JP2019187431A - 細菌汚染を検出するための方法および組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
本願は、2014年7月25日に出願された米国仮出願第61/858,495号の利益を主張する。この出願は、その全体が本明細書に参考として援用される。
移植組織および輸血製品の微生物汚染は、主要な医学的問題である。血液銀行は、患者への注入のための発売に先立つ、微生物汚染に関する各血小板バッグ(bag)の検査における大きな課題に直面している。この課題の一部は、典型的に5〜7日間、場合によってはさらに短い、血小板試料の相対的に短い有効期間に関する。血小板に関する課題は、標準貯蔵条件によってさらに複雑化される。血小板は、他の移植可能な組織の大部分とは異なり、冷蔵に耐容性を示さず、非常に短い期間であっても寒冷化に付された場合、レシピエントの循環から迅速に消失する。血小板生存におけるこの冷却効果は、不可逆的であると考えられ、血小板を輸注に不適なものとする。血小板は、20Cよりも低い温度に曝露されると、損壊を示す形状の修飾を迅速に行う。輸注に先立ち室温(例えば、22〜25C)に血小板を維持する必要は、血小板貯蔵のためにコストのかかる複雑なロジスティック要件の特有のセットを課した。血小板は、室温で代謝的に活性を有するため、典型的には、ガス透過性容器内で一定の揺動に付されてガス交換を可能にして、代謝性アシドーシスの毒性結果を防止する。このような貯蔵条件は、細菌の成長を奨励し、これにより、細菌感染のより高いリスクを生じる。培養による検出に頼るスクリーニング方法は、汚染を検出するために、使用可能な有効期間よりも長い時間を要する可能性があるため、汚染された血小板が患者に注入されてから、その後培養結果が利用できるようになったときに、血小板が汚染されていたことが医師に知らされることも多い。米国血液銀行協会(American Association of Blood Banks)(A.A.B.B.)標準5.1.5.1の下、血液銀行または輸注業務は、あらゆる血小板濃縮物における細菌汚染を限定および検出するための方法を有するよう指導されている。にもかかわらず、細菌汚染された血小板による輸注のリスクは、1,000単位における1もの高さになり、おそらく、斯かる出来事の10〜25が、患者に有害作用をもたらし得る。一部の汚染は、ドナー菌血症に由来し得るが、皮膚上または血液パック内に存在する細菌による採取時の汚染は、ドナー診断スクリーニングにより対処することのできない主な汚染源である。
(conserved sequence)を含み、前記保存配列が、前記少なくとも8種の細菌種の間で同一であるステップと、前記プローブによる前記アンプリコンへのハイブリダイゼーションを検出するステップであって、前記プローブによる前記ハイブリダイゼーションが、前記少なくとも8種の細菌種のいずれかによる前記試料の細菌汚染を示す検出可能シグナルを生じるステップとを含む。一部の実施形態において、前記試料は、血液試料またはバフィーコート試料であり、前記汚染は、前記被験体における敗血症を予測または診断する。一部の実施形態において、前記試料は、血小板試料である。一部の実施形態において、前記血小板試料は、アフェレーシス(aphaeresis)により単離された血小板濃縮物である。一部の実施形態において、前記血小板濃縮物の5mL未満から単離された核酸は、前記核酸増幅反応に付される。一部の実施形態において、前記アンプリコンは、細菌16S rRNAポリヌクレオチド鋳型から作製される。一部の実施形態において、前記細菌汚染検出は、レシピエントへの輸注に先立ち完了される。一部の実施形態において、前記増幅反応は、300塩基以下または150塩基以下のアンプリコンの検出可能量を生じる。一部の実施形態において、前記増幅反応は、100〜200塩基のアンプリコンの検出可能量を生じる。一部の実施形態において、前記細菌種の全ては、異なる検出可能標識を有するプローブにより同じ反応において検出される、グラム陽性細菌、グラム陰性細菌または両者の組合せである。一部の実施形態において、前記少なくとも8種の細菌種は、複数のグラム陽性細菌種および複数のグラム陰性細菌種を含む。一部の実施形態において、前記細菌種は、Staphylococcus aureus、Staphylococcus aureus Mu3; Staphylococcus epidermidis、Streptococcus agalactiae、Streptococcus pyogenes、Streptococcus pneumonia、Escherichia coli、Citrobacter koseri、Clostridium perfringens、Enterococcus faecalis、Klebsiella pneumonia、Lactobacillus acidophilus、Listeria monocytogenes、Propionibacterium granulosum、Pseudomonas aeruginosa、Serratia marcescens、Bacillus cereus、Staphylococcus aureus Mu50、Yersinia enterocolitica、Staphylococcus simulans、Micrococcus luteusおよびEnterobacter aerogenesからなる群から選択される。一部の実施形態において、本方法は、試料における少なくとも10または15種の細菌種のいずれかによる細菌汚染を検出するステップを含む。一部の実施形態において、前記単一のプライマー対は、表2に示されている配列(例えば、配列番号4、7または9)の少なくとも10個連続したヌクレオチドを含む第1のプライマーと、表2に示されている配列(例えば、配列番号5、6、8または10)の少なくとも10個のヌクレオチドを含む第2のプライマーとを含む。一部の実施形態において、前記第1および第2のプライマーは、表15に開示されているプライマーセットまたはこれらのいずれかの組合せから選択される。一部の実施形態において、前記第1および第2のプライマーの対は、最適にアラインメントされた場合、表2または表15に開示されているプライマーまたはそれらの相補体のいずれかに対し、少なくとも80、90、91、92、93、94、95、96、97、98または99配列相同性を示す。一部の実施形態において、前記プローブは、表3に示されている配列またはその相補体の少なくとも10個連続したヌクレオチドを含む。一部の実施形態において、前記核酸増幅反応は、前記細菌汚染由来の5pg未満の出発核酸を含有する。一部の実施形態において、前記核酸増幅反応は、ポリメラーゼ連鎖反応、リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応、等温増幅、鎖置換増幅、ローリングサークル増幅、リガーゼ連鎖反応、転写媒介性増幅、固相増幅、核酸配列に基づく増幅(NASBA)および線形増幅からなる群から選択される方法を使用して行われる。一部の実施形態において、前記核酸増幅反応は、ウェルにおいて、プレートにおいて、チューブにおいて、チャンバーにおいて、液滴において、フローセルにおいて、スライドにおいて、チップにおいて、固体基板に取り付けて、ビーズに取り付けて、またはエマルションにおいて行われる。一部の実施形態において、前記検出可能シグナルは、少なくとも5logにわたる線形検出範囲(linear range of detection)を有する。一部の実施形態において、本方法は、前記プローブシグナルに基づき細菌汚染の量を決定するステップをさらに含む。
本発明は、例えば、以下の項目を提供する。
(項目1)
少なくとも8種の細菌種のいずれかによる血小板試料の細菌汚染を検出する方法であって、
単一の反応混合物において約800塩基以下のアンプリコンの検出可能量を生じる条件下で、前記試料またはその一部分を核酸増幅反応に供するステップであって、前記反応混合物が、単一のプライマー対および単一の検出可能プローブを含み、前記プライマー対が、前記アンプリコンを挟み、前記アンプリコンが、前記検出可能プローブがハイブリダイズする保存配列を含み、前記保存配列が、前記少なくとも8種の細菌種の間で同一であるステップと、
前記プローブによる前記アンプリコンへのハイブリダイゼーションを検出するステップであって、前記プローブによる前記ハイブリダイゼーションが、前記少なくとも8種の細菌種のいずれかによる前記血小板試料の細菌汚染を示す検出可能シグナルを生じるステップと
を含む方法。
(項目2)
血小板試料の細菌汚染を検出する方法であって、
単一の反応混合物において約800塩基以下のアンプリコンの検出可能量を生じる条件下で、前記試料またはその一部分を核酸増幅反応に供するステップであって、前記反応混合物が、単一のプライマー対および単一の検出可能プローブを含み、前記プライマー対が、前記アンプリコンを挟み、前記アンプリコンが、前記検出可能プローブがハイブリダイズする保存配列を含み、前記試料またはその部分が、増幅に先立ち35Cを上回る温度で培養されたことがないステップと、
前記プローブによる前記アンプリコンへのハイブリダイゼーションを検出するステップであって、前記プローブによる前記ハイブリダイゼーションが、前記血小板試料の細菌汚染を示す検出可能シグナルを生じるステップと
を含む方法。
(項目3)
血小板試料における細菌汚染を、前記試料を得てから24時間以内に迅速に検出する方法であって、
約800塩基以下のアンプリコンの検出可能量を生じる条件下で、前記試料またはその部分を、単一の反応混合物において単一のプライマー対および単一の検出可能プローブを用いる核酸増幅反応に供するステップであって、前記プライマー対が、前記アンプリコンを挟み、前記アンプリコンが、前記検出可能プローブがハイブリダイズする保存配列を含み、種のうちいずれか1種に由来する約1pg〜5pgのDNAの増幅が、30未満のサイクル閾値(C T )を有するステップと、
前記試料を得てから約24時間以内に、前記プローブによる前記アンプリコンへのハイブリダイゼーションを検出するステップであって、前記プローブによる前記ハイブリダイゼーションが、前記血小板試料の細菌汚染を示す検出可能シグナルを生じ、これにより、前記試料を得てから約24時間以内に前記汚染を検出するステップと
を含む方法。
(項目4)
被験体の生物試料における異なる属由来の複数の細菌種のいずれかによる細菌汚染を検出する方法であって、
前記試料またはその部分において単一のプライマー対を用いる核酸増幅反応を行って、16S rRNAポリヌクレオチドの約800塩基以下のアンプリコンの検出可能量を生じるステップであって、前記種のうちいずれか1種に由来する約1pg〜5pgのDNAの増幅が、30未満のサイクル閾値(C T )を有するステップと、
1種または複数種の検出可能プローブにより前記アンプリコンを検出するステップであって、前記1種または複数種の検出可能プローブのそれぞれが、保存配列に特異的にハイブリダイズし、前記保存配列が、異なる属由来の複数の細菌種の間で同一であるステップと
を含む方法。
(項目5)
前記血小板試料が、アフェレーシスにより単離された血小板濃縮物である、項目1〜3に記載の方法。
(項目6)
前記血小板濃縮物の5mL未満から単離された核酸が、前記核酸増幅反応に供される、項目5に記載の方法。
(項目7)
前記検出が、1mL当たり約1.0のコロニー形成単位(CFU/mL)の細菌量を有する血小板試料の細菌汚染を示す検出可能シグナルを生じる、項目3に記載の方法。
(項目8)
(a)陰性対照試料のC T が、前記複数の細菌種のうちいずれか1種に由来する1pg〜5pgのDNAを含有する試料のC T よりも少なくとも5サイクル高い、
(b)前記生物試料が、血小板試料である、
(c)前記1種または複数種の検出可能プローブが、5種以下の異なるプローブまたは2種以下の異なるプローブを含む、
(d)前記1種または複数種の検出可能プローブが、2種以下の異なるプローブを含む
のうち1種または複数種を特徴とする、項目4に記載の方法。
(項目9)
前記アンプリコンが、細菌16S rRNAポリヌクレオチド鋳型から作製される、項目1〜3のいずれかに記載の方法。
(項目10)
(a)前記細菌汚染を検出することが、レシピエントへの輸注に先立ち完了される、
(b)前記増幅反応が、300塩基以下または150塩基以下のアンプリコンの検出可能量を生じる、
(c)前記増幅反応が、100〜200塩基のアンプリコンの検出可能量を生じる、
(d)前記単一のプライマー対が、配列番号4、7または9に示されている配列の少なくとも10個連続するヌクレオチドを含む第1のプライマーと、配列番号5、6、8または10に示されている配列の少なくとも10個のヌクレオチドを含む第2のプライマーとを含む、
(e)前記プローブが、表3に示されている配列またはその相補体の少なくとも10個連続するヌクレオチドを含む、
(f)前記核酸増幅反応が、前記細菌汚染由来の5pg未満の出発核酸を含有する、
(g)前記核酸増幅反応が、ポリメラーゼ連鎖反応、リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応、等温増幅、鎖置換増幅、ローリングサークル増幅、リガーゼ連鎖反応、転写媒介性増幅、固相増幅、核酸配列に基づく増幅(NASBA)および線形増幅からなる群から選択される方法を使用して行われる、
(h)前記核酸増幅反応が、ウェルにおいて、プレートにおいて、チューブにおいて、チャンバーにおいて、液滴において、フローセルにおいて、スライドにおいて、チップにおいて、固体基板に取り付けて、ビーズに取り付けて、またはエマルションにおいて行われる
のうち1種または複数種を特徴とする、項目1〜4のいずれかに記載の方法。
(項目11)
前記細菌種が全てグラム陽性細菌である、項目1または4のいずれかに記載の方法。
(項目12)
前記細菌種が全てグラム陰性細菌である、項目1または4のいずれかに記載の方法。
(項目13)
前記少なくとも8種の細菌種が、複数のグラム陽性細菌種および複数のグラム陰性細菌種を含む、1に記載の方法。
(項目14)
前記複数の細菌種が、異なる属に由来する複数のグラム陽性細菌種および異なる属に由来する複数のグラム陰性細菌種を含む、4に記載の方法。
(項目15)
前記1種または複数種の検出可能プローブが、前記グラム陰性種に存在しない、前記グラム陽性細菌種の間で共通の保存配列に特異的にハイブリダイズする第1のプローブと、前記グラム陽性種に存在しない、前記グラム陰性細菌種の間で共通の保存配列に特異的にハイブリダイズする第2のプローブとを含む、項目14に記載の方法。
(項目16)
前記細菌種が、Staphylococcus aureus、Staphylococcus aureus Mu3; Staphylococcus epidermidis、Streptococcus agalactiae、Streptococcus pyogenes、Streptococcus pneumonia、Escherichia coli、Citrobacter koseri、Clostridium perfringens、Enterococcus faecalis、Klebsiella pneumonia、Lactobacillus acidophilus、Listeria monocytogenes、Propionibacterium granulosum、Pseudomonas aeruginosa、Serratia marcescens、Bacillus cereus、Staphylococcus aureus Mu50、Yersinia enterocolitica、Staphylococcus simulans、Micrococcus luteusおよびEnterobacter aerogenesからなる群から選択される、項目1または4に記載の方法。
(項目17)
試料における少なくとも10種の細菌種または試料における少なくとも15種の細菌種のいずれかによる細菌汚染を検出するステップを含む、項目1〜4のいずれかに記載の方法。
(項目18)
前記検出可能シグナルが、少なくとも5logにわたる線形検出範囲を有する、項目1〜3のいずれかに記載の方法。
(項目19)
前記プローブシグナルに基づき細菌汚染の量を決定するステップをさらに含む、項目18に記載の方法。
(項目20)
前記プローブが、少なくとも5logにわたる線形検出範囲を有するシグナルを生じる、項目4に記載の方法。
(項目21)
前記プローブシグナルに基づき前記複数の細菌種の存在量を決定するステップをさらに含む、項目20に記載の方法。
(項目22)
16S rRNAポリヌクレオチドの一部分の増幅および検出のための組成物であって、前記部分の長さが、約800ヌクレオチド未満であり、前記組成物が、
配列番号9に示されている配列の少なくとも10個連続するヌクレオチドを含む第1のプライマーと、
配列番号10に示されている配列の少なくとも10個連続するヌクレオチドを含む第2のプライマーと、
配列番号16に示されている配列またはその相補体の少なくとも10個連続するヌクレオチドを含むプローブと
を含む組成物。
(項目23)
容器内に存在する、項目22に記載の組成物。
(項目24)
16S rRNAポリヌクレオチドの一部分の増幅および検出のための組成物であって、前記部分の長さが、約800ヌクレオチド未満であり、前記組成物が、
標的16S rRNAポリヌクレオチドを用いる増幅反応において、少なくとも50ヌクレオチドの長さのアンプリコンを増幅するプライマーであって、前記アンプリコンが、最適にアラインメントされた場合、配列番号1〜3のいずれかと90の配列同一性を有するプライマーと、
前記アンプリコンのいずれかの鎖に特異的にハイブリダイズするプローブと
を含む組成物。
(項目25)
容器内に存在する、項目24に記載の組成物。
(項目26)
標的16S rRNAポリヌクレオチドを用いる増幅反応において、前記プライマーおよびプローブによる複数の標的種のうちいずれか1種に由来する約1pg〜5pgのDNAの増幅が、30未満のサイクル閾値(C T )を有する、項目24に記載の組成物。
(項目27)
16S rRNAポリヌクレオチドの一部分の増幅および検出のための反応混合物であって、前記部分の長さが、約800ヌクレオチド未満であり、前記組成物が、
試料核酸と、
標的16S rRNAポリヌクレオチドを用いる増幅反応において、少なくとも50ヌクレオチドの長さのアンプリコンを増幅するプライマーであって、前記アンプリコンが、最適にアラインメントされた場合、配列番号1〜3のいずれかと90の配列同一性を有するプライマーと、
前記アンプリコンのいずれかの鎖に特異的にハイブリダイズするプローブと、
ポリメラーゼと
を含み、
前記反応混合物が反応サイトに存在する、反応混合物。
(項目28)
前記反応サイトが、液滴、ウェル、プレート、チューブ、チャンバー、フローセルまたはチップである、項目27に記載の反応混合物。
(項目29)
標的16S rRNAポリヌクレオチドを用いる増幅反応において、前記プライマーおよびプローブによる複数の標的種のうちいずれか1種に由来する約1pg〜5pgのDNAの増幅が、30未満のサイクル閾値(C T )を有する、項目27に記載の反応混合物。
(項目30)
血小板試料の細菌汚染の検出のためのキットであって、
配列番号9に示されている配列の少なくとも10個連続するヌクレオチドを含む第1のプライマーと、
配列番号10に示されている配列の少なくとも10個連続するヌクレオチドを含む第2のプライマーと、
配列番号16に示されている配列またはその相補体の少なくとも10個連続するヌクレオチドを含むプローブと
を含むキット。
(項目31)
項目30に記載のキットを使用する方法であって、
単一のプライマー対を用いて試料またはその一部分において核酸増幅反応を行って、16S rRNAポリヌクレオチドの約800塩基以下のアンプリコンの検出可能量を生じるステップであって、異なる属由来の複数の細菌種のうちいずれか1種に由来する約1pg〜5pgのDNAの増幅が、30未満のサイクル閾値(C T )を有するステップと、
1種または複数種の検出可能プローブを用いて前記アンプリコンを検出するステップであって、前記1種または複数種の検出可能プローブのそれぞれが、保存配列に特異的にハイブリダイズし、前記保存配列が、異なる属由来の複数の細菌種の間で同一であるステップと
を含む方法。
(項目32)
異なる属に由来する複数の細菌種のいずれかによる血小板試料の細菌汚染を検出するためのシステムであって、
顧客の要求を受け取って、試料における検出反応を行うよう構成されたコンピューターと、
前記顧客の要求に応じて、前記試料またはその一部分において核酸増幅反応を行う増幅システムであって、前記増幅反応が、単一のプライマー対および単一のプローブを使用して、16S rRNAポリヌクレオチドの約800塩基以下のアンプリコンの検出可能量を生じ、さらに、少なくとも5属のうちいずれか1つに由来する1pg〜5pgのDNAの増幅が、30未満のC T を有する増幅システムと、
レポートをレシピエントに送るレポートジェネレーターであって、前記レポートが、前記プローブによって産生されたシグナル強度の検出の結果を含有する、レポートジェネレーターと
を含むシステム。
(項目33)
前記レポートジェネレーターが、前記プローブによって産生された前記シグナル強度に基づき、前記試料を汚染されているまたは汚染されていないと同定する、項目32に記載のシステム。
(項目34)
前記レシピエントが、前記顧客である、項目32に記載のシステム。
(項目35)
少なくとも5種の細菌種のいずれかによる血小板試料の細菌汚染を検出する方法であって、
反応混合物において約800塩基以下のアンプリコンの検出可能量を生じる条件下で、前記試料またはその部分を核酸増幅反応に供するステップであって、前記反応混合物が、第1のフォワードプライマーおよび第1のリバースプライマーを含み、前記第1のフォワードプライマーおよび前記第1のリバースプライマーがそれぞれ、少なくとも5種の異なる細菌ゲノムの間で保存された別々の領域にハイブリダイズする、ステップと、
前記反応混合物から、前記量のアンプリコンの存在を示すシグナルを検出し、これにより、前記少なくとも5種の細菌種のいずれかによる血小板試料の細菌汚染を検出する、ステップと
を含む方法。
(項目36)
前記第1のフォワードおよび第1のリバースプライマーがそれぞれ、少なくとも15種の異なる細菌ゲノムの間で保存された別々の領域にハイブリダイズする、項目35に記載の方法。
(項目37)
前記第1のフォワードプライマーおよび前記第1のリバースプライマーがそれぞれ、最適にアラインメントされた場合、前記別々の領域と少なくとも80の配列相同性を示す、項目35に記載の方法。
(項目38)
反応混合物が、前記少なくとも5種の細菌ゲノムのうちいずれかまたは全てと最適にアラインメントされた場合少なくとも80の配列相同性を示す第2のフォワードプライマーをさらに含む、項目35に記載の方法。
(項目39)
反応混合物が、前記少なくとも5種の細菌ゲノムのうちいずれかまたは全てと最適にアラインメントされた場合少なくとも80の配列相同性を示す第2のリバースプライマーをさらに含む、項目35に記載の方法。
(項目40)
前記反応混合物が、検出可能標識をさらに含む、項目35に記載の方法。
(項目41)
前記検出可能標識が、DNA結合色素である、項目40に記載の方法。
(項目42)
前記アンプリコンが、標的16S rRNAポリヌクレオチドを含む、項目35に記載の方法。
(項目43)
前記少なくとも5種の細菌種が、Staphylococcus aureus、Staphylococcus aureus Mu3; Staphylococcus epidermidis、Streptococcus agalactiae、Streptococcus pyogenes、Streptococcus pneumonia、Escherichia coli、Citrobacter koseri、Clostridium perfringens、Enterococcus faecalis、Klebsiella pneumonia、Lactobacillus acidophilus、Listeria monocytogenes、Propionibacterium granulosum、Pseudomonas aeruginosa、Serratia marcescens、Bacillus cereus、Staphylococcus aureus Mu50、Yersinia enterocolitica、Staphylococcus simulans、Micrococcus luteusおよびEnterobacter aerogenesからなる群から選択される、項目35に記載の方法。
(項目44)
前記少なくとも5種の細菌種のうちいずれか1種に由来する約1pg〜5pgのDNAが、30未満のサイクル閾値(C T )を有するような条件下で、前記核酸増幅が行われる、項目35に記載の方法。
(項目45)
細菌汚染の前記検出することが、レシピエントへの前記血小板試料の輸注に先立ち完了される、項目3に記載の方法。
(項目46)
細菌汚染の前記検出することが、レシピエントへの前記血小板試料の輸注に先立ち完了される、項目35に記載の方法。
(項目47)
コンピューター可読媒体であって、1個または複数個のプロセッサによって実行されると、異なる属由来の複数の細菌種のいずれかによる血小板試料の細菌汚染を検出する方法を実施するコードを含み、
前記方法は、
顧客の要求を受け取って、試料における検出反応を行うステップと、
前記顧客の要求に応じて前記試料またはその部分における核酸増幅反応を行うステップであって、前記増幅反応が、単一のプライマー対および単一のプローブを使用して、16S rRNAの約800塩基以下のアンプリコンの検出可能量を生じ、さらに、少なくとも5属のうちいずれか1つに由来する1pg〜5pgのDNAの増幅が、30未満のC T を有するステップと、
前記プローブによって産生されたシグナル強度の検出の結果を含有するレポートを作成するステップと
を含む、コンピューター可読媒体。
本明細書に言及されているあらゆる刊行物、特許および特許出願は、あたかも個々の刊行物、特許または特許出願のそれぞれが、参照により組み込まれると特にかつ個々に示されているのと同じ程度まで、本明細書に参照により組み込まれる。
本明細書に開示されている一部の実施形態の実施は、他に断りがなければ、当業者の技能範囲内で、免疫学、生化学、化学、分子生物学、微生物学、細胞生物学、ゲノミクスおよび組換えDNAの従来技法を用いる。例えば、Sambrook and Green、Molecular Cloning: A Laboratory Manual、第4版(2012);シリーズCurrent Protocols in Molecular Biology (F. M. Ausubelら編);シリーズMethods In Enzymology (Academic Press,Inc.)、PCR 2: A Practical Approach (M.J. MacPherson、B.D. Hames and G.R. Taylor編(1995))、Harlow and Lane編(1988) Antibodies、A Laboratory Manual、およびCulture of Animal Cells: A Manual of Basic Technique and Specialized Applications、第6版(R.I. Freshney編(2010))を参照されたい。
of principles of hybridization and the strategy of nucleic acid probe assay」Elsevier, N.Y.に詳細に記載されている。
、有機抽出と続くエタノール沈殿;(2)固定相吸着方法(米国特許第5,234,809号;Walshら、1991年);および(3)塩誘導性核酸沈殿方法(Millerら(1988年)、斯かる沈殿方法は、典型的には「塩析」方法と称される)が挙げられる。核酸単離および/または精製の別の例として、核酸が特異的にまたは非特異的に結合することができる磁性粒子(例えば、ビーズ)の使用と、続く磁石を使用した該粒子の単離と、該粒子からの核酸の洗浄および溶出が挙げられる(例えば、米国特許第5,705,628号を参照)。一部の実施形態において、上述の単離方法に先立ち、酵素消化ステップを行って、試料からの望まれないタンパク質の排除を助けることができ、例えば、プロテイナーゼKまたは他の同様のプロテアーゼによる消化が挙げられる。例えば、米国特許第7,001,724号を参照されたい。必要に応じて、RNase阻害剤を溶解バッファーに添加することができる。ある特定の細胞または試料型のため、プロトコールにタンパク質変性/消化ステップを加えることが望ましくなり得る。精製方法は、DNA、RNA(mRNA、rRNA、tRNA等が挙げられるがこれらに限定されない)またはその両方の単離に向けることができる。抽出手順の際にまたはその後に、DNAおよびRNAが両者共に単離される場合、さらに別のステップを用いて、その他から一方または両方を別々に精製することができる。抽出された核酸の細画分を作製することもでき、例えば、サイズ、配列または他の物理的もしくは化学的特徴による精製が挙げられる。初期核酸単離ステップに加えて、その後の操作の後に核酸の精製を行って、過剰なまたは望まれない試薬、反応物または産物の除去等をすることができる。
相当するアンプリコンのための例としてのプライマー対および例としてのプローブを、特異性、検出範囲および複数の異なる属由来の種々の細菌種を検出する能力に関して評価した。本実施例において、配列、配列番号9を有するプライマー、配列、配列番号10を有するプライマーおよび配列、配列番号16を有するプローブを使用して、16S rRNA遺伝子の保存された部分を増幅および検出した。配列、配列番号3に対し、プライマーおよびプローブを設計した。表示量の細菌ゲノムDNA、ならびにプライマー、プローブ、酵素、dNTPおよび他の標準試薬により、リアルタイムPCR反応を調製した。
プローブおよびプライマーセットの比較
下に示す3種のプライマーセットのうち1種および相当するプローブ(複数可)を使用して、実施例1と同様に、100pgのStaphylococcus aureus、100pgのE.coliまたは鋳型なし対照(NTC)に対し、リアルタイムPCR反応を調製した。プライマーセット1は、配列、配列番号4を有するフォワードプライマーおよび一方が配列、配列番号5を有し、他方が配列、配列番号6を有する2種のリバースプライマーからなった。それぞれ異なるレポーターとの関連に基づき非依存的に検出される、配列番号11〜13の配列を有する3種のプローブの混合物により、プライマーセット1の増幅産物を検出した。プライマーセット1プローブを設計して、広範囲の細菌をまとめて検出した。例えば、配列番号12を設計して、S.aureusおよびE.coli以外の種を検出した。プライマーセット1増幅反応毎の最終試薬濃度は次の通りであった:1×Taqman Universal Master Mix II;500nMの各プライマー;および500nmの各プローブ。プライマーセット2は、配列、配列番号7を有するプライマーおよび配列、配列番号8を有するプライマーからなった。それぞれ異なるレポーターとの関連に基づき非依存的に検出される、配列、配列番号14〜15を有する2種のプローブの混合物により、プライマーセット2の増幅産物を検出した。プライマーセット2プローブを設計して、広範囲の細菌をまとめて検出し、配列番号14を設計して、複数のグラム陰性細菌を(排他的にではないが)検出し、配列番号15を設計して、複数のグラム陽性細菌を(排他的にであるが)検出した。プライマーセット2増幅反応毎の最終試薬濃度は次の通りであった:1×Taqman Universal Master Mix II;500nMの各プライマー;および500nmの各プローブ。プライマーセット3は、実施例1に詳述されるプライマー対からなり、配列、配列番号16を有するプローブによりその増幅産物を検出した。プライマーセット3プローブを設計して、複数の細菌を検出した。プライマーセット3増幅反応毎の最終試薬濃度は次の通りであった:1×Taqman Universal Master Mix II;500nMの各プライマー;500nmのプローブ。TaqManキットのメーカー推奨(Life Technologies−Applied Biosystems、Carlsbad、CA)に従ってPCR増幅を行った。鋳型毎に2連で各増幅を行い、各(CT1およびCT2)CTを表6に示す。表6に示す通り、複数のプローブは、実施例1に記載されているプローブ−プライマーセットのために得られる結果と同様の結果を生じた。プローブ配列番号12の結果は、これを設計した元の配列に基づき予想される通りであった。配列番号14〜15の結果は、これらを設計した元の配列に基づき予想される通りであった。例えば、配列番号14は、グラム陰性細菌であるE.coliの早いCTを産生した。また、配列番号15は、グラム陽性細菌であるS.aureusの最も早いCTを産生したが、より後のCTであったがE.coliを検出することもできた。
シミュレートされた血小板試料 − ヒトDNAからのシグナルなし
血小板試料等、患者試料から抽出されたDNAは、ヒトゲノムDNAを典型的に含むであろう。したがって、ヒトゲノムDNAの存在下の増幅反応において、プライマーおよびプローブの試料セットを検査した。同じプライマーおよびプローブを含む、実施例1の通りにリアルタイムPCR反応を調製した。しかし、細菌DNAの代わりに、増幅反応は、10ngのヒトゲノムDNAまたは鋳型なし対照としての水を含み、両者共に2連であった。ヒトDNAおよび鋳型なし対照のリアルタイムPCR増幅の結果の図示をそれぞれ図3Aおよび図3Bに示す。サイクル39前後までヒトDNA試料の増幅シグナルは得られず(FAM)、このプライマーおよびプローブが、細菌配列に特異的であり、ヒトDNAを含有する混合試料における配列を特異的に増幅することを示す。さらに、ヒトDNA試料の終点シグナル強度は、鋳型なし対照よりも実際に低く、試料におけるヒトDNAが、後期サイクルにおいて潜在的に非特異的な増幅産物の生成を実際に低下し得ることを示唆する。
プローブセット比較
実施例1〜3は、本開示に従ったプライマーおよびプローブの細菌ポリヌクレオチド検出の特異性および感度を実証する。本実施例において、実施例1に記載されているプライマーおよびプローブ(まとめて「セット3」)の感度を、Liuら(Chin. J. Blood Transfusion、2008年9月、21巻、9号)およびNadkarniら(Microbiology(2002年)、148巻、257〜266頁)に記載されているプライマーおよびプローブと比較した。LiuおよびNadkarniは、配列、配列番号17(TCCTACGGGAGGCAGCAGT)および配列番号18(GGACTACCAGGGTATCTAATCCTGTT)を有するプライマーを使用して、配列、配列番号19(CGTATTACCGCGGCTGCTGGCAC)を有するプローブにより検出される細菌16S rRNAの466bp領域を増幅することについて記載し、これらをまとめて「Liuセット」とする。Nadkarniは、複数の細菌にわたり十分に保存された相当するプライマーおよびプローブ標的配列を有するアンプリコンを同定できないため、この大型のアンプリコンの手動選択について記載する。第1の比較において、100pgのStaphylococcus aureus、100pgのE.coliまたは鋳型なし対照(NTC)のリアルタイムPCR増幅に関する検出効率を比較する。100pgのStaphylococcus aureusの増幅および検出の結果を図表により図4Aに図解し、上にセット3、下にLiuセットの結果を示す。100pgのE.coliの増幅および検出の結果を図表により図4Bに図解し、上にセット3、下にLiuセットの結果を示す。本図は、セット3を使用した検出が、一貫し、頑強であることを図解する。Liuセットによる100pgの検出であってもより弱く、より後のCTに起こる。
用して二量体形成を検査した。Nadkarniの結果を考慮すると、16S rRNA標的配列に対するプライマーおよびプローブが、複数の細菌種および属にわたる斯かる感度および特異性をもたらし得ることは、驚くべきかつ予想外の両方であった。
異なるクエンチャーの効果
実施例4において使用される反応条件およびLiuにおいて使用される反応条件は匹敵したため、異なるクエンチャーの使用から可能な効果を検査した。実施例3におけるセット3プローブは、Zen(商標)内部クエンチャー(Integrated DNA Technologies,Inc.;Coralville、IA)を使用したが、Liuセットプローブは、Liuらにより使用された本来のポジションである、3’末端Iowa BlackRクエンチャー(Integrated DNA Technologies,Inc.;Coralville、IA)を使用した。異なるクエンチャーの効果を検査するために、セット3プライマーおよび相当するFAM標識プローブと、Zenクエンチャーまたは3’末端Iowa Blackクエンチャーのいずれかを使用して、実施例1の通りにリアルタイムPCR反応を調製した。下に示す通り、E.coli DNAの量の範囲の検出に関して、これらのプライマー−プローブ組合せを検査した。鋳型毎の反応を2連で調製した。リアルタイム増幅結果を表8に示す。クエンチャーにわたり匹敵する結果によって示される通り、使用されるクエンチャーの差は、感度の差を説明しない。
血小板試料におけるS.simulansの検出
ATCC栄養ブロスにおいて37℃で一晩、Staphylococcus simulansを培養した。培養物を純水で希釈し、栄養寒天プレートにプレーティングし、コロニー形成単位(cfu)の濃度を決定するために、37℃インキュベーション一晩の後に生きているコロニーを計数した。S.simulans培養物を力価測定(titrate)し、5μLの純水において正規化して、100000、10000、1000、100、50、25または0cfuを有する5μL試料を産生した。0cfu試料は水のみであり、陰性対照として使用した。次に、これらの5μL細菌試料のそれぞれを、6日前にアフェレーシスにより採取された195μLのサルベージされたヒト血小板に加えた。これらに有効なcfu/mLは、それぞれ500000、50000、5000、500、250、125および0であった。GeneJETゲノムDNA精製キット(Thermo Scientific)を使用して、200μL試料からDNAを抽出し、DNAを45μL溶出バッファーに溶出させた。反応当たりのcfuの数が、それぞれ約31250、3125、312.5、31.3、15.6、7.6および0となるように、実施例1と同様のプローブおよびプライマーならびにおよそ14uLの各溶出物を使用して、30サイクル、リアルタイムPCR反応を3連で調製および実行した。反応は、GoTaq MDx Hot Startポリメラーゼ(Promega)も含有し、Step One PlusリアルタイムPCR機械(Life Technologies)を使用して行われた。得られた増幅曲線のグラフを図7Aに示し、x軸に沿った各四角は、2サイクルを表す。曲線の群は、左から右に、31250、31250、3125、312.5、31.3および15.6に相当し、7.6および0は右端である。よって、本実験の検出限界は、少なくとも15.6cfuまで下がり、平均CTは約26.9である。図7Aは、これらの条件下における定量的直線性を図表により図解する。反応当たり31250、31250、3125、312.5、31.3、15.6、7.6および0cfuのための別々の増幅曲線をそれぞれ図8A〜図8Gに図解する。リアルタイム増幅結果は、表9にも要約されている。S.simulans力価測定の結果は、DNAスパイクイン手順を使用した上述の実施例において得られる結果と同様であった。PCR増幅効率は高く、非特異的増幅結果は観察されなかった。
血小板試料における複数の異なる生きている細菌の検出
表10に収載されている18種の細菌種のために細菌試料を調製し、実施例5と同様にサルベージされた血小板と組み合わせた。表10における細菌1〜12を含有する試料のため、また、12種の血小板のみ試料のため、Maxwell 16 MDx機器(Promega)およびMaxwell 16 LEV血液DNAキット(Promega)を使用してDNAを抽出した。表10における細菌13〜18を含有する試料のため、また、6種の血小板のみ試料のため、GeneJETゲノムDNA精製キット(Thermo Scientific)を使用してDNAを手動で抽出した。30サイクル、リアルタイムPCR反応を3連で調製し、実施例5と同様に実行した(実施例1と同様のプローブおよびプライマーを使用)。反応当たりのcfu数を含む結果を表11に示す。合計72種の血小板試料を検査した。細菌を含有する全試料のため、陽性シグナルを検出したが、血小板のみ対照の陽性シグナルは検出されなかった。よって、このアッセイは、これらの複合混合物条件下で100 高感度かつ100 特異的であった。
全血およびバフィーコートにおける生きている細菌による汚染の検出
サルベージされた全血およびバフィーコート試料を、スタンフォード血液センター(Stanford Blood Center)から得た。試料に、E.coli細菌(実施例5と同様)またはE.coli DNAのいずれかをスパイクした。DNeasy血液&組織キット(Qiagen)を使用して、スパイクした試料からDNAを抽出した。反応当たり104cfuまたは反応当たり10pg細菌DNAのいずれかにより、実施例1と同様のプローブおよびプライマーを使用して、40サイクル、リアルタイムPCR反応を3連で調製および実行した。Step One PlusリアルタイムPCR機械(Life Technologies)を使用して、実施例5と同様に(実施例1と同様のプローブおよびプライマーを使用)リアルタイムPCRを行った。スパイクした全血試料およびスパイクしたバフィーコート試料の結果をそれぞれ表12および13に示す。このような低レベルであっても汚染を検出し、敗血症の早期検出のためにこの方法を使用することができることを示す。
血小板試料におけるS.aureus DNAのDNA力価測定および検出
Staphylococcus aureus Mu3ゲノムDNAをATCCから得た(品目番号700698D−5)。DNAを力価測定し、5μL純水において正規化して、10000.0pg、3333.3pg、1111.1pg、370.4pg、123.5pgまたは0pg細菌DNAを有する5μL試料を産生した。0pg試料は、水のみであり、陰性対照として使用した。次に、このような5μL細菌DNA試料のそれぞれを、10日前にアフェレーシスによって採取した200μLのサルベージされたヒト血小板に加えた。これらの試料に有効なpg/mLは、それぞれ48780.5、16260.2、5420.1、1806.7、602.2および0であった。Maxwell 16 MDx機器(Promega)およびMaxwell 16 LEV血液DNAキット(Promega)を使用した自動手順により、これらの205μL試料からDNAを抽出した。30サイクル、リアルタイムPCR反応を3連で調製し(陰性対照に対し6複製物)、実施例5と同様に実行した(実施例1と同様のプローブおよびプライマーを使用)。各反応は、反応当たりそれぞれおよそ400pg、133.3pg、44.4pg、14.8pg、4.9pgおよび0pgの出発DNAを表す(100効率的な回収を仮定)、2μLのDNA抽出溶出液(合計50μLから)を含有した。得られた増幅曲線のグラフを図9に示し、x軸に沿った各四角は、2サイクルを表す。曲線の群は、左から右に、400pg、133.3pg、44.4pg、14.8pg、4.9pgおよび0pgを含有する反応に相当する。定量的結果を表14に要約する。血小板試料における細菌DNA力価測定に関して得られた結果は、バッファーにおける希釈に関して得られた結果(実施例1における等)と同様であった。検出の感度は高く、試料のCT約27.5における陽性検出シグナルは、約4.9pgまたはそれに満たない出発材料を表す。6種の陰性対照試料のいずれに対しても陽性シグナルが検出されなかったことから、特異性も高かった。自動抽出が、手順上の汚染から生じる偽陽性を最小化させるであろうことが予想される。
対象プライマーおよびDNA結合剤を使用した細菌汚染の検出
250pgのS.aureus Mu3 DNA(ATCC700698D−5)、配列番号51および52のプライマー対、ならびにDNA結合色素(例えば、SYBR(登録商標)Green)をFast SYBR(登録商標)Green Master Mix(AB Applied Biosystems)に提供される他の試薬と共に含有する反応混合物を使用して、リアルタイムPCRを行った。図10Aは、S.aureus DNAの指数関数的増幅を示すリアルタイム増幅プロットを描写する。結果は、3連の実験を表す。次に、得られたPRC反応を融解曲線解析に供する。図10Bは、S.aureus DNAの特異的増幅を示すことが予想される温度における単一のピークを描写する。本実験は、対象プライマー対が、増幅された細菌核酸の色素に基づく検出に受け入れられることを実証する。
対象プライマーを使用した多くの異なる種類の細菌株の検出
生物試料における汚染源として一般的に見出される20数種の細菌株由来のいずれかの種類の細菌を検出することができる多くのプライマー対が本明細書に開示されている。特に、表2および表3に記載されているプライマーおよびプローブを全て検査したところ、本明細書に開示されているまたは当技術分野において公知の方法を利用して、表1における1種または複数種の標的細菌配列を特異的に増幅することができることを示した。加えて、表15は、上述の実施例に開示されている方法を使用して、収載されている細菌株を特異的に増幅することができる有効なプライマーであることが検査されたおよび/または配列相同性により示された配列の例示的な対形成を収載する。特に、2種のプライマー(配列番号9および10)を含有するプライマーセット3が検査され、単一の増幅反応において、Staphylococcus aureus、Staphylococcus aureus Mu3; Staphylococcus epidermidis、Streptococcus agalactiae、Streptococcus pyogenes、Streptococcus pneumonia、Escherichia coli、Citrobacter koseri、Clostridium perfringens、Enterococcus faecalis、Klebsiella pneumonia、Lactobacillus acidophilus、Listeria monocytogenes、Propionibacterium granulosum、Pseudomonas aeruginosa、Serratia marcescens、Bacillus cereus、Staphylococcus aureus Mu50、Yersinia enterocolitica、Staphylococcus simulans、Micrococcus luteusおよびEnterobacter aerogenesを網羅する20数種の細菌株を特異的に増幅し、したがって検出することを実証した。
Claims (1)
- 本明細書に記載の発明。
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