JP2020093481A - 深絞り成形用多層フィルム及び深絞り包装体 - Google Patents
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Abstract
Description
また、特許文献4に記載された深絞り成形用多層フィルムでは、フィルム厚さが40μm〜70μmとしているが、フィルム自体の強度が低く耐ピンホール性が不足する恐れがある。さらに、外層の非晶性ポリエステル樹脂層の厚さが、フィルム総厚に対する比率が15%以上25%以下である実施形態が記載されているが、フィルム総厚に対する比率が25%以下の場合は、包装体としたときに、蓋材とヒートシールする際にカールが発生するおそれがある。
(1)前記支持層の主成分がポリプロピレン系樹脂であり、総厚さに占める厚さの割合が20%以上、
(2)前記ポリエチレンテレフタレート系樹脂層の総厚さに占める厚さの割合が25%以上、
(3)前記ガスバリア樹脂層または前記支持層の少なくとも1層にポリエチレン系樹脂または熱可塑性エラストマー樹脂を、前記ガスバリア樹脂層または前記支持層を基準として、10質量%以上50質量%以下含む。
図1は、本発明の一実施の形態に係る深絞り成形用多層フィルム100の断面模式図である。図1に示すように、深絞り成形用多層フィルム100は、ポリエチレンテレフタレート系樹脂層11、ガスバリア樹脂層12、支持層13、シール樹脂層14の順に少なくとも4層を備えている。
また、本開示の深絞り成形用多層フィルム100は、下記(1)〜(3)の特徴を有しており、総厚さが40〜100μmの多層フィルムである。
(2)前記ポリエチレンテレフタレート系樹脂層11の総厚さに占める厚さの割合が25%以上である。
(3)前記ガスバリア樹脂層12または前記支持層13の少なくとも1層にポリエチレン系樹脂または熱可塑性エラストマー樹脂を、前記ガスバリア樹脂層または前記支持層を基準として、10質量%以上50質量%以下含む。
前記ガスバリア樹脂層は、ガスバリア樹脂を主成分として含む層である。
前記シール樹脂層は、シール樹脂を主成分として含む層である。
最外層とは、深絞り包装体とした場合に、外側となる層をいい、最内層とは深絞り包装体とした場合に、内容物側となる層をいう。
以下、深絞り成形用多層フィルム100の各種構成要素について詳細に説明する。
深絞り成形用多層フィルム100は、最外層にポリエチレンテレフタレート系樹脂層11を備える。ポリエチレンテレフタレート系樹脂層11は、ポリエチレンテレフタレート系樹脂を主成分として含む層であり、フィルム製膜時にポリエチレンテレフタレート系樹脂を非晶状態のまま固化させて層形成される。ポリエチレンテレフタレート系樹脂層11は、最外層に配されることにより、深絞り成形用多層フィルム100に剛性、強度、成形性及び光沢を付与することができる。
多価カルボン酸成分としては、例えば、エチレンテレフタレート単位を構成するテレフタル酸、芳香族ジカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸及び脂環式ジカルボン酸などが用いられる。多価カルボン酸成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
多価アルコール成分としては、ポリエチレンテレフタレート単位を構成するエチレングリコール、脂肪族ジオール、脂環式ジオール及び芳香族ジオールなどを用いることができる。これらの多価アルコール成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
脂環式ジオールとしては、1,3−シクロヘキサンジメタノール及び1,4−シクロヘキサンジメタノールなどが挙げられる。
また、ポリエチレンテレフタレート系樹脂としては、経済性の観点から、テレフタル酸とエチレングリコールとからなるホモポリエチレンテレフタレート、または、テレフタル酸及びエチレングリコールと、これら以外の多価カルボン酸成分及び多価アルコール成分とからなるポリエチレンテレフタレート系共重合ポリエステルであってもよい。
特に最外層に配されるポリエチレンテレフタレート樹脂は2次成形性、透明性の観点から、テレフタル酸及びエチレングリコール以外の多価カルボン酸成分及び多価アルコール成分がそれぞれ10モル%以上共重合されたポリエチレンテレフタレート系共重合ポリエステル樹脂が好ましく、30モル%以上共重合されたポリエチレンテレフタレート系共重合ポリエステル樹脂がより好ましい。上限は特に限定されないが70モル%以下のものが使用できる。テレフタル酸及びエチレングリコール以外の多価カルボン酸成分及び多価アルコール成分を10モル%以上含むことで、製膜時の生産性が良好となり、フィルムの2次成形性も良好となる。
ガスバリア樹脂層12は、深絞り成形用多層フィルム100に酸素ガスバリア性を付与する。このガスバリア樹脂層12を設けることにより、深絞り成形用多層フィルム100は、深絞り包装体とした際に、内容物へ酸素が透過するのを防いで、内容物である食品などの腐敗を防ぐことができる。
また、ガスバリア樹脂層12は、単層であってもよく、複数のガスバリア樹脂層12が積層された多層であってもよい。多層のガスバリア樹脂層12としては、例えば、PAを含む第1ガスバリア樹脂層12とEVOHを含む第2ガスバリア樹脂層12とを積層したものなどが挙げられる。なお、PA層とEVOH層とを積層する場合は、PA層とEVOH層のどちらが外層側になっても構わない。
ガスバリア樹脂層12に添加するポリエチレン系樹脂としては、特に限定はないが、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)又はそれらを混合したものを使用することができる。耐ピンホール性やフィルム強度の観点からLLDPEを使用することが特に好ましい。
ガスバリア樹脂層12に添加する熱可塑性エラストマー樹脂としては特に制限はないが、ポリエステルブロック共重合体またはポリアミド−ポリエーテル共重合体が好適に使用できる。
ポリエステルブロック共重合体としては、ハードセグメントが、主として芳香族ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体と、ジオールまたはそのエステル形成性誘導体とから形成される結晶性の芳香族ポリエステルである。芳香族ジカルボン酸の具体例としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸、アントラセンジカルボン酸、ジフェニル−4,4´−ジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、4,4´−ジフェニルエーテルジカルボン酸、5−スルホイソフタル酸、および3−スルホイソフタル酸ナトリウムなどが挙げられる。主として芳香族ジカルボン酸を用いるが、必要によっては、芳香族ジカルボン酸の一部を、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、シクロペンタンジカルボン酸、4,4´−ジシクロヘキシルジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸や、アジピン酸、コハク酸、シュウ酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸、およびダイマー酸などの脂肪族ジカルボン酸に置換してもよい。ジカルボン酸のエステル形成性誘導体、たとえば低級アルキルエステル、アリールエステル、炭酸エステル、および酸ハロゲン化物などももちろん同等に用い得る。
他の成分としては、分散性や柔軟性付与の面から芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体からなるスチレン系エラストマーが好ましい。スチレン系エラストマーとしては、スチレン/ブタジエン/スチレン(SBS)、スチレン/ブタジエン/ブチレン/スチレン(SBBS)、スチレン/エチレン/ブチレン/スチレン(SEBS)が好ましく、中でも相溶性の観点からSEBSがより好ましい。このような他の成分の含有量は、ポリエステルブロック共重合体中の60質量%以下であることが好ましく、中でも50質量%以下であることが好ましく、さらには40質量%以下であることが好ましい。60質量%を超える場合、ポリエステルブロック共重合体の耐衝撃性向上効果が小さくなるため好ましくない。このようなポリエステルブロック共重合体の市販品としては、三菱ケミカル社製「モディックAPシリーズ」、東洋紡績社製「ペルプレン」、東レ・デュポン社製「ハイトレル」、アロン化成社製「エステラール」等がある。
ポリアミド−ポリエーテル共重合体としては、ポリアミド(ナイロン6,66,11,12等)をハードセグメントとし、ポリエーテルおよび/またはポリエステルをソフトセグメントとするものが好ましい。
市販品としては「ペバックス(登録商標)」(アルケマ社製)、「ダイアミド(登録商標)」(ダイセル・エボニック社製)、「UBESTA(登録商標)XPA」(宇部興産社製)、「ノバミッド(登録商標)」(DSM社製)、「グリラックス(登録商標)」(東洋紡社製)、「グリロン(登録商標)」(エムスケミー・ジャパン社製)等がある。
また、支持層13には耐カール性を付与する目的でポリプロピレン系樹脂を含む。支持層13は、ポリプロピレン系樹脂を主成分としてなる層である。
深絞り成形用多層フィルム100の厚さに対する支持層13の厚さ比率は20%以上である。該厚さ比率は、23%以上であることがより好ましく、25%以上であることがさらに好ましい。
樹脂の種類は、単一重合体であるホモポリプロピレン、またエチレンモノマー含有量3〜5%程度のエチレンモノマーとの共重合体であるエチレン−プロピレンランダム共重合体が好適に使用できる。また、その要求される品質にあわせてこれらのポリプロピレン系樹脂層を複数積層させて支持層13を形成しても良い。
ポリエチレン系樹脂又は熱可塑性エラストマー樹脂の添加量としては、支持層13を基準として、10質量%以上、50%質量以下が好ましい。下限は12質量%以上がより好ましく、15質量%以上がさらに好ましい、上限は、47質量%以下がより好ましく、45質量%以下がさらに好ましい。柔軟成分を10質量%以上添加する事で良好な耐ピンホール性が得られ、50質量%以下にすることで良好な耐カール性が得られる。
支持層13に添加するポリエチレン系樹脂としては、特に限定はないが、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)又はそれらを混合したものを使用することができる。耐ピンホール性やフィルム強度の観点からLLDPEを使用することが特に好ましい。
また、支持層13に添加する熱可塑性エラストマー樹脂としてはエチレン/α―オレフィン共重合体が好適に使用できる。α−オレフィン成分は1種または複数を、共重合体全体を基準として、5.0モル%以下で含有していることが好ましい。所望により、α−オレフィンとしては、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メチルペンテン−1、オクテン−1、酢酸ビニル、メタクリル酸メチル、またはスチレンの1種または複数使用する事が出来る。
シール樹脂層14は、深絞り成形用多層フィルム100に柔軟性及びシール性を付与する。シール樹脂層14は、シール樹脂を主成分としてなる層であり、シール樹脂としては、オレフィン系樹脂を用いることが好ましい。オレフィン系樹脂としては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体(以下、「EVA」ともいう)及びポリエチレン(以下、「PE」ともいう)などが挙げられる。シール樹脂層14としては、EVAを主成分とするシール樹脂層14を用いてもよく、ポリエチレンを主成分とするシール樹脂層14を用いてもよい。
深絞り成形用多層フィルム100は、各層間に接着性樹脂を含有する接着樹脂層を設けてもよい。深絞り成形用多層フィルム100は、例えば、ポリエチレンテレフタレート系樹脂層11とガスバリア樹脂層12との間に少なくとも1層の接着樹脂層を設けてもよく、支持層13とガスバリア樹脂層12との間に少なくとも1層の接着性樹脂層を設けてもよい。
(1) A/F/B/C/F/D/E
(2) A/F/C/B/F/D/E
(3) A/F/B/C/B/F/D/E
(4) A/F/B/F/B/F/D/E
上記構成のうち特に(1)の層構成が好ましい。
深絞り成形用多層フィルム100は、従来公知の方法を用いて製造することができる。深絞り成形用多層フィルム100は、例えば、押出ラミネーション法、共押出インフレーション法及び共押出Tダイ法などにより製造することができる。これらの中でも、深絞り成形用多層フィルム100の製造方法としては、共押出Tダイ法を用いることが好ましい。
上記実施の形態に係る深絞り成形用多層フィルム100は、成形により深絞り包装体400に用いることができる。図2は、本発明の実施の形態に係る深絞り包装体400の断面模式図である。図2に示すように、深絞り包装体400は、上記実施の形態に係る深絞り成形用多層フィルム100を深絞り成形した底材200と、底材200を覆うように設けられた蓋材300とを備える。
底材200には、深絞り成形によって設けられた底部200Aが中央部に設けられている。この底部200A内には、食品などの内容物が収容される。また、底材200は、底部200Aの内側にシール樹脂層14が配置され、外側にポリエチレンテレフタレート系樹脂層11が配置される。
底材200は、両端部200Bのシール樹脂層14が蓋材300にヒートシールによって接着される。このように、深絞り成形用多層フィルム100を深絞り包装体400の底材200として用いることにより、良好な深絞り包装体400を得ることができる。
<深絞り成形用多層フィルムの作製>
(実施例1)
全層共押出による下記層構成のフィルムを得て、実施例1とした。
PET系樹脂1(10μm)/接着樹脂(3μm)/Ny(80質量%)+ポリエステルブロック共重合体(20質量%)(8μm)/EVOH(4μm)/接着樹脂(3μm)/PP(10μm)/EP(2μm)、
総厚さ:40μm、
接着樹脂:三井化学製、「アドマー」、
Ny:ディーエスエムジャパンエンジニアリングプラスチック製、「ノバミッド」、
ポリエステルブロック共重合体:三菱ケミカル製、「モディックAP」、
EVOH:クラレ製、「エバール」、エチレン含有量38molタイプ、
PP:日本ポリプロピレン製、「ノバテックPP」、
EP:LLDPE(60質量%)とPP(40質量%)のブレンド、LLDPE:日本ポリエチレン製、「ノバテックLL」、PP:日本ポリプロピレン製、「ノバテックPP」、
全層共押出による下記層構成のフィルムを得て、実施例2とした。
PET系樹脂2(20μm)/接着樹脂(4μm)/Ny(60)+ポリアミド−ポリエーテル共重合体(40)(14μm)/EVOH(5μm)/接着樹脂(4μm)/PP(30μm)/EP(3μm)、
総厚さ:80μm、
PET系樹脂2:SKケミカル社製、ホモポリエチレンテレフタレート樹脂、
ポリアミド−ポリエーテル共重合体:アルケマ社製、「ぺバックス」、
全層共押出による下記層構成のフィルムを得て、実施例3とした。
PET系樹脂1(20μm)/接着樹脂(3μm)/Ny(12μm)/EVOH(5μm)/接着樹脂(3μm)/PP(60)+PE(40)(15μm)/EP(2μm)、
総厚さ:60μm、
PE:プライムポリマー製LLDPE「エボリュー」
全層共押出による下記層構成のフィルムを得て、実施例4とした。
PET系樹脂1(20μm)/接着樹脂(3μm)/Ny(12μm)/EVOH(5μm)/接着樹脂(3μm)/PP(80)+エチレン−α−オレフィン共重合樹脂(20)(15μm)/EP(2μm)、
総厚さ:60μm、
エチレン−α−オレフィン共重合樹脂:三井化学製、「タフマーA」、
全層共押出による下記層構成のフィルムを得て、比較例1とした。
PET系樹脂1(30μm)/接着樹脂(4μm)/Ny(4μm)/EVOH(5μm)/接着樹脂(4μm)/PP(30μm)/EP(3μm)、
総厚さ:80μm、
全層共押出による下記層構成のフィルムを得て、比較例2とした。
PET系樹脂1(20μm)/接着樹脂(5μm)/Ny(7μm)/EVOH(8μm)/接着樹脂(5μm)/EVA(30μm)/EP(5μm)、
総厚さ:80μm、
EVA:日本ポリエチレン製、「ノバテックLL」、
全層共押出による下記層構成のフィルムを得て、比較例3とした。
PET系樹脂1(20μm)/接着樹脂(8μm)/Ny(15μm)/EVOH(12μm)/接着樹脂(7μm)/PP(13μm)/EP(5μm)、
総厚さ:80μm、
全層共押出による下記層構成のフィルムを得て、比較例4とした。
PET系樹脂2(20μm)/接着樹脂(5μm)/Ny(7μm)/EVOH(8μm)/接着樹脂(5μm)/PE(80)+エチレン−α−オレフィン共重合樹脂(20)(30μm)/EP(5μm)、
総厚さ:80μm、
全層共押出による下記層構成のフィルムを得て、比較例5とした。
PET系樹脂1(5μm)/接着樹脂(7μm)/Ny(14μm)/EVOH(12μm)/接着樹脂(7μm)/PP(30μm)/EP(5μm)、
総厚さ:80μm、
上記実施例および比較例にて作製したフィルムを用いて、深絞り包装機(大森機械工業社製FV6300)によって、直径95mmのスライスハム(60g)を真空包装した。深絞り成形部の大きさは直径98mm、絞り深さ5mmの円柱状である。パック品の大きさは縦120mm、横120mmである。成形加熱温度は90℃、成形時間は1.5秒である。使用した蓋材の構成は下記のとおりである。なお、「//」はドライラミネート法による接着を表す。
OPP(30μm)//透明蒸着PET(12μm)//LLDPE(40μm)、
OPP:OPU−1(トーセロ社製、二軸延伸品)、
透明蒸着PET:VM−PET(東洋メタライジング社製、蒸着PET)、
LLDPE:L−6102(東洋紡社製)、
上記にて作製した各実施例、比較例のパックサンプルについて、以下の方法により評価した。
(耐カール性評価)
パックサンプル作製後、5分以内に、ヒートシール部がフラットのもの(カールが5mm未満)を「○」、5mm以上カールしているものを「×」とした。
なお、カールは、パックサンプル品のヒートシール部がフラットの場合に本来ある位置からの変位量であり、その最大値をカールの値として評価した。
パックサンプルを30パック/箱段ボールに入れ、2℃にて24時間以上静置後、1.5mの高さからコンクリート面に50回落下させピンホールの有無を調査した。ピンホールが発生しなかったものを「○」、ピンホールが発生したものを「×」とした。
これに対し、比較例2〜4は包装直後のヒートシール部が底材側にカールし、包装ラインのラベラーで包装体がうまく整列せず、ラベルが貼りにくい問題があった。比較例1ではヒートシール部のカールがほとんどなかったものの、耐ピンホール試験でピンホールが発生した。比較例5では、包装直後ヒートシール部が底材側にカールし、比較例2〜4と同様な問題の発生と、耐ピンホール試験でピンホールが発生した。
11 ポリエチレンテレフタレート系樹脂層、
12 ガスバリア樹脂層、
13 支持層、
14 シール樹脂層、
200 底材、
300 蓋材、
400 深絞り包装体、
Claims (6)
- 最外層から、ポリエチレンテレフタレート系樹脂層、ガスバリア樹脂層、支持層、シール樹脂層の順に少なくとも4層を備え、下記(1)〜(3)の特徴を有する、総厚さが40〜100μmの深絞り成形用多層フィルム。
(1)前記支持層の主成分がポリプロピレン系樹脂であり、総厚さに占める厚さの割合が20%以上、
(2)前記ポリエチレンテレフタレート系樹脂層の総厚さに占める厚さの割合が25%以上、
(3)前記ガスバリア樹脂層または前記支持層の少なくとも1層にポリエチレン系樹脂または熱可塑性エラストマー樹脂を、前記ガスバリア樹脂層または前記支持層を基準として、10質量%以上50質量%以下含む。 - 前記ガスバリア樹脂層が、ポリアミド系樹脂を含む層、または、エチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物樹脂を含む層、あるいは、これら両層である、請求項1に記載の深絞り成形用多層フィルム。
- 前記ガスバリア樹脂層に含む熱可塑性エラストマー樹脂が、ポリエステルブロック共重合体またはポリアミド−ポリエーテル共重合体である、請求項1または請求項2のいずれかに記載の深絞り成形用多層フィルム。
- 前記支持層に含む熱可塑性エラストマー樹脂が、エチレン/α―オレフィン共重合体である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の深絞り成形用多層フィルム。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の深絞り成形用多層フィルムであって、前記ポリエチレンテレフタレート系樹脂層と前記ガスバリア樹脂層、ガスバリア樹脂層と前記支持層との間にポリオレフィン系接着樹脂からなる接着樹脂層を有する、深絞り成形用多層フィルム。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の深絞り成形用多層フィルムを使用した深絞り包装体。
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