以下、本発明の好ましい実施の形態について、添付図面を参照して説明する。まず、図1及び図2を参照して、第1実施形態の育苗ポット用トレイ1の概略構成について説明する。図1は、本発明の第1実施形態における育苗ポット用トレイ1の斜視図であり、図2は、育苗ポット用トレイ1の上面図である。
図1に示すように、育苗ポット用トレイ1は、育苗ポット100を複数保持するためのトレイであり、樹脂材料を用いて形成される。育苗ポット用トレイ1は、育苗ポット100を収容するための複数(本実施形態では、5行×4列の20個)の収容部2を備える。
収容部2は、育苗ポット100の底面を支持するための底部20と、その底部20の外縁から上方に立設される壁部21と、その壁部21が非形成とされる領域を区画する支持部材22と、を備える。底部20及び壁部21によって取り囲まれる空間内に2個の育苗ポット100が収容可能に構成される。
よって、育苗ポット用トレイ1は、最大で合計40個(5行×8列)の育苗ポット100を収容することができ、上面視において長方形状に形成される(図2参照)。なお、以下の説明において、育苗ポット用トレイ1の短辺方向(図2の上下方向)を「短辺方向」、育苗ポット用トレイ1の長辺方向(図2の左右方向)を「長辺方向」、育苗ポット用トレイ1の高さ方向(図2の紙面垂直方向)を「高さ方向」、とそれぞれ省略して記載する。
図2に示すように、底部20は、長辺方向に延びる2本のリブ状の第1リブ20aと、短辺方向に延びる4本の第2リブ20bと、を備え、それら第1リブ20a及び第2リブ20bが一体的に形成されることで底部20は格子状に形成されている。第1リブ20aは、第2リブ20bよりも長い寸法で形成され、底部20は上面視において長辺方向に長い長方形状に形成される。
長辺方向における第1リブ20aの中央部分は、上方に向けて隆起するように突出している(図1参照)。2本の第1リブ20aのかかる突出部分どうしが短辺方向で接続されることにより、支持部材22が形成される。
支持部材22は、壁部21によって取り囲まれる収容空間を区画(本実施形態では、2分割)するための部位である。収容部2の長辺方向中央部分に支持部材22が形成されることにより、壁部21と支持部材22とによって取り囲まれる収容空間は、上面視において略正方形状に形成され(図2参照)、壁部21及び支持部材22によって四方から育苗ポット100を支持可能に構成される。第2リブ20bは、支持部材22を挟んで長辺方向両側にそれぞれ2本ずつ設けられる。
壁部21は、第1リブ20a及び第2リブ20bのそれぞれの両端から上方に延びる複数(本実施形態では、12個)の脚部21a(図1参照)と、それら複数の脚部21aの上端どうしを連結する連結部21bと、その連結部21bの上端部分を下方に切欠いて形成される切欠き部21cと、を備える。
脚部21aは、育苗ポット100の側面を支持するためのリブ状の部位であり、長辺方向に延びる壁部21には4本、短辺方向に延びる壁部21には2本の脚部21aがそれぞれ設けられる。
切欠き部21cは、隣接する収容部2どうしを連通する切欠きであり、長辺方向に延びる壁部21には2個、短辺方向に延びる壁部21には1個の切欠き部21cがそれぞれ設けられる。長辺方向に延びる壁部21における2個の切欠き部21cは、長辺方向において支持部材22を挟んで一対に設けられる。
次いで、図3を参照して、収容部2及び育苗ポット100の詳細構成について説明する。図3(a)は、図2のIIIa−IIIa線における育苗ポット用トレイ1の部分拡大断面図であり、図3(b)は、育苗ポット100の側面図である。
図3(a)に示すように、脚部21aは、底部20の外縁(第1リブ20aや第2リブ20bの端部)から収容部2の外方に向けて上昇傾斜して形成され、かかる傾斜角と略同一の角度で脚部21aに連結部21bが連設される。
連結部21bは、収容部2から育苗ポット100が抜け落ちるのを規制するための部位である。連結部21bの下端側の(脚部21aに連設される)部位の傾斜角は、脚部21aと同一の傾斜角に設定される。一方、連結部21bの上端側の部位の高さ方向に対する傾斜角は、下端側の部位に比べて角度θ(本実施形態では、3°)の分、小さく設定されている。詳細は後述するが、この傾斜角の相違は、育苗ポット100が収容部2から抜け落ちることを抑制するためのものである。
収容部2を取り囲む4個の壁部21のそれぞれの連結部21bの上端(切欠き部21cが非形成とされる領域)は、面一となるように形成されている。
図3(b)に示すように、収容部2に収容される育苗ポット100は、側面視において台形状(円錐台状)に形成される鉢状のポットであり、樹脂材料を用いて形成される。育苗ポット100は、その内部に収容される床土101(図4参照)の重量によって変形する程度の柔軟性を有している。
長辺方向で対向する壁部21と支持部材22との下端どうしを結ぶ底部20の寸法L1(本実施形態では、60mm)は、育苗ポット100の底面の直径La(本実施形態では、65mm)よりも小さく設定される。また、図示は省略するが、短辺方向(図3(a)の紙面垂直方向)で対向する壁部21の下端どうしを結ぶ底部20の寸法は、底部20の寸法L1と略同一の寸法に設定される。なお、「略同一」とは、製造工程・材料・測定等のばらつきを許容する主旨である。具体的には、「略同一」とは、±10%の範囲と定義し、以下の説明においても同様とする。
また、壁部21の高さ寸法L2(本実施形態では、93mm)は、育苗ポット100の高さ寸法Lb(本実施形態では、75mm)よりも大きく設定され、支持部材22の高さ寸法L3(本実施形態では、34mm)は、育苗ポット100の高さ寸法Lbよりも小さく設定される。よって、育苗ポット100の外形形状よりも若干小さい収容空間が収容部2に形成される。
次いで、図4を参照して、収容部2に育苗ポット100が収容された状態について説明する。図4(a)は、収容部2に1個の育苗ポット100が収容された状態を示す育苗ポット用トレイ1の部分拡大断面図であり、図4(b)は、収容部2に2個の育苗ポット100が収容された状態を示す育苗ポット用トレイ1の部分拡大断面図である。なお、図4では、図面を簡素化するために、床土101に植えられる苗の図示を省略しており、図5以降においても同様とする。
図4(a)に示すように、育苗ポット100には、その高さ寸法Lb(育苗ポット100や育苗ポット用トレイ1の各部の寸法については、図3参照)の8割前後の高さまで床土101(培土)が充填される。この育苗ポット100を収容部2に収容する場合、収容部2の底部20の寸法L1が育苗ポット100の底面の直径Laよりも小さく設定されるので、育苗ポット100の下端側の部位が窄まるようにして壁部21と支持部材22との間に収容される。
よって、育苗ポット100が収容部2に収容された状態(以下「収容状態」と省略して記載する)では、育苗ポット100の床土101によって壁部21及び支持部材22を押し広げる力が作用するため、その力に対する壁部21及び支持部材22の反力によって育苗ポット100を強固に保持することができる。
上述した通り、育苗ポット100の外形形状よりも若干小さい収容空間が収容部2に形成されているので、収容部2に育苗ポット100が収容されると、かかる収容空間と育苗ポット100との体積の差の分、床土101が支持部材22を挟んで隣接する収容空間側に変位しようとする。支持部材22の高さ寸法L3は、育苗ポット100の高さ寸法Lbよりも小さく設定されているので、収容部2に1個の育苗ポット100が収容されると、育苗ポット100の側面が床土101の重量によって支持部材22に倒れ込むように変形する。
この場合、長辺方向(図4(a)の左右方向)で対面する一対の壁部21の下端どうしを結ぶ底部20の寸法は、育苗ポット100の上端(開口部分)の直径よりも小さく設定されている。よって、支持部材22を挟んで一対に育苗ポット100が収容された場合に、それら一対の育苗ポット100の側面どうしが互いに干渉する(当接する)ように、底部20の長辺方向における寸法(収容部2の収容空間の寸法)が設定されている。
よって、図4(b)に示すように、収容部2に2個の育苗ポット100が収容されると、それら2個の育苗ポット100の側面どうしが互いに押圧し合うため、育苗ポット100の側面どうしの密着によって育苗ポット100を安定して保持することができる。
更に、この収容状態においては、育苗ポット100の側面が壁部21によって三方から支持され、壁部21の上端が育苗ポット100の上端よりも上方に位置するので、育苗ポット100の側面が倒れようとする方向が一方側(支持部材22側)に制限される。これにより、隣接する育苗ポット100の側面どうしの密着力を高めることができるので、育苗ポット100を安定して保持することができる。
また、収容部2の収容空間が支持部材22によって区画(2分割)されているので、収容部2から一方の育苗ポット100が取り出された場合には(図4(a)参照)、他方の育苗ポット100が転倒することを支持部材22によって規制できる。更に、収容部2に2個目の育苗ポット100を収容する場合には、既に収容されている1個目の育苗ポット100の収容位置が支持部材22によって規定されているので、収容部2に育苗ポット100を容易に収容することができる。
また、収容状態においては、育苗ポット100の側面が支持部材22によって幅方向(本実施形態では、短辺方向)において断続的に支持される。即ち、図1及び図2に示すように、支持部材22は、短辺方向(図2の上下方向)において壁部21に対して非接続とされ、支持部材22と壁部21との間には空間が形成されている。これにより、かかる空間(支持部材22が非形成とされる領域)を介して隣接する育苗ポット100の側面どうしを当接させることができる。よって、育苗ポット100どうしの間に支持部材22が形成される場合であっても、隣接する育苗ポット100の側面どうしの密着力を確保できる。
更に、支持部材22は、育苗ポット100の側面の幅方向中央側を支持可能に構成され、育苗ポット100の側面の幅方向端部側において支持部材22が非形成とされている。これにより、育苗ポット100の収容状態において、育苗ポット100の側面の幅方向中央側(床土101の重量によって変形しやすい部位)を支持部材22によって支持することができる。よって、収容部2に2個目の育苗ポット100を収容する場合に、既に収容されている1個目の育苗ポット100の側面(幅方向中側の部位)が干渉することを抑制できるので、収容部2に育苗ポット100を容易に収容することができる。
ここで、従来のように、育苗ポットよりも低い高さの壁部のみによって育苗ポットの側面が支持される構成の場合、例えば、運送時の振動によって1個の育苗ポットが収容部から抜け落ちる方向に変位をすると、育苗ポットの開口(上端部分)が四方に広がるように変形する。よって、育苗ポットが収容部から抜け落ちる方向に変位をすると、育苗ポットどうしの密着力が収容状態に比べて低減しやすい。
これに対して、本実施形態の育苗ポット用トレイ1によれば、かかる密着力の低減を抑制できる。この密着力の低減の抑制について、図5を参照して説明する。
図5(a)は、図4(b)の状態から1個の育苗ポット100が抜け落ちる方向に変位した状態を示す育苗ポット用トレイ1の部分拡大断面図であり、図5(b)は、図5(a)の状態から壁部21の上端側まで育苗ポット100が変位した状態を示す育苗ポット用トレイ1の部分拡大断面図である。
図5(a)に示すように、育苗ポット用トレイ1に比較的強い振動が加わると、収容状態から1個の育苗ポット100が抜け落ちる方向に変位する場合がある。この場合でも、本実施形態では、育苗ポット100よりも高く形成される壁部21によって三方から育苗ポット100の側面が支持されているため、育苗ポット100の側面が倒れようとする方向を支持部材22側に制限することができる。
これにより、育苗ポット100が抜け落ちる方向に変位をしても、育苗ポット100の上端側の部位が四方に広がるように変形することを抑制できる。よって、収容部2から育苗ポット100が抜け落ちようとしても、隣接する育苗ポット100どうしの密着力が低減することを抑制できる。
また、図示は省略するが、収容状態から2個の育苗ポット100が抜け落ちる方向に同時に変位した場合も同様に、壁部21によって育苗ポット100の側面が三方から支持されているため、隣接する育苗ポット100どうしの側面が互いに押圧しやすくなる。これにより、収容部2から育苗ポット100が抜け落ちようとしても、隣接する育苗ポット100どうしの密着力が低減することを抑制できる。
また、連結部21bの上端側の部位の高さ方向に対する傾斜角は、下端側の部位に比べて角度θの分、小さく設定されている(図3参照)。よって、図5(b)に示すように、仮に、育苗ポット100が壁部21の上端側の部位まで変位をしても、育苗ポット100の上端側の部位が四方に広がるように変形することを抑制できる。これにより、収容部2から育苗ポット100が抜け落ちようとしても、隣接する育苗ポット100どうしの密着力が低減することを抑制できる。
このように、育苗ポット100を支持する壁部21の高さを育苗ポット100よりも高くすることにより、運送時等に育苗ポット用トレイ1に振動が加わっても、収容部2から育苗ポット100が抜け落ちることを抑制できる。この一方で、育苗ポット100よりも壁部21が高く形成されることにより、収容部2から育苗ポット100を取り出すことが従来に比べて困難となる。
これに対して、本実施形態では、壁部21の連結部21bには切欠き部21cが形成され、この切欠き部21cによって隣接する収容部2どうしが連通されている。また、収容状態において切欠き部21cの下端が育苗ポット100の上端よりも下方に位置するので(図4(b)参照)、隣接する収容部2のそれぞれに収容される育苗ポット100の上端部分を、切欠き部21cを介して同時に掴むことができる。よって、育苗ポット100よりも壁部21が高く形成される場合でも、育苗ポット100を収容部2から容易に取り出すことができる。
次いで、図6から図10を参照して、第2〜第6実施形態について説明する。第1実施形態では、収容部2に2個の育苗ポット100が収容可能に構成される場合を説明したが、第2〜第6実施形態では、収容部に3個以上の育苗ポット100が収容可能に構成される場合について説明する。なお、上述した第1実施形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
また、第2〜第6実施形態の育苗ポット用トレイ201,301,401,501,601は、壁部21及び支持部材22の配設位置が異なる点を除き、第1実施形態の育苗ポット用トレイ1と実質的に同一の構成とされる。よって、例えば、長辺方向や短辺方向で対向する各壁部(壁部21や支持部材22)の下端どうしを結ぶ底部20の寸法は、第1実施形態の底部20の寸法L1と略同一に設定されており、収容部に育苗ポット100が収容された場合に育苗ポット100の側面が互いに干渉し合う点についても第1実施形態と同様である。
まず、図6を参照して、第2実施形態について説明する。図6(a)は、第2実施形態における育苗ポット用トレイ201の部分拡大上面図であり、図6(b)は、収容部202に育苗ポット100が収容された状態を示す育苗ポット用トレイ201の部分拡大上面図である。なお、図6では、図面を簡素化するために、底部20の第1リブ20a及び第2リブ20b、壁部21の脚部21a、連結部21b、及び、切欠き部21cの符号を省略しており、図7〜10においても同様とする。
図6(a)に示すように、育苗ポット用トレイ201の収容部202は、上面視において壁部21によって長辺方向に長い長方形状に区画される。支持部材22は、収容部202を長手方向(長辺方向)で等間隔に3分割するように配置され、収容部202には、その長手方向で1列に3個の育苗ポット100が収容可能に構成されると共に、その収容状態においては、育苗ポット100の四方を壁部21及び支持部材22によって支持可能に構成される。
よって、図6(b)に示すように、収容部202に3個の育苗ポット100が収容されると、それら3個の育苗ポット100の側面どうしが互いに押圧し合った状態で収容部202に収容される。これにより、長辺方向の両端側に位置する2個の育苗ポット100の側面は、壁部21によって三方から支持されるので、かかる2個の育苗ポット100の側面は床土101の重量によって収容部202の長辺方向中央側に倒れようとする(図6(b)の矢印参照)。
一方、収容部202の長辺方向中央に位置する育苗ポット100の側面は、収容部202の短手方向(図6の上下方向)から挟持される態様で壁部21によって二方から支持される。よって、かかる育苗ポット100の側面は、床土101の重量によって収容部202の長手方向両端側に倒れようとする(図6(b)の矢印参照)。
これにより、収容部202に収容されるそれぞれの育苗ポット100の側面が倒れようとする方向は、収容部202の長手方向に制限されるので、育苗ポット100の側面どうしの押圧方向を一方向に集中させることができる。よって、育苗ポット100の側面どうしの密着力を確保できるので、収容部202に育苗ポット100を安定して収容することができる。
この場合、壁部21に三方から支持される育苗ポット100に比べ、壁部21に二方から支持される育苗ポット100は、側面の倒れようとする力が弱くなる。これに対して、本実施形態では、壁部21に二方から支持される1個の育苗ポット(収容部202の長手方向中央に位置するもの)を、壁部21に三方から支持される育苗ポット100(収容部202の長手方向両端に位置するもの)によって挟持することができる。これにより、壁部21によって二方から支持される育苗ポット100が存在する場合でも、育苗ポット100の側面どうしの密着力を確保できるので、収容部202に育苗ポット100を安定して収容することができる。
次いで、図7を参照して、第3実施形態について説明する。第2実施形態では、収容部202に3個の育苗ポット100が収容可能に構成される場合を説明したが、第3実施形態では、収容部202に4個の育苗ポット100が収容可能に構成される場合について説明する。
図7(a)は、第3実施形態における育苗ポット用トレイ301の部分拡大上面図であり、図7(b)は、収容部302に育苗ポット100が収容された状態を示す育苗ポット用トレイ301の部分拡大上面図である。
図7(a)に示すように、育苗ポット用トレイ301の収容部302は、上面視において壁部21によって長辺方向に長い長方形状に区画される。支持部材22は、収容部302を長手方向(長辺方向)で等間隔に4分割するように配置され、収容部302には、その長手方向で1列に4個の育苗ポット100が収容可能に構成されると共に、その収容状態においては、育苗ポット100の四方を壁部21及び支持部材22によって支持可能に構成される。
よって、図7(b)に示すように、収容部302に4個の育苗ポット100が収容されると、長辺方向の両端側に位置する2個の育苗ポット100の側面は、壁部21によって三方から支持される。これにより、かかる2個の育苗ポット100の側面は、床土101の重量によって収容部302の長辺方向中央側に倒れようとする(図7(b)の矢印参照)。
一方、収容部302の長辺方向中央側に位置する2個の育苗ポット100の側面は、収容部302の短手方向(図7の上下方向)から挟持される態様で壁部21によって二方から支持される。よって、かかる育苗ポット100の側面は、床土101の重量によって収容部202の長手方向両端側に倒れようとする(図7(b)の矢印参照)。これにより、第2実施形態と同様、育苗ポット100の側面どうしの押圧方向を一方向に集中させることができるので、育苗ポット100の側面どうしの密着力を確保できる。
次いで、図8を参照して、第4実施形態について説明する。第3実施形態では、収容部302に4個の育苗ポット100が収容可能に構成される場合を説明したが、第4実施形態では、収容部402に8個の育苗ポット100が収容可能に構成される場合について説明する。
図8(a)は、第4実施形態における育苗ポット用トレイ401の部分拡大上面図であり、図8(b)は、収容部402に育苗ポット100が収容された状態を示す育苗ポット用トレイ401の部分拡大上面図である。
図8(a)に示すように、育苗ポット用トレイ401の収容部402は、上面視において壁部21によって長辺方向に長い長方形状に区画される。支持部材22は、収容部402を長手方向(長辺方向)で等間隔に8分割するように配置され、収容部402には、その長手方向で1列に8個の育苗ポット100が収容可能に構成されると共に、その収容状態においては、育苗ポット100の四方を壁部21及び支持部材22によって支持可能に構成される。
これにより、図8(b)に示すように、収容部402に8個の育苗ポット100が収容されると、長辺方向の両端側に位置する2個の育苗ポット100の側面は、壁部21によって三方から支持される。一方、収容部402の長辺方向中央側に位置する6個の育苗ポット100の側面は、収容部402の短手方向(図8の上下方向)から挟持される態様で壁部21によって二方から支持される。よって、第2,3実施形態と同様、育苗ポット100の側面どうしの押圧方向を一方向に集中させることができるので、育苗ポット100の側面どうしの密着力を確保できる。
次いで、図9を参照して、第5実施形態について説明する。第2〜第4実施形態では、上面視において壁部21によって収容部202,302,402が長方形状に区画される場合を説明したが、第5実施形態では、上面視において壁部21によって収容部502が正方形状に区画される場合について説明する。
図9(a)は、第5実施形態における育苗ポット用トレイ501の部分拡大上面図であり、図9(b)は、収容部502に育苗ポット100が収容された状態を示す育苗ポット用トレイ501の部分拡大上面図である。
図9(a)に示すように、育苗ポット用トレイ501の収容部502は、上面視において壁部21によって正方形状に区画される。支持部材22は、収容部402を長辺方向(図9の左右方向)及び短辺方向(図9の上下方向)でそれぞれ等間隔に2分割、即ち、合計で4分割するように配置される。これにより、収容部402には4個の育苗ポット100が収容可能に構成されると共に、その収容状態においては、育苗ポット100の四方を壁部21及び支持部材22によって支持可能に構成される。
よって、図9(b)に示すように、収容部502に4個の育苗ポット100が収容されると、4個の育苗ポット100のそれぞれの側面は、壁部21によって二方から支持される。これにより、かかる4個の育苗ポット100の側面が倒れる方向を、正方形の収容部502の中央に集中させることができる(図9(b)の矢印参照)。従って、4個の育苗ポット100のそれぞれの側面が壁部21によって二方から支持される場合でも、育苗ポット100の側面どうしの密着力を確保できるので、収容部502に育苗ポット100を安定して収容することができる。
なお、本実施形態では、支持部材22によって取り囲まれる収容部502の中央部分の領域において、底部20のリブが非形成とされているが、例えば、その領域に底面やリブを形成しても良い。この場合には、それら底面やリブから上方に向けて立設部(例えば、円柱状や角柱状、若しくは、十字状の柱)を立設させて構成することが好ましい。
かかる構成であれば、収容部502の中央に向けて倒れる4個の育苗ポット100の側面を立設部によって支持することができる。よって、収容部502に育苗ポット100をより安定して収容することができる。
また、立設部を形成する場合には、その立設部の上端を育苗ポット100(床土101)の上端よりも上方に位置させることがより好ましい。これにより、育苗ポット100が収容部502から抜け落ちようとした場合に、育苗ポット100の側面が倒れる(育苗ポット100の開口が広がるように変形する)ことを立設部によって抑制できる。
次いで、図10を参照して、第6実施形態について説明する。第1〜第4実施形態では、収容部2,202,302,402の長手方向で1列に育苗ポット100が収容される場合を説明した。これに対して、第6実施形態では、長手方向で1列に育苗ポット100を収容可能に構成される収容部602aと、その収容部602aを取り囲む態様で育苗ポット100を収容可能に構成される収容部602b,602cと、から収容部602が構成される場合について説明する。
図10(a)は、第6実施形態における育苗ポット用トレイ601の上面図であり、図10(b)は、収容部602に育苗ポット100が収容された状態を示す育苗ポット用トレイ601の上面図である。
図10(a)に示すように、育苗ポット用トレイ601の収容部602は、3個の収容部602a〜602cから構成される。収容部602aは、上面視において壁部21によって長方形状に区画される。収容部602aの支持部材22は、収容部602aを長辺方向(図10の左右方向)で等間隔に4分割するように配置され、収容部602aには4個の育苗ポット100が収容可能に構成される。
収容部602bの外周は壁部21によって長方形状に区画され、収容部602aの外周を区画する壁部21によって収容部602bの内周が区画される。よって、収容部602bは、収容部602aの外周全体を取り囲む態様で形成される。
収容部602bの支持部材22は、収容部602bの長辺方向に延びる部位を長辺方向等間隔に6分割、短辺方向に延びる部位を短辺方向等間隔に3分割するように配置される。よって、収容部602bには、収容部602aの外周に沿って1列に14個の育苗ポット100が収容可能に構成される。
収容部602cの外周は壁部21によって長方形状に区画され、収容部602bの外周を区画する壁部21によって収容部602cの内周が区画される。よって、収容部602cは、収容部602bの外周全体を取り囲む態様で形成される。
収容部602cの支持部材22は、収容部602cの長辺方向に延びる部位を長辺方向等間隔に8分割、短辺方向に延びる部位を短辺方向等間隔に5分割するように配置される。よって、収容部602cには、収容部602bの外周に沿って1列に22個の育苗ポット100が収容可能に構成される。
これにより、各収容部602a〜602cに育苗ポット100が収容される収容状態においては、育苗ポット100の四方を壁部21及び支持部材22によって支持可能に構成される。よって、図10(b)に示すように、収容部602に40個の育苗ポット100が収容されると、第3実施形態と同様(図7(b)参照)、収容部602aに収容されるそれぞれの育苗ポット100の側面が倒れようとする方向は、収容部602aの長手方向に制限される。これにより、育苗ポット100の側面どうしの押圧方向を一方向に集中させることができる(図10(b)の矢印参照)。
一方、収容部602b(602c)の四隅に位置する育苗ポット100の側面は、長辺方向および短辺方向の二方から壁部21によって支持されるので、かかる育苗ポット100の側面は、床土101の重量によって長辺方向で隣接する育苗ポット100や短辺方向で隣接する育苗ポット100に向けて倒れようとする(図10(b)の矢印参照)。
この時、収容部602b(602c)の長辺方向に並ぶ各育苗ポット100(4隅以外のもの)の側面は、短辺方向において二方から壁部21によって支持され、収容部602b(602c)の短辺方向に並ぶ各育苗ポット100(4隅以外のもの)の側面は、長辺方向において二方から壁部21によって支持される。
よって、収容部602b(602c)の長辺方向に並ぶ各育苗ポット100(4隅以外のもの)の側面は、床土101の重量によって長辺方向で隣接する育苗ポット100に向けて倒れようとする。また、収容部602b(602c)の短辺方向に並ぶ各育苗ポット100(4隅以外のもの)の側面は、床土101の重量により、短辺方向で隣接する育苗ポット100に向けて倒れようとする(図10(b)の矢印参照)。
即ち、収容部602b,602cに収容される各育苗ポット100の側面は、二方に向けて(隣接する育苗ポット100に向けて)倒れようとする。これにより、例えば、壁部21に育苗ポット100が一方から支持される(育苗ポット100の側面が三方に向けて倒れようとする)構成に比べ、育苗ポット100の側面どうしの押圧力が分散することを抑制できる。よって、育苗ポット100の側面どうしの密着力を確保できるので、収容部602に育苗ポット100を安定して収容することができる。
次いで、図11を参照して、第7実施形態について説明する。第1実施形態では、長辺方向における第1リブ20aの中央部分が上方に向けて隆起するように突出し、2本の第1リブ20aの突出部分どうしが短辺方向で接続されることで支持部材22が形成される場合を説明した。これに対して、第7実施形態では、長辺方向における第1リブ20aの中央部分が上方に向けて隆起するように突出しつつ壁部21に接続されることで支持部材722が形成される場合について説明する。なお、上述した第1実施形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
図11(a)は、第7実施形態における育苗ポット用トレイ701の部分拡大上面図であり、図11(b)は、図11(a)のXIb−XIb線における育苗ポット用トレイ701の部分拡大断面図である。
図11に示すように、育苗ポット用トレイ701の収容部702は、その収容空間を長辺方向で等間隔に2分割する支持部材722を備える。よって、収容部702に後述する育苗ポット700(図12参照)が収容される収容状態においては、育苗ポット700の四方を壁部21及び支持部材722によって支持可能に構成される。
支持部材722は、第1リブ20aと壁部21とを接続する第1支持部722a及び第2支持部722bから構成される。収容部702の短辺方向一側(図11(a)の上側)に位置するものが第1支持部722aであり、短辺方向他側(図11(a)の下側)に位置するものが第2支持部722bである。
第1支持部722a及び第2支持部722bは、収容部702の短辺方向で所定間隔を隔てて対向配置され、それら第1支持部722a及び第2支持部722bの対向間には支持部材722が非形成とされる領域が存在する。
第1支持部722aは、第1リブ20aから短辺方向一側の壁部21(連結部21b)に向けて上昇傾斜する基部722a1と、その基部722a1の上端を短辺方向一側の壁部21(長辺方向において一対の切欠き部21cの間に位置する連結部21b)に接続する接続部722a2と、を備える。
また、第2支持部722bは、第1リブ20aから短辺方向他側の壁部21(連結部21b)に向けて上昇傾斜する基部722b1と、その基部722b1の上端を短辺方向他側の壁部21(長辺方向において一対の切欠き部21cの間に位置する連結部21b)に接続する接続部722b2と、を備える。
第1支持部722aの接続部722a2は、高さ方向に対する傾斜角が基部722a1よりも大きく設定され、第2支持部722bの接続部722b2も同様に、高さ方向に対する傾斜角が基部722b1よりも大きく設定される。よって、支持部材722の下端側から上端側にかけて第1支持部722a及び第2支持部722bどうしの対向間隔が徐々に広くなるように構成されている。
次いで、図12を参照して、育苗ポット用トレイ701に収容される育苗ポット700と、その育苗ポット700の収容状態について説明する。図12(a)は、育苗ポット700の側面図であり、図12(b)は、収容部702に育苗ポット700が収容された状態を示す育苗ポット用トレイ701の部分拡大断面図である。
図12(a)に示すように、育苗ポット700は、側面視において台形状(円錐台状)に形成される鉢状のポットであり、樹脂材料を用いて形成される。育苗ポット700は、その内部に収容される床土の重量によって変形する程度の柔軟性を有している。
育苗ポット700は、その側面の幅方向(図12(a)の左右方向)に沿った切り込みとして形成されるスリット状のスリット部700aを備える点を除き、上述した育苗ポット100と同一の構成とされる。よって、例えば、育苗ポット700の底面の直径Laや高さ寸法Lbは育苗ポット100と同一の値とされる。
育苗ポット700のスリット部700aには、表示板103が挿入され、表示板103は、育苗ポット700で育苗される苗に関する情報が表示されるものである。その情報として、例えば、苗の名称、栽培方法、成長後の様子を表す図形や写真等が例示される。
表示板103は、苗に関する情報が表示された表示部103aと、その表示部103aから下方に延びる挿入部103bと、を備える。挿入部103bは、表示部103a側から延設先端側(下端側)にかけて徐々に幅寸法が小さくなる略U字状に形成される。
挿入部103bが育苗ポット700の内周側からスリット部700aに挿入されることにより、かかる挿入状態においては、育苗ポット700の側面(外面)に挿入部103bの先端が露出される。
図12(b)に示すように、育苗ポット700を収容部702に収容する場合、スリット部700aから露出する挿入部103bを支持部材722側に向ける姿勢で収容することにより、支持部材722が挿入部103bに干渉することを抑制できる。
即ち、第1支持部722a及び第2支持部722bの対向間には支持部材722が非形成とされる領域が形成されているので、その領域に挿入部103b納まるようにして育苗ポット700を挿入することにより、かかる挿入時に支持部材722が挿入部103bに当接することを抑制できる。よって、収容部702に育苗ポット700を収容する際に、育苗ポット700から表示板103が抜け落ちることを抑制できる。
また、第1実施形態と同様、育苗ポット700の外形形状よりも若干小さい収容空間が収容部702に形成されているので、収容部702に育苗ポット700が収容された場合、その収容空間と育苗ポット700との体積の差の分、床土(図示せず)が支持部材722を挟んで隣接する収容空間側(図12(b)の紙面手前側)に変位しようとする。
支持部材722の第1支持部722a及び第2支持部722bは、収容部702の短辺方向で所定間隔を隔てて配設されるので、収容部702に1個の育苗ポット700が収容されると、育苗ポット700の側面が床土の重量によって第1支持部722a及び第2支持部722bの対向間に食い込むように変形する。
よって、図示は省略するが、収容部702に2個の育苗ポット700が収容されると、それら2個の育苗ポット700の側面どうしが互いに押圧し合うため、育苗ポット700の側面どうしの密着によって育苗ポット700を安定して保持することができる。
更に、この収容状態においては、育苗ポット700の側面が壁部21(図11(a)参照)によって三方から支持され、壁部21の上端が育苗ポット700の上端よりも上方に位置するので、育苗ポット700の側面が倒れようとする方向が一方側(支持部材722側)に制限される。これにより、隣接する育苗ポット700の側面どうしの密着力を高めることができるので、育苗ポット700を安定して保持することができる。
また、収容部702の収容空間が支持部材722によって区画(2分割)されているので、収容部702から一方の育苗ポット700が取り出された場合には、他方の育苗ポット700が転倒することを支持部材722によって規制できる。更に、収容部702に2個目の育苗ポット700を収容する場合には、既に収容されている1個目の育苗ポット700の収容位置が支持部材722によって規定されているので、収容部702に育苗ポット700を容易に収容することができる。
また、収容状態では、育苗ポット700の側面が支持部材722によって幅方向(本実施形態では、短辺方向)において断続的に支持される。即ち、第1支持部722a及び第2支持部722bの対向間に加え、第1支持部722a(第2支持部722b)と壁部21との間には空間が形成されている。これにより、かかる空間(支持部材722が非形成とされる領域)を介して隣接する育苗ポット700の側面どうしを当接させることができる。よって、育苗ポット700どうしの間に支持部材722が形成される場合であっても、隣接する育苗ポット700の側面どうしの密着力を確保できる。
更に、支持部材722は、育苗ポット700の側面の幅方向中央側において非形成とされ、育苗ポット700の側面の幅方向端部側を第1支持部722a及び第2支持部722bによって支持可能に構成されている。これにより、育苗ポット700の収容状態において、育苗ポット700の側面の幅方向中央側(床土の重量によって変形しやすい部位)が互いに押圧し合うので、隣接する育苗ポット700の側面どうしの密着力を高めることができる。よって、育苗ポット700を安定して保持することができる。
また、第1支持部722aの基部722a1と第2支持部722bの基部722b1との対向間隔、および、第1支持部722aの接続部722a2と第2支持部722bの接続部722b2との対向間隔は、下端側から上端側にかけて徐々に広がるように構成されている。これにより、育苗ポット700の側面の上端側(床土の重量によって変形しやすい部位)ほど、隣接する育苗ポット700との接触面積を大きくすることができる。よって、隣接する育苗ポット700の側面どうしの密着力を高めることができるので、育苗ポット700を安定して保持することができる。
次いで、図13から図17を参照して、第8〜第12実施形態について説明する。第7実施形態では、収容部702に2個の育苗ポット700が収容可能に構成される場合を説明したが、第8〜第12実施形態では、収容部に3個以上の育苗ポット700が収容可能に構成される場合について説明する。なお、上述した第7実施形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
また、第8〜第12実施形態の育苗ポット用トレイ801,901,1001,1101,1201は、支持部材722の形状が異なる点を除き、第2〜第6実施形態の育苗ポット用トレイ201,301,401,501,601と実質的に同一の構成とされる。よって、例えば、長辺方向や短辺方向で対向する各壁部(壁部21や支持部材722)の下端どうしを結ぶ底部20の寸法は、第2〜第6実施形態(第1実施形態)の底部20の寸法L1と略同一に設定されており、収容部に育苗ポット700が収容された場合に育苗ポット700の側面が互いに干渉し合う点についても第2〜第6実施形態(第1実施形態)と同様である。
まず、図13を参照して、第8実施形態について説明する。図13(a)は、第8実施形態における育苗ポット用トレイ801の部分拡大上面図であり、図13(b)は、収容部802に育苗ポット700が収容された状態を示す育苗ポット用トレイ801の部分拡大上面図である。なお、図13では、図面を簡素化するために、第1リブ20a、第2リブ20b、脚部21a、連結部21b、切欠き部21c、第1支持部722a、及び、第2支持部722bの符号を省略すると共に、表示板103の図示を省略しており、図14〜17においても同様とする。
図13(a)に示すように、育苗ポット用トレイ801の収容部802は、上面視において壁部21によって長辺方向に長い長方形状に区画される。支持部材722は、収容部802を長手方向(長辺方向)で等間隔に3分割するように配置され、収容部802には、その長手方向で1列に3個の育苗ポット700が収容可能に構成される。また、その収容状態においては、育苗ポット700の四方を壁部21及び支持部材722によって支持可能に構成される。
よって、図13(b)に示すように、収容部802に3個の育苗ポット700が収容されると、それら3個の育苗ポット700の側面どうしが互いに押圧し合った状態で収容部802に収容される。これにより、床土101の重量によって育苗ポット700の側面が倒れようとする方向は、収容部802の長手方向に制限されるので、育苗ポット700の側面どうしの押圧方向を一方向に集中させることができる。
よって、育苗ポット700の側面どうしの密着力を確保できるので、収容部802に育苗ポット700を安定して収容することができる。また、壁部21によって二方から支持される育苗ポット700が存在する場合でも、育苗ポット700の側面どうしの密着力を確保できるので、収容部802に育苗ポット700を安定して収容することができる。
次いで、図14を参照して、第9実施形態について説明する。第8実施形態では、収容部802に3個の育苗ポット700が収容可能に構成される場合を説明したが、第9実施形態では、収容部902に4個の育苗ポット700が収容可能に構成される場合について説明する。
図14(a)は、第9実施形態における育苗ポット用トレイ901の部分拡大上面図であり、図14(b)は、収容部902に育苗ポット700が収容された状態を示す育苗ポット用トレイ901の部分拡大上面図である。
図14(a)に示すように、育苗ポット用トレイ901の収容部902は、上面視において壁部21によって長辺方向に長い長方形状に区画される。支持部材722は、収容部902を長手方向(長辺方向)で等間隔に4分割するように配置され、収容部902には、その長手方向で1列に4個の育苗ポット700が収容可能に構成される。また、その収容状態においては、育苗ポット700の四方を壁部21及び支持部材722によって支持可能に構成される。
よって、図14(b)に示すように、収容部902に4個の育苗ポット700が収容されると、長辺方向の両端側に位置する2個の育苗ポット700の側面は、壁部21によって三方から支持される。一方、収容部902の長辺方向中央側に位置する2個の育苗ポット700の側面は、収容部902の短手方向(図14の上下方向)から挟持される態様で壁部21によって二方から支持される。これにより、育苗ポット700の側面どうしの押圧方向を一方向に集中させることができるので、育苗ポット700の側面どうしの密着力を確保できる。
次いで、図15を参照して、第10実施形態について説明する。第9実施形態では、収容部902に4個の育苗ポット700が収容可能に構成される場合を説明したが、第10実施形態では、収容部1002に8個の育苗ポット700が収容可能に構成される場合について説明する。
図15(a)は、第10実施形態における育苗ポット用トレイ1001の部分拡大上面図であり、図15(b)は、収容部1002に育苗ポット700が収容された状態を示す育苗ポット用トレイ1001の部分拡大上面図である。
図15(a)に示すように、育苗ポット用トレイ1001の収容部1002は、上面視において壁部21によって長辺方向に長い長方形状に区画される。支持部材722は、収容部1002を長手方向(長辺方向)で等間隔に8分割するように配置され、収容部1002には、その長手方向で1列に8個の育苗ポット700が収容可能に構成される。また、その収容状態においては、育苗ポット700の四方を壁部21及び支持部材722によって支持可能に構成される。
これにより、図15(b)に示すように、収容部1002に8個の育苗ポット700が収容されると、長辺方向の両端側に位置する2個の育苗ポット700の側面は、壁部21によって三方から支持される。一方、収容部1002の長辺方向中央側に位置する6個の育苗ポット700の側面は、収容部1002の短手方向(図15の上下方向)から挟持される態様で壁部21によって二方から支持される。よって、育苗ポット700の側面どうしの押圧方向を一方向に集中させることができるので、育苗ポット700の側面どうしの密着力を確保できる。
次いで、図16を参照して、第11実施形態について説明する。第8〜第10実施形態では、上面視において壁部21によって収容部802,902,1002が長方形状に区画される場合を説明したが、第11実施形態では、上面視において壁部21によって収容部1102が正方形状に区画される場合について説明する。
図16(a)は、第11実施形態における育苗ポット用トレイ1101の部分拡大上面図であり、図16(b)は、収容部1102に育苗ポット700が収容された状態を示す育苗ポット用トレイ1101の部分拡大上面図である。
図16(a)に示すように、育苗ポット用トレイ1101の収容部1102は、上面視において壁部21によって正方形状に区画される。支持部材722は、収容部1102を長辺方向(図16の左右方向)及び短辺方向(図16の上下方向)でそれぞれ等間隔に2分割、即ち、合計で4分割するように配置され、収容部1102には4個の育苗ポット700が収容可能に構成される。また、その収容状態においては、育苗ポット700の四方を壁部21及び支持部材722によって支持可能に構成される。
よって、図16(b)に示すように、収容部1102に4個の育苗ポット700が収容されると、4個の育苗ポット700のそれぞれの側面は、壁部21によって二方から支持される。これにより、かかる4個の育苗ポット700の側面が倒れる方向を、正方形の収容部1102の中央に集中させることができる(図16(b)の矢印参照)。従って、4個の育苗ポット700のそれぞれの側面が壁部21によって二方から支持される場合でも、育苗ポット700の側面どうしの密着力を確保できるので、収容部1102に育苗ポット700を安定して収容することができる。
また、収容部1102の中央部分に向けて4個の支持部材722が上方に向けて立設され、それら支持部材722の上端どうしが連結されることにより、収容部1102の中央には、底部20側から立設される柱状の立設部が形成される。これにより、収容部1102の中央に向けて倒れる4個の育苗ポット700の側面を立設部(4個の支持部材722)によって支持することができる。よって、収容部1102に育苗ポット100をより安定して収容することができる。
次いで、図17を参照して、第12実施形態について説明する。第7〜第10実施形態では、収容部702,802,902,1002の長手方向で1列に育苗ポット700が収容される場合を説明した。これに対して、第12実施形態では、長手方向で1列に育苗ポット700を収容可能に構成される収容部1202aと、その収容部1202aを取り囲む態様で育苗ポット700を収容可能に構成される収容部1202b,1202cと、から収容部1202が構成される場合について説明する。
図17(a)は、第12実施形態における育苗ポット用トレイ1201の上面図であり、図17(b)は、収容部1202に育苗ポット700が収容された状態を示す育苗ポット用トレイ1201の上面図である。
図17(a)に示すように、育苗ポット用トレイ1201の収容部1202は、3個の収容部1202a〜1202cから構成される。収容部1202aは、上面視において壁部21によって長方形状に区画される。収容部1202aの支持部材722は、収容部1202aを長辺方向(図17の左右方向)で等間隔に4分割するように配置され、収容部1202aには4個の育苗ポット700が収容可能に構成される。
収容部1202bの外周は壁部21によって長方形状に区画され、収容部1202aの外周を区画する壁部21によって収容部1202bの内周が区画される。よって、収容部1202bは、収容部1202aの外周全体を取り囲む態様で形成される。
収容部1202bの支持部材722は、収容部1202bの長辺方向に延びる部位を長辺方向等間隔に6分割、短辺方向に延びる部位を短辺方向等間隔に3分割するように配置される。よって、収容部1202bには、収容部1202aの外周に沿って1列に14個の育苗ポット700が収容可能に構成される。
収容部1202cの外周は壁部21によって長方形状に区画され、収容部1202bの外周を区画する壁部21によって収容部1202cの内周が区画される。よって、収容部1202cは、収容部1202bの外周全体を取り囲む態様で形成される。
収容部1202cの支持部材722は、収容部1202cの長辺方向に延びる部位を長辺方向等間隔に8分割、短辺方向に延びる部位を短辺方向等間隔に5分割するように配置される。よって、収容部1202cには、収容部1202bの外周に沿って1列に22個の育苗ポット700が収容可能に構成される。
これにより、各収容部1202a〜1202cに育苗ポット700が収容される収容状態においては、育苗ポット700の四方を壁部21及び支持部材722によって支持可能に構成される。よって、図17(b)に示すように、収容部1202に40個の育苗ポット700が収容されると、収容部1202aに収容されるそれぞれの育苗ポット700の側面が倒れようとする方向は、収容部1202aの長手方向に制限される。これにより、育苗ポット700の側面どうしの押圧方向を一方向に集中させることができる(図17(b)の矢印参照)。
一方、収容部1202b(1202c)の四隅に位置する育苗ポット700の側面は、長辺方向および短辺方向の二方から壁部21によって支持されるので、かかる育苗ポット700の側面は、床土101の重量によって長辺方向で隣接する育苗ポット700や短辺方向で隣接する育苗ポット700に向けて倒れようとする(図17(b)の矢印参照)。
この時、収容部1202b(1202c)の長辺方向に並ぶ各育苗ポット700(4隅以外のもの)の側面は、短辺方向において二方から壁部21によって支持され、収容部1202b(1202c)の短辺方向に並ぶ各育苗ポット700(4隅以外のもの)の側面は、長辺方向において二方から壁部21によって支持される。
よって、収容部1202b(1202c)の長辺方向に並ぶ各育苗ポット700(4隅以外のもの)の側面は、床土101の重量によって長辺方向で隣接する育苗ポット700に向けて倒れようとする。また、収容部1202b(1202c)の短辺方向に並ぶ各育苗ポット700(4隅以外のもの)の側面は、床土101の重量により、短辺方向で隣接する育苗ポット700に向けて倒れようとする(図17(b)の矢印参照)。
即ち、収容部1202b,1202cに収容される各育苗ポット700の側面は、二方に向けて(隣接する育苗ポット700に向けて)倒れようとする。これにより、例えば、壁部21に育苗ポット700が一方から支持される(育苗ポット700の側面が三方に向けて倒れようとする)構成に比べ、育苗ポット700の側面どうしの押圧力が分散することを抑制できる。よって、育苗ポット700の側面どうしの密着力を確保できるので、収容部1202に育苗ポット700を安定して収容することができる。
次いで、図18(a)を参照して、第13実施形態について説明する。第1実施形態では、連結部21bの上端部分を下方に切欠くことで切欠き部21cが形成される場合を説明した。これに対し第13実施形態では、切欠き部1321cが形成されることで壁部1421(連結部21b)が分断される場合について説明する。なお、上述した第1実施形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。図18(a)は、第13実施形態における育苗ポット用トレイ1301の部分拡大斜視図である。
図18(a)に示すように、育苗ポット用トレイ1301の収容部1302は、連結部21bを上下に切除する態様で切欠き部1321cが形成され、その切欠き部1321cによって壁部1321(連結部21b)の一部が長辺方向や短辺方向で分断される。なお、本実施形態の切欠き部1321cは、切り欠き深さが異なる点を除き、形成位置等は第1実施形態の切欠き部21cと同様の構成である。
このような構成の場合にも、隣接する収容部1302どうしが切欠き部1321c(壁部1321の分断部分)によって連通されるので、隣接する収容部1302のそれぞれに収容される育苗ポット(図示せず)の上端部分を、切欠き部1321cを介して同時に掴むことができる。よって、育苗ポットよりも壁部1321が高く形成される場合でも、育苗ポットを収容部1302から容易に取り出すことができる。
このように、育苗ポットが抜け落ちる方向に変位をした場合に、育苗ポットの上端側の部位が四方に広がるように変形することを抑制できる程度であれば、壁部に対する貫通孔や切欠きの形成位置や個数は適宜設定できる。即ち、少なくとも壁部の一部を育苗ポット(床土)の上端よりも高く形成し、育苗ポットが抜け落ちることを抑制できる構成であれば、壁部の構成は上記各実施形態に限定されるものではない。
次いで、図18(b)及び図19を参照して、第14実施形態について説明する。上記各実施形態では、支持部材22,722の全体が育苗ポットの上端よりも下方に位置する場合を説明した。これに対し第14実施形態では、支持部材1422の一部が育苗ポットの上端よりも上方に位置する場合について説明する。なお、上述した各実施形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
図18(b)は、第14実施形態における育苗ポット用トレイ1401の部分拡大上面図であり、図19(a)は、図18(b)のXIXa−XIXa線における育苗ポット用トレイ1401の部分拡大断面図である。
図18(b)及び図19(a)に示すように、育苗ポット用トレイ1401の収容部1402は、その収容空間を長辺方向で等間隔に2分割する支持部材1422を備える。支持部材1422は、第1リブ20aと壁部21とを接続する第1支持部1422a及び第2支持部1422bと、それら第1支持部1422a及び第2支持部1422bどうしを収容部1402の短辺方向で接続する第3支持部1422cと、を備える。
収容部1402の短辺方向一側(図18(b)の上側)に位置するものが第1支持部1422aであり、短辺方向他側(図18(b)の下側)に位置するものが第2支持部1422bである。第1支持部1422a及び第2支持部1422bは、収容部1402の短辺方向で所定間隔を隔てて対向配置されており、それら第1支持部1422a及び第2支持部1422bの対向間に第3支持部1422cが架設される。
第1支持部1422aは、第1リブ20aから短辺方向一側の壁部21(連結部21b)に向けて略直線状に上昇傾斜して形成され、第2支持部1422bは、第1リブ20aから短辺方向他側の壁部21(連結部21b)に向けて略直線状に上昇傾斜して形成される。第3支持部1422cは、第1支持部1422a及び第2支持部1422bの上下方向中央よりも下方側に位置される。
次いで、図19(b)を参照して、育苗ポット用トレイ1401に育苗ポット100が収容された状態について説明する。図19(b)は、収容部1402に育苗ポット100が収容された状態を示す育苗ポット用トレイ1401の部分拡大断面図である。
図19(b)に示すように、収容部1402に育苗ポット100が収容された収容状態において、第1支持部1422aや第2支持部1422bの上端は、育苗ポット100よりも上方に位置しているが、育苗ポット100の側面の一部の領域においては、支持部材1422が非形成とされている。
即ち、第1支持部1422a及び第2支持部1422bは、収容部1402の短辺方向で所定間隔を隔てて対向配置され、それら第1支持部1422a及び第2支持部1422bの上下方向中央よりも下方側の部位が第3支持部1422cによって接続される。よって、それら第1支持部1422a、第2支持部1422b、及び、第3支持部1422cによって取り囲まれる領域は、育苗ポット100が互いの側面を押圧可能な領域となっている。
このように、少なくとも隣接する育苗ポットが互いの側面を押圧可能な程度であれば、支持部材の形成位置、若しくは、支持部材に対する貫通孔や切欠きの形成位置や個数は適宜設定できる。即ち、少なくとも一部の領域において支持部材を非形成とし、隣接する育苗ポットが互いの側面を押圧可能な構成であれば、支持部材の構成は上記各実施形態に限定されるものではない。
以上、上記実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能であることは容易に推察できるものである。例えば、育苗ポット用トレイ1,201,301,401,501,601,701,801,901,1001,1101,1201,1301,1401の各部の寸法、収容部2,202,302,402,502,602,702,802,902,1002,1102,1202,1302,1402に収容される育苗ポット100,700の個数、育苗ポット100,700の各部の寸法等は例示であり、適宜設定できる。
よって、例えば、育苗ポット100,700の寸法に応じて育苗ポット用トレイ1,201,301,401,501,601,701,801,901,1001,1101,1201,1301,1401の各部の寸法を適宜設定すれば良い。また、1個の収容部に収容される育苗ポット100,700の数が如何なる個数であっても、育苗ポット100,700の側面が2又は3の壁部21,1321によって二方または三方から支持される構成であれば、壁部21,1321や支持部材22,722,1422の配置は適宜設定できる。
上記各実施形態において、一の実施形態における構成の一部または全部を、他の実施形態における構成の一部または全部の構成と組み合わせて或いは置き換えて、別の実施形態としても良い。よって、例えば、第1〜第14実施形態の収容部2,202,302,402,502,602,702,802,902,1002,1102,1202,1302,1402を組み合わせて育苗ポット用トレイを構成しても良い。
上記各実施形態では、底部20が第1リブ20aや第2リブ20bを備え、壁部21,1321が脚部21aや切欠き部21c,1321cを備える場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、第1リブ20a、第2リブ20b、脚部21a、又は、切欠き部21c,1321cの一部を省略することや、形成個数を増やすことは当然可能である。即ち、床土101が充填された育苗ポット100,700を保持できる程度の剛性を有していれば、底部20や壁部21,1321は1枚の板状体でも良く、その板状体の底部20や壁部21,1321に形成する貫通孔や切欠きの数は適宜設定できる。
上記各実施形態では、収容状態において壁部21,1321の上端が育苗ポット100,700の上端よりも上方に位置する場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、収容状態において壁部21,1321の上端が育苗ポット100,700の床土101の上端よりも上方に位置する構成であれば、床土101の重量によって育苗ポット100,700の側面が倒れることを壁部21によって規制できる。
また、壁部21,1321の高さ寸法L2は、育苗ポット100,700の高さ寸法Lbの4/3未満であることが好ましい。これにより、壁部21,1321の高さが過剰に高くなることを抑制できるので、育苗ポット100,700が高さ方向で大型化することを抑制できる。
上記各実施形態では、収容部2,202,302,402,502,602,702,802,902,1002,1102,1202,1302,1402に支持部材22,722,1422が形成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、例えば、収容部の支持部材22,722,1422を省略する構成や、収容部の一部の領域のみに支持部材22,722,1422を形成する構成でも良い。支持部材22,722,1422を省略する構成であっても、少なくとも収容状態において壁部21,1321の上端を育苗ポット100,700の床土101の上端よりも上方に位置させれば良い。これにより、収容部から育苗ポットが抜け落ちようとしても、隣接する育苗ポット100,700の側面どうしの密着力が低減することを抑制できるので、収容部から育苗ポット100,700が抜け落ちることを抑制できる。
上記各実施形態では、支持部材22,722,1422が底部20から立設される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、壁部21どうしに架設される態様で支持部材が形成される構成でも良い。即ち、床土101が充填された育苗ポット100,700を保持できる程度の剛性を有していれば、支持部材は1枚の板状体でも良く、その板状体の支持部材に形成する貫通孔や切欠きの数は適宜設定できる。
上記各実施形態では、壁部21,1321(連結部21b)の上端側の部位の高さ方向に対する傾斜角が下端側の部位に比べて角度θの分、小さく設定されている場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、壁部21,1321の全体を同一の傾斜角で傾斜させても良く、壁部21,1321の全体を垂直に立設させる構成でも良い。即ち、壁部21,1321の傾斜角が育苗ポット100,700の側面の傾斜角よりも垂直に近い構成であれば、育苗ポット100,700の側面を壁部21,1321が非形成とされる側に変形させることができる。
上記第1〜12実施形態および第14実施形態では、収容状態において壁部21の切欠き部21cの下端が育苗ポット100,700の上端よりも下方に位置する場合を説明したが、壁部21の切欠き部21cの下端は、育苗ポット100,700の高さ寸法L2の1/2以上の高さに位置することが好ましく、床土101の上端よりも上方に位置することがより好ましい。
壁部21の切欠き部21cの下端が育苗ポット100,700の高さ寸法L2の1/2以上の高さに位置することにより、壁部21の剛性が低下することを抑制できる。また、壁部21の切欠き部21cの下端が床土101の上端よりも上方に位置することにより、壁部21の剛性を確保しつつ、切欠き部21cを介して隣接する育苗ポット100,700どうしを同時に掴むことができる。
上記第1〜第6実施形態では、支持部材22の高さ寸法L3が育苗ポット100の高さ寸法Lbよりも低い場合を説明した。支持部材22の高さ寸法L3は、育苗ポット100の高さ寸法Lbよりも低く、且つ、壁部21の高さ寸法L2の25%以上かつ50%未満の高さに設定されることが好ましく、壁部21の高さ寸法L2の30%以上かつ45%未満に設定することがより好ましい。
支持部材22の高さ寸法L3を育苗ポット100の高さ寸法Lbよりも低く、且つ、壁部21の高さ寸法L2の25%以上に設定することにより、育苗ポット100の側面どうしの密着力が分散することを抑制できる。また、支持部材22の高さ寸法L3を育苗ポット100の高さ寸法Lbよりも低く、且つ、壁部21の高さ寸法L2の50%未満に設定することにより、育苗ポット100の側面どうしの当接面積を確保し、育苗ポット100の側面どうしの密着力を確保できる。
支持部材22の高さ寸法L3を育苗ポット100の高さ寸法Lbよりも低く、且つ、壁部21の高さ寸法L2の30%以上に設定することにより、育苗ポット100の側面どうしの密着力が分散することをより効果的に抑制できる。また、支持部材22の高さ寸法L3を育苗ポット100の高さ寸法Lbよりも低く、且つ、壁部21の高さ寸法L2の45%未満に設定することにより、育苗ポット100の側面どうしの当接面積を確保し、育苗ポット100の側面どうしの密着力をより効果的に確保できる。
上記第1〜第4実施形態および第7〜第10実施形態では、収容部2,202,302,402,702,802,902,1002が長辺方向に複数の育苗ポット100,800を収容可能に構成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、収容部が短辺方向に複数の育苗ポット100,700を収容可能に構成されても良い。