JP4136647B2 - 止血器具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、止血器具に関し、特に、穿刺部位を圧迫して止血する止血器具に関する。
【0002】
【従来の技術】
イントロデューサーシースの内腔より、カテーテル等を血管内に経皮的に挿入して治療、検査などを行った場合、そのイントロデューサーシースを抜去した後、穿刺部位を止血する必要がある。この止血を行うために、腕または脚の穿刺部位のある部分に巻き付けるためのベルトと、このベルトを穿刺部位に巻き付けた状態で固定する固定手段と、流体を注入することにより拡張し、穿刺部位を圧迫するバルーンとを備えた止血器具が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
しかしながら、このような止血器具のバルーンは、拡張したときの圧迫力(内圧)がそのまま維持されるため、血管や神経を圧迫し続けて、しびれや痛みを引き起こしたり、血管が閉塞したりすることがあった。
【0004】
そして、このようなことを避けるためには、医師や看護師が圧迫力を経時的に低下させる操作、すなわちバルーンを減圧する操作を手動で行う必要があり、煩わしかった。
【0005】
【特許文献1】
実用新案登録第3031486号
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、バルーンによる圧迫力が、自然に(医師や看護師が操作することなく)、時間とともに緩和され、これにより、圧迫力の持続による弊害、例えばしびれや痛み、血管の閉塞等を防止することができる止血器具を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、下記(1)〜(16)の本発明により達成される。
【0008】
(1) 肢体の止血すべき部位に巻き付ける可撓性を有する帯体と、
前記帯体を前記肢体に巻き付けた状態で固定する固定手段と、
前記帯体に連結され、流体を注入することにより拡張するバルーンとを備える止血器具であって、
前記バルーンは、拡張後、その内圧が経時的に減少し、拡張後60分経過した後の内圧が、初期内圧の20〜70%となるよう構成されており、
前記バルーンの内圧の減少は、前記帯体または前記バルーンが経時的に変形することにより生じることを特徴とする止血器具。
【0009】
(2) 前記バルーンと重なるように設置されており、かつその少なくとも一部が内周側に向かって湾曲した湾曲板を備えている上記(1)に記載の止血器具。
【0010】
(3) 前記湾曲板は、前記帯体より硬質な材料で構成されている上記(2)に記載の止血器具。
【0011】
(4) 前記湾曲板と前記バルーンとの間に、その少なくとも一部が前記バルーンと重なるように設置され、前記バルーンを押圧する押圧部材を備えている上記(2)または(3)に記載の止血器具。
【0012】
(5) 前記押圧部材は、内部に充填された流体の圧力により前記バルーンを押圧する補助バルーンで構成される上記(4)に記載の止血器具。
【0013】
(6) 前記補助バルーンは、流体を注入することにより拡張する上記(5)に記載の止血器具。
【0014】
(7) 前記バルーンの内部と前記補助バルーンの内部とを連通する連通部を有する上記(6)に記載の止血器具。
【0015】
(8) 前記押圧部材は、前記バルーンより小さい上記(4)ないし(7)のいずれかに記載の止血器具。
【0016】
(9) 前記押圧部材は、前記湾曲板の、前記帯体の長手方向の一端部付近に位置する上記(4)ないし(8)のいずれかに記載の止血器具。
【0017】
(10) 前記バルーンは、前記湾曲板の、前記帯体の長手方向の一端側に片寄って位置する上記(2)ないし(9)のいずれかに記載の止血器具。
【0018】
(11) 前記湾曲板は、少なくとも前記バルーンが片寄った側に、その中央部よりも曲率半径が小さい部分を有する上記(10)に記載の止血器具。
【0019】
(12) 前記バルーンは、その片側のみが前記帯体に対し連結されている上記(1)ないし(11)のいずれかに記載の止血器具。
【0020】
(13) 前記押圧部材は、その片側のみが前記帯体に対し連結されている上記(4)ないし(11)のいずれかに記載の止血器具。
【0021】
14) 前記帯体の引張弾性率は、10gf/mm以下である上記(1)ないし(13)のいずれかに記載の止血器具。
【0022】
(15) 前記帯体の引張弾性率は、2〜9gf/mm である上記(14)に記載の止血器具。
【0023】
(16) 前記帯体の、前記バルーン拡張後180分経過した後の伸び率が、1〜7%である上記(1)ないし(15)のいずれかに記載の止血器具。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の止血器具を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0025】
<第1実施形態>
図1は、本発明の止血器具の第1実施形態を示す底面図(手首に装着したときの内面側が見える状態)、図2は、図1に示す止血器具の使用状態を示す断面図である。
【0026】
図1および図2に示す止血器具1は、治療、検査、診断等の目的で手首500(肢体)に形成した穿刺孔より経皮的に動脈へ挿入したカテーテル等を抜去した後に、その穿刺部位510を止血するのに使用するものであり、手首500に巻き付ける帯体2と、帯体2を手首500に巻き付けた状態で固定する固定手段としての面ファスナー3と、湾曲板4と、バルーン5と、補助バルーン6とを備えている。
【0027】
帯体2は、可撓性を有する帯状の部材である。図2に示すように、帯体2は、手首500の外周を一周するように巻き付けられ、その両端付近の部分を互いに重ね合わせるようにして、手首500に装着される。そして、帯体2は、この重ね合わせ部分が後述する面ファスナー3によって固定(接合)される。
【0028】
帯体2の構成材料(シート材)としては、特に限定されないが、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)のようなポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)のようなポリエステル、ポリ塩化ビニリデン、シリコーン、ポリウレタン、ポリアミドエラストマー、ポリウレタンエラストマー、ポリエステルエラストマー等の各種熱可塑性エラストマー、あるいはこれらを任意に組み合わせたもの(ブレンド樹脂、ポリマーアロイ、積層体等)が挙げられる。
【0029】
また、帯体2は、実質的に透明であるのが好ましい。これにより、患部を外側から視認することができる。
【0030】
帯体2を構成するシート材の厚さは、特に限定されないが、後述する帯体2の引張弾性率や伸び率を考慮すれば、0.1〜0.5mm程度が好ましく、0.2〜0.3mm程度がより好ましい。
【0031】
帯体2の中央部には、後述する湾曲板4を保持する湾曲板保持部21が形成されている。湾曲板保持部21は、外面側(または内面側)に別個の帯状の部材が融着(熱融着、高周波融着、超音波融着等)または接着(接着剤や溶媒による接着)等の方法により接合されることにより、二重になっており、それらの隙間に挿入された湾曲板4を保持する。
【0032】
帯体2の図1中の左端付近の部分の内面側(図1の紙面の表側)には、一般にマジックテープ(登録商標)などと呼ばれる面ファスナー3の雄側(または雌側)31が設置(固定)されており、帯体2の図1中の右端付近の部分の外面側(図1の紙面の裏側)には、面ファスナー3の雌側(または雄側)32が設置(固定)されている。図2に示すように、この面ファスナー3の雄側31と雌側32とが接合することにより、帯体2が手首500に装着される。なお、帯体2を手首500に巻き付けた状態で固定する固定手段としては、面ファスナー3に限らず、例えば、スナップ、ボタン、クリップ、粘着テープ、帯体2の端部を通す枠部材等であってもよい。
【0033】
湾曲板4は、帯体2の二重に形成された湾曲板保持部21の間に挿入されることにより、帯体2に保持されている。
【0034】
湾曲板4は、その少なくとも一部が内周側に向かって湾曲した形状をなしている。この湾曲板4は、帯体2よりも硬質な材料で構成されており、ほぼ一定の形状を保つようになっている。
【0035】
図1に示すように、本実施形態では、湾曲板4は、帯体2の長手方向に長い形状をなしている。図2に示すように、この湾曲板4の長手方向の中央部41は、ほとんど湾曲せずに平板状になっており、この中央部41の両側には、それぞれ、内周側に向かって、かつ、帯体2の長手方向(手首500の周方向)に沿って湾曲した湾曲部42が形成されている。すなわち、湾曲部42の曲率半径Rは、中央部41の曲率半径R(図示の構成では、Rは、ほぼ無限大)より小さい。
【0036】
湾曲板4の構成材料としては、特に限定されず、例えば、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル(特に硬質ポリ塩化ビニル)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエンのようなポリオレフィン、ポリスチレン、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、ポリカーボネート、ABS樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリアセタール、ポリアリレート、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、アイオノマー、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)のようなポリエステル、ブタジエン−スチレン共重合体、芳香族または脂肪族ポリアミド、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂等が挙げられる。
【0037】
また、湾曲板4は、実質的に透明であるのが好ましい。これにより、患部を外側から視認することができる。
【0038】
なお、湾曲板4は、中央部41のような湾曲していない部分を有さないもの、すなわち、その全長に渡り湾曲しているものであってもよい。
【0039】
また、湾曲板4を帯体2に設置する方法は、図示の構成に限らず、例えば、帯体2の内面側または外面側に融着または接着等の方法により接合されていてもよい。また、帯体2は、手首500を一周するものでなくてもよく、例えば、湾曲板4の両端部にそれぞれ連結されているようなものでもよい。すなわち、湾曲板4と重なる部分に帯体2が存在しなくてもよい。
【0040】
湾曲板4の内側には、可撓性を有する材料で構成されたバルーン5が設置されている。バルーン5は、流体(空気等の気体もしくは液体)を注入することにより拡張し、手首500の穿刺部位510を圧迫する。
【0041】
バルーン5は、湾曲板4の長手方向の一端側に片寄って位置している。すなわち、図示の構成では、バルーン5は、湾曲板4の図2中のほぼ右半分側と重なるように位置している。
【0042】
バルーン5の構成材料としては、特に限定されず、例えば、前述した帯体2の構成材料と同様のものを用いることができる。また、バルーン5は、帯体2と同質または同種の材料で構成されるのが好ましい。これにより、融着による帯体2との接合を容易に行うことができ、容易に製造することができる。
【0043】
また、バルーン5は、実質的に透明であるのが好ましい。これにより、患部を外側から視認することができる。
【0044】
バルーン5を構成するシート材の厚さは、特に限定されないが、バルーンの引張弾性率や伸び率を考慮すれば、0.1〜0.5mm程度が好ましく、0.2〜0.3mm程度がより好ましい。
【0045】
バルーン5の構造は、例えば、前述したような材料からなるシート材の縁部を融着または接着等の方法によりシールして袋状に形成したものとすることができる。図示の構成では、バルーン5は、拡張していない状態では、ほぼ四角形をなしている。
【0046】
このようなバルーン5は、可撓性を有する連結部11を介して、帯体2に連結されている。本実施形態では、バルーン5は、湾曲板4に対し片寄った側、すなわち、図2中の右側のみが連結部11を介して帯体2に連結されている。この連結部11は、その実質的な長さが比較的短くされ、これにより、バルーン5が湾曲板4に対し片寄った位置に繋留される。なお、連結部11は、バルーン5と同材料で構成されているのが好ましい。
【0047】
本実施形態では、バルーン5が連結部11により片側のみで帯体2に連結されていることにより、図2に示す状態でバルーン5がやや傾斜した姿勢になり、その結果、穿刺部位510に対する押圧力Fが傾斜した方向に作用する。
【0048】
図1に示すように、バルーン5には、バルーン5内に流体を注入する注入部7が接続されている。注入部7は、その基端部がバルーン5に接続され、その内腔がバルーン5の内部に連通する可撓性を有するチューブ71と、チューブ71の先端部に設置された袋体72と、袋体72に接合された管状のコネクタ73とで構成されている。
【0049】
バルーン5を拡張(膨張)させる際には、コネクタ73にシリンジ(図示せず)の先端突出部を挿入し、このシリンジの押し子を押して、シリンジ内の流体を注入部7を介してバルーン5内に注入する。バルーン5内に流体を注入した後、コネクタ73からシリンジの先端突出部を抜去すると、コネクタ73に内蔵された逆止弁が閉じて流体の漏出が防止される。これにより、バルーン5が急激に収縮することが防止される。
【0050】
図2に示すように、湾曲板4とバルーン5との間には、可撓性を有する材料で構成された補助バルーン6が、その全部または一部がバルーン5と重なるようにして設置されている。この補助バルーン6は、バルーン5を押圧する押圧部材として機能するものである。
【0051】
補助バルーン6は、内部に充填された流体の圧力により、図2中の矢印fで示すように、バルーン5をほぼ手首500の中心部520に向かう方向に押圧する。このような補助バルーン6からの押圧力を受けることにより、バルーン5は、図2中の矢印Fで示すように、穿刺部位510を上から下へ垂直な方向(手首500の表面に対し垂直な方向)ではなく、傾斜した方向(手首500の中心部520に向かうような方向)に押圧(圧迫)する。これにより、本実施形態の止血器具1では、穿刺部位510を上から下へ垂直な方向に押圧(圧迫)する場合と比べ、より優れた止血効果が得られ、より確実に止血することができる。
【0052】
なお、図示の構成では、図2に示す状態で、バルーン5が湾曲板4に(帯体2を介して)接触していないが、バルーン5の一部が湾曲板4に(帯体2を介して)接触してもよい。
【0053】
補助バルーン6の構成材料としては、特に限定されず、例えば、前述した帯体2やバルーン5の構成材料と同様のものを用いることができる。また、補助バルーン6は、実質的に透明であるのが好ましい。これにより、患部を外側から視認することができる。また、補助バルーン6を構成するシート材の厚さについても前記バルーン5と同様とすることができ、補助バルーン6の構造も、バルーン5と同様の構造とすることができる。
【0054】
本実施形態では、補助バルーン6は、帯体2の長手方向についての幅がバルーン5よりも小さくされていることにより、その大きさがバルーン5よりも小さくなっており、バルーン5を局所的に押圧する。これにより、バルーン5から穿刺部位510への押圧力Fの方向をより確実に傾斜させることができる。
【0055】
また、本実施形態では、補助バルーン6は、湾曲板4の長手方向の図2中の右端部付近に位置する。これにより、補助バルーン6からバルーン5への押圧力fの方向をより確実に手首500の中心部520に向かうような方向にすることができ、その結果、バルーン5から穿刺部位510への押圧力Fの方向をより確実に傾斜させることができる。
【0056】
さらに、本実施形態では、前述したように、湾曲板4は、バルーン5が片寄った側(図2中の右側)に、その中央部41よりも曲率半径が小さい湾曲部42を有している。そして、補助バルーン6は、湾曲板4の湾曲部42またはそれより図2中の右側の部分に(帯体2を介して)接触する。これにより、補助バルーン6が湾曲板4から受ける力の方向、換言すれば、補助バルーン6が(帯体2を介して)接触する部分の湾曲板4の法線方向は、手首500の中心部520に向かうような方向に傾斜することとなる。その結果、押圧力fや押圧力Fの方向をより確実に傾斜させることができる。
【0057】
また、本実施形態では、バルーン5の一部と補助バルーン6の一部とは、互いに融着または接着等の方法により接合されている。そして、その接合部には、バルーン5の内部と補助バルーン6の内部とを連通する連通部(開口部)12が形成されている。これにより、前述したようにしてバルーン5に流体を注入すると、注入された流体の一部が連通部12を介して補助バルーン6内に流入し、バルーン5の拡張に伴って補助バルーン6が拡張する。これにより、1回の操作で両者を拡張させることができ、操作性に優れる。
【0058】
また、補助バルーン6は、連通部12付近の部位に加えて、連結部11に近い部分(図2中の右端部)がさらにバルーン5と接合されていてもよい。これにより、バルーン5をより確実に押圧することができ、なおかつ、湾曲板4を押し上げる力が強くなるため、湾曲板4が手首500からより離間し易くなる。
【0059】
なお、図示の構成に限らず、補助バルーン6は、バルーン5と別個に流体を注入することにより拡張するよう構成されていてもよい。
【0060】
また、補助バルーン6は、本実施形態のような使用時に流体を注入することによって拡張するものに限らず、初めから流体が充填され拡張しているものであってもよい。
【0061】
また、本発明では、バルーン5を押圧する押圧部材は、補助バルーン6に限らず、例えば、スポンジ状の物質、弾性材料、綿(わた)のような繊維の集合体、またはこれらの組み合わせなどによって構成されたパッドのような部材であってもよい。
【0062】
このような止血器具1において、バルーン5は、拡張後(拡張完了時点から)、その内圧が経時的に減少し、拡張後60分経過した後の内圧が、初期内圧の20〜70%となるように、好ましくは30〜60%となるように構成されている。ここで、「初期内圧」とは、バルーン5を止血に好適な圧迫力が得られる程度まで拡張し、当該拡張が完了してから10秒経過した時点の圧力のことを言う。
【0063】
このような構成とすることにより、バルーン5による圧迫力が時間の経過とともに適度に(過不足なく)緩和され、圧迫力の持続による弊害、例えば穿刺部位やその末梢側でのしびれや痛み、血管の閉塞(血行不良)等を有効に防止することができる。特に、バルーン5の内圧の減少は、医師や看護師等の看護者がなんらかの操作(例えばバルブを緩めるなどの減圧操作、抜気操作)をすることなく、自然に生じる。従って、このような操作を行うことによる手間(煩雑さ)が回避される。
【0064】
バルーン拡張後60分経過した後の内圧が初期内圧の70%超であると、バルーン5の内圧の減少率が小さく、拡張したときの圧迫力(内圧)がほぼそのまま維持されるため、上述した圧迫力の維持による弊害を回避する効果が少ない。
【0065】
また、バルーン拡張後60分経過した後の内圧が初期内圧の20%未満であると、バルーン5の内圧の減少率が大きすぎて、止血が十分になされる前にバルーン5の圧迫力が衰え、穿刺部位より血液が漏れ出すおそれがある。
【0066】
以上のようなバルーン5の内圧の経時的減少を得るための具体的構成としては、以下に述べるような例(A〜F)が挙げられる。
【0067】
A. 帯体2および/またはバルーン5の素材として、柔軟であり容易に変形(伸長)し得る材質を用いる。
【0068】
拡張したバルーン5の内圧および反発力により、帯体2および/またはバルーン5が穿刺部位の形状に合うように徐々に変形し、その結果、バルーン5の内圧が減少して、穿刺部位への圧迫力が緩和される。つまり、帯体2および/またはバルーン5の構成材料の物性(引張弾性率、厚さ、伸び率等)により、穿刺部位への圧迫力の減少の度合いを制御する。
【0069】
具体的には、帯体2の引張弾性率を、好ましくは10gf/mm以下、より好ましくは2〜9gf/mmとする。
【0070】
また、帯体2の、バルーン拡張後180分経過した後の伸び率を、好ましくは1〜7%、より好ましくは3〜6%とする。
【0071】
B. バルーン5のガス透過性を制御する。これにより、バルーン5内の気体がバルーン5のシート材を透過して徐々に外部に放散され、バルーン5の内圧が徐々に減少し、穿刺部位への圧迫力が緩和される。
【0072】
C. バルーン5に連通する補助バルーン6のガス透過性を制御する。これにより、補助バルーン6内の気体が補助バルーン6のシート材を透過して徐々に外部に放散され、補助バルーン6およびこれに連通するバルーン5の内圧が徐々に減少し、穿刺部位への圧迫力が緩和される。
【0073】
D. バルーン5に連通するチューブ71および/または袋体72のガス透過性を制御する。これにより、バルーン5内の気体がチューブ71および/または袋体72を透過して徐々に外部に放散され、バルーン5の内圧が徐々に減少し、穿刺部位への圧迫力が緩和される。
【0074】
E. コネクタ73に内蔵された逆止弁の気体逆流阻止効果が完全ではなく、当該逆止弁から微量の気体が漏れ出すようにする。これにより、バルーン5内の気体がコネクタ73に内蔵された逆止弁を介して外部に微量ずつ排出され、バルーン5の内圧が徐々に減少し、穿刺部位への圧迫力が緩和される。
F. 前記A〜Eのうちに任意の2以上の組み合わせ。
【0075】
以上のようなA〜Fの方法によれば、バルーン5の内圧の制御(経時的減少)を、簡単な構成で達成することができるという利点がある。特に、Aの方法によれば、帯体2やバルーン5の構成材料、寸法等を選択することで、容易にバルーン5の内圧の制御が可能となる。
【0076】
次に、止血器具1の使用方法について説明する。
[1] 止血器具1を手首500に装着する前は、バルーン5および補助バルーン6は、拡張していない状態とされている。手首500の場合、通常、動脈への穿刺部位510は、手首500の内側(腱がある側)の親指側へ片寄った位置にある。この穿刺部位510を指などで圧迫しながら、穿刺部位510上にバルーン5が位置するようにして、帯体2を手首500に巻き付け、帯体2の両端部付近を面ファスナー3にて固定(接合)する。
【0077】
[2] 止血器具1を手首500に装着したら、注入部7のコネクタ73にシリンジ(図示せず)を接続し、前述したようにして流体をバルーン5および補助バルーン6内に注入し、バルーン5および補助バルーン6を拡張させる。本発明では、このときの流体の注入量により、症例に応じて、バルーン5および補助バルーン6の拡張度合い、すなわち、穿刺部位510への圧迫力を容易に調節することができ、操作性に優れる。
【0078】
[3] バルーン5および補助バルーン6を拡張させたら、コネクタ73からシリンジを離脱させる。コネクタ73の逆止弁の効果により、流体の急激な漏れ出しが阻止され、これにより、バルーン5および補助バルーン6は、拡張状態を必要な程度維持し、穿刺部位510への圧迫状態が維持される(図2参照)。この状態では、バルーン5が穿刺部位510(およびその周辺)を局所的に押圧するとともに、バルーン5および補助バルーン6の拡張により、湾曲板4は、手首500の表面から離間して、手首500に接触し難くなる。これにより、穿刺部位510(およびその周辺)が集中して圧迫力を受けるので、止血効果が高いとともに、止血を必要としない他の血管や神経等を圧迫するのを回避することができ、手のしびれや血行不良などを生じるのを有効に防止することができる。
【0079】
[4] バルーン5は、拡張が完了した時点から、その内圧が少しずつ減少する。拡張後60分経過した後の内圧は、初期内圧の20〜70%程度となる。これにより、穿刺部位510への圧迫力が経時的に緩和され、例えばしびれや痛み、血管の閉塞(血行不良)等の、圧迫力の持続による種々の弊害を防止することができる。
【0080】
なお、止血器具1は、十分に止血がなされたと判断されたら、穿刺部位510から除去される。バルーン5の拡張完了から止血器具1の除去までの時間(止血器具装着時間)は、特に限定されず、例えば、150〜360分程度で行うことができる。この止血器具装着時間は、患者の症例や個人差等に応じて適宜選択することができる。
【0081】
<第2実施形態>
図3は、本発明の止血器具の第2実施形態における使用状態を示す断面図である。
【0082】
以下、この図を参照して本発明の止血器具の第2実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
【0083】
本実施形態の止血器具1’は、補助バルーン6が、可撓性を有する固着部(連結部)13を介して、帯体2に固着(連結)されていること以外は前記第1実施形態と同様である。
【0084】
すなわち、本実施形態では、補助バルーン6が、固着部13を介して、バルーン5の連結部11と同じ側(図3中の右側)で帯体2に固着(連結)されていることにより、補助バルーン6がより容易かつ確実に傾斜した姿勢になる。これにより、本実施形態の止血器具1’では、バルーン5に対する押圧力fが傾斜した方向(バルーン5をほぼ手首500の中心部520に向かわせるような方向)により作用し易くなり、よって、より優れた止血効果が得られる。
【0085】
<第3実施形態>
図4は、本発明の止血器具の第3実施形態における使用状態を示す断面図である。
【0086】
以下、この図を参照して本発明の止血器具の第3実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
【0087】
本実施形態の止血器具1'' は、補助バルーン6を有さないこと以外は前記第1実施形態と同様である。
【0088】
すなわち、本実施形態では、補助バルーン6がなく、バルーン5が(帯体2を介して)湾曲板4に接触している。そして、バルーン5は、連結部11により片側のみで帯体2に連結されていることにより、図4に示す状態でバルーン5がやや傾斜した姿勢になる。これにより、本実施形態の止血器具1'' では、穿刺部位510に対する押圧力Fが傾斜した方向(手首500の中心部520に向かうような方向)に作用し、その結果、前記第1実施形態と同様に優れた止血効果が得られる。
【0089】
また、前記第1実施形態と同様に、バルーン5は、湾曲板4に対し連結部11側(図4中の右側)に片寄って位置する。また、湾曲板4は、バルーン5が片寄った側(図4中の右側)に、その中央部41よりも曲率半径が小さい湾曲部42を有している。これにより、湾曲部42の図4中の右側では、湾曲板4は、バルーン5を(帯体2を介して)手首500の中心部520に向かうような方向に押圧する。このようなことから、本実施形態では、押圧力Fが傾斜した方向により確実に作用する。
【0090】
以上、本発明の止血器具を図示の各実施形態について説明したが、本発明は、これらに限定されるものではなく、止血器具を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
【0091】
また、本発明の止血器具は、手首に装着して使用するものに限らず、腕または脚(本明細書では、これらを総称して「肢体」という)のいかなる部分に装着して使用する止血器具にも適用することができる。
【0092】
【実施例】
(実施例1)
引張弾性率8gf/mm、厚さ0.3mmの実質的に透明なポリ塩化ビニル製シート材でバルーンおよび補助バルーンをそれぞれ作製するとともに、引張弾性率8gf/mm、厚さ0.3mmの実質的に透明なポリ塩化ビニル製シート材で帯体を作製した。帯体の長さは190mm、幅は40mmとした。そして、これらのバルーン、補助バルーンおよび帯体の必要箇所を融着して、図3に示す構成の止血器具を作製した。また、帯体の湾曲板保持部には、両端部が湾曲した実質的に透明なポリカーボネート樹脂製の湾曲板を挿入した。
【0093】
この止血器具を手首に巻きつけ、バルーンの内圧が約150mmHgとなるように、注入部7のコネクタ73から空気を注入してバルーンを拡張した。次に、バルーンを拡張してから10秒後(初期内圧)、10分後、30分後、60分後、120分後、180分後のバルーンの内圧をそれぞれ測定した。測定結果を表1および図5に示す。
【0094】
また、180分後にこの止血器具を手首から外して、帯体の長さを測定したところ、長さは197mmであり、その伸び率は3.6%であった。
【0095】
【表1】
Figure 0004136647
【0096】
(実施例2)
引張弾性率3gf/mm、厚さ0.2mmの実質的に透明なポリ塩化ビニル製シート材でバルーンおよび補助バルーンをそれぞれ作製するとともに、引張弾性率3gf/mm、厚さ0.2mmの実質的に透明なポリ塩化ビニル製シート材で帯体を作製した。帯体の長さは190mm、幅は40mmとした。そして、これらのバルーン、補助バルーンおよび帯体の必要箇所を融着して、図3に示す構成の止血器具を作製した。また、帯体の湾曲板保持部には、両端部が湾曲した実質的に透明なポリカーボネート樹脂製の湾曲板を挿入した。
【0097】
この止血器具を手首に巻きつけ、バルーンの内圧が約150mmHgとなるように、注入部7のコネクタ73から空気を注入してバルーンを拡張した。次に、バルーンを拡張してから10秒後(初期内圧)、10分後、30分後、60分後、120分後、180分後のバルーンの内圧をそれぞれ測定した。測定結果を表2および図5に示す。
【0098】
また、180分後にこの止血器具を手首から外して、帯体の長さを測定したところ、長さは201mmであり、その伸び率は5.8%であった。
【0099】
【表2】
Figure 0004136647
【0100】
(比較例1)
引張弾性率16gf/mm、厚さ0.3mmの実質的に透明なポリ塩化ビニル製シート材でバルーンおよび補助バルーンをそれぞれ作製するとともに、引張弾性率17gf/mm、厚さ0.5mmの実質的に透明なポリ塩化ビニル製シート材で帯体を作製した。帯体の長さは190mm、幅は40mmとした。そして、これらのバルーン、補助バルーンおよび帯体の必要箇所を融着して、図3に示す構成の止血器具を作製した。また、帯体の湾曲板保持部には、両端部が湾曲した実質的に透明なポリカーボネート樹脂製の湾曲板を挿入した。
【0101】
この止血器具を手首に巻きつけ、バルーンの内圧が約150mmHgとなるように、注入部7のコネクタ73から空気を注入してバルーンを拡張した。次に、バルーンを拡張してから10秒後(初期内圧)、10分後、30分後、60分後、120分後、180分後のバルーンの内圧をそれぞれ測定した。測定結果を表3および図5に示す。
【0102】
また、180分後にこの止血器具を手首から外して、帯体の長さを測定したところ、長さは191mmであり、その伸び率は0.5%であった。
【0103】
【表3】
Figure 0004136647
【0104】
(比較例2)
日本シャーウッド社製の止血器具(商品名「ラディシール」)を用意した。この止血器具は、帯体が厚さ約0.5mmのポリ塩化ビニル製シート材、また、バルーンが厚さ約0.3mmのポリ塩化ビニル製シート材で構成されており、補助バルーンがなく、バルーン拡張時に手首のほぼ中央部を押圧する構成のものである。
【0105】
この止血器具を手首に巻き付けて、バルーンの内圧が約150mmHgになるように、注入部から空気を注入してバルーンを拡張した。次に、バルーンを拡張してから10秒後(初期内圧)、10分後、30分後、60分後、120分後、180分後のバルーンの内圧をそれぞれ測定した。測定結果を表4および図5に示す。
【0106】
【表4】
Figure 0004136647
【0107】
(比較例3)
引張弾性率16gf/mm、厚さ0.3mmの実質的に透明なポリ塩化ビニル製シート材でバルーンおよび補助バルーンをそれぞれ作製するとともに、引張弾性率17gf/mm、厚さ0.5mmの実質的に透明なポリ塩化ビニル製シート材で帯体を作製した。帯体の長さは190mm、幅は40mmとした。そして、これらのバルーン、補助バルーンおよび帯体の必要箇所を融着するとともに、針で補助バルーンのシート材を3箇所刺して、小孔を設け、補助バルーンのガス透過性を増大させた。このようにして、図3に示す構成の止血器具を作製した。また、帯体の湾曲板保持部には、両端部が湾曲した実質的に透明なポリカーボネート樹脂製の湾曲板を挿入した。
【0108】
この止血器具を手首に巻きつけ、バルーンの内圧が約150mmHgとなるように、注入部7のコネクタ73から空気を注入してバルーンを拡張した。次に、バルーンを拡張してから10秒後(初期内圧)、10分後、30分後、60分後、120分後、180分後のバルーンの内圧をそれぞれ測定した。測定結果を表5および図5に示す。
【0109】
【表5】
Figure 0004136647
【0110】
(考察)
上記実施例1および2では、いずれも、止血器具の装着中はもちろんのこと、バルーンを拡張してから180分後に止血器具を手首から外した際にも、手首やそれより末梢の手のひら、指などに、しびれ、痛み、血行不良等は生じなかった。
【0111】
これに対し、比較例1および2では、バルーンを拡張してから120分後、あるいは180分後に止血器具を手首から外した際に、指に若干のしびれを感じる場合があった。
【0112】
また、比較例3では、バルーンを拡張してから30分〜60分後に、手首においてバルーンによる圧迫感がほとんど感じられなくなり、よって、止血効果が不十分であると推測される。
【0113】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、優れた止血効果が得られるとともに、バルーンによる圧迫力が経時的に減少するので、例えばしびれや痛み、血管の閉塞(血行不良)等の、圧迫力の持続による種々の弊害を防止することができる。
【0114】
特に、バルーンの圧迫力(内圧)が自然に減少するので、医師や看護師等がバルーン内の空気を抜くなどの圧迫力緩和のための操作を行う必要がなく、操作の手間が省け(煩雑さが回避され)、また、誤操作も防止される。
【0115】
また、本発明において、湾曲板を設けた場合、特に、湾曲板の長手方向の一端側に片寄った位置にバルーンが位置するよう構成した場合や、さらに、湾曲板が、バルーンが片寄った側に、その中央部よりも曲率半径が小さい部分を有するようにした場合には、より優れた止血効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の止血器具の第1実施形態を示す底面図(手首に装着したときの内面側が見える状態)である。
【図2】図1に示す止血器具の使用状態を示す断面図である。
【図3】本発明の止血器具の第2実施形態における使用状態を示す断面図である。
【図4】本発明の止血器具の第3実施形態における使用状態を示す断面図である。
【図5】実施例および比較例における、バルーンの内圧の経時変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1、1’、1'' 止血器具
11 連結部
12 連通部
13 固着部
2 帯体
21 湾曲板保持部
3 面ファスナー
31 雄側
32 雌側
4 湾曲板
41 中央部
42 湾曲部
5 バルーン
6 補助バルーン
7 注入部
71 チューブ
72 袋体
73 コネクタ
500 手首
510 穿刺部位
520 中心部

Claims (16)

  1. 肢体の止血すべき部位に巻き付ける可撓性を有する帯体と、
    前記帯体を前記肢体に巻き付けた状態で固定する固定手段と、
    前記帯体に連結され、流体を注入することにより拡張するバルーンとを備える止血器具であって、
    前記バルーンは、拡張後、その内圧が経時的に減少し、拡張後60分経過した後の内圧が、初期内圧の20〜70%となるよう構成されており、
    前記バルーンの内圧の減少は、前記帯体または前記バルーンが経時的に変形することにより生じることを特徴とする止血器具。
  2. 前記バルーンと重なるように設置されており、かつその少なくとも一部が内周側に向かって湾曲した湾曲板を備えている請求項1に記載の止血器具。
  3. 前記湾曲板は、前記帯体より硬質な材料で構成されている請求項2に記載の止血器具。
  4. 前記湾曲板と前記バルーンとの間に、その少なくとも一部が前記バルーンと重なるように設置され、前記バルーンを押圧する押圧部材を備えている請求項2または3に記載の止血器具。
  5. 前記押圧部材は、内部に充填された流体の圧力により前記バルーンを押圧する補助バルーンで構成される請求項4に記載の止血器具。
  6. 前記補助バルーンは、流体を注入することにより拡張する請求項5に記載の止血器具。
  7. 前記バルーンの内部と前記補助バルーンの内部とを連通する連通部を有する請求項6に記載の止血器具。
  8. 前記押圧部材は、前記バルーンより小さい請求項4ないし7のいずれかに記載の止血器具。
  9. 前記押圧部材は、前記湾曲板の、前記帯体の長手方向の一端部付近に位置する請求項4ないし8のいずれかに記載の止血器具。
  10. 前記バルーンは、前記湾曲板の、前記帯体の長手方向の一端側に片寄って位置する請求項2ないし9のいずれかに記載の止血器具。
  11. 前記湾曲板は、少なくとも前記バルーンが片寄った側に、その中央部よりも曲率半径が小さい部分を有する請求項10に記載の止血器具。
  12. 前記バルーンは、その片側のみが前記帯体に対し連結されている請求項1ないし11のいずれかに記載の止血器具。
  13. 前記押圧部材は、その片側のみが前記帯体に対し連結されている請求項4ないし11のいずれかに記載の止血器具。
  14. 前記帯体の引張弾性率は、10gf/mm以下である請求項1ないし13のいずれかに記載の止血器具。
  15. 前記帯体の引張弾性率は、2〜9gf/mm である請求項14に記載の止血器具。
  16. 前記帯体の、前記バルーン拡張後180分経過した後の伸び率が、1〜7%である請求項1ないし15のいずれかに記載の止血器具。
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