JP2020016002A - 作業用ズボン - Google Patents

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JP2020016002A
JP2020016002A JP2018140902A JP2018140902A JP2020016002A JP 2020016002 A JP2020016002 A JP 2020016002A JP 2018140902 A JP2018140902 A JP 2018140902A JP 2018140902 A JP2018140902 A JP 2018140902A JP 2020016002 A JP2020016002 A JP 2020016002A
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崇行 伊藤
Takayuki Ito
崇行 伊藤
雅洋 大谷
Masahiro Otani
雅洋 大谷
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Abstract

【課題】丈夫な低伸長性素材を使用しながらも、窮屈感や違和感を低減できる作業用ズボンを提供する。【解決手段】低伸長性素材(15)で構成された前身頃(2)と後身頃(3)とが縫合されることで左右両側部に継目が形成される作業用ズボンである。前記後身頃(3)のベルト部直下位置を伸縮可能な通気性を有する素材(5)で形成するとともに、この通気伸縮性素材(5)の配設部での表面に低伸長性素材(17)で形成したオーバーヨーク(6)を配置するとともに、前身頃(2)の膝対応個所よりも上側の上前身頃(10)と膝対応個所よりも下側の下前身頃(11)とを平行な複数条のプリーツ(18)と高伸長性素材(14)とで形成した蛇腹部(12)を介して連結した【選択図】 図3

Description

本発明は、作業用のズボンに関し、特にしゃがんだ姿勢での作業時でもベルト部のずれを軽減することのできる作業用ズボンに関する。
作業用ズボンは、その使用環境・安全性などを考慮して、熱に強く、耐久性のある厚手の低伸長性生地を使用して製造されることが多い。このため、着用者の動きに追従しにくいため、作業に集中できず、円滑に作業を行いづらいという問題があり、作業者に多大なストレスを与えるとともに、機動性が劣ることから安全性を確保できないという問題を有していた。
そこで近年、高伸長性の生地を使用した作業用ズボンも提案されているが、この高伸長性生地は、合成繊維やポリウレタンの混入率が高く、耐久性が求められる現場や、火を扱う作業現場などに使用することは、安全性の観点から利用しにくいという制約がある。
また、蛇腹やストレッチ素材を作業用ズボンの後ろベルト下の腰部などに挟み込むことにより、従来のものに比して動きやすく、着用者がしゃがみ込んだ場合にも身頃に対し、ベルト部のずれを軽減できる構造のものが提案されている。例えば特許文献1には、作業用ズボンの後ろベルト部下の腰部に表素材と動素材でてきた蛇腹を挟み込むことにより、腰部への負化を軽減するものが提案されている。また、特許文献2には、通気性の良い伸縮性素材を作業用ズボンの後ろベルト下の腰部を横方向に切り替え挟み込むことにより、動きやすく、かつ着用者がしゃがみ込んだ場合にも身頃に対し、ベルト部のずれを軽減することのできるものが提案されている。
特開2016-169470号公報 実用新案登録第3213134号公報
前記特許文献1で提案されているものは、全体を丈夫な生地で形成してあることから、火や溶接などを取り扱う現場でも問題なく着用することが出来るが、蛇腹部は表素材と同じ素材に伸縮生地が張り合わされる為、汗を排出する機能や通気などの快適機能は考慮されていない。また、人体の「しゃがんでものを取る」という動きは、お辞儀姿勢の「くの字」ではなく、さらに膝を曲げる「S字姿勢」であるため、最も大きく運動量を必要とする膝部での動きに対応していない。このため、ストレッチ素材で形成された作業用ズボンほどの動きやすさは期待することが出来ないという不具合があった。
また、前記特許文献2に開示されているものは、通気性の良い伸縮性素材を使用していることから汗の排出機能や通気性は期待できるが、伸縮性素材は非や熱に弱い合成繊維主体である為、組み立て工場や溶接などを扱う現場での使用には注意を必要とする。そして、この引用文献2に開示されているみのも、前述の特許文献1と同様人体の「しゃがんでものを取る」という動きに対して、膝部での運動量が絶対的に不足するため、ストレッチ素材で形成された作業用ズボンほどの動きやすさは期待することが出来ないという不具合があった。
本発明は、従来の作業用ズボンが有する不具合を低減して、丈夫な低伸長性素材を使用しながらも、窮屈感や違和感を低減できる作業用ズボンを提供することを目的としている。
上述の目的を達成するために、請求項1に記載した本発明は、低伸長性素材で構成された前身頃と後身頃とが縫合されることで左右両側部に継目が形成される作業用ズボンであって、前記後身頃のベルト部直下位置を通気性を有する伸縮可能な素材で構成するとともに、この伸縮性素材の配設部での表面側に低伸長性生地素材で形成したオーバーヨークを配置し、前身頃の膝対応個所よりも上側の上前身頃と膝対応個所よりも下側の下前身頃とを平行な複数条のプリーツと伸縮性素材とで形成した蛇腹部を介して連結したことを特徴としている。
請求項2に記載した発明は、請求項1の構成に加えて、プリーツの谷折れ部分が伸縮性素材に縫着されていることを特徴としている。請求項3に記載した発明は、請求項1または請求項2の構成に加えて、プリーツの山折れ部分で低伸長性素材同士が逢着されていることを特徴としている。
本発明にかかる作業用ズボンは、後身頃のベルト部直下位置を通気性を有する伸縮可能な素材で構成するとともに、この伸縮性素材の配設部での表面側に低伸長性素材で形成したオーバーヨークを配置し、かつ、前身頃の膝対応個所よりも上側の上前身頃と膝対応個所よりも下側の下前身頃とを平行な複数条のプリーツと伸縮性素材とで形成した蛇腹部を介して連結していることから、作業者が着用して「しゃがんだ姿勢で作業する」という姿勢をとった際に、伸縮性素材が伸長することでベルト部が引き下げられることがなくなるうえ、膝部でも蛇腹部が膝の動きに追随して伸長変形する。これにより、腰部と膝部との伸縮が人体の「S字」方向での動きに対して有効に働くことになり、腰回りの衣服圧だけでなく膝にかかる衣服圧も軽減されることになり、着用者は「しゃがんで物をとる」という動きに対して窮屈感や違和感を感じることなく快適、かつ円滑に作業を行うことが出来る。
本発明の一実施形態を示す正面図である。 本発明の一実施形態を示す背面図である。 本発明の一実施形態を示す側面図である。 本発明の一実施形態での展開図である。 腰部の一部破断拡大図である。 図5のA−A線切断端面図である。 膝部の拡大図である。 図7のB−B線断面図である。 腰部の排気構造を示す図である。
図1〜図3は本発明の一実施形態を示し、この作業用ズボン(1)は、左右前身頃(2L・2R)と左右後身頃(3L・3R)とを背面部と左右両脇部及び脚部内側部分で縫合して形成してある。
背面視においては、図2、図5、図6に示すように後身頃(3)のセンター部分におけるベルト部(4)の直下位置を伸縮可能な通気性を有する生地(伸縮性素材)(5)で構成し、その伸縮性素材(5)の表面側の部個所を、前・後身頃(2・3)を構成している低伸長性素材と同素材で形成したオーバーヨーク片(6)で覆って可動部(7)としている。
この可動部(7)は、伸縮性素材(5)の上辺をベルト部分(4)の下辺に縫着するとともに、左右側辺部分を後身頃(3)の腰部を形成する脇パーツ(8)に縫着してあり、伸縮性素材(5)の下辺を後身頃(3)の生地素材との間に装着した切換パーツ(9)に縫着してある。そして、オーバーヨーク片(6)は、この伸縮性素材(5)の外側を覆う状態に配置され、ベルト部分(4)の下辺と、脇パーツ(8)とにそれぞれ縫着することで、オーバーヨーク片(6)の下辺を開放するようにしてある。
背面側のベルト部分(4)につながる腰対応部をこのように構成することで、前屈みになったり腰を落としたりした際に、ズボンの臀部対応部分の生地に引っ張り力が作用すると、ベルト部分(4)と切換パーツ(9)との間に配置されている伸縮性素材(5)が伸展して、その引っ張り力を吸収することになるから、ベルト部分(4)に作用する引き下げ側への力を伸縮性素材(5)が吸収してズボンを引き下げることがなくなる。
なお、この伸縮性素材(5)の縦方向の長さは25mm以上に設定してあり、オーバーヨーク片(6)と切換パーツ(9)との重なり幅は30mm以上重なるようにして、内部に配置されている伸縮性素材(5)が外部に露出しないようにしてある。そして、このオーバーヨーク片(6)の下端側を開放していることから、図9に示すように、作業用ズボンの内側に籠った汗や熱を外部に排出することが出来ることになる。
一方、図1、図7、図8に示すように正面視において前身頃(2)は、左脚に対応する左前身頃(2L)と、右脚に対応する右前身頃(2R)とで構成してあり、左右前身頃(2L・2R)は、それぞれ腰及び大腿部を覆う上前身頃(10L・10R)と、膝下部分を覆う下前身頃(11L・11R)及び膝部分を覆う蛇腹部(12)とを有している。
蛇腹部(12)は、逆台形と台形とが短辺で接合された鼓形をした蛇腹パーツ(13)と、この蛇腹パーツ(13)の内面に配置した裏素材(14)と、蛇腹パーツ(13)を横方向から挟み込む状態に配置した内膝切換パーツ(15)及び外膝切換パーツ(16)とで構成してある。この内膝切換パーツ(15)及び外膝切換パーツ(16)は、それぞれ雫を縦に二分した形状をしており、弧状端縁部分が蛇服パーツ側に、両部分が後身頃(3)の長手方向端縁側に位置している。なお、蛇腹パーツ(13)と内膝切換パーツ(15)、外膝切換パーツ(16)は、それぞれ前後身頃(2・3)を構成している表素材(17)と同種の低伸長性生地で構成されており、裏素材(14)は高伸長性ニット素材で構成されている。
ここで、表素材(17)を構成している低伸長性生地としては、汎用性の広い伸長性の低いものであれば特に限定はされないが、伸長性は5%未満であることが望ましい。伸長性が5%以上ある場合には、膝の左右蛇腹の位置が定まらず、却って「関節」としての機能が損なわれることがある。
また、裏素材(14)として用いる高伸長性ニット素材生地としては、伸長性の高いものであればとくには限定されないが、横方向の伸長率が30%以上あることが望ましい。そのような生地としては、パワーネットや高伸長性トリコットなどが例示される。本実施態様の作業用ズボンにおいては、高伸長性生地として通常は、通気性の良いパワーネットを採用し、冬用又は強度が必要な作業用ズボンなどの場合には、高伸長性トリコットを採用する。
蛇腹パーツ(13)は、図8に示すように低伸長性生地で構成されている表素材(17)を平行な複数条のプリーツ(18)に折畳み、そのプリーツ(18)の谷折れ部分(19)を裏素材(14)に縫合するとともに、山折れ部(20)で表素材(17)同士を縫合することでプリーツ形状を維持するようにしてある。そして、このような蛇腹部(12)を上前身頃(10L・10R)の下辺と、下前身頃(11L・11R)の上辺とに縫合して、膝部での屈曲に対応するようにしてある。
上述の構成からなる本発明の作業用ズボンでは、膝頭に対応する部分にプリーツ形状を維持する機能を保持する蛇腹部(12)を配置するとともに、ウエスト(ベルト部)と臀部対応部分との間に伸縮性素材(5)を介在させていることから、着用者の姿勢変化に起因する脚部や腰部に現れる引っ張り力を吸収することができ、着用者に窮屈感や違和感を感させることがなくなる。
本発明にかかる作業用ズボンは、腰を落としての作業が多い荷物の運搬作業や、無理な姿勢での溶接作業用のズボンとして最適である。
2…前身頃、3…後身頃、5…通気伸縮性素材、6…オーバーヨーク、10L・10R…上前身頃、11L・11R…下前身頃、12…蛇腹部、14…高伸長性素材、17…低伸長性素材、18…プリーツ、19…プリーツの谷折れ部分、20…プリーツの山折れ部分。

Claims (3)

  1. 低伸長性素材(17)で構成された前身頃(2)と後身頃(3)とが縫合されることで左右両側部に継目が形成される作業用ズボンであって、前記後身頃(3)のベルト部直下位置を伸縮可能な通気性を有する素材(5)で形成するとともに、この通気伸縮性素材(5)の配設部での表面に低伸長性素材(17)で形成したオーバーヨーク(6)を配置するとともに、前身頃(2)の膝対応個所よりも上側の上前身頃(10L・10R)と膝対応個所よりも下側の下前身頃(11L・11R)とを平行な複数条のプリーツ(18)と高伸長性素材(14)とで形成した蛇腹部(12)を介して連結したことを特徴とする作業用ズボン。
  2. プリーツ(18)の谷折れ部分(19)が高伸長性素材(14)に縫着されている請求項1に記載の作業用ズボン。
  3. プリーツ(18)の山折れ部分(20)で低伸長性素材(17)同士が縫着されている請求項1又は2に記載の作業用ズボン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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