JP2020004524A - 真空印刷用導電性ペースト - Google Patents

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友之 高橋
博信 津布楽
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博信 津布楽
徳幸 坂井
Tokuyuki Sakai
徳幸 坂井
阿部 真一
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Abstract

【課題】真空印刷時の減圧雰囲気では溶剤が揮発し難く、導電性ペーストの粘度の上昇を抑制して、真空印刷における印刷性を良好に維持することができ、加熱硬化時には溶剤が十分に揮発して、被印刷物への接着性に優れる真空印刷用導電性ペーストを提供する。【解決手段】(A)導電性フィラーと、(B)熱硬化性樹脂と、(C)硬化剤と、(D)20℃における蒸気圧が0.8〜15Paである溶剤とを含む、真空印刷用導電性ペーストである。【選択図】なし

Description

本発明は、真空印刷用導電性ペーストに関する。
電子機器の高速化、高機能化の要求に伴い、電子デバイスも高密度実装が要求されている。高密度実装を実現する技術として基板に微細な溝や貫通孔を設け、この溝や貫通孔に電極や配線を設けて積層実装する三次元実装の技術が開発されている。電子部品に用いる基板の微細な溝や貫通孔に導電材と樹脂とを含む導電性ペーストを充填し、硬化させる際に、電子機器の信頼性の観点から、硬化物中にボイドが残存することは好ましくない。微細な溝や貫通孔に充填させた導電性ペースト中のボイドを低減するために、減圧雰囲気下で導電性ペーストを基板に塗布又は充填させる真空印刷法が採用されている。
真空印刷法は、大気圧よりも圧力の低い減圧下又は真空下において、印刷装置のスキージなどを用いて被印刷物である基板に導電性ペースト等を塗布又は充填させる方法である。ここで、大気圧は、標準気圧101.325kPaである。本明細書において、真空印刷とは、大気圧よりも低い、50kPa以下の圧力雰囲気(以下、「減圧雰囲気」又は「真空雰囲気」ともいう。)において、被印刷物にペーストを塗布、付着又は充填させることをいう。
しかしながら、真空印刷法により、基板などの被印刷物にペーストを塗布又は充填させる場合、50kPa以下の減圧雰囲気であるため、ペースト中の溶剤が揮発しやすく、ペーストの粘度が上昇し、印刷性が低下する。例えば、特許文献1には、スルーホール又はビアホール用の導電性ペーストとして、蒸気圧の低いケトン類等を溶剤として含んでいてもよい導電性ペーストが開示されている。また、特許文献2には、タックフリータイムを長くするために、導電性粉末と、エポキシ樹脂と、20℃における蒸気圧が150Pa(1.5hPa)以下であり、170℃における蒸気圧が1500Pa(15hPa)以下の有機化合物である希釈剤を含む導電性接着剤が開示されている。また、特許文献3には、段差や曲面のおいても基板との接着性をよくすることを目的として、導電性粒子と、硬化性樹脂と、分散剤と、溶媒とを含み、前記溶媒の蒸気圧が1.34×10Pa未満(25℃)である印刷用接着剤層形成インクが開示されている。
特開2006−147378号公報 特開2007−197498号公報 特開2013−175559号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている導電性ペーストは、使用する溶剤の蒸気圧が具体的に記載されておらず、溶剤としてケトン類も例示している。例えばケトン類の一種であるアセトンの20℃の蒸気圧は24×10Pa(181mmHg(20℃))であり、大気圧よりも低い減圧雰囲気では、導電性ペースト中の溶剤が揮発してしまい、導電性ペーストの粘度が上昇し、真空印刷においては印刷性が低下する。特許文献2に開示されている導電性接着剤に含まれている希釈剤の20℃における蒸気圧は、具体的には80Pa(0.8hPa)から700Pa(7.0hPa)であり、真空印刷時の50kPa以下の減圧雰囲気では、導電性接着剤中の希釈剤が揮発してしまい、導電性接着剤の粘度が上昇し、印刷性が低下する。また、特許文献3に開示されている印刷用接着剤層形成インクは、1.34×10Pa未満(25℃)である溶媒、具体的には20℃における蒸気圧が約200Paのγ−ブチロラクトン(1.5mmHg(20℃))を使用しており、真空印刷時の50kPa以下の減圧雰囲気下では、印刷用接着剤層形成インク中の溶媒が揮発してしまい、導電性接着剤の粘度が上昇し、印刷性が低下する。
そこで、本発明の一態様は、真空印刷を行う際の50kPa以下の減圧雰囲気では溶剤が揮発し難く、導電性ペーストの粘度の上昇を抑制して、真空印刷における印刷性を良好に維持することができ、加熱硬化時には溶剤が十分に揮発して、微細な溝は貫通孔にボイドが残存することなく、被印刷物への接着性に優れる真空印刷用導電性ペーストを提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段は、以下の通りであり、本発明は、以下の態様を包含する。
[1](A)導電性フィラーと、(B)熱硬化性樹脂と、(C)硬化剤と、(D)20℃における蒸気圧が0.8〜15Paである溶剤とを含む、真空印刷用導電性ペーストである。
[2]前記(D)溶剤の101.325kPaの圧力雰囲気における沸点が180〜290℃である、前記[1]に記載の真空印刷用導電性ペーストである。
[3]さらに(E)反応性希釈剤を含む、前記[1]又は[2]に記載の真空印刷用導電性ペーストである。
[4]前記(A)導電性フィラーが、銀、ニッケル、銅及びこれらの合金から選択される金属からなる金属粉、並びに金属被覆導電粉末からなる群から選択される少なくとも一種を含む、前記[1]〜[3]のいずれかに記載の真空印刷用導電性ペーストである。
[5]前記(B)熱硬化性樹脂が、エポキシ樹脂、(メタ)アクリル樹脂及びフェノール樹脂からなる群から選択される少なくとも一種の樹脂である、前記[1]〜[4]のいずれかに記載の真空印刷用導電性ペーストである。
[6]前記(C)硬化剤が、フェノール系硬化剤及びイミダゾール系硬化剤である、前記[1]〜[5]のいずれかに記載の真空印刷用導電性ペーストである。
[7]前記(D)溶剤が、アルコール類、グリコールエーテル類、環状エステル類、グリコールエーテルエステル類及びそれらの混合物から選択される、前記[1]〜[6]のいずれかに記載の真空印刷用導電性ペーストである。
[8]前記(D)溶剤が、ブチルカルビトール、ベンジルアルコール、2−フェノキシエタノール、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジメチルフタレート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、及び2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタジオールモノイソブチラートからなる群から選択される少なくとも一種である、前記[1]〜[7]のいずれか1項に記載の真空印刷用導電性ペーストである。
[9]さらに(F)エラストマーを含む、前記[1]〜[8]のいずれかに記載の真空印刷用導電性ペーストである。
[10]さらに(G)カップリング剤を含む、前記[1]〜[9]のいずれかに記載の真空印刷用導電性ペーストである。
[11]前記(B)熱硬化性樹脂の含有量が、前記(A)導電性フィラー100質量部に対して、1〜15質量部である、前記[1]〜[10]のいずれかに記載の真空印刷用導電性ペーストである。
[12]前記(D)溶剤の含有量が、前記(A)導電性フィラー100質量部に対して、1〜30質量部である、前記[1]〜[11]のいずれかに記載の真空印刷用導電性ペーストである。
本発明によれば、真空印刷を行う際の50kPa以下の減圧雰囲気では溶剤が揮発し難く、導電性ペーストの粘度の上昇を抑制して、真空印刷における印刷性を良好に維持することができ、加熱硬化時には溶剤が十分に揮発して、微細な溝は貫通孔にボイドが残存することなく、被印刷物への接着性に優れる真空印刷用導電性ペーストを提供することができる。
以下、本開示に係る真空印刷用導電性ペーストを実施形態に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための例示であって、本発明は、以下の真空印刷用導電性ペーストに限定されない。
本発明の第一の実施形態に係る真空印刷用導電性ペーストは、
(A)導電性フィラー、
(B)熱硬化性樹脂、
(C)硬化剤、及び
(D)20℃における蒸気圧が0.8〜15Paである溶剤と、を含む。
本発明の第一の実施形態に係る真空印刷用導電性ペーストは、(D)20℃における蒸気圧が0.8〜15Paである溶剤を含み、真空印刷を行う際の50kPa以下の減圧雰囲気では、導電性ペースト中の前記(D)溶剤が揮発し難く、導電性ペーストの粘度の上昇を抑制して、真空印刷における印刷性を良好に維持することができる。前記導電性ペーストは、被印刷物に印刷された後、加熱硬化され、加熱硬化時には、前記(D)溶剤が十分に揮発して、微細な溝は貫通孔にボイドが残存することなく、被印刷物への接着性に優れる。真空印刷は、大気圧(標準気圧101.325kPa)よりも低い、50kPa以下の減圧雰囲気において、印刷を行うことをいう。減圧雰囲気は、具体的には、圧力が50kPa以下の雰囲気をいい、例えば0Paの真空雰囲気であってもよい。真空印刷を行う雰囲気の圧力は、例えば1Pa以上であり、5Pa以上であってもよく、10Pa以上であってもよい。
(A)導電性フィラーは、硬化後の硬化物に導電性を付与する。(A)導電性フィラーは、良好な導電性を付与するために、銀、ニッケル、銅及びこれらの合金からなる群から選択される金属からなる金属粉、並びに金属被覆導電粉末からなる群から選択される少なくとも一種を含むことが好ましい。金属被覆導電粉末としては、銀被覆ニッケル粉末又は銀被覆銅粉末が挙げられる。銀被覆ニッケル粉は、例えば特許第5764294号公報に開示される銀被覆ニッケル粉又はその製造方法によって得られるものであることが好ましい。(A)導電性フィラーが、金属被覆導電粉末を含み、金属被覆導電粉末が、銀被覆ニッケル粉及び銀被覆銅粉から選ばれる少なくとも一種である場合には、銀の被覆量は、銀とニッケルの合計100質量部又は銀と銅の合計100質量部に対して、銀が好ましくは6〜15質量部、より好ましくは7〜12質量部、さらに好ましくは8〜11.5質量部である。被覆する銀の厚さは、好ましくは0.1〜0.3μmであり、より好ましくは0.15〜0.2μmである。被覆する銀の厚さは、銀被覆ニッケル粉の断面の走査電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope;SEM)に観察することによって測定することが可能である。
(A)導電性フィラーの形状は、特に限定されないが、棒状、フレーク状(鱗片状)、球状等の形状が挙げられる。(A)導電性フィラーの大きさは、前記フィラーの形状が球状である場合には、レーザー回折散乱法により粒子径分布測定装置(例えば、商品名:マイクロトラックMT300II、マイクロトラックベル株式会社製)を用いて測定された体積平均粒径(D50)が0.1〜30μmであることが好ましい。(A)導電性フィラーが球状である場合に、前記導電性フィラーの体積平均粒径(D50)が0.1〜30μmであると、例えば三次元実装用の基板等の被印刷物の微細な溝や貫通孔に導電性ペーストが塗布又は充填されやすい。(A)導電性フィラーが球状である場合に、前記導電性フィラーの体積平均粒径(D50)は、より好ましくは0.2〜20μm、さらに好ましくは0.5〜15μmである。(A)導電性フィラーが棒状又はフレーク状である場合には、走査型電子顕微鏡(SEM)の観察により測定される平均厚さ(又は短径)Tが0.1〜30μmであることが好ましく、前記体積平均粒径D50に対する平均厚さTのアスペクト比(T/D50)が0.01〜1.0であることが好ましい。(A)導電性フィラーの形状が棒状又はフレーク状である場合に、前記導電性フィラーの平均厚さT0.1〜30μmであり、アスペクト比(T/D50)が0.01〜1.0であると、被印刷物の微細な溝や貫通孔に導電性ペーストが充填されやすい。(A)導電性フィラーが棒状又はフレーク状である場合に、前記導電性フィラーの平均厚さTが、より好ましくは0.2〜20μmであり、アスペクト比(T/D50)が、より好ましくは0.02〜0.9である。
(B)熱硬化性樹脂は、導電性ペーストに接着性及び硬化性を付与する。(B)熱硬化性樹脂は、三次元実装用の基板等の被印刷物に対する接着性に優れることから、エポキシ樹脂、(メタ)アクリル樹脂及びフェノール樹脂からなる群から選択される少なくとも一種の樹脂であることが好ましい。
(B)熱硬化性樹脂として使用するエポキシ樹脂は、導電性ペーストの印刷性を向上するために、常温で液状であるものが好ましいが、常温で固体のものであってもよい。常温で固体のエポキシ樹脂は、液状のエポキシ樹脂又は(D)溶剤や希釈剤により希釈し、液状にして用いることができる。(B)熱硬化性樹脂として使用するエポキシ樹脂は、分子内に少なくとも1つのエポキシ基又はグリシジル基を有し、重量平均分子量が370〜6000のものであることが好ましい。ここで重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC)により、標準ポリスチレンによる検量線を用いた値をいう。(B)熱硬化性樹脂として使用するエポキシ樹脂は、分子内に少なくとも1つのエポキシ基又はグリシジル基を有する(メタ)アクリル樹脂、及び分子内に少なくとも1つのエポキシ基又はグリシジル基を有するフェノール樹脂を除く。(B)熱硬化性樹脂として使用するエポキシ樹脂は、後述する(E)反応性希釈剤として使用するエポキシ基を含有する化合物を除き、具体的には、(E)反応性希釈剤として使用する分子量又は重量平均分子量が350以下のエポキシ基又はグリシジル基を有する化合物を除く。
(B)熱硬化性樹脂として使用するエポキシ樹脂は、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂及びこれらの誘導体(例えば、アルキレンオキシド付加物)、水素添加ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水素添加ビスフェノールF型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、炭素数が6〜36のアルキルグリシジルエーテル、アルキルフェニルグリシジルエーテル、アルケニルグリシジルエーテル、アルキニルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル等のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、炭素数が6〜36のアルキルグリシジルエステル、アルケニルグリシジルエステル、フェニルグリシジルエステル等のグリシジルエステル型エポキシ樹脂、シリコーンエポキシ樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、一種を単独で使用してもよく、二種以上を併用してもよい。(B)熱硬化性樹脂は、接着性及び硬化性の観点から、エポキシ樹脂であることが好ましく、エポキシ樹脂は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂及びビスフェノールF型エポキシ樹脂から選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。本明細書において、熱硬化性樹脂として使用する樹脂が、分子内にエポキシ基又はグリシジル基と、(メタ)アクリロイル基の両方を有する場合は、エポキシ樹脂としてではなく、(メタ)アクリル樹脂として記載する。
(B)熱硬化性樹脂として使用する(メタ)アクリル樹脂は、接着性に優れ、熱硬化後の熱硬化収縮が少なく、常温で液体である樹脂であることが好ましい。(メタ)アクリル樹脂は、分子内に(メタ)アクリロイル基を有する化合物であり、(メタ)アクリロイル基が反応することで、3次元的網目構造を形成し、熱硬化収縮が少ない硬化物を得ることができる。
(B)熱硬化性樹脂として使用する(メタ)アクリル樹脂としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、タ―シャルブチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、その他のアルキル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ターシャルブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジンクモノ(メタ)アクリレート、ジンクジ(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール(メタ)アクリレート、トリフロロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフロロプロピル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4−ヘキサフロロブチル(メタ)アクリレート、パーフロロオクチル(メタ)アクリレート、パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、オクトキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ラウロキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ステアロキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、アリロキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジ(メタ)アクリロイルオキシメチルトリシクロデカン、N−(メタ)アクリロイルオキシエチルマレイミド、N−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミド、N−(メタ)アクリロイルオキシエチルフタルイミドが挙げられる。N,N’−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、N,N’−エチレンビス(メタ)アクリルアミド、1,2−ジ(メタ)アクリルアミドエチレングリコール等の(メタ)アクリルアミドを使用することもできる。n−ビニル−2−ピロリドン、スチレン誘導体、α−メチルスチレン誘導体等のビニル化合物を使用することも可能である。
(B)熱硬化性樹脂として使用する(メタ)アクリル樹脂としては、ポリ(メタ)アクリレートを使用することができる。ポリ(メタ)アクリレートとしては、(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリレートとの共重合体又は水酸基を有する(メタ)アクリレートと極性基を有さない(メタ)アクリレートとの共重合体等が好ましい。
(B)熱硬化性樹脂として使用する(メタ)アクリル樹脂としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、1,2−シクロヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレート、1,3−シクロヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレート、1,2−シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、1,3−シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、1,2−シクロヘキサンジエタノールモノ(メタ)アクリレート、1,3−シクロヘキサンジエタノールモノ(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジエタノールモノ(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールモノ(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリレートやこれら水酸基を有する(メタ)アクリレートとジカルボン酸又はその誘導体を反応して得られるカルボキシ基を有する(メタ)アクリレート等を使用することもできる。ここで使用可能なジカルボン酸としては、例えばシュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸及びこれらの誘導体が挙げられる。
(B)熱硬化性樹脂として使用するフェノール樹脂は、接着性に優れ、熱硬化後の熱硬化収縮が少ないことから、レゾール型フェノール樹脂であることが好ましい。レゾール型フェノール樹脂は、重量平均分子量が30000以下のものであることが好ましい。ここで重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC)により、標準ポリスチレンによる検量線を用いた値をいう。(B)熱硬化性樹脂として使用するフェノール樹脂は、(C)硬化剤として使用するフェノール系硬化剤を除く。(B)熱硬化性樹脂として使用するフェノール樹脂は、具体的には、(C)硬化剤として使用するフェノールノボラック樹脂及びそのアルキル化物またはアリル化物、クレゾールノボラック樹脂、フェノールアラルキル(フェニレン、ビフェニレン骨格を含む)樹脂、ナフトールアラルキル樹脂、トリフェノールメタン樹脂、及びジシクロペンタジエン型フェノール樹脂を除く。
(C)硬化剤は、(B)熱硬化性樹脂を硬化させるために用いられる。(C)硬化剤は、(B)熱硬化性樹脂の種類によって適する硬化剤を用いることができる。(B)熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂である場合、(C)硬化剤としては、フェノール系硬化剤、イミダゾール系硬化剤、酸無水物系硬化剤、アミン系硬化剤、及びカルボン酸ジヒドラジド硬化剤からなる群から選択される少なくとも一種の硬化剤を用いることができ、二種以上の硬化剤を併用してもよい。(C)硬化剤としては、接着性の観点からフェノール系硬化剤を用いることが好ましく、耐湿性の観点からイミダゾール系硬化剤を用いることが好ましい。(C)硬化剤としては、フェノール系硬化剤及びイミダゾール系硬化剤を用いることがより好ましい。(B)熱硬化性樹脂が(メタ)アクリル樹脂である場合、硬化剤として熱ラジカル重合開始剤等の重合開始剤を用いることができる。
フェノール系硬化剤としては、フェノール性水酸基を有するモノマー、オリゴマー、ポリマー全般を指し、例えば、フェノールノボラック樹脂及びそのアルキル化物またはアリル化物、クレゾールノボラック樹脂、フェノールアラルキル(フェニレン、ビフェニレン骨格を含む)樹脂、ナフトールアラルキル樹脂、トリフェノールメタン樹脂、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂等が挙げられる。フェノール系硬化剤としては、フェノールノボラック樹脂が好ましい。
イミダゾール系硬化剤としては、2−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−イミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール化合物が挙げられる。中でも、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−イミダゾール、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]エチル−s−トリアジン、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、及び2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[1,2−a]ベンズイミダゾール等が挙げられる。イミダゾール系硬化剤は、硬化促進剤としても使用される。
酸無水物系硬化剤としては、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルナジック酸無水物、水素化メチルナジック酸無水物、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルシクロヘキセンテトラカルボン酸二無水物、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、エチレングリコールビスアンヒドロトリメリテート、グリセリンビス(アンヒドロトリメリテート)モノアセテート、ドデセニル無水コハク酸、脂肪族二塩基酸ポリ無水物、クロレンド酸無水物、メチルブテニルテトラヒドロフタル酸無水物、アルキル化テトラヒドロフタル酸無水物、メチルハイミック酸無水物、アルケニル基で置換されたコハク酸無水物、グルタル酸無水物等が挙げられる。
アミン系硬化剤としては、鎖状脂肪族アミン、環状脂肪族アミン、脂肪芳香族アミン、芳香族アミン等が挙げられる。カルボン酸ジヒドラジド硬化剤としては、アジピン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、セバチン酸ジヒドラジド、ドデカン酸ジヒドラジド等が挙げられる。
(B)熱硬化性樹脂として(メタ)アクリル樹脂を用い、(C)硬化剤として重合開始剤を用いる場合には、重合開始剤としては、公知のものを用いることができる。熱ラジカル重合開始剤の具体例としては、メチルエチルケトンパーオキサイド、メチルシクロヘキサノンパーオキサイド、メチルアセトアセテートパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカン、n−ブチル4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−2−メチルシクロヘキサン、t−ブチルハイドロパーオキサイド、P−メンタンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、t−ヘキシルハイドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、α、α’−ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、イソブチリルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ケイ皮酸パーオキサイド、m−トルオイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ−3−メトキシブチルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ−sec−ブチルパーオキシジカーボネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシジカーボネート、ジ(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、α、α’−ビス(ネオデカノイルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、クミルパーオキシネオデカノエート、1,1,3,3,−テトラメチルブチルパーオキシネオデカノエート、1−シクロヘキシル−1−メチルエチルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシピバレート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルへキサノエート、1−シクロヘキシル−1−メチルエチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシマレイックアシッド、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ヘキシルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシ−m−トルオイルベンゾエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ビス(t−ブチルパーオキシ)イソフタレート、t−ブチルパーオキシアリルモノカーボネート、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン等が挙げられる。これらは一種を単独で使用してもよく、二種以上を併用してもよい。
(D)20℃における蒸気圧が0.8〜15Paである溶剤は、真空印刷を行う際の50kPa以下の減圧雰囲気では、導電性ペースト中の前記(D)溶剤が揮発し難く、導電性ペーストの粘度の上昇を抑制して、真空印刷を行う50kPa以下の減圧雰囲気における印刷性を良好に維持することができる。20℃における蒸気圧が15Paを超える溶剤は、真空印刷を行う50kPa以下の減圧雰囲気において揮発しやすく、導電性ペーストの粘度が上昇し、減圧雰囲気における印刷性が低下する。20℃における蒸気圧が0.8Pa未満の溶剤は、導電性ペースト中の(B)熱硬化性樹脂を硬化する際の熱によっても揮発し難く、熱硬化性樹脂の硬化反応を妨げるため、接着性が低下する。(D)溶剤は、20℃における蒸気圧が0.8〜14Paである溶剤であることが好ましく、20℃における蒸気圧が0.8〜13.5Paである溶剤であることがより好ましい。
(D)20℃における蒸気圧が0.8〜15Paである溶剤は、101.325kPaの大気圧雰囲気における沸点が180〜290℃である溶剤であることが好ましく、101.325kPaにおける沸点が200〜285℃である溶剤ことがより好ましい。(D)20℃における蒸気圧が0.8〜15Paである溶剤の大気圧(標準気圧101.325kPa)における沸点が180〜290℃であると、例えば導電性ペーストが三次元実装用の基板等の被印刷物の微細な溝や貫通孔に充填された場合であっても、(B)熱硬化性樹脂の硬化温度によって、(D)溶剤が揮発しやすく、接着性を向上することができる。
(D)20℃における蒸気圧が0.8〜15Paである溶剤は、20℃における蒸気圧が0.8〜15Paである、アルコール類、グリコールエーテル類、環状エステル類、グリコールエーテルエステル類及びそれらの混合物から選択されることが好ましい。アルコール類としては、例えば、ブチルカルビトール、ベンジルアルコール、2−フェノキシエタノールが挙げられる。グリコールエーテル類としては、ジエチルグリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルが挙げられる。環状エステル類としては、ジメチルフタレートが挙げられる。グリコールエーテルエステル類としては、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチルグリコールモノエチルエーテルアセテート、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタジオールモノイソブチラートが挙げられる。(D)20℃における蒸気圧が0.8〜15Paである溶剤は、ブチルカルビトール、ベンジルアルコール、2−フェノキシエタノール、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジメチルフタレート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、及び2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタジオールモノイソブチラートからなる群から選択される少なくとも一種であることが好ましい。
本発明の第一の実施形態に係る真空印刷用導電性ペーストは、さらに(E)反応性希釈剤を含んでいてもよい。(E)反応性希釈剤は、分子中に例えばエポキシ基又はグリシジル基等の官能基を有する化合物である。(E)反応性希釈剤として使用するエポキシ基又はグリシジル基を有する化合物は、その分子量が350以下である化合物であることが好ましい。(E)反応性希釈剤は、(D)20℃における蒸気圧が0.8〜15Paである溶剤よりも粘度が高く、導電性ペーストを印刷に適した粘度に調整することができる。
(E)反応性希釈剤としては、1,2−エポキシ−4−(2−メチルオキシラニル)−1−メチルシクロヘキサン、4−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル、1,3−ビス(3−グリシドキシプロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、ネオデカン酸グリシジルエステル、及び炭素数が12〜13の混合アルコールのグリシジルエーテルからなる群から選ばれる少なくとも一種が挙げられる。
本発明の第一の実施形態に係る真空印刷用導電性ペーストは、さらに(F)エラストマーを含んでいてもよい。前記導電性ペーストは、さらに(F)エラストマーを含むことにより、導電性ペーストを硬化させた後の硬化物の弾性率や応力を調整することができる。例えば、基板の薄型化が進むと、基板に形成された微細な溝や貫通孔に充填された導電性ペーストが硬化した際の収縮により、基板に反りなどが生じる場合がある。反りが生じた基板は実装するときの位置検出等の精度が低下する。前記導電性ペーストに(F)エラストマーを含むことによって、硬化後の弾性率や応力を調整し、基板の反りを低減させて、精度の高い三次元実装が可能となる。
(F)エラストマーとしては、シリコーンゴム、ウレタンゴム、アクリルゴム、ビニルアルキルエーテルゴム、ポリビニルアルコールゴム、ポリビニルピロリドンゴム、ポリアクリルアミドゴム、セルロースゴム、カルボキシ末端アクリロニトリル−ブタジエンゴム(CTBN)、天然ゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレンゴム、スチレン−イソプレン−スチレンゴム、スチレン−イソブチレンゴム、イソプレンゴム、ポリイソブチレンゴム、ブチルゴム、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを含むモノマーの重合により得られる合成アクリルゴム、スチレン−ブタジエンブロック共重合体(SBS)、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、ポリブタジエン(PB)、スチレン−(エチレン−エチレン/プロピレン)−スチレンブロック共重合体(SEEPS)、エチレン−不飽和カルボン酸共重合体(例えば、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体等)、エチレン−不飽和カルボン酸エステル共重合体(例えば、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−エチルメタクリレート共重合体等)、及びにこれらの無水カルボン酸変性物(例えば無水マレイン酸変性物)からなる群から選ばれる少なくとも一種が挙げられる。これは、一種を単独で使用してもよく、二種以上を併用してもよい。
本発明の第一の実施形態に係る真空印刷用導電性ペーストは、さらに(G)カップリング剤を含んでいてもよい。前記導電性ペーストは、(G)カップリング剤を含むことにより、無機材料と有機材料の接着強度を高めることができ、例えば無機材料である(A)導電性フィラーや被印刷物と、有機材料である(B)熱硬化性樹脂との接着強度を高めることができる。
(G)カップリング剤としては、イソプロピルトリステアロイルチタナート等のチタン酸エステルあるチタンカップリング剤、シランカップリング剤が挙げられる。シランカップリング剤としては、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキシ基含有シランカップリング剤;N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(ビニルベンジル)−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシランの塩酸塩等のアミノ基含有シランカップリング剤が挙げられる。
本発明の第一の実施形態に係る真空印刷用導電性ペーストは、前記(A)〜(G)成分以外の成分を必要に応じて含有してもよい。このような成分の具体例としては、フラックス剤、消泡剤、表面調整剤、レオロジー調整剤、着色剤、可塑剤、分散剤等が挙げられる。
本発明の第一の実施形態に係る真空印刷用導電性ペーストは、(A)導電性フィラー、(B)熱硬化性樹脂、(C)硬化剤、及び(D)溶剤の合計量100質量部に対して、(A)導電性フィラーの含有量が70〜98質量部であることが好ましく、より好ましくは75〜97質量部、さらに好ましくは78〜96質量部、よりさらに好ましくは85〜95質量部である。前記導電性ペースト中の(A)導電性フィラーの含有量が、(A)成分から(D)成分の合計量に対して70〜98質量部であると、導電性ペーストを硬化させることによって、電気的効率が低く、導電性に優れた硬化物を得ることができる。二種以上の(A)導電性フィラーを含む場合には、(A)導電性フィラーの含有量は、二種以上の(A)導電性フィラーの合計量をいう。
本発明の第一の実施形態に係る真空印刷用導電性ペーストは、(A)導電性フィラー100質量部に対して、(B)熱硬化性樹脂の含有量が1〜15質量部であることが好ましく、より好ましくは1.5〜12質量部であり、さらに好ましくは2〜10質量部である。前記導電性ペースト中の(A)導電性フィラー100質量部に対する(B)熱硬化性樹脂の含有量が1〜15質量部であると、接着性に優れる導電性ペーストを得ることができる。二種以上の(B)熱硬化性樹脂を含む場合には、(B)熱硬化性樹脂の含有量は、二種以上の(B)熱硬化性樹脂の合計量をいう。
本発明の第一の実施形態に係る真空印刷用導電性ペーストは、(A)導電性フィラー100質量部に対して、(C)硬化剤の含有量が1〜10質量部であることが好ましく、より好ましくは2〜5質量部である。前記導電性ペースト中の(A)導電性フィラー100質量部に対する(C)硬化剤の含有量が1〜10質量部であると、(B)熱硬化性樹脂との反応性がよく、接着性に優れる導電性ペーストを得ることができる。二種以上の(C)硬化剤を含む場合には、(C)硬化剤の含有量は、二種以上の(C)硬化剤の合計量をいう。以下、二種以上の各成分(D)、(E)、(F)、(G)を含む場合は、各成分の含有量は、二種以上の各成分の合計量をいう。
本発明の第一の実施形態に係る真空印刷用導電性ペーストは、(A)導電性フィラー100質量部に対して、(D)20℃における蒸気圧が0.8〜15Paの溶剤の含有量が1〜30質量部であることが好ましく、より好ましくは1.5〜28質量部であり、さらに好ましくは2.0〜25質量部である。前記導電性ペースト中の(A)導電性フィラー100質量部に対する(D)溶剤の含有量が1〜30質量部であると、真空印刷を行う50kPa以下の減圧雰囲気において溶剤が揮発し難く、導電性ペーストの粘度を印刷に好適な範囲に維持することができ、印刷性を良好に維持することができる。また、前記導電性ペースト中の(A)導電性フィラー100質量部に対する(D)溶剤の含有量が1〜30質量部であると、導電性ペースト中の(B)熱硬化性樹脂を硬化する際の熱によって溶剤が揮発しやすく、ボイドが残存することない硬化物を得ることができ、電気抵抗率が低く、接着強度の高い硬化物を得ることができる。
本発明の第一の実施形態に係る真空印刷用導電性ペースト中の(E)反応性希釈剤の含有量は、導電性ペーストの全体量100質量%に対して、好ましくは1〜10質量%であり、より好ましくは1〜6質量%である。前記導電性ペーストに含まれる(E)反応性希釈剤の含有量が1〜10質量%であれば、導電性ペーストの粘度を印刷に適した粘度に調整することができ、硬化後も十分に低い電気抵抗率を有する導電性に優れた硬化物を得ることができる。
本発明の第一の実施形態に係る真空印刷用導電性ペースト中の(F)エラストマーの含有量は、導電性ペーストの全体量100質量%に対して、好ましくは0.1〜5質量%であり、より好ましくは0.3〜3質量%である。前記導電性ペーストに含まれる(F)エラストマーの含有量が0.1〜5質量%であれば、導電性ペーストを硬化させた後の硬化物の弾性率や応力を調整することができる。
本発明の第一の実施形態に係る真空印刷用導電性ペースト中の(G)カップリング剤の含有量は、導電性ペーストの全体量100質量%に対して、好ましくは0.03〜10質量%であり、より好ましくは0.04〜5質量%である。前記導電性ペーストに含まれる(G)カップリング剤の含有量が0.03〜10質量%であれば、接着性に優れた導電性ペーストを得ることができる。
本発明の第一の実施形態に係る真空印刷用導電性ペーストの製造方法は、特に限定されず、各成分を所定の配合で、流星型攪拌機、ディソルバー、ビーズミル、ライカイ機、ポットミル、三本ロールミル、回転式混合機、二軸ミキサー等の混合機に投入し、混合して、製造することができる。
本発明の第一の実施形態に係る真空印刷用導電性ペーストは、大気圧未満の減圧雰囲気、より具体的には、50kPa以下の減圧雰囲気又は真空雰囲気において、スキージ及び/又はスクリーンを用いて基板等の被印刷物に印刷により塗布又は充填した後、所定の温度に加熱することにより、硬化物を得ることができる。得られる硬化物は膜状の形態であってもよい。印刷後に導電性ペーストを硬化させるための加熱温度は、100〜300℃とすることができ、好ましくは120〜250℃であり、より好ましくは150〜200℃である。加熱時間は、加熱温度によって、適宜、変更することができるが、例えば、15〜120分とすることができ、好ましくは、30〜90分である。加熱は、大気圧(標準気圧101.325kPa)雰囲気で行うことができる。加熱ための装置としては、公知の電気炉や送風乾燥機、ベルト炉等が挙げられる。
本発明の第一の実施形態に係る真空印刷用導電性ペーストを用いて得られる硬化物は、接着性に優れ、十分なせん断強度(例えば1.0kN/cm以上)を有しており、信頼性の点で優れている。また、本発明の第一の実施形態に係る真空印刷用導電性ペーストを用いて得られる硬化物は、電気抵抗率が低く(例えば0.8×10−3Ω・cm以下)、十分な導電性を有している。本発明の第一の実施形態に係る真空印刷用導電性ペーストは、真空印刷用導電性ペーストとして好適に用いることができ、プリント回路基板上の導電回路、コンデンサの電極等の形成に使用することができ、特に三次元実装における半導体装置の部品同士、基板と部品等の接合に好適に使用することができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
実施例1〜15、比較例1〜2
下記表1に示す配合割合となるように各原料を、3本ロールミルを使用して混合・分散して真空印刷用導電性ペーストを製造した。表1中の各組成に関する数値は、質量部を表す。前記導電性ペーストの調整時に使用した原料(各成分)は、以下の通りである。
(A)導電性フィラー
(A1)銀被覆ニッケル粉(ナミックス株式会社製、体積平均粒径D50:5μm、銀とニッケル粉(ニッケルの純度:99.9質量%)の合計100質量部に対して、銀の量が10質量部。特許第5764294号公報に記載の製造方法により製造した。)
(A2)フレーク状銀粉(商品名:FA2、DOWAエレクトロニクス株式会社製、平均厚さT:0.3μm、体積平均粒径D50:6μm、アスペクト比(T/D50):0.05)
(A3)銀被覆銅粉(商品名:アトマイズ銀粉HWQ5μm、福田金属箔粉工業株式会社製、体積平均粒径D50:5μm、銀と銅の合計100質量部に対して、銀の量が10質量部)
(B)熱硬化性樹脂
(B1)ビスフェノールF型エポキシ樹脂・ビスフェノールA型エポキシ樹脂混合物(商品名:エピクロンEXA835LV、DIC株式会社製)
(B2)ビスフェノールA型エポキシ樹脂(商品名:AER6072、旭化成イーマテリアルズ株式会社製、AER6072)
(C)硬化剤
(C1)ノボラック型フェノール樹脂(商品名:タマノル758、荒川化学工業株式会社製)
(C2)1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール(商品名:キュアゾ−ルC11Z−CN、四国化成株式会社製)
(C3)2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール(商品名:キュアゾール2P4MHZ−PW、四国化成工業株式会社)
(D)溶剤
(D1)ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート(米山薬品工業株式会社製、沸点:246.7℃、蒸気圧:5.3Pa(20℃))
(D2)ジメチルフタレート(商品名:DMP、大八化学工業株式会社製、沸点:282℃、蒸気圧:0.8Pa(20℃))
(D3)ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル(商品名:キョーワノールHX20、KHネオケム株式会社製、沸点:260℃、蒸気圧:1.3Pa未満(<1.3Pa)(20℃)(蒸気圧は、カタログ又は安全データシート(SDS)に記載の値を記載した。))
(D4)2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタジオールモノイソブチラート(商品名:テキサノール、長瀬産業株式会社製、沸点:255℃〜261.5℃、蒸気圧:1.3Pa(20℃)(沸点は、カタログ又は安全データシート(SDS)に記載の値を記載した。))
(D5)ブチルカルビトール(大伸化学株式会社製、沸点:231℃、蒸気圧:13Pa(20℃))
(D6)2−フェノキシエタノール(商品名:ハイソルブEPH、東邦化学株式会社製、沸点:245℃、蒸気圧:1.3Pa(20℃))
(D7)ベンジルアルコール(富士フィルム和光純薬株式会社製、沸点:205℃、蒸気圧:13.2Pa(20℃)
(D8)ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート(商品名:ECA、ダイセル化学工業株式会社製、沸点:218.5℃、蒸気圧:13.3Pa(20℃))
(D9)2−(2−エトキシエトキシ)エタノール(商品名:JCT−EDG、ジャパンケムテック株式会社製、沸点:210.9℃、蒸気圧:15.6Pa(20℃))
(D10)1,3−ブチレングリコールジアセテート(ダイセル化学工業株式会社製、沸点:232℃、蒸気圧:0.0026Pa(20℃))。
各溶剤の沸点は、101.325kPaにおける沸点であり、各溶剤の蒸気圧は20℃における蒸気圧である。
(E)反応性希釈剤
(E1)1,2−エポキシ−4−(2−メチルオキシラニル)−1−メチルシクロヘキサン(商品名:セロキサイド3000、ダイセル化学工業株式会社製)
(E2)炭素数が12〜13の混合アルコールのグリシジルエーテル(商品名:エポゴーセEN、四日市合成株式会社製)
(F)エラストマー
(F1)シリコーンゴム(商品名:シリコーン複合パウダーKMP−605、信越化学工業株式会社製)
(F2)カルボキシル基末端アクリロニトリル−ブタジエンゴム(商品名:Hycar−CTBN1300×13、宇部興産株式会社製)
(G)カップリング剤
(G1)シランカップリング剤(3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)(商品名:KBM−403、信越化学工業株式会社製)
レーザー回折散乱法による体積平均粒径D50
レーザー回折散乱法により、粒子径分布測定装置(商品名:マイクロトラックMT3000II、マイクロトラックベル株式会社製)を用いて、(A1)〜(A3)の導電性フィラーの体積平均粒径(メジアン径:D50)を測定した。(A2)フレーク状銀粉は、走査型電子顕微鏡を用いて観察し、20個の銀粉の平均厚さTを測定し、アスペクト比
T/D50)を算出した。
電気抵抗率(比抵抗値)
1mm×71mmの配線パターンの開口部を有するメッシュスクリーンマスクを使用して、大気圧(標準気圧101.325kPa程度)下で、アルミナ基板上に各実施例及び比較例の導電性ペーストをスクリーン印刷により塗布し、塗布した配線パターンを160℃で30分間硬化させ、硬化物を得た。得られた硬化物の厚さを、表面粗さ・輪郭形状統合測定機(商品名:サーフコム1300SD−2、株式会社東京精密製)を用いて測定した。得られた硬化物の電気抵抗値をデジタルマルチメータ(商品名:ケースレー2001、株式会社TFFケースレーインスツルメンツ製)を用いて測定した。硬化物の厚さ及び電気抵抗値から電気抵抗率(比抵抗値)(10−3Ω・cm)を測定した。結果を表1に示す。
せん断強度
1.5mm角×25個の開口部を有するメッシュスクリーンマスクを使用して、大気圧(標準気圧101.325kPa程度)下で、各実施例及び比較例の導電性ペーストを、20mm角のアルミナ基板上にスクリーン印刷により塗布し、25個のブロック状の印刷パターンのうち、10箇所に10枚の3.2mm×1.6mmサイズのアルミナチップを搭載させた試験片を作製し、200℃、30分間硬化させ、試験片を得た。強度試験機(型番:Model 1605HTP、アイコーエンジニアリング株式会社製)を用いて、加重速度12mm/分における各試験片のせん断強度を求めた。結果を表1に示す。
真空印刷による粘度変化率
真空印刷機(型番:LS−100VC、ニューロング精密工業株式会社製)を用いて、各実施例及び比較例の導電性ペーストを、50kPa以下の減圧雰囲気において、アルミナ基板上に1000回スクリーン印刷を行った。スクリーン印刷前の各実施例及び比較例の導電性ペーストの粘度と、1000回スクリーン印刷後の各実施例及び比較例の導電性ペーストの粘度を、ブルックフィールド粘度計(型番:HBDV−1、ブルックフィールド社製)を用いて、25℃で、14号ローターを用いて、10rpmにて測定した。以下の式(1)に示すように、印刷後の粘度から印刷前の粘度を減じて、印刷前の粘度で除した値の比率を真空印刷による粘度変化率として測定した。結果を表1に示す。実施例1の導電性ペーストは、印刷前の粘度が156Pa・sであり、印刷後の粘度が171Pa・sであり、真空印刷による粘度変化率が10%であった。実施例2の導電性ペーストは、印刷前の粘度が468Pa・sであり、印刷後の粘度が540Pa・sであり、粘度変化率が15%であった。実施例3の導電性ペーストは、印刷前の粘度が12Pa・sであり、印刷後の粘度が14Pa・sであり、真空印刷による粘度変化率が17%であった。
(1)粘度変化率(%)=〔印刷後の導電性ペーストの粘度(Pa・s)−印刷前の導電性ペーストの粘度(Pa・s)〕÷印刷前の導電性ペーストの粘度(Pa・s)×100
Figure 2020004524
表1に示すように、20℃における蒸気圧が0.8〜15Paである(D)溶剤を含む実施例1〜15の導電性ペーストは、50kPa以下の減圧雰囲気における真空印刷による粘度変化率が20%未満であり、真空印刷を行う際の50kPa以下の減圧雰囲気でも溶剤が揮発し難く、導電性ペーストの粘度の上昇が抑制され、真空印刷における印刷性を良好に維持することができた。また、実施例1〜15の導電性ペーストは、せん断強度が1.0kN/cm以上であり、加熱硬化時には溶剤が十分に揮発して、被印刷物への接着性に優れていた。また、実施例1〜15の導電性ペーストは、硬化後の電気抵抗率が1.0×10−3Ω・cm以下、より具体的には、0.8×10−3Ω・cm以下であり、電気抵抗率が低く、優れた導電性を有していた。
一方、表1に示すように、20℃における蒸気圧が15Pa以上の溶剤を含む比較例1の導電性ペーストは、50kPa以下の減圧雰囲気における真空印刷による粘度変化率が20%を超えて大きく、真空印刷を行う際の50kPa以下の減圧雰囲気において溶剤が揮発して、粘度が上昇し、真空印刷における印刷性が低下した。また、表1に示すように、20℃における蒸気圧が0.8Pa未満である溶剤を含む比較例2の導電性ペーストは、せん断強度が1.0kN/cm未満と低いことから、硬化時の熱によっても溶剤が揮発せずに硬化物中に残存し、得られた硬化物の接着性が低下した。20℃における蒸気圧が0.8Pa未満である溶剤を含む比較例2の導電性ペーストは、硬化時の熱によっても溶剤が揮発せずに硬化物中に残存し、電気抵抗率が0.9×10−3Ω・cmと実施例に比べて高く、導電性も低下した。
本発明の第一の実施形態に係る導電性ペーストは、真空印刷用の導電性ペーストとして好適に用いることができ、プリント回路基板上の導電回路、コンデンサの電極等の形成に使用することができる。本発明の第一の実施形態に係る導電性ペーストは、特に三次元実装における半導体装置の部品同士、基板と部品等の接合に好適に使用することができる。

Claims (12)

  1. (A)導電性フィラーと、(B)熱硬化性樹脂と、(C)硬化剤と、(D)20℃における蒸気圧が0.8〜15Paである溶剤とを含む、真空印刷用導電性ペースト。
  2. 前記(D)溶剤の101.325kPaの圧力雰囲気における沸点が180〜290℃である、請求項1に記載の真空印刷用導電性ペースト。
  3. さらに(E)反応性希釈剤を含む、請求項1又は2に記載の真空印刷用導電性ペースト。
  4. 前記(A)導電性フィラーが、銀、ニッケル、銅及びこれらの合金からなる群から選択される金属からなる金属粉、並びに金属被覆導電粉末からなる群から選択される少なくとも一種を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の真空印刷用導電性ペースト。
  5. 前記(B)熱硬化性樹脂が、エポキシ樹脂、(メタ)アクリル樹脂及びフェノール樹脂からなる群から選択される少なくとも一種の樹脂である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の真空印刷用導電性ペースト。
  6. 前記(C)硬化剤が、フェノール系硬化剤及びイミダゾール系硬化剤である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の真空印刷用導電性ペースト。
  7. 前記(D)溶剤が、アルコール類、グリコールエーテル類、環状エステル類、グリコールエーテルエステル類及びそれらの混合物から選択される、請求項1〜6のいずれか1項に記載の真空印刷用導電性ペースト。
  8. 前記(D)溶剤が、ブチルカルビトール、ベンジルアルコール、2−フェノキシエタノール、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジメチルフタレート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、及び2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタジオールモノイソブチラートからなる群から選択される少なくとも一種である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の真空印刷用導電性ペースト。
  9. さらに(F)エラストマーを含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の真空印刷用導電性ペースト。
  10. さらに(G)カップリング剤を含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載の真空印刷用導電性ペースト。
  11. 前記(B)熱硬化性樹脂の含有量が、前記(A)導電性フィラー100質量部に対して、1〜15質量部である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の真空印刷用導電性ペースト。
  12. 前記(D)溶剤の含有量が、前記(A)導電性フィラー100質量部に対して、1〜30質量部である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の真空印刷用導電性ペースト。
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