JP2013202846A - 熱転写シート - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基体2と、基体の上に、ニトロセルロース樹脂およびポリビニルアセタール樹脂を有するバインダー樹脂、および熱転写性染料を含む染料層3と、を備え、該バインダー樹脂の重量1に対し、該熱転写性染料の重量が2.5〜3.5の範囲である。
【選択図】図1
Description
基体は、薄く、均一で耐熱性が高いものが選定される。例えば、高分子化合物としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル;ポリメチルペンテン;ポリスルホン;ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミドなどのポリエーテル;ポリイミド、などが挙げられる。これらの中でも、強度、耐熱性、薄膜の均一性および製造の観点から、ポリエチレンテレフタレートが好ましい。
基体の厚さは、仕様または用途に応じて適宜選定され、通常、3μm〜12μm、好ましくは3.5μm〜9μmである。より好ましくは、3.5μm〜4.5μmである。
必要に応じてさらに、接着性を改善するためのプライマーを塗布してもよい。
染料層は、ニトロセルロース樹脂およびポリビニルアセタール樹脂をそなえるバインダー樹脂、および熱転写性染料を含んでいる。染料層中には、バインダー樹脂中に熱転写性染料が溶解している状態で存在していることが好ましい。該熱転写性染料が結晶状態でバインダー樹脂中に分散しているよりも、少ないエネルギーで記録が可能となる。
ニトロセルロース樹脂は硝化綿とも言い、セルロースの硝酸エステルである。硝化度の高い硝化綿は、爆発性があり取り扱いに注意が必要である。本発明の硝化綿は硝化度12%のものを使用する。ニトロセルロース樹脂は熱転写性染料を溶解している状態で保持するが、ポリビニルアセタール樹脂よりも熱転写性染料を放出しやすい。一方、ニトロセルロース樹脂は、基体に対する接着性が弱く基体から剥離しやすい。
ポリビニルアルコール樹脂を、ブチルアルデヒドやアセトアルデヒドで部分アセタール化したものがポリビニルアセタール樹脂である。種々の分子量、種々のアセタール化度の樹脂が販売されている。分子量が大きく、Tgの高い樹脂ほど染料層の保存安定性は高くなる。ポリビニルアセタール樹脂はニトロセルロース樹脂よりも染料層の保存性が良好で基体に対する密着力も強い。
塗布量0.25g/平方メートルで、バインダー樹脂と熱転写性染料の比は最少1対2.5であるから、この時塗布されている熱転写性染料の量は、計算上約0.18g/平方メートルである。
ニトロセルロース樹脂とポリビニルアセタール樹脂との混合比率が上記範囲であれば、熱転写性染料の転写効率は良好で、且つ、昇華転写受像シートに染料層が融着して染料層が基材から剥離することはない。
熱転写性染料には、分散染料のなかから選ばれた染料のほかに、昇華転写記録のために開発された熱転写性染料が使用されている。
例えば開発された熱転写性染料は、シアン染料としては、例えば化合物1の骨格構造を持つ染料がある。マゼンタ染料としては、例えば化合物2の骨格構造を持つ染料がある。イエロー染料としては、例えば化合物3の骨格構造を持つ染料がある。
染料層には、熱転写性染料以外にも添加剤を加えてもよい。例えば、離型剤、酸化防止剤、硬化剤、熱転写性染料溶解剤などがある。
熱転写シートに他の層があってもよい。例えば、染料層と反対の基体の上には耐熱滑性層があっても良い。耐熱滑性層はサーマルヘッドと接して、印字時には高熱となるので、耐熱性と滑り性を兼ね備えた性能が必要である。硬化性樹脂と界面活性剤による各種耐熱滑性層が開発されている。耐熱滑性層の好ましい塗布量は0.1g/平方メートル〜2.0g/平方メートルである。さらに好ましい塗布量は0.2g/平方メートル〜1.0g/平方メートルである。
本発明の熱転写シートを製造するには、まず基体は、耐熱滑性層を備えた薄膜のポリエステルフィルムを準備して、必要であれば耐熱滑性層を備える面と反対のフィルム面にコロナ処理や、プライマー層を塗布する。
本発明の熱転写シートと組み合せて使用される昇華転写受像シートの作成方法を下記に説明する。
多官能ポリオール「タケラック(登録商標)A−969V」 30.0重量部
(三井化学株式会社製)
イソシアネート「タケネート(登録商標)A−5」 10.0重量部
(三井化学株式会社製)
酢酸エチル 60.0重量部
ポリエステルポリオール「アドコート(登録商標) 」 15.0重量部
(東洋モートン株式会社製)
メチルエチルケトン/トルエン(重量比2:1) 85.0重量部
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂 20.0重量部
(塩化ビニル/酢酸ビニル=87/13、数平均分子量31,000、
ガラス転移温度70℃)「ソルバインC(登録商標)日信化学工業株式会社製」
カルボキシル変性シリコーン 1.0重量部
(X−22−3701E、信越化学工業株式会社製)
メチルエチルケトン/トルエン(重量比1:1) 79.0重量部
耐熱滑性層を設けた4.5μm厚のポリエステルフィルムの、耐熱滑性層の反対の面にプライマー層を設け、さらにその上に下記組成の染料層を塗布、乾燥した。下記の熱転写シートの評価方法で各転写フィルムを評価した。
すべての実施例と比較例に以下の組成のマゼンタ染料を使用した。
染料層形成用インキ:
化合物4の染料 2.0重量部
化合物5(ディスパースレッド60) 2.0重量部
化合物6(ディスパースバイオレット26) 3.0重量部
バインダー樹脂 2.8重量部
トルエン/メチルエチルケトン(1対1混合溶媒) 100重量部
ニトロセルロース樹脂
硝化綿 H40(太平化学製品株式会社製)
硝化綿 H60(太平化学製品株式会社製)(H40より高粘度)
ポリビニルブチラール樹脂
エスレック(登録商標)KS‐5
(積水化学工業株式会社製、計算分子量約13万、アセタール化度74%)
エスレック(登録商標)KS‐1
(積水化学工業株式会社製、計算分子量約2.7万、アセタール化度74%)
(1)熱転写性染料の転写効率の評価方法
上記の熱転写シートと、昇華転写受像シート1を使用して、フォトルシオ(登録商標)プリンターDS40にて、マゼンタ色のベタ印字物を作成する。印字物の255階調の最高濃度(=階調値が255/255)の印字物を作成し、熱転写性染料の抜けた熱転写シートを得た。
得られた熱転写性染料含有量から、下記の数式1によって転写効率を計算した。
転写効率が高いほど熱転写性染料が有効に利用されていることになる。
上記の熱転写シートと、昇華転写受像シート1を使用して、フォトルシオ(登録商標)プリンターDS40にて、マゼンタ色のベタ印字物を作成する。熱転写シートの染料層と昇華転写受像シートの受容層との剥離性を、印字物の255階調の最高濃度で印字したあとで評価する
評価の基準は以下のとおり。
Excellent:
熱転写シートから昇華転写受像シートへ、染料層ごと剥離する箇所がなく、熱転 写シートと昇華転写受像シートを軽く剥がすことができる。
Good:
熱転写シートから昇華転写受像シートへ、染料層ごと剥離する箇所がない。
Fair:
熱転写シートから昇華転写受像シートへ、染料層ごと剥離する箇所がわずかにあ ったが、実用上問題ないレベルである。
Bad:
熱転写シートと昇華転写受像シートが貼り付いてはがれない箇所がある。
Excellent:
良好な印字濃度が得られる。
Good:
必要な印字濃度が得られる。
Fair:
印字濃度が若干低いが、実用上使えるレベルである。
Bad:
印字濃度が低い。
表1に結果を示す。表中でD/B比率とあるのは、熱転写性染料とバインダー樹脂の重量比率である。
実施例1と合せていずれも良好な結果を示した。
実施例6は印字濃度が低いが使える範囲である。実施例8は印字濃度は良好で使える範囲である。しかしながら、転写効率は低くなる。
2:基体(フィルム)
3:染料層
4:受容層
5:クッション層
6:断熱層
7:基体
11:熱転写シート
12:昇華転写受像シート
21:サーマルヘッド
22:プラテンロール
Claims (2)
- 基体と、
基体の上に、ニトロセルロース樹脂およびポリビニルアセタール樹脂を有するバインダー樹脂、および熱転写性染料を含む染料層と、
を備え、該バインダー樹脂の重量1に対し、該熱転写性染料の重量が2.5〜3.5の範囲であることを特徴とする熱転写シート。 - 染料層の塗布量が、0.25g/平方メートル〜0.35g/平方メートルであることを特徴とする、請求項1に記載の熱転写シート。
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- 2012-03-27 JP JP2012072389A patent/JP2013202846A/ja active Pending
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