JP2020018686A - 止血器具 - Google Patents
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Abstract
【課題】押圧部の位置決めの容易に行うことができ、かつ、押圧部が穿刺部位に向って圧迫力を付与するように押圧部を支持できる止血器具を提供する。【解決手段】止血器具10は、手Hの穿刺部位tを覆うように装着可能なベルト部20と、穿刺部位にベルト部を固定する固定部30と、ベルト部に配置され、穿刺部位を押圧する押圧部40と、を備えている。ベルト部は、可撓性を有し、押圧部が配置される第1部材21と、第1部材と接続しており、第1部材に対して相対的に移動可能な第2部材22と、を有している。押圧部は、第2部材が第1部材に対して相対的に移動した際、第2部材を挿入可能な孔部41を備える。【選択図】図1
Description
本発明は、止血器具に関する。
カテーテル手技の1つとして、患者の腕等の肢体の血管を穿刺し、肢体の血管に形成した穿刺部位を介して各種の医療用長尺体を血管内に導入し、病変部位に対する処置や治療を行う手技が知られている。このような手技を行った場合、術者等は、穿刺部位から医療用長尺体を抜去する際に穿刺部位の止血を行う。
穿刺部位の止血に使用される止血器具として、例えば、下記特許文献1には、肢体に巻き付けるための帯体と、帯体を肢体に巻き付けた状態で固定する固定手段と、帯体の内面側に連結されており、流体が注入されることにより拡張して、穿刺部位を押圧する拡張部(押圧部)と、帯体に保持される支持板と、を備える止血器具が開示されている。
下記特許文献1に記載されているような止血器具では、支持板が押圧部の付近における帯体とオーバーラップしているため、押圧部の付近における帯体の剛性を高めることができる。そのため、帯体及び支持板は、押圧部が穿刺部位から離間するのを抑制し、押圧部が穿刺部位に向かって圧迫力を付与するように押圧部を支持することができる。
ところで、肢体の部位によっては、穿刺部位の周辺に腱や骨等による凹凸が存在する。上記特許文献1に記載の止血器具では、押圧部の付近における帯体は、上述したように支持板によって剛性が高められているため、肢体の凹凸に応じて変形し難い。そのため、止血器具の使用者は、押圧部を肢体に対して位置決めし難い。一方で、支持板を止血器具から取り外した場合、押圧部が穿刺部位に付与する圧迫力が、低下する可能性がある。
本発明は、上記のような課題を鑑み、押圧部の位置決めの容易に行うことができ、かつ、押圧部が穿刺部位に向って圧迫力を付与するように押圧部を支持できる止血器具を提供することを目的とする。
本発明に係る止血器具は、肢体の止血すべき部位を覆うように装着可能なベルト部と、前記止血すべき部位に前記ベルト部を固定する固定部と、前記ベルト部に配置され、前記止血すべき部位を押圧する押圧部と、を備え、前記ベルト部は、可撓性を有し、前記押圧部が配置される第1部材と、前記第1部材と接続しており、前記第1部材に対して相対的に移動可能な第2部材と、を有し、前記押圧部は、前記第2部材が前記第1部材に対して相対的に移動した際、前記第2部材を挿入可能な孔部を備える。
本発明に係る止血器具では、第2部材が孔部から取り出された状態で、使用者は、押圧部を肢体の体表上に配置できる。第2部材が孔部から取り出された状態では、押圧部の付近における第1部材は、可撓性を有する。そのため、使用者が押圧部を肢体の体表上に配置する際、仮に穿刺部位の付近に腱や骨等による凹凸が存在していても、押圧部の付近における第1部材は、穿刺部位の付近の凹凸に応じて容易に変形できる。そのため、使用者は、押圧部を肢体に対して容易に位置決めできる。また、止血の際は、第2部材は、押圧部の孔部に挿入される。第2部材が孔部に挿入された状態では、第1部材と第2部材とがオーバーラップする。これによって、押圧部の付近におけるベルト部の剛性を高めることができる。そのため、ベルト部は、押圧部が穿刺部位から離間するのを抑制し、押圧部が穿刺部位に向かって圧迫力を付与するように、押圧部を支持できる。このように、本発明に係る止血器具は、押圧部の位置決めを容易に行うことができ、かつ、押圧部が穿刺部位に向って圧迫力を付与するように押圧部を支持できる。
以下、添付した図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。なお、以下の記載は特許請求の範囲に記載される技術的範囲や用語の意義を限定するものではない。また、図面の寸法比率は説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
図1〜図9は、本発明の実施形態に係る止血器具10の説明に供する図である。
止血器具10は、例えば、図5及び図6に示すように、患者の前腕部Aよりも手指側に位置する手H(肢体に相当)の甲Hb側を走行する手掌動脈(深掌動脈)の橈骨動脈側(例えば、スナッフボックス周辺の動脈又はスナッフボックスよりも指先側を走行する遠位橈骨動脈)に形成された穿刺部位t(止血すべき部位に相当)に留置していた医療用長尺体S(例えば、イントロデューサーのシースチューブ)を抜去する際、その穿刺部位tを止血するために使用することができる。
止血器具10は、図1を参照して概説すると、手Hの穿刺部位tを覆うように装着可能なベルト部20と、穿刺部位tにベルト部20を固定する固定部30と、ベルト部20に配置され、穿刺部位tを押圧する押圧部40と、指を挿通可能な空間51を形成する引掛部50と、を有している。以下、止血器具10の各部について詳述する。
(ベルト部)
図1に示すように、ベルト部20は、可撓性を有するとともに押圧部40が配置される第1部材21と、第1部材21と接続しており、第1部材21に対して相対的に移動可能な第2部材22と、を有している。以下、ベルト部20の各部について詳述する。
図1に示すように、ベルト部20は、可撓性を有するとともに押圧部40が配置される第1部材21と、第1部材21と接続しており、第1部材21に対して相対的に移動可能な第2部材22と、を有している。以下、ベルト部20の各部について詳述する。
まず、第1部材21について説明する。
図1に示すように、第1部材21は、可撓性を有する長尺の帯状部材によって構成している。第1部材21は、図9に示すように、手Hの外周に巻き付けられる。
なお、図1に示すように、以下の説明では、第1部材21の長手方向を単に「長手方向X」と称し、長手方向Xと交差する第1部材21の幅方向を単に「幅方向Y」と称し、長手方向Xおよび幅方向Yと交差する第1部材21の厚さ方向を単に「厚さ方向Z」と称する。また、第1部材21を手Hに巻き付けた状態において、各構成要素において手Hの体表面に向かい合う側(装着面側)を「内面側」と称し、その反対側を「外面側」と称する。
図2Aに示すように、第1部材21は、第1部材21が後述する押圧部40の孔部41を挿通し、かつ、第1部材21の長手方向Xの両端部21a、21bが、押圧部40から突出した状態で、押圧部40に固定されている。
第1部材21の構成材料は、可撓性を備える材料であれば特に限定されず、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)のようなポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)のようなポリエステル、ポリ塩化ビニリデン、シリコーン、ポリウレタン、ポリアミドエラストマー、ポリウレタンエラストマー、ポリエステルエラストマー等の各種熱可塑性エラストマー、あるいはこれらを任意に組み合わせたもの(ブレンド樹脂、ポリマーアロイ、積層体等)が挙げられる。
次に、第2部材22について説明する。
図1に示すように、第2部材22は、第1部材21に固定されたレール部23と、レール部23に接続されるとともにレール部23に沿って移動可能な支持部24と、レール部23に接続された湾曲部25と、可撓性を備える長尺の帯状部材26と、を有している。以下、第2部材22の各部について説明する。なお、図2Cでは、帯状部材26を省略している。
まず、レール部23について説明する。
レール部23は、支持部24が押圧部40の孔部41から取り出された第1位置P1(図2A参照)と、支持部24が押圧部40の孔部41に挿入された第2位置P2(図2B参照)との間で支持部24を移動可能である。
押圧部40を手Hの体表上に配置する際は、図6に示すように、支持部24は、押圧部40の孔部41から取り出されている。支持部24が孔部41から取り出された状態では、押圧部40の付近における第1部材21は、可撓性を有する。そのため、使用者が押圧部40を手Hの体表上に配置する際、仮に穿刺部位tの付近に凹凸が存在していても、押圧部40の付近における第1部材21は、穿刺部位tの付近の凹凸に応じて容易に変形できる。そのため、使用者は、押圧部40を手Hに対して容易に位置決めできる。
また、止血が行われる際は、図7に示すように、支持部24は、押圧部40の孔部41に挿入される。支持部24が孔部41に挿入された状態では、第1部材21と支持部24とがオーバーラップする。これによって、押圧部40の付近におけるベルト部20の剛性が高まる。そのため、ベルト部20は、押圧部40が穿刺部位tから離間するのを抑制し、押圧部40が穿刺部位tに向かって圧迫力を付与するように、押圧部40を支持できる。このように、止血器具10は、押圧部40の位置決めを容易に行うことができ、かつ、押圧部40が穿刺部位tに向って圧迫力を付与するように押圧部40を支持できる。
図2Aに示すように、レール部23は、第1部材21の長手方向Xに延びる長尺形状を有している。
レール部23の長手方向Xにおける一の端部23aは、第1部材21の外面に固定されている。図9に示すように、レール部23の一の端部23aは、レール部23の他の領域より厚さ(厚さ方向Zの寸法)が大きい。そのため、レール部23の一の端部23aが、後述する支持部24の突起24bと係合することによって、止血器具10は、レール部23の一の端部23a側から支持部24が脱落するのを防止できる。ただし、レール部23の肉厚は、長手方向Xに沿って一定であってもよい。
図2Aに示すように、レール部23は、長手方向Xにおいて一の端部23aが押圧部40に隣接するように第1部材21の外面上に配置されており、レール部23は、押圧部40の孔部41に挿入されていない。そのため、止血器具10は、レール部23を設けた場合であっても、押圧部40の孔部41から支持部24が取り出された状態で、第1部材21における押圧部40の付近の可撓性を維持することができる。
図2Bに示すように、レール部23の長手方向Xの他の端部23bは、第1部材21から湾曲部25に向かって突出している。レール部23の他の端部23bと、湾曲部25の一の端部25aとは、端面同士が突き当たるように固定されている。そのため、止血器具10は、レール部23の他の端部23b側から支持部24が脱落するのを防止できる。ただし、レール部23の他の端部23bと湾曲部25の一の端部25aとは、端面同士が突き当たるように固定されていなくてもよい。例えば、レール部23の他の端部23bは、湾曲部25の外面上に固定されていてもよい。
図3に示すように、レール部23は、支持部24がレール部23から脱落せず、かつ、支持部24がレール部23に沿って移動できるように、支持部24と係合する断面形状を有している。レール部23は、本実施形態では、長手方向Xと交差する断面において、厚さ方向Zに離間して対向する一対の矩形部23c、23dと、一対の矩形部23c、23dの幅方向Yの略中央において一対の矩形部23c、23d同士を連結する連結部23eと、を有している。すなわち、レール部23は、H字を90度回転させた断面形状を有している。ただし、レール部23の断面形状は、支持部24がレール部23から脱落せず、かつ、支持部24がレール部23に沿って移動可能な形状であれば特に限定されない。
レール部23は、第1部材21よりも剛性が高く、かつ、支持部24および湾曲部25よりも柔軟である(剛性が低い)。そのため、レール部23は、支持部24の移動を補助可能、および、図6及び図9に示すように、支持部24および湾曲部25の位置に応じて変形可能である。
図2Bに示すように、レール部23の厚さh1(厚さ方向Zの寸法)は、支持部24の厚さh2よりも小さい。また、図2Cに示すように、レール部23の幅w1(幅方向Yの寸法)は、レール部23の高さh1と同程度であり、支持部24の幅w2よりも十分に小さい。そのため、レール部23は、支持部24と比較して剛性を低く構成できる。また、レール部23の厚さh1および幅w1を上記のように設定することによって、支持部24に形成されるレール部23の溝部24a(図3参照)の寸法を抑制し、溝部24aを形成することによる支持部24の剛性の低下を抑制できる。ただし、レール部23の他の部材に対する相対的な大きさは、図示の例に限定されない。
レール部23を第1部材21よりも剛性が高く、かつ、支持部24および湾曲部25よりも柔軟に構成する観点から、レール部23は、第1部材21よりも硬度が高く、かつ、湾曲部25よりも硬度の低い材料によって構成することが好ましい。そのような材料としては、特に限定されないが、例えば、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエンのようなポリオレフィン、ポリスチレン、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、ポリカーボネート、ABS樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリアセタール、ポリアクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、アイオノマー、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)のようなポリエステル、ブタジエン−スチレン共重合体、芳香族または脂肪族ポリアミド、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂、シリコーン、ポリウレタン、ポリアミドエラストマー、ポリウレタンエラストマー、ポリエステルエラストマー等の各種熱可塑性エラストマー、あるいはこれらを任意に組み合わせたもの(ブレンド樹脂、ポリマーアロイ、積層体等)が挙げられる。
次に、支持部24について説明する。
図1に示すように、支持部24は、本実施形態では、扁平な板状部材によって構成している。ただし、支持部24の形状は、押圧部40の孔部41に挿入可能である限り特に限定されない。
図2Bに示すように、支持部24の長さL2(長手方向Xに沿う寸法)は、押圧部40(拡張状態における拡張部42)の長さL3よりも大きい。そのため、上述したようにレール部23が押圧部40の孔部41まで延在していなくても、使用者は、支持部24が押圧部40の孔部41を挿通するように、支持部24を押圧部40の孔部41に挿入できる。
図3に示すように、支持部24の内面側(第1部材21に臨む側)は、第1部材21と対向している。なお、支持部24の内面側は、支持部24がレール部23に沿って移動可能であれば、第1部材21と接触していてもよい。支持部24の内面側には、レール部23を配置可能な溝部24aが形成されている。図9に示すように、溝部24aは、長手方向Xに沿って延在している。
図9に示すように、支持部24は、レール部23の一の端部23aに引っ掛かるように、レール部23に向かって突出する突起24bを有している。
支持部24は、第1部材21、レール部23、及び湾曲部25よりも剛性を高く構成する観点から、第1部材21、レール部23、及び湾曲部25よりも硬度の高い材料によって形成することが好ましい。そのような材料としては、例えば、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル(特に硬質ポリ塩化ビニル)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエンのようなポリオレフィン、ポリスチレン、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、ポリカーボネート、ABS樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリアセタール、ポリアクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、アイオノマー、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)のようなポリエステル、ブタジエン−スチレン共重合体、芳香族または脂肪族ポリアミド、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂等が挙げられる。
次に、湾曲部25について説明する。
図1に示すように、湾曲部25は、湾曲した板状部材によって構成している。そのため、図9に示すように、湾曲部25は、止血器具10が手Hに装着された状態で、手Hの小指球等の体表にフィットすることができる。
湾曲部25は、レール部23よりも硬度が高く、かつ、支持部24よりも硬度の低い材料によって形成することが好ましい。そのような材料としては、例えば、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエンのようなポリオレフィン、ポリスチレン、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、ポリカーボネート、ABS樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリアセタール、ポリアクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、アイオノマー、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)のようなポリエステル、ブタジエン−スチレン共重合体、芳香族または脂肪族ポリアミド、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂、シリコーン、ポリウレタン、ポリアミドエラストマー、ポリウレタンエラストマー、ポリエステルエラストマー等の各種熱可塑性エラストマー、あるいはこれらを任意に組み合わせたもの(ブレンド樹脂、ポリマーアロイ、積層体等)が挙げられる。
次に、帯状部材26について説明する。
図2Aに示すように、帯状部材26の長手方向の一の端部26aは、湾曲部25の端部25b(レール部23に固定されている端部25aの反対側の端部)に固定されている。図9に示すように、帯状部材26は、手Hの外周に巻き付けられる。
帯状部材26の構成材料は、可撓性を備える材料であれば特に限定されないが、例えば、第1部材21と同様の材料が挙げられる。
(固定部)
図9に示すように、固定部30は、第1部材21の端部21b(レール部23が配置されている端部21aの反対側の端部)と、帯状部材26の端部26b(湾曲部25に固定されている端部26aの反対側の端部)と、を連結可能に構成している。
図9に示すように、固定部30は、第1部材21の端部21b(レール部23が配置されている端部21aの反対側の端部)と、帯状部材26の端部26b(湾曲部25に固定されている端部26aの反対側の端部)と、を連結可能に構成している。
固定部30は、第1部材21の端部21bに配置される第1固定部31と、帯状部材26の端部26bに配置される第2固定部32と、を有している。
第1固定部31は、本実施形態では、面ファスナーの雄側(または雌側)によって構成している。第2固定部32は、面ファスナーの雌側(または雄側)によって構成している。第1固定部31は、第1部材21の内面側に配置されている。第2固定部32は、帯状部材26の外面側に配置されている。第1部材21および帯状部材26が手Hに巻き付けられ、第1固定部31と第2固定部32とが接合されることにより、ベルト部20が手Hに固定される。なお、第1固定部31が第1部材21の外面側に配置され、第2固定部32が帯状部材26の内面側に配置されていてもよい。また、固定部30、面ファスナーに限らず、例えば、スナップ、ボタン、クリップ、磁石、または、枠部材によって構成してもよい。
(押圧部)
図4に示すように、押圧部40は、空気等の流体の注入により拡張可能な拡張部42と、流体を拡張部42内に注入するための注入ポート43と、押圧部40を穿刺部位tに位置合わせするためのマーカー部44と、を有している。以下、押圧部40の各部について詳述する。
図4に示すように、押圧部40は、空気等の流体の注入により拡張可能な拡張部42と、流体を拡張部42内に注入するための注入ポート43と、押圧部40を穿刺部位tに位置合わせするためのマーカー部44と、を有している。以下、押圧部40の各部について詳述する。
まず、拡張部42について説明する。
図2A及び図2Bに示すように、拡張部42は、第2部材22の支持部24が第1部材21に対して相対的に移動した際、支持部24を挿入可能な孔部41を備えている。
図2Aに示すように、孔部41は、拡張部42を長手方向Xに貫通するように拡張部42に形成されている。孔部41は、拡張部42の厚さ方向Zにおける中央より下側の位置に形成されている。具体的には、孔部41の拡張部42の厚さ方向Zにおける中央は、拡張部42の厚さ方向Zにおける中央より下側の位置にする。これによって、拡張部42において支持部24に支持される部分(支持部24よりも下側の部分)の容積を小さくできるため、拡張部42において支持部24に支持される部分は、支持部24によってしっかりと支持される。そのため、拡張部42において支持部24に支持される部分は、穿刺部位tを適切に圧迫することができ、また、支持部24は、拡張部42が穿刺部位tから位置ずれすることを好適に抑制できる。ただし、孔部41を形成する位置は、図示の例に限定されない。例えば、孔部41は、拡張部42の厚さ方向Zにおける中央に形成されていてもよい。また、例えば、孔部41は、拡張部42の厚さ方向Zにおける中央よりも上側に形成されていてもよい。
図4に示すように、拡張部42は、拡張状態で、厚さ方向Zにおいて互いに対向する上面42aおよび底面42bと、長手方向Xにおいて互いに対向する第1側面42cおよび第2側面42dと、幅方向Yにおいて互いに対向する第3側面42eおよび第4側面42fと、孔部41を形成する孔部形成面42gと、を有している。図9に示すように、面42a〜42gによって、流体が注入される拡張空間45が形成される。
図6に示すように、拡張部42は、拡張部42が収縮し、かつ、支持部24が孔部41から取り出された状態で、穿刺部位t上に配置される。そのため、拡張部42を穿刺部位t上に配置する際、拡張部42および拡張部42の付近における第1部材21は、手Hの穿刺部位tの付近の凹凸に応じて変形し、手Hの体表に密着することができる。そのため、使用者は、拡張部42を容易に位置決めできる。また、止血を行う際は、孔部41には支持部24が挿入され、拡張部42が拡張される。この際、拡張部42の付近における第1部材21と支持部24とがオーバーラップする。これによって、拡張部42の付近におけるベルト部20の剛性が高まる。そのため、ベルト部20は、穿刺部位tから離れる方向に拡張部42が拡張するのを抑制し、拡張部42が穿刺部位tに圧迫力を付与するように拡張部42を支持できる。
拡張部42は、拡張部42が拡張した状態で、孔部41の空間を狭める。すなわち、拡張部42は、拡張部42が拡張した状態で、拡張部42が拡張する前の孔部41と比較し、孔部41を小さくする。これにより、拡張部42は、第2部材22の支持部24が孔部41に配置された状態で、穿刺部位tを押圧しつつ、支持部24を固定できるため、支持部24の位置ズレを防止しつつ、適切に穿刺部位tを押圧できる。
拡張部42は、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)のようなポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)のようなポリエステル、ポリ塩化ビニリデン、シリコーン、ポリウレタン、ポリアミドエラストマー、ポリウレタンエラストマー、ポリエステルエラストマー等の各種熱可塑性エラストマー、あるいはこれらを任意に組み合わせたもの(ブレンド樹脂、ポリマーアロイ、積層体等)等によって形成できる。
次に、注入ポート43について説明する。
図4に示すように、注入ポート43は、拡張部42の上面42aに配置されている。注入ポート43は、図2Cに示すように、平面視において、マーカー部44と重ならない位置に配置されている。ただし、拡張部42において注入ポート43を配置する位置は、上記に限定されない。例えば、注入ポート43は、第1側面42c、第2側面42d、第3側面42e、または、第4側面42f(図4参照)に配置されていてもよい。
注入ポート43には、逆止弁(図示せず)が配置されている。注入ポート43にシリンジの先端部(図示省略)が挿入されることによって、注入ポート43内の逆止弁が開かれる。逆止弁を開いた状態でシリンジの押し子が押されることにより、シリンジ内の流体が、拡張部42の拡張空間45に注入される。拡張部42の拡張空間45に流体が注入されることにより、拡張部42は拡張する。
注入ポート43にシリンジの先端部が挿入され、逆止弁を開いた状態でシリンジの押し子が引かれることにより、拡張部42内の流体が、シリンジの内部空間に排出される。したがって、使用者は、止血器具10を使用して止血を行っている最中に、患者の状態に合わせて拡張部42を収縮させて圧迫力を調節し、血管が閉塞することを抑制できる。
次に、マーカー部44について説明する。
図9に示すように、マーカー部44は、拡張部42の底面42bにおいて拡張空間45に臨む側の略中央部に配置されている。ただし、拡張部42においてマーカー部44を配置する位置は、上記に限定されない。例えば、マーカー部44は、底面42bにおいて体表と接触する側の略中央部に配置されていてもよいし、上面42aにおいて拡張空間45に臨む側(または反対側)の略中央部に配置されていてもよい。
図2Cに示すように、第1部材21は、少なくとも押圧部40のマーカー部44の周囲において透過性を有している。ここで、「透過性」とは、光を透過することにより、物体を隔てた内面側を外面側から視認が可能であることを意味する。すなわち、第1部材21を厚さ方向Zから平面視した際に、第1部材21において少なくともマーカー部44と重なる部分およびその周辺は、透明、半透明または有色透明である。また、拡張部42は、少なくともマーカー部44の周囲において、透過性を備えている。すなわち、拡張部42を厚さ方向Zから平面視した際に、拡張部42において少なくともマーカー部44と重なる領域およびその周辺は、透明、半透明または有色透明である。そのため、使用者は、支持部24が押圧部40の孔部41から取り出された状態で、穿刺部位tおよびマーカー部44を視認でき、マーカー部44を穿刺部位tに容易に位置合わせすることができる。
図2Cに示すように、支持部24は、支持部24の移動方向d1と交差する方向において少なくともマーカー部44が設けられている位置に、支持部24の移動方向d1に沿って形成された透過性を備える領域Bを有する。すなわち、領域Bは、支持部24において幅方向Yの少なくともマーカー部44が設けられている位置に、長手方向Xに沿って形成されており、領域Bは、透明、半透明または有色透明である。そのため、使用者は、マーカー部44が穿刺部位tに位置合わせされていることを確認しながら、支持部24を孔部41に挿入することができる。そのため、支持部24を移動させることによって押圧部40が不用意に位置ずれすることを抑制できる。
図4に示すように、マーカー部44は、透明な中心部と、その中心部を囲む有色の線状の枠部と、から構成されることが好ましい。これにより、使用者は、マーカー部44の透明な中心部を介して穿刺部位tを確認しつつ、穿刺部位tにマーカー部44を配置することができる。そのため、術者は、マーカー部44を利用し、穿刺部位tに拡張部42の中央部を簡便に配置することができる。なお、マーカー部44は、術者が穿刺部位tに拡張部42の中央部を配置するために利用できる構成であれば、特に限定されない。例えば、マーカー部は、枠部を有さず、有色な中心部のみで形成されていてもよい。
マーカー部44の形状は、特に限定されず、例えば、円、三角形、四角形等が挙げられ、本実施形態では、四角形をなしている。
マーカー部44の材質は、特に限定されず、例えば、インキ等の油性着色料、色素を混練した樹脂等が挙げられる。
マーカー部44の色は、拡張部42を穿刺部位tに位置合わせすることができる色であれば特に限定されないが、緑色系が好ましい。緑色系にすることにより、使用者は、マーカー部44を血液や皮膚上で容易に視認することができるため、拡張部42を穿刺部位tに位置合わせすることがより容易となる。
拡張部42にマーカー部44を設ける方法は特に限定されないが、例えばマーカー部44を拡張部42に印刷する方法、マーカー部44を拡張部42に融着する方法、マーカー部44の片面に接着剤を塗布して拡張部42に貼り付ける方法等が挙げられる。
(引掛部)
図1に示すように、引掛部50は、紐状部材によって構成している。引掛部50の一の端部は、第1部材21に連結している。引掛部50の他の端部は、押圧部40に連結している。引掛部50は、指を挿通可能な空間51を形成する。図6に示すように、使用者は、親指f1等の指に引掛部50を引っ掛けた状態で手Hに押圧部40を配置することによって、押圧部40の配置作業を簡便に行うことができる。また、使用者は、親指f1等の指に引掛部50を引っ掛けた状態で固定部30の固定を行うことによって、止血器具10を患者の手Hに容易に装着できる。また、親指f1等の指に引掛部50を引っ掛けることによって、手Hに装着した止血器具10の位置ずれを抑制できる。
図1に示すように、引掛部50は、紐状部材によって構成している。引掛部50の一の端部は、第1部材21に連結している。引掛部50の他の端部は、押圧部40に連結している。引掛部50は、指を挿通可能な空間51を形成する。図6に示すように、使用者は、親指f1等の指に引掛部50を引っ掛けた状態で手Hに押圧部40を配置することによって、押圧部40の配置作業を簡便に行うことができる。また、使用者は、親指f1等の指に引掛部50を引っ掛けた状態で固定部30の固定を行うことによって、止血器具10を患者の手Hに容易に装着できる。また、親指f1等の指に引掛部50を引っ掛けることによって、手Hに装着した止血器具10の位置ずれを抑制できる。
なお、引掛部50の構成は、指に引っ掛けることが可能であれば特に限定されない。例えば、引掛部50の両端部は、第1部材21に連結されていてもよいし、押圧部40に連結されていてもよい。
引掛部50は、弾性材料によって構成することが好ましい。そのような材料としては、特に限定されないが、例えば、シリコーンゴム等が挙げられる。
(使用例)
次に、図5〜図9を参照して、止血器具10の使用例を説明する。
次に、図5〜図9を参照して、止血器具10の使用例を説明する。
使用者は、止血を開始するに際し、図5及び図6に示すように、支持部24が押圧部40の孔部41から取り出された状態で、止血器具10の押圧部40の中央部を穿刺部位tに重ねるように配置する。第1部材21は可撓性を有し、かつ、拡張部42は収縮しているため、仮に穿刺部位tの周辺に凹凸が存在していても、使用者は、穿刺部位tの表面に密着するように拡張部42および拡張部42の付近の第1部材21を手Hの体表に押し当てることができる。そのため、使用者は、押圧部40を手Hに対して容易に位置決めできる。また、この際、使用者は、マーカー部44と穿刺部位tの位置を確認することにより、押圧部40の中央部を穿刺部位tに容易に配置することができる。また、使用者は、親指f1等の指に引掛部50を引っ掛けた状態で手Hへの押圧部40の配置作業を行うことによって、押圧部40の配置を容易に行うことができる。
次に、使用者は、固定部30の第1固定部31と第2固定部32とを連結して、止血器具10を患者の手Hに装着する。この際、使用者は、親指f1等の指に引掛部50を引っ掛けた状態で固定部30の固定を行うことによって、止血器具10を患者の手Hに容易に装着できる。
次に、使用者は、図7に示すように、第2部材22の支持部24を第1部材21に対して相対的に移動させて、支持部24を押圧部40の孔部41に挿入する。この際、使用者は、マーカー部44が穿刺部位tに位置合わせされていることを確認しながら、支持部24を孔部41に挿入することができる。
次に、使用者は、注入ポート43にシリンジの先端部(図示省略)を挿入して、押圧部40の拡張部42を拡張させる。これによって、拡張部42は、穿刺部位tに向かって圧迫力を付与する。この際、支持部24と押圧部40とが周方向にオーバーラップする。これによって、押圧部40の付近におけるベルト部20の剛性が高まる。そのため、ベルト部20は、押圧部40が穿刺部位tから離間するのを抑制し、押圧部40が穿刺部位tに向かって圧迫力を付与するように押圧部40を支持できる。また、拡張部42が拡張することによって、孔部41は、狭まる。これによって、拡張部42は支持部24を固定できるため、止血器具10は、支持部24の位置ズレを抑制できる。
次に、使用者は、図8に示すように、穿刺部位tに対して拡張部42が圧迫力を付与した状態を維持しながら、イントロデューサーのシースチューブ等の医療用長尺体Sを穿刺部位tから抜去する。
次に、使用者は、注入ポート43にシリンジの先端部(図示省略)を挿入して、拡張部42をさらに拡張させる。なお、使用者は、止血の進行具合や経過時間に応じて拡張部42への流体の注入量を調整することによって、拡張部42の穿刺部位tへの圧迫力を調整してもよい。
使用者は、止血が完了したら、拡張部42を収縮させた後、第1固定部31と第2固定部32との連結を解除して、止血器具10を手Hから取り外す。なお、止血器具10を取り外す際に、拡張部42を収縮させなくてもよい。
以上、止血器具10の使用例を説明したが、止血器具10の使用方法は上記に限定されない。例えば、止血器具10は、イントロデューサーのシースチューブ等の医療用長尺体Sを穿刺部位tから抜去した後に、手Hに取り付けられてもよい。
(作用)
以上のように、本実施形態に係る止血器具10は、手Hの穿刺部位tを覆うように装着可能なベルト部20と、穿刺部位tにベルト部20を固定する固定部30と、ベルト部20に配置され、穿刺部位tを押圧する押圧部40と、を備えている。ベルト部20は、可撓性を有し、押圧部40が配置される第1部材21と、第1部材21と接続しており、第1部材21に対して相対的に移動可能な第2部材22と、を有している。押圧部40は、第2部材22が第1部材21に対して相対的に移動した際、第2部材22を挿入可能な孔部41を備える。
以上のように、本実施形態に係る止血器具10は、手Hの穿刺部位tを覆うように装着可能なベルト部20と、穿刺部位tにベルト部20を固定する固定部30と、ベルト部20に配置され、穿刺部位tを押圧する押圧部40と、を備えている。ベルト部20は、可撓性を有し、押圧部40が配置される第1部材21と、第1部材21と接続しており、第1部材21に対して相対的に移動可能な第2部材22と、を有している。押圧部40は、第2部材22が第1部材21に対して相対的に移動した際、第2部材22を挿入可能な孔部41を備える。
上記止血器具10では、押圧部40を手Hの体表上に配置する際は、支持部24が孔部41から取り出されている。第2部材22が押圧部40の孔部41から取り出された状態では、押圧部40の付近における第1部材21は、可撓性を有する。そのため、使用者が押圧部40を手Hの体表上に配置する際、仮に穿刺部位tの付近に凹凸が存在していても、押圧部40の付近における第1部材21は、穿刺部位tの付近の凹凸に応じて容易に変形できる。そのため、使用者は、押圧部40を手Hに対して容易に位置決めできる。また、止血が行われる際は、支持部24は、孔部41に挿入される。第2部材22が孔部41に挿入された状態では、第1部材21と第2部材22とがオーバーラップする。これによって、押圧部40の付近におけるベルト部20の剛性が高まる。そのため、ベルト部20は、押圧部40が穿刺部位tから離間するのを抑制し、押圧部40が穿刺部位tに向かって圧迫力を付与するように、押圧部40を支持できる。したがって、止血器具10は、押圧部40の位置決めを容易に行うことができ、かつ、押圧部40が穿刺部位tに向って圧迫力を付与するように押圧部40を支持できる。
また、押圧部40は、流体の注入により拡張可能な拡張部42を有している。拡張部42は、拡張部42が拡張した状態で、孔部41の空間を狭める。すなわち、拡張部42は、拡張部42が拡張した状態で、拡張部42が拡張する前の孔部41の空間と比較して孔部41の空間を小さくする。これにより、拡張部42は、第2部材22が孔部41に配置された状態で、穿刺部位tを押圧しつつ、第2部材22を固定できるため、第2部材22の位置ズレを防止しつつ、適切に穿刺部位tを押圧できる。
また、第2部材22は、第1部材21に固定されたレール部23と、レール部23に接続されるとともにレール部23に沿って移動可能な支持部24と、を備えている。支持部24は、第1部材21に対して相対的に移動し、孔部41に配置可能であるとともに、第1部材21よりも剛性の高い。そのため、押圧部40の位置決めを容易に行い、かつ、押圧部40が穿刺部位tに向って圧迫力を付与するように押圧部40を支持するという効果を、より容易に実現することができる。また、使用者は、支持部24をレール部23に沿って移動させるという簡便な操作で、支持部24を孔部41に挿入できる。
また、第2部材22は、レール部23に接続された湾曲部25を有する。そのため、止血器具10は、湾曲部25を体表面にフィットさせることで、止血器具10の位置ずれを抑制できる。
また、レール部23は、支持部24及び湾曲部25よりも柔軟である。そのため、使用者は、患者に止血器具10を装着する際、レール部23を変形させることで、湾曲部25が体表面にフィットするように湾曲部25の位置を調整できる。そのため、使用者は、止血器具10を容易に手Hに取り付けることができる。
また、止血器具10は、第1部材21又は押圧部40の少なくとも一方と連結し、指を挿通可能な空間51を形成する引掛部50を備えている。使用者は、親指f1等の指に引掛部50を引っ掛けた状態で手Hへの押圧部40の配置作業を行うことによって、押圧部40の配置を容易に行うことができる。また、使用者は、親指f1等の指に引掛部50を引っ掛けた状態で固定部30の固定を行うことによって、止血器具10を患者の手Hに容易に装着できる。また、親指f1等の指に引掛部50を引っ掛けることによって、引掛部50は、装着した止血器具10の位置ずれを抑制できる。
また、押圧部40は、押圧部40を穿刺部位tに位置合わせするためのマーカー部44を備えている。押圧部40及び第1部材21は、少なくともマーカー部44の周囲において透過性を有している。支持部24は、支持部24の移動方向d1と交差する方向において少なくともマーカー部44が配置されている位置に、支持部24の移動方向d1に沿って形成された透過性を備える領域Bを有する。そのため、使用者は、マーカー部44によって押圧部40を穿刺部位tに対して容易に位置合わせできる。また、使用者は、マーカー部44を穿刺部位tに位置合わせした後に、マーカー部44が穿刺部位tに位置合わせされていることを確認しながら、支持部24を孔部41に挿入することができる。そのため、止血器具10は、支持部24を移動させる際に、押圧部40が不用意に位置ずれすることを抑制できる。
<変形例1>
図10A〜図11は、上記実施形態の変形例1に係る止血器具100の説明に供する図である。
図10A〜図11は、上記実施形態の変形例1に係る止血器具100の説明に供する図である。
変形例1に係る止血器具100は、ベルト部120の湾曲部125が移動可能である点で上記実施形態に係る止血器具10と相違する。以下、変形例1に係る止血器具100について説明する。なお、変形例1に係る止血器具100は、ベルト部120以外の構成については上記実施形態に係る止血器具10と同一であるため、同一の符号を付し、その説明を省略する。
(ベルト部)
図10Aに示すように、ベルト部120は、可撓性を有するとともに押圧部40が配置される第1部材21と、第1部材21と接続しており、第1部材21に対して相対的に移動可能な第2部材122と、を有している。第1部材21は、上記実施形態に係る止血器具10の第1部材21と同一であるため、その説明を省略する。以下、第2部材122について詳述する。
図10Aに示すように、ベルト部120は、可撓性を有するとともに押圧部40が配置される第1部材21と、第1部材21と接続しており、第1部材21に対して相対的に移動可能な第2部材122と、を有している。第1部材21は、上記実施形態に係る止血器具10の第1部材21と同一であるため、その説明を省略する。以下、第2部材122について詳述する。
図10Aに示すように、第2部材122は、第1部材21に固定された第1レール部123と、第1レール部123に固定された第2レール部124と、第1レール部123に接続されるとともに第1レール部123に沿って移動可能な支持部24と、第2レール部124に接続されるとともに第2レール部124に沿って移動可能な湾曲部125と、可撓性を備える長尺の帯状部材26と、を有している。
第1レール部123の構成は上記実施形態に係る止血器具10のレール部23と同一であり、支持部24は、上記実施形態に係る止血器具10の支持部24と同一であり、帯状部材26は、上記実施形態に係る止血器具10の帯状部材26と同一であるため、その説明を省略する。以下、第2レール部124及び湾曲部125について説明する。
まず、第2レール部124について説明する。
図10Aに示すように、第2レール部124は、支持部24が第1部材21に対して相対的に移動するのと独立して湾曲部125を移動させることができる(図中矢印d2で示す)。第2レール部124は、第1部材21の長手方向Xに、湾曲部125を移動可能である。そのため、使用者は、患者の手Hの大きさに応じて湾曲部125の長手方向Xにおける位置を調整することによって、湾曲部125を手Hの小指球等の体表にフィットさせることができる。
図10Aに示すように、第2レール部124は、第1部材21の長手方向Xに延びる長尺形状を有している。
第2レール部124は、第1レール部123の内面側に固定されている。図10Bに示すように、第2レール部124の一の端部124aは、第2レール部124の他の領域より厚さ(厚さ方向Zの寸法)が大きい。そのため、第2レール部124の一の端部124aが、後述する湾曲部125の突起125dと係合することによって、止血器具100は、第2レール部124の一の端部124a側から湾曲部125が脱落するのを防止できる。ただし、第2レール部124の厚さは、長手方向Xに沿って一定であってもよい。
図11に示すように、第2レール部124は、湾曲部125が第2レール部124から脱落せず、かつ、湾曲部125が第2レール部124に沿って移動できるように、湾曲部125と係合する断面形状を有している。図11に示すように、第2レール部124は、本実施形態では、長手方向Xと交差する断面において、厚さ方向Zに離間して対向する一対の矩形部124c、124dと、一対の矩形部124c、124dの幅方向Yの略中央において一対の矩形部124c、124d同士を連結する連結部124eと、を有している。すなわち、第2レール部124は、H字を90度回転させた断面形状を有している。ただし、第2レール部124の断面形状は、湾曲部125が第2レール部124から脱落せず、かつ、湾曲部125が第2レール部124に沿って移動可能な形状であれば特に限定されない。
第2レール部124は、上記実施形態に係る止血器具10のレール部23と同様の材料によって形成できる。なお、第1レール部123と第2レール部124の構成材料は、同一であっても異なっていてもよい。また、第1レール部123の幅および厚さと第2レール部124の幅および厚さは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
次に、湾曲部125について説明する。
図10Aに示すように、湾曲部125は、側面視において円弧部125aと、円弧部125aに連なるとともに、長手方向Xに延在する直線部125bと、を有している。
円弧部125aは、止血器具100が手Hに装着された状態で、手Hの小指球等の体表にフィットすることができる。
図11に示すように、直線部125bの外面側(第1レール部123に臨む面)には、第2レール部124を挿通可能な溝部125cが形成されている。図10Bに示すように、溝部125cは、長手方向Xに沿って延在している。
直線部125bは、第2レール部124の端部124aに引っ掛かるように、第2レール部124に向かって突出する突起125dを有している。
湾曲部125は、上記実施形態に係る止血器具10の湾曲部25と同様の材料によって形成できる。
(作用)
以上、変形例1に係る止血器具100によれば、第2部材122は、第1部材21に対して相対的に移動した際に、孔部41に挿入可能な支持部24と、支持部24が第1部材21に対して相対的に移動するのと独立して移動可能な湾曲部125と、を有する。そのため、使用者は、患者の手Hの大きさに応じて湾曲部125を移動させて、湾曲部125を手Hにフィットさせることができる。
以上、変形例1に係る止血器具100によれば、第2部材122は、第1部材21に対して相対的に移動した際に、孔部41に挿入可能な支持部24と、支持部24が第1部材21に対して相対的に移動するのと独立して移動可能な湾曲部125と、を有する。そのため、使用者は、患者の手Hの大きさに応じて湾曲部125を移動させて、湾曲部125を手Hにフィットさせることができる。
<変形例2>
図12A〜図12Cは、上記実施形態の変形例2に係る止血器具200の説明に供する図である。なお、図12Cでは、帯状部材26は省略している。
図12A〜図12Cは、上記実施形態の変形例2に係る止血器具200の説明に供する図である。なお、図12Cでは、帯状部材26は省略している。
変形例2に係る止血器具200は、湾曲部25が支持部24と連動して移動可能である点で上記実施形態に係る止血器具10および変形例1に係る止血器具100と相違する。以下、変形例2に係る止血器具200について説明する。なお、変形例2に係る止血器具200は、第2部材22が湾曲部25と支持部24とを連結する連結部材227を有する点以外については、上記実施形態に係る止血器具10と同一である。そのため、連結部材227以外の構成については、上記実施形態に係る止血器具10と同一の符号を付し、その説明を省略する。
(連結部材)
図12Aに示すように、連結部材227は、長手方向Xに延在する長尺形状を有している。連結部材227の一の端部227aは、湾曲部25に固定されている。連結部材227の他の端部227bは、支持部24に固定されている。
図12Aに示すように、連結部材227は、長手方向Xに延在する長尺形状を有している。連結部材227の一の端部227aは、湾曲部25に固定されている。連結部材227の他の端部227bは、支持部24に固定されている。
図12Aに示すように、連結部材227の内面側(レール部23に臨む面)には、レール部23を挿通可能な溝部227cが形成されている。溝部227cは、長手方向Xに沿って延在している。溝部227cは、上記実施形態に係る止血器具10の溝部24a(図3参照)と同様に、長手方向Xと交差する断面において、レール部23に係合する形状を有する。
図12A及び図12Bに示すように、支持部24が第1部材21に対して相対的に移動する際に、連結部材227および湾曲部25が支持部24の移動に連動して移動する。図12Aに示すように、支持部24が孔部41に挿入されていない状態では、湾曲部25は手Hから離間している。図12Bに示すように、第2部材22の支持部24が孔部41に挿入された状態では、湾曲部25は手Hに接近する。そのため、使用者は、支持部24を孔部41に挿入するという簡便な操作で、湾曲部25を手Hにフィットさせることができる。
連結部材227は、支持部24及び湾曲部25よりも柔軟である(剛性が低い)。そのため、連結部材227は、レール部23とともに変形できる。そのため、連結部材227は、支持部24および湾曲部25の位置に応じて、レール部23とともに変形できる。
図12Bに示すように、連結部材227の厚さh3は、支持部24の厚さh2よりも小さい。また、図12Cに示すように、連結部材227の幅w3は、連結部材227の高さh3と同程度であり、支持部24の幅w2よりも十分に小さい。そのため、連結部材227は、支持部24と比較して剛性を低く構成できる。ただし、連結部材227の他の部材に対する相対的な大きさは、図示の例に限定されない。
連結部材227は、連結部材227を支持部24及び湾曲部25よりも柔軟に構成する観点から、支持部24及び湾曲部25よりも硬度の低い材料によって構成することが好ましい。そのような材料としては、特に限定されないが、例えば、上記実施形態に係る止血器具10のレール部23と同様の材料が挙げられる。
連結部材227は、特に限定されないが、上記実施形態に係る止血器具10のレール部23と同一の材料によって形成できる。
(作用)
以上、変形例2に係る止血器具200では、第2部材22は、第1部材21に対して相対的に移動して孔部41に挿入可能な支持部24と、支持部24が第1部材21に対して相対的に移動するのと連動して移動可能な湾曲部25を備える。そのため、使用者は、支持部24を孔部41に挿入するという簡便な操作で、湾曲部25を手Hにフィットさせることができる。
以上、変形例2に係る止血器具200では、第2部材22は、第1部材21に対して相対的に移動して孔部41に挿入可能な支持部24と、支持部24が第1部材21に対して相対的に移動するのと連動して移動可能な湾曲部25を備える。そのため、使用者は、支持部24を孔部41に挿入するという簡便な操作で、湾曲部25を手Hにフィットさせることができる。
以上、実施形態及び変形例を通じて本発明に係る止血器具を説明したが、本発明は明細書において説明した内容のみに限定されるものでなく、特許請求の範囲の記載に基づいて適宜変更することが可能である。
例えば、上記実施形態および変形例1、2では、左手の甲に形成した穿刺部位を止血するための止血器具を例示したが、本発明に係る止血器具は、右手の甲に形成された穿刺部位、右手の掌、左手の掌に形成された穿刺部位、手首に形成された穿刺部位、または、脚に形成された穿刺部位を止血する器具として構成してもよい。
また、例えば、上記実施形態および変形例1、2では、拡張部に注入部が設けられている形態を説明したが、拡張部には注入部が設けられていなくてもよい。拡張部に注入部が設けられていない場合、例えば、拡張部は、止血に使用される前の製造段階で、予め所定の大きさまで拡張した状態で準備することができる。この場合、孔部の空間は、第2部材を挿通可能な大きさに形成する。
また、例えば、上記実施形態および変形例1、2では、押圧部は、拡張部を有する例を説明した。しかし、押圧部の構成は、穿刺部位を押圧するとともに、第2部材が第1部材に対して相対的に移動した際、第2部材を挿入可能な孔部を備える限り特に限定されない。例えば、押圧部は、面圧を付与するように手に対して押し込まれるプラスチック等の樹脂材料やゲル等で構成された部材、時間経過に応じて含水率が低下して圧迫力を徐々に減少させるゲルを含む部材、スポンジ状の物質等の弾性材料、綿(わた)のような繊維の集合体、金属、所定の立体形状を備える部材(球状、楕円体、三角錐等)、これらを適宜組み合わせたもの等で構成することも可能である。
また、例えば、上記実施形態および変形例1、2では、第2部材が、湾曲部および帯状部材を有する例を説明した。しかし、第2部材は、湾曲部を有していなくてもよい。また、第2部材は、帯状部材を有していなくてもよい。第2部材が帯状部材を有していない場合、止血器具を装着する際は、第1部材の端部と、湾曲部の端部とを固定部で連結してもよい。
また、上記実施形態および変形例1、2では、第2部材の支持部が押圧部の孔部に挿入される例を説明した。しかし、第2部材において押圧部の孔部に挿入されるのは、支持部に限定されない。第2部材は、第2部材の少なくとも一部が押圧部の孔部に挿入可能であればよい。
また、上記実施形態および変形例1、2では、第2部材の支持部をレール部に沿って移動させる例を説明した。しかし、第2部材を第1部材に対して相対的に移動させる方法は、特に限定されない。例えば、支持部は、第1部材の幅方向の両縁に沿って形成された縦壁部の間に配置され、支持部は、縦壁部に沿って移動してもよい。
10、100、200 止血器具、
20、120 ベルト部、
21 第1部材、
22、122 第2部材、
23 レール部、
24 支持部、
25、125 湾曲部、
30 固定部、
40 押圧部、
41 孔部、
42 拡張部、
44 マーカー部、
50 引掛部、
51 空間、
B 支持部において透過性を備える領域、
H 手(肢体)、
X 第1部材の長手方向、
Y 第1部材の幅方向
Z 第1部材の厚さ方向、
d1 支持部の移動方向、
t 穿刺部位(止血すべき部位)。
20、120 ベルト部、
21 第1部材、
22、122 第2部材、
23 レール部、
24 支持部、
25、125 湾曲部、
30 固定部、
40 押圧部、
41 孔部、
42 拡張部、
44 マーカー部、
50 引掛部、
51 空間、
B 支持部において透過性を備える領域、
H 手(肢体)、
X 第1部材の長手方向、
Y 第1部材の幅方向
Z 第1部材の厚さ方向、
d1 支持部の移動方向、
t 穿刺部位(止血すべき部位)。
Claims (9)
- 肢体の止血すべき部位を覆うように装着可能なベルト部と、
前記止血すべき部位に前記ベルト部を固定する固定部と、
前記ベルト部に配置され、前記止血すべき部位を押圧する押圧部と、を備え、
前記ベルト部は、可撓性を有し、前記押圧部が配置される第1部材と、前記第1部材と接続しており、前記第1部材に対して相対的に移動可能な第2部材と、を有し、
前記押圧部は、前記第2部材が前記第1部材に対して相対的に移動した際、前記第2部材を挿入可能な孔部を備える、止血器具。 - 前記押圧部は、流体の注入により拡張可能な拡張部を有し、
前記拡張部は、前記拡張部が拡張した状態で、前記孔部の空間を狭める、請求項1に記載の止血器具。 - 前記第2部材は、前記第1部材に固定されたレール部と、前記レール部に接続し、前記レール部に沿って移動可能な支持部と、を備え、
前記支持部は、前記第1部材に対して相対的に移動し、前記孔部に配置可能であるとともに、前記第1部材よりも剛性が高い、請求項1または請求項2に記載の止血器具。 - 前記第2部材は、前記レール部に接続された湾曲部を有する、請求項3に記載の止血器具。
- 前記レール部は、前記支持部及び前記湾曲部よりも柔軟である、請求項4に記載の止血器具。
- 前記第1部材又は前記押圧部の少なくとも一方と連結し、指を挿通可能な空間を形成する引掛部を備える、請求項1〜5のいずれか一項に記載の止血器具。
- 前記押圧部は、前記押圧部を前記止血すべき部位に位置合わせするためのマーカー部を備え、
前記押圧部及び前記第1部材は、少なくとも前記マーカー部の周囲において透過性を有し、
前記支持部は、前記支持部の移動方向と交差する方向において少なくとも前記マーカー部が設けられている位置に、前記移動方向に沿って形成された透過性を備える領域を有する、請求項3〜5のいずれか一項に記載の止血器具。 - 前記第2部材は、前記第1部材に対して相対的に移動した際に、前記孔部に挿入可能な支持部と、前記支持部が前記第1部材に対して相対的に移動するのと独立して移動可能な湾曲部を備える、請求項1〜7のいずれか一項に記載の止血器具。
- 前記第2部材は、前記第1部材に対して相対的に移動した際に、前記孔部に挿入可能な支持部と、前記支持部が前記第1部材に対して相対的に移動する際、前記支持部の移動に連動して移動する湾曲部を備える、請求項1〜7のいずれか一項に記載の止血器具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018145877A JP2020018686A (ja) | 2018-08-02 | 2018-08-02 | 止血器具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018145877A JP2020018686A (ja) | 2018-08-02 | 2018-08-02 | 止血器具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020018686A true JP2020018686A (ja) | 2020-02-06 |
Family
ID=69589264
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018145877A Pending JP2020018686A (ja) | 2018-08-02 | 2018-08-02 | 止血器具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2020018686A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10702281B2 (en) | 2016-07-18 | 2020-07-07 | Merit Medical Systems, Inc. | Inflatable radial artery compression device |
USD911516S1 (en) | 2018-06-19 | 2021-02-23 | Merit Medical Systems, Inc. | Hemostasis device |
CN114041965A (zh) * | 2021-11-17 | 2022-02-15 | 李家童 | 一种心内科按压止血装置 |
US11284905B2 (en) | 2017-11-03 | 2022-03-29 | Merit Medical Systems, Inc. | Hemostasis devices and methods of use |
US11553925B2 (en) | 2018-04-11 | 2023-01-17 | Merit Medical Systems, Inc. | Inflatable compression device |
-
2018
- 2018-08-02 JP JP2018145877A patent/JP2020018686A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10702281B2 (en) | 2016-07-18 | 2020-07-07 | Merit Medical Systems, Inc. | Inflatable radial artery compression device |
US11344318B2 (en) | 2016-07-18 | 2022-05-31 | Merit Medical Systems, Inc. | Inflatable radial artery compression device |
US11284905B2 (en) | 2017-11-03 | 2022-03-29 | Merit Medical Systems, Inc. | Hemostasis devices and methods of use |
US11553925B2 (en) | 2018-04-11 | 2023-01-17 | Merit Medical Systems, Inc. | Inflatable compression device |
USD911516S1 (en) | 2018-06-19 | 2021-02-23 | Merit Medical Systems, Inc. | Hemostasis device |
CN114041965A (zh) * | 2021-11-17 | 2022-02-15 | 李家童 | 一种心内科按压止血装置 |
CN114041965B (zh) * | 2021-11-17 | 2024-01-23 | 周珏珉 | 一种心内科按压止血装置 |
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