JP6540590B2 - 液状導電性樹脂組成物および電子部品 - Google Patents

液状導電性樹脂組成物および電子部品 Download PDF

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本発明は、電子デバイス又は半導体パッケージの中の接着材料として使用するのに適した電気的に安定した液状導電性樹脂組成物及び該組成物を接着剤として有する電子部品に関する。
導電性接着剤は、電子デバイス及び半導体パッケージの製造及び組立てにおけるさまざまな用途のために使用される。例えば、基板に集積回路チップを搭載するダイ接着用接着剤や回路アセンブリをプリント配線板に実装する表面実装用導電性接着剤として、導電性接着剤が使用される。これらの導電性接着剤に導電性を持たせる粒子としては銅粉や銀粉などの金属フィラーやカーボンブラックのような炭素質粉末が一般に用いられる。金属フィラーを用いた導電性接着剤は一般的に電気伝導性に優れ、体積抵抗値は10−4〜10Ω・cm程度であるが、金属フィラーを使用した場合、以下のような問題がある。
導電性接着剤の接着対象としては、リードフレームや銅配線等が挙げられるが、導電性接着剤に含まれる金属フィラーと接着対象が異なるとき、異種金属間の標準電極電位の差異のため、イオン化傾向の大きい金属と小さい金属間に電位差が生じ、局部電池が形成され、局部電流により腐食が生じる。
また、電界の存在下、金属成分が非金属媒体の上や中を横切って移動するマイグレーションと呼ばれる現象がある。マイグレーションにはイオンマイグレーションとエレクトロマイグレーションがある。イオンマイグレーションは湿度が高い環境で室温から100℃前後の比較的低温で電流密度が低い場合に起こる。電位差と水の存在により、金属原子が陽イオン化した金属イオンの移動と析出により発生する。一方、エレクトロマイグレーションは、導電材料中を移動する電子と金属原子間の運動量の交換により、金属原子が徐々に移動することにより発生する。電子デバイスや半導体パッケージの導電性接着剤使用部で主に問題となることが多いのはイオンマイグレーションである。イオンマイグレーションは種々の金属で発生するが、低い導電性のためフィラーとして使用されることが多い銀が最もイオンマイグレーションを発生しやすい。この問題を解決するために、熱可塑性樹脂粒子を添加し、導電性フィラーの添加量が少なくても、体積抵抗率を低くすることのできる導電性樹脂組成物が開発されているが(特許文献1)、この組成物であっても上記イオンマイグレーションの問題は解決できているとは言えない。
さらに、高温にさらされた場合に金属フィラー表面は酸化されやすく、酸化による導電性の低下が問題になる場合がある。この問題は、特に銅フィラーを用いた場合に顕著に起こる。
一方、導電性を持たせる粒子として炭素質の粉末を使用したカーボン系の導電性樹脂がある。例えば、熱硬化性樹脂にカーボンブラックと黒鉛粉末を混合分散させた、射出成型やトランスファー成型で燃料電池用のセパレーターに成型される、固形の導電性樹脂組成物(特許文献2)や黒鉛やカーボンブラックなどの炭素質粉末を使用し、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、アルキド樹脂などの硬化型樹脂からなるバインダーと共に、有機溶剤中に混練、分散させた液状の導電性樹脂組成物(特許文献3及び4)などがある。また、カーボンナノチューブをポリビニルアセタール、硬化型樹脂からなるバインダーと共に、有機溶剤中に混練、分散させた液状の導電性塗料、導電性接着剤(特許文献5)が報告されている。カーボン系の導電性樹脂の体積抵抗値は10−3〜100Ω・cm程度であり、前述の金属フィラーを使用した導電性樹脂に電気伝導度は劣るが、カーボン系導電粒子の特性から、金属フィラーを使用した場合に発生する金属の腐食や、マイグレーション、金属フィラー表面の酸化による抵抗値の上昇変化などの懸念が無く、安定した導電特性を示す。
上述のカーボン系の導電性樹脂で液状のものは、有機溶剤や反応性希釈剤の使用により、液状にしている。これは導電性を高めるためには、炭素質粉末の配合量を高めなければならず、溶剤や反応性希釈剤を用いない場合、低粘度の液状の樹脂に分散させたとしても粘度が高くなり、印刷やディスペンスなどの工程で使用することは難しくなる。有機溶剤や反応性希釈剤の配合により、粘度が低下し、印刷やディスペンス工程で使用できるようになるが、このような液状樹脂を基材同士の接着剤に用いた場合、次のような問題が起こる。樹脂組成物を印刷などの工程で基材に塗布した後、接着対象を張り付け、硬化する際に、有機溶剤や反応性希釈剤の揮発により、ボイドが発生する。接着対象を張り付ける前に、有機溶剤の乾燥工程を入れた場合、工程数が増えるばかりではなく、揮発しなかった溶剤によるボイドや、接着剤の粘度上昇や固形化によって、接着対象との密着性が低下して、硬化後の接着力の低下の原因となる。
特開2013−139494号公報 特開2001−67932号公報 特開平09−31402号公報 特開平04−38803号公報 特開2014−28900号公報
本発明は、低粘度で硬化時にボイドが発生せず、高い導電性と高温高湿下でも安定した電気特性をもった硬化物が得られる液状導電性樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、当該課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、エポキシ樹脂に、特定の一次粒子径で、特定の比表面積を持つカーボンブラック及び25℃で固体である熱可塑性樹脂の粒子を特定量含有させることにより、低粘度で印刷やディスペンスすることが可能な、高い導電性と高温高湿下でも安定した電気特性をもった液状導電性樹脂組成物が得られることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は、下記の液状導電性樹脂組成物を提供するものである。
[1]
下記(A)〜(E)成分を含む液状導電性樹脂組成物。
(A)25℃において液状のエポキシ樹脂
(B)分子内に1つ以上のフェノール性水酸基をもつ25℃において液状の硬化剤
(A)成分中のエポキシ基1当量に対する(B)成分中のフェノール性水酸基の量が0.8〜1.25当量となる量
(C)硬化促進剤
(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対して0.05〜10質量部
(D)一次粒子の平均粒径が10〜60nmであり、かつ比表面積が30〜400m/gであるカーボンブラック
(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対して1〜30質量部かつ樹脂組成物全体に占める割合が0.5〜22質量%
(E)25℃において固体状の熱可塑性樹脂粒子
(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対して1〜50質量部かつ樹脂組成物全体に占める割合が0.5〜30質量%
[2]
さらに(F)無機充填材を含む[1]に記載の液状導電性樹脂組成物。
[3]
(E)成分のポリスチレン換算の分子量が、数平均分子量において1,000〜10,000,000であり、かつ重量平均分子量が10,000〜100,000,000である[1]又は[2]に記載の液状導電性樹脂組成物。
[4]
(E)成分が、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、フェノキシ樹脂、ブタジエン樹脂、ポリスチレン樹脂及びこれらの共重合体からなる群から選択される少なくとも1種の熱可塑性樹脂粒子である[1]〜[3]のいずれか1項に記載の液状導電性樹脂組成物。
[5]
(E)熱可塑性樹脂粒子が線形分子鎖から形成される[1]〜[4]のいずれか1項に記載の液状導電性樹脂組成物。
[6]
溶剤及び反応性希釈剤のいずれも含有しない[1]〜[5]のいずれか1項に記載の液状導電性樹脂組成物。
[7]
E型粘度計により25℃において、ずり速度2.00(sec−1)における粘度が、1〜300Pa・sである[1]〜[6]のいずれか1項に記載の液状導電性樹脂組成物。
[8]
[1]〜[7]のいずれか1項に記載の液状導電性樹脂組成物のゲル化物。
[9]
[1]〜[7]のいずれか1項に記載の液状導電性樹脂組成物の硬化物を接着剤として有する電子部品。
本発明の液状導電性樹脂組成物は、特定のカーボンブラックと特定の熱可塑性樹脂粒子を使用することにより、溶剤や反応性希釈剤を使用しなくても低粘度でディスペンスや印刷などの作業性に優れ、その硬化物は高い導電性を示す。また、金属フィラーを用いていないため、高温高湿下でも安定した電気特性が得られる。
そして、本発明の液状導電性樹脂組成物は粘度が低いため、ディスペンスや印刷などの作業性に優れ、導電性を必要とするダイボンド材、ヒートシンク用接着剤、リッドシール材などの液状導電性樹脂組成物として好適であり、該組成物を接着剤として使用することによって高接着性、高信頼性を有する電子部品が得られる。
マイグレーション試験における各組成物を櫛形に印刷した石英板の模式図。
以下、本発明について詳細に説明する。
(A)エポキシ樹脂
本発明に用いる(A)成分のエポキシ樹脂は25℃において液状であれば特に制限されるものではないが、一分子中に2個以上のエポキシ基があるものが好ましく、例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂等のビスフェノール型、ビフェニル型、フェノールアラルキル型、ジシクロペンタジエン型、ナフタレン型、及びアミノ基含有型等の各種エポキシ樹脂や、分子中にフェニレン環等の芳香環を1個有する多官能エポキシ樹脂、及びこれらの混合物等が挙げられる。また、エポキシ樹脂はシリコーン変性エポキシ樹脂を含んでいてもよい。シリコーン変性エポキシ樹脂を含むことにより、得られる硬化物の応力を緩和してクラックの発生を抑制し、さらに半導体装置に耐熱衝撃性を付与することができる。シリコーン変性エポキシ樹脂は公知のものを使用すればよく、例えば下記式(1)で表されるシリコーン変性エポキシ樹脂が挙げられる。
(式(1)中、Rは置換又は非置換の一価の炭化水素基、Rは−CHCHCH−、−OCH−CH(OH)−CH−O−CHCHCH−又は−O−CHCHCH−、Rは水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示す。nは4〜199を示し、19〜109が好ましく、pは1〜10、qは1〜10を示す。)
なかでもRがメチル基、Rが水素原子、Rが−OCH−CH(OH)−CH−O−CHCHCH−であるシリコーン変性エポキシ樹脂が好ましい。本発明において(A)エポキシ樹脂は25℃で液状であることが必要であり、特に、25℃〜200℃で液状であるものがよい。なかでも、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂又は芳香環を1個有するエポキシ樹脂等の室温(25℃)で液状のエポキシ樹脂が好ましい。
なお、上記記載において、分子中に芳香環を1個有するエポキシ樹脂とは、例えば、以下に示すものが挙げられる。
(B)硬化剤
本発明で用いる硬化剤は、分子内に1つ以上のフェノール性水酸基をもつ25℃において液状の硬化剤であり、エポキシ樹脂用硬化剤として公知のものを使用することができる。この中でも硬化性とBステージ状態の安定性のバランスを考慮すると、フェノール樹脂が好ましい。該フェノール樹脂としては、ノボラック型、ビスフェノール型、トリスヒドロキシフェニルメタン型、ナフタレン型、シクロペンタジエン型、及びフェノールアラルキル型等が挙げられ、これらを単独又は2種類以上を混合して用いてもよい。また、本発明の組成物はシリコーン変性フェノール樹脂を含んでいてもよい。シリコーン変性フェノール樹脂を含むことにより、得られる硬化物の応力を緩和してクラックの発生を抑制し、さらに電子部品や半導体装置に耐熱衝撃性を付与することができる。シリコーン変性フェノール樹脂は公知のものを使用すればよく、例えば下記式(4)で表されるシリコーン変性フェノール樹脂を用いることができる。
(式(4)中、Rは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜6のオルガノキシ基、Rは脂肪族不飽和基を含有しない置換又は非置換の一価炭化水素基、Xは二価の有機基、Yは末端に二重結合を有する有機基を示す。mは1≦m≦20、nは0≦n≦400を満たす数である。)
なかでも、室温(25℃)で液状のビスフェノール型フェノール樹脂及びノボラック型フェノール樹脂が好ましい。
硬化剤の配合量は、(A)成分中のエポキシ基1当量に対する(B)成分中のエポキシ反応性基((B)成分がフェノール樹脂の場合にはフェノール性水酸基)の当量比[(B)硬化剤中のエポキシ反応性基の当量/(A)成分中のエポキシ基の当量]が0.8〜1.25となる範囲であり、0.9〜1.1の範囲が好ましい。配合当量比(モル比)が0.8未満では、得られる硬化物中に未反応のエポキシ基が残存し、ガラス転移温度が低下したり、基材に対する密着性が低下したりするおそれがある。前記上限値1.25を超えると硬化物が硬く脆くなり、リフロー時又は温度サイクル時にクラックが発生するおそれがある。
(C)硬化促進剤
硬化促進剤としては、例えば有機リン、イミダゾール、3級アミン等の塩基性有機化合物が挙げられる。有機リンの例としては、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリ(p−トルイル)ホスフィン、トリ(p−メトキシフェニル)ホスフィン、トリ(p−エトキシフェニル)ホスフィンなどのトリアリールホスフィン類、トリフェニルホスフィン・トリフェニルボレート誘導体、テトラフェニルホスフィン・テトラフェニルボレート誘導体等が挙げられる。イミダゾールの例としては、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾールなどのアルキルイミダゾール類、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾールなどのアリールイミダゾール類、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、及び2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾールなどのヒドロキシイミダゾール類などが挙げられ、3級アミンの例としてはトリエチルアミン、ベンジルジメチルアミン、α−メチルベンジルジメチルアミン、及び1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7等が挙げられる。
なかでも、下記式(5)に表されるテトラフェニルホスフィン・テトラフェニルボレート誘導体、又は下記式(6)で表されるメチロールイミダゾール誘導体が好ましい。
(式(5)中、R〜R14は各々独立に水素原子、炭素数1〜10の炭化水素基又はハロゲン原子を示す。)
(式(6)中、R15はメチル基又はメチロール基を示し、R16は炭素数1〜10の炭化水素基を示す。)
硬化促進剤の配合量は、(A)エポキシ樹脂と(B)硬化剤との合計100質量部に対して、0.05〜10質量部であり、0.1〜5質量部とすることが好ましい。硬化促進剤が前記下限値0.05未満である場合は、樹脂組成物が硬化不十分になるおそれがあり、また前記上限値10より多い場合は樹脂組成物の保存性に支障をきたすおそれがある。
(D)カーボンブラック
カーボンブラックは、オイルファーネス法、チャンネル法、アセチレン法などによって製造され、それぞれ原料や熱分解法に違いがある。カーボンブラックの一次粒子は数nm〜500nm程度の粒径の球状の粒子で、この一次粒子が鎖状につながって、二次粒子(構造)を形成している。これらの一次粒子径や二次粒子構造によって、比表面積は異なってくる。また、カーボンブラックの表面には、カルボキシル基やカルボニル基などの各種の官能基が存在しており、特殊な処理を施さない場合、表面は疎水性を示す。製法により一次粒子径、二次粒子構造、表面状態は変化するが、本発明では一次粒子の平均粒径10〜60nmかつ比表面積が30〜400m/gのカーボンブラックを使用する。より好ましくは一次粒子の平均粒径20〜50nmかつ比表面積が40〜300m/gのカーボンブラックを使用する。一次粒子の平均粒子径は例えば、電子顕微鏡写真から計測し平均をとることにより求めたものである。比表面積はガス吸着法によって求めることができる。
カーボンブラックの配合量は、(A)エポキシ樹脂と(B)硬化剤との合計の100質量部に対して、1〜30質量部とする。この配合量は、2〜25質量部がより好ましく、5〜20質量部が特に好ましい。前記下限値(1質量部)未満である場合は導電性が不十分となり、前記上限値を超える場合は組成物の粘度が高くなり、作業性が悪くなるおそれがある。なお、JIS K7194:1994に準拠して25℃にて測定して得られた硬化物の体積抵抗率は、1,000Ω・cm以下、特に100Ω・cm以下であることが好ましい。
また、カーボンブラックの配合量は、上記質量部の範囲内であるだけでなく、樹脂組成物全体の0.5〜22質量%であることが必要である。カーボンブラックの配合量は1〜20質量%が好ましく、2〜15質量%であることが特に好ましい。0.5質量%未満では導電性が低く、22質量%を超えると流動性が低下するため好ましくない。なお、一次粒子の平均粒径10〜60nmかつ比表面積が30〜400m/gのカーボンブラックの他に平均粒子径と比表面積が上記の範囲から外れるカーボンブラックや、カーボンナノチューブなどのカーボン系の材料を配合してもよいが、導電性や粘度等の物性を低下させない程度の配合量であることが好ましい。銀フィラーや銅フィラーなどの金属フィラーを併用することは安定した電気特性を損ねるため好ましくない。
(E)25℃において固体状の熱可塑性樹脂粒子
本発明に用いる25℃で固体状の熱可塑性樹脂粒子は、公知の熱可塑性樹脂粒子であってよく、該樹脂としては、例えば、AAS樹脂、AES樹脂、AS樹脂、ABS樹脂、MBS樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、メタクリル樹脂、フェノキシ樹脂、ポリブタジエン樹脂、各種のフッ素樹脂、各種のシリコーン樹脂、ポリアセタール、各種のポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレン、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリビニルアルコール、ポリビニルエーテル、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポニフェニレンエーテル、ポリフェニレンサルファイド、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等、もしくはこれらの共重合体が挙げられる。これらの中でも、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、フェノキシ樹脂、ブタジエン樹脂、ポリスチレン樹脂、又はこれらの共重合体から選択される少なくとも1種であることが好ましい。また、粒子の内核(コア)部と外皮(シェル)部で樹脂が異なるコア・シェル構造の粒子であってもよい。その場合コアはシリコーン樹脂、フッ素樹脂、又はブタジエン樹脂等からなるゴム粒子であり、シェルは線形分子鎖からなる上記各種の熱可塑性樹脂であるものが好ましい。該熱可塑性樹脂粒子が加熱時に(A)、(B)または(C)成分の少なくとも一成分の一部を吸収し、膨潤することにより、本発明の液状導電性樹脂組成物はゲル化する。
該熱可塑性樹脂粒子は略球状、円柱、角柱状、不定形状、破砕状及び鱗片状等であってもよいが、接着剤用途には略球状、及び鋭角部を有しない不定形状が好ましい。該熱可塑性樹脂粒子の平均粒子径は、用途に応じて適宜選択されるが、通常は最大粒子径(d99:99%累積径)が10μm以下、特に5μm以下であることが好ましく、平均粒子径は0.1〜5μm、特に0.1〜2μmであることが好ましい。最大粒子径が上記上限値より大きい、又は平均粒子径が上記上限値より大きい場合は、粒子熱可塑性樹脂の一部が十分に膨潤せずに残り、加熱時のゲル化が不十分になったり硬化後の組成物の物性が不均一になったりするおそれがある。一方、平均粒子径が前記下限値よりも小さい場合、組成物の粘度が大きくなり、作業性が著しく悪くなるおそれがある。本発明において熱可塑性樹脂の粒子の平均粒子径とは重量平均粒子径を意味する。なお、本願明細書では、電子顕微鏡を用いて2,000倍で100箇所を測定し、平均値を算出して該熱可塑性樹脂粒子の平均粒子径を求めた。
該熱可塑性樹脂は架橋構造を有していてもよい。しかし熱可塑性樹脂がエポキシ樹脂の網目構造中に均一に分散された構造を形成することが好ましいため、架橋度は低い方が好ましく、架橋の無い線状分子鎖を有するものがより好ましい。
該熱可塑性樹脂粒子は、樹脂の種類に応じて、適当な分子量のものを選択すればよいが、ポリスチレン換算の数平均分子量が1,000〜10,000,000であるものが好ましく、10,000〜100,000であるものがより好ましく、重量平均分子量が10,000〜100,000,000であるものが好ましく、100,000〜1,000,000であるものがより好ましい。数平均分子量が上記下限値より小さい、又は重量平均分子量が上記下限値より小さい場合は、膨潤する温度が低温になりすぎ、組成物の安定性が悪くなるおそれがある。一方、数平均分子量が上記上限値より大きい、又は重量平均分子量が上記上限値より大きい場合は、膨潤する温度が高くなり、十分に膨潤せず体積抵抗が高くなるおそれがある。平均分子量(平均重合度)は、例えば、トルエン、テトラヒドロフラン、アセトン等を展開溶媒としてGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)分析におけるポリスチレン換算の数平均値や重量平均値として求めることができる。なお、本願における数平均分子量、重量平均分子量は、下記の条件で求めた値である。
[測定条件]
展開溶媒:THF
流量:200mL/min
検出器:示差屈折率検出器(RI)
カラム:TSKGEL SuperHZ2000×1
TSKGEL SuperHZ3000×1
TSKGEL SuperHZ4000×1
(いずれもTOSOH社製)
カラム温度:40℃
GPC装置:HLC−8220GPC(TOSOH社製)
試料注入量:5μL(0.2重量%THF溶液)
熱可塑性樹脂粒子の配合量は、低い体積抵抗値を得るために、(A)成分と(B)成分との合計の100質量部に対して、1〜50質量部とすることが好ましく、3〜30質量部がより好ましく、5〜20質量部が更に好ましい。熱可塑性樹脂の含有量が前記下限値より少ない場合は加熱した際に熱可塑性樹脂粒子が十分に膨潤せず、カーボンブラック同士の接触が妨げられ、低い体積抵抗値を得られなくなるおそれがある。含有量が前記上限値よりも多い場合も、熱可塑性樹脂粒子の膨潤が妨げられ、カーボンブラック粉同士の接触が妨げられ、低い体積抵抗値を得られなくなるおそれがある。また、粘度が上昇し作業性を悪くするおそれもある。
本発明の組成物は該組成物を加熱することにより、熱可塑性樹脂粒子の平均粒子径が加熱前の平均粒子径の1.5倍以上になる事を特徴とするが、好ましくは2倍以上である。加熱後の熱硬化性樹脂粒子の平均粒子径の上限は、加熱前の平均粒子径の4倍であることが好ましく、特には3.5倍であるのがよい。これは、組成物を加熱すると、組成物中に含まれる熱可塑性樹脂粒子が前記(A)〜(C)成分の少なくとも一つの成分を吸収し、膨潤することによるものである。特には、40℃〜200℃の範囲にある温度で1分間〜3時間の範囲にある時間、さらには125℃〜165℃の範囲にある温度で1〜3時間の範囲にある時間、該組成物を加熱することによって、加熱後の熱可塑性樹脂粒子の平均粒子径が加熱前の平均粒子径の1.5倍以上、特に2倍以上になるものが好ましい。当該加熱は、組成物を硬化するための加熱又はBステージ化するための加熱と同じ工程であっても、別々の工程であってもよい。加熱後の熱可塑性樹脂粒子の平均粒子径は、例えば、硬化物の表面を電子顕微鏡により観察することにより測定できる。
本発明の組成物には必要により、下記成分を含んでいてもよい。
(F)無機充填材
(F)成分の無機充填材としては、例えば、タルク、焼成クレー、未焼成クレー、マイカ、ガラスなどのケイ酸塩、酸化チタン、アルミナ、溶融シリカ(溶融球状シリカ、溶融破砕シリカ)、合成シリカ、結晶シリカなどのシリカ粉末などの酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ハイドロタルサイトなどの炭酸塩、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムなどの水酸化物、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウムなどの硫酸塩または亜硫酸塩、ホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸ナトリウムなどのホウ酸塩、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素などの窒化物などを用いることができる。これらの無機充填材は、単独でも混合して使用しても良い。これらの中でも樹脂組成物の耐熱性、耐湿性、強度などを向上できることから溶融シリカ、結晶シリカ、合成シリカ粉末が好ましい。前記無機充填材の形状は、特に限定されないが、粘度、流動特性の観点から形状は球状であることが好ましい。 また、前記無機充填材を用いる場合、その平均粒子径は、特に限定されないが、0.1〜30μmが好ましく、特に0.2〜8μmが好ましい。前記平均粒子径が前記下限値未満であると樹脂組成物の粘度が高くなり、基材との濡れ性の低下による接着不良や、作業性が悪くなるおそれがある。前記上限値を超えると接着力の低下や接着する基材を傷つけるおそれがある。
無機充填材の配合量は、(A)エポキシ樹脂と(B)硬化剤との合計の100質量部に対して、0〜400質量部であることが好ましく、0〜300質量部が特に好ましい。前記上限値を超える場合は組成物の粘度が高くなり、基材との濡れ性の低下による接着不良や、作業性が悪くなるおそれがある。
(G)その他の成分
上記成分の他、本発明の組成物には用途に応じて、シランカップリング剤、難燃剤、イオントラップ剤、ワックス、着色剤、接着助剤等を、本発明の目的を阻害しない量で、添加することができる。
上記シランカップリング剤としては、例えば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビス(トリエトキシプロピル)テトラスルフィド、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。これらは1種単独でも2種以上組み合わせても使用することができる。これらの中でもγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランを使用することが好ましい。上記カップリング剤を用いる場合、その使用量は、上記(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対して、通常0.1〜5.0質量部が好ましく、0.3〜3.0質量部がより好ましい。該シランカップリング剤を添加することによって、基材に対する接着性向上の効果が得られる。
液状導電性樹脂組成物の調製方法
本発明の液状導電性樹脂組成物は、上述した各成分を、公知の混合方法、例えば、ミキサー、ロール等を用いて混合することによって、調製することができる。
本発明の液状導電性樹脂組成物のE型粘度計により25℃において、ずり速度2.00(sec−1)における粘度は、1〜300Pa・s、特には10〜150Pa・sであるのがよい。粘度が上記上限値超では液状導電性樹脂組成物と基材との濡れ性が悪くなり、ボイドや接着不良の原因となるため好ましくない。また、上記下限値未満では、塗布時の液だれや無機充填材の沈降が生じるため好ましくない。
本発明の液状導電性樹脂組成物は、電子デバイス又は半導体パッケージの中の導電性接着材料として使用可能であり、例えば、ダイボンド材、ヒートシンク用接着剤、又はリッドシール材として好適に使用することができる。前記使用態様は従来公知の方法や装置を用いて行えばよい。典型的な硬化条件は、100℃〜200℃、好ましくは120〜180℃の範囲にある温度で、1時間〜8時間、好ましくは1.5〜4時間の範囲にある時間である。なお、液状導電性樹脂組成物の硬化は電子デバイス又は半導体パッケージの樹脂封止工程などと同時に行ってもよい。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1〜3及び比較例1〜6
下記に示す各成分を表1に示す配合量で配合し、プラネタリーミキサーで混合し、3本ロールを通過させた後、プラネタリーミキサーで再度混合して、各組成物を調製した。これらの工程は25℃で行った。
(A)エポキシ樹脂
(A−1)ビスフェノールF型エポキシ樹脂 商品名:YDF−8170C、エポキシ当量160g/eq、室温(25℃)で液状(粘度1.5Pa・s)(新日鉄化学製)
(B)硬化剤
(B−1)液状フェノールノボラック型樹脂 商品名:MEH−8000H、フェノール当量141g/eq、室温(25℃)で液状(粘度2.5Pa・s)(明和化成製)
(C)硬化促進剤
(C−1)2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール 商品名:2E4MHZ−PW(四国化成製)
(D)カーボンブラック、又は導電性フィラー
(D−1)カーボンブラック 商品名:三菱カーボンブラック#2600 一次粒子平均粒子径13nm、比表面積370m/g(三菱化学社製)
(D−2)カーボンブラック 商品名:三菱カーボンブラック#3230B 一次粒子平均粒子径23nm、比表面積220m/g(三菱化学社製)
(D−3)カーボンブラック 商品名:DENKA BLACK Li−100 一次粒子平均粒子径35nm、比表面積68m/g(デンカ社製)
(D−4)カーボンブラック 商品名:トーカブラック#4400 一次粒子平均粒子径38nm、比表面積50m/g(ティムカル社製)
(D−5)カーボンブラック 商品名:エンサコ250G 一次粒子平均粒子径45nm、比表面積65m/g(ティムカル社製)
(D−6)カーボンブラック 商品名:旭#60 一次粒子平均粒子径43nm、比表面積43m/g(旭カーボン社製)
(D−7)カーボンブラック 商品名:旭#55 一次粒子平均粒子径66nm、比表面積26m/g(旭カーボン社製)
(D−8)カーボンブラック 商品名:SB235 一次粒子平均粒子径78nm、比表面積23m/g(旭カーボン社製)
(D−9)カーボンブラック 商品名:ケッチェンブラックEC300J 一次粒子平均粒子径39nm、比表面積800m/g(ライオンスペシャリティケミカルズ社製)
(D−10)銀粉 商品名:AgC−237 重量平均粒子径7μm、比表面積0.35m/g(福田金属箔粉工業社製)
(D−11)銅粉 商品名:Cu−HQW5μm 重量平均粒子径5μm、比表面積0.2m/g(福田金属箔粉工業社製)
(E)熱可塑性樹脂粒子
(E−1)ポリメタクリル酸メチル 商品名:FMA403:平均粒子径10μm、最大粒子径(d99)30μm(藤倉化成株式会社製)
(F)無機充填材
(F−1)シリカ 商品名:SO−25R、球状、質量平均粒径0.5μm(アドマテックス社製)
(G)その他の成分
(G−1)シランカップリング剤:γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(商品名:KBM403(信越化学工業製))
(G−2)溶剤:ジエチレングリコールモノエチルエーテル(商品名:EDGAC(ダイセル化学製))
(G−3)反応性希釈剤:ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、エポキシ当量268、室温(25℃)で液状(粘度0.07Pa・s)(商品名:デナコールEX830(ナガセケムテックス社製))
各組成物について、以下の諸試験を行った。その結果を表1に示す。
試験方法
(a)各組成物を120℃で10分間加熱した後のゲル化の確認
直径5センチメートル、1センチメートルのアルミニウム製のシャーレに各樹脂組成物を10グラム注入し、120℃で10分間加熱後、シャーレの開口部を下向きに置いた状態で10分間放置し、樹脂組成物が垂れないことで樹脂組成物のゲル化を確認した。
表1では、ゲル化した場合を〇と示し、ゲル化しなかった場合を×と示した。
(b)粘度
各組成物について、JIS Z8803:2011に準じ、E型粘度計(HBDV−III、ブルックフィールド社製)を用いて、測定温度25℃、ずり速度2.00(sec−1)、回転開始後2分における粘度を測定した。
(c)硬化物のボイド
各組成物を透明のガラス板上に5mg塗布した。さらに50μm厚のポリイミドテープを張り付けた透明のガラス板で各組成物を挟み込みクリップで固定した。50μmのギャップに樹脂が挟み込まれた形で、170℃×4時間の硬化条件で硬化させた。硬化物をガラス越しに光学顕微鏡(VHX−2000、キーエンス社製)で0.5mm四方の範囲を観察しボイドの個数を数えた。
(d)硬化物の体積抵抗率
JIS K7194:1994に基づき、各組成物170℃4時間の硬化条件で硬化させた硬化物について、抵抗率計(商品名:MCP−T700、三菱化学アナリテック社製)を用いて四探針法により測定温度25℃における体積抵抗率を測定した。
(e)硬化物の高温保管後の体積抵抗率
(d)体積抵抗率試験で作製した硬化物を150℃に設定したオーブンに24時間保管し、保管後の体積抵抗率をJIS K7194:1994に基づき、抵抗率計(商品名:MCP−T700、三菱化学アナリテック社製)を用いて四探針法により測定温度25℃で測定した。
(f)マイグレーション試験
各組成物を石英板上に図1に示すように櫛形に印刷し、170℃4時間の硬化条件で硬化させた。櫛形に印刷された硬化物の線幅は200μm、線状に印刷された硬化物間の距離は500μmである。図1中の1および2の部分に端子を繋ぎ、85℃相対湿度85%の環境下で50Vの直流電圧を印加し、絶縁抵抗値が1×10Ω以下になるまでの時間を測定した。
本発明の液状導電性樹脂組成物は、高温高湿下でも安定した電気特性が得られ、かつ粘度が低いため、ディスペンスや印刷などの作業性に優れ、電子デバイス又は半導体パッケージの中の導電性接着材料として好適に使用できる。更に、本発明の液状導電性樹脂組成物は溶剤や反応性希釈剤を必要とせず、該組成物を接着剤として使用することによって高接着性、高信頼性を有する電子部品が得られる。

Claims (9)

  1. 下記(A)〜(E)成分を含み、溶剤及び反応性希釈剤のいずれも含有しない液状導電性樹脂組成物。
    (A)ポリエチレングリコールジグリシジルエーテルを除く、25℃において液状のエポキシ樹脂
    (B)分子内に1つ以上のフェノール性水酸基をもつ25℃において液状の硬化剤
    (A)成分中のエポキシ基1当量に対する(B)成分中のフェノール性水酸基の量が0.8〜1.25当量となる量
    (C)硬化促進剤
    (A)成分と(B)成分の合計100質量部に対して0.05〜10質量部
    (D)一次粒子の平均粒径が10〜60nmであり、かつ比表面積が30〜400m2/gであるカーボンブラック
    (A)成分と(B)成分の合計100質量部に対して1〜30質量部かつ樹脂組成物全体に占める割合が0.5〜22質量%
    (E)25℃において固体状の熱可塑性樹脂粒子
    (A)成分と(B)成分の合計100質量部に対して1〜50質量部かつ樹脂組成物全体に占める割合が0.5〜30質量%
  2. (A)成分が、ノボラック型、ビスフェノール型、ビフェニル型、フェノールアラルキル型、ジシクロペンタジエン型、ナフタレン型、アミノ基含有型のエポキシ樹脂;分子中にフェニレン環等の芳香環を1個有する多官能エポキシ樹脂;シリコーン変性エポキシ樹脂及びこれらの混合物から選ばれる、請求項1に記載の液状導電性樹脂組成物。
  3. さらに(F)無機充填材を含む請求項1又は2に記載の液状導電性樹脂組成物。
  4. (E)成分のGPCで測定したポリスチレン換算の分子量が、数平均分子量において1,000〜10,000,000であり、かつ重量平均分子量が10,000〜100,000,000である請求項1〜3のいずれか1項に記載の液状導電性樹脂組成物。
  5. (E)成分が、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、フェノキシ樹脂、ブタジエン樹脂、ポリスチレン樹脂及びこれらの共重合体からなる群から選択される少なくとも1種の熱可塑性樹脂粒子である請求項1〜のいずれか1項に記載の液状導電性樹脂組成物。
  6. (E)熱可塑性樹脂粒子が線形分子鎖から形成される請求項1〜のいずれか1項に記載の液状導電性樹脂組成物。
  7. E型粘度計により25℃において、ずり速度2.00(sec-1)における粘度が、1〜300Pa・sである請求項1〜6のいずれか1項に記載の液状導電性樹脂組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の液状導電性樹脂組成物のゲル化物。
  9. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の液状導電性樹脂組成物の硬化物を接着剤として有する電子部品。
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