JP5907799B2 - 湯種及びその製造方法 - Google Patents
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Description
項I−1.マルトジェニックα−アミラーゼを含有することを特徴とする湯種。
項I−2.更に澱粉質を含有する、項I−1に記載の湯種。
項I−3.澱粉質が、穀物、穀粉、澱粉質を含む穀物以外の植物種子、種子粉、澱粉質を含む植物体(野菜を含む)、植物体粉、澱粉、及び加工澱粉からなる群より選択される少なくとも1種である、項I−2に記載の湯種。
項I−4.穀物が小麦、米、大麦、ともろこし;穀粉が小麦粉(例えば、強力粉、薄力粉、小麦全粒粉)、コーンフラワー、米粉;澱粉質を含む植物種子が豆、そば;種子粉が大豆粉、そば粉;澱粉質を含む植物体が芋、ワラビ;植物体粉が馬鈴薯粉、ワラビ粉;澱粉がコーンスターチ、緑豆澱粉、馬鈴薯澱粉、葛粉;加工澱粉がタピオカエーテル化澱粉、小麦アルファ化澱粉であり、これらからなる群より選択される少なくとも1種である、I−2またはI−3に記載の湯種。
項I−5.澱粉質が穀粉である項I−2〜I−4のいずれかに記載の湯種。
項I−6.澱粉質が小麦粉及び米粉からなる群より選択される少なくとも1種である項I−2〜I−5のいずれかに記載の湯種。
項I−7.冷凍及び/または冷蔵されてなる項I−1〜I−6のいずれかに記載の湯種。
項I−8.マルトジェニックα−アミラーゼ存在下で澱粉質原料を混捏する工程を有する、項I−1〜I−7のいずれかに記載する湯種の製造方法。
項II−1.項I−1〜I−7のいずれかに記載の湯種、または、項I−8に記載の製造方法により製造される湯種を原料として製造されるベーカリー製品用生地。
項II−2.項I−1〜I−7のいずれかに記載の湯種、または、項I−8に記載の製造方法により製造される湯種を原料として、これに澱粉質原料を混捏して製造される、項II−1に記載のベーカリー製品用生地。
項II−3.ベーカリー製品用生地がパン類、パン類乾燥品、ケーキ類、ワッフル、シュー、ドーナツ、揚げ菓子、パイ、ピザ、及びクレープからなる群より選択される少なくとも1つのベーカリー製品用である、II−1または項II−2に記載のベーカリー製品用生地。
項III−1.項II−1〜項II−3のいずれかに記載のベーカリー製品用生地を、加熱処理して製造されるベーカリー製品。
項III−2.加熱処理が焼成、蒸す、蒸し焼き、及び油ちょうからなる群より選択される少なくとも1つの処理である、項III−1に記載のベーカリー製品。
項III−3.ベーカリー製品がパン類、パン類乾燥品、ケーキ類、ワッフル、シュー、ドーナツ、揚げ菓子、パイ、ピザ、及びクレープからなる群より選択される少なくとも1つである、項III−1または項III−2に記載のベーカリー製品。
項IV−1.マルトジェニックα−アミラーゼ存在下で澱粉質原料を混捏することを特徴とする湯種の離水抑制方法。
項IV−2.湯種の冷凍及び/または冷蔵に伴う離水を抑制する、項IV−1に記載の離水抑制方法。
(1−1)湯種
本発明の湯種は、マルトジェニックα−アミラーゼを含有することを特徴とする。 本発明において対象とする湯種は、パン等のベーカリー製品を製造する方法として広く知られている湯種製法(湯捏製法ともいう)の過程で製造される、澱粉の一部がα化されてなる湯種である。湯種製法とは、ベーカリー製品の原材料の一つとして使用される澱粉質原料の一部を先に水等とともに所望の温度で混捏して湯種を製造し、得られた湯種と残りの原材料とをともに混捏、発酵、加熱等することによってベーカリー製品を製造する公知の方法である。
本発明の湯種は、マルトジェニックα−アミラーゼ存在下で澱粉質原料を混捏する工程(以下、この工程を「湯種製造工程」ともいう)を経て製造できる。
かかる水分量になるように、湯種の製造に使用する澱粉質原料100重量部に対する水分量としては50〜1100重量部、好ましくは80〜600重量部、より好ましくは100〜400重量部を挙げることができ、かかる範囲から適宜設定調整することができる。
本発明の湯種はベーカリー製品用生地の原料として使用され、すなわち、本発明においてベーカリー製品用生地は、前記湯種を原料として製造されることを特徴とする。本発明のベーカリー製品用生地は、前記湯種を原料として製造される限り制限されないが、例えば、前記湯種を原料として、これと原材料(以下、「生地製造用原材料」ともいう)を混捏して、更に必要に応じて水を混捏して製造される(以下、この工程を「生地製造工程」ともいう)。具体的には、前記湯種、原材料、必要に応じて水をミキサーに投入して、混捏する工程を経て、本発明のベーカリー製品用生地を製造することができる。なお、ベーカリー製品とは前述と同様に説明される。
本発明は、さらに湯種の離水を抑制する方法を提供する。具体的には、本発明は湯種の保存時、特に冷凍保存及び/または冷蔵保存に伴う離水を抑制する方法を提供する。
1.湯種の製造
表1に示す酵素または糖と米粉(商品名こしひかりKS、たかい食品製)500gをミキサーボウルに投入し、これに熱湯(98℃)1000gを注ぎ、ミキサー(商品ケンミックスミキサー(ビーター付き)(型式KMM760、愛工舎製)を用いて攪拌した。ミキシング条件を低速(ミニマム)にして70℃で1分間混捏した。このようにして得られた湯種を300gずつビニール袋に小分けし、室温(20℃)で冷却後、−18℃の冷凍庫にて湯種を緩慢冷凍した。
前記緩慢冷凍(24時間)ののちに、解凍(20℃、12時間)→再冷凍(−18℃、12時間)を繰り返して3回解凍した湯種について、離水の程度を次のようにして測定した。
まず、前記3回解凍した湯種15gをフィルター付き遠心管チューブのフィルターの上部に置き、遠心機にセットして、遠心分離(回転数3000rpm、10分間、4℃)を行った。その後、フィルター下の遠心管チューブに溜まった離水量を、重量計(パーソナル電子天びん「EK−1200I」エー・アンド・デイ社製)を用いて測定した。
結果を以下の表1に示す。
Claims (10)
- マルトジェニックα−アミラーゼを含有することを特徴とする湯種。
- 更に澱粉質を含有する、請求項1に記載の湯種。
- 澱粉質が穀粉である、請求項2に記載の湯種。
- 澱粉質が小麦粉及び米粉からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項2または3に記載の湯種。
- 冷凍及び/または冷蔵されてなる、請求項1〜4のいずれかに記載の湯種。
- マルトジェニックα−アミラーゼ存在下で澱粉質原料を混捏する工程を有する、請求項1〜5のいずれかに記載する湯種の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の湯種と澱粉質原料とを混捏する工程を有する、ベーカリー製品用生地の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の湯種を原料とするベーカリー製品用生地を、加熱処理する工程を有する、ベーカリー製品の製造方法。
- マルトジェニックα−アミラーゼ存在下で澱粉質原料を混捏することを特徴とする湯種の離水抑制方法。
- 湯種の冷凍及び/または冷蔵に伴う離水を抑制する、請求項9に記載の離水抑制方法。
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