JP2019211619A - 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents
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Abstract
Description
このような電子写真装置に好適に用いることが可能な電子写真感光体として、有機光導電性物質を用いた有機電子写真感光体(OPC)の開発が進められ、普及している。
このような問題を解決すべく、特許文献1には、基体の表面を粗くすることで干渉縞を低減させる技術が開示されている。
支持体表面を粗す方法として、切削や研削といった方法が支持体の表面粗さ数値管理や加工面の観点から好ましく用いられている。
しかし、切削や研削といった方法で支持体表面を粗した場合には、支持体周方向に伸びた線状溝が形成される。線状溝は支持体の加工送りピッチに対応して形成され、線状溝が原因となり筋状ムラが画像上に生じる場合があった。
即ち、本発明にかかる電子写真感光体は、円筒状の支持体、下引き層、および、感光層をこの順に有する電子写真感光体であって、
該支持体の表面が、円周方向に線状溝を有し、該線状溝の周方向における長さをaとしたとき、全体の90%以上の該線状溝において、
50μm≦a≦500μmを満たし
該支持体表面の軸方向の粗さ曲線から得られるJIS B 0601:2001における十点平均粗さRzjis、粗さ曲線要素の平均長さRsm、およびスキューネス(偏り度)Rskがそれぞれ
0.7μm≦Rzjis
Rsm≦50μm
−4.0≦Rsk≦−0.2
であることを特徴とする。
従来、画像における干渉縞や筋状ムラをなくすために支持体の表面粗さが規定されてきたが、高画質化に伴って従来の粗さの規定では画像における干渉縞や筋状ムラを抑制するためには不十分な場合があることがわかった。
上記の検討の結果、支持体の円周方向の線状溝の長さをaとしたときに、全体の90%以上の線状溝において50μm≦a≦500nmを満たし、かつ支持体表面の軸方向の粗さ曲線から得られるJIS B 0601:2001における十点平均粗さRzjis、粗さ曲線要素の平均長さRsm、およびスキューネスRskをそれぞれ0.7μm≦Rzjis、Rsm≦50μm、−4.0≦Rsk≦−0.2にすることで、従来技術で発生していた技術課題を解決できることがわかった。
周方向の線状溝の長さが短いほど、画像上での視認性がさがるため、干渉縞、筋状ムラ抑制に有利にはたらく。また線状溝の深さを表すRzが大きいほど支持体で反射する光が散乱しやすくなり、干渉縞を抑制しやすくなる。また支持体の線状溝のピッチを表すRsmが小さくなるほど画像上での視認性がさがるため、干渉縞を抑制しやすくなると考えられる。
Rskは偏り度をあらわす粗さパラメータであり、Rsk>0においては支持体の尖りが多く、Rsk<0では尖りが小さい形状になる。
Rskの値を−4.0≦Rsk≦−0.2に調節することで支持体に形成された溝からの反射光の干渉が弱まり、画像上に筋状ムラが生じにくくなると考えられる。
また筋状ムラの発生を抑制する観点から、スキューネス(Rsk)を、−1.2≦Rsk≦−0.2の範囲にすることがより好ましい。
また干渉縞の抑制の観点から上記パラメータを、50μm≦a≦400μm、1.0μm≦Rzjis≦1.5μm、30μm≦Rsm≦40μmの範囲にすることがより好ましい。
本発明の電子写真感光体は、支持体と、下引き層と、感光層とをこの順に有することを特徴とする。
本発明の電子写真感光体を製造する方法としては、後述する各層の塗布液を調製し、所望の層の順番に塗布して、乾燥させる方法が挙げられる。このとき、塗布液の塗布方法としては、浸漬塗布、スプレー塗布、インクジェット塗布、ロール塗布、ダイ塗布、ブレード塗布、カーテン塗布、ワイヤーバー塗布、リング塗布などが挙げられる。これらの中でも、効率性及び生産性の観点から、浸漬塗布が好ましい。
以下、各層について説明する。
本発明において、電子写真感光体は、支持体を有する。本発明において、支持体は導電性を有する導電性支持体であることが好ましい。また、支持体は円筒状支持体を用いる。支持体の表面の粗さを調節するために、切削や研削、ブラスト処理などを施すことができる。
支持体の材質としては、金属、樹脂、ガラスなどが好ましい。金属としては、アルミニウム、鉄、ニッケル、銅、金、ステンレスや、これらの合金などが挙げられる。中でも、アルミニウムを用いたアルミニウム製支持体であることが好ましい。
また、樹脂やガラスには、導電性材料を混合又は被覆するなどの処理によって、導電性を付与してもよい。
本発明において、支持体の上に、導電層を設けてもよい。導電層を設けることで、支持体表面の傷や凹凸を隠蔽することや、支持体表面における光の反射を制御することができる。導電層は、導電性粒子と、樹脂と、を含有することが好ましい。
導電性粒子の材質としては、金属酸化物、金属、カーボンブラックなどが挙げられる。
これらの中でも、導電性粒子として、金属酸化物を用いることが好ましく、特に、酸化チタン、酸化スズ、酸化亜鉛を用いることがより好ましい。
導電性粒子として金属酸化物を用いる場合、金属酸化物の表面をシランカップリング剤などで処理したり、金属酸化物にリンやアルミニウムなど元素やその酸化物をドーピングしたりしてもよい。
また、導電性粒子は、芯材粒子と、その粒子を被覆する被覆層とを有する積層構成としてもよい。芯材粒子としては、酸化チタン、硫酸バリウム、酸化亜鉛などが挙げられる。被覆層としては、酸化スズなどの金属酸化物が挙げられる。
また、導電性粒子として金属酸化物を用いる場合、その体積平均粒子径が、1nm以上500nm以下であることが好ましく、3nm以上400nm以下であることがより好ましい。
また、導電層は、シリコーンオイル、樹脂粒子、酸化チタンなどの隠蔽剤などを更に含有してもよい。
本発明において、支持体又は導電層の上に、下引き層を有する。下引き層を設けることで、層間の接着機能が高まり、電荷注入阻止機能を付与することができる。
下引き層は、樹脂を含有することが好ましい。また、重合性官能基を有するモノマーを含有する組成物を重合することで硬化膜として下引き層を形成してもよい。
樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリビニルフェノール樹脂、アルキッド樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリエチレンオキシド樹脂、ポリプロピレンオキシド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミド酸樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、セルロース樹脂などが挙げられる。
重合性官能基を有するモノマーが有する重合性官能基としては、イソシアネート基、ブロックイソシアネート基、メチロール基、アルキル化メチロール基、エポキシ基、金属アルコキシド基、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基、チオール基、カルボン酸無水物基、炭素−炭素二重結合基などが挙げられる。
電子輸送物質としては、キノン化合物、イミド化合物、ベンズイミダゾール化合物、シクロペンタジエニリデン化合物、フルオレノン化合物、キサントン化合物、ベンゾフェノン化合物、シアノビニル化合物、ハロゲン化アリール化合物、シロール化合物、含ホウ素化合物などが挙げられる。電子輸送物質として、重合性官能基を有する電子輸送物質を用い、上述の重合性官能基を有するモノマーと共重合させることで、硬化膜として下引き層を形成してもよい。
金属酸化物としては、酸化インジウムスズ、酸化スズ、酸化インジウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素などが挙げられる。金属としては、金、銀、アルミなどが挙げられる。
また、下引き層は、添加剤を更に含有してもよい。
電子写真感光体の感光層は、主に、(1)積層型感光層と、(2)単層型感光層とに分類される。(1)積層型感光層は、電荷発生物質を含有する電荷発生層と、電荷輸送物質を含有する電荷輸送層と、を有する。(2)単層型感光層は、電荷発生物質と電荷輸送物質を共に含有する感光層を有する。
積層型感光層は、電荷発生層と、電荷輸送層と、を有する。
電荷発生層は、電荷発生物質と、樹脂と、を含有することが好ましい。
電荷発生層中の電荷発生物質の含有量は、電荷発生層の全質量に対して、40質量%以上85質量%以下であることが好ましく、60質量%以上80質量%以下であることがより好ましい。
また、電荷発生層は、酸化防止剤、紫外線吸収剤などの添加剤を更に含有してもよい。具体的には、ヒンダードフェノール化合物、ヒンダードアミン化合物、硫黄化合物、リン化合物、ベンゾフェノン化合物、などが挙げられる。
電荷輸送層は、電荷輸送物質と、樹脂と、を含有することが好ましい。
電荷輸送層中の電荷輸送物質の含有量は、電荷輸送層の全質量に対して、25質量%以上70質量%以下であることが好ましく、30質量%以上55質量%以下であることがより好ましい。
電荷輸送物質と樹脂との含有量比(質量比)は、4:10〜20:10が好ましく、5:10〜12:10がより好ましい。
単層型感光層は、電荷発生物質、電荷輸送物質、樹脂及び溶剤を含有する感光層用塗布液を調製し、この塗膜を形成し、乾燥させることで形成することができる。電荷発生物質、電荷輸送物質、樹脂としては、上記「(1)積層型感光層」における材料の例示と同様である。
本発明において、感光層の上に、保護層を設けてもよい。保護層を設けることで、耐久性を向上することができる。
導電性粒子としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物の粒子が挙げられる。
電荷輸送物質としては、多環芳香族化合物、複素環化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、エナミン化合物、ベンジジン化合物、トリアリールアミン化合物や、これらの物質から誘導される基を有する樹脂などが挙げられる。これらの中でも、トリアリールアミン化合物、ベンジジン化合物が好ましい。
樹脂としては、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂などが挙げられる。中でも、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂が好ましい。
本発明のプロセスカートリッジは、これまで述べてきた電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、転写手段及びクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とする。
1は円筒状の電子写真感光体であり、軸2を中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。電子写真感光体1の表面は、帯電手段3により、正又は負の所定電位に帯電される。尚、図においては、ローラ型帯電部材によるローラ帯電方式を示しているが、コロナ帯電方式、近接帯電方式、注入帯電方式などの帯電方式を採用してもよい。帯電された電子写真感光体1の表面には、露光手段(不図示)から露光光4が照射され、目的の画像情報に対応した静電潜像が形成される。電子写真感光体1の表面に形成された静電潜像は、現像手段5内に収容されたトナーで現像され、電子写真感光体1の表面にはトナー像が形成される。電子写真感光体1の表面に形成されたトナー像は、転写手段6により、転写材7に転写される。トナー像が転写された転写材7は、定着手段8へ搬送され、トナー像の定着処理を受け、電子写真装置の外へプリントアウトされる。電子写真装置は、転写後の電子写真感光体1の表面に残ったトナーなどの付着物を除去するための、クリーニング手段9を有していてもよい。また、クリーニング手段を別途設けず、上記付着物を現像手段などで除去する、所謂、クリーナーレスシステムを用いてもよい。電子写真装置は、電子写真感光体1の表面を、前露光手段(不図示)からの前露光光10により除電処理する除電機構を有していてもよい。また、本発明のプロセスカートリッジ11を電子写真装置本体に着脱するために、レールなどの案内手段12を設けてもよい。
[支持体の加工]
支持体として長さ354mm、厚さ1mm、外径30mmのアルミニウム製の素管を用意した。用意したアルミニウム素管を、図2に示すようなセンタレス研磨機を用いて、以下に示す研削条件で表面の研削加工を行った。図2の201は研削砥石、202は支持体、203は調整砥石、204は支持台を表す。
・研削砥石:SiC #500
・研削回転数:1000rpm
・粗研削量:0.16mm
・粗研削送り速度:1.0m/min
・研削方式:スルーフィード方式
(株)不二精機製ブラスト(型式:HD−10)を用い平径粒径100μmのメラミン粒子を用い、噴射圧力を0.5MPaでブラスト処理を行った。ブラスト時間、噴射粒量、ノズルとアルミニウムシリンダーの距離を調節することでRsk以外の粗さパラメータが大きく変化しないようにした。
上記の様にしてブラスト処理を施した直後にアルミニウムシリンダーをいったん純水を張った浸漬槽に浸漬し、引き上げ、アルミニウムシリンダーが乾燥する前に純水シャワー洗浄を施した。その後、吐出ノズルより85℃の温水をアルミニウムシリンダーの内表面に吐出、接触させ、外表面を乾燥させた。その後、自然乾燥にてアルミニウムシリンダー内表面を乾燥させた。
以上のように表面加工を行なったアルミニウムシリンダーを電子写真感光体の支持体として用いた。
次に、粗さ測定を行った支持体を用いて図3に示す層構成のOPC感光体の作製をおこなった。図3の301は支持体、302は下引き層、303は電荷発生層、304は電荷輸送層を示す。まず共重合ナイロン(商品名:アミランCM8000、東レ(株)製)10部、および、メトキシメチル化6ナイロン樹脂(商品名:トレジンEF−30T、ナガセケムテックス(株)(旧:帝国化学産業(株))製)30部を、メタノール400部およびn−ブタノール200部の混合溶剤に溶解させることによって、下引き層用塗布液を調製した。この下引き層用塗布液を上記支持体上に浸漬塗布して塗膜を形成し、得られた塗膜を30分間100℃で乾燥させることによって、膜厚0.70μmの下引き層を形成した。
下記式(A)で示される化合物0.04部
分散処理後、酢酸エチル100部を加えることによって、電荷発生層用塗布液を調製した。
この電荷発生層用塗布液を上記下引き層上に浸漬塗布して塗膜を形成し、得られた塗膜を10分間90℃で乾燥させることによって、膜厚が0.19μmの電荷発生層を形成した。
下記式(E)で示される構造単位を有するポリカーボネート(粘度平均分子量Mv:20000)0.2部
この電荷輸送層用塗布液を上記電荷発生層上に浸漬塗布して塗膜を形成し、得られた塗膜を60分間120℃で乾燥させることによって、膜厚18μmの電荷輸送層を形成した。
作製した感光体をキヤノン製複写機ImagePressC800(2400dpi)の改造機に搭載し画像の評価を行った。暗部電位600V、明部電位200V、現像バイアス350Vの設定でハーフトーン画像を出力し、ハーフトーン画像上の干渉縞、筋状ムラの有無を評価した。
ハーフトーン画像上の干渉縞および筋状ムラの判定は、以下のような基準で行った。
「干渉縞」
A:ハーフトーン画像に干渉縞が全くなし。
B:ハーフトーン画像の一部に干渉縞がうっすら見えるが実用上問題なし。
C:ハーフトーン画像全体に干渉縞がうっすら見られる。
「筋状ムラ」
A:ハーフトーン画像に筋状ムラが全くなし。
B:ハーフトーン画像の一部に筋状ムラがうっすら見えるが実用上問題なし。
C:ハーフトーン画像全体に筋状ムラがうっすらみられる。
本発明では干渉縞、筋状ムラの評価がともにB以上で本発明の効果があるとした。
得られた実施例1の結果を表1に示す。
実施例2では支持体のブラスト処理時の噴射圧力を0.6MPaにした以外は実施例1と同様に支持体の作製、電子写真感光体の作製、画像評価を行った。得られた結果を表1に示す。
実施例3では支持体のブラスト処理時の噴射圧力を0.7MPaにした以外は実施例1と同様に支持体の作製、電子写真感光体の作製、画像評価を行った。得られた結果を表1に示す。
実施例4では支持体のブラスト処理時の噴射圧力を0.8MPaにした以外は実施例1と同様に支持体の作製、電子写真感光体の作製、画像評価を行った。得られた結果を表1に示す。
実施例5では送り速度1.1m/minで支持体にセンタレス研磨を行った以外は実施例1と同様にブラスト処理、電子写真感光体の作製、画像評価を行った。得られた結果を表1に示す。
実施例6では送り速度1.1m/minで支持体にセンタレス研磨を行い、ブラスト処理時の噴射圧力を0.6MPaで行った以外は実施例1と同様にブラスト処理、電子写真感光体の作製、画像評価を行った。得られた結果を表1に示す。
実施例7では送り速度1.1m/minで支持体にセンタレス研磨を行い、ブラスト処理時の噴射圧力を0.8MPaで行った以外は実施例1と同様にブラスト処理、電子写真感光体の作製、画像評価を行った。得られた結果を表1に示す。
実施例8では送り速度1.2m/minで支持体にセンタレス研磨を行い、ブラスト処理時の噴射圧力を0.9MPaで行った以外は実施例1と同様にブラスト処理、電子写真感光体の作製、画像評価を行った。得られた結果を表1に示す。
実施例9では送り速度1.2m/minで支持体にセンタレス研磨を行い、ブラスト処理時の噴射圧力を1.0MPaで行った以外は実施例1と同様にブラスト処理、電子写真感光体の作製、画像評価を行った。得られた結果を表1に示す。
比較例1では送り速度1.2m/minで支持体にセンタレス研磨を行い、ブラスト処理は行わなかった。それ以外は実施例1と同様に電子写真感光体の作製、画像評価を行った。得られた結果を表1に示す。
比較例2では送り速度1.2m/minで支持体にセンタレス研磨を行い、ブラスト処理時の噴射圧力を1.1MPaにした以外は実施例1と同様にブラスト処理、電子写真感光体の作製、画像評価を行った。得られた結果を表1に示す。
比較例3では送り速度1.3m/minで支持体にセンタレス研磨を行い、ブラスト処理時の噴射圧力を1.1MPaにした以外は実施例1と同様にブラスト処理、電子写真感光体の作製、画像評価を行った。得られた結果を表1に示す。
また実施例5〜9より−1.2≦Rsk≦−0.2の範囲に支持体の粗さを調節することで画像上の筋状ムラの発生抑制効果がより良好な値となっていることがわかる。この理由としては、−1.2≦Rsk≦−0.2の範囲においては支持体からの反射光が散乱しやすくなり、画像上の筋状ムラが良化したと考えられる。
Rsmは小さいほど干渉縞改善に有利であると考えられるが、生産性とのバランスを考えて、決めるのがよい。
Rzは大きいほど干渉縞改善に有利であると考えられるが、下地層の膜厚などを考慮して設定するとよい。
また本実施例ではセンタレス研磨とブラスト加工を行うことで表面粗さを調節したが、表面粗さを調節することができればどのような方法をとってもよい。
2 軸
3 帯電手段
4 露光光
5 現像手段
6 転写手段
7 転写材
8 定着手段
9 クリーニング手段
10 前露光光
11 プロセスカートリッジ
12 案内手段
Claims (6)
- 円筒状の支持体、下引き層、および、感光層をこの順に有する電子写真感光体であって、
該支持体の表面が、円周方向に線状溝を有し、該線状溝の周方向における長さをaとしたとき、全体の90%以上の該線状溝において、
50μm≦a≦500μm
を満たし、
該支持体表面の軸方向の粗さ曲線から得られるJIS B 0601:2001における十点平均粗さRzjis、粗さ曲線要素の平均長さRsm、およびスキューネスRskがそれぞれ
0.7μm≦Rzjis
Rsm≦50μm
−4.0≦Rsk≦−0.2
であることを特徴とする電子写真感光体。 - 前記支持体の前記スキューネスRskが−1.2≦Rsk≦−0.2の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
- 前記線状溝の周方向における長さaが該線状溝の全体の90%以上において、
50μm≦a≦400μm以下
を満たし、
前記支持体の前記Rzjis、および前記Rsmが
1.0μm≦Rzji≦1.5μm
30μm≦Rsm≦40μm
であることを特徴とする請求項1または2に記載の電子写真感光体。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載の電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、転写手段およびクリーニング手段からなる群より選ばれた少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 請求項1から3のいずれか1項に記載の電子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段、および転写手段を有することを特徴とする電子写真装置。
- 前記帯電手段として、前記電子写真感光体上に当接するように配置された帯電ローラー、および直流電圧のみを印加することにより前記電子写真感光体を帯電する帯電手段、
を有することを特徴とする請求項5に記載の電子写真装置。
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