JP2013142071A - ピロリジニル−スピロオキシインドール誘導体及びその製造方法 - Google Patents

ピロリジニル−スピロオキシインドール誘導体及びその製造方法 Download PDF

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孝義 荒井
Atsuko Awada
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Abstract

【課題】新規なピロリジニル−スピロオキシインドール誘導体及びその製造方法を提供する。
【解決手段】
下記式(2)で示されるスピロリジニル−スピロオキシインドール誘導体。

(ここでRは、アリール基、アルキル基、又はカルボニル基、Rはアルキル基、Rはアリール基、アルキル基である。)
【選択図】 なし

Description

本発明は、新規なピロリジニル−スピロオキシインドール誘導体及びその製造方法に関する。
光学活性なアミノ酸や糖を基本構成単位とする生体高分子は、高度な不斉空間を構築しており、この生体高分子を受容体とする医薬品も光学活性を有している必要がある。このような光学活性な物質を合成する方法は不斉合成法と呼ばれており、不斉合成法の中でも少量の不斉源から理論上無限の光学活性体を合成することが可能な触媒的不斉合成法は極めて有用、重要なものとなっている。
現在、光学活性ピロリジニル−スピロオキシインドール化合物は様々な金属触媒を用いることにより触媒的不斉合成が達成されているおり、例えば、従来の技術として銅触媒存在下、アゾメチンイミンとオキシインドール骨格を有するアルケンを用いる例が下記非特許文献1に、銀触媒存在下での例が下記非特許文献2に記載されている。
A.P.Antonchick、C.G−.Reimers、M.Catarinella、M.Schumann、H.Preut、S.Ziegler、D. Rauh、H.Waldmann、Nature Chem.、2010、2、735 T.−L.Liu、Z.−Y.Xue、H.−Y.Tao、C.−J. Wang、Org.、Biomol.Chem.、2011、9、1980
しかしながら、上記文献に記載のいずれにおいても、得られるピロリジニル−スピロオキシインドール誘導体は下記式(A)で示されるエンド体もしくは下記式(B)で示されるエキソ体のみであり、他の立体配置を有するピロリジニル−スピロオキシインドール誘導体を得る反応系の開発が望まれる。
なお上記式中、Rは、アリール基、アルキル基、又はカルボニル基、Rはアルキル基、Rはアリール基、又はアルキル基である。
そこで、本発明は、上記課題を鑑み、新規ピロリジニル−スピロオキシインドール誘導体及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題について鋭意検討を行なっていたところ、金属にイミダゾリン配位子を配位させた触媒の存在下で、アゾメチンイミンとオキシインドール骨格を有するアルケンを反応させることで、エキソ’体のピロリジニル−スピロオキシインドール誘導体を得ることができる点を発見し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明の一観点に係るエキソ’体のピロリジニル−スピロオキシインドール誘導体を製造する方法は、下記式(1)で示される配位子を金属に配位させた触媒の存在下で、アゾメチンイミンとオキシインドール骨格を有するアルケンを反応させる。
なお上記式においてPhはフェニル基を、Tsはトシル基を表す。
なおこの結果、下記式(2)で示されるピロリジニル−スピロオキシインドール誘導体を得ることができる。
なお上記式中、Rは、アリール基、アルキル基、又はカルボニル基、Rはアルキル基、Rはアリール基、又はアルキル基である。
以上、本発明により、新規ピロリジニル−スピロオキシインドール誘導体及びその製造方法を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。ただし、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、以下に示す実施形態に限定されるものではない。
(実施形態1)
本実施形態に係るピロリジニル−スピロオキシインドール誘導体(以下、「本誘導体」という。)は、下記式(1)で示される配位子に金属を配位させた触媒の存在下で、アゾメチンイミンと、オキシインドール骨格を有するアルケンを反応させることによって製造できる。
上記式においてPhはフェニル基を、Tsはトシル基を表す。
本実施形態において用いられる触媒における配位子は、その構成中に窒素で架橋されたイミダゾリン骨格とフェニル骨格とを有しているため、反応場が広い。
また本実施形態に係る配位子は、様々な技術によって製造することができ、限定されるわけではないが、例えば特開2008−044928号公報に記載の技術を用いることによって合成できる。
なお配位子を配位させる金属としては、配位させることができる限りにおいてこれに限定されるわけではないが、例えば銅、ニッケル、コバルト、ルテニウム、ロジウム又は鉄を例示することができる。また配位子を金属に配位させる方法としては、周知の方法を採用することができ、限定されるわけではないが、金属塩と配位子を混合することで配位させることができる。金属塩としては、限定されるわけではないが、金属がニッケルである場合、Ni(OAc)、NiI、Ni(OTf)、Ni(ClO等を用いることができる。なお、上記金属を配位させた場合の例について下記式に示しておく。
本実施形態に係る触媒は、アゾメチンイミンを用いた不斉マイケル−マンニッヒ反応を行なうために用いることができる。具体的には、本実施形態に係る触媒の存在下で、下記式で示される反応のように、アゾメチンイミンとオキシインドール骨格を有するアルケンを反応させてピロリジニル−スピロオキシインドール誘導体を合成することができる。
上記反応は、アルコール中、特にメタノール中において行なうことが好ましい。
ここにおいて限定されるわけではないがRは、例えばアリール基、アルキル基又はカルボニル基を用いることができ、Rは例えばアルキル基を用いることができ、Rは例えばアリール基、アルキル基を用いることができる。
ここで、限定されるわけではないが、アリール基の例として、フェニル基、ピリジン、インドールなどを挙げることができ、アルキル基の例として、メチル基、エチル基などを挙げることができ、カルボニル基の例として、アセチル基、ベンゾイル基、エトキシカルボニル基などを挙げることができる。
上記反応において、反応基質として用いられるオキシインドール骨格を有するアルケンは下記式(3)で示される。
また上記反応において、アゾメチンイミンは下記式(4)で示される。
なお、上記反応において、用いるオキシインドール骨格を有するアルケンの量は、アゾメチンイミンを1モルとした場合、0.7モル以上1.3モル以下の範囲にあることが好ましく、より好ましくは0.9モル以上1.1モル以下の範囲内である。
この結果、本実施形態に係る方法によると、下記式(2)で示すピロリジニル−スピロオキシインドール誘導体を得ることができる。
以上、本実施形態に係る触媒により、マイケル−マンニッヒ反応及びそれにより得られるエキソ’体のピロリジニル−スピロオキシインドール誘導体を得ることができる。また、得られるピロリジニル−スピロオキシインドール誘導体のジアステレオマーの拡大を行なうことができ、非常に高い収率を得ることもできる。
以下、上記実施形態に係る配位子及び触媒を合成し、実際にピロリジニル−スピロオキシインドール誘導体を製造した。以下具体的に説明する。
以上の実施形態により得られた配位子を0.0128g用い、これに酢酸ニッケル(II)を配位させることで触媒として不斉マイケル−マンニッヒ反応を行なった。以下に具体例を説明する。
(実施例1)
本実施例は、0.75mlの無水メタノール中に、(E)−3−ベンジリデンインドリン−2−オン0.033g、トリエチルアミン0.002ml、(E)−メチル−2−(ベンジリデンアミノ)アセテートを上記触媒の存在下、0℃、21時間反応させることで行なった。この結果、下記に示す化合物(2−1)を0.051g得ることができた。また(2−1)の収率は86%(94%ee)であった。
H NMR (500MHz、CDCl) δ7.64−7.61(m、1H)、7.29−7.27(m、2H)、7.21(br、1H)、7.10−7.03(m、8H)、6.91−6.87(m、2H)、6.37−6.33(m、1H)、5.22(s、1H)、4.71(d、J=9.7Hz、1H)、4.32(d、J=9.7Hz、1H)、3.70(s、3H)、3.01(br、1H)
13C NMR(125MHz、CDCl) δ177.9、175.3、140.0、137.8、135.4、128.1、128.0、127.7、127.5、127.3、126.7、126.5、121.6、109.3、69.1、66.2、61.4、58.1、52.7
HRMS calcd for C2522Na (M+Na): 421.1523,found,m/z 421.1514
Enantiomeric excess was determined by HPLC with a Chiralpack AD−H column (90:10 hexane: 2−propanol,1.0mL/min、254 nm)
minor enantiomer t = 51.1 min,major enantiomer t = 55.4 min,94% ee,[α] 23= +70.3(c=1.0,CHCl,94% ee)
IR (neat)3205、3060、1705、1619、1469、1216cm−1
(実施例2)
本実施例は、上記実施例1、室温下である以外同一条件で行なった。この結果、下記化合物(2−2)を0.070g得ることができた。また(2−2)の収率は90%(96%ee)であった。
H NMR(500MHz、CDCl)δ7.61−7.60(m、1H)、7.25(br、1H)、7.20−7.16(m、4H)、7.04−7.02(m、5H)、7.00−6.90(m、2H)6.41−6.39(m、1H)、5.20(s、1H)、5.56(d、J=10.6Hz、1H)、4.14(d、J=10.6Hz、1H)、1.25(s、9H)、3.01(br、1H)
13C NMR(125MHz、CDCl) δ177.7、173.5、140.2、137.7、135.2、130.8、128.5、128.4、128.2、127.7、127.3、127.2、126.3、121.8、121.1、109.7、81.9、68.0、66.0、62.4、59.2、27.9
HRMS calcd for C2827BrNa (M+Na): 543.1097,found,m/z 543.1082
Enantiomeric excess was determined by HPLC with a Chiralpack AD−H column (70:30 hexane: 2−propanol、 1.0mL/min、254 nm)
majorenantiomer t ;= 6.6 min,minor enantiomer t =16.0 min,96% ee,[α] 23= +60.7 (c =1.0,CHCl,96% ee)
IR(neat)3197、2929、1710、1620、1469、1246cm−1
(実施例3)
本実施例は、0.75mlの無水メタノール中に、(E)−メチル−2−(2−オキソインドリン−3−イリデン)アセテート0.031g、N,N−ジイソプロピルエチルアミン0.0025ml、(E)−メチル−2−((4−ブロモベンジリデン)アミノ)アセテートを上記触媒の存在下、0℃、27時間反応させることで行なった。この結果、下記化合物(2−3)を0.056g得ることができた。また(2−3)の収率は81%(87%ee)であった。
H NMR (400MHz、CDCl) δ7.66(br、1H)、7.43−7.40(m、1H)、7.16−6.89(m、6H)、6.59−6.57(m、1H)、4.79(d、J=6.8Hz、1H)、4.76(s、1H)、3.99(d、J=6.8Hz,1H)、3.82(s、3H)、3.22(s、3H)
13C NMR(100MHz、CDCl) δ177.5、174.8、169.6、140.3、135.3、131.2、130.8、128.8、128.6、126.2、122.3、121.8、109.6、69.4、62.3、58.2、55.0、53.0、52.2
HRMS calcd for C2119BrNa (M+Na): 481.0370,found,m/z 481.0353;Enantiomeric excess was determined by HPLC with a Chiralpack AD−H column (90:10 hexane: 2−propanol,1.0 mL/min、254nm)
major enantiomer t ;= 51.6 min,minor enantiomer t =65.3 min,87% ee,[α] 24= −27.6 (c =1.0,CHCl,dr=83/13,87% ee)
IR (neat)3336、2952、1710、1619、1469、1219cm−1
以上の通り、本実施例によると、不斉マイケル−マンニッヒ反応を行なうことができる有用な触媒が実現できることを確認した。
本発明は、連続する立体中心を有するピロリジニル−スピロオキシインドール誘導体を非常に高い光学純度で供給できることから、医薬・農薬の開発と生産に有用であり、産業上の利用可能性がある。

Claims (2)

  1. 下記式(1)で示される配位子を金属に配位させた触媒を用いて下記式(2)で示されるピロリジニル−スピロオキシインドール誘導体の製造方法。
    (ここでRは、アリール基、アルキル基、又はカルボニル基、Rはアルキル基、Rはアリール基、又はアルキル基である。)
  2. 下記式(2)で示されるピロリジニル−スピロオキシインドール誘導体。
    (ここでRは、アリール基、アルキル基、又はカルボニル基、Rはアルキル基、Rはアリール基、又はアルキル基である。)
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