JP2020105342A - 硬化性樹脂組成物、ドライフィルム、硬化物、配線基板及び電子部品 - Google Patents

硬化性樹脂組成物、ドライフィルム、硬化物、配線基板及び電子部品 Download PDF

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Abstract

【課題】エポキシ樹脂本来の優れた特性を保ちつつ、ドライフィルムとしての成膜性及び透明性に優れた硬化物を得るのに好適な硬化性樹脂組成物の提供。【解決手段】エポキシ樹脂と、酸無水物と、下式の構造を含むセルロースナノファイバーからなる硬化性樹脂組成物。(R1は、飽和又は不飽和の、環状直鎖状又は分岐状の炭化水素基であり、R2は、水素、又は、飽和若しくは不飽和の、環状、直鎖状若しくは分岐状の炭化水素基)【選択図】なし

Description

本発明は、セルロースナノファイバーを含む硬化性樹脂組成物、ドライフィルム、硬化物、配線基板及び電子部品に関する。
エポキシ樹脂は、これを硬化させることにより、接着性、機械特性、耐水性、耐薬品性、耐熱性、電気絶縁性等の諸特性に優れた硬化物が得られることから、塗料、接着剤、コンポジット材、成形材、注形材料、各種コーティング材、層間絶縁材やソルダーレジスト等のプリント配線板材料など、幅広い技術分野で使用されている。
なかでも、プリント配線板材料では、このエポキシ樹脂を含む硬化性樹脂組成物は、配線板の多機能化にともない、より一層優れた特性が求められている。例えば、配線板への部品実装や配線の高密度化、薄型化が進むなか、このエポキシ樹脂を含む硬化性樹脂組成物には、高い電気絶縁性や高熱伝導性、低熱線膨張性(熱寸法安定性)、優れた難燃性などが求められている。
また、半導体パッケージ用のプリント配線板材料では、上記硬化性樹脂組成物は、膜厚制御の観点から支持フィルム上に成膜したドライフィルムの形態で用いられている。
一方、微細なセルロース繊維をエポキシ樹脂などの樹脂中に分散した複合体を配線基板として用いた発明が提案されている(特許文献1参照)。
また、セルロースナノファイバーを含むエポキシ樹脂組成物は、その透明性という特徴から発光ダイオードの封止材としての用途が期待されている。
特開2012−119470号公報
確かに、特許文献1に記載された硬化性樹脂組成物は、エポキシ樹脂等の樹脂中に、特定のセルロース繊維が分散しているので、軽量で、ガラスエポキシ基板(FR−4)のようなガラス繊維に起因した基板の割れが生じにくい。しかも、エポキシ樹脂本来の諸特性に優れた硬化物を得ることができる。
しかしながら、特許文献1に記載された硬化性樹脂組成物では、特にセルロースナノファイバーを含むエポキシ樹脂組成物をドライフィルムの形態で使用しようとすると、セルロースナノファイバーの疎水化処理の方法によっては、またエポキシ樹脂の硬化系によっては、硬化物の透明性を損ねたり、支持フィルム上への成膜(塗布、乾燥)時に塗膜にひび割れやスジが入りやすいという問題や、ラミネート後には硬化膜が脆くなるといった問題が生じやすくなるということに、発明者らは新たに気付いた。
そこで、本発明の目的は、エポキシ樹脂本来の接着性や機械特性、耐水性、耐薬品性、耐熱性、電気絶縁性等の優れた特性を保ちつつ、ドライフィルムとしての成膜性及び透明性に優れた硬化物を得るのに好適な硬化性樹脂組成物、前記硬化性組成物を用いたドライフィルム及び硬化物、硬化物を用いた配線板及び電子部品を提供することにある。
本発明者らは、上記目的の実現に向け鋭意検討するなかで、エポキシ樹脂に対する微細セルロース繊維の分散性が低く樹脂組成物の流動性が悪化することや、化学修飾基によっては微細セルロース繊維から脱離して硬化成分と反応することで、成膜(塗布、乾燥)時にひび割れやスジが入ることに着目し、さらに検討を行った。その結果、エポキシ樹脂と酸無水物の硬化系を採用し、かつカルボキシル基に特定の疎水化修飾をしたセルロースナノファイバーとを併用することにより、樹脂組成物中で微細セルロース繊維の化学修飾基が脱離して硬化成分と反応することが抑制でき、樹脂組成物の流動性と優れた成膜性が得られ、着色や濁りなどの無い透明性に優れた硬化物が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、エポキシ樹脂と、酸無水物と、セルロースナノファイバーと、を含む、硬化性樹脂組成物であって、
前記セルロースナノファイバーが下式1の構造を含むことを特徴とする、硬化性樹脂組成物を提供する。
下式1中のRは、飽和又は不飽和の、環状、直鎖状又は分岐状の炭化水素基であり、Rは、水素、又は、飽和若しくは不飽和の、環状、直鎖状若しくは分岐状の炭化水素基である。
(式1)
Figure 2020105342
前記Rは、炭素数が3〜18である炭化水素基であるとしてもよい。Rが水素であるとしてもよい。
前記酸無水物は、脂環式化合物であるとしてもよい。
前記エポキシ樹脂は、脂環式化合物であるとしてもよい。
また、本発明は、前記硬化性樹脂組成物が、フィルム上に塗布又は含浸、乾燥されてなる樹脂層を有することを特徴とする、ドライフィルムを提供する。
また、本発明は、前記硬化性樹脂組成物又は前記ドライフィルムが硬化して得られることを特徴とする、硬化物を提供する。
また、本発明は、前記硬化物を備えることを特徴とする、配線板を提供する。
また、本発明は、前記硬化物を備えることを特徴とする、電子部品を提供する。
本発明によれば、エポキシ樹脂の硬化物としての接着性、機械特性、耐水性、耐薬品性、耐熱性、電気絶縁性等の優れた特性を保ちつつ、ドライフィルムとしての成膜性及び透明性に優れた硬化物を得るのに好適な硬化性樹脂組成物、前記硬化性組成物を用いたドライフィルム及び硬化物、硬化物を用いた配線板及び電子部品を提供することができる。
なお、説明した化合物に異性体が存在する場合、特に断らない限り、存在し得る全ての異性体が本発明において使用可能である。
<<<硬化性樹脂組成物>>>
本発明にかかる硬化性樹脂組成物は、エポキシ樹脂と、酸無水物と、セルロースナノファイバー(CNFと略す場合がある)と、を含む。
以下に、本発明にかかる硬化性樹脂組成物について詳述する。
<<硬化性樹脂>>
本発明にかかる硬化性樹脂組成物は熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂を含む。
本発明にかかるエポキシ樹脂は、特に限定されない。エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールE型エポキシ樹脂、ビスフェノールM型エポキシ樹脂、ビスフェノールP型エポキシ樹脂、ビスフェノールZ型エポキシ樹脂などのビスフェノール型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラックエポキシ樹脂などのノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、アリールアルキレン型エポキシ樹脂、テトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、フェノキシ型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ノルボルネン型エポキシ樹脂、トリヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、ヒダントイン型エポキシ樹脂、テトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂、ブロム化エポキシ樹脂、水添(ビスフェノール)型樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、ジグリシジルフタレート樹脂、テトラグリシジルキシレノイルエタン樹脂、グリシジルメタアクリレート共重合系エポキシ樹脂、シクロヘキシルマレイミドとグリシジルメタアクリレートとの共重合エポキシ樹脂、エポキシ変性のポリブタジエンゴム誘導体、CTBN変性エポキシ樹脂、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、フェニル−1,3−ジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、エチレングリコール又はプロピレングリコールのジグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、トリス(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレート、トリグリシジルトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートなどのエポキシ樹脂等が挙げられる。これらのエポキシ樹脂は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができ、硬化物の透明性の観点から、脂環式構造を有する又は脂肪族鎖状構造を有するエポキシ樹脂、脂環式構造を有する又は脂肪族鎖状構造を有するエポキシ基含有モノマーもしくはオリゴマーを用いることが好ましく、脂環式構造を有するエポキシ樹脂がさらに好ましい。
また、市販のエポキシ樹脂としては、例えば、三菱ケミカル株式会社製のjER828、jER834、jER1001、jER1004、DIC株式会社製のエピクロン840、エピクロン850、エピクロン1050、エピクロン2055、新日鉄住金化学株式会社製のエポトートYD−011、YD−013、YD−127、YD−128、ダウ・ケミカル社製のD.E.R.317、D.E.R.331、D.E.R.661、D.E.R.664、住友化学工業株式会社製のスミ−エポキシESA−011、ESA−014、ELA−115、ELA−128、旭化成工業株式会社製のA.E.R.330、A.E.R.331、A.E.R.661、A.E.R.664等(いずれも商品名)のビスフェノールA型エポキシ樹脂;三菱ケミカル株式会社製のjERYL903、DIC株式会社製のエピクロン152、エピクロン165、新日鉄住金化学株式会社製のエポトートYDB−400、YDB−500、ダウ・ケミカル社製のD.E.R.542、住友化学工業株式会社製のスミ−エポキシESB−400、ESB−700、旭化成工業株式会社製のA.E.R.711、A.E.R.714等(いずれも商品名)のブロム化エポキシ樹脂;三菱ケミカル株式会社製のjER152、jER154、ダウ・ケミカル社製のD.E.N.431、D.E.N.438、DIC株式会社製のエピクロンN−730、エピクロンN−770、エピクロンN−865、新日鉄住金化学株式会社社製のエポトートYDCN−701、YDCN−704、日本化薬株式会社製のEPPN−201、EOCN−1025、EOCN−1020、EOCN−104S、RE−306、住友化学工業株式会社製のスミ−エポキシESCN−195X、ESCN−220、旭化成工業株式会社製のA.E.R.ECN−235、ECN−299等(いずれも商品名)のノボラック型エポキシ樹脂;DIC株式会社製のエピクロン830、三菱ケミカル株式会社製jER807、新日鉄住金化学株式会社製のエポトートYDF−170、YDF−175、YDF−2004等(いずれも商品名)のビスフェノールF型エポキシ樹脂;新日鉄住金化学株式会社製のエポトートST−2004、ST−2007、ST−3000(商品名)等の水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂;三菱ケミカル株式会社製のjER604、新日鉄住金化学株式会社製のエポトートYH−434、住友化学工業株式会社製のスミ−エポキシELM−120等(いずれも商品名)のグリシジルアミン型エポキシ樹脂;ヒダントイン型エポキシ樹脂;株式会社ダイセル製のセロキサイド2021P等(商品名)の脂環式エポキシ樹脂;三菱ケミカル株式会社製のYL−933、ダウ・ケミカル社製のT.E.N.、EPPN−501、EPPN−502等(いずれも商品名)のトリヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂;三菱ケミカル株式会社製のYL−6056、YX−4000、YL−6121(いずれも商品名)等のビキシレノール型もしくはビフェノール型エポキシ樹脂又はそれらの混合物;日本化薬株式会社製EBPS−200、旭電化工業株式会社製EPX−30、DIC株式会社製のEXA−1514(商品名)等のビスフェノールS型エポキシ樹脂;三菱ケミカル株式会社製のjER157S(商品名)等のビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂;三菱ケミカル株式会社製のjERYL−931等(いずれも商品名)のテトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂;日産化学工業株式会社製のTEPIC等(商品名)の複素環式エポキシ樹脂;日本油脂株式会社製ブレンマーDGT等のジグリシジルフタレート樹脂;新日鉄住金化学株式会社製ZX−1063等のテトラグリシジルキシレノイルエタン樹脂;新日鉄化学株式会社製ESN−190、ESN−360、DIC株式会社製HP−4032、EXA−4750、EXA−4700等のナフタレン基含有エポキシ樹脂;DIC株式会社製HP−7200、HP−7200H等のジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂;日本油脂株式会社製CP−50S、CP−50M等のグリシジルメタアクリレート共重合系エポキシ樹脂;さらにシクロヘキシルマレイミドとグリシジルメタアクリレートの共重合エポキシ樹脂;エポキシ変性のポリブタジエンゴム誘導体(例えばダイセル化学工業製PB−3600等)、CTBN変性エポキシ樹脂(例えば東都化成株式会社製のYR−102、YR−450等)等が挙げられる。
エポキシ樹脂の含有量としては、全熱硬化性樹脂に対して、例えば、50質量%以上、90質量%以上、95質量%以上、99質量%以上等としてもよい。あるいは、1質量%以上90質量%以下、10質量%以上85質量%以下、20質量%以上80質量%以下等としてもよい。
<<硬化剤>>
本発明にかかる硬化性樹脂組成物は硬化剤として酸無水物を含む。
本発明にかかる酸無水物は、特に限定されない。酸無水物としては、例えば、無水フタル酸、無水マレイン酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、無水ナジック酸、無水ヘット酸、ドデセニル無水コハク酸、無水グルタル酸、メチル無水ナジック酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルジヒドロ無水ナジック酸、シクロペンタンテトラカルボン酸ジアンヒドリド、ビシクロ(2.2.2)オクト−7−2,3,5,6−テトラカルボン酸ジアンヒドリド等が挙げられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いることができる。酸無水物は、硬化物の耐熱性、機械的特性、透明性の観点から、脂環式構造を有する酸無水物が好ましい。
また、市販の酸無水物としては、例えば、メチルテトラヒドロ無水フタル酸としてはDIC株式会社製MT500;ヘキサヒドロ無水フタル酸としては新日本理化株式会社製リカシッドHH、丸善石油化学株式会社製HHPA;メチルヘキサヒドロ無水フタル酸としてはDIC株式会社製B−570、B−650;ヘキサヒドロ無水フタル酸とメチルヘキサヒドロフタル酸の混合物としては、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸:ヘキサヒドロ無水フタル酸=70:30で配合された新日本理化株式会社製リカシッドMH700;無水メチルナジック酸としては日本化薬株式会社製MCD;トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸としては三菱化学株式会社製YH−306;が挙げられる。
酸無水物の含有量としては、酸無水物当量/エポキシ当量が、0.7〜1.4であることが好ましく、0.8〜1.2がより好ましい。かかる範囲にあることで、硬化物が優れた耐熱性、機械的特性、透明性を有することができる。
本発明にかかる硬化性樹脂組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲で、酸無水物以外のその他の硬化剤を含んでもよい。その他の硬化剤としては、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂、レゾール型フェノール樹脂などのフェノール樹脂;脂肪族ポリアミン、ポリアミノアミド(ポリアミド樹脂)、ケティミン、脂環族ジアミン、芳香族ジアミン、メラミン樹脂、ジシアンジアミド、その他のアミン系(イミダゾール、3級アミン)等のアミン系化合物;メルカプタン系化合物;シアネートエステル樹脂、活性エステル樹脂;ベンゾオキサジン環を有する樹脂;ルイス酸錯化合物等や、これらの変性物が挙げられる。
<<セルロースナノファイバー>>
本発明にかかるCNFは、その構造中に下記式1の構造を含む。
(式1)
Figure 2020105342
式1中のRは、飽和若しくは不飽和の、環状又は直鎖状若しくは分岐状の炭化水素基であればよく、特に限定されない。また、式1中のRは、水素、又は、飽和若しくは不飽和の、環状又は直鎖状若しくは分岐状の炭化水素基であればよく、特に限定されない。式1中のRは、炭素数1〜30である炭化水素基が好ましく、炭素数が3〜18である炭化水素基がより好ましい。式1中のRは水素であることが好ましい。かかる構造である場合には、成膜時に筋が入ったり、ひびが入ったりせずに、優れた成膜性を有することができる。
炭素数1の炭化水素基、又は、炭素数2〜30の飽和若しくは不飽和の環状、直鎖状若しくは分岐状の炭化水素基が挙げられる。具体例としては、以下の炭化水素基が挙げられる。
炭素数1の炭化水素基としてはメチル基が挙げられる。
炭素数2〜30の飽和の、直鎖状の炭化水素基としては、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、オクタデシル基、ドコシル基、オクタコサニル基が挙げられる。
炭素数2〜30の不飽和の、直鎖状の炭化水素基としては、オレイル基、ミリストレイル基、パルミトレイル基、リノレイル基、リノレニル基、エイコサニル基が挙げられる。
炭素数2〜30の飽和の、分岐状の炭化水素基としては、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソペンチル基、tert−ペンチル基、イソへキシル基、2−ヘキシル基、ジメチルブチル基、エチルブチル基が挙げられる。
炭素数2〜30の不飽和の、分岐状の炭化水素基としては、イソプロピレン基、イソブチレン基、sec−ブチレン基、tert−ブチレン基、イソペンチレン基、tert−ペンチレン基、イソへキシレン基、2−ヘキシレン基、ジメチルブチレン基、エチルブチレン基が挙げられる。
炭素数2〜30の飽和の、環状の炭化水素基としては、シクロペンチル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロへプシル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基、シクロウンデシル基、シクロドデシル基、シクロトリデシル基、シクロテトラデシル基、シクロペンタデシル基、シクロヘキサデシル基、シクロヘプタデシル基、シクロオクタデシル基などの脂環式炭化水素基が挙げられる。
炭素数3〜30の不飽和の、環状の炭化水素基としては、シクロプロピレン基、シクロブチレン基、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基、シクロへプシレン基、シクロオクチレン基、シクロノニレン基、シクロデシレン基、シクロウンデシレン基、シクロドデシレン基、シクロトリデシレン基、シクロテトラデシレン基、シクロペンタデシレン基、シクロヘキサデシレン基、シクロヘプタデシレン基、シクロオクタデシレン基などの不飽和の脂環式炭化水素基;ベンゼン基、ナフタレン基、アントラセン基等の芳香族炭化水素基;が挙げられ、これら環状炭化水素基にさらに炭化水素基が付加し不飽和の、環状の炭化水素基を挙げることができる。
アリール基としては、具体的には、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、ビフェニル基、トリフェニル基が挙げられ、これらは単独で又は2種以上結合していてもよい。なかでも、樹脂との相溶性の観点から、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基が好ましく、フェニル基がより好ましい。
アラルキル基としては、具体的には、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、フェニルペンチル基、フェニルヘキシル基、フェニルヘプチル基が挙げられ、これらは単独で又は2種以上結合していてもよい。中でも、樹脂との相溶性の観点から、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、フェニルペンチル基、フェニルヘキシル基が好ましく、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、フェニルペンチル基がより好ましい。
また、上記アリール基、アラルキル基は置換基を有してもよく、置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基等の炭素数1〜6のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、sec−ブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、ペンチルオキシカルボニル基、イソペンチルオキシカルボニル基等の炭素数1〜6のアルコキシカルボニル基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;炭素数1〜6のアシル基、アラルキル基、アラルキルオキシ基が挙げられる。
飽和若しくは不飽和の環状、直鎖状若しくは分岐状の炭化水素基の炭素数は、硬化性樹脂との組み合わせによって任意に選択されるが、1以上、特に3以上、とりわけ10以上であることが好ましく、また30以下、特に20以下、とりわけ18以下であることが好ましい。例えば、1以上30以下であることが好ましく、3以上20以下であることが好ましく、3以上18以下であることが特に好ましく、10以上18以下であることが一層好ましい。炭素数が上述の範囲にあることで、CNFと硬化性樹脂とが均一な混合状態となり、硬化性樹脂組成物は高い成膜性を有するとともに、その硬化物は優れた透明性を有することができる。
本発明にかかる硬化性樹脂組成物における疎水化CNFの配合量は、硬化性樹脂の全量(固形分基準)100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上30質量部以下、より好ましくは1質量部以上20質量部以下、さらに好ましくは2質量部以上10質量部以下である。配合量を0.1質量部以上とすると、硬化性樹脂組成物の成膜性が高くなり、30質量部以下とすると、硬化性樹脂組成物の成膜性が高く、その硬化物は優れた透明性を有することができる。
原材料の天然セルロース繊維としては、例えば、針葉樹系パルプ、広葉樹系パルプ等の木材パルプ;コットンリンター、コットンリントのような綿系パルプ;麦わらパルプ、バガスパルプ等の非木材系パルプ;バクテリアセルロース等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記原材料は主としてセルロース、ヘミセルロース及びリグニンから構成され、このうちリグニンの含有量は通常0〜40質量%程度、特には0〜10質量%程度である。これらの原材料については、必要に応じ、リグニンの除去ないし漂白処理を行って、リグニン量の調整を行うことができる。なお、リグニン含有量の測定は、Klason法により行うことができる。
植物の細胞壁の中では、セルロース分子が単分子ではなく規則的に凝集して数十本集まった結晶性を有するミクロフィブリルを形成しており、これが植物の基本骨格物質となっている。よって、上記原材料からCNFを製造するためには、上記原材料に対し、叩解ないし粉砕処理、高温高圧水蒸気処理、リン酸塩等による処理等を施すことにより、その繊維をナノサイズまで解きほぐすことができる。
また、天然セルロース繊維に対して、酸化処理(例えば、後述するTEMPOを用いた酸化処理)を行うことによって、天然セルロースのグルコピラノース環中のC6位の1級水酸基を選択的にカルボキシル基へと酸化することにより、カルボキシル基含有セルロース繊維を得ることができる。この処理を行うことにより、セルロース繊維を比較的弱いせん断力で、ナノサイズ(カルボキシル基含有CNF)まで解きほぐすことができる。
さらに、カルボキシル基含有CNFのカルボキシル基を、アミン化合物で修飾して疎水化することで、疎水化CNFを得ることができる。
(スラリー化工程)
まず、水中に天然セルロース繊維を分散させたスラリーを調製する。スラリーは、原料となる天然セルロース繊維(絶対乾燥基準:150℃にて30分間加熱乾燥させた後の天然セルロース繊維の質量)に対して約10〜1000倍量(質量基準)の水を加え、ミキサー等で処理することにより得られる。天然セルロース繊維は、叩解等の表面積を高める処理が施されていてもよい。また、上記市販のパルプのセルロースI型結晶化度は、通常80%以上である。
(酸化処理工程)
次に、上記天然セルロース繊維を、N−オキシル化合物等の酸化剤の存在下で酸化処理して、カルボキシル基含有セルロース繊維を得る(以下、単に「酸化処理」と称する場合がある)。
N−オキシル化合物としては、炭素数1又は2のアルキル基を有するピペリジンオキシル化合物、ピロリジンオキシル化合物、イミダゾリンオキシル化合物、及び、アザアダマンタン化合物から選ばれる1種以上の複素環式のN−オキシル化合物が好ましい。これらの中では、反応性の観点から、炭素数1又は2のアルキル基を有するピペリジンオキシル化合物が好ましく、2,2,6,6−テトラアルキルピペリジン−1−オキシル(TEMPO)、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラアルキルピペリジン−1−オキシル、4−アルコキシ−2,2,6,6−テトラアルキルピペリジン−1−オキシル、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラアルキルピペリジン−1−オキシル、4−アミノ−2,2,6,6−テトラアルキルピペリジン−1−オキシル等のジ−tert−アルキルニトロキシル化合物、4−アセトアミド−TEMPO、4−カルボキシ−TEMPO、4−ホスフォノキシ−TEMPO等が挙げられる。これらのピペリジンオキシル化合物の中では、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(TEMPO)、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル、4−メトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシルがより好ましく、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(TEMPO)がさらに好ましい。
N−オキシル化合物の量は、触媒量であればよく、天然セルロース繊維(絶対乾燥基準)100質量部に対して、好ましくは0.001〜10質量部であり、より好ましくは0.01〜9質量部であり、さらに好ましくは0.1〜8質量部であり、よりさらに好ましくは0.5〜5質量部である。
天然セルロース繊維の酸化処理においては、N−オキシル化合物以外の酸化剤を使用することができる。酸化剤としては、溶媒をアルカリ性域に調整した場合の溶解度や反応速度等の観点から、酸素又は空気、過酸化物;ハロゲン、次亜ハロゲン酸、亜ハロゲン酸、過ハロゲン酸及びそれらのアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩;ハロゲン酸化物、窒素酸化物等が挙げられる。これらの中でも、アルカリ金属次亜ハロゲン酸塩が好ましく、具体的には、次亜塩素酸ナトリウムや次亜臭素酸ナトリウムが例示される。酸化剤の使用量は、天然セルロース繊維のカルボキシル基置換度(酸化度)に応じて選択すればよく、また、反応条件によって酸化反応収率が異なるため一概には決められないが、原材料である天然セルロース繊維(絶対乾燥基準)100質量部に対し、好ましくは約1〜100質量部となる範囲である。
また、酸化反応をより一層効率よく行うため、助触媒として、臭化ナトリウム、臭化カ
リウム等の臭化物や、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム等のヨウ化物等を用いることが
できる。助触媒の量は、その機能を発揮できる有効量であればよく、特に制限はない。
酸化処理における反応温度は、反応の選択性、副反応の抑制の観点から、好ましくは50℃以下であり、より好ましくは40℃以下であり、さらに好ましくは20℃以下であり、その下限は、好ましくは−5℃以上である。
また、反応系のpHは酸化剤の性質に合わせることが好ましく、例えば、酸化剤として次亜塩素酸ナトリウムを用いる場合、反応系のpHはアルカリ性とすることが好ましく、pH7〜13が好ましく、pH10〜13がより好ましい。さらに、反応時間は1〜240分間が望ましい。
上記酸化処理を行うことにより、カルボキシル基含有量が好ましくは0.1mmol/
g以上の、カルボキシル基含有セルロース繊維が得られる。
(精製工程)
上記酸化処理工程で得られるカルボキシル基含有セルロース繊維は、触媒として用いるTEMPO等のN−オキシル化合物や副生塩を含む。そのまま次工程を行ってもよいが、精製を行って純度の高いカルボキシル基含有セルロース繊維を得ることもできる。精製方法としては、酸化反応における溶媒の種類、生成物の酸化の程度、精製の程度により最適な方法を採用することができる。例えば、良溶媒として水、貧溶媒としてメタノール、エタノール、アセトン等を用いた再沈殿、ヘキサン等の水と相分離する溶媒へのTEMPO等の抽出、及び、塩のイオン交換、透析等による精製等が挙げられる。
(微細化工程)
次に、上記精製工程後に得られたカルボキシル基含有セルロース繊維を微細化する工程を行う。微細化工程では、上記精製工程を経たカルボキシル基含有セルロース繊維を溶媒中に分散させ、微細化処理を行うことが好ましい。この微細化工程を行うことにより、平均アスペクト比が上記範囲にあるカルボキシル基含有CNFが得られる。
分散媒としての溶媒は、水の他、メタノール、エタノール、プロパノール等の炭素数1〜6、好ましくは炭素数1〜3のアルコール;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等の炭素数3〜6のケトン;直鎖又は分岐状の炭素数1〜6の飽和炭化水素又は不飽和炭化水素;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素;塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素;炭素数2〜5の低級アルキルエーテル;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、コハク酸とトリエチレングリコールモノメチルエーテルとのジエステル等の極性溶媒等が例示される。これらは、単独で又は2種以上を混合して用いることができるが、微細化処理の操作性の観点から、水、炭素数1〜6のアルコール、炭素数3〜6のケトン、炭素数2〜5の低級アルキルエーテル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、コハク酸メチルトリグリコールジエステル等の極性溶媒が好ましく、環境負荷低減の観点から、水がより好ましい。溶媒の使用量は、カルボキシル基含有セルロース繊維を分散できる有効量であればよく、特に制限はないが、カルボキシル基含有セルロース繊維に対して、好ましくは1〜500質量倍、より好ましくは2〜200質量倍で使用することができる。
微細化処理で使用する装置としては、公知の分散機が好適に使用される。例えば、離解機、叩解機、低圧ホモジナイザー、高圧ホモジナイザー、グラインダー、カッターミル、ボールミル、ジェットミル、単軸押出機、2軸押出機、超音波攪拌機、家庭用ジューサーミキサー等を用いることができる。また、微細化処理における反応物繊維の固形分濃度は50質量%以下が好ましい。
また、本発明では、上記微細化処理を行う前に、生化学的処理、化学処理、及び、機械処理から選ばれる少なくとも1つの処理を、さらに行うことができる。具体的には、酸加水分解、熱水分解、酸化分解、粉砕、酵素処理、UV処理、電子線処理等の処理方法が挙げられるが、これらの処理によりセルロース繊維の短繊維化が図られて、微細化処理をより効率的に行うことができ、ひいては、平均アスペクト比が上記範囲内に含まれるものとなる。上記処理内容としては、例えば、精製工程を経たカルボキシル基含有セルロース繊維を酸で還流する方法が挙げられる。酸の種類及びその濃度は特に限定されない。例えば、濃塩酸を添加して、塩酸濃度が0.1〜10Mであるカルボキシル基含有セルロース繊維の水分散液を加熱する方法が例示される。
得られたカルボキシル基含有CNFの形態としては、必要に応じ、固形分濃度を調整した懸濁液状(目視的に無色透明又は不透明な液)、あるいは乾燥処理した粉末状(但し、CNFが凝集した粉末状であり、セルロース粒子を意味するものではない)とすることもできる。なお、懸濁液状にする場合、分散媒として水のみを使用してもよく、水と他の有機溶媒(例えば、エタノール等のアルコール類)や界面活性剤、酸、塩基等との混合溶媒を使用してもよい。
上記のようにして、セルロース構成単位のC6位の水酸基がアルデヒド基を経由してカルボキシル基へと選択的に酸化され、上記カルボキシル基含有量が0.1mmol/g以上で、かつ、平均繊維径が0.1〜200nm、平均繊維長が600nm以下、平均アスペクト比が1以上200以下の微細化されたセルロース、好ましくは30%以上の結晶化度を有するCNFを得ることができる。
〔CNFの平均繊維径、平均繊維長及び平均アスペクト比〕
カルボキシル基含有CNFの平均繊維径、平均繊維長及び平均アスペクト比は、以下のようにして測定することができる。
カルボキシル基含有CNFに水を加えて、その濃度が0.0001質量%の分散液を調製し、この分散液をマイカ(雲母)上に滴下して乾燥したものを観察試料として、原子間力顕微鏡(AFM、Nanoscope III Tapping mode AFM、Digital instrument社製、プローブはナノセンサーズ社製Point Probe(NCH)を使用)を用いて、観察試料中のCNFの繊維高さを測定する。その際、CNFが確認できる顕微鏡画像において、CNFを5本以上抽出し、それらの繊維高さから平均繊維径を算出する。また、繊維方向の距離より、平均繊維長を算出する。平均アスペクト比は平均繊維長/平均繊維径より算出される。
本発明において、カルボキシル基含有CNFの平均繊維径は、例えば、0.1nm以上200nm以下であり、好ましくは1nm以上100nm以下、より好ましくは2nm以上50nm以下、さらに好ましくは2.5nm以上20nm以下である。平均繊維径0.1nm未満のものは製造が困難であり、また、平均繊維径が200nm以下とすることで、プリント配線板の導体と密着性が良好な硬化物を得ることができる。
カルボキシル基含有CNFの平均繊維長は、例えば、600nm以下であり、好ましくは50nm以上600nm以下、より好ましくは100nm以上500nm以下、さらに好ましくは100nm以上400nm以下である。平均繊維長がかかる範囲にある場合には、組成物にしたときの分散が容易になる。
カルボキシル基含有CNFの平均アスペクト比は、例えば、1以上200以下であり、好ましくは5以上180以下、より好ましくは9以上170以下、特に好ましくは9以上100未満である。平均アスペクト比が1未満のものは製造が困難であり、平均アスペクト比が200以下であると、金属導体と硬化物との密着性が良好となり、平均アスペクト比が小さくなるほど金属導体と硬化物との密着性に優れ、組成物の粘度を下げることができる。
なお、後述するカルボキシル基の修飾方法では、これら平均繊維径、平均繊維長及び平均アスペクト比は修飾後においても維持される。
(CNFのカルボキシル基の修飾方法)
式1の構造を有するセルロースナノファイバーは、上述のカルボキシル基を有するCNFのカルボキシル基を所定の化合物によって修飾することで得られる。本発明におけるCNFのカルボキシル基の修飾方法としては、カルボキシル基を有するCNFと修飾基(式1におけるR1及びR2)を有するアミン化合物とを溶媒中でアミド化反応させる方法が挙げられる。カルボキシル基を有するCNFは、親水性が高いため、本発明の様な樹脂組成物に添加する際には、このような修飾によって樹脂との親和性を高めることが好ましい。
上記修飾基を有するアミン化合物の使用量は、疎水化CNFにおける所望の結合量により決めることができるが、反応性の観点から、カルボキシル基含有微細セルロース繊維に含有されるカルボキシル基1molに対して、アミノ基が、好ましくは0.1mol以上、より好ましくは0.5mol以上、さらに好ましくは0.7mol以上、よりさらに好ましくは1mol以上であり、製品純度の観点から、好ましくは50mol以下、より好ましくは20mol以下、さらに好ましくは10mol以下となる量を用いる。なお、上記範囲に含まれる量のアミンを一度に反応に供しても、分割して反応に供してもよい。
上記カルボキシル基含有CNFと、修飾基を有するアミン化合物との反応においては、公知の縮合剤を用いることもできる。
縮合剤としては、特には限定されないが、合成化学シリーズ ペプチド合成(丸善社)P116記載、又は、Tetrahedron,57,1551(2001)記載の縮合剤などが挙げられ、例えば、4−(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−4−メチルモルホリニウムクロライド(以下、「DMT−MM」と称する場合がある)等が挙げられる。
上記縮合反応においては、溶媒としては、用いるアミン化合物が溶解する溶媒を選択することが好ましく、例えば、エタノール、イソプロパノール(IPA)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N−ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフラン(THF)、コハク酸とトリエチレングリコールモノメチルエーテルとのジエステル、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、アセトニトリル、ジクロロメタン、クロロホルム、トルエン、酢酸等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの極性溶媒の中でも、コハク酸とトリエチレングリコールモノメチルエーテルとのジエステル、エタノール、DMFが好ましい。
上記縮合反応における反応時間及び反応温度は、用いるアミン及び溶媒の種類等に応じて適宜選択することができるが、反応率及び生産性の観点から、好ましくは1〜24時間、より好ましくは10〜20時間である。また、反応温度は、反応性の観点から、好ましくは0℃以上、より好ましくは5℃以上、さらに好ましくは10℃以上である。また、疎水化CNFの着色の観点から、好ましくは200℃以下、より好ましくは80℃以下、さらに好ましくは30℃以下である。
上記混合後及び反応後においては、未反応のアミン化合物や縮合剤等を除去するために、後処理を適宜行ってもよい。この後処理の方法としては、例えば、ろ過、遠心分離、透析等を用いることができる。
上記飽和若しくは不飽和の環状又は直鎖状若しくは分岐状の炭化水素基を有するアミンとしては、具体的には、第1級アミンとしては、例えば、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ドデシルアミン、オクタデシルアミン、オレイルアミン等のモノアルキルアミンが挙げられる。第2級アミンとしては、例えば、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、ジオクタデシルアミン等のジアルキルアミンが挙げられる。
また、芳香族炭化水素基を有するアミンとしては、総炭素数が6〜20であればよく、第1級アミン、第2級アミンのいずれでもよいが、カルボキシル基との反応性の観点からは、第1級アミンが好ましい。また、アミンにおける芳香族炭化水素基の数は、総炭素数が6〜20となるのであれば、1個、2個のいずれでもよいが、1個が好ましい。
芳香族炭化水素基を有するアミンとしては、アリール基を有するアミン、アラルキル基を有するアミンが挙げられ、樹脂との相溶性の観点から、アリール基を有するアミンが好ましい。
アリール基としては、具体的には、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、ビフェニル基、トリフェニル基が挙げられ、これらは単独で又は2種以上結合していてもよい。なかでも、樹脂との相溶性の観点から、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基が好ましく、フェニル基がより好ましい。
アラルキル基としては、具体的には、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、フェニルペンチル基、フェニルヘキシル基、フェニルヘプチル基が挙げられ、これらは単独で又は2種以上結合していてもよい。中でも、樹脂との相溶性の観点から、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、フェニルペンチル基、フェニルヘキシル基が好ましく、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、フェニルペンチル基がより好ましい。
また、上記アリール基、アラルキル基は置換基を有してもよく、置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基等の炭素数1〜6のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、sec−ブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、ペンチルオキシカルボニル基、イソペンチルオキシカルボニル基等の炭素数1〜6のアルコキシカルボニル基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;炭素数1〜6のアシル基、アラルキル基、アラルキルオキシ基が挙げられる。
上記芳香族炭化水素基を有するアミンとしては、具体的には、アリール基を有するアミンとしては、アニリン、トルイルアミン、4−ビフェニリルアミン、ジフェニルアミン、2−アミノナフタレン、p−テルフェニルアミン、2−アミノアントラセン、2−アミノアントラキノンが挙げられる。中でも、樹脂との相溶性の観点からアニリン、トルイルアミン、4−ビフェニリルアミン、ジフェニルアミン、2−アミノナフタレンが好ましく、アニリンがより好ましい。アラルキル基を有するアミンとしては、ベンジルアミン、フェネチルアミン、3−フェニルプロピルアミン、5−フェニルペンチルアミン、6−フェニルヘキシルアミン、7−フェニルヘプチルアミン、8−フェニルオクチルアミンが挙げられる。中でも、同様の観点からベンジルアミン、フェネチルアミン、3−フェニルプロピルアミン、5−フェニルペンチルアミン、6−フェニルヘキシルアミン、7−フェニルヘプチルアミンが好ましく、ベンジルアミン、フェネチルアミン、3−フェニルプロピルアミン、5−フェニルペンチルアミン、6−フェニルヘキシルアミンがより好ましく、ベンジルアミン、フェネチルアミン、3−フェニルプロピルアミン、5−フェニルペンチルアミンがさらに好ましい。本発明において用いる芳香族炭化水素基を有するアミンは、公知の方法に従って調製してもよく、市販品であってもよい。
また他にも、プロピレングリコールアルキルエーテルにエチレンオキシド、プロピレンオキシドを所望量付加させた後、水酸基末端をアミノ化したアミン、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基など親水基を有するアミンや、エチレングリコール、プロピレングリコールなどのポリエーテル鎖や、ラクチド、カプロラクトンなどのポリエステル鎖を有する、ポリエーテルアミンやポリエステルアミン、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などの脂環式炭化水素を有するアミンも、本発明で用いる疎水化CNFにおいてアミド結合を介して結合する化合物として、好適に用いられる。
カルボキシル基の修飾方法としては、アミン化合物によるもの以外には、第4級アンモニウム化合物を用いたものが挙げられる。本発明にかかるCNFのように、アミン化合物による修飾方法を実施した場合、前記炭化水素基である修飾基が、アミド結合(共有結合)を介してセルロース主鎖に結合するのに対し、第4級アンモニウム化合物による修飾方法を実施した場合、修飾基がアミン塩(イオン結合)を介してセルロース主鎖に結合する点で異なる。
<その他の成分>
本発明にかかる硬化性樹脂組成物は、用途に応じて、上述した必須成分以外のその他の成分、例えば、慣用の添加物を添加することができる。その他の慣用の添加物としては、特に限定されないが、例えば、樹脂及びエラストマー、無機フィラー、硬化触媒、着色剤、分散剤、消泡剤・レベリング剤、揺変剤、カップリング剤、難燃剤などが挙げられる。また、本発明にかかる硬化性樹脂組成物は、必要に応じて、有機溶剤などを含んでいてもよい。
(樹脂及びエラストマー)
樹脂及びエラストマーとしては上述の硬化性樹脂及び硬化剤以外の樹脂成分であり、不飽和ポリエステル樹脂、アクリレート樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、ノルボルネン系樹脂、イソシアネート樹脂、ウレタン樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂、ポリアゾメチン樹脂、ブロック共重合体、天然ゴム、ジエン系ゴム、非ジエン系ゴム、熱可塑性エラストマー等が挙げられる。
(無機フィラー)
無機フィラーとしては、硫酸バリウム、チタン酸バリウム、無定形シリカ、結晶性シリカ、溶融シリカ、球状シリカ、タルク、クレー、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、アルミナ、窒化ケイ素、窒化ホウ素、窒化アルミニウム等が挙げられる。これらの無機フィラーは、単独又は混合して用いることができる。これらの無機フィラーの中でも、比重が小さく、組成物中に高い割合で配合可能であり、低熱膨張性に優れる点から、シリカ、中でも、球状シリカが好ましい。無機フィラーの平均粒径は3μm以下であることが好ましく、1μm以下がさらに好ましい。なお、無機フィラーの平均粒径は、レーザ回折式粒子径分布測定装置により求めることができる。
無機フィラーの配合量は、組成物の固形分に対して、例えば、25〜90質量%、好ましくは30〜90質量%、より好ましくは35〜85質量%である。無機フィラーの配合量を上記範囲内とすることで、硬化後の硬化物の塗膜性能を良好に確保することができる。
(硬化触媒)
硬化触媒は、硬化性樹脂のうち、主に熱硬化性樹脂を硬化させるためのものであり、例えば、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、4−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール誘導体;ジシアンジアミド、ベンジルジメチルアミン、4−(ジメチルアミノ)−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メトキシ−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メチル−N,N−ジメチルベンジルアミン等のアミン化合物、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド等のヒドラジン化合物;トリフェニルホスフィン等のリン化合物、ジメチルアミノピリジンなどが挙げられる。また、市販品としては、例えば、2MZ−A、2MZ−OK、2PHZ、2P4BHZ、2P4MHZ(四国化成工業(株)製)、U−CAT3503N、U−CAT3502T、DBU、DBN、U−CATSA102、U−CAT5002(サンアプロ(株)製)などが挙げられ、単独で、又は2種以上を混合して使用してもかまわない。また同様に、グアナミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、メラミン、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン、2−ビニル−2,4−ジアミノ−S−トリアジン、2−ビニル−4,6−ジアミノ−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物等のS−トリアジン誘導体を用いることもできる。これらの硬化触媒は、単独又は混合して用いることができる。
硬化触媒としては、透明性の観点からは、リン化合物が望ましく、特にトリフェニルホスフィンが望ましい。また、塗膜特性の観点からは、塩基性触媒が望ましい。特にイミダゾール類が望ましく、イミダゾール類を使用することにより、組成物の硬化性と安定性とを両立でき、耐熱性を向上することができる。
硬化触媒の含有量は、全熱硬化性樹脂100質量部に対して、例えば、0.01質量部以上20質量部以下、好ましくは0.05質量部以上15質量部以下、より好ましくは0.1質量部以上15質量部以下である。
(着色剤)
着色剤としては、着色顔料や染料等としてカラーインデックス(C.I.;ザ ソサイエティ オブ ダイヤーズ アンド カラリスツ(The Society of Dyers and Colourists)発行)番号が付されているものを挙げることができる。例えば、赤色着色剤としては、モノアゾ系、ジズアゾ系、アゾレーキ系、ベンズイミダゾロン系、ペリレン系、ジケトピロロピロール系、縮合アゾ系、アントラキノン系、キナクリドン系などがある。青色着色剤としては、フタロシアニン系、アントラキノン系などがあり、顔料系はピグメント(Pigment)に分類されている化合物を使用することができる。これら以外にも、金属置換もしくは無置換のフタロシアニン化合物も使用することができる。緑色着色剤としては、同様にフタロシアニン系、アントラキノン系、ペリレン系がある。これら以外にも、金属置換もしくは無置換のフタロシアニン化合物も使用することができる。黄色着色剤としてはモノアゾ系、ジスアゾ系、縮合アゾ系、ベンズイミダゾロン系、イソインドリノン系、アントラキノン系等がある。白色着色剤としては、ルチル型又はアナターゼ型酸化チタンなどが挙げられる。黒色着色剤としては、カーボンブラック系、黒鉛系、酸化鉄系、チタンブラック、酸化鉄、アンスラキノン系、酸化コバルト系、酸化銅系、マンガン系、酸化アンチモン系、酸化ニッケル系、ペリレン系、アニリン系、硫化モリブデン、硫化ビスマスなどがある。その他、色調を調整する目的で紫、オレンジ、茶色などの着色剤を加えてもよい。
着色剤の含有量は、全組成物中に、例えば、0.01質量%以上3質量%以下、好ましくは0.05質量%以上1質量%以下、より好ましくは0.1質量%以上0.5質量%以下である。また、酸化チタン等を用いて白色の硬化膜を得る場合は、全組成物中に、例えば、1質量%以上65質量%以下、好ましくは3質量%以上60質量%以下、より好ましくは5質量%以上50質量%以下である。
(分散剤)
分散剤としては、ポリカルボン酸系、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合系、ポリエチレングリコール、ポリカルボン酸部分アルキルエステル系、ポリエーテル系、ポリアルキレンポリアミン系等の高分子型分散剤、アルキルスルホン酸系、四級アンモニウム系、高級アルコールアルキレンオキサイド系、多価アルコールエステル系、アルキルポリアミン系等の低分子型分散剤等が使用でき、十分な分散効果が得られ、さらに硬化物の良好な塗膜特性を得ることができる。
(消泡剤・レベリング剤)
消泡剤・レベリング剤としては、シリコーン、変性シリコーン、鉱物油、植物油、脂肪族アルコール、脂肪酸、金属石鹸、脂肪酸アミド、ポリオキシアルキレングリコール、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル等の化合物等が使用でき、ボイドの発生を防止することができ、また、被着体との密着性がより良好となる。
(揺変剤)
揺変剤としては、微粒子シリカ、シリカゲル、不定形無機粒子、ポリアミド系添加剤、変性ウレア系添加剤、ワックス系添加剤などが使用でき、硬化性樹脂組成物の成膜性が良好となり、塗膜の被着体への密着性が優れたものとなる。
(カップリング剤)
カップリング剤としては、アルコキシ基としてメトキシ基、エトキシ基、アセチル等であり、反応性官能基としてビニル、メタクリル、アクリル、エポキシ、環状エポキシ、メルカプト、アミノ、ジアミノ、酸無水物、ウレイド、スルフィド、イソシアネート等である、例えば、ビニルエトキシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニル・トリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシラン等のビニル系シラン化合物、γ−アミノプロピルトリメトキシラン、N−β−(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン等のアミノ系シラン化合物、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン等のエポキシ系シラン化合物、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプト系シラン化合物、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のフェニルアミノ系シラン化合物等のシランカップリング剤、イソプロピルトリイソステアロイル化チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート、テトラ(1,1−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス−(ジトリデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリステアロイルジアクリルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、ジクミルフェニルオキシアセテートチタネート、ジイソステアロイルエチレンチタネート等のチタネート系カップリング剤、エチレン性不飽和ジルコネート含有化合物、ネオアルコキシジルコネート含有化合物、ネオアルコキシトリスネオデカノイルジルコネート、ネオアルコキシトリス(ドデシル)ベンゼンスルホニルジルコネート、ネオアルコキシトリス(ジオクチル)ホスフェートジルコネート、ネオアルコキシトリス(ジオクチル)ピロホスフェートジルコネート、ネオアルコキシトリス(エチレンジアミノ)エチルジルコネート、ネオアルコキシトリス(m−アミノ)フェニルジルコネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル)ブチル,ジ(ジトリデシル)ホスフィトジルコネート、ネオペンチル(ジアリル)オキシ,トリネオデカノイルジルコネート、ネオペンチル(ジアリル)オキシ,トリ(ドデシル)ベンゼン−スルホニルジルコネート、ネオペンチル(ジアリル)オキシ,トリ(ジオクチル)ホスファトジルコネート、ネオペンチル(ジアリル)オキシ,トリ(ジオクチル)ピロ−ホスファトジルコネート、ネオペンチル(ジアリル)オキシ,トリ(N−エチレンジアミノ)エチルジルコネート、ネオペンチル(ジアリル)オキシ,トリ(m−アミノ)フェニルジルコネート、ネオペンチル(ジアリル)オキシ,トリメタクリルジルコネート、ネオペンチル(ジアリル)オキシ,トリアクリルジルコネート、ジネオペンチル(ジアリル)オキシ,ジパラアミノベンゾイルジルコネート、ジネオペンチル(ジアリル)オキシ,ジ(3−メルカプト)プロピオニックジルコネート、ジルコニウム(IV)2,2−ビス(2−プロペノラトメチル)ブタノラト,シクロジ[2,2−(ビス2−プロペノラトメチル)ブタノラト]ピロホスファト−O,O等のジルコネート系カップリング剤、ジイソブチル(オレイル)アセトアセチルアルミネート、アルキルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート等のアルミネート系カップリング剤等が使用でき、基材との密着性の向上や、硬化物の硬度の向上が見込める。
(難燃剤)
難燃剤としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の水和金属系、赤燐、燐酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、ホウ酸亜鉛、錫酸亜鉛、モリブデン化合物系、臭素化合物系、塩素化合物系、燐酸エステル、含燐ポリオール、含燐アミン、メラミンシアヌレート、メラミン化合物、トリアジン化合物、グアニジン化合物、シリコンポリマー等が使用でき、硬化物の自己消火性、耐熱性を高いレベルでバランスよく達成できる。
(有機溶剤)
有機溶剤としては、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼンなどの芳香族炭化水素類;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテルなどのグリコールエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート及び上記グリコールエーテル類のエステル化物などのエステル類;エタノール、プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコールなどのアルコール類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド類、オクタン、デカンなどの脂肪族炭化水素類;石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソルベントナフサなどの石油系溶剤等を挙げることができる。
有機溶剤の含有量は特に限定されず、硬化性樹脂組成物の用途に応じて適宜調整可能である。
なお、このような硬化性樹脂組成物は、各原料を混合及び分散することにより得られる。
<<<ドライフィルム>>>
本発明のドライフィルムは、上述した硬化性組成物を基材に塗布又は含浸し、乾燥して得られる樹脂層である。
ここで基材とは、銅箔等の金属箔、ポリイミドフィルム、ポリエステルフィルム、ポリエチレンナフタレート(PEN)フィルム等のフィルム、ガラスクロス、アラミド繊維等の繊維が挙げられる。
ドライフィルムは、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム上に硬化性組成物を塗布乾燥させ、必要に応じてポリプロピレンフィルムを積層することにより得られる。
<<<硬化物>>>
硬化物は、上述した硬化性組成物(ドライフィルムに含まれる樹脂層を含む)を硬化することで得られる。
硬化性組成物から硬化物を得るための方法は、特に限定されるものではなく、硬化性組成物の組成に応じて適宜変更可能である。一例として、上述したような基材上に硬化性組成物の塗工(例えば、アプリケーター等による塗工)を行う工程を実施した後、必要に応じて硬化性組成物を乾燥させる乾燥工程を実施し、加熱(例えば、イナートガスオーブン、ホットプレート、真空オーブン、真空プレス機等による加熱)により硬化性樹脂硬化と硬化剤を熱架橋させる熱硬化工程を実施すればよい。なお、各工程における実施の条件(例えば、塗工厚、乾燥温度及び時間、加熱温度及び時間等)は、硬化性組成物の組成や用途等に応じて適宜変更すればよい。
<<<配線基板>>>
本発明においては、上述のドライフィルムを用いた配線基板を作製することができる。
<<<電子部品>>>
このような硬化物は、優れた機械特性、耐熱性、透明性を有するため、電子部品用等に使用可能である。特に、ドライフィルムとしてプリント基板に用いたり、発光ダイオードの封止剤等として、光学電子部品に用いられる。
<酸化パルプ1の調製>
ユーカリ由来の広葉樹漂白クラフトパルプ(CENIBRA社製)を天然セルロース繊維として用いた。TEMPOとしては、市販品(ALDRICH社製、Free radical、98質量%)を用いた。次亜塩素酸ナトリウムとしては、市販品(和光純薬工業社製)を用いた。臭化ナトリウムとしては、市販品(和光純薬工業社製)を用いた。
まず、広葉樹の漂白クラフトパルプ繊維100gを9900gのイオン交換水で十分に攪拌した後、このパルプ質量100gに対し、TEMPO1.25質量%、臭化ナトリウム12.5質量%、次亜塩素酸ナトリウム28.4質量%をこの順で添加した。pHスタッドを用い、0.5M水酸化ナトリウムを滴下してpHを10.5に保持した。反応を120分(20℃)行った後、水酸化ナトリウムの滴下を停止し、酸化パルプを得た。イオン交換水を用いて得られた酸化パルプを十分に洗浄し、次いで脱水処理を行い固形分30.4質量%の酸化パルプ1を得た。
<微細セルロース繊維水分散液の調製>
(調製例1)
105.3gの酸化パルプ1を、1000gのイオン交換水で希釈し、濃塩酸を346g加えて、酸化パルプ固形分濃度2.34wt%、塩酸濃度2.5Mの分散液に調製し、10分間還流させた。得られた酸化パルプを十分に洗浄し、固形分41質量%の酸加水分解TEMPO酸化パルプを得た。その後、酸化パルプ0.88gとイオン交換水35.12gを高圧ホモジナイザーを用いて150MPaで微細化処理を10回行い、カルボキシル基含有微細セルロース繊維分散液(固形分濃度5.0質量%)を得た。この微細セルロース繊維の平均繊維径は11.0nm、平均繊維長は187nm、平均アスペクト比は17、カルボキシル基含有量は1.1mmol/gであった。
<修飾基を有する微細セルロース繊維分散液の作製>
(CNF1)
マグネティックスターラー、攪拌子を備えたビーカーに、調製例1で得られた微細セルロース繊維40g(固形分濃度5.0質量%)を仕込んだ。続いて、ドデシルアミンを、CNFのカルボキシル基1molに対してアミノ基1.2molに相当する量、4−メチルモルホリン0.34g、縮合剤であるDMT−MMを1.98g仕込み、DMF300g中に溶解させた。反応液を室温(25℃)で14時間反応させた。反応終了後ろ過し、エタノールにて洗浄、DMT−MM塩を除去し、DMFで洗浄及び溶媒置換することで、CNFに、脂肪族炭化水素基がアミド結合を介して連結したCNF・DMF分散液を得た。得られたCNF・DMF分散液の固形分濃度は2.2質量%であった。
(CNF2)
マグネティックスターラー、攪拌子を備えたビーカーに、調製例1で得られた微細セルロース繊維35g(固形分濃度5質量%)を仕込んだ。続いて、テトラブチルアンモニウムヒドロキシドを、CNFのカルボキシル基1molに対してアミノ基1molに相当する量を仕込み、DMF300gで溶解させた。反応液を室温(25℃)で1時間反応させた。反応終了後ろ過し、DMFで洗浄することで、CNFに、アミン塩が結合したCNFを得た。得られた、CNF・DMF分散液の固形分濃度は4.0質量%であった。
(CNF3)
繊維状の微細セルロース粉体(スギノマシン社製 BiNFi−s、平均繊維径80nm)10質量%を脱水濾過し、濾物質量の10倍量のカルビトールアセテートを加えて、30分間攪拌した後に濾過した。この置換操作を3回繰返して、濾物質量の20倍量のカルビトールアセテートを加え、微細セルロース粉体の分散液(固形分濃度5.0質量%)を作製した。
<硬化性樹脂組成物の調製>
下記の表1中の記載に従って、各成分を配合撹拌後、吉田機械興業製高圧ホモジナイザーNanovater NVL−ES008を使用し、6回繰り返して分散させて各組成物を調製した。なお、表1中の数値は、固形分(揮発成分を除く)の質量部を示す。
<成膜性の評価>
厚さ38μmのPETフィルムに、ギャップ120μmのアプリケーターで各組成物を塗布し、熱風循環式乾燥炉にて90℃10分間乾燥させて、各組成物の樹脂層を有するドライフィルムを得た。その後、厚さ18μmの銅箔に真空ラミネーターにて60℃、圧力0.5MPaの条件で60秒間圧着して各組成物の樹脂層をラミネートして、PETフィルムを剥がした。次いで、熱風循環式乾燥炉にて180℃30分加熱・硬化して硬化膜を備える銅箔サンプルを得た。
前記ドライフィルムを作製した際の乾燥後の樹脂層の表面状態を目視にて観察した。また、前記硬化膜を備える銅箔サンプルから硬化膜を剥離する際に自立膜(欠損が生じない膜)が採取できるかを評価した。評価基準を下記に示す。また結果を表1に示した。
○:乾燥後の樹脂層の表面状態が良好であり、銅箔から自立膜を剥離することができる
×1:乾燥後の樹脂層にひび割れが見られる
×2:硬化後の塗膜が脆く、銅箔からの剥離にて硬化膜が破損する
<透明度の評価>
前記ドライフィルムを厚さ1mmのガラス基板に真空ラミネーターにて60℃、圧力0.5MPaの条件で60秒間圧着して各組成物の樹脂層をラミネートして、PETフィルムを剥がした。次いで、熱風循環式乾燥炉にて180℃30分加熱して硬化して透明度評価用サンプルを得た。得られた透明度評価用サンプルを、可視光/紫外線光吸収測定器(日本分光株式会社製:型式V−570)に設置して、波長450nmの光の透過率を測定した。評価基準を下記に示した。また結果を表1に示した。
◎:透過率85%以上
○:透過率80%以上85%未満
△:透過率75%以上80%未満
×:透過率75%未満
Figure 2020105342
エポキシ樹脂1:セロキサイド2021P(脂環式エポキシ樹脂) ダイセル(株)製

エポキシ樹脂2:HP4032(ナフタレン型エポキシ樹脂) DIC(株)製
酸無水物1:リカシッドMH700 新日本理化(株)製
酸無水物2:リカシッドHH 新日本理化(株)製
フェノール化合物:HF4M(フェノールノボラック樹脂) 明和化成(株)製
活性エステル化合物:ビスフェノールAジアセテート
硬化触媒1:トリフェニルホスフィン(TPP)
硬化触媒2:2E4MZ(2−エチル−4−メチルイミダゾール) 四国化成工業(株)
以上詳述した通り、エポキシ樹脂と、酸無水物と、カルボキシル基がアミン化合物により修飾されたCNFとを含む硬化性樹脂組成物を用いることにより、優れた成膜性及び透明性をもつ優れた硬化物を得ることができることが確認された。

Claims (8)

  1. エポキシ樹脂と、酸無水物と、セルロースナノファイバーと、を含む、硬化性樹脂組成物であって、
    前記セルロースナノファイバーは、下式1の構造を含むことを特徴とする、硬化性樹脂組成物。
    (式1)
    Figure 2020105342
    (式1中のRは、飽和又は不飽和の、環状、直鎖状又は分岐状の炭化水素基であり、Rは、水素、又は、飽和若しくは不飽和の、環状、直鎖状若しくは分岐状の炭化水素基である。)
  2. 前記Rは、炭素数が3〜18である炭化水素基であり、Rが水素であることを特徴とする、請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
  3. 前記酸無水物が、脂環式化合物であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の硬化性樹脂組成物。
  4. 前記エポキシ樹脂が、脂環式化合物であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物を、フィルム上に塗布又は含浸、乾燥させてなる樹脂層を有することを特徴とするドライフィルム。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物、又は、請求項5に記載のドライフィルムの前記樹脂層が、硬化されてなることを特徴とする、硬化物。
  7. 請求項6に記載の硬化物を備えることを特徴とする、配線板。
  8. 請求項6に記載の硬化物を備えることを特徴とする、電子部品。

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