JP2020062817A - 昇華転写用受像シート - Google Patents

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Abstract

【課題】発色性の低い汎用染料であっても十分な発色性を有する昇華転写用受像シートを提供する。【解決手段】基材2と、該基材の一方又は両方の面上に基材に近い側から断熱層3と染料受容層4を少なくとも備えた昇華転写用受像シートである。染料受容層4と、染料にソルベントブルー63を染料対樹脂比1:1で含むテスト用熱転写記録媒体とを対向して重ね合わせ、圧力0.7MPa、温度100℃の条件で300秒加圧加熱した際の、染料受容層4への染料分配係数の値が70%以上であり、かつ、断熱層3を定常法にて測定した熱伝導率が、0.03W/(m・K)以上0.15W/(m・K)〜の範囲内にある。【選択図】図1

Description

本発明は、昇華転写用受像シートに関する。
熱転写記録媒体は、例えば、熱転写方式プリンタで用いられる、いわゆるサーマルリボンと呼ばれるインクリボンとして使用される。このインクリボンは、例えば、基材と、その基材の一方の面に設けられたインクを含む熱転写層と、その基材の他方の面に設けられた耐熱滑性層(バックコート層)と、を備える。熱転写方式プリンタでは、インクリボンの熱転写層にサーマルヘッドで発生する熱を加える。この熱によって、熱転写層に含まれるインクを昇華(昇華転写方式)あるいは溶融(溶融転写方式)させて、そのインクを熱転写受像シートに転写し、その熱転写受像シートにインクからなる膜を形成する。このインクからなる膜によって、熱転写受像シートに文字や画像が形成される。
熱転写方式プリンタの中でも昇華転写方式プリンタは、プリンタの高機能化により各種画像を簡便にフルカラーで形成することができる。このため、昇華転写方式プリンタは、デジタルカメラのセルフプリント、身分証明書等のカード類の印刷、アミューズメント用出力物の印刷等に広く利用されている。このような熱転写方式プリンタの多様化に伴って、プリンタの小型化、高速化及び低コスト化や、得られる印画物の耐久性が求められている。近年、基材の同一面側に、複数の染料層と印画物への耐久性を付与する保護層等とが、互いに重ならないように設けられた昇華転写用記録媒体が普及している。
そのような状況の中、昇華転写方式プリンタの用途の多様化と普及拡大に伴って、メディアのコストダウンが求められている。メディアのコストダウンを実施するためには、安価な汎用染料を用いても十分に発色することが求められる。
このとき、断熱層の熱伝導率を低下させることで、染料受容層表面の温度を上昇させ、発色特性を向上させることも可能ではあるが、熱伝導率のみでの発色特性の制御は難しい。
WO2008/129715
特許文献1のように、断熱層の熱伝導率を規定するものはいくつか散見される。しかし、断熱層の熱伝導率は最大濃度付近の階調に影響を与えるが、染料受容層の特性まで含めなければ濃度の制御はできない。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、汎用染料を用いたメディア構成においても、十分な最大濃度が得られる昇華転写用受像シートを提供することを目的とする。
発明者が検討を加えたところ、最大濃度付近の階調に対し、染料受容層の染料分配係数と断熱層の熱伝導率とが影響することが判明しており、この両者を規定しなければ意味がないとの知見を得た。
加えて、発明者が検討を加えたところ、断熱層のような薄膜状の熱伝導率測定では定常法と非定常法では測定値が異なる現象を確認しており、測定法を明記しない熱伝導率の指定は明確さに欠けると考えられる。
以上のように、本発明者らは、昇華転写用受像シートにおける染料受容層の染料分配係数と断熱層の熱伝導率をコントロールすることにより、上記課題を達成することを見出し、本発明を完成するに至った。
そして、課題を解決するため、本発明の一態様に係る昇華転写用受像シートは、基材の一方または両方の面側に断熱層及び染料受容層がこの順に形成された昇華転写用受像シートであって、上記染料受容層は、上記染料受容層を、染料にソルベントブルー63を染料対樹脂比1:1で含むテスト用熱転写記録媒体に対向して重ね合わせ、圧力0.7MPa、温度100℃の条件で300秒加圧加熱した際の、上記染料受容層への染料分配係数の値が70%以上であり、上記断熱層は、定常法にて測定した熱伝導率が0.03W/(m・K)以上0.20W/(m・K)以下であることを要旨とする。
本発明の一態様の昇華転写用受像シートによれば、昇華プリント特有の滑らかな階調を維持しつつ、汎用染料を用いたメディアでも十分な最大濃度を得ることが可能となる。
本発明の実施形態に係る昇華転写用受像シートを模式的に示す断面図である。
以下、本発明に基づく昇華転写用受像シートの実施形態について説明する。
なお、本実施形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
[昇華転写用受像シート]
図1は、本発明の実施形態に係る昇華転写用受像シートを模式的に示す断面図である。
本実施形態に係る昇華転写用受像シート1は、基材2と、基材2の一方の面上に順に積層された断熱層3及び染料受容層4と、を備える。
基材2としては、特に限定されず、従来公知のものが用いられる。基材2としては、例えば、合成樹脂からなるフィルム、上質紙、中質紙、コート紙、アート紙、樹脂ラミネート紙等の紙基材が挙げられる。合成樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリプロピレンやポリエチレン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、ポリアミド等が挙げられる。紙基材としては、これらのフィルムや紙の1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて複合体を基材2として用いてもよい。
基材2の厚さは、25μm以上250μm以下であることが好ましく、50μm以上200μm以下であることがより好ましい。
基材2の厚さが上記の範囲内であれば、印刷物を形成した場合に、その印刷物に要求される弾力性、強度及び耐熱性が十分に得られる。
断熱層3は、発泡フィルムその他の多孔質層を含む断熱層であれば従来公知のものが使用できる。
断熱層が発泡フィルムで構成される場合、片面又は両面にスキン層を設けた複合フィルムを用いた断熱層を挙げることができる。断熱層として、発泡ポリオレフィンフィルムの片面又は両面にスキン層を設けた複合フィルムを用いることが好ましい。
断熱層に含まれる中空粒子としては、未発泡系、発泡系特に限定されず、従来公知のものが用いられる。中空粒子としては、例えば、粒子内部に多数の微細な空洞を有するアクリル系多孔粒子、中空構造を持つシリカ粒子(中空シリカ)、炭化水素を内包した発泡性のアクリル系粒子等が挙げられる。
断熱層として用いるためには、定常法にて測定した熱伝導率が0.03W/(m・K)以上0.20W/(m・K)以下の範囲内にあることが好ましく、0.04W/(m・K)以上0.11W/(m・K)以下の範囲にあることがより好ましい。熱伝導率が高すぎると、発色性が低下し、濃色のプリントが不可能となる。熱伝導率が低すぎる場合には、低階調での発色が良すぎ、トーンジャンプ等の画質欠陥の原因となる。
未発泡系中空粒子の平均粒子径は、0.3μm以上40.0μm以下であることが好ましく、0.5μm以上20.0μm以下であることがより好ましい。中空粒子の平均粒子径は、粒度分布測定装置を用い、レーザー回折法により測定することができる。
なお、図1には、断熱層3が単層から構成される場合を例示したが、本実施形態の昇華転写用受像シート1はこれに限定されない。本実施形態の昇華転写用受像シート1では、断熱層3が、発泡フィルムと中空粒子や、発泡フィルムの種類、中空粒子の種類、中空粒子と樹脂の質量比が互いに異なる2層以上の層から構成されていてもよい。
染料受容層4は、熱転写による画像形成時に熱転写インクシートから転写される昇華性染料を受容するとともに、受容した昇華性染料を染料受容層に保持することで、受容層の面に画像を形成かつ維持することができる。染料受容層は、バインダ樹脂と離型剤、フィラーなどをさらに含んでもよい
バインダ樹脂としては、アクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体(塩酢ビ系樹脂)、ポリ塩化ビニリデン等のハロゲン化ポリマー、ポリ酢酸ビニル・アクリル共重合体、ポリアクリル酸エステル等のビニルポリマー、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、エチレンやプロピレン等のオレフィンと他のビニルモノマーとの共重合体系樹脂、アイオノマー、セルロースジアセテート等のセルロース系樹脂、ポリカーボネート等、及びこれら樹脂の混合系が挙げられるがこれらに限定されるものではない。バインダ樹脂としては、好ましくは塩化ビニル系樹脂であり、その塩ビ系樹脂の中でも、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル/アクリル共重合体から選択される少なくとも1種類の塩化ビニル系樹脂であることがさらに好ましい。
染料受容層4は硬化剤を含むこともできる。硬化剤の例としてポリイソシアネートが挙げられる。ポリイソシアネートであれば、従来公知のものが使用できる。
ポリイソシアネートの含有量は樹脂の酸価に対し、0.3倍当量以上1.5倍当量以下であることが好ましい。0.3当量未満とした場合、十分な添加効果を得ることができない恐れが生じる。また、1.5倍当量より大きい場合、離型性は向上するものの、オーバーコート層の転写不良や濃度低下を生じる可能性が高くなる。
離型剤としては、シリコーンオイルやフッ素系添加剤、有機ワックスなどが上げられ、特にシリコーンオイルが使いやすく好ましい。
シリコーンオイルとしては、アミノ変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、ビニル変性シリコーン、ウレタン変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、ポリエステル変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、ポリエステル変性シリコーン、アクリル変性シリコーン、アラルキル変性シリコーン、及びアミド変性シリコーン等のシリコーンオイルが挙げられるが、これに限定されるものではない。本実施形態においては、これらを混合、あるいは各種の反応を用いて重合させて用いることもできる。
フィラーとしては、シリカ微粒子(コロイダルシリカ、フュームドシリカ等製法は問わない)アルミナ微粒子、ポリエチレンビーズ、ポリプロピレンビーズなどが上げられるが、これに限定されるものではない。フィラーの粒径としては、2次粒子として2μm以下、1次粒子としては500nm以下が好ましい。
染料受容層4の厚さは、0.1μm以上10μm以下であることが好ましく、0.5μm以上8μm以下であることがより好ましい。
染料受容層4の厚さが0.1μm以上であれば、染料受容層4に十分な機械的強度が得られるため、画質不良が生じ難くなる。一方、染料受容層4の厚さが10μm以下であれば、クラック等の面性欠陥を防ぐことが可能となる。
また、本実施形態の昇華転写用受像シート1は、基材2と断熱層3の接着性を改善するために、基材2と断熱層3の間に接着層を設けてもよい。
接着層を形成する材料としては、特に限定されず、従来公知のものが用いられる。接着層を形成する材料としては、例えば、ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、系樹脂等が挙げられる。これらの中でも、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂が好ましい。
また、本実施形態においては、染料受容層4を基材2の片面のみに設置した昇華転写用受像シート1を例示した。基材2における染料受容層4が設けられている面(一方の面2a)とは反対の面(他方の面)2b側に、裏面層が設けられていてもよい。
この裏面層は、プリンタ搬送性の向上や、染料受容層4とのブロッキング防止、印画前後の昇華転写用受像シート1のカール防止などを目的として設けられる。
裏面層を形成する材料としては、特に限定されず、従来公知のものが用いられる。裏面層を形成する材料としては、例えば、ポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド等のバインダ樹脂等が挙げられる。
また、裏面層を形成する材料には、必要に応じて、フィラーや帯電防止剤等の公知の添加剤を添加してもよい。
また、本実施形態の昇華転写用受像シート1には、断熱層3と染料受容層4の間に、本実施形態の昇華転写用受像シート1の性能を損なわない範囲で下引き層が設けられていてもよい。
下引き層の厚さは、0.1μm以上6μm以下であることが好ましく、0.2μm以上5μm以下であることがより好ましい。
下引き層の厚さが0.1μm以上であれば、下引き層の膜厚調整が容易であるばかりではなく、印画濃度にバラツキが生じ難い。また、下引き層と、断熱層3及び染料受容層4との密着性が十分となる。一方、下引き層の厚さが6μm以下であれば、高速印画時における印画濃度が低下することがない。また、コスト面の観点からも、下引き層の厚さは6μm以下であることが好ましい。
下引き層に用いられる樹脂としては、従来公知のもので対応でき、例えば、ゼラチンやポリビニルアルコール、アクリル、ポリエステル、スチレンブタジエンラテックス、ポリビニルピロリドンなどが挙げられる。
本実施形態の昇華転写用受像シート1によれば、昇華転写用受像シートにおける染料受容層の染料分配係数と断熱層の熱伝導率をコントロールすることにより、汎用染料を用いたメディア構成でも十分な最大濃度を得ることが可能となる。
以下、実施例及び比較例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
なお、文中で「部」とあるのは、特に断りのない限り質量基準である。
[実施例1]
基材として厚さ140μmの上質紙を用いた。その基材の一方の面に、溶融押し出し法により、厚さ30μmの第1のポリエチレン樹脂層を形成した。さらに、上質紙からなる基材の他方の面に、溶融押し出し法により、厚さ40μmの第2のポリエチレン樹脂層を形成した。
次に、第2のポリエチレン樹脂層の上に、エコネージュNM2(厚み40μm)をドライラミにより貼り合わせ、断熱層を形成した。
その後、断熱層3の上に、下記の組成の染料受容層塗布液aを、乾燥後の厚さが3μmとなるように塗布して塗膜を形成し、その塗膜を乾燥することにより、染料受容層を形成して、実施例1の昇華転写用受像シートを得た。
「染料受容層塗布液a」
・塩化ビニル・酢酸ビニル系変性樹脂(商品名:ソルバインC(日信化学工業社製)
: 60.0質量部
・シリコーンオイル系離型剤(商品名:KF868): 0.09質量部
・メチルエチルケトン :140.0質量部
[実施例2]
染料受容層を、染料受容層塗布液bを用いて作製する以外は、実施例1と同様にして、実施例2の昇華転写用受像シートを得た。
「染料受容層塗布液b」
・塩化ビニル・酢酸ビニル系変性樹脂(商品名:ソルバインCN(日信化学工業社製)
: 60.0質量部
・シリコーンオイル系離型剤(商品名:KF868): 0.09質量部
・メチルエチルケトン :140.0質量部
[実施例3]
染料受容層を、染料受容層塗布液cを用いて作製する以外は、実施例1と同様にして、実施例3の昇華転写用受像シートを得た。
「染料受容層塗布液c」
・塩化ビニル・アクリル系変性樹脂(商品名:ビニブラン690(日信化学工業社製)
:60.0質量部
・イソシアネート系強化剤(商品名:DNW6000): 1.0質量部
[実施例4]
染料受容層を、染料受容層塗布液dを用いて作製する以外は、実施例1と同様にして、実施例3の昇華転写用受像シートを得た。
「染料受容層塗布液d」
ポリエステル樹脂(商品名:エリーテルUB9900(ユニチカ社製)
: 60.0質量部
シリコーンオイル系離型剤(商品名:KF868) : 0.09質量部
メチルエチルケトン :140.0質量部
[実施例5]
基材として厚さ140μmの上質紙を用い、その基材の一方の面に、溶融押し出し法により、厚さ30μmの第1のポリエチレン樹脂層を形成した。さらに、その上質紙からなる基材の他方の面に、溶融押し出し法により、厚さ40μmの第2のポリエチレン樹脂層を形成した。
次に、第2のポリエチレン樹脂層の上に、クリスパーK2411(厚み50μm)をドライラミにより貼り合わせ、断熱層を形成した。
その後、断熱層の上に、上記組成の染料受容層塗布液aを、乾燥後の厚さが3μmとなるように塗布して塗膜を形成し、その塗膜を乾燥することにより、染料受容層を形成し、実施例5の昇華転写用受像シートを得た。
[比較例1]
染料受容層を、染料受容層塗布液eを用いて作製する以外は、実施例1と同様にして、比較例1の昇華転写用受像シートを得た。
「染料受容層塗布液e」
・CAB樹脂(商品名:CAB171−15(イーストマンコダック社製)
: 60.0質量部
・シリコーンオイル系離型剤(商品名:KF868): 0.09質量部
・メチルエチルケトン :140.0質量部
[比較例2]
基材として厚さ140μmの上質紙を用い、その基材の一方の面に、溶融押し出し法により、厚さ30μmの第1のポリエチレン樹脂層を形成した。さらに、上質紙からなる基材の他方の面に、溶融押し出し法により、厚さ40μmの第2のポリエチレン樹脂層を形成した。
次に、第2のポリエチレン樹脂層の上に、PETフィルム(厚み50μm)をドライラミにより貼り合わせ、断熱層を形成した。
その後、断熱層3の上に、上記の組成の染料受容層塗布液aを、乾燥後の厚さが3μmとなるように塗布して塗膜を形成し、その塗膜を乾燥することにより、染料受容層を形成し、比較例2の昇華転写用受像シートを得た。
(評価)
・断熱層熱伝導率評価
熱転写受像シートに関して、断熱層に使用した材料の熱伝導率を、メンター・グラフィックス社製 Dyn TIMを用いて定常法にて測定した。
・染料分配係数評価
受像シートと、染料にソルベントブルー63を染料対樹脂比1:1で含むテスト用熱転写記録媒体とを対向して重ね合わせ、圧力0.7MPa、温度100℃の条件で300秒加圧加熱した後、加圧加熱の前後でテスト用熱転写記録媒体の吸光度を測定した。テスト用熱転写記録媒体の最大吸収波長における加圧加熱前の吸光度をAα、加圧加熱後の吸光度をAβとして、以下の式(1)から染料移行率を算出し、これを染料分散係数とした。
染料移行率=1−Aα/Aβ ・・・(1)
[テスト用熱転写記録媒体の作製]
基材として、厚さ4.5μmの片面易接着処理付きポリエチレンテレフタレートフィルムを用い、その非易接着処理面に下記の組成の耐熱滑性層塗布液を、乾燥後の塗布量が1.0g/mとなるように塗布、乾燥し、耐熱滑性層付き基材を得た。
次に、耐熱滑性層付き基材の易接着処理面に、下記の組成の熱転写層塗布液を、乾燥後の塗布量が1.0g/mとなるように塗布、乾燥して熱転写層を形成し、熱転写記録媒体を得た。
「耐熱滑性層塗布液」
・シリコーン系アクリルグラフトポリマー(商品名:US−350、東亜合成社製)
:50.0質量部
・メチルエチルケトン :50.0質量部
「熱転写層塗布液」
・C.I.ソルベントブルー63 : 5.0質量部
・ポリビニルアセタール樹脂 : 5.0質量部
・トルエン :45.0質量部
・メチルエチルケトン :45.0質量部
・印画濃度評価
熱転写受像シートとテスト用熱転写記録媒体を使用し、サーマルシミュレーターにて印画を行い、255階調濃度を評価した。印画は全て下記の条件で行っている。
・印画環境:23℃50%RH
・印加電圧:17V
・印画速度:4inch/sec
・印画密度:主走査300dpi 副走査300dpi
本階調評価では255階調濃度にて1.3以上であれば十分な発色特性があると判断する。
評価結果を、表1に示す。
Figure 2020062817
表1から分かるように、染料受容層の染料分配係数と断熱層の熱伝導率の両方が本発明の範囲内になっている、実施例1〜5は、染料受容層の染料分配係数と断熱層の熱伝導率の一方が本発明の範囲から外れている比較例1,2に比べて、印画濃度が高くなっていることが分かる。
すなわち、本発明に基づく昇華転写用受像シートは、昇華転写方式のプリンタに適用することができ、汎用染料を用いても十分な発色性を得ることが可能となることが分かる。
1・・・昇華転写用受像シート
2・・・基材
3・・・断熱層
4・・・染料受容層

Claims (5)

  1. 基材の一方又は両方の面側に断熱層及び染料受容層がこの順に形成された昇華転写用受像シートであって、
    上記染料受容層は、上記染料受容層を、染料にソルベントブルー63を染料対樹脂比1:1で含むテスト用熱転写記録媒体に対向して重ね合わせ、圧力0.7MPa、温度100℃の条件で300秒加圧加熱した際の、上記染料受容層への染料分配係数の値が70%以上であり、
    上記断熱層は、定常法にて測定した熱伝導率が0.03W/(m・K)以上0.20W/(m・K)以下であることを特徴とする昇華転写用受像シート。
  2. 上記染料受容層は、離型剤を含むことを特徴とする請求項1に記載の昇華転写用受像シート。
  3. 上記離型剤がシリコーン系であることを特徴とする請求項2に記載の昇華転写用受像シート。
  4. 上記染料受容層は、硬化剤を含むことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の昇華転写用受像シート。
  5. 上記硬化剤がイソシアネート系であることを特徴とする請求項4に記載の昇華転写用受像シート。
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