JP2020079353A - 接着剤組成物、および積層体 - Google Patents

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博之 武田
中嶋 道也
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道也 中嶋
明宏 近藤
Akihiro Kondo
明宏 近藤
加賀谷 浩之
Hiroyuki Kagaya
浩之 加賀谷
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Abstract

【課題】 本発明が解決しようとする課題は、食品包装用等の内容物の包装に使用でき、ガスバリア性に優れるポリエステルを主体とする接着剤組成物を提供することにある。更に、該接着剤組成物を含む積層体を提供することにある。【解決手段】 本発明は、ポリカルボン酸及びまたはその誘導体とポリオールとを反応して得られるポリエステルを含有する接着剤組成物であって、当該ポリカルボン酸及びまたはその誘導体がフラン骨格を有するポリカルボン酸及びまたはその誘導体を含有することを特徴とする接着剤組成物を提供することで、課題を解決する。また本発明は、当該接着剤組成物を含む積層体を提供することで、課題を解決する。【選択図】 なし

Description

本発明は、接着剤組成物、及び該接着剤組成物を用いた積層体に関する
食品や飲料等の包装材料は、様々な流通、冷蔵等の保存や加熱殺菌などの処理等から内容物を保護するため、強度や割れにくさ、耐レトルト性、耐熱性といった機能ばかりでなく、内容物を確認できるよう透明性に優れるなど多岐に渡る機能が要求されている。
その一方で、ヒートシールにより袋を密閉する場合には、熱加工性に優れる無延伸のポリオレフィン類フィルムが必須であるが、無延伸ポリオレフィンフィルムには包装材料として不足している機能も多い。
このようなことから包装材料には異種のポリマー材料を組み合わせた複合積層体が広く用いられている。一般にこれらの積層体としては、商品保護や各種機能を有する外層となる熱可塑性プラスチックの延伸フィルムと、シーラント層となる熱可塑性プラスチックの未延伸フィルムからなる。これらの貼り合わせには、延伸フィルムに接着剤を塗布してシーラント層を接着させることで多層フィルムを製造するラミネート方式が主流となっている。しかしながら、本用途に用いられる接着剤は一般に異種フィルム間を接着する機能のみしか持たない。
さらに近年では多層フィルムに対するさらなる高機能化が求められており、食品の賞味有効期間の延長や、酸化劣化の防止を目的としてガスバリア機能も要求されている。バリア機能を多層フィルムに付与する際、内層(シーラント側)に用いる未延伸フィルム類はガスバリア性に乏しい上、フィルムが伸びやすいためコーティングや蒸着によりバリア機能を付与することが困難である。そのため、外層側に用いている延伸フィルム(ポリエチレンテレフタレート(以下PETと略す)等のポリエステル系樹脂や、ポリアミド樹脂、延伸ポリオレフィン樹脂)にバリア機能を付与することが多い。しかしバリア機能を付与するためには、一般にコーティングや蒸着の工程が必要となる。
このほか、これら多層フィルムの材料を「再生可能な、生物由来の有機性資源で化石資源を除いたもの」と定義されている「バイオマス」に変更したいとの社会的、産業的要望も強い。これは石油資源の節約と、二酸化炭素増加抑制による地球温暖化防止による価値に基づく。本要望に対応できる方法の一つとして、植物由来の原材料を用いることがある。理由は植物が生育する際にCO2を吸収するために、例え焼却された場合でもCO2はゼロとカウントすることができる考え方があるためである。こうした、多層フィルムの材料として、特にポリエステル系の材料を得る場合には植物由来原料として、フラン骨格を含むポリカルボン酸及び/又はその誘導体(代表構造としてフランジカルボン酸)を原料として用いる例が挙げられている。(特許文献1、特許文献2)。何れも出願も、フランジカルボン酸をモノマーとして用い重縮合を行い、植物由来のポリエステルフィルムを製造する文献である。
特許5446121号公報 特許5821897号公報
本発明が解決しようとする課題は、食品包装用等の内容物の包装に使用でき、ガスバリア性に優れるポリエステルを主体とする接着剤組成物を提供することにある。更に、該接着剤組成物を含む積層体を提供することにある
本発明者らは鋭意検討した結果、非石油由来で得ることが出来る成分であるフラン骨格を含むジカルボン酸及び/又はその誘導体を用いることで、上記課題を解決可能であることを見出した。
すなわち本発明は、ポリカルボン酸及びまたはその誘導体とポリオールとを反応して得られるポリエステルを含有する接着剤組成物であって、
当該ポリカルボン酸及びまたはその誘導体がフラン骨格を有するポリカルボン酸及びまたはその誘導体を含有することを特徴とする接着剤組成物を提供することで、上記課題を解決する。
また本発明は、当該接着剤組成物を含む積層体を提供する。
本発明により、十分な基材間の接着能を持ちつつ、ガスバリア性に優れるポリエステル系接着剤組成物を提供でき、更にそれを接着剤層として有する積層体の提供が可能となる。加えて、接着層が非石油由来成分を含有することにより、石油由来成分の使用を少なくすることができ、石油資源の消費の現象、二酸化炭素増加の抑制等の環境問題に寄与することができる。尚、本発明でいう非石油由来成分とは、植物由来又は動物由来の再生可能な成分を指す。中でも植物由来原料は植物が生育の際に吸収した二酸化炭素が原料となっているため、カーボンニュートラルの観点から特に好ましい。
本発明は、ポリカルボン酸及びまたはその誘導体とポリオールとを反応して得られるポリエステルを含有する接着剤組成物であって、
当該ポリカルボン酸及びまたはその誘導体がフラン骨格を有するポリカルボン酸及びまたはその誘導体を含有することを特徴とする接着剤組成物を提供するものである。
[ポリエステル]
本発明で使用するポリエステルは、ポリカルボン酸及びまたはその誘導体とポリオールとを反応することによって得ることができる。この時、ポリカルボン酸及びまたはその誘導体とポリオールとの反応は重縮合反応である。
本発明においては、ポリカルボン酸及びまたはその誘導体が、フラン骨格を有するポリカルボン酸及びまたはその誘導体を含有することを特徴とする。
(フラン骨格を含むカルボン酸及び/又はその誘導体)
本発明に用いられる、フラン骨格を含むカルボン酸及び/又はその誘導体とはフラン骨格を有する。フラン骨格とは下記構造(1)に示す5員環構造である。なお、以下の構造式において<2>〜<5>は置換位置を示す。
Figure 2020079353
上記のようなフラン構造を有する化合物としては、具体的にはフラン及びフラン置換体(即ち、フランの水素原子の1〜4個が任意の置換基で置換されたもの)が挙げられる。フラン置換体に導入される置換基の例としては、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜18の芳香族基、ハロゲン、炭素数1〜10のアルコキシ基等が挙げられる。本発明で用いるフラン構造を有する成分としては、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基で置換されたフラン置換体又は無置換のフラン、特に好ましくはフランが挙げられる。フラン構造は、その2位と3位、2位と4位、2位と5位、或いは3位と4位で共有結合してポリマー主鎖を構成するが、中でも2位と5位で共有結合された構造が耐熱性の点で好ましい。
本発明のフラン骨格を含むカルボン酸及び/又はその誘導体としては、フラン構造が化合物の構造中に含まれている成分であればよく、特に制限はないが、例えばフランジカルボン酸、ジヒドロキシフランカルボン酸、及びこれらの誘導体が挙げられる。好ましくはフランジカルボン酸である。各化合物は具体的には、2,5−フランジカルボン酸、2−ヒドロキシフラン−5−カルボン酸及びこれらの誘導体が挙げられる。また、誘導体としては炭素数1〜4のアルキルエステルが挙げられ、中でもメチルエステル、エチルエステル、n−プロピルエステル、イソプロピルエステルなどが好ましく、更に好ましくはメチルエステルである。
これらのフラン骨格を含むカルボン酸及び/又はその誘導体は、1種を単独で用いても良く、2種以上を混合して使用しても良い。
本発明のポリカルボン酸成分全量中において、フラン骨格を含むポリカルボン酸及び/又はその誘導体の含有率は、好ましくは20モル%以上、更に好ましくは30モル%以上である。これ以下の含有率の場合には、フラン骨格を含むポリカルボン酸及び/又はその誘導体によりもたらされる、高ガスバリアと、非石油成分由来による環境負荷、の低減の利点が少なくなる問題がある。好ましい含有量は、20〜100モル%であり、さらに好ましい含有量は30〜100モル%である。
この時のポリカルボン酸成分全量中のフラン骨格を含むポリカルボン酸及び/又はその誘導体の含有率は下記の式1によって表される
ポリカルボン酸成分全量中のフラン骨格を含むポリカルボン酸及び/又はその誘導体の含有率(モル%)=フラン骨格を含むポリカルボン酸及び/又はその誘導体(モル数)/カルボン酸成分全量(モル数)×100
(その他のポリカルボン酸)
本発明における、ポリカルボン酸成分について、フラン骨格を含むポリカルボン酸及び/又はその誘導体以外の成分については特に制限はなく用いることができる。特にガスバリアが良好、もしくは非石油成分由来のポリカルボン酸成分を用いると、本発明の利点を高めることができるため好ましい。ガスバリアが良好なポリカルボン酸成分としては、特にベンゼン環が分子間相互作用することで、ポリマー自由体積孔が減少することより芳香族ポリカルボン酸が好ましく、例としては、オルトフタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ピロメリット酸、トリメリット酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ナフタル酸、ビフェニルジカルボン酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−p,p’−ジカルボン酸及びこれらジカルボン酸の無水物或いはエステル形成性誘導体;p−ヒドロキシ安息香酸、p−(2−ヒドロキシエトキシ)安息香酸及びこれらのジヒドロキシカルボン酸のエステル形成性誘導体等の多塩基酸を単独で或いは二種以上の混合物で使用することができる。また、これらの酸無水物も使用することができる。更に、非石油成分由来のポリカルボン酸としては、セバシン酸、コハク酸等が例示される。セバシン酸は、トウゴマの種子より抽出されるひまし油から得られるリシノール酸をアルカリ熱分解することにより生成される。コハク酸は植物資源からグリコールを製造し発酵することで得られる。コハク酸は酸素原子間の炭素原子数が少ない短鎖アルキルであるため、分子鎖が過剰に柔軟にならずに、酸素透過しにくいと推定されるためである。ガス透過経路であるアルキル鎖が短いためガスバリアも良好であるため好ましい。
(ポリオール成分)
本発明で使用するポリエステル原料の一部である、ポリオールは、水酸基を2つ以上有する化合物であれば特に限定はない。例えば公知慣用であるエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、グリセロール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、メチルペンタンジオール、ジメチルブタンジオール、ブチルエチルプロパンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、芳香族多価フェノールとして、ヒドロキノン、レゾルシノール、カテコール、ナフタレンジオール、ビフェノール、ビスフェノールA、ヒスフェノールF、テトラメチルビフェノールや、これらの、エチレンオキサイド伸長物、水添化脂環族を例示することができる。
特に、非石油由来のポリオールを使用すると本発明の目的の一つである非石油由来の成分の含有率を高くできるため好ましい。また、分子量100以下の短鎖のポリオール成分を用いるとガスを透過しにくいポリエステルを合成できるため好ましい。こうした、化合物として例えば、短鎖のエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、グリセロールが例示できる。一例を挙げるとエチレングリコールは常法によって得られるバイオエタノールからエチレンを経て製造される。1,3−プロパンジオールは植物資源(例えば、トウモロコシ)を分解してグルコースが得られる発酵法により、グリセロールから3−ヒドロキシプロピルアルデヒド(HPA)を経て、製造される。1,4−ブタンジオールは、植物資源からグリコールを製造し発酵することで得られたコハク酸を得、これを水添することによって製造できる。グリセロールは、前記の1,3−プロパンジオールを植物資源から得る中間体として得られる。これらを用いることでポリエステル中の非石油原料比率を高められることに加えガスバリアも良好とできるため特に好ましい。
(ポリエステルの合成)
本発明のポリエステルの合成は、ポリカルボン酸とポリオールとを公知慣用の方法で反応させればよい。具体的にはポリカルボン酸とポリオールとの重縮合反応である。一例を挙げると、前記酸成分を含む全酸成分と前記ポリオール成分とを一括して仕込んだ後、攪拌混合しながら昇温し、脱水重縮合反応させる手法が好ましい。その際の脱水重縮合はJIS−K0070に記載の酸価測定法や、同じくJIS−K0070に記載の水酸基価測定方法にて得られる水酸基価、や粘度測定により所望の酸価、水酸基価、分子量のポリエステルを得ることができる。
反応に用いられる触媒としては、モノブチル酸化錫、ジブチル酸化錫等錫系触媒、テトラ−イソプロピル−チタネート、テトラ−ブチル−チタネート等のチタン系触媒、テトラ−ブチル−ジルコネート等のジルコニア系触媒等の酸触媒が挙げられる。前記触媒のうち数種類を組み合わせて用いることもできる。前記触媒量は、使用する反応原料全質量に対して1〜1000ppm用いられ、より好ましくは10〜100ppmである。1ppmを下回ると触媒としての効果が得られにくく、1000ppmを上回ると後のウレタンとの反応を阻害する傾向がある。
(ポリエステルの特性)
本発明のポリエステルの分子量には特に限定はないが、数平均分子量が450〜5000であると接着能とガスバリア機能とのバランスに優れる程度の架橋密度が得られるため特に好ましい。より好ましくは数平均分子量が500〜3000である。分子量が450より大きい場合、塗工時の接着剤の凝集力が十分あることから、ラミネート時にフィルムがズレたり、貼り合せたフィルムが浮き上がるといった不具合が起こりにくい。また、分子量が5000以下である場合、塗工時の粘度が高くなりにくいことから塗工性に優れ、粘着性が高い事よりラミネート良好となる。
(ポリエステル末端)
本発明のポリエステルの末端は水酸基末端と、カルボン酸末端、及びこれらの双方を持つ末端となるがそのいずれでも用いることができる。水酸基末端の場合はイソシアネート硬化や伸長を行うことにより架橋構造、高分子量化を行うことでより有効に接着剤としての機能を持たせることができる。また反応/硬化に高温をかけても良い用途であれば、エポキシ化合物も硬化剤として用いることができる。
また、カルボン酸末端の場合にはエポキシ硬化を行うことでより有効に接着剤としての機能を持たせる事ができる。本発明では、接着層がガスバリア機能も持つため、特にプラスチックフィルムを用いた積層体に用いることができる。そのため、反応温度が低いポリイソシアネート/水酸基反応を利用することが好ましいためポリエステルポリオールが好ましく用いられる。
本発明で使用するポリエステルは、ガラス転移温度が−30℃〜80℃の範囲が好ましい。より好ましくは0℃〜60℃である。更に好ましくは25℃〜60℃である。ガラス転移温度が80℃以下であれば、室温付近でのポリエステルの柔軟性が高くなることにより、基材への密着性が優れ接着力が高くなる。一方−30℃以上である場合、常温付近でのポリエステルの分子運動が抑えられることにより十分なガスバリア性が発揮できる。
更にポリエステルをジイソシアネート化合物との反応によるウレタン伸長により数平均分子量1000〜15000としたポリオールを接着剤として用いても良い。該ポリオールには一定以上の分子量成分とウレタン結合とが存在するために、優れたガスバリア性を持つ上、初期凝集力に優れ、ラミネート時に使用する接着剤としてさらに優れる。
(硬化剤)
本発明のポリエステルを接着剤で用いる際に、硬化剤を併用することができる。硬化剤としてはイソシアネート化合物やエポキシ化合物等が挙げられる。中でもポリイソシアネート化合物が特に好ましい。
(イソシアネート化合物)
本発明では、前述の通り硬化剤成分としてイソシアネート化合物を含有すると好ましい。中でもイソシアネート基を2つ以上含有するポリイソシアネート化合物を好ましく用いることができる。ポリイソシアネート化合物としては芳香族、脂肪族のジイソシアネート、3価以上のポリイソシアネートがあり、低分子化合物、高分子化合物のいずれでもよい。たとえば、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水素化ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水素化キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,5−ペンタメチレンジイソシアネート或いはこれらのイソシアネート化合物の3量体、およびこれらのイソシアネート化合物の過剰量と、たとえばエチレングリコール、プロピレングリコール、メタキシリレンアルコール、1,3−ビスヒドロキシエチルベンゼン、1,4−ビスヒドロキシエチルベンゼン、トリメチロールプロパン、グリセロール、ペンタエリスリトール、エリスリトール、ソルビトール、エチレンジアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、メタキシリレンジアミンなどの低分子活性水素化合物およびそのアルキレンオキシド付加物、各種ポリエステル樹脂類、ポリエーテルポリオール類、ポリアミド類の高分子活性水素化合物などと反応させて得られるアダクト体が挙げられる。
イソシアネート化合物としてはブロック化イソシアネートであってもよい。イソシアネートブロック化剤としては、例えばフェノール、チオフェノール、メチルチオフェノール、エチルチオフェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシノール、ニトロフェノール、クロロフェノールなどのフェノール類、アセトキシム、メチルエチルケトオキシム、シクロヘキサノンオキシムなそのオキシム類、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール類、エチレンクロルヒドリン、1,3−ジクロロ−2−プロパノールなどのハロゲン置換アルコール類、t−ブタノール、t−ペンタノール、などの第3級アルコール類、ε−カプロラクタム、δ−バレロラクタム、γ−ブチロラクタム、β−プロピロラクタムなどのラクタム類が挙げられ、その他にも芳香族アミン類、イミド類、アセチルアセトン、アセト酢酸エステル、マロン酸エチルエステルなどの活性メチレン化合物、メルカプタン類、イミン類、尿素類、ジアリール化合物類重亜硫酸ソーダなども挙げられる。ブロック化イソシアネートは上記イソシアネート化合物とイソシアネートブロック化剤とを公知慣用の適宜の方法より付加反応させて得られる。
中でも、トルエンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネートから選ばれる1種であるとガスバリア特性が発現しやすいため、特に好ましい。
(エポキシ化合物)
本発明のポリエステルがポリカルボン酸の場合には、エポキシ化合物を硬化剤として、用いることができる。また、ポリエステルがポリエステルポリオールの場合は、エポキシ化合物をイソシアネート化合物と併用しても良い。また、エポキシ化合物としてはビスフェノールAのジグリシジルエーテルおよびそのオリゴマー、水素化ビスフェノールAのジグリシジルエーテルおよびそのオリゴマー、オルソフタル酸ジグリシジルエステル、イソフタル酸ジグリシジルエステル、テレフタル酸ジグリシジルエステル、p−オキシ安息香酸ジグリシジルエステル、テトラハイドロフタル酸ジグリシジルエステル、ヘキサハイドロフタル酸ジグリシジルエステル、コハク酸ジグリシジルエステル、アジピン酸ジグリシジルエステル、セバシン酸ジグリシジルエステル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルおよびポリアルキレングリコールジグリシジルエーテル類、トリメリット酸トリグリシジルエステル、トリグリシジルイソシアヌレート、1,4−ジグリシジルオキシベンゼン、ジグリシジルプロピレン尿素、グリセロールトリグリシジルエーテル、トリメチロールエタントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、グリセロールアルキレンオキサイド付加物のトリグリシジルエーテルなどを挙げることができる。このときも、これらのエポキシ化合物の原料として非石油由来成分が含有されていると、非石油由来成分比率を高くできることから好ましい。こうした化合物の例としてコハク酸ジグリシジルエステル、セバシン酸ジグリシジルエステルが挙げられる。
エポキシ化合物を硬化剤として使用する場合には、硬化を促進する目的で汎用公知のエポキシ硬化促進剤を本発明の目的であるガスバリア性が損なわれない範囲で適宜添加してもよい。
(積層体構成)
本発明の接着剤組成物は、同種又は異種の複数の樹脂フィルムを接着してなる積層体用の接着剤として好ましく使用できる。積層体の最も有用な用途が積層フィルムである。使用する樹脂フィルムは、目的に応じて適宜選択すればよいが、例えば包装材として使用する際は、最外層をPET(ポリエチレンテレフタレート)、OPP、ポリアミドから選ばれた熱可塑性樹脂フィルムを使用し、最内層を無延伸ポリプロピレン(以下CPPと略す)、低密度ポリエチレンフィルム(以下LLDPEと略す)から選ばれる熱可塑性樹脂フィルムを使用した2層からなる複合フィルム、或いは、例えばPET、ポリアミド、OPPから選ばれた最外層を形成する熱可塑性樹脂フィルムと、OPP、PET、ポリアミドから選ばれた中間層を形成する熱可塑性樹脂フィルム、CPP、LLDPEから選ばれた最内層を形成する熱可塑性樹脂フィルムを使用した3層からなる複合フィルムやこれよりもさらに多層のフィルムが例示できる。特にPETフィルムの場合には、非石油由来原料ベースのエチレングリコールをもちいたPETを原料として使用した場合には、積層フィルム全体の植物由来の含有率を高めることができ特に好ましい。また、フィルム表面には、膜切れやはじきなどの欠陥のない接着層が形成されるように必要に応じて火炎処理やコロナ放電処理などの各種表面処理を施してもよい。
(積層体の製造法)
前記熱可塑性樹脂フィルムの一方に本発明の接着剤を塗工後、もう一方の熱可塑性樹脂フィルムを重ねてラミネーションにより貼り合わせることで、本発明の積層体の一形態であるガスバリア用積層フィルムが得られる。ラミネーション方法には、ドライラミネーション、ノンソルベントラミネーション(無溶剤ラミネーション)、押出しラミネーション等公知のラミネーションを用いることが可能である。ドライラミネーション方法は、具体的には、基材フィルムの一方に本発明の接着剤をグラビアロール方式で塗工後、もう一方の基材フィルムを重ねてドライラミネーション(乾式積層法)により貼り合わせる。ラミネートロールの温度は室温〜60℃程度が好ましい。
また、ノンソルベントラミネーションは基材フィルムに予め室温〜120℃程度に加熱しておいた本発明の接着剤を室温〜120℃程度に加熱したロールコーターなどのロールにより塗布後、直ちにその表面に新たなフィルム材料を貼り合わせることによりラミネートフィルムを得ることができる。ラミネート圧力は、10〜300kg/cm程度が好ましい。
押出しラミネート法の場合には、基材フィルムに接着補助剤(アンカーコート剤)として本発明の接着剤の有機溶剤溶液をグラビアロールなどのロールにより塗布し、室温〜140℃で溶剤の乾燥、硬化反応を行なった後に、押出し機により溶融させたポリマー材料をラミネートすることによりラミネートフィルムを得ることができる。溶融させるポリマー材料としては低密度ポリエチレン樹脂や直線状低密度ポリエチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂などのポリオレフィン系樹脂が好ましい。
また、本発明の積層体の一形態であるガスバリア用積層フィルムは、作製後エージングを行うことが好ましい。エージング条件は、硬化剤としてポリイソシアネートを使用する場合であれば、室温〜80℃で、12〜240時間の間であり、この間に接着強度が生じる。
本発明の接着剤は高いガスバリア性を有することを特徴としていることから、該接着剤により形成されるラミネートフィルムは、PVDCコート層やポリビニルアルコール(PVA)コート層、エチレン‐ビニルアルコール共重合体(EVOH)フィルム層、メタキシリレンアジパミドフィルム層、アルミナやシリカなどを蒸着した無機蒸着フィルム層などの一般に使用されているガスバリア性材料を使用することなく非常に高いレベルのガスバリア性が発現する。
本発明では、さらに高いバリア機能を付与するために、必要に応じてアルミニウム等の金属、或いはシリカやアルミナ等の金属酸化物の蒸着層を積層したフィルムや、ポリビニルアルコールや、エチレン・ビニールアルコール共重合体、塩化ビニリデン等のガスバリア層を含有するバリア性フィルムを併用して、より高いバリア機能を付与することもできる。
(透過を遮断できるガス成分種類)
本発明のガスバリア用多層フィルムが遮断できるガスとしては、酸素の他、二酸化炭素、窒素、アルゴン等の不活性ガス、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール成分、フェノール、クレゾール等のフェノール類の他、低分子化合物からなる香気成分類、例えば、醤油、ソース、味噌、レモネン、メントール、サリチル酸メチル、コーヒー、ココアシャンプー、リンス、等を例示することができる。
また、本発明のガスバリア性接着剤は、ガスバリア性容器の接着剤層として用いることができる。当該容器は、コーヒー類、ココア類、味噌、ヨーグルト、料理済み米飯、焼肉用のタレ類、ドレッシング類、チーズ容器、ピザ等のソース類、等の容器等として用いることができる。
更に、本発明のガスバリア性接着剤は、ラミネートチューブ用の接着剤層として用いることができる。当該チューブは、練りカラシ、練りワサビ、コンデンスミルク、生クリーム、豆板醤、ケチャップ、マヨネーズ、マスタード、バター、歯磨き粉、毛染め、ハンドクリーム、洗剤、ヘアクリーム用のチューブとして用いることができる。
(積層体の形状)
積層体の形状としては、多層フィルムの他、容器、チューブ、ボトル、積層板などを例示することができる。
次に、本発明を、実施例及び比較例により具体的に説明をする。例中断りのない限り、「部」「%」は質量基準である。
(製造例1) エチレングリコールとフラン骨格を含むポリカルボン酸の一種であるフランジカルボン酸からなるポリエステルポリオールの製造方法。PEs(F/P=100/0)
攪拌機、窒素ガス導入管、精留管等を備えたポリエステル反応容器に、2,5−フランジカルボン酸444.5部、エチレングリコール255.5部及びチタニウムテトライソプロポキシド0.07部を仕込み、精留管上部温度が102℃を超えないように徐々に加熱して内温を220℃に保持した。酸価が8mgKOH/g以下になったところで減圧下220kPaにて加熱を継続し、酸価が2mgKOH/g以下でエステル化反応を終了し、数平均分子量600のポリエステルポリオールを得た。酸価2.0mgKOH/g、水酸基価181.0mgKOH/gである。本ポリエステルポリオールをPEs(F/P=100/0)と称する。
(製造例2)エチレングリコールとフランジカルボン酸と無水フタル酸からなるポリエステルポリオールの製造方法。PEs(F/P=50/50)
攪拌機、窒素ガス導入管、精留管等を備えたポリエステル反応容器に、2,5−フランジカルボン酸444.5部、無水フタル酸421.8部、エチレングリコール608.2部及びチタニウムテトライソプロポキシド0.07部を仕込み、精留管上部温度が102℃を超えないように徐々に加熱して内温を220℃に保持した。酸価が8mgKOH/g以下になったところで減圧下220kPaにて加熱を継続し、酸価が2mgKOH/g以下でエステル化反応を終了し、数平均分子量600のポリエステルポリオールを得た。酸価1.9mgKOH/g、水酸基価171mgKOH/g。本ポリエステルポリオールをPEs(F/P=50/50)と称する。
(製造例3)エチレングリコールとフランジカルボン酸と無水フタル酸からなるポリエステルポリオールの製造方法。PEs(F/P=30/70)
攪拌機、窒素ガス導入管、精留管等を備えたポリエステル反応容器に、2,5−フランジカルボン酸226.9部、無水フタル酸590.9部、エチレングリコール608.2部及びチタニウムテトライソプロポキシド0.07部を仕込み、精留管上部温度が102℃を超えないように徐々に加熱して内温を220℃に保持した。酸価が8mgKOH/g以下になったところで減圧下220kPaにて加熱を継続し、酸価が2mgKOH/g以下でエステル化反応を終了し、数平均分子量600のポリエステルポリオールを得た。酸価2.0mgKOH/g、水酸基価166.0mgKOH/g。本ポリエステルポリオールをPEs(F/P=30/70)と称する。
(製造例4)無水フタル酸とエチレングリコールとからなるポリエステルポリオールの製造方法。PEs(F/P=0/100)
攪拌機、窒素ガス導入管、精留管等を備えたポリエステル反応容器に、無水フタル酸1250.7部、エチレングリコール749.3部及びチタニウムテトライソプロポキシド0.20部を仕込み、精留管上部温度が102℃を超えないように徐々に加熱して内温を220℃に保持した。酸価が2mgKOH/g以下となったところでエステル化反応を終了し、数平均分子量600のポリエステルポリオールを得た。酸価1.2mgKOH/g、水酸基価184mgKOH/g。本ポリエステルポリオールをPEs(F/P=0/100)と称する。
製造例1〜4で得られた実施例、参考例用のポリエステルの原料モノマー組成、樹脂の数平均分子量、原料モノマー中のフラン骨格を含むポリカルボン酸の多価カルボン酸全成分に対する含有率(フラン骨格を含むカルボン酸の含有率(モル%)と称する)を表1に示す。
Figure 2020079353
(製造例5)無水フタル酸とエチレングリコールからなるポリエステルポリオール「EG2oPA」製造方法。ポリイソシアネートの中間体ポリエステルポリオール。
攪拌機、窒素ガス導入管、スナイダー管、コンデンサーを備えたポリエステル反応容器に、エチレングリコール134.9部、無水フタル酸148.1部を仕込み、精留管上部温度が100℃を超えないように徐々に加熱して内温を220℃に保持した。酸価が1mgKOH/g以下になったところでエステル化反応を終了し、設計官能基数N=2、水酸基価=445、水酸基価から計算される理論数平均分子量252のポリエステルポリオール「EG2oPA」を得た。
(製造例6)エチレングリコール、無水フタル酸、メタキシリレンジイソシアネートからなるポリイソシアネート化合物「(EG2oPA)XDI2」の製造例
温度計、攪拌機、不活性ガス導入口、空気導入口及び環流冷却器を備えた四つ口フラスコに製造例5で製造したポリエステル樹脂「EG2oPA」252部とキシリレンジイソシアネート(XDIと略す)752.72部を仕込み、窒素気流下60℃で3時間反応させた。NCO%が26以下になったところでウレタン化反応を終了し、設計官能基数N=2、NCO%が23.2%、60℃粘度50mPa・sのポリイソシアネート化合物(B)「(EG2oPA)XDI2」を得た。
<実施例・参考例・比較例>
以下、実施例・参考例・比較例について述べる。組成および評価については、表2−1および表2−2に示す。
(実施例1〜4:フラン骨格を含むポリカルボン酸を含有するポリエステルからなる接着剤の調整、塗工、多層フィルムの作製。)
実施例1〜4では、製造例1〜3で合成したポリエステルを用い、表2の通り接着剤を配合した。接着剤形態がドライラミネーション型の接着剤組成物では、配合した接着剤を溶解して均一溶解させた後に、バーコーター#6で接着剤を延伸ポリプロピレン(OPP)30μm(FORフィルム)に塗工した後、ドライヤで80℃の熱風により30秒間溶媒を揮発させた後、未延伸ポリプロピレン(CPP)30μm(パイレン1128)のシーラントフィルムと貼合することでラミネートフィルムを得た。一方、接着剤がノンソルベントラミネーション(無溶剤型)の接着剤組成物では表2の配合後60℃で加熱し均一化した後、無溶剤テストコーターポリタイプ社製ロールコーターを用いてOPP30μmに3μmの厚みで塗工し、塗布面をCPPμmのシーラントフィルムと貼合した後、表2の配合に従い、実施例1〜4と同様な方法とフィルムを用い、ドライラミネート型及び、無溶剤型の各々の接着剤を用いて多層フィルムを得た。いずれのフィルムでも得られた積層体を40℃×3日間のエージングを行い接着剤を完全に硬化させることで積層体を得た。
(参考例1〜2:フラン骨格を含むカルボン酸を含まず、無水フタル酸のみを含む接着剤の調整、塗工、多層フィルムの作製。)
参考例1〜2では、製造例4で合成したポリエステルを用い、表2の配合に従い、実施例1〜4と同様な方法とフィルムを用い、ドライラミネート型及び、無溶剤型の各々の接着剤を用いて積層体を得た。
(比較例1〜2:フラン骨格を含むポリカルボン酸及び/又はその誘導体を含有しない汎用の接着剤の調整、塗工、多層フィルムの作製)
比較例1〜2では、フラン骨格を含むポリカルボン酸を含有しない市販の接着剤を用い表2の配合に従い、実施例1〜4と同様な方法とフィルムを用い、ドライラミネート型及び、無溶剤型の各々の接着剤を用いて積層体を得た。
(ラミネート強度評価方法)
得られた積層体を、塗工方向と平行に15mm幅に切断し、OPPフィルムとCPPフィルムとの間を、(株)オリエンテック製テンシロン万能試験機を用いて、雰囲気温度25℃、剥離速度を300mm/分に設定し、180度剥離方法で剥離した際の引っ張り強度をラミネート強度とした。ラミネート強度の単位はN/15mmとした。
(酸素透過率評価方法)
得られた積層体を、モコン社製酸素透過率測定装置OX−TRAN2/21MHを用いてJIS−K7126(等圧法)に準じ、23℃、相対湿度(RH)0%及び、90%の雰囲気下で酸素透過率を測定した。
表中、略語は以下の通りである。
LX401A:DIC(株)社製ポリエーテル系樹脂
SP−60:DIC(株)社製イソシアネート化合物
HA500B:DIC(株)社製ポリエステルポリオール樹脂
NS500A:DIC(株)社製イソシアネート化合物
D110N:三井化学(株)製イソシアネート化合物
上記いずれの化合物には、フラン骨格を含む化合物を含んでいない。
また接着剤形態に記載のドライラミとはドライラミネーション、無溶剤とはノンソルベントラミネーションを意味する。
Figure 2020079353
Figure 2020079353
以上、表の実施例1〜4に示されたフラン骨格を含むポリカルボン酸を含有するポリエステルを含有する接着剤は、表の比較例1、2に示されたフラン骨格を含むカルボン酸を含まない市販接着剤組成物に比べ極めて低い酸素透過率を示し、酸素バリア機能を向上させる接着剤組成物として優れた特性を示した。加えて参考例1,2に示した、フラン骨格を含むポリカルボン酸を含まずに、フタル酸骨格のみを含有する接着剤と比較しても、やや低い酸素透過率(つまり高酸素バリア)を示した。また、各実施例用いた接着剤組成物では、比較例1,2の市販汎用接着剤よりはやや強度が低いものの2.5N/15mm以上の実用上充分な接着強度を示した。
本発明の接着剤組成物は、フラン骨格を含むポリカルボン酸を用いつつ、高いガスバリア特性と、接着強度を両立した材料である。
本発明の接着剤組成物は酸素含むガスバリア性を有するので、各種の包装材料に加えて、各種の電子材料、工業材料用の接着剤組成物として好適に用いることができる。

Claims (5)

  1. ポリカルボン酸及びまたはその誘導体とポリオールとを反応して得られるポリエステルを含有する接着剤組成物であって、
    当該ポリカルボン酸及びまたはその誘導体がフラン骨格を有するポリカルボン酸及びまたはその誘導体を含有することを特徴とする接着剤組成物。
  2. 前記ポリカルボン酸及びまたはその誘導体全量に対するフラン骨格を有するポリカルボン酸及びまたはその誘導体の含有率が20〜100モル%である、請求項1に記載の接着剤組成物。
  3. 前記、フラン骨格を有するポリカルボン酸及びまたはその誘導体が、フランジカルボン酸である、請求項1又は2に記載の接着剤組成物。
  4. ガスバリア材料用である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の接着剤組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の接着剤組成物を含む積層体。
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