JP2020099330A - 機能化穀物を含むドウまたはバッター - Google Patents

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Abstract

【課題】品質および官能特性を維持しながら、より少ない量の機能性成分を含むベーカリー製品を提供する。【解決手段】ベーカリー製品で使用するドウ又はバッター製品であって、ドウ又はバッター製品が、機能化穀粒を含み、機能化穀粒中の機能性成分の合計量が、ドウまたはバッター製品中の機能性成分の合計量の少なくとも40重量%であり、機能性成分が少なくとも塩及び/又は糖若しくは甘味料を含む、ドウ又はバッター製品。ドウまたはバッター製品が、該機能化穀粒を少なくとも1重量%含む、ドウ又はバッター製品。前記のドウ又はバッター製品を含むベーカリー製品。【効果】機能化穀物は高濃度の機能性成分を含むため、ドウまたはバッター製品中の機能性成分の合計量の低減を可能にする。【選択図】なし

Description

発明の分野
本発明は、ドウまたはバッター製品、およびベーカリー製品におけるそれらの使用を提供し、そのドウまたはバッター製品は機能化穀物を含む。より具体的には、機能化穀物は、高濃度の機能性成分を含み、前記ドウまたはバッター製品中の前記機能性成分の合計量の低減を可能にする。
発明の背景
ドウおよび/またはバッターを主成分とするパンおよび他のベーカリーおよびペストリー製品は、種々の成分を含有する。状況によっては、これらの成分の一部の量は、健康またはコストの理由のために減らす必要がある。典型的な例は、塩、甘味料(糖)、香味料および芳香化合物である。他の状況によっては、いくつかの成分も、望んだときおよび場所で有効であるために保護する必要がある。これはたとえば、酵素、芳香、ベーキングパウダー、重炭酸塩および他の無機成分、有機酸、微生物、油、脂肪および乳化剤の場合である。
穀物および種子から得た穀物、種子および微粒子画分は、例としてパン、ビスケット、マフィン、クッキーなどを含む、ベーカリーおよびペストリー製品への添加に広く使用されている。以後「穀物」と称される、これらの穀物または種子は、ベーカリー製品の栄養価を改善するため、またはベーカリー製品の外観、味もしくは食感を変えるために、ベーカリー製品に添加される。穀物は、たとえばコムギ、ライムギ、オオムギ、オートムギ、コメ、ダイズ、ライコムギまたは他の種子、たとえばアマニ、ヒマワリまたはナッツの全粒粉を含んでいてもよい。
未加工穀物は通常、穀物が使用されているドウまたはバッターから水分を吸収する能力が最小限であり、また焼成プロセス中に少量の水分しか穀物によって取り込まれ得ない。その結果、未加工穀物を使用して製造したベーカリー製品内の穀物は、クラストとクラムの両方で非常に固くて乾燥しており、消費者の歯に潜在的な損傷をもたらすことになる。したがって、穀物は通常、最長数時間の冷もしくは温水中への未加工穀物の予浸または未加工穀物の蒸気処理を含む異なる技術を使用して、焼成プロセスの前またはその最中に軟らかくする。
穀物を軟らかくすることは、食用のより軟らかい穀物をもたらし、ベーカリー製品の官能特性を改善する。また、穀物を軟らかくすることは、それらがより消化しやすくなり、それによってそれらの栄養価が改善される。穀物の予浸は、特定の不要な化合物を除去するための貴重な技術でもある。穀物は通常、いくつかの酵素阻害剤、たとえば、ミネラル、たとえばカルシウム、亜鉛、マグネシウムおよび鉄と結合してそれらを利用できないようにする、リンとイノシトールの不溶性化合物であるフィチン酸も含む。穀物を調理すると、通常、酵素阻害剤が不活性化するが、調理によって酵素自体も破壊される。
本発明は、ベーカリー製品の品質および官能特性をさらに維持しながら、より少ない量の機能性成分、たとえば塩および/または糖を含むベーカリー製品を提供することによって、上記に示した問題を解決する。
対照のパン(A)と着色麦芽抽出物を用いて機能化された穀粒で作製したパン(B)のスライスの外観の例示。
本発明は、機能化穀物を含む食品に関し、ここで、前記食品は、好ましくはベーカリー製品の前駆体である。より詳細には、前記食品は、ドウまたはバッター製品である。本発明によれば、機能化穀物は、1種以上の機能性成分を含浸させた穀物である。
本発明は、ベーカリー製品で使用するドウまたはバッター製品であって、前記ドウまたはバッター製品が、機能化穀物を含み、前記穀物中の機能性成分の合計量が、前記ドウまたはバッター製品中の前記機能性成分の合計量の少なくとも40重量%であることを特徴とする、ドウまたはバッター製品に関する。
より詳細には、前記ドウまたはバッター製品は、前記機能化穀物を少なくとも1重量%含む。特定の態様によれば、前記機能性成分は、塩もしくは塩様成分、糖、エタノール、ベーキングパウダー(複数可)、ジアセチル、天然もしくは合成の芳香化合物、香味料および/もしくは香味改良化合物、酵素、酸化もしくは還元剤、乳化剤、ポリオール、ガム、脂肪、油、脂肪物質、有機酸、ビタミン、抗微生物剤、着色剤および/または食品用微生物から選択される、1種以上の成分である。
特定の態様によれば、前記穀物は、コムギ、ソバ、オオムギ、オートムギ、スペルトコムギ、ライムギ、モロコシ、トウモロコシ、ライコムギ、キビ、テフ、ヒマワリ、ゴマ、アマニ、アマランス、亜麻仁、カボチャ、ナタネダイズ、ファッロ、カムート、キノア、マメ、エンドウ、ヒヨコマメ、ナッツおよび/またはコメから選択される、1種以上の穀物タイプである。
より詳細には、前記ドウまたはバッター製品は、機能化および非機能化穀物の混合物を含む。
本発明は、穀物を含浸させるための方法であって、
a)穀物を水溶液中に浸漬する工程;
b)前記穀物を前記水溶液から分離する工程;
c)200ミリバール未満の真空下で、前記穀物を、1種以上の機能性成分を含む機能化溶液中に再懸濁する工程;
d)前記真空を解放する工程;
e)前記機能化溶液中に沈めた前記穀物を維持し、それによって前記穀物が機能化される工程;および;
f)前記機能化穀物を前記機能化溶液から任意に分離し、前記機能化穀物を任意に乾燥する工程
を含む、方法をさらに提供する。
本発明は、ベーカリー製品で使用するドウまたはバッター製品を得るための方法であって、穀物を含浸させるための方法に記載の工程を含み、ドウまたはバッター中に前記機能化穀物を混和する工程をさらに含む、方法をさらに提供する。本発明は、ベーカリー製品を製造するための方法であって、ベーカリー製品で使用するドウまたはバッター製品を得るための方法に記載の工程を含み、前記機能化穀物を含む前記ドウまたはバッターを焼き、それによって前記機能化穀物を含むベーカリー製品を得る工程をさらに含む、方法をさらに提供する。
より詳細には、本発明による方法は、前記機能化穀物中の機能性成分の合計量が、前記ドウまたはバッター製品中の前記機能性成分の合計量の少なくとも40重量%であることをさらに提供する。より詳細には、前記方法は、浸漬工程では、乾物を約15%(w/w)〜約80%(w/w)含む浸漬させた穀物、および/または穀物をその重量の4倍に浸漬させた場合に約10%未満である浸漬水溶液の乾物を得ることができることを提供する。
本発明による方法の特定の態様によれば、前記機能性成分は、塩もしくは塩様成分、糖、エタノール、ベーキングパウダー(複数可)、ジアセチル、天然もしくは合成の芳香化合物、香味料および/もしくは香味改良化合物、酵素、酸化もしくは還元剤、乳化剤、ポリオール、ガム、脂肪、油、脂肪物質、有機酸、ビタミン、抗微生物剤、着色剤および/または食品用微生物から選択される、1種以上の成分である。
ここで提供している方法の特定の態様では、工程c)による再懸濁は、約1〜約30分間維持する。より詳細には、前記機能化溶液は、前記機能性成分を10〜100%含む。さらにより詳細には、前記機能化穀物の少なくとも1重量%は、前記ドウまたはバッター中に混和する。
特定の態様では、本発明は、好ましくはここで開示されているドウまたはバッター製品を含む、ここで記載されている方法によって得られるベーカリー製品を提供する。
これらのおよびさらなる側面および実施形態は、以下の項および特許請求の範囲に記載されている。
発明の詳細な説明
本発明による本発明の方法および製品を説明する前に、記載された特定の方法、製品、または装置は、当然ながら異なっていてもよいので、本発明は、このような方法、製品、および装置に限定されないことを理解されたい。本発明の範囲は添付の特許請求の範囲によってのみ限定されるので、ここで使用した用語が限定するものではないことも理解されたい。
特に定義されない限り、ここで使用される全ての技術および化学用語は、本発明が所属する当業者によって普通に理解されるものと同じ意味を有する。ここで記載されているものと類似または同等の任意の方法および材料は、本発明の実施または実験に使用してもよいが、好ましい方法および材料を次に記載する。
本明細書および添付の特許請求の範囲では、単数形「a」、「an」、および「the」には、特に文脈が明確に指示しない限り、複数の指示対象が含まれる。
ここで使用する用語「含んでいる(comprising)」、「含む(comprises)」および「から構成される(comprised of)」は、「含めた(including)」、「含める(includes)」または「含有している(containing)」、「含有する(contains)」と同義語であり、包括的または制限がなく、追加の、列挙していない構成要素(member)、要素または方法工程を除外するものではない。用語「含んでいる(comprising)」、「含む(comprises)」および「から構成される(comprised of)」には、用語「からなる(consisting of)」も含まれる。
ここで使用される用語「約(about)」は、測定可能な値、たとえばパラメーター、量、持続時間などを指す場合に、このような変動が開示された発明で実施するのに適切である限り、指定値の、かつ指定値から、+/−10%以下、好ましくは+/−5%以下、より好ましくは+/−1%以下、さらにより好ましくは+/−0.1%以下の変動を包含することを意味する。修飾語「約(about)」が指す値は、それ自体も具体的に、かつ好ましくは、開示されていることが理解されたい。
端点による数値範囲の列挙には、それぞれの範囲内に包括される全ての数字および分数、ならびに列挙された端点が含まれる。
本発明は、機能化穀物を含む食品に関し、ここで、前記食品は、好ましくはベーカリー製品の前駆体である。より詳細には、前記食品は、機能化穀物を含むドウまたはバッター製品である。本発明によれば、機能化穀物は、1種以上の機能性成分を含浸させた穀物である。
本発明は、前記食品中に機能性成分および/または分子を均等に分散させることがわかっている食品および方法を提供する。本発明による食品および方法は、それらの機能性を保持し、得られたベーカリー製品の官能特性を変えずに、食品中の特定の成分の合計量の低減を可能にする。より詳細には、穀物中の機能性成分の濃度の増大(それによって機能化穀物を得る)は、バッターまたはドウ中の機能性成分の量の低減を可能にし、類似または同一の官能特性を依然として維持しながら、機能化穀物を含むドウまたはバッター製品中の機能性成分の合計量が、非機能化穀物を含むドウまたはバッター製品と比較してより少なくなるような程度までの低減を可能にする。
別の態様では、ドウ中の機能化穀物の使用により、結果としてドウ中の機能性成分(複数可)が緩放出されていてもよく、それによってその最適な効能(performance)が可能になる。
本発明では、典型的な革新的な機能を穀物に与えている。より詳細には、穀物は、ここで開示されている特定の方法または技術を使用して機能性成分を含浸させている。含浸は、穀物の全体的な粒状構造に影響せず、したがって得られたベーカリー製品の食感が維持される。機能性は、たとえばその繊維高含有組成のような固有の栄養価の他に、周囲のマトリックスとの相互作用における含浸させた成分のための天然バリアとしての穀物の使用に関する。
特定の態様によれば、本発明は、ベーカリー製品で使用するドウまたはバッター製品を提供し、前記ドウまたはバッター製品は、機能化穀物を含み、そのドウまたはバッターへの混和前の前記穀物中の機能性成分の合計量が、前記ドウまたはバッター製品中の前記機能性成分の合計量の少なくとも40重量%であることを特徴とする。より好ましくは、前記穀物中の機能性成分の合計量は、前記ドウまたはバッター製品中の前記機能性成分の合計量の少なくとも45重量%、47.5重量%、50重量%、52.5重量%、55重量%、60重量%、65重量%、70重量%、75重量%、80重量%、85重量%、90重量%、95重量%であり、さらに100重量%までである。
特定の態様では、本発明によるドウまたはバッター製品は、前記1種以上の機能性成分(複数可)が、機能化穀物にもドウ(機能化穀物を含まない)にも含まれていることを提供する。
より詳細には、前記穀物中の機能性成分の合計量は、前記ドウまたはバッター製品中の前記機能性成分の合計量の40重量%〜95重量%である。より好ましくは、前記穀物中の機能性成分の合計量は、前記ドウまたはバッター製品中の前記機能性成分の合計量の45重量%〜85重量%である。より好ましくは、前記穀物中の機能性成分の合計量は、前記ドウまたはバッター製品中の前記機能性成分の合計量の50重量%〜80重量%である。より好ましくは、前記穀物中の機能性成分の合計量は、前記ドウまたはバッター製品中の前記機能性成分の合計量の50重量%〜75重量%である。
本発明では、用語「ベーカリー製品」は、たとえば例としてパン、ソフトロール、ベーグル、ドーナッツ、デニッシュペストリー、ハンバーガーロール、ピザ、ピタパン、チャバタ、ケーキ、バゲット、ロール、クラッカー、ビスケット、クッキー、パイの皮、ラスクおよび他の焼成製品と、好ましくはケーキ、バゲット、ハンバーガーロール、スイートドウ(sweet dough)のパンおよびリーンドウ(lean dough)のパンを含む群から選択される、当技術分野で既知の任意のタイプのベーカリーまたはペストリー製品を意味する。より好ましくは、本発明は当技術分野で既知の任意のタイプのパン製品を意味する。
本発明において区別なく用いられる「穀物」、「種子」、「マメ」、「ナッツ」、「シリアル」または「シュードシリアル」は、上記のベーカリー製品だけでなく、コーンフレークのようなシリアル高含有食品、押出成形食品、ポップコーンなどへの添加にも広く使用されている植物の食用成分を意味する。本発明において使用されているように、この用語は、それだけには限らないが種、たとえばコムギ、ソバ、オオムギ、オートムギ、スペルトコムギ、ライムギ、モロコシ、トウモロコシ、ライコムギ、キビ、テフ、ヒマワリ、ゴマ、アマニ、アマランス、亜麻仁、カボチャ、ナタネダイズ、ファッロ、カムート、キノア、マメ、エンドウ、ヒヨコマメ、および/またはコメを含む、それだけには限らないが例としてイネ科、キク科、ゴマ科、アマ科またはマメ科に属する植物の食用成分を意味する。他のデンプン高含有穀物または種子も、本発明で有利に使用される。例は、ナッツ(カシュー、アーモンド、ヘーゼルナッツ、ピーナッツ)または(押出成形した)デンプン顆粒である。他の穀物微粒子も、本発明で有利に使用される。例は、精白穀物、(部分)脱皮穀物、トウモロコシグリット、粗挽きライムギ、オオムギ、ダイズ、コムギ、オートムギなどである。好ましくは、穀物は、コムギ、オオムギ、ライムギ、モロコシ、ゴマ、キビ、スペルトコムギ、テフ、トウモロコシ、ヒマワリおよび/またはコメの群の中から選択される。より好ましい穀物は、コムギ、オオムギ、ライムギ、モロコシ、ゴマおよびヒマワリである。さらにより好ましい穀物は、コムギ、ライムギまたはオオムギである。
本発明において、用語「機能化穀物」は、1種以上の機能性成分(複数可)を含浸させた穀物を意味する。機能化穀物は、天然穀物中に自然に存在しない1種以上の機能性成分を含むこと、または天然穀物中の前記機能性成分の濃度と比較してより高濃度で1種以上の機能性成分を含むことのいずれかを特徴とする。したがって、穀物は、穀物を天然穀物中に存在しない機能性成分に含浸させること、または穀物を天然穀物中にすでに存在する機能性成分に含浸させることのいずれかによって機能化され、それによって前記穀物中の前記機能性成分の濃度が増大し、機能化穀物が得られる。
より詳細には、機能化穀物は、前記穀物中の機能性成分の濃度が、前記穀物を含まないドウまたはバッター中の前記機能性成分の濃度と比較して少なくとも10、15または20倍高いことを特徴とする。より詳細には、機能化穀物中の機能性成分の濃度は、穀物を含まないドウまたはバッター中の機能性成分の濃度よりも少なくとも10倍高い。より詳細には、機能化穀物中の機能性成分の濃度は、穀物を含まないドウまたはバッター中の機能性成分の濃度よりも少なくとも15倍高い。好ましくは、機能化穀物中の機能性成分の濃度は、穀物を含まないドウまたはバッター中の機能性成分の濃度よりも少なくとも20倍高い。
本発明で使用される機能化穀物は、周囲のマトリックスとのその相互作用における機能化穀物の内容物を保護する天然バリアをもたらす。機能化穀物の内容物は、したがってたとえば浸透圧または機能性成分の可溶化に対して、あるいは(初期の)香味、酸味、および/または酵素の放出に対して保護される。反対に、周囲のマトリックスは、穀物内容物からの浸透圧に対して保護される。その結果、機能化穀物は、それだけには限らないが、ベーカリー製品中の塩および/または糖含有量の低減、ベーカリー製品中の香味成分の維持および/または低減、ベーキングパウダー(複数可)による酵母の(部分)置換、食感および/またはベーカリー製品の官能特性の向上、乳酸菌または酢酸菌(LABおよびAAB)によって生成された酸による酵母の活性阻害の低下、かび防止剤による酵母の活性阻害の低下、油または脂肪の香味および/または機能性の向上、着色剤によるクラム内の穀物の視感度の向上または強化、微生物不活性化の防止を含む、種々の用途に適用することができる。
本明細書で使用されている用語「含浸させる」は、ここで開示されている機能性成分を穀物内に導入する方法を意味する。本発明は、機能性成分を用いた穀物の含浸を可能にする新規な方法および技術を開示する。
本発明の好ましい態様では、機能化穀物は、前記ドウまたはバッター製品の全体にわたって均一に分散され、それによって機能性構成成分が均等に分散された焼成製品が得られる。
特定の態様では、本発明によるドウまたはバッター製品は、前記機能化穀物を少なくとも1重量%含む(機能化穀物の乾物/全ドウまたはバッター重量として計算)。より詳細には、前記ドウまたはバッター製品は、前記機能化穀物を少なくとも1.5重量%含む。より詳細には、前記ドウまたはバッター製品は、前記機能化穀物を少なくとも2重量%含む。より詳細には、前記ドウまたはバッター製品は、前記機能化穀物を少なくとも2.5重量%含む。より詳細には、前記ドウまたはバッター製品は、前記機能化穀物を少なくとも3重量%含む。より詳細には、前記ドウまたはバッター製品は、前記機能化穀物を少なくとも3.5重量%含む。より詳細には、前記ドウまたはバッター製品は、前記機能化穀物を少なくとも4重量%含む。当技術分野の通常の調理法によれば、ドウは、(機能化)穀物を最大20重量%、さらには30重量%含有していてよい。ドウまたはバッター製品に加える穀物の量は、使用する穀物の種類および機能化穀物中の機能性成分(複数可)の濃度に極めて依存する。当業者は、ドウ中の機能性成分の良好な分散(repartition)を得るために、より少ない量の小さい穀物が必要とされることが容易に理解されよう。
他の特定の態様では、ドウまたはバッター製品は、本発明による機能化穀物を含み、その機能性成分は、通常の食品用成分、好ましくは、塩もしくは塩様成分、糖または甘味料、エタノール、ベーキングパウダー(複数可)、ジアセチル、天然もしくは合成の芳香化合物、香味料および/または香味改良化合物、酵素(アミラーゼ、キシラナーゼ、リパーゼ、オキシダーゼ、リポキシゲナーゼ、プロテアーゼなど)、酸化もしくは還元剤、乳化剤、ポリオール、ガム、脂肪、油、脂肪物質、有機酸、ビタミン、抗微生物剤、着色剤、食品用微生物(酵母、たとえばサッカロミセスセレビシエ、細菌、たとえば乳酸菌または酢酸菌、たとえばアセトバクター)から選択される、1種以上の食品用成分である。
好ましくは、1種以上の前記機能性成分は、塩もしくは塩様成分である。例は、NaCl、KCl、ペプチド、乳酸カリウム、味増強剤、たとえばグルタミン酸塩などである。好ましくは、これらの塩もしくは塩様成分は、NaClまたはKClであり、より好ましくはNaClである。好ましくは、前記塩は、少なくとも0.5重量%、少なくとも1重量%、少なくとも2重量%、少なくとも3重量%、少なくとも4重量%、少なくとも5重量%、少なくとも7.5重量%、少なくとも10重量%、少なくとも12重量%、少なくとも14重量%、少なくとも15重量%、少なくとも17.5重量%、少なくとも20重量%、少なくとも25重量%、または30重量%まで(穀物の乾物に対する塩の重量%)の濃度で存在する。好ましくは、前記塩は、NaClであり、少なくとも0.5重量%、少なくとも1重量%、少なくとも2重量%、少なくとも3重量%、少なくとも4重量%、少なくとも5重量%、少なくとも7.5重量%、少なくとも10重量%、少なくとも12重量%、少なくとも14重量%、少なくとも15重量%、少なくとも17.5重量%、少なくとも20重量%、少なくとも25重量%、または30重量%までの濃度で存在する。好ましくは、前記塩は、NaClであり、少なくとも10重量%の濃度で存在する。塩の好ましい濃度は、使用する穀物の種類に極めて依存する。穀物の種類に応じて、異なる濃度の塩に達し得る。
好ましくは、1種以上の前記機能性成分は、糖または甘味料、好ましくはグルコース、フルクトース、アスパルテーム、スクロース、ステビアおよび/または他の合成もしくは天然甘味料である。好ましくは、前記糖は、少なくとも5重量%、少なくとも7.5重量%、少なくとも10重量%、少なくとも12重量%、少なくとも14重量%、少なくとも15重量%、少なくとも17.5重量%、少なくとも20重量%、少なくとも25重量%、少なくとも30重量%(穀物の乾物に対する糖の重量%)の濃度で前記機能化穀物中に存在する。好ましくは、前記糖は、グルコースまたはフルクトースであり、少なくとも5重量%、少なくとも7.5重量%、少なくとも10重量%、少なくとも15重量%、少なくとも20重量%、少なくとも25重量%、少なくとも30重量%、少なくとも40重量%、少なくとも50重量%以上の濃度で存在する。糖の好ましい濃度は、使用する穀物の種類に極めて依存する。穀物の種類に応じて、異なる濃度の糖に達し得る。当業者は、ドウ中の同じ甘味効果を得るためにより少量の(高強度)甘味料(複数可)が必要とされることを理解されよう。(高強度)甘味料(複数可)、たとえばステビアおよびアスパルテームの必要な濃度の再計算は、それらのショ糖換算値に基づく。
好ましい態様によれば、前記機能化穀物は、少なくとも2種の機能性成分を含む。好ましくは、第1の機能性成分は、塩、好ましくはNaClまたはKClであり、第2の機能性成分は、糖または甘味料、好ましくはグルコース、フルクトース、アスパルテーム、スクロース、ステビアおよび/または他の合成もしくは天然甘味料である。好ましくは、前記糖と塩はどちらも、少なくとも5重量%、少なくとも7.5重量%、少なくとも10重量%、少なくとも12重量%、少なくとも14重量%、少なくとも15重量%、少なくとも17.5重量%、少なくとも20重量%、少なくとも25重量%または少なくとも30重量%の濃度で前記機能化穀物中に存在する。
より好ましくは、少なくとも3、4、5、6または7種の機能性成分が存在し、機能性成分の合計量は、前記機能化穀物中に存在する。好ましくは、総濃度は、少なくとも10重量%、少なくとも15重量%、少なくとも20重量%、少なくとも24重量%、少なくとも28重量%、少なくとも30重量%、少なくとも35重量%、少なくとも40重量%、少なくとも50重量%または少なくとも60重量%である。
機能化穀物は、異なる食品で使用した場合、それらの機能性に関して異常な増強効果があることを、発明者らは驚くべきことに発見した。塩を機能性成分として使用した場合、通常の塩の用量の50%程度を減らして、製品(たとえばパン)で同じ認識を得ることができることが、驚くべきことにわかった。同じ効果は、グルコースおよびフルクトースのような甘味成分で経験されるが、任意の他の天然もしくは合成の甘味料が機能性成分として使用される場合もである。
機能性成分は、ベーカリー製品に加える必要がある機能に基づいて選択される。機能性成分としての塩および/または糖の使用は、ベーカリー製品中の塩および/または糖の総量の低減を可能にしながら、ベーカリー製品中で同一の塩味および/または甘味感覚をさらに維持し、それによってベーカリー製品の健康特性が向上する。芳香、香味料、芳香もしくは香味改良化合物の使用は、通常ベーカリー製品が消費される瞬間まで香味の維持(たとえば焼いている間および/または貯蔵中の香味の損失の低減)を可能にする。着色剤の使用は、通常、最終製品中の穀物の視感度を改善する。
機能化穀物の使用は、機能性成分に対する外部成分またはさらには生きた微生物の保護を可能にすることも観察されている。より詳細には、酵母は、鉄、糖、塩、酸のような成分、一部の香味成分(たとえばフェニルエタノール)および他の既知の不活性化成分によって不活性化されることによって発酵活性およびガス発生粉末(gassing powder)が減少することになることが一般に知られている。本発明では、常に品質が一定とは限らない、かつより高価な、特異的に適応した酵母(specific adapted yeast)を使用する必要がなくなる。酵母が機能性成分に対して保護されている他に、機能性成分は、外的成分に対しても保護されている。一例は、酵母に対する香味成分であるジアセチルの保護である。ジアセチルは、酵母によって代謝される化合物であり、酵母によって取り込まれることなくバッターまたはドウ製品に加えることができない。ジアセチルを機能性成分として使用することによって、酵母による代謝が回避され、ジアセチルがベーカリー製品中でその機能を維持する。
また、ガス発生成分、たとえば重炭酸塩は、それらのベーキングパウダーでの使用で知られている。重炭酸塩は、ドウ中に存在し、かつ焼くときに直ちに作用する。しかしながら、ガス発生成分、たとえば重炭酸塩を機能性成分として使用することによって、穀物は、それらを酸などのような反応の外部活性剤に対して保護する。ガス発生成分、たとえば重炭酸塩の機能性成分としての使用は、最終ベーカリー製品中でのその機能性の維持を可能にし、それによってベーカリー製品中でのガス発生が維持され、発酵した酵母のCOの緩放出と、活性剤と接触してガスを発生させるマトリックス中でのガス発生成分の緩放出との置換が可能になる。
また、機能化穀物は、発酵、操作、定温放置および焼成時に、機能性成分、特に揮発性および反応性香料を保持する能力がある。また、ゼラチン化内部デンプン(gelatinized inner starch)およびタンパク質は相互作用していてもよく、それらの香味成分を保持する。より詳細には、アミロース高含有デンプンを含む穀物は、より優れた保持能力があってもよい。
また、機能化穀物は、酵素またはドウもしくはペストリー製品のような異なるマトリックスに必要な瞬間作用成分の緩放出を可能にする能力がある。これは特に、活性がマトリックス発達(たとえばドウまたはバッター)の後期に発現されなければならなかった場合である。
また、食品用微生物を穀物に混和した場合、それらの機能性穀物は、とりわけ、ドウおよび/またはサワードウ調製物中でスターター(複数可)として働く特性、発酵によって香味または酸のような味を放出する特性、および/または局所でのガス生成によって特定のクラム構造を作製する特性がある。
他の特定の態様は、本発明による機能化穀物を含有するドウまたはバッター製品に関し、前記穀物は、コムギ、ソバ、オオムギ、オートムギ、スペルトコムギ、ライムギ、モロコシ、トウモロコシ、ライコムギ、キビ、テフ、ヒマワリ、ゴマ、アマニ、アマランス、亜麻仁、カボチャ、ナタネダイズ、ファッロ、カムート、キノア、マメ、エンドウ、ヒヨコマメ、カカオ豆および/またはコメから選択される、1種以上の穀物タイプである。他のデンプン高含有穀物または種子も、本発明で有利に使用される。例は、ナッツ(カシュー、アーモンド、ヘーゼルナッツ、ピーナッツ)または(押出成形した)デンプン顆粒である。他の穀物微粒子も、本発明で有利に使用される。例は、精白穀物、(部分)脱皮穀物、トウモロコシグリット、粗挽きライムギ、オオムギ、ダイズ、コムギ、オートムギなどである。好ましくは、穀物は、コムギ、オオムギ、ライムギ、モロコシ、ゴマ、キビ、スペルトコムギ、テフ、トウモロコシ、ヒマワリおよび/またはコメの群の中から選択される。より好ましい穀物は、コムギ、オオムギ、ライムギ、モロコシ、ゴマおよびヒマワリである。さらにより好ましい穀物は、コムギ、ライムギまたはオオムギである。
他の特定の態様では、本発明は、本発明によるドウまたはバッター製品に関し、前記ドウまたはバッター製品は、機能化および非機能化穀物の混合物を含む。機能化および非機能化穀物の混合物をドウまたはバッター製品中に添加することによって、ドウまたはバッター製品中の機能性成分の量を正確に制御することができる。また、ドウまたはバッター製品の全体にわたる機能性成分の分散も正確に制御することができる。
穀物の用途および種類と並んで機能性成分(または複数の成分)の標的濃度に関して穀物を最適に含浸させる方法を提供することが本発明の別の目的である。
本発明において使用される機能化穀物は、有利には:
− 水溶液中に穀物を浸漬する工程;
− 穀物を1種以上の機能性成分に含浸させる工程
を行うことによって得られる。
驚くべきことに、穀物の含浸は、最初に穀物を浸漬することによって穀物を調製した場合に特に改善されたことが観察された。驚くべきことに、含浸は、機能性成分が存在することなく浸漬が水の中で実施された場合に著しく改善されたこともわかった。
したがって、穀物を含浸させる方法は、有利には:
− 機能性成分(複数可)を含有しない水溶液中に穀物を浸漬する工程;
− 前記穀物を前記水溶液から分離する工程;
− 穀物を1種以上の機能性成分に含浸させる工程
を含む。
好ましくは、機能性成分の含浸は、圧力に関連する技術に基づいている。
したがって、穀物を含浸させる方法は、有利には:
a)機能性成分(複数可)を含有しない水溶液中に穀物を浸漬する工程;
b)前記穀物を前記水溶液から分離する工程;
c)200ミリバール未満の真空下で、前記穀物を、1種以上の機能性成分を含む機能化溶液中に再懸濁する工程;
d)前記真空を解放する工程;
e)前記機能化溶液中に沈めた前記穀物を維持し、それによって前記穀物が機能化される工程;および;
f)前記機能化穀物を前記機能化溶液から任意に分離し、前記機能化穀物を任意に乾燥する工程
を含む。
好ましい態様では、工程c)は、まず穀物に200ミリバール未満の真空を適用し、次いで1種以上の機能性成分を含む機能化溶液中に前記穀物を再懸濁することによって行われる。
本発明は、天然バリアとして可能な全ての穀物、種子またはマメを使用する。非限定的な例は:コムギ、ソバ、オオムギ、オートムギ、スペルトコムギ、ライムギ、モロコシ、トウモロコシ、ライコムギ、キビ、テフ、ヒマワリ、ゴマ、アマニ、アマランス、亜麻仁、カボチャ、ナタネダイズ、ファッロ、カムート、キノア、マメ、エンドウ、ヒヨコマメ、カカオ豆および/またはコメである。好ましくは、穀物は、コムギ、オオムギ、ライムギ、ヒマワリ、テフ、スペルトコムギ、ゴマ、キビ、モロコシ、アマニ、ライコムギ、オートムギ、コメ、トウモロコシおよび/またはダイズの群の中から選択される。好ましくは、穀物は、コムギ、オオムギ、ライムギ、モロコシ、ゴマ、キビ、スペルトコムギ、テフ、トウモロコシ、ヒマワリおよび/またはコメの群の中から選択される。より好ましい穀物は、コムギ、オオムギ、ライムギ、モロコシ、ゴマおよびヒマワリである。さらにより好ましい穀物は、コムギ、ライムギまたはオオムギである。
穀物の調製には、穀物を水溶液中に浸漬する工程が含まれる。任意に、前記水溶液は、好ましくは、食品用の酸または発酵によって生成した酸、たとえば例として酢酸または乳酸を含む、酸性化した水溶液である。
好ましくは、浸漬工程は、乾物含量が95%〜99%の未処理の穀物と比較して、体積が増加した穀物を得ることができる。より好ましくは、水気を切った(drained)浸漬させた穀物の乾物は、約15%(w/w)〜約80%(w/w)である。さらにより好ましくは、水気を切った浸漬させた穀物の乾物は、25%(w/w)〜約75%(w/w)である。さらにより好ましくは、水気を切った浸漬させた穀物の乾物は、30%(w/w)〜約70%(w/w)である。さらにより好ましくは、水気を切った浸漬させた穀物の乾物は、35%(w/w)〜約70%(w/w)である。
別の態様では、浸漬後、浸漬水溶液は、穀物をその重量の4倍に浸漬させた場合、約10%未満、好ましくは約5%未満;より好ましくは4%未満、さらにより好ましくは3%未満の量で乾物を含む。より好ましくは、浸漬水溶液の乾物は、0.5%〜10%、好ましくは0.5%〜5%;より好ましくは1%〜4%、さらにより好ましくは1%〜3%の範囲である。
好ましい態様では、浸漬工程は、乾物を約15%(w/w)〜約80%(w/w)、好ましくは約25%(w/w)〜約75%(w/w)、より好ましくは約30%(w/w)〜約70%(w/w)、さらにより好ましくは約35%(w/w)〜約70%(w/w)含む浸漬させた穀物、および穀物をその重量の4倍に浸漬させた場合に約10%未満、好ましくは約5%未満;より好ましくは4%未満、さらにより好ましくは3%未満である浸漬水溶液の乾物を得ることができる。
浸漬は、異なるパラメーター、たとえば、それだけには限らないが、穀物の種類、酸との任意の組合せおよび他の外皮損傷法または成分の使用に依存する。たとえば、通常小さな穀物は、高温での浸漬を必要としない。
例として、穀物を浸漬させる工程は、10〜60℃の温度で約5〜約24時間行ってもよい。浸漬工程は、約80℃〜約100℃の温度で約5〜約120分間行うこともできる。
当業者は、浸漬の持続時間と、それが行われるべき温度との適切な組合せを容易に見つけるはずである。
さらに、機能性成分(複数可)による穀物の含浸を促進するためにいくつかの技術を任意に使用することができる。これは、当技術分野で既知の技術、たとえば凍結、物理的処置、酵素的処置などを用いて外皮を損傷することによって行ってもよい。技術の例は、凍結/解凍技術、粗面との摩擦、グルカナーゼおよび/またはセルラーゼを用いた処置などである。
含浸は、浸漬工程で酸を加えることにより、特定の場合に容易に改善することができる。好ましい酸は、有機酸である。好ましい有機酸は、乳酸および酢酸である。有利には、有機酸は、乳酸菌および/または酢酸菌のサワードウ発酵によって生成してもよい。好ましい態様では、有機酸(複数可)の濃度は、約0.1N〜約1Nである。
穀物を含浸のために調製した後、当技術分野に既知の技術によって穀物を水溶液から分離する。技術の例は、デカンテーション、ろ過、遠心分離などである。
任意に、機能性成分は、分離工程なしで穀物水溶液に加えることができる。
好ましい態様では、浸漬工程の後に工程(c)が続き、ここで浸漬させた穀物は、200ミリバール以下、好ましくは150ミリバール以下、好ましくは100ミリバール以下、好ましくは80ミリバール以下、より好ましくは45ミリバール以下、より好ましくは20ミリバール以下の真空にかけられる。真空状態をさらに維持しながら、穀物の内側および穀物の外側部分の間で真空平衡に達した後、穀物を1種以上の機能性成分を含む機能化溶液にさらす。
好ましくは200ミリバール以下の真空をまず約1〜約30分間維持し、続いて穀物を機能化溶液に約20〜約240分間さらし、より好ましくは100ミリバール以下の真空をまず約1〜約25分間維持し、続いて穀物を機能化溶液に約20〜約210分間さらし、より好ましくは80ミリバール以下の真空をまず約1〜約20分間維持し、続いて穀物を機能化溶液に約20〜約180分間さらし、より好ましくは45ミリバール以下の真空をまず約1〜約20分間維持し、続いて穀物を機能化溶液に約20〜約120分間さらし、より好ましくは20ミリバール以下の真空をまず約1〜約5分間維持し、続いて穀物を機能化溶液に約20〜約120分間さらす。機能化溶液は、溶解度に応じて、通常濃度が10〜100%の機能性成分を含む。濃度の例は、NaClでは30%、グルコースでは40%である。好ましくは、真空処置は、機能性成分に応じて、10〜80℃、好ましくは10〜60℃、より好ましくは15〜45℃、より好ましくは約20℃の温度で行う。
穀物を機能化溶液中に完全に沈めた後、真空を大気圧まで解放し、含浸させた穀物と外側の溶液の間に平衡が得られるまで、好ましくは少なくとも1時間、穀物を沈めたまま維持する。高圧(最高で1000バールまたはそれ以上)まで過剰圧力を加えることによって、任意に含浸方法を続けることが可能である。
他の特定の態様では、本発明は、穀物を含浸させる方法であって、以下の工程:
a)穀物をその重量の4倍に浸漬させた場合に、浸漬水溶液の乾物が、約10%未満、好ましくは約5%未満;より好ましくは4%未満、さらにより好ましくは3%未満になるまで、水溶液中に穀物を浸漬する工程(好ましい態様では、浸漬工程は、約15%(w/w)〜約80%(w/w)、好ましくは約25%(w/w)〜約75%(w/w)、より好ましくは約30%(w/w)〜約70%(w/w)、さらにより好ましくは約35%(w/w)〜約70%(w/w)の乾物を含む穀物を得、穀物をその重量の4倍に浸漬させた場合に、浸漬水溶液の乾物が約10%未満、好ましくは約5%未満;より好ましくは4%未満、さらにより好ましくは3%未満になるまで可能である。);
b)前記穀物を前記水溶液から分離する工程;
c)200ミリバール未満、好ましくは80ミリバール以下、より好ましくは45ミリバール以下、より好ましくは20ミリバール以下の真空を適用し;前記穀物を1種以上の機能性成分を含む機能化溶液中に再懸濁する工程;
d)前記真空を解放する工程;
e)前記機能化溶液中に沈めた前記穀物を維持し、それによって前記穀物が15〜45℃で20〜120分間機能化される工程;および;
f)前記機能化穀物を前記機能化溶液から分離し、任意に前記機能化穀物を乾燥する工程;
を含む、方法に関する。
他の態様では、本発明は、機能化穀物を得るための方法であって、
− 機能化の工程の後に他の追加の成分を穀物に加える工程;
− 機能化工程の後に安定剤を加える工程;
− 前記穀物を、液体、ペーストまたは乾燥した製品の形態で、あらゆる種類の包装で梱包する工程
の群から選択される、1種以上の工程をさらに含む、方法を提供する。
追加の成分は、全ての可能な形態(乾燥、液体コーティングされた、など)の酵母、乳酸菌(LAB)もしくは酢酸菌(AAB)のような生きた細胞、塩、ビタミン、糖、たとえばスクロース、タンパク質供給源、たとえばタンパク質加水分解物、酵母エキス、改良剤、酵素またはあらゆる種類の食品用成分の中から選択してもよい。
機能化穀物を液体(水性)機能化溶液から分離し、任意に機能化穀物を乾燥させた後、好ましくは前記機能化穀物の少なくとも1重量%、より詳細には、前記機能化穀物の少なくとも1.5重量%、少なくとも2重量%、少なくとも2.5重量%、少なくとも3重量%、少なくとも3.5重量%または少なくとも4重量%の量で(パーセント値は機能化穀物の乾物/全ドウまたはバッター重量として計算)、機能化穀物を有利にはドウまたはバッター中に混和する。ドウまたはバッター製品に加える穀物の量は、使用する穀物の種類および機能化穀物中の機能性成分(複数可)の所望の濃度に極めて依存する。
本発明によるさらに別の態様は、ベーカリー製品で使用するドウまたはバッター製品を得るための方法であって、
a)穀物を水溶液中に浸漬する工程;
b)前記穀物を前記水溶液から分離する工程;
c)200ミリバール未満の真空下で、前記穀物を、1種以上の機能性成分を含む機能化溶液中に再懸濁する工程;
d)前記真空を解放する工程;
e)前記機能化溶液中に沈めた前記穀物を維持し、それによって前記穀物が機能化される工程;
f)前記機能化穀物を前記機能化溶液から任意に分離し、前記機能化穀物を任意に乾燥する工程;および;
g)前記機能化穀物をドウまたはバッター中に混和する工程
を含む、方法に関する。
好ましい態様では、工程c)は、まず穀物に200ミリバール未満の真空を適用し、次いで1種以上の機能性成分を含む機能化溶液中に前記穀物を再懸濁することによって行われる。
他の特定の態様では、本発明は、前記機能化穀物中の機能性成分の合計量が、前記ドウまたはバッター製品中の前記機能性成分の合計量の少なくとも40重量%である、本発明によるドウを製造するための方法に関する。より好ましくは、前記穀物中の機能性成分の合計量は、前記ドウまたはバッター製品中の前記機能性成分の合計量の少なくとも45重量%、47.5重量%、50重量%、52.5重量%、55重量%、60重量%、65重量%、70重量%、75重量%、80重量%、85重量%、90重量%、95重量%であり、さらに100重量%までである。より詳細には、前記穀物中の機能性成分の合計量は、前記ドウまたはバッター製品中の前記機能性成分の合計量の40重量%〜95重量%である。より好ましくは、前記穀物中の機能性成分の合計量は、前記ドウまたはバッター製品中の前記機能性成分の合計量の45重量%〜85重量%である。より好ましくは、前記穀物中の機能性成分の合計量は、前記ドウまたはバッター製品中の前記機能性成分の合計量の50重量%〜80重量%である。より好ましくは、前記穀物中の機能性成分の合計量は、前記ドウまたはバッター製品中の前記機能性成分の合計量の50重量%〜75重量%である。
他の特定の態様では、本発明は、本発明によるドウを製造するための方法に関し、前記機能性成分は、通常の食品用成分、好ましくは、塩もしくは塩様成分、甘味料、エタノール、ベーキングパウダー(複数可)、ジアセチル、天然もしくは合成の芳香化合物、香味料および/または香味改良化合物、酵素(アミラーゼ、キシラナーゼ、リパーゼ、オキシダーゼ、リポキシゲナーゼ、プロテアーゼなど)、酸化もしくは還元剤、乳化剤、ポリオール、ガム、脂肪、油、脂肪物質、有機酸、ビタミン、抗微生物剤、着色剤、食品用微生物など、から選択される、1種以上の食品用成分である。より好ましくは、前記機能性成分は、塩、さらにより好ましくはNaClである。あるいは、前記機能性成分は、甘味料、好ましくはグルコース、フルクトース、アスパルテーム、スクロース、ステビアおよび/または他の合成もしくは天然甘味料から選択される、甘味料である。特定の態様では、前記機能性成分は、塩および糖である。
特定の態様によれば、本発明は、サワードウ製品を提供し、前記サワードウ製品は、機能化穀物を含有する、液体サワードウ製品または乾燥サワードウ製品である。
乾燥/固形形態は、湿った機能化穀物組成物を、乾燥工程、たとえば流動化、リング乾燥、ドラム乾燥、ならびに穀物の構造および/またはその機能性に害を与えない全ての乾燥方法にかけることによって得てもよい。乾燥した機能化穀物組成物の好ましい乾物は、前記で定義したように、50%超、好ましくは70%超、好ましくは80%超、より好ましくは92%超である。
他の特定の態様では、本発明は、ベーカリー製品を製造するための方法であって、本発明によるドウまたはバッター製品を得る工程を含み、前記機能化穀物を含む前記ドウまたはバッターを焼き、それによって前記機能化穀物を含むベーカリー製品を得る工程をさらに含む、方法に関する。
より詳細には、前記ベーカリー製品は、当技術分野で既知のベーカリーまたはペストリー製品、たとえば例としてパン、ソフトロール、ベーグル、ドーナッツ、デニッシュペストリー、ハンバーガーロール、ピザ、ピタパン、チャバタ、ケーキ、バゲット、ロール、クラッカー、ビスケット、クッキー、パイの皮、ラスクおよび他の焼成製品と、好ましくはケーキ、バゲット、ハンバーガーロール、スイートドウのパンおよびリーンドウのパンを含む群から選択されるものである。より好ましくは、本発明は、当技術分野で既知の任意のタイプのパン製品を意味する。
別の態様によれば、本発明は、食品の調製、好ましくはベーカリー製品の調製における成分としての本発明による機能性穀物または穀物ミックスの使用を提供する。
より詳細には、本発明は、焼成製品の調製における改良剤、プレミックスまたは完全ミックスの一部としての本発明による機能性穀物または穀物ミックスの使用を提供する。
ここで使用される「改良剤」は、焼成製品の調製中および/または焼いた後のそれらの有益な特性のために使用する成分および/または技術的助剤を含む組成物を意味する。これらの特性は、焼成製品の側面、体積、鮮度、保存、色、構造またはショートバイト(short bite)を含むが、それだけには限定されない。
ここで使用される用語「プレミックス」は通常、改良剤を意味し、その「活性」成分中の濃度は、ベーカリー改良剤中の濃度よりも低い。通常、プレミックスは、改良剤よりも高い用量で使用される(重量/小麦粉の重量)。
ここで使用される用語「完全ミックス」は通常、焼成製品を得るために焼くことができる、ドウを調製するのに必要な、一般に水を除いた全ての成分を含む組成物を意味する。特に膨張剤が生物学的薬剤、より詳細にはパン酵母の場合、完全ミックスから除外することもできる。本発明による完全ミックスは、本発明による組成物および焼成製品を得るために焼くことができるドウを調製するのに必要な全ての成分を含む。
別の態様によれば、本発明は、本発明による機能性穀物または穀物ミックスを含む焼成製品を提供する。
本発明による焼成製品は、その主要成分がシリアル穀物由来の小麦粉である、発酵させていない、酵母発酵させたまたは化学発酵させた焼成製品を含む。本発明の焼成製品は、脂肪または脂肪代替物、糖、卵、グルテン、デンプン、親水コロイド、酵素、乳化剤、酸化性または還元性化合物、プレバイオティック化合物および/または改良剤も含有していてよい。焼成製品の例は、ベーカリー製品およびペストリー製品である。
本発明によるさらに別の態様は、ベーカリー製品の調製における機能化穀物の使用に関する。
より詳細には、前記ベーカリー製品は、当技術分野で既知のベーカリーまたはペストリー製品、たとえば例としてパン、ソフトロール、ベーグル、ドーナッツ、デニッシュペストリー、ハンバーガーロール、ピザ、ピタパン、チャバタ、ケーキ、バゲット、ロール、クラッカー、ビスケット、クッキー、パイの皮、ラスクおよび他の焼成製品と、好ましくはケーキ、バゲット、ハンバーガーロール、スイートドウのパンおよびリーンドウのパンを含む群から選択されるものである。より好ましくは、本発明は、当技術分野で既知の任意のタイプのパン製品を意味する。
本発明によるさらに別の態様は、本発明によるドウまたはバッター製品を含むベーカリー製品に関する。
本発明は、以下の非限定的な例で説明される。
[実施例]
例1:塩を用いた穀物機能化:真空および浸漬の影響
コムギ穀粒50g(乾燥重量で0.1%NaCl含有)を、水道水200gまたは30%飽和食塩水(NaCl)に終夜40℃で浸漬させた。その後、コムギ穀物を、ふるいによって水または飽和食塩水から分離し、37℃で30%(w/w)飽和食塩水(NaCl)200gに懸濁した。懸濁液は、75ミリバールの負圧で30分間完全に沈めた。穀物は、最初浮かんでおり、内部に利用可能な空き空間があったことを示すが、しばらくして30%食塩水中に完全に沈んだ。真空を大気圧まで解放した後、それらはこの段階で5分間沈んだままであった。
その後、穀物を食塩水から分離し、洗浄した。残った間隙水は、穀物を50℃に24時間置くことにより除去した。
穀物中のNaCl濃度を、ティトリーノプラス848(Metrohm Ltd)を使用した硝酸銀による電位差滴定によって測定した。機能化後の穀物および浸漬溶液の乾物(DM)を、105℃で終夜乾燥させることによって測定した。
例2:塩を用いた穀物機能化:沈水時間の影響
コムギまたはライムギ穀粒50gを、水道水200gに終夜40℃で浸漬させた。次いで約95℃で1h後、コムギ穀物をふるいによって水から分離し、30%(w/w)飽和食塩水(NaCl)200gに懸濁した。懸濁液は、一度37℃で、75ミリバールの負圧で5、30および60分間完全に沈めた。真空を大気圧まで解放した後、それらは30分間沈んだままであった。
その後、穀物を食塩水から分離し、洗浄した。残った間隙水は、穀物を50℃に24時間置くことにより除去した。
穀物および乾物(DM)中のNaCl濃度を、例1と同様にして測定した。
例3:塩を用いた穀物機能化:浸漬条件の影響
試験AおよびAbis(本発明に基づく)
コムギ(試験A)またはライムギ(試験Abis)穀粒250gを、水1リットルに加えた。還流カラムを備えた容器内で、穀物を100℃で40分間浸漬させた。浸漬後、水を分離し、1分間25ミリバールの真空下でさらに穀物の水気を切った。その後、5分間真空を保持して、30%(w/w)飽和食塩水(NaCl)を、穀物を含有する容器内に加えた。真空をゆっくり大気圧まで解放した後、穀物をこの段階で120分間沈んだままにした。その後、穀物を食塩水から分離し、洗浄した。試験Aの残った間隙水は、穀物を50℃に24時間置くことにより除去した。試験Abisの浸漬させた穀物を、乾燥工程なしにそのまま保持した。
試験B(本発明に基づかない)
コムギ穀粒250gを30%(w/w)食塩水(NaCl)に加えた。還流カラムを備えた容器内で、コムギ穀物を100℃で60分間浸漬させた。冷却後、25ミリバールの真空を穀物懸濁液に5分間適用した。真空をゆっくり大気圧まで解放した後、穀物をこの段階で120分間沈んだままにした。その後、穀物を食塩水から分離し、洗浄した。残った間隙水は、穀物を50℃に24時間置くことにより除去した。
塩濃度および乾物の測定は、前述の例と同様にして行った。
例4:塩およびグルコースを用いた種々の穀物の機能化
異なる穀物または種子15グラムを、40℃で16h、水道水100mlに浸漬させた。水を分離した後、穀物を30%(w/w)食塩水(NaCl)100mlまたは40%(w/w)グルコース溶液100ml中に42ミリバールで5分間、真空度を低下させずに置いた。圧力解放後、穀物を120分間浸漬させたままにし、次いでろ過によって溶液から分離した。
塩濃度および乾物を前述の例のように測定した。穀物中のグルコース濃度を、Dionex ICS 3000上のPA1カラム(4×250mm)を用いて、パルス電流測定検出によって測定した。
例5:機能化穀物を含むドウおよびパン:コムギ、ライムギ
例3(試験A&Abis)の機能化穀物を使用して、パン(pan)小麦パンを調製した。パンのドウの組成を表5に示す。
成分(表5)を、ドウミキサー(Diosna SP24)中で、低速で1.5分間、高速で6分間混合した。ベーカリー内の温度は、約25℃であった。ドウ温度は、約26℃であった。30分のバルク発酵後、ドウを600gピースに分割し、25℃で20分の中間プルーフィング工程に送った。
型内に配置した個々のドウの最終プルーフィング工程を、Koma発酵室(60分、35℃、相対湿度95%)で行ってから、Miwe Roll Innオーブン内で蒸気を伴って230℃で35分間焼いた。
パンは、訓練された約8人の専門家パネルによって、焼いた次の日に評価して、香りと味を特定し記載した。塩を25%または50%少なくして作製したパンの味が、ドウに塩を100%加えた対照と同じ味であることが専門家によって判断された。
例6:機能化穀物を含むドウおよびパン:ヒマワリ、オオムギ、コムギ
ヒマワリの種、精白オオムギ穀物またはコムギ穀粒250gを水1リットルに加え、終夜40℃で浸漬させた。還流カラムを備えた容器内で、約100℃で1時間後、水を除去し、1分間25ミリバールの真空下でさらに穀物の水気を切った。その後、30%(w/w)飽和食塩水を、穀物または種子を含有する負圧にした容器内に加え、部分真空下で5分間放置した。真空をゆっくり大気圧まで解放した後、穀物をこの段階で120分間沈んだままにした。その後、穀物を食塩水から分離し、洗浄した。残った間隙水は、穀物を50℃に24時間置くことにより除去した。
塩濃度および乾物の測定は、前述の例と同様にして行った。
それらの含浸させた穀物または種子を使用して、パン小麦パンを調製した。パンのドウの組成を表8に示す。
ドウおよびパンを調製し、例6と同様にして評価した。
例7:甘味料または着色剤を用いた穀物機能化
試験A:レバウディオサイドA
ライムギ穀粒300gを水1.2リットルに加えた。還流カラムを備えた容器内で、穀物を100℃で40分間浸漬させた。浸漬後、水を分離し、1分間25ミリバールの真空下でさらに穀物の水気を切った。その後、レバウディオサイドA(97%)の1%(w/w)溶液、精製ステビア成分(Winhill Bioscience Shanghai Inc.)を、室温で穀物を含有する容器内に加え、5分間真空を保持した。真空をゆっくり大気圧まで解放した後、穀物をこの段階で60分間沈んだままにした。その後、穀物を溶液から分離し、洗浄した。残った間隙水は、穀物を50℃に24時間置くことにより除去した。
試験B:フルクトース
ライムギ穀粒300gを水1.2リットルに加えた。還流カラムを備えた容器内で、穀物を100℃で40分間浸漬させた。浸漬後、水を分離し、1分間25ミリバールの真空下でさらに穀物の水気を切った。その後、50%(w/w)フルクトース溶液を50℃で、穀物を含有する容器内に加え、5分間真空を保持した。真空をゆっくり大気圧まで解放した後、穀物をこの段階で120分間沈んだままにした。その後、穀物を溶液から分離し、洗浄した。残った間隙水は、穀物を50℃に24時間置くことにより除去した。DIONEX分析法(例4)によってフルクトースを定量した。
試験C:着色麦芽抽出物
ライムギ穀粒300gを水1.2リットルに加えた。還流カラムを備えた容器内で、穀物を100℃で40分間浸漬させた。浸漬後、水を分離し、1分間25ミリバールの真空下でさらに穀物の水気を切った。その後、着色麦芽抽出物(Imperial Malts Ltd.、インド)の25%(w/w)溶液を50℃で、穀物を含有する容器内に加え、5分間真空を保持した。真空をゆっくり大気圧まで解放した後、穀物をこの段階で60分間沈んだままにした。その後、穀物を溶液から分離し、洗浄した。残った間隙水は、穀物を50℃に24時間置くことにより除去した。
乾物の測定は、前述の例と同様にして行った。
例8:機能化されたライムギ穀粒を含むドウおよびパン
例7(試験A&B&C)の機能化穀物を使用して、パン小麦パンを調製した。パンのドウの組成を表7に示す。
対照のライムギ穀粒は、試験Aと同様の穀粒だが、プロセス中に機能性成分を加えない。
成分(表11)を、ドウミキサー(Diosna SP24)中で、低速で1.5分間、高速で6分間混合した。ベーカリー内の温度は、約25℃であった。ドウ温度は、約26℃であった。30分のバルク発酵後、ドウを600gピースに分割し、25℃で20分の中間プルーフィング工程に送った。
型内に配置した個々のドウの最終プルーフィング工程を、Koma発酵室(60分、35℃、相対湿度95%)で行ってから、Miwe Roll Innオーブン内で蒸気を伴って230℃で35分間焼いた。
パンは、訓練された約8人の専門家パネルによって、焼いた次の日に評価して、パンの味および視覚認識を特定し記載した。
甘味料レバウディオサイドA(試験A)またはフルクトース(試験B)のいずれかを用いて機能化された穀物で作製したパンが、それぞれの対照(ArefおよびBref)よりも甘い味であることが専門家によって判断された。着色麦芽抽出物を用いて機能化された穀粒で作製したパン(図1B)のスライスの外観は、対照のパン(図1A)の薄灰色の穀物スポットと比較して、非常に顕著に濃い穀物スポットを示した(図1)。
甘味料レバウディオサイドA(試験A)またはフルクトース(試験B)のいずれかを用いて機能化された穀物で作製したパンが、それぞれの対照(ArefおよびBref)よりも甘い味であることが専門家によって判断された。着色麦芽抽出物を用いて機能化された穀粒で作製したパン(図1B)のスライスの外観は、対照のパン(図1A)の薄灰色の穀物スポットと比較して、非常に顕著に濃い穀物スポットを示した(図1)。
以下に、本願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] ベーカリー製品で使用するドウまたはバッター製品であって、前記ドウまたはバッター製品が、機能化穀物を含み、前記穀物中の機能性成分の合計量が、前記ドウまたはバッター製品中の前記機能性成分の合計量の少なくとも40重量%であることを特徴とする、ドウまたはバッター製品。
[2] 前記ドウまたはバッター製品が、前記機能化穀物を少なくとも1重量%含む、[1]に記載のドウまたはバッター製品。
[3] 前記機能性成分が、塩もしくは塩様成分、糖または甘味料、エタノール、ベーキングパウダー(複数可)、ジアセチル、天然もしくは合成の芳香化合物、香味料および/または香味改良化合物、酵素、酸化もしくは還元剤、乳化剤、ポリオール、ガム、脂肪、油、脂肪物質、有機酸、ビタミン、抗微生物剤、着色剤および/または食品用微生物から選択される、1種以上の成分である、[1]または[2]に記載のドウまたはバッター製品。
[4] 前記穀物が、コムギ、ソバ、オオムギ、オートムギ、スペルトコムギ、ライムギ、モロコシ、トウモロコシ、ライコムギ、キビ、テフ、ヒマワリ、ゴマ、アマニ、アマランス、亜麻仁、カボチャ、ナタネダイズ、ファッロ、カムート、キノア、マメ、エンドウ、ヒヨコマメ、ナッツおよび/またはコメから選択される、1種以上の穀物タイプである、[1]から[3]の何れかに記載のドウまたはバッター製品。
[5] 前記ドウまたはバッター製品が、機能化および非機能化穀物の混合物を含む、[1]から[4]の何れかに記載のドウまたはバッター製品。
[6] 穀物を含浸させるための方法であって:
a)穀物を水溶液中に浸漬する工程;
b)前記穀物を前記水溶液から分離する工程;
c)200ミリバール未満の真空下で、前記穀物を、1種以上の機能性成分を含む機能化溶液中に再懸濁する工程;
d)前記真空を解放する工程;
e)前記機能化溶液中に沈めた前記穀物を維持し、それによって前記穀物が機能化される工程;および;
f)前記機能化穀物を前記機能化溶液から任意に分離し、前記機能化穀物を任意に乾燥する工程
を含む、方法。
[7] ベーカリー製品で使用するドウまたはバッター製品を得るための方法であって、[6]の方法に記載の工程を含み、ドウまたはバッター中に前記機能化穀物を混和する工程をさらに含む、方法。
[8] ベーカリー製品を製造するための方法であって、[7]の方法に記載の工程を含み、前記機能化穀物を含む前記ドウまたはバッターを焼き、それによって前記機能化穀物を含むベーカリー製品を得る工程をさらに含む、方法。
[9] 前記機能化穀物中の機能性成分の合計量が、前記ドウまたはバッター製品中の前記機能性成分の合計量の少なくとも40重量%である、[6]から[8]の何れかに記載の方法。
[10] 前記浸漬工程で、乾物を約15%(w/w)〜約80%(w/w)含む浸漬させた穀物、および/または穀物をその重量の4倍に浸漬させた場合に約10%未満である浸漬水溶液の乾物を得ることができる、[6]から[9]の何れかに記載の方法。
[11] 前記機能性成分が、塩もしくは塩様成分、糖または甘味料、エタノール、ベーキングパウダー(複数可)、ジアセチル、天然もしくは合成の芳香化合物、香味料および/または香味改良化合物、酵素、酸化もしくは還元剤、乳化剤、ポリオール、ガム、脂肪、油、脂肪物質、有機酸、ビタミン、抗微生物剤、着色剤および/または食品用微生物から選択される、1種以上の成分である、[6]から[10]の何れかに記載の方法。
[12] 工程c)に記載の前記再懸濁を、約1〜約30分間維持する、[6]から[11]の何れかに記載の方法。
[13] 前記機能化溶液が、前記機能性成分を10〜100%含む、[6]から[12]の何れかに記載の方法。
[14] 前記機能化穀物の少なくとも1重量%を、前記ドウまたはバッター中に混和する、[7]から[13]の何れかに記載の方法。
[15] [1]から[5]の何れかに記載のドウまたはバッター製品を含む、[8]から[14]の何れかの方法によって得られるベーカリー製品。

Claims (15)

  1. ベーカリー製品で使用するドウまたはバッター製品であって、前記ドウまたはバッター製品が、機能化穀物を含み、前記穀物中の機能性成分の合計量が、前記ドウまたはバッター製品中の前記機能性成分の合計量の少なくとも40重量%であることを特徴とする、ドウまたはバッター製品。
  2. 前記ドウまたはバッター製品が、前記機能化穀物を少なくとも1重量%含む、請求項1に記載のドウまたはバッター製品。
  3. 前記機能性成分が、塩もしくは塩様成分、糖または甘味料、エタノール、ベーキングパウダー(複数可)、ジアセチル、天然もしくは合成の芳香化合物、香味料および/または香味改良化合物、酵素、酸化もしくは還元剤、乳化剤、ポリオール、ガム、脂肪、油、脂肪物質、有機酸、ビタミン、抗微生物剤、着色剤および/または食品用微生物から選択される、1種以上の成分である、請求項1または2に記載のドウまたはバッター製品。
  4. 前記穀物が、コムギ、ソバ、オオムギ、オートムギ、スペルトコムギ、ライムギ、モロコシ、トウモロコシ、ライコムギ、キビ、テフ、ヒマワリ、ゴマ、アマニ、アマランス、亜麻仁、カボチャ、ナタネダイズ、ファッロ、カムート、キノア、マメ、エンドウ、ヒヨコマメ、ナッツおよび/またはコメから選択される、1種以上の穀物タイプである、請求項1から3の何れかに記載のドウまたはバッター製品。
  5. 前記ドウまたはバッター製品が、機能化および非機能化穀物の混合物を含む、請求項1から4の何れかに記載のドウまたはバッター製品。
  6. 穀物を含浸させるための方法であって:
    a)穀物を水溶液中に浸漬する工程;
    b)前記穀物を前記水溶液から分離する工程;
    c)200ミリバール未満の真空下で、前記穀物を、1種以上の機能性成分を含む機能化溶液中に再懸濁する工程;
    d)前記真空を解放する工程;
    e)前記機能化溶液中に沈めた前記穀物を維持し、それによって前記穀物が機能化される工程;および;
    f)前記機能化穀物を前記機能化溶液から任意に分離し、前記機能化穀物を任意に乾燥する工程
    を含む、方法。
  7. ベーカリー製品で使用するドウまたはバッター製品を得るための方法であって、請求項6の方法に記載の工程を含み、ドウまたはバッター中に前記機能化穀物を混和する工程をさらに含む、方法。
  8. ベーカリー製品を製造するための方法であって、請求項7の方法に記載の工程を含み、前記機能化穀物を含む前記ドウまたはバッターを焼き、それによって前記機能化穀物を含むベーカリー製品を得る工程をさらに含む、方法。
  9. 前記機能化穀物中の機能性成分の合計量が、前記ドウまたはバッター製品中の前記機能性成分の合計量の少なくとも40重量%である、請求項6から8の何れかに記載の方法。
  10. 前記浸漬工程で、乾物を約15%(w/w)〜約80%(w/w)含む浸漬させた穀物、および/または穀物をその重量の4倍に浸漬させた場合に約10%未満である浸漬水溶液の乾物を得ることができる、請求項6から9の何れかに記載の方法。
  11. 前記機能性成分が、塩もしくは塩様成分、糖または甘味料、エタノール、ベーキングパウダー(複数可)、ジアセチル、天然もしくは合成の芳香化合物、香味料および/または香味改良化合物、酵素、酸化もしくは還元剤、乳化剤、ポリオール、ガム、脂肪、油、脂肪物質、有機酸、ビタミン、抗微生物剤、着色剤および/または食品用微生物から選択される、1種以上の成分である、請求項6から10の何れかに記載の方法。
  12. 工程c)に記載の前記再懸濁を、約1〜約30分間維持する、請求項6から11の何れかに記載の方法。
  13. 前記機能化溶液が、前記機能性成分を10〜100%含む、請求項6から12の何れかに記載の方法。
  14. 前記機能化穀物の少なくとも1重量%を、前記ドウまたはバッター中に混和する、請求項7から13の何れかに記載の方法。
  15. 請求項1から5の何れかに記載のドウまたはバッター製品を含む、請求項8から14の何れかの方法によって得られるベーカリー製品。
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