JP2019218342A - 5−アルキニルピリジン化合物の製造方法 - Google Patents

5−アルキニルピリジン化合物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】工業的かつ高収率な5−アルキニルピリジン化合物の製造方法の提供。【解決手段】式(1)で表される5−クロロピリジン化合物と、式(2)で表されるアルキン化合物を、ホスフィン系配位子を有するパラジウム触媒の存在下、炭酸ナトリウム又は炭酸水素ナトリウムを用いて反応させることを特徴とする、式(3)で表される化合物の製造方法。[式(2)及び(3)中、RはH、C1〜C6アルキル又はC3〜C7シクロアルキルを表す。]【選択図】なし

Description

本発明は、医農薬又はそれらの製造中間体として有用な5−アルキニルピリジン化合物の製造方法に関するものである。
ある種のアルキニルピリジニル基を有する化合物は生物活性を示すことが知られており(例えば、特許文献1参照)、その中で、5−アルキニルピリジニル基を有するオキシム置換アミド化合物が殺菌活性を有する事も知られている(例えば、特許文献2参照)。さらに、例えば、特許文献3、特許文献4及び非特許文献1のように、ピリジン環へのアルキニル基の導入方法が知られている。
国際公開第2017/208267号 国際公開第2014/010737号 国際公開第2015/125824号 特開2017−137283号公報
オーガニック レターズ(Organic Letters)、2018年、20巻、1号、122頁
金属触媒によるカップリング反応を用いた5−アルキニルピリジル基を有するオキシム置換アミド化合物の合成法は、例えば特許文献2に記載の5−ブロモピリジニル基を有するオキシム置換アミド化合物を用いる方法が知られている。しかし、5−ブロモピリジン化合物が高価である場合が多く、工業的な使用には適していない。一方、5−クロロピリジニル基を有するオキシム置換アミド化合物は安価であるが、ブロモ基と比較してクロロ基の反応性が低いために新規な製造方法の開発が望まれている。
本願発明者は上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、塩基として炭酸ナトリウム又は炭酸水素ナトリウムを用いることで、5−クロロピリジニル基を有するオキシム置換アミド化合物から5−アルキニルピリジニル基を有するオキシム置換アミド化合物の工業的かつ高収率な製造方法を見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は下記の態様を有するものである。
〔1〕式(1):
Figure 2019218342
で表される5−クロロピリジン化合物と、式(2):
Figure 2019218342
[式中、Rは水素原子、C〜Cアルキル又はC〜Cシクロアルキルを表す。]で表されるアルキン化合物を、ホスフィン系配位子を有するパラジウム触媒の存在下、溶媒中、炭酸ナトリウム又は炭酸水素ナトリウムを用いて反応させることを特徴とする、式(3):
Figure 2019218342
[式中、Rは前記と同じ意味を表す。]で表される5−アルキニルピリジン化合物の製造方法。
〔2〕前記5−クロロピリジン化合物と、前記アルキン化合物を、銅触媒及びホスフィン系配位子を有するパラジウム触媒の存在下で反応させる上記〔1〕記載の製造方法。
〔3〕前記ホスフィン系配位子が1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、又は4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテンである上記〔1〕又は〔2〕に記載の製造方法。
〔4〕前記ホスフィン系配位子を有するパラジウム触媒が、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0価)、ビス(トリ−t−ブチルホスフィン)パラジウム(0価)、ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウム(0価)、ビス[1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン]パラジウム(0価)、ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウム(0価)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(2価)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(2価)ジアセテート、ジクロロ[1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン]パラジウム(2価)、ジクロロ[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(2価)、ジクロロ[1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン]パラジウム(2価)、又はジクロロビス(トリ−o−トリルホスフィン)パラジウム(2価)である上記〔1〕又は〔2〕に記載の製造方法。
〔5〕前記ホスフィン系配位子を有するパラジウム触媒が、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(2価)である上記〔4〕に記載の製造方法。
〔6〕前記銅触媒が、塩化銅(1価)、臭化銅(1価)、よう化銅(1価)、又は酢酸銅(1価)である上記〔2〕〜〔5〕のいずれか1項に記載の製造方法。
〔7〕前記銅触媒が、よう化銅(1価)である上記〔6〕に記載の製造方法。
〔8〕前記アルキン化合物を、前記5−クロロピリジン化合物に対して、0.01〜20モル当量で反応させる上記〔1〕〜〔7〕のいずれか1項に記載の製造方法。
〔9〕前記炭酸ナトリウム又は炭酸水素ナトリウムを、前記5−クロロピリジン化合物に対して、0.01〜20モル当量用いる上記〔1〕〜〔8〕のいずれか1項に記載の製造方法。
〔10〕前記ホスフィン系配位子を有するパラジウム触媒を、前記5−クロロピリジン化合物に対して、0.00001〜1モル当量存在させる上記〔1〕〜〔9〕のいずれか1項に記載の製造方法。
〔11〕前記銅触媒を、前記5−クロロピリジン化合物に対して、0.000001〜1モル当量存在させる上記〔1〕〜〔10〕のいずれか1項に記載の製造方法。
〔12〕前記溶媒が非プロトン性極性溶媒である上記〔1〕〜〔11〕のいずれか1項に記載の製造方法。
〔13〕前記非プロトン性極性溶媒がジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド及びジメチルスルホキシドからなる群から選ばれる1種以上である上記〔12〕に記載の製造方法。
〔14〕反応温度が100℃〜150℃である、上記〔1〕〜〔13〕のいずれか1項に記載の製造方法。
〔15〕前記式2及び式3におけるRがシクロプロピルである上記〔1〕〜〔14〕のいずれか1項に記載の製造方法。
本発明は、医農薬又はそれらの製造中間体として有用な5−アルキニルピリジン化合物の工業的かつ高収率な製造方法を提供できる。具体的には、従来の製造方法と比較して、目的物である5−アルキニルピリジン化合物を、高転化率、高選択率で副生成物の生成を抑制し高収率で製造することができる。
本発明における式(1)で表される5−クロロピリジン化合物[化合物(1)ともいう。]及び式(3)で表される5−アルキニルピリジン化合物[化合物(3)ともいう。]には、オキシム構造に由来するE体及びZ体の幾何異性体が存在する。本発明において用いられる化合物(1)及び化合物(3)の幾何異性体の混合比は、E体/Z体=10/90〜0/100であり、好ましくは5/95〜0/100であり、より好ましくは0/100である。E体及びZ体の混合比は、高速液体クロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー、核磁気共鳴スペクトル等の任意の測定方法によって定量分析し、算出することができる。
本発明の化合物並びに製造方法に用いる原材料となる化合物が1個又は2個以上の不斉炭素原子を有する場合には、本発明は、全ての光学活性体、ラセミ体及びジアステレオマーを包含する。
本明細書において、n−はノルマル、i−はイソ、s−はセカンダリー及びtert−又はt−はターシャリーを各々意味し、o−はオルト、m−はメタ、p−はパラを各々意味する。
本明細書において、「C〜Cアルキル」の表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる直鎖状又は分岐鎖状の炭化水素基を表し、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−ペンチル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、3−メチルブチル基、1−エチルプロピル基、1,1−ジメチルプロピル基、1,2−ジメチルプロピル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、4−メチルペンチル基、1−エチルブチル基、2−エチルブチル基、1,1−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、3,3−ジメチルブチル基、1,1,2−トリメチルプロピル基、1−エチル−1−メチルプロピル基、1−エチル−2−メチルプロピル基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
本明細書において、「C〜Cシクロアルキル」の表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる環状の炭化水素基を表し、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、1−メチルシクロプロピル基、2−メチルシクロプロピル基、シクロペンチル基、1−メチルシクロブチル基、2−メチルシクロブチル基、3−メチルシクロブチル基、1−エチルシクロプロピル基、2−エチルシクロプロピル基、2,2−ジメチルシクロプロピル基、シクロヘキシル基、1−メチルシクロペンチル基、2−メチルシクロペンチル基、3−メチルシクロペンチル基、2,3−ジメチルシクロブチル基、3,3−ジメチルシクロブチル基、シクロヘプチル基、1−メチルシクロヘキシル基、2−メチルシクロヘキシル基、3−メチルシクロヘキシル基、4-メチルシクロヘキシル基、2−エチルシクロペンチル基、3−エチルシクロペンチル基、2,3−ジメチルシクロペンチル基、2,4−ジメチルシクロペンチル基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素数の範囲で選択される。
次に、本発明における化合物(3)の製造方法について説明する。
化合物(3)は、以下の反応式1で示される反応(以下、本反応ともいう。)により製造することができる。
Figure 2019218342
(式中、Rは前記と同じ意味を表す。)
化合物(1)と、式(2)で表されるアルキン化合物[以下、化合物(2)ともいう。]を、溶媒中で、ホスフィン配位子を有するパラジウム触媒の存在下、場合によってはホスフィン配位子を有するパラジウム触媒及び銅触媒の存在下、炭酸ナトリウム又は炭酸水素ナトリウムを用いて反応させることにより、化合物(3)を製造することができる。
本発明で用いる炭酸ナトリウム又は炭酸水素ナトリウムは、それぞれ、炭酸ナトリウム及び/又は炭酸水素ナトリウムを反応条件下で生成する物質でもよい。
本反応で用いる炭酸ナトリウム又は炭酸水素ナトリウムの使用量は、化合物(1)に対して20モル当量以下であり、好ましくは10モル当量以下であり、より好ましくは5モル当量以下である。また、化合物(1)に対して0.01モル当量以上であり、好ましくは0.1モル当量以上であり、より好ましくは1モル当量以上である。かかる使用量の範囲については、上記に記載の上限値及び下限値を任意に組み合わせることができる。
本反応で用いるホスフィン系配位子を有するパラジウム触媒としては、例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0価)、ビス(トリ−t−ブチルホスフィン)パラジウム(0価)、ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウム(0価)、ビス[1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン]パラジウム(0価)、ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウム(0価)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(2価)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(2価)ジアセテート、ジクロロ[1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン]パラジウム(2価)、ジクロロ[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(2価)、ジクロロ[1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン]パラジウム(2価)、ジクロロビス(トリ−o−トリルホスフィン)パラジウム(2価)等が挙げられる。好ましくは、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(2価)が挙げられる。
本反応では、触媒前駆体とホスフィン系配位子とを混合して生成する錯体を、ホスフィン系配位子を有するパラジウム触媒として用いることができる。上記錯体は、反応系中で調製することができ、場合によっては別途調製し、反応系中に加えることもできる。
本反応で用いる触媒前駆体としては、ジクロロビス(アセトニトリル)パラジウム(2価)、ジクロロジアミンパラジウム(2価)、ジクロロビス(ベンゾニトリル)パラジウム(2価)、ジクロロ(1,5−シクロオクタジエン)パラジウム(2価)、アリルパラジウムクロリドダイマー(2価)、ビス(2−メチルアリル)パラジウムクロリドダイマー(2価)、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0価)、トリス(ジベンジリデンアセトン)(クロロホルム)ジパラジウム(0価)、アセチルアセトンパラジウム(2価)、酢酸パラジウム(2価)、トリフルオロ酢酸パラジウム(2価)、トリフルオロメタンスルホン酸パラジウム(2価)、塩化パラジウム(2価)、パラジウム担持カーボン等が挙げられる。好ましくは、塩化パラジウム(2価)、酢酸パラジウム(2価)が挙げられる。より好ましくは酢酸パラジウム(2価)が挙げられる。
本反応で用いるホスフィン系配位子としては、トリメチルホスフィン、トリ−n−ブチルホスフィン、トリ−t−ブチルホスフィン、トリエトキシホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリス(p−トリル)ホスフィン、トリス(4−メトキシフェニル)ホスフィン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン等が挙げられる。好ましくはトリフェニルホスフィン、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン又は4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテンが挙げられ、より好ましくは4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテンが挙げられる。
ホスフィン系配位子の使用量は、触媒前駆体に対して10モル当量以下であり、好ましくは5モル当量以下であり、より好ましくは3モル当量以下である。また、触媒前駆体に対して0.01モル当量以上であり、好ましくは0.1モル当量以上であり、より好ましくは1モル当量以上である。ホスフィン系配位子の使用量の範囲は、上記に記載の上限値及び下限値を任意に組み合わせることができる。
前記ホスフィン系配位子を有するパラジウム触媒の使用量は、化合物(1)に対して1モル当量以下であり、好ましくは0.1モル当量以下であり、より好ましくは0.01モル当量以下である。また、化合物(1)に対して0.000001モル当量以上であり、より好ましくは0.00001モル当量以上であり、より好ましくは0.0001モル当量以上である。ホスフィン系配位子を有するパラジウム触媒の使用量の範囲は、上記に記載の上限値及び下限値を任意に組み合わせることができる。
本反応で用いる銅触媒としては、塩化銅(1価)、臭化銅(1価)、よう化銅(1価)、酢酸銅(1価)が挙げられ、好ましくはよう化銅(1価)が挙げられる。銅触媒の使用量は、化合物(1)に対して10モル当量以下であり、好ましくは1モル当量以下であり、より好ましくは0.1モル当量以下である。また、化合物(1)に対して0.00001モル当量以上であり、より好ましくは0.0001モル当量以上であり、より好ましくは0.001モル当量以上である。銅触媒の使用量の範囲は、上記に記載の上限値及び下限値を任意に組み合わせることができる。
本反応で用いる化合物(1)の或る物は公知化合物であり、例えば、特許文献2に記載の方法などに準じて合成することが出来る。
また、一般的にオキシム化合物を合成する場合、E体およびZ体との幾何異性の混合物として得られる場合が多いが、オキシム化合物の幾何異性の混合物をE体又はZ体へ変換する方法が知られている。例えば、特許文献2に記載の光を照射する方法、特開平10−195064に記載の酸性化合物を用いる方法などが知られている。
本反応で用いる化合物(2)の或る物は公知化合物であり、一部は市販品として入手できる。また、それ以外のものも、既知の方法、例えば、テトラヘドロン、1998年、54巻、7号、1021頁、及びジャーナル・オブ・オーガノメタリック・ケミストリー、2007年、692巻、18号、3892頁に記載のジハロアルケン化合物の脱ハロゲンによる方法、テトラヘドロン・レターズ、2012年、53巻、18号、2295頁に記載のジハロアルカンの脱ハロゲン化水素による方法、ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー、1974年、39巻、4号、581頁に記載のアルケニルトリフラート化合物からトリフルオロメタンスルホン酸を脱離する方法、ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサイエティー、1970年、92巻、21号、6314頁及びテトラヘドロン・レターズ、2001年、42巻、41号、7211頁に記載のトリメチルシリルアセチレン化合物とアルキルハライドを反応させる方法などに準じて合成することが出来る。
化合物(2)の使用量は、化合物(1)に対して20モル当量以下であり、好ましくは10モル当量以下であり、より好ましくは5モル当量以下であり、0.01モル当量以上であり、好ましくは0.1モル当量以上であり、より好ましくは1モル当量以上である。化合物(2)の使用量の範囲は、上記に記載の上限値及び下限値を任意に組み合わせることができる。
反応温度は、通常50〜200℃であり、好ましくは100〜150℃である。
反応時間は、反応基質の濃度、反応温度によって変化するが、通常1分〜100時間、好ましくは10分〜72時間、より好ましくは1時間〜48時間である。
本反応で用いられる溶媒としては反応の進行を阻害しないものであれば特に制限はないが、非プロトン性溶媒、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、シクロペンチルメチルエーテル、ターシャリーブチルメチルエーテル等のエーテル溶媒、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル等のエステル溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル溶媒、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン溶媒、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。好ましくはアミド溶媒又はジメチルスルホキシドが挙げられ、より好ましくはN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド又はジメチルスルホキシドが挙げられる。これらの溶媒は2種以上を混合して使用することもできる。なお、反応の進行を阻害しなければ無溶媒でもよい。
本反応は、必要であれば窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下で実施できる。
本反応において、反応終了後の反応混合物は、直接濃縮する、又は有機溶媒に溶解し、水洗後に得られた有機層を濃縮する、又は氷水に投入し、有機溶媒による抽出後に得られた有機層を濃縮するといった、通常の後処理を行ない、目的の化合物を得ることができる。また、精製の必要が生じたときには、再結晶、カラムクロマトグラフ、薄層クロマトグラフ、液体クロマトグラフ分取、蒸留等の任意の精製方法によって分離、精製することができる。
以下に本発明の実施例を述べることで、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
実施例及び参考例に記載の定量分析は、高速液体クロマトグラフィー(以下、HPLCと略称する。)を用いた内部標準法による定量分析であり、下記の分析条件にて行った。
[HPLC分析条件]
カラム:Inertsil ODS-SP 250mm 4.6mmφ 5μm(ジーエルサイエンス社製)、
流速:1mL/min、
溶離液:アセトニトリル/0.1%トリフルオロ酢酸水溶液=3/2(体積比)、
UV検出波長: 254nm
内部標準物質:4−t−ブチルビフェニル
また、実施例に記載のプロトン核磁気共鳴スペクトル(以下、H−NMRと記載する。)のケミカルシフト値は、標準物質としてMeSi(テトラメチルシラン)を用い、重クロロホルム溶媒中、300Hz(機種;JNM−ECX300、JEOL社製)にて測定した。
H−NMRのケミカルシフト値における記号の内、それぞれ、「s」は「シングレット」、「d」は「ダブレット」、「t」は「トリプレット」、「m」は「マルチプレット」の意味を表す。
[参考例1]
化合物(1)の製造
特許文献2に記載の既知の方法に従って合成した(EZ)−N−[2−(3,5−ジクロロピリジン−2−イル)−2−(イソプロポキシイミノ)エチル]−3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキシアミド(Z体/E体=15.2/84.8)168g及び酢酸エチル672gを室温にて混合し、該混合溶液に塩化水素の酢酸エチル溶液(4.5質量%、東京化成工業社製)20mL(塩化水素として0.056当量)を35℃にて添加した。該混合溶液を同温度にて1時間撹拌した後、減圧下にて溶媒を留去した。
得られた残留物に酢酸エチルを室温にて加え、酢酸エチル溶液420gを調製した。該酢酸エチル溶液に、塩化水素の酢酸エチル溶液(4.5質量%、東京化成工業社製)20mL(塩化水素として0.056当量)を35℃にて添加した。同温度にて該反応液にn−ヘプタン252gを1時間かけて滴下すると、結晶の析出が認められた。n−ヘプタンの滴下が終了した後、該反応混合物を同温度にて1時間撹拌した。攪拌終了後、n−ヘプタン252gを1時間かけて滴下し、該反応混合物を同温度にて1時間撹拌した。攪拌終了後、さらにn−ヘプタン252gを1時間かけて滴下し、該反応混合物を同温度にて1時間撹拌した。次いで、該反応混合物を室温にて24時間撹拌した。析出した結晶をろ過し、得られた結晶をn−ヘプタン268.8g及び酢酸エチル67.2gの混合溶液で洗浄することにより、目的物144.5gを淡黄色結晶として得た(収率86.0%)。
得られた結晶を、特許文献2に記載の合成例2の工程7より得られた、Z体とE体のリテンションタイムの関係性をもとに、特許文献2に記載の化合物No.17-011及び上記の参考例1で得られた結晶のHPLCのリテンションタイムを比較した結果、化合物(1)のZ体と化合物(1)のE体の面積比は98.2/1.8であり、2つのピークの相対面積百分率の和は98.6%であった。
[実施例1−1、1−2、参考例2−1〜2−4]
(Z)−N−[2−{3−クロロ−5−(シクロプロピルエチニル)ピリジン−2−イル}−2−(イソプロポキシイミノ)エチル]−3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキシアミド(以下、化合物(3−1)という。)の製造
高耐圧チューブ(ACE GLASS社製)に、化合物(1)1.20g、炭酸ナトリウム0.45g(1.5当量)、よう化銅(1価)3mg、トリフェニルホスフィン15mg、ビス(トリフェニルホスフィン)塩化パラジウム(2価)10mg、シクロプロピルアセチレン0.28g及びジメチルスルホキシド2.0mlを加え、窒素雰囲気下、110℃にて24時間撹拌した。反応終了後、反応混合物を40℃まで冷却し、ジメチルスルホキシド10ml、アセトニトリル50ml及び水40mlで希釈し、目的物を含むアセトニトリル溶液114.33gを得た。このアセトニトリル溶液を定量分析した結果、目的物を0.92g含むことを確認した(収率71.6%)。
また、塩基の種類を変更した以外は、上記に記載した方法と同じ条件で反応を行った。塩基の種類、塩基の使用量[化合物(1)に対して、いずれも1.5当量]及び収率を下記の第1表に記載する。
[第1表]
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
実施例No 塩基 使用量 収率(%)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
実施例1−1 炭酸ナトリウム 0.45g 71.6
実施例1−2 炭酸水素ナトリウム 0.36g 61.9
参考例2−1 炭酸カリウム 0.59g 12.7
参考例2−2 酢酸ナトリウム 0.35g 12.5
参考例2−3 炭酸アンモニウム 0.41g 9.6
参考例2−4 28質量%アンモニア水溶液 0.26g 39.2
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
[実施例2−1、2−2]
化合物(3−1)の製造
酢酸パラジウム(2価)0.13g、よう化銅(1価)0.11g及びジメチルスルホキシド20mlの混合液を、窒素雰囲気下、室温にて30分間撹拌し、黒褐色の透明溶液を得た。高耐圧チューブ(ACE GLASS社製)に、化合物(1)1.20g、炭酸ナトリウム0.45g、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン24mg、シクロプロピルアセチレン0.28g及びジメチルスルホキシド1.0mlを加えた。さらに前記の黒褐色透明溶液1.0mlを加え、窒素雰囲気下、110℃にて24時間撹拌した。反応終了後、反応混合物を40℃まで冷却した後、ジメチルスルホキシド1ml、アセトニトリル5ml及び水4mlで希釈し、目的物を含むアセトニトリル溶液15.56gを得た。このアセトニトリル溶液を定量分析した結果、目的物を0.81g含むことを確認した(収率63.3%)。
また、配位子の種類を変更した以外は、上記に記載した方法と同じ条件で反応を行った。配位子の種類、配位子の使用量[化合物(1)に対して、いずれも0.02当量]及び収率を下記の第2表に記載する。なお表中、「1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン」は「dppb」と、「4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン」は「Xantphos」と記載する。
[第2表]
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
実施例No 配位子 使用量 収率(%)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
実施例2−1 dppb 24mg 63.3
実施例2−2 Xantphos 33mg 91.4
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
[実施例3−1〜3−3]
化合物(3−1)の製造
酢酸パラジウム(2価)0.13g、よう化銅(1価)0.11g及びジメチルスルホキシド40mlの混合液を、窒素雰囲気下、室温で30分間撹拌し、黒褐色の透明溶液を得た。高耐圧チューブ(ACE GLASS社製)に、化合物(1)1.20g、炭酸ナトリウム0.45g、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン8mg、シクロプロピルアセチレン0.28g及びジメチルスルホキシド1.0mlを加えた。さらに前記の黒褐色透明溶液1.0mlを加え、窒素雰囲気下、110℃にて24時間撹拌した。反応終了後、反応混合物を40℃まで冷却し、ジメチルスルホキシド10ml、アセトニトリル50ml及び水40mlで希釈し、目的物を含むアセトニトリル溶液96.28gを得た。このアセトニトリル溶液を定量分析した結果、目的物を1.14g含有することを確認した(収率88.0%)。
また、酢酸パラジウム(2価)、よう化銅(1価)及び4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテンの使用量を変更した以外は、上記に記載した方法と同じ条件で反応を行った。各々の試薬の使用量及び目的物の収率を下記の第3表に記載する。なお目的物の収率は実施例3に記載の方法に準じて算出した。なお表中、「4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン」は「Xantphos」と記載する。
[第3表]
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
実施例No 酢酸パラジウム よう化銅 Xantphos 収率(%)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
実施例3−1 0.13g 0.11g 8mg 88.0
実施例3−2 0.13g 0g 8mg 75.5
実施例3−3 0.13g 0.11g 4mg 90.1
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
[実施例4]
化合物(3−1)の製造
高耐圧チューブ(ACE GLASS社製)に、化合物(1)2.41g、炭酸ナトリウム0.91g、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン8mg、よう化銅(1価)3mg及びジメチルスルホキシド3.7gを加えた。さらにシクロプロピルアセチレン0.57g、及び14.3mmol/Lの酢酸パラジウム(2価)のジメチルスルホキシド溶液1.0mlを加え、窒素雰囲気下、110℃にて24時間撹拌した。反応終了後、反応混合物を40℃まで冷却し、ジメチルスルホキシド10ml、アセトニトリル50ml及び水40mlで希釈し、目的物を含むアセトニトリル溶液119.73gを得た。このアセトニトリル溶液を定量分析した結果、目的物を2.32g含有することを確認した(収率90.0%)。
[実施例5−1〜5−3]
化合物(3−1)の製造
高耐圧チューブ(ACE GLASS社製)に、化合物(1)2.40g、炭酸ナトリウム0.91g、よう化{4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン}銅(1価)11mg及びジメチルスルホキシド3.7gを加えた。さらにシクロプロピルアセチレン0.57g及び14.3mmol/Lの酢酸パラジウム(2価)ジメチルスルホキシド溶液1.0mlを加え、窒素雰囲気下、110℃にて24時間撹拌した。反応終了後、反応混合物を40℃まで冷却し、ジメチルスルホキシド10ml、アセトニトリル50ml及び水40mlで希釈し、目的物を含むアセトニトリル溶液148.04gを得た。このアセトニトリル溶液を定量分析した結果、目的物を2.34g含有することを確認した(収率91.1%)。
反応溶媒を変更した以外は上記に記載した方法と同じ条件で反応を行った。溶媒の種類、溶媒の使用量及び目的物の収率を下記の第4表に記載する。
[第4表]
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
実施例No 溶媒 使用量 収率(%)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
実施例5−1 ジメチルスルホキシド 3.7g 91.1
実施例5−2 N,N−ジメチルホルムアミド 3.7g 90.3
実施例5−3 N,N−ジメチルアセトアミド 3.7g 89.9
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
[実施例6−1〜6−3]
化合物(3−1)の製造
4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン83mg、よう化銅(1価)27mg及びジメチルスルホキシド10mlの混合液を、窒素雰囲気下、室温で30分間撹拌し、無色透明溶液を得た。高耐圧チューブ(ACE GLASS社製)に、化合物(1)2.40g、炭酸水素ナトリウム0.58g、シクロプロピルアセチレン0.57g及びジメチルスルホキシド2.6gを加えた。さらに前記の無色透明溶液1.0mlを加えた。さらに5.7mmol/Lの酢酸パラジウム(2価)ジメチルスルホキシド溶液1.0mlを加え、窒素雰囲気下、110℃にて24時間撹拌した。反応終了後、反応混合物を40℃まで冷却し、水2.4mlで希釈した後、トルエン8.3mlにて抽出した。得られた有機層を水で洗浄(2.4mlで2回)した後、目的物を含むトルエン溶液33.08gを得た。このトルエン溶液を定量分析した結果、目的物を9.58g含有することを確認した(収率86.8%)。
塩基の種類及び使用量を変更した以外は、上記に記載した方法と同じ条件で反応を行った。塩基の種類、塩基の使用量及び目的物の収率を下記の第5表に記載する。
[第5表]
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
実施例No 塩基 使用量 収率(%)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
実施例6−1 炭酸水素ナトリウム 0.58g 86.8
実施例6−2 炭酸ナトリウム 0.73g 87.3
実施例6−3 炭酸ナトリウム 0.36g 82.1
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
[実施例7]
化合物(3−1)の製造
4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン104mg、よう化銅(1価)34mg及びジメチルスルホキシド15mlの混合液を、窒素雰囲気下、室温で30分間撹拌し、無色透明溶液を得た。オートクレーブに、化合物(1)10.05g、炭酸水素ナトリウム2.41g及びジメチルスルホキシド9.0gを加えた。さらに前記の無色透明溶液5.0ml、シクロプロピルアセチレン2.05g及び4.8mmol/Lの酢酸パラジウム(2価)ジメチルスルホキシド溶液5.0mlを加え、窒素雰囲気下、110℃にて45時間撹拌した。反応終了後、反応混合物を40℃まで冷却し、水22mlで希釈後、トルエンにて抽出(23mlで2回)した。得られた有機層を水で洗浄(20mlで2回)した後、目的物を含むトルエン溶液57.85gを得た。このトルエン溶液を定量分析した結果、目的物を9.58g含有することを確認した(収率89.0%)。
[参考例3−1〜3−4]
化合物(3−1)の製造
高耐圧チューブ(ACE GLASS社製)に、(Z)−N−{2−(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)−2−(イソプロポキシイミノ)エチル}−3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキシアミド0.30g、トリエチルアミン0.26g、よう化銅(1価)18mg、ビス(トリフェニルホスフィン)塩化パラジウム(2価)23mg、シクロプロピルアセチレン54mg及びジメチルスルホキシド5.0mlを加え、窒素雰囲気下、50℃にて1時間撹拌した。反応終了後、反応混合物を30℃まで冷却し、アセトニトリル15ml及び水5mlで希釈し、目的物を含むアセトニトリル溶液21.17gを得た。このアセトニトリル溶液を定量分析した結果、目的物を0.24g含有することを確認した(収率82.9%)。
また、上記に記載した方法と同じ条件で、原料を化合物(1)0.27gに変更して反応を行った。反応温度、反応時間及び目的物の収率を下記の第6表に記載する。
[第6表]
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
参考例No 反応温度 反応時間 収率(%)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
3−2 50℃ 1時間 0.2
3−3 110℃ 1時間 0.4
3−4 110℃ 24時間 0.5
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
[参考例4−1〜4−4]
化合物(3−1)の製造
実施例3−1に記載した方法と同じ条件で、塩基を変更して反応を行った。塩基の種類、塩基の使用量(1.5当量)及び目的物の収率を下記の第7表に記載する。なお目的物の収率は実施例3に記載の方法に準じて算出した。また、第7表中、「1,8‐ジアザビシクロ[5,4,0]‐7‐ウンデセン」は「DBU」と記載する。
[第7表]
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
参考例No 塩基 使用量 収率(%)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
4−1 リン酸三カリウム 0.91g 0
4−2 32質量%水酸化ナトリウム水溶液 0.54g 0
4−3 DBU 0.65g 0
4−4 N,N‐ジイソプロピルエチルアミン 0.55g 13.5
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
[参考例5]
よう化{4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン}銅(1価)の製造
4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン1.00g、よう化銅(1価)0.30g及びジクロロメタン16mlの混合液を、窒素雰囲気下、室温にて2時間撹拌した。得られた黄色透明溶液を減圧下で溶媒を留去し、得られた残渣をアセトニトリル6mlで洗浄し、目的物1.18gを白色固体として得た。
1H NMR (CDCl3, Me4Si, 300MHz) δ7.59 (d, J=7.8Hz, 2H), 7.40-7.45 (m, 8H), 7.32-7.37 (m, 4H), 7.23-7.28 (m, 8H), 7.13 (t, J=7.8Hz, 2H), 6.60 (m, 2H), 1.66 (s, 6H)。
本発明に係る5−アルキニルピリジン化合物の製造方法は、優れた生物活性、特に殺菌活性を有するオキシム置換アミド化合物又はその製造中間体の製造に極めて有用である。

Claims (15)

  1. 式(1):
    Figure 2019218342
    で表される5−クロロピリジン化合物と、式(2):
    Figure 2019218342
    [式中、Rは水素原子、C〜Cアルキル又はC〜Cシクロアルキルを表す。]で表されるアルキン化合物を、ホスフィン系配位子を有するパラジウム触媒の存在下、溶媒中、炭酸ナトリウム又は炭酸水素ナトリウムを用いて反応させることを特徴とする、式(3):
    Figure 2019218342
    [式中、Rは前記と同じ意味を表す。]で表される5−アルキニルピリジン化合物の製造方法。
  2. 前記5−クロロピリジン化合物と、前記アルキン化合物を、銅触媒及びホスフィン系配位子を有するパラジウム触媒の存在下で反応させる請求項1に記載の5−アルキニルピリジン化合物の製造方法。
  3. 前記ホスフィン系配位子が1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、又は4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテンである請求項1又は2に記載の5−アルキニルピリジン化合物の製造方法。
  4. 前記ホスフィン系配位子を有するパラジウム触媒が、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0価)、ビス(トリ−t−ブチルホスフィン)パラジウム(0価)、ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウム(0価)、ビス[1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン]パラジウム(0価)、ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウム(0価)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(2価)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(2価)ジアセテート、ジクロロ[1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン]パラジウム(2価)、ジクロロ[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(2価)、ジクロロ[1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン]パラジウム(2価)、又はジクロロビス(トリ−o−トリルホスフィン)パラジウム(2価)である請求項1又は2に記載の5−アルキニルピリジン化合物の製造方法。
  5. 前記ホスフィン系配位子を有するパラジウム触媒が、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(2価)である請求項4に記載の5−アルキニルピリジン化合物の製造方法。
  6. 前記銅触媒が、塩化銅(1価)、臭化銅(1価)、よう化銅(1価)、又は酢酸銅(1価)である請求項2〜5のいずれか1項に記載の5−アルキニルピリジン化合物の製造方法。
  7. 前記銅触媒が、よう化銅(1価)である請求項6に記載の5−アルキニルピリジン化合物の製造方法。
  8. 前記アルキン化合物を、前記5−クロロピリジン化合物に対して、0.01〜20モル当量で反応させる請求項1〜7のいずれか1項に記載の5−アルキニルピリジン化合物の製造方法。
  9. 前記炭酸ナトリウム又は炭酸水素ナトリウムを、前記5−クロロピリジン化合物に対して、0.01〜20モル当量用いる請求項1〜8のいずれか1項に記載の5−アルキニルピリジン化合物の製造方法。
  10. 前記ホスフィン系配位子を有するパラジウム触媒を、前記5−クロロピリジン化合物に対して、0.00001〜1モル当量存在させる請求項1〜9のいずれか1項に記載の5−アルキニルピリジン化合物の製造方法。
  11. 前記銅触媒を、前記5−クロロピリジン化合物に対して、0.000001〜1モル当量存在させる請求項1〜10のいずれか1項に記載の5−アルキニルピリジン化合物の製造方法。
  12. 前記溶媒が非プロトン性極性溶媒である請求項1〜11のいずれか1項に記載の5−アルキニルピリジン化合物の製造方法。
  13. 前記非プロトン性極性溶媒がジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド及びジメチルスルホキシドからなる群から選ばれる1種以上である請求項12に記載の5−アルキニルピリジン化合物の製造方法。
  14. 反応温度が100℃〜150℃である請求項1〜13のいずれか1項に記載の5−アルキニルピリジン化合物の製造方法。
  15. 前記式2及び式3におけるRがシクロプロピルである請求項1〜14のいずれか1項に記載の5−アルキニルピリジン化合物の製造方法。
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