JP2012040114A - 止血器具 - Google Patents

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Abstract

【課題】 止血作業中にも医療行為に支障を来さないようにできる止血器具を提供する。
【解決手段】 本発明の間隙確保部材を備えた止血器具1は、肢体の止血すべき部位に巻き付けるための帯体2と、前記帯体より硬質な材料で構成された湾曲板4と、帯体2を肢体に巻き付けた状態で固定する面ファスナー3(固定手段)と、帯体2に連結された、流体を注入することにより拡張するバルーン5と、バルーン5を止血すべき部位に位置合わせするためのマーカ7と、雄側面ファスナー91と雌側面ファスナー92とからなる面ファスナー9(流体注入部固定手段)とを備え、止血作業の間、雄側面ファスナー91を雌側面ファスナー92に重ねて注入部8を帯体2に固定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、止血器具に関する。
腕または脚に形成された穿刺部位に導入されたイントロデューサーシースの内腔を介してカテーテル等を経皮的に血管等の病変部に挿入して治療・検査などを行った場合、そのイントロデューサーシースを抜去した後の穿刺部位を止血する必要がある。この止血を行うために、腕または脚の穿刺部位に巻き付けるための帯体と、このベルトを穿刺部位に巻き付けた状態で固定する固定手段と、流体を注入することにより拡張し、穿刺部位を圧迫するバルーンとを備えた止血器具が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許第3974467号公報
このような止血器具では、帯体を腕または脚などの穿刺部位に巻き付けて固定手段によって固定してから、流体注入部のコネクタにシリンジを接続して所定量の流体をバルーンに注入した後、シリンジをコネクタから取り外して止血を開始し、止血終了までバルーンによる穿刺部位の圧迫を維持することにより止血作業を行う。
しかし、止血器具と流体注入部が一体となっている現在の構成では、シリンジをコネクタから取り外した後の短くても2〜3時間の止血作業中、流体注入部が自由に動ける状態にあるため、流体注入部のチューブがひっかかって医療行為に支障を来したり、最悪の場合にはチューブが切れてしまう可能性があるという問題があった。
本発明は、止血作業中に流体注入部を固定しておくことができる止血器具を提供することを目的とする。
このような目的は、下記(1)〜(8)の本発明により達成される。
(1)肢体の止血すべき部位に巻き付ける可撓性を有する帯体と、その帯体を肢体に巻き付けた状態で固定する固定手段と、前記帯体より硬質な材料で構成され、その少なくとも一部が内周側に向かって湾曲した湾曲板と、湾曲板の内側に設置され、流体を注入することにより拡張するバルーンと、バルーンを止血すべき部位に位置合わせするためのマーカとを備え、バルーン内部に連通するように連結された連結部を有する可撓性のチューブを備えた流体注入部と、流体注入部の連結部以外のいずれかの箇所を固定する流体注入部固定手段と、を備えたことを特徴とする止血器具。
(2)流体注入部固定手段は面ファスナーであることを特徴とする(1)に記載の止血器具。
(3)流体注入部固定手段はボタンであることを特徴とする(1)に記載の止血器具。
(4)流体注入部固定手段は、クリップであることを特徴とする(1)に記載の止血器具。
(5)流体注入部固定手段は、ポケットであることを特徴とする(1)に記載の止血器具。
(6)流体注入部固定手段は、磁石であることを特徴とする(1)に記載の止血器具。
(7)流体注入部固定手段は、粘着テープであることを特徴とする(1)に記載の止血器具。
(8)流体注入部固定手段は、帯体の湾曲板保持材の外表面に設けられていることを特徴とする(1)〜(7)のいずれかに記載の止血器具
本発明によれば、止血作業中に流体注入部を固定し、医療行為に支障を来さないようにできる止血器具を提供することができる。
本発明の流体注入部固定手段を備えた止血器具の実施例1を示す底面図(手首に装着したときの外面側が見える状態)である。 図1に示す流体注入部固定手段を備えた止血器具の止血時の使用状態と流体注入部固定状況を示す模式的断面図である。 本発明の流体注入部固定手段を備えた止血器具の実施例2を示す模式図である。 図3に示す流体注入部固定手段を備えた止血器具の止血時の使用状態と流体注入部固定状況を示す模式的断面図である。
以下、本発明の流体注入部固定手段を備えた止血器具を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)に基づいて図面を参照して詳細に説明する。以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための物や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成材料の種類、構成条件等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
図1は、本発明の流体注入部固定手段を備えた止血器具の実施例1を示す底面図(手首に装着したときの外面側が見える状態)であり、図2は、図1に示す本発明の流体注入部固定手段を備えた止血器具の止血時の使用状態と流体注入部固定状況を示す模式的断面図である。図1、2を用いて実施形態を説明する。
図1に示す流体注入部固定手段を備えた止血器具は、治療・検査などを行うカテーテル等を血管内に挿入する目的で手首500(肢体)に形成された穿刺部位510(止血すべき部位)に留置していたイントロデューサーシースを抜去した後、その穿刺部位510を止血するのに使用するものであり、手首500に巻き付けるための巾約40mmの帯体2と、帯体2を手首500に巻き付けた状態で固定する固定手段としての面ファスナー3と、湾曲板4と、バルーン5と、補助バルーン6と、マーカ7と、面ファスナー9(流体注入部固定手段)とを備えている。
帯体2は、可撓性を有する帯状の部材である。図2に示すように、帯体2は、手首500の外周を一周するように巻き付けられ、その両端付近の部分を互いに重ね合わせるようにして、手首500に装着される。そして、帯体2は、この重ね合わせ部分が一般にマジックテープ(登録商標)などと呼ばれる面ファスナー3によって固定(接合)される。面ファスナー3は、図1の左端部に示した可撓性のある雄側面ファスナー31と、図1の右端部に示した雌側面ファスナー32とからなる。帯体2の固定は、まず雌側面ファスナー32の部分から始めて帯体2を手首500に巻き付け、次いでこの雌側面ファスナー32に帯体2のもう一方の端部の雄側面ファスナー31を重ねることにより行う。したがって、固定された面ファスナー3は、帯体2の両端部に挟まれるようになる。
帯体2の構成材料は、穿刺部位510を視認できる材料であれば特に限定されず、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)のようなポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)のようなポリエステル、ポリ塩化ビニリデン、シリコーン、ポリウレタン、ポリアミドエラストマー、ポリウレタンエラストマー、ポリエステルエラストマー等の各種熱可塑性エラストマー、あるいはこれらを任意に組み合わせたもの(ブレンド樹脂、ポリマーアロイ、積層体等)が挙げられる。
なお、帯体2は実質的に透明(可視光透過性)であることが好ましい。これにより、穿刺部位510を外側から確実に視認することができ、後述するマ−カ7を穿刺部位510に容易に位置合わせすることができる。
帯体2の中央部には、後述する湾曲板4を保持する湾曲板保持部21が形成されている。湾曲板保持部21は、外面側(または内面側)に別個の帯体の部材が融着(熱融着、高周波融着、超音波融着等)または接着(接着剤や溶媒による接着)等の方法により接合されることにより、二重になっており、それらの隙間に挿入された湾曲板4を保持する。
帯体2を手首500に巻き付けた状態で固定する固定手段としては、面ファスナー3に限らず、例えば、スナップ、ボタン、クリップ、磁石、粘着テープ、帯体2の端部を通す枠部材であってもよい。
湾曲板4は、帯体2の二重に形成された湾曲板保持部21の間に挿入されることにより帯体2に保持されている。
湾曲板4は、その少なくとも一部が内周側に向かって湾曲した形状をなしている。この湾曲板4は、帯体2よりも硬質な材料で構成されており、ほぼ一定の形状を保つようになっている。
実施形態では、湾曲板4は、帯体2の長手方向に長い形状をなしている。図2に示すように、この湾曲板4の長手方向の中央部41は、ほとんど湾曲せずに平板状になっており、この中央部41の両側には、それぞれ、内周側に向かって、かつ、帯体2の長手方向(手首500の周方向)に沿って湾曲した湾曲部42が形成されている。すなわち、湾曲部42の曲率半径R2は、中央部41の曲率半径R1(図示の構成では、R1は、ほぼ180゜)より小さい。
湾曲板4の構成材料としては、穿刺部位510を視認できる材料であれば特に限定されず、例えば、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル(特に硬質ポリ塩化ビニル)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエンのようなポリオレフィン、ポリスチレン、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、ポリカーボネート、ABS樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリアセタール、ポリアクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、アイオノマー、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)のようなポリエステル、ブタジエン−スチレン共重合体、芳香族または脂肪族ポリアミド、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂等が挙げられる。
なお、湾曲板4は実質的に透明(可視光透過性)であることが好ましい。これにより、穿刺部位510を外側から確実に視認することができ、後述するマ−カ7を穿刺部位510に容易に位置合わせすることができる。
なお、湾曲板4は、中央部41のような湾曲していない部分を有さないもの、すなわち、その全長に渡り湾曲しているものであってもよい。
帯体2には、可撓性を有する材料で構成されたバルーン5が連結されている。バルーン5は、流体(空気等の気体もしくは液体)を注入することにより拡張し、手首500の穿刺部位510を圧迫する。
バルーン5は、帯体2に保持されている湾曲板4の長手方向の一端側に片寄って位置している。すなわち、図示の構成では、バルーン5は、湾曲板4の図1中のほぼ右半分側と重なるように位置している。
バルーン5の構成材料は、穿刺部位510を視認できる材料であれば特に限定されず、例えば、前述した帯体2の構成材料と同様のものを用いることができる。また、バルーン5は、帯体2と同質または同種の材料で構成されるのが好ましい。これにより、融着による帯体2との接合を容易に行うことができ、容易に製造することができる。
なお、バルーン5は実質的に透明(可視光透過性)であることが好ましい。これにより、穿刺部位510を外側から確実に視認することができ、後述するマ−カ7を穿刺部位510に容易に位置合わせすることができる。
バルーン5の構造は、例えば、前述したような材料からなるシート材の縁部を融着または接着等の方法によりシールして袋状に形成したものとすることができる。図示の構成では、バルーン5は、拡張していない状態では、四角形をなしている。
このようなバルーン5は、可撓性を有する連結部11を介して、帯体2に連結されている。実施形態では、バルーン5は、湾曲板4に対し片寄った側、すなわち、図1中の右側のみが連結部11を介して帯体2に連結されている。この連結部11は、その実質的な長さが比較的短くされ、これにより、バルーン5が湾曲板に対し片寄った位置に係留される。なお、連結部11は、バルーン5と同材質で構成されているのが好ましい。
バルーン5の外面側、すなわち穿刺部位510と接触する面と反対側にはマーカ7が設けられている。バルーン5にこのようなマーカ7を設けることによって、バルーン5を穿刺部位510に容易に位置合わせすることができる。そして、バルーン5の位置ズレによる血液の漏れや血腫の発生が抑制される。
図1に示すように、マーカ7はバルーン5の中心部に設けることが好ましい。これにより、バルーン5の中心部を穿刺部位510に位置合わせすることが可能であるため、バルーン5を拡張させた際に、バルーン5の押圧(圧迫)力が穿刺部位510に対して確実に作用する。
マーカ7の形状は、特に限定されず、例えば、円形、三角形、四角形等が挙げられ、図1では中抜きの円形をなしている。
なお、マーカ7はバルーン5の内面側、すなわちバルーン5の穿刺部位510と接触する面側に設けてもよい。
また、マーカ7をバルーン5に設けるのではなく、帯体2もしくは湾曲板4あるいは後述する補助バルーン6に設けてもよい。この場合も、マーカ7がバルーン5の中心部に重なるように設けることが好ましい。
図1に示すように、バルーン5には、バルーン5内に流体を注入するための注入部8が接続されている。注入部8は、その基端部がバルーン5に接続され、その内腔がバルーン5の内部に連通するように連結された連結部を有する可撓性を備えたチューブ81と、チューブ81の先端部に設置された袋体82と、袋体82に接続された管状のコネクタ83とで構成されている。
バルーン5を拡張(膨張)させる際には、コネクタ83にシリンジ(図示していない)の先端突出部を挿入し、このシリンジの押し子を押して、シリンジ内の流体を注入部8を介してバルーン5内に注入する。バルーン5内に流体を注入した後、コネクタ83からシリンジの先端突出部を抜去すると、コネクタ83に内蔵された逆止弁が閉じて流体の露出が防止され、バルーン5が膨張した状態が維持される。
図2に示すように、湾曲板4とバルーン5との間には、可撓性を有する材料で構成された補助バルーン6が、バルーン5と重なるようにして設けられている。この補助バルーン6は、バルーン5を押圧する押圧部材として機能するものである。
補助バルーン6は、内部に充填された流体の圧力により、図2中の矢印fで示すように、バルーン5をほぼ手首500の中心部520に向かう方向に押圧する。このような補助バルーン6からの押圧力を受けることにより、バルーン5は、図2中の矢印Fで示すように、穿刺部位510を上から下へ垂直な方向(手首500の表面に対して垂直な方向)ではなく、傾斜した方向(手首500の中心部520に向かうような方向)に押圧(圧迫)する。これにより、本発明は、穿刺部位510を上から下へ垂直な方向に押圧(圧迫)する場合と比べ、より優れた止血効果が得られる。
補助バルーン6の構成材料としては、穿刺部位510を視認できる材料であれば特に限定されず、例えば、前述した帯体2の構成材料と同様のものを用いることができる。そして、補助バルーン6は実質的に透明であることが好ましい。これにより、穿刺部位510を外側から確実に視認することができ、マ−カ7を穿刺部位510に容易に位置合わせすることができる。
また、実施形態では、補助バルーン6は、帯体2の長手方向についての幅がバルーン5よりも小さくされていることにより、その大きさがバルーン5よりも小さくなっており、バルーン5を局所的に押圧する。これにより、バルーン5から穿刺部位510への押圧力Fの方向をより確実に傾斜させることができる。
さらに、実施形態では、前述したように、湾曲板4は、バルーン5が片寄った側(図2中の右側)に、その中央部41よりも曲率半径が小さい湾曲部42を有している。そして、補助バルーン6は、湾曲板4の湾曲部42またはそれより図2中の右側の部分に(帯体2を介して)接触する。これにより、補助バルーン6が湾曲板4から受ける力の方向、換言すれば、補助バルーン6が(帯体2を介して)接触する部分の湾曲板4の法線方向は、手首500の中心部520に向かうような方向に傾斜することになる。その結果、押圧力fや押圧力Fの方向をより確実に傾斜させることができる。
また、実施形態では、バルーン5の一部と補助バルーン6の一部とは、互いに融着または接着等の方法により接合されている。そして、その接合部には、バルーン5の内部と補助バルーン6の内部とを連通する連通部(開口部)12が形成されている。これにより、前述したようにしてバルーン5に液体を注入すると、注入された流体の一部が連通部12を介して補助バルーン6内に流入し、バルーン5の拡張に伴って補助バルーン6が拡張する。これにより、1回の操作で両者を拡張させることができ、操作性に優れる。
このような補助バルーン6は、固着部13を介して、バルーン5の連結部11と同じ側(図2中の右側)で帯体2に連結されている。これにより、補助バルーン6がより容易かつ確実に傾斜した姿勢になるため、バルーン5に対する押圧力fが傾斜した方向(バルーン5をほぼ手首500の中心部520に向かわせるような方向)により作用し易くなり、より優れた止血効果が得られる。
なお、本発明ではバルーン5を押圧する押圧部材は、補助バルーン6に限らず、例えば、スポンジ状の物質、弾性材料、綿(わた)のような繊維の集合体、またはこれらの組み合わせなどによって形成されたパッドのような部材であってもよい。
本発明では、手首500に巻き付けた帯体2の外側表面に流体注入部固定手段が設けられる。流体注入部固定手段を設ける位置は特に限定しないが、操作性の観点から、手首500の内側の帯体2の湾曲板4が保持されていて湾曲板4がバルーン5と重ならない部分、特に穿刺部位510と重ならない部分が好ましい。
次に、流体注入部固定手段を備えた止血器具1の使用方法について説明する。
[1] 流体注入部固定手段を備えた止血器具1を手首500に装着する前は、バルーン5および補助バルーン6は、拡張していない状態とされている。手首500の場合、通常、動脈への穿刺部位510は、手首500の内側(腱がある側)の親指側へ片寄った位置にある。通常、穿刺部位510にはイントロデューサーシースが留置されている。このイントロデューサーシースが留置されたままの状態の手首500に帯体2をゆるく巻き付け、バルーン5に設けられたマーカ7が穿刺部位510上に重なるようにバルーン5(帯体2)を位置合わせして、帯体2の両端部付近で雌側面ファスナー32に雄側面ファスナー31を重ねて固定(接合)する。
[2] 流体注入部固定手段を備えた止血器具1を手首500に装着した後、注入部8のコネクタ83にシリンジ(図示していない)を接続し、前述したようにして流体をバルーン5および補助バルーン6内に症例に応じて所定量注入し、バルーン5および補助バルーン6を拡張させる。
[3] バルーン5および補助バルーン6を拡張させたら、コネクタ83からシリンジを離脱させる。そして穿刺部位510からイントロデューサーシースを抜去することにより、バルーン5および補助バルーン6は、拡張状態を維持し、穿刺部位510への所定の圧迫力による圧迫状態が維持され(図2参照)、止血が開始される。この状態では、バルーン5が穿刺部位510(およびその周辺)を局所的に押圧するとともに、バルーン5および補助バルーン6の拡張により、湾曲板4は、手首500の表面から離間して、手首500に接触し難くなる。これにより、穿刺部位510(およびその周辺)が集中して圧迫力を受ける。
[4]
コネクタ83からシリンジを離脱させ、穿刺部位510からイントロデューサーシースを抜去したら、流体注入部固定手段は注入部8の点線Aで示した部分を帯体2に固定する。
穿刺部位510からイントロデューサーシースを抜去し、注入部8を帯体2に固定するまでの作業は医師が行う。注入部8を帯体2に固定したら、医師は患者名、カテーテルサイズ、止血開始時間、止血終了時間等を看護師に申し送りする。
[5]
医師から申し送りされた止血時間が経過したら、看護師が再びコネクタ83にシリンジを接続してバルーン5内の流体を排出し、次いで流体注入部固定手段を備えた止血器具を手首500から取り外して止血を完了する。
止血の開始から完了までの止血時間は、用いるカテーテルのサイズにより、通常2〜3時間から6〜7時間である。この止血時間中に、止血器具の位置調整や、他の医療行為が行われることがあるが、注入部8は流体注入部固定手段によって帯体2に固定されているので、チューブ81がひっかかって医療行為に支障を来したり、チューブ81が切れてしまうという危険性はない。
(実施例1)
図1は、本発明の流体注入部固定手段を備えた止血器具の実施例1を示す模式図である。 図2は、図1に示す流体注入部固定手段を備えた止血器具の止血時の使用状態と流体注入部固定状況を示す模式的断面図である。
実施例1においては、流体注入部固定手段として面ファスナー9を用いて、上記[1]〜[5]の流体注入部固定手段を備えた止血器具1の使用方法に準じて止血作業を実施した。
図1に示したように、帯体2の湾曲板4が保持されていて湾曲板4がバルーン5と重ならない部分に面ファスナー9(雌側面ファスナー92)が設けられ、注入部8の袋体82に面ファスナー9(雄側面ファスナー91)が設けられている。
面ファスナー9(雄側面ファスナー91)を面ファスナー9(雌側面ファスナー92)に重ねる向き、及び帯体2の長手方向に対する角度は任意であるが、チューブ81がバルーン5にかからず、かつたるまないような配置が好ましい。
図2に示すように、注入部8は、面ファスナー9により、帯体2の湾曲板4が保持されていて湾曲板4がバルーン5と重ならない部分に固定される。
実施例1では、流体注入部固定手段として面ファスナー9を用いたが、面ファスナー9の替りに、ボタン、磁石、粘着テープ等を用いることもできるし、クリップを用いて注入部8の袋体82を帯体2の上に重ねて一緒に挟んで固定することもできる。
(実施例2)
図3は、本発明の流体注入部固定手段を備えた止血器具の実施例2を示す模式図である。図4は、図3に示す流体注入部固定手段を備えた止血器具の止血時の使用状態と流体注入部固定状況を示す模式的断面図である。
実施例2においては、流体注入部固定手段としてポケット10を用いて、上記[1]〜[5]の流体注入部固定手段を備えた止血器具1の使用方法に準じて止血作業を実施した。
図3に示すように、ポケット10は、帯体2の湾曲板4が保持されていて湾曲板4がバルーン5と重ならない部分に設けられている。
ポケット10の構成材料は、帯体2の構成材料と同様の実質的に透明な材料であることが好ましく、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)のようなポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)のようなポリエステル、ポリ塩化ビニリデン、シリコーン、ポリウレタン、ポリアミドエラストマー、ポリウレタンエラストマー、ポリエステルエラストマー等の各種熱可塑性エラストマー、あるいはこれらを任意に組み合わせたもの(ブレンド樹脂、ポリマーアロイ、積層体等)が挙げられる。
ポケット10の下面は、帯体2の湾曲板保持部21の外側面に融着(熱融着、高周波融着、超音波融着等)または接着(接着剤や溶媒による接着)等の方法により接合される。
図4に示すように、注入部8のコネクタ83と袋体82の部分をポケット10の中に挿入して、注入部8を止血器具1に固定する。
注入部8のコネクタ83と袋体82の部分を挿入するポケット10の入口の向き、及びポケット10の帯体2の長手方向に対する角度は任意であるが、チューブ81がバルーン5にかからず、かつたるまないような配置が好ましい。
以上、本発明の流体注入部固定手段を備えた止血器具を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、流体注入部固定手段を備えた止血器具を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
また、本発明の流体注入部固定手段を備えた止血器具は、手首に装着して使用するものに限らず、腕または脚(本明細書では、これらを総称して「肢体」という)のいかなる部分に装着して使用する流体注入部固定手段を備えた止血器具にも適用することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
本発明に係る流体注入部固定手段を備えた止血器具を用いると、流体注入部は流体注入部固定手段によって帯体に固定されるので、2〜3時間から6〜7時間にも及ぶ止血作業中に、止血器具の位置調整や、他の医療行為を支障なく行うことが可能となり、臨床医療現場での利用可能性は極めて大きい。
1 着用時間記載部材を備えた止血器具
11 連結部
12 連通部
13 固着部
2 帯体
21 湾曲板保持部
3 面ファスナー
31 雄側面ファスナー
32 雌側面ファスナー
4 湾曲板
41 中央部
42 湾曲部
5 バルーン
6 補助バルーン
7 マーカ
8 注入部
81 チューブ
82 袋体
83 コネクタ
84 連結部
500 手首
510 穿刺部位
520 中心部
9 面ファスナー
91 雄側面ファスナー
92 雌側面ファスナー
10 ポケット

Claims (8)

  1. 肢体の止血すべき部位に巻き付ける可撓性を有する帯体と、
    前記帯体を前記肢体に巻き付けた状態で固定する固定手段と、
    前記帯体より硬質な材料で構成され、その少なくとも一部が内周側に向かって湾曲した湾曲板と、
    前記湾曲板の内側に設置され、流体を注入することにより拡張するバルーンと、
    前記バルーンを前記止血すべき部位に位置合わせするためのマーカとを備え、
    前記バルーン内部に連通するように連結された連結部を有する可撓性のチューブを備えた流体注入部と、
    前記流体注入部の前記連結部以外のいずれかの箇所を固定する流体注入部固定手段と、を備えたことを特徴とする止血器具。
  2. 前記流体注入部固定手段は両面ファスナーであることを特徴とする請求項1に記載の備えた止血器具。
  3. 前記流体注入部固定手段はボタンであることを特徴とする請求項1に記載の止血器具。
  4. 前記流体注入部固定手段は、クリップであることを特徴とする請求項1に記載の止血器具。
  5. 前記流体注入部固定手段は、ポケットであることを特徴とする請求項1に記載の止血器具。
  6. 前記流体注入部固定手段は、磁石であることを特徴とする請求項1に記載の止血器具。
  7. 前記流体注入部固定手段は、粘着テープであることを特徴とする請求項1に記載の止血器具。
  8. 前記流体注入部固定手段は、前記帯体の湾曲板保持部の外表面に設けられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の止血器具。
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