JP2019520453A - 機能化されたグラフェンの製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、機能化されたグラフェンの製造方法に関し、本発明による機能化されたグラフェンの製造方法は、簡単な方法でグラフェンの機能化が可能であり、グラフェンと二重結合を含む塩以外には特に他の物質を使用せず、グラフェン固有の特性を発現しながらもグラフェンの機能化が可能である。

Description

関連出願との相互参照
本出願は、2016年12月14日付の韓国特許出願第10−2016−0170680号に基づく優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示されたすべての内容は本明細書の一部として含まれる。
本発明は、機能化されたグラフェンの製造方法に関する。
グラフェンは、炭素原子が2次元上でsp2結合による六角形状に連結された配列をなしかつ炭素原子層に対応する厚さを有する半金属性物質である。最近、1層の炭素原子層を有するグラフェンシートの特性を評価した結果、電子の移動度が約50,000cm/Vs以上と非常に優れた電気伝導度を示しうることが報告された。
また、グラフェンは、構造的、化学的安定性および優れた熱伝導度の特徴を有する。それだけでなく、相対的に軽い元素の炭素のみからなって1次元あるいは2次元のナノパターンを加工することが容易である。このような電気的、構造的、化学的、経済的特性によって、グラフェンは今後シリコンベースの半導体技術および透明電極を代替できると予測され、特に優れた機械的物性でフレキシブル電子素子分野に応用可能であると期待される。
一方、グラフェンは疎水性(hydrophobic)の特性によって再凝集する傾向があり、したがって、NMPとDMFのような表面エネルギー(surface energy)が類似の溶媒を除けば大部分の有機溶媒に分散しにくい。
これを解決するために、両親媒性(amphipathic)の分散剤を用いて、分散剤の疎水性部分はグラフェン表面に吸着し、親水性部分は隣接したグラフェンとの凝集を抑制して溶媒における分散性を改善することができる。前記方法は、グラフェン自体の化学的変化がないため、グラフェン固有の特性を維持できるものの、物理的結合であるため、長時間分散性を維持しにくいという欠点がある。
他の方法として、グラフェン表面に機能化のための化合物を化学的に結合させる方法がある。前記方法は、化学的結合であるため、長時間分散性を維持できるものの、グラフェンのsp2結合の一部がsp3結合に変化してグラフェン固有の特性を減少させるという欠点があり、特に熱伝導度および電気伝導度を減少させる。さらに、前記方法は、グラフェンの反応性が低いことから、グラフェン表面の機能化のために複雑な方法が必要になる問題がある。
そこで、本発明者らは、グラフェンの機能化のための方法を鋭意研究した結果、後述のように、グラフェンと二重結合を含む塩を特定温度で熱処理する簡単な方法でグラフェンの機能化が可能である点を確認して、本発明を完成した。
本発明は、簡単な方法でグラフェンの機能化が可能な、機能化されたグラフェンの製造方法を提供する。
また、本発明は、前記のような製造方法で製造された、機能化されたグラフェンを提供する。
上記の課題を解決するために、本発明は、下記の段階を含む、機能化されたグラフェンの製造方法を提供する:
1)グラフェンと、二重結合を含む塩とを混合して混合物を製造する段階;および
2)前記混合物を120〜400℃で熱処理する段階。
本発明の機能化されたグラフェンの製造方法は、二重結合を含む塩を熱処理して二重結合が切れて活性化されると、隣接したグラフェンと反応してグラフェン表面に二重結合を含む塩が機能化できることに着目したものである。そのメカニズムを図1に図式的に示した。
これによって、グラフェンと、二重結合を含む塩とが、その他の物質、例えば、反応開始剤がなくても直接的に反応して、従来のグラフェンの機能化方法より簡単な方法でグラフェンの機能化が可能である。また、グラフェンに二重結合を含む塩が機能化されることによって、グラフェンに親水性特性が与えられてグラフェンの水分散性が向上できる。
したがって、従来知られたグラフェンの機能化方法とは異なり、簡単でありながらもグラフェン固有の特性を阻害することなく、グラフェンの機能化が可能である効果がある。
以下、各段階ごとに本発明を詳しく説明する。
グラフェンと、二重結合を含む塩とを混合して混合物を製造する段階(段階1)
前記段階1は、グラフェンの機能化を準備する段階であって、グラフェンと、二重結合を含む塩とを混合して混合物を製造する段階である。
前記二重結合を含む塩は、後述する段階2の熱処理によって、ラジカルが活性化されてグラフェンと反応してグラフェンの機能化を可能にする物質である。また、前記二重結合を含む塩は、グラフェンに機能化されてグラフェンに親水性の特性を与えることができ、これによって、機能化されたグラフェンの水分散性を改善することができる。
好ましくは、前記二重結合を含む塩として、下記化学式1または2で表される化合物を使用することができる:
前記化学式1において、
は、単結合;置換もしくは非置換の炭素数1〜60のアルキレン;または置換もしくは非置換の炭素数6〜60のアリーレンであり、
は、CO、またはSOであり、
は、アルカリ金属であり、
前記化学式2において、
は、置換もしくは非置換の炭素数2〜60のアルケニレンであり、
は、CO、またはSOであり、
は、アルカリ金属である。
前記化学式1で表される化合物は、末端にビニル基を含んでおり、後述する段階2の熱処理によって、前記ビニル基のラジカルが活性化されてグラフェンと反応してグラフェンの機能化を可能にする物質である。
好ましくは、前記Rは、単結合;またはフェニレンである。
好ましくは、前記Mは、Na、またはKである。
前記化学式1で表される化合物の代表例としては、4−スチレンスルホン酸ナトリウム塩(4−styrenesulfonic acid sodium salt)、アクリル酸ナトリウム(sodium acrylate)、またはビニルスルホン酸ナトリウム塩(vinylsulfonic acid sodium salt)が挙げられる。
また、前記化学式2で表される化合物は、Rに二重結合を含んでおり、後述する段階2の熱処理によって、前記二重結合のラジカルが活性化されてグラフェンと反応してグラフェンの機能化を可能にする物質である。
好ましくは、前記Rは、エテニレン(−CH=CH−)である。
好ましくは、前記Mは、Na、またはKである。
前記化学式2で表される化合物の代表例としては、マレイン酸ナトリウム塩(maleic acid sodium salt)が挙げられる。
好ましくは、前記二重結合を含む塩を、前記グラフェン1重量部に対して、0.2〜5.0重量部で混合し、より好ましくは0.5〜4.0重量部で混合する。前記グラフェン1重量部に対して、前記二重結合を含む塩を0.2重量比未満で用いる場合、グラフェンの機能化程度がわずかであり、5.0重量部超過では、実質的にグラフェンの機能化程度が増加しない。
一方、グラフェンと、二重結合を含む塩との均一な混合のために、溶媒を使用することができる。前記溶媒は、後述する段階2の熱処理によってすべて除去されなければならないので、好ましくは、水を使用する。また、前記溶媒を用いてグラフェンと、二重結合を含む塩とを混合した後に、後述する段階2を行う前に溶媒を除去する段階を追加的に含んでもよい。
前記混合物を熱処理する段階(段階2)
前記段階2は、上述した段階1で製造した混合物を熱処理してグラフェンを機能化する段階である。
前記熱処理は、二重結合を含む塩の二重結合が活性化されてグラフェンと直接的に反応できるように、120〜400℃の温度範囲で熱処理することが好ましい。より好ましくは、150〜300℃の温度範囲で熱処理する。
また、前記熱処理は、二重結合を含む塩の二重結合が活性化されてグラフェンと直接的に反応できるように、10分〜24時間熱処理することが好ましい。より好ましくは、10分〜12時間熱処理する。
さらに、本発明では、二重結合を含む塩の二重結合が活性化されてグラフェンと直接的に反応するので、別途の反応開始剤の使用が不必要である。つまり、前記段階1で製造した混合物は、グラフェンと、二重結合を含む塩とからのみ構成されており、その他の物質を含まない。
一方、前記段階2の後には、機能化されたグラフェンを分離する段階を含むことができる。前記分離は、機能化されたグラフェンを除いた残りの物質を除去するために、洗浄またはろ過する段階を含むことができる。
機能化されたグラフェン
本発明により製造される機能化されたグラフェンは、グラフェンの表面に前記二重結合を含む塩が化学的に結合しており、これによって、前記機能化されたグラフェンは親水性が増加する。つまり、グラフェンに親水性特性が与えられて極性溶媒における分散性が高まるという利点がある。
また、本発明による機能化されたグラフェンは、製造過程でグラフェンと二重結合を含む塩以外には特に他の物質を使用しないことから、グラフェンの特性を阻害する恐れがある物質が実質的に含まれない。したがって、グラフェン固有の特性を発現しながらも親水性特性が与えられる効果がある。
さらに、従来のグラフェンの機能化方法とは異なり、本発明は、簡単な方法でグラフェンの機能化が可能で、グラフェンの特性をより容易に改善することができる。
上述のように、本発明による機能化されたグラフェンの製造方法は、簡単な方法でグラフェンの機能化が可能であり、グラフェンと二重結合を含む塩以外には特に他の物質を使用せず、グラフェン固有の特性を発現しながらもグラフェンの機能化が可能である。
本発明の原理を図式的に示すものである。 本発明の一実施例で使用した4−スチレンスルホン酸ナトリウム塩のTGAおよびDSCデータを示すものである。 本発明の一実施例の機能化されたグラフェンの分散性を示すものである。 本発明の一実施例の機能化されたグラフェンの分散安定性を示すものである。 本発明の一実施例の機能化されたグラフェンのNMRデータを示すものであって、熱処理時間が10分の場合を示す。 本発明の一実施例の機能化されたグラフェンのNMRデータを示すものであって、熱処理時間が2時間の場合を示す。 本発明の一実施例による機能化されたグラフェンのTOF−SIMS分析結果を示すものである。 本発明の一実施例による機能化されたグラフェンのTOF−SIMS分析結果を示すものである。 本発明の一実施例で使用したアクリル酸ナトリウムのTGAおよびDSCデータを示すものである。 本発明の一実施例の機能化されたグラフェンの分散性を示すものである。 本発明の一実施例の機能化されたグラフェンの分散性を示すものである。 本発明の一実施例の機能化されたグラフェンの多様な溶媒に対する分散性を示すものである。
以下、発明の理解のために好ましい実施例が提示される。しかし、下記の実施例は本発明を例示するものに過ぎず、本発明をこれらに限定するものではない。
実施例1:4−スチレンスルホン酸ナトリウム塩を用いたグラフェンの機能化
1)4−スチレンスルホン酸ナトリウム塩のTGAおよびDSC分析
4−スチレンスルホン酸ナトリウム塩(4−styrenesulfonic acid sodium salt;以下、「SS」という)の熱処理温度を決定するために、SSを窒素雰囲気下で常温から900℃まで温度を上げた時のTGAおよびDSCデータを測定して、図2に示した。
図2に示されるように、約300℃で発熱反応が起こることが確認された。したがって、以下、グラフェンとの熱処理温度を300℃にした。
2)機能化されたグラフェンの製造方法
グラフェン0.5gおよびSS1.0gを水20mLとともに混合した。前記混合物を乾燥させて水を除去した後、tube furnaceで300℃で10分間熱処理した。生成物を水で洗浄した後、ろ過して機能化されたグラフェンを製造した。
3)分散性評価
比較のために、1)グラフェン0.5gおよびSS1.0gを混合した組成物、2)300℃で10分間熱処理したSS1.0gをグラフェン0.5gと混合した組成物、3)グラフェン0.5gおよびPSS(polystyrenesulfonate;Mw:75,000)1.0gを混合した組成物を製造した。
先に製造した機能化されたグラフェン、および前記組成物を2mg/mlの濃度で水に添加して再分散させ、その結果を図3に示した。
図3に示されるように、実施例1で製造した機能化されたグラフェンは水分散性に優れており、残りはすべて沈殿が発生した。
4)分散性評価
先に製造した機能化されたグラフェンをそれぞれ2mg/ml、4mg/ml、6mg/ml、および8mg/mlで水に添加した後、時間の経過に伴う沈殿の有無を確認し、その結果を図4に示した。
図4に示されるように、肉眼で濃度ごとの分散性は類似し、3日後から一部沈殿が確認されたが、2週経過後も分散性がかなり維持された。
5)熱処理時間に応じた二重結合のラジカル活性度評価
前記「2)機能化されたグラフェンの製造方法」において、tube furnaceで300℃で2時間熱処理することを除けば、同様の方法で機能化されたグラフェンを製造した。
それぞれ製造した機能化されたグラフェンのNMR(DMSO−d、Bruker 700MHz NMR)を測定して、その結果を図5に示した。
図5に示されるように、熱処理時間の増加に伴って、単量体におけるポリマー(またはオリゴマー)に変換される比率が高くなることを確認することができた。これは、熱処理時間を増加させると、SSに存在する二重結合のラジカル活性度がさらに増加することに起因する。
6)グラフェンおよびSSの結合程度の評価
前記製造した機能化されたグラフェンにおいてSSがグラフェンに結合した程度を評価した。具体的には、#1(グラフェン単独)、#2(前記「2)機能化されたグラフェンの製造方法」で製造した機能化されたグラフェン)、#3(SS単独)、#4(SS単独を#2と同一の温度および時間で熱処理)、#5(GNPとSSの混合物(熱処理は進行せず))、#6(前記「2)機能化されたグラフェンの製造方法」で製造した機能化されたグラフェンにおいて、水で洗浄することを省略して製造したグラフェン)の計6つのサンプルをTOF−SIMS(Time−of−Flight Secondary Ion Mass Spectrometry)で分析し、その結果を図6に示した。
TOF−SIMSで、Primary ionでサンプルの表面を叩くと、相対的に弱い結合をなしている部分が検出器で検出される。図6に示されるように、#3に存在するCSOが多くサンプルから検出されるが、#2の場合、検出される量がわずかであることを確認できる。したがって、本願発明による機能化されたグラフェンは、グラフェンとSSとが強い結合をしていることを確認できる。
実施例2:アクリル酸ナトリウムを用いたグラフェンの機能化
1)アクリル酸ナトリウムのTGAおよびDSC分析
アクリル酸ナトリウム(sodium acrylate;以下、「SA」という)の熱処理温度を決定するために、SAをそれぞれ窒素雰囲気下で常温から900℃まで温度を上げた時のTGAおよびDSCデータを測定して、図7に示した。
図7に示されるように、約300℃で発熱反応が起こることが確認された。したがって、以下、グラフェンとの熱処理温度を300℃にした。
2)機能化されたグラフェンの製造
グラフェン0.25gおよびSA1.0gを水20mLとともに混合した。前記混合物を乾燥させて水を除去した。tube furnaceで150℃、200℃、250℃、および300℃でそれぞれ10分間熱処理した。それぞれの生成物を水で洗浄した後、ろ過して機能化されたグラフェンを製造した。
また、グラフェン0.5gおよびSA1.0gを水20mLとともに混合した。前記混合物を乾燥させて水を除去した。tube furnaceで150℃(10分)、200℃(10分)、250℃(10分)、300℃(10分)、および300℃(2時間)で熱処理した。それぞれの生成物を水で洗浄した後、ろ過して機能化されたグラフェンを製造した。
3)分散性評価
前記製造した機能化されたグラフェンを1.5mg/mLの濃度で水、エタノール、およびメタノールにそれぞれ添加して分散させた後、3時間経過後に沈殿の有無を確認して、その結果を図8に示した。
前記図8に示されるように、3時間経過後も沈殿がほとんど発生しなかった。
実施例3:マレイン酸ナトリウム塩を用いたグラフェンの機能化
1)機能化されたグラフェンの製造
グラフェン0.5gおよびマレイン酸ナトリウム塩(maleic acid sodium salt;以下、「MA」という)1.0gを水20mLとともに混合した。前記混合物を乾燥させて水を除去した。tube furnaceで300℃で10分間熱処理した。生成物を水で洗浄した後、ろ過して機能化されたグラフェン(A)を製造した。
また、グラフェン0.5gおよびMA1.0gを水20mLとともに混合した。前記混合物を乾燥させて水を除去した。tube furnaceで300℃で20時間熱処理した。生成物を水で洗浄した後、ろ過して機能化されたグラフェン(B)を製造した。
2)分散性評価
前記製造した機能化されたグラフェンを、それぞれを1.5mg/mLの濃度で水にそれぞれ添加して分散させた後、時間の経過に伴う沈殿の有無を確認して、その結果を図9に示した。
前記図9に示されるように、1時間経過後に(A)は一部沈殿が発生したが、熱処理時間がさらに長い(B)の場合に分散安定性に優れ、これは、熱処理時間に応じてグラフェンとの反応程度が高くなることを意味する。
また、前記製造した機能化されたグラフェン(B)を、それぞれを1.5mg/mLの濃度でエタノール、アセトン、THF、NMP、およびトルエンにそれぞれ添加して分散させた後、時間の経過に伴う沈殿の有無を確認して、その結果を図10に示した。
図10に示されるように、大部分の溶媒で分散性に優れ、特に、エタノールとNMPにおける分散性に優れていた。

Claims (8)

  1. 1)グラフェンと、二重結合を含む塩とを混合して混合物を製造する段階;および
    2)前記混合物を120〜400℃で熱処理する段階を含む、機能化されたグラフェンの製造方法。
  2. 前記二重結合を含む塩は、下記化学式1または2で表される化合物である、請求項1に記載の製造方法:
    前記化学式1において、
    は、単結合;置換もしくは非置換の炭素数1〜60のアルキレン;または置換もしくは非置換の炭素数6〜60のアリーレンであり、
    は、CO、またはSOであり、
    は、アルカリ金属であり、
    前記化学式2において、
    は、置換もしくは非置換の炭素数2〜60のアルケニレンであり、
    は、CO、またはSOであり、
    は、アルカリ金属である。
  3. 前記Rは、単結合;またはフェニレンである、請求項2に記載の製造方法。
  4. 前記Rは、エテニレン(−CH=CH−)である、請求項2に記載の製造方法。
  5. 前記二重結合を含む塩は、4−スチレンスルホン酸ナトリウム塩、アクリル酸ナトリウム、マレイン酸ナトリウム塩、またはビニルスルホン酸ナトリウム塩である、請求項1に記載の製造方法。
  6. 前記二重結合を含む塩を、前記グラフェン1重量部に対して、0.2〜5.0重量部で混合する、請求項1に記載の製造方法。
  7. 前記段階2の熱処理は、150〜300℃の温度で行う、請求項1に記載の製造方法。
  8. 前記段階2の熱処理は、10分〜24時間行う、請求項1に記載の製造方法。
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