JP2023088141A - 非接触給電装置 - Google Patents

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悟朗 中尾
Goro Nakao
博章 小田
Hiroaki Oda
勇輝 伊藤
Yuki Ito
謙一 田畑
Kenichi Tabata
篤司 野村
Tokuji Nomura
大輝 安藤
Daiki Ando
健 小野坂
Takeshi Onozaka
佑介 河合
Yusuke Kawai
充典 杉浦
Michinori Sugiura
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Abstract

【課題】定電圧出力動作を可能としつつ、電力伝送効率を向上することが可能な非接触給電装置を提供する。【解決手段】非接触給電装置が有する送電装置2は、受電装置3へ電力を供給する送信コイル14に対して、所定の駆動周波数を持つ交流電力を供給する電力供給回路10と、電力供給回路10と送信コイル14との間に接続される第1のコイル17及び第1のコンデンサ15と、第1のコンデンサ15に一端が接続され、他端が送信コイル14の他端と接続される第2のコンデンサ16と、制御回路19とを有する。また、受電装置3は、電力を受信する受信コイル21と、受信コイル21とともに共振する共振コンデンサ22とを有する共振回路20を有する。そして送電装置2の制御回路19は、所定の駆動周波数が、共振回路20の共振周波数を含む所定の周波数範囲に含まれるように電力供給回路10を制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、非接触給電装置に関する。
従来より、金属の接点などを介さずに、空間を通じて電力を伝送する、いわゆる非接触給電(ワイヤレス給電とも呼ばれる)技術が研究されている。
このような非接触給電技術の一つとして、送電側のコイル及び受電側のコイルを介して、送電側の装置から受電側の装置へ電力を伝送する技術が知られている。特に、高効率で小型化を図るとともに、1次側コイルから不要輻射する高調波成分を低減させる技術が提案されている(特許文献1を参照)。特許文献1に開示された非接触電力伝送装置では、1次側コイルと共振するコンデンサが、1次側コイルに直列に接続されることで1次側直列共振回路が形成される。この1次側直列共振回路と駆動回路との間に、別のコイル及びそのコイルに共振するコンデンサを有するL形共振回路が挿入される。そしてこのL形共振回路と1次側直列共振回路とが直列に接続される。
国際公開第2006/022365号
しかしながら、上記の技術では、受電側の装置と接続される負荷回路の抵抗値が変動しても受電側の装置から出力される電圧を略一定に保つ、いわゆる定電圧出力動作を維持することが困難になることがある。また、送電側のコイルと受電側のコイル間の距離が大きくなると、送電側のコイルに印加される交流電圧の位相に対する、送電側のコイルを流れる電流の位相の遅れが顕著になる。その結果として、送電側のコイルに交流電力を供給するインバータ回路のスイッチングロスが増大してしまい、電力伝送効率が低下する。
そこで、本発明は、定電圧出力動作を可能としつつ、電力伝送効率を向上することが可能な非接触給電装置を提供することを目的とする。
本発明の一つの形態として、送電装置と、送電装置から非接触で電力伝送される受電装置とを有する非接触給電装置が提供される。この非接触給電装置において、送電装置は、受電装置へ電力を供給する送信コイルと、所定の駆動周波数を持つ交流電力を送信コイルへ供給する電力供給回路と、電力供給回路と送信コイルの一端との間に接続される第1のコンデンサと、電力供給回路と送信コイルの一端または他端と電力供給回路との間に接続される第1のコイルと、第1のコンデンサに一端が接続され、他端が送信コイルの他端と接続される第2のコンデンサと、所定の駆動周波数を持つ交流電力が送信コイルへ供給されるように電力供給回路を制御する制御回路とを有する。また、受電装置は、送電装置の送信コイルを介して電力を受信する受信コイルと、受信コイルとともに共振する共振コンデンサとを有する共振回路を有する。そして送電装置の制御回路は、所定の駆動周波数が、共振回路の共振周波数を含む所定の周波数範囲に含まれるように電力供給回路を制御する。
係る構成を有することにより、この非接触給電装置は、定電圧出力動作を可能としつつ、電力伝送効率を向上することができる。
この非接触給電装置の送電装置において、送信コイル、第1のコンデンサ及び第2のコンデンサにより構成される閉ループの閉ループ共振周波数が、所定の駆動周波数よりも高くなるように、送信コイルのインダクタンス、第1のコンデンサの静電容量及び第2のコンデンサの静電容量が設定される。
係る構成を有することにより、この非接触給電装置は、送信コイルに供給される交流電力の電圧の位相に対する、送信コイルを流れる電流の位相の遅れ量を適切に調整することができ、その結果として、電力供給回路におけるスイッチングロスを軽減することができる。
本発明の一つの実施形態に係る非接触給電装置の概略構成図である。 非接触給電装置における、伝送される電力に関するゲインの周波数特性の一例を示す模式図である。 送電装置の送信コイル、第1のコンデンサ、第2のコンデンサ及び第1のコイルと、受電装置の共振回路との等価回路図である。 本実施形態による非接触給電装置の出力電圧の周波数特性のシミュレーション結果の一例を示す図である。 変形例による受電装置の概略構成図である。 変形例による、送電装置におけるインバータと、送信コイル、第1のコンデンサ、第2のコンデンサ及び第1のコイルとの接続位置関係の例を示す図である。 他の変形例による、送電装置におけるインバータと、送信コイル、第1のコンデンサ、第2のコンデンサ及び第1のコイルとの接続位置関係の例を示す図である。 さらに他の変形例による、送電装置におけるインバータと、送信コイル、第1のコンデンサ、第2のコンデンサ及び第1のコイルとの接続位置関係の例を示す図である。
以下、本発明の一つの実施形態による非接触給電装置を、図を参照しつつ説明する。
本発明による非接触給電装置では、送電側の装置(以下、単に送電装置と呼ぶ)が、送電用のコイル(以下、送信コイルと呼ぶ)の一端と送信コイルに交流電力を供給する電力供給回路との間に接続される第1のコンデンサを有するとともに、第1のコンデンサと直列に接続される第1のコイルと、第1のコンデンサと第1のコイルの間に一端が接続され、他端が送信コイルの他端に接続される第2のコンデンサを有する。そしてこの非接触給電装置では、送信コイルに供給される交流電力の周波数が、受電側の装置(以下、単に受電装置と呼ぶ)が有する受電用のコイル(以下、受信コイルと呼ぶ)を有する共振回路の共振周波数を含む所定の周波数範囲内に含まれるように制御される。以下では、送信コイルに供給される交流電力の周波数を、単に駆動周波数と呼ぶことがある。
図1は、本発明の一つの実施形態に係る非接触給電装置の概略構成図である。図1に示されるように、非接触給電装置1は、送電装置2と、送電装置2から空間を介して非接触で電力伝送される受電装置3とを有する。送電装置2は、電力供給回路10と、送信コイル14と、第1のコンデンサ15と、第2のコンデンサ16と、第1のコイル17と、通信器18と、制御回路19とを有する。一方、受電装置3は、受信コイル21及び共振コンデンサ22を有する共振回路20と、第1の整流回路23と、平滑コンデンサ24と、サブコイル25と、第2の整流回路26と、電圧検出回路27と、抵抗28と、スイッチング素子29と、判定回路30と、通信器31とを有する。そして受電装置3は負荷回路32と接続され、受電装置3が受電して、直流に変換された電力は、負荷回路32へ出力される。
先ず、送電装置2について説明する。
電力供給回路10は、所定の駆動周波数、及び、調節可能な電圧を持つ交流電力を送信コイル14へ供給する。そのために、電力供給回路10は、全波整流回路11と、力率改善回路12と、インバータ13とを有する。
全波整流回路11は、所定の脈流電圧を持つ電力を供給する。そのために、全波整流回路11は、ブリッジ型に接続された4個のダイオードを有し、商用の交流電源と接続される。そして全波整流回路11は、その交流電源から供給された交流電力を整流して脈流電圧を持つ電力に変換し、その電力を力率改善回路12へ出力する。
力率改善回路12は、全波整流回路11から出力された電力の電圧を、制御回路19からの制御に応じた電圧を持つ直流電力に変換して出力する。したがって、交流電源、全波整流回路11及び力率改善回路12により、直流電源が構成される。
力率改善回路12の構成は、制御回路19からの制御によって出力電圧を調整可能な様々な力率改善回路の何れかと同様の構成とすることができる。本実施形態では、力率改善回路12は、全波整流回路11の正極側端子に対して一端において直列に接続されるコイルと、そのコイルの他端とインバータ13との間において、コイルからインバータ13へ向かう方向が順方向となるように接続されるダイオードを有する。力率改善回路12は、さらに、コイルとダイオードの間に一端が接続され、他端が全波整流回路11の負極側端子に接続されるスイッチング素子と、そのスイッチング素子とダイオードを挟んで並列に接続される平滑コンデンサを有する。そして制御回路19がスイッチング素子のオン/オフのデューティ比を制御することで、力率改善回路12から出力される電圧が制御される。なお、力率改善回路12は、特許第6390808号に記載された送電装置の力率改善回路と同様の構成であってもよい。
インバータ13は、力率改善回路12から出力された直流電力を、スイッチング素子13-1~13-2のオン/オフの切替周期に相当する駆動周波数を持つ交流電力に変換する。そしてインバータ13は、その交流電力を、第1のコンデンサ15、第2のコンデンサ16及び第1のコイル17を介して送信コイル14へ出力する。
そのために、インバータ13は、2個のスイッチング素子13-1~13-2を有する。そして2個のスイッチング素子13-1~13-2のそれぞれは、例えば、nチャネル型のMOSFETとすることができる。インバータ13は、いわゆるハーフブリッジ回路として構成される。すなわち、スイッチング素子13-1及びスイッチング素子13-2は、全波整流回路11の正極側端子と負極側端子との間に、力率改善回路12を介して直列に接続される。また本実施形態では、全波整流回路11の正極側に、スイッチング素子13-1が接続され、一方、全波整流回路11の負極側に、スイッチング素子13-2が接続される。そしてスイッチング素子13-1のドレイン端子は、力率改善回路12を介して全波整流回路11の正極側端子と接続され、スイッチング素子13-1のソース端子は、スイッチング素子13-2のドレイン端子と接続される。また、スイッチング素子13-2のソース端子は、力率改善回路12を介して全波整流回路11の負極側端子と接続される。さらに、スイッチング素子13-1のソース端子、及び、スイッチング素子13-2のドレイン端子は、第1のコイル17及び第1のコンデンサ15を介して送信コイル14の一端に接続され、スイッチング素子13-2のソース端子は、送信コイル14の他端に接続される。
また、スイッチング素子13-1~13-2のゲート端子は、制御回路19と接続される。さらに、スイッチング素子13-1~13-2のゲート端子は、オンとなる電圧が印加されたときにそのスイッチング素子がオンとなることを保証するために、それぞれ、抵抗を介して自素子のソース端子と接続されてもよい。そしてスイッチング素子13-1及びスイッチング素子13-2は、制御回路19からの制御信号にしたがって交互にオン/オフが切り替えられる。本実施形態では、スイッチング素子13-1がオンとなっている間、スイッチング素子13-2がオフとなり、逆に、スイッチング素子13-2がオンとなっている間、スイッチング素子13-1がオフとなるように、交互にオン/オフが切り替えられる。これにより、力率改善回路12から供給された直流電力は、各スイッチング素子のオン/オフの切替周期に相当する駆動周波数を持つ交流電力に変換されて、送信コイル14に供給される。
なお、インバータ13は、上記の実施形態に限られない。例えば、インバータ13は、4個のスイッチング素子がフルブリッジ状に接続されたフルブリッジ回路として構成されてもよい。
第1のコイル17は、第1のコンデンサ15とともにインバータ13と送信コイル14の間に直列に接続される。すなわち、第1のコイル17の一端は、インバータ13の二つの出力端子のうちの一方、すなわち、スイッチング素子13-1のソース端子とスイッチング素子13-2のドレイン端子の間に接続に接続され、第1のコイル17の他端は第1のコンデンサ15の一端と接続される。また、第1のコンデンサ15の他端は送信コイル14の一端に接続される。なお、第1のコイル17は、送信コイル14及び受電装置3が有する各コイルと電磁結合しないように配置されることが好ましい。
さらに、第2のコンデンサ16は、その一端が第1のコイル17の他端は第1のコンデンサ15の一端との間に接続され、他端が送信コイル14の他端、及び、インバータ13の他方の出力端子、すなわち、スイッチング素子13-2のソース端子に接続される。
第1のコンデンサ15、第2のコンデンサ16及び第1のコイル17が上記のように設けられることで、送信コイル14に供給される電圧の位相に対する、送信コイル14に流れる電流の位相の遅れが、インバータ13の各スイッチング素子におけるスイッチングロスを軽減するように調整される。さらに、非接触給電装置1が定電圧出力動作することが可能となる。なお、第1のコンデンサ15及び第2のコンデンサ16の静電容量、及び第1のコイル17のインダクタンスの設定に関する詳細については後述する。
送信コイル14は、電力供給回路10のインバータ13から、第1のコイル17及び第1のコンデンサ15を介して供給された交流電力を、空間を介して受電装置3の共振回路20へ伝送する。
通信器18は、受電装置3の通信器31から無線信号を受信する度に、その無線信号から、受電装置3からの出力電圧を表す出力電圧情報を取り出して、その出力電圧情報を制御回路19へ出力する。そのために、通信器18は、例えば、所定の無線通信規格に準じて無線信号を受信するアンテナと、その無線信号を復調する通信回路とを有する。なお、所定の無線通信規格は、例えば、ISO/IEC 15693、ZigBee(登録商標)、あるいはBluetooth(登録商標)とすることができる。
制御回路19は、例えば、不揮発性のメモリ回路及び揮発性のメモリ回路と、演算回路と、他の回路と接続するためのインターフェース回路と、各スイッチング素子への制御信号を出力するための駆動回路とを有する。そして制御回路19は、通信器18から出力電圧情報を受け取る度に、その出力電圧情報に応じて、電力供給回路10から送信コイル14に供給される交流電力の電圧を制御する。
制御回路19は、受電装置3からの出力電圧が予め設定された出力電圧の許容範囲に含まれるように、力率改善回路12を制御する。例えば、制御回路19は、出力電圧情報に表される、受電装置3からの出力電圧が許容範囲の上限よりも高い場合、力率改善回路12のスイッチング素子のデューティ比を低下させる。逆に、出力電圧情報に表される、受電装置3からの出力電圧が許容範囲の下限よりも低い場合、制御回路19は、力率改善回路12のスイッチング素子のデューティ比を増加させる。また、出力電圧情報に表される、受電装置3からの出力電圧が許容範囲に含まれる場合、制御回路19は、力率改善回路12のスイッチング素子のデューティ比を変化させずに一定に保つ。
さらに、制御回路19は、インバータ13から送信コイル14に供給される交流電力の周波数が所定の駆動周波数となるように、インバータ13の二つのスイッチング素子13-1、13-2のオン/オフを制御する。すなわち、制御回路19は、スイッチング素子13-1とスイッチング素子13-2とが交互にオンとなり、かつ、所定の駆動周波数に対応する1周期内でスイッチング素子13-1がオンとなっている期間とスイッチング素子13-2がオンとなっている期間とが等しくなるように、スイッチング素子13-1~13-2を制御する。なお、スイッチング素子13-1とスイッチング素子13-2が同時にオンとなり、交流電源が短絡されることを防止するために、制御回路19は、スイッチング素子13-1とスイッチング素子13-2のオン/オフを切り替える際に、両方のスイッチング素子がオフとなるデッドタイムを設けてもよい。
次に、受電装置3について説明する。
共振回路20は、受信コイル21と共振コンデンサ22とが直列に接続されるLC共振回路である。そして共振回路20が有する受信コイル21の一端が共振コンデンサ22を介して第1の整流回路23の一方の入力端子に接続される。また、受信コイル21の他端が、第1の整流回路23の他方の入力端子に接続される。
受信コイル21は、共振コンデンサ22とともに、送電装置2の送信コイル14に流れる交流電流と共振することで、送信コイル14から電力を受信する。そして受信コイル21は、共振コンデンサ22を介して、受信した電力を第1の整流回路23へ出力する。なお、受信コイル21の巻き数と、送電装置2の送信コイル14の巻き数は同一でもよく、あるいは、異なっていてもよい。
共振コンデンサ22は、受信コイル21と直列に接続される。すなわち、共振コンデンサ22は、その一端で受信コイル21の一端と接続され、他端で第1の整流回路23と接続される。そして共振コンデンサ22は、受信コイル21とともに共振することで受信した電力を第1の整流回路23へ出力する。
第1の整流回路23は、例えば、ブリッジ接続された4個のダイオードを有する全波整流回路とすることができる。第1の整流回路23の入力側の二つの端子の一方は、共振コンデンサ22と接続され、入力側の二つの端子の他方は、受信コイル21と接続される。また、第1の整流回路23の出力側の二つの端子の一方は、平滑コンデンサ24の一端と接続され、出力側の二つの端子の他方は、平滑コンデンサ24の他端と接続されるとともに接地される。そして第1の整流回路23は、共振回路20から出力された交流電力を、平滑コンデンサ24とともに整流して直流電力に変換する。
平滑コンデンサ24は、第1の整流回路23または第2の整流回路26とともに、共振回路20またはサブコイル25を介して受電した交流電力を直流電力に変換する。そして平滑コンデンサ24は、その直流電力を、負荷回路32へ出力する。そのために、平滑コンデンサ24の一端は、第1の整流回路23の出力側の二つの端子の一方、第2の整流回路26の出力側の二つの端子の一方、及び、負荷回路32の一端と接続される。また、平滑コンデンサ24の他端は、第1の整流回路23の出力側の二つの端子の他方、第2の整流回路26の出力側の二つの端子の他方、及び、負荷回路32の他端と接続される。
サブコイル25は、共振回路20の受信コイル21と電磁結合可能に設けられる。例えば、サブコイル25と受信コイル21とは、同一の芯線に対して巻き付けられる。またサブコイル25の両端は、それぞれ、第2の整流回路26の二つの入力端子と接続される。このようなサブコイル25が設けられることで、共振回路20に掛かる電圧が過度に上昇することが抑制される。例えば、負荷回路32による負荷が増大したときに、非接触給電装置1が定電圧出力動作を維持しようとして受信コイル21に係る電圧が上昇すると、その電圧の上昇に伴ってサブコイル25に掛かる電圧も高くなる。そしてサブコイル25からの電圧が受電装置3の出力電圧よりも高くなれば、伝送された電力の一部がサブコイル25から第2の整流回路26を介して平滑コンデンサ24へ流れるので、共振回路20に過度な電圧が掛かることが抑制される。一方、共振回路20から第1の整流回路23及び平滑コンデンサ24を介して負荷回路32へ出力される電圧がある程度の大きさとなる場合には、平滑コンデンサ24の両端子間電圧の方が、サブコイル25の両端子間に掛かる電圧による、第2の整流回路26の二つの出力端子間の電圧よりも高くなる。そのため、サブコイル25から平滑コンデンサ24へは電流は流れない。そのため、非接触給電装置1が定電圧出力動作を継続している場合には、サブコイル25は、その定電圧出力動作に影響しない。
なお、サブコイル25の巻き数nsが受信コイル21の巻き数nmよりも少なくなるように、サブコイル25の巻き数nsは設定されることが好ましい。さらに、サブコイル25の巻き数nsに対する受信コイル21の巻き数nmの比(nm/ns)は、サブコイル25の想定される電圧波高最大値が、非接触給電装置1が定電圧出力動作を実行しているときの平滑コンデンサ24からの出力電圧以下となるように設定されることが好ましい。この出力電圧は、負荷回路32の仕様に応じて設定される。
第2の整流回路26は、例えば、ブリッジ接続された4個のダイオードを有する全波整流回路とすることができる。なお、第2の整流回路26は、他の形式の整流回路であってもよい。第2の整流回路26の入力側の二つの端子の一方は、サブコイル25の一端と接続され、その二つの端子の他方は、サブコイル25の他端と接続される。また、第2の整流回路26の出力側の二つの端子の一方は、平滑コンデンサ24の一端と接続され、出力側の二つの端子の他方は接地される。そして第2の整流回路26は、サブコイル25の両端子間に掛かる電圧に応じた、第2の整流回路26の出力側の二つの端子間の電圧が平滑コンデンサ24の両端子間電圧よりも高い場合に、サブコイル25から出力された電力を平滑コンデンサ24へ出力する。
電圧検出回路27は、平滑コンデンサ24の両端子間の電圧、すなわち、受電装置3から負荷回路32への出力電圧を所定の周期ごとに測定する。電圧検出回路27は、例えば、直流電圧を検出できる公知の様々な電圧検出回路の何れかとすることができる。そして電圧検出回路27は、その出力電圧の測定値を表す電圧検出信号を判定回路30へ出力する。
抵抗28は、スイッチング素子29とともに負荷回路32と並列になるように、第1の整流回路23及び第2の整流回路26と接続される。すなわち、抵抗28の一端は、第1の整流回路23の二つの出力側の端子の一方及び第2の整流回路26の二つの出力側の端子の一方と平滑コンデンサ24の一端との間に接続され、抵抗28の他端は、スイッチング素子29を介して接地される。そして抵抗28は、スイッチング素子29がオンとなることで第1の整流回路23または第2の整流回路26から出力された電流が流れるようになる。したがって、スイッチング素子29のオンとオフとが切り替えられることで、疑似的に、受電装置3と接続される負荷回路32の抵抗が変化したことと同じ効果を得ることができる。
スイッチング素子29は、例えば、MOSFETであり、抵抗28とともに負荷回路32と並列になるように、第1の整流回路23及び第2の整流回路26と接続される。スイッチング素子29は、オフとなると第1の整流回路23及び第2の整流回路26から抵抗28へ電流が流れないようにし、一方、オンとなると第1の整流回路23及び第2の整流回路26から抵抗28へ電流が流れるようにする。
判定回路30は、所定の周期ごとに、電圧検出回路27から受け取った出力電圧の測定値に基づいて、出力電圧の測定値が、出力電圧の許容範囲内に含まれているか否か判定する。さらに、判定回路30は、所定の周期ごとに、出力電圧の測定値を表す出力電圧情報を生成し、生成した出力電圧情報を通信器31へ通知する。そのために、判定回路30は、例えば、出力電圧の許容範囲を記憶するメモリ回路と、出力電圧の測定値とその許容範囲とを比較する演算回路と、スイッチング素子29のオン/オフを制御するための制御回路を有する。
判定回路30は、出力電圧の測定値が、出力電圧の許容範囲から外れている間、一定の周期でスイッチング素子29のオン/オフを切り替える。これにより、その一定の周期で、受電装置3と接続される、負荷回路32を含む回路全体の抵抗値が変化する。したがって、判定回路30は、スイッチング素子29のオン/オフを切り替えながら、出力電圧の測定値が略一定となるか否かを判定することで、非接触給電装置1が定電圧出力動作しているか否かを判定できる。そこで、判定回路30は、出力電圧の測定値が出力電圧の許容範囲から外れている間、スイッチング素子29のオン/オフを切り替える。一方、出力電圧の測定値が出力電圧の許容範囲に含まれる場合、判定回路30は、スイッチング素子29をオフの状態に保つ。
通信器31は、所定の送信周期ごとに、判定回路30から受け取った出力電圧情報を含む無線信号を生成し、その無線信号を送電装置2の通信器18へ向けて送信する。そのために、通信器31は、例えば、所定の無線通信規格に準じて無線信号を生成する通信回路と、その無線信号を出力するアンテナとを有する。なお、所定の無線通信規格は、通信器18と同様に、例えば、ISO/IEC 15693、ZigBee(登録商標)、あるいはBluetooth(登録商標)とすることができる。
以下、非接触給電装置1の動作の詳細について説明する。
本実施形態では、送電装置2の制御回路19は、通信器18から受け取った出力電圧情報に基づいて、非接触給電装置1が定電圧出力動作を継続し、かつ、受電装置3からの出力電圧が許容範囲内に含まれるように、電力供給回路10から送信コイル14に供給される交流電力の電圧を制御する。以下では、受電装置3からの出力電圧を単に出力電圧と呼ぶことがある。
ここで、非接触給電装置1が定電圧出力動作するための、電力供給回路10から送信コイル14に供給される交流電力の駆動周波数の近傍では、駆動周波数の変化に対する、出力電圧の変動が小さいことが好ましい。駆動周波数の変化に対する出力電圧の変動が大きいと、送信コイル14と受信コイル21の位置関係が僅かに変化し、あるいは、送電装置2または受電装置3の個々の素子の回路定数が僅かに変化するだけでも、電力伝送の効率が変動してしまうためである。さらに、電力伝送効率を向上するためには、駆動周波数またはその近傍の周波数において、出力電圧の周波数特性が極大値を有することが好ましい。
図2は、非接触給電装置1における、伝送される電力に関するゲインの周波数特性の一例を示す模式図である。図2において、横軸は周波数を表し、縦軸はゲインを表す。そしてグラフ200は、ゲインの周波数特性の一例を表す。周波数特性200では、互いに異なる三つの周波数にてゲインの極大値が得られる。ゲインが極大値となる周波数のうち、周波数f0近傍では、周波数の変化に対するゲインの変動が、ゲインが極大値となる他の周波数の近傍よりも緩やかとなる。そのため、駆動周波数が、周波数f0またはその近傍の周波数となるように、電力供給回路10のインバータ13が制御されることが好ましい。この周波数f0は、受電装置3の共振回路20の共振周波数となる。そこで以下では、周波数f0が共振回路20の共振周波数となることについて説明する。
図3は、送電装置2の送信コイル14、第1のコンデンサ15、第2のコンデンサ16及び第1のコイル17と、受電装置3の共振回路20との等価回路図である。この等価回路300において、パラメータLinは、第1のコイル17のインダクタンスを表す。また、パラメータC1及びCpは、それぞれ、第1のコンデンサ15の静電容量及び第2のコンデンサ16の静電容量を表す。さらに、パラメータLp及びパラメータLsは、それぞれ、送信コイル14のインダクタンス及び受信コイル21のインダクタンスを表し、パラメータCsは、共振コンデンサ22の静電容量を表す。さらにまた、パラメータMは、送信コイル14と受信コイル21間の相互インダクタンスである。なお、送信コイル14と受信コイル21間の結合度をkとすると、M=k(LpLs)1/2である。
この等価回路300のF行列は次式で表される。
Figure 2023088141000002

なお、パラメータωは、駆動周波数fに対応する角周波数であり、ω=2πfである。
したがって、端子定数Aは次式で表される。なお、端子定数Aは、共振回路20からの出力電流I2=0としたときの共振回路20からの出力電圧V2に対する、第1のコンデンサ15、第2のコンデンサ16及び第1のコイル17を介して送信コイル14へ印加される交流電力の電圧(以下、便宜上入力電圧と呼ぶ)V1の比(V1/V2)の伝達特性を表す。
Figure 2023088141000003
さらに、共振回路20からの出力電圧V2=0としたときの出力電流I2に対する入力電圧V1の比(V1/I2)の伝達特性を表す端子定数Bは次式で表される。
Figure 2023088141000004
また、共振回路20からの出力電圧のゲインGは、次式で表される。
Figure 2023088141000005

ここで、パラメータRは、負荷回路32の交流等価抵抗値である。
(4)式に示されるように、ゲインGは、端子定数A、端子定数B及び負荷回路32の交流等価抵抗値により定められる。このうち、端子定数Aについては、(2)式に示されるように、送電装置2側の個々の素子の回路定数のみにしたがって定まり、かつ、端子定数Aが0となる角周波数ωが二つ存在する。さらに、端子定数Aが0となる二つの角周波数は、角周波数ωの4次または2次の項で定められる角周波数となることから、その二つの角周波数の近傍では、角周波数の変化に伴って端子定数Aが急激に変化することになる。
一方、端子定数Bについては、(3)式に示されるように、角周波数ωの3次以上の項が存在するため、端子定数Bが0となる角周波数ωが少なくとも三つ存在する。そして端子定数Bが0となる角周波数のうちの一つが、図2における周波数f0に対応する。なお、端子定数Bが0とならない角周波数の何れかにおいて、端子定数Bが端子定数Aよりも大きくなるように、送電装置2の各コイル及び各コンデンサの回路定数及び受電装置3の受信コイル21及び共振コンデンサ22の回路定数が設定されることが好ましい。このように各素子の回路定数が設定されることで、端子定数Aが0となる角周波数から十分に離れ、かつ、端子定数Bが0となる角周波数の近傍では、ゲインGに関して端子定数Aの項が支配的となり、それ以外の端子定数Bが0とならない角周波数では、ゲインGに関して端子定数Bの項が支配的になる。そのため、図2における周波数f0でのゲインの値が、その近傍の周波数でのゲインとの差が相対的に大きくなる。
(3)式において、端子定数B=0とし、かつ、1>>k2が成立するとして、k2の項を無視して(3)式を角周波数の2乗について解くと、以下の解が得られる。
Figure 2023088141000006

これらの解のうち、一つ目の解は、受電装置3の共振回路20の共振周波数に相当する。そしてこの解に相当する周波数が、図2における周波数f0に相当する。
さらに、(4)式から明らかなように、端子定数Bが0になる角周波数では、ゲインGは負荷回路32の抵抗に依存しなくなる。したがって、駆動周波数を、端子定数Bが0になる角周波数に相当する周波数またはその近傍の周波数に設定することで、非接触給電装置1は定電圧出力動作する。
したがって、駆動周波数を共振回路20の共振周波数を含む所定の周波数範囲に含まれる周波数に設定することで、非接触給電装置1は定電圧出力動作をすることが可能となるとともに、電力伝送効率を向上することができる。なお、所定の周波数範囲は、例えば、負荷回路32の抵抗の変動による出力電圧の変動が、非接触給電装置1が実装されるシステムにおける出力電圧の許容範囲に含まれるように設定されればよい。
さらに、送信コイル14と受信コイル21の結合度kが、1>>k2の条件が満たされる限り(例えば、結合度kが0.2またはそれ以下となる場合)、送信コイル14と受信コイル21の位置関係が多少変化しても、非接触給電装置1が定電圧出力動作するための駆動周波数は変化しない。そのため、送電装置2の制御回路19は、送信コイル14と受信コイル21の位置関係が多少変化しても、インバータ13のスイッチング素子13-1~13-2のオン/オフを切り替える周期を変更しなくてよい。
さらに、インバータ13がソフトスイッチングするためには、送信コイル14に供給される交流電力の位相に対する、送信コイル14を流れる電流の位相の遅れ量を適切な値とすることが求められる。そのために、送電装置2における、送信コイル14,第1のコンデンサ15及び第2のコンデンサ16により構成される閉ループの共振周波数(閉ループ共振周波数)Fpが、駆動周波数Fswよりも高くなることが好ましい。なお、この閉ループの共振周波数Fpは、次式で表される。
Figure 2023088141000007
したがって、送信コイル14のインダクタンス、第1のコンデンサ15及び第2のコンデンサ16の静電容量が(6)式を満たすように設定されることで、送信コイル14に供給される交流電力の電圧の位相に対する、送信コイル14に流れる電流の位相の遅れが大きくなり過ぎることが抑制される。その結果として、インバータ13の各スイッチング素子におけるスイッチングロスが軽減される。
図4は、非接触給電装置1の出力電圧の周波数特性のシミュレーション結果の一例を示す図である。図4において、横軸は、周波数を表し、縦軸は、出力電圧を表す。また、このシミュレーションにおいて、第1のコンデンサ15の静電容量C1を40.1nFとし、第2のコンデンサ16の静電容量Cpを45.6nFとした。また、第1のコイル17のインダクタンスLinを70.0μHとした。さらに、送信コイル14及び受信コイル21のインダクタンスをそれぞれ160μHとした。さらにまた、共振コンデンサ22の静電容量Csを22.4nFとした。また、送電側の巻き線抵抗値及び受電側の巻き線抵抗値を0.13Ωとした。さらにまた、インバータ13が出力する交流電力の電圧Vinを440Vとした。グラフ401は、送信コイル14と受信コイル21の結合度k=0.11、負荷回路32の交流等価抵抗値を20Ωとしたときの出力電圧の周波数特性を表す。またグラフ402は、結合度k=0.11、負荷回路32の交流等価抵抗値を2kΩとしたときの出力電圧の周波数特性を表す。グラフ401及びグラフ402に示されるように、共振回路20の共振周波数f1(=84.1kHz)において、負荷回路32の交流等価抵抗値が変化しても、出力電圧が一定に保たれていることが分かる。さらに、共振周波数f1において、出力電圧の周波数特性は極大値を有し、かつ、他の極値となる周波数よりも、周波数変動に対する出力電圧の変動が緩やかとなっていることが分かる。そのため、駆動周波数fswを共振回路20の共振周波数f1を含む所定の周波数内の周波数に設定することで、非接触給電装置1は、定電圧出力動作することが可能であるとともに、電力伝送効率を向上できることが分かる。
以上に説明してきたように、この非接触給電装置では、送電装置が、電力供給回路のインバータと送信コイルの一端の間に直列に接続される第1のコイル及び第1のコンデンサと、第1のコイルと第1のコンデンサの間に一端が接続され、かつ、他端が送信コイルの他端と接続される第2のコンデンサを有するように構成される。そして送信コイルに供給される駆動周波数が、受電装置の共振回路の共振周波数を含む所定の周波数範囲内に設定されることで、この非接触給電装置は、定電圧出力動作を可能としつつ、電力伝送効率を向上することができる。
図5は、変形例による受電装置の概略構成図である。この変形例による受電装置4は、図1に示される受電装置3と比較して、サブコイル25を短絡するか開放するかを切り替えるためのスイッチ回路41を有する点、及び、判定回路30が、スイッチ回路41のオン/オフの切り替えを制御する点で相違する。そこで、以下では、スイッチ回路41及びその関連部分について説明する。受電装置4のその他の構成要素については、上記の実施形態における対応する構成要素の説明を参照されたい。
スイッチ回路41は、例えば、リレーあるいはMOSFETを有する。スイッチ回路41の一端は、サブコイル25の一端と第2の整流回路26の入力側の一方の端子との間に接続され、スイッチ回路41の他端は、サブコイル25の他端と第2の整流回路26の入力側の他方の端子との間に接続される。なお、スイッチ回路41がMOSFETで構成される場合、スイッチ回路41は、ボディダイオードが逆向きとなるように互いに直列に接続される二つのMOSFETを有することが好ましい。
判定回路30は、電圧検出回路27により得られた、出力電圧の測定値を上限閾値(第1の上限閾値)と比較し、その結果に応じてスイッチ回路41のオン/オフを切り替える。すなわち、判定回路30は、出力電圧の測定値が上限閾値以上となると、スイッチ回路41をオンにして、サブコイル25を短絡し、一方、出力電圧の測定値が上限閾値未満になると、スイッチ回路41をオフにして、サブコイル25を開放する。なお、上限閾値は、非接触給電装置が定電圧出力動作するときの負荷回路32に印加される電圧よりも高い値、特に、許容範囲の上限値以上の値に設定されることが好ましい。なお、判定回路30は、出力電圧の測定値が上限閾値以上となったことを、通信器31を介して送電装置2の通信器18へ通知してもよい。この場合、送電装置2の制御回路19は、通信器18から出力電圧の測定値が上限閾値以上となったことを通知されると、電力供給回路10から送信コイル14へ供給される交流電力の電圧を低下させるよう、力率改善回路12を制御してもよい。
スイッチ回路41がオンとなってサブコイル25が短絡されると、共振回路20の共振周波数が変化する。そのため、共振回路20からの出力電圧が過度に上昇しても、サブコイル25が短絡されることで、送電装置2から受電装置4へ伝送される電力が低下するので、共振回路20からの出力電圧も低下する。そのため、この変形例によれば、非接触給電装置は、送信コイル14と受信コイル21間の結合度の変動に応じた、受信コイル21に掛かる電圧の上昇を抑制できる。そのため、この非接触給電装置は、共振回路からの出力電圧が過度に上昇して受電装置または負荷回路が故障することを防止できる。
他の変形例によれば、受電装置3において過度な電圧が生じることがないように、送信コイル14と受信コイル21の位置関係が、送電装置2が実装される機器と受電装置3が実装される機器のそれぞれの構造により保証されている場合、サブコイル25及び第2の整流回路26は省略されてもよい。これにより、受電装置3の回路構成が簡単化される。
また、送信コイル14と受信コイル21間の結合度kが一定でなく、電力伝送の度に、あるいは電力伝送の途中で結合度kが変動する可能性があり、かつ、1>>k2の制約条件を満たさないほど結合度kが大きな値を取り得ることがある。このような場合、送電装置2の制御回路19は、駆動周波数を調整して、非接触給電装置1が定電圧出力動作を実行することが可能な駆動周波数を探索してもよい。この場合、受電装置3の判定回路30は、出力電圧が許容範囲から外れると、スイッチング素子29のオン/オフを切り替えて疑似的に受電装置3に接続される負荷を変動させながら、出力電圧が略一定となるまで、出力電圧が一定でないことを示す情報を、通信器31を介して送電装置2へ通知する。制御回路19は、通信器18を介して、受電装置3から、出力電圧が一定でないことを示す情報を受信している間、インバータ13の各スイッチング素子のオン/オフの切替周期を変更することで駆動周波数を変化させ、そのような情報を受信しなくなった時点で、駆動周波数を一定に保つようにすればよい。
さらに他の変形例によれば、送電装置2において、インバータ13に対する、送信コイル14、第1のコンデンサ15、第2のコンデンサ16及び第1のコイル17の接続位置は上記の例に限られない。
図6~図8は、それぞれ、変形例による、送電装置2におけるインバータ13と、送信コイル14、第1のコンデンサ15、第2のコンデンサ16及び第1のコイル17との接続位置関係の例を示す図である。なお、以下では、上記の実施形態における送電装置2に対して異なる点について説明する。
図6に示される例では、第1のコイル17は、送信コイル14とインバータ13との間において、第1のコイル15が接続される側とは逆側に接続される。すなわち、第1のコイル17は、送信コイル14の第1のコイル15が接続される一端とは反対側の一端と、インバータ13のスイッチング素子13-2のソース端子との間に接続される。
図7に示される例では、力率改善回路12は、直列に接続される二つの平滑コンデンサC1、C2を有する。そして送信コイル14の第1のコイル15が接続される方とは逆側の一端、及び、第2のコンデンサ16の第1のコイル15が接続される方とは逆側の一端が、平滑コンデンサC1と平滑コンデンサC2の間に接続される。
図8に示される例では、第1のコイル17は、上記の実施形態と同様に、インバータ13の二つのスイッチング素子13-1、13-2の間に一端が接続され、他端が送信コイル14の一端と接続されるように配置される。一方、送信コイル14の他端は、第1のコイル15を介して、スイッチング素子13-1のドレイン端子と接続される。
これらの変形例についても、上記の実施形態と同様の効果が得られる。
このように、当業者は、本発明の範囲内で、実施される形態に合わせて様々な変更を行うことができる。
1 非接触給電装置
2 送電装置
10 電力供給回路
11 全波整流回路
12 力率改善回路
13 インバータ
13-1~13-2 スイッチング素子
14 送信コイル
15 第1のコンデンサ
16 第2のコンデンサ
17 第1のコイル
18 通信器
19 制御回路
3、4 受電装置
20 共振回路
21 受信コイル
22 共振コンデンサ
23 第1の整流回路
24 平滑コンデンサ
25 サブコイル
26 第2の整流回路
27 電圧検出回路
28 抵抗
29 スイッチング素子
30 判定回路
31 通信器
32 負荷回路
41 スイッチ回路

Claims (2)

  1. 送電装置と、前記送電装置から非接触で電力伝送される受電装置とを有する非接触給電装置であって、
    前記送電装置は、
    前記受電装置へ電力を供給する送信コイルと、
    所定の駆動周波数を持つ交流電力を前記送信コイルへ供給する電力供給回路と、
    前記電力供給回路と前記送信コイルの一端との間に接続される第1のコンデンサと、
    前記電力供給回路と前記送信コイルの前記一端または他端と前記電力供給回路との間に接続される第1のコイルと、
    前記第1のコンデンサに一端が接続され、他端が前記送信コイルの前記他端と接続される第2のコンデンサと、
    前記駆動周波数を持つ交流電力が前記送信コイルへ供給されるように前記電力供給回路を制御する制御回路とを有し、
    前記受電装置は、
    前記送電装置の前記送信コイルを介して電力を受信する受信コイルと、前記受信コイルとともに共振する共振コンデンサとを有する共振回路を有し、
    前記制御回路は、前記駆動周波数が前記共振回路の共振周波数を含む所定の周波数範囲に含まれるように前記電力供給回路を制御する、
    非接触給電装置。
  2. 前記送電装置において、前記送信コイル、前記第1のコンデンサ及び前記第2のコンデンサにより構成される閉ループの閉ループ共振周波数が、前記駆動周波数よりも高くなるように、前記送信コイルのインダクタンス、前記第1のコンデンサの静電容量及び前記第2のコンデンサの静電容量が設定される、請求項1に記載の非接触給電装置。
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