合されていること、C)外層を形成するポリプロピレンがメタロセン触媒によりランダム重合されていること、D)外層を形成するポリプロピレンにポリエチレンが5〜50重量%の割合で混合されていること、E)外層を形成するポリプロピレンに混合されたポリエチレンがメタロセン触媒により重合されたものであること、という5つの条件を全て満足する必要があるといえる。そして、本発明に係る積層フィルムはこれらの条件を全て満たしている。
また、重包装袋として高い商品アピール性を得るためには、F)封筒貼りによる製袋であることが要求され、製造コストの面からは、G)共押出しによる製造であることが要求されるが、本発明はこれらの要求も全て満たすものである。
本発明は、米袋や肥料袋等の重量物を収容する重包装袋に対して適用可能である。
本発明に係る重包装袋用積層フィルムの第一実施形態を示す模式断面図である。 本発明に係る重包装袋用積層フィルムの第二実施形態を示す模式断面図である。 本発明に係る重包装袋の製造方法を示す概略図である。 本発明に係る重包装袋の製造方法を示す概略図である。 本発明に係る重包装袋の製造方法を示す概略図である。 重包装袋を積み重ねた状態を示す側面図である。
符号の説明
1 重包装袋用積層フィルム
2 内層
3 外層
7 重包装袋

Claims (2)

  1. ポリエチレンとポリプロピレンの共押出しにより形成された積層フィルムであって、該積層フィルムの内層を形成するポリエチレンがメタロセン触媒により重合され、該積層フィルムの外層を形成するポリプロピレンがメタロセン触媒によりランダム重合されてなるとともに、該外層を形成するポリプロピレンには、メタロセン触媒により重合されたポリエチレンが5〜50重量%の割合で混合されてなることを特徴とする重包装袋用積層フィルム。
  2. ポリエチレンとポリプロピレンの共押出しにより形成された積層フィルムから構成され、該積層フィルムの内層を形成するポリエチレンがメタロセン触媒により重合され、該積層フィルムの外層を形成するポリプロピレンがメタロセン触媒によりランダム重合されてなるとともに、該外層を形成するポリプロピレンには、メタロセン触媒により重合されたポリエチレンが5〜50重量%の割合で混合されてなり、この積層フィルムの内層が内面に位置し、外層が外面に位置するように封筒貼りにて形成されてなることを特徴とする重包装袋。

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