JP2020016001A - 作業用上着 - Google Patents
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Abstract
【課題】着用者が、着用時に動きやすく運動ストレスが少ないすっきりとしたシルエットを呈することのできる作業用上着を提供する。【解決手段】前身頃と前袖部分とで構成される前パーツ部と、後身頃5と後袖部分6とで構成される後パーツ部7とを後上袖部分16と下袖部分17及び脇切り替え部9とを有する作業用上着であって、後袖部分と後上袖部分及び後下袖部分及び後身頃との接続部に平行な複数本のプリーツを形成するとともに、そのプリーツと対応する後袖部分の内面に伸縮性素材で形成した裏素材が縫製してあることを特徴とする。【選択図】図2
Description
本発明は、作業用上着に関し、特に腕を前に出しの作業が多い作業者の作業用上着に関する。
作業用の上着は、その仕事着であるという要請から安価で丈夫であることが求められ、耐久性のある低伸長性の生地を使用して製造されることが多い。また、火気を使用する作業場所で使用する作業用上着も低伸長性の生地を使用して形成されることが多い。
低伸長性生地で形成された作業用上着は、着用者の腕を前に出したり、上に挙げたりする動きに追従しにくいことから、着用者(作業者)に多大な運動ストレスを与えるとともに、機動性が劣ることになって、安全性が確保できないという問題を有している。
そこで、従来、腕を大きく前に出す動作などを楽に行い得るようにするために、後袖付け部分に襞を形成したり、前後身頃部分と袖部分との連結部(アームホール)の下側部分に非縫合部を残してアクションホールと称するものを形成して、着用者の腕の動きに追随させるようにしたものが提案されている(特許文献1)。
前記した特許文献1に開示されたものは、前後身頃部分と袖部分との連結部(アームホール)の下側部分に非縫合部を残してアクションホールと称するものを形成していることから、腕の上方への動きに対しては脇部分の引き攣れを減少させることはできるが、腕を前方に出すという動きに対しては十分に対応できないという問題が残っていた。また、後袖付け部分に襞を形成するものでは、腕を前に伸ばした際に襞が伸びることから腕の動きを阻害することはないが、生地自体が低伸長性で剛性があることから、姿勢を戻しても襞が伸びたままとなって、フィット感に欠けるという不都合があった。
また、後袖付け部分の襞をプリーツ加工の蛇腹とすることも考えられるが、服地素材として合成繊維の混率が高い素材で形成されたり、蛇腹部に延伸性に優れたポリエステル素材を使用することが要求されることなるため、火を使う現場用としては不適格となり、作業着としての用途範囲が限定されるという不都合がある。
本発明は、このような点に鑑み提案されたもので、一般的な作業用上着の表素材である丈夫な低伸長性生地を使用しながらも、着用者が「しゃがんで物を持つ」「嵩のある物を抱えて運ぶ」という動きに対して、動きやすく運動ストレスが少ない「すっきりとしたシルエットを呈する作業用上着」を提供することを目的としている。
上述の目的を達成するために、請求項1に記載した本発明は、前身頃と前袖部分とで構成される前パーツ部と、後身頃と後袖部分とで構成される後パーツ部とを後上袖部分と後下袖部分及び脇パネル部分とで接続した作業用上着であって、後袖部分と後上袖部分及び後下袖部分及び後身頃との接続部に平行な複数条のプリーツを形成するとともに、そのプリーツに対応する後袖部分の内面に伸縮性素材で形成した裏素材が縫製してあることを特徴としている。また、請求項2に記載の発明は、請求項1の構成に加えて、後袖部の肘対応個所に平行な複数条のプリーツを形成するとともに、該プリーツと対応する後袖部分の内面に伸縮性素材で形成した裏素材が縫製してあることを特徴としている。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2の構成に加えて、プリーツの谷折れ部分が裏素材に縫着されていることを特徴とし、請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載に加えて、プリーツの山折れ部分で表素材同士が逢着されていることを特徴としている。
本発明では、後身頃側での袖取付部分に、平行な複数条のプリーツを形成するとともにそのプリーツに対応する袖部の内面に伸縮性素材で形成した裏地が縫製してあることから、腕の動きに追随して襞が開いたり閉じたりすることができ、作業着の生地による腕の動きを拘束することがなくなる。また、襞形成部分での内面に伸縮性素材で形成した裏地が縫製してあることから、後身頃を引っ張る力が消滅すると裏地の復元力が作用することから、プリーツが元の形に戻って、すっきりしたシルエットを維持することが出来る。
本発明にかかる作業用上着(1)は、全体が丈夫で破れにくい低伸長性生地で形成されており、前身頃(2)と、この前身頃(2)に縫合された前袖部分(3)で構成された前パーツ部(4)と、後身頃(5)と、この後身頃(5)に縫合された後袖部分(6)で構成された後パーツ部(7)とを有し、前パーツ部(4)と後パーツ部(7)とを上肩袖切り替え部(8)と、脇切り替え部(9)とで結合させてブルゾン型に形成してある。
左右の上肩袖切り替え部(8)は、襟への取付け位置から袖口のカフス位置までそれぞれ1枚パーツで構成してある。また脇切り替え部(9)は、それぞれ脇袖パーツ(10)と、脇ウエストパーツ(11)とからなり、両脇上部で縫合されている。
前パーツ部(4)は、前袖パーツ(12)とカフス部(13)とで構成されている。また、後パーツ部(7)は、2つの蛇腹パーツ(14)(15)と後上袖部(16)と後下袖部(17)とで構成してあり、後上袖パーツ(16)が蛇腹パーツ(14)を介して後身頃(5)に縫合されており、後上袖パーツ(16)と後下袖パーツ(17)との間に蛇腹パーツ(15)が介装されている。
蛇腹パーツ(14)(15)は、図5に示すように、低伸長性生地からなる表素材(18)と、高伸長性ニット素材で形成した裏素材(19)とを、上下縫合止部(20)(21)で重ねて縫込んで身頃袖付部と後上袖パーツ(16)、後上袖パーツ(16)と後下袖パーツ(17)とにそれぞれ縫合して一体化する。このとき、身頃袖付部と後上袖パーツ(16)間及び後上袖パーツ(16)と後下袖パーツ(17)にそれぞれ複数条のプリーツ (23)を平行に形成して蛇腹部に形成する。蛇腹は、折り込んだ表素材(18)をそのプリーツ(23)の谷折れ部で裏素材(19)と縫合するとともに、山折れ部で表素材(18)同士を縫合することでそのプリーツ形状を維持するように形成してある。これにより、着用者の肩部及び肘部と対応する個所で腕の動きに対応して、裏素材(19)が伸縮でき、かつ裏素材(19)の表面に位置する平行なプリーツ(襞)の形状変化で腕の動きを阻害することがなくなる。
ここで、表素材(18)を構成している低伸長性生地とは、汎用性の広い伸長性の低いものであれば特に限定されないが、伸長率が5%未満であることが望ましい。伸長率が5%以上ある生地のばあい、左右蛇腹の位置が定まらず、却って「関節」としての機能が損なわれる可能性がある。
また、裏素材(19)を構成している高伸長性素材とは、伸長性の高いものであれば特に限定されないが、横方向の伸長率が30%以上あるものが望ましい。このような生地としては、パワーネットや高伸長性トリコットなどが例示される。本実施形態の作業用上着においては、高伸長性素材(生地)として通常は、通気性の良いパワーネットを採用し、冬用や強度が必要な場合には、高伸長性トリコットを採用する。
なお、後身頃(5)と後上袖部分(16)とのとの間に配設される蛇腹パーツ(14)は、図4に示すように、プリーツ (23)の山折り線が肩の途中から袖下に向かう斜めの傾斜線と平行となるように配置されている。また、後上袖パーツ(16)と後下袖パーツ(17)との間に配設される蛇腹パーツ(15)は、プリーツ (23)の山折り線が袖の長手軸に対して直交するように配置してある。
蛇腹パーツ(14)(15)をこのような姿勢に配置すると、プリーツ(23)の谷折れ部が高伸長性素材で構成されている裏素材(19)に縫合されていることと相俟って、プリーツ(23)に作用する復元力で初期の形態に戻りやすくなる。
上記した実施形態では、作業用上着としてブルゾン型のものについて説明したが、作業用シャツや消防用の活動服、レスキュー服などに適用ることが出来る。
2…前身頃、3…前袖部分、4…前パーツ部、5…後身頃、6…後袖部分、7…後パーツ部、9…脇切り替え部、16…後上袖部分、17…後下袖部分、19…裏素材、23…プリーツ。
Claims (4)
- 前身頃(2)と前袖部分(3)とで構成される前パーツ部(4)と、後身頃(5)と後袖部分(6)とで構成される後パーツ部(7)とを後上袖部分(16)と下袖部分(17)及び脇切り替え部(9)とで接続した作業用上着であって、後袖部分(6)と後上袖部分(16)及び後下袖部分(17)及び後身頃(5)との接続部に平行な複数条のプリーツ(23)を形成するとともに、そのプリーツ(23)と対応する後袖部分(6)の内面に伸縮性素材で形成した裏素材(19)が縫製してあることを特徴とする作業用上着。
- 後袖部分(6)の肘対応個所に平行な複数条のプリーツ(23)を形成するとともに、該プリーツ(23)と対応する後袖部分(6)の内面に伸縮性素材で形成した裏素材(19)が縫製してある請求項1に記載の作業用上着。
- プリーツ(23)の谷折れ部分が裏素材(19)に縫着されている請求項1または2に記載の作業用上着。
- プリーツ(23)の山折れ部分で表素材(18)同士が逢着されている請求項1から3のいずれか1項に記載された作業用上着。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018140901A JP2020016001A (ja) | 2018-07-27 | 2018-07-27 | 作業用上着 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2018140901A JP2020016001A (ja) | 2018-07-27 | 2018-07-27 | 作業用上着 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2020016001A true JP2020016001A (ja) | 2020-01-30 |
Family
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Family Applications (1)
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JP2018140901A Pending JP2020016001A (ja) | 2018-07-27 | 2018-07-27 | 作業用上着 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2020016001A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102581437B1 (ko) * | 2023-04-20 | 2023-09-20 | 송은영 | 입체적인 시각적 효과를 위한 드레스 및 이의 제조 방법 |
-
2018
- 2018-07-27 JP JP2018140901A patent/JP2020016001A/ja active Pending
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KR102581437B1 (ko) * | 2023-04-20 | 2023-09-20 | 송은영 | 입체적인 시각적 효과를 위한 드레스 및 이의 제조 방법 |
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