(3.概要)
一態様において、本明細書に提供されるのは、B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの抗原性ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12個、又はそれより多くのアミノ酸置換を含むB型インフルエンザウイルスのHAエクトドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドであり、ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドのループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する。別の態様において、本明細書に提供されるのは、B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの120ループ、150ループ、160ループ、又は190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12個、又はそれより多くのアミノ酸置換を含むB型インフルエンザウイルスのHAエクトドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドであり、ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの120ループ、150ループ、160ループ、又は190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する。一実施態様において、本明細書に提供されるのは、B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸置換を含むB型インフルエンザウイルスのHAエクトドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドであり、ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸置換を含むB型インフルエンザウイルスのHAエクトドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドであり、ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸置換を含むB型インフルエンザウイルスのHAエクトドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドであり、ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸置換を含むB型インフルエンザウイルスのHAエクトドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドであり、ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図13に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図15に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図17に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図19に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図30に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図32に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図34に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図36に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。いくつかの実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、B型インフルエンザウイルスHA由来のシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインも含み得る。他の実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、B型インフルエンザウイルスHA由来のシグナルペプチドを含むが、膜貫通及び細胞質テールドメインを欠く。いくつかの実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、A型インフルエンザウイルスHA由来のシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインも含み得る。他の実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、A型インフルエンザウイルスHA由来のシグナルペプチドを含むが、膜貫通及び細胞質テールドメインを欠く。いくつかの実施態様において、キメラHAは、該キメラHAのインフルエンザウイルス骨格のHAのシグナルペプチドを含む。例えば、キメラHAがA型インフルエンザウイルス骨格向けに改変される(例えば、キメラHAを含む又はそれを発現するように改変されるインフルエンザウイルスがA型インフルエンザウイルスである)場合、該キメラHAは、A型インフルエンザウイルスのシグナルペプチドを含む。いくつかの実施態様において、キメラHAは、該キメラHAのインフルエンザウイルス骨格のHAのシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質ドメインを含む。いくつかの実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、キメラHAを発現するように改変されるインフルエンザウイルスのHA由来のシグナルペプチドも含み得る。いくつかの実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、キメラHAを発現するように改変されるインフルエンザウイルスのHA由来のシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインも含み得る。また本明細書に提供されるのは、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列を含む核酸である。いくつかの実施態様において、該核酸は、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列並びにB型インフルエンザウイルスHA由来の5'及び3'非コード領域を含む。いくつかの実施態様において、該核酸は、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列並びにA型インフルエンザウイルスHA由来の5'及び3'非コード領域を含む。いくつかの実施態様において、該核酸は、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列並びに該キメラHAのインフルエンザウイルス骨格のHAの5'及び3'非コード領域を含む。例えば、キメラHAがA型インフルエンザウイルス骨格向けに改変される(例えば、キメラHAを含む又はそれを発現するように改変されるインフルエンザウイルスがA型インフルエンザウイルスである)場合、該核酸は、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列並びに該A型インフルエンザウイルスの5'及び3'非コード領域を含む。いくつかの実施態様において、該核酸は、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列並びに該キメラHAを発現するように改変されるインフルエンザウイルスのインフルエンザウイルスHA由来の5'及び3'非コード領域を含む。具体的な実施態様において、キメラHAポリペプチドは可溶性である。ある実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスの外側にあるB型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメイン中の1、2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸置換を含む。例えば、B型インフルエンザウイルスHAのエクトドメインの最後のアミノ酸を別のアミノ酸と置換することができ、かつB型インフルエンザウイルスHA(シグナルペプチドを含む)のアミノ酸147を別のアミノ酸と置換することができる。別の例として、未成熟なインフルエンザB/山形/16/88ウイルスHAのアミノ酸位置156(グルタミン酸)を別のアミノ酸(例えば、リジン)と置換することができる。別の例として、未成熟なインフルエンザB/山形/16/88ウイルスHAのアミノ酸位置250(グリシン)を別のアミノ酸(例えば、グルタミン酸)と置換することができる。
別の態様において、本明細書に提供されるのは、以下のもの:(i)B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);(ii)B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザ/ウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);(iii)B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);及び(iv)B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する)のうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを含むB型インフルエンザウイルスのHAエクトドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドである。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図13に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図30に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図15に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図32に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図17に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図34に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図19に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図36に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。いくつかの実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、B型インフルエンザウイルスHA由来のシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインも含み得る。他の実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、B型インフルエンザウイルスHA由来のシグナルペプチドを含むが、膜貫通及び細胞質テールドメインを欠く。いくつかの実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、A型インフルエンザウイルスHA由来のシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインも含み得る。他の実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、A型インフルエンザウイルスHA由来のシグナルペプチドを含むが、膜貫通及び細胞質テールドメインを欠く。いくつかの実施態様において、キメラHAは、該キメラHAのインフルエンザウイルス骨格のHAのシグナルペプチドを含む。例えば、キメラHAがA型インフルエンザウイルス骨格向けに改変される(例えば、キメラHAを含む又はそれを発現するように改変されるインフルエンザウイルスがA型インフルエンザウイルスである)場合、該キメラHAは、A型インフルエンザウイルスのシグナルペプチドを含む。いくつかの実施態様において、キメラHAは、該キメラHAのインフルエンザウイルス骨格のHAのシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質ドメインを含む。いくつかの実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、キメラHAを発現するように改変されるインフルエンザウイルスのHA由来のシグナルペプチドも含み得る。いくつかの実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、キメラHAを発現するように改変されるインフルエンザウイルスのHA由来のシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインも含み得る。また本明細書に提供されるのは、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列を含む核酸である。いくつかの実施態様において、該核酸は、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列並びにB型インフルエンザウイルスHA由来の5'及び3'非コード領域を含む。いくつかの実施態様において、該核酸は、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列並びにA型インフルエンザウイルスHA由来の5'及び3'非コード領域を含む。いくつかの実施態様において、該核酸は、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列並びに該キメラHAのインフルエンザウイルス骨格のHAの5'及び3'非コード領域を含む。例えば、キメラHAがA型インフルエンザウイルス骨格向けに改変される(例えば、キメラHAを含む又はそれを発現するように改変されるインフルエンザウイルスがA型インフルエンザウイルスである)場合、該核酸は、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列並びにA型インフルエンザウイルスの5'及び3'非コード領域を含む。いくつかの実施態様において、該核酸は、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列並びに該キメラHAを発現するように改変されるインフルエンザウイルスのインフルエンザウイルスHA由来の5'及び3'非コード領域を含む。具体的な実施態様において、該キメラHAポリペプチドは可溶性である。ある実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスの外側にあるB型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメイン中の1、2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸置換を含む。例えば、B型インフルエンザウイルスHAのエクトドメインの最後のアミノ酸を別のアミノ酸と置換することができ、かつB型インフルエンザウイルスHA(シグナルペプチドを含む)のアミノ酸147を別のアミノ酸と置換することができる。別の例として、未成熟なインフルエンザB/山形/16/88ウイルスHAのアミノ酸位置156(グルタミン酸)を別のアミノ酸(例えば、リジン)と置換することができる。別の例として、未成熟なインフルエンザB/山形/16/88ウイルスHAのアミノ酸位置250(グリシン)を別のアミノ酸(例えば、グルタミン酸)と置換することができる。
別の態様において、本明細書に提供されるのは、第一のB型インフルエンザウイルス株HAの球状ヘッドドメインの120ループ、150ループ、160ループ、又は190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12個、又はそれより多くのアミノ酸置換を有する第一のB型インフルエンザウイルス株由来の血球凝集素エクトドメイン、並びに(ii)第二のB型インフルエンザウイルス株由来のシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドであり、ここで、該アミノ酸置換は、該第一のB型インフルエンザウイルス株HAの球状ヘッドの120ループ、150ループ、160ループ、又は190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する。一実施態様において、本明細書に提供されるのは、(i)第一のB型インフルエンザウイルス株HAの球状ヘッドドメインの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸置換を有する第一のB型インフルエンザウイルス株由来の血球凝集素エクトドメイン、並びに(ii)第二のB型インフルエンザウイルス株由来のシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドであり、ここで、該アミノ酸置換は、該第一のB型インフルエンザウイルス株HAの球状ヘッドの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する。別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、(i)第一のB型インフルエンザウイルス株HAの球状ヘッドドメインの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸置換を有する第一のB型インフルエンザウイルス株由来の血球凝集素エクトドメイン、並びに(ii)第二のB型インフルエンザウイルス株由来のシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドであり、ここで、該アミノ酸置換は、該第一のB型インフルエンザウイルス株HAの球状ヘッドの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する。別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、(i)第一のB型インフルエンザウイルス株HAの球状ヘッドドメインの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸置換を有する第一のB型インフルエンザウイルス株由来の血球凝集素エクトドメイン、並びに(ii)第二のB型インフルエンザウイルス株由来のシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドであり、ここで、該アミノ酸置換は、該第一のB型インフルエンザウイルス株HAの球状ヘッドの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する。別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、(i)第一のB型インフルエンザウイルス株HAの球状ヘッドドメインの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸置換を有する第一のB型インフルエンザウイルス株由来の血球凝集素エクトドメイン、並びに(ii)第二のB型インフルエンザウイルス株由来のシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドであり、ここで、該アミノ酸置換は、該第一のB型インフルエンザウイルス株HAの球状ヘッドの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図13に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図30に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図15に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図32に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図17に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図34に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図19に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図36に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。ある実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスの外側にあるB型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメイン中の1、2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸置換を含む。例えば、B型インフルエンザウイルスHAのエクトドメインの最後のアミノ酸を別のアミノ酸と置換することができ、かつB型インフルエンザウイルスHA(シグナルペプチドを含む)のアミノ酸147を別のアミノ酸と置換することができる。別の例として、未成熟なインフルエンザB/山形/16/88ウイルスHAのアミノ酸位置156(グルタミン酸)を別のアミノ酸(例えば、リジン)と置換することができる。別の例として、未成熟なインフルエンザB/山形/16/88ウイルスHAのアミノ酸位置250(グリシン)を別のアミノ酸(例えば、グルタミン酸)と置換することができる。いくつかの実施態様において、第一のB型インフルエンザウイルス株と第二のB型インフルエンザウイルス株は同じ系統由来のものである。いくつかの実施態様において、第一のB型インフルエンザウイルス株と第二のB型インフルエンザウイルス株は同じ系統由来のものであるが、異なる株である。具体的な実施態様において、第一のB型インフルエンザウイルス株は、第二のB型インフルエンザウイルス株と同じ株である。別の実施態様において、第一のB型インフルエンザウイルス株は、第二のB型インフルエンザウイルス株と異なる株である。いくつかの実施態様において、第一のB型インフルエンザウイルス株と第二のB型インフルエンザウイルス株は、異なる系統由来のものである。いくつかの実施態様において、第一のB型インフルエンザウイルス株は、山形系統由来のものである。他の実施態様において、第一のB型インフルエンザウイルス株は、ビクトリア系統由来のものである。いくつかの実施態様において、第二のB型インフルエンザウイルス株は、山形系統由来のものである。他の実施態様において、第二のB型インフルエンザウイルス株は、ビクトリア系統由来のものである。具体的な実施態様において、第二のB型インフルエンザウイルス株は、キメラHAを含むか、それを発現するか、又はその両方であるかのいずれかのインフルエンザウイルスのインフルエンザウイルス骨格と同じ株である。具体的な実施態様において、アミノ酸残基が該ループのうちの1つ、2つ、3つ、又はそれより多くにおけるアミノ酸置換のために得られるA型インフルエンザウイルスは、H5(例えば、A/ベトナム/1203/04(HALo))、H8(例えば、A/マガモ/スウェーデン/24/2002)、H11(例えば、A/ハシビロガモ/オランダ/18/99)、H12株(例えば、A_マガモ_内部アラスカ_7MP0167_2007)、又はH13株(例えば、A/ユリカモメ/スウェーデン/1/99)である。
別の態様において、本明細書に提供されるのは:(a)以下のもの、(i)第一のB型インフルエンザウイルス株HAの球状ヘッドドメインの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該第一のB型インフルエンザウイルス株HAの球状ヘッドの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);(ii)第一のB型インフルエンザウイルス株HAの球状ヘッドドメインの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該第一のB型インフルエンザウイルス株HAの球状ヘッドの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);(iii)第一のB型インフルエンザウイルス株HAの球状ヘッドドメインの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該第一のB型インフルエンザウイルス株HAの球状ヘッドの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);及び(iv)第一のB型インフルエンザウイルス株HAの球状ヘッドドメインの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該第一のB型インフルエンザウイルス株HAの球状ヘッドの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する)のうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを有する第一のB型インフルエンザウイルス株由来の血球凝集素エクトドメイン;並びに(b)第二のB型インフルエンザウイルス由来のシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドである。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、以下のもの:それぞれ、図13に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、以下のもの:それぞれ、図30に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、以下のもの:それぞれ、図15に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、以下のもの:それぞれ、図32に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、以下のもの:それぞれ、図17に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、以下のもの:それぞれ、図34に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、以下のもの:それぞれ、図19に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、以下のもの:それぞれ、図36に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを含む。ある実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、以下のもの: 120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全ての外側にあるB型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメイン中の1、2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸置換を含む。例えば、B型インフルエンザウイルスHAのエクトドメインの最後のアミノ酸を別のアミノ酸と置換することができ、かつB型インフルエンザウイルスHA(シグナルペプチドを含む)のアミノ酸147を別のアミノ酸と置換することができる。別の例として、未成熟なインフルエンザB/山形/16/88ウイルスHAのアミノ酸位置156(グルタミン酸)を別のアミノ酸(例えば、リジン)と置換することができる。別の例として、未成熟なインフルエンザB/山形/16/88ウイルスHAのアミノ酸位置250(グリシン)を別のアミノ酸(例えば、グルタミン酸)と置換することができる。いくつかの実施態様において、第一のB型インフルエンザウイルス株と第二のB型インフルエンザウイルス株は同じ系統由来のものである。いくつかの実施態様において、第一のB型インフルエンザウイルス株と第二のB型インフルエンザウイルス株は同じ系統由来のものであるが、異なる株である。具体的な実施態様において、第一のB型インフルエンザウイルス株は、第二のB型インフルエンザウイルス株と同じ株である。別の実施態様において、第一のB型インフルエンザウイルス株は、第二のB型インフルエンザウイルス株と異なる株である。いくつかの実施態様において、第一のB型インフルエンザウイルス株と第二のB型インフルエンザウイルス株は、異なる系統由来のものである。いくつかの実施態様において、第一のB型インフルエンザウイルス株は、山形系統由来のものである。他の実施態様において、第一のB型インフルエンザウイルス株は、ビクトリア系統由来のものである。いくつかの実施態様において、第二のB型インフルエンザウイルス株は、山形系統由来のものである。他の実施態様において、第二のB型インフルエンザウイルス株は、ビクトリア系統由来のものである。具体的な実施態様において、第二のB型インフルエンザウイルス株は、キメラHAを含むか、それを発現するか、又はその両方であるかのいずれかのインフルエンザウイルスのインフルエンザウイルス骨格と同じ株である。具体的な実施態様において、アミノ酸残基が該ループのうちの1つ、2つ、3つ、又はそれより多くにおけるアミノ酸置換のために得られるA型インフルエンザウイルスは、H5(例えば、A/ベトナム/1203/04(HALo))、H8(例えば、A/マガモ/スウェーデン/24/2002)、H11(例えば、A/ハシビロガモ/オランダ/18/99)、H12株(例えば、A_マガモ_内部アラスカ_7MP0167_2007)、又はH13株(例えば、A/ユリカモメ/スウェーデン/1/99)である。
別の態様において、本明細書に提供されるのは、(i)B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの120ループ、150ループ、160ループ、又は190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12個、又はそれより多くのアミノ酸置換を有するB型インフルエンザウイルス由来の血球凝集素エクトドメイン、並びに(ii)A型インフルエンザウイルス由来のシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドであり、ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの120ループ、150ループ、160ループ、又は190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する。一実施態様において、本明細書に提供されるのは、(i)B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸置換を有するB型インフルエンザウイルス由来の血球凝集素エクトドメイン、並びに(ii)A型インフルエンザウイルス由来のシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドであり、ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する。別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、(i)B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸置換を有するB型インフルエンザウイルス由来の血球凝集素エクトドメイン、並びに(ii)A型インフルエンザウイルス由来のシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドであり、ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する。別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、(i)B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸置換を有するB型インフルエンザウイルス由来の血球凝集素エクトドメイン、並びに(ii)A型インフルエンザウイルス由来のシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドであり、ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する。別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、(i)B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸置換を有するB型インフルエンザウイルス由来の血球凝集素エクトドメイン、並びに(ii)A型インフルエンザウイルス由来のシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドであり、ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図13に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図30に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図15に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図32に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図17に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図34に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図19に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図36に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。ある実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスの外側にあるB型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメイン中の1、2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸置換を含む。例えば、B型インフルエンザウイルスHAのエクトドメインの最後のアミノ酸を別のアミノ酸と置換することができ、かつB型インフルエンザウイルスHA(シグナルペプチドを含む)のアミノ酸147を別のアミノ酸と置換することができる。別の例として、未成熟なインフルエンザB/山形/16/88ウイルスHAのアミノ酸位置156(グルタミン酸)を別のアミノ酸(例えば、リジン)と置換することができる。別の例として、未成熟なインフルエンザB/山形/16/88ウイルスHAのアミノ酸位置250(グリシン)を別のアミノ酸(例えば、グルタミン酸)と置換することができる。いくつかの実施態様において、B型インフルエンザウイルスは、山形系統由来のものである。他の実施態様において、B型インフルエンザウイルスは、ビクトリア系統由来のものである。具体的な実施態様において、アミノ酸残基が該ループのうちの1つ、2つ、3つ、又はそれより多くにおけるアミノ酸置換のために得られるA型インフルエンザウイルスは、H5(例えば、A/ベトナム/1203/04(HALo))、H8(例えば、A/マガモ/スウェーデン/24/2002)、H11(例えば、A/ハシビロガモ/オランダ/18/99)、H12株(例えば、A_マガモ_内部アラスカ_7MP0167_2007)、又はH13株(例えば、A/ユリカモメ/スウェーデン/1/99)である。また本明細書に提供されるのは、該キメラHAポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸である。いくつかの実施態様において、該核酸は、キメラHAポリペプチドをコードするヌクレオチド配列並びにA型インフルエンザウイルス由来の5'非コード領域及び3'非コード領域を含む。いくつかの実施態様において、該核酸は、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列並びに該キメラHAのインフルエンザウイルス骨格のHAの5'及び3'非コード領域を含む。例えば、キメラHAがA型インフルエンザウイルス骨格向けに改変される(例えば、キメラHAを含む又はそれを発現するように改変されるインフルエンザウイルスがA型インフルエンザウイルスである)場合、該核酸は、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列並びにA型インフルエンザウイルスの5'及び3'非コード領域を含む。いくつかの実施態様において、該核酸は、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列並びに該キメラHAを発現するように改変されるインフルエンザウイルスのインフルエンザウイルスHA由来の5'及び3'非コード領域を含む。
別の態様において、本明細書に提供されるのは:(a)以下のもの、(i)B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);(ii)B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);(iii)B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);及び(iv)B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する)のうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを有するB型インフルエンザウイルス由来の血球凝集素エクトドメイン;並びに(b)A型インフルエンザウイルス由来のシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドである。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図13に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図30に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図15に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図32に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図17に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図34に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図19に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図36に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。ある実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスの外側にあるB型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメイン中の1、2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸置換を含む。例えば、B型インフルエンザウイルスHAのエクトドメインの最後のアミノ酸を別のアミノ酸と置換することができ、かつB型インフルエンザウイルスHA(シグナルペプチドを含む)のアミノ酸147を別のアミノ酸と置換することができる。別の例として、未成熟なインフルエンザB/山形/16/88ウイルスHAのアミノ酸位置156(グルタミン酸)を別のアミノ酸(例えば、リジン)と置換することができる。別の例として、未成熟なインフルエンザB/山形/16/88ウイルスHAのアミノ酸位置250(グリシン)を別のアミノ酸(例えば、グルタミン酸)と置換することができる。いくつかの実施態様において、B型インフルエンザウイルスは、山形系統由来のものである。他の実施態様において、B型インフルエンザウイルスは、ビクトリア系統由来のものである。具体的な実施態様において、アミノ酸残基が該ループのうちの1つ、2つ、3つ、又はそれより多くにおけるアミノ酸置換のために得られるA型インフルエンザウイルスは、H5(例えば、A/ベトナム/1203/04(HALo))、H8(例えば、A/マガモ/スウェーデン/24/2002)、H11(例えば、A/ハシビロガモ/オランダ/18/99)、H12株(例えば、A_マガモ_内部アラスカ_7MP0167_2007)、又はH13株(例えば、A/ユリカモメ/スウェーデン/1/99)である。また本明細書に提供されるのは、該キメラHAポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸である。いくつかの実施態様において、該核酸は、キメラHAポリペプチドをコードするヌクレオチド配列並びにA型インフルエンザウイルス由来の5'非コード領域及び3'非コード領域を含む。いくつかの実施態様において、該核酸は、キメラHAポリペプチドをコードするヌクレオチド配列並びにB型インフルエンザウイルス由来の5'非コード領域及び3'非コード領域を含む。いくつかの実施態様において、該核酸は、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列並びに該キメラHAのインフルエンザウイルス骨格のHAの5'及び3'非コード領域を含む。例えば、キメラHAがA型インフルエンザウイルス骨格向けに改変される(例えば、キメラHAを含む又はそれを発現するように改変されるインフルエンザウイルスがA型インフルエンザウイルスである)場合、該核酸は、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列並びにA型インフルエンザウイルスの5'及び3'非コード領域を含む。いくつかの実施態様において、該核酸は、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列並びに該キメラHAを発現するように改変されるインフルエンザウイルスのインフルエンザウイルスHA由来の5'及び3'非コード領域を含む。具体的な実施態様において、該核酸は、図12A及び図12Bに示されたヌクレオチド配列又はその相補体を含む。具体的な実施態様において、該核酸は、図14A及び図14Bに示されたヌクレオチド配列又はその相補体を含む。具体的な実施態様において、該核酸は、図16A及び図16Bに示されたヌクレオチド配列又はその相補体を含む。具体的な実施態様において、該核酸は、図18A及び図18Bに示されたヌクレオチド配列又はその相補体を含む。
別の態様において、本明細書に提供されるのは、B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの抗原性ループ(例えば、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックス)中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12個、又はそれより多くのアミノ酸置換を含むB型インフルエンザウイルスのHAエクトドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドであり、ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドのループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、該HAの立体構造/構造に影響を及ぼさないランダムなアミノ酸残基と置換する。これらのアミノ酸残基置換に加えて、抗原性ループの外側の1以上の置換を導入することができる。該アミノ酸置換は、キメラHAのフォールディングが当業者に公知又は本明細書に記載の技術によって決定されたときに顕著には影響を受けないように選択される。さらに、該アミノ酸置換は、N-結合型グリコシル化部位(N-X-S/T)に対するコード配列が変化しない又は顕著には変化しないように選択することができる。立体構造/構造に対するアミノ酸置換の効果は、当業者に公知のアッセイ、例えば、構造プログラム、結晶学、又は機能アッセイによって決定することができる。例えば、下の第5.11節及び下の第6節を参照されたい。例えば、キメラHAポリペプチドを、抗原性保存について、HAの球状ヘッドドメイン及びHAのステムドメイン中の保存されたエピトープに結合する一連のモノクローナル抗体を用いて評価することができる。具体的な実施態様において、下の第6節に記載される方法を用いて、キメラHAの抗原性保存を評価する。さらに、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドを、当業者に公知又は本明細書に記載の技術を用いて評価して、B型インフルエンザウイルスHAの抗原性ループが突然変異したかどうかを決定することができる(例えば、そこに記載されているHIアッセイを含め、下の第6節を参照)。特に、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドを、当業者に公知又は本明細書に記載の技術を用いて評価して、B型インフルエンザウイルスHAの抗原性ループ中のアミノ酸置換がB型インフルエンザウイルスHAの可変領域の消失をもたらすかどうかを決定することができる(例えば、そこに記載されているHIアッセイを含め、下の第6節を参照)。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドを、当業者に公知又は本明細書に記載の技術を用いて評価して、B型インフルエンザウイルスHAの抗原性ループ中のアミノ酸置換がB型インフルエンザウイルスHAの免疫優性エピトープを減少又は消失させるかどうかを決定することができる(例えば、そこに記載されているHIアッセイを含め、下の第6節を参照)。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドを下の第6節に記載されているようなHIアッセイで評価して、B型インフルエンザウイルスHA中の抗原性ループの置換を評価する。
別の態様において、本明細書に提供されるのは、B型インフルエンザウイルスHAの抗原性ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12個、又はそれより多くのアミノ酸置換を含むB型インフルエンザウイルスのHAエクトドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドであり、ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAのループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する。別の態様において、本明細書に提供されるのは、B型インフルエンザウイルスHAの120ループ、150ループ、160ループ、又は190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12個、又はそれより多くのアミノ酸置換を含むB型インフルエンザウイルスのHAエクトドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドであり、ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの120ループ、150ループ、160ループ、又は190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する。一実施態様において、本明細書に提供されるのは、B型インフルエンザウイルスHAの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸置換を含むB型インフルエンザウイルスのHAエクトドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドであり、ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、B型インフルエンザウイルスHAの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸置換を含むB型インフルエンザウイルスのHAエクトドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドであり、ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、B型インフルエンザウイルスHAの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸置換を含むB型インフルエンザウイルスのHAエクトドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドであり、ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、B型インフルエンザウイルスHAの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸置換を含むB型インフルエンザウイルスのHAエクトドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドであり、ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図13に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図15に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図17に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図19に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図30に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図32に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図34に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図36に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。いくつかの実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、B型インフルエンザウイルスHA由来のシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインも含み得る。他の実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、B型インフルエンザウイルスHA由来のシグナルペプチドを含むが、膜貫通及び細胞質テールドメインを欠く。いくつかの実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、A型インフルエンザウイルスHA由来のシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインも含み得る。他の実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、A型インフルエンザウイルスHA由来のシグナルペプチドを含むが、膜貫通及び細胞質テールドメインを欠く。いくつかの実施態様において、キメラHAは、該キメラHAのインフルエンザウイルス骨格のHAのシグナルペプチドを含む。例えば、キメラHAがA型インフルエンザウイルス骨格向けに改変される(例えば、キメラHAを含む又はそれを発現するように改変されるインフルエンザウイルスがA型インフルエンザウイルスである)場合、該キメラHAは、A型インフルエンザウイルスのシグナルペプチドを含む。いくつかの実施態様において、キメラHAは、該キメラHAのインフルエンザウイルス骨格のHAのシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質ドメインを含む。いくつかの実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、キメラHAを発現するように改変されるインフルエンザウイルスのHA由来のシグナルペプチドも含み得る。いくつかの実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、キメラHAを発現するように改変されるインフルエンザウイルスのHA由来のシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインも含み得る。また本明細書に提供されるのは、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列を含む核酸である。いくつかの実施態様において、該核酸は、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列並びにB型インフルエンザウイルスHA由来の5'及び3'非コード領域を含む。いくつかの実施態様において、該核酸は、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列並びにA型インフルエンザウイルスHA由来の5'及び3'非コード領域を含む。いくつかの実施態様において、該核酸は、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列並びに該キメラHAのインフルエンザウイルス骨格のHAの5'及び3'非コード領域を含む。例えば、キメラHAがA型インフルエンザウイルス骨格向けに改変される(例えば、キメラHAを含む又はそれを発現するように改変されるインフルエンザウイルスがA型インフルエンザウイルスである)場合、該核酸は、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列並びにA型インフルエンザウイルスの5'及び3'非コード領域を含む。いくつかの実施態様において、該核酸は、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列並びに該キメラHAを発現するように改変されるインフルエンザウイルスのインフルエンザウイルスHA由来の5'及び3'非コード領域を含む。具体的な実施態様において、該キメラHAポリペプチドは可溶性である。ある実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスの外側にあるB型インフルエンザウイルスHA中の1、2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸置換を含む。例えば、B型インフルエンザウイルスHAのエクトドメインの最後のアミノ酸を別のアミノ酸と置換することができ、かつB型インフルエンザウイルスHA(シグナルペプチドを含む)のアミノ酸147を別のアミノ酸と置換することができる。別の例として、未成熟なインフルエンザB/山形/16/88ウイルスHAのアミノ酸位置156(グルタミン酸)を別のアミノ酸(例えば、リジン)と置換することができる。別の例として、未成熟なインフルエンザB/山形/16/88ウイルスHAのアミノ酸位置250(グリシン)を別のアミノ酸(例えば、グルタミン酸)と置換することができる。
別の態様において、本明細書に提供されるのは、以下のもの:(i)B型インフルエンザウイルスHAの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);(ii)B型インフルエンザウイルスHAの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);(iii)B型インフルエンザウイルスHAの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);及び(iv)B型インフルエンザウイルスHAの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する)のうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを含むB型インフルエンザウイルスのHAエクトドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドである。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図13に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図30に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図15に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図32に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図17に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図34に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図19に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図36に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。いくつかの実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、B型インフルエンザウイルスHA由来のシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインも含み得る。他の実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、B型インフルエンザウイルスHA由来のシグナルペプチドを含むが、膜貫通及び細胞質テールドメインを欠く。いくつかの実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、A型インフルエンザウイルスHA由来のシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインも含み得る。他の実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、A型インフルエンザウイルスHA由来のシグナルペプチドを含むが、膜貫通及び細胞質テールドメインを欠く。いくつかの実施態様において、キメラHAは、該キメラHAのインフルエンザウイルス骨格のHAのシグナルペプチドを含む。例えば、キメラHAがA型インフルエンザウイルス骨格向けに改変される(例えば、キメラHAを含む又はそれを発現するように改変されるインフルエンザウイルスがA型インフルエンザウイルスである)場合、該キメラHAは、A型インフルエンザウイルスのシグナルペプチドを含む。いくつかの実施態様において、キメラHAは、該キメラHAのインフルエンザウイルス骨格のHAのシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質ドメインを含む。いくつかの実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、キメラHAを発現するように改変されるインフルエンザウイルスのHA由来のシグナルペプチドも含み得る。いくつかの実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、キメラHAを発現するように改変されるインフルエンザウイルスのHA由来のシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインも含み得る。また本明細書に提供されるのは、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列を含む核酸である。いくつかの実施態様において、該核酸は、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列並びにB型インフルエンザウイルスHA由来の5'及び3'非コード領域を含む。いくつかの実施態様において、該核酸は、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列並びにA型インフルエンザウイルスHA由来の5'及び3'非コード領域を含む。いくつかの実施態様において、該核酸は、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列並びに該キメラHAのインフルエンザウイルス骨格のHAの5'及び3'非コード領域を含む。例えば、キメラHAがA型インフルエンザウイルス骨格向けに改変される(例えば、キメラHAを含む又はそれを発現するように改変されるインフルエンザウイルスがA型インフルエンザウイルスである)場合、該核酸は、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列並びにA型インフルエンザウイルスの5'及び3'非コード領域を含む。いくつかの実施態様において、該核酸は、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列並びに該キメラHAを発現するように改変されるインフルエンザウイルスのインフルエンザウイルスHA由来の5'及び3'非コード領域を含む。具体的な実施態様において、該キメラHAポリペプチドは可溶性である。ある実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスの外側にあるB型インフルエンザウイルスHA中の1、2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸置換を含む。例えば、B型インフルエンザウイルスHAのエクトドメインの最後のアミノ酸を別のアミノ酸と置換することができ、かつB型インフルエンザウイルスHA(シグナルペプチドを含む)のアミノ酸147を別のアミノ酸と置換することができる。別の例として、未成熟なインフルエンザB/山形/16/88ウイルスHAのアミノ酸位置156(グルタミン酸)を別のアミノ酸(例えば、リジン)と置換することができる。別の例として、未成熟なインフルエンザB/山形/16/88ウイルスHAのアミノ酸位置250(グリシン)を別のアミノ酸(例えば、グルタミン酸)と置換することができる。
別の態様において、本明細書に提供されるのは、(i)B型インフルエンザウイルスHAの120ループ、150ループ、160ループ、又は190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12個、又はそれより多くのアミノ酸置換を有するB型インフルエンザウイルス由来の血球凝集素エクトドメイン、並びに(ii)A型インフルエンザウイルス由来のシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドであり、ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの120ループ、150ループ、160ループ、又は190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する。一実施態様において、本明細書に提供されるのは、(i)B型インフルエンザウイルスHAの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸置換を有するB型インフルエンザウイルス由来の血球凝集素エクトドメイン、並びに(ii)A型インフルエンザウイルス由来のシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドであり、ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する。別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、(i)B型インフルエンザウイルスHAの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸置換を有するB型インフルエンザウイルス由来の血球凝集素エクトドメイン、並びに(ii)A型インフルエンザウイルス由来のシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドであり、ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する。別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、(i)B型インフルエンザウイルスHAの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸置換を有するB型インフルエンザウイルス由来の血球凝集素エクトドメイン、並びに(ii)A型インフルエンザウイルス由来のシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドであり、ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する。別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、(i)B型インフルエンザウイルスHAの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸置換を有するB型インフルエンザウイルス由来の血球凝集素エクトドメイン、並びに(ii)A型インフルエンザウイルス由来のシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドであり、ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図13に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図30に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図15に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図32に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図17に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図34に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図19に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図36に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。ある実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスの外側にあるB型インフルエンザウイルスHA中の1、2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸置換を含む。例えば、B型インフルエンザウイルスHAのエクトドメインの最後のアミノ酸を別のアミノ酸と置換することができ、かつB型インフルエンザウイルスHA(シグナルペプチドを含む)のアミノ酸147を別のアミノ酸と置換することができる。別の例として、未成熟なインフルエンザB/山形/16/88ウイルスHAのアミノ酸位置156(グルタミン酸)を別のアミノ酸(例えば、リジン)と置換することができる。別の例として、未成熟なインフルエンザB/山形/16/88ウイルスHAのアミノ酸位置250(グリシン)を別のアミノ酸(例えば、グルタミン酸)と置換することができる。いくつかの実施態様において、B型インフルエンザウイルスは、山形系統由来のものである。他の実施態様において、B型インフルエンザウイルスは、ビクトリア系統由来のものである。具体的な実施態様において、アミノ酸残基が該ループのうちの1つ、2つ、3つ、又はそれより多くにおけるアミノ酸置換のために得られるA型インフルエンザウイルスは、H5(例えば、A/ベトナム/1203/04(HALo))、H8(例えば、A/マガモ/スウェーデン/24/2002)、H11(例えば、A/ハシビロガモ/オランダ/18/99)、H12株(例えば、A_マガモ_内部アラスカ_7MP0167_2007)、又はH13株(例えば、A/ユリカモメ/スウェーデン/1/99)である。また本明細書に提供されるのは、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列を含む核酸である。いくつかの実施態様において、該核酸は、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列並びにA型インフルエンザウイルスHA由来の5'及び3'非コード領域を含む。いくつかの実施態様において、該核酸は、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列並びに該キメラHAのインフルエンザウイルス骨格のHAの5'及び3'非コード領域を含む。例えば、キメラHAがA型インフルエンザウイルス骨格向けに改変される(例えば、キメラHAを含む又はそれを発現するように改変されるインフルエンザウイルスがA型インフルエンザウイルスである)場合、該核酸は、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列並びにA型インフルエンザウイルスの5'及び3'非コード領域を含む。いくつかの実施態様において、該核酸は、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列並びに該キメラHAを発現するように改変されるインフルエンザウイルスのインフルエンザウイルスHA由来の5'及び3'非コード領域を含む。
別の態様において、本明細書に提供されるのは、(i)第一のB型インフルエンザウイルス株HAの120ループ、150ループ、160ループ、又は190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12個、又はそれより多くのアミノ酸置換を有する第一のB型インフルエンザウイルス株由来の血球凝集素エクトドメイン、並びに(ii)第二のB型インフルエンザウイルス株由来のシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドであり、ここで、該アミノ酸置換は、該第一のB型インフルエンザウイルス株HAの120ループ、150ループ、160ループ、又は190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する。一実施態様において、本明細書に提供されるのは、(i)第一のB型インフルエンザウイルス株HAの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸置換を有する第一のB型インフルエンザウイルス株由来の血球凝集素エクトドメイン、並びに(ii)第二のB型インフルエンザウイルス株由来のシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドであり、ここで、該アミノ酸置換は、該第一のB型インフルエンザウイルス株HAの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する。別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、(i)第一のB型インフルエンザウイルス株HAの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸置換を有する第一のB型インフルエンザウイルス株由来の血球凝集素エクトドメイン、並びに(ii)第二のB型インフルエンザウイルス由来のシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドであり、ここで、該アミノ酸置換は、該第一のB型インフルエンザウイルス株HAの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する。別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、(i)第一のB型インフルエンザウイルス株HAの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸置換を有する第一のB型インフルエンザウイルス株由来の血球凝集素エクトドメイン、並びに(ii)第二のB型インフルエンザウイルス株由来のシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドであり、ここで、該アミノ酸置換は、該第一のB型インフルエンザウイルス株HAの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する。別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、(i)第一のB型インフルエンザウイルス株HAの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸置換を有する第一のB型インフルエンザウイルス株由来の血球凝集素エクトドメイン、並びに(ii)第二のB型インフルエンザウイルス株由来のシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドであり、ここで、該アミノ酸置換は、該第一のB型インフルエンザウイルス株HAの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、以下のもの:それぞれ、図13に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、以下のもの:それぞれ、図30に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、以下のもの:それぞれ、図15に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、以下のもの:それぞれ、図32に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、以下のもの:それぞれ、図17に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、以下のもの:それぞれ、図34に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、以下のもの:それぞれ、図19に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、以下のもの:それぞれ、図36に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを含む。ある実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、以下のもの: 120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全ての外側にあるB型インフルエンザウイルスHA中の1、2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸置換を含む。例えば、B型インフルエンザウイルスHAのエクトドメインの最後のアミノ酸を別のアミノ酸と置換することができ、かつB型インフルエンザウイルスHA(シグナルペプチドを含む)のアミノ酸147を別のアミノ酸と置換することができる。別の例として、未成熟なインフルエンザB/山形/16/88ウイルスHAのアミノ酸位置156(グルタミン酸)を別のアミノ酸(例えば、リジン)と置換することができる。別の例として、未成熟なインフルエンザB/山形/16/88ウイルスHAのアミノ酸位置250(グリシン)を別のアミノ酸(例えば、グルタミン酸)と置換することができる。いくつかの実施態様において、第一のB型インフルエンザウイルス株と第二のB型インフルエンザウイルス株は同じ系統由来のものである。いくつかの実施態様において、第一のB型インフルエンザウイルス株と第二のB型インフルエンザウイルス株は同じ系統由来のものであるが、異なる株である。具体的な実施態様において、第一のB型インフルエンザウイルス株は、第二のB型インフルエンザウイルス株と同じ株である。別の実施態様において、第一のB型インフルエンザウイルス株は、第二のB型インフルエンザウイルス株と異なる株である。いくつかの実施態様において、第一のB型インフルエンザウイルス株と第二のB型インフルエンザウイルス株は、異なる系統由来のものである。いくつかの実施態様において、第一のB型インフルエンザウイルス株は、山形系統由来のものである。他の実施態様において、第一のB型インフルエンザウイルス株は、ビクトリア系統由来のものである。いくつかの実施態様において、第二のB型インフルエンザウイルス株は、山形系統由来のものである。他の実施態様において、第二のB型インフルエンザウイルス株は、ビクトリア系統由来のものである。具体的な実施態様において、第二のB型インフルエンザウイルス株は、キメラHAを含むか、それを発現するか、又はその両方であるかのいずれかのインフルエンザウイルスのインフルエンザウイルス骨格と同じ株である。具体的な実施態様において、アミノ酸残基が該ループのうちの1つ、2つ、3つ、又はそれより多くにおけるアミノ酸置換のために得られるA型インフルエンザウイルスは、H5(例えば、A/ベトナム/1203/04(HALo))、H8(例えば、A/マガモ/スウェーデン/24/2002)、H11(例えば、A/ハシビロガモ/オランダ/18/99)、H12株(例えば、A_マガモ_内部アラスカ_7MP0167_2007)、又はH13株(例えば、A/ユリカモメ/スウェーデン/1/99)である。また本明細書に提供されるのは、該キメラHAポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸である。いくつかの実施態様において、該核酸は、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列並びにB型インフルエンザウイルス由来の5'非コード領域及び3'非コード領域を含む。いくつかの実施態様において、該核酸は、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列並びに該キメラHAを含むか、それを含有するか、又はその両方であるかのいずれかのインフルエンザウイルスのインフルエンザウイルス骨格のHAの5'及び3'非コード領域を含む。
別の態様において、本明細書に提供されるのは:(a)以下のもの、(i)B型インフルエンザウイルスHAの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);(ii)B型インフルエンザウイルスHAの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);(iii)B型インフルエンザウイルスHAの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);及び(iv)B型インフルエンザウイルスHAの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する)のうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを有するB型インフルエンザウイルス由来の血球凝集素エクトドメイン;並びに(b)A型インフルエンザウイルス由来のシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドである。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図13に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図30に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図15に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図32に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図17に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図34に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図19に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基PNVTSRNG(配列番号: 18)は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図36に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。ある実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスの外側にあるB型インフルエンザウイルスHA中の1、2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸置換を含む。例えば、B型インフルエンザウイルスHAのエクトドメインの最後のアミノ酸を別のアミノ酸と置換することができ、かつB型インフルエンザウイルスHA(シグナルペプチドを含む)のアミノ酸147を別のアミノ酸と置換することができる。別の例として、未成熟なインフルエンザB/山形/16/88ウイルスHAのアミノ酸位置156(グルタミン酸)を別のアミノ酸(例えば、リジン)と置換することができる。別の例として、未成熟なインフルエンザB/山形/16/88ウイルスHAのアミノ酸位置250(グリシン)を別のアミノ酸(例えば、グルタミン酸)と置換することができる。いくつかの実施態様において、B型インフルエンザウイルスは、山形系統由来のものである。他の実施態様において、B型インフルエンザウイルスは、ビクトリア系統由来のものである。具体的な実施態様において、アミノ酸残基が該ループのうちの1つ、2つ、3つ、又はそれより多くにおけるアミノ酸置換のために得られるA型インフルエンザウイルスは、H5(例えば、A/ベトナム/1203/04(HALo))、H8(例えば、A/マガモ/スウェーデン/24/2002)、H11(例えば、A/ハシビロガモ/オランダ/18/99)、H12株(例えば、A_マガモ_内部アラスカ_7MP0167_2007)、又はH13株(例えば、A/ユリカモメ/スウェーデン/1/99)である。また本明細書に提供されるのは、該キメラHAポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸である。いくつかの実施態様において、該核酸は、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列並びにA型インフルエンザウイルス由来の5'非コード領域及び3'非コード領域を含む。いくつかの実施態様において、該核酸は、キメラHAポリペプチドをコードするヌクレオチド配列並びにB型インフルエンザウイルス由来の5'非コード領域及び3'非コード領域を含む。いくつかの実施態様において、該核酸は、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列並びに該キメラHAのインフルエンザウイルス骨格のHAの5'及び3'非コード領域を含む。例えば、キメラHAがA型インフルエンザウイルス骨格向けに改変される(例えば、キメラHAを含む又はそれを発現するように改変されるインフルエンザウイルスがA型インフルエンザウイルスである)場合、該核酸は、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列並びにA型インフルエンザウイルスの5'及び3'非コード領域を含む。いくつかの実施態様において、該核酸は、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列並びに該キメラHAを発現するように改変されるインフルエンザウイルスのインフルエンザウイルスHA由来の5'及び3'非コード領域を含む。具体的な実施態様において、該核酸は、図12A及び図12Bに示されたヌクレオチド配列又はその相補体を含む。具体的な実施態様において、該核酸は、図14A及び図14Bに示されたヌクレオチド配列又はその相補体を含む。具体的な実施態様において、該核酸は、図16A及び図16Bに示されたヌクレオチド配列又はその相補体を含む。具体的な実施態様において、該核酸は、図18A及び図18Bに示されたヌクレオチド配列又はその相補体を含む。
別の態様において、本明細書に提供されるのは:(a)以下のもの、(i)第一のB型インフルエンザウイルス株HAの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該第一のB型インフルエンザウイルス株HAの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);(ii)第一のB型インフルエンザウイルス株HAの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該第一のB型インフルエンザウイルス株HAの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);(iii)第一のB型インフルエンザウイルス株HAの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該第一のB型インフルエンザウイルス株HAの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);及び(iv)第一のB型インフルエンザウイルス株HAの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該第一のB型インフルエンザウイルス株HAの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する)のうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを有する第一のB型インフルエンザウイルス株由来の血球凝集素エクトドメイン;並びに(b)第二のB型インフルエンザウイルス株由来のシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドである。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、以下のもの:それぞれ、図13に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、以下のもの:それぞれ、図30に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、以下のもの:それぞれ、図15に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、以下のもの:それぞれ、図32に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、以下のもの:それぞれ、図17に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、以下のもの:それぞれ、図34に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、以下のもの:それぞれ、図19に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、以下のもの:それぞれ、図36に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを含む。ある実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、以下のもの: 120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全ての外側にあるB型インフルエンザウイルスHA中の1、2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸置換を含む。例えば、B型インフルエンザウイルスHAのエクトドメインの最後のアミノ酸を別のアミノ酸と置換することができ、かつB型インフルエンザウイルスHA(シグナルペプチドを含む)のアミノ酸147を別のアミノ酸と置換することができる。別の例として、未成熟なインフルエンザB/山形/16/88ウイルスHAのアミノ酸位置156(グルタミン酸)を別のアミノ酸(例えば、リジン)と置換することができる。別の例として、未成熟なインフルエンザB/山形/16/88ウイルスHAのアミノ酸位置250(グリシン)を別のアミノ酸(例えば、グルタミン酸)と置換することができる。いくつかの実施態様において、第一のB型インフルエンザウイルス株と第二のB型インフルエンザウイルス株は同じ系統由来のものである。いくつかの実施態様において、第一のB型インフルエンザウイルス株と第二のB型インフルエンザウイルス株は同じ系統由来のものであるが、異なる株である。具体的な実施態様において、第一のB型インフルエンザウイルス株は、第二のB型インフルエンザウイルス株と同じ株である。別の実施態様において、第一のB型インフルエンザウイルス株は、第二のB型インフルエンザウイルス株と異なる株である。いくつかの実施態様において、第一のB型インフルエンザウイルス株と第二のB型インフルエンザウイルス株は、異なる系統由来のものである。いくつかの実施態様において、第一のB型インフルエンザウイルス株は、山形系統由来のものである。他の実施態様において、第一のB型インフルエンザウイルス株は、ビクトリア系統由来のものである。いくつかの実施態様において、第二のB型インフルエンザウイルス株は、山形系統由来のものである。他の実施態様において、第二のB型インフルエンザウイルス株は、ビクトリア系統由来のものである。具体的な実施態様において、第二のB型インフルエンザウイルス株は、キメラHAを含むか、それを含有するか、又はその両方であるかのいずれかのインフルエンザウイルスのインフルエンザウイルス骨格と同じ株である。具体的な実施態様において、アミノ酸残基が該ループのうちの1つ、2つ、3つ、又はそれより多くにおけるアミノ酸置換のために得られるA型インフルエンザウイルスは、H5(例えば、A/ベトナム/1203/04(HALo))、H8(例えば、A/マガモ/スウェーデン/24/2002)、H11(例えば、A/ハシビロガモ/オランダ/18/99)、H12株(例えば、A_マガモ_内部アラスカ_7MP0167_2007)、又はH13株(例えば、A/ユリカモメ/スウェーデン/1/99)である。また本明細書に提供されるのは、該キメラHAポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸である。いくつかの実施態様において、該核酸は、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列並びに該キメラHAを含むか、それを含有するか、又はその両方であるかのいずれかのインフルエンザウイルスのインフルエンザウイルス骨格のHAの5'及び3'非コード領域を含む。具体的な実施態様において、該核酸は、図29に示されたヌクレオチド配列又はその相補体を含む。具体的な実施態様において、該核酸は、図31に示されたヌクレオチド配列又はその相補体を含む。具体的な実施態様において、該核酸は、図33に示されたヌクレオチド配列又はその相補体を含む。具体的な実施態様において、該核酸は、図35に示されたヌクレオチド配列又はその相補体を含む。
具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドの作製において利用されるA型インフルエンザウイルスHAは、H1、H2、H3、H4、H5、H6、H7、H8、H9、H10、H11、H12、H13、H14、H15、H16、H17、又はH18亜型のインフルエンザウイルス由来のHAである。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドの作製において利用されるA型インフルエンザウイルスHAは、H2、H4、H5、H6、H7、H8、H9、H10、H11、H12、H13、H14、H15、H16、H17、又はH18亜型のインフルエンザウイルス由来のHAである。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドの作製において利用されるA型インフルエンザウイルスHAは、H5、H8、H11、H12、又はH13亜型のインフルエンザウイルス由来のHAである。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドの作製において利用されるA型インフルエンザウイルスHAは、H5亜型のインフルエンザウイルス由来のHAである。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドの作製において利用されるA型インフルエンザウイルスHAは、H8亜型のインフルエンザウイルス由来のHAである。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドの作製において利用されるA型インフルエンザウイルスHAは、H11亜型のインフルエンザウイルス由来のHAである。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドの作製において利用されるA型インフルエンザウイルスHAは、H12亜型のインフルエンザウイルス由来のHAである。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドの作製において利用されるA型インフルエンザウイルスHAは、H13亜型のインフルエンザウイルス由来のHAである。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドの作製において利用されるA型インフルエンザウイルスHAは、鳥インフルエンザウイルス由来のHAである。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドの作製において利用されるA型インフルエンザウイルスHAは、インフルエンザA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来のHAである(GenBankアクセッション番号CY060249.1; GenBank GI番号294441479;図21A及び図21Bも参照)。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドの作製において利用されるA型インフルエンザウイルスHAは、インフルエンザA/ベトナム/1203/04ウイルス由来のHAである(GenBankアクセッション番号EF541403.1; GenBank GI番号145284465;図22A及び図22B、並びにインフルエンザA/ベトナム/1203/04(HALo)ウイルスのHAについてのSteelらの文献、2009, Journal of Virology, 83(4):1742-1753も参照)。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドの作製において利用されるA型インフルエンザウイルスHAは、インフルエンザA/ハシビロガモ/オランダ/18/99ウイルス由来のHAである(GenBankアクセッション番号CY060417.1; GenBank GI番号294441876;図23A及び図23Bも参照)。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドの作製において利用されるA型インフルエンザウイルスHAは、A型インフルエンザ_マガモ_内部アラスカ_7MP0167_2007ウイルス由来のHAである(GenBankアクセッション番号CY077198.1; GenBank GI番号312652817;図24A及び図24Bも参照)。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドの作製において利用されるA型インフルエンザウイルスHAは、インフルエンザA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来のHAである(GenBankアクセッション番号AY684887.1;図41A及び図41Bも参照)。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドの作製において利用されるA型インフルエンザウイルスHAは、インフルエンザA/プエルトリコ/8/34ウイルス由来のHAである(GenBankアクセッション番号AF389118.1; GenBank GI番号21693168;図25A及び図25Bも参照)。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドの作製において利用されるB型インフルエンザウイルスHAは、インフルエンザB/山形/16/88ウイルス由来のHAである(図26A及び図26Bを参照)。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドの作製において利用されるB型インフルエンザウイルスHAは、マウス適合インフルエンザB/マレーシア/2506/04ウイルス由来のHAである(例えば、配列番号73又は83を参照)。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドの作製において利用されるB型インフルエンザウイルスHAは、インフルエンザB/マレーシア/2506/04ウイルス由来のHAである(例えば、GenBankアクセッション番号CY040449.1を参照)。
具体的な実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、下の第6節に記載されているキメラHAポリペプチドである。
別の態様において、本明細書に提供されるのは、B型インフルエンザウイルスHAの抗原性ループ(例えば、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックス)中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12個、又はそれより多くのアミノ酸置換を含むB型インフルエンザウイルスのHAエクトドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドであり、ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAのループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、HAの立体構造/構造に影響を及ぼさないランダムなアミノ酸残基と置換する。これらのアミノ酸残基置換に加えて、抗原性ループの外側の1以上の置換を導入することができる。該アミノ酸置換は、キメラHAのフォールディングが当業者に公知又は本明細書に記載の技術によって決定されたときに顕著には影響を受けないように選択される。さらに、該アミノ酸置換は、N-結合型グリコシル化部位(N-X-S/T)に対するコード配列が変化しない又は顕著には変化しないように選択することができる。立体構造/構造に対するアミノ酸置換の効果は、当業者に公知のアッセイ、例えば、構造プログラム、結晶学、又は機能アッセイによって決定することができる。例えば、下の第5.11節及び下の第6節を参照されたい。例えば、該キメラHAポリペプチドを、抗原性保存について、HAの球状ヘッドドメイン及びHAのステムドメイン中の保存されたエピトープに結合する一連のモノクローナル抗体を用いて評価することができる。具体的な実施態様において、下の第6節に記載される方法を用いて、キメラHAの抗原性保存を評価する。さらに、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドを、当業者に公知又は本明細書に記載の技術を用いて評価して、B型インフルエンザウイルスHAの抗原性ループが突然変異したかどうかを決定することができる(例えば、そこに記載されているHIアッセイを含め、下の第6節を参照)。特に、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドを、当業者に公知又は本明細書に記載の技術を用いて評価して、B型インフルエンザウイルスHAの抗原性ループ中のアミノ酸置換がB型インフルエンザウイルスHAの可変領域の消失をもたらすかどうかを決定することができる(例えば、そこに記載されているHIアッセイを含め、下の第6節を参照)。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドを、当業者に公知又は本明細書に記載の技術を用いて評価して、B型インフルエンザウイルスHAの抗原性ループ中のアミノ酸置換がB型インフルエンザウイルスHAの免疫優性エピトープを減少又は消失させるかどうかを決定することができる(例えば、そこに記載されているHIアッセイを含め、下の第6節を参照)。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドを下の第6節に記載されているようなHIアッセイで評価して、B型インフルエンザウイルスHA中の抗原性ループの置換を評価する。
別の態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸配列である。具体的な実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸配列である。別の具体的な実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドをコードする核酸配列を含むHAセグメントである。具体的な実施態様において、該核酸配列は、図12、図14、図16、図18、図29、図31、図33、又は図35に示されたヌクレオチド配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含むHAセグメント又は核酸配列は、細胞(例えば、細胞株)にトランスフェクトされる。
別の態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドを含むか、又はそれを発現するように改変された宿主細胞である。一実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドを含む宿主細胞である。別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドをコードする核酸配列を含むHAセグメントを含む宿主細胞である。別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドを含む発育卵(例えば、発育鶏卵)である。別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドをコードする核酸配列を含むHAセグメントを含む発育卵(例えば、発育鶏卵)である。別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、インフルエンザウイルスを含む発育卵(例えば、発育鶏卵)であり、ここで、該インフルエンザウイルスは、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドをコードする核酸配列を含むHAセグメントを含む。別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、インフルエンザウイルスを含む発育卵(例えば、発育鶏卵)であり、ここで、該インフルエンザウイルスは、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドを含む。
別の態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドを発現するように改変されたインフルエンザウイルスである。具体的な実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドを発現するように改変されたA型インフルエンザウイルスである。この実施態様に従って、該キメラHAポリペプチドのシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインは、好ましくは、キメラHAポリペプチドを発現するように改変されたA型インフルエンザウイルスと同じA型インフルエンザウイルスに由来する。したがって、この実施態様に従って、該キメラHAポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸は、好ましくは、5'非コード領域、3'非コード領域、及びキメラHAポリペプチドを発現するように改変されたA型インフルエンザウイルスと同じA型インフルエンザウイルスに由来するシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質ドメインをコードするヌクレオチド配列を含む。具体的な実施態様において、本明細書に提供されるのは、A型インフルエンザウイルスセグメントの7つの非HAセグメント及び本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドをコードする核酸配列を含むHAセグメントを含むA型インフルエンザウイルスである。これらの実施態様に従って、該キメラHAポリペプチドのシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインは、好ましくは、非HAセグメントを含むA型インフルエンザウイルスと同じA型インフルエンザウイルスに由来する。これらの実施態様に従って、該キメラHAポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸は、好ましくは、5'非コード領域及び3'非コード領域、並びに非HAセグメントを含むA型インフルエンザウイルスと同じA型インフルエンザウイルスに由来するシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質ドメインをコードする核酸配列を含む。別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドを発現及び含有するように改変されたA型インフルエンザウイルスである。
具体的な実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドを発現するように改変されたB型インフルエンザウイルスである。具体的な実施態様において、本明細書に提供されるのは、B型インフルエンザウイルスセグメントの7つの非HAセグメント及び本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドをコードする核酸配列を含むHAセグメントを含むB型インフルエンザウイルスである。ある実施態様において、7つの非HAセグメントは、キメラHAポリペプチドのエクトドメインと同じB型インフルエンザウイルス由来のものである。いくつかの実施態様において、7つの非HAセグメントは、キメラHAポリペプチドの球状ヘッドドメインと同じB型インフルエンザウイルス由来のものである。別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドを発現及び含有するように改変されたB型インフルエンザウイルスである。
具体的な実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドを発現するように改変されたB型インフルエンザウイルスである。この実施態様に従って、該キメラHAポリペプチドのシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインは、好ましくは、該キメラHAポリペプチドを発現するように改変されたB型インフルエンザウイルスと同じB型インフルエンザウイルスに由来する。したがって、この実施態様に従って、該キメラHAポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸は、好ましくは、5'非コード領域、3'非コード領域、並びに該キメラHAポリペプチドを発現するように改変されたB型インフルエンザウイルスと同じB型インフルエンザウイルスに由来するシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質ドメインをコードするヌクレオチド配列を含む。具体的な実施態様において、本明細書に提供されるのは、B型インフルエンザウイルスセグメントの7つの非HAセグメント及び本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドをコードする核酸配列を含むHAセグメントを含むB型インフルエンザウイルスである。これらの実施態様に従って、該キメラHAポリペプチドのシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインは、好ましくは、非HAセグメントを含むB型インフルエンザウイルスと同じB型インフルエンザウイルスに由来する。これらの実施態様に従って、該キメラHAポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸は、好ましくは、5'非コード領域及び3'非コード領域、並びに非HAセグメントを含むB型インフルエンザウイルスと同じB型インフルエンザウイルスに由来するシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質ドメインをコードする核酸配列を含む。別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドを発現及び含有するように改変されたB型インフルエンザウイルスである。
別の態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドを含むインフルエンザウイルスである。具体的な実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドを含有するA型インフルエンザウイルスである。別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドを含有するB型インフルエンザウイルスである。ある実施態様において、該キメラHAポリペプチドを含有するB型インフルエンザウイルスは、山形系統由来のものである。他の実施態様において、該キメラHAポリペプチドを含有するB型インフルエンザウイルスは、ビクトリア系統由来のものである。具体的な実施態様において、該キメラHAポリペプチドを含有するB型インフルエンザウイルスは、B/マレーシア/2506/04である。
具体的な実施態様において、本明細書に提供されるのは、下の第6節に記載されているインフルエンザウイルスである。
一実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドを含むウイルス様粒子である。別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドを含むビロソームである。
別の態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチド、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸配列、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドをコードする核酸配列を含むHAセグメント、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドを含む/含有するインフルエンザウイルス、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドを発現するように改変されたインフルエンザウイルス、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドを含むウイルス様粒子、又は本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドを含むビロソームを含む組成物(例えば、免疫原性組成物)である。一実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドを含む免疫原性組成物である。別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸配列又は本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドをコードする核酸配列を含むHAセグメントを含む免疫原性組成物である。別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドを含むインフルエンザウイルスを含む免疫原性組成物である。別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドを発現するように改変されたインフルエンザウイルスを含む免疫原性組成物である。別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドを発現及び含有するように改変されたインフルエンザウイルスを含む免疫原性組成物である。ある実施態様において、該インフルエンザウイルスは、弱毒化生インフルエンザウイルスである。他の実施態様において、該インフルエンザウイルスは、不活化ウイルスである。一実施態様において、該組成物は、サブユニットワクチンである。別の実施態様において、該組成物は、スプリットワクチンである。別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に記載されるウイルス様粒子を含む免疫原性組成物である。別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に記載されるビロソームを含む免疫原性組成物である。いくつかの実施態様において、該組成物は、1以上のアジュバントをさらに含む(例えば、AS03又はMF59などのアジュバントに関しては、下の第5.7節を参照)。
別の態様において、本明細書に提供されるのは、インフルエンザウイルスに対して対象を免疫する方法であって、該対象に、本明細書に記載される組成物を投与することを含む、方法である。具体的な実施態様において、本明細書に提供されるのは、インフルエンザウイルスに対して対象を免疫する方法であって、該対象に、本明細書に記載される組成物の有効量を投与することを含む、方法である。具体的な実施態様において、本明細書に提供されるのは、対象でB型インフルエンザウイルスHAステムドメインに対する免疫応答(例えば、抗体応答)を誘導する方法であって、該対象に、本明細書に記載される組成物を投与することを含む、方法である。別の具体的な実施態様において、本明細書に提供されるのは、対象でB型インフルエンザウイルスHA球状ヘッドドメイン及びステムドメインに対する免疫応答(例えば、抗体応答)を誘導する方法であって、該対象に、本明細書に記載される組成物を投与することを含む、方法である。別の具体的な実施態様において、本明細書に提供されるのは、対象でB型インフルエンザウイルスHAステムドメイン及びA型インフルエンザウイルス球状ヘッドドメインに対する免疫応答(例えば、抗体応答)を誘導する方法であって、該対象に、本明細書に記載される組成物を投与することを含む、方法である。別の具体的な実施態様において、本明細書に提供されるのは、対象でB型インフルエンザウイルスHA球状ヘッドドメイン及びステムドメイン並びにA型インフルエンザウイルス球状ヘッドドメインに対する免疫応答(例えば、抗体応答)を誘導する方法であって、該対象に、本明細書に記載される組成物を投与することを含む、方法である。特定の実施態様において、対象はヒトである。
別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、インフルエンザウイルス疾患又は感染に対して対象を免疫する方法であって、(i)該対象への第一のキメラHAポリペプチド、そのようなポリペプチドをコードする第一の核酸、そのようなポリペプチドを含有するか、それを発現するか、もしくはその両方であるかのいずれかの第一のベクター、又は本明細書に記載される細胞の第一の投与;及び(ii)該対象への第二のキメラHAポリペプチド、そのようなポリペプチドをコードする第二の核酸、そのようなポリペプチドを含有するか、それを発現するか、もしくはその両方であるかのいずれかの第二のベクター、又は本明細書に記載される細胞の第二の投与を含む、方法であり、ここで、該第一及び第二のキメラHAポリペプチドは、同じステムドメインを有するエクトドメインを含むが、異なる120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを有する。具体的な実施態様において、該第一及び第二のキメラHAは、以下のもの:(i)異なる120ループ、(ii)異なる150ループ、(iii)異なる160ループ、及び(iv)異なる190ヘリックスうちのいずれか1つ、2つ、3つ、又は4つを有する。第一及び第二の投与は、少なくとも1日、2日、3日、5日、10日、15日、30日、45日、2カ月、75日、3カ月、又は少なくとも6カ月隔てることができる。具体的な実施態様において、該第一及び第二の投与は、1週間〜9カ月、3週間〜8カ月、6週間〜12週間、4週間〜6カ月、5週間〜5カ月、6週間〜4カ月、7週間〜4カ月、8週間〜4カ月、8週間〜3カ月、3カ月〜6カ月、3カ月〜9カ月、又は6カ月〜9カ月隔てることができる。ある実施態様において、追加免疫接種は、2回目の接種の後、6〜12カ月の間隔で、対象に投与することができる。ある実施態様において、追加免疫接種は、第三のキメラHAポリペプチド、そのようなポリペプチドをコードする第三の核酸、そのようなポリペプチドを含有するか、それを発現するか、もしくはその両方であるかのいずれかの第三のベクター、又は本明細書に記載される細胞を含み、ここで、該第一、第二、及び第三のキメラHAポリペプチドは、同じステムを有するエクトドメインを含むが、異なる120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを有する。具体的な実施態様において、該第一、第二、及び第三のキメラHAは、以下のもの:(i)異なる120ループ、(ii)異なる150ループ、(iii)異なる160ループ、及び(iv)異なる190ヘリックスのうちのいずれか1つ、2つ、3つ、又は4つを有する。
別の態様において、本明細書に提供されるのは、インフルエンザウイルスに対して対象を免疫する方法での使用のための本明細書に記載される組成物であり、ここで、該方法は、該対象に該組成物を投与することを含む。具体的な実施態様において、本明細書に提供されるのは、インフルエンザウイルスに対して対象を免疫する方法であって、該対象に該組成物の有効量を投与することを含む、方法での使用のための本明細書に記載される組成物である。具体的な実施態様において、本明細書に提供されるのは、対象でB型インフルエンザウイルスHAステムドメインに対する免疫応答(例えば、抗体応答)を誘導する方法であって、該対象に該組成物を投与することを含む、方法での使用のための本明細書に記載される組成物である。別の具体的な実施態様において、本明細書に提供されるのは、対象でB型インフルエンザウイルスHA球状ヘッドドメイン及びステムドメインに対する免疫応答(例えば、抗体応答)を誘導する方法であって、該対象に該組成物を投与することを含む、方法での使用のための本明細書に記載される組成物である。別の具体的な実施態様において、本明細書に提供されるのは、対象でB型インフルエンザウイルスHAステムドメイン及びA型インフルエンザウイルス球状ヘッドドメインに対する免疫応答(例えば、抗体応答)を誘導する方法であって、該対象に該組成物を投与することを含む、方法での使用のための本明細書に記載される組成物である。別の具体的な実施態様において、本明細書に提供されるのは、対象でB型インフルエンザウイルスHA球状ヘッドドメイン及びステムドメイン並びにA型インフルエンザウイルス球状ヘッドドメインに対する免疫応答(例えば、抗体応答)を誘導する方法であって、該対象に該組成物を投与することを含む、方法での使用のための本明細書に記載される組成物である。特定の実施態様において、対象はヒトである。
別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、インフルエンザウイルス疾患又は感染に対して対象を免疫する方法であって、(i)該対象への該第一の免疫原性組成物(ここで、該第一の免疫原性組成物は、第一のキメラHAポリペプチド、そのようなポリペプチドをコードする第一の核酸、そのようなポリペプチドを含有するか、それを発現するか、もしくはその両方であるかのいずれかの第一のベクター、又は本明細書に記載される細胞を含む)の第一の投与;並びに(ii)該対象への第二の免疫原性組成物(ここで、該第二の免疫原性組成物は、キメラHAポリペプチド、そのようなポリペプチドをコードする第二の核酸、そのようなポリペプチドを含有するか、それを発現するか、もしくはその両方であるかのいずれかの第二のベクター、又は本明細書に記載される細胞を含む)の第二の投与を含む、方法での使用のための第一の免疫原性組成物であり、ここで、該第一及び第二のキメラHAポリペプチドは、同じステムドメインを有するエクトドメインを含むが、異なる120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを有する。具体的な実施態様において、該第一及び第二のキメラHAは、以下のもの:(i)異なる120ループ、(ii)異なる150ループ、(iii)異なる160ループ、及び(iv)異なる190ヘリックスうちのいずれか1つ、2つ、3つ、又は4つを有する。第一及び第二の投与は、少なくとも1日、2日、3日、5日、10日、15日、30日、45日、2カ月、75日、3カ月、又は少なくとも6カ月隔てることができる。具体的な実施態様において、該第一及び第二の投与は、1週間〜9カ月、3週間〜8カ月、6週間〜12週間、4週間〜6カ月、5週間〜5カ月、6週間〜4カ月、7週間〜4カ月、8週間〜4カ月、8週間〜3カ月、3カ月〜6カ月、3カ月〜9カ月、又は6カ月〜9カ月隔てることができる。ある実施態様において、追加免疫接種は、2回目の接種の後、6〜12カ月の間隔で、対象に投与することができる。ある実施態様において、追加免疫接種は、第三のキメラHAポリペプチド、そのようなポリペプチドをコードする第三の核酸、そのようなポリペプチドを含有するか、それを発現するか、もしくはその両方であるかのいずれかの第三のベクター、又は本明細書に記載される細胞を含み、ここで、該第一、第二、及び第三のキメラHAポリペプチドは、同じステムを有するエクトドメインを含むが、異なる120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを有する。具体的な実施態様において、該第一、第二、及び第三のキメラHAは、以下のもの:(i)異なる120ループ、(ii)異なる150ループ、(iii)異なる160ループ、及び(iv)異なる190ヘリックスのうちのいずれか1つ、2つ、3つ、又は4つを有する。
任意の理論に束縛されるものではないが、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、対象に投与されたとき、免疫応答をB型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメイン及びステムドメイン中の保存されたエピトープに向ける。したがって、具体的な実施態様において、本明細書に提供されるのは、対象でB型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメイン及びステムドメイン中の保存されたエピトープに対する免疫応答(例えば、抗体応答)を誘導する方法であって、該対象に、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチド又はその組成物を投与することを含む、方法である。
別の態様において、本明細書に提供されるのは、インフルエンザウイルス感染又はインフルエンザウイルス疾患を予防及び/又は治療する方法であって、それを必要としている対象に、本明細書に記載される組成物を投与することを含む、方法である。具体的な実施態様において、本明細書に提供されるのは、インフルエンザウイルス疾患を予防する方法であって、それを必要としている対象に、本明細書に記載される組成物を投与することを含む、方法である。別の具体的な実施態様において、本明細書に提供されるのは、インフルエンザウイルス感染を治療する方法であって、それを必要としている対象に、本明細書に記載される組成物を投与することを含む、方法である。別の具体的な実施態様において、本明細書に提供されるのは、インフルエンザウイルス疾患を治療する方法であって、それを必要としている対象に、本明細書に記載される組成物を投与することを含む、方法である。特定の実施態様において、対象はヒトである。
別の態様において、本明細書に提供されるのは、インフルエンザウイルス感染又はインフルエンザウイルス疾患を予防及び/又は治療する方法であって、それを必要としている対象に、該組成物を投与することを含む、方法での使用のための本明細書に記載される組成物である具体的な実施態様において、本明細書に提供されるのは、インフルエンザウイルス疾患を予防する方法であって、それを必要としている対象に、該組成物を投与することを含む、方法での使用のための本明細書に記載される組成物である別の具体的な実施態様において、本明細書に提供されるのは、インフルエンザウイルス感染を治療する方法であって、それを必要としている対象に、該組成物を投与することを含む、方法での使用のための本明細書に記載される組成物である別の具体的な実施態様において、本明細書に提供されるのは、インフルエンザウイルス疾患を治療する方法であって、それを必要としている対象に、該組成物を投与することを含む、方法での使用のための本明細書に記載される組成物である特定の実施態様において、対象はヒトである。
本明細書に記載されるキメラHAポリペプチド、そのようなポリペプチドをコードする核酸、又はそのような核酸もしくはポリペプチドを含むベクターを用いて、インフルエンザに対する、例えば、インフルエンザウイルス血球凝集素ポリペプチドのストーク領域及び/又はインフルエンザウイルス血球凝集素ポリペプチドの球状ヘッドドメイン中のサブドミナントエピトープに対する中和抗体を誘発することができる。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチド、そのようなポリペプチドをコードする核酸、又はそのような核酸もしくはポリペプチドを含むベクターを非ヒト対象(例えば、マウス、ウサギ、ラット、モルモットなど)に投与して、当業者に公知の技術(例えば、免疫親和性クロマトグラフィー、遠心分離、沈殿など)を用いて単離し得る抗体の産生を含む免疫応答を誘導することができる。
(3.1 専門用語)
本明細書で使用されるように、「120ループ」という用語は、B型インフルエンザウイルスHA中の抗原性領域を指す。具体的な実施態様において、「120ループ」という用語は、B型インフルエンザウイルスB/香港/8/73のHA1ドメインのアミノ酸残基116〜137又はB型インフルエンザウイルスB/香港/8/73のHA1ドメインのアミノ酸残基116〜137に対応するB/香港/8/73以外のB型インフルエンザウイルスのHA1ドメイン中のアミノ酸残基(ここで、該アミノ酸残基116〜137は、シグナルペプチドを含まないB型インフルエンザウイルスB/香港/8/73 HAの付番位置、すなわち、成熟したHAの付番に対応する)を指す。別の具体的な実施態様において、「120ループ」という用語は、B型インフルエンザウイルスB/香港/8/73のHA1ドメインのアミノ酸残基75〜77及び116〜137又はB型インフルエンザウイルスB/香港/8/73のHA1ドメインのアミノ酸残基75〜77及び116〜137に対応するB/香港/8/73以外のB型インフルエンザウイルスのHA1ドメイン中のアミノ酸残基(ここで、該アミノ酸残基75〜77及び116〜137は、シグナルペプチドを含まないB型インフルエンザウイルスB/香港/8/73 HAの付番位置、すなわち、成熟したHAの付番に対応する)を指す。別の具体的な実施態様において、「120ループ」という用語は、B型インフルエンザウイルスB/香港/8/73のHA1ドメインのアミノ酸残基75、77、及び116〜137又はB型インフルエンザウイルスB/香港/8/73のHA1ドメインのアミノ酸残基75、77、及び116〜137に対応するB/香港/8/73以外のB型インフルエンザウイルスのHA1ドメイン中のアミノ酸残基(ここで、該アミノ酸残基75、77、及び116〜137は、シグナルペプチドを含まないB型インフルエンザウイルスB/香港/8/73 HAの付番位置、すなわち、成熟したHAの付番に対応する)を指す。別の具体的な実施態様において、「120ループ」という用語は、B型インフルエンザウイルスB/香港/8/73のHA1ドメインのアミノ酸残基75、77、116、118、122、129、及び137又はB型インフルエンザウイルスB/香港/8/73のHA1ドメインのアミノ酸残基75、77、116、118、122、129、及び137に対応するB/香港/8/73以外のB型インフルエンザウイルスのHA1ドメイン中のアミノ酸残基(ここで、該アミノ酸残基75、77、116、118、122、129、及び137は、シグナルペプチドを含まないB型インフルエンザウイルスB/香港/8/73 HAの付番位置、すなわち、成熟したHAの付番に対応する)を指す。別の具体的な実施態様において、「120ループ」という用語は、Wangらの文献、2008, Journal of Virology 82: 3011-3020によって、他のB型インフルエンザウイルス中の120ループ又はその等価物と規定された抗原性領域を指す。
本明細書で使用されるように、「150ループ」という用語は、B型インフルエンザウイルスHA中の抗原性領域を指す。具体的な実施態様において、「150ループ」という用語は、B型インフルエンザウイルスB/香港/8/73のHA1ドメインのアミノ酸残基141〜150又はB型インフルエンザウイルスB/香港/8/73のHA1ドメインのアミノ酸残基141〜150に対応するB/香港/8/73以外のB型インフルエンザウイルスのHA1ドメイン中のアミノ酸残基(ここで、該アミノ酸残基141〜150は、シグナルペプチドを含まないB型インフルエンザウイルスB/香港/8/73 HAの付番位置、すなわち、成熟したHAの付番に対応する)を指す。別の具体的な実施態様において、「150ループ」という用語は、B型インフルエンザウイルスB/香港/8/73のHA1ドメインのアミノ酸残基141及び144〜150又はB型インフルエンザウイルスB/香港/8/73のHA1ドメインのアミノ酸残基141及び144〜150に対応するB/香港/8/73以外のB型インフルエンザウイルスのHA1ドメイン中のアミノ酸残基(ここで、該アミノ酸残基141及び144〜150は、シグナルペプチドを含まないB型インフルエンザウイルスB/香港/8/73 HAの付番位置、すなわち、成熟したHAの付番に対応する)を指す。別の具体的な実施態様において、「150ループ」という用語は、Wangらの文献、2008, Journal of Virology 82: 3011-3020によって、他のB型インフルエンザウイルス中の150ループ又はその等価物と規定された抗原性領域を指す。
本明細書で使用されるように、「160ループ」という用語は、B型インフルエンザウイルスHA中の抗原性領域を指す。具体的な実施態様において、「160ループ」という用語は、B型インフルエンザウイルスB/香港/8/73のHA1ドメインのアミノ酸残基162〜167又はB型インフルエンザウイルスB/香港/8/73のHA1ドメインのアミノ酸残基162〜167に対応するB/香港/8/73以外のB型インフルエンザウイルスのHA1ドメイン中のアミノ酸残基(ここで、該アミノ酸残基162〜167は、シグナルペプチドを含まないB型インフルエンザウイルスB/香港/8/73 HAの付番位置、すなわち、成熟したHAの付番に対応する)を指す。別の具体的な実施態様において、「160ループ」という用語は、Wangらの文献、2008, Journal of Virology 82: 3011-3020によって、他のB型インフルエンザウイルス中の160ループ又はその等価物と規定された抗原性領域を指す。
本明細書で使用されるように、「190ヘリックス」という用語は、B型インフルエンザウイルスHA中の抗原性領域を指す。具体的な実施態様において、「190ヘリックス」という用語は、B型インフルエンザウイルスB/香港/8/73のHA1ドメインのアミノ酸残基194〜202又はB型インフルエンザウイルスB/香港/8/73のHA1ドメインのアミノ酸残基194〜202に対応するB/香港/8/73以外のB型インフルエンザウイルスのHA1ドメイン中のアミノ酸残基(ここで、該アミノ酸残基194〜202は、シグナルペプチドを含まないB型インフルエンザウイルスB/香港/8/73 HAの付番位置、すなわち、成熟したHAの付番に対応する)を指す。具体的な実施態様において、「190ヘリックス」という用語は、B型インフルエンザウイルスB/香港/8/73のHA1ドメインのアミノ酸残基194〜200又はB型インフルエンザウイルスB/香港/8/73のHA1ドメインのアミノ酸残基194〜200に対応するB/香港/8/73以外のB型インフルエンザウイルスのHA1ドメイン中のアミノ酸残基(ここで、該アミノ酸残基194〜200は、シグナルペプチドを含まないB型インフルエンザウイルスB/香港/8/73 HAの付番位置、すなわち、成熟したHAの付番に対応する)を指す。具体的な実施態様において、「190ヘリックス」という用語は、B型インフルエンザウイルスB/香港/8/73のHA1ドメインのアミノ酸残基194〜200、205、及び238又はB型インフルエンザウイルスB/香港/8/73のHA1ドメインのアミノ酸残基194〜200、205、及び238に対応するB/香港/8/73以外のB型インフルエンザウイルスのHA1ドメイン中のアミノ酸残基(ここで、該アミノ酸残基194〜200、205、及び238は、シグナルペプチドを含まないB型インフルエンザウイルスB/香港/8/73 HAの付番位置、すなわち、成熟したHAの付番に対応する)を指す。別の具体的な実施態様において、「190ヘリックス」という用語は、B型インフルエンザウイルスB/香港/8/73のHA1ドメインのアミノ酸残基194〜205及び238又はB型インフルエンザウイルスB/香港/8/73のHA1ドメインのアミノ酸残基194〜205及び238に対応するB/香港/8/73以外のB型インフルエンザウイルスのHA1ドメイン中のアミノ酸残基(ここで、該アミノ酸残基194〜205及び238は、シグナルペプチドを含まないB型インフルエンザウイルスB/香港/8/73 HAの付番位置、すなわち、成熟したHAの付番に対応する)を指す。別の具体的な実施態様において、「190ヘリックス」という用語は、Wangらの文献、2008, Journal of Virology 82: 3011-3020によって、他のB型インフルエンザウイルス中の190ヘリックス又はその等価物と規定された抗原性領域を指す。
アミノ酸位置に関して使用される場合の「約(about)」又は「おおよその(approximate)」という用語は、配列中の特定のアミノ酸位置、又はそのアミノ酸位置からN末端方向もしくはC末端方向に、5、4、3、2、もしくは1残基以内にある任意のアミノ酸を指す。本明細書で使用されるように、数字と一緒に使用される場合の「約(about)」又は「約(approximately)」という用語は、言及された数字の1、5、又は10%以内の任意の数字を指す。ある実施態様において、「約(about)」という用語は、列挙された正確な数字を包含する。
「アミノ酸配列同一性」という用語は、1対の整列されたアミノ酸配列間の、通常パーセンテージとして表される同一性又は類似性の程度を指す。同一性パーセントは、配列を整列させ、かつ最大の配列相同性パーセントを達成するために、必要に応じてギャップを導入した後の、ペプチド中の対応するアミノ酸残基と同一である(すなわち、アラインメント中の所与の位置のアミノ酸残基が同じ残基である)か又は類似する(すなわち、アラインメント中の所与の位置のアミノ酸置換が以下で論じるような保存的な置換である)候補配列中のアミノ酸残基のパーセンテージである。配列の同一性及び類似性のパーセンテージを含む配列相同性は、当該技術分野で周知の配列アラインメント技術、好ましくは、この目的のために設計されたコンピュータアルゴリズムを用いて、該コンピュータアルゴリズムのデフォルトパラメータ、又はそれを含むソフトウェアパッケージを用いて決定することができる。コンピュータアルゴリズム及びそのようなアルゴリズムを組み込んでいるソフトウェアパッケージの非限定的な例としては、以下のものが挙げられる。BLASTファミリーのプログラムは、2つの配列の比較に利用される数学的アルゴリズムの特定の非限定的な例を例示する(例えば、Karlin及びAltschulの文献、1990, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 87:2264-2268(Karlin及びAltschulの文献、1993, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 90:5873-5877のように修正されている)、Altschulらの文献、1990, J. Mol. Biol. 215:403-410(NBLAST及びXBLASTを記載している)、Altschulらの文献、1997, Nucleic Acids Res. 25:3389-3402(Gapped BLAST及びPSI-Blastを記載している)。別の特定の例は、Myers及びMillerの文献(1988 CABIOS 4:11-17)のアルゴリズムであり、これは、ALIGNプログラム(バージョン2.0)に組み込まれ、GCG配列アラインメントソフトウェアパッケージの一部として入手可能である。また、Wisconsin Sequence Analysis Packageの一部として入手可能な、FASTAプログラム(Pearson W.R.及びLipman D.J.の文献、Proc. Nat. Acad. Sci. USA, 85:2444-2448, 1988)も特別である。さらなる例としては、BESTFIT(これは、Smith及びWatermanの文献(Advances in Applied Mathematics, 2:482-489, 1981)の「局所相同性」アルゴリズムを用いて、2つの配列間で最良の単一の類似性領域を見出すものであり、比較されている2つの配列の長さが異なる場合に好ましい); GAP(これは、Neddleman及びWunschの文献(J. Mol. Biol. 48:443-354, 1970)のアルゴリズムに従って「最大類似性」を見出すことによって2つの配列を整列させるものであり、2つの配列がおよそ同じ長さであり、アラインメントが全長にわたって予想される場合に好ましい);並びにBioEditが挙げられる。
「保存的置換」は、あるクラスのアミノ酸を同じクラスの別のアミノ酸と交換することを指す。特定の実施態様では、保存的置換は、ポリペプチドの構造もしくは機能、又はその両方を変化させない。保存的置換の目的のためのアミノ酸のクラスには、疎水性のもの(Met、Ala、Val、Leu、Ile)、中性で親水性のもの(Cys、Ser、Thr)、酸性のもの(Asp、Glu)、塩基性のもの(Asn、Gln、His、Lys、Arg)、立体構造を破壊するもの(conformation disrupters)(Gly、Pro)、及び芳香族のもの(Trp、Tyr、Phe)が含まれる。
本明細書で使用されるように、「疾患」及び「障害」という用語は、対象における疾病を指すために互換的に使用される。いくつかの実施態様において、該疾病はウイルス感染である。具体的な実施態様において、「疾患」という用語は、細胞もしくは対象におけるウイルスの存在に起因するか又は細胞もしくは対象へのウイルスによる侵入による病理学的状態を指す。ある実施態様において、該疾病は、対象における疾患であり、その重症度は、免疫原性組成物の投与によって対象における免疫応答を誘導することにより減少する。
本明細書に記載されるように、インフルエンザウイルスHAポリペプチドに関連する「エクトドメイン」という用語は、当業者によって理解されるであろう。具体的な実施態様において、エクトドメインは、インフルエンザウイルスHAのシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインを含まない。例えば、例示的なB型インフルエンザウイルスエクトドメインの配列及び位置については、下の表1A、表1B、及び表1Cを参照されたい。ある実施態様において、B型インフルエンザウイルスHAポリペプチドのエクトドメインは、下の表1Aに示されたインフルエンザB/香港/8/73ウイルスHAエクトドメインのエクトドメインと合致するB型インフルエンザウイルスHAポリペプチドの領域である。いくつかの実施態様において、B型インフルエンザウイルスHAポリペプチドのエクトドメインは、下の表1Cに示されたインフルエンザB/マレーシア/2506/04ウイルスHAエクトドメインのエクトドメインと合致するB型インフルエンザウイルスHAポリペプチドの領域である。
本明細書で使用されるように、対象への療法の投与との関連における「有効量」という用語は、予防及び/又は治療効果を有する療法の量を指す。ある実施態様において、対象への療法の投与との関連における「有効量」は、以下の効果のうちの1つ、2つ、3つ、4つ、又はそれより多くを達成するのに十分である療法の量を指す:(i)インフルエンザウイルス感染、それと関連する疾患もしくは症状の重症度を軽減もしくは改善する;(ii)インフルエンザウイルス感染、それと関連する疾患もしくは症状の持続期間を短縮する;(iii)インフルエンザウイルス感染、それと関連する疾患もしくは症状の進行を予防する;(iv)インフルエンザウイルス感染、それと関連する疾患もしくは症状の退行をもたらす;(v)インフルエンザウイルス感染、それと関連する疾患もしくは症状の発症もしくは開始を予防する;(vi)インフルエンザウイルス感染、それと関連する疾患もしくは症状の再発を予防する;(vii)ある細胞から別の細胞、ある組織から別の組織、もしくはある器官から別の器官へのインフルエンザウイルスの拡散を低下させもしくは予防する;(viii)ある対象から別の対象へのインフルエンザウイルスの拡散を予防しもしくは低下させる;(ix)インフルエンザウイルス感染と関連する器官不全を軽減する;(x)対象の入院を減少させる;(xi)入院期間を短縮する;(xii)インフルエンザウイルス感染もしくはそれと関連する疾患を有する対象の生存を増加させる;(xiii)インフルエンザウイルス感染もしくはそれと関連する疾患を消失させる;(xiv)インフルエンザウイルスの複製を阻害しもしくは低下させる;(xv)宿主細胞へのインフルエンザウイルスの侵入を阻害しもしくは低下させる;(xvi)インフルエンザウイルスゲノムの複製を阻害しもしくは低下させる;(xvii)インフルエンザウイルスタンパク質の合成を阻害しもしくは低下させる;(xviii)インフルエンザウイルス粒子の会合を阻害しもしくは低下させる;(xix)宿主細胞からのインフルエンザウイルス粒子の放出を阻害しもしくは低下させる;(xx)インフルエンザウイルス力価を低下させる;及び/又は(xxi)別の療法の予防もしくは治療効果を増強もしくは改善する。
ある実施態様において、有効量は、インフルエンザウイルス疾患からの完全な防御をもたらすのではなく、インフルエンザウイルス感染を有する未処置の対象と比較してより低い力価又は少ない数のインフルエンザウイルスをもたらす。ある実施態様において、有効量は、インフルエンザウイルス感染を有する未処置の対象と比べて、0.5倍、1倍、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、15倍、20倍、25倍、50倍、75倍、100倍、125倍、150倍、175倍、200倍、300倍、400倍、500倍、750倍、もしくは1,000倍、又はそれより大きいインフルエンザウイルスの力価の低下をもたらす。いくつかの実施態様において、有効量は、インフルエンザウイルス感染を有する未処置の対象と比べて、約1log以上、約2log以上、約3log以上、約4log以上、約5log以上、約6log以上、約7log以上、約8log以上、約9log以上、約10log以上、1〜3log、1〜5log、1〜8log、1〜9log、2〜10log、2〜5log、2〜7log、2log〜8log、2〜9log、2〜10log、3〜5log、3〜7log、3〜8log、3〜9log、4〜6log、4〜8log、4〜9log、5〜6log、5〜7log、5〜8log、5〜9log、6〜7log、6〜8log、6〜9log、7〜8log、7〜9log、又は8〜9logのインフルエンザウイルスの力価の低下をもたらす。インフルエンザウイルスの力価、数、又は総負荷量の低下の利益としては、重症度がより低い感染症状、より少ない感染症状、及び感染と関連する疾患の長さの短縮が挙げられるが、これらに限定されない。
「HA」及び「血球凝集素」は、当業者に公知の任意の血球凝集素を指す。ある実施態様において、血球凝集素は、インフルエンザ血球凝集素、例えば、A型インフルエンザ血球凝集素、B型インフルエンザ血球凝集素、又はC型インフルエンザ血球凝集素である。典型的な血球凝集素は、シグナルペプチド(本明細書では任意)、ステムドメイン、球状ヘッドドメイン、内腔ドメイン(本明細書では任意)、膜貫通ドメイン(本明細書では任意)、及び細胞質ドメイン(本明細書では任意)を含む、当業者に公知のドメインを含む。ある実施態様において、血球凝集素は、単一のポリペプチド鎖、例えば、HA0からなる。ある実施態様において、血球凝集素は、四次結合した複数のポリペプチド鎖、例えば、HA1及びHA2からなる。当業者は、未成熟なHA0が切断されてシグナルペプチド(約20アミノ酸)を放出し、成熟した血球凝集素HA0を生じさせ得ることを認めるであろう。別の態様において、当業者は、未成熟なHA0が切断されてシグナルペプチド(約15アミノ酸)を放出し、成熟した血球凝集素HA0を生じさせ得ることを認めるであろう。血球凝集素HA0は、別の部位で切断されて、HA1ポリペプチド(球状ヘッドドメインとステムドメインの一部とを含む、約342アミノ酸のインフルエンザB/香港/8/73ウイルス)及びHA2ポリペプチド(ステムドメインの残り、内腔ドメイン、膜貫通ドメイン、及び細胞質ドメインを含む、約169アミノ酸のインフルエンザB/香港/8/73ウイルス)を生じさせ得る。別の実施態様において、血球凝集素HA0は、別の部位で切断されて、HA1ポリペプチド(球状ヘッドドメインとステムドメインの一部とを含む、約344アミノ酸のインフルエンザB/香港/8/73ウイルス)並びにHA2ポリペプチド(ステムドメインの残り、内腔ドメイン、膜貫通ドメイン、及び細胞質ドメインを含む、約223アミノ酸のインフルエンザB/香港/8/73ウイルス)を生じさせ得る。当業者は、B型インフルエンザウイルスは、伸長した融合ドメイン(HA2ドメイン由来の中心コイルドコイル構造から構成される)、HA1(アミノ酸残基1〜42)及びHA1(アミノ酸残基288〜342)由来の幅のある領域、受容体結合サブドメインを含有する球状膜遠位ドメイン、HA1(アミノ酸残基116〜274)、並びに痕跡的なエステラーゼサブドメイン、HA1(アミノ酸残基43〜115)、及びHA1(アミノ酸残基275〜287)を有することを認めるであろう(Wangらの文献、2008, Journal of Virology, 82(6):3011-3020を参照)。当業者は、B型インフルエンザウイルスHAのドメインの描写を、例えば、結晶構造から、及び/又は構造予測ソフトウェア(例えば、生物学配列解析センター(Center for Biological Sequence Analysis)、デンマーク工科大学(Technical University of Denmark) DTUのウェブサイト、又はPymol)をタンパク質アラインメントと併用することにより決定し得ることを認めるであろう。したがって、一態様において、当業者は、インフルエンザB/香港/8/73ウイルスHAのドメインの描写が下の表1Aに示されているようなものであることを認めるであろう。別の態様において、当業者は、マウス適合インフルエンザB/マレーシア/2506/20/03ウイルスHAのドメインの描写を認めるであろう。例えば、マウス適合インフルエンザB/マレーシア/2506/20/03ウイルスHAの例示的なドメインについては、下の表1Bを参照されたい。別の態様において、当業者は、インフルエンザB/マレーシア/2506/04ウイルスHAのドメインの描写を認めるであろう。例えば、インフルエンザB/マレーシア/2506/04ウイルスHAの例示的なドメインについては、下の表1Cを参照されたい。
表1A。インフルエンザB/香港/8/73ウイルスHAの例示的ドメイン。略語: nt=ヌクレオチド; aa=アミノ酸; N/A=適用されない。
表1B。マウス適合インフルエンザB/マレーシア/2506/20/03 HAの例示的なドメイン。マウス適合インフルエンザB/マレーシア/2506/20/03 HAの全長アミノ酸配列は、配列番号73に見出すことができる。
表1C。インフルエンザB/マレーシア/2506/20/03 HAの例示的ドメイン。インフルエンザB/マレーシア/2506/20/03 HAの全長アミノ酸配列は、配列番号88に見出すことができる。
ある実施態様において、血球凝集素タンパク質は、シグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質ドメインを含む。ある実施態様において、血球凝集素タンパク質は、シグナルペプチド、エクトドメイン、膜貫通ドメイン、及び細胞質ドメインを含む。ある実施態様において、血球凝集素は、シグナルペプチドを欠く、すなわち、血球凝集素は、成熟した血球凝集素である。ある実施態様において、血球凝集素は、膜貫通ドメインもしくは細胞質ドメイン、又はその両方を欠く。本明細書で使用されるように、「血球凝集素」及び「HA」という用語は、翻訳後プロセシング、例えば、シグナルペプチド切断、ジスルフィド結合形成、グリコシル化(例えば、N-結合型グリコシル化)、プロテアーゼ切断、及び脂質修飾(例えば、S-パルミトイル化)によって修飾されている血球凝集素ポリペプチドを包含する。
「HA2」は、当業者に公知のインフルエンザ血球凝集素ポリペプチドのHA2ドメインに対応するポリペプチドドメインを指す。ある実施態様において、HA2は、ステムドメイン、内腔ドメイン、膜貫通ドメイン、及び細胞質ドメインからなる(例えば、その内容が引用により完全に組み込まれる、Scheiffleらの文献、2007, EMBO J. 16(18):5501-5508を参照)。ある実施態様において、HA2は、ステムドメイン、内腔ドメイン、及び膜貫通ドメインからなる。ある実施態様において、HA2は、ステムドメイン及び内腔ドメインからなり;そのような実施態様において、HA2は可溶性であり得る。ある実施態様において、HA2はステムドメインからなり;そのような実施態様において、HA2は可溶性であり得る。ある実施態様において、HA2は、インフルエンザB/香港/8/73ウイルスのHA2ドメインのアミノ酸残基1〜169からなる(Wangらの文献、2008, Journal of Virology 82: 3011-3020を参照)。ある実施態様において、HA2は、成熟したインフルエンザB/香港/8/73ウイルスHAのアミノ酸残基345〜567からなる(すなわち、付番は、シグナルペプチドを含まないインフルエンザB/香港/8/73ウイルスHAから決定される)。
本明細書で使用されるように、ポリペプチド、核酸、又はウイルスとの関連における「異種」という用語は、それぞれ、天然で通常見出されないか、又は天然で対象となるポリペプチド、核酸、もしくはウイルスと通常関連していない、ポリペプチド、核酸、又はウイルスを指す。例えば、「異種ポリペプチド」は、異なるウイルス、例えば、異なるインフルエンザ株もしくは亜型、又は無関係なウイルスもしくは異なる種に由来するポリペプチドを指すことができる。
本明細書で使用されるように、対象への2以上の療法の投与との関連における「組み合わせて」という用語は、複数の療法(例えば、複数の予防剤及び/又は治療剤)の使用を指す。「組み合わせて」という用語の使用は、療法が対象に投与される順序を制限しない。例えば、第一の療法(例えば、第一の予防剤又は治療剤)は、対象への第二の療法の投与の前に(例えば、5分、15分、30分、45分、1時間、2時間、4時間、6時間、12時間、16時間、24時間、48時間、72時間、96時間、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、8週間、もしくは12週間前に)、それと同時に、又はその後に(例えば、5分、15分、30分、45分、1時間、2時間、4時間、6時間、12時間、16時間、24時間、48時間、72時間、96時間、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、8週間、もしくは12週間後に)投与することができる。別の例として、第一の療法(例えば、第一の予防剤又は治療剤)は、対象への第二の療法の投与の前に(例えば、1週間〜9カ月、3週間〜8カ月、6週間〜12週間、4週間〜6カ月、5週間〜5カ月、6週間〜4カ月、7週間〜4カ月、8週間〜4カ月、8週間〜3カ月、3カ月〜6カ月、3カ月〜9カ月、又は6カ月〜9カ月前に)、それと同時に、又はその後に(例えば、約1週間〜9カ月、3週間〜8カ月、6週間〜12週間、4週間〜6カ月、5週間〜5カ月、6週間〜4カ月、7週間〜4カ月、8週間〜4カ月、8週間〜3カ月、3カ月〜6カ月、3カ月〜9カ月、又は6カ月〜9カ月後に)投与することができる。
本明細書で使用されるように、「感染」という用語は、細胞又は対象におけるウイルスの侵入、その増殖、及び/又は存在を意味する。一実施態様において、感染は、「活動性」感染、すなわち、ウイルスが細胞又は対象において複製している感染である。そのような感染は、ウイルスが最初に感染した細胞、組織、及び/又は器官から、他の細胞、組織、及び/又は器官へのウイルスの拡散を特徴とする。感染はまた、潜伏性の感染、すなわち、ウイルスが複製していない感染であってもよい。ある実施態様において、感染は、細胞もしくは対象におけるウイルスの存在に起因するか又は細胞もしくは対象へのウイルスの侵入による病理学的状態を指す。
本明細書で使用されるように、「インフルエンザウイルス疾患」という用語は、細胞又は対象におけるインフルエンザウイルス(例えば、A型もしくはB型インフルエンザウイルス)の存在、又は細胞もしくは対象へのインフルエンザウイルスの侵入に起因する病理学的状態を指す。具体的な実施態様において、この用語は、インフルエンザウイルスによって引き起こされる呼吸器疾患を指す。
本明細書で使用されるように、「インフルエンザウイルス血球凝集素ヘッドドメインポリペプチド」、「インフルエンザウイルス血球凝集素ヘッドドメイン」、「HA球状ヘッドドメイン」、及び「HAヘッドドメイン」という用語は、インフルエンザ血球凝集素ポリペプチドの球状ヘッドドメインを指す。インフルエンザウイルス血球凝集素ヘッドドメインポリペプチド又はインフルエンザウイルス血球凝集素ヘッドドメインは、既知の(例えば、野生型の)インフルエンザウイルス血球凝集素ヘッドドメインを含むかもしくはそれからなることができ、又は既知の(例えば、野生型の)インフルエンザウイルス血球凝集素ヘッドドメインの誘導体、例えば、改変された誘導体を含むかもしくはそれからなることができる。当業者は、B型インフルエンザウイルスHA球状ヘッドドメインが、通常、インフルエンザB/香港/8/73ウイルスのHA1ドメインのアミノ酸残基43〜289(ここで、アミノ酸残基の付番は、15アミノ酸のシグナルペプチドを含まない、成熟したHA配列に関するものである)に対応するアミノ酸残基を含むことを認めるであろう。例えば、当業者は、インフルエンザB/香港/8/73ウイルスのHA球状ヘッドドメインのアミノ酸配列が、通常、アミノ酸配列:
からなることを認めるであろう。当業者は、特定の株のB型インフルエンザウイルスHA球状ヘッドドメインの位置は、該株のB型インフルエンザウイルスHAポリペプチドとA型インフルエンザウイルスHAの配列とのアラインメントによって決定することができることを認めるであろう(図20)。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルス球状ヘッドドメインは、成熟したインフルエンザB/香港/8/73ウイルスHAのアミノ酸残基58〜304と合致するアミノ酸残基からなる(すなわち、この場合、該付番は、シグナルペプチドを含む)。例えば、上の表1Aを参照されたい。
本明細書で使用されるように、「IFN欠損システム」又は「IFN欠損基体」という語句は、インターフェロン(IFN)を産生しないか又は低レベルのIFNを産生する(すなわち、同じ条件下のIFNコンピテントなシステムと比較して、5〜10%、10〜20%、20〜30%、30〜40%、40〜50%、50〜60%、60〜70%、70〜80%、80〜90%、もしくはそれより大きいIFN発現の低下)、IFNに応答しないかもしくはそれにあまり効率的には応答しない、及び/又はIFNによって誘導される1以上の抗ウイルス遺伝子の活性が欠損している、システム、例えば、細胞、細胞株、及び動物、例えば、ブタ、マウス、ニワトリ、シチメンチョウ、ウサギ、ラットなどを指す。
本明細書で使用されるように、「log」という数値用語は、log10を指す。
本明細書で使用されるように、「感染多重度」又は「MOI」という語句は、感染細胞当たりの感染性ウイルス粒子の平均数である。MOIは、添加した感染性ウイルス粒子の数(添加したml×PFU/ml)を、添加した細胞の数(添加したml×細胞/ml)で割ることにより決定される。
本明細書で使用されるように、「核酸」という用語は、DNA分子(例えば、cDNA又はゲノムDNA)及びRNA分子(例えば、mRNA)及びヌクレオチド類似体を用いて作製されたDNA又はRNAの類似体を含むことが意図される。核酸は、1本鎖又は2本鎖であることができる。
当業者に公知であるように、「ポリペプチド」は、アミド結合により連結されたアミノ酸のポリマーを指す。本明細書で使用されるように、この用語は、共有アミド結合により連結された単一のポリペプチド鎖を指すことができる。この用語は、非共有結合的相互作用、例えば、イオン接触、水素結合、ファンデルワールス接触、及び疎水性接触により会合した複数のポリペプチド鎖も指すことができる。当業者は、この用語が、例えば、翻訳後プロセシング、例えば、シグナルペプチド切断、ジスルフィド結合形成、グリコシル化(例えば、N-結合型グリコシル化)、プロテアーゼ切断、及び脂質修飾(例えば、S-パルミトイル化)によって修飾されているポリペプチドを含むことを認識するであろう。
本明細書で使用されるように、インフルエンザウイルス疾患を予防するための対象への療法の投与との関連における「予防する」、「予防すること」、及び「予防」という用語は、療法又は療法の組合せの投与から生じる予防的な/有益な効果のうちの1つ又は複数を指す。具体的な実施態様において、インフルエンザウイルス疾患を予防するための対象への療法の投与との関連における「予防する」、「予防すること」、及び「予防」という用語は、療法又は療法の組合せの投与から生じる以下の効果:(i)インフルエンザウイルス疾患又はその症状の発症又は開始の阻害;(ii)インフルエンザウイルス疾患又はそれと関連する症状の再発の阻害;並びに(iii)インフルエンザウイルスの感染及び/又は複製の低下又は阻害のうちの1つ又は複数を指す。
本明細書で使用されるように、天然源、例えば、細胞から得られるポリペプチド(抗体を含む)との関連で使用される場合の「精製された」及び「単離された」という用語は、天然源由来の夾雑物質、例えば、土壌粒子、鉱物、環境由来の化学物質、並びに/又は天然源由来の細胞性物質、例えば、限定されないが、細胞破片、細胞壁物質、膜、オルガネラ、細胞内に存在する核酸、炭水化物、タンパク質、及び/もしくは脂質の大部分を実質的に含まないポリペプチドを指す。したがって、単離されたポリペプチドには、細胞性物質及び/又は夾雑物質の(乾燥重量で)約30%、20%、10%、5%、2%又は1%未満を有するポリペプチド調製物が含まれる。本明細書で使用されるように、化学合成されたポリペプチド(抗体を含む)との関連で使用される場合の「精製された」及び「単離された」という用語は、ポリペプチドの合成に関与する化学的前駆物質又は他の化学物質を実質的に含まないポリペプチドを指す。具体的な実施態様において、キメラHAポリペプチドは化学合成されている。別の具体的な実施態様において、インフルエンザ血球凝集素ステムドメインポリペプチド、インフルエンザ血球凝集素ヘッドドメインポリペプチド、非キメラHAポリペプチド、及び/又はキメラインフルエンザ血球凝集素ポリペプチドは単離されている。
本明細書で使用されるように、ウイルスとの関連における「複製」、「ウイルスの複製」、及び「ウイルス複製」という用語は、ウイルスの増殖をもたらすウイルスの生活環の段階のうちの1つもしくは複数、又は全てを指す。ウイルスの生活環の段階には、宿主細胞表面へのウイルス付着、宿主細胞への貫入又は侵入(例えば、受容体介在性エンドサイトーシス又は膜融合によるもの)、脱外被(ウイルスカプシドがウイルス酵素又は宿主酵素によって除去及び分解され、それにより、ウイルスゲノム核酸が放出される過程)、ゲノム複製、ウイルスメッセンジャーRNA(mRNA)の合成、ウイルスタンパク質合成、並びにゲノム複製のためのウイルスリボ核タンパク複合体の会合、ウイルス粒子の会合、ウイルスタンパク質の翻訳後修飾、及び溶解又は出芽による宿主細胞からの放出、及び埋め込まれたウイルス糖タンパク質を含むリン脂質エンベロープの獲得が含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施態様において、「複製」、「ウイルスの複製」、及び「ウイルス複製」という用語は、ウイルスゲノムの複製を指す。他の実施態様において、「複製」、「ウイルスの複製」、及び「ウイルス複製」という用語は、ウイルスタンパク質の合成を指す。
本明細書で使用されるように、「ステムドメインポリペプチド」及び「インフルエンザウイルス血球凝集素ステムドメインポリペプチド」及び「ストークドメイン」という用語は、インフルエンザウイルス血球凝集素ポリペプチド(これは、インフルエンザHAポリペプチドの誘導体を含む)のステムドメインを指す。ステムドメインポリペプチドは、単一のポリペプチド鎖、2つのポリペプチド鎖、又はそれより多くのポリペプチド鎖であり得る。通常、ステムドメインポリペプチドは、単一のポリペプチド鎖(すなわち、血球凝集素HA0ポリペプチドのステムドメインに対応するもの)又は2つのポリペプチド鎖(すなわち、血球凝集素HA2ポリペプチドと関連している血球凝集素HA1ポリペプチドのステムドメインに対応するもの)である。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスHAポリペプチドのステムドメインは三量体である。例えば、B型インフルエンザウイルスのステムドメインのアミノ酸の配列及び位置の例については、上の表1A及び1Bを参照されたい。
本明細書で使用されるように、「対象」又は「患者」という用語は、動物(例えば、鳥類、爬虫類、及び哺乳動物)を指すために互換的に使用される。具体的な実施態様において、対象は鳥である。別の実施態様において、対象は、非霊長類(例えば、ラクダ、ロバ、シマウマ、ウシ、ブタ、ウマ、ヤギ、ヒツジ、ネコ、イヌ、ラット、及びマウス)並びに霊長類(例えば、サル、チンパンジー、及びヒト)を含む哺乳動物である。ある実施態様において、対象は非ヒト動物である。いくつかの実施態様において、対象は家畜又はペットである。別の実施態様において、対象はヒトである。別の実施態様において、対象はヒト乳児である。別の実施態様において、対象はヒト小児である。別の実施態様において、対象はヒト成人である。別の実施態様において、対象はヒト高齢者である。別の実施態様において、対象はヒト早産児である。
本明細書で使用されるように、「季節性インフルエンザウイルス株」という用語は、対象集団が季節毎に曝露されるインフルエンザウイルスの株を指す。具体的な実施態様において、季節性インフルエンザウイルス株という用語は、B型インフルエンザウイルスの株を指す。具体的な実施態様において、季節性インフルエンザウイルス株という用語は、山形又はビクトリア系統、すなわち、ヒト対象集団において現在存続している2つの系統に属するインフルエンザウイルスの株を指す。
本明細書で使用されるように、「療法(therapies)」及び「療法(therapy)」という用語は、ウイルス感染又はそれと関連する疾患もしくは症状の予防又は治療において使用することができる任意のプロトコル、方法、化合物、組成物、製剤、及び/又は薬剤を指すことができる。ある実施態様において、「療法(therapies)」及び「療法(therapy)」という用語は、当業者に公知のウイルス感染又はそれと関連する疾患もしくは症状の予防又は治療において有用な生物学的療法、支持療法、及び/又は他の療法を指す。いくつかの実施態様において、「療法(therapy)」という用語は、(i)キメラHAポリペプチドをコードする核酸、(ii)キメラHAポリペプチド、又は(iii)キメラHAポリペプチドをコードする核酸を含むかもしくはキメラHAポリペプチドを含むベクターもしくは組成物を指す。いくつかの実施態様において、「療法(therapy)」という用語は、キメラインフルエンザウイルス血球凝集素ポリペプチドに特異的に結合する抗体を指す。
本明細書で使用されるように、「治療する」、「治療」、及び「治療すること」という用語は、対象への療法の投与との関連において、療法又は療法の組合せの有益な又は治療的な効果を得るためにインフルエンザウイルス疾患又は感染を治療することを指す。具体的な実施態様において、そのような用語は、療法又は療法の組合せの投与から生じる以下の効果:(i)インフルエンザウイルス感染、又はそれと関連する疾患もしくは症状の重症度の軽減又は改善;(ii)インフルエンザウイルス感染、又はそれと関連する疾患もしくは症状の持続時間の短縮;(iii)インフルエンザウイルス感染又はそれと関連する疾患もしくは症状の退行;(iv)インフルエンザウイルスの力価の低下;(v)インフルエンザウイルス感染又はそれと関連する疾患と関連する器官不全の軽減;(vi)対象の入院の減少;(vii)入院期間の短縮;(viii)対象の生存の増加;(ix)インフルエンザウイルス感染、又はそれと関連する疾患もしくは症状の消失;(x)インフルエンザウイルス感染又はそれと関連する疾患もしくは症状の進行の阻害;(xi)ある細胞、組織、器官、又は対象から別の細胞、組織、器官、又は対象へのインフルエンザウイルスの拡散の予防;(xii)宿主細胞へのインフルエンザウイルスの侵入の阻害又は低下;(xiii)インフルエンザウイルスゲノムの複製の阻害又は低下;(xiv)インフルエンザウイルスタンパク質の合成の阻害又は低下;(xv)宿主細胞からのインフルエンザウイルス粒子の放出の阻害又は低下;並びに/或いは(xvi)別の療法の治療効果の増強又は改善のうちの1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、又はそれより多くを指す。
本明細書で使用されるように、いくつかの実施態様において、ウイルスポリペプチドとの関連における「野生型」という語句は、天然に見出され、かつ天然のウイルスと関連しているウイルスポリペプチドを指す。
本明細書で使用されるように、いくつかの実施態様において、ウイルスとの関連における「野生型」という語句は、広く行き渡っており、自然に循環しており、かつ疾患の典型的な発生をもたらしているウイルスの型を指す。他の実施態様において、ウイルスとの関連における「野生型」という用語は、親ウイルスを指す。
(5.詳細な説明)
(5.1 キメラインフルエンザウイルス血球凝集素ポリペプチド)
別の態様において、本明細書に提供されるのは、B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの抗原性ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12個、又はそれより多くのアミノ酸置換を含むB型インフルエンザウイルスのHAエクトドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドであり、ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドのループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する。別の態様において、本明細書に提供されるのは、B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの120ループ、150ループ、160ループ、又は190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12個、又はそれより多くのアミノ酸置換を含むB型インフルエンザウイルスのHAエクトドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドであり、ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの120ループ、150ループ、160ループ、又は190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する。一実施態様において、本明細書に提供されるのは、B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸置換を含むB型インフルエンザウイルスのHAエクトドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドであり、ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する。別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸置換を含むB型インフルエンザウイルスのHAエクトドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドであり、ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する。別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸置換を含むB型インフルエンザウイルスのHAエクトドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドであり、ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する。別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸置換を含むB型インフルエンザウイルスのHAエクトドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドであり、ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図13に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図30に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図15に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図32に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図17に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図34に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図19に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図36に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。いくつかの実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、B型インフルエンザウイルスHA由来のシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインも含み得る。他の実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、B型インフルエンザウイルスHA由来のシグナルペプチドを含むが、膜貫通及び細胞質テールドメインを欠く。いくつかの実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、A型インフルエンザウイルスHA由来のシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインも含み得る。他の実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、A型インフルエンザウイルスHA由来のシグナルペプチドを含むが、膜貫通及び細胞質テールドメインを欠く。いくつかの実施態様において、キメラHAは、該キメラHAのインフルエンザウイルス骨格のHAのシグナルペプチドを含む。例えば、キメラHAがA型インフルエンザウイルス骨格向けに改変される(例えば、キメラHAを含む又はそれを発現するように改変されるインフルエンザウイルスがA型インフルエンザウイルスである)場合、該キメラHAは、A型インフルエンザウイルスのシグナルペプチドを含む。いくつかの実施態様において、キメラHAは、該キメラHAのインフルエンザウイルス骨格のHAのシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質ドメインを含む。いくつかの実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、キメラHAを発現するように改変されるインフルエンザウイルスのHA由来のシグナルペプチドも含み得る。いくつかの実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、キメラHAを発現するように改変されるインフルエンザウイルスのHA由来のシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインも含み得る。また本明細書に提供されるのは、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列を含む核酸である。いくつかの実施態様において、該核酸は、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列並びにB型インフルエンザウイルスHA由来の5'及び3'非コード領域を含む。いくつかの実施態様において、該核酸は、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列並びにA型インフルエンザウイルスHA由来の5'及び3'非コード領域を含む。いくつかの実施態様において、該核酸は、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列並びに該キメラHAのインフルエンザウイルス骨格のHAの5'及び3'非コード領域を含む。例えば、キメラHAがA型インフルエンザウイルス骨格向けに改変される(例えば、キメラHAを含む又はそれを発現するように改変されるインフルエンザウイルスがA型インフルエンザウイルスである)場合、該核酸は、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列並びにA型インフルエンザウイルスの5'及び3'非コード領域を含む。いくつかの実施態様において、該核酸は、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列並びに該キメラHAを発現するように改変されるインフルエンザウイルスのインフルエンザウイルスHA由来の5'及び3'非コード領域を含む。具体的な実施態様において、該キメラHAポリペプチドは可溶性である。ある実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスの外側にあるB型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメイン中の1、2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸置換を含む。例えば、B型インフルエンザウイルスHAのエクトドメインの最後のアミノ酸を別のアミノ酸と置換することができ、かつB型インフルエンザウイルスHA(シグナルペプチドを含む)のアミノ酸147を別のアミノ酸と置換することができる。別の例として、未成熟なインフルエンザB/山形/16/88ウイルスHAのアミノ酸位置156(グルタミン酸)を別のアミノ酸(例えば、リジン)と置換することができる。別の例として、未成熟なインフルエンザB/山形/16/88ウイルスHAのアミノ酸位置250(グリシン)を別のアミノ酸(例えば、グルタミン酸)と置換することができる。
別の態様において、本明細書に提供されるのは、以下のもの:(i)B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);(i)B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);(iii)B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);及び(iv)B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する)のうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを含むB型インフルエンザウイルスのHAエクトドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドである。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図13に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図30に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図15に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図32に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図17に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図34に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図19に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図36に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。いくつかの実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、B型インフルエンザウイルスHA由来のシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインも含み得る。他の実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、B型インフルエンザウイルスHA由来のシグナルペプチドを含むが、膜貫通及び細胞質テールドメインを欠く。いくつかの実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、A型インフルエンザウイルスHA由来のシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインも含み得る。他の実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、A型インフルエンザウイルスHA由来のシグナルペプチドを含むが、膜貫通及び細胞質テールドメインを欠く。いくつかの実施態様において、キメラHAは、該キメラHAのインフルエンザウイルス骨格のHAのシグナルペプチドを含む。例えば、キメラHAがA型インフルエンザウイルス骨格向けに改変される(例えば、キメラHAを含む又はそれを発現するように改変されるインフルエンザウイルスがA型インフルエンザウイルスである)場合、該キメラHAは、A型インフルエンザウイルスのシグナルペプチドを含む。いくつかの実施態様において、キメラHAは、該キメラHAのインフルエンザウイルス骨格のHAのシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質ドメインを含む。いくつかの実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、キメラHAを発現するように改変されるインフルエンザウイルスのHA由来のシグナルペプチドも含み得る。いくつかの実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、キメラHAを発現するように改変されるインフルエンザウイルスのHA由来のシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインも含み得る。また本明細書に提供されるのは、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列を含む核酸である。いくつかの実施態様において、該核酸は、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列並びにB型インフルエンザウイルスHA由来の5'及び3'非コード領域を含む。いくつかの実施態様において、該核酸は、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列並びにA型インフルエンザウイルスHA由来の5'及び3'非コード領域を含む。いくつかの実施態様において、該核酸は、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列並びに該キメラHAのインフルエンザウイルス骨格のHAの5'及び3'非コード領域を含む。例えば、キメラHAがA型インフルエンザウイルス骨格向けに改変される(例えば、キメラHAを含む又はそれを発現するように改変されるインフルエンザウイルスがA型インフルエンザウイルスである)場合、該核酸は、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列並びにA型インフルエンザウイルスの5'及び3'非コード領域を含む。いくつかの実施態様において、該核酸は、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列並びに該キメラHAを発現するように改変されるインフルエンザウイルスのインフルエンザウイルスHA由来の5'及び3'非コード領域を含む。具体的な実施態様において、該キメラHAポリペプチドは可溶性である。ある実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスの外側にあるB型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメイン中の1、2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸置換を含む。例えば、B型インフルエンザウイルスHAのエクトドメインの最後のアミノ酸を別のアミノ酸と置換することができ、かつB型インフルエンザウイルスHA(シグナルペプチドを含む)のアミノ酸147を別のアミノ酸と置換することができる。別の例として、未成熟なインフルエンザB/山形/16/88ウイルスHAのアミノ酸位置156(グルタミン酸)を別のアミノ酸(例えば、リジン)と置換することができる。別の例として、未成熟なインフルエンザB/山形/16/88ウイルスHAのアミノ酸位置250(グリシン)を別のアミノ酸(例えば、グルタミン酸)と置換することができる。
別の態様において、本明細書に提供されるのは、(i)B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの120ループ、150ループ、160ループ、又は190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12個、又はそれより多くのアミノ酸置換を有するB型インフルエンザウイルス由来の血球凝集素エクトドメイン、並びに(ii)A型インフルエンザウイルス由来のシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドであり、ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの120ループ、150ループ、160ループ、又は190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する。一実施態様において、本明細書に提供されるのは、(i)B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸置換を有するB型インフルエンザウイルス由来の血球凝集素エクトドメイン、並びに(ii)A型インフルエンザウイルス由来のシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドであり、ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する。別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、(i)B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸置換を有するB型インフルエンザウイルス由来の血球凝集素エクトドメイン、並びに(ii)A型インフルエンザウイルス由来のシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドであり、ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する。別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、(i)B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸置換を有するB型インフルエンザウイルス由来の血球凝集素エクトドメイン、並びに(ii)A型インフルエンザウイルス由来のシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドであり、ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する。別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、(i)B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸置換を有するB型インフルエンザウイルス由来の血球凝集素エクトドメイン、並びに(ii)A型インフルエンザウイルス由来のシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドであり、ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図13に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図30に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図15に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図32に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図17に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図34に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図19に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図36に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。ある実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスの外側にあるB型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメイン中の1、2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸置換を含む。例えば、B型インフルエンザウイルスHAのエクトドメインの最後のアミノ酸を別のアミノ酸と置換することができ、かつB型インフルエンザウイルスHA(シグナルペプチドを含む)のアミノ酸147を別のアミノ酸と置換することができる。別の例として、未成熟なインフルエンザB/山形/16/88ウイルスHAのアミノ酸位置156(グルタミン酸)を別のアミノ酸(例えば、リジン)と置換することができる。別の例として、未成熟なインフルエンザB/山形/16/88ウイルスHAのアミノ酸位置250(グリシン)を別のアミノ酸(例えば、グルタミン酸)と置換することができる。いくつかの実施態様において、B型インフルエンザウイルスは、山形系統由来のものである。他の実施態様において、B型インフルエンザウイルスは、ビクトリア系統由来のものである。具体的な実施態様において、アミノ酸残基が該ループのうちの1つ、2つ、3つ、又はそれより多くにおけるアミノ酸置換のために得られるA型インフルエンザウイルスは、H5(例えば、A/ベトナム/1203/04(HALo))、H8(例えば、A/マガモ/スウェーデン/24/2002)、H11(例えば、A/ハシビロガモ/オランダ/18/99)、H12株(例えば、A_マガモ_内部アラスカ_7MP0167_2007)、又はH13株(例えば、A/ユリカモメ/スウェーデン/1/99)である。また本明細書に提供されるのは、該キメラHAポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸である。いくつかの実施態様において、該核酸は、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列並びにA型インフルエンザウイルス由来の5'非コード領域及び3'非コード領域を含む。
別の態様において、本明細書に提供されるのは:(a)以下のもの、(i)B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);(i)B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);(iii)B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);及び(iv)B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する)のうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを有するB型インフルエンザウイルス由来の血球凝集素エクトドメイン;並びに(b)A型インフルエンザウイルス由来のシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドである。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図13に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図30に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図15に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図32に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図17に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図34に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図19に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図36に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。ある実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスの外側にあるB型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメイン中の1、2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸置換を含む。例えば、B型インフルエンザウイルスHAのエクトドメインの最後のアミノ酸を別のアミノ酸と置換することができ、かつB型インフルエンザウイルスHA(シグナルペプチドを含む)のアミノ酸147を別のアミノ酸と置換することができる。別の例として、未成熟なインフルエンザB/山形/16/88ウイルスHAのアミノ酸位置156(グルタミン酸)を別のアミノ酸(例えば、リジン)と置換することができる。別の例として、未成熟なインフルエンザB/山形/16/88ウイルスHAのアミノ酸位置250(グリシン)を別のアミノ酸(例えば、グルタミン酸)と置換することができる。いくつかの実施態様において、B型インフルエンザウイルスは、山形系統由来のものである。他の実施態様において、B型インフルエンザウイルスは、ビクトリア系統由来のものである。具体的な実施態様において、アミノ酸残基が該ループのうちの1つ、2つ、3つ、又はそれより多くにおけるアミノ酸置換のために得られるA型インフルエンザウイルスは、H5(例えば、A/ベトナム/1203/04(HALo))、H8(例えば、A/マガモ/スウェーデン/24/2002)、H11(例えば、A/ハシビロガモ/オランダ/18/99)、H12株(例えば、A_マガモ_内部アラスカ_7MP0167_2007)、又はH13株(例えば、A/ユリカモメ/スウェーデン/1/99)である。また本明細書に提供されるのは、該キメラHAポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸である。いくつかの実施態様において、該核酸は、キメラHAポリペプチドをコードするヌクレオチド配列並びにA型インフルエンザウイルス由来の5'非コード領域及び3'非コード領域を含む。いくつかの実施態様において、該核酸は、キメラHAポリペプチドをコードするヌクレオチド配列並びにB型インフルエンザウイルス由来の5'非コード領域及び3'非コード領域を含む。いくつかの実施態様において、該核酸は、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列並びに該キメラHAのインフルエンザウイルス骨格のHAの5'及び3'非コード領域を含む。例えば、キメラHAがA型インフルエンザウイルス骨格向けに改変される(例えば、キメラHAを含む又はそれを発現するように改変されるインフルエンザウイルスがA型インフルエンザウイルスである)場合、該核酸は、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列並びにA型インフルエンザウイルスの5'及び3'非コード領域を含む。いくつかの実施態様において、該核酸は、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列並びに該キメラHAを発現するように改変されるインフルエンザウイルスのインフルエンザウイルスHA由来の5'及び3'非コード領域を含む。具体的な実施態様において、該核酸は、図12A及び図12Bに示されたヌクレオチド配列又はその相補体を含む。具体的な実施態様において、該核酸は、図14A及び図14Bに示されたヌクレオチド配列又はその相補体を含む。具体的な実施態様において、該核酸は、図16A及び図16Bに示されたヌクレオチド配列又はその相補体を含む。具体的な実施態様において、該核酸は、図18A及び図18Bに示されたヌクレオチド配列又はその相補体を含む。
別の態様において、本明細書に提供されるのは、(i)B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの120ループ、150ループ、160ループ、又は190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12個、又はそれより多くのアミノ酸置換を有する第一のB型インフルエンザウイルス株由来の血球凝集素エクトドメイン、並びに(ii)第二のB型インフルエンザウイルス株由来のシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドであり、ここで、該アミノ酸置換は、該第一のB型インフルエンザウイルス株HAの球状ヘッドの120ループ、150ループ、160ループ、又は190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する。一実施態様において、本明細書に提供されるのは、(i)第一のB型インフルエンザウイルス株の球状ヘッドドメインの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸置換を有する第一のB型インフルエンザウイルス株由来の血球凝集素エクトドメイン、並びに(ii)第二のB型インフルエンザウイルス株由来のシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドであり、ここで、該アミノ酸置換は、該第一のB型インフルエンザウイルス株HAの球状ヘッドの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する。別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、(i)第一のB型インフルエンザウイルス株HAの球状ヘッドドメインの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸置換を有する第一のB型インフルエンザウイルス株由来の血球凝集素エクトドメイン、並びに(ii)第二のB型インフルエンザウイルス株由来のシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドであり、ここで、該アミノ酸置換は、該第一のB型インフルエンザウイルス株HA中の球状ヘッドの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、第二のB型インフルエンザウイルス株HAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する。別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、(i)第一のB型インフルエンザウイルス株HAの球状ヘッドドメインの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸置換を有する第一のB型インフルエンザウイルス株由来の血球凝集素エクトドメイン、並びに(ii)第二のB型インフルエンザウイルス株由来のシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドであり、ここで、該アミノ酸置換は、該第一のB型インフルエンザウイルス株HAの球状ヘッドの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する。別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、(i)B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸置換を有する第一のB型インフルエンザウイルス株由来の血球凝集素エクトドメイン、並びに(ii)第二のB型インフルエンザウイルス株由来のシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドであり、ここで、該アミノ酸置換は、該第一のB型インフルエンザウイルス株HAの球状ヘッドの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、以下のもの:それぞれ、図13に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、以下のもの:それぞれ、図30に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、以下のもの:それぞれ、図15に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、以下のもの:それぞれ、図32に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、以下のもの:それぞれ、図17に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、以下のもの:それぞれ、図34に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、それぞれ、図19に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、以下のもの:それぞれ、図36に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを含む。ある実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、以下のもの: 120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全ての外側にあるB型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメイン中の1、2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸置換を含む。例えば、B型インフルエンザウイルスHAのエクトドメインの最後のアミノ酸を別のアミノ酸と置換することができ、かつB型インフルエンザウイルスHA(シグナルペプチドを含む)のアミノ酸147を別のアミノ酸と置換することができる。別の例として、未成熟なインフルエンザB/山形/16/88ウイルスHAのアミノ酸位置156(グルタミン酸)を別のアミノ酸(例えば、リジン)と置換することができる。別の例として、未成熟なインフルエンザB/山形/16/88ウイルスHAのアミノ酸位置250(グリシン)を別のアミノ酸(例えば、グルタミン酸)と置換することができる。いくつかの実施態様において、第一のB型インフルエンザウイルス株と第二のB型インフルエンザウイルス株は同じ系統由来のものである。いくつかの実施態様において、第一のB型インフルエンザウイルス株と第二のB型インフルエンザウイルス株は同じ系統由来のものであるが、異なる株である。具体的な実施態様において、第一のB型インフルエンザウイルス株は、第二のB型インフルエンザウイルス株と同じ株である。別の実施態様において、第一のB型インフルエンザウイルス株は、第二のB型インフルエンザウイルス株と異なる株である。いくつかの実施態様において、第一のB型インフルエンザウイルス株と第二のB型インフルエンザウイルス株は、異なる系統由来のものである。いくつかの実施態様において、第一のB型インフルエンザウイルス株は、山形系統由来のものである。他の実施態様において、第一のB型インフルエンザウイルス株は、ビクトリア系統由来のものである。いくつかの実施態様において、第二のB型インフルエンザウイルス株は、山形系統由来のものである。他の実施態様において、第二のB型インフルエンザウイルス株は、ビクトリア系統由来のものである。具体的な実施態様において、第二のB型インフルエンザウイルス株は、キメラHAを含むか、それを含有するか、又はその両方であるかのいずれかのインフルエンザウイルスのインフルエンザウイルス骨格と同じ株である。具体的な実施態様において、アミノ酸残基が該ループのうちの1つ、2つ、3つ、又はそれより多くにおけるアミノ酸置換のために得られるA型インフルエンザウイルスは、H5(例えば、A/ベトナム/1203/04(HALo))、H8(例えば、A/マガモ/スウェーデン/24/2002)、H11(例えば、A/ハシビロガモ/オランダ/18/99)、H12株(例えば、A_マガモ_内部アラスカ_7MP0167_2007)、又はH13株(例えば、A/ユリカモメ/スウェーデン/1/99)である。また本明細書に提供されるのは、該キメラHAポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸である。いくつかの実施態様において、該核酸は、キメラHAポリペプチドをコードするヌクレオチド配列並びに第二のB型インフルエンザウイルス由来の5'非コード領域及び3'非コード領域を含む。いくつかの実施態様において、該核酸は、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列並びに該キメラHAを含むか、それを含有するか、又はその両方であるかのいずれかのインフルエンザウイルスのインフルエンザウイルス骨格のHAの5'及び3'非コード領域を含む。
別の態様において、本明細書に提供されるのは:(a)以下のもの、(i)第一のB型インフルエンザウイルス株HAの球状ヘッドドメインの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該第一のB型インフルエンザウイルス株HAの球状ヘッドの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);(ii)第一のB型インフルエンザウイルス株HAの球状ヘッドドメインの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該第一のB型インフルエンザウイルス株HAの球状ヘッドの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);(iii)第一のB型インフルエンザウイルス株HAの球状ヘッドドメインの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該第一のB型インフルエンザウイルス株HAの球状ヘッドの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);及び(iv)第一のB型インフルエンザウイルス株HAの球状ヘッドドメインの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該第一のB型インフルエンザウイルス株HAの球状ヘッドの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する)のうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを有する第一のB型インフルエンザウイルス株由来の血球凝集素エクトドメイン;並びに(b)第二のB型インフルエンザウイルス株由来のシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドである。具体的な実施態様において、第一のB型インフルエンザウイルス株は、第二のB型インフルエンザウイルス株と同じ株である。別の実施態様において、第一のB型インフルエンザウイルス株は、第二のB型インフルエンザウイルス株と異なる株である。具体的な実施態様において、第二のB型インフルエンザウイルス株は、キメラHAを含むか、それを含有するか、又はその両方であるかのいずれかのインフルエンザウイルスのインフルエンザウイルス骨格と同じ株である。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ベトナム/1203/04(HALo)由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、以下のもの:それぞれ、図13に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、以下のもの:それぞれ、図30に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、以下のもの:それぞれ、図15に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、以下のもの:それぞれ、図32に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の太字かつ下線のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ハシビロガモ/オランダ/18/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、以下のもの:それぞれ、図17に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、以下のもの:それぞれ、図34に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、以下のもの:それぞれ、図19に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを含む。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
は、A型インフルエンザウイルスA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来の以下の下線かつ太字のアミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
は、アミノ酸残基
と置換されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドは、以下のもの:それぞれ、図36に示される、120ループ、150ループ、160ループ、及び190ヘリックスのアミノ酸配列を有する120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを含む。ある実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、以下のもの: 120ループ、150ループ、160ループ、及び190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全ての外側にあるB型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメイン中の1、2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸置換を含む。例えば、B型インフルエンザウイルスHAのエクトドメインの最後のアミノ酸を別のアミノ酸と置換することができ、かつB型インフルエンザウイルスHA(シグナルペプチドを含む)のアミノ酸147を別のアミノ酸と置換することができる。別の例として、未成熟なインフルエンザB/山形/16/88ウイルスHAのアミノ酸位置156(グルタミン酸)を別のアミノ酸(例えば、リジン)と置換することができる。別の例として、未成熟なインフルエンザB/山形/16/88ウイルスHAのアミノ酸位置250(グリシン)を別のアミノ酸(例えば、グルタミン酸)と置換することができる。いくつかの実施態様において、第一のB型インフルエンザウイルス株と第二のB型インフルエンザウイルス株は同じ系統由来のものである。いくつかの実施態様において、第一のB型インフルエンザウイルス株と第二のB型インフルエンザウイルス株は同じ系統由来のものであるが、異なる株である。具体的な実施態様において、第一のB型インフルエンザウイルス株は、第二のB型インフルエンザウイルス株と同じ株である。別の実施態様において、第一のB型インフルエンザウイルス株は、第二のB型インフルエンザウイルス株と異なる株である。いくつかの実施態様において、第一のB型インフルエンザウイルス株と第二のB型インフルエンザウイルス株は、異なる系統由来のものである。いくつかの実施態様において、第一のB型インフルエンザウイルス株は、山形系統由来のものである。他の実施態様において、第一のB型インフルエンザウイルス株は、ビクトリア系統由来のものである。いくつかの実施態様において、第二のB型インフルエンザウイルス株は、山形系統由来のものである。他の実施態様において、第二のB型インフルエンザウイルス株は、ビクトリア系統由来のものである。具体的な実施態様において、第二のB型インフルエンザウイルス株は、キメラHAを含むか、それを含有するか、又はその両方であるかのいずれかのインフルエンザウイルスのインフルエンザウイルス骨格と同じ株である。具体的な実施態様において、アミノ酸残基が該ループのうちの1つ、2つ、3つ、又はそれより多くにおけるアミノ酸置換のために得られるA型インフルエンザウイルスは、H5(例えば、A/ベトナム/1203/04(HALo))、H8(例えば、A/マガモ/スウェーデン/24/2002)、H11(例えば、A/ハシビロガモ/オランダ/18/99)、H12株(例えば、A_マガモ_内部アラスカ_7MP0167_2007)、又はH13株(例えば、A/ユリカモメ/スウェーデン/1/99)である。また本明細書に提供されるのは、該キメラHAポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸である。いくつかの実施態様において、該核酸は、キメラHAポリペプチドをコードするヌクレオチド配列並びに第二のB型インフルエンザウイルス株由来の5'非コード領域及び3'非コード領域を含む。いくつかの実施態様において、該核酸は、そのようなキメラHAをコードするヌクレオチド配列並びに該キメラHAを含むか、それを含有するか、又はその両方であるかのいずれかのインフルエンザウイルスのインフルエンザウイルス骨格のHAの5'及び3'非コード領域を含む。具体的な実施態様において、該核酸は、図29に示されたヌクレオチド配列又はその相補体を含む。具体的な実施態様において、該核酸は、図31に示されたヌクレオチド配列又はその相補体を含む。具体的な実施態様において、該核酸は、図33に示されたヌクレオチド配列又はその相補体を含む。具体的な実施態様において、該核酸は、図35に示されたヌクレオチド配列又はその相補体を含む。
別の態様において、本明細書に提供されるのは、B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの抗原性ループ(例えば、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックス)中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12個、又はそれより多くのアミノ酸置換を含むB型インフルエンザウイルスのHAエクトドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドであり、ここで、該アミノ酸置換は、B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドのループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、HAの立体構造/構造に影響を及ぼさないランダムなアミノ酸残基と置換する。
B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメイン中の抗原性ループ(例えば、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックス)に対応する領域のA型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメイン中のアミノ酸残基は、当業者に公知の技術を用いて特定することができる。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメイン中の抗原性ループ(例えば、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックス)に対応する領域のA型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメイン中のアミノ酸残基は、A型インフルエンザウイルス及びB型インフルエンザウイルスのアミノ酸配列及び/又は構造情報(例えば、結晶構造)を比較することにより特定される。特定の実施態様において、A型インフルエンザウイルス及びB型インフルエンザウイルスのHAのアミノ酸配列のアラインメント並びに構造類似性についてのウイルスの評価は、当業者がA型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメイン中の対応する領域由来のアミノ酸残基と置換すべきB型インフルエンザウイルスHA抗原性ループ中のアミノ酸残基を選択することを可能にする。例えば、キメラHAのフォールディングに影響を及ぼし得るB型インフルエンザウイルスHA抗原性ループ中のアミノ酸残基、例えば、システイン、プロリン、又はその両方を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメイン中の対応する領域由来のアミノ酸残基と置換しない方がよい場合がある。さらに、N-結合型グリコシル化部位(N-X-S/T)のコード化に影響を及ぼすB型インフルエンザウイルスHA抗原性ループ中のアミノ酸残基を置換しない方がよい場合がある。置換すべきアミノ酸残基を選択する際に、HAの立体構造/構造を維持するように注意を払うべきである。いくつかの実施態様において、B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの抗原性ループ中で高度に保存されているアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメイン中の対応する領域由来のアミノ酸残基と置換しない方がよい場合がある。例えば、Wangらの文献、2008, Journal of Virology 82: 3011-3020によってB型インフルエンザウイルス間の変異体であると特定されたアミノ酸残基を、他のアミノ酸残基(例えば、A型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの対応する領域由来の他のアミノ酸残基)と置換すべきB型インフルエンザウイルスの球状ヘッドドメインの抗原性ループ中のアミノ酸残基として選択してもよく、一方、B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの抗原性ループ中のアミノ酸残基を置換しなくてもよい。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの抗原性ループ中のアミノ酸残基とA型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの対応する領域中のアミノ酸残基が高度に保存されているとき、B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの抗原性ループ中のアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメイン中の対応する領域由来のアミノ酸残基と置換しない方がよい場合がある。例えば、当業者は、B型インフルエンザウイルスの190ヘリックス中のメチオニンを別のアミノ酸残基と置換したくない場合がある。例えば、下の第6節を参照されたい。ある実施態様において、B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの抗原性ループ中に見られるプロリンなどのアミノ酸残基に関して、A型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメイン中の対応する領域由来のアミノ酸残基と置換しない方がよい場合がある。いくつかの実施態様において、B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの抗原性ループ中に見られるシステイン、プロリン、又はその両方などのアミノ酸残基に関して、A型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメイン中の対応する領域由来のアミノ酸残基と置換しない方がよい場合がある。ある実施態様において、B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの抗原性ループ中に見られるプロリンなどのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメイン中の対応する領域由来のアミノ酸残基と置換しない方がよい場合がある。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスの球状ヘッドドメインの抗原性ループ中で置換されるアミノ酸残基は、保存的アミノ酸残基ではない。例えば、互いに立体構造が類似していることが分かっているアミノ酸残基は、他方のアミノ酸残基に代替することができる。他の実施態様において、B型インフルエンザウイルスの球状ヘッドドメインの抗原性ループ中で置換されるアミノ酸残基は、保存的アミノ酸残基である。ある実施態様において、B型インフルエンザウイルスの抗原性ループ中に見られるアミノ酸残基は、連続したアミノ酸残基と置換される(すなわち、保存的置換)。立体構造/構造に対するアミノ酸置換の効果は、当業者に公知のアッセイ、例えば、構造プログラム、結晶学、又は機能アッセイによって決定することができる。例えば、下の第5.11節及び下の第6節を参照されたい。特定の実施態様において、該キメラHAポリペプチドを、抗原性保存について、HAの球状ヘッドドメイン及びHAのステムドメイン中の保存されたエピトープに結合する一連のモノクローナル抗体を用いて評価することができる。具体的な実施態様において、下の第6節に記載される方法を用いて、キメラHAの抗原性保存を評価する。さらに、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドを、当業者に公知又は本明細書に記載の技術を用いて評価して、B型インフルエンザウイルスHAの抗原性ループが突然変異したかどうかを決定することができる(例えば、そこに記載されているHIアッセイを含め、下の第6節を参照)。特に、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドを、当業者に公知又は本明細書に記載の技術を用いて評価して、B型インフルエンザウイルスHAの抗原性ループ中のアミノ酸置換がB型インフルエンザウイルスHAの可変領域の消失をもたらすかどうかを決定することができる(例えば、そこに記載されているHIアッセイを含め、下の第6節を参照)。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドを、当業者に公知又は本明細書に記載の技術を用いて評価して、B型インフルエンザウイルスHAの抗原性ループ中のアミノ酸置換がB型インフルエンザウイルスHAの免疫優性エピトープを減少又は消失させるかどうかを決定することができる(例えば、そこに記載されているHIアッセイを含め、下の第6節を参照)。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドを下の第6節に記載されているようなHIアッセイで評価して、B型インフルエンザウイルスHA中の抗原性ループの置換を評価する。
いくつかの実施態様において、B型インフルエンザウイルスHAの120ループ中の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸残基は、A型インフルエンザウイルスH3 HAの球状ヘッドドメインの部位E中の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸残基と置換される。いくつかの実施態様において、B型インフルエンザウイルスHAの120ループ中の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸残基は、A型インフルエンザウイルスH1 HAの球状ヘッドドメインの部位Sa中の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸残基と置換される。ある実施態様において、B型インフルエンザウイルスHAの120ループ中の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸残基は、A型インフルエンザウイルスH1 HAの球状ヘッドドメインの部位Cb中の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸残基と置換される。いくつかの実施態様において、B型インフルエンザウイルスHAの120ループ中の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸残基は、A型インフルエンザウイルスH1 HAの球状ヘッドドメインの部位Sa及び/又はCb中の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸残基と置換される。
ある実施態様において、B型インフルエンザウイルスHAの150ループ中の1、2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸残基は、A型インフルエンザウイルスH3 HAの球状ヘッドドメインの部位A中の1、2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸残基と置換される。いくつかの実施態様において、B型インフルエンザウイルスHAの150ループ中の1、2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸残基は、A型インフルエンザウイルスH1 HAの球状ヘッドドメインの部位Ca中の1、2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸残基と置換される。
ある実施態様において、B型インフルエンザウイルスHAの160ループ中の1、2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸残基は、A型インフルエンザウイルスH3 HAの球状ヘッドドメインの部位B中の1、2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸残基と置換される。いくつかの実施態様において、B型インフルエンザウイルスHAの160ループ中の1、2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸残基は、A型インフルエンザウイルスH1 HAの球状ヘッドドメインの部位Sa中の1、2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸残基と置換される。
ある実施態様において、B型インフルエンザウイルスの190ヘリックスHAの1、2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸残基は、A型インフルエンザウイルスH3 HAの球状ヘッドドメインの部位B中の1、2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸残基と置換される。いくつかの実施態様において、B型インフルエンザウイルスの190ヘリックスHAの1、2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸残基は、A型インフルエンザウイルスH1 HAの球状ヘッドドメインの部位Sb中の1、2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸残基と置換される。
具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドの作製において利用されるA型インフルエンザウイルスHAは、H1、H2、H3、H4、H5、H6、H7、H8、H9、H10、H11、H12、H13、H14、H15、H16、H17、又はH18亜型のインフルエンザウイルス由来のHAである。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドの作製において利用されるA型インフルエンザウイルスHAは、H2、H3、H4、H5、H6、H7、H8、H9、H10、H11、H12、H13、H14、H15、H16、H17、又はH18亜型のインフルエンザウイルス由来のHAである。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドの作製において利用されるA型インフルエンザウイルスHAは、H5、H8、H11、H12、又はH13亜型のインフルエンザウイルス由来のHAである。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドの作製において利用されるA型インフルエンザウイルスHAは、H5亜型のインフルエンザウイルス由来のHAである。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドの作製において利用されるA型インフルエンザウイルスHAは、H8亜型のインフルエンザウイルス由来のHAである。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドの作製において利用されるA型インフルエンザウイルスHAは、H11亜型のインフルエンザウイルス由来のHAである。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドの作製において利用されるA型インフルエンザウイルスHAは、H12亜型のインフルエンザウイルス由来のHAである。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドの作製において利用されるA型インフルエンザウイルスHAは、H13亜型のインフルエンザウイルス由来のHAである。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドの作製において利用されるA型インフルエンザウイルスHAは、鳥インフルエンザウイルス由来のHAである。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドの作製において利用されるA型インフルエンザウイルスHAは、インフルエンザA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来のHAである(GenBankアクセッション番号CY060249.1; GenBank GI番号294441479;図21A及び図21Bも参照)。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドの作製において利用されるA型インフルエンザウイルスHAは、インフルエンザA/ベトナム/1203/04ウイルス由来のHAである(GenBankアクセッション番号EF541403.1; GenBank GI番号145284465;図22A及び図22B、並びにインフルエンザA/ベトナム/1203/04(HALo)ウイルスのHAについてのSteelらの文献、2009, Journal of Virology, 83(4):1742-1753も参照)。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドの作製において利用されるA型インフルエンザウイルスHAは、インフルエンザA/ハシビロガモ/オランダ/18/99ウイルス由来のHAである(GenBankアクセッション番号CY060417.1; GenBank GI番号294441876;図23A及び図23Bも参照)。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドの作製において利用されるA型インフルエンザウイルスHAは、A型インフルエンザ_マガモ_内部アラスカ_7MP0167_2007ウイルス由来のHAである(GenBankアクセッション番号CY077198.1; GenBank GI番号312652817;図24A及び図24Bも参照)。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドの作製において利用されるA型インフルエンザウイルスHAは、インフルエンザA/プエルトリコ/8/34ウイルス由来のHAである(GenBankアクセッション番号AF389118.1; GenBank GI番号21693168;図25A及び図25Bも参照)。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドの作製において利用されるA型インフルエンザウイルスHAは、インフルエンザA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99由来のHAである(GenBankアクセッション番号AY684887.1;図41A及び41Bも参照)。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドの作製において利用されるB型インフルエンザウイルスHAは、山形系統のB型インフルエンザウイルス由来のHAである。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドの作製において利用されるB型インフルエンザウイルスHAは、ビクトリア系統のB型インフルエンザウイルス由来のHAである。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドの作製において利用されるB型インフルエンザウイルスHAは、インフルエンザB/山形/16/88ウイルス由来のHAである(図26A及び図26Bを参照)。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドの作製において利用されるB型インフルエンザウイルスHAは、インフルエンザB/マレーシア/2506/04マウス適合(MA)ウイルス由来のHAである(例えば、配列番号73及び83を参照)。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドの作製において利用されるB型インフルエンザウイルスHAは、インフルエンザB/マレーシア/2506/04ウイルス由来のHAである(例えば、GenBankアクセッション番号CY040449.1を参照)。
具体的な実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、下の第6節に記載されているキメラHAポリペプチドである。具体的な実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、図13、15、17、19、30、32、34、又は36のキメラHAポリペプチドのアミノ酸配列を含む。別の具体的な実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、シグナルペプチドを含まない、図13、15、17、19、30、32、24、又は36のキメラHAポリペプチドのアミノ酸配列を含む。別の具体的な実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、図13、15、17、19、30、32、34、又は36のキメラHAポリペプチドのエクトドメインのアミノ酸配列を含む。
具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドを作製するために利用されるB型インフルエンザウイルスHA配列は、下の5.4節に記載されているB型インフルエンザウイルス由来のHA配列である。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドを作製するために利用されるB型インフルエンザウイルスHA配列は、下の第6節に記載されているB型インフルエンザウイルス由来のHA配列である。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドを作製するために利用されるA型インフルエンザウイルスHA配列は、下の5.4節に記載されているA型インフルエンザウイルス由来のHA配列である。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドを作製するために利用されるA型インフルエンザウイルスHA配列は、下の第6節に記載されているA型インフルエンザウイルス由来のHA配列である。例えば、A型インフルエンザウイルスHAは、第1群又は第2群のウイルス由来のものであり得る。具体的な実施態様において、A型インフルエンザウイルスHAは、H1、H2、H3、H4、H5、H6、H7、H8、H9、H10、H11、H12、H13、H14、H15、H16、又はH17 A型インフルエンザウイルス由来のものである。
ある実施態様において、本明細書に提供されるキメラインフルエンザウイルス血球凝集素ポリペプチドは、天然のインフルエンザ血球凝集素の三次元構造と類似している三次元構造を形成することができる。構造類似性は、当業者によって好適であると考えられる任意の技術に基づいて評価することができる。例えば、キメラインフルエンザウイルス血球凝集素ポリペプチドと、天然のインフルエンザ血球凝集素を認識する中和抗体又は抗血清との、例えば、非変性条件下での反応は、構造類似性を示すことができる。有用な中和抗体又は抗血清は、例えば、その内容が引用により本明細書中に完全に組み込まれる、Suiらの文献、2009, Nat. Struct. Mol. Biol. 16(3):265-273、Ekiertらの文献、2009年2月26日、Science[DOI: 10.1126/science.1171491]、及びKashyapらの文献、2008, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 105(16):5986-5991に記載されている。ある実施態様において、抗体又は抗血清は、血球凝集素の三次構造又は四次構造によって形成される非隣接(すなわち、一次配列で隣接していない)エピトープと反応する抗体又は抗血清である。
ある実施態様において、本明細書に記載されるキメラインフルエンザ血球凝集素(HA)ポリペプチドは、野生型インフルエンザHAの機能のうちの1つ、2つ、もしくはそれより多く、又は全てを保持する。野生型インフルエンザHAの機能の非限定的な例としては、融合活性、受容体結合活性、出芽、及び粒子形成が挙げられる。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラインフルエンザ血球凝集素(HA)ポリペプチドは、融合活性を有する。例えば、免疫蛍光アッセイ及びシュードタイプ化ウイルス様粒子アッセイなどの、当業者に公知のアッセイを用いて、本明細書に記載されるキメラインフルエンザ血球凝集素(HA)ポリペプチドの融合活性を評価することができる。
(5.2 キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドをコードする核酸)
本明細書に提供されるのは、本明細書に記載されるキメラインフルエンザウイルス血球凝集素ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸である。遺伝暗号の縮重のために、本明細書に記載されるキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドをコードする任意の核酸が本明細書に包含される。ある実施態様において、HA1ドメイン(例えば、HA1ステムセグメント(例えば、HA1 N-末端ステムセグメント及びHA1 C-末端ステムセグメント))、HA2ドメイン、HA内腔ドメイン、HA膜貫通ドメイン、並びに/又はHA細胞質ドメインをコードする天然のインフルエンザウイルス核酸に対応する核酸を用いて、キメラインフルエンザウイルス血球凝集素ポリペプチドを産生させる。ある実施態様において、該核酸は、以下のもの:インフルエンザウイルスHAシグナルペプチドをコードするヌクレオチド配列、インフルエンザウイルスHA膜貫通ドメインをコードするヌクレオチド配列、及びインフルエンザウイルスHA細胞質ドメインをコードするヌクレオチド配列のうちの1つ、2つ、又は3つを含む。具体的な実施態様において、該核酸は、該キメラHAポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含み、好ましくは、該キメラHAポリペプチドを発現するように改変されたインフルエンザウイルスと同じインフルエンザウイルスのHA由来の5'非コード領域及び3'非コード領域を含む。具体的な実施態様において、該核酸は、該キメラHAポリペプチドをコードするヌクレオチド配列、該キメラHAポリペプチドを発現するように改変されたインフルエンザウイルスと同じインフルエンザウイルスのHA由来の5'非コード領域及び3'非コード領域、並びに該キメラHAポリペプチドを発現するように改変されたインフルエンザウイルスと同じインフルエンザウイルスのHA由来のインフルエンザウイルスHAシグナルペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む。具体的な実施態様において、該核酸は、該キメラHAポリペプチドをコードするヌクレオチド配列、該キメラHAポリペプチドを発現するように改変されたインフルエンザウイルスと同じインフルエンザウイルスのHA由来の5'非コード領域及び3'非コード領域、並びに以下のもの:該キメラHAポリペプチドを発現するように改変されたインフルエンザウイルスと同じインフルエンザウイルスのHA由来のインフルエンザウイルスHAシグナルペプチド、インフルエンザウイルスHA膜貫通ドメイン、及びインフルエンザウイルスHA細胞質ドメインのうちの1つ、2つ、又は3つをコードするヌクレオチド配列を含む。
また本明細書に提供されるのは、キメラインフルエンザウイルス血球凝集素ポリペプチドをコードする核酸にハイブリダイズすることができる核酸である。ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、キメラインフルエンザウイルス血球凝集素ポリペプチドをコードする核酸の断片にハイブリダイズすることができる核酸である。他の実施態様において、本明細書に提供されるのは、キメラインフルエンザウイルス血球凝集素ポリペプチドをコードする核酸の全長にハイブリダイズすることができる核酸である。核酸のハイブリダイゼーション条件の一般的なパラメータは、Sambrookらの文献、分子クローニング−実験マニュアル(Molecular Cloning - A Laboratory Manual)(第2版)、第1巻〜第3巻、Cold Spring Harbor Laboratory, Cold Spring Harbor, New York(1989)、及びAusubelらの文献、分子生物学の最新プロトコル(Current Protocols in Molecular Biology)、第2巻、Current Protocols Publishing, New York(1994)に記載されている。ハイブリダイゼーションは、高いストリンジェンシー条件、中間のストリンジェンシー条件、又は低いストリンジェンシー条件の下で実施することができる。当業者は、低いストリンジェンシー条件、中間のストリンジェンシー条件、及び高いストリンジェンシー条件が、その全てが相互作用する複数の因子に左右され、また、当該核酸によっても決まることを理解しているであろう。例えば、高いストリンジェンシー条件は、核酸の融点の5℃以内の温度、低い塩濃度(例えば、250mM未満)、及び高い共溶媒濃度(例えば、1〜20%の共溶媒、例えば、DMSO)を含むことができる。他方、低いストリンジェンシー条件は、核酸の融点より10℃を超えて低い温度、高い塩濃度(例えば、1000mM超)、及び共溶媒の欠如を含むことができる。具体的な実施態様において、該核酸は、高ストリンジェンシー条件下で、配列番号20に示されたヌクレオチド配列の全長にハイブリダイズすることができる。具体的な実施態様において、該核酸は、高ストリンジェンシー条件下で、配列番号20に示されたヌクレオチド配列のコード配列の全長にハイブリダイズすることができる。具体的な実施態様において、該核酸は、高ストリンジェンシー条件下で、配列番号22に示されたヌクレオチド配列の全長にハイブリダイズすることができる。具体的な実施態様において、該核酸は、高ストリンジェンシー条件下で、配列番号22に示されたヌクレオチド配列のコード配列の全長にハイブリダイズすることができる。具体的な実施態様において、該核酸は、高ストリンジェンシー条件下で、配列番号24に示されたヌクレオチド配列の全長にハイブリダイズすることができる。具体的な実施態様において、該核酸は、高ストリンジェンシー条件下で、配列番号24に示されたヌクレオチド配列のコード配列の全長にハイブリダイズすることができる。具体的な実施態様において、該核酸は、高ストリンジェンシー条件下で、配列番号26に示されたヌクレオチド配列の全長にハイブリダイズすることができる。具体的な実施態様において、該核酸は、高ストリンジェンシー条件下で、配列番号26に示されたヌクレオチド配列のコード配列の全長にハイブリダイズすることができる。具体的な実施態様において、該核酸は、高ストリンジェンシー条件下で、配列番号43に示されたヌクレオチド配列の全長にハイブリダイズすることができる。具体的な実施態様において、該核酸は、高ストリンジェンシー条件下で、配列番号43に示されたヌクレオチド配列のコード配列の全長にハイブリダイズすることができる。具体的な実施態様において、該核酸は、高ストリンジェンシー条件下で、配列番号45に示されたヌクレオチド配列の全長にハイブリダイズすることができる。具体的な実施態様において、該核酸は、高ストリンジェンシー条件下で、配列番号45に示されたヌクレオチド配列のコード配列の全長にハイブリダイズすることができる。具体的な実施態様において、該核酸は、高ストリンジェンシー条件下で、配列番号47に示されたヌクレオチド配列の全長にハイブリダイズすることができる。具体的な実施態様において、該核酸は、高ストリンジェンシー条件下で、配列番号47に示されたヌクレオチド配列のコード配列の全長にハイブリダイズすることができる。具体的な実施態様において、該核酸は、高ストリンジェンシー条件下で、配列番号49に示されたヌクレオチド配列の全長にハイブリダイズすることができる。具体的な実施態様において、該核酸は、高ストリンジェンシー条件下で、配列番号49に示されたヌクレオチド配列のコード配列の全長にハイブリダイズすることができる。具体的な実施態様において、キメラHAは、図12A及び図12Bに示された核酸配列、又はその相補体によってコードされる。具体的な実施態様において、キメラHAは、図12A及び図12Bに示されたエクトドメインをコードするヌクレオチド配列を含む核酸配列(すなわち、5'及び3'非コード領域並びに図12A及び図12Bに示されたシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質ドメインをコードする核酸配列を除く)、又はその相補体によってコードされる。具体的な実施態様において、キメラHAは、図14A及び図14Bに示された核酸配列、又はその相補体によってコードされる。具体的な実施態様において、キメラHAは、図14A及び図14Bに示されたエクトドメインをコードするヌクレオチド配列を含む核酸配列(すなわち、5'及び3'非コード領域並びに図14A及び図14Bに示されたシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質ドメインをコードする核酸配列を除く)、又はその相補体によってコードされる。具体的な実施態様において、キメラHAは、図16A及び図16Bに示された核酸配列、又はその相補体によってコードされる。具体的な実施態様において、キメラHAは、図16A及び図16Bに示されたエクトドメインをコードするヌクレオチド配列を含む核酸配列(すなわち、5'及び3'非コード領域並びに図16A及び図16Bに示されたシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質ドメインをコードする核酸配列を除く)、又はその相補体によってコードされる。具体的な実施態様において、キメラHAは、図18A及び図18Bに示された核酸配列、又はその相補体によってコードされる。具体的な実施態様において、キメラHAは、図18A及び図18Bに示されたエクトドメインをコードするヌクレオチド配列を含む核酸配列(すなわち、5'及び3'非コード領域並びに図18A及び図18Bに示されたシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質ドメインをコードする核酸配列を除く)、又はその相補体によってコードされる。具体的な実施態様において、キメラHAは、図29に示された核酸配列、又はその相補体によってコードされる。具体的な実施態様において、キメラHAは、図29に示されたエクトドメインをコードするヌクレオチド配列を含む核酸配列(すなわち、5'及び3'非コード領域並びに図29に示されたシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質ドメインをコードする核酸配列を除く)、又はその相補体によってコードされる。具体的な実施態様において、キメラHAは、図31に示された核酸配列、又はその相補体によってコードされる。具体的な実施態様において、キメラHAは、図31に示されたエクトドメインをコードするヌクレオチド配列を含む核酸配列(すなわち、5'及び3'非コード領域並びに図31に示されたシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質ドメインをコードする核酸配列を除く)、又はその相補体によってコードされる。具体的な実施態様において、キメラHAは、図33に示された核酸配列、又はその相補体によってコードされる。具体的な実施態様において、キメラHAは、図33に示されたエクトドメインをコードするヌクレオチド配列を含む核酸配列(すなわち、5'及び3'非コード領域並びに図33に示されたシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質ドメインをコードする核酸配列を除く)、又はその相補体によってコードされる。具体的な実施態様において、キメラHAは、図35に示された核酸配列、又はその相補体によってコードされる。具体的な実施態様において、キメラHAは、図35に示されたエクトドメインをコードするヌクレオチド配列を含む核酸配列(すなわち、5'及び3'非コード領域並びに図35に示されたシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質ドメインをコードする核酸配列を除く)、又はその相補体によってコードされる。
具体的な実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、図12に示されたエクトドメインをコードするヌクレオチド配列又はその相補体、並びに以下のもの:(1)図12に示されたシグナルペプチドをコードするヌクレオチド配列、又はその相補体;(2)図12に示された膜貫通ドメインをコードするヌクレオチド配列、又はその相補体;及び(3)図12に示された細胞質ドメインをコードするヌクレオチド配列、又はその相補体のうちの1つ、2つ又は全てを含む核酸配列によってコードされる。具体的な実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、図14に示されたエクトドメインをコードするヌクレオチド配列又はその相補体、並びに以下のもの:(1)図14に示されたシグナルペプチドをコードするヌクレオチド配列、又はその相補体;(2)図14に示された膜貫通ドメインをコードするヌクレオチド配列、又はその相補体;及び(3)図14に示された細胞質ドメインをコードするヌクレオチド配列、又はその相補体のうちの1つ、2つ又は全てを含む核酸配列によってコードされる。具体的な実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、図16に示されたエクトドメインをコードするヌクレオチド配列又はその相補体、並びに以下のもの:(1)図16に示されたシグナルペプチドをコードするヌクレオチド配列、又はその相補体;(2)図16に示された膜貫通ドメインをコードするヌクレオチド配列、又はその相補体;及び(3)図16に示された細胞質ドメインをコードするヌクレオチド配列、又はその相補体のうちの1つ、2つ又は全てを含む核酸配列によってコードされる。具体的な実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、図18に示されたエクトドメインをコードするヌクレオチド配列又はその相補体、並びに以下のもの:(1)図18に示されたシグナルペプチドをコードするヌクレオチド配列、又はその相補体;(2)図18に示された膜貫通ドメインをコードするヌクレオチド配列、又はその相補体;及び(3)図18に示された細胞質ドメインをコードするヌクレオチド配列、又はその相補体のうちの1つ、2つ又は全てを含む核酸配列によってコードされる。具体的な実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、図29に示されたエクトドメインをコードするヌクレオチド配列又はその相補体、並びに以下のもの:(1)図29に示されたシグナルペプチドをコードするヌクレオチド配列、又はその相補体;(2)図29に示された膜貫通ドメインをコードするヌクレオチド配列、又はその相補体;及び(3)図29に示された細胞質ドメインをコードするヌクレオチド配列、又はその相補体のうちの1つ、2つ又は全てを含む核酸配列によってコードされる。具体的な実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、図31に示されたエクトドメインをコードするヌクレオチド配列又はその相補体、並びに以下のもの:(1)図31に示されたシグナルペプチドをコードするヌクレオチド配列、又はその相補体;(2)図31に示された膜貫通ドメインをコードするヌクレオチド配列、又はその相補体;及び(3)図31に示された細胞質ドメインをコードするヌクレオチド配列、又はその相補体のうちの1つ、2つ又は全てを含む核酸配列によってコードされる。具体的な実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、図33に示されたエクトドメインをコードするヌクレオチド配列又はその相補体、並びに以下のもの:(1)図33に示されたシグナルペプチドをコードするヌクレオチド配列、又はその相補体;(2)図33に示された膜貫通ドメインをコードするヌクレオチド配列、又はその相補体;及び(3)図33に示された細胞質ドメインをコードするヌクレオチド配列、又はその相補体のうちの1つ、2つ又は全てを含む核酸配列によってコードされる。具体的な実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、図35に示されたエクトドメインをコードするヌクレオチド配列又はその相補体、並びに以下のもの:(1)図35に示されたシグナルペプチドをコードするヌクレオチド配列、又はその相補体;(2)図35に示された膜貫通ドメインをコードするヌクレオチド配列、又はその相補体;及び(3)図35に示された細胞質ドメインをコードするヌクレオチド配列、又はその相補体のうちの1つ、2つ又は全てを含む核酸配列によってコードされる。
具体的な実施態様において、キメラHAポリペプチドをコードする核酸配列は、図12、14、16、18、29、31、33、もしくは35に示されたヌクレオチド配列、又はその相補体を含む。別の具体的な実施態様において、キメラHAポリペプチドをコードする核酸配列は、シグナルペプチドを含まない、図12、14、16、18、29、31、33、もしくは35に示されたヌクレオチド配列、又はその相補体を含む。別の具体的な実施態様において、キメラHAポリペプチドをコードする核酸配列は、5'非コード領域、3'非コード領域、又はその両方を含まない、図12、14、16、18、29、31、33、もしくは35に示されたヌクレオチド配列、又はその相補体を含む。別の具体的な実施態様において、キメラHAポリペプチドをコードする核酸配列は、シグナルペプチドを含まず、かつ5'非コード領域、3'非コード領域、又はその両方を含まない、図12、14、16、18、29、31、33、もしくは35に示されたヌクレオチド配列、又はその相補体を含む。
いくつかの実施態様において、キメラインフルエンザウイルス血球凝集素ポリペプチドをコードする核酸は、単離される。ある実施態様において、「単離された」核酸は、核酸の天然供給源に存在する他の核酸分子から分離されている核酸分子を指す。つまり、単離された核酸は、天然ではそれに関連していない異種核酸を含むことができる。他の実施態様において、「単離された」核酸、例えば、cDNA分子は、組換え技術によって産生されたとき、他の細胞物質もしくは培養培地を実質的に含まないものであるか、又は化学合成されたとき、化学物質前駆体もしくは他の化学物質を実質的に含まないものであることができる。「細胞物質を実質的に含まない」という用語には、それが単離されるか又は組換え産生される細胞の細胞成分から核酸が分離されている核酸調製物が含まれる。したがって、細胞物質を実質的に含まない核酸には、(乾燥重量で)約30%、20%、10%、又は5%未満の他の核酸を有する核酸調製物が含まれる。「培養培地を実質的に含まない」という用語には、培養培地が調製物の容量の約50%、20%、10%、又は5%未満である核酸調製物が含まれる。「化学物質前駆体又は他の化学物質を実質的に含まない」という用語には、核酸の合成に関与する化学物質前駆体又は他の化学物質から核酸が分離されている調製物が含まれる。具体的な実施態様において、そのような核酸調製物は、(乾燥重量で)約50%、30%、20%、10%、5%未満の化学物質前駆体又は対象となる核酸以外の化合物を有する。
さらに、本明細書に提供されるのは、キメラインフルエンザウイルス血球凝集素ポリペプチドの個々の成分をコードする核酸である。具体的な実施態様において、キメラインフルエンザウイルス血球凝集素ポリペプチドの球状ヘッドドメイン及び/又はステムドメインをコードする核酸が提供される。キメラインフルエンザウイルス血球凝集素ポリペプチドの成分をコードする核酸は、当業者に公知の標準的な分子生物学の技術を用いてアセンブルすることができる。具体的な実施態様において、キメラインフルエンザウイルス血球凝集素ポリペプチドの個々の成分は、同じ又は異なるベクターによって発現されることができる。
(5.3 キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドの発現)
本明細書に提供されるのは、本明細書に記載されるキメラインフルエンザウイルス血球凝集素ポリペプチドをコードする核酸を含有する、発現ベクターを含む、ベクターである。具体的な実施態様において、ベクターは、キメラインフルエンザウイルス血球凝集素ポリペプチドをコードする核酸をコードする核酸の発現を導くことができる発現ベクターである。発現ベクターの非限定的な例としては、プラスミド及びウイルスベクター、例えば、複製欠損レトロウイルス、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス、及びバキュロウイルスが挙げられるが、これら限定されない。発現ベクターとしては、限定されないが、トランスジェニック動物及び非哺乳動物細胞/生物体、例えば、哺乳動物のN-結合型グリコシル化を行うように改変されている哺乳動物細胞/生物体を挙げることもできる。
いくつかの実施態様において、本明細書に提供されるのは、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドの成分(例えば、ステムドメイン及びヘッドドメイン、又はどちらかのドメインの部分)をコードする発現ベクターである。そのようなベクターを用いて、1以上の宿主細胞で該成分を発現させることができ、該成分を、当業者に公知の技術を用いて、単離し、リンカーとコンジュゲートさせることができる。
発現ベクターは、本明細書に記載されるキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドをコードし、かつ宿主細胞内での該核酸の発現に好適な形態にある核酸を含む。具体的な実施態様において、発現ベクターは、発現に使用される宿主細胞に基づいて選択される、発現させる核酸に機能的に連結された1以上の調節配列を含む。発現ベクターにおいて、「機能的に連結された」とは、対象となる核酸が、(例えば、インビトロ転写/翻訳系での、又はベクターが宿主細胞に導入される場合は宿主細胞での)核酸の発現を可能にする様式で調節配列に連結されていることを意味するものとする。調節配列には、プロモーター、エンハンサー、及び他の発現制御エレメント(例えば、ポリアデニル化シグナル)が含まれる。調節配列には、多くのタイプの宿主細胞で核酸の構成的発現を導くもの、特定の宿主細胞でのみ核酸の発現を導くもの(例えば、組織特異的調節配列)、及び特定の薬剤による刺激によって核酸の発現を導くもの(例えば、誘導可能な調節配列)が含まれる。発現ベクターの設計は、形質転換される宿主細胞の選択、タンパク質の所望の発現レベルのような因子によって決まり得ることが当業者には理解されるであろう。「宿主細胞」という用語は、核酸で形質転換又はトランスフェクトされる特定の対象細胞、及びそのような細胞の子孫又は可能性のある子孫を含むものとする。そのような細胞の子孫は、後続の世代で起こり得る突然変異もしくは環境の影響又は宿主細胞ゲノムへの核酸の組込みのために、核酸で形質転換又はトランスフェクトされる親細胞と同一でなくてもよい。具体的な実施態様において、宿主細胞は、細胞株である。
発現ベクターは、原核生物細胞(例えば、大腸菌(E. coli))又は真核生物細胞(例えば、昆虫細胞(バキュロウイルス発現ベクターを使用、例えば、引用により本明細書中に完全に組み込まれる、Treanorらの文献、2007, JAMA, 297(14):1577-1582)を参照)、酵母細胞、植物細胞、藻類、鳥類、もしくは哺乳動物細胞)を用いて、本明細書に記載されるキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドの発現のために設計することができる。酵母宿主細胞の例としては、分裂酵母(S. pombe)及び出芽酵母(S. cerevisiae)並びに下記の実施例が挙げられるが、これらに限定されない。鳥類細胞の例としては、EB66細胞が挙げられるが、これに限定されない。哺乳動物宿主細胞の例としては、Crucell Per.C6細胞、Vero細胞、CHO細胞、VERO細胞、BHK細胞、HeLa細胞、COS細胞、MDCK細胞、293細胞、3T3細胞、又はWI38細胞が挙げられるが、これらに限定されない。ある実施態様において、宿主細胞は、骨髄腫細胞、例えば、NS0細胞、45.6 TG1.7細胞、AF-2クローン9B5細胞、AF-2クローン9B5細胞、J558L細胞、MOPC 315細胞、MPC-11細胞、NCI-H929細胞、NP細胞、NS0/1細胞、P3 NS1 Ag4細胞、P3/NS1/1-Ag4-1細胞、P3U1細胞、P3X63Ag8細胞、P3X63Ag8.653細胞、P3X63Ag8U.1細胞、RPMI 8226細胞、Sp20-Ag14細胞、U266B1細胞、X63AG8.653細胞、Y3.Ag.1.2.3細胞、及びYO細胞である。昆虫細胞の非限定的な例としては、Sf9、Sf21、キンウワバ(Trichoplusia ni)、ヨトウガ(Spodoptera frugiperda)、及びカイコガ(Bombyx mori)が挙げられる。特定の実施態様において、哺乳動物細胞培養系(例えば、チャイニーズハムスター卵巣又はベビーハムスター腎臓細胞)が、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドの発現に使用される。別の実施態様において、植物細胞培養系が、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドの発現に使用される。植物細胞培養系を利用するタンパク質の産生のための植物細胞及び方法については、例えば、米国特許第7,504,560号;第6,770,799号;第6,551,820号;第6,136,320号;第6,034,298号;第5,914,935号;第5,612,487号;及び第5,484,719号、並びに米国特許出願公開第2009/0208477号、第2009/0082548号、第2009/0053762号、第2008/0038232号、第2007/0275014号、及び第2006/0204487号を参照されたい。具体的な実施態様において、植物細胞培養系は、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドの発現に使用されない。本明細書に記載されるキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドをコードする核酸を含む宿主細胞は、単離されたものであり得る、すなわち、細胞は、対象の体外にある。ある実施態様において、該細胞は、本明細書に記載されるキメラインフルエンザウイルス血球凝集素ポリペプチドをコードする核酸を発現するように改変されている。具体的な実施態様において、宿主細胞は、細胞株由来の細胞である。
発現ベクターは、従来の形質転換又はトランスフェクション技術によって宿主細胞に導入することができる。そのような技術としては、リン酸カルシウム又は塩化カルシウム共沈、DEAE-デキストランによるトランスフェクション、リポフェクション、及びエレクトロポレーションが挙げられるが、これらに限定されない。宿主細胞を形質転換又はトランスフェクトするための好適な方法は、Sambrookらの文献、1989、分子クローニング−実験マニュアル(Molecular Cloning - A Laboratory Manual)、第2版、Cold Spring Harbor Press, New York、及び他の実験マニュアルに見出すことができる。ある実施態様において、宿主細胞は、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドをコードする核酸を含む発現ベクターで一過性にトランスフェクトされる。他の実施態様において、宿主細胞は、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドをコードする核酸を含む発現ベクターで安定にトランスフェクトされる。
哺乳動物細胞の安定なトランスフェクションについて、使用される発現ベクター及びトランスフェクション技術によっては、細胞のごく一部だけが外来性DNAをそのゲノムに組み込むことができることが知られている。これらの組込み体を同定及び選択するために、(例えば、抗生物質耐性のための)選択マーカーをコードする核酸が、通常、対象となる核酸と一緒に宿主細胞に導入される。選択マーカーの例としては、薬剤、例えば、G418、ハイグロマイシン、及びメトトレキセートに対する耐性を付与するものが挙げられる。導入された核酸で安定にトランスフェクトされた細胞は、薬剤選択によって同定することができる(例えば、選択マーカー遺伝子を組み込んだ細胞は生存するが、他の細胞は死滅する)。
宿主細胞を用いたキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドの組換え発現の代替法として、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドをコードする核酸を含む発現ベクターを、例えば、T7プロモーター調節配列及びT7ポリメラーゼを用いて、インビトロで転写及び翻訳することができる。具体的な実施態様において、共役転写/翻訳系、例えば、Promega TNT(登録商標)、又は転写及び翻訳に必要な成分を含む細胞溶解物もしくは細胞抽出物を用いて、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドを産生することができる。
キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドが産生されると、それは、タンパク質の単離又は精製のための当技術分野で公知の任意の方法、例えば、クロマトグラフィー(例えば、イオン交換、親和性、特に、特定の抗原に対する親和性、プロテインAによるもの、及びサイジングカラムクロマトグラフィー)、遠心分離、示差溶解性、又はタンパク質の単離もしくは精製のための任意の他の標準的な技術によって単離又は精製することができる。
したがって、本明細書に提供されるのは、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドを産生する方法である。一実施態様において、本方法は、ポリペプチドが産生されるように、ポリペプチドをコードする核酸を含む宿主細胞を好適な培地中で培養することを含む。いくつかの実施態様において、本方法は、ポリペプチドを培地又は宿主細胞から単離することをさらに含む。
また本明細書に提供されるのは、本明細書に記載されるキメラHAを含むウイルスを産生する方法であって、該ウイルスが本明細書に記載される方法によるその使用を許容する力価まで該ウイルスを成長させる任意の基体中で増殖させることを含む、方法である。一実施態様において、該基体は、該ウイルスが対応する野生型ウイルスについて決定された力価と同程度の力価にまで成長するのを可能にする。具体的な実施態様において、該ウイルスを、発育卵(例えば、鶏卵)中で増殖させる。具体的な実施態様において、該ウイルスを、8日齢、9日齢、8〜10日齢、10日齢、11日齢、10〜12日齢、又は12日齢の発育卵(例えば、鶏卵)中で増殖させる。ある実施態様において、該ウイルスを、MDCK細胞、Vero細胞、293T細胞、又は当技術分野で公知の他の細胞株で増殖させる。ある実施態様において、該ウイルスを、発育卵に由来する細胞で増殖させる。
(5.4 インフルエンザウイルスベクター)
一態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に記載されるキメラインフルエンザウイルス血球凝集素ポリペプチドを含むインフルエンザウイルスである。具体的な実施態様において、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドをインフルエンザウイルスのビリオンに組み込む。インフルエンザウイルスを、免疫細胞などの特定の細胞型にウイルスをターゲッティングする部分にコンジュゲートさせてもよい。いくつかの実施態様において、インフルエンザウイルスのビリオンは、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドに加えて、異種ポリペプチドをそれらに組み込んでいるか、又はそれを発現する。異種ポリペプチドは、免疫増強活性を有するか、又は特定の細胞型にインフルエンザウイルスをターゲッティングするポリペプチド、例えば、特定の細胞型の表面の抗原に結合する抗体、又は特定の細胞型の表面の特異的受容体に結合するリガンドであってもよい。
キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドを含むインフルエンザウイルスは、当業者に公知の技術、例えば、リバースジェネティクス及びヘルパーフリープラスミドレスキューを用いて、ビリオンの産生時に、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドをトランスで供給することによって産生することができる。或いは、血球凝集素及び/又はノイラミニダーゼ機能がトランスで提供されているウイルスに感染しやすい細胞でキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドを発現するように改変されたゲノムを含む親インフルエンザウイルスの複製は、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドを含む子孫インフルエンザウイルスを産生する。
別の態様において、本明細書に提供されるのは、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドを発現するように改変されたゲノムを含むインフルエンザウイルスである。具体的な実施態様において、親インフルエンザウイルスのゲノムは、子孫インフルエンザウイルスによって発現されるキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドをコードするように改変される。別の具体的な実施態様において、親インフルエンザウイルスのゲノムは、発現されて、子孫インフルエンザウイルスのビリオンに組み込まれるキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドをコードするように改変される。したがって、親インフルエンザウイルスの複製によって生じる子孫インフルエンザウイルスは、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドを含む。親インフルエンザウイルスのビリオンは、同じ又は異なる系統又は株のB型インフルエンザウイルスに由来するステム及び/又はヘッドドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドをそれらに組み込んでいてもよい。或いは、親インフルエンザウイルスのビリオンは、インフルエンザウイルス血球凝集素ポリペプチドの活性(例えば、インフルエンザウイルス血球凝集素の受容体結合及び/又は融合活性)のうちの1つ又は複数を機能的に代替することができる部分をそれらに組み込んでいてもよい。具体的な実施態様において、親インフルエンザウイルスは、A型インフルエンザウイルスである。具体的な実施態様において、親インフルエンザウイルスは、B型インフルエンザウイルスである。
いくつかの実施態様において、親インフルエンザウイルスのビリオンは、異種ポリペプチドをそれらに組み込んでいる。ある実施態様において、親インフルエンザウイルスのゲノムは、子孫インフルエンザウイルスによって発現される異種ポリペプチド及びキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドをコードするように改変される。具体的な実施態様において、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチド、異種ポリペプチド、又はその両方が、子孫インフルエンザウイルスのビリオンに組み込まれる。
A型及びB型インフルエンザウイルスのゲノムは8本(8)の1本鎖のマイナスセンスセグメントからなる(C型インフルエンザウイルスは7本(7)の1本鎖のマイナスセンスセグメントからなる)ので、親インフルエンザウイルスのゲノムは、組換えセグメント、並びに当業者に公知の技術、例えば、リバースジェネティクス及びヘルパーフリープラスミドレスキューを用いて、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチド(及び任意の他のポリペプチド、例えば、異種ポリペプチド)を発現するように改変することができる。一実施態様において、組換えセグメントは、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチド、並びにvRNAの適切な複製、転写、及びパッケージングに必要とされる3'及び5'組込みシグナルをコードする核酸を含む(どちらも引用により本明細書中に完全に組み込まれる、Fujiiらの文献、2003, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 100:2002-2007; Zhengらの文献、1996, Virology 217:242-251、国際公開WO 2011/014645号)。具体的な実施態様において、組換えセグメントは、親インフルエンザウイルスと異なる又は同じ系統又は株に由来するインフルエンザウイルスのセグメントの3'及び5'非コード及び/又は非翻訳配列を使用する。いくつかの実施態様において、組換えセグメントは、インフルエンザウイルス血球凝集素ポリペプチドの3'非コード領域、インフルエンザウイルス血球凝集素ポリペプチドの非翻訳領域、及びインフルエンザウイルス血球凝集素ポリペプチドの5'非コード領域を含む。具体的な実施態様において、組換えセグメントは、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドのHA1ステムセグメント、球状ヘッドドメイン、及び/又はHA2として、インフルエンザウイルス系統又は株と同じ系統又は株であるインフルエンザウイルスのHAセグメントの3'及び5'非コード及び/又は非翻訳配列を含む。具体的な実施態様において、組換えセグメントは、インフルエンザウイルス骨格と同じ型、系統、又は株由来の、インフルエンザウイルスのHAセグメントの5'及び3'非コード領域並びにシグナルペプチドなどの、パッケージングシグナルを含む。例えば、キメラHAがA型インフルエンザウイルスから発現されるように改変される場合、キメラHAをコードするヌクレオチド配列は、A型インフルエンザウイルスのHAセグメントの5'及び3'非コード領域並びにシグナルペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む。別の例において、キメラHAがB型インフルエンザウイルスから発現されるように改変される場合、キメラHAをコードするヌクレオチド配列は、B型インフルエンザウイルスのHAセグメントの5'及び3'非コード領域並びにシグナルペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む。ある実施態様において、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドをコードする組換えセグメントは、親インフルエンザウイルスのHAセグメントに取って代わることができる。
いくつかの実施態様において、キメラ血球凝集素遺伝子セグメントは、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドをコードする。具体的な実施態様において、キメラ血球凝集素(HA)遺伝子セグメント及び少なくとも1つの他のインフルエンザウイルス遺伝子セグメントは、該キメラ血球凝集素(HA)遺伝子セグメント及び該少なくとも1つの他の遺伝子セグメントを組換えインフルエンザウイルスの複製時に一緒に分離することを可能にするパッケージングシグナルを含む(Gao及びPaleseの文献、2009, PNAS 106:15891-15896;及び国際出願公開WO11/014645号を参照)。
いくつかの実施態様において、親インフルエンザウイルスのゲノムは、二シストロン性である組換えセグメントを用いて、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドを発現するように改変することができる。二シストロン性技術は、内部リボソーム侵入部位(IRES)配列の使用により、複数のタンパク質のコード配列の単一mRNAへの改変を可能にする。IRES配列は、RNA分子へのリボソームの内部動員を導き、キャップ非依存的に下流の翻訳を可能にする。簡潔に述べると、1つのタンパク質のコード領域が、第二のタンパク質のオープンリーディングフレーム(ORF)に挿入される。挿入は、IRES並びに適切な発現及び/又は機能に必要な任意の非翻訳シグナル配列に連なる。挿入は、第二のタンパク質のORF、ポリアデニル化、又は転写プロモーターを妨害してはならない(例えば、その各々が引用により本明細書中に完全に組み込まれる、Garcia-Sastreらの文献、1994, J. Virol. 68:6254-6261及びGarcia-Sastreらの文献、1994 Dev. Biol. Stand. 82:237-246を参照)。例えば、その各々が引用により本明細書中に完全に組み込まれる、米国特許第6,887,699号、米国特許第6,001,634号、米国特許第5,854,037号、及び米国特許第5,820,871号も参照されたい。当技術分野で公知又は本明細書に記載の任意のIRESを本発明に従って使用することができる(例えば、BiP遺伝子のIRES、GenBankデータベースエントリーHUMGRP78のヌクレオチド372〜592;又は脳心筋炎ウイルス(EMCV)のIRES、GenBankデータベースエントリーCQ867238のヌクレオチド1430-2115)。したがって、ある実施態様において、親インフルエンザウイルスは、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドと別のポリペプチド、例えば、親インフルエンザウイルスによって発現される遺伝子とを発現する二シストロン性RNAセグメントを含むように改変される。いくつかの実施態様において、親インフルエンザウイルス遺伝子は、HA遺伝子である。
当業者に公知の技術を用いて、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドを含むインフルエンザウイルス及びキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドを発現するように改変されたゲノムを含むインフルエンザウイルスを産生することができる。例えば、リバースジェネティクス技術を用いて、そのようなインフルエンザウイルスを産生することができる。簡潔に述べると、リバースジェネティクス技術は、一般に、ウイルスポリメラーゼによる認識及び成熟ビリオンの生成に必要なパッケージングシグナルに必須である、マイナス鎖ウイルスRNAの非コード領域を含む合成組換えウイルスRNAの調製を含む。組換えRNAは、組換えDNA鋳型から合成され、精製されたウイルスポリメラーゼ複合体によってインビトロで再構成されて、細胞をトランスフェクトするために使用することができる組換えリボ核タンパク質(RNP)を形成する。インビトロ又はインビボでの合成RNAの転写の間にウイルスポリメラーゼタンパク質が存在する場合、より効率的なトランスフェクションが達成される。合成組換えRNPは、感染性ウイルス粒子中にレスキューすることができる。前述の技術は、その各々が引用により本明細書中に完全に組み込まれる、1992年11月24日に出願された米国特許第5,166,057号; 1998年12月29日に出願された米国特許第5,854,037号; 1996年2月20日に公開された欧州特許公開EP 0702085A1号;米国特許出願第09/152,845号; 1997年4月3日に公開された国際特許公開PCT WO 97/12032号; 1996年11月7日に公開されたWO 96/34625号;欧州特許公開EP A780475号; 1999年1月21日に公開されたWO 99/02657号; 1998年11月26日に公開されたWO 98/53078号; 1998年1月22日に公開されたWO 98/02530号; 1999年4月1日に公開されたWO 99/15672号; 1998年4月2日に公開されたWO 98/13501号; 1997年2月20日に公開されたWO 97/06270号;及び1997年6月25日に公開されたEPO 780 475A1号に記載されている。
或いは、ヘルパーフリープラスミド技術を用いて、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドを含むインフルエンザウイルス及びキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドを発現するように改変されたゲノムを含むインフルエンザウイルスを産生することができる。簡潔に述べると、プラスミドベクターへのPCR産物の挿入を可能にする独特の制限部位を含むプライマーによるPCRを用いて、ウイルスセグメントの全長cDNAを増幅させる(Flandorferらの文献、2003, J. Virol. 77:9116-9123; Nakayaらの文献、2001, J. Virol. 75:11868-11873;これらは両方とも、引用により本明細書中に完全に組み込まれている)。プラスミドベクターは、正確なマイナスの(vRNAセンス)転写物が発現されるように設計される。例えば、正確なマイナスの(vRNAセンス)転写物がポリメラーゼIプロモーターから産生されるように、プラスミドベクターは、切断されたヒトRNAポリメラーゼIプロモーターとデルタ型肝炎ウイルスリボザイム配列の間にPCR産物を配置するように設計することができる。各ウイルスセグメントを含む別個のプラスミドベクター並びに必要なウイルスタンパク質を含む発現ベクターを細胞にトランスフェクトして、組換えウイルス粒子の産生をもたらすことができる。別の実施例では、必要なウイルスタンパク質をコードするウイルスのゲノムRNAとmRNAの両方が発現されるプラスミドベクターを使用することができる。ヘルパーフリープラスミド技術の詳細な説明については、例えば、引用により本明細書中に完全に組み込まれる、国際公開WO 01/04333号;米国特許第6,951,754号、第7,384,774号、第6,649,372号、及び第7,312,064号; Fodorらの文献、1999, J. Virol. 73:9679-9682; Quinlivanらの文献、2005, J. Virol. 79:8431-8439; Hoffmannらの文献、2000, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 97:6108-6113;並びにNeumannらの文献、1999, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 96:9345-9350を参照されたい。
本明細書に記載されるインフルエンザウイルスは、本明細書に記載される方法に従うその使用を可能にする力価までウイルスを成長させる任意の基体中で増殖させることができる。したがって、ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に記載されるウイルスを産生する方法であって、該ウイルスを基体中で増殖させることを含む、方法である。一実施態様において、基体は、対応する野生株ウイルスについて測定される力価と同等の力価までウイルスを成長させる。ある実施態様において、基体は、インフルエンザウイルスにとって、又はHA機能が由来するウイルスにとって生物学的に適するものである。具体的な実施態様において、例えば、NS1遺伝子中の突然変異による弱毒化インフルエンザウイルスは、IFN欠損基体中で増殖させることができる。例えば、好適なIFN欠損基体は、インターフェロンを産生するかもしくはそれに応答するその能力に欠陥がある基体であってもよく、又はIFN欠損基体をインターフェロン欠損成長環境を必要とし得る任意の数のウイルスの成長のために使用することができる基体である。例えば、その各々の内容全体が引用により本明細書中に完全に組み込まれる、2003年6月3日に出願された米国特許第6,573,079号、2005年2月8日に出願された第6,852,522号、及び2009年2月24日に出願された第7,494,808号を参照されたい。具体的な実施態様において、ウイルスを発育卵(例えば、鶏卵)中で増殖させる。具体的な実施態様において、ウイルスを8日齢、9日齢、8〜10日齢、10日齢、11日齢、10〜12日齢、又は12日齢の発育卵(例えば、鶏卵)中で増殖させる。ある実施態様において、ウイルスをインフルエンザウイルス感染に罹りやすい細胞株で増殖させる。ある実施態様において、ウイルスをMDCK細胞、Vero細胞、293T細胞、又は当技術分野で公知の他の細胞株で増殖させる。ある実施態様において、ウイルスを発育卵に由来する細胞で増殖させる。
本明細書に記載されるインフルエンザウイルスは、当業者に公知の任意の方法によって単離及び精製することができる。一実施態様において、ウイルスは、一般に、周知の清澄化手順、例えば、密度勾配遠心分離及びカラムクロマトグラフィーによって細胞培養物から取り出され、細胞成分から分離され、望ましい場合、当業者に周知の手順、例えば、プラークアッセイを用いて、さらに精製することができる。
ある実施態様において、本明細書に記載されているように使用されるインフルエンザウイルス、又はインフルエンザウイルスポリペプチド、遺伝子、もしくはゲノムセグメントは、A型インフルエンザウイルスから得られるか、又はそれに由来する。ある実施態様において、本明細書に記載されているように使用されるインフルエンザウイルス、又はインフルエンザウイルスポリペプチド、遺伝子、もしくはゲノムセグメントは、単一のA型インフルエンザウイルスの亜型もしくは株から得られるか、又はそれらに由来する。他の実施態様において、本明細書に記載されているように使用されるインフルエンザウイルス、又はインフルエンザウイルスポリペプチド、遺伝子、もしくはゲノムセグメントは、2以上のA型インフルエンザウイルスの亜型もしくは株から得られるか、又はそれらに由来する。具体的な実施態様において、A型インフルエンザウイルスは、H1、H2、H3、H4、H5、H6、H7、H8、H9、H10、H11、H12、H13、H14、H15、H16、H17、又はH18亜型のインフルエンザウイルスである。具体的な実施態様において、A型インフルエンザウイルスは、H2、H4、H5、H6、H7、H8、H9、H10、H11、H12、H13、H14、H15、H16、H17、又はH18亜型のインフルエンザウイルスである。具体的な実施態様において、A型インフルエンザウイルスは、H5、H8、H11、H12、又はH13亜型のインフルエンザウイルスである。具体的な実施態様において、A型インフルエンザウイルスは、H5亜型のインフルエンザウイルスである。具体的な実施態様において、A型インフルエンザウイルスは、H8亜型のインフルエンザウイルスである。具体的な実施態様において、A型インフルエンザウイルスは、H11亜型のインフルエンザウイルスである。具体的な実施態様において、A型インフルエンザウイルスは、H12亜型のインフルエンザウイルスである。具体的な実施態様において、A型インフルエンザウイルスは、H13亜型のインフルエンザウイルスである。具体的な実施態様において、A型インフルエンザウイルスは、鳥インフルエンザウイルスである。
いくつかの実施態様において、本明細書に記載されているように使用されるインフルエンザウイルス、又はインフルエンザウイルスポリペプチド、遺伝子、もしくはゲノムセグメントは、B型インフルエンザウイルスから得られるか、又はそれに由来する。ある実施態様において、本明細書に記載されているように使用されるインフルエンザウイルス、又はインフルエンザウイルスポリペプチド、遺伝子、もしくはゲノムセグメントは、単一のB型インフルエンザウイルスの系統もしくは株から得られるか、又はそれらに由来する。他の実施態様において、本明細書に記載されているように使用されるインフルエンザウイルス、又はインフルエンザウイルスポリペプチド、遺伝子、もしくはゲノムセグメントは、2以上のB型インフルエンザウイルスの系統もしくは株から得られるか、又はそれらに由来する。他の実施態様において、本明細書に記載されているように使用されるインフルエンザウイルス、又はインフルエンザウイルスポリペプチド、遺伝子、もしくはゲノムセグメントは、A型インフルエンザウイルスの亜型、系統、もしくは株とB型インフルエンザウイルスの亜型、系統、もしくは株の組合せから得られるか、又はそれに由来する。
いくつかの実施態様において、本明細書に記載されるように使用されるインフルエンザウイルス、又はインフルエンザウイルスのポリペプチド、遺伝子、もしくはゲノムセグメントは、C型インフルエンザウイルスから得られるか、又はそれに由来する。ある実施態様において、本明細書に記載されるように使用されるインフルエンザウイルス、又はインフルエンザウイルスのポリペプチド、遺伝子、もしくはゲノムセグメントは、単一のC型インフルエンザウイルスの亜型もしくは株から得られるか、又はそれらに由来する。他の実施態様において、本明細書に記載されるように使用されるインフルエンザウイルス、又はインフルエンザウイルスのポリペプチド、遺伝子、もしくはゲノムセグメントは、2以上のC型インフルエンザウイルスの亜型もしくは株から得られるか、又はそれらに由来する。他の実施態様において、本明細書に記載されるように使用されるインフルエンザウイルス、又はインフルエンザウイルスのポリペプチド、遺伝子、もしくはゲノムセグメントは、C型インフルエンザウイルスの亜型もしくは株とA型インフルエンザウイルス及び/もしくはB型インフルエンザウイルスの亜型もしくは株の組合せから得られるか、又はそれに由来する。
A型インフルエンザウイルスの非限定的な例としては、亜型H10N4、亜型H10N5、亜型H10N7、亜型H10N8、亜型H10N9、亜型H11N1、亜型H11N13、亜型H11N2、亜型H11N4、亜型H11N6、亜型H11N8、亜型H11N9、亜型H12N1、亜型H12N4、亜型H12N5、亜型H12N8、亜型H13N2、亜型H13N3、亜型H13N6、亜型H13N7、亜型H14N5、亜型H14N6、亜型H15N8、亜型H15N9、亜型H16N3、亜型H1N1、亜型H1N2、亜型H1N3、亜型H1N6、亜型H1N9、亜型H2N1、亜型H2N2、亜型H2N3、亜型H2N5、亜型H2N7、亜型H2N8、亜型H2N9、亜型H3N1、亜型H3N2、亜型H3N3、亜型H3N4、亜型H3N5、亜型H3N6、亜型H3N8、亜型H3N9、亜型H4N1、亜型H4N2、亜型H4N3、亜型H4N4、亜型H4N5、亜型H4N6、亜型H4N8、亜型H4N9、亜型H5N1、亜型H5N2、亜型H5N3、亜型H5N4、亜型H5N6、亜型H5N7、亜型H5N8、亜型H5N9、亜型H6N1、亜型H6N2、亜型H6N3、亜型H6N4、亜型H6N5、亜型H6N6、亜型H6N7、亜型H6N8、亜型H6N9、亜型H7N1、亜型H7N2、亜型H7N3、亜型H7N4、亜型H7N5、亜型H7N7、亜型H7N8、亜型H7N9、亜型H8N4、亜型H8N5、亜型H9N1、亜型H9N2、亜型H9N3、亜型H9N5、亜型H9N6、亜型H9N7、亜型H9N8、及び亜型H9N9が挙げられる。
A型インフルエンザウイルスの株の具体的な例としては、A/ビクトリア/361/2011(H3N2); A/カリフォルニア/4/2009(H1N1); A/カリフォルニア/7/2009(H1N1); A/パース/16/2009(H3N2); A/ブリスベン/59/2007(H1N1); A/ブリスベン/10/2007((H3N2); A/sw/アイオワ/15/30(H1N1); A/WSN/33(H1N1); A/eq/プラハ/1/56(H7N7); A/PR/8/34; A/マガモ/ポツダム/178-4/83(H2N2); A/セグロカモメ/DE/712/88(H16N3); A/sw/香港/168/1993(H1N1); A/マガモ/アルバータ/211/98(H1N1); A/水鳥/デラウェア/168/06(H16N3); A/sw/オランダ/25/80(H1N1); A/sw/ドイツ/2/81(H1N1); A/sw/ハノーバー/1/81(H1N1); A/sw/ポツダム/1/81(H1N1); A/sw/ポツダム/15/81(H1N1); A/sw/ポツダム/268/81(H1N1); A/sw/フィニステール/2899/82(H1N1); A/sw/ポツダム/35/82(H3N2); A/sw/コートダルモール/3633/84(H3N2); A/sw/ヘント/1/84(H3N2); A/sw/オランダ/12/85(H1N1); A/sw/カレンツァイン(Karrenzien)/2/87(H3N2); A/sw/シュウェリン/103/89(H1N1); A/七面鳥/ドイツ/3/91(H1N1); A/sw/ドイツ/8533/91(H1N1); A/sw/ベルギー/220/92(H3N2); A/sw/ヘント/V230/92(H1N1); A/sw/ライプチヒ/145/92(H3N2); A/sw/Re220/92hp(H3N2); A/sw/バークム/909/93(H3N2); A/sw/シュレースヴィヒ−ホルシュタイン/1/93(H1N1); A/sw/スコットランド/419440/94(H1N2); A/sw/バークム/5/95(H1N1); A/sw/ベスト(Best)/5C/96(H1N1); A/sw/イングランド/17394/96(H1N2); A/sw/イエナ/5/96(H3N2); A/sw/ウーデンローデ/7C/96(H3N2); A/sw/ローネ/1/97(H3N2); A/sw/コートダルモール/790/97(H1N2); A/sw/バークム/1362/98(H3N2); A/sw/イタリア/1521/98(H1N2); A/sw/イタリア/1553-2/98(H3N2); A/sw/イタリア/1566/98(H1N1); A/sw/イタリア/1589/98(H1N1); A/sw/バークム/8602/99(H3N2); A/sw/コートダルモール/604/99(H1N2); A/sw/コートダルモール/1482/99(H1N1); A/sw/ヘント/7625/99(H1N2); A/香港/1774/99(H3N2); A/sw/香港/5190/99(H3N2); A/sw/香港/5200/99(H3N2); A/sw/香港/5212/99(H3N2); A/sw/イル・エ・ヴィレーヌ/1455/99(H1N1); A/sw/イタリア/1654-1/99(H1N2); A/sw/イタリア/2034/99(H1N1); A/sw/イタリア/2064/99(H1N2); A/sw/ベルリン/1578/00(H3N2); A/sw/バークム/1832/00(H1N2); A/sw/バークム/1833/00(H1N2); A/sw/コートダルモール/800/00(H1N2); A/sw/香港/7982/00(H3N2); A/sw/イタリア/1081/00(H1N2); A/sw/ベルチヒ/2/01(H1N1); A/sw/ベルチヒ/54/01(H3N2); A/sw/香港/9296/01(H3N2); A/sw/香港/9745/01(H3N2); A/sw/スペイン/33601/01(H3N2); A/sw/香港/1144/02(H3N2); A/sw/香港/1197/02(H3N2); A/sw/スペイン/39139/02(H3N2); A/sw/スペイン/42386/02(H3N2); A/スイス/8808/2002(H1N1); A/sw/バークム/1769/03(H3N2); A/sw/ビッセンドルフ/IDT1864/03(H3N2); A/sw/エーレン(Ehren)/IDT2570/03(H1N2); A/sw/ゲッシャー/IDT2702/03(H1N2); A/sw/ハーゼリュンネ/2617/03hp(H1N1); A/sw/レーニンゲン/IDT2530/03(H1N2); A/sw/IVD/IDT2674/03(H1N2); A/sw/ノルドキルヒェン/IDT1993/03(H3N2); A/sw/ノルドヴァルデ/IDT2197/03(H1N2); A/sw/ノルデン/IDT2308/03(H1N2); A/sw/スペイン/50047/03(H1N1); A/sw/スペイン/51915/03(H1N1); A/sw/フェヒタ/2623/03(H1N1); A/sw/ヴィズベク/IDT2869/03(H1N2); A/sw/ヴァルタースドルフ/IDT2527/03(H1N2); A/sw/ダム(Damme)/IDT2890/04(H3N2); A/sw/ゲルダーン/IDT2888/04(H1N1); A/sw/グランステット(Granstedt)/IDT3475/04(H1N2); A/sw/グレーフェン/IDT2889/04(H1N1); A/sw/グーテンスベルク/IDT2930/04(H1N2); A/sw/グーテンスベルク/IDT2931/04(H1N2); A/sw/ローネ/IDT3357/04(H3N2); A/sw/ノルトルップ/IDT3685/04(H1N2); A/sw/ゼーセン/IDT3055/04(H3N2); A/sw/スペイン/53207/04(H1N1); A/sw/スペイン/54008/04(H3N2); A/sw/シュトルツェナウ/IDT3296/04(H1N2); A/sw/ヴェーデル/IDT2965/04(H1N1); A/sw/バートグリースバッハ/IDT4191/05(H3N2); A/sw/クロッペンブルク/IDT4777/05(H1N2); A/sw/デートリンゲン/IDT3780/05(H1N2); A/sw/デートリンゲン/IDT4735/05(H1N2); A/sw/エックルハム/IDT5250/05(H3N2); A/sw/ハーケンブレック(Harkenblek)/IDT4097/05(H3N2); A/sw/ヘルツェン(Hertzen)/IDT4317/05(H3N2); A/sw/クローゲル(Krogel)/IDT4192/05(H1N1); A/sw/ラエル/IDT3893/05(H1N1); A/sw/ラエル/IDT4126/05(H3N2); A/sw/メルツェン/IDT4114/05(H3N2); A/sw/ミュスラリンゲン(Muesleringen)-S./IDT4263/05(H3N2); A/sw/オスターホーフェン/IDT4004/05(H3N2); A/sw/シュプレンゲ(Sprenge)/IDT3805/05(H1N2); A/sw/シュタットローン/IDT3853/05(H1N2); A/sw/フォーグラルン(Voglarn)/IDT4096/05(H1N1); A/sw/ヴォーラーシュト(Wohlerst)/IDT4093/05(H1N1); A/sw/バートグリースバッハ/IDT5604/06(H1N1); A/sw/ヘルツラケ/IDT5335/06(H3N2); A/sw/ヘルツラケ/IDT5336/06(H3N2); A/sw/ヘルツラケ/IDT5337/06(H3N2);及びA/イノシシ/ドイツ/R169/2006(H3N2)が挙げられるが、これらに限定されない。
A型インフルエンザウイルスの株の他の具体的な例としては、A/トロント/3141/2009(H1N1); A/レーゲンスブルク/D6/2009(H1N1); A/バイエルン/62/2009(H1N1); A/バイエルン/62/2009(H1N1); A/ブランデンブルク/19/2009(H1N1); A/ブランデンブルク/20/2009(H1N1); A/連邦直轄区(Distrito Federal)/2611/2009(H1N1); A/マトグロッソ/2329/2009(H1N1); A/サンパウロ/1454/2009(H1N1); A/サンパウロ/2233/2009(H1N1); A/ストックホルム/37/2009(H1N1); A/ストックホルム/41/2009(H1N1); A/ストックホルム/45/2009(H1N1); A/ブタ/アルバータ/OTH-33-1/2009(H1N1); A/ブタ/アルバータ/OTH-33-14/2009(H1N1); A/ブタ/アルバータ/OTH-33-2/2009(H1N1); A/ブタ/アルバータ/OTH-33-21/2009(H1N1); A/ブタ/アルバータ/OTH-33-22/2009(H1N1); A/ブタ/アルバータ/OTH-33-23/2009(H1N1); A/ブタ/アルバータ/OTH-33-24/2009(H1N1); A/ブタ/アルバータ/OTH-33-25/2009(H1N1); A/ブタ/アルバータ/OTH-33-3/2009(H1N1); A/ブタ/アルバータ/OTH-33-7/2009(H1N1); A/北京/502/2009(H1N1); A/フィレンツェ/10/2009(H1N1); A/香港/2369/2009(H1N1); A/イタリア/85/2009(H1N1); A/サントドミンゴ/572N/2009(H1N1); A/カタロニア/385/2009(H1N1); A/カタロニア/386/2009(H1N1); A/カタロニア/387/2009(H1N1); A/カタロニア/390/2009(H1N1); A/カタロニア/394/2009(H1N1); A/カタロニア/397/2009(H1N1); A/カタロニア/398/2009(H1N1); A/カタロニア/399/2009(H1N1); A/サンパウロ/2303/2009(H1N1); A/秋田/1/2009(H1N1); A/カストロ/JXP/2009(H1N1); A/福島/1/2009(H1N1); A/イスラエル/276/2009(H1N1); A/イスラエル/277/2009(H1N1); A/イスラエル/70/2009(H1N1); A/岩手/1/2009(H1N1); A/岩手/2/2009(H1N1); A/鹿児島/1/2009(H1N1); A/大阪/180/2009(H1N1); A/プエルトモント/Bio87/2009(H1N1); A/サンパウロ/2303/2009(H1N1); A/札幌/1/2009(H1N1); A/ストックホルム/30/2009(H1N1); A/ストックホルム/31/2009(H1N1); A/ストックホルム/32/2009(H1N1); A/ストックホルム/33/2009(H1N1); A/ストックホルム/34/2009(H1N1); A/ストックホルム/35/2009(H1N1); A/ストックホルム/36/2009(H1N1); A/ストックホルム/38/2009(H1N1); A/ストックホルム/39/2009(H1N1); A/ストックホルム/40/2009(H1N1;)A/ストックホルム/42/2009(H1N1); A/ストックホルム/43/2009(H1N1); A/ストックホルム/44/2009(H1N1); A/宇都宮/2/2009(H1N1); A/WRAIR/0573N/2009(H1N1);及びA/浙江/DTID-ZJU01/2009(H1N1)が挙げられるが、これらに限定されない。
B型インフルエンザウイルスの非限定的な例としては、愛知/5/88株、B/ブリスベン/60/2008株;秋田/27/2001、秋田/5/2001株、アラスカ/16/2000株、アラスカ/1777/2005株、アルゼンチン/69/2001株、アリゾナ/146/2005株、アリゾナ/148/2005株、バンコク/163/90株、バンコク/34/99株、バンコク/460/03株、バンコク/54/99株、バルセロナ/215/03株、北京/15/84株、北京/184/93株、北京/243/97株、北京/43/75株、北京/5/76株、北京/76/98株、ベルギー/WV106/2002株、ベルギー/WV107/2002株、ベルギー/WV109/2002株、ベルギー/WV114/2002株、ベルギー/WV122/2002株、ボン/43株、ブラジル/952/2001株、ブカレスト/795/03株、ブエノスアイレス/161/00株)、ブエノスアイレス/9/95株、ブエノスアイレス/SW16/97株、ブエノスアイレス/VL518/99株、カナダ/464/2001株、カナダ/464/2002株、チャコ/366/00株、チャコ/R113/00株、済州/303/03株、千葉/447/98株、重慶/3/2000株、SA1タイ/2002臨床分離株、SA10タイ/2002臨床分離株、SA100フィリピン/2002臨床分離株、SA101フィリピン/2002臨床分離株、SA110フィリピン/2002臨床分離株)、SA112フィリピン/2002臨床分離株、SA113フィリピン/2002臨床分離株、SA114フィリピン/2002臨床分離株、SA2タイ/2002臨床分離株、SA20タイ/2002臨床分離株、SA38フィリピン/2002臨床分離株、SA39タイ/2002臨床分離株、SA99フィリピン/2002臨床分離株、CNIC/27/2001株、コロラド/2597/2004株、コルドバ/VA418/99株、チェコスロバキア/16/89株、チェコスロバキア/69/90株、ダエク/10/97株、ダエク/45/97株、ダエク/47/97株、ダエク/9/97株、B/Du/4/78株、B/ダーバン/39/98株、ダーバン/43/98株、ダーバン/44/98株、B/ダーバン/52/98株、ダーバン/55/98株、ダーバン/56/98株、イングランド/1716/2005株、イングランド/2054/2005株)、イングランド/23/04株、フィンランド/154/2002株、フィンランド/159/2002株、フィンランド/160/2002株、フィンランド/161/2002株、フィンランド/162/03株、フィンランド/162/2002株、フィンランド/162/91株、フィンランド/164/2003株、フィンランド/172/91株、フィンランド/173/2003株、フィンランド/176/2003株、フィンランド/184/91株、フィンランド/188/2003株、フィンランド/190/2003株、フィンランド/220/2003株、フィンランド/WV5/2002株、福建/36/82株、ジュネーブ/5079/03株、ジェノバ/11/02株、ジェノバ/2/02株、ジェノバ/21/02株、ジェノバ/54/02株、ジェノバ/55/02株、広東/05/94株、広東/08/93株、広東/5/94株、広東/55/89株、広東/8/93株、広州/7/97株、広州/86/92株、広州/87/92株、京幾/592/2005株、ハノーバー/2/90株、ハルビン/07/94株、ハワイ/10/2001株、ハワイ/1990/2004株、ハワイ/38/2001株、ハワイ/9/2001株、河北/19/94株、河北/3/94株)、河南/22/97株、広島/23/2001株、香港/110/99株、香港/1115/2002株、香港/112/2001株、香港/123/2001株、香港/1351/2002株、香港/1434/2002株、香港/147/99株、香港/156/99株、香港/157/99株、香港/22/2001株、香港/22/89株、香港/336/2001株、香港/666/2001株、香港/9/89株、ヒューストン/1/91株、ヒューストン/1/96株、ヒューストン/2/96株、湖南/4/72株、茨城/2/85株、仁川(ncheon)/297/2005株、インド/3/89株、インド/77276/2001株、イスラエル/95/03株、イスラエル/WV187/2002株、日本/1224/2005株、江蘇/10/03株、ヨハネスブルク/1/99株、ヨハネスブルク/96/01株、門真/1076/99株、門真/122/99株、鹿児島/15/94株、カンザス/22992/99株、ハズコフ(Khazkov)/224/91株、神戸/1/2002株、高知/193/99株、ラツィオ/1/02株、リー/40株、レニングラード/129/91株、リスボン/2/90株)、ロサンゼルス/1/02株、ルサカ/270/99株、リヨン/1271/96株、マレーシア/83077/2001株、マプト/1/99株、マルデルプラタ/595/99株、メリーランド/1/01株、メンフィス/1/01株、メンフィス/12/97-MA株、ミシガン/22572/99株、三重/1/93株、ミラノ/1/01株、ミンスク/318/90株、モスクワ/3/03株、名古屋/20/99株、南昌/1/00株、ナッシュビル/107/93株、ナッシュビル/45/91株、ネブラスカ/2/01株、オランダ/801/90株、オランダ/429/98株、ニューヨーク/1/2002株、NIB/48/90株、寧夏/45/83株、ノルウェー/1/84株、オマーン/16299/2001株、大阪/1059/97株、大阪/983/97-V2株、オスロ/1329/2002株、オスロ/1846/2002株、パナマ/45/90株、パリ/329/90株、パルマ/23/02株、パース/211/2001株、ペルー/1364/2004株、フィリピン/5072/2001株、釜山/270/99株、ケベック/173/98株、ケベック/465/98株、ケベック/7/01株、ローマ/1/03株、佐賀/S172/99株、ソウル/13/95株、ソウル/37/91株、山東/7/97株、上海/361/2002株)、滋賀/T30/98株、四川/379/99株、シンガポール/222/79株、スペイン/WV27/2002株、ストックホルム/10/90株、スイス/5441/90株、台湾/0409/00株、台湾/0722/02株、台湾/97271/2001株、テヘラン/80/02株、東京/6/98株、トリエステ/28/02株、ウランウデ/4/02株、イギリス/34304/99株、USSR/100/83株、ビクトリア/103/89株、ウィーン/1/99株、武漢/356/2000株、WV194/2002株、玄武/23/82株、山形/1311/2003株、山形/K500/2001株、アラスカ/12/96株、GA/86株、長崎/1/87株、東京/942/96株、B/ウィスコンシン/1/2010株;及びロチェスター/02/2001株が挙げられる。具体的な実施態様において、B型インフルエンザウイルスは、B/マレーシア/2506/04である。
C型インフルエンザウイルスの非限定的な例としては、愛知/1/81株、アンアーバー/1/50株、青森/74株、カリフォルニア/78株、イングランド/83株、ギリシア/79株、広島/246/2000株、広島/252/2000株、兵庫/1/83株、ヨハネスブルク/66株、神奈川/1/76株、京都/1/79株、ミシシッピー/80株、宮城/1/97株、宮城/5/2000株、宮城/9/96株、奈良/2/85株、ニュージャージー/76株、ブタ/北京/115/81株、埼玉/3/2000株)、静岡/79株、山形/2/98株、山形/6/2000株、山形/9/96株、ベルリン/1/85株、イングランド/892/8株、五大湖/1167/54株、JJ/50株、ブタ/北京/10/81株、ブタ/北京/439/82)株、テイラー/1233/47株、及びC/山形/10/81株が挙げられる。
ある実施態様において、本明細書に提供されるインフルエンザウイルスは、弱毒化表現型を有する。具体的な実施態様において、弱毒化インフルエンザウイルスは、A型インフルエンザウイルスに基づく。他の実施態様において、弱毒化インフルエンザウイルスは、B型インフルエンザウイルスに基づく。さらに他の実施態様において、弱毒化インフルエンザウイルスは、C型インフルエンザウイルスに基づく。他の実施態様において、弱毒化インフルエンザウイルスは、A型インフルエンザ、B型インフルエンザ、及び/又はC型インフルエンザウイルスの1以上の株又は亜型由来の遺伝子又はゲノムセグメントを含むことができる。いくつかの実施態様において、弱毒化骨格ウイルスは、A型インフルエンザウイルス及びB型インフルエンザウイルス由来の遺伝子を含む。具体的な実施態様において、弱毒化インフルエンザウイルスは、キメラHAを含むか、それをコードするか、又はその両方であり、かつA型インフルエンザウイルスの骨格を有する。具体的な実施態様において、弱毒化インフルエンザウイルスは、キメラHAを含むか、それをコードするか、又はその両方であり、かつB型インフルエンザウイルスの骨格を有する。
具体的な実施態様において、ウイルスが少なくとも部分的に感染性を保持し、インビボで複製することができるが、非病原性である不顕性レベルの感染をもたらす低い力価を生じさせることしかできないような、インフルエンザウイルスの弱毒化が望ましい。そのような弱毒化ウイルスは、ウイルス又はその免疫原性組成物が免疫応答を誘発するために対象に投与される、本明細書に記載される実施態様に特に好適である。インフルエンザウイルスの弱毒化は、例えば、化学的突然変異誘発によって作製されるウイルス突然変異体を選択すること、遺伝子操作によるゲノムの突然変異、弱毒化された機能(例えば、NS1タンパク質の切断(例えば、引用により本明細書中に完全に組み込まれる、Haiらの文献、2008, Journal of Virology 82(21):10580-10590を参照)もしくはNS1欠失(例えば、引用により本明細書中に完全に組み込まれる、Wressniggらの文献、2009, Vaccine 27:2851-2857を参照))を有するセグメントを含む再集合体ウイルスを選択すること、又は条件的ウイルス突然変異体(例えば、低温適応ウイルス、例えば、引用により本明細書中に完全に組み込まれる、Alexandrovaらの文献、1990, Vaccine, 8:61-64を参照)を選択することなどの、当技術分野で公知の任意の方法によって達成することができる。或いは、天然に存在する弱毒化インフルエンザウイルスを、インフルエンザウイルスベクターのためのインフルエンザウイルス骨格として使用することができる。
ある実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAを含むインフルエンザウイルスは、野生型インフルエンザウイルスHAを含むインフルエンザウイルスの機能のうちの1つ、2つ、又はそれより多くを有する。野生型インフルエンザウイルスHAの機能の非限定的な例としては、融合活性、受容体結合活性、出芽、及び粒子形成が挙げられる。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラインフルエンザHAポリペプチドを含むインフルエンザウイルスは、融合活性を有する。例えば、免疫蛍光アッセイ及びシュードタイプ化ウイルス様粒子アッセイなどの、当業者に公知のアッセイを用いて、本明細書に記載されるキメラインフルエンザHAポリペプチドを含むインフルエンザウイルスの融合活性を評価することができる。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラインフルエンザHAポリペプチドを含むインフルエンザウイルスは、複製活性を有する。当業者に公知のアッセイ、例えば、プラークアッセイ及びウェスタンブロット解析などを用いて、本明細書に記載されるキメラインフルエンザHAポリペプチドを含むインフルエンザウイルスの複製活性を評価することができる。
(5.5 ウイルス様粒子及びビロソーム)
本明細書に記載されるキメラインフルエンザウイルス血球凝集素ポリペプチドは、ウイルス様粒子(VLP)ベクター、例えば、精製された/単離されたVLPに組み込むことができる。VLPは、通常、ウイルスの構造タンパク質に一般的に由来するウイルスポリペプチドを含む。いくつかの実施態様において、VLPは複製することができない。ある実施態様において、VLPはウイルスの完全なゲノムを欠いていてもよく、又はウイルスのゲノムの一部を含んでいてもよい。いくつかの実施態様において、VLPは細胞に感染することができない。いくつかの実施態様において、VLPは、当業者に公知又は本明細書に記載の1以上のウイルス性標的部分(例えば、ウイルス表面糖タンパク質)又は非ウイルス性標的部分(例えば、抗体もしくはタンパク質)をその表面に発現する。いくつかの実施態様において、VLPは、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチド及びウイルス構造タンパク質、例えば、HIV gagを含む。具体的な実施態様において、VLPは、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチド及びHIV gagポリペプチドを含む。別の具体的な実施態様において、VLPは、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチド及びインフルエンザウイルスノイラミニダーゼポリペプチドを含む。別の具体的な実施態様において、VLPは、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチド、インフルエンザウイルスノイラミニダーゼポリペプチド、及びインフルエンザウイルスM1ポリペプチドを含む。
組換え産生VLPを産生及び特徴解析する方法は、インフルエンザウイルス(Brightらの文献、2007, Vaccine. 25:3871)、ヒトパピローマウイルス1型(Hagneseeらの文献、1991, J. Virol. 67:315)、ヒトパピローマウイルス16型(Kirnbauerらの文献、Proc. Natl. Acad. Sci.(1992)89:12180)、HIV-1(Hafferらの文献、1990, J. Virol. 64:2653)、及びA型肝炎(Winokurの文献、1991, 65:5029)を含む、いくつかのウイルスに基づいて記載されており、その各々は、本明細書中に完全に組み込まれている。NDVタンパク質を含むVLPを発現させる方法は、その各々が本明細書中に完全に組み込まれる、Pantuaらの文献、2006, J. Virol. 80:11062-11073、及び2009年3月12日に公開された米国特許出願公開第20090068221号に提供されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドを含むVLPは、下の実施例の節に記載されているように、バキュロウイルスを用いて作製される。他の実施態様において、本明細書に記載されるキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドを含むVLPは、293T細胞を用いて作製される。
具体的な実施態様において、VLP、例えば、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドを含むVLPを、細胞(例えば、哺乳動物細胞(例えば、293T細胞)並びに昆虫細胞(例えば、High Five細胞及びSf9細胞)など)で発現させる。ある実施態様において、VLPを、シアル酸を含む表面糖タンパク質を発現する細胞で発現させる。ある実施態様において、VLP、例えば、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドを含むVLPを、シアル酸を含む表面糖タンパク質を発現しない細胞で発現させる。
具体的な実施態様において、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドは、ビロソームに組み込むことができる。キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドを含むビロソームは、当業者に公知の技術を用いて産生することができる。例えば、ビロソームは、精製されたウイルスを破壊し、ゲノムを抽出し、ウイルスタンパク質(例えば、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチド)及び脂質で粒子を再び組み立てて、ウイルスタンパク質を含む脂質粒子を形成させることによって産生することができる。
また本明細書に提供されるのは、本明細書に記載されるキメラHAを含む組換え産生VLPを産生及び特徴解析する方法である。インフルエンザウイルス(Brightらの文献(2007) Vaccine. 25:3871)、ヒトパピローマウイルス1型(Hagneseeらの文献(1991) J. Virol. 67:315)、ヒトパピローマウイルス16型(Kirnbauerらの文献、Proc. Natl. Acad. Sci.(1992)89:12180)、HIV-1(Hafferらの文献(1990) J. Virol. 64:2653)、及びA型肝炎(Winokurの文献(1991) 65:5029)を含む、いくつかのウイルスに基づいて、組換え産生VLPを産生及び特徴解析する方法が記載されており、これら文献の各々は、本明細書中に完全に記載されている。NDVタンパク質を含むVLPを発現させる方法は、その各々が本明細書中に完全に組み込まれる、Pantuaらの文献(2006) J. Virol. 80:11062-11073によって、及び2009年3月12日に公開された米国特許出願第20090068221号において提供されている。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドを含むVLPは、バキュロウイルスを用いて作製される。他の実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドを含むVLPは、293T細胞を用いて作製される。
具体的な実施態様において、VLP、例えば、キメラHAポリペプチドを含むVLPを、細胞(例えば、293T細胞)で発現させる。ある実施態様において、VLPを、シアル酸を含む表面糖タンパク質を発現する細胞で発現させる。そのような実施態様に従って、該細胞は、ノイラミニダーゼ(例えば、ウイルス又は細菌ノイラミニダーゼ)の存在下で培養される。ある実施態様において、VLP、例えば、キメラHAポリペプチドを含むVLPを、シアル酸を含む表面糖タンパク質を発現しない細胞で発現させる。
具体的な実施態様において、該キメラHAポリペプチドは、ビロソームに組み込むことができる。キメラHAポリペプチドを含むビロソームは、当業者に公知の技術を用いて産生することができる。例えば、ビロソームは、精製されたウイルスを破壊し、ゲノムを抽出し、ウイルスタンパク質(例えば、キメラHAポリペプチド)及び脂質で粒子を再び組み立てて、ウイルスタンパク質を含む脂質粒子を形成させることによって産生することができる。
(5.6 キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドに対する抗体の作製)
本明細書に記載されるキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチド、そのようなポリペプチドをコードする核酸、又はそのような核酸もしくはポリペプチドを含むベクターを用いて、インフルエンザに対する、例えば、インフルエンザウイルス血球凝集素ポリペプチドのストーク領域(例えば、インフルエンザウイルス血球凝集素ポリペプチドのストーク領域のサブドミナントエピトープ)に対する抗体(例えば、中和抗体)を誘発することができる。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチド、そのようなポリペプチドをコードする核酸、又はそのような核酸もしくはポリペプチドを含むベクターを用いて、該キメラHAの球状ヘッドドメイン中の保存されたエピトープに対する抗体を誘発することができる。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチド、そのようなポリペプチドをコードする核酸、又はそのような核酸もしくはポリペプチドを含むベクターを用いて、該キメラHAのストークドメイン中の保存されたエピトープに対する抗体を誘発することができる。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチド、そのようなポリペプチドをコードする核酸、又はそのような核酸もしくはポリペプチドを含むベクターを用いて、該キメラHAの球状ヘッドドメイン及びストークドメイン中の保存されたエピトープに対する抗体を誘発することができる。具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチド、そのようなポリペプチドをコードする核酸、又はそのような核酸もしくはポリペプチドを含むベクター、或いは本明細書に記載される免疫原性組成物を非ヒト対象(例えば、マウス、ウサギ、ラット、モルモットなど)に投与して、抗体の産生を含む免疫応答を誘導することができ、この抗体は、当業者に公知の技術(例えば、免疫親和性クロマトグラフィー、遠心分離、沈殿など)を用いて単離することができる。
ある実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチド、そのようなポリペプチドをコードする核酸、又はそのような核酸もしくはポリペプチドを含むベクター、或いは本明細書に記載される免疫原性組成物が投与される非ヒト対象は、ヒト抗体を産生することができるトランスジェニック動物(例えば、トランスジェニックマウス)である。ヒト抗体は、機能的な内在性免疫グロブリンを発現することはできないが、ヒト免疫グロブリン遺伝子を発現することができるトランスジェニックマウスを用いて産生することができる。例えば、ヒト重鎖及び軽鎖免疫グロブリン遺伝子複合体をランダムに又は相同組換えによってマウス胚性幹細胞に導入することができる。或いは、ヒト重鎖及び軽鎖遺伝子に加えて、ヒト可変領域、定常領域、及び多様性領域をマウス胚性幹細胞に導入することができる。マウス重鎖及び軽鎖免疫グロブリン遺伝子を、相同組換えによるヒト免疫グロブリン遺伝子座の導入によって個別に又は同時に機能しないようにすることができる。特に、JH領域のホモ接合性欠失は、内在性抗体産生を妨げる。修飾された胚性幹細胞を増殖させ、胚盤胞に顕微注入して、キメラマウスを生じさせる。その後、キメラマウスを交配させて、ヒト抗体を発現するホモ接合性子孫を生じさせる。このトランスジェニックマウスが有するヒト免疫グロブリン導入遺伝子は、B細胞分化の間に再編成し、その後、クラススイッチング及び体細胞突然変異を経る。したがって、そのような技術を用いて、治療的に有用なIgG、IgA、IgM、及びIgE抗体を産生することができる。ヒト抗体を産生するためのこの技術の概説については、Lonberg及びHuszarの文献、Int. Rev. Immunol. 13:65-93(1995)を参照されたい。ヒト抗体及びヒトモノクローナル抗体を産生するこの技術並びにそのような抗体を産生するためのプロトコルの詳細な議論については、例えば、引用により本明細書中に完全に組み込まれる、PCT公開WO 98/24893号; WO 92/01047号; WO 96/34096号; WO 96/33735号;欧州特許第0 598 877号;米国特許第5,413,923号;第5,625,126号;第5,633,425号;第5,569,825号;第5,661,016号;第5,545,806号;第5,814,318号;第5,885,793号;第5,916,771号;及び第5,939,598号を参照されたい。Abgenix社(Freemont, Calif). Genpharm(San Jose, Calif.)、Regeneron(Tarryton, N.J.)、及びMedarex社(Princeton, N.J.)などの会社に、上記の技術と同様の技術を用いて、選択された抗原に対するヒト抗体を提供することを請け負わせることができる。
或いは、本明細書に記載されるキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドを用いて、抗体ライブラリーから抗体をスクリーニングすることができる。例えば、単離されたキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドを固体支持体(例えば、シリカゲル、樹脂、誘導体化プラスチックフィルム、ガラスビーズ、綿、プラスチックビーズ、ポリスチレンビーズ、アルミナゲル、又は多糖、磁気ビーズ)に固定し、抗体への結合についてスクリーニングすることができる。代替法として、抗体を固体支持体に固定し、単離されたキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドへの結合についてスクリーニングすることができる。任意のスクリーニングアッセイ、例えば、パニングアッセイ、ELISA、表面プラズモン共鳴、又は当技術分野で公知の他の抗体スクリーニングアッセイを用いて、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドに結合する抗体についてスクリーニングすることができる。スクリーニングされる抗体ライブラリーは、市販の抗体ライブラリー、インビトロで作製されたライブラリー、又はインフルエンザに感染した個体から抗体を同定及びクローニング又は単離することによって得られたライブラリーであることができる。特定の実施態様において、抗体ライブラリーは、インフルエンザウイルス大発生の生存者から作製される。抗体ライブラリーは、当技術分野で公知の方法に従って作製することができる。特定の実施態様において、抗体ライブラリーは、抗体をクローニングし、それをファージディスプレイライブラリー又はファージミドディスプレイライブラリーで用いることによって作製される。
本明細書に記載される方法で同定される抗体は、当技術分野で公知又は本明細書に記載の生物学的アッセイを用いて、中和活性及び自己反応性の欠如について試験することができる。一実施態様において、非ヒト動物又は抗体ライブラリーから単離された抗体は、特定の系統(単数又は複数)の複数のインフルエンザ株由来の血球凝集素ポリペプチドを中和する。いくつかの実施態様において、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチド、そのようなポリペプチドをコードする核酸、又はそのような核酸もしくはポリペプチドをコードするベクターを用いて誘発又は同定される抗体は、ビクトリア系統のB型インフルエンザウイルス及び/又は山形系統のB型インフルエンザウイルスを中和する。一実施態様において、中和抗体は、1以上のA型インフルエンザウイルス及び1以上のB型インフルエンザウイルスを中和する。
キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチド、そのようなポリペプチドをコードする核酸、又はそのような核酸もしくはポリペプチドを含むベクターを用いて同定又は誘発される抗体には、免疫グロブリン分子及び免疫グロブリン分子の免疫活性部分、すなわち、血球凝集素ポリペプチドに特異的に結合する抗原結合部位を含む分子が含まれる。免疫グロブリン分子は、免疫グロブリン分子の任意のタイプ(例えば、IgG、IgE、IgM、IgD、IgA、及びIgY)、クラス(例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1、及びIgA2)、又はサブクラスであることができる。抗体には、モノクローナル抗体、多重特異性抗体、ヒト抗体、ヒト化抗体、キメラ抗体、単鎖Fv(scFv)、単鎖抗体、Fab断片、F(ab')断片、ジスルフィド結合Fv(sdFv)、及び抗イディオタイプ(抗Id)抗体(例えば、本明細書に記載される方法を用いて誘発又は同定される抗体に対する抗Id抗体を含む)、並びに上記のいずれかのエピトープ結合性断片が含まれるが、これらに限定されない。
キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチド、そのようなポリペプチドをコードする核酸、又はそのような核酸もしくはポリペプチドを含むベクターを用いて誘発又は同定される抗体は、診断的イムノアッセイ、受動免疫療法、及び抗イディオタイプ抗体の作製で使用することができる。受動免疫療法で使用される前の抗体を修飾することができ、例えば、抗体をキメラ化又はヒト化することができる。キメラ抗体及びヒト化抗体の作製に関する概説については、その各々が引用により本明細書中に完全に組み込まれる、例えば、米国特許第4,444,887号及び第4,716,111号;並びに国際公開WO 98/46645号、WO 98/50433号、WO 98/24893号、WO 98/16654号、WO 96/34096号、WO 96/33735号、及びWO 91/10741号を参照されたい。さらに、血球凝集素ポリペプチドを中和する抗体の能力及び該ポリペプチドに対する抗体の特異性を、受動免疫療法で抗体を使用する前に試験することができる。
キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチド、そのようなポリペプチドをコードする核酸、又はそのような核酸もしくはポリペプチドを含むベクターを用いて誘発又は同定される抗体を用いて、療法の効果及び/又は疾患の進行をモニタリングすることができる。任意の特定の理論に束縛されるものではないが、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドを用いて誘発又は同定される抗体のレベルは、インフルエンザウイルス疾患に対する防御の程度を示すものであり得:例えば、低レベルのインフルエンザ特異的抗体は、再ワクチン接種、又は追加免疫ワクチン接種が必要とされることを示し得る。この目的のために、限定されないが、少し例を挙げれば、ラジオイムノアッセイ、ELISA(酵素結合免疫吸着アッセイ)、「サンドイッチ」イムノアッセイ、沈降反応、ゲル拡散沈降反応、免疫拡散アッセイ、凝集アッセイ、補体結合アッセイ、免疫放射線測定法、蛍光イムノアッセイ、プロテインAイムノアッセイ、及び免疫電気泳動アッセイなどの技術を用いた、競合的及び非競合的アッセイ系を含む、当技術分野で公知の任意のイムノアッセイ系を使用することができる。さらに、任意の特定の理論に束縛されるものではないが、誘発又は同定されたものは、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチド、そのようなポリペプチドをコードする核酸、又はそのような核酸もしくはポリペプチドを含むベクターによるワクチン接種によってもたらされる防御のレベルを示すものであり得る、抗体の抗インフルエンザ特性を決定するアッセイで利用することができる。この目的のために、限定されないが、少し例を挙げれば、血球凝集素阻害アッセイ、インフルエンザウイルス成長曲線、及びプラーク減少アッセイを含む、抗インフルエンザ特性を評価するための当技術分野で公知の任意のアッセイを使用することができる。
キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチド、そのようなポリペプチドをコードする核酸、又はそのような核酸もしくはポリペプチドを含むベクターを用いて誘発又は同定される抗体は、抗イディオタイプ抗体の作製で使用することができる。その後、今度は、この抗イディオタイプ抗体を、インフルエンザの特定の抗原、例えば、血球凝集素ポリペプチドの中和エピトープに結合する抗体の亜集団を産生するために、免疫付与に使用することができる(引用により本明細書中に完全に組み込まれる、Jerneの文献、1974, Ann. Immunol.(Paris) 125c:373; Jerneらの文献、1982, EMBO J. 1:234)。
(5.7 組成物)
本明細書に記載される核酸、ベクター、ポリペプチド、抗体、又は細胞(本明細書において、「活性化合物」と呼ばれることもある)は、組成物中に組み込むことができる。具体的な実施態様において、本明細書に記載される活性化合物は、本明細書に記載されるキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチド、そのようなポリペプチドをコードする核酸、そのようなポリペプチドを含有するか、それを発現するか、もしくはその両方であるかのいずれかのベクター(例えば、ウイルスベクター)、又は本明細書に記載される細胞である。具体的な実施態様において、組成物は、医薬組成物、例えば、免疫原性組成物(例えば、ワクチン製剤)である。本明細書に提供される医薬組成物は、該組成物を対象に投与することができる任意の形態であることができる。具体的な実施態様において、医薬組成物は、獣医学的投与及び/又はヒトへの投与に好適である。組成物は、インフルエンザウイルス疾患を予防又は治療する方法で使用することができる。
一実施態様において、医薬組成物は、医薬として許容し得る担体との混合物中に、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドを含む。別の実施態様において、医薬組成物(例えば、免疫原性組成物)は、医薬として許容し得る担体との混合物中に、本明細書に記載されるキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドをコードする核酸を含む。別の実施態様において、医薬組成物(例えば、免疫原性組成物)は、医薬として許容し得る担体との混合物中に、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドをコードする核酸を含む発現ベクターを含む。別の実施態様において、医薬組成物(例えば、免疫原性組成物)は、医薬として許容し得る担体との混合物中に、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドを含有するインフルエンザウイルス又は非インフルエンザウイルスを含む。別の実施態様において、医薬組成物(例えば、免疫原性組成物)は、医薬として許容し得る担体との混合物中に、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドを発現するように改変されたゲノムを有するインフルエンザウイルス又は非インフルエンザウイルスを含む。別の実施態様において、医薬組成物(例えば、免疫原性組成物)は、医薬として許容し得る担体との混合物中に、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドを含有するウイルス様粒子又はビロソームを含む。ある実施態様において、該組成物は、1以上のアジュバントをさらに含む(例えば、下の第5.7.5節、例えば、AS03又はMF59を参照)。
いくつかの実施態様において、医薬組成物は、本明細書に記載されるキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドを利用する療法に加えて1以上の他の療法を含むことができる。
本明細書で使用されるように、「医薬として許容し得る」という用語は、動物、より具体的にはヒトでの使用について、連邦政府もしくは州政府の規制当局に承認されているか、又は米国薬局方もしくは他の一般に認められた薬局方に記載されていることを意味する。「担体」という用語は、医薬組成物がそれとともに投与される、希釈剤、アジュバント、賦形剤、又は媒体を指す。食塩水溶液及び水性デキストロース溶液及びグリセロール溶液を、特に注射用溶液のための液体担体として利用することもできる。好適な賦形剤としては、デンプン、グルコース、ラクトース、スクロース、ゼラチン、麦芽、米、小麦粉、チョーク、シリカゲル、ステアリン酸ナトリウム、グリセロールモノステアレート、タルク、塩化ナトリウム、乾燥スキムミルク、グリセロール、プロピレン、グリコール、水、エタノールなどが挙げられる。好適な医薬担体の例は、E. W. Martin著「レミントンの医薬化学(Remington's Pharmaceutical Sciences)」に記載されている。製剤は、投与様式に適するべきである。
具体的な実施態様において、医薬組成物は、対象への意図された投与経路に好適であるように製剤化される。例えば、医薬組成物は、非経口、経口、皮内、経皮、結腸直腸、腹腔内、及び直腸投与に適するように製剤化することができる。具体的な実施態様において、医薬組成物は、静脈内、経口、腹腔内、鼻腔内、気管内、皮下、筋肉内、局所、皮内、経皮、又は肺投与用に製剤化することができる。
ある実施態様において、生体分解性ポリマー、例えば、エチレン酢酸ビニル、ポリ無水物、ポリエチレングリコール(PEG化)、ポリメタクリル酸メチルポリマー、ポリラクチド、ポリ(ラクチド-コ-グリコリド)、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルトエステル、及びポリ乳酸を担体として使用することができる。いくつかの実施態様において、活性化合物は、インプラント及びマイクロカプセル化送達系を含む制御放出製剤のように、身体からの速やかな消失からの化合物の保護を増大させる担体を用いて調製される。そのような製剤の調製方法は当業者には明らかであろう。リポソーム又はミセルを医薬として許容し得る担体として使用することもできる。これらは、例えば、米国特許第4,522,811号に記載されているような、当業者に公知の方法によって調製することができる。ある実施態様において、医薬組成物は、1以上のアジュバントを含む(例えば、AS03又はMF59などのアジュバントについては、下の第5.7節を参照)。
具体的な実施態様において、本明細書に記載される免疫原性組成物は、一価製剤である。他の実施態様において、本明細書に記載される免疫原性組成物は、多価製剤である。1つの例において、多価製剤は、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドを発現する複数のベクターを含む。別の例において、多価製剤は、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドを含有する複数のウイルスを含む。ある実施態様において、多価製剤は、単一のベクターを用いて発現される1以上の異なるキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドを含むことができる。ある実施態様において、本明細書に記載される免疫原性組成物は、1つのキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドを含む三価ワクチンである。いくつかの実施態様において、本明細書に記載される免疫原性組成物は、各々のインフルエンザウイルスが異なるキメラHAを含む3つの異なるインフルエンザウイルスを含む三価ワクチンである。いくつかの実施態様において、本明細書に記載される免疫原性組成物は、本明細書に記載される少なくとも2つの異なるキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドを含む四価ワクチンである。いくつかの実施態様において、本明細書に記載される免疫原性組成物は、各々のインフルエンザウイルスが異なるキメラHAを含む4つの異なるインフルエンザウイルスを含む四価ワクチンである。ある実施態様において、本明細書に記載される組成物は、国際公開WO 2014/099931号及びWO 2013/043729号に記載されているキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドのうちの1つ又は複数、並びに本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドのうちの1つ又は複数を含む。ある実施態様において、本明細書に記載される組成物は、本明細書に記載されるキメラHA及び組換えHAを含むことができ、ここで、該組換えHAは、A型インフルエンザウイルスの1つの亜型のHAの球状ヘッドドメイン及びA型インフルエンザウイルスの異なる亜型のHAのステムドメインを含む。例えば、該組換えHAは、H5亜型のA型インフルエンザウイルスのHAの球状ヘッドドメイン及びH1又はH3亜型のA型インフルエンザウイルスのHAのステムドメインを含むことができる。別の例において、該組換えHAは、H7亜型のA型インフルエンザウイルスのHAの球状ヘッドドメイン及びH1又はH3亜型のA型インフルエンザウイルスのHAのステムドメインを含むことができる。
ある実施態様において、本明細書に記載される医薬組成物は、防腐剤、例えば、水銀誘導体のチメロサールをさらに含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載される医薬組成物は、0.001%〜0.01%のチメロサールを含む。他の実施態様において、本明細書に記載される医薬組成物は、防腐剤を含まない。具体的な実施態様において、チメロサールは、本明細書に記載される医薬組成物の製造時に使用され、チメロサールは、医薬組成物の生産後の精製工程を通して除去される、すなわち、医薬組成物は、微量のチメロサールを含む(精製後に、1用量当たり<0.3μgの水銀;そのような医薬組成物は、チメロサール不含製品とみなされる)。
ある実施態様において、本明細書に記載される医薬組成物は、卵タンパク質(例えば、オボアルブミン又は他の卵タンパク質)をさらに含む。本明細書に記載される医薬組成物中の卵タンパク質の量は、1mlの医薬組成物に対して、約0.0005〜約1.2μgの卵タンパク質であることができる。他の実施態様において、本明細書に記載される医薬組成物は、卵タンパク質を含まない。
ある実施態様において、本明細書に記載される医薬組成物は、限定されないが、ゲンタマイシン、ネオマイシン、ポリミキシン(例えば、ポリミキシンB)及びカナマイシン、ストレプトマイシンを含む、1以上の抗微生物剤(例えば、抗生物質)をさらに含む。他の実施態様において、本明細書に記載される医薬組成物は、いかなる抗生物質も含まない。
ある実施態様において、本明細書に記載される医薬組成物は、ウイルスを不活化するために使用される1以上の成分、例えば、ホルマリンもしくはホルムアルデヒド、又は界面活性剤、例えば、デオキシコール酸ナトリウム、オクトキシノール9(TritonX-100)、及びオクトキシノール10をさらに含む。他の実施態様において、本明細書に記載される医薬組成物は、ウイルスを不活化するために使用されるいかなる成分も含まない。
ある実施態様において、本明細書に記載される医薬組成物は、ゼラチンをさらに含む。他の実施態様において、本明細書に記載される医薬組成物は、ゼラチンを含まない。
ある実施態様において、本明細書に記載される医薬組成物は、1以上の緩衝剤、例えば、リン酸緩衝剤及びスクロースホスフェートグルタメート緩衝剤をさらに含む。他の実施態様において、本明細書に記載される医薬組成物は、緩衝剤を含まない。
ある実施態様において、本明細書に記載される医薬組成物は、1以上の塩、例えば、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、リン酸ナトリウム、グルタミン酸一ナトリウム、及びアルミニウム塩(例えば、水酸化アルミニウム、リン酸アルミニウム、ミョウバン(硫酸アルミニウムカリウム)、又はそのようなアルミニウム塩の混合物)をさらに含む。他の実施態様において、本明細書に記載される医薬組成物は、塩を含まない。
具体的な実施態様において、本明細書に記載される医薬組成物は、低添加剤インフルエンザウイルスワクチンである、すなわち、該医薬組成物は、インフルエンザウイルスワクチン中に一般に見られる1以上の添加剤を含まない。低添加剤インフルエンザワクチンは記載されている(例えば、引用により本明細書中に完全に組み込まれる、国際公開WO 09/001217号として公開された国際出願PCT/IB2008/002238号を参照)。
本明細書に記載される医薬組成物は、投与のための説明書と一緒に、容器、パック、又はディスペンサーに含めることができる。
本明細書に記載される医薬組成物は、使用前に保存することができ、例えば、該医薬組成物は、冷凍して(例えば、約-20℃もしくは約-70℃で)保存するか;冷蔵条件で(例えば、約4℃で)保存するか;又は室温で保存することができる(インフルエンザワクチンを含む組成物を冷蔵しないで保存する方法については、引用により本明細書中に完全に組み込まれる、国際公開WO 07/110776号として公開された国際出願PCT/IB2007/001149号を参照)。
ある実施態様において、本明細書に記載される医薬組成物中の活性化合物が、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドを発現するように改変された細胞であるとき、該細胞は、哺乳動物細胞ではない(例えば、該細胞は、CB-1細胞である)。
(5.7.1 サブユニットワクチン)
具体的な実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に記載されるキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドを含むサブユニットワクチンである。いくつかの実施態様において、サブユニットワクチンは、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチド、及び1以上の表面糖タンパク質(例えば、インフルエンザウイルスノイラミニダーゼ)、他のターゲッティング部分、又はアジュバントを含む。具体的な実施態様において、アジュバントは、下の第5.7.5節に記載されるある種の又は特定のアジュバントである。具体的な実施態様において、サブユニットワクチンは、単一のキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドを含む。他の実施態様において、サブユニットワクチンは、2つ、3つ、4つ、又はそれより多くのキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドを含む。具体的な実施態様において、サブユニットワクチン中で使用されるキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドは、膜結合型ではない、すなわち、可溶性である。具体的な実施態様において、サブユニットワクチンのポリペプチド成分は、バキュロウイルス発現系で作製される。特定の実施態様において、サブユニットワクチンは、バキュロウイルスベクター(例えば、キンウワバ(Autographa californica)核多角体病ウイルス)を用いて、連続昆虫細胞株、例えば、ヨトウムシのヨトウガに由来するもので産生される本明細書に記載される精製されたキメラHAポリペプチドである。キメラHAポリペプチドを該細胞から抽出し、カラムクロマトグラフィーによってさらに精製することができる。いくつかの実施態様において、サブユニットワクチンは、複数の本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドを含む。
具体的な実施態様において、サブユニットワクチンは、発育鶏卵で増殖させたインフルエンザウイルスを用いて調製される(すなわち、サブユニットワクチンの成分(例えば、キメラHAポリペプチド)は、発育鶏卵で増殖させたウイルスから単離される)。別の具体的な実施態様において、サブユニットワクチンは、発育鶏卵で増殖させなかったインフルエンザウイルスを用いて調製される(すなわち、サブユニットワクチンの成分(例えば、キメラポリペプチド)は、発育鶏卵で増殖させなかったウイルスから単離される)。別の具体的な実施態様において、サブユニットワクチンは、哺乳動物細胞、例えば、不死化ヒト細胞(例えば、引用により本明細書中に完全に組み込まれる、国際公開WO 07/045674号として公開された国際出願PCT/EP2006/067566号を参照)、又はイヌ腎臓細胞、例えば、MDCK細胞(例えば、引用により本明細書中に完全に組み込まれる、国際公開WO 08/032219号として公開された国際出願PCT/IB2007/003536号を参照)で増殖させたインフルエンザウイルスを用いて調製される(すなわち、サブユニットワクチンの成分(例えば、キメラHAポリペプチド)は、哺乳動物細胞で増殖させたウイルスから単離される)。別の具体的な実施態様において、サブユニットワクチン中のキメラHAポリペプチドは、発現ベクター、例えば、ウイルスベクター、植物ベクター、バキュロウイルスベクター、又は細菌ベクターを用いて調製される(すなわち、サブユニットワクチン中のキメラHAポリペプチドは、発現ベクターから取得/単離される)。
(5.7.2 生ウイルスワクチン)
一実施態様において、本明細書に提供されるのは、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドを含有する生インフルエンザウイルスを含む免疫原性組成物(例えば、ワクチン)である。別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、組成物が投与される対象で産生される子孫ウイルスによって発現されるキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドをコードするように改変されている生インフルエンザウイルスを含む免疫原性組成物(例えば、ワクチン)である。具体的な実施態様において、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドは、膜結合型である。他の具体的な実施態様において、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドは、膜結合型ではない、すなわち、それは可溶性である。いくつかの実施態様において、該生インフルエンザウイルスは弱毒化されている。いくつかの実施態様において、免疫原性組成物は、2つ、3つ、4つ、もしくはそれより多くの異なるキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドを含有する又はそれらを発現するように改変されている、2つ、3つ、4つ、又はそれより多くの生インフルエンザウイルスを含む。
対象でのウイルスの増殖は、自然感染で起こるものと同様の種類及び大きさの長期刺激をもたらし、そのため、かなりの長期持続性免疫を付与することができるので、対象への投与用の生インフルエンザウイルスを含む免疫原性組成物が好ましい場合がある。
具体的な実施態様において、キメラHAポリペプチドを含有する生ウイルスを、本明細書に記載される免疫原性組成物中でのその使用の前に、発育鶏卵で増殖させる。別の具体的な実施態様において、キメラHAポリペプチドを含有する生ウイルスを、本明細書に記載される免疫原性組成物中でのその使用の前に、発育鶏卵で増殖させない。別の具体的な実施態様において、キメラHAポリペプチドを含有する生ウイルスを、本明細書に記載される免疫原性組成物中でのその使用の前に、哺乳動物細胞、例えば、不死化ヒト細胞(例えば、引用により本明細書中に完全に組み込まれる、国際公開WO 07/045674号として公開された国際出願PCT/EP2006/067566号を参照)、又はイヌ腎臓細胞、例えば、MDCK細胞(例えば、引用により本明細書中に完全に組み込まれる、国際公開WO 08/032219号として公開された国際出願PCT/IB2007/003536号を参照)で増殖させる。
(5.7.3 不活化ウイルスワクチン)
一実施態様において、本明細書に提供されるのは、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドを含有する不活化インフルエンザウイルスを含む免疫原性組成物(例えば、ワクチン)である。具体的な実施態様において、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドは、膜結合型である。いくつかの実施態様において、免疫原性組成物は、2つ、3つ、4つ、又はそれより多くの異なるキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドを含有する2つ、3つ、4つ、又はそれより多くの不活化インフルエンザウイルスを含む。ある実施態様において、不活化インフルエンザウイルス免疫原性組成物は、1以上のアジュバントを含む。具体的な実施態様において、アジュバントは、下の第5.7.5節に記載されているある種の又は特定のアジュバントである。
当業者に公知の技術を用いて、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドを含有するウイルスを不活化することができる。一般的な方法は、不活化のためにホルマリン、熱、又は界面活性剤を使用する。例えば、引用により本明細書中に完全に組み込まれる、米国特許第6,635,246号を参照されたい。他の方法としては、引用により本明細書中に完全に組み込まれる、米国特許第5,891,705号;第5,106,619号及び第4,693,981号に記載されているものが挙げられる。
(5.7.4 スプリットウイルスワクチン)
一実施態様において、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドを含む免疫原性組成物は、スプリットウイルスワクチンである。いくつかの実施態様において、スプリットウイルスワクチンは、2つ、3つ、4つ、又はそれより多くの異なるキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドを含有する。ある実施態様において、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドは、膜結合型である/あった。ある実施態様において、スプリットウイルスワクチンは、1以上のアジュバントを含む。
スプリットウイルスワクチンを産生するための技術は当業者に公知である。非限定的な例として、インフルエンザウイルススプリットワクチンは、界面活性剤で破壊された不活化粒子を用いて調製することができる。本明細書に記載される方法による使用に適合させることができるスプリットウイルスワクチンの一例は、筋肉内使用のためのfluzone(登録商標)インフルエンザウイルスワクチン(ゾーン精製、サブビリオン)であり、それを、発育鶏卵で増殖させたインフルエンザウイルスから調製される滅菌懸濁剤として製剤化する。ウイルス含有液を回収し、ホルムアルデヒドで不活化する。インフルエンザウイルスを、連続フロー遠心分離機を用いて、線形ショ糖密度勾配溶液中で濃縮し、精製する。次に、ウイルスを、非イオン性界面活性剤、オクトキシノール-9(Triton(登録商標) X-100-Union Carbide社の登録商標)を用いて化学的に破壊し、「スプリットウイルス」を生じさせる。次に、このスプリットウイルスを、化学手段によってさらに精製し、リン酸ナトリウム緩衝生理食塩液に懸濁させる。
(5.7.5 アジュバント)
ある実施態様において、本明細書に記載される組成物は、アジュバントを含むか、又はアジュバントと組み合わせて投与される。本明細書に記載される組成物と組み合わせた投与のためのアジュバントは、該組成物の投与前、それと同時、又はその後に投与されてもよい。いくつかの実施態様において、「アジュバント」という用語は、本明細書に記載される組成物とともに又はその一部として投与した場合、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドに対する免疫応答を強化し、増強し、及び/又は増進させるが、その化合物を単独で投与した場合、該ポリペプチドに対する免疫応答を生じさせない化合物を指す。いくつかの実施態様において、アジュバントは、ポリペプチドに対する免疫応答を生じさせ、アレルギー又は他の有害反応を生じさせない。アジュバントは、例えば、リンパ球動員、B及び/又はT細胞の刺激、並びにマクロファージの刺激を含むいくつかの機構によって、免疫応答を増強することができる。
ある実施態様において、アジュバントは、応答の定性的形態に影響を及ぼすポリペプチドの立体構造変化を引き起こすことなく、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドに対する固有の応答を強化する。アジュバントの具体的な例としては、アルミニウム塩(ミョウバン)(例えば、水酸化アルミニウム、リン酸アルミニウム、及び硫酸アルミニウム)、3脱-O-アシル化モノホスホリル脂質A(MPL)(GB 2220211号を参照)、MF59(Novartis)、AS03(GlaxoSmithKline)、AS04(GlaxoSmithKline)、ポリソルベート80(Tween 80; ICL Americas社)、イミダゾピリジン化合物(国際公開WO 2007/109812号として公開された国際出願PCT/US2007/064857号を参照)、イミダゾキノキサリン化合物(国際公開WO 2007/109813号として公開された国際出願PCT/US2007/064858号を参照)、及びサポニン、例えば、QS21(Kensilらの文献、ワクチンの設計:サブユニット及びアジュバント手法(Vaccine Design: The Subunit and Adjuvant Approach)(Powell及びNewman編、Plenum Press, NY, 1995);米国特許第5,057,540号を参照)が挙げられるが、これらに限定されない。具体的な実施態様において、アジュバントは、AS03(GlaxoSmithKline)である。具体的な実施態様において、アジュバントは、MF59(Novartis)である。いくつかの実施態様において、アジュバントは、フロイントアジュバント(完全又は不完全)である。他のアジュバントは、任意に免疫賦活剤、例えば、モノホスホリル脂質Aと組み合わせた、水中油エマルジョン(例えば、スクアレン又は落花生油)である(Stouteらの文献、N. Engl. J. Med. 336, 86-91(1997)を参照)。別のアジュバントは、CpGである(Bioworld Today、1998年11月15日)。そのようなアジュバントは、他の特異的免疫刺激剤、例えば、MPLもしくは3-DMP、QS21、重合体もしくは単量体のアミノ酸、例えば、ポリグルタミン酸もしくはポリリジンとともに、又はこれらなしで使用することができる。キメラHAポリペプチドの異なる製剤が、異なるアジュバントを含み得るか、又は同じアジュバントを含み得ることを理解すべきである。
(5.8 予防的及び治療的使用)
一態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に記載される活性化合物(例えば、本明細書に記載されるキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチド、そのようなポリペプチドをコードする核酸、そのようなポリペプチドを含有するか、それを発現するか、もしくはその両方であるかのいずれかのベクター(例えば、ウイルスベクター)、本明細書に記載される細胞)又は組成物を用いて、対象で免疫応答を誘導する方法である。具体的な実施態様において、対象でインフルエンザウイルス血球凝集素ポリペプチドに対する免疫応答を誘導する方法は、それを必要としている対象に、本明細書に記載されるキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチド又はその免疫原性組成物の有効量を投与することを含む。別の実施態様において、対象でインフルエンザウイルス血球凝集素ポリペプチドに対する免疫応答を誘導する方法は、それを必要としている対象に、本明細書に記載されるキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチド又はその免疫原性組成物をコードする核酸の有効量を投与することを含む。別の実施態様において、対象でインフルエンザウイルス血球凝集素ポリペプチドに対する免疫応答を誘導する方法は、それを必要としている対象に、本明細書に記載されるキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチド又はその免疫原性組成物を含有するか、それを発現するか、又はその両方であるかのいずれかのウイルスベクターの有効量を投与することを含む。ある実施態様において、本方法で使用される本明細書に記載されるキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドは、哺乳動物細胞、植物細胞、又は昆虫細胞に由来する本明細書に記載される精製されたキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドである。
具体的な実施態様において、対象でインフルエンザウイルス血球凝集素ポリペプチドに対する免疫応答を誘導する方法は、それを必要としている対象に、本明細書に記載されるサブユニットワクチンを投与することを含む。別の実施態様において、対象でインフルエンザウイルス血球凝集素ポリペプチドに対する免疫応答を誘導する方法は、それを必要としている対象に、本明細書に記載される生インフルエンザウイルスワクチンを投与することを含む。特定の実施態様において、該生インフルエンザウイルスワクチンは、弱毒化インフルエンザウイルスを含む。別の実施態様において、対象でインフルエンザウイルス血球凝集素ポリペプチドに対する免疫応答を誘導する方法は、それを必要としている対象に、本明細書に記載される不活化インフルエンザウイルスワクチンを投与することを含む。別の実施態様において、対象でインフルエンザウイルス血球凝集素ポリペプチドに対する免疫応答を誘導する方法は、それを必要としている対象に、本明細書に記載されるスプリットウイルスワクチンを投与することを含む。別の実施態様において、対象でインフルエンザウイルス血球凝集素ポリペプチドに対する免疫応答を誘導する方法は、それを必要としている対象に、本明細書に記載されるウイルス様粒子ワクチンを投与することを含む。別の実施態様において、インフルエンザウイルス血球凝集素ポリペプチドに対する免疫応答を誘導する方法は、それを必要としている対象に、本明細書に記載されるビロソームを投与することを含む。ある実施態様において、本方法で使用される本明細書に記載されるキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドは、哺乳動物細胞、植物細胞、又は昆虫細胞に由来する本明細書に記載される精製されたキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドである。
具体的な実施態様において、対象でインフルエンザウイルス血球凝集素ポリペプチドに対する免疫応答を誘導する方法は:(a)それを必要としている対象に、本明細書に記載されるキメラHAを含む第一の免疫原性組成物を投与すること;及び(b)該第一の免疫原性組成物の投与から一定期間の後、該対象に、本明細書に記載される第二のキメラHAを含む第二の免疫原性組成物を投与することを含む。具体的な実施態様において、第一及び第二のキメラHAポリペプチドは、同じステムドメインを有するエクトドメインを含むが、以下のもの:異なる120ループ、異なる150ループ、異なる160ループ、及び異なる190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを有する。具体的な実施態様において、本方法は、対象に、本明細書に記載される第三のキメラHAを含む第三の免疫原性組成物を投与することをさらに含む。具体的な実施態様において、第一、第二、及び第三のキメラHAポリペプチドは、同じステムドメインを有するエクトドメインを含むが、以下のもの:異なる120ループ、異なる150ループ、異なる160ループ、及び異なる190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを有する。具体的な実施態様において、第二の免疫原性組成物は、第一の免疫原性組成物の投与から、約6週間、約12週間、約4カ月、約6カ月、又は約9カ月後に投与される。別の具体的な実施態様において、第二の免疫原性組成物は、第一の免疫原性組成物の投与から、1週間〜9カ月、3週間〜8カ月、6週間〜12週間、4週間〜6カ月、5週間〜5カ月、6週間〜4カ月、7週間〜4カ月、8週間〜4カ月、8週間〜3カ月、3カ月〜6カ月、3カ月〜9カ月、又は6カ月〜9カ月後に投与される。具体的な実施態様において、第三の免疫原性組成物は、第二の免疫原性組成物の投与から、約6週間、約12週間、約4カ月、約6カ月、又は約9カ月後に投与される。別の具体的な実施態様において、第三の免疫原性組成物は、第二の免疫原性組成物の投与から、1週間〜9カ月、3週間〜8カ月、6週間〜12週間、4週間〜6カ月、5週間〜5カ月、6週間〜4カ月、7週間〜4カ月、8週間〜4カ月、8週間〜3カ月、3カ月〜6カ月、3カ月〜9カ月、又は6カ月〜9カ月後に投与される。
別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、インフルエンザウイルス疾患又は感染(例えば、B型インフルエンザウイルス疾患又は感染)に対して対象を免疫する方法であって、(i)第一のキメラHAポリペプチド、そのようなポリペプチドをコードする第一の核酸、そのようなポリペプチドを含有するか、それを発現するか、もしくはその両方であるかのいずれかの第一のベクター、又は本明細書に記載される細胞の該対象への第一の投与;及び(ii)第二のキメラHAポリペプチド、そのようなポリペプチドをコードする第二の核酸、そのようなポリペプチドを含有するか、それを発現するか、もしくはその両方であるかのいずれかの第二のベクター、又は本明細書に記載される細胞の該対象への第二の投与を含み、ここで、該第一及び第二のキメラHAポリペプチドは、同じステムドメインを有するエクトドメインを含むが、以下のもの:(i)異なる120ループ、(ii)異なる150ループ、(iii)異なる160ループ、及び(iv)異なる190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを有する、方法である。該第一及び第二の投与は、少なくとも1日、2日、3日、5日、10日、15日、30日、45日、2カ月、75日、3カ月、又は少なくとも6カ月隔てることができる。ある実施態様において、該第一及び第二の投与は、1週間〜9カ月、3週間〜8カ月、6週間〜12週間、4週間〜6カ月、5週間〜5カ月、6週間〜4カ月、7週間〜4カ月、8週間〜4カ月、8週間〜3カ月、3カ月〜6カ月、3カ月〜9カ月、又は6カ月〜9カ月隔てることができる。ある実施態様において、追加免疫接種は、2回目の接種の後、6〜12カ月の間隔で、対象に投与することができる。ある実施態様において、追加免疫接種は、2回目の接種の後、1週間〜9カ月、3週間〜8カ月、6週間〜12週間、4週間〜6カ月、5週間〜5カ月、6週間〜4カ月、7週間〜4カ月、8週間〜4カ月、8週間〜3カ月、3カ月〜6カ月、3カ月〜9カ月、又は6カ月〜9カ月の間隔で、対象に投与することができる。ある実施態様において、追加免疫接種は、第三のキメラHAポリペプチド、そのようなポリペプチドをコードする第三の核酸、そのようなポリペプチドを含有するか、それを発現するか、もしくはその両方であるかのいずれかの第三のベクター、又は本明細書に記載される細胞を含み、ここで、該第一、第二、及び第三のキメラHAポリペプチドは、同じステムドメインを有するエクトドメインを含むが、以下のもの:(i)異なる120ループ、(ii)異なる150ループ、(iii)異なる160ループ、及び(iv)異なる190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全てのいずれかを有する。
別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、インフルエンザウイルス疾患又は感染(例えば、B型インフルエンザウイルス感染又は疾患)に対して対象を免疫する方法であって、(i)第一の免疫原性組成物(ここで、該第一の免疫原性組成物は、本明細書に記載される第一のキメラHAポリペプチドを含有するか、それを発現するか、又はその両方であるかのいずれかの弱毒化生インフルエンザウイルスを含む)の該対象への第一の投与;並びに(ii)第二の免疫原性組成物(ここで、該第二の免疫原性組成物は、本明細書に記載される第二のキメラHAポリペプチド及びアジュバント(例えば、アジュバントについては、第5.75節を参照)を含む不活化インフルエンザウイルスワクチンである)の該対象への第二の投与を含み、ここで、該第一及び第二のキメラHAポリペプチドが、同じステムドメインを有するエクトドメインを含むが、以下のもの:(i)異なる120ループ、(ii)異なる150ループ、(iii)異なる160ループ、及び(iv)異なる190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを有する、方法である。該第一及び第二の投与は、少なくとも1日、2日、3日、5日、10日、15日、30日、45日、2カ月、75日、3カ月、又は少なくとも6カ月隔てることができる。ある実施態様において、該第一及び第二の投与は、1週間〜9カ月、3週間〜8カ月、6週間〜12週間、4週間〜6カ月、5週間〜5カ月、6週間〜4カ月、7週間〜4カ月、8週間〜4カ月、8週間〜3カ月、3カ月〜6カ月、3カ月〜9カ月、又は6カ月〜9カ月隔てることができる。ある実施態様において、追加免疫接種は、2回目の接種の後、6〜12カ月の間隔で、対象に投与することができる。ある実施態様において、追加免疫接種は、2回目の接種の後、1週間〜9カ月、3週間〜8カ月、6週間〜12週間、4週間〜6カ月、5週間〜5カ月、6週間〜4カ月、7週間〜4カ月、8週間〜4カ月、8週間〜3カ月、3カ月〜6カ月、3カ月〜9カ月、又は6カ月〜9カ月の間隔で、対象に投与することができる。ある実施態様において、追加免疫接種は、第三のキメラHAポリペプチド、そのようなポリペプチドをコードする第三の核酸、そのようなポリペプチドを含有するか、それを発現するか、もしくはその両方であるかのいずれかの第三のベクター、又は本明細書に記載される細胞を含み、ここで、該第一、第二、及び第三のキメラHAポリペプチドは、同じステムドメインを有するエクトドメインを含むが、以下のもの:(i)異なる120ループ、(ii)異なる150ループ、(iii)異なる160ループ、及び(iv)異なる190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全てのいずれかを有する。
別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、インフルエンザウイルス疾患又は感染(例えば、B型インフルエンザウイルス疾患又は感染)に対して対象を免疫する方法であって、(i)第一の免疫原性組成物(ここで、該第一の免疫原性組成物は、本明細書に記載される第一のキメラHAポリペプチドを含有するか、それを発現するか、又はその両方であるかのいずれかの弱毒化生インフルエンザウイルスを含む)の第対象への第一の投与;並びに(ii)第二の免疫原性組成物(ここで、該第二の免疫原性組成物は、本明細書に記載される第二のキメラHAポリペプチド及びアジュバント(例えば、AS03又はMF59などのアジュバントについては、第5.75節を参照)を含むサブユニットインフルエンザウイルスワクチンである)の第対象への第二の投与を含み、ここで、該第一及び第二のキメラHAポリペプチドが、同じステムドメインを有するエクトドメインを含むが、以下のもの:(i)異なる120ループ、(ii)異なる150ループ、(iii)異なる160ループ、及び(iv)異なる190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを有する、方法である。該第一及び第二の投与は、少なくとも1日、2日、3日、5日、10日、15日、30日、45日、2カ月、75日、3カ月、又は少なくとも6カ月隔てることができる。ある実施態様において、該第一及び第二の投与は、1週間〜9カ月、3週間〜8カ月、6週間〜12週間、4週間〜6カ月、5週間〜5カ月、6週間〜4カ月、7週間〜4カ月、8週間〜4カ月、8週間〜3カ月、3カ月〜6カ月、3カ月〜9カ月、又は6カ月〜9カ月隔てることができる。ある実施態様において、追加免疫接種は、2回目の接種の後、6〜12カ月の間隔で、対象に投与することができる。ある実施態様において、追加免疫接種は、2回目の接種の後、1週間〜9カ月、3週間〜8カ月、6週間〜12週間、4週間〜6カ月、5週間〜5カ月、6週間〜4カ月、7週間〜4カ月、8週間〜4カ月、8週間〜3カ月、3カ月〜6カ月、3カ月〜9カ月、又は6カ月〜9カ月の間隔で、対象に投与することができる。ある実施態様において、追加免疫接種は、第三のキメラHAポリペプチド、そのようなポリペプチドをコードする第三の核酸、そのようなポリペプチドを含有するか、それを発現するか、もしくはその両方であるかのいずれかの第三のベクター、又は本明細書に記載される細胞を含み、ここで、該第一、第二、及び第三のキメラHAポリペプチドは、同じステムドメインを有するエクトドメインを含むが、以下のもの:(i)異なる120ループ、(ii)異なる150ループ、(iii)異なる160ループ、及び(iv)異なる190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全てのいずれかを有する。
別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、インフルエンザウイルス疾患又は感染(例えば、B型インフルエンザウイルス疾患又は感染)に対して対象を免疫する方法であって、(i)第一の免疫原性組成物(ここで、該第一の免疫原性組成物は、本明細書に記載される第一のキメラHAポリペプチドを含有するか、それを発現するか、又はその両方であるかのいずれかの弱毒化生インフルエンザウイルスを含む)の該対象への第一の投与;並びに(ii)第二の免疫原性組成物(ここで、該第二の免疫原性組成物は、本明細書に記載される第二のキメラHAポリペプチド及びアジュバント(例えば、AS03又はMF59などのアジュバントについては、第5.75節を参照)を含むスプリットインフルエンザウイルスワクチンである)の該対象への第二の投与を含み、ここで、該第一及び第二のキメラHAポリペプチドは、同じステムドメインを有するエクトドメインを含むが、以下のもの:(i)異なる120ループ、(ii)異なる150ループ、(iii)異なる160ループ、及び(iv)異なる190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを有する。第一及び第二の投与は、少なくとも1日、2日、3日、5日、10日、15日、30日、45日、2カ月、75日、3カ月、又は少なくとも6カ月隔てることができる。ある実施態様において、該第一及び第二の投与は、1週間〜9カ月、3週間〜8カ月、6週間〜12週間、4週間〜6カ月、5週間〜5カ月、6週間〜4カ月、7週間〜4カ月、8週間〜4カ月、8週間〜3カ月、3カ月〜6カ月、3カ月〜9カ月、又は6カ月〜9カ月隔てることができる。ある実施態様において、追加免疫接種は、2回目の接種の後、6〜12カ月の間隔で、対象に投与することができる。ある実施態様において、追加免疫接種は、2回目の接種の後、1週間〜9カ月、3週間〜8カ月、6週間〜12週間、4週間〜6カ月、5週間〜5カ月、6週間〜4カ月、7週間〜4カ月、8週間〜4カ月、8週間〜3カ月、3カ月〜6カ月、3カ月〜9カ月、又は6カ月〜9カ月の間隔で、対象に投与することができる。ある実施態様において、追加免疫接種は、第三のキメラHAポリペプチド、そのようなポリペプチドをコードする第三の核酸、そのようなポリペプチドを含有するか、それを発現するか、もしくはその両方であるかのいずれかの第三のベクター、又は本明細書に記載される細胞を含み、ここで、該第一、第二、及び第三のキメラHAポリペプチドは、同じステムドメインを有するエクトドメインを含むが、以下のもの:(i)異なる120ループ、(ii)異なる150ループ、(iii)異なる160ループ、及び(iv)異なる190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全てのいずれかを有する。
具体的な実施態様において、本明細書に提供されるのは、インフルエンザウイルス疾患又は感染(例えば、B型インフルエンザウイルス疾患又は感染)に対して対象を免疫する方法であって:(a)第一のキメラHAポリペプチド(ここで、該第一のキメラHAポリペプチドは:(i)B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、第一の亜型のA型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);(i)B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、該第一の亜型のA型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);(iii)B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、該第一の亜型のA型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);及び(iv)B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、該第一の亜型のA型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する)を含む第一のB型インフルエンザウイルスの第一のエクトドメインを含む)をコードする核酸の第一の投与;並びに(b)第一の投与から第一の期間の後の、第二のキメラHAポリペプチド(ここで、該第二のキメラHAポリペプチドは:(i)B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、第二の亜型のA型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);(i)B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、該第二の亜型のA型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);(iii)B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、該第二の亜型のA型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);及び(iv)B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、該第二の亜型のA型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する)を含む第二のB型インフルエンザウイルスの第二のエクトドメインを含む)の該対象への第二の投与;並びに(c)第二の投与から第二の期間の後の、第三のキメラHAポリペプチド(ここで、該第三のキメラHAポリペプチドは、(i)B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、第三の亜型のA型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);(i)B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、該第三の亜型のA型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);(iii)B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、該第三の亜型のA型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);及び(iv)B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、該第三の亜型のA型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する)を含む第三のB型インフルエンザウイルスの第三のエクトドメインを含む)を含む該対象への追加免疫接種を含む、方法である。具体的な実施態様において、該第一、第二、及び第三のエクトドメインは、同じステムドメインを含む。特定の実施態様において、該ステムドメインは、インフルエンザB/山形/16/88のステムドメインである。具体的な実施態様において、該第一、第二、及び第三の亜型は、互いに異なっている。具体的な実施態様において、第一の亜型はH13亜型であり、第二の亜型はH5亜型であり、第三の亜型はH8亜型である。いくつかの実施態様において、該第一、第二、及び第三の亜型は異なっており、該亜型は、H5、H8、H11、H12、及びH13から選択される。具体的な実施態様において、第一のキメラHAポリペプチドは、図36のキメラHAの120ループ、150ループ、160ループ、及び190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、第二のキメラHAポリペプチドは、図30のキメラHAの120ループ、150ループ、160ループ、及び190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、第三のキメラHAポリペプチドは、図32のキメラHAの120ループ、150ループ、160ループ、及び190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、該第一の投与の後の第一の期間は、1週間〜9カ月、3週間〜8カ月、6週間〜12週間、4週間〜6カ月、5週間〜5カ月、6週間〜4カ月、7週間〜4カ月、8週間〜4カ月、8週間〜3カ月、3カ月〜6カ月、3カ月〜9カ月、又は6カ月〜9カ月である。具体的な実施態様において、該第二の投与の後の第二の期間は、1週間〜9カ月、3週間〜8カ月、6週間〜12週間、4週間〜6カ月、5週間〜5カ月、6週間〜4カ月、7週間〜4カ月、8週間〜4カ月、8週間〜3カ月、3カ月〜6カ月、3カ月〜9カ月、又は6カ月〜9カ月である。
具体的な実施態様において、インフルエンザウイルス疾患又は感染(例えば、B型インフルエンザウイルス疾患又は感染)に対して対象を免疫する方法であって:(a)第一のキメラHAポリペプチド(ここで、該第一のキメラHAポリペプチドは:(i)B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、H13亜型のA型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);(i)B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、第一の亜型のA型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);(iii)B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、第一の亜型のA型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);及び(iv)B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、第一の亜型のA型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する)を含む第一のB型インフルエンザウイルスの第一のエクトドメインを含む)を含む第一の免疫原性組成物の第一の投与;並びに(b)第一の投与から第一の期間後の、第二のキメラHAポリペプチド(ここで、該第二のキメラHAポリペプチドは、以下のもの:(i)B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、第二の亜型のA型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);(i)B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、該第二の亜型のA型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);(iii)B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、該第二の亜型のA型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);及び(iv)B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、第二の亜型のA型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する)を含む第二のB型インフルエンザウイルスの第二のエクトドメインを含む)を含む第二の免疫原性組成物の該対象への第二の投与;並びに(c)第二の投与から第二の期間の後の、第三のキメラHAポリペプチド(ここで、該第三のキメラHAポリペプチドは、(i)B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、第三の亜型のA型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);(i)B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、該第三の亜型のA型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);(iii)B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、該第三の亜型のA型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);及び(iv)B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、該第三の亜型のA型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する)を含む第三のB型インフルエンザウイルスの第三のエクトドメインを含む)を含む第三の免疫原性組成物の該対象への投与を含む、方法である。具体的な実施態様において、該第一、第二、及び第三のエクトドメインは、同じステムドメインを含む。特定の実施態様において、該ステムドメインは、インフルエンザB/山形/16/88のステムドメインである。具体的な実施態様において、該第一、第二、及び第三の亜型は、互いに異なっている。具体的な実施態様において、第一の亜型はH13亜型であり、第二の亜型はH5亜型であり、第三の亜型はH8亜型である。いくつかの実施態様において、該第一、第二、及び第三の亜型は異なっており、該亜型は、H5、H8、H11、H12、及びH13から選択される。具体的な実施態様において、該第一のキメラHAポリペプチドは、図36のキメラHAの120ループ、150ループ、160ループ、及び190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、該第二のキメラHAポリペプチドは、図30のキメラHAの120ループ、150ループ、160ループ、及び190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、該第三のキメラHAポリペプチドは、図32のキメラHAの120ループ、150ループ、160ループ、及び190ヘリックスを含む。具体的な実施態様において、第一、第二、もしくは第三のキメラHAポリペプチドのいずれか、又は該第一、第二、及び第三のキメラHAポリペプチドのうちの2つもしくは3つを、タンパク質として、インフルエンザウイルスもしくは他のベクターに入れて、又は核酸配列として、対象に投与することができる。具体的な実施態様において、該第一の投与の後の第一の期間は、1週間〜9カ月、3週間〜8カ月、6週間〜12週間、4週間〜6カ月、5週間〜5カ月、6週間〜4カ月、7週間〜4カ月、8週間〜4カ月、8週間〜3カ月、3カ月〜6カ月、3カ月〜9カ月、又は6カ月〜9カ月である。具体的な実施態様において、該第二の投与の後の第二の期間は、1週間〜9カ月、3週間〜8カ月、6週間〜12週間、4週間〜6カ月、5週間〜5カ月、6週間〜4カ月、7週間〜4カ月、8週間〜4カ月、8週間〜3カ月、3カ月〜6カ月、3カ月〜9カ月、又は6カ月〜9カ月である。
いくつかの実施態様において、本明細書に記載される活性化合物又は組成物によって誘導される免疫応答は、B型インフルエンザウイルスの一方又は両方の系統によって引き起こされるインフルエンザウイルス感染を予防及び/又は治療するのに有効である。ある実施態様において、本明細書に記載される活性化合物又は組成物によって誘導される免疫応答は、B型インフルエンザウイルスの同じ系統内の1以上の株によって引き起こされるインフルエンザウイルス感染を予防及び/又は治療するのに有効である。具体的な実施態様において、本明細書に記載される活性化合物又は組成物によって誘導される免疫応答は、B型インフルエンザウイルスHAのステムドメインに対する抗体を誘導する。具体的な実施態様において、本明細書に記載される活性化合物又は組成物によって誘導される免疫応答は、B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメイン及びステムドメイン中のサブドミナントエピトープに対する抗体を誘導する。
いくつかの実施態様において、本明細書に記載される活性化合物(例えば、本明細書に記載されるキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチド、そのようなポリペプチドをコードする核酸、そのようなポリペプチドを含有するか、それを発現するか、もしくはその両方であるかのいずれかのベクター(例えば、ウイルスベクター)、本明細書に記載される細胞)又は組成物によって誘導される免疫応答は、インフルエンザウイルス疾患/感染に起因する症状を軽減するのに有効である。インフルエンザウイルス疾患/感染の症状としては、体の痛み(特に、関節及び咽喉)、発熱、吐き気、頭痛、ひりひり痛む目、疲労、咽喉炎、赤くなった目又は皮膚、並びに腹痛が挙げられるが、これらに限定されない。
いくつかの実施態様において、本明細書に記載される活性化合物(例えば、本明細書に記載されるキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチド、そのようなポリペプチドをコードする核酸、そのようなポリペプチドを含有するか、それを発現するか、もしくはその両方であるかのいずれかのベクター(例えば、ウイルスベクター)、本明細書に記載される細胞)又は組成物によって誘導される免疫応答は、インフルエンザウイルス疾患/感染に罹患している対象の入院を減少させるのに有効である。いくつかの実施態様において、本明細書に記載される活性化合物又は組成物によって誘導される免疫応答は、インフルエンザウイルス疾患/感染に罹患している対象の入院期間を短縮するのに有効である。
別の態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に記載される活性化合物(例えば、本明細書に記載されるキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチド、そのようなポリペプチドをコードする核酸、そのようなポリペプチドを含有するか、それを発現するか、もしくはその両方であるかのいずれかのベクター(例えば、ウイルスベクター)、本明細書に記載される細胞)又は組成物を利用して、対象のインフルエンザウイルス感染を予防及び/又は治療する方法である。一実施態様において、対象のインフルエンザウイルス感染を予防又は治療する方法は、それを必要としている対象に、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチド、そのようなポリペプチドをコードする核酸、そのようなポリペプチドを含有するか、それを発現するか、もしくはその両方であるかのいずれかのベクター、又は前述のもののうちのいずれか1つの組成物を投与することを含む。具体的な実施態様において、対象のインフルエンザウイルス感染を予防又は治療する方法は、それを必要としている対象に、サブユニットワクチン、生インフルエンザウイルスワクチン、不活化インフルエンザウイルスワクチン、スプリットウイルスワクチン、ウイルス様粒子ワクチン、又はビロソームを投与することを含む。
別の態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に記載されるキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチド、そのようなポリペプチドをコードする核酸、そのようなポリペプチドを含有するか、それを発現するか、もしくはその両方であるかのいずれかのベクター、又は本明細書に記載される細胞を利用して、対象のインフルエンザウイルス疾患を予防及び/又は治療する方法である。具体的な実施態様において、対象のインフルエンザウイルス疾患を予防又は治療する方法は、それを必要としている対象に、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチド又はその免疫原性組成物の有効量を投与することを含む。別の実施態様において、対象のインフルエンザウイルス疾患を予防又は治療する方法は、それを必要としている対象に、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチド又はその免疫原性組成物をコードする核酸の有効量を投与することを含む。別の実施態様において、対象のインフルエンザウイルス疾患を予防又は治療する方法は、それを必要としている対象に、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドを含有するか、それを発現するか、もしくはその両方であるかのいずれかのウイルスベクター、又はその免疫原性組成物の有効量を投与することを含む。
具体的な実施態様において、対象のインフルエンザウイルス疾患を予防又は治療する方法は、それを必要としている対象に、本明細書に記載されるサブユニットワクチンを投与することを含む。別の実施態様において、対象のインフルエンザウイルス疾患を予防又は治療する方法は、それを必要としている対象に、本明細書に記載される生インフルエンザウイルスワクチンを投与することを含む。特定の実施態様において、該生インフルエンザウイルスワクチンは、弱毒化ウイルスを含む。別の実施態様において、対象のインフルエンザウイルス疾患を予防又は治療する方法は、それを必要としている対象に、本明細書に記載される不活化インフルエンザウイルスワクチンを投与することを含む。別の実施態様において、対象のインフルエンザウイルス疾患を予防又は治療する方法は、それを必要としている対象に、本明細書に記載されるスプリットウイルスワクチンを投与することを含む。別の実施態様において、インフルエンザウイルス疾患を予防又は治療する方法は、それを必要としている対象に、本明細書に記載されるウイルス様粒子ワクチンを投与することを含む。別の実施態様において、対象のインフルエンザウイルス疾患を予防又は治療する方法は、それを必要としている対象に、本明細書に記載されるビロソームを投与することを含む。
別の態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に記載される抗体(例えば、中和抗体)を投与することによって、対象のインフルエンザウイルス疾患を予防及び/又は治療する方法である。具体的な実施態様において、対象のインフルエンザウイルス疾患を予防又は治療する方法は、それを必要としている対象に、本明細書に記載される抗体、又はその医薬組成物の有効量を投与することを含む。特定の実施態様において、抗体は、モノクローナル抗体である。特定の実施態様において、抗体は、ヒト抗体である。特定の実施態様において、抗体は、ヒト化抗体である。
ある実施態様において、本明細書に提供される対象(例えば、ヒト又は非ヒト動物)のインフルエンザウイルス疾患又は感染を予防又は治療する方法は、当業者に公知及び本明細書に記載されるインビボ及びインビトロアッセイにより測定したとき、対象でのインフルエンザウイルスの複製の低下をもたらす。いくつかの実施態様において、インフルエンザウイルスの複製は、約1log以上、約2log以上、約3log以上、約4log以上、約5log以上、約6log以上、約7log以上、約8log以上、約9log以上、約10log以上、1〜3log、1〜5log、1〜8log、1〜9log、2〜10log、2〜5log、2〜7log、2log〜8log、2〜9log、2〜10log、3〜5log、3〜7log、3〜8log、3〜9log、4〜6log、4〜8log、4〜9log、5〜6log、5〜7log、5〜8log、5〜9log、6〜7log、6〜8log、6〜9log、7〜8log、7〜9log、又は8〜9log低下する。
(5.8.1 組合せ療法)
様々な実施態様において、本明細書に記載されるキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチド、そのようなポリペプチドをコードする核酸、そのようなポリペプチドを含有するか、それを発現するか、もしくはその両方であるかのいずれかのベクター(例えば、ウイルスベクター)、本明細書に記載される細胞、又は中和抗体は、1以上の他の療法(例えば、抗ウイルス療法、抗細菌療法、もしくは免疫調節療法)と組み合わせて対象に投与することができる。いくつかの実施態様において、本明細書に記載される医薬組成物(例えば、免疫原性組成物)は、1以上の療法と組み合わせて対象に投与することができる。1以上の他の療法は、インフルエンザウイルス疾患の治療もしくは予防に有益であることができるか、又はインフルエンザウイルス疾患と関連する症状もしくは状態を改善することができる。いくつかの実施態様において、1以上の他の療法は、鎮痛剤、解熱薬、又は呼吸を楽にするかもしくは助ける療法である。ある実施態様において、療法は、5分未満の間隔、30分未満の間隔、1時間の間隔、約1時間の間隔、約1〜約2時間の間隔、約2時間〜約3時間の間隔、約3時間〜約4時間の間隔、約4時間〜約5時間の間隔、約5時間〜約6時間の間隔、約6時間〜約7時間の間隔、約7時間〜約8時間の間隔、約8時間〜約9時間の間隔、約9時間〜約10時間の間隔、約10時間〜約11時間の間隔、約11時間〜約12時間の間隔、約12時間〜18時間の間隔、18時間〜24時間の間隔、24時間〜36時間の間隔、36時間〜48時間の間隔、48時間〜52時間の間隔、52時間〜60時間の間隔、60時間〜72時間の間隔、72時間〜84時間の間隔、84時間〜96時間の間隔、又は96時間〜120時間の間隔で投与される。具体的な実施態様において、2種以上の療法が、同じ患者診察時に投与される。
(5.8.2 患者集団)
ある実施態様において、本明細書に記載される活性化合物(例えば、本明細書に記載されるキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチド、そのようなポリペプチドをコードする核酸、そのようなポリペプチドを含有するか、それを発現するか、もしくはその両方であるかのいずれかのベクター(例えば、ウイルスベクター)、本明細書に記載される細胞)又は組成物は、未感作の対象、すなわち、インフルエンザウイルス感染に起因する疾患を有していないか、又はインフルエンザウイルス感染症に感染したことがなく、かつ現在それに感染していない対象に投与することができる。一実施態様において、本明細書に記載される活性化合物又は組成物は、インフルエンザウイルス感染を獲得する危険のある未感作の対象に投与される。一実施態様において、本明細書に記載される活性化合物又は組成物は、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドが免疫応答を誘導する特定のインフルエンザウイルスによって引き起こされる疾患を有していないか、又は該特定のインフルエンザウイルスに感染したことがなく、かつそれに感染していない対象に投与される。本明細書に記載される活性化合物又は組成物は、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドが免疫応答を誘導するインフルエンザウイルス、又は該インフルエンザウイルスの別の型、亜型、もしくは株に感染している及び/又は感染したことがある対象に投与することができる。
ある実施態様において、本明細書に記載される活性化合物(例えば、本明細書に記載されるキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチド、そのようなポリペプチドをコードする核酸、そのようなポリペプチドを含有するか、それを発現するか、もしくはその両方であるかのいずれかのベクター(例えば、ウイルスベクター)、本明細書に記載される細胞)又は組成物は、インフルエンザウイルス感染と診断された患者に投与される。いくつかの実施態様において、本明細書に記載される活性化合物又は組成物は、症状が現われるか又は症状が重くなる前に(例えば、患者が入院を必要とする前に)、インフルエンザウイルス感染患者に投与される。いくつかの実施態様において、本明細書に記載される活性化合物又は組成物は、該活性化合物又は組成物のキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドが由来したB型インフルエンザウイルスの系統又は株と異なる系統又は株のB型インフルエンザウイルスに感染しているか、又はそう診断された患者に投与される。
いくつかの実施態様において、本明細書に記載される活性化合物(例えば、本明細書に記載されるキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチド、そのようなポリペプチドをコードする核酸、そのようなポリペプチドを含有するか、それを発現するか、もしくはその両方であるかのいずれかのベクター(例えば、ウイルスベクター)、本明細書に記載される細胞)又は組成物が投与されることになる対象は動物である。ある実施態様において、動物は鳥である。ある実施態様において、動物はイヌである。ある実施態様において、動物はネコである。ある実施態様において、動物はウマである。ある実施態様において、動物はウシである。ある実施態様において、動物は、哺乳動物、例えば、ウマ、ブタ、マウス、又は霊長類、好ましくは、ヒトである。
具体的な実施態様において、本明細書に記載される活性化合物(例えば、本明細書に記載されるキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチド、そのようなポリペプチドをコードする核酸、そのようなポリペプチドを含有するか、それを発現するか、もしくはその両方であるかのいずれかのベクター(例えば、ウイルスベクター)、本明細書に記載される細胞)又は組成物が投与される対象は、ヒト乳児である。本明細書で使用されるように、「ヒト乳児」という用語は、新生児から1歳までのヒトを指す。具体的な実施態様において、本明細書に記載される活性化合物(例えば、本明細書に記載されるキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチド、そのようなポリペプチドをコードする核酸、そのようなポリペプチドを含有するか、それを発現するか、もしくはその両方であるかのいずれかのベクター(例えば、ウイルスベクター)、本明細書に記載される細胞)又は組成物が投与される対象は、ヒト小児である。本明細書で使用されるように、「ヒト小児」という用語は、1歳から18歳までのヒトを指す。具体的な実施態様において、本明細書に記載される活性化合物(例えば、本明細書に記載されるキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチド、そのようなポリペプチドをコードする核酸、そのようなポリペプチドを含有するか、それを発現するか、もしくはその両方であるかのいずれかのベクター(例えば、ウイルスベクター)、本明細書に記載される細胞)又は組成物が投与される対象は、ヒト成人である。本明細書で使用されるように、「ヒト成人」という用語は、18歳以上のヒトを指す。具体的な実施態様において、本明細書に記載される活性化合物(例えば、本明細書に記載されるキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチド、そのようなポリペプチドをコードする核酸、そのようなポリペプチドを含有するか、それを発現するか、もしくはその両方であるかのいずれかのベクター(例えば、ウイルスベクター)、本明細書に記載される細胞)又は組成物が投与される対象は、ヒト高齢者である。本明細書で使用されるように、「ヒト高齢者」という用語は、65歳以上のヒトを指す。
ある実施態様において、生インフルエンザウイルスベクターを含む免疫原性製剤は、他の生ウイルスワクチンと同時に付与されない。
(5.9 投与様式)
(5.9.1 送達経路)
本明細書に記載される活性化合物(例えば、本明細書に記載されるキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチド(例えば、そのようなポリペプチドをコードする核酸、そのようなポリペプチドを含有するか、それを発現するか、又はその両方であるかのいずれかのベクター(例えば、ウイルスベクター)、本明細書に記載される細胞)又は組成物は、種々の経路によって対象に送達することができる。これらには、鼻腔内、気管内、経口、皮内、筋肉内、腹腔内、経皮、静脈内、結膜内、及び皮下経路が含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施態様において、組成物は、局所投与用に、例えば、皮膚への塗布用に製剤化される。具体的な実施態様において、投与経路は、例えば、鼻スプレーの一部として、鼻腔内へのものである。ある実施態様において、組成物は、筋肉内投与用に製剤化される。いくつかの実施態様において、組成物は、皮下投与用に製剤化される。ある実施態様において、組成物は、注射による投与用には製剤化されない。生ウイルスワクチンのための具体的な実施態様において、ワクチンは、注射以外の経路による投与用に製剤化される。
例えば、抗原がウイルスベクター又はウイルス様粒子ベクターである場合、該ベクターが由来した骨格ウイルスの天然の感染経路から免疫原性組成物を導入することが好ましいと考えられる。或いは、ポリペプチドが由来するインフルエンザウイルスの天然の感染経路からキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドを導入することが好ましい場合がある。激しい分泌性及び細胞性免疫応答を誘導する抗原、特に、ウイルスベクターの能力を有利に使用することができる。例えば、ウイルスベクターによる気道の感染は、インフルエンザウイルスからの防御を同時に伴って、例えば、泌尿器系での強い分泌性免疫応答を誘導することができる。さらに、好ましい実施態様において、任意の好適な経路によって医薬組成物を肺に導入することが望ましい場合がある。肺投与は、例えば、吸入器又はネブライザー、及び噴霧剤として使用するためのエアロゾル化剤を含む製剤の使用によって利用することもできる。
具体的な実施態様において、サブユニットワクチンは、筋肉内投与される。別の実施態様において、生インフルエンザウイルスワクチンは、鼻腔内投与される。別の実施態様において、不活化インフルエンザウイルスワクチン、又はスプリットインフルエンザウイルスワクチンは、筋肉内投与される。別の実施態様において、ウイルス様粒子又はその組成物は、筋肉内投与される。
(5.9.2 投薬量及び投与頻度)
インフルエンザウイルス感染又はインフルエンザウイルス疾患の治療及び/又は予防において有効である活性化合物(例えば、本明細書に記載されるキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチド、そのようなポリペプチドをコードする核酸、そのようなポリペプチドを含有するか、それを発現するか、もしくはその両方であるかのいずれかのベクター(例えば、ウイルスベクター)、本明細書に記載される細胞)、又は組成物の量は疾患の性質によって決まり、標準的な臨床技術で決定することができる。
製剤で使用すべき正確な用量は、投与経路、及び感染又はそれに起因する疾患の重篤度によっても決まり、臨床医の判断及び各対象の状況に従って決定されるべきである。例えば、有効用量は、投与手段、標的部位、患者の生理的状態(年齢、体重、健康を含む)、患者がヒトであるか動物であるかということ、投与される他の医薬品、及び治療が予防的であるか治療的であるかということによって異なってもよい。通常、患者はヒトであるが、トランスジェニック哺乳動物を含む非ヒト哺乳動物を治療することもできる。治療投薬量は、安全性及び有効性を最適化するために最適に調節される。
ある実施態様において、本明細書に記載されるウイルスベクター(例えば、インフルエンザウイルス)の用量は、104プラーク形成単位(PFU)〜108PFUであり得る。ある実施態様において、(例えば、スプリットウイルスワクチン及びサブユニットワクチン中に提供される場合の)本明細書に記載されるキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドの用量は、約1μg〜150μgの範囲であり得る。ある実施態様において、VLPの用量は、約1μg〜約150μgのキメラHAポリペプチドの範囲であり得る。いくつかの実施態様において、不活化ワクチンは、約1μg〜約150μgの本明細書に記載されるキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドを含有することができるように製剤化される。
ある実施態様において、最適な投薬量範囲の特定を助けるために、インビトロアッセイが使用される。有効用量は、インビトロ又は動物モデル試験系から得られる、用量応答曲線から推定することができる。
(5.10 対象における抗体の評価)
別の態様において、本明細書に記載されるキメラHA、又は本明細書に記載されるキメラHAを含有するか、もしくはそれを発現するか、もしくはその両方であるウイルスを用いて、インフルエンザウイルス血球凝集素ポリペプチド(例えば、キメラHA)に対する対象(例えば、未感作の対象もしくは免疫/ワクチン接種された対象)又は対象の集団の抗体応答を評価することができる。具体的な実施態様において、キメラHA、又はキメラHAを含有するか、それを発現するか、もしくはその両方であるウイルスを用いて、対象又は対象の集団におけるステム特異的抗体の存在を評価することができる。
具体的な実施態様において、本明細書に記載されるキメラHA、又は本明細書に記載されるキメラHAを含むか、もしくはそれを発現するか、もしくはその両方であるウイルスで免疫/ワクチン接種された対象又は対象の集団の抗体応答を評価して、該対象又は対象の集団におけるストーク特異的抗体の種類を特定する。そのような評価は、本明細書に記載されるキメラHA、又は本明細書に記載されるキメラHAを含むか、もしくはそれを発現するか、もしくはその両方であるウイルスの投与に対する臨床応答を決定する際に重要な代用マーカー/エンドポイントの特定を可能にすることができる。そのような手法において、対象又は対象の集団由来の生体試料、例えば、血液を単離し、抗体の存在について直接試験することができるか、又は(例えば、血清を得るために)処理し、その後、抗体の存在について試験することができる。
別の具体的な実施態様において、未感作の対象(すなわち、本明細書に記載されるキメラHA、又はキメラHAを含むか、それを発現するか、もしくはその両方であるウイルスで免疫/ワクチン接種されたことがない対象)或いは未感作の対象の集団の抗体プロファイルを評価して、該対象又は対象の集団が、様々なインフルエンザウイルス株又は亜型に対する球状ヘッド特異的及び/又はステム特異的抗体を保有するかどうかを決定する。そのような評価は、該対象又は対象の集団への投与に好適である、キメラHA、又はキメラHAを含むか、それを発現するか、もしくはその両方であるウイルス、例えば、該対象又は対象の集団が感作されていない(それに対する抗体を有しない)ヘッドドメインを含むキメラHAの作製を可能にすることができる。そのような評価は、患者のための免疫付与戦略を決定することができる。
別の具体的な実施態様において、本明細書に提供されるのは、特定のインフルエンザウイルス株又は系統のステムドメインに特異的である対象における抗体の存在を評価/検出する方法であって、該対象由来の生体試料(例えば、血液、血清)を、本明細書に記載されるキメラHAとインビトロで接触させることを含み、ここで、該キメラHAが対象となる株又は系統由来のステムドメインを含む、方法である。別の具体的な実施態様において、本明細書に提供されるのは、特定のインフルエンザウイルス株又は系統のステムドメインに特異的である対象における抗体の存在を評価/検出する方法であって、該対象由来の生体試料(例えば、血液、血清)を、本明細書に記載されるキメラHAを発現/含有するウイルスとインビトロで接触させることを含み、ここで、該キメラHAが対象となる株又は系統由来のステムドメインを含む、方法である。
(5.11 生物学的アッセイ)
また本明細書に提供されるのは、キメラHA、そのようなキメラHAをコードする核酸、及びそのようなキメラHAを含有するか、それを発現するか、又はその両方であるウイルスを特徴付けるために使用することができる生物学的アッセイである。下の第6節も参照されたい。
(5.11.1 キメラインフルエンザウイルス血球凝集素ポリペプチドの活性を試験するためのアッセイ)
本明細書に開示されるベクターでキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドの発現を試験するためのアッセイは、当技術分野で公知の任意のアッセイを用いて実施することができる。例えば、ウイルスベクターへの組込みについてのアッセイは、この節又は第5.4節もしくは第5.5節に記載されているように、ウイルスを成長させること、ショ糖クッションに通す遠心分離によってウイルス粒子を精製すること、及び当技術分野で周知の方法を用いたイムノアッセイ、例えば、ウェスタンブロットによるキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチド発現についてのその後の解析を含む。血球凝集素ポリペプチドがキメラであるかどうかを判定する方法は、当業者に公知である(例えば、引用により本明細書中に完全に組み込まれる国際公開WO 2013/043729号の実施例3及び4を参照)。
一実施態様において、本明細書に開示されるキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドは、当技術分野で公知の抗体抗原相互作用についての任意のアッセイを用いて、インフルエンザウイルス血球凝集素ポリペプチド、例えば、それぞれ、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドのストーク領域に対する中和抗体に特異的に結合するその能力を試験することにより、適切なフォールディング及び機能性についてアッセイされる。そのようなアッセイで使用される中和抗体には、例えば、Ekiertらの文献、2009, Science Express, 2009年2月26日; Kashyapらの文献、2008, Proc Natl Acad Sci USA 105: 5986-5991; Suiらの文献、2009, Nature Structural and Molecular Biology, 16:265-273; Wangらの文献、2010, PLOS Pathogens 6(2): 1-9;米国特許第5,589,174号、第5,631,350号、第6,337,070号、及び第6,720,409号;国際公開WO 2007/134237号として公開された国際出願PCT/US2007/068983号;国際公開WO 2009/036157号として公開された国際出願PCT/US2008/075998号;国際公開WO 2008/028946号として公開された国際出願PCT/EP2007/059356号;及び国際公開WO 2009/079259号として公開された国際出願PCT/US2008/085876号に記載されている中和抗体が含まれる。これらの抗体には、とりわけ、CR6261、CR6325、CR6329、CR6307、CR6323、2A、D7、D8、F10、G17、H40、A66、D80、E88、E90、H98、C179(FERM BP-4517)、AI3C(FERM BP-4516)が含まれる。
別の実施態様において、本明細書に開示されるキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドは、例えば、NMR、X線結晶学的方法、又は二次構造予測法、例えば、円二色性などの、当技術分野で公知の任意の方法を用いた、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドの構造又は立体構造の決定によって、適切なフォールディングについてアッセイされる。
別の実施態様において、本明細書に開示されるキメラHAは、野生型インフルエンザHAの機能のうちの1つ、2つ、もしくはそれより多く、又は全ての保持についてアッセイされる。野生型インフルエンザHAの機能の非限定的な例としては、融合活性、受容体結合活性、出芽、及び粒子形成が挙げられる。具体的な実施態様において、本明細書に開示されるキメラHAは、融合活性についてアッセイされる。例えば、免疫蛍光アッセイ及びシュードタイプ化ウイルス様粒子アッセイなどの、当業者に公知のアッセイを利用して、本明細書に記載されるキメラインフルエンザ血球凝集素(HA)ポリペプチドの融合活性を評価することができる。ある実施態様において、本明細書に記載されるキメラHAポリペプチドの活性は、以下のアッセイ:血球凝集アッセイ、融合アッセイ、又は出芽アッセイのうちの1つ又は複数において評価される。
(5.11.2 キメラインフルエンザウイルス血球凝集素ポリペプチドを用いて作製された抗体の活性を試験するためのアッセイ)
本明細書に記載される抗体は、当業者に公知の種々の方法(例えば、ELISA、表面プラズモン共鳴ディスプレイ(BIAcore)、ウェスタンブロット、免疫蛍光、免疫染色、及び/又は微量中和アッセイ)で特徴付けることができる。そのようなアッセイは、溶液中で(例えば、Houghtenの文献、1992, Bio/Techniques 13:412 421)、ビーズ表面で(Lamの文献、1991, Nature 354:82 84)、チップ表面で(Fodorの文献、1993, Nature 364:555 556)、細菌を用いて(米国特許第5,223,409号)、胞子を用いて(米国特許第5,571,698号;第5,403,484号;及び第5,223,409号)、プラスミドを用いて(Cullらの文献、1992, Proc Natl. Acad. Sci. USA 89:1865 1869)、又はファージを用いて(Scott及びSmithの文献、1990, Science 249:386 390; Cwirlaらの文献、1990, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 87:6378 6382;及びFeliciの文献、1991, J. Mol. Biol. 222:301 310)実施することができる(これらの参考文献の各々は、引用により本明細書中に完全に組み込まれている)。
キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチド又はそのドメインに対する抗体の特異的結合及び他の抗原との交差反応性は、当技術分野で公知の任意の方法により評価することができる。特異的結合及び交差反応性を解析するために使用することができるイムノアッセイには、少し例を挙げれば、ウェスタンブロット、ラジオイムノアッセイ、ELISA(酵素結合免疫吸着アッセイ)、「サンドイッチ」イムノアッセイ、免疫沈降アッセイ、沈降反応、ゲル拡散沈降反応、免疫拡散アッセイ、凝集アッセイ、補体結合アッセイ、免疫放射線測定法、蛍光イムノアッセイ、プロテインAイムノアッセイなどの技術を用いた、競合的及び非競合的アッセイ系が含まれるが、これらに限定されない。そのようなアッセイはルーチンであり、かつ当技術分野で周知である(例えば、引用により本明細書中に完全に組み込まれる、Ausubelら編の文献、1994,分子生物学の最新プロトコル(Current Protocols in Molecular Biology)、第1巻、John Wiley & Sons社, New Yorkを参照)。
キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチド又はそのドメインに対する抗体の結合親和性及び抗体抗原相互作用の解離速度は、競合的結合アッセイによって測定することができる。競合的結合アッセイの一例は、漸増する量の非標識抗原の存在下での標識抗原(例えば、3H又は125I)と対象となる抗体とのインキュベーション、及び標識抗原に結合した抗体の検出を含むラジオイムノアッセイである。キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドに対する抗体の親和性及び結合解離速度は、スキャッチャードプロット解析によるデータから測定することができる。二次抗体との競合もラジオイムノアッセイを用いて測定することができる。この場合、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドは、漸増する量の非標識二次抗体の存在下で、標識化合物(例えば、3H又は125I)と結合させた試験抗体とともにインキュベートされる。
具体的な実施態様において、キメラHAポリペプチド又はそのドメインに対する抗体の結合親和性は、Nachbagauerらの文献、mBio. 2016 Jan-Feb; 7(1): e01996-15に記載されているアッセイを用いて決定される。
ある実施態様において、抗体結合の親和性及び速度定数は、KinExA 3000 System(Sapidyne Instruments, Boise, ID)を用いて測定される。いくつかの実施態様において、表面プラズモン共鳴(例えば、BIAcore kinetic)解析を用いて、インフルエンザウイルス血球凝集素ポリペプチドに対する抗体の結合及び解離(binding on and off)速度を決定する。具体的な実施態様において、Tanらの文献、PLoS Pathog. 2016 Apr; 12(4): e1005578に記載されているアッセイを用いて、キメラHAポリペプチドに対する抗体の結合及び解離速度を決定する。
抗体の中和活性は、当業者に公知の任意のアッセイを用いて決定することができる。本明細書に記載される抗体を、その宿主細胞受容体(すなわち、シアル酸)に対するインフルエンザウイルス、又はキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドを含む任意の他の組成物の結合を阻害するその能力について、当業者に公知の技術を用いてアッセイすることができる。具体的な実施態様において、以下の文献、Tanらの文献、PLoS Pathog. 2016 Apr; 12(4): e1005578; Picaらの文献、Proc Natl Acad Sci U S A. 2012 Feb 14; 109(7): 2573-2578;及びNachbagauerらの文献、mBio. 2016 Jan-Feb; 7(1): e01996-15のうちの1つに記載されているアッセイを用いて、抗体の中和活性を決定する。
他の実施態様において、本明細書に記載される方法で使用するのに好適な抗体は、インフルエンザウイルスの受容体結合を阻害しないが、それでもなお本明細書に記載されるアッセイで中和することが分かっている。いくつかの実施態様において、本明細書に記載される方法に従って使用するのに好適な抗体は、当技術分野で公知又は本明細書に記載のアッセイでウイルスと宿主膜との融合を低減又は阻害する。
一実施態様において、ウイルスと宿主膜との融合は、レポーターを含むインフルエンザウイルスと、ウイルスに感染することができる宿主細胞とを用いたインビトロアッセイでアッセイされる。レポーター活性が、陰性対照(例えば、対照抗体の存在下又は抗体の非存在下でのレポーター活性)と比較して阻害されるか又は低下する場合、抗体は融合を阻害する。具体的な実施態様において、Heatonらの文献、J Virol. 2013 Aug;87(15):8272-81に記載されているレポーターアッセイが使用される。
(5.11.3 抗ウイルス活性アッセイ)
本明細書に記載される抗体又はその組成物は、抗ウイルス活性についてインビトロで評価することができる。一実施態様において、抗体又はその組成物は、インフルエンザウイルスの成長に対するその効果についてインビトロで試験される。インフルエンザウイルスの成長は、当技術分野で公知又は本明細書に記載の任意の方法により(例えば、細胞培養で)評価することができる。具体的な実施態様において、細胞は、0.0005及び0.001、0.001及び0.01、0.01及び0.1、0.1及び1、もしくは1及び10というMOI、又は0.0005、0.001、0.005、0.01、0.05、0.1、0.5、1、5、もしくは10というMOIで感染させられ、補充された無血清培地とともにインキュベートされる。ウイルス力価は、血球凝集素プラーク又は本明細書に記載される任意の他のウイルスアッセイにより上清中で測定される。ウイルス力価を評価することができる細胞としては、EFK-2細胞、Vero細胞、MDCK細胞、初代ヒト臍静脈内皮細胞(HUVEC)、H292ヒト上皮細胞株、及びHeLa細胞が挙げられるが、これらに限定されない。インビトロアッセイには、当技術分野で周知又は本明細書に記載される方法を用いて、インビトロで、培養細胞におけるウイルス複製の変化(例えば、プラーク形成により測定される)、或いはウイルスタンパク質の産生(例えば、ウェスタンブロット解析により測定される)又はウイルスRNAの産生(例えば、RT-PCRもしくはノーザンブロット解析により測定される)を測定するものが含まれる。
非限定的な1つの例では、標的哺乳動物細胞株の単層を様々な量(例えば、3プラーク形成単位(pfu)又は5pfuの多重度)のウイルス(例えば、インフルエンザ)に感染させ、その後、様々な希釈の抗体(例えば、0.1μg/ml、1μg/ml、5μg/ml、又は10μg/ml)の存在下又は非存在下で培養する。感染した培養物を感染から48時間後又は72時間後に回収し、適当な標的細胞株(例えば、Vero細胞)に対する当技術分野で公知の標準的なプラークアッセイにより力価を測定する。
血球凝集アッセイの非限定的な例では、細胞を抗体と接触させ、同時に又はその後(例えば、1というMOIで)ウイルスに感染させ、ウイルス複製を可能にする条件下で(例えば、20〜24時間)ウイルスをインキュベートする。抗体は、感染の全過程で存在することが好ましい。次に、ウイルスの複製及びウイルス粒子の放出を、0.5%のニワトリ赤血球を用いた血球凝集アッセイにより決定する。例えば、Kashyapらの文献、PNAS USA 105:5986-5991を参照されたい。いくつかの実施態様において、化合物は、それが、ウイルス力価の約75%低下に相当する少なくとも2ウェルのHAだけウイルスの複製を低下させる場合、ウイルス複製の阻害剤とみなされる。具体的な実施態様において、阻害剤は、このアッセイで、ウイルス力価を50%以上、55%以上、60%以上、65%以上、70%以上、75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、又は95%以上低下させる。他の具体的な実施態様において、阻害剤は、対象において、インフルエンザウイルス力価の約1log以上、約2log以上、約3log以上、約4log以上、約5log以上、約6log以上、約7log以上、約8log以上、約9log以上、約10log以上、1〜3log、1〜5log、1〜8log、1〜9log、2〜10log、2〜5log、2〜7log、2log〜8log、2〜9log、2〜10log、3〜5log、3〜7log、3〜8log、3〜9log、4〜6log、4〜8log、4〜9log、5〜6log、5〜7log、5〜8log、5〜9log、6〜7log、6〜8log、6〜9log、7〜8log、7〜9log、又は8〜9logの低下をもたらす。インフルエンザウイルス力価のlog低下は、陰性対照と比較したもの、別の治療と比較したもの、又は抗体投与前の患者における力価と比較したものであることができる。
血球凝集アッセイの非限定的な例では、細胞を抗体と接触させ、同時に又はその後(例えば、1というMOIで)ウイルスに感染させ、ウイルス複製を可能にする条件下で(例えば、20〜24時間)ウイルスをインキュベートする。抗体は、感染の全過程で存在することが好ましい。次に、ウイルスの複製及びウイルス粒子の放出を、0.5%のニワトリ赤血球を用いた血球凝集アッセイにより決定する。例えば、Kashyapらの文献(PNAS USA 105:5986-5991)を参照されたい。いくつかの実施態様において、化合物は、それが、ウイルス力価の約75%低下に相当する少なくとも2ウェルのHAだけウイルスの複製を低下させる場合、ウイルス複製の阻害剤とみなされる。具体的な実施態様において、阻害剤は、このアッセイで、ウイルス力価を50%以上、55%以上、60%以上、65%以上、70%以上、75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、又は95%以上低下させる。他の具体的な実施態様において、阻害剤は、対象において、インフルエンザウイルス力価の約1log以上、約2log以上、約3log以上、約4log以上、約5log以上、約6log以上、約7log以上、約8log以上、約9log以上、約10log以上、1〜3log、1〜5log、1〜8log、1〜9log、2〜10log、2〜5log、2〜7log、2log〜8log、2〜9log、2〜10log、3〜5log、3〜7log、3〜8log、3〜9log、4〜6log、4〜8log、4〜9log、5〜6log、5〜7log、5〜8log、5〜9log、6〜7log、6〜8log、6〜9log、7〜8log、7〜9log、又は8〜9logの低下をもたらす。インフルエンザウイルス力価のlog低下は、陰性対照と比較したもの、別の治療と比較したもの、又は抗体投与前の患者における力価と比較したものであることができる。
(5.11.4 細胞傷害性アッセイ)
当技術分野で周知の多くのアッセイを用いて、活性化合物又はその組成物への曝露後の細胞(感染もしくは未感染)又は細胞株の生存率を評価し、それにより、該化合物又は組成物の細胞傷害性を決定することができる。例えば、細胞増殖は、ブロモデオキシウリジン(BrdU)の取込み(例えば、Hoshinoらの文献、1986, Int. J. Cancer 38, 369; Campanaらの文献、1988, J. Immunol. Meth. 107:79を参照)、(3H)チミジンの取込み(例えば、Chen, J.の文献、1996, Oncogene 13:1395-403; Jeoung, J.の文献、1995, J. Biol. Chem. 270:18367 73を参照)を測定することによるか、直接的な細胞カウントによるか、又は既知の遺伝子、例えば、癌原遺伝子(例えば、fos、myc)もしくは細胞周期マーカー(Rb、cdc2、サイクリンA、D1、D2、D3、Eなど)の転写、翻訳、もしくは活性の変化を検出することによりアッセイすることができる。そのようなタンパク質及びmRNA及び活性のレベルは、当技術分野で公知の任意の方法で測定することができる。例えば、市販の抗体を含む抗体を用いた公知の免疫診断方法、例えば、ELISA、ウェスタンブロッティング、又は免疫沈降により、タンパク質を定量することができる。当技術分野で周知かつルーチンの方法を用いて、例えば、ノーザン解析、RNアーゼ保護、又は逆転写と関連したポリメラーゼ連鎖反応を用いて、mRNAを定量することができる。細胞生存率は、トリパンブルー染色又は当技術分野で公知の他の細胞生死マーカーを用いて評価することができる。具体的な実施態様において、細胞のATPレベルを測定して、細胞生存率を決定する。
具体的な実施態様において、細胞生存率は、細胞内ATPレベルを測定する、当技術分野で標準的なアッセイ、例えば、CellTiter-Gloアッセイキット(Promega)を用いて、3日及び7日の期間で測定される。細胞ATPの低下は細胞傷害効果を示す。別の具体的な実施態様において、細胞生存率は、ニュートラルレッド取込みアッセイで測定することができる。他の実施態様において、形態変化の目視観察には、肥大、粒状度、ギザギザの縁を有する細胞、薄膜状の外観、円形化、ウェル表面からの剥離、又は他の変化が含まれ得る。こうした変化には、観察された細胞傷害性の程度に従って、T(100%毒性)、PVH(部分的毒性-非常に強い-80%)、PH(部分的毒性-強い-60%)、P(部分的毒性-40%)、Ps(部分的毒性-わずか-20%)、又は0(毒性なし-0%)という呼称が与えられる。50%細胞阻害(細胞傷害)濃度(IC50)は、これらのデータの回帰分析により決定される。
具体的な実施態様において、細胞傷害性アッセイで使用される細胞は、初代細胞及び細胞株を含む動物細胞である。いくつかの実施態様において、細胞はヒト細胞である。ある実施態様において、細胞傷害性は、以下の細胞株のうちの1つ又は複数で評価される: U937、ヒト単球細胞株;初代末梢血単核細胞(PBMC); Huh7、ヒト肝芽細胞腫細胞株; 293T、ヒト胚性腎細胞株;及びTHP-1、単球細胞。ある実施態様において、細胞傷害性は、以下の細胞株のうちの1つ又は複数で評価される: MDCK、MEF、Huh 7.5、Detroit、又はヒト気管気管支上皮(HTBE)細胞。
活性化合物又はその組成物は、動物モデルでインビボ毒性について試験することができる。例えば、活性化合物の活性を試験するために使用される、本明細書に記載される動物モデル及び/又は当技術分野で公知の他のものを用いて、これらの化合物のインビボ毒性を測定することもできる。例えば、動物に様々な濃度の活性化合物を投与する。その後、この動物を、致死率、体重減少もしくは体重増加失敗、及び/又は組織損傷を示し得る血清マーカーのレベル(例えば、全般的な組織障害の指標としてのクレアチンホスホキナーゼレベル、肝障害の可能性の指標としてのグルタミン酸シュウ酸トランスアミナーゼ又はピルビン酸トランスアミナーゼのレベル)について経時的にモニタリングする。これらのインビボアッセイは、投薬量の他に、様々な投与様式及び/又はレジメンの毒性を試験するように適合させることができる。
活性化合物の毒性及び/又は効力は、例えば、LD50(集団の50%に致死的な用量)及びED50(集団の50%で治療的に有効な用量)を決定するための、細胞培養又は実験動物における標準的な薬学的手順により決定することができる。毒性効果と治療効果の間の用量比が治療指数であり、それは、比LD50/ED50と表すことができる。大きい治療指数を示す活性化合物が好ましい。毒性のある副作用を示す活性化合物を使用してもよいが、感染していない細胞に対する潜在的な障害を最小限に抑え、それにより、副作用を低下させるために、そのような薬剤を罹患組織の部位にターゲッティングする送達系を設計するよう、注意を払うべきである。
細胞培養アッセイ及び動物実験から得られたデータは、ヒトで使用するための活性化合物の投薬量の範囲を定める際に使用することができる。そのような薬剤の投薬量は、循環濃度の範囲内にあることが好ましく、この範囲には、ほとんど又は全く毒性のないED50が含まれる。投薬量は、利用される剤形及び利用される投与経路によって、この範囲内で異なり得る。本明細書に記載される方法で使用されるどの活性化合物についても、有効用量は、最初に細胞培養アッセイから推定することができる。用量を動物モデルで定めて、循環血漿濃度範囲を得ることができ、この循環血漿濃度範囲には、細胞培養で測定されるIC50(すなわち、症状の半最大阻害を達成する試験化合物の濃度)が含まれる。そのような情報を用いて、ヒトでの有用な用量をより正確に決定することができる。血漿中のレベルは、例えば、高速液体クロマトグラフィーで測定することができる。投薬量の決定に関するさらなる情報が本明細書に提供される。
さらに、当業者に公知の任意のアッセイを用いて、例えば、ウイルス感染又はそれと関連する状態もしくは症状を測定することにより、本明細書に記載される活性化合物及び組成物の予防的及び/又は治療的有用性を評価することができる。
本明細書に記載の及び当業者に公知の細胞傷害性アッセイは、弱毒化生インフルエンザウイルスに特に有用である。
(5.11.5 インビボでの抗ウイルス活性)
活性化合物及びその組成物は、ヒトで使用する前に所望の治療的又は予防的活性についてインビボでアッセイすることが好ましい。例えば、インビボアッセイを用いて、活性化合物又はその組成物及び/又は別の療法を投与することが好ましいかどうかを決定することができる。例えば、インフルエンザウイルス疾患を予防するための活性化合物又はその組成物の使用を評価するために、動物をインフルエンザウイルスに感染させる前に組成物を投与することができる。或いは、又はさらに、動物をインフルエンザウイルスに感染させるのと同時に、活性化合物又はその組成物を動物に投与することができる。インフルエンザウイルス感染又はそれと関連する疾患を治療するための活性化合物又はその組成物の使用を評価するために、動物をインフルエンザウイルスに感染させた後に化合物又は組成物を投与することができる。具体的な実施態様において、活性化合物又はその組成物は、動物に2回以上投与される。
活性化合物及びその組成物は、限定されないが、ラット、マウス、ニワトリ、ウシ、サル、ブタ、フェレット、ヤギ、ヒツジ、イヌ、ウサギ、モルモットなどを含む動物モデル系で、抗ウイルス活性について試験することができる。具体的な実施態様において、活性化合物及びその組成物は、マウスモデル系で試験される。そのようなモデル系は広く使用されており、かつ当業者に周知である。具体的な実施態様において、活性化合物及びその組成物は、マウスモデル系で試験される。インフルエンザウイルスのための動物モデルの非限定的な例がこの節で提供される。
一般に、動物をインフルエンザウイルスに感染させ、同時に又はその後に、活性化合物もしくはその組成物、又はプラセボで処置する。或いは、動物を、活性化合物もしくはその組成物、又はプラセボで処置し、その後、インフルエンザウイルスに感染させる。これらの動物から得られる試料(例えば、血清、尿、痰、精液、唾液、血漿、又は組織試料)は、当技術分野で周知の方法、例えば、ウイルス力価の変化(例えば、プラーク形成により測定される)、ウイルスタンパク質の産生(例えば、ウェスタンブロット、ELISA、もしくはフローサイトメトリー解析により測定される)、又はウイルス核酸の産生(例えば、RT-PCRもしくはノーザンブロット解析により測定される)を測定する方法により、ウイルス複製について試験することができる。組織試料中のウイルスの定量のために、組織試料を、リン酸緩衝食塩水(PBS)中でホモジナイズし、透明になったホモジネートの希釈物を、細胞(例えば、Vero、CEF、又はMDCK細胞)の単層上へ37℃で1時間吸着させる。他のアッセイでは、組織病理学的評価、好ましくは、ウイルスが感染の標的にすることが知られている器官の評価を感染後に実施する。ウイルス特異的モノクローナル抗体を用いて、ウイルス免疫組織化学検査を実施することができる。
活性化合物もしくはその組成物が投与される感染対象におけるウイルスの力価、活性化合物もしくはその組成物が投与される感染対象の生存期間、活性化合物もしくはその組成物が投与される感染対象における免疫応答、活性化合物もしくはその組成物が投与される感染対象における症状の数、持続時間、及び/もしくは重症度、並びに/又は活性化合物もしくはその組成物が投与される感染対象における1以上の症状の開始までの時間が評価されるインビボアッセイを用いて、ウイルスの病原性に対する活性化合物又はその組成物の効果を決定することもできる。当業者に公知の技術を用いて、そのような効果を測定することができる。ある実施態様において、活性化合物又はその組成物は、未処置の対象と比べて、0.5倍、1倍、2倍、4倍、6倍、8倍、10倍、15倍、20倍、25倍、50倍、75倍、100倍、125倍、150倍、175倍、200倍、300倍、400倍、500倍、750倍、もしくは1,000倍、又はそれより大きいインフルエンザウイルスの力価の低下をもたらす。いくつかの実施態様において、活性化合物又はその組成物は、未処置の対象と比べて、約1log以上、約2log以上、約3log以上、約4log以上、約5log以上、約6log以上、約7log以上、約8log以上、約9log以上、約10log以上、1〜3log、1〜5log、1〜8log、1〜9log、2〜10log、2〜5log、2〜7log、2log〜8log、2〜9log、2〜10log、3〜5log、3〜7log、3〜8log、3〜9log、4〜6log、4〜8log、4〜9log、5〜6log、5〜7log、5〜8log、5〜9log、6〜7log、6〜8log、6〜9log、7〜8log、7〜9log、又は8〜9logのインフルエンザウイルスの力価の低下をもたらす。
インフルエンザウイルスに対する抗ウイルス剤の試験用に開発された、インフルエンザウイルス動物モデル、例えば、フェレット、マウス、モルモット、リスザル、マカク、及びニワトリが記載されている。例えば、Sidwellらの文献、Antiviral Res., 2000, 48:1-16; Lowen A.C.らの文献、PNAS., 2006, 103:9988-92;及びMcCauleyらの文献、Antiviral Res., 1995, 27:179-186及びRimmelzwannらの文献、Avian Diseases, 2003, 47:931-933を参照されたい。インフルエンザのマウスモデルについて、インフルエンザ感染マウスに投与される活性化合物の抗ウイルス活性をアッセイするために使用することができるパラメータの非限定的な例としては、肺炎関連死、血清α1酸糖タンパク増加、動物体重、血球凝集素によりアッセイされる肺ウイルス、プラークアッセイによりアッセイされる肺ウイルス、及び肺の組織病理学的変化が挙げられる。統計解析を実施して、有意性(例えば、0.05以下のP値)を計算する。
他のアッセイでは、動物モデル対象の感染後に、組織病理学的評価を行う。鼻甲介及び気管を、上皮変化及び上皮下炎症について調べることができる。肺を、細気管支上皮の変化、及び大、中、小、又は末端細気管支における細気管支周囲炎症について調べることができる。肺胞を、炎症性変化についても評価する。中細気管支は、以下のように、0〜3+のスコアで等級付けられる: 0(正常:繊毛性頂端境界及び基底偽重層核を有する中位から高い円柱状の上皮細胞により裏打ちされている;最小限の炎症); 1+(輪郭が円柱状かつ均一で増殖がわずかに増加した上皮層;繊毛がなおも多くの細胞に見られる); 2+(減弱から顕著な増殖までの範囲の上皮層における顕著な変化;破壊された細胞及び管腔境界での不規則な層輪郭); 3+(著しく破壊され、無秩序になった上皮層、内腔には壊死細胞が見られる;減弱した細気管支もあれば、反応性増殖が顕著な細気管支もある)。
気管は、以下のように、0〜2.5+のスコアで等級付けられる: 0(正常:繊毛性頂端境界、基底偽重層核を有する中位から高い円柱状の上皮細胞により裏打ちされている。頂端境界と核との間に明らかな細胞質。時折見られる扁平上皮細胞の小さな増殖巣); 1+(上皮層の限局的扁平上皮化生); 2+(上皮層の大部分の広範囲の扁平上皮化生、繊毛は限局的に明白な場合がある); 2.5+(明白な繊毛が極めて少ない広範囲の扁平上皮化生)。
ウイルス免疫組織化学は、ウイルス特異的モノクローナル抗体(例えば、NP-、N-、又はHN-特異的モノクローナル抗体)を用いて行われる。染色は、以下のように、0〜3+に等級付けられる: 0(感染細胞なし); 0.5+(ほとんど感染細胞なし); 1+(ほとんど感染細胞なし、広く離れた個々の細胞として); 1.5+(ほとんど感染細胞なし、広く離れた単体として、及び小クラスターで); 2+(通常、上皮層が裏打ちする細気管支の一部の、又は肺胞内の小さな小葉下病巣(sublobular foci)の、隣接細胞のクラスターを侵す、適度な数の感染細胞); 3+(細気管支の上皮層の大部分を侵すか、又は肺胞内の大きな小葉下病巣に広がる、多数の感染細胞)。
1つの例では、ウイルス感染の動物モデルで肺病変を誘導し、感染を引き起こす能力を、野生株ウイルス及び模擬ウイルスを用いて比較する。肺病変は、目視検査で健康である肺葉の割合として評価することができる。ペントバルビタールの静脈内投与により感染5日後に動物を安楽死させ、その肺全体を取り出す。肉眼的病変に侵された各肺葉の表面の割合を目視で見積もる。割合を平均化して、各動物の7つの肺葉についての平均値を得る。他のアッセイでは、鼻スワブを検査して、ウイルス負荷量又は力価を測定することができる。検死時に鼻スワブを採取して、感染後のウイルス負荷量を測定することができる。
一実施態様において、ウイルスを組織試料中で定量する。例えば、組織試料をリン酸緩衝食塩水(PBS)中でホモジナイズし、透明になったホモジネートの希釈物を、細胞(例えば、MDCK細胞)の単層上へ37℃で1時間吸着させる。次に、感染させた単層に、0.1%ウシ血清アルブミン(BSA)、0.01%DEAE-デキストラン、0.1%NaHCO3、及び1%寒天を含む最小必須培地の溶液を重層する。プラークを可視化することができるまで、プレートを2〜3日インキュベートする。PR8感染試料由来のウイルスの力価を測定するための組織培養感染量(TCID)アッセイを以下のように実施する。96ウェルプレート中の細胞(例えば、MDCK細胞)のコンフルエントな単層を、培地中の透明になった組織ホモジネートの対数希釈物とともにインキュベートする。接種の2〜3日後に、血球凝集アッセイ(HAアッセイ)で、各ウェルからの0.05mlのアリコートをウイルスの成長について評価する。
(5.11.5.1.1 ヒトでのアッセイ)
一実施態様において、インフルエンザウイルスの複製を調節する活性化合物又はその組成物を感染ヒト対象で評価する。この実施態様に従って、活性化合物又はその組成物をヒト対象に投与し、ウイルスの複製に対する活性化合物又は組成物の効果を、例えば、生物学的試料(例えば、血清又は血漿)中のウイルス又はウイルス核酸のレベルを解析することにより決定する。ウイルス複製を変化させる活性化合物又はその組成物は、対照で処置した対象又は対象の群におけるウイルス複製のレベルを、活性化合物又はその組成物で処置した対象又は対象の群におけるウイルス複製のレベルと比較することにより同定することができる。或いは、ウイルスの複製の変化は、活性化合物又はその組成物の投与の前後で対象又は対象の群におけるウイルス複製のレベルを比較することにより同定することができる。当業者に公知の技術を用いて、生物学的試料を得て、mRNA又はタンパク質の発現を解析することができる。
別の実施態様において、インフルエンザウイルス感染/疾患と関連する1以上の症状の重症度に対する活性化合物又はその組成物の効果を感染対象で評価する。この実施態様に従って、活性化合物もしくはその組成物又は対照をインフルエンザウイルス感染に罹患しているヒト対象に投与し、ウイルス感染の1以上の症状に対する活性化合物又は組成物の効果を決定する。1以上の症状を軽減する活性化合物又はその組成物は、対照で処置した対象を活性化合物又は組成物で処置した対象と比較することにより同定することができる。具体的な実施態様において、活性化合物(例えば、本明細書に記載されるキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチド)又はその組成物の投与は、インフルエンザウイルス疾患又は感染に起因するヒト又はヒト集団の入院期間の短縮をもたらす。別の具体的な実施態様において、活性化合物(例えば、本明細書に記載されるキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチド)又はその組成物の投与は、インフルエンザウイルス疾患又は感染を有するヒト又はヒト集団における呼吸(respiratory)/呼吸(breathing)補助の必要性を低下させる。別の具体的な実施態様において、活性化合物(例えば、本明細書に記載されるキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチド)又はその組成物の投与は、インフルエンザウイルス疾患又は感染を有するヒト又はヒト集団の罹患期間の低下をもたらす。別の具体的な実施態様において、活性化合物(例えば、本明細書に記載されるキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチド)又はその組成物の投与は、例えば、全身又は肺プレチスモグラフィーにより評価される肺容量の改善(例えば、増加)をもたらす。別の実施態様において、活性化合物又はその組成物を健康なヒト対象に投与し、ワクチンとしての効力についてモニタリングする(例えば、対象を、インフルエンザウイルス感染の症状の開始;対象に感染するインフルエンザウイルスの能力;並びに/又はインフルエンザウイルス感染と関連する1以上の症状の軽減/不在についてモニタリングする)。感染性疾患を熟知している医師に公知の技術を用いて、活性化合物又はその組成物がインフルエンザウイルス疾患と関連する1以上の症状を軽減するかどうか決定することができる。
(5.12 キット)
本明細書に提供されるのは、本明細書に記載される医薬/免疫原性組成物の1以上の成分、例えば、本明細書に提供される1以上の活性化合物を充填した1以上の容器を含む医薬パック又はキットである。医薬又は生物学的製品の製造、使用、又は販売を規制する行政機関により規定された形式での通知を、そのような容器に任意で関連付けることができ、その通知は、この機関による、ヒト投与のための製造、使用、又は販売の承認を示している。
本明細書に包含されるキットを本明細書に記載される方法に従って使用することができる。一実施態様において、キットは、本明細書に記載される活性化合物、好ましくは、1以上のキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドを1以上の容器中に含む。ある実施態様において、キットは、本明細書に記載されるワクチン、例えば、スプリットウイルスワクチン、サブユニットワクチン、不活化インフルエンザウイルスワクチン、又は生インフルエンザウイルスワクチンを含み、ここで、該ワクチンは、本明細書に記載される1以上のキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチドを含む。
(6.実施例)
(6.1 実施例1: B型インフルエンザウイルスに対する汎用ワクチン接種戦略としてのキメラ血球凝集素の設計及び組込み)
汎用ワクチン接種戦略の焦点の大半がA型インフルエンザウイルス株を標的としている一方で、B型インフルエンザウイルスは、依然として、年次ワクチンの重要な成分である。B型インフルエンザウイルス株を全般的に標的とする1つの戦略は、血球凝集素(HA)のヘッド上の主要な抗原性部位を外来のA型インフルエンザウイルス株由来の配列と置換することである。これらの抗原性ループの置換を通じて、リバースジェネティクスにより機能的ウイルスに容易に組み込まれるキメラHAが作製されている。成長解析及び表面発現を含む、キメラHA及びこれらのHAを発現するウイルスの初期インビトロ特徴解析を実施した。さらに、抗原性部位の置換を通じて、野生型HAと比較した、キメラHAを有するウイルスにおけるHIエンドポイント力価の減少が明白となり、抗原性部位が機能的に変化していることが強調された。これらのキメラウイルスは、攻撃時の動物において防御をもたらすその能力について、さらなる試験でさらに評価されるであろう。
(6.1.1 材料及び方法)
(構造的オーバーレイ:)
Pymolソフトウェアを用いて、構造的オーバーレイを実施した。
(配列アラインメント:)
BioEditソフトウェアを用いて、対応するループ/ヘリックス配列を決定するためのHAの配列アラインメントを実施した。
(プラークアッセイ:)
工程1: 2×培地をアガロースオーバーレイ用に調製し(50mLの全容量: 25mLの2×MEM、8MLのWFI水、660μLの重炭酸ナトリウム、500μLのデキストリン)、水浴中、37℃で保存した。工程2:ウイルス希釈(使用される希釈は試料及び予想力価によって決まる)を次の通りに実施した:(a)PBS/1%BSA+1%ペニシリン/ストレプトマイシンをCa2+/Mg2+と組み合わせ、450μLを希釈用の各々のチューブに添加した;(b)50μLのウイルスを第一のチューブに添加し、このチューブを混合し、その後、このチューブから50μLを次のチューブに添加し、などとした。工程3:予めプレーティングしておいた細胞を、6ウェルプレート中、1mLのPBSで洗浄した。工程4: 300μLのウイルス希釈液(工程2からのもの)を各々のウェルに;最大希釈から最小希釈まで添加して、濃度変動を避けた。工程5:吸着:細胞を(ウイルスに応じて)33℃又は37℃で1時間インキュベートし; 10〜15分毎に揺り動かした。工程6:吸着がほぼ終了したら、2%アガロースをマイクロ波中で加熱し、15mLを工程1からの培地に添加した。工程7: 1/1000希釈のTPCK(N-トシル-L-フェニルアラニルクロロメチルケトン)処理したトリプシン(1mg/mL)を工程1からの培地に添加した(得られた濃度は1ug/mLである)。工程8:アガロース/培地/トリプシン混合物を6ウェルプレート上に均等に注ぎ(2mL/ウェル)、オーバーレイを乱さないで硬化させておいた。プレートを、ウイルスに応じて、33℃で72時間又は37℃で48時間保存した。
(免疫染色:)
PBS中の4%ホルムアルデヒドを用いて、プラークアッセイを固定した。細胞をPBS/無脂肪乾燥乳溶液でブロッキングし、抗体もこの混合物中で調製した。ルシフェラーゼ遺伝子を含むA/プエルトリコ/8/34(PR8)ウイルス又はPR8ウイルスに対して惹起されたポリクローナルマウス血清を一次抗体として使用し、少なくとも2時間インキュベートした。ウェルをPBSで洗浄し、その後、二次抗体を適用した。二次抗マウスHRP抗体をPBS/無脂肪乾燥乳ブロッキング溶液中に添加し、少なくとも1時間インキュベートした。水洗浄で除去されるTrueBlue染色剤を用いて、染色を行った。
(MDCK細胞における成長曲線:)
細胞をプレーティングして、6ウェル組織培養処理プレート中にコンフルエントな単層を形成させた。特徴解析されることになるウイルスをPBS/BSA中で希釈した。ウイルス試料を細胞の各々のウェルに添加する前に、成長培地を除去し、細胞をPBSで1回洗浄した。300マイクロリットルの各々のウイルス試料をウェル毎に添加し、そのそれぞれの時点の各々のウイルスは、別々のウェルを有していた。接種材料が添加されたプレートを摂氏33度で1時間インキュベートした。各々の表記された時点(8、24、48、72時間)で、上清をウェルから除去し、保存した。タイムコースから得られた試料の中に存在するウイルスの量を力価測定するために、プラークアッセイを、各々の試料について、様々な希釈で実施した。データは、GraphPad Prismソフトウェアを用いてプロットした。
(表面染色:)
293T細胞をトランスフェクションの前日にプレーティングした。細胞に、Lipofectamine 2000を用いて、500ngの空ベクタープラスミド(pDZ)又は所望のHAコンストラクトをトランスフェクトした。1〜2日後、細胞を固定し、そのアッセイのための適切な抗体(ポリクローナル血清又はモノクローナル抗体)を用いて染色した。抗マウスAlexa488抗体を可視化用の二次抗体として使用した。染色された細胞を蛍光顕微鏡で可視化した。
(HIアッセイ:)
HIアッセイを実施する前に、抗体として使用されることになる任意の血清を、製造業者の指示に従って調製された100ユニット/mLの受容体破壊酵素(BioWhittaker, Walkersville, MD)で前処理した。この結果として、血清がHIアッセイ用の1:10希釈の出発濃度(最大時)となった。HAアッセイを試験ウイルス及び陽性対照ウイルスに対して実施し、8HAU(4つの陽性ウェル)を生じさせる希釈を決定した。この標準化ウイルスをアッセイに使用した。4つのウェルを生じさせる希釈を見出すために、最後の陽性ウェルを8で割った。これにより、希釈係数がもたらされた、すなわち、陽性の凝集を有することになる最後の希釈が128HAUである場合、8HAUを得るために、以下の計算: 128/8=16を行った。8HAUを作るために、1:16希釈を行った。新たな希釈の力価が8HAUであることを確認するために、逆力価測定を行った。
以下の対照レーンをプレートに含めた:(A)PBS+ウイルス(抗体なし)のレーン;(B)50μLのPBS(抗体なし)及びウイルスなしのレーン。プレーティングするために、50μLの抗体をカラム1に添加し、25μLのPBSを他のウェルに添加した。最初のカラムから第二のカラムへの25μL(2倍希釈の抗体)をPBSのみかつ抗体なしの最後のカラムになるまで移した。各々のウェルは、25μLの希釈液を有していた。25μLの適切なウイルス(試験ウイルス又は陽性対照ウイルスのいずれか)を他の全てのウェルに添加した。PBSを「ウイルスなし」対照用に添加した。ウイルス及び抗体を室温で30分間プレインキュベートした。PBS中の50uLの0.5%RBC(ニワトリ又はシチメンチョウ)を通常通りに血球凝集アッセイ用に添加した。プレートを4℃で30分間保持した。結果の写真はスキャナーで獲得した。
(キメラHAの作製:)
HAコンストラクトの設計は、Wangらの文献、2008, Journal of Virology, 82(6):3011-3020によって記載されている各々のループ又はヘリックスに対応する残基の決定を基にした。対応する残基は、タンパク質構造アラインメント及び配列アラインメントによって決定した。非コード領域、シグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインは、インフルエンザA/プエルトリコ/8/34ウイルスに由来した。場合により、非コード領域、シグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメインは、他のA型インフルエンザウイルスHA配列、又はビクトリア系統、山形系統、もしくは歴史的により重要な可能性のある系統のウイルス由来のB型インフルエンザHA配列に由来することになる。
キメラHAコンストラクトの作製のために、HAを合成した。或いは、HAセグメントを、以前に構築されたプラスミドに対してPCRを実施することにより、及びこれらのPCR産物(各々の産物間で少なくとも15ヌクレオチドの重複を有する)をIn-fusion(登録商標)(Clontech)クローニング反応で使用することにより作製した。HAセグメントをそのベクターに挿入するために、プラスミドpDZをSAPI制限酵素で線状化した。各々のHA断片は、pDZ線状化ベクターとの15ヌクレオチドの重複を含んでいた。この重複領域は、HAの合成の設計時に含めたか、又はこの配列をPCR時にHAの非コード領域から増幅するプライマーに付加することにより人為的に付加した。
In-fusion(登録商標)クローニング反応は、製造業者Clontechによって記載されている通りに反応バッファーを使用することにより、生成されたHA産物及び線状化されたpDZを用いて実施した。HAのPCR断片、合成されたHA、又は線状化されたpDZベクターの量は、(断片長に基づいて算出された)等しいモル比を有するように調整した。In-fusion(登録商標)反応液を、PCR機で、摂氏50度で15分間インキュベートし、その後、取り出した。得られたクローニング産物をStellar細胞内に形質転換し、アンピシリンを含むLBプレートにプレーティングした。得られたコロニーを正確なHA挿入配列の存在についてスクリーニングし、成長させ、DNAのミニ、ミディ、又はマキシプレップとして精製することができた。これにより、最終的なプラスミド産物が得られた。最終産物の濃度をNanodropの使用などの方法によって決定した。
(6.1.2 結果)
汎用ワクチン候補としての役割を果たし得るB型インフルエンザウイルスキメラHAを作製するために、インフルエンザB/山形/16/88ウイルスのB型インフルエンザウイルス球状ヘッドドメイン中の重要な抗原性部位を、H5、H8、又はH12亜型のA型インフルエンザウイルス(それぞれ、インフルエンザA/ベトナム/1203/04ウイルス(HALo)、インフルエンザA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス、及びA型インフルエンザ_マガモ_内部アラスカ_7MP0167_2007ウイルス)の球状ヘッドドメイン由来の抗原性部位に基づいて修飾した(「キメラHA」と呼ばれる)(図1)。インフルエンザB/山形/16/88ウイルスのB型インフルエンザウイルス球状ヘッドドメイン中の重要な抗原性部位が、H11亜型のA型インフルエンザウイルス(インフルエンザA/ハシビロガモ/オランダ/18/99ウイルス)の球状ヘッドドメイン由来の抗原性部位に基づいて修飾されているコンストラクトも作製した。特に、A型インフルエンザウイルスの球状ヘッドドメイン由来の抗原性部位に基づいて修飾されているB型インフルエンザウイルス球状ヘッドドメインの抗原性部位は、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスであった(120ループ、150ループ、160ループ、及び190ヘリックスの説明については、Wangらの文献、2008, Journal of Virology, 82(6):3011-3020を参照)(図2)。これらのキメラHAを発現するウイルスをレスキューした。
インフルエンザB/山形/16/88ウイルスHA球状ヘッドの150ループに関連するアミノ酸残基を、インフルエンザA/ベトナム/1203/04(HALo)ウイルス球状ヘッドドメイン由来のアミノ酸に基づいて修飾した(図3A、図3B)。特に、インフルエンザB/山形/16/88ウイルスHAの150ループのアミノ酸配列
を、インフルエンザA/ベトナム/1203/04(HALo)ウイルス球状ヘッドドメイン由来のアミノ酸配列
と置換した(図3A)。インフルエンザA/プエルトリコ/8/34ウイルス(「PR8」)を骨格として用いて(すなわち、PB2、PB1、PA、NP、NA、M、及びNSはPR8由来のものである)、このキメラHAコンストラクトを発現するウイルスをレスキューした。さらに、キメラHAコンストラクトの非コード領域、シグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールは、PR8由来のものであった。このウイルスをレスキューするのに成功し、これは、5.0×10
8プラーク形成単位(PFU)/mLのストック力価を有していた(図3C)。さらに、このウイルスは、摂氏33度で成長したMDCK細胞で成長させたとき、PR8の非コード領域、シグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テール、並びにインフルエンザB/山形/16/88ウイルス血球凝集素のエクトドメインを含むHAを発現する対照PR8ウイルスと比較して、弱毒化されなかった(図4)。B/山形/16/88のHAポリペプチド由来の150ループのアミノ酸残基がA/ベトナム/1203/04(HALo) HAポリペプチド由来のアミノ酸残基と置換されたこのウイルスは、150ループ残基がB/山形/16/88由来のままであるそのウイルス対応物と比較して、同様の成長動態を有し、かつ同様のピーク力価になるまでMDCK細胞で成長した。これにより、このウイルスについては、150ループ抗原性部位を置換することにより、その成長が損なわれないということが立証された。抗A型インフルエンザウイルスH5血清を用いる、このキメラHAポリペプチドを発現するプラスミドでトランスフェクトされた293T細胞の免疫蛍光染色により決定したとき、このキメラHAポリペプチドは、抗A型インフルエンザウイルスH5血清によって認識されるその能力を保持していた(図5)。図5では、B/山形/16/88 HAエクトドメイン中に移植されたH5 150ループエピトープが立体構造的に無傷のままであるかどうかが評価された。無傷の立体構造は、抗H5活性を有するマウスポリクローナル血清を用いて検討した。予想通り、空ベクター(pDZ)でトランスフェクトした細胞は、抗H5血清によって染色されなかった。また予想通り、抗H5血清は、トランスフェクトされたHAがB/山形/16/88エクトドメイン並びにA/プエルトリコ/8/34パッケージングシグナル(非コード領域(ヌクレオチド)、シグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメイン)を有する第二の陰性対照に結合しなかった。これは、H5領域がエクトドメイン中に存在しないので予想された。染色は、陽性対照cH5/3 HAに対する抗H5血清の場合に見られた。このコンストラクトは、H5ヘッドドメイン及びパース(H3)ストークドメインを有するHAタンパク質を発現する。この場合であれば、(ストークではなく)HAヘッドのみが染色されることになる。最後に、H5 150ループ、B/山形/16/88エクトドメイン、並びにA/プエルトリコ/8/34パッケージングシグナル(非コード領域(ヌクレオチド)、シグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメイン)を有するコンストラクトは、抗H5血清で染色されることができた。観察される染色は、cH5/3 HAで観察される染色よりも低い程度に生じた。任意の特定の理論によって束縛されるものではないが、染色の減少は、抗H5血清が、HAヘッド全体と比較して、移植された150ループしか認識しないためであり得る。また、同様のキメラHAを、インフルエンザB/山形/16/88ウイルスHAの150ループをインフルエンザA/マガモスウェーデン/24/2002ウイルス(H8)又はインフルエンザA/ハシビロガモ/オランダ/18/99ウイルス(H11)由来のアミノ酸と置換することにより構築し、ウイルスを同様の方法でレスキューした。また、同様のキメラHAを、インフルエンザB/山形/16/88ウイルスHAの150ループをA型インフルエンザ_マガモ_内部アラスカ_7MP0167_2007ウイルス(H12)由来のアミノ酸と置換することにより構築した。
さらなるキメラHAコンストラクトを、インフルエンザB/山形/16/88ウイルスHA球状ヘッドの190ヘリックスの
配列を、インフルエンザA/ベトナム/1203/04(HALo)ウイルス球状ヘッドドメイン由来のアミノ酸残基で修飾することにより作製した。特に、インフルエンザB/山形/16/88ウイルスの190ヘリックスのアミノ酸配列
配列を、インフルエンザA/ベトナム/1203/04(HALo)ウイルス球状ヘッドドメイン由来のアミノ酸配列
と置換しようとした。しかしながら、このコンストラクトを発現するウイルスは、これまでレスキューすることができなかった。したがって、保存された残基である、インフルエンザB/山形/16/88ウイルスHA球状ヘッドドメインの190ヘリックス由来のアミノ酸配列
のMアミノ酸残基を保持した。したがって、インフルエンザB/山形/16/88ウイルスHA球状ヘッドドメインの190ヘリックスの
配列をアミノ酸配列
と置換した(図6A及び図6B)。上記のように、PR8を骨格として用いて(すなわち、PB2、PB1、PA、NP、NA、M、及びNSはPR8由来のものである)、このキメラHAコンストラクトを発現するウイルスをレスキューした。さらに、このキメラHAコンストラクトの非コード領域、シグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールはPR8由来のものであった。このウイルスをレスキューするのに成功し、これは、5.3×10
8プラーク形成単位(PFU)/mLのストック力価を有していた(図6C)。
さらなるキメラHAコンストラクトを、インフルエンザB/山形/16/88ウイルスの160ループの
配列を、インフルエンザA/ベトナム/1203/04(HALo)ウイルス球状ヘッドドメイン由来のアミノ酸残基で修飾することにより作製した。特に、インフルエンザB/山形/16/88ウイルスの160ループのアミノ酸配列
配列を、アミノ酸配列
と置換した(ウイルスをレスキューするために、インフルエンザA/ベトナム/1203/04(HALo)ウイルス球状ヘッドドメイン中に存在しないN及びTアミノ酸を、インフルエンザB/山形/16/88ウイルスHA球状ヘッドドメインから保持しなければならなかった)(図7A及び図7B)。上記のように、PR8を骨格として用いて(すなわち、PB2、PB1、PA、NP、NA、M、及びNSはPR8由来のものである)、このキメラHAコンストラクトを発現するウイルスをレスキューした。さらに、このキメラHAコンストラクトの非コード領域、シグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールはPR8由来のものであった。このウイルスをレスキューするのに成功し、これは、7.3×10
8プラーク形成単位(PFU)/mLのストック力価を有していた(図7C)。
さらなるキメラHAコンストラクトを、インフルエンザB/山形/16/88ウイルス球状ヘッドドメインの120ループのアミノ酸残基を、インフルエンザA/ベトナム/1203/04(HALo)ウイルス球状ヘッドドメイン由来のアミノ酸残基で修飾することにより作製した。120ループのアミノ酸配列は、
であり、球状ヘッドの位置90〜92の(未成熟なHAの付番に対応する、すなわち、シグナル配列を含む)アミノ酸配列はTIPである(図8A)。アミノ酸置換は、インフルエンザA/ベトナム/1203/04(HALo)ウイルスの球状ヘッドドメインのアミノ酸配列に基づいて行われた。得られたキメラHAポリペプチドは、配列:
を、それぞれ、
配列(図8A及び図8B)の代わりに含み、かつ位置90〜92のTIPを含んでいた。
インフルエンザウイルスストーク及び/又はヘッドドメインに結合する交差防御性抗体に結合するこれらのキメラHAの能力を評価した。この目的のために、抗体CR9114、5A7、CR8059、CR8033、及び抗体Xを利用した。これらの抗体のまとめは、下の表2に提供されている。
試験されたキメラHAポリペプチドは、試験された抗ストーク抗体及び抗ヘッド抗体によって認識されるその能力を保持していた(図9)。トランスフェクトされた293T細胞に対して、B型インフルエンザHAヘッドドメイン又はストークドメインに結合することが知られているモノクローナル抗体を用いて、表面染色を実施した(図9)。
最後に、B型インフルエンザウイルスの抗原性ループがうまく置換されるかどうかを明らかにするために、キメラHAのHI活性を試験した。具体的には、マウス血清(図10A)又はフェレット血清(図10B)を用いて、HIアッセイを実施した。キメラHAポリペプチドは、株特異的HI活性の劇的な低下を示した。
図10Aでは、マウス血清と、インフルエンザB/山形/16/88 HAエクトドメイン並びにA/プエルトリコ/8/34 HAパッケージングシグナル(非コード領域(ヌクレオチド)、シグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメイン)を有するウイルス、又はその背景の中にあり、かつ3つのループ(150ループ、160ループ、190ヘリックス)もしくは4つのループ(120ループ、150ループ、160ループ、190ヘリックス)のいずれかがA/ベトナム/1203/04 H5 HAアミノ酸配列と置換されているウイルスのいずれかとを用いて、血球凝集阻害(HI)アッセイを実施した。4つのループのうちの3つを有するウイルスは、完全なB型インフルエンザウイルスHAエクトドメインを有するものと比較して、より低いHI力価を有していた。これは、外来のA型インフルエンザウイルスHA配列(例えば、H5由来のもの)中で交換することにより、B型インフルエンザウイルスHA中の抗原性部位が置換されてしまったか、又は最低限で取り除かれてしまったかのいずれかであることを評価するための間接的な方法である。
図10Bでは、フェレット血清と、インフルエンザB/山形/16/88 HAエクトドメイン並びにA/プエルトリコ/8/34 HAパッケージングシグナル(非コード領域(ヌクレオチド)、シグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメイン)を有するウイルス、又はその背景の中にあり、かつ3つのループ(150ループ、160ループ、190ヘリックス)もしくは4つのループ(120ループ、150ループ、160ループ、190ヘリックス)のいずれかがA/ベトナム/1203/04 H5 HAアミノ酸配列と置換されているウイルスのいずれかとを用いて血球凝集阻害(HI)アッセイを実施した。4つのループのうちの3つを有するウイルスは、完全なB型インフルエンザウイルスHAエクトドメインを有するものと比較して、より低いHI力価を有していた。これは、外来のA型インフルエンザウイルスHA配列(例えば、H5由来のもの)中で交換することにより、B型インフルエンザウイルスHA中の抗原性部位が置換されてしまったか、又は最低限で取り除かれてしまったかのいずれかであることを評価するための間接的な方法である。
キメラHAを、B型インフルエンザウイルスHAの120ループ、150ループ、160ループ、及び190ヘリックスの各々を、A型インフルエンザウイルス(例えば、H5、H8、H11、又はH12亜型のもの)由来のアミノ酸残基で修飾することにより作製することもできる(例えば、図11を参照)。或いは、120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックスを、ランダム化したアミノ酸残基又はA型インフルエンザウイルス、例えば、H11亜型のA型インフルエンザウイルス由来のアミノ酸残基で修飾することができる。
表3は、これまでにクローニングされ、発現され、A型インフルエンザウイルス骨格中にレスキューされたキメラHAコンストラクトのまとめを提供している。そのようなキメラHAコンストラクトは、B型インフルエンザウイルス骨格中にレスキューすることもできる。全てのキメラHAコンストラクトを、インフルエンザB/山形/16/88ウイルス由来のHA配列と、以下のもの:インフルエンザA/ベトナム/1203/04(HALo)(H5)ウイルス、インフルエンザA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス(H8)、インフルエンザA/ハシビロガモ/オランダ/18/99ウイルス(H11)、及び/又はA型インフルエンザ_マガモ_内部アラスカ_7MP0167_2007ウイルス(H12)のうちの1つ又は複数由来のHA配列とを用いて作製した。3ループ設計は、150ループ、160ループ、及び190ヘリックスが表示されたインフルエンザウイルスHA亜型(H5、H8、H11、又はH12)由来の対応するループで修飾されているキメラHAコンストラクトを指す。4ループ設計は、120ループ、150ループ、160ループ、及び190ヘリックスが表示されたインフルエンザウイルスHA亜型(H5、H8、H11、又はH12)由来の対応する領域で修飾されているキメラHAコンストラクトを指す。
表3。B型インフルエンザウイルスHA配列は、インフルエンザB/山形/16/88ウイルス由来のものである。A型インフルエンザウイルスH5 HA配列は、インフルエンザA/ベトナム/1203/04(HALo)ウイルス由来のものである。A型インフルエンザウイルスH8 HA配列は、インフルエンザA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス由来のものである。A型インフルエンザウイルスH11 HA配列は、インフルエンザA/ハシビロガモ/オランダ/18/99ウイルス由来のものである。A型インフルエンザウイルスH12 HA配列は、A型インフルエンザ_マガモ_内部アラスカ_7MP0167_2007ウイルス由来のものである。
結論として、キメラHAコンストラクトは、卵の中で効率的に成長するレスキューされたA型インフルエンザウイルスに取り込ませることができる。キメラHAコンストラクトは、ストークドメインとヘッドドメインの両方に保存されたエピトープを保持する。最後に、キメラHAコンストラクトは、対照HAコンストラクトと比較して、株特異的HI活性の劇的な減少を示す。
(6.2 実施例2:キメラHAの設計及び特徴解析)
この実施例は、実施例1(上の第6.1節)に記載されているのと同様の方法に従って調製されたキメラHAコンストラクトを提供し、解析する。
B型インフルエンザウイルス血球凝集素(HA)のヘッド上の主要な抗原性部位と外来のA型インフルエンザウイルス株由来の配列との置換(図27及び28)を通じて、リバースジェネティクスにより機能的ウイルスに容易に組み込まれるキメラHAが作製されている。成長解析(図37)及び表面発現(図38)を含む、キメラHA及びこれらのHAを発現するウイルスの初期インビトロ特徴解析を実施した。さらに、抗原性部位の置換を通じて、野生型HAと比較した、キメラHAを有するウイルスにおけるHIエンドポイント力価の減少が明白となり(図39)、抗原性部位が機能的に変化していることが強調された。
(6.2.1 材料及び方法)
(構造的オーバーレイ:)
Pymolソフトウェアを用いて、構造的オーバーレイを実施した。
(配列アラインメント:)
BioEditソフトウェアを用いて、対応するループ/ヘリックス配列を決定するためのHAの配列アラインメントを実施した。
(プラークアッセイ:)
工程1: 2×培地をアガロースオーバーレイ用に調製し(50mLの全容量: 25mLの2×MEM、9MLのWFI水、660μLの7.5%重炭酸ナトリウム、500μLの1%デキストラン)、水浴中、37℃で保存した。工程2:ウイルス希釈(使用される希釈は試料及び予想力価によって決まる)を次の通りに実施した:(a)PBS/0.3%BSA+1%ペニシリン/ストレプトマイシンをCa2+/Mg2+と組み合わせ、450μLを希釈のために各々のチューブに添加した;(b)50μLのウイルスを第一のチューブに添加し、このチューブを混合し、その後、このチューブから50μLを次のチューブに添加し、などとした。工程3:予めプレーティングしておいた細胞を、6ウェルプレート中、1mL PBSで洗浄した。工程4: 300μLのウイルス希釈液(工程2からのもの)を各々のウェルに;最大希釈から最小希釈まで添加して、濃度の不一致を避けた。工程5:吸着:細胞を(ウイルスに応じて)33℃又は37℃で1時間インキュベートし; 10〜15分毎に揺り動かした。工程6:吸着がほぼ終了したら、2%アガロースをマイクロ波中で加熱し、15mLを工程1からの培地に添加した。工程7: 1/1000希釈のTPCK(N-トシル-L-フェニルアラニルクロロメチルケトン)処理したトリプシン(1mg/mL)を工程1からの培地に添加した(得られた濃度は1ug/mLである)。工程8:アガロース/培地/トリプシン混合物を6ウェルプレート上に均等に注ぎ(2mL/ウェル)、オーバーレイを乱さないで硬化させておいた。プレートを、ウイルスによって、33℃で72時間又は37℃で48時間保存した。
(表面染色:)
MDCK細胞を感染の前日にプレーティングした。細胞に、表示されたウイルスを5という感染多重度(MOI)でTPCK-トリプシンなしで感染させ、摂氏33度でインキュベートした。感染から17時間後、表示された抗インフルエンザ B HA交差防御性ヒト/マウスモノクローナル抗体及び抗B型インフルエンザウイルスHAポリクローナルマウス血清を用いた免疫蛍光表面染色のために、細胞をメタノール不含4%PFAで固定した。Alexa-Fluor 488抗ヒト又は抗マウス二次抗体を使用した。Zeiss LSM 880共焦点顕微鏡を用いて、画像を取得した。
(卵における成長曲線:)
10日齢の発育鶏卵に、500プラーク形成単位/卵の野生型インフルエンザB/マレーシア/2506/04 MAウイルス又はキメラHAを発現するインフルエンザB/マレーシア/2506/04 MAウイルスを感染させた。成長曲線を3連で作成した。尿膜液を、感染から8時間後、24時間後、48時間後、及び72時間後に採取した。プラークアッセイを上記の通りにMDCK細胞に対して実施して、ウイルス力価を決定した。
(HIアッセイ:)
マウス及びフェレット血清を野生型B型インフルエンザウイルス株B/山形/16/88に対して惹起して、血球凝集阻害(HI)反応性を獲得した。HIアッセイを実施する前に、HIアッセイ用の抗体として使用することになる任意の血清を、製造業者の指示に従って調製された100ユニット/mLの受容体破壊酵素(BioWhittaker, Walkersville, MD)で前処理した。この結果として、血清がHIアッセイ用の1:10希釈の出発濃度(最大時)となった。HAアッセイを試験ウイルス及び陽性対照ウイルスに対して実施し、8HAU(4つの陽性ウェル)を生じさせる希釈を決定した。この標準化ウイルスをアッセイに使用した。4つのウェルを生じさせる希釈を見出すために、最後の陽性ウェルを8で割った。これにより、希釈係数がもたらされた、すなわち、陽性の凝集を有することになる最後の希釈が128HAUである場合、8HAUを得るために、以下の計算: 128/8=16を行った。8HAUを作るために、1:16希釈を行った。新たな希釈の力価が8HAUであることを確認するために、逆力価測定を行った。
以下の対照レーンをプレートに含めた:(A)PBS+ウイルス(抗体なし)のレーン;(B)50μLのPBS(抗体なし)及びウイルスなしのレーン。プレーティングするために、50μLの抗体をカラム1に添加し、25μLのPBSを他のウェルに添加した。最初のカラムから第二のカラムへの25μL(2倍希釈の抗体)をPBSのみかつ抗体なしの最後のカラムになるまで移した。各々のウェルは、25μLの希釈液を有していた。25μLの適切なウイルス(試験ウイルス又は陽性対照ウイルスのいずれか)を他の全てのウェルに添加した。PBSを「ウイルスなし」対照用に添加した。ウイルス及び抗体を室温で30分間プレインキュベートした。PBS中の50uLの0.5%RBC(シチメンチョウ)を通常通りに血球凝集アッセイ用に添加した。プレートを4℃で30分間保持した。結果の写真はスキャナーで獲得した。
(キメラHAの作製:)
HAコンストラクトの設計は、Wangらの文献、2008, Journal of Virology, 82(6):3011-3020によって記載されている各々のループ又はヘリックスに対応する残基の決定を基にした。対応する残基は、タンパク質構造アラインメント及び配列アラインメントによって決定した。
キメラHAコンストラクトの作製のために、HAを合成した。或いは、HAセグメントを、以前に構築されたプラスミドに対してPCRを実施することにより、及びこれらのPCR産物(各々の産物間で少なくとも15ヌクレオチドの重複を有する)をIn-fusion(登録商標)(Clontech)クローニング反応で使用することにより作製した。HAセグメントをそのベクターに挿入するために、プラスミドpDZをSAPI制限酵素で線状化した。各々のHA断片は、pDZ線状化ベクターとの15ヌクレオチドの重複を含んでいた。この重複領域は、HAの合成の設計時に含めたか、又はこの配列をPCR時にHAの非コード領域から増幅するプライマーに付加することにより人為的に付加した。
In-fusion(登録商標)クローニング反応は、製造業者Clontechによって記載されている通りに反応バッファーを使用することにより、生成されたHA産物及び線状化されたpDZを用いて実施した。HAのPCR断片、合成されたHA、又は線状化されたpDZベクターの量は、(断片長に基づいて算出された)等しいモル比を有するように調整した。In-fusion(登録商標)反応液を、PCR機で、摂氏50度で15分間インキュベートし、その後、取り出した。得られたクローニング産物をStellar細胞内に形質転換し、アンピシリンを含むLBプレートにプレーティングした。得られたコロニーを正確なHA挿入配列の存在についてスクリーニングし、成長させ、DNAのミニ、ミディ、又はマキシプレップとして精製することができた。これにより、最終的なプラスミド産物が得られた。最終産物の濃度をNanodropの使用などの方法によって決定した。
(6.2.2 結果)
汎用ワクチン候補としての役割を果たし得るB型インフルエンザウイルスキメラHAを作製するために、インフルエンザB/山形/16/88ウイルスHAのB型インフルエンザウイルス球状ヘッドドメイン中の重要な抗原性部位(120ループ、150ループ、160ループ、及び/又は190ヘリックス(120ループ、150ループ、160ループ、及び190ヘリックスの説明については、Wangらの文献、2008, Journal of Virology, 82(6):3011-3020を参照))を、H5、H8、H11、又はH13亜型のA型インフルエンザウイルス(それぞれ、インフルエンザA/ベトナム/1203/04ウイルス(HALo)(H5)、インフルエンザA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス(H8)、インフルエンザA/ハシビロガモ/オランダ/18/99ウイルス(H11))、又はA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99(H13))の球状ヘッドドメイン由来の抗原性部位に基づいて修飾した(それぞれ、mH5/B、mH8/B、mH11/B、及びmH13/BキメラHAと呼ばれる)(図27及び図28)。
インフルエンザB/マレーシア/2506/04 MAウイルス骨格中にレスキューされるmH5/BキメラHAを作製するために、インフルエンザB/山形/16/88ウイルスHA球状ヘッドの120ループ、150ループ、160ループ、及び190ヘリックスに関連するアミノ酸残基を、インフルエンザA/ベトナム/1203/04(HALo)(H5)ウイルス球状ヘッドドメイン由来のアミノ酸に基づいて修飾した(図29及び30)。特に、インフルエンザB/山形/16/88ウイルスHAの120ループ
、150ループ
、160ループ
、及び190ヘリックス
のアミノ酸配列を、それぞれ、インフルエンザA/ベトナム/1203/04(HALo)(H5)ウイルス球状ヘッドドメインのアミノ酸配列に基づくアミノ酸配列
と置換した。インフルエンザB/マレーシア/2506/04 MAウイルスを骨格として用いて(すなわち、PB2、PB1、PA、NP、NA、M、及びNSは、インフルエンザB/マレーシア/2506/04 MAウイルス由来のものである)、このキメラHAコンストラクトを発現するウイルスをレスキューした。さらに、未成熟なインフルエンザB/山形/16/88ウイルスHAの位置156のグルタミン酸(E)アミノ酸をキメラHA中のリジン(K)と置換した(すなわち、E156K突然変異)。このウイルスをレスキューするのに成功し、これは、6.95×10
8PFU/mLのストック力価を有していた。このウイルスは、摂氏33度で10日齢の発育卵(500PFU/卵の接種材料)中で成長させたとき、対照インフルエンザB/マレーシア/2506/04 MAウイルスと比較して、わずかに弱毒化された(図37A)。ピーク力価のp値は、0.0005であった。
インフルエンザB/マレーシア/2506/04 MAウイルス骨格中にレスキューされるmH8/BキメラHAを作製するために、インフルエンザB/山形/16/88ウイルスHA球状ヘッドの120ループ、150ループ、160ループ、及び190ヘリックスに関連するアミノ酸残基を、インフルエンザA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス(H8)球状ヘッドドメイン由来のアミノ酸に基づいて修飾した(図31及び32)。特に、インフルエンザB/山形/16/88ウイルスHAの120ループ
、150ループ
、160ループ
、及び190ヘリックス
のアミノ酸配列を、それぞれ、インフルエンザA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルス(H8)球状ヘッドドメインのアミノ酸配列に基づくアミノ酸配列、
と置換した。インフルエンザB/マレーシア/2506/04 MAウイルスを骨格として用いて(すなわち、PB2、PB1、PA、NP、NA、M、及びNSは、インフルエンザB/マレーシア/2506/04 MAウイルス由来のものである)、このキメラHAコンストラクトを発現するウイルスをレスキューした。さらに、未成熟なインフルエンザB/山形/16/88ウイルスHAの位置156のグルタミン酸(E)アミノ酸をキメラHA中のリジン(K)と置換した(すなわち、E156K突然変異)。このウイルスをレスキューするのに成功し、これは、1.16×10
9PFU/mLのストック力価を有していた。このウイルスは、摂氏33度で10日齢の発育卵(500PFU/卵の接種材料)中で成長させたとき、インフルエンザB/マレーシア/2506/04 MAウイルスを構成するHAを発現する対照インフルエンザB/マレーシア/2506/04 MAウイルスと比較して、わずかに弱毒化された(図37B)。ピーク力価のp値は、0.0004であった。
インフルエンザB/マレーシア/2506/04 MAウイルス骨格中にレスキューされるmH11/BキメラHAを作製するために、インフルエンザB/山形/16/88ウイルスHA球状ヘッドの120ループ、150ループ、160ループ、及び190ヘリックスに関連するアミノ酸残基を、インフルエンザA/ハシビロガモ/オランダ/18/99ウイルス(H11)球状ヘッドドメイン由来のアミノ酸に基づいて修飾した(図33及び34)。特に、インフルエンザB/山形/16/88ウイルスHAの120ループ
、150ループ
、160ループ
、及び190ヘリックス
のアミノ酸配列を、それぞれ、インフルエンザA/ハシビロガモ/オランダ/18/99ウイルス(H11)球状ヘッドドメインのアミノ酸配列に基づくアミノ酸配列
と置換した。インフルエンザB/マレーシア/2506/04 MAウイルスを骨格として用いて(すなわち、PB2、PB1、PA、NP、NA、M、及びNSは、インフルエンザB/マレーシア/2506/04 MAウイルス由来のものである;ヌクレオチド配列については、配列番号80、81、82、84、85、86、及び87を参照)、このキメラHAコンストラクトを発現するウイルスをレスキューした。さらに、未成熟なインフルエンザB/山形/16/88ウイルスHAの位置250のグリシン(G)アミノ酸をキメラHA中のグルタミン酸(E)と置換した(すなわち、G250E突然変異)。このウイルスをレスキューするのに成功し、これは、1.42×10
8PFU/mLのストック力価を有していた。このウイルスは、摂氏33度で10日齢の発育卵(500PFU/卵の接種材料)中で成長させたとき、対照インフルエンザB/マレーシア/2506/04 MAウイルスと比較して、わずかに弱毒化された(図37C)。ピーク力価のp値は、0.2310であった。
インフルエンザB/マレーシア/2506/04 MAウイルス骨格中にレスキューされるmH13/BキメラHAを作製するために、インフルエンザB/山形/16/88ウイルスHA球状ヘッドの120ループ、150ループ、160ループ、及び190ヘリックスに関連するアミノ酸残基を、インフルエンザA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99ウイルス球状ヘッドドメイン由来のアミノ酸に基づいて修飾した(図35及び36)。特に、インフルエンザB/山形/16/88ウイルスHAの120ループ
、150ループ
、160ループ
、及び190ヘリックス
のアミノ酸配列を、それぞれ、インフルエンザA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99ウイルス球状ヘッドドメインのアミノ酸配列に基づくアミノ酸配列
と置換した。インフルエンザB/マレーシア/2506/04 MAウイルスを骨格として用いて(すなわち、PB2、PB1、PA、NP、NA、M、及びNSは、インフルエンザB/マレーシア/2506/04 MAウイルス由来のものである)、このキメラHAコンストラクトを発現するウイルスをレスキューした。さらに、未成熟なインフルエンザB/山形/16/88ウイルスHAの位置156のグルタミン酸(E)アミノ酸をキメラHA中のリジン(K)と置換した(すなわち、E156K突然変異)。このウイルスをレスキューするのに成功し、これは、2.19×10
8PFU/mLのストック力価を有していた。このウイルスは、摂氏33度で10日齢の発育卵(500PFU/卵の接種材料)中で成長させたとき、対照インフルエンザB/マレーシア/2506/04 MAウイルスと比較して、わずかに弱毒化された(図37D)。ピーク力価のp値は、0.0072であった。
インフルエンザウイルスストーク及び/又はヘッドドメインに結合する交差防御性抗体に結合するこれらのキメラHAの能力を評価した。この目的のために、抗体CR9114、5A7、CR8059、CR8033、及び抗体X(IIC7と呼ばれることもある)を利用した。これらの抗体のまとめは、上の表2に提供されている。試験されたキメラHAポリペプチドは、試験された抗ストーク抗体及び抗ヘッド抗体によって認識されるその能力を保持していた(図38A〜38D)。表示されたウイルスを5という感染多重度でTPCK-トリプシンなしで感染させたMDCK細胞に対して、感染から17時間後に、B型インフルエンザHAヘッドドメイン又はストークドメインに結合することが知られているモノクローナル抗体を用いて、表面染色を実施した((図38A〜38D))。
B型インフルエンザウイルスの抗原性ループを置換するのに成功したかどうかを明らかにするために、キメラHAのHI活性を試験した。具体的には、野生型インフルエンザB/山形/16/88ウイルスに対して惹起されたマウス又はフェレット血清を用いて、HIアッセイを実施した(図39A〜39D)。キメラHAポリペプチドは、株特異的HI活性の劇的な低下を示した(図39A〜39D)。これは、外来のA型インフルエンザウイルスHA配列(例えば、H5、H8、H11、又はH13由来のもの)中で交換することにより、B型インフルエンザウイルスHA中の抗原性部位が置換されてしまったか、又は最低限で取り除かれてしまったかのいずれかであることを評価するための間接的な方法であった。
結論として、キメラHAコンストラクトは、卵の中で強力価にまで成長するレスキューされたB型インフルエンザウイルスに取り込ませることができるが、野生型ウイルスと比較して弱毒化される。キメラHAは、そのB HA免疫優性ヘッドエピトープを失うように見えたが、B HA上のサブドミナントな保存された交差防御性エピトープは保持された。
(6.3 実施例3:キメラHAを含むワクチン接種レジメン)
(キメラHAコンストラクトの作製:)
mH5/B、mH8/B、及びmH13/BキメラHAコンストラクトを、上の第6.2節に記載されている通りに作製した。mH13/BキメラHAをコードするpDZプラスミド(引用により本明細書中に完全に組み込まれる、Martinez-Sobrido L、Garcia-Sastre Aの文献、プラスミドDNAからの組換えインフルエンザウイルスの作製(Generation of Recombinant Influenza Virus from Plasmid DNA). Journal of Visualized Experiments: JoVE. 2010;(42):2057. doi:10.3791/2057を参照)をギガプレップ処理して(サービスはGenewizにより提供される)、初回免疫に使用されるDNAを調製した(下の表4を参照)。mH5/B及びmH8/BキメラHA組換えタンパク質を、引用により本明細書中に完全に組み込まれる、Margine I、Palese P、Krammer Fの文献、バキュロウイルス発現系を用いた新規H7N9インフルエンザウイルスからの機能的組換え血球凝集素及びノイラミニダーゼタンパク質の発現(Expression of Functional Recombinant Hemagglutinin and Neuraminidase Proteins from the Novel H7N9 Influenza Virus Using the Baculovirus Expression System). Journal of Visualized Experiments: JoVE. 2013;(81):51112. doi:10.3791/51112で以前に記載されている通りに、バキュロウイルス発現系を用いて合成した。
(マウスモデル及びインビボ解析:)
5匹の6〜8週齢の雌のBALB/cマウス/群(合計10の群)をこの実施例で使用した(下の表4を参照)。下の表4に示されている通りに、マウスにワクチン接種する。具体的には、マウスを:(i)エレクトロポレーションによって投与されるmH13/Bをコードする80μgのpDZプラスミド(第1群、第2群、第5群〜第7群、及び第10群);(ii)筋肉内に投与される1μgのFluzone(2006〜2007年シーズンのもの、ビクトリア系統のB型インフルエンザウイルスを含む; Sanofi Pasteur)(第3群);(iii)筋肉内に投与される1μgのFlulaval(2008〜2009年シーズンのもの、山形系統のB型インフルエンザウイルスを含む; GlaxoSmithKline)(第8群)で初回免疫するか;又は(iv)模擬初回免疫する(第4群及び第9群)。初回免疫から3週間後、第1群、第2群、第4群〜第7群、第9群、及び第10群のマウスを:(i)5μgのポリI:Cをアジュバント添加した5μgのmH5/Bタンパク質の筋肉内投与及び5μgのポリI:Cをアジュバント添加した5μgのmH5/Bタンパク質の鼻腔内投与(第1群、第5群、第6群、及び第10群);又は(ii)5μgのポリI:Cをアジュバント添加した5μgのウシ血清アルブミン(BSA)の筋肉内投与及び5μgのポリI:Cをアジュバント添加した5μgのBSAの鼻腔内投与(第2群、第4群、第7群、及び第9群)で追加免疫する。第3群及び第8群のマウスは、初回免疫から3週間後の追加免疫を受けない。初回免疫から6週間後、マウスを:(i)5μgのポリI:Cをアジュバント添加した5μgのmH8/Bタンパク質の筋肉内投与及び5μgのポリI:Cをアジュバント添加した5μgのmH8/Bタンパク質の鼻腔内投与(第1群、第5群、第6群、及び第10群);(ii)5μgのポリI:Cをアジュバント添加した5μgのBSAの筋肉内投与及び5μgのポリI:Cをアジュバント添加した5μgのBSAの鼻腔内投与(第2群、第4群、第7群、及び第9群);(iii)筋肉内投与される1μgのFluzone(第3群);又は(iv)筋肉内投与される1μgのFlulaval(第8群)で追加免疫する。4週間後(すなわち、初回免疫から10週間後)、第1群〜第4群のマウスを、インフルエンザB/マレーシア/2506/04ウイルス(ビクトリア系統)を5マウス致死用量50(「LD50」)で鼻腔内攻撃し、第1群〜第4群のマウスを、未感作のマウスと比較した体重減少(図40A)及び生存(図40B)についてモニタリングした。第1群のマウスは、死亡から完全に防御され、体重減少は最小限であった。
さらに、初回免疫から10週間後、第6群〜第9群のマウスを、インフルエンザB/フロリダ/4/06ウイルス(山形系統)を5マウスLD50で鼻腔内攻撃し、第5群及び第10群のマウスから(例えば、受動移入試験用に)末期採血する。攻撃を受けたマウスを体重減少及び生存についてモニタリングする。
表4。マウスにおけるキメラHAワクチン接種。TIV=三価インフルエンザワクチン; BSA=ウシ血清アルブミン; IM=筋肉内; IN=鼻腔内; VICは、ウイルスがB型インフルエンザウイルスビクトリア系統由来のものであることを示している; YAMは、ウイルスがB型インフルエンザウイルス山形系統由来のものであることを示している。mH5/Bは、図29及び30に記載されているmH5/BキメラHAを指す。mH8/Bは、図31及び32に記載されているmH8/BキメラHAを指す。mH13/Bは、図35及び36に記載されているmH13/BキメラHAを指す。
(7.実施態様)
本明細書に提供されるのは、以下の例示的な実施態様である:
1.以下のうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを含むB型インフルエンザウイルス由来の血球凝集素エクトドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチド:
a. B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);
b. B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);
c. B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);及び
d. B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する)。
2.以下のうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを含むB型インフルエンザウイルス由来の血球凝集素エクトドメインを含むキメラ血球凝集素(HA)ポリペプチド:
a. B型インフルエンザウイルスHAの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);
b. B型インフルエンザウイルスHAの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);
c. B型インフルエンザウイルスHAの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);及び
d. B型インフルエンザウイルスHAの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する)。
3. B型インフルエンザウイルスHAのシグナルペプチドをさらに含む、実施態様1又は2によるキメラHAポリペプチド。
4. B型インフルエンザウイルスHAの膜貫通ドメイン及び細胞質テールドメインをさらに含む、実施態様1、2、又は3によるキメラHAポリペプチド。
5. B型インフルエンザウイルスが山形系統又はビクトリア系統のものである、実施態様1〜4のいずれか1つによるキメラHAポリペプチド。
6. B型インフルエンザウイルスがインフルエンザB/山形/16/88である、実施態様1〜4のいずれか1つによるキメラHAポリペプチド。
7. A型インフルエンザウイルスが、H4、H5、H6、H7、H8、H9、H10、H11、H12、H13、H14、H15、H16、H17、又はH18のA型インフルエンザウイルスである、実施態様1〜6のいずれか1つによるキメラHAポリペプチド。
8. A型インフルエンザウイルスがH5 HA亜型である、実施態様1〜6のいずれか1つによるキメラHAポリペプチド。
9. a. B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下のアミノ酸残基
が、アミノ酸残基
と置換されており;
b. B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
が、アミノ酸残基
と置換されており;
c. B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の酸残基
が、アミノ酸残基
と置換されており;かつ/又は
d. B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
が、アミノ酸残基
と置換されている、
実施態様7によるキメラHAポリペプチド。
10.キメラHAが、以下のもの:120ループ、150ループ、160ループ、及び190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全ての外側に1つ、2つ、又はそれより多くのアミノ酸置換を含む、実施態様8又は9によるキメラHAポリペプチド。
11. H5亜型がインフルエンザA/ベトナム/1203/04(HALo)ウイルスである、実施態様8〜10のいずれか1つによるキメラHAポリペプチド。
12. A型インフルエンザウイルスがH8 HA亜型である、実施態様1〜6のいずれか1つによるキメラHAポリペプチド。
13. a. B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
が、アミノ酸残基
と置換されており;
b. B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
が、アミノ酸残基
と置換されており;
c. B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
が、アミノ酸残基
と置換されており;かつ/又は
d. B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
が、アミノ酸残基
と置換されている、
実施態様12によるキメラHAポリペプチド。
14. a. B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
が、アミノ酸残基
と置換されており;
b. B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
が、アミノ酸残基
と置換されており;
c. B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
が、アミノ酸残基
と置換されており;かつ/又は
d. B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
が、アミノ酸残基
と置換されている、
実施態様12によるキメラHAポリペプチド。
15.キメラHAが、以下のもの:120ループ、150ループ、160ループ、及び190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全ての外側に1つ、2つ、又はそれより多くのアミノ酸置換を含む、実施態様12又は13によるキメラHAポリペプチド。
16. H8亜型がインフルエンザA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルスである、実施態様12、13、又は15によるキメラHAポリペプチド。
17. A型インフルエンザウイルスがH11 HA亜型である、実施態様1〜6のいずれか1つによるキメラHAポリペプチド。
18. a. B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
が、アミノ酸残基
と置換されており;
b. B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
が、アミノ酸残基
と置換されており;
c. B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
が、アミノ酸残基
と置換されており;かつ/又は
d. B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
が、アミノ酸残基
と置換されている、
実施態様17によるキメラHAポリペプチド。
19. a. B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
が、アミノ酸残基
と置換されており;
b. B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
が、アミノ酸残基
と置換されており;
c. B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
が、アミノ酸残基
と置換されており;かつ/又は
d. B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
が、アミノ酸残基
と置換されている、
実施態様17によるキメラHAポリペプチド。
20.キメラHAが、以下のもの:120ループ、150ループ、160ループ、及び190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全ての外側に1つ、2つ、又はそれより多くのアミノ酸置換を含む、実施態様17又は18によるキメラHAポリペプチド。
21. H11亜型がインフルエンザA/ハシビロガモ/オランダ/18/99である、実施態様17、18、又は20によるキメラHAポリペプチド。
22. A型インフルエンザウイルスがH12 HA亜型である、実施態様1〜6のいずれか1つによるキメラHAポリペプチド。
23. a. B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
が、アミノ酸残基
と置換されており;
b. B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
が、アミノ酸残基
と置換されており;
c. B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
が、アミノ酸残基
と置換されており;かつ/又は
d. B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
が、アミノ酸残基
と置換されている、
実施態様22によるキメラHAポリペプチド。
24.キメラHAが、以下のもの:120ループ、150ループ、160ループ、及び190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全ての外側に1つ、2つ、又はそれより多くのアミノ酸置換を含む、実施態様22又は23によるキメラHAポリペプチド。
25. H12亜型がインフルエンザA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007である、実施態様22〜24のいずれか1つによるキメラHAポリペプチド。
26. A型インフルエンザウイルスがH13 HA亜型である、実施態様1〜6のいずれか1つによるキメラHAポリペプチド。
27. a. B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
が、アミノ酸残基
と置換されており;
b. B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
が、アミノ酸残基
と置換されており;
c. B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
が、アミノ酸残基
と置換されており;かつ/又は
d. B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
が、アミノ酸残基
と置換されている、
実施態様26によるキメラHAポリペプチド。
28.キメラHAが、以下のもの:120ループ、150ループ、160ループ、及び190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全ての外側に1つ、2つ、又はそれより多くのアミノ酸置換を含む、実施態様26又は27によるキメラHAポリペプチド。
29. H13亜型がインフルエンザA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99である、実施態様26〜28のいずれか1つによるキメラHAポリペプチド。
30. a.以下のもの
i. B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);
ii. B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);
iii. B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);及び
iv. B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);
のうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを含むB型インフルエンザウイルス由来の血球凝集素エクトドメイン、並びに
b. A型インフルエンザウイルス由来のシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメイン
を含む、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチド。
31. a.以下のもの
i. B型インフルエンザウイルスHAの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);
ii. B型インフルエンザウイルスHAの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);
iii. B型インフルエンザウイルスHAの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);及び
iv. B型インフルエンザウイルスHAの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、A型インフルエンザウイルスHAの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);
のうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを含むB型インフルエンザウイルス由来の血球凝集素エクトドメイン、並びに
b. A型インフルエンザウイルス由来のシグナルペプチド、膜貫通ドメイン、及び細胞質テールドメイン
を含む、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチド。
32. B型インフルエンザウイルスが山形系統又はビクトリア系統のものである、実施態様30又は31によるキメラHAポリペプチド。
33. B型インフルエンザウイルスがインフルエンザB/山形/16/88である、実施態様32によるキメラHAポリペプチド。
34. A型インフルエンザウイルスが、H4、H5、H6、H7、H8、H9、H10、H11、H12、H13、H14、H15、H16、H17、又はH18のA型インフルエンザウイルスである、実施態様30〜33のいずれか1つによるキメラHAポリペプチド。
35. A型インフルエンザウイルスHAがH5 HA亜型である、実施態様30〜33のいずれか1つによるキメラHAポリペプチド。
36. a. B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の120ループ中の以下のアミノ酸残基
が、アミノ酸残基
と置換されており;
b. B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
が、アミノ酸残基
と置換されており;
c. B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下の酸残基
が、アミノ酸残基
と置換されており;かつ/又は
d. B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
が、アミノ酸残基
と置換されている、
実施態様35によるキメラHAポリペプチド。
37.キメラHAが、以下のもの:120ループ、150ループ、160ループ、及び190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全ての外側に1つ、2つ、又はそれより多くのアミノ酸置換を含む、実施態様35又は36によるキメラHAポリペプチド。
38. H5亜型がインフルエンザA/ベトナム/1203/04(HALo)ウイルスである、実施態様35〜37のいずれか1つによるキメラHAポリペプチド。
39. A型インフルエンザウイルスHAがH8 HA亜型である、実施態様30〜33のいずれか1つによるキメラHAポリペプチド。
40. a. B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
が、アミノ酸残基
と置換されており;
b. B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
が、アミノ酸残基
と置換されており;
c. B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
が、アミノ酸残基
と置換されており;かつ/又は
d. B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
が、アミノ酸残基
と置換されている、
実施態様39によるキメラHAポリペプチド。
41.キメラHAが、以下のもの:120ループ、150ループ、160ループ、及び190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全ての外側に1つ、2つ、又はそれより多くのアミノ酸置換を含む、実施態様39又は40によるキメラHAポリペプチド。
42. H8亜型がインフルエンザA/マガモ/スウェーデン/24/2002ウイルスである、実施態様39〜41のいずれか1つによるキメラHAポリペプチド。
43. A型インフルエンザウイルスHAがH11 HA亜型である、実施態様30〜33のいずれか1つによるキメラHAポリペプチド。
44. a. B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
が、アミノ酸残基
と置換されており;
b. B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
が、アミノ酸残基
と置換されており;
c. B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
が、アミノ酸残基
と置換されており;かつ/又は
d. B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
が、アミノ酸残基
と置換されている、
実施態様43によるキメラHAポリペプチド。
45.キメラHAが、以下のもの:120ループ、150ループ、160ループ、及び190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全ての外側に1つ、2つ、又はそれより多くのアミノ酸置換を含む、実施態様43又は44によるキメラHAポリペプチド。
46. H11亜型がインフルエンザA/ハシビロガモ/オランダ/18/99である、実施態様43〜45のいずれか1つによるキメラHAポリペプチド。
47. A型インフルエンザウイルスHAがH12 HA亜型である、実施態様30〜33のいずれか1つによるキメラHAポリペプチド。
48. a. B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
が、アミノ酸残基
と置換されており;
b. B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
が、アミノ酸残基
と置換されており;
c. B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
が、アミノ酸残基
と置換されており;かつ/又は
d. B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
が、アミノ酸残基
と置換されている、
実施態様47によるキメラHAポリペプチド。
49.キメラHAが、以下のもの:120ループ、150ループ、160ループ、及び190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全ての外側に1つ、2つ、又はそれより多くのアミノ酸置換を含む、実施態様47又は48によるキメラHAポリペプチド。
50. H12亜型がインフルエンザA/マガモ/内部アラスカ/7MP0167/2007である、実施態様47〜49のいずれか1つによるキメラHAポリペプチド。
51. A型インフルエンザウイルスHAがH13 HA亜型である、実施態様30〜33のいずれか1つによるキメラHAポリペプチド。
52. a. B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88中の以下のアミノ酸残基
が、アミノ酸残基
と置換されており;
b. B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の150ループ中の以下のアミノ酸残基
が、アミノ酸残基
と置換されており;
c. B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の160ループ中の以下のアミノ酸残基
が、アミノ酸残基
と置換されており;かつ/又は
d. B型インフルエンザウイルスB/山形/16/88の190ヘリックス中の以下のアミノ酸残基
が、アミノ酸残基
と置換されている、
実施態様51によるキメラHAポリペプチド。
53.キメラHAが、以下のもの:120ループ、150ループ、160ループ、及び190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全ての外側に1つ、2つ、又はそれより多くのアミノ酸置換を含む、実施態様51又は52によるキメラHAポリペプチド。
54. H13亜型がインフルエンザA/ユリカモメ/スウェーデン/1/99である、実施態様51〜53のいずれか1つによるキメラHAポリペプチド。
55.配列番号21もしくは配列番号27に示されるアミノ酸配列又はシグナルペプチドを含まない配列番号21もしくは配列番号27に示されるアミノ酸配列を含む、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチド。
56.配列番号23もしくは配列番号25に示されるアミノ酸配列又はシグナルペプチドを含まない配列番号23もしくは配列番号25に示されるアミノ酸配列を含む、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチド。
57.配列番号21又は配列番号27に示されるインフルエンザウイルスHAエクトドメインのアミノ酸配列を含む、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチド。
58.配列番号23又は配列番号25に示されるインフルエンザウイルスHAエクトドメインのアミノ酸配列を含む、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチド。
59.配列番号44、配列番号46、配列番号48、もしくは配列番号50に示されるアミノ酸配列、又はシグナルペプチドを含まない配列番号44、配列番号46、配列番号48、もしくは配列番号50に示されるアミノ酸配列を含む、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチド。
60.配列番号44、配列番号46、配列番号48、又は配列番号50に示されるインフルエンザウイルスHAエクトドメインのアミノ酸配列を含む、キメラ血球凝集素(HA)ポリペプチド。
61.単離されている、実施態様1〜60のいずれか1つによるキメラHAポリペプチド。
62.実施態様1〜13、15〜18、20〜29、59、又は60のいずれか1つによるキメラHAポリペプチドをコードする核酸配列。
63.実施態様30〜55、又は57のいずれか1つによるキメラHAポリペプチドをコードする核酸配列。
64.実施態様14、18、56、又は58によるキメラHAポリペプチドをコードする核酸配列。
65.配列番号20もしくは配列番号26に示されるヌクレオチド配列を含む核酸配列、又はその相補体。
66.配列番号22もしくは配列番号24に示されるヌクレオチド配列を含む核酸配列、又はその相補体。
67.配列番号43、配列番号45、配列番号47、もしくは配列番号49に示されるヌクレオチド配列を含む核酸配列、又はその相補体。
68. B型インフルエンザウイルスの5'及び3'非コード領域を含むヌクレオチド配列をさらに含む、実施態様62又は67による核酸配列。
69.核酸配列がcDNAである、実施態様62〜68のいずれか1つによる核酸配列。
70.単離されている、実施態様62〜69のいずれか1つによる核酸配列。
71.実施態様62〜69のいずれか1つによる核酸配列を含む、発現ベクター。
72.実施態様62〜69のいずれか1つによる核酸配列を含む、ウイルスベクター。
73.実施態様62、67、又は68による核酸配列を発現するように改変されたB型インフルエンザウイルス。
74.実施態様63又は65による核酸配列を発現するように改変されたA型インフルエンザウイルス。
75.実施態様1〜13、15〜18、20〜29、59、又は60のいずれか1つによるキメラHAポリペプチドを発現するように改変されたインフルエンザウイルス。
76.インフルエンザウイルスがB型インフルエンザウイルスである、実施態様75によるインフルエンザウイルス。
77.キメラHAポリペプチドがB型インフルエンザウイルスの5'及び3'非コード領域を含むヌクレオチド配列によってコードされる、実施態様76によるインフルエンザウイルス。
78.実施態様1〜13、15〜18、20〜29、59、又は60のいずれか1つによるキメラHAポリペプチドを含む、B型インフルエンザウイルス。
79.実施態様1、2、30〜55、又は57のいずれか1つによるキメラHAポリペプチドを発現するように改変されたA型インフルエンザウイルス。
80.実施態様1、2、30〜55、又は57のいずれか1つによるキメラHAポリペプチドを含む、A型インフルエンザウイルス。
81.キメラHAポリペプチドがA型インフルエンザウイルスの5'及び3'非コード領域を含むヌクレオチド配列によってコードされる、実施態様74又は79によるインフルエンザウイルス。
82.弱毒化されている、実施態様73〜81のいずれか1つによるインフルエンザウイルス。
83.不活化されている、実施態様78又は80によるインフルエンザウイルス。
84.実施態様1〜60のいずれか1つによるキメラHAポリペプチドを含む、ウイルス様粒子。
85.実施態様1〜61のいずれか1つによるキメラHAポリペプチドを含む、サブユニットワクチン。
86.実施態様1〜61のいずれか1つによるキメラHAポリペプチドを含む、スプリットワクチン。
87.実施態様1〜61のいずれか1つによるキメラHAポリペプチドを含む、免疫原性組成物。
88.実施態様73〜83のいずれか1つによるインフルエンザウイルスを含む、免疫原性組成物。
89.実施態様84によるウイルス様粒子を含む、免疫原性組成物。
90.アジュバントを含む、実施態様87〜89のいずれか1つによる免疫原性組成物。
91.アジュバントを含む、実施態様85によるサブユニットワクチン。
92.アジュバントを含む、実施態様86によるスプリットワクチン。
93.対象でB型インフルエンザウイルスに対する免疫応答を誘導する方法であって、該対象に、実施態様87〜90のいずれか1つによる免疫原性組成物を投与することを含む、方法。
94.対象でB型インフルエンザウイルスに対する免疫応答を誘導する方法であって、該対象に、実施態様85又は91によるサブユニットワクチンを投与することを含む、方法。
95.対象でB型インフルエンザウイルスに対する免疫応答を誘導する方法であって、該対象に、実施態様86又は92によるスプリットワクチンを投与することを含む、方法。
96.対象でB型インフルエンザウイルスに対する免疫応答を誘導する方法であって、
a.該対象に、実施態様1〜61のいずれか1つによるキメラHAである第一のキメラHAを含む第一の免疫原性組成物を投与すること;及び
b.該第一の免疫原性組成物の投与から一定期間の後、該対象に、実施態様1〜61のいずれか1つによるキメラHAである第二のキメラHAを含む第二の免疫原性組成物を投与すること
を含み、
ここで、該第一及び第二のキメラHAが同じではない、
方法。
97.第一の免疫原性組成物が投与された対象でB型インフルエンザウイルスに対する免疫応答を誘導する方法であって、該対象に、実施態様1〜61のいずれか1つによるキメラHAである第二のキメラHAを含む第二の免疫原性組成物を投与することを含み、ここで、該第一の免疫原性組成物が実施態様1〜61のいずれか1つによるキメラHAである第一のキメラHAを含み、かつ該第一及び第二のキメラHAが同じではない、方法。
98.第一及び第二のキメラHAが同じステムドメインを含むが、以下のもの:(i)異なる120ループ、(ii)異なる150ループ、(iii)異なる160ループ、及び/又は(iv)異なる190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを有するB型インフルエンザウイルスのエクトドメインを含む、実施態様96又は97による方法。
99.対象に、実施態様1〜61のいずれか1つによるキメラHAである第三のキメラHAを含む、第三の免疫原性組成物を投与することをさらに含み、ここで、該第一、第二、及び第三のキメラHAが同じではない、実施態様96〜98による方法。
100.第一、第二、及び第三のキメラHAが、同じステムドメインを含むが、以下のもの:(i)異なる120ループ、(ii)異なる150ループ、(iii)異なる160ループ、及び/又は(iv)異なる190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを有するB型インフルエンザウイルスのエクトドメインを含む、実施態様99による方法。
101.第三の免疫原性組成物が、第二の免疫原性組成物の投与から1週間〜9カ月、3週間〜8カ月、6週間〜12週間、4週間〜6カ月、5週間〜5カ月、6週間〜4カ月、7週間〜4カ月、8週間〜4カ月、8週間〜3カ月、3カ月〜6カ月、3カ月〜9カ月、又は6カ月〜9カ月後に投与される、実施態様99又は100による方法。
102.第二の免疫原性組成物が、第一の免疫原性組成物の投与から1週間〜9カ月、3週間〜8カ月、6週間〜12週間、4週間〜6カ月、5週間〜5カ月、6週間〜4カ月、7週間〜4カ月、8週間〜4カ月、8週間〜3カ月、3カ月〜6カ月、3カ月〜9カ月、又は6カ月〜9カ月後に投与される、実施態様96〜101のいずれか1つによる方法。
103.対象でB型インフルエンザウイルスに対する免疫応答を誘導する方法であって:
a.第一のキメラHAポリペプチドを含む第一の免疫原性組成物の該対象への第一の投与(ここで、該第一のキメラHAポリペプチドは、以下のもの:
i. B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、第一の亜型のA型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);
ii. B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、該第一の亜型のA型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);
iii. B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、該第一の亜型のA型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);及び
iv. B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、該第一の亜型のA型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);
を含む第一のB型インフルエンザウイルスの第一のエクトドメインを含む)、並びに
b.該第一の投与から第一の期間の後の第二のキメラHAポリペプチドを含む第二の免疫原性組成物の該対象への第二の投与(ここで、該第二のキメラHAポリペプチドは、以下のもの:
i. B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、第二の亜型のA型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);
ii. B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、該第二の亜型のA型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);
iii. B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、該第二の亜型のA型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);及び
iv. B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、該第二の亜型のA型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);
を含む第二のB型インフルエンザウイルスの第二のエクトドメインを含む)、並びに
c.該第二の投与から第二の期間の後の第三のキメラHAポリペプチドを含む第三の免疫原性組成物の該対象への第三の投与(ここで、該第三のキメラHAポリペプチドは、以下のもの:
i. B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、第三の亜型のA型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);
ii. B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、該第三の亜型のA型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);
iii. B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、該第三の亜型のA型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);及び
iv. B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、該第三の亜型のA型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する)
を含む第三のB型インフルエンザウイルスの第三のエクトドメインを含む)
を含む、方法。
104.第一のキメラHAポリペプチドが該ポリペプチドをコードする核酸として対象に投与される、実施態様103による方法。
105.第一のキメラHAポリペプチドがインフルエンザウイルスの一部として対象に投与される、実施態様103による方法。
106.第一、第二、及び第三の亜型が異なっている、実施態様103〜105のいずれか1つによる方法。
107.亜型が、H4、H5、H6、H7、H8、H9、H10、H11、H12、H13、H14、H15、H16、H17、及びH18からなる群から選択される、実施態様106による方法。
108.亜型が、H5、H8、H11、H12、及びH13からなる群から選択される、実施態様106による方法。
109.第一の期間が、第一の投与から1週間〜9カ月、3週間〜8カ月、6週間〜12週間、4週間〜6カ月、5週間〜5カ月、6週間〜4カ月、7週間〜4カ月、8週間〜4カ月、8週間〜3カ月、3カ月〜6カ月、3カ月〜9カ月、又は6カ月〜9カ月後である、実施態様103〜105のいずれか1つによる方法。
110.第二の期間が、第二の投与から1週間〜9カ月、3週間〜8カ月、6週間〜12週間、4週間〜6カ月、5週間〜5カ月、6週間〜4カ月、7週間〜4カ月、8週間〜4カ月、8週間〜3カ月、3カ月〜6カ月、3カ月〜9カ月、又は6カ月〜9カ月後である、実施態様103〜105のいずれか1つによる方法。
111.対象がヒトである、実施態様93〜110のいずれか1つによる方法。
112.対象でB型インフルエンザウイルスに対する免疫応答を誘導する方法であって、該対象に、該免疫原性組成物を投与することを含む、方法での使用のための、実施態様87〜90のいずれか1つによる免疫原性組成物。
113.対象でB型インフルエンザウイルスに対する免疫応答を誘導する方法であって、該対象に、該サブユニットワクチンを投与することを含む、方法での使用のための、実施態様85又は91によるサブユニットワクチン。
114.対象でB型インフルエンザウイルスに対する免疫応答を誘導する方法であって、該対象に、該スプリットワクチンを投与することを含む、方法での使用のための、実施態様86又は92によるスプリットワクチン。
115.対象でB型インフルエンザウイルスに対する免疫応答を誘導する方法であって:
a.該対象に、該第一の免疫原性組成物(ここで、該第一の免疫原性組成物は、実施態様1〜61のいずれか1つによるキメラHAである第一のキメラHAを含む)を投与すること;及び
b.該第一の免疫原性組成物の投与から一定期間の後、該対象に、実施態様1〜61のいずれか1つによるキメラHAである第二のキメラHAを含む第二の免疫原性組成物を投与すること
を含み、
ここで、該第一及び第二のキメラHAが同じではない、
方法での使用のための第一の免疫原性組成物。
116.第一の免疫原性組成物が投与された対象でB型インフルエンザウイルスに対する免疫応答を誘導する方法であって、該対象に、該第二の免疫原性組成物を投与することを含み、ここで、該第二の免疫原性組成物が、実施態様1〜61のいずれか1つによるキメラHAである第二のキメラHAを含み、該第一の免疫原性組成物が、実施態様1〜61のいずれか1つによるキメラHAである第一のキメラHAを含み、かつ該第一及び第二のキメラHAが同じではない、方法での使用のための第二の免疫原性組成物。
117.第一及び第二のキメラHAが、同じステムドメインを含むが、以下のもの:(i)異なる120ループ、(ii)異なる150ループ、(iii)異なる160ループ、及び/又は(iv)異なる190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを有するB型インフルエンザウイルスのエクトドメインを含む、実施態様115による使用のための第一の免疫原性組成物。
118.第一及び第二のキメラHAが、同じステムドメインを含むが、以下のもの:(i)異なる120ループ、(ii)異なる150ループ、(iii)異なる160ループ、及び/又は(iv)異なる190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを有するB型インフルエンザウイルスのエクトドメインを含む、実施態様116による使用のための第二の免疫原性組成物。
119.方法が、対象に、実施態様1〜61のいずれか1つによるキメラHAである第三のキメラHAを含む第三の免疫原性組成物を投与することをさらに含み、ここで、第一、第二、及び第三のキメラHAが同じではない、実施態様115又は117による使用のための第一の免疫原性組成物。
120.方法が、対象に、実施態様1〜61のいずれか1つによるキメラHAである第三のキメラHAを含む第三の免疫原性組成物を投与することをさらに含み、ここで、第一、第二、及び第三のキメラHAが同じではない、実施態様116又は118による第二の免疫原性組成物。
121.第一、第二、及び第三のキメラHAが、同じステムドメインを含むが、以下のもの:(i)異なる120ループ、(ii)異なる150ループ、(iii)異なる160ループ、及び/又は(iv)異なる190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを有するB型インフルエンザウイルスのエクトドメインを含む、実施態様119による使用のための第一の免疫原性組成物。
122.第一、第二、及び第三のキメラHAが、同じステムドメインを含むが、以下のもの:(i)異なる120ループ、(ii)異なる150ループ、(iii)異なる160ループ、及び/又は(iv)異なる190ヘリックスのうちの1つ、2つ、3つ、又は全てを有するB型インフルエンザウイルスのエクトドメインを含む、実施態様120による使用のための第二の免疫原性組成物。
123.第三の免疫原性組成物が、第二の免疫原性組成物の投与から1週間〜9カ月、3週間〜8カ月、6週間〜12週間、4週間〜6カ月、5週間〜5カ月、6週間〜4カ月、7週間〜4カ月、8週間〜4カ月、8週間〜3カ月、3カ月〜6カ月、3カ月〜9カ月、又は6カ月〜9カ月後に投与される、実施態様119又は121による使用のための第一の免疫原性組成物。
124.第三の免疫原性組成物が、第二の免疫原性組成物の投与から1週間〜9カ月、3週間〜8カ月、6週間〜12週間、4週間〜6カ月、5週間〜5カ月、6週間〜4カ月、7週間〜4カ月、8週間〜4カ月、8週間〜3カ月、3カ月〜6カ月、3カ月〜9カ月、又は6カ月〜9カ月後に投与される、実施態様120又は122による使用のための第二の免疫原性組成物。
125.第二の免疫原性組成物が、第一の免疫原性組成物の投与から1週間〜9カ月、3週間〜8カ月、6週間〜12週間、4週間〜6カ月、5週間〜5カ月、6週間〜4カ月、7週間〜4カ月、8週間〜4カ月、8週間〜3カ月、3カ月〜6カ月、3カ月〜9カ月、又は6カ月〜9カ月後に投与される、実施態様115、117、119、又は121による使用のための第一の免疫原性組成物。
126.第二の免疫原性組成物が、第一の免疫原性組成物の投与から1週間〜9カ月、3週間〜8カ月、6週間〜12週間、4週間〜6カ月、5週間〜5カ月、6週間〜4カ月、7週間〜4カ月、8週間〜4カ月、8週間〜3カ月、3カ月〜6カ月、3カ月〜9カ月、又は6カ月〜9カ月後に投与される、実施態様116、118、120、又は122による使用のための第二の免疫原性組成物。
127.対象でB型インフルエンザウイルスに対する免疫応答を誘導する方法であって:
a.第一の免疫原性組成物の該対象への第一の投与(ここで、該第一の免疫原性組成物は、第一のキメラHAポリペプチドを含み、かつ該第一のキメラHAポリペプチドは:
i. B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、第一の亜型のA型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);
ii. B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、該第一の亜型のA型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);
iii. B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、該第一の亜型のA型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);及び
iv. B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、該第一の亜型のA型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);
を含む第一のB型インフルエンザウイルスの第一のエクトドメインを含む)、並びに
b.該第一の投与から第一の期間の後の第二のキメラHAポリペプチドを含む第二の免疫原性組成物の該対象への第二の投与(ここで、該第二のキメラHAポリペプチドは:
i. B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、第二の亜型のA型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);
ii. B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、該第二の亜型のA型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);
iii. B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、該第二の亜型のA型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);及び
iv. B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、該第二の亜型のA型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);
を含む第二のB型インフルエンザウイルスの第二のエクトドメインを含む)、並びに
c.該第二の投与から第二の期間の後の第三のキメラHAポリペプチドを含む第三の免疫原性組成物の該対象への第三の投与(ここで、該第三のキメラHAポリペプチドは:
i. B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの120ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、第三の亜型のA型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);
ii. B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの150ループ中の2、3、4、5、6、7、8、9個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、該第三の亜型のA型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);
iii. B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの160ループ中の2、3、4、5個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、該第三の亜型のA型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);及び
iv. B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドドメインの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸置換(ここで、該アミノ酸置換は、該B型インフルエンザウイルスHAの球状ヘッドの190ヘリックス中の2、3、4、5、6、7、8個、又はそれより多くのアミノ酸残基を、該第三の亜型のA型インフルエンザウイルスHAの球状ドメインの対応する領域に見られるアミノ酸残基と置換する);
を含む第三のB型インフルエンザウイルスの第三のエクトドメインを含む)
を含む、方法での使用のための第一の免疫原性組成物。
128.第一のキメラHAポリペプチドが該ポリペプチドをコードする核酸として対象に投与される、実施態様127による使用のための第一の免疫原性組成物。
129.第一のキメラHAポリペプチドがインフルエンザウイルスの一部として対象に投与される、実施態様127による使用のための第一の免疫原性組成物。
130.第一、第二、及び第三の亜型が異なっている、実施態様127〜129のいずれか1つによる使用のための第一の免疫原性組成物。
131.亜型が、H4、H5、H6、H7、H8、H9、H10、H11、H12、H13、H14、H15、H16、H17、及びH18からなる群から選択される、実施態様130による使用のための第一の免疫原性組成物。
132.亜型が、H5、H8、H11、H12、及びH13からなる群から選択される、実施態様130による使用のための第一の免疫原性組成物。
133.第一の期間が、第一の投与から1週間〜9カ月、3週間〜8カ月、6週間〜12週間、4週間〜6カ月、5週間〜5カ月、6週間〜4カ月、7週間〜4カ月、8週間〜4カ月、8週間〜3カ月、3カ月〜6カ月、3カ月〜9カ月、又は6カ月〜9カ月後である、実施態様127〜132のいずれか1つによる使用のための第一の免疫原性組成物。
134.第二の期間が、第二の投与から1週間〜9カ月、3週間〜8カ月、6週間〜12週間、4週間〜6カ月、5週間〜5カ月、6週間〜4カ月、7週間〜4カ月、8週間〜4カ月、8週間〜3カ月、3カ月〜6カ月、3カ月〜9カ月、又は6カ月〜9カ月後である、実施態様127〜133のいずれか1つによる使用のための第一の免疫原性組成物。
135.対象がヒトである、実施態様112又は115〜134のいずれか1つによる使用のための免疫原性組成物、又は113もしくは114による使用のためのワクチン。
(8.等価物)
本明細書で引用されている全ての刊行物、特許、及び特許出願は、各々の個々の刊行物又は特許出願が引用により組み込まれることが具体的にかつ個別に示されているかのように、引用により本明細書中に組み込まれている。
上述の発明は理解を明快にするために例説及び実施例によって少し詳細に記載されているが、本発明の教示に照らして、付随する特許請求の範囲の精神又は範囲から逸脱することなく、一定の変更及び改変をそれに加えることができることが、当業者には容易に明らかであろう。
本発明は、本明細書に記載される具体的な実施態様によって範囲が限定されるべきない。実際、記載されているものに加え、本発明の様々な改変が、上述の説明及び添付された図面から当業者に明らかとなるであろう。そのような改変は、付随する特許請求の範囲の範囲内のものであることが意図される。