JP3221747U - 子供用カバーオール - Google Patents

Abstract

【課題】使用における利便性が向上し、構造が簡素化し、着用時の快適性が向上する子供用カバーオールを提供する。【解決手段】子供用カバーオールであって、後身頃、前身頃２を含み、後身頃及び前身頃が合わせ部分３及びズボン部分４、５を含み、合わせ部分が、前側の首孔６から、尻当てライン７を通って後身頃のウエストラインに近い位置の脇下縫い合わせ部分まで施され、合わせ部分が前側の中心線帯からずれている。【選択図】図１

Description

本考案は、衣服、その中でも子供用カバーオールに関するものである。

本技術分野では、後身頃と前身頃が一体となったカバーオールであり、前記後身頃と前身頃が上部に襟の付いた首孔、下部にズボン部分を形成し、また前記後身頃と前身頃が袖部分を形成しており、その際に前身頃にファスナーまたはスナップボタンといった留め具のある合わせ部分が作られており、前記合わせ部分が前身頃の中央または前身頃の中央から右または左にずれて配置されているものが知られている。（有効なモデルとなる特許 ロシア国特許出願公開第１２７６５号明細書、国際特許分類Ａ４１Ｂ１３/００、公開２０００年２月１０日 先行技術文献１）

すでに知られている上記の有効なモデルの欠点は、カバーオールのズボン部分から脚を引き抜かなければおむつ替えが困難なこと、そして同様にズボン部分から足を引き抜かなければ子供を『おまるへ排泄』させることが不可能なことである。

同様に、子供用カバーオールであって、上方のフードが付いた頭部及び袖とズボン部分の付いた胴体部分を含むものであり、前記胴体部分が取り外し可能なフラップを含み、前記フラップがカバーオールの胴体部分の両面に配置されており、同時に前記フラップの後ろの部分がウエストラインまで広がりを持つように作られているものが知られている（有効なモデルとなる特許 ロシア国特許出願公開第１５５０６９号明細書、国際特許分類Ａ４１Ｂ１３/００、公開２０１５年９月２０日 先行技術文献２）。

上記のカバーオールの欠点は、カバーオールの構造が複雑であること、そして合わせ部分において子どもの体に触れる硬質の部材の量が多いことである。

最も近い類似の発明に、子供用カバーオールであって、ズボン部分を含み、股部領域において、ボタンのない前合わせ肌着の要領で布地が垂直方向に二つに分かれる部分を有し、前記布地が垂直方向に二つに分かれる部分では一方が他方に重なって留め具を有しており、その際に垂直方向に分かれる二つの部分の布地は胴体部分の中央から股部分を通して前身頃と後見頃に固定されており、さらにカバーオールのズボンの鼠蹊部領域がフレア型または折りたたみ式になっており、また尻当てラインが深く膝の位置まで伸びていることで広がりを持っているものが知られている（特許発明 ロシア国特許出願公開第２４８４７４４号明細書、国際特許分類Ａ４１Ｂ１３/００、公開２０１３年６月２０日 先行技術文献３）。

上記のカバーオールの欠点は、股部分における二つの布地の層の重なりであって、鼠径部領域の広がりが無駄であることである。このようなカバーオールの構造は、多量の布地の消費を必要とし、使用の際に布地の層を押さえていなければならないという不便さがある。また、このカバーオールでは合わせ部分のラインが股部分に沿って伸びていることで、子供が不快を感じる原因となりうる。

ロシア国特許出願公開第１２７６５号明細書 ロシア国特許出願公開第１５５０６９号明細書 ロシア国特許出願公開第２４８４７４４号明細書

本申請の技術の課題は、前述の欠点が解決された完成度の高い子供用カバーオールを開発することであり、また、当該目的を果たすための手段を拡充させることである。

本考案の技術的結果は、子供用カバーオールが後身頃、及び合わせ部分とズボン部分の付いた前身頃を含み、その際に合わせ部分が前側の首孔から尻当てラインを通って後身頃に走り、前身頃中心線帯から横へずれながら、後身頃の脇下縫い合わせ部分のウエストに近い位置まで伸びていることにより達成することができる。

本考案のカバーオールでは、合わせ部分が前身頃の首孔から尻当てラインを通って前身頃の中心線帯から横へずれながら後身頃へのびており、前記合わせが後身頃の脇下縫い合わせ部分のウエストに近い位置まで伸びていることが、目的にかなっている。

本考案のカバーオールでは、尻当てラインが低い位置になるように作られていることが、目的にかなっている。

本考案のカバーオールでは、カバーオールがウエストラインまたはバストラインから広がる形及び/またはＡラインのシルエットを持つことが目的にかなっている。

本考案のカバーオールでは、ズボン部分の内側が、互いに４５度に近い角度で配置されていることが目的にかなっている。

本考案のカバーオールでは、合わせ部分に前立てが施されていることが目的にかなっている。

本考案のカバーオールは袖を有していることがあり、前記の袖は手のひらの中央までの長さ、及び/または袖口を有していることがある。その際に、各袖口が後方において裏返しで折り曲げられる状態の折り返しとなることが可能であるように作られており、前記折り返しが、爪で自身をひっかくことを防止するための指のないミトンを形成することがある。

ズボン部分に裾口が付いていることがある。その際に、各裾口が後方に裏返しで折り曲げられる状態の折り返しとなることが可能であるように作られており、前記裾口が足全体を完全に覆うように作られていることがある。

本考案の技術的結果により子供用カバーオールの使用上の利便性が向上し、カバーオールの構造が簡素化し、カバーオール着用時の快適さが向上する。

本考案は、次の図によって説明することができる。

本考案に係る子供用カバーオールである（前から見た図）。 本考案に係る子供用カバーオールである（後ろから見た図）。

本考案の子供用カバーオールの作り方として唯一可能であるわけではないが、好ましい作り方は、カバーオールが後身頃１、前身頃２、袖１０及びズボン部分４と５を含んでいることである。合わせ部分３は、前身頃の首孔６から垂直方向に、（右または左方向へと）ずれながら、前身頃の中心線帯から尻当て（鼠径部）ライン７まで施されている。後ろ側では、合わせ部分３が尻当てライン７から（右側または左側の）脇下縫い合わせ部分８のウエストに近い位置（少し上または少し下）、またはウエストライン９まで施されている。その際に、カバーオールの尻当てライン７は低い位置に作られている。後身頃では、合わせ部分３によりカバーオールを後身頃１及び一方のズボン部分４を含む上部と、もう一方のズボン部分５を含む下部とに切り離すことができる。

合わせ部分３は、は中央線帯から右または左へ（およそ３ｃｍ）ずれており、前記合わせ部分が背中側で脇下縫い合わせ部分８へとつながっていくことにより、子供の股部分への干渉を避けることができ、まさにそれによりカバーオール着用時の快適性のレベルを上げることができる。

カバーオールの袖１０には袖口１２が施され、及び/または手のひらの中央までの長さを有している。各袖口１２の後部は、裏返しに折り曲げられる状態の折り返しとなることが可能であるように作られており、前記折り返しが、爪で自身をひっかくことを防止するための指のないミトンを形成することが可能である。

カバーオールのズボン部分４及び５には、裾口１３が作られている。各裾口１３の後部は折り返すことができるように作られており、前記裾口が足全体を完全に覆うことができるように作られている。

裾口１２及び１３の後部を折り返すことが可能となるのは、前記裾口が二つの部材：二層仕立てとなった下部、及び裾口１２と１３の後部において袋状の部分を形成している上部によって作られていることにより、前記裾口を折り返すことが可能となる。

カバーオールのウエストライン９またはバストライン１１から幅が広がっていること、及び/またはカバーオールがＡラインのシルエットを持っていることにより、太もも領域のゆとりが大きくなる。また、ズボン部分４と５の内側が、互いに対して４５度に近い角度となるように配置されており、カバーオールの尻当てライン７の位置が低くなっていることにより、鼠径部のゆとりがさらに大きくなる。カバーオールがこのような裁断になっていることにより、おむつと一緒に着用しやすく、また合わせ部分が独特な配置であることとの組み合わせにより、おむつ替えを支障なく行うことができる。

カバーオールの合わせ部分３には二枚仕立ての前立てが施されており、前記前立てはカバーオールの裏側で合わせ部分の留め具を覆っている。前立てはおよそ３ｃｍの幅で施されており、合わせ部分全体にわたって縁取りをなしている。合わせ部分がこのように施されていることにより、子供の体が留め具のごつごつとした部材に触れることがなくなり、それによりカバーオール着用時の快適性が向上する。

合わせ部分３には、スナップボタン、ファスナー、ボタン、面ファスナー、紐、ホック及びその他の良く知られている留め具部材を施すことができる。

首孔６及び合わせ部分３に沿って、本体の布地で作られたバイアステープによる縁取りが施されていることがある。首孔は襟を有していることがある。また、カバーオールがフードやポケットを有していることがある。

前身頃２にはヨーク切り替えが施されていることがあり、袖１０は縫い合わせの袖またはラグラン袖であることがある。

カバーオールはコットンメリヤスの布地及び/またはその他の素材の布地で作ることができる。

以下の通り実施例を説明する。

合わせ部分３を前側から開き、子供にカバーオールを着用させる。その後合わせ部分３の留め具を留める。衛生作業（例えばおむつ替え、『おまるへの排泄』など）を行うために子供の下半身に手を入れる必要があれば、カバーオールの前側及び/または後ろ側から下部にある合わせ部分３を、作業を行うために必要なだけ開く。本カバーオールの構造により、子供の脚をズボン部分から引き出すことなく、あらゆる衛生作業を楽に、素早く行うことが可能である。

１ 後身頃
２ 前身頃
３ 合わせ部分
４ ズボン部分
５ ズボン部分
６ 首孔
７ 尻当てライン
８ 脇下縫い合わせ部分
９ ウエストライン
１０ 袖
１１ バストライン
１２ 袖口
１３ 裾口

Claims (15)

1. 子供用カバーオールであって、前記カバーオールが後身頃及び前身頃を含み、前記前身頃が合わせ部分を含み、前記後身頃及び前身頃がズボン部分を含んでおり、前記合わせ部分が、前側の首孔から、尻当てラインを通って背面のウエストラインに近い位置の脇下縫い合わせ部分まで施されており、前記合わせ部分が、前側の中心線帯からずれていることを特徴とするカバーオール。
2. 請求項１に記載のカバーオールであって、前記合わせ部分が、前側の首孔から、尻当てラインを通って背面のウエストラインの位置の脇下縫い合わせ部分まで施されており、前記合わせ部分が、前側の中心線帯からずれていることを特徴とするカバーオール。
3. 請求項１に記載のカバーオールであって、前記尻当て部分が低い位置に作られていることを特徴とするカバーオール。
4. 請求項１に記載のカバーオールであって、袖を有していることを特徴とするカバーオール。
5. 請求項４に記載のカバーオールであって、前記袖が手のひらの中央部までくる長さで作られていることを特徴とするカバーオール。
6. 請求項４に記載のカバーオールであって、前記袖に袖口が施されていることを特徴とするカバーオール。
7. 請求項6に記載のカバーオールであって、前記袖口が後部において折り返しが可能であるように作られており、前記折り返しが、爪で自身をひっかくことを防止するための指のないミトンを形成していることを特徴とするカバーオール。
8. 請求項１に記載のカバーオールであって、ズボン部分に裾口が施されていることを特徴とするカバーオール。
9. 請求項１に記載のカバーオールであって、前記裾口が後方において折り返しとなることが可能であるように作られていることを特徴とするカバーオール。
10. 請求項１に記載のカバーオールであって、ウエストラインから下へ広がりのある形で作られていることを特徴とするカバーオール。
11. 請求項１に記載のカバーオールであって、Ａラインのシルエットを持っていることを特徴とするカバーオール。
12. 請求項１に記載のカバーオールであって、バストラインから下へ広がりを持って作られていることを特徴とするカバーオール。
13. 請求項１に記載のカバーオールであって、ズボン部分の内側が互いに対して４５度に近い角度で配置されていることを特徴とするカバーオール。
14. 請求項１に記載のカバーオールであって、フードを有していることを特徴とするカバーオール。
15. 請求項１に記載のカバーオールであって、前記合わせ部分に前立てが施されていることを特徴とするカバーオール。

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