JP2012010825A - 止血器具 - Google Patents

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遼 岡村
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和田  哲
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Abstract

【課題】 帯体の皮膚への密着面積が少ない状態で止血器具を装着することができ、長時間装着しても帯体が密着している部分の皮膚の炎症を起こしにくい止血器具を提供する
【解決手段】 本発明の通気手段を設けた止血器具1は、肢体の止血すべき部位に巻き付けるための帯体2と、前記帯体より硬質な材料で構成された湾曲板4と、帯体2を肢体に巻き付けた状態で固定する面ファスナー3(固定手段)と、帯体2に連結された、流体を注入することにより拡張するバルーン5と、バルーン5を止血すべき部位に位置合わせするためのマーカー7とを備え、帯体2、面ファスナー3、湾曲板4に通気孔22(通気手段)が設けられる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、穿刺部位を圧迫して止血する止血器具に関する。
腕または脚に形成された穿刺部位に導入されたイントロデューサーシースの内腔を介してカテーテル等を経皮的に血管等の病変部に挿入して治療・検査などを行った場合、そのイントロデューサーシースを抜去した後の穿刺部位を止血する必要がある。この止血を行うために、腕または脚の穿刺部位に巻き付けるための帯体と、このベルトを穿刺部位に巻き付けた状態で固定する固定手段と、流体を注入することにより拡張し、穿刺部位を圧迫するバルーンとを備えた止血器具が知られている(例えば、特許文献1参照)。
このような止血器具では、腕または脚の穿刺部位に巻き付けた帯体を固定手段によってしっかり固定することにより、穿刺部位を圧迫するバルーンの圧力を維持するので、帯体は皮膚に密着している。この止血器具を装着している時間は、カテーテル等のサイズにより、数時間から10時間に及ぶことがある。このため、
帯体が密着している部分の皮膚が蒸れて炎症を起こしやすくなるという問題があった。
特許第3974467号公報
本発明は、帯体の皮膚への密着面積が少ない状態で止血器具を装着することができ、長時間装着しても帯体が密着している部分の皮膚の炎症を起こしにくい止血器具を提供することを目的とする。
このような目的は、下記(1)〜(6)の本発明により達成される。
(1)肢体の止血すべき部位に巻き付ける可撓性を有する帯体と、その帯体を肢体に巻き付けた状態で固定する固定手段と、前記帯体より硬質な材料で構成され、その少なくとも一部が内周側に向かって湾曲した湾曲板と、湾曲板の内側に設置され、流体を注入することにより拡張するバルーンと、湾曲板とそのバルーンとの間に、その少なくとも一部がバルーンと重なるように設置され、内部に充填された流体の圧力によりバルーンを押圧する、バルーンより小さく、湾曲板の帯体の長手方向の一端部付近に位置する補助バルーンと、バルーンを止血すべき部位に位置合わせするためのマーカとを備え、バルーンは、帯体に保持されている湾曲板の長手方向の一端側に片寄って位置していて、湾曲板に対し片寄った側のみが連結部を介して帯体に連結された止血器具において、帯体、固定手段、及び湾曲板の少なくとも一つに通気手段を設けたことを特徴とする通気手段を設けた止血器具。
(2)通気手段は、複数の通気孔であることを特徴とする(1)に記載の通気手段を設けた止血器具。
(3)通気手段は、複数の微細孔であることを特徴とする(1)又は(2)に記載の通気手段を設けた止血器具。
(4)通気手段は、前記帯体に設けられた複数の凸部又は凹部であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の通気手段を設けた止血器具。
(5)通気手段は、前記帯体に設けられたシボであることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の通気手段を設けた止血器具。
(6)通気手段は、前記帯体の枠組みを残した、複数の中抜き穴であることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載の通気手段を設けた止血器具。
本発明によれば、帯体の皮膚への密着面積が少ない状態で止血器具を装着することができ、長時間装着しても帯体が密着している部分の皮膚の炎症を起こしにくい止血器具を提供することができる。

本発明の通気手段を設けた止血器具の第1実施形態を示す底面図(手首に装着したときの内面側が見える状態)である。 図1に示す通気手段を設けた止血器具の使用状態を示す模式的断面図である。 本発明の通気手段を設けた止血器具の第2実施形態を示す底面図(手首に装着したときの内面側が見える状態)である。 図3に示す通気手段を設けた止血器具の使用状態を示す模式的断面図である。 本発明の通気手段を設けた止血器具の第3実施形態を示す底面図(手首に装着したときの内面側が見える状態)である。 図5に示す通気手段を設けた止血器具の使用状態を示す模式的断面図である。
以下、本発明の通気手段を設けた止血器具を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)に基づいて詳細に説明する。以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための物や方法を例示するものであって、構成材料の種類、構成条件等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
(第1実施形態)
図1は、本発明の通気手段を設けた止血器具の第1実施形態を示す底面図(手首に装着したときの内面側が見える状態)であり、図2は、図1に示す通気手段を設けた止血器具の第1実施形態の使用状態を示す模式的断面図である。
図1および図2に示す通気手段を設けた止血器具は、治療・検査などを行うカテーテル等を血管内に挿入する目的で手首500(肢体)に形成された穿刺部位510(止血すべき部位)に留置していたイントロデューサーシースを抜去した後、その穿刺部位510を止血するのに使用するものであり、手首500に巻き付けるための巾約40mmの帯体2と、帯体2を手首500に巻き付けた状態で固定する固定手段としての通気性材料からなる面ファスナー3と、湾曲板4と、バルーン5と、補助バルーン6と、マーカ7を備えている。
帯体2は、可撓性を有する帯状の部材である。図2に示すように、帯体2は、手首500の外周を一周するように巻き付けられ、その両端付近の部分を互いに重ね合わせるようにして、手首500に装着される。そして、帯体2は、この重ね合わせ部分が後述する面ファスナー3によって固定(接合)される。
帯体2には、図2に示したように、バルーン5と重なる部分を除き、複数の通気孔22が設けられている。
通気孔22のサイズは任意であるが、直径φ0.5〜15mmで、隣接する通気孔22の端部同志の間隔は0.5mm以上であることが好ましい。
帯体2の構成材料は、穿刺部位510を視認できる材料であれば特に限定されず、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)のようなポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)のようなポリエステル、ポリ塩化ビニリデン、シリコーン、ポリウレタン、ポリアミドエラストマー、ポリウレタンエラストマー、ポリエステルエラストマー等の各種熱可塑性エラストマー、あるいはこれらを任意に組み合わせたもの(ブレンド樹脂、ポリマーアロイ、積層体等)が挙げられる。
帯体2は、φ1μm程度の微細孔を有する発泡プラスチック等からなる通気性繊維質材料から構成することもできる。この通気性繊維質材料からなる帯体2にさらに通気孔を設けてもよい。
なお、帯体2は実質的に透明(可視光透過性)であることが好ましい。これにより、穿刺部位510を外側から確実に視認することができ、後述するマ−カ7を穿刺部位510に容易に位置合わせすることができる。
帯体2の中央部には、後述する湾曲板4を保持する湾曲板保持部21が形成されている。湾曲板保持部21は、外面側(または内面側)に別個の帯体の部材が融着(熱融着、高周波融着、超音波融着等)または接着(接着剤や溶媒による接着)等の方法により接合されることにより、二重になっており、それらの隙間に挿入された湾曲板4を保持する。
帯体2の図1中の左端付近の部分の内面側(図1の紙面の表側)には、一般にマジックテープ(登録商標)などと呼ばれる面ファスナー3の雄側(または雌側)31が設置(固定)されており、帯体2の図1中の右端付近の部分の外面側(図1の紙面の裏側)には、面ファスナー3の雌側(または雄側)32が設置(固定)されている。図2に示すように、この面ファスナー3の雄側31と雌側32とが接合することにより、帯体2が手首500に装着される。なお、帯体2を手首500に巻き付けた状態で固定する固定手段としては、面ファスナー3に限らず、例えば、スナップ、ボタン、クリップ、帯体2の端部を通す枠部材であっても良い。
湾曲板4は、帯体2の二重に形成された湾曲板保持部21の間に挿入されることにより帯体2に保持されている。
湾曲板4は、その少なくとも一部が内周側に向かって湾曲した形状をなしている。この湾曲板4は、帯体2よりも硬質な材料で構成されており、ほぼ一定の形状を保つようになっている。
湾曲板4の、後述するバルーン5と重ならない部分には、帯体2の通気孔22と貫通するように配置した通気孔(図示していない)を設けることが好ましい。
図1に示すように、第1実施形態では、湾曲板4は、帯体2の長手方向に長い形状をなしている。図2に示すように、この湾曲板4の長手方向の中央部41は、ほとんど湾曲せずに平板状になっており、この中央部41の両側には、それぞれ、内周側に向かって、かつ、帯体2の長手方向(手首500の周方向)に沿って湾曲した湾曲板42が形成されている。すなわち、湾曲板42の曲率半径R2は、中央部41の曲率半径R1(図示の構成では、R1は、ほぼ180°)より小さい。
湾曲板4の構成材料としては、穿刺部位510を視認できる材料であれば特に限定されず、例えば、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル(特に硬質ポリ塩化ビニル)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエンのようなポリオレフィン、ポリスチレン、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、ポリカーボネート、ABS樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリアセタール、ポリアクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、アイオノマー、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)のようなポリエステル、ブタジエン−スチレン共重合体、芳香族または脂肪族ポリアミド、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂等が挙げられる。
なお、湾曲板4は実質的に透明(可視光透過性)であることが好ましい。これにより、穿刺部位510を外側から確実に視認することができ、後述するマ−カ7を穿刺部位510に容易に位置合わせすることができる。
なお、湾曲板4は、中央部41のような湾曲していない部分を有さないもの、すなわち、その全長に渡り湾曲しているものであっても良い。
帯体2には、可撓性を有する材料で構成されたバルーン5が連結されている。バルーン5は、流体(空気等の気体もしくは液体)を注入することにより拡張し、手首500の穿刺部位510を圧迫する。
バルーン5は、帯体2に保持されている湾曲板4の長手方向の一端側に片寄って位置している。すなわち、図示の構成では、バルーン5は、湾曲板4の図2中のほぼ右半分側と重なるように位置している。
バルーン5の構成材料は、穿刺部位510を視認できる材料であれば特に限定されず、例えば、前述した帯体2の構成材料と同様のものを用いることができる。また、バルーン5は、帯体2と同質または同種の材料で構成されるのが好ましい。これにより、融着による帯体2との接合を容易に行うことができ、容易に製造することができる。
なお、バルーン5は実質的に透明(可視光透過性)であることが好ましい。これにより、穿刺部位510を外側から確実に視認することができ、後述するマ−カ7を穿刺部位510に容易に位置合わせすることができる。
バルーン5の構造は、例えば、前述したような材料からなるシート材の縁部を融着または接着等の方法によりシールして袋状に形成したものとすることができる。図示の構成では、バルーン5は、拡張していない状態では、四角形をなしている。
このようなバルーン5は、可撓性を有する連結部11を介して、帯体2に連結されている。第1実施形態では、バルーン5は、湾曲板4に対し片寄った側、すなわち、図2中の右側のみが連結部11を介して帯体2に連結されている。この連結部11は、その実質的な長さが比較的短くされ、これにより、バルーン5が湾曲板に対し片寄った位置に繁留される。なお、連結部11は、バルーン5と同材質で構成されているのが好ましい。
バルーン5の内面側、すなわち穿刺部位510と接触する面側(図1の紙面の表側)にはマーカ7が設けられている。バルーン5にこのようなマーカ7を設けることによって、バルーン5を穿刺部位510に容易に位置合わせすることができる。そして、バルーン5の位置ズレによる血液の漏れや血腫の発生が抑制される。
図1に示すように、マーカ7はバルーン5の中心部、すなわちバルーン5の四角形の対角線の交点を中心として設けることが好ましい。これにより、バルーン5の中心部を穿刺部510に位置合わせすることが可能であるため、バルーン5を拡張させた際に、バルーン5の押圧(圧迫)力が穿刺部位510に対して確実に作用する。
マーカ7の形状は、特に限定されず、例えば、円形、三角形、四角形等が挙げられ、図1では中抜きの円形をなしている。
なお、マーカ7はバルーン5の外面側、すなわちバルーン5の穿刺部位510と接触する面と反対側(図1の紙面の裏側)に設けても良い。
また、マーカ7をバルーン5に設けるのではなく、帯体2もしくは湾曲板4あるいは後述する補助バルーン6に設けても良い。この場合も、マーカ7がバルーン5の中心部に重なるように設けることが好ましい。
図1に示すように、バルーン5には、バルーン5内に流体を注入するための注入部8が接続されている。注入部8は、その基端部がバルーン5に接続され、その内腔がバルーン5の内部に連通する可撓性を有するチューブ81と、チューブ81の先端部に設置された袋体82と、袋体82に接続された管状のコネクタ83とで構成されている。
バルーン5を拡張(膨張)させる際には、コネクタ83にシリンジ(図示せず)の先端突出部を挿入し、このシリンジの押し子を押して、シリンジ内の流体を注入部8を介してバルーン5内に注入する。バルーン5内に流体を注入した後、コネクタ83からシリンジの先端突出部を抜去すると、コネクタ83に内蔵された逆止弁が閉じて流体の露出が防止され、バルーン5が膨張した状態が維持される。
図2に示すように、湾曲板4とバルーン5との間には、可撓性を有する材料で構成された補助バルーン6が、バルーン5と重なるようにして設けられている。この補助バルーン6は、バルーン5を押圧する押圧部材として機能するものである。
補助バルーン6は、内部に充填された流体の圧力により、図2中の矢印fで示すように、バルーン5をほぼ手首500の中心部520に向かう方向に押圧する。このような補助バルーン6からの押圧力を受けることにより、バルーン5は、図2中の矢印Fで示すように、穿刺部位510を上から下へ垂直な方向(手首500の表面に対して垂直な方向)ではなく、傾斜した方向(手首500の中心部520に向かうような方向)に押圧(圧迫)する。これにより、本発明は、穿刺部位510を上から下へ垂直な方向に押圧(圧迫)する場合と比べ、より優れた止血効果が得られる。
補助バルーン6の構成材料としては、穿刺部位510を視認できる材料であれば特に限定されず、例えば、前述した帯体2の構成材料と同様のものを用いることができる。そして、補助バルーン6は実質的に透明であることが好ましい。これにより、穿刺部位510を外側から確実に視認することができ、マ−カ7を穿刺部位510に容易に位置合わせすることができる。
また、第1実施形態では、補助バルーン6は、帯体2の長手方向についての幅がバルーン5よりも小さくされていることにより、その大きさがバルーン5よりも小さくなっており、バルーン5を局所的に押圧する。これにより、バルーン5から穿刺部位510への押圧力Fの方向をより確実に傾斜させることができる。
さらに、第1実施形態では、前述したように、湾曲板4は、バルーン5が片寄った側(図2中の右側)に、その中央部41よりも曲率半径が小さい湾曲部42を有している。そして、補助バルーン6は、湾曲板4の湾曲部42またはそれより図2中の右側の部分に(帯体2を介して)接触する。これにより、補助バルーン6が湾曲板4から受ける力の方向、換言すれば、補助バルーン6が(帯体2を介して)接触する部分の湾曲板4の法線方向は、手首500の中心部520に向かうような方向に傾斜することになる。その結果、押圧力fや押圧力Fの方向をより確実に傾斜させることができる。
また、第1実施形態では、バルーン5の一部と補助バルーン6の一部とは、互いに融着または接着等の方法により接合されている。そして、その接合部には、バルーン5の内部と補助バルーン6の内部とを連通する連通部(開口部)12が形成されている。これにより、前述したようにしてバルーン5に液体を注入すると、注入された流体の一部が連通部12を介して補助バルーン6内に流入し、バルーン5の拡張に伴って補助バルーン6が拡張する。これにより、1回の操作で両者を拡張させることができ、操作性に優れる。
このような補助バルーン6は、固着部13を介して、バルーン5の連結部11と同じ側(図2中の右側)で帯体2に連結されている。これにより、補助バルーン6がより容易かつ確実に傾斜した姿勢になるため、バルーン5に対する押圧力fが傾斜した方向(バルーン5をほぼ手首500の中心部520に向かわせるような方向)により作用し易くなり、より優れた止血効果が得られる。
なお、本発明ではバルーン5を押圧する押圧部材は、補助バルーン6に限らず、例えば、スポンジ状の物質、弾性材料、綿(わた)のような繊維の集合体、またはこれらの組み合わせなどによって形成されたパッドのような部材であっても良い。
次に、通気手段を設けた止血器具1の使用方法について説明する。
[1]
通気手段を設けた止血器具1を手首500に装着する前は、バルーン5および補助バルーン6は、拡張していない状態とされている。手首500の場合、通常、動脈への穿刺部位510は、手首500の内側(腱がある側)の親指側へ片寄った位置にある。通常、穿刺部位510にはイントロデューサーシースが留置されている。このイントロデューサーシースが留置されたままの状態の手首500に帯体2を巻き付け、バルーン5に設けられたマーカ7が穿刺部位510上に重なるようにバルーン5(帯体2)を位置合わせして、帯体2の両端部付近を面ファスナー3にて固定(接合)する。
この状態では、手首500の全周にわたって、帯体2とバルーン5が皮膚にゆるく接触した状態になっている。
[2]
通気手段を設けた止血器具1を手首500に装着した後、注入部8のコネクタ83にシリンジ(図示せず)を接続し、前述したようにして流体をバルーン5および補助バルーン6内に注入し、バルーン5および補助バルーン6を拡張させる。本発明では、このときの液体の注入量により、症例に応じて、バルーン5および補助バルーン6の拡張度合い、すなわち、穿刺部位510への圧迫力を容易に調整することができ、操作性に優れる。
この状態では、図2に示したように、バルーン5が手首500の穿刺部位510周辺の皮膚に接触し、帯体2が手首500の外周のほぼ下側半分の皮膚に接触しているが、帯体2は手首500の外周のほぼ上側半分の皮膚からは離間している。このため、バルーン5の拡張による穿刺部位510への圧迫力は、手首500の外周のほぼ下側半分の皮膚に接触している帯体2の部分が支えていることになるので、バルーン5の拡張前に比べると、帯体2は皮膚により強く密着している。
帯体2にはバルーン5を覆う部分を除いて通気孔が設けられており、又面ファスナー5は通気性材料からなるので、手首500の外周のほぼ下側半分の帯体2が接触している部分の皮膚に対しても十分な通気性が保たれている。
[3]
バルーン5および補助バルーン6を拡張させたら、コネクタ83からシリンジを離脱させる。そして穿刺部位510からイントロデューサーシースを抜去する。これにより、バルーン5および補助バルーン6は、拡張状態を維持し、穿刺部位510への圧迫状態が維持される(図2参照)。この状態では、バルーン5が穿刺部位510(およびその周辺)を局所的に押圧するとともに、バルーン5および補助バルーン6の拡張により、湾曲板4は、手首500の表面から離間して、手首500に接触し難くなる。これにより、穿刺部位510(およびその周辺)が集中して圧迫力を受けるので、止血効果が高いとともに、止血を必要としない他の血管や神経等を圧迫するのを回避することができ、手のしびれや血行不良などを生じるのを有効に防止することができる。
[4]
穿刺部位510からイントロデューサーシースを抜去した後、出血が止まったら、再びコネクタ83にシリンジを接続しバルーン5内の流体を排出し、次いで通気手段を設けた止血器具を手首500から取り外して止血を完了する。
止血の開始から完了までの止血時間は、用いるカテーテルのサイズにより、少ない場合でも2〜3時間、多い場合には10時間を超えるが、第1実施形態に係る通気孔22を設けた帯体2を使用すると、いかなる場合にも、帯体2と接触している部分の皮膚が蒸れて炎症を起こすことはない。
(第2実施形態)
図3は、本発明の通気手段を設けた止血器具の第2実施形態を示す底面図(手首に装着したときの内面側が見える状態)であり、図4は、図3に示す通気手段を設けた止血器具の第2実施形態の使用状態を示す模式的断面図である。
第2実施形態は、図1、図2に示す第1実施形態の複数の通気孔22の替りに、図3、図4に示す複数の円断面の凸部23を設けたこと以外は第1実施形態と同様である。
凸部23の円断面の直径はφ0.5〜15mmで、隣接する凸部23の端部同志の間隔は0.5mm以上であることが好ましい。
通気手段を設けた止血器具1の皮膚への接触面積の観点で、凸部23は、図4に示したように内側に突起していることが好ましいが、外側に突起、すなわち内側に対しては凹部となっていてもよい。
バルーン5が拡張した状態では、図4に示したように、バルーン5が手首500の穿刺部位510周辺の皮膚に接触し、帯体2が手首500の外周のほぼ下側半分の皮膚に接触しているが、帯体2は手首500の外周のほぼ上側半分の皮膚からは離間している。このため、バルーン5の拡張による穿刺部位510への圧迫力は、手首500の外周のほぼ下側半分の皮膚に接触している帯体2の部分の複数の凸部23が支えていることになる。
図4に示したように、手首500の外周のほぼ下側半分は、帯体2に設けられた複数の凸部23の頂部によって支えられており、各凸部23のまわりには空気が流通しており、又面ファスナー5は通気性材料からなるので、帯体2を取り付けた手首500の外周のほぼ下側半分の部分の皮膚に対しても十分な通気性が保たれている。
従って、止血の開始から完了までの止血時間は、用いるカテーテルのサイズにより、少ない場合でも2〜3時間、多い場合には10時間を超えるが、第3実施形態に係る凸部23を設けた帯体2を使用すると、いかなる場合にも、帯体2と接触している部分の皮膚が蒸れて炎症を起こすことはない。
図3、図4の凸部23の替りに、シボ加工により帯体2に凸凹のある幾何学模様を形成してもよい。
帯体2をφ1μm程度の微細孔を有する発泡プラスチック等からなる通気性繊維質材料から構成すると、第2実施例の通気手段を設けた止血器具の通気性はさらに向上する。
湾曲板4のバルーン5と重ならない部分には通気孔(図示していない)を設けてもよいが、この場合は、湾曲板4を保持する帯体2の部分の、湾曲板4に設けたそれぞれの通気孔に対応する位置にも凸部ではなく通気孔を設けることが好ましい。湾曲板4は帯体2によって保持されているが、この湾曲板4のバルーン5と重ならない部分に対応する帯体2の部分は、止血時のバルーン5を拡張させた状態では、図4のように手首500の皮膚から離間しているが、バルーン5を拡張させる前の状態では、この部分の帯体2と手首500の皮膚はゆるく接触しているからである。
(第3実施形態)
図3は、本発明の通気手段を設けた止血器具の第2実施形態を示す底面図(手首に装着したときの内面側が見える状態)であり、図6は、図5に示す通気手段を設けた止血器具の第3実施形態の使用状態を示す模式的断面図である。
第3実施形態は、図1、図2に示す第1実施形態の複数の通気孔22又は、図3、図4に示す複数の凸部23の替りに、図5、図6に示す帯体2に、巾方向両側に枠組24を残して抜き穴25a、25b、25cを設けたこと以外は第1実施形態及び第2実施形態と同様である。
帯体2の巾方向の両側に位置する枠組24の巾は、帯体2を手首に巻きつけてバルーン5を拡張したときに、帯体2が塑性変形しない程度に、抜き穴25a、25b、25cの巾より小さく設けることが好ましい。具体的には、枠組24の片側の巾は、材料にもよるが、2〜5mmが好ましい。
抜き穴25aの面積は面ファスナー31の面積より小さく設け、面ファスナー31を帯体2にしっかり固定できるようにする。抜き穴25cの面積についても同様に、面ファスナー32の面積より小さく設け、面ファスナー32を帯体2にしっかり固定できるようにする。
バルーン5が拡張した状態では、図6に示したように、バルーン5が手首500の穿刺部位510周辺の皮膚に接触し、帯体2は手首500の外周のほぼ上側半分の皮膚からは離間している。手首500の外周のほぼ下側半分では、実質的に皮膚に接触しているのは、帯体2の、抜き穴25a、25b、25cの枠組24である。
枠組24の内側の、抜き穴25bの部分及び抜き穴25aと25cの重なる部分においては、皮膚が空気に開放されており、皮膚が帯体2に接触している枠組24の巾は抜き穴25a、25b、25cの巾に比べて小さく設けられており、又ファスナー5は通気性材料からなるので、枠組24に接触している部分の皮膚に対しても十分な通気性が保たれている。
従って、止血の開始から完了までの止血時間は、用いるカテーテルのサイズにより、少ない場合でも2〜3時間、多い場合には10時間を超えるが、第3実施形態に係る抜き穴25a、25b、25cを設けた帯体2を使用すると、いかなる場合にも、帯体2と接触している部分の皮膚が蒸れて炎症を起こすことはない。
帯体2をφ1μm程度の微細孔を有する発泡プラスチック等からなる通気性繊維質材料から構成すると、第2実施例の通気手段を設けた止血器具の通気性はさらに向上する。
湾曲板4のバルーン5と重ならない部分には通気孔(図示していない)を設けてもよいが、この場合は、湾曲板4を保持する帯体2の部分の、湾曲板4に設けたそれぞれの通気孔に対応する位置にも通気孔を設けることが好ましい。湾曲板4は帯体2によって保持されているが、この湾曲板4のバルーン5と重ならない部分に対応する帯体2の部分は、止血時のバルーン5を拡張させた状態では、図4のように手首500の皮膚から離間しているが、バルーン5を拡張させる前の状態では、この部分の帯体2と手首500の皮膚はゆるく接触しているからである。
以上、本発明の通気手段を設けた止血器具を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、通気手段を設けた止血器具を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていても良い。
また、本発明の通気手段を設けた止血器具は、手首に装着して使用するものに限らず、腕または脚(本明細書では、これらを総称して「肢体」という)のいかなる部分に装着して使用する通気手段を設けた止血器具にも適用することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
本発明に係る通気手段を設けた止血器具は、帯体、固定手段、湾曲板に設けた通気手段により、皮膚が蒸れて炎症を起こすことなく長時間の止血を行うことを可能にするので、産業上の利用可能性は極めて大きい。
1 通気手段を設けた止血器具
11 連結部
12 連通部
13 固着部
2 帯体
21 湾曲板保持部
22 通気孔
23 凸部
24 枠組
25a、25b、25c 抜き穴
3 面ファスナー
31 雄側
32 雌側
4 湾曲板
41 中央部
42 湾曲部
5 バルーン
6 補助バルーン
7 マーカ
8 注入部
81 チューブ
82 袋体
83 コネクタ
500 手首
510 穿刺部位
520 中心部

Claims (6)

  1. 肢体の止血すべき部位に巻き付ける可撓性を有する帯体と、
    前記帯体を前記肢体に巻き付けた状態で固定する固定手段と、
    前記帯体より硬質な材料で構成され、その少なくとも一部が内周側に向かって湾曲した湾曲板と、
    前記湾曲板の内側に設置され、流体を注入することにより拡張するバルーンと、
    前記バルーンは、前記帯体に保持されている前記湾曲板の長手方向の一端側に片寄って位置していて、前記湾曲板に対し片寄った側のみが連結部を介して前記帯体に連結された止血器具において、
    前記帯体、前記固定手段、前記湾曲板の少なくとも1つに通気手段を設けたことを特徴とする止血器具。
  2. 前記通気手段は、複数の通気孔であることを特徴とする請求項1に記載の止血器具。
  3. 前記通気手段は、複数の微細孔であることを特徴とする請求項1又は2に記載の止血器具。
  4. 前記通気手段は、前記帯体に設けられた複数の凸部又は凹部であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の止血器具。
  5. 前記通気手段は、前記帯体に設けられたシボであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の止血器具。
  6. 前記通気手段は、前記帯体の枠組みを残した、複数の抜き穴であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の止血器具。
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