JP2019199697A - 歩行者系弾性舗装混合物、歩行者系弾性舗装の施工方法及び硬化体 - Google Patents
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Description
さらに、従来の歩行者系の舗装は、ウレタン系樹脂及びアクリル系樹脂の結合材が紫外線によって劣化し、表面が親水性(濡れ性)に改質されてしまうことで、降雨等で水膜が生じるようになり、水膜を原因とするすべり抵抗性の低下の問題がある。また、歩行者系の舗装の表面に水膜が生じると、気温の降下に起因して氷板が形成され、歩行者の転倒等の支障が生じる原因となる。また、歩行者系の舗装が親水性(濡れ性)に改質されてしまうことで、水分による膨潤で体積変化が生じ、舗装端部で反り返りが生じ、早期に破損が進行するといった問題がある。
[1]シリコーン系結合材と骨材とを含有する歩行者系弾性舗装混合物であって、前記シリコーン系結合材と前記骨材との混合割合が、骨材体積100に対して、シリコーン系結合材体積が3以上100以下である、歩行者系弾性舗装混合物。
[2]前記骨材の吸水率が0.2%以上10%未満である場合、前記シリコーン系結合材と前記骨材との混合割合が、骨材体積100に対して、シリコーン系結合材体積が3以上40以下である、[1]の歩行者系弾性舗装混合物。
[3]前記骨材の吸水率が10%以上150%未満である場合、前記シリコーン系結合材と前記骨材との混合割合が、骨材体積100に対して、シリコーン系結合材体積が10以上65以下である、[1]の歩行者系弾性舗装混合物。
[4]前記骨材の吸水率が150%以上300%以下である場合、前記シリコーン系結合材と前記骨材との混合割合が、骨材体積100に対して、シリコーン系結合材体積が20以上100以下である、[1]の歩行者系弾性舗装混合物。
[5]前記シリコーン系結合材の硬化前の常温状態での粘度は、0.1Pa・s以上50Pa・s以下である、[1]〜[4]のいずれかの歩行者系弾性舗装混合物。
[6]前記シリコーン系結合材に含有されるシリコーン樹脂は、オキシム基を有する縮合型シリコーン樹脂である、[1]〜[5]のいずれかの歩行者系弾性舗装混合物。
[7]前記シリコーン系結合材は、非結晶性シリカを含む、[1]〜[6]のいずれかの歩行者系弾性舗装混合物。
[8]前記シリコーン系結合材は、アルコキシシラン類を含む、[1]〜[7]のいずれかの歩行者系弾性舗装混合物。
[9]前記シリコーン系結合材に含有されるシリコーン樹脂の数平均分子量は、10,000以上180,000以下である、[1]〜[8]のいずれかの歩行者系弾性舗装混合物。
[10]シリコーン系結合材と骨材との混合割合が、骨材体積100に対して、シリコーン系結合材体積が3以上100以下である歩行者系弾性舗装混合物を用意する工程と、前記歩行者系弾性舗装混合物を混合する工程と、混合した前記歩行者系弾性舗装混合物を路面に供給する工程とを含む、歩行者系弾性舗装の施工方法。
[11]骨材と、前記骨材同士を結合するシリコーン樹脂とを備え、前記シリコーン樹脂を含有するシリコーン系結合材と前記骨材との混合割合が、骨材体積100に対して、シリコーン系結合材体積が3以上100以下である、硬化体。
本発明の実施の形態に係る歩行者系弾性舗装混合物は、シリコーン系結合材と骨材とを含有する歩行者系弾性舗装混合物であって、シリコーン系結合材と骨材との混合割合が、骨材体積100に対して、シリコーン系結合材体積が3以上100以下であることを特徴とする。
なお、骨材体積は、絶乾状態における体積であり、「絶乾状態」とは、骨材の含水率が0%である状態をいう。
本発明に用いる骨材は、特に限定することはなく、無機系骨材及び有機系骨材を用いることができ、単体又は複合体を用いることができる。骨材には、繊維補強材及び舗装用充填材等を適宜添加することもできる。
無機系骨材としては、例えば、砕石、砂、硅砂、スクリーニングス、石粉、再生骨材、カラーサンド、カラーチップ及び鉱物チップ等が挙げられる。
有機系骨材としては、例えば、木本植物又は草本植物のおがくず、樹皮、木質チップ、果実の種子及び種子殻、並びに、ゴム素材等が挙げられる。
骨材の吸水率が0.2%以上10%未満である場合、シリコーン系結合材と骨材との混合割合が、骨材体積100に対して、シリコーン系結合材体積が3以上40以下であることが好ましく、4以上30以下であることがより好ましく、5以上20以下であることがさらに好ましい。
骨材の吸水率が10%以上150%未満である場合、シリコーン系結合材と骨材との混合割合が、骨材体積100に対して、シリコーン系結合材体積が10以上65以下であることが好ましく、15以上55以下であることがより好ましく、20以上45以下であることがさらに好ましい。
骨材の吸水率が150%以上300%以下である場合、シリコーン系結合材と骨材との混合割合が、骨材体積100に対して、シリコーン系結合材体積が20以上100以下であることが好ましく、30以上90以下であることがより好ましく、40以上80以下であることがさらに好ましい。
シリコーン系結合材と骨材との混合割合が上記範囲内であることで、シリコーン系結合材が発揮する優れた衝撃吸収性、弾力性及び柔軟性により、種々の骨材を使用することができる。また、シリコーン系結合材と骨材との混合割合が上記範囲内であることで、シリコーン系結合材による優れた撥水効果及び耐候性を発揮することができる。
シリコーン系結合材の硬化前の常温状態での粘度は、従来の歩行者系弾性舗装混合物で使用している施工器具及び機械をそのまま適用できることから、0.1Pa・s以上50Pa・s以下であることが好ましい。シリコーン系結合材の硬化前の常温状態での粘度は、1.0Pa・s以上45Pa・s以下であることがより好ましく、5.0Pa・s以上40Pa・s以下であることがさらに好ましい。
シリコーン系結合材の硬化前の常温状態での粘度は、0.1Pa・s以上であることで、骨材の粒度に依存することなく、硬化養生中のダレを抑制することができ、結合機能及び硬化後の排水機能が有効に発揮する。
シリコーン系結合材の硬化前の常温状態での粘度は、50Pa・s以下であることで、一般的な混合機械(タライミキサー)を用いた場合でも骨材との混合性を良好にすることができ、均質に混合することができる。また、シリコーン系結合材の硬化前の常温状態での粘度は、50Pa・s以下であることで、左官ゴテ及びレーキ等による敷き均し又はローラー等による転圧が十分にでき、耐久性を向上させることができる。
なお、「常温状態」とは、環境温度が5℃以上35℃以下である状態をいう。常温状態での粘度は、JIS K 7117−1で示される単一円筒回転粘度計を用いる方法によって測定される。
オキシム基としては、例えば、ジメチルケトオキシム基、メチルエチルケトオキシム基、ジエチルケトオキシム基、メチルイソプロピルケトオキシム基、シクロペンタノンオキシム基、シクロヘキサノンオキシム基等が挙げられる。
非結晶性シリカの平均粒径は、品質安定性、補強効果及びゴム弾性等の物性向上の観点から、0.001μm以上90μm以下であることが好ましく、0.003μm以上60μm以下であることがより好ましく、0.004μm以上50μm以下であることがさらに好ましい。
非結晶性シリカの配合量は、シリコーン系結合材のシリコーン樹脂100質量部に対して、1質量部以上30質量部以下であることが好ましく、3質量部以上25質量部以下であることがより好ましく、5質量部以上20質量部以下であることがさらに好ましい。
アルコキシシラン類としては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、p−ビニルフェニレントリメトキシシラン、p−ビニルフェニレントリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン及びジメチルジエトキシシラン等が挙げられる。
アルコキシシラン類の配合量は、シリコーン系結合材のシリコーン樹脂100質量部に対して、0.05質量部以上10質量部以下であることが好ましく、0.08質量部以上8質量部以下であることがより好ましく、0.1質量部以上5質量部以下であることがさらに好ましい。
なお、シリコーン樹脂の数平均分子量は、核磁気共鳴分光法(NMR)及びゲル浸透クロマトグラフィー法(GPC)等により測定される。
本発明の実施の形態に係る歩行者系弾性舗装混合物は、骨材及びシリコーン系結合材とともにその他の添加成分を必要により添加含有させることができる。その他の添加成分としては、例えば、防カビ剤及び接着剤等を挙げることができる。
防カビ剤は、歩行者系弾性舗装混合物に含有される骨材及びシリコーン系結合材の材質又は供用される周辺環境により発生するカビを防止する。
防カビ剤としては、トリアゾール系、ハロアルキルチオ系、イソチアリゾン系、イミダゾール系、トリアジン系、ハオアルキルチオ系、スルファミド系及びカルボン酸系等が挙げられる。
接着剤は、歩行者系弾性舗装混合物と既設のアスファルト舗装及びコンクリート舗装等との接着性を付与する。
接着剤としては、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂及びスチレン系樹脂の各樹脂あるいはこれらの変性物が挙げられる。また、これらは、二種以上混合して用いても構わない。
ポリエステル系樹脂としては、例えば、多塩基酸又はそのエステル形成誘導体を2種以上と、ポリオール又はそのエステル形成誘導体を1種あるいは2種以上用いて得られた各種樹脂が挙げられる。
アクリル系樹脂としては、例えば、アルキル(メタ)アクリレート系モノマーを主成分とするポリマーが用いられ、さらに、アミド基含有アクリレートモノマー、水酸基含有アクリレートモノマー、グリシジル基含有アクリレートモノマー等を共重合させたものが挙げられる。
ウレタン系樹脂としては、例えば、ポリエステル系、アクリル系、エーテル系のポリオールに、鎖長伸長剤として、ジイソシアネート類やその水素添加物、あるいはアダクト体、ビューレット体、イソシアヌレート体などのポリイソシアネート類を作用させることによって得られたポリウレタンが挙げられる。また、上述したポリイソシアネートと作用させる官能基としてエチレンイミン又はその誘導体、あるいはそのカルボン酸基、スルホン酸基、アミノ基、あるいはこれらの塩も併用することも可能である。
スチレン系樹脂としては、例えば、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−(メタ)アクリル系共重合体が挙げられる。
本発明の実施の形態に係る歩行者系弾性舗装の施工方法は、歩行者系弾性舗装混合物を用意する工程と、歩行者系弾性舗装混合物を混合する工程と、歩行者系弾性舗装混合物を路面に供給する工程とを含むことを特徴とする。
歩行者系弾性舗装混合物を用意する工程として、シリコーン系結合材と骨材との混合割合が、骨材体積100に対して、シリコーン系結合材体積が3以上100以下である歩行者系弾性舗装混合物を用意する。
歩行者系弾性舗装混合物としては、上述したように、シリコーン系結合材と骨材との混合割合を骨材の吸水率に基づいて決定したものを用意することが好ましい。
歩行者系弾性舗装混合物を混合する工程として、用意した歩行者系弾性舗装混合物を混合する。
用意した歩行者系弾性舗装混合物は、混合機械(タライミキサー)等で混合されることで調製される。
歩行者系弾性舗装混合物を路面に供給する工程として、混合した歩行者系弾性舗装混合物を路面に供給する。
混合して調整された歩行者系弾性舗装混合物は、供用中又は新設のコンクリート舗装又はアスファルト舗装等の路面上に供給される。路面上に供給された歩行者系弾性舗装混合物は、左官ゴテ及びレーキ等による敷き均し又はミニアスファルトフィニッシャ及びハンドガイドローラー等の機械施工によって転圧される。敷き均し又は転圧された歩行者系弾性舗装混合物は、空気中の湿度等で硬化する湿気硬化性を有しているため、1〜3日程度で硬化し、歩行者系弾性舗装体が表層として敷設される。表層として敷設される歩行者系弾性舗装体は、表層の表面部分に薄層として敷設される形態であってもよい。薄層を敷設する場面としては、既設表層上に敷きならしを行う場合で舗装の嵩上げが可能な場所等が挙げられる。
薄層としての歩行者系弾性舗装体の厚さは、3.0mm以上30.0mm以下であることがより好ましく、3.5mm以上29.5mm以下であることがより好ましく、4.0mm以上29.0mm以下であることがさらに好ましい。
表層又は薄層としての歩行者系弾性舗装体の厚さが上記範囲内であることで、優れた衝撃吸収性、弾力性及び柔軟性を発揮することができ、安全で良好な歩行感を得ることができる。
また、本発明の歩行者系弾性舗装混合物を用いた歩行者系弾性舗装体によれば、シリコーン系結合材による優れた撥水効果を発揮することで濡れ性がなく、降雨等の水が付着しても水滴状となり、水膜になりづらい。このように、本発明における歩行者系弾性舗装体は、濡れ性がなく、水滴状となるため勾配により速やかに表面排水されるのに加え、骨材により形成される肌理により滑り抵抗性を向上させることができる。また、本発明における歩行者系弾性舗装体は、濡れ性がなく、水膜を形成することがないので、冬季における路面での氷板生成を抑制することができる。仮に、上述の歩行者系弾性舗装体の表面に氷板が生成した場合であっても、氷板が剥がれやすいことから歩行者の安全性を向上させることができる。また、上述の歩行者系弾性舗装体によれば、シリコーン系結合材による優れた耐候性を発揮することができ、屋外に施工される場合でも長期にわたり撥水効果を発揮することができる。
さらに、上述の歩行者系弾性舗装体は、濡れ性がないことによって、水分による膨潤で体積変化が生じることがなく、舗装端部での反り返りを抑制することができる。
本発明の実施の形態に係る硬化体は、骨材と、骨材同士を結合するシリコーン樹脂とを備え、シリコーン樹脂を含有されるシリコーン系結合材と骨材との混合割合が、骨材体積100に対して、シリコーン系結合材体積が3以上100以下であることを特徴とする。
硬化体は、上述の歩行者系弾性舗装体だけでなく、レンガ及びブロック等の資材として用いることができる。
[評価方法]
実施例と比較例の歩行者系弾性舗装混合物の物性を下記の方法に従って評価した。
歩行者系弾性舗装材としての強度を評価するため『舗装調査・試験法便覧(B001)』(公益社団法人日本道路協会発行)に準拠し、試験温度20℃の環境下で評価した。
なお、マーシャル安定度の評価において、舗装設計指針(日本道路協会発行)より開粒度アスファルト混合物の基準値を3.43kN以上とした。
一般社団法人樹脂舗装技術協会から発刊されている『ニート工法樹脂系すべり止め舗装要領書』に示される「2−1−2.試験方法(4)塗膜収縮性」を参照して、骨材と結合材を混合した各種混合物について以下の方法で評価を行った。
200×50×7mmの型枠を準備する。
所定の混合比(体積率)で、骨材と結合材を混合する。その後、直ちに上記の型枠へ左官コテ及びヘラ等を使用して均一な厚みに敷き均す。
3日間20℃にて養生後、ヘラ及びナイフ等で型枠から混合物を剥がし供試体とする。
左官コテ及びヘラで均した面を上向きにして、20℃の恒温水槽に供試体を全浸させ1日水浸養生する。
水浸養生終了後、60℃の恒温乾燥器内で5日間養生する。さらに20℃の室内又は恒温槽内で30分保持した後、水平なガラス板上に供試体を置き、供試体の長手方向片側の端部を板に接地させ反対端部の最大高さを反り上がり量(mm)として計測する。
なお、収縮性評価の評価において、反り上がりがない、または、反り上がり量が1mm以上2mm以下であれば、屋外供用で問題なく用いることができるため好ましい。
舗装路面の硬さ試験として『舗装調査・試験法便覧(S026−2T)』に準拠して評価を行った。試験機は、JIS A 6519「体育館用鋼製床下地構成材」に規定される床の硬さ試験機を用いた。既往の研究で代表的な舗装材の硬さの例や歩道の適正な硬さの範囲例『舗装調査・試験法便覧(S026−2T)』の表S026・1、表S026・2、及び、図S026・3が示されており、実施例、比較例の実測結果から歩行者系弾性舗装混合物としての評価を行った。
なお、衝撃吸収性評価において、衝撃加速度は、歩行者が安全に歩行することができる観点から、転倒しても比較的安全な範囲である55G以上91G以下であることが好ましい。
舗装路面の弾力性評価として『舗装調査・試験法便覧(S026−1)』に準拠して評価を行った。ゴルフボールを用いたゴルフボール反発係数(GB反発係数)は、舗装路面の衝撃吸収性を示す。スチールボールを用いたスチールボール反発係数(SB反発係数)は、舗装路面の反発弾性を示す。一般的な舗装材料のGB反発係数とSB反発係数の関係については、舗装調査・試験法便覧内の図S026・1に示されている。
なお、舗装路面の弾力性評価において、GB反発係数は0%以上50%以下であることが好ましく、SB反発係数は0%以上30%以下であることが好ましい。
舗装路面の氷着抑制評価として『舗装性能評価法(別冊、社団法人日本道路協会、H20.3発刊)、1−5.氷着引張強度』に準拠して評価を行った。
なお、氷着抑制評価において、氷着引張り強度は、0.5MPa以下であることが好ましい。
舗装路面の滑り抵抗性評価として『舗装調査・試験法便覧(S021−2)』の振り子式スキッドレジスタンステスタによるすべり抵抗性試験で示される滑り抵抗値(BPN)により評価を行った。
なお、滑り抵抗性評価において、BPNは、50以上であることが好ましい。
<シリコーン樹脂A>
オキシム基を有する縮合型シリコーン樹脂
非晶質シリカ:10〜15質量部
アルコキシシラン類:0.1〜1質量部
数平均分子量:96,000〜119,000
粘度(常温):15Pa・s
引張り強度(硬化後):1.7MPa
ショア硬度:20
<シリコーン樹脂B>
オキシム基を有する縮合型シリコーン樹脂
非晶質シリカ:10〜15質量部
アルコキシシラン類:0.1〜0.5質量部
数平均分子量:32,000〜41,000
粘度(常温):8Pa・s
引張り強度(硬化後):2.0MPa
ショア硬度:25
<シリコーン樹脂C>
オキシム基を有する縮合型シリコーン樹脂
非晶質シリカ:5〜10質量部
アルコキシシラン類:0.1〜5質量部
数平均分子量:63,000〜78,000
粘度(常温):40Pa・s
引張り強度(硬化後):2.0MPa
ショア硬度:23
<ウレタン樹脂A>
末端NCO基ウレタン樹脂
数平均分子量:60〜16,000
粘度(常温):6Pa・s
引張り強度(硬化後):47.0MPa
ショア硬度:74
<ウレタン樹脂B>
末端NCO基ウレタンプレポリマー
数平均分子量:200〜10,000
粘度(常温):10Pa・s
引張り強度(硬化後):27.0MPa
ショア硬度:50
<アクリル樹脂>
メタクリル酸メチル及びベンゾイルパーオキサイドを硬化剤としたMMA樹脂
数平均分子量:800〜170,000
粘度(常温):14Pa・s
引張り強度(硬化後):48MPa
ショア硬度:90
<種子殻>
吸水率(JIS A 1109):71.7%
最大粒径:2,800μm
中心粒径:1,700〜2,000μm
モース硬度:4.0
嵩比重:0.74g/cm3
油脂分:0%
<おがくず>
吸水率(JIS A 1109):250.0%
最大粒径:3,000μm
中心粒径:800〜1,680μm
モース硬度:2.0
嵩比重:0.24g/cm3
油脂分:0.12%
<カラーサンド>
吸水率(JIS A 1109):0.2%
最大粒径:2,000μm
中心粒径:1,400〜1,900μm
モース硬度:7.0
嵩比重:1.55g/cm3
油脂分:0%
実施例1〜13に示す配合処方により、結合材と骨材とをタライミキサーにて25℃で混合した。混合により得られた歩行者系弾性舗装混合物を25℃で締固めして、実施例1〜13の歩行者系弾性舗装を得た。
比較例1〜7に示す配合処方により、結合材と骨材とをタライミキサーにて25℃で混合した。混合により得られた歩行者系弾性舗装混合物を25℃で締固めして、比較例1〜7の歩行者系弾性舗装を得た。
実施例及び比較例の歩行者系弾性舗装混合物を、上述した評価方法により評価した。結果を表1及び表2に示す。
氷着抑制評価において、実施例の氷着引張り強度は、北陸地方整備局の既存凍結抑制舗装の調査結果である氷着引張り強度0.3〜0.7MPaを大きく下回ることから氷着抑制効果に優れている。
実施例において、結合材の配合量の増加に伴って衝撃吸収性及び氷着抑制性の性能は向上した。しかし、結合材の配合量の増加に伴って表面凹凸が無くなるため、滑り抵抗性が低下傾向となることがわかった。
<シリコーン樹脂A>
オキシム基を有する縮合型シリコーン樹脂
非晶質シリカ:10〜15質量部
アルコキシシラン類:0.1〜1質量部
数平均分子量:約105,000
粘度(常温):15Pa・s
引張り強度(硬化後):1.7MPa
ショア硬度:20
<シリコーン樹脂B>
オキシム基を有する縮合型シリコーン樹脂
非晶質シリカ:10〜15質量部
アルコキシシラン類:0.1〜0.5質量部
数平均分子量:約38,000
粘度(常温):8Pa・s
引張り強度(硬化後):2.0MPa
ショア硬度:25
<シリコーン樹脂C>
オキシム基を有する縮合型シリコーン樹脂
非晶質シリカ:5〜10質量部
アルコキシシラン類:0.1〜5質量部
数平均分子量:約65,000
粘度(常温):40Pa・s
引張り強度(硬化後):2.0MPa
ショア硬度:23
<ウレタン樹脂A>
末端NCO基ウレタン樹脂
数平均分子量:約3,600
粘度(常温):6Pa・s
引張り強度(硬化後):47.0MPa
ショア硬度:74
<ウレタン樹脂B>
末端NCO基ウレタンプレポリマー
数平均分子量:約7,500
粘度(常温):10Pa・s
引張り強度(硬化後):27.0MPa
ショア硬度:50
<アクリル樹脂>
メタクリル酸メチル及びベンゾイルパーオキサイドを硬化剤としたMMA樹脂
数平均分子量:約62,000
粘度(常温):14Pa・s
引張り強度(硬化後):48MPa
ショア硬度:90
<種子殻>
吸水率(JIS A 1109):71.7%
最大粒径:2,800μm
中心粒径:約2,000μm
モース硬度:4.0
嵩比重:0.74g/cm3
油脂分:0%
<おがくず>
吸水率(JIS A 1109):250.0%
最大粒径:3,000μm
中心粒径:約1,180μm
モース硬度:2.0
嵩比重:0.24g/cm3
油脂分:0.12%
<カラーサンド>
吸水率(JIS A 1109):0.2%
最大粒径:2,000μm
中心粒径:約1,400μm
モース硬度:7.0
嵩比重:1.55g/cm3
油脂分:0%
Claims (11)
- シリコーン系結合材と骨材とを含有する歩行者系弾性舗装混合物であって、
前記シリコーン系結合材と前記骨材との混合割合が、骨材体積100に対して、シリコーン系結合材体積が3以上100以下である、歩行者系弾性舗装混合物。 - 前記骨材の吸水率が0.2%以上10%未満である場合、前記シリコーン系結合材と前記骨材との混合割合が、骨材体積100に対して、シリコーン系結合材体積が3以上40以下である、請求項1に記載の歩行者系弾性舗装混合物。
- 前記骨材の吸水率が10%以上150%未満である場合、前記シリコーン系結合材と前記骨材との混合割合が、骨材体積100に対して、シリコーン系結合材体積が10以上65以下である、請求項1に記載の歩行者系弾性舗装混合物。
- 前記骨材の吸水率が150%以上300%以下である場合、前記シリコーン系結合材と前記骨材との混合割合が、骨材体積100に対して、シリコーン系結合材体積が20以上100以下である、請求項1に記載の歩行者系弾性舗装混合物。
- 前記シリコーン系結合材の硬化前の常温状態での粘度は、0.1Pa・s以上50Pa・s以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の歩行者系弾性舗装混合物。
- 前記シリコーン系結合材に含有されるシリコーン樹脂は、オキシム基を有する縮合型シリコーン樹脂である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の歩行者系弾性舗装混合物。
- 前記シリコーン系結合材は、非結晶性シリカを含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の歩行者系弾性舗装混合物。
- 前記シリコーン系結合材は、アルコキシシラン類を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の歩行者系弾性舗装混合物。
- 前記シリコーン系結合材に含有されるシリコーン樹脂の数平均分子量は、10,000以上180,000以下である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の歩行者系弾性舗装混合物。
- シリコーン系結合材と骨材との混合割合が、骨材体積100に対して、シリコーン系結合材体積が3以上100以下である歩行者系弾性舗装混合物を用意する工程と、
前記歩行者系弾性舗装混合物を混合する工程と、
混合した前記歩行者系弾性舗装混合物を路面に供給する工程とを含む、歩行者系弾性舗装の施工方法。 - 骨材と、
前記骨材同士を結合するシリコーン樹脂とを備え、
前記シリコーン樹脂を含有するシリコーン系結合材と前記骨材との混合割合が、骨材体積100に対して、シリコーン系結合材体積が3以上100以下である、硬化体。
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