JP2009013067A - スルホニルジアミン配位子及びそれを用いた触媒 - Google Patents

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Takayoshi Arai
孝義 荒井
Ryuta Takashita
隆太 高下
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雅彦 渡邊
Akira Yanagisawa
章 柳澤
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Abstract

【課題】より高い光学純度及び高いSyn−選択性を有する配位子及びそれを用いた触媒を提供すること。
【解決手段】
下記式(1)で示される配位子とする。

(ここでR、Rは、水素、アルキル鎖、フェニル基(置換基を有していてもよい)又はナフチル基(置換基を有していてもよい)であり、RとRは結合して環を形成していてもよい。RとRとは、同じであっても、異なっていてもよい。Rは、アルキル基、フェニル基(置換基を有していてもよい)又はナフチル基(置換基を有していてもよい)であり、R、Rは、水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ニトロ基、アルキル鎖、アルコキシ基又はフェニル基(置換基を有していてもよい)である。またRとRは、同じであっても、異なっていてもよい。Rは、水素又はアルキル鎖である。)
【選択図】なし

Description

本発明は、スルホニルジアミン配位子及びそれを用いた触媒に関する。
光学活性なアミノ酸や糖を基本構成単位とする生体高分子は、高度な不斉空間を構築しており、この生体高分子を受容体とする医薬品も光学活性を有している必要がある。このような光学活性な物質を合成する方法は不斉合成法とよばれており、不斉合成法の中でも少量の不斉源から理論上無限の光学活性体を合成することが可能な触媒的不斉合成法は極めて有用、重要なものとなっている。
現在、触媒的不斉合成法は様々な金属触媒を用いることにより達成されているが、これら触媒には高度に立体選択的な反応場を構築すべく綿密に設計された配位子が用いられており、例えば、公知の技術として、スルホニルジアミン配位子の例が例えば下記非特許文献1乃至3に記載されている。また、ジアミン−銅錯体を触媒に用いるニトロアルドール反応の例が例えば下記非特許文献4に記載されている。
Hashiguchi S.,Fujii A.,Takehara J.,Ikariya T.,Noyori R.,J.Am.Chem.Soc.,1995,117,7562−7563 Watanabe M.,Murata K.,Ikariya T.,J.Am.Chem.Soc.,2003,125,7508−7509 Hayes A.M.,Morris D.J.,Clarkson G.J.,Wills,M.,J.Am.Chem.Soc.,2005,127,7318−7319 京都国際会議IKCOC−10予稿集,2006年11月,講演要旨PB−009
たしかに、上記非特許文献1乃至3にはスルホニルジアミン配位子が記載されているが、スルホニル化されていないアミノ基は1級アミノ基であり、高度な不斉環境を構築するには検討の余地がある。また、上記非特許文献4に記載の技術では、ニトロアルドール反応に適用した場合、目的化合物におけるSyn−選択性において未だ改良の余地が残る。
そこで、本発明は、上記課題を解決し、より高い光学純度及び高いSyn−選択性を有する配位子及びそれを用いた触媒を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題について検討を進めていたところ、ジアミンスルホン化して一方のアミノ基の酸性度を向上させる事でジアミン配位子を電子的に非対称化させて不斉配位子の機能の向上を図ることができることに着目し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明の一手段に係る配位子は、下記式(1)で示される。
ここでR、Rは、水素、アルキル鎖、フェニル基(置換基を有していてもよい)又はナフチル基(置換基を有していてもよい)であり、RとRは結合して環を形成していてもよい。RとRとは、同じであっても、異なっていてもよい。Rは、アルキル基、フェニル基(置換基を有していてもよい)又はナフチル基(置換基を有していてもよい)であり、R、Rは、水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ニトロ基、アルキル鎖、アルコキシ基又はフェニル基(置換基を有していてもよい)である。またRとRは、同じであっても、異なっていてもよい。Rは、水素又はアルキル鎖である。
また、本発明の他の一手段に係る触媒は、下記式(1)で示される配位子が配位してなる。
ここでR、Rは、水素、アルキル鎖、フェニル基(置換基を有していてもよい)又はナフチル基(置換基を有していてもよい)であり、RとRは結合して環を形成していてもよい。RとRとは、同じであっても、異なっていてもよい。Rは、アルキル基、フェニル基(置換基を有していてもよい)又はナフチル基(置換基を有していてもよい)であり、R、Rは、水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ニトロ基、アルキル鎖、アルコキシ基又はフェニル基(置換基を有していてもよい)である。またRとRは、同じであっても、異なっていてもよい。Rは、水素又はアルキル鎖である。
以上、本発明によると、ジアミン配位子を電子的に非対称化させて不斉配位子の機能の向上を図ることができ、より高い光学純度及び高いSyn−選択性を有する配位子及びそれを用いた触媒を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。ただし、本発明は多くの異なる態様による実施が可能であり、以下の実施形態、実施例に狭く限定されるわけではない。
本実施形態に係る配位子は、下記式(2)で示される。
なお、本実施形態に係る配位子において、R、Rは、ジアミンの置換基として種々のものを採用することができる。例えば水素、アルキル鎖、フェニル基(置換基を有していてもよい。)又はナフチル基(置換基を有していてもよい。)であることが好ましく、RとRは結合して環を形成していてもよい。またRとRとは、同じであっても、異なっていてもよい。
また、本実施形態に係る配位子において、Rは、塩化スルホニル化合物として入手できる者である限り限定されることはなく種々のものを採用することができる。例えばアルキル基、フェニル基(置換基を有していてもよい。)又はナフチル基(置換基を有していてもよい。)を例示することができる。
また、本実施形態に係る配位子において、R4’、R5’は、ナフチル環に導入できる置換基である限り限定されることはなく種々のものを採用することができる。例えば水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ニトロ基、アルキル基又はアルコキシ基を例示することができる。なおR4’とR5’は、同じであってもよく、異なっていてもよい。
また、本実施形態に係る配位子において、Rは、スルホンアミド基の窒素上に導入できる置換基で有る限り限定されることはなく種々のものを採用することができる。例えば水素、アルキル鎖を例示することができる。
さらに、本実施形態に係る配位子は、金属又は金属塩に配位させることで触媒として利用することができる。配位子を配位させる金属としては、限定されることなく種々の金属を採用することができ、例えば銅、ニッケル、コバルト、ルテニウム、ロジウム又は鉄を例示することができる。また配位子は金属塩と混合させて配位させることがより一般的であり好ましい。なおこの場合における金属塩としても限定されることなく種々の金属塩を採用することができ、例えば上記励起した金属のうち銅を採用する場合、CuCl、CuOAc、CuCl、Cu(OAc)、Cu(OTf)等を例示することができる。
本実施形態に係る配位子を用いた触媒は、種々の反応に用いることができると考えられ、限定されるわけではないが、ニトロアルドール反応に用いることがSyn−選択性の効果を発揮できる上でより有用である。
(配位子の製造)
本実施形態に係る配位子は、限定されることなく種々の方法により、例えば合成によって製造することができる。合成方法も周知の方法が採用可能であり、限定されるわけではないが、例えば以下に示す方法により合成することができる。
まず、下記式(3)で示されるジアミンに対し、トリエチルアミン存在の下、置換基Rを有するスルホニルクロリドを反応させることで、下記式(4)で示されるモノスルホニルジアミンを得ることができる。
次に、上記式(4)で示されるモノスルホニルジアミンに対し、トリエチルアミン存在の下、ジブロモメチルビナフタレンを反応させることで上記(2)に示される配位子を得ることができる。
以上、本実施形態により、例えばニトロアルドール反応において高い光学純度及び高いSyn−選択性を与える配位子及びそれを用いた触媒を提供することができる。
以下、上記実施形態の配位子及び触媒について実際に作製し、その効果について確認を行った。以下説明する。
(実施例)
本実施例では、下記式(5)で示される配位子を作成し、その配位子をニトロアルドール反応に用いた。
(配位子の合成)
本実施例では、まず、下記反応式に従い、
(1R,2R)−1,2−Diphenylethanediamineを212.3mg用い、triethylamineの存在下、p−toluenesulfonylchrolideを28時間反応させ、シリカゲルクロマトグラフィーを用いて精製することで(1R,2R)−N−tosyl−1,2−diphenylethanediamineを264.7mg得た。
次に、得られた(1R,2R)−N−tosyl−1,2−diphenylethanediamineを160mg用い、triethylamineの存在下、(R)−2,2’−dibromomethyl−1,1’−binaphthaleneと室温で67時間反応させ、シリカゲルクロマトグラフィーを用いて精製することで上記(5)で示される(1R,2R)−N−(R)−Binaphtyl−N’−tosyl−1,2−diphenylethanediamineを279.7mg得た。
なお、これら得られた化合物について、プロトン核磁気共鳴分光法等の各種スペクトルデータにより、上記式(5)で示される化合物であることが確認できた。なお、この結果を以下に示しておく。
上記(1R,2R)−N−tosyl−1,2−diphenylethanediamineのスペクトルデータ:
[α]D=−31.5°(c 1.07,CHCl).
FT/IR 3342,3284,3084,2864,2357,1593,1454,1329,1180,1153,1084,1053,984,912,837,810,768,694,667cm−1
H−NMR(400MHz,CDCl)δ2.30(s,3H),4.09(d,1H, J=5.6Hz),4.38(d,1H,J=5.6Hz),6.93(d,2H,J=8.1Hz,aromatic),7.06−7.12(m,10H,aromatic),7.40(d,2H,J=8.3Hz).
13C−NMR (100MHz,CDCl)δ21.3,60.4,63.2,126.5,126.7,126.9,127.2,127.3,128.1,128.3,129.0,137.1,139.2,141,4,142.4.
HRMS (FAB+) calcd for C2123S (M+H) 367.1480: found 367.1461.
上記(5)のスペクトルデータ:
[α]=+28.6°(c 1.00,CHCl).
FT/IR 3263,3035,2339,1508,1456,1317,1157,1066,928,812,752,696,667cm−1
H−NMR(400MHz,CDCl)δ2.29(s,3H),3.58(d,2H,J=12.1Hz),3.85(d,2H,J=12.3Hz),3.96(d,1H,J=10.6 Hz),4.92(d,1H,J=10.6Hz),6.80−7.03(m,12H,aromatic),7.16−7.22(m,2H,aromatic),7.31−7.43(m,8H,aromatic),7.73(d,2H,J=8.5 Hz,aromatic),7.84(d,2H,J=8.2Hz,aromatic).
13C−NMR(100 MHz,CDCl)δ21.3,52.1,58.4,74.9,125.3,125.5,126.8,126.9,127.2,127.3,127.48,127.53,127.6,127.7,127.8,128.0,128.15,128.20,128.4,128.8,129.2,130.9,132.8,133.2,134.6,135.4,137.7,137.8,142.6.
HRMS(FAB+)calcd for C4337S (M+H)645.2576: found 645.2527.
さらに、上記配位子の合成手法を用いて、下記式示す配位子(6)〜(12)を合成した。またそれぞれのスペクトルデータなどについては以下のとおりであった。
(6)のスペクトルデータ:
[α]=+197.0°(c 1.04,CHCl
FT/IR
3288,2924,2854,2779,2353,2324,1508,1454,1315,1157,1115,1093,1068,912,845,822,752,702,665cm−1
H−NMR(400MHz,CDCl)δ1.07−1.36(m,4H),1.59(d,1H,J=12.1Hz),1.68(d,2H,J=11.6 Hz),2.11(s,3H),2.38−2.48(m,2H),2.81−2.87(m,1H),3.10(d,2H,J=12.6 Hz),3.22(d,1H,J=12.3Hz),6.96(d,2H,J=8.0Hz),7.22−7.26(m,2H,aromatic),7.33(d,2H,J=8.2Hz,aromatic),7.44−7.48(m,4H,aromatic),7.61(d,2H,J=8.2Hz,aromatic),7.94(d,4H,J=8.5Hz,aromatic).
13C−NMR (100MHz,CDCl)δ21.1,24.3,25.6,27.1,33.4,50.8,54.8,67.1,77.2,125.5,125.7,127.1,127.3,127.9,128.1,128.6,129.3,131.1,132.8,133.6,134.6,136.6,142.9.
HRMS(FAB+)calcd for C3535S(M+H)547.2419:found 547.2376.

(7)のスペクトルデータ:
[α]=+48.7°(c 1.04,CHCl
FT/IR 2357,1508,1454,1317,1161,1093,1057,906,818,733,700,665cm−1
H−NMR(400MHz,CDCl)δ2.17(s,3H),3.30(d,2H,J=12.3 Hz),3.77(d,2H,J=12.3Hz),3.87(d,1H,J=8.9Hz),4.86(d,1H,J=8.9Hz),6.87(d,2H,J=8.0Hz),7.03−7.45(m,20H,aromatic),7.75(d,2H,J=8.2Hz,aromatic),7.88(d,2H,J=8.2Hz,aromatic).
13C−NMR(100MHz,CDCl)δ21.2,52.2,57.8,72.4,125.4,125.6,127.1,127.2,127.35,127.37,127.77,127.80,128.14,128.19,128.4,129.0,129.5,131.0,132.8,132.9,134.6,136.1,137.1,138.4,142.7.
HRMS(FAB+)calcd for C4337S(M+H)645.2576: found 645.2516.
(8)のスペクトルデータ:
[α]=−196.5°(c 1.00,CHCl
FT/IR 3280,2943,2359,1441,1317,1242,1155,1070,825,752,667cm−1
H−NMR(400MHz,CDCl)δ1.06−1.30(m,4H),1.55(d,1H,J=12.5Hz),1.62(d,2H,J=11.6 Hz),2.39(d,1H,J=11.6 Hz),2.49(s,3H),2.66−2.71(m,1H),3.05−3.11(m,1H),3.33(d,2H,J=11.9 Hz),3.49(br s,2H),7.22−7.47(m,10H,aromatic),7.16−7.22(m,2H,aromatic),7.90−7.94(m,6H,aromatic).
13C−NMR(100MHz,CDCl)δ21.6,24.2,25.6,27.2,32.7,54.3,69.2,125.5,125.8,127.4,127.5,128.2,128.7,129.7,131.2,133.0,134.6,138.0,143.4.
HRMS(FAB+)calcd for C3535S (M+H) 547.2419: found 547.2376.
(9)のスペクトルデータ:
[α]=−25.3°(c 1.04,CHCl).
FT/IR 3051,2326,1736,1508,1454,1309,1236,1142,1095,972,908,818,729,700,623cm−1
H−NMR(400MHz,CDCl)δ2.50(s,3H),3.59(d,2H,J=11.8 Hz),3.87(d,2H,J=12.1Hz),4.02(d,1H, J=10.9 Hz),4.96(d,1H,J=10.9Hz),6.64−7.47(m, 22H,aromatic),7.71(d,2H,J=8.2Hz,aromatic),7.83(d,2H,J=8.0Hz,aromatic).
13C−NMR(100MHz,CDCl)δ42.1,51.9,58.4,74.4,125.3,125.5,126.7,127.3,127.6,127.71,127.75,127.9,128.1,128.2,128.4,129.2,130.8,132.8,133.1,134.5,135.2,138.5.
HRMS(FAB+) calcd for C3733S (M+H) 569.2263: found 569.2239.
(10)のスペクトルデータ:
[α]=+49.7°(c 0.98,CHCl).
FT/IR 2925,2355,1508,1456,1309,1149,1055,748,700cm−1
H−NMR(400MHz,CDCl)δ2.10(s,3H),2.49(s,3H),2.50(s,3H),3.63(d,2H,J=12.1Hz),3.92−3.95(m,3H),4.95(d,1H,J=10.6Hz),6.59−7.42(m,20H,aromatic),7.73(d,2H,J=8.2Hz,aromatic),7.82(d,2H,J=8.5Hz,aromatic).
13C−NMR(100MHz,CDCl)δ20.6,22.7,51.9,58.5,75.0,125.2,125.4,126.6,127.1,127.3,127.5,127.8,128.1,128.4,129.2,130.9,131.1,132.8,133.3,134.2,134.6,135.5,137.4,138.9,141.6.
HRMS(FAB+) calcd for C4541S (M+H) 673.2889: found 673.2872.
(11)のスペクトルデータ:
[α]=+33.4°(c 1.08,CHCl).
FT/IR 3039,2350,1595,1496,1456,1311,1257,1149,1026,810,731,698cm−1
H−NMR (400MHz,CDCl)δ3.59(d,2H,J=12.1Hz),3.74(s,3H),3.87(d,2H,J=12.1Hz),3.96(d,1H,J=10.6Hz),4.92(d,1H,J=10.6Hz),6.65(d,2H,J=8.9Hz),6.86−7.47(m,20H,aromatic),7.73(d,2H,J=8.2Hz,aromatic),7.84(d,2H,J=8.2Hz,aromatic).
13C−NMR(100MHz,CDCl)δ52.1,55.4,58.5,74.9,113.4,125.3,125.5,126.9,127.3,127.5,127.75,127.7,127.8,128.19,128.24,128.4,129.26,129.30,130.9,132.4,132.8,133.3,134.6,135.5,137.9,162.3.
HRMS (FAB+) calcd for C4337S (M+H) 661.2525: found 661.2523.
(12)のスペクトルデータ:
[α]=+19.8°(c 1.08,CHCl).
FT/IR 2949,2357,1508,1454,1403,1321,1161,1130,1061,935,816,750,700,607cm−1
H−NMR(400MHz,CDCl)δ3.63(d,2H,J=12.1Hz),3.89(d,2H,J=12.3Hz),3.98(d,1H,J=10.6Hz),4.99(d,1H,J=10.9Hz),6.78−7.57(m,22H,aromatic),7.74(d,2H,J=8.2 Hz,aromatic),7.85(d,2H,J=8.0Hz,aromatic).
13C−NMR(100 MHz,CDCl)δ52.1,58.6,74.6,125.2,125.4,125.6,127.3,127.4,127.6,127.7,127.8,128.0,128.2,128.3,128.5,129.2,130.9,132.9,133.1,134.6,135.1,136.9,144.2.
HRMS(FAB+) calcd for C4334S (M+H)699.2293: found 699.2241.
(触媒の作製)
そして、この得られた配位子各々を用い、CuCl(1.8mg)を配位させることで触媒を得た。即ち、上記配位子(5)を用いる場合、配位子(5)12.9mgを用い、これに塩化メチレン溶媒中CuCl(1.8mg)を配位させることで触媒を得た。
(ニトロアルドール反応の例)
上記の様にして作製した触媒の溶液を用い、エナンチオ選択的ニトロアルドール反応を行った。まずは、上記配位子(5)を用いた触媒の塩化メチレン溶液を一度減圧乾燥し、溶媒をエタノールに置き換えた。続いて、nitromethaneを196μl、cyclohexanecarboxaldehyde(L)を44μl、ならびにpyridineを40μlを加え、室温において16時間反応させた。この結果、ニトロアルドール成績体を56.6mg得ることができ、また得られた化合物の不斉収率は93%であった。
また、上記と同様にして行ったエナンチオ選択的なニトロアルドール反応の結果を以下に示しておく。
また、先に合成した配位子(6)〜(12)を用い、上記と同様に下記ニトロアルドール反応を行った。この結果を以下に示す。
これにより、本実施例における配位子の優位性が立証された。
また、上記の様にして作製した触媒(配位子(5))の溶液を用い、ジアステレオ選択的ニトロアルドール反応を行った。触媒の塩化メチレン溶液を一度減圧乾燥し触媒に用いた。nitroethaneを261μl、cyclohexanecarboxaldehyde(L)を44μl、ならびにpyridineを40μl、上記触媒の存在下、室温において41時間行った。この結果、ニトロアルドール成績体を67.8mg得ることができ、収率は99%であった。また、ニトロアルドール成績体のジアステレオ選択性は、Syn:Anti=92:8であり、Syn体の不斉収率は81%ee、Anti体の不斉収率は43%eeであった。
また、同様にして行ったジアステレオ選択的なニトロアルドール反応の結果については、以下に示す。
以上のとおり、本実施例により、より高い光学純度及び高いSyn−選択性を有する配位子及びそれを用いた触媒を提供することができるのを確認した。
(比較例)
上記非特許文献4に記載の下記(13)で示される配位子を配意させた触媒を用い、上記アルデヒド(L)とニトロエタンとの反応において、同様な条件の下そのジアステレオ選択性を確認した。その結果、Syn:Anti=75:25であった。これは、配位子(5)を用いたときの結果(Syn:Anti=92:8)に比べ劣るものであり、配位子(5)の有用性が立証された。また、配位子(5)〜(12)は、市販の光学活性ジアミンを出発原料に用いてわずか2段階で合成できるというメリットがある。
本発明は、触媒及びそれに用いられる配位子として産業上の利用可能性がある。

Claims (4)

  1. 下記式(1)で示される配位子。
    (ここでR、Rは、水素、アルキル鎖、フェニル基(置換基を有していてもよい)又はナフチル基(置換基を有していてもよい)であり、RとRは結合して環を形成していてもよい。RとRとは、同じであっても、異なっていてもよい。Rは、アルキル基、フェニル基(置換基を有していてもよい)又はナフチル基(置換基を有していてもよい)であり、R、Rは、水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ニトロ基、アルキル鎖、アルコキシ基又はフェニル基(置換基を有していてもよい)である。またRとRは、同じであっても、異なっていてもよい。Rは、水素又はアルキル鎖である。)
  2. 下記式(2)で示される配位子。
    (ここでR、Rは、水素、アルキル鎖、フェニル基(置換基を有していてもよい)又はナフチル基(置換基を有していてもよい)であり、RとRは結合して環を形成していてもよい。RとRとは、同じであっても、異なっていてもよい。Rは、アルキル基、フェニル基(置換基を有していてもよい)又はナフチル基(置換基を有していてもよい)である。R4’、R5’は、水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ニトロ基、アルキル基又はアルコキシ基である。またR4’とR5’は、同じであっても、異なっていてもよい。Rは、水素又はアルキル鎖である。)
  3. 下記式(1)で示される配位子を金属又は金属塩に配位させてなる触媒。
    (ここでR、Rは、水素、アルキル鎖、フェニル基(置換基を有していてもよい)又はナフチル基(置換基を有していてもよい)であり、RとRは結合して環を形成していてもよい。RとRとは、同じであっても、異なっていてもよい。Rは、アルキル基、フェニル基(置換基を有していてもよい)又はナフチル基(置換基を有していてもよい)であり、R、Rは、水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ニトロ基、アルキル鎖、アルコキシ基又はフェニル基(置換基を有していてもよい)である。またRとRは、同じであっても、異なっていてもよい。Rは、水素又はアルキル鎖である。)
  4. 下記式(2)で示される配位子を金属又は金属塩に配位させてなる触媒。

    (ここでR、Rは、水素、アルキル鎖、フェニル基(置換基を有していてもよい)又はナフチル基(置換基を有していてもよい)であり、RとRは結合して環を形成していてもよい。RとRとは、同じであっても、異なっていてもよい。Rは、アルキル基、フェニル基(置換基を有していてもよい)又はナフチル基(置換基を有していてもよい)である。R4’、R5’は、水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ニトロ基、アルキル基又はアルコキシ基である。またR4’とR5’は、同じであっても、異なっていてもよい。Rは、水素又はアルキル鎖である。)
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016198736A (ja) * 2015-04-12 2016-12-01 国立大学法人 千葉大学 アミノサリチルアルジミン配位子を金属に配位させた触媒及びこれを用いたヨード環化体の製造方法

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