JP2020072604A - 非接触給電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】受電側の装置が有する共振回路に生じる電圧が過度に上昇することを抑制できる非接触給電装置を提供する。【解決手段】非接触給電装置1の受電装置3は、送電装置2からの電力を受信する受信コイル21と、受信コイル21と直列に接続される共振コンデンサ22とを有する共振回路20と、共振回路20を介して受信した電力を整流する第1の整流回路23と、第1の整流回路23と接続され、第1の整流回路23から出力される電圧を平滑化する平滑コンデンサ24と、受信コイル21と電磁結合可能に配置されるサブコイル25と、サブコイル25と平滑コンデンサ24との間に接続され、かつ、サブコイル25に生じる電圧を整流することで得られる電圧が平滑コンデンサ24の両端子間電圧よりも高い場合にサブコイル25に生じる電圧に応じた電力を平滑コンデンサ24へ出力する第2の整流回路26とを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、非接触給電装置に関する。
従来より、金属の接点などを介さずに、空間を通じて電力を伝送する、いわゆる非接触給電(ワイヤレス給電とも呼ばれる)技術が研究されている。
非接触給電技術を利用した給電装置(以下、単に非接触給電装置と呼ぶ)では、一次側(送電側)のコイルと二次側(受電側)のコイル間の位置関係が変動すると、その二つのコイル間の結合度が変化する。その結果として、受電側の装置から負荷回路への出力電圧も変動する。場合によっては、負荷回路への出力電圧が過剰に上昇して、受電側の装置または負荷回路などに故障を生じるおそれがある。そこで、出力電圧が過度に上昇することを抑制する技術が提案されている(例えば、特許文献1及び2を参照)。
例えば、特許文献1には、受電側に、受電共振コイルと磁気結合したコントロールコイルを含む共振抑制回路を設け、出力電圧を監視して、コントロールコイルをスイッチにより短絡、開放する方法で共振動作を抑制することが提案されている。また、特許文献2には、給電側の一次コイルを複数の部分コイルに分割し、一次コイルに直列接続される直列コンデンサを複数の直列部分コンデンサに分割し、一次部分コイルと直列部分コンデンサとを交互に直列接続することで、一次コイルの端子間電圧をそれらを分割しないときに比べて低下させる技術が提案されている。
特開2015−65724号公報 特開2011−176914号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、受電側の共振回路は、受電共振コイルと並列に接続されるコンデンサを有し、送電側のコイルに流れる電流に対して並列共振する。受電側の共振回路が並列共振する場合は高効率を得るための出力インピーダンスは大きくなることが知られており、高効率を得るためには出力電圧を大きく設定することが求められる。またこの技術では、受電側の整流回路のダイオードに流れる電流の導通角度が狭くなり、その結果として、受電側における力率が低下するとともに、高調波ノイズが誘発される。
また、特許文献2に開示された技術では、発生する電圧そのものは抑制されないため、送電側及び受電側のコンデンサに印加される電圧の総和は大きくなる。そのため、送電側及び受電側のコンデンサとして、耐電圧が高いものを用いることが求められる。さらに、送電側にて、複数のコンデンサと複数のコイルとを交互に直列接続するため、送電側の回路が大型化することが避けられない。
そこで、本発明は、受電側の装置が有する共振回路に生じる電圧が過度に上昇することを抑制できる非接触給電装置を提供することを目的とする。
本発明の一つの形態として、送電装置と、送電装置から非接触で電力伝送される受電装置とを有する非接触給電装置が提供される。この非接触給電装置において、送電装置は、受電装置へ電力を供給する送信コイルと、送信コイルに対して、交流電力を供給する電力供給回路とを有する。受電装置は、送電装置からの電力を受信する受信コイルと、受信コイルと直列に接続される共振コンデンサとを有する共振回路と、共振回路を介して受信した電力を整流する第1の整流回路と、第1の整流回路と接続され、第1の整流回路から出力される電圧を平滑化する平滑コンデンサと、受信コイルと電磁結合可能に配置されるサブコイルと、サブコイルと平滑コンデンサとの間に接続され、かつ、サブコイルに生じる電圧を整流することで得られる第1の電圧が平滑コンデンサの両端子間電圧よりも高い場合にサブコイルに生じる電圧に応じた電力を平滑コンデンサへ出力する第2の整流回路とを有する。
本発明に係る非接触給電装置は、このような構成を有することにより、受電側の装置が有する共振回路に生じる電圧が過度に上昇することを抑制できる。
この非接触給電装置において、受電装置は、第2の整流回路と平滑コンデンサの間に接続され、かつ第1の電圧に対して逆バイアスされるツェナーダイオードをさらに有することが好ましい。
これにより、非接触給電装置は、受信コイルの巻き数が少ない場合でも、非接触給電装置が定電圧出力動作する際の電力伝送効率の低下を抑制しつつ、共振回路に生じる電圧が過度に上昇することを抑制できる。
あるいは、この非接触給電装置において、受電装置は、サブコイルと第2の整流回路との間に接続され、かつ、サブコイルに生じる電圧に対して逆バイアスされるツェナーダイオードをさらに有することが好ましい。
これにより、非接触給電装置は、受信コイルの巻き数が少ない場合でも、非接触給電装置が定電圧出力動作する際の電力伝送効率の低下を抑制しつつ、共振回路に生じる電圧が過度に上昇することを抑制できる。
また、この非接触給電装置において、受電装置は、サブコイルと接続され、サブコイルの短絡または開放を切り替え可能な第1のスイッチ回路と、平滑コンデンサからの出力電圧を測定してその出力電圧の測定値を求める電圧検出回路と、出力電圧の測定値が第1の上限閾値以上となると、サブコイルを短絡するよう第1のスイッチ回路を制御する判定回路とをさらに有することが好ましい。
これにより、非接触給電装置は、送信コイルと受信コイル間の結合度の変動により出力電圧が過度に上昇することを抑制して、受電装置及び受電装置と接続される負荷回路が故障することを防止できる。
この場合において、受電装置は、一端が共振コンデンサと第1の整流回路との間に接続され、他端が受信コイルの共振コンデンサと接続されていない方の端子と接続され、共振回路の短絡または開放を切り替え可能な第2のスイッチ回路をさらに有し、判定回路は、出力電圧の測定値が第1の上限閾値よりも高い第2の上限閾値以上となると、共振回路を短絡するよう第2のスイッチ回路を制御することが好ましい。
これにより、非接触給電装置は、サブコイルの巻き数に対する受信コイルの巻き数の比が大きい場合でも、送信コイルと受信コイル間の結合度の変動により出力電圧が過度に上昇することを抑制して、受電装置及び受電装置と接続される負荷回路が故障することを防止できる。さらに、非接触給電装置は、共振回路に過度な短絡電流が流れることを防止できる。
本発明の他の形態によれば、送電装置と、送電装置から非接触で電力伝送される受電装置とを有する非接触給電装置が提供される。この非接触給電装置において、送電装置は、受電装置へ電力を供給する送信コイルと、送信コイルに対して、交流電力を供給する電力供給回路とを有する。そして受電装置は、送電装置からの電力を受信する受信コイルと、受信コイルと直列に接続される共振コンデンサとを有する共振回路と、受信コイルと電磁結合可能に配置されるサブコイルと、サブコイルと接続され、かつ、サブコイルに生じる電圧が所定の電圧値を超えるとインダクタンスが低下する可飽和リアクトルとを有する。
本発明の他の形態に係る非接触給電装置は、このような構成を有することにより、受電側の装置が有する共振回路に生じる電圧が過度に上昇することを抑制できる。
本発明の一つの実施形態に係る非接触給電装置の概略構成図である。 (a)は、比較例として、サブコイルが無い場合における、非接触給電装置が電力供給動作を開始してからの受信コイルに掛かる電圧の時間変化のシミュレーション結果を示す図である。(b)は、本実施形態による非接触給電装置が電力供給動作を開始してからの受信コイルに掛かる電圧の時間変化のシミュレーション結果を示す図である。 (a)は、比較例として、サブコイルが無い場合における、非接触給電装置が電力供給動作を開始してからの平滑コンデンサから負荷回路へ出力される電圧の時間変化のシミュレーション結果を示す図である。(b)は、本実施形態による非接触給電装置が電力供給動作を開始してからの平滑コンデンサから負荷回路へ出力される電圧の時間変化のシミュレーション結果を示す図である。 本実施形態による非接触給電装置の垂下特性を表すシミュレーション結果を示す図である。 変形例による受電装置の概略構成図である。 他の変形例による受電装置の概略構成図である。 さらに他の変形例による受電装置の概略構成図である。 さらに他の変形例による受電装置の概略構成図である。
以下、本発明の一つの実施形態による非接触給電装置を、図を参照しつつ説明する。この非接触給電装置では、受電側の装置が、受電用の共振回路が有する、コンデンサと直列に接続される受信コイルとともに、その受信コイルと電磁結合可能なように設けられ、かつ、受信コイルの巻き数よりも少ない巻き数を持つサブコイルを有する。そしてサブコイルの両端子は、整流回路と接続され、その整流回路の両端子は、それぞれ、共振回路からの出力電圧を平滑化するための平滑コンデンサの両端子と接続される。これにより、この非接触給電装置は、受電側の装置の共振回路の共振周波数と一致する周波数を持つ交流電力が送信コイルに供給される状態で電力供給を開始した場合でも、サブコイルから整流回路を介して平滑コンデンサへ電流が流れることで、共振回路に過大な電圧が印加されることを防止する。
図1は、本発明の一つの実施形態に係る非接触給電装置の概略構成図である。図1に示されるように、非接触給電装置1は、送電装置2と、送電装置2から空間を介して非接触で電力伝送される受電装置3とを有する。送電装置2は、電力供給回路10と、送信コイル14と、コンデンサ15と、通信器16と、ゲートドライバ17−1、17−2と、制御回路18とを有する。一方、受電装置3は、受信コイル21及び共振コンデンサ22を有する共振回路20と、第1の整流回路23と、平滑コンデンサ24と、サブコイル25と、第2の整流回路26と、負荷回路27と、電圧検出回路28と、スイッチング素子29と、判定回路30と、通信器31とを有する。非接触給電装置1は、送電側における共振を利用しないものの、いわゆる一次直列二次直列コンデンサ方式(以下、SS方式と呼ぶ)と同様の構成を有するため、定電圧出力動作することが可能となっている。
先ず、送電装置2について説明する。
電力供給回路10は、調節可能なスイッチング周波数、及び、調節可能な電圧を持つ交流電力を送信コイル14へ供給する。そのために、電力供給回路10は、電源11と、力率改善回路12と、4個のスイッチング素子13−1〜13−4とを有する。
電源11は、所定の脈流電圧を持つ電力を供給する。そのために、電源11は、商用の交流電源と接続され、その交流電源から供給された交流電力を整流するための全波整流回路を有する。
力率改善回路12は、電源11から出力された電力の電圧を、制御回路18からの制御に応じた電圧に変換して出力する。そのために、力率改善回路12は、例えば、電源11の正極側端子から順に直列に接続されるコイルL及びダイオードDと、コイルLとダイオードDの間にドレイン端子が接続され、電源11の負極側端子にソース端子が接続されたnチャネル型のMOSFETであるスイッチング素子SWと、ダイオードDを挟んでスイッチング素子SWと並列に接続される平滑コンデンサCを有する。またスイッチング素子SWのゲート端子は、ゲートドライバ17−1と接続される。さらに、力率改善回路12は、電源11の正極側端子と負極側端子との間に直列に接続される二つの抵抗R1、R2を有する。この抵抗R1、R2は、ダイオードDと平滑コンデンサCとの間に、平滑コンデンサCと並列に接続される。そして抵抗R1と抵抗R2間の電圧が、ダイオードDから出力される電圧を表すものとして、制御回路18により測定される。
制御回路18により指示されたデューティ比にしたがって、かつ、ダイオードDから出力される電流波形の軌跡が、電源11から供給される電圧の軌跡と一致するように、ゲートドライバ17−1がスイッチング素子SWのオン/オフを制御することにより、力率改善回路12は、力率改善動作を実行する。そしてスイッチング素子SWがオンとなるデューティ比が高くなるほど、ダイオードDから出力される電圧は高くなる。
ダイオードDから出力される電圧は、平滑コンデンサCにより平滑化されて、4個のスイッチング素子13−1〜13−4を介して送信コイル14へ供給される。
なお、力率改善回路12は、上記の構成に限られず、制御回路18からの制御によって出力電圧を調整可能な他の構成を有していてもよい。
4個のスイッチング素子13−1〜13−4は、例えば、nチャネル型のMOSFETとすることができる。そして4個のスイッチング素子13−1〜13−4のうち、スイッチング素子13−1とスイッチング素子13−2は、電源11の正極側端子と負極側端子との間に、力率改善回路12を介して直列に接続される。また本実施形態では、電源11の正極側に、スイッチング素子13−1が接続され、一方、電源11の負極側に、スイッチング素子13−2が接続される。そしてスイッチング素子13−1のドレイン端子は、力率改善回路12を介して電源11の正極側端子と接続され、スイッチング素子13−1のソース端子は、スイッチング素子13−2のドレイン端子と接続される。また、スイッチング素子13−2のソース端子は、力率改善回路12を介して電源11の負極側端子と接続される。さらに、スイッチング素子13−1のソース端子、及び、スイッチング素子13−2のドレイン端子は、コンデンサ15を介して送信コイル14の一端に接続され、スイッチング素子13−2のソース端子は、スイッチング素子13−4を介して送信コイル14の他端に接続される。
同様に、4個のスイッチング素子13−1〜13−4のうち、スイッチング素子13−3とスイッチング素子13−4は、スイッチング素子13−1及びスイッチング素子13−2と並列に、かつ、力率改善回路12を介して電源11の正極側端子と負極側端子との間に直列に接続される。また、電源11の正極側に、スイッチング素子13−3が接続され、一方、電源11の負極側に、スイッチング素子13−4が接続される。そしてスイッチング素子13−3のドレイン端子は、力率改善回路12を介して電源11の正極側端子と接続され、スイッチング素子13−3のソース端子は、スイッチング素子13−4のドレイン端子と接続される。また、スイッチング素子13−4のソース端子は、力率改善回路12を介して電源11の負極側端子と接続される。さらに、スイッチング素子13−3のソース端子、及び、スイッチング素子13−4のドレイン端子は、送信コイル14の他端に接続される。
また、各スイッチング素子13−1〜13−4のゲート端子は、ゲートドライバ17−2を介して制御回路18と接続される。さらに、各スイッチング素子13−1〜13−4のゲート端子は、オンとなる電圧が印加されたときにそのスイッチング素子がオンとなることを保証するために、それぞれ、抵抗を介して自素子のソース端子と接続されてもよい。そして各スイッチング素子13−1〜13−4は、制御回路18からの制御信号にしたがって、調整可能なスイッチング周波数にてオン/オフが切り替えられる。本実施形態では、スイッチング素子13−1とスイッチング素子13−4とがオンとなっている間、スイッチング素子13−2とスイッチング素子13−3とがオフとなり、逆に、スイッチング素子13−2とスイッチング素子13−3とがオンとなっている間、スイッチング素子13−1とスイッチング素子13−4とがオフとなるように、スイッチング素子13−1とスイッチング素子13−4の組と、スイッチング素子13−2とスイッチング素子13−3との組について交互にオン/オフが切り替えられる。これにより、電源11から力率改善回路12を介して供給された直流電力は、各スイッチング素子のスイッチング周波数を持つ交流電力に変換されて、送信コイル14に供給される。
そして送信コイル14は、電力供給回路10から供給された交流電力を、空間を介して受電装置3の共振回路20へ伝送する。
コンデンサ15は、送信コイル14と直列に接続され、送信コイル14に流れる直流電流を遮断する。なお、コンデンサ15の静電容量は、送信コイル14とコンデンサ15とにより形成される共振回路の共振周波数が、電力供給回路10から送信コイル14に供給される交流電力のスイッチング周波数の調整範囲に含まれる周波数と異なるように、すなわち、電力供給回路10から送信コイル14に供給される交流電力に対して送信コイル14とコンデンサ15とにより形成される共振回路が共振しないように設定されることが好ましい。また、コンデンサ15は省略されてもよい。
通信器16は、受電装置3の通信器31から無線信号を受信する度に、その無線信号から、非接触給電装置1が定電圧出力動作しているか否かなどを表す判定情報を取り出して、制御回路18へ出力する。そのために、通信器16は、例えば、所定の無線通信規格に準じて無線信号を受信するアンテナと、その無線信号を復調する通信回路とを有する。なお、所定の無線通信規格は、例えば、ISO/IEC 15693、ZigBee(登録商標)、あるいはBluetooth(登録商標)とすることができる。
ゲートドライバ17−1は、制御回路18から、力率改善回路12のスイッチング素子SWのオン/オフを切り替える制御信号を受信し、その制御信号に応じて、スイッチング素子SWのゲート端子に印加する電圧を変化させる。すなわち、ゲートドライバ17−1は、スイッチング素子SWをオンにする制御信号を受け取ると、スイッチング素子SWのゲート端子に、スイッチング素子SWがオンとなる相対的に高い電圧を印加する。一方、ゲートドライバ17−1は、スイッチング素子SWをオフにする制御信号を受け取ると、スイッチング素子SWのゲート端子に、スイッチング素子SWがオフとなる、相対的に低い電圧を印加する。これにより、ゲートドライバ17−1は、制御回路18により指示されたタイミングで力率改善回路12のスイッチング素子SWのオン/オフを切り替える。
ゲートドライバ17−2は、制御回路18から、各スイッチング素子13−1〜13−4のオン/オフを切り替える制御信号を受信し、その制御信号に応じて、各スイッチング素子13−1〜13−4のゲート端子に印加する電圧を変化させる。すなわち、ゲートドライバ17−2は、スイッチング素子13−1及びスイッチング素子13−4をオンにする制御信号を受け取ると、スイッチング素子13−1のゲート端子及びスイッチング素子13−4のゲート端子に、スイッチング素子13−1及びスイッチング素子13−4がオンとなる相対的に高い電圧を印加する。これにより、電源11からの電流が、スイッチング素子13−1、送信コイル14及びスイッチング素子13−4を介して流れるようになる。一方、ゲートドライバ17−2は、スイッチング素子13−1及びスイッチング素子13−4をオフにする制御信号を受け取ると、スイッチング素子13−1のゲート端子及びスイッチング素子13−4のゲート端子に、スイッチング素子13−1及びスイッチング素子13−4がオフとなり、電源11からの電流がスイッチング素子13−1及びスイッチング素子13−4を流れなくなる、相対的に低い電圧を印加する。ゲートドライバ17−2は、スイッチング素子13−2及びスイッチング素子13−3についても同様に、ゲート端子に印加する電圧を制御する。したがって、スイッチング素子13−1及びスイッチング素子13−4がオフとなり、スイッチング素子13−2及びスイッチング素子13−3がオンとなると、電源11からの電流が、スイッチング素子13−3、送信コイル14及びスイッチング素子13−2を介して流れるようになる。
制御回路18は、例えば、不揮発性のメモリ回路及び揮発性のメモリ回路と、演算回路と、他の回路と接続するためのインターフェース回路とを有する。そして制御回路18は、通信器16から異常電圧発生情報を受け取ると、電力供給回路10から送信コイル14に供給される交流電力のスイッチング周波数及び電圧の制御を開始する。その後、制御回路18は、通信器16から判定情報を受け取る度に、その判定情報に応じて、電力供給回路10から送信コイル14に供給される交流電力のスイッチング周波数及び電圧を制御する。
そのために、本実施形態では、制御回路18は、スイッチング素子13−1及びスイッチング素子13−4の組とスイッチング素子13−2及びスイッチング素子13−3の組とが交互にオンとなり、かつ、スイッチング周波数に対応する1周期内でスイッチング素子13−1及びスイッチング素子13−4の組がオンとなっている期間とスイッチング素子13−2及びスイッチング素子13−3の組がオンとなっている期間とが等しくなるように、各スイッチング素子13−1〜13−4を制御する。なお、制御回路18は、スイッチング素子13−1及びスイッチング素子13−4の組とスイッチング素子13−2及びスイッチング素子13−3の組が同時にオンとなり、電源11が短絡されることを防止するために、スイッチング素子13−1及びスイッチング素子13−4の組とスイッチング素子13−2及びスイッチング素子13−3の組のオン/オフを切り替える際に、両方のスイッチング素子の組がオフとなるデッドタイムを設けてもよい。
また、制御回路18は、スイッチング周波数と、そのスイッチング周波数にて定電圧出力となる、送信コイル14への印加電圧に相当する、力率改善回路12のスイッチング素子SWのオン/オフ制御のデューティ比との関係を表す参照テーブルを参照して、スイッチング周波数に応じたデューティ比を選択する。そして制御回路18は、そのデューティ比と、力率改善回路12のダイオードDからの出力電圧の変化に応じて、スイッチング素子SWのオン/オフを切り替えるタイミングを決定し、そのタイミングを表す制御信号をゲートドライバ17−1へ出力する。
さらに、通信器16が受電装置3からの無線信号を受信できない場合、受電装置3は、送電装置2から電力供給を受けることができる位置に存在しない、すなわち、送電装置2は待機状態にあると想定される。そこでこの場合、制御回路18は、スイッチング素子SWのオン/オフ制御のデューティ比を設定可能な最小値としてもよい。これにより、送電装置2が待機状態となっている間、送信コイル14に印加される電圧も設定可能な最小値となるので、エネルギーの損失が抑制される。
なお、制御回路18による、スイッチング周波数及び送信コイル14への印加電圧の制御の詳細については後述する。
次に、受電装置3について説明する。
共振回路20は、互いに直列に接続される受信コイル21と共振コンデンサ22とからなるLC共振回路である。そして共振回路20が有する受信コイル21の一端が共振コンデンサ22を介して第1の整流回路23の一方の入力端子に接続される。また、受信コイル21の他端が、第1の整流回路23の他方の入力端子に接続される。
受信コイル21は、共振コンデンサ22とともに、送電装置2の送信コイル14に流れる交流電流と共振することで、送信コイル14から電力を受信する。そして受信コイル21は、共振コンデンサ22を介して、受信した電力を第1の整流回路23へ出力する。なお、受信コイル21の巻き数と、送電装置2の送信コイル14の巻き数は同一でもよく、あるいは、異なっていてもよい。
共振コンデンサ22は、受信コイル21と直列に接続される。すなわち、共振コンデンサ22は、その一端で受信コイル21の一端と接続され、他端で第1の整流回路23と接続される。そして共振コンデンサ22は、受信コイル21とともに共振することで受信した電力を第1の整流回路23へ出力する。
第1の整流回路23は、例えば、ブリッジ接続された4個のダイオードを有する全波整流回路とすることができる。第1の整流回路23の入力側の二つの端子の一方は、共振コンデンサ22と接続され、入力側の二つの端子の他方は、受信コイル21と接続される。また、第1の整流回路23の出力側の二つの端子の一方は、平滑コンデンサ24の一端と接続され、出力側の二つの端子の他方は、平滑コンデンサ24の他端と接続される。そして第1の整流回路23は、共振回路20から出力された交流電力を整流して脈流電力に変換する。
平滑コンデンサ24は、第1の整流回路23または第2の整流回路26から出力された脈流電力を平滑化して、直流電力に変換する。そして平滑コンデンサ24は、その直流電力を、負荷回路27へ出力する。そのために、平滑コンデンサ24の一端は、第1の整流回路23の出力側の二つの端子の一方、第2の整流回路26の出力側の二つの端子の一方、及び、負荷回路27の一端と接続される。また、平滑コンデンサ24の他端は、第1の整流回路23の出力側の二つの端子の他方、第2の整流回路26の出力側の二つの端子の他方、及び、負荷回路27の他端と接続される。
サブコイル25は、共振回路20の受信コイル21と電磁結合可能に設けられる。例えば、サブコイル25と受信コイル21とは、同一の芯線に対して巻き付けられる。またサブコイル25の両端は、それぞれ、第2の整流回路26の二つの入力端子と接続される。また、サブコイル25の巻き数nsが受信コイル21の巻き数nmよりも少なくなるように、サブコイル25の巻き数nsは設定される。さらに、サブコイル25の巻き数nsに対する受信コイル21の巻き数nmの比(nm/ns)は、サブコイル25の想定される電圧波高最大値が、負荷回路27の仕様に応じて設定される、負荷回路27への入力電圧、すなわち、非接触給電装置1が定電圧出力動作を実行しているときの平滑コンデンサ24からの出力電圧以下となるように設定されることが好ましい。これにより、例えば、非接触給電装置1が電力伝送を開始したときに、共振回路20が共振するスイッチング周波数を持つ交流電力が送信コイル14に供給されるといった場合でも、伝送された電力の一部がサブコイル25から第2の整流回路26を介して平滑コンデンサ24へ流れるので、共振回路20に過度な電圧が掛かることが抑制される。一方、非接触給電装置1が定電圧出力動作を継続している場合のように、共振回路20から第1の整流回路23及び平滑コンデンサ24を介して負荷回路27へ出力される電力の電圧がある程度の大きさとなる場合には、平滑コンデンサ24の両端子間電圧の方が、サブコイル25の両端子間に掛かる電圧による、第2の整流回路26の二つの出力端子間の電圧よりも高くなるので、サブコイル25から平滑コンデンサ24へは電流は流れない。そのため、非接触給電装置1が定電圧出力動作を継続している場合には、サブコイル25は、その定電圧出力動作に影響しない。
第2の整流回路26は、例えば、ブリッジ接続された4個のダイオードを有する全波整流回路とすることができる。なお、第2の整流回路26は、他の形式の整流回路であってもよい。第2の整流回路26の入力側の二つの端子の一方は、サブコイル25の一端と接続され、その二つの端子の他方は、サブコイル25の他端と接続される。また、第2の整流回路26の出力側の二つの端子の一方は、平滑コンデンサ24の一端と接続され、出力側の二つの端子の他方は、平滑コンデンサ24の他端と接続される。そして第2の整流回路26は、サブコイル25の両端子間に掛かる電圧に応じた、第2の整流回路26の出力側の二つの端子間の電圧が平滑コンデンサ24の両端子間電圧よりも高い場合に、サブコイル25から出力された電力を平滑コンデンサ24へ出力する。
電圧検出回路28は、平滑コンデンサ24の両端子間の出力電圧を所定の周期ごとに測定する。平滑コンデンサ24の両端子間の出力電圧は、非接触給電装置1が電力供給を開始した直後といった、サブコイル25から平滑コンデンサ24へ電流が流れるとき以外は、共振回路20の出力電圧と1対1に対応するので、平滑コンデンサ24の両端子間の出力電圧の測定値は、間接的に共振回路20の出力電圧の測定値となる。電圧検出回路28は、例えば、直流電圧を検出できる公知の様々な電圧検出回路の何れかとすることができる。そして電圧検出回路28は、その出力電圧の測定値を表す電圧検出信号を判定回路30へ出力する。
スイッチング素子29は、例えば、MOSFETであり、平滑コンデンサ24と負荷回路27との間に接続される。スイッチング素子29は、オフとなると平滑コンデンサ24から負荷回路27へ電流が流れないようにし、一方、オンとなると平滑コンデンサ24から負荷回路27へ電流が流れるようにする。
判定回路30は、電圧検出回路28から受け取った出力電圧の測定値が、定電圧出力動作が行われているときの電圧の許容範囲内に含まれているか否か判定する。そして判定回路30は、その判定結果を通信器31へ通知する。
そのために、判定回路30は、例えば、電圧の許容範囲を記憶するメモリ回路と、出力電圧の測定値を、電圧の許容範囲のそれぞれと比較する演算回路と、スイッチング素子29のオン/オフを制御するための制御回路を有する。
さらに、判定回路30は、出力電圧の測定値が、電圧の許容範囲から外れている間、所定の周期でスイッチング素子29のオン/オフを切り替える。これにより、その所定の周期で、平滑コンデンサ24と接続される、負荷回路27を含む回路全体の抵抗値が変化する。したがって、判定回路30は、スイッチング素子29のオン/オフを切り替えながら、出力電圧の測定値が略一定となるか否かを判定することで、非接触給電装置1が定電圧出力動作しているか否かを判定できる。そこで、判定回路30は、所定の周期でスイッチング素子29のオン/オフを切り替えても出力電圧の測定値が略一定となっている間、非接触給電装置1が定電圧出力動作していることを通信器31へ通知する。
また、判定回路30は、出力電圧の測定値が、所定の周期よりも長い一定期間の間、略一定となっている場合、スイッチング素子29のオン/オフの切り替えを停止して、オンとなる状態を維持する。そして判定回路30は、出力電圧の測定値が電圧の許容範囲に含まれるか否か判定し、その判定結果を通信器31へ通知する。
その際、判定回路30は、出力電圧の測定値が所定の周期よりも長い一定期間の間、電圧の許容範囲に含まれる場合、非接触給電装置1が定電圧出力動作しており、かつ、出力電圧の測定値が電圧の許容範囲内であることを表す判定結果を通信器31へ通知する。
なお、変形例によれば、受電装置3は、平滑コンデンサ24に対して、負荷回路27と並列に接続される抵抗を有していてもよい。この場合、スイッチング素子29は、その抵抗と直列、かつ、負荷回路27と並列となるように設けられてもよい。この場合には、出力電圧の測定値が電圧の許容範囲に含まれる間、判定回路30は、スイッチング素子29をオフにする。一方、出力電圧の測定値が電圧の許容範囲から外れると、上記の実施形態と同様に、判定回路30は、所定の周期でスイッチング素子29のオン/オフを切り替えればよい。この変形例によれば、非接触給電装置1が定電圧出力動作していない場合にも、負荷回路27への電力供給が継続される。
通信器31は、判定回路30から受け取った判定結果に応じて、非接触給電装置1が定電圧出力動作しているか否か、及び、出力電圧の測定値が電圧の許容範囲に含まれるか否かを表す判定情報を含む無線信号を生成し、その無線信号を送電装置2の通信器16へ向けて送信する。そのために、通信器31は、例えば、所定の無線通信規格に準じて無線信号を生成する通信回路と、その無線信号を出力するアンテナとを有する。なお、所定の無線通信規格は、通信器16と同様に、例えば、ISO/IEC 15693、ZigBee(登録商標)、あるいはBluetooth(登録商標)とすることができる。
以下、非接触給電装置1の動作の詳細について説明する。最初に、共振回路20に対する過大な電圧の抑制について説明する。
本実施形態における、受電装置3の共振回路20のように、コイルとコンデンサとが直列共振するRLC直列共振回路の場合、その共振回路における、共振のピークの鋭さを表すQ値は、次式で表される。
ここで、Rは共振回路の抵抗値であり、Cは共振回路の静電容量であり、Lは共振回路のインダクタンスである。またω0は、共振回路に流れる電流の周波数f0に対応する角周波数であり、ω0=2πf0である。(1)式から明らかなように、抵抗値Rが小さいほど、Q値は大きくなる。そのため、非接触給電装置1が給電動作を開始した場合のように、平滑コンデンサ24に電荷がほとんど溜まっていない場合には、共振回路20と接続される回路の見掛けの抵抗値が非常に小さくなるので、Q値は非常に大きくなる。したがって、サブコイル25がなければ、共振回路20が共振する周波数を持つ交流電力が送信コイル14に供給されると、共振回路20に過大な電圧が掛かるおそれがある。
しかし、本実施形態では、受信コイル21と電磁結合するようにサブコイル25が設けられているため、受信コイル21の巻き数とサブコイル25の巻き数の比、及び、受信コイル21とサブコイル25間の結合度に応じた電圧がサブコイル25に生じる。そのため、受信コイル21に掛かる電圧が上昇し、その結果としてサブコイル25に生じる電圧に応じた、第2の整流回路26の二つの出力端子間の電圧(すなわち、第2の整流回路26の出力電圧)が、平滑コンデンサ24の両端子間電圧よりも高くなると、サブコイル25から第2の整流回路26を介して平滑コンデンサ24へ電流が流れる。すなわち、サブコイル25から第2の整流回路26を介して平滑コンデンサ24へ電力が出力される。その結果として、共振回路20の共振が抑制されるので、受信コイル21に掛かる電圧が過度に上昇することが抑制される。一方、非接触給電装置1が定電圧出力動作を継続している場合のように、共振回路20から第1の整流回路23及び平滑コンデンサ24を介して負荷回路27へ出力される電力の電圧がある程度の大きさとなる場合には、平滑コンデンサ24の両端子間電圧の方が、サブコイル25の両端子間に掛かる電圧による、第2の整流回路26の二つの出力端子間の電圧よりも高くなるので、サブコイル25から平滑コンデンサ24へは電流は流れない。そのため、非接触給電装置1が定電圧出力動作を継続している場合には、サブコイル25は、その定電圧出力動作に影響しない。
図2(a)は、比較例として、サブコイル25が無い場合における、非接触給電装置1が電力供給動作を開始してからの受信コイル21に掛かる電圧の時間変化のシミュレーション結果を示す図である。図2(b)は、本実施形態による、非接触給電装置1が電力供給動作を開始してからの受信コイル21に掛かる電圧の時間変化のシミュレーション結果を示す図である。なお、このシミュレーションにおいて、送信コイル14の巻き数を16、送信コイル14のインダクタンスを70μH、コンデンサ15の静電容量を0.4μFとした。また、受信コイル21の巻き数を30、受信コイル21のインダクタンスを229μH、共振コンデンサ22の静電容量を16.5nFとし、送信コイル14と受信コイル21間の結合度を0.41とした。さらに、サブコイル25の巻き数を2、サブコイル25のインダクタンスを1.1μHとし、受信コイル21とサブコイル25間の結合度を0.64とした。また、非接触給電装置1の定電圧出力動作時における、平滑コンデンサ24から負荷回路27へ出力される電圧を35V、負荷回路27に流れる電流を3.5Aとした。そして、送信コイル14に供給される交流電力のスイッチング周波数を89.35kHzとした。
図2(a)及び図2(b)において、横軸は、非接触給電装置1が電力供給動作を開始してからの経過時間を表し、縦軸は、受信コイル21に掛かる電圧を表す。そして図2(a)において、波形201は、比較例における、受信コイル21に掛かる電圧の時間変化を表す。また、図2(b)において、波形202は、本実施形態による、受信コイル21に掛かる電圧の時間変化を表す。波形201と波形202とを比較すると、サブコイル25を設けることで、受信コイル21に掛かる電圧の最大値が抑制されるとともに、受信コイル21に掛かる電圧が急激に増加することが抑制されることが分かる。
図3(a)は、比較例として、サブコイル25が無い場合における、非接触給電装置1が電力供給動作を開始してからの平滑コンデンサ24から負荷回路27へ出力される電圧の時間変化のシミュレーション結果を示す図である。図3(b)は、本実施形態による、非接触給電装置1が電力供給動作を開始してからの平滑コンデンサ24から負荷回路27へ出力される電圧の時間変化のシミュレーション結果を示す図である。図3(a)及び図3(b)におけるシミュレーションでは、図2(a)及び図2(b)に示されるシミュレーションと同じ条件を適用した。
図3(a)及び図3(b)において、横軸は、非接触給電装置1が電力供給動作を開始してからの経過時間を表し、縦軸は、平滑コンデンサ24から負荷回路27へ出力される電圧を表す。そして図3(a)において、波形301は、比較例における、平滑コンデンサ24から負荷回路27へ出力される電圧の時間変化を表す。また、図3(b)において、波形302は、本実施形態による、平滑コンデンサ24から負荷回路27へ出力される電圧の時間変化を表す。波形301と波形302とを比較すると、サブコイル25を設けることで、過度な電圧が負荷回路27へ出力されることなく、かつ、平滑コンデンサ24から負荷回路27へ出力される電圧が一定の電圧に収束する時間も短くて済むことが分かる。
図4は、本実施形態による非接触給電装置1の垂下特性を表すシミュレーション結果を示す図である。図4におけるシミュレーションでは、図2(a)及び図2(b)に示されるシミュレーションと同じ条件を適用した。図4において、横軸は平滑コンデンサ24から負荷回路27へ出力される電流を表し、縦軸は平滑コンデンサ24から負荷回路27へ出力される電圧を表す。そして波形401は、非接触給電装置1の垂下特性を表す。波形401に示されるように、平滑コンデンサ24から負荷回路27へ出力される電流が一定以上大きくなると、急激に平滑コンデンサ24から負荷回路27へ出力される電圧が低下することが分かる。このことから、非接触給電装置1は、送電装置2において送信コイル14に供給される交流電力を制御することなく、受電装置3のみで過電流に対する保護を行えることが分かる。そのため、送電装置2と受電装置3間の通信に何らかの障害が生じている場合でも、非接触給電装置1は、負荷回路27に過度な電流が流れることを防止できる。
次に、非接触給電装置1が定電圧出力動作を行うための制御について説明する。
本実施形態では、送電装置2の制御回路18は、通信器16から、出力電圧の測定値が許容範囲から外れていることを表す判定情報を受け取ると、非接触給電装置1が定電圧出力動作することが可能となるように、送信コイル14に供給される交流電力のスイッチング周波数及び電圧の調整を開始する。そして制御回路18は、通信器16から受け取った判定情報に基づいて、非接触給電装置1が定電圧出力動作を再開するまで、電力供給回路10から送信コイル14に供給される交流電力のスイッチング周波数及び電圧を調整する。
上述したように、本実施形態による非接触給電装置1は、送電側における共振を利用しないものの、いわゆるSS方式と同様の構成を有する。このことから、非接触給電装置1の出力電圧の周波数特性は、SS方式の非接触給電装置の出力電圧の周波数特性と類似したものとなる。
そこで、制御回路18は、定電圧出力動作を達成するために、下記のように送信コイル14に印加される交流電力のスイッチング周波数及び電圧を制御する。
通信器16から出力電圧の測定値が許容範囲から外れていることを表す通知を受け取ると、制御回路18は、交流電力のスイッチング周波数を所定の周波数領域内で変化させる。所定の周波数領域は、例えば、送電装置2から受電装置3への給電が行われる場合における、送信コイル14と受信コイル21間の想定される結合度の最小値において定電圧出力となる周波数を下限とし、送信コイル14と受信コイル21間の想定される結合度の最大値において定電圧出力となる周波数を上限とする周波数領域とすることができる。
制御回路18は、スイッチング周波数を変化させる際、所定の周波数領域の下限から上限まで順にスイッチング周波数を高くしてもよく、あるいは、逆に、所定の周波数領域の上限から下限まで順にスイッチング周波数を低くしてもよい。その際、制御回路18は、受電装置3の判定回路30が、出力電圧の測定値が略一定となったか否かを調べることができるように、判定回路30がスイッチング素子29のオンとオフを切り替える周期よりも長い期間、同じスイッチング周波数を保つように、ステップ状にスイッチング周波数を変化させることが好ましい。
制御回路18は、受電装置3から通信器16を介して受けとった無線信号に含まれる判定情報において、出力電圧の測定値が電圧の許容範囲には含まれないものの、負荷回路27の抵抗が変化しても略一定となることが示されていると、それ以降、スイッチング周波数を一定に保つ。そして次に、制御回路18は、スイッチング周波数と、そのスイッチング周波数において結合度によらず一定の電圧出力となる、力率改善回路12のスイッチング素子SWのオン/オフ制御のデューティ比との関係を示す参照テーブルを参照して、そのデューティ比を決定する。そして制御回路18は、そのデューティ比に従って力率改善回路12のスイッチング素子SWのオン/オフを切り替えるよう、ゲートドライバ17−1を制御する。これにより、共振回路20からの出力電圧が電圧の許容範囲に含まれるように、すなわち、結合度によらずに一定の電圧が出力されるように、送信コイル14に印加される電圧が調整される。そして制御回路18は、受電装置3から通信器16を介して受けとった無線信号に含まれる判定情報において、出力電圧の測定値が電圧の許容範囲に含まれることが示されると、送信コイル14に供給される交流電力のスイッチング周波数及び電圧を一定に保つ。
なお、制御回路18は、上記の参照テーブルを参照してデューティ比を決定する代わりに、受電装置3から通信器16を介して受けとった無線信号に含まれる判定情報において、出力電圧の測定値が電圧の許容範囲に含まれることが示されるようになるまで、徐々にデューティ比を変化させてもよい。
また、エネルギー伝送効率を向上するためには、送電装置2の電力供給回路10及び送信コイル14が継続してソフトスイッチング(誘導性)動作することが好ましい。電力供給回路10及び送信コイル14がソフトスイッチング動作するためには、送信コイル14を流れる電流の位相が印加される電圧の位相よりも遅れることが好ましい。これにより、例えば、スイッチング素子13−1及びスイッチング素子13−4がオンとなる際に、スイッチング素子13−1のソース端子からドレイン端子へ向かって電流が流れることになるので、電力供給回路10及び送信コイル14がソフトスイッチング動作することとなり、スイッチングロスの発生が抑制される。
以上に説明してきたように、この非接触給電装置は、受電装置の共振回路の受信コイルと電磁結合するようにサブコイルを設けるとともに、サブコイルに生じる電圧を整流して平滑コンデンサを出力可能なように、サブコイルと平滑コンデンサとを整流回路を介して接続する。これにより、この非接触給電装置は、送電側にて送信コイルに供給される交流電力を制御することなく、受電装置の共振回路に過度な電圧が掛かることを抑制できる。そのため、この非接触給電装置は、受電装置において、過電圧に対する保護を行いながら、電力供給動作を継続することができる。さらに、この非接触給電装置は、送電装置と受電装置間の通信に依存することなく、受電装置において過度な電流が流れることを防止できる。
なお、受信コイル21の巻き数nmが比較的少ない(例えば、nm<30)ために、サブコイル25の巻き数nsに対する受信コイル21の巻き数nmの比を微調整することができないことがある。このような場合、サブコイル25の巻き数nsが1ターン分増減するだけで、受信コイル21に掛かる電圧に対してサブコイル25に生じる電圧が大きく変動する。そのため、サブコイル25の巻き数nsを比較的大きくすると、非接触給電装置1が定電圧出力動作可能な場合でも、サブコイル25に生じる電圧に応じた、第2の整流回路26からの出力電圧が、平滑コンデンサ24の両端子間電圧よりも高くなることがある。その結果、サブコイル25から平滑コンデンサ24へ電流が流れて共振回路20の共振を抑制してしまい、電力伝送効率が低下する。一方、サブコイル25の巻き数nsを1ターン分だけ減らすだけでも、サブコイル25から平滑コンデンサ24へ電流が流れることが可能となる、受信コイル21に掛かる電圧は大きく上昇するので、過電圧に対する共振回路20の保護が不十分となるおそれがある。
そこで、変形例によれば、第2の整流回路26と平滑コンデンサ24との間にツェナーダイオードを設けることで、非接触給電装置1が定電圧出力動作を行っている間に、サブコイル25から平滑コンデンサ24へ電力が出力され難くなるようにしてもよい。
図5は、この変形例による受電装置の概略構成図である。なお、簡単化のために、図5では、負荷回路27、電圧検出回路28、スイッチング素子29、判定回路30及び通信器31の図示は省略される。この変形例による受電装置4は、図1に示される受電装置3と比較して、第2の整流回路26の正極側の出力端子と平滑コンデンサ24との間にツェナーダイオード41を有する点で相違する。そこで、以下では、ツェナーダイオード41及び関連部分について説明する。受電装置4のその他の構成要素については、上記の実施形態における対応する構成要素の説明を参照されたい。
ツェナーダイオード41は、第2の整流回路26からの出力電圧に対して逆バイアスされるよう、そのカソード端子が第2の整流回路26の正極側の出力端子と接続され、アノード端子が平滑コンデンサ24と接続される。これにより、サブコイル25に生じる電圧に応じた、第2の整流回路26から出力される電圧が、平滑コンデンサ24の両端子間電圧にツェナーダイオード41の降伏電圧を加算した値よりも大きい場合に限り、サブコイル25から第2の整流回路26及びツェナーダイオード41を介して平滑コンデンサ24へ電流が流れる。そのため、サブコイル25から平滑コンデンサ24へ電流が流れることが可能となる、サブコイル25に生じる電圧が、ツェナーダイオード41が無い場合よりも高くできる。その結果として、サブコイル25の巻き数nsを比較的大きくしても、非接触給電装置1が定電圧出力動作しているときにサブコイル25から平滑コンデンサ24へ電流が流れることが防止される。そのため、この変形例によれば、非接触給電装置は、受信コイル21の巻き数が比較的少ない場合でも、電力伝送効率の低下を抑制しつつ、共振回路20を過電圧から適切に保護することができる。
なお、図5に示される変形例において、ツェナーダイオード41の代わりに、二つのツェナーダイオードが、サブコイル25に生じる電圧に対して逆バイアスされるよう、サブコイル25の一端と第2の整流回路26の一方の入力端子の間に接続されてもよい。この場合には、その二つのツェナーダイオードは、互いのアノード端子同士が接続され、一方のツェナーダイオードのカソード端子がサブコイル25の一端と接続され、かつ、他方のツェナーダイオードのカソード端子が第2の整流回路26の一方の入力端子と接続されればよい。この場合も、図5に示される変形例と同様の効果が得られる。
また他の変形例によれば、平滑コンデンサ24からの出力電圧に応じて、サブコイル25を短絡するか開放するかを切り替えることで、送信コイル14と受信コイル21間の結合度の変化に応じた電圧の過度な上昇を抑制して、受電装置及び負荷回路27が保護されるようにしてもよい。
図6は、他の変形例による受電装置の概略構成図である。この変形例による受電装置5は、図1に示される受電装置3と比較して、サブコイル25を短絡するか開放するかを切り替えるためのスイッチ回路51を有する点、及び、判定回路30が、スイッチ回路51のオン/オフの切り替えを制御する点で相違する。そこで、以下では、スイッチ回路51及びその関連部分について説明する。受電装置5のその他の構成要素については、上記の実施形態における対応する構成要素の説明を参照されたい。
スイッチ回路51は、例えば、リレーあるいはMOSFETを有する。スイッチ回路51の一端は、サブコイル25の一端と第2の整流回路26の入力側の一方の端子との間に接続され、スイッチ回路51の他端は、サブコイル25の他端と第2の整流回路26の入力側の他方の端子との間に接続される。
判定回路30は、電圧検出回路28により得られた、出力電圧の測定値を上限閾値(第1の上限閾値)と比較し、その結果に応じてスイッチ回路51のオン/オフを切り替える。すなわち、判定回路30は、出力電圧の測定値が上限閾値以上となると、スイッチ回路51をオンにして、サブコイル25を短絡し、一方、出力電圧の測定値が上限閾値未満になると、スイッチ回路51をオフにして、サブコイル25を開放する。なお、上限閾値は、非接触給電装置が定電圧出力動作するときの負荷回路27に印加される電圧よりも高い値、特に、許容範囲の上限値以上の値に設定されることが好ましい。なお、判定回路30は、出力電圧の測定値が上限閾値以上となったことを、通信器31を介して送電装置2の通信器16へ通知してもよい。この場合も、送電装置2の制御回路18は、通信器16から出力電圧の測定値が上限閾値以上となったことを通知されると、定電圧出力動作を維持するときと同様に、電力供給回路10から送信コイル14へ供給される交流電力のスイッチング周波数及び電力を制御してもよい。
スイッチ回路51がオンとなってサブコイル25が短絡されると、共振回路20の共振周波数が変化する。そのため、共振回路20からの出力電圧が過度に上昇しても、サブコイル25が短絡されることで、送電装置2から受電装置3へ伝送される電力が低下するので、共振回路20からの出力電圧も低下する。そのため、この変形例によれば、非接触給電装置は、送信コイル14と受信コイル21間の結合度の変動に応じた、受信コイル21に掛かる電圧の上昇を抑制できる。そのため、この非接触給電装置は、共振回路からの出力電圧が過度に上昇して受電装置または負荷回路が故障することを防止できる。
さらに他の変形例によれば、サブコイル25を短絡するためのスイッチ回路51に加えて、電圧検出回路28により得られた、出力電圧の測定値に応じて、共振回路20を短絡するためのスイッチ回路が設けられてもよい。
図7は、さらに他の変形例による受電装置の概略構成図である。この変形例による受電装置6は、図6に示される受電装置5と比較して、共振回路20を短絡するか開放するかを切り替えるためのスイッチ回路61を有する点、及び、判定回路30が、スイッチ回路61のオン/オフの切り替えを制御する点で相違する。そこで、以下では、スイッチ回路61及びその関連部分について説明する。受電装置6のその他の構成要素については、上記の実施形態または変形例における対応する構成要素の説明を参照されたい。
スイッチ回路61は、例えば、リレーあるいはMOSFETを有する。スイッチ回路61の一端は、共振コンデンサ22の一端と第1の整流回路23の入力側の一方の端子との間に接続され、スイッチ回路61の他端は、受信コイル21の共振コンデンサ22とは反対側の一端と第1の整流回路23の入力側の他方の端子との間に接続される。
判定回路30は、電圧検出回路28により得られた、出力電圧の測定値を第2の上限閾値と比較し、その結果に応じてスイッチ回路61のオン/オフを切り替える。すなわち、判定回路30は、出力電圧の測定値が第2の上限閾値以上となると、スイッチ回路61をオンにして共振回路20を短絡し、一方、出力電圧の測定値が第2の上限閾値未満になると、スイッチ回路61をオフにして、共振回路20を開放する。なお、第2の上限閾値は、スイッチ回路51のオン/オフを切り替えるための判定に用いられる上限閾値よりも高い値に設定されることが好ましい。これにより、共振回路20が短絡されるよりも前にサブコイル25が短絡されるので、過度な短絡電流が共振回路20に流れることが防止される。
スイッチ回路61がオンとなって共振回路20が短絡されると出力電圧も低下する。そのため、この変形例においても、非接触給電装置は、送信コイル14と受信コイル21間の結合度の変動に応じた、受信コイル21に掛かる電圧の上昇を抑制できる。したがって、この非接触給電装置は、共振回路からの出力電圧が過度に上昇して受電装置または負荷回路が故障することを防止できる。またこの変形例による非接触給電装置は、サブコイル25の巻き数に対する受信コイル21の巻き数の比が大きく、かつ、負荷回路27による負荷抵抗が大きい場合のように、サブコイル25を短絡するだけでは平滑コンデンサ24からの出力電圧を目標となる電圧(例えば、定電圧出力動作時における、平滑コンデンサ24からの出力電圧)まで低下させられない場合でも、平滑コンデンサ24からの出力電圧を目標となる電圧まで低下させることができる。
さらに他の変形例によれば、サブコイル25は可飽和リアクトルと接続されてもよい。
図8は、この変形例による受電装置の概略構成図である。なお、簡単化のために、図8では、負荷回路27、電圧検出回路28、スイッチング素子29、判定回路30及び通信器31の図示は省略される。この変形例による受電装置7は、図1に示される受電装置3と比較して、第2の整流回路26の代わりに可飽和リアクトル71を有し、かつ、サブコイル25と平滑コンデンサ24とが接続されない点で相違する。そこで、以下では、可飽和リアクトル71及び関連部分について説明する。受電装置7のその他の構成要素については、上記の実施形態における対応する構成要素の説明を参照されたい。
この変形例では、可飽和リアクトル71の一端は、サブコイル25の一端と接続され、可飽和リアクトル71の他端は、サブコイル25の他端と接続される。そしてこの変形例では、受信コイル21に掛かる電圧がある程度以上上昇することで、サブコイル25に生じる電圧も上昇して可飽和リアクトル71が飽和する電圧値を超えると、可飽和リアクトル71のインダクタンスが低下してサブコイル25が短絡される。その結果として、共振回路20の共振周波数が変化するので、受信コイル21に掛かる電圧も低下する。そのため、この変形例でも、非接触給電装置は、送電側にて送信コイルに供給される交流電力を制御することなく、受電装置の共振回路に過度な電圧が掛かることを抑制できる。
なお、上記の実施形態または各変形例において、送電装置2が有する、送信コイル14に交流電力を供給する電力供給回路は、スイッチング周波数及び送信コイル14に印加する電圧を可変に調節できる回路であれば、上記の実施形態とは異なる回路構成を持っていてもよい。
また、上記の実施形態または各変形例による非接触給電装置は、SS方式に従って動作してもよい。すなわち、送電装置2の送信コイル14とコンデンサ15とにより構成される共振回路は、電力供給回路から送信コイル14に供給される交流電力のスイッチング周波数の調整範囲内の何れかの周波数において共振するように、送信コイル14のインダクタンス及びコンデンサ15の静電容量が設定されてもよい。
また、上記の実施形態または各変形例において、送電装置の通信器と受電装置の通信器とを有線にて接続することが可能な場合には、各通信器は、判定情報などを含む信号を有線にて通信可能な通信回路を有していればよい。
さらに、上記の実施形態、または、図5または図8に示される変形例において、非接触給電装置が電力伝送を実行している間、送信コイル14と受信コイル21間の結合度が一定となるように送電装置と受電装置とが配置される場合には、送電装置2の通信器16、及び、受電装置の電圧検出回路28、スイッチング素子29、判定回路30及び通信器31は省略されてもよい。この場合には、送電装置2の制御回路18は、受電装置の平滑コンデンサ24から負荷回路27に出力される電圧が所定の電圧となるよう、送信コイル14と受信コイル21間の結合度に応じたスイッチング周波数及び電圧を持つ交流電力が送信コイル14に供給されるように電力供給回路10を制御すればよい。このように、送電装置2と受電装置3間で通信が行われなくても、非接触給電装置は、共振回路に過度な電圧が掛かることを防止できる。
このように、当業者は、本発明の範囲内で、実施される形態に合わせて様々な変更を行うことができる。
1 非接触給電装置
2 送電装置
10 電力供給回路
11 電源
12 力率改善回路
13−1〜13−4 スイッチング素子
14 送信コイル
15 コンデンサ
16 通信器
17−1、17−2 ゲートドライバ
18 制御回路
3〜7 受電装置
20 共振回路
21 受信コイル
22 共振コンデンサ
23 第1の整流回路
24 平滑コンデンサ
25 サブコイル
26 第2の整流回路
27 負荷回路
28 電圧検出回路
29 スイッチング素子
30 判定回路
31 通信器
41 ツェナーダイオード
51、61 スイッチ回路
71 可飽和リアクトル

Claims (6)

  1. 送電装置と、前記送電装置から非接触で電力伝送される受電装置とを有する非接触給電装置であって、
    前記送電装置は、
    前記受電装置へ電力を供給する送信コイルと、
    前記送信コイルに対して、交流電力を供給する電力供給回路と、
    を有し、
    前記受電装置は、
    前記送電装置からの電力を受信する受信コイルと、前記受信コイルと直列に接続される共振コンデンサとを有する共振回路と、
    前記共振回路を介して受信した電力を整流する第1の整流回路と、
    前記第1の整流回路と接続され、前記第1の整流回路から出力される電圧を平滑化する平滑コンデンサと、
    前記受信コイルと電磁結合可能に配置されるサブコイルと、
    前記サブコイルと前記平滑コンデンサとの間に接続され、かつ、前記サブコイルに生じる電圧を整流することで得られる第1の電圧が前記平滑コンデンサの両端子間電圧よりも高い場合に前記サブコイルに生じる電圧に応じた電力を前記平滑コンデンサへ出力する第2の整流回路と、
    を有する非接触給電装置。
  2. 前記受電装置は、前記第2の整流回路と前記平滑コンデンサの間に接続され、かつ前記第1の電圧に対して逆バイアスされるツェナーダイオードをさらに有する、請求項1に記載の非接触給電装置。
  3. 前記受電装置は、前記サブコイルと前記第2の整流回路との間に接続され、かつ、前記サブコイルに生じる電圧に対して逆バイアスされるツェナーダイオードをさらに有する、請求項1に記載の非接触給電装置。
  4. 前記受電装置は、
    前記サブコイルと接続され、前記サブコイルの短絡または開放を切り替え可能な第1のスイッチ回路と、
    前記平滑コンデンサからの出力電圧を測定して当該出力電圧の測定値を求める電圧検出回路と、
    前記出力電圧の測定値が第1の上限閾値以上となると、前記サブコイルを短絡するよう前記第1のスイッチ回路を制御する判定回路と、
    をさらに有する請求項1に記載の非接触給電装置。
  5. 前記受電装置は、一端が前記共振コンデンサと前記第1の整流回路との間に接続され、他端が前記受信コイルの前記共振コンデンサと接続されていない方の端子と接続され、前記共振回路の短絡または開放を切り替え可能な第2のスイッチ回路をさらに有し、
    前記判定回路は、前記出力電圧の測定値が前記第1の上限閾値よりも高い第2の上限閾値以上となると、前記共振回路を短絡するよう前記第2のスイッチ回路を制御する、請求項4に記載の非接触給電装置。
  6. 送電装置と、前記送電装置から非接触で電力伝送される受電装置とを有する非接触給電装置であって、
    前記送電装置は、
    前記受電装置へ電力を供給する送信コイルと、
    前記送信コイルに対して、交流電力を供給する電力供給回路と、
    を有し、
    前記受電装置は、
    前記送電装置からの電力を受信する受信コイルと、前記受信コイルと直列に接続される共振コンデンサとを有する共振回路と、
    前記受信コイルと電磁結合可能に配置されるサブコイルと、
    前記サブコイルと接続され、かつ、前記サブコイルに生じる電圧が所定の電圧値を超えるとインダクタンスが低下する可飽和リアクトルと、
    を有する非接触給電装置。
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