JP6491100B2 - 細菌dna増幅用のpcr用プライマーセット、細菌種の検出及び/または同定用キット及び細菌種の検出及び/または同定方法 - Google Patents

細菌dna増幅用のpcr用プライマーセット、細菌種の検出及び/または同定用キット及び細菌種の検出及び/または同定方法 Download PDF

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Description

本発明は、PCR、特にリアルタイムPCRを用いた検査法による細菌種の検出及び/または同定に有用なプライマーセット、細菌種の検出または同定用の該プライマーセットを含むキット、ならびにこれらを用いる細菌種の検出及び/または同定方法に関する。
微生物検査は、研究現場、医療現場、食品製造現場等で必要とされている技術である。医療現場、食品製造現場においては、従来、塗抹・鏡検・培養等がルーチンの検査法として実施されている。また、医療現場では、微生物の中には抗生剤耐性遺伝子を有する場合もあるため、併行して薬剤感受性試験が行われることも多い。しかしながら、培養等上記の一般的検査法は相当な時間(日単位)を要するため、近年、検査の迅速化・高感度化が求められ盛んに研究が行われている。特に、遺伝子解析に基づく公開データベースの蓄積により、病原遺伝子の解析、毒素遺伝子の解析、抗生物質耐性遺伝子の解析、系統発生学的視点によるrRNAをコードするDNA配列(rDNA)の解析などにより、検査手法も多様な発達を遂げている。
現在、遺伝子検査法としては、DNAプローブ法と遺伝子増幅法(PCR法)に大別されている。とりわけ、PCR法は、試料中に存在する微量のDNAを短時間で増幅することができ、かつ、DNAプローブ法に比して検出感度が高く、その分適用範囲が広い。
このような背景からPCRを用いた未同定の菌の検出について検討がなされており、敗血症起因微生物DNAの痕跡をPCRにより増幅し、増幅された起因微生物DNAを、経験的に想定した微生物に標的を定めた菌種固有のヌクレオチドプローブとハイブリッド形成させ、起因微生物を検出及び細菌種の同定する試みがなされている(特開平6-90799号公報)。
さらに、検出及び細菌種の同定の迅速性を求めて、ハイブリダイゼーションプローブを用いたリアルタイムPCRを基本原理とした敗血症検査技術開発が検討されている(生物試料分析,Vol.28,No5.(2005),400-40)。また、微生物DNAを鋳型として特定のプライマーセットを複数用いてPCRでの遺伝子増幅を行い、次いで得られる複数のDNA断片に応じた融解温度(Tm値)の組合せ、あるいは各Tm値間の差を解析することによる起因菌の迅速な検出及び細菌種の同定方法が検討されている(国際公開2007/097323号)。
しかしながら、短時間で得られる結果においても精度が担保されていなければならないため、PCRにおいては感度と特異度の高さを両立させることが重要と言える。これら先行技術はPCRによる遺伝子増幅技術を応用してはいるものの想定した標的微生物に限定された方法である。
一方、PCRに用いるDNAポリメラーゼを提供するために、遺伝子組み換え技術によるDNAポリメラーゼ調製物の製造方法が検討されている(特開2006-180886号公報)。真核生物を宿主として製造された耐熱性DNA調製物を用いてPCR法により極微量の検体細菌DNAの増幅を行う際における非特異核酸増幅を抑制する方法が提案されている(国際公開第2010/082640号)。この真核生物を宿主として生産した耐熱性DNAポリメラーゼ調製物をPCRに用いることによって、極微量の検体細菌の新規検査に好適な分析方法を提供することができ、当該技術は、極微量の検体細菌の分析方法としては、極めて画期的な技術である。
また、最新のリアルタイムPCR装置を用い、細菌から増幅された3種のDNA断片に対して、高解像度融解曲線分析(High Resolution Melting:HRM)により曲線を得、その形の組み合わせにより細菌種を判定する手法が提案されている(Journal of Clinical Microbiology 2009, p.2252-2255:Journal of Clinical Microbiology 2010, p.3410-3413)。しかしながら、これらの文献には波形の一致、不一致を判定する明確な基準は開示されていない。また、上記の文献では60種の細菌の判定を実施しているが、DNA断片3種からのHRMによる曲線3種では100種を超えるような広範囲の菌種を同定することは困難であると推測される。同時に本手法ではDNAを抽出するためのサンプルとしては血液培養後の検体を使用しており、培養のために必要となるだけの時間がかかる手法となっている。
さらに同様にリアルタイムPCR装置を用い、増幅された16S rDNA断片と複数のプローブとのTm値を測定し、そのTm値をもとに細菌種を特定する方法が開示されている(Journal of Clinical Microbiology 2010, p.258-267)。本手法においても、DNAを抽出するためのサンプルとしては血液培養後の検体を使用しており、培養のために必要となるだけの時間がかかる手法となっている。
特開平6−90799号公報 国際公開2007/097323号 特開2006−180886号公報 国際公開第2010/082640号
生物試料分析,Vol.28,No5.(2005),400-40 Journal of Clinical Microbiology 2009, p.2252-2255 Journal of Clinical Microbiology 2010, p.3410-3413 Journal of Clinical Microbiology 2010, p.258-267
特許文献4に開示される技術に基づけば、簡便に極微量の検体細菌からのDNAを増幅し、短時間の内に分析、特に定量または同定分析することができれば、これまで解析不可能であった極微量レベルでの遺伝子についてまで解析可能になるばかりでなく、医療分野や獣医分野、生活用水や食品などの各種検体の分析分野においては迅速且つ正確な判断に繋がるものと考えられる。しかしながら、臨床現場、食品製造現場等からはより一層の検出感度向上や迅速性が求められている。
先に述べたとおり、PCR法を用いた検出方法は、DNAプローブ法に対して迅速性を有し、また、高感度検出にも適用しており、臨床現場、食品製造現場等においける迅速かつ高感度検出方法として有用である。しかしながら、従来のPCR法を用いた検出方法では、検体中に含まれる菌種が不明である場合に対応できない場合や、検出に必要な量の核酸を確保するための検体中の菌の増殖に時間を要するなど、より一層の検出感度の向上及び迅速性を達成するには十分に対応できない場合があった。
例えば、非特許文献4においては、培養などを経たのちの相当量の菌体量が分析に必要であることは、PCRに供する細菌DNAを2-10 ng用いていることからも伺われる。細菌として大腸菌を例とすると、大腸菌MG1655株のゲノムサイズは4639675 bpであり、そこから1塩基対の平均分子量、さらに1細菌細胞あたりゲノムは1コピー(1分子)であることを考慮、計算すると、大腸菌1細胞あたりのゲノムDNAは約5fgであり、PCRに供するDNA量に相当する細菌量が相当な量であることが伺われ、このことから、本手法の検出感度が十分でないことが想定される。
PCR法を用いて菌の検出や同定を行う場合において、検査の検出・同定感度を上げるためには、PCR法において用いるプライマーセットの選択が重要な要素の一つとなる。例えば、プライマーセットの選択によっては、PCRにおける増幅率、立ち上がりサイクル数、目的としない増幅産物の生産率等において異なり、検査の検出・同定感度を上げるためには、これらの各要件を最適化したプライマーセットが必要となる。検体の種類によっては、血液等由来の検体のように、検査対象となる細菌由来のDNA以外に、例えば血液検体の場合は白血球や剥離した上皮細胞などのヒト細胞に由来するDNAが大量に存在している場合もある。本発明者の検討によれば、このような検体において検査対象となる細菌のDNAの含有量が少ない場合に、PCR用のプライマーセットの検査対象となる細菌DNAに対する選択性、あるいはその増幅産物の生産率が低いと、検査対象の菌種の同定に必要な量の増幅産物の取得ができない場合や、目的としないDNAの増幅産物の量が多くなり同定のバックグランドの上昇を招く場合がある。特許文献4においては、PCR法を用いた検査対象となる細菌の同定に、真核生物を宿主として用いて生産された細菌由来のDNAの量を抑えた耐熱DNAポリメラーゼ調製物を用いることによって、特許文献4が対象としている従来技術による同定方法に対しては、同定感度の格段の向上を達成しているが、上記のように検査対象となる細菌のDNAの量が、大量に存在する検査対象となる細菌以外のDNAに対してさらに少ない検体においても、更なる高感度での同定を可能とする必要がある。このような観点からも、PCR法に用いるプライマーセットについて、目的としない増幅産物がない、選択性のより高いプライマーの設計が重要である。しかしながら、上述したような血液等の検体を検査対象とする際の技術課題に着目して設計されてプライマーセットは従来技術においては見当たらないのが現状である。
更に、増幅産物のTm値を用いて検出対象菌の分析や未同定菌の同定を行う場合には、検査の迅速性や検出感度を上げる上で好適なTm値を有する増幅産物が得られるプライマーセットを選択することが好ましい。
一方、PCR法での増幅に用いる耐熱性DNAポリメラーゼ調製物の特性やその使用条件も、PCR法を用いた検査の検出感度を上げる上で重要な要素のひとつとなる。
PCR反応において一般的に使用される市販の耐熱性DNAポリメラーゼ調製物の中には高純度精製調製物も市販されているが、これら高純度精製調製物を用いたPCR反応でも、高感度検出を行うために遺伝子増幅反応を通常の30サイクル程度を超えて行う必要がある場合などにおいては、原因不明、由来不明の増幅産物が検出されてしまい、その使用には限界があった。
特許文献4では、DNAポリメラーゼの宿主由来の細菌DNAの混入については触れられているが、その他試薬、器具からの汚染源である細菌由来DNAの混入については言及していない。ところが、試薬、器具からの汚染源である細菌由来DNAの混入は、極微量の検体中の細菌DNAの検出及び細菌種の同定において極めて重大な影響を及ぼすことが本発明者らの検討により判明した。
極微量の検体中の細菌由来DNAを増幅する場合のPCR分析において、感度と特異度を共により一層高く制御するための手段は、未だ提供されておらず、検体中の細菌由来のDNAを対象とした場合における細菌種の高感度な同定についても十分に達成できているとはいえない。
特許文献2に開示の真核生物を宿主として生産された耐熱性DNAポリメラーゼ調製物を用いる検出方法によれば、細菌由来のDNAの検出限界を10fg/μLまで下げることができ、従来のPCRをもちいた検出方法と比較して、より高感度での検体由来DNAの分析が可能となった。
特許文献2で開示されている方法によると、配列番号51と配列番号52を用いてPCR法をおこなうと10fg/μL以上の微生物DNAを検出することはできるが、10fg/μL未満の濃度のDNAについては検出することができない。このことから、ある溶液を鋳型として特許文献2で開示されている方法で配列番号51と配列番号52を用いてPCRをおこない目的産物の増幅が確認できなければ、その溶液に混入している細菌由来DNAの濃度が10fg/μL未満であることが確認できる。
検体中の細菌種の検出のみならず、検体中の細菌種の同定を高感度で高精度に行うには、細菌由来のDNA量の検出限界を下げることに加えて、細菌種同定に十分な量の検体由来のDNA増幅産物が得られることが必要となる。例えば、検体由来のDNAの増幅産物のTm値を測定することよって検体中の細菌種の同定を行う場合には、信頼性の高いTm値の測定結果を得るには、そのために十分な量の増幅産物がPCRによって得られることが重要となる。言い換えれば、十分なDNAの増幅が行われていない際には正確なTm値の測定を行うことができず、高精度な同定が難しくなる。
例えば、大腸菌1細胞あたりのゲノムDNAは約5fgであり、検出限界が10fg/μLである検出方法の場合は、理論上、PCRに供する試料1μL当たりのDNA量は大腸菌細胞2個相当分となり、検体中における大腸菌の高感度での検出を行うことが可能となる。これに対して、DNA増幅産物の信頼性のあるTm値を測定する上で最低限必要とされる検体中の大腸菌由来のDNA量、すなわち同定限界が20pg/μLであると仮定すると、PCRに供するDNA量に相当する細菌量が相当な量となることが伺われる。
本発明者における検討によれば、高感度での細菌種の検出が可能な測定系において、同定限界を更に下げて高感度での細菌種の同定を精度良く行うには、増幅産物の増幅率や選択性が更に向上したプライマーセットを用いることが有効であるとの新たな知見を得た。例えば、特許文献2及び特許文献4で用いられている全ての細菌の16SrRNA遺伝子に共通な配列部位からつくられたプライマーは同じ配列を有しており、これらの特許文献に開示のプライマーセットよりも増幅産物の増幅率や選択性が更に向上したプライマーセットを提供することができれば、細菌種の検出感度のみならず、細菌種の同定感度を更に向上させることが可能となる。
従って、本発明の目的は、PCR法による検体中での細菌種の検出または同定における感度の更なる向上のために有用なプライマーセット、これを用いたPCR用のセット及び検体中の細菌種の検出または同定方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、細菌由来の核酸の混入量を最小限として、上記のプライマーセットを用いたPCR法を行うことによって、検体中での細菌種の検出または同定における感度の更なる向上を達成することにある。
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、特定のプライマーセットを用いること、さらには、使用する試薬及び器具の汚染源である細菌由来DNAの混入を最小限とすることにより、極微量の検体中の細菌DNAの検出及び該細菌種の同定を高感度、高精度に実施することができる細菌種同定キットが得られることを見出した。
本発明にかかる細菌DNA増幅用のPCR用のプライマーセットは、後述する第S1群〜第S7群の各群毎に1つのプライマーペアを選択して得られた7つのプライマーペアのうちの、少なくとも1つのプライマーペアを含むことを特徴とする。
本発明にかかる細菌種検出用のキットは、後述する第K1群〜第K7群の各群毎に1つのプライマーペアを選択して得られた7つのプライマーペアのうちの、少なくとも1つのプライマーペアを含むことを特徴とする。
このキットは、プライマーセットの他に、PCR用酵素、pH緩衝液、蛍光色素、dNTP、MgCl2及び測定用容器等から選択される試薬及び部品の少なくとも1つを更に有することができ、これらの個々又は全体として、細菌由来の核酸混入量が10fg以下とすることができる。
本発明にかかる、検体中の検出対象細菌種の検出及び/または同定方法は、
前記検体から調製した細菌のゲノムDNAと、検出対象細菌種に特異的な目的遺伝子を含む増幅産物を得るためのプライマーと、耐熱性DNAポリメラーゼとを用いてPCRを行う工程と、
前記PCRにおける増幅産物中での前記目的遺伝子の検出、または、該増幅産物の分析により、前記検体中における検出対象細菌種の検出または同定を行う工程と、
を有し、
前記プライマーとして上記のプライマーセットを用いる
ことを特徴とする細菌種の検出及び/または同定方法である。
本発明によれば、高感度での細菌種の検出及び/または同定に有用な細菌DNA増幅PCR用プライマーセット及び細菌種検出及び/または同定用のキットを提供することができる。更に、このキットに使用する試薬及び器具の汚染源である細菌由来DNAの混入を最小限とすることにより、細菌種の検出及び/または同定における感度を更に向上させることができる。従って、本発明によれば、医療分野、食品分野等における極微量の検体中の細菌由来DNAの検出及び細菌種の検出及び/または同定を、従来の検査キットよりも高感度、高精度に実施することができる。
実施例2と比較例2での電気泳動の結果の一部を示す図である。 実施例3と比較例3でのリアルタイムPCRの結果の一部(増幅曲線)を示すグラフである。 実施例3と比較例3でのリアルタイムPCRでの結果の一部(融解曲線)を示すグラフである。 実施例12における結果を示す図である。 実施例13における結果を示す図である。 実施例14における結果を示す図である。各線は以下のプライマーペアの増幅結果である。(1)配列番号15と16の組み合わせ(2)配列番号43と50の組み合わせ(3)配列番号51と52の組み合わせ(4)配列番号53と57の組み合わせ(5)配列番号62と70の組み合わせ(6)配列番号81と103の組み合わせ(7)配列番号115と5の組み合わせ 実施例16における結果を示す図である。
<Primer>
本発明における第一のポイントは、検出感度向上及びそれに基づく同定精度向上という効果が享受できる特定のプライマーセットにある。
特許文献4に記載のプライマーセットにおける各プライマーは、細菌の16S rRNAをコードするDNA(16S rDNA)における細菌共通の保存領域にハイブリダイズするDNA配列を有する(配列番号1,配列番号16,配列番号28,配列番号44,配列番号51,配列番号52,配列番号53,配列番号57,配列番号62,配列番号70,配列番号76,配列番号91,配列番号104,配列番号2)。しかしながら、図1Aのレーン2に示される通り、特許文献4に記載のプライマーセットでは、電気泳動分析において分析対象物以外のバンドが出現したりまた目的の増幅産物が検出できなかったり、また、リアルタイムPCRにおいて増幅効率が低いものが散見されたり(図1Bの点線参照)、リアルタイムPCRでの融解曲線分析においてメインのピーク以外のピーク(又は肩)が出現した(図1Cの点線参照)。これらは、極微量の検体由来DNAの検出及び細菌種の同定における更なる検出感度の向上において障害となる場合がある。
16S rDNA上の細菌共通の保存領域は複数存在するが、特許文献2に記載のプライマーセットが認識する7領域内について検討を行った。具体的には、特許文献2に記載のプライマーセットを基準に、共通保存領域の3’末端側及び5’末端側に数塩基〜数十塩基分ずれた範囲であり、かつ十〜数十塩基分のプライマーをForward, Reverseそれぞれにつき各種設計した。設計した7つの保存領域に相当する複数のプライマーペアについて、効果を確認したところ、以下の第S1群〜第S7群に分類されるプライマーペア並びに第K1群〜第K7群に分類されるプライマーペアが好適であることが判明した。
そこで、第S1群〜第S7群の各群のそれぞれから1つのプライマーペアを選択し、こうして得られた7つの第1〜第7の選択されたプライマーペアの群のうちの少なくとも1つ、好ましくは少なくとも4つによって細菌種の検出及び/または同定に利用し得る細菌DNA増幅のためのPCR用のプライマーセットとした。なお、第1〜第7の選択されたプライマーペアの内の少なくとも4つのプライマーペアを用いることによって細菌種同定用のプライマーセットとすることができる。
(プライマーセット用プライマーペア)
第S1群:
1−1A:配列番号1の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号22及び27のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
1−2A:配列番号10の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号20及び21のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
1−3A:配列番号11の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号16、18及び26のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
1−4:配列番号12の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号16〜27のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
1−5:配列番号13の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号16〜27のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
1−7:配列番号15の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号16〜27のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
1−8A:配列番号6の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号16、19〜21、23、24、26及び27のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
1−9A:配列番号7の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号16〜21、23、24、26及び27のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、または
1−10A:配列番号8の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号16〜21、23、24、26及び27のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
第S2群:
2−1A:配列番号28の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号45及び47〜50のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
2−2:配列番号29の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号44、45、47、48及び50のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
2−3:配列番号30の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号45及び47〜50のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
2−4:配列番号31の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号46及び47のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
2−5:配列番号32の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号45及び47〜49のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
2−6A:配列番号33の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号44、45及び47〜50のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
2−7A:配列番号34の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号45、47及び48のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
2−8A:配列番号35の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号44、45、48及び49のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
2−9A:配列番号36の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号44、45、48及び49のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
2−10A:配列番号37の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号45及び47〜50のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
2−11:配列番号38の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号44〜50のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
2−12A:配列番号39の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号44〜48及び50のいずれか1つのリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
2−13:配列番号40の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号44〜50のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
2−14A:配列番号41の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号45及び46のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
2−15A:配列番号42の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号48及び49のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、または
2−16A:配列番号43の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号44、46〜48及び50のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
第S3群:
配列番号51の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号52の配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア
第S4群:
4−1:配列番号53の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号57〜61のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
4−2:配列番号54の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号59及び61のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
4−3:配列番号55の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号57〜59及び号61のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、または
4−4:配列番号56の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号57〜59及び61のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア
第S5群
5−1A:配列番号62の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号70、73〜75のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
5−2:配列番号63の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号70〜75のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
5−3:配列番号64の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号70〜75のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
5−4:配列番号65の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号70〜75のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
5−5A:配列番号66の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号70、72、73及び75のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
5−6A:配列番号67の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号70、71及び73〜75のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
5−7:配列番号68の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号70〜75のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、または
5−8:配列番号69の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号70〜75のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア
第S6群
6−1A:配列番号76の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号93、96及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
6−2:配列番号77の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91、96及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
6−3:配列番号78の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
6−4A:配列番号79の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
6−5:配列番号80の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91、93及び100〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
6−6:配列番号81の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91、93及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
6−7:配列番号82の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91、96、97及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
6−8:配列番号83の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91、101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
6−9:配列番号84の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
6−10:配列番号85の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
6−11A:配列番号86の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91、93及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
6−12:配列番号87の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91、96及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
6−13:配列番号88の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
6−14:配列番号89の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、または
6−15:配列番号90の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91、92、96及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーのそれぞれの組み合わせからなるプライマーペア
第S7群
7−1A:配列番号104の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号5及び118〜125、127、128、130及び131のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
7−2A:配列番号105の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号5及び118〜125のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
7−3A:配列番号106の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号2、5及び116及び118〜131のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
7−4A:配列番号107の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号120及び121のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
7−5A:配列番号108の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号120及び123のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
7−6A:配列番号109の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号2、118〜122、124及び126のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
7−7A:配列番号110の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号118、120、121、124及び126〜130のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
7−8A:配列番号111の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号2、5及び118〜131のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
7−9A:配列番号112の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号2、5及び116、及び118〜125のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
7−10A:配列番号113の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号2、5、118〜126、130及び131のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
7−11A:配列番号114の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号5の配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、または
7−12A:配列番号115の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号2及び5のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア
更に、細菌種検出用キットを構成するプライマーペアとしては、以下の第K1群〜第K7群に分類されるプライマーペアが好適であることが判明した。
そこで、第K1群〜第K7群の各群のそれぞれから1つのプライマーペアを選択し、こうして得られた7つの第1〜第7の選択されたプライマーペアの群のうちの少なくとも1つ用いて、好ましくは少なくとも4つによって細菌種の検出及び/または同定用のキットを構成することができる。なお、第1〜第7の選択されたプライマーペアの群の内の少なくとも4つのプライマーペアを用いることによって細菌種同定用のキットとすることができる。
(キット用プライマーペア)
第K1群:
1−1:配列番号1の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号16〜27のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
1−2:配列番号10の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号16、18、20及び21のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
1−3:配列番号11の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号16〜21と23〜26のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
1−4:配列番号12の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号16〜27のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
1−5:配列番号13の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号16〜27のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
1−6:配列番号14の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号16〜27のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
1−7:配列番号15の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号16〜27のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
1−8:配列番号6の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号16〜27のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
1−9:配列番号7の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号16〜27のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
1−10:配列番号8の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号16〜27のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、または
1−11:配列番号9の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号16、17、19及び26のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
第K2群:
2−1:配列番号28の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号44、45及び配列番号47〜50のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
2−2:配列番号29の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号44、45、47、48及び50のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
2−3:配列番号30の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号45及び47〜50のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
2−4:配列番号31の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号46及び47のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
2−5:配列番号32の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号45及び47〜49のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
2−6:配列番号33の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号44〜50のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
2−7:配列番号34の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号45〜50のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
2−8:配列番号35の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号44〜50のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
2−9:配列番号36の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号44〜46及び48〜50のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
2−10:配列番号37の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号45〜50のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
2−11:配列番号38の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号44〜50のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
2−12:配列番号39の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号44〜50のいずれか1つのリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
2−13:配列番号40の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号44〜50のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
2−14:配列番号41の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号44〜50のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
2−15:配列番号42の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号44〜50のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、または
2−16:配列番号43の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号44〜48及び50のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
第K3群:
配列番号51の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号52の配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア
第K4群:
4−1:配列番号53の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号57〜61のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
4−2:配列番号54の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号59及び61のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
4−3:配列番号55の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号57〜59及び号61のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、または
4−4:配列番号56の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号57〜59及び61のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア
第K5群
5−1:配列番号62の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号70、71及び73〜75のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
5−2:配列番号63の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号70〜75のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
5−3:配列番号64の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号70〜75のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
5−4:配列番号65の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号70〜75のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
5−5:配列番号66の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号70〜75のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
5−6:配列番号67の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号70〜75のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
5−7:配列番号68の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号70〜75のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、または
5−8:配列番号69の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号70〜75のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア
第K6群
6−1:配列番号76の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91、93、96及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
6−2:配列番号77の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91、96及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
6−3:配列番号78の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
6−4:配列番号79の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91、97及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
6−5:配列番号80の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91、93及び100〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
6−6:配列番号81の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91、93及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
6−7:配列番号82の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91、96、97及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
6−8:配列番号83の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91、101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
6−9:配列番号84の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
6−10:配列番号85の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
6−11:配列番号86の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91、93、97及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
6−12:配列番号87の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91、96及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
6−13:配列番号88の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
6−14:配列番号89の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、または
6−15:配列番号90の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91、92、96及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーのそれぞれの組み合わせからなるプライマーペア
第K7群
7−1:配列番号104の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号2、5及び116〜131のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
7−2:配列番号105の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号2、5及び116〜131のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
7−3:配列番号106の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号2、5及び116〜131のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
7−4:配列番号107の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号2、5及び116〜131のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
7−5:配列番号108の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号2、5及び116〜131のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
7−6:配列番号109の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号2、5及び116〜131のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
7−7:配列番号110の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号2、5及び116〜131のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
7−8:配列番号111の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号2、5及び116〜131のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
7−9:配列番号112の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号2、5及び116〜131のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
7−10:配列番号113の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号2、5及び116〜131のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
7−11:配列番号114の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号2、5及び125のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、または
7−12:配列番号115の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号2、5、116、118、123及び125〜128のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア。
上記の第S1群〜第S7群から選択されるプライマーペアを含むプライマーセットは、以下のS−1)〜S−7)の7つのプライマーペアのうち、少なくとも1つのプライマーペアを含むことが好ましい。
S−1)第S1群のプライマーセットとして、配列番号15の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号16の配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
S−2)第S2群のプライマーセットとして、配列番号43の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号50の配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
S−3)第S3群のプライマーセットとして、配列番号51の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号52の配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
S−4)第S4群のプライマーセットとして、配列番号53の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号57の配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
S−5)第S5群のプライマーセットとして、配列番号62の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号70の配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
S−8)第S6群のプライマーセットとして、配列番号81の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号103の配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、及び
S−7)第S7群のプライマーセットとして、配列番号115の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号5の配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア。
更に、上記のプライマーセットは、前記S−1)〜S−7)のプライマーペアのいずれか1つを必須成分として含むことが細菌種検出用として好ましく、以下のA〜Gのいずれか1つの組み合わせを含むことが細菌種検出及び/または同定用として好ましい。
(A)前記S−1)のプライマーセットを必ず含む場合において、前記S−2)〜S−7)から選択される少なくとも3つのプライマーペアを更に含む。
(B)前記S−2)のプライマーセットを必ず含む場合において、前記S−1)及びS−3)〜S−7)から選択される少なくとも3つのプライマーペアを更に含む。
(C)前記S−3)のプライマーペアを必ず含む場合に、S−1)、S−2)及びS−4)〜S−7)から選択される少なくとも3つのプライマーペアを更に含む。
(D)前記S−4)のプライマーペアを必ず含む場合に、前記S−1)〜S−3)及びS−5)〜S−7)から選択される少なくとも3つのプライマーペアを更に含む。
(E)前記S−5)のプライマーペアを必ず含む場合に、前記S−1)〜S−4)及びS−6)〜S−7)から選択される少なくとも3つのプライマーペアを更に含む。
(F)前記S−6)のプライマーペアを必ず含む場合に、前記S−1)〜S−5)及びS−7)から選択される少なくとも3つのプライマーペアを更に含む。
(G)前記S−7)のプライマーペアを必ず含む場合に、前記S−1)〜S−6)から選択される少なくとも3つのプライマーペアを更に含む。
上記の第K1群〜第K7群から選択されるプライマーペアを含むキット用のプライマーセットは、以下のK−1)〜K−7)の7つのプライマーペアのうち、少なくとも1つのプライマーペアを含むことが好ましい。
K−1)第K1群のプライマーセットとして、配列番号15の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号16の配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
K−2)第K2群のプライマーセットとして、配列番号43の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号50の配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
K−3)第K3群のプライマーセットとして、配列番号51の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号52の配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
K−4)第K4群のプライマーセットとして、配列番号53の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号57の配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
K−5)第K5群のプライマーセットとして、配列番号62の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号70の配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
K−6)第K6群のプライマーセットとして、配列番号81の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号103の配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、及び
K−7)第K7群のプライマーセットとして、配列番号115の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号5の配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア。
更に、上記のキット用のプライマーセットは、前記K−1)〜K−7)のプライマーペアのいずれか1つを必須成分として含むことが細菌種検出用として好ましく、以下のA〜Gのいずれか1つの組み合わせを含むことが細菌種検出及び/または同定用として好ましい。
(A)前記K−1)のプライマーペアを必ず含む場合において、前記K−2)〜K−7)から選択される少なくとも3つのプライマーペアを更に含む。
(B)前記K−2)のプライマーペアを必ず含む場合において、前記K−1)及びK−3)〜K−7)から選択される少なくとも3つのプライマーペアを更に含む。
(C)前記K−3)のプライマーペアを必ず含む場合に、K−1)、K−2)及びK−4)K−7)から選択される少なくとも3つのプライマーペアを更に含む。
(D)前記K−4)のプライマーペアを必ず含む場合に、前記K−1)〜K−3)及びK−5)K−7)から選択される少なくとも3つのプライマーペアを更に含む。
(E)前記K−5)のプライマーペアを必ず含む場合に、前記K−1)〜K−4)及びK−6)〜K−7)から選択される少なくとも3つのプライマーペアを更に含む。
(F)前記K−6)のプライマーペアを必ず含む場合に、前記K−1)〜K−5)及びK−7)から選択される少なくとも3つのプライマーペアを更に含む。
(G)前記K−7)のプライマーペアを必ず含む場合に、前記K−1)〜K−6)から選択される少なくとも3つのプライマーペアを更に含む。
上記のプライマーセットにおいてS−1〜S−7のプライマーペアの内の4つを組み合わせて用いることによって、細菌種の同定を行うことができ、これらの7つのプライマーペアから選択される組数を5以上に増やすことが好ましく、S−1〜S−7の7つのプライマーペアの全てを組み合わせることがより好ましい。このように、選択されるプライマーの組数を増やすことで同定精度を更に向上させることができる。
同様に、上記のキット用のプライマーセットにおいてK−1〜K−7のプライマーペアの内の4つを組み合わせて用いることによって、細菌種の同定を行うことができ、これらの7つのプライマーペアから選択される組数を5以上に増やすことが好ましく、K−1〜K−7の7つのプライマーペアの全てを組み合わせることがより好ましい。このように、選択されるプライマーの組数を増やすことで同定精度を更に向上させることができる。
また、本発明の効果を享受できる範囲内であれば、配列中の一部の塩基を変換したものも適用できる。原則、本願の請求項記載の配列番号の各DNA断片の相補鎖とハイブリダイズ可能なものであれば本発明のプライマー同等とみなされるが、塩基配列において1〜2個の塩基が付加、欠失又は置換した塩基配列であれば本発明のプライマーと同等であると解される。
本発明のプライマーセットは、相当量の組合せに基づき効果の有無を確認のうえ初めて見出したものであり、単なる効果の追認のレベルでは到底なしえないものであること、また、配列検索の結果、細菌種検出及び/または同定用プライマーセットとして新規な組合せであることを確認していること、を付記する。
本発明は、本発明のプライマーセット以外に、真菌、特定微生物又はウイルスについての公知のプライマーを複数併用することを妨げるものではない。
本発明のプライマーセットは、検体から抽出された細菌DNAからPCRにより目的とするDNA断片を増幅し、増幅されたDNA断片のTmを測定したり、分子量を測定したり、配列を解読する目的で好適に用いられる。具体的には、本発明のプライマーセットによって増幅されるBacteriaの16S rDNA配列の一部からなるDNA断片のTm値によって細菌種を同定するために好適に用いられる。
PCRでのDNA増幅、Tm測定において、プライマーセット用またはキット用の前記第1〜第7のプライマーペアのうち1つ以上のプライマーペアを使用する前に、16S rDNA上の細菌共通の保存領域にハイブリダイズするDNA配列を含む、塩基数が15〜30bのForward及び Reverseプライマーペアによりあらかじめ目的とする配列を含むDNAを増幅し、該増幅された試料について前記プライマーセットによりさらにPCR増幅してもよい(いわゆる、Nested PCR法およびSemi-nested PCR法)。
1回目のPCRによるDNA増幅に用いる、塩基数が15〜30bのForward及び Reverseプライマーは、16S rDNA配列上の細菌共通の保存領域にハイブリダイズするDNA配列を含むものであれば特に限定されないが、そのプライマーペアを用いてのPCR産物のDNA鎖長が500bp〜1500bpであることが好ましい。特に、2回目の増幅に用いられるプライマーセット、具体的には第K1群からK7群に記載のプライマーペアがハイブリダイズし、そこから少なくとも4つ以上のDNA断片が得られるようなDNA産物を生じるプライマーが好ましい。
本発明に使用されるプライマーセットは、極微量の検体細菌DNAの検出及び/または細菌種の同定に好適に使用される。そのため、各プライマーペア中に汚染源である細菌由来DNAの混入が最小限に抑えられている必要がある。汚染源である細菌由来DNAの混入量としては、プライマーペア調製液に対して10fg未満、好ましくは5fg未満、さらに好ましくは1fg未満である。
PCRにおけるPrimer濃度は特に限定されないが、一般的には0.05μM〜1.0μMの範囲で、検討に応じて適宜設定する。
<試薬>
本発明でPCR分析のために使用されるプライマーセット以外の試薬は、公知のものを公知の組合せにより使用することができる。測定に必要な試薬は、PCR用の酵素、pH緩衝液、dNTP、Mg2+源、ろ過処理などにより精製された滅菌水が挙げられる。また、リアルタイムPCR分析においては蛍光色素が上記に加えて必要となる。
<PCR用の酵素>
本発明において使用されるPCR用の酵素としては、細菌由来のDNA混入量を最小限にとどめた耐熱性DNAポリメラーゼを用いることが好ましい。具体的には、真核生物で生産されたもの、高度精製処理されたもの、又は選択的膜透過性色素であるEMA(ethidium monoazide)やPMA(propidium monoazide)により処理されたものが挙げられるが、この限りではない。
本発明における、宿主又は汚染源である細菌由来DNAの混入量としては、酵素調製液に対して10fg未満、好ましくは5fg未満、さらに好ましくは1fg未満である。なお、細菌由来の耐熱性DNAポリメラーゼ遺伝子を利用して真核生物で生産され、細菌由来の耐熱性DNAポリメラーゼ遺伝子からのDNAが混入している状態の耐熱性DNAポリメラーゼ調製物(調製液)を用いる場合には、耐熱性DNAポリメラーゼをコードする遺伝子以外の細菌由来のDNAの混入量を上記の上限以下とする。PCR用酵素は、細菌由来のDNA含有量10fg/μL未満のTaq DNA Polymeraseであることが好ましい。
本発明において使用されるPCR用の酵素をコードする遺伝子は、耐熱性DNAポリメラーゼをコードするcDNA、ゲノムDNA、合成DNAなどいかなる遺伝子であってもよく、また1本鎖でも、その相補鎖を有する2本鎖であってもよく、天然、あるいは人工のヌクレオチド誘導体を含んでいてもよい。更に耐熱性DNAポリメラーゼが生物由来である場合には、該耐熱性DNAポリメラーゼの由来についても特に限定されない。
本発明で用いられる耐熱性DNAポリメラーゼの具体例としては、サーマス・アクアティカス(Thermus aquaticus)、サーマス・サーモフィラス(Thermus thermophilus)、バチルス・ステアロサーモフィラス(Bacillus stearothermophilus)、サーモコッカス・ゴルゴナリウス(Thermococcus gorgonarius)、サーモコッカス・コダカラエンシスKOD1(Thermococcus kodakaraensis KOD1)、パイロコッカス・ウォエセイ(Pyrococcus woesei)パイロコッカス・フリオシス(Pyrococcus furiosus)、エアロパイラム・ペルニクス(Aeropyrum pernix)、アクイフェックス・アエオリカス(Aquifex aeolicus)、スルホロブス・トコダイイ(Sulfolobus tokodaii)、パイロロバス・フマリ(Pyrolobus fumarii)、またはメタノパイラス・カンドレリ(Methanopyrus kandleri)由来の耐熱性DNAポリメラーゼを挙げることができる。
また、耐熱性DNAポリメラーゼは遺伝子工学的に人工的に合成された耐熱性DNAポリメラーゼであってもよい。
本発明で使用されるPCR用の酵素は、好ましくは耐熱性を有する生物由来の耐熱性DNAポリメラーゼであり、より好ましくはメタン菌、好熱好酸菌、好熱菌、超好熱菌などの原核生物由来のものである。
(真核生物生産)
本発明に使用されるPCR用酵素としては、真核生物を宿主として生産された酵素であることが好ましい。
真核細胞としては菌類、動物細胞、植物細胞、昆虫細胞などが挙げられ、宿主細胞としては真核生物由来の細胞であれば良く、特に限定はされない。
菌類としては酵母やカビなどの子嚢菌、糸状菌、担子菌、接合菌などが挙げられ、中でも酵母または糸状菌が好ましく、具体例として、サッカロマイセス属(Saccharomyces)、シゾサッカロマイセス属(Schizosaccharomyces)、カンジダ属(Candida)、ピキア属(Pichia)、ハンゼヌラ属(Hansenula)、クライベロマイセス属(Kluyveromyces)、チゴサッカロマイセス属(Zygosaccharomyces)、ヤロウイア属(Yarrowia)、トリコスポロン属(Trichosporon)、ロドスポリジウム属(Rhodosporidi)、アスペルギルス属(Aspergillus)、フザリウム属(Fusarium)、トリコデルマ属(Trichoderma)などが挙げられる。
具体的には、サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、シゾサッカロマイセス・ポンベ(Schizosaccharomyces pombe)、カンジダ・ウチリス(Candida utilis)、カンジダ・ボイディニ(Candida boidini)、ピキア・メタノリカ(Pichia metanolica)、ピキア・アングスタ(Pichia angusta)、ピキア・パストリス(Pichia pastoris)、ピキア・アノマラ(Pichia anomala)、ハンゼヌラ・ポリモルファ(Hansenula polymorpha)、クライベロマイセス・ラクティス(Kluyveromyces lactis)、チゴサッカロマイセス・ロウキシ(Zygosaccharomyces rouxii)、ヤロウイア・リポリティカ (Yarrowia lipolytica )、トリコスポロン・プルランス(Trichosporon pullulans)、ロドスポリジウム・トルロイデス(Rhodosporidium toruloides)、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)、アスペルギルス・ニジュランス(Aspergillus nidulans)、アスペルギルス・アワモリ(Aspergillus awamori)、アスペルギルス・オリゼー(Aspergillus oryzae)、及びトリコデルマ・リーセイ(Trichoderma reesei)などを挙げることができる。
動物細胞としてはヒト由来培養細胞、マウス由来培養細胞などが挙げられ、具体例としてはCHO細胞、Hela細胞などが挙げられる。植物細胞としては、植物より誘導した細胞であればよく、望ましくは株化された培養細胞であり、タバコ(Nicotiana)属細胞、シロイヌナズナ(Arabidopsis)属細胞、サツマイモ(Ipomoea)属細胞、ニンジン(Daucus)属細胞、イネ(Oryza)属細胞などが挙げられ、具体的にはNicotiana tabacum BY-2培養細胞、Arabidopsis thaliana培養細胞、Ipomoea batatas培養細胞、Daucus carota培養細胞、Oryza sativa培養細胞などが挙げられる。昆虫細胞としては、昆虫より誘導した細胞であればよく、望ましくは株化された培養細胞であり、ハスモンヨトウ近似種Spodoptera frugiperdaの 卵巣細胞由来培養細胞sf9株、sf21株、カイコ(Bombix mori)培養細胞Bm-N株などが挙げられる。宿主細胞として好ましくは、酵母などの増殖が早い微生物あるいは真核生物であり、例えば、サッカロマイセス・セレビシエなどのサッカロマイセス属を始めとする酵母、Nicotiana tabacumなどのタバコ(Nicotiana)属植物の培養細胞をはじめとする植物細胞、アスペルギルス・オリザなどのアスペルギルス(Aspergillus)属を始めとする糸状菌が挙げられる。
製造方法は特に限定されないが、例えば、特許文献4に記載の方法に準じて適宜製造することができる。
(高度精製処理)
また、大腸菌等の細菌を宿主として生産された一般の酵素であっても、DNA分解酵素やイオン交換樹脂などを用いて宿主細菌由来のDNAを物理的に除去する高度に精製処理を施したものであって、汚染源である細菌由来DNAの混入量を酵素調製液に対して10fg未満としたものであれば、本発明に用いることができる。
(選択性膜透過性色素による処理)
PCR用の酵素について、選択性膜透過性色素であるEMA(ethidium monoazide)やPMA(propidium monoazide)と混合し光照射することにより、汚染源である細菌由来DNA、特に死菌細菌由来DNAを不活化することができる。不活化したDNAは、PCRによる増幅が起こらないため、検体に存在する検出の対象となる細菌由来のDNAのみ検出及び細菌種の同定することが可能となる。処理条件は、当該試薬及び当該試薬処理剤の製造販売メーカーの推奨条件に従う。
<その他試薬、器具等>
pH緩衝液は、PCR分析に供する試料として、pH=7.0〜10.0(より好ましくは、pH8.0〜9.0)に調整するために用いられる。具体的には、Tris塩酸緩衝液などが挙げられる。例えば、Tris塩酸緩衝液の場合、5mM〜100mMで使用する。
dNTPは、PCRによるDNA増幅のためのヌクレオシド源であり、dATP, dGTP, dCTP, dTTPの4種類が必要である。また、dNTPは、ホットスタート法に用いるために化学修飾されたもの、例えばTriLink BioTechnologies, Inc.製、CleanAmpTM dNTPを用いても良い。使用量は、dATP、dGTP、dCTP、dTTPを各々0.2mM前後の濃度で使用する。
PCRによるDNA増幅においては、Mg2+が必要である。Mg2+源としては、MgCl2、MgSO4などが挙げられる。好ましいのはMgCl2であり、その使用量は、0.5mMから5.0mMの範囲で検討に応じて適宜使用する。
蛍光色素は、リアルタイムPCRによるDNA増幅産物の検出、さらには、増幅されたDNA断片のTm測定の目的で用いられ、種々の公知のものが利用できる。例えば、標識機能を有するインターカレーターを用いる方法や、増幅するDNA配列に対し特異的にハイブリダイズするヌクレオチドに蛍光物質を結合したプローブを用いる方法などが挙げられる。インターカレーターとしては、不飽和型蛍光色素であるエジチジウムブロマイド、サイバー・グリーンI(SYBR Green I)や飽和型蛍光色素であるResolight (Roche社製)、EvaGreen(Biotim社製)などが挙げられる。好ましいインターカレーターは、不飽和型蛍光色素であるサイバー・グリーンI、飽和型蛍光色素であるEvaGreenやResolight、より好ましくは飽和型蛍光色素であるEvaGreenやResolightである。使用量は、使用する蛍光色素の製造販売メーカーの推奨に従う。
その他キットには、PCRの陽性対照として使用する細菌のゲノムDNAや、陰性対照として使用する滅菌水が含まれていてもよい、
本発明において用いられるPCR分析測定用容器(例えば分析測定用チューブ)としては、測定機器に応じた形状や構造を有するものを選択して用いることができる。測定機器の入手先によって推奨されたものを用いれば、特に問題なく測定に用いることができる。
本発明を実施するに際してその他に必要な器具としては、ピペット、ピペット用チップ、1.5mlマイクロチューブなど広く分子生物学の実験に使用される器具類が挙げられ、装置類としてはPCR、クリーンベンチ、チューブ用遠心機など広く分子生物学の実験に使用される機器が挙げられる。
<コンタミレベル>
本発明における第二のポイントは、検出及び/または同定に使用するプライマーを含めPCR測定用に調製した試料液全体としての汚染源である細菌由来DNAの混入レベルを極微量の検体細菌の検出及び細菌種の同定を妨げないレベルまで下げることにある。
特許文献4には、耐熱性ポリメラーゼ調製液中の細菌由来DNAの混入量として、10fg以下が好ましい旨記載されている。しかしながら、本発明者らが検討した結果、試薬・器具中の細菌汚染についても、極微量の検体細菌の検出及び細菌種の同定においては極めて重要なファクターであることを見出した。市販の試薬・器具をそのまま用いて分析に供した場合、ときによって、PCRでの増幅が見られるケースが散見された(比較例11)。
本発明においては、使用される各試薬はもちろんのこと、測定用調製液作製のために使用される器具、ろ過水についても、汚染源である細菌由来DNAの混入を抑えることが必要である。器具については、環境からのDNAの混入を遮断した、例えばクリーンルーム等の作業空間中で、DNA混入の無いDNAを溶解する洗浄水で器具を洗浄し、洗浄後の洗浄水をPCR法による分析にかけることで、DNAの混入を検査することができる。必要に応じて、この方法を用いてDNAの混入の有無を検査してもかまわない。
本発明における、汚染源である細菌由来DNAの混入量としては、同定キット全体に対して10fg以下、好ましくは5fg以下、さらに好ましくは1fg以下である。それぞれの試薬・器具に対しては、後述のキットの態様にもよるが、個別の調製液に対して10fg未満、好ましくは5fg未満、さらに好ましくは1fg未満である。汚染源である細菌由来DNAの混入量をこのレベルに抑えることにより、極微量の検体細菌の検出及び細菌種の同定に必要なPCR分析にける30サイクル以上の増幅を実行しても、不要なピークの出現やTm値のずれなど無く、高感度、高精度に細菌種の検出及び細菌種の同定ができる。
<コンタミ除去方法>
本発明で使用する試薬・器具について、汚染源である細菌由来DNAの混入を抑える方法としては、UV照射処理、ガンマ線滅菌処理、限外ろ過処理、EMA処理等が挙げられる。受入検査等により汚染源である細菌由来DNAの混入量が10fg以下であることが明確な場合には、必ずしも以下の処理を行う必要はない。
(ガンマ線滅菌処理)
本発明で使用する試薬・器具について、ガンマ線を直接照射することにより、汚染源である細菌由来DNAを破壊することができる。ガンマ線照射条件については、被照射物の種類により異なる。一般的には、5kGy〜30kGy、好ましくは10kGy〜25kGyの処理が適用される。
ただし、Resolight、EvaGreen、サイバーグリーンIなど特定の蛍光色素、プライマー、ポリプロピレンなど特定の材質の器具に対しては、ガンマ線照射により劣化が生じるため、条件によってはガンマ線滅菌処理を適用できない。後述する実施例15は、ガンマ線滅菌処理の効果について示したものである。
(限外ろ過処理)
本発明で使用する試薬について、限外ろ過処理をすることにより、汚染源である細菌由来DNAを分離除去することができる。具体的には、汚染源である細菌由来DNAが細菌そのものであったり、ゲノムDNAである場合、その分子量は大きなものであることから、使用する試薬などは限外ろ過膜を通過し、ゲノムDNAは限外ろ過膜を通過しないよう、膜を選定の上、限外ろ過を実施すればよい。限外ろ過膜としては、分画分子量が1kDa〜1000kDa、好ましくは、10kDa〜100kDa、より好ましくは30kDa〜50kDaである膜を用いることが好ましい。ただし、プライマーを限外ろ過処理する場合には、限外ろ過膜の分画分子量は10kDa〜1000kDa、好ましくは30kDa〜100kDa、より好ましくは、30kDa〜50kDaである膜を用いる。限外ろ過膜の材質としては、特に限定されないが、再生セルロース、セルロースアセテート、ポリエーテルスルホンなどが挙げられる。限外ろ過のための圧力源としては、気体加圧、遠心等いずれの方法を用いても良いが、処理量に応じて好ましい方法が選択される。
処理量が少ない場合には、遠心膜ろ過処理が好ましい。遠心膜ろ過処理の場合の、処理液量や遠心操作時の遠心力(G)は、使用するろ過装置の製造販売メーカーの推奨に従う。
後述する実施例13、実施例14及び比較例10、比較例11は、遠心式膜ろ過処理の効果について示したものである。
(選択性膜透過性色素処理)
試薬・器具について、選択性膜透過性色素であるEMA(ethidium monoazide)やPMA(propidium monoazide)で処理し光照射することにより、汚染源である細菌由来DNA、特に死菌細菌由来DNAを不活化することができる。不活化したDNAは、PCRによる増幅が起こらないため、検体に存在する検出対象となる細菌由来のDNAのみ検出及び細菌種の同定することが可能となる。
処理条件は、当該試薬及び当該試薬処理剤の製造販売メーカーの推奨条件に従う。例えば、タカラバイオ社の”Viable Bacteria Selection Kit for PCR”では、処理対象とする溶液40μlに対して、添付のSolution A-gn液 10 μl 、Solution B-gn液 5 μl を添加し、5〜15分間遮光下で静置・反応させた後、約5分間光照射することが開示されている。後述する実施例16は、EMA処理の効果について示したものである。
<キットの態様>
本発明の細菌種同定キットは、本発明のプライマーセットによって増幅される細菌の16S rDNA配列の一部からなるDNA断片を解析することで細菌種を同定するためのキットである。DNA断片の解析はDNA断片の分子量解析や、Tm値測定などが上げられる。好ましくはTm値測定であり、その目的においてはリアルタイムPCRが好適に使用される。分子量の解析は、電気泳動や質量分析計などにより解析可能である。
細菌種検出用キットを構成するプライマーペアとしては、以下の第K1群〜第K7群に分類されるプライマーペアが好適であることが判明した。そこで、第K1群〜第K7群の各群のそれぞれから1つのプライマーペアを選択し、こうして得られた7つのプライマーペアの少なくとも1つを、好ましくは少なくとも4つを用いて、細菌種の検出用のキットとした。
(キット用プライマーペア)
第K1群:
1−1:配列番号1の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号16〜27のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
1−2:配列番号10の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号16、18、20及び21のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
1−3:配列番号11の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号16〜21と23〜26のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
1−4:配列番号12の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号16〜27のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
1−5:配列番号13の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号16〜27のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
1−6:配列番号14の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号16〜27のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
1−7:配列番号15の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号16〜27のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
1−8:配列番号6の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号16〜27のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
1−9:配列番号7の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号16〜27のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
1−10:配列番号8の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号16〜27のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、または
1−11:配列番号9の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号16、17、19及び26のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
第K2群:
2−1:配列番号28の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号44、45及び配列番号47〜50のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
2−2:配列番号29の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号44、45、47、48及び50のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
2−3:配列番号30の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号45及び47〜50のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
2−4:配列番号31の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号46及び47のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
2−5:配列番号32の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号45及び47〜49のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
2−6:配列番号33の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号44〜50のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
2−7:配列番号34の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号45〜50のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
2−8:配列番号35の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号44〜50のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
2−9:配列番号36の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号44〜46及び48〜50のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
2−10:配列番号37の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号45〜50のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
2−11:配列番号38の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号44〜50のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
2−12:配列番号39の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号44〜50のいずれか1つのリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
2−13:配列番号40の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号44〜50のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
2−14:配列番号41の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号44〜50のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
2−15:配列番号42の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号44〜50のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、または
2−16:配列番号43の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号44〜48及び50のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
第K3群:
配列番号51の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号52の配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア
第K4群:
4−1:配列番号53の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号57〜61のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
4−2:配列番号54の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号59及び61のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
4−3:配列番号55の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号57〜59及び号61のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、または
4−4:配列番号56の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号57〜59及び61のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア
第K5群
5−1:配列番号62の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号70、71及び73〜75のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
5−2:配列番号63の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号70〜75のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
5−3:配列番号64の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号70〜75のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
5−4:配列番号65の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号70〜75のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
5−5:配列番号66の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号70〜75のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
5−6:配列番号67の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号70〜75のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
5−7:配列番号68の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号70〜75のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、または
5−8:配列番号69の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号70〜75のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア
第K6群
6−1:配列番号76の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91、93、96及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
6−2:配列番号77の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91、96及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
6−3:配列番号78の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
6−4:配列番号79の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91、97及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
6−5:配列番号80の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91、93及び100〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
6−6:配列番号81の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91、93及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
6−7:配列番号82の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91、96、97及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
6−8:配列番号83の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91、101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
6−9:配列番号84の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
6−10:配列番号85の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
6−11:配列番号86の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91、93、97及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
6−12:配列番号87の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91、96及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
6−13:配列番号88の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
6−14:配列番号89の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、または
6−15:配列番号90の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91、92、96及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーのそれぞれの組み合わせからなるプライマーペア
第K7群
7−1:配列番号104の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号2、5及び116〜131のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
7−2:配列番号105の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号2、5及び116〜131のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
7−3:配列番号106の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号2、5及び116〜131のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
7−4:配列番号107の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号2、5及び116〜131のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
7−5:配列番号108の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号2、5及び116〜131のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
7−6:配列番号109の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号2、5及び116〜131のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
7−7:配列番号110の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号2、5及び116〜131のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
7−8:配列番号111の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号2、5及び116〜131のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
7−9:配列番号112の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号2、5及び116〜131のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
7−10:配列番号113の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号2、5及び116〜131のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
7−11:配列番号114の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号2、5及び125のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、または
7−12:配列番号115の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号2、5、116、118、123及び125〜128のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア。
上記のプライマーセット及びキットは、以下の1)〜7)の7つのプライマーペアのうち、少なくとも1つのプライマーペアを含むことが好ましい。
1)配列番号15の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号16の配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
2)配列番号43の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号50の配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
3)配列番号51の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号52の配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
4)配列番号53の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号57の配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
5)配列番号62の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号70の配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
6)配列番号81の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号103の配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、及び
7)配列番号115の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号5の配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア。
更に、上記のキットは、前記1)〜7)のプライマーペアのいずれか1つを必須成分として含むことが好ましく、以下のA〜Gのいずれか1つの組み合わせを含むことが細菌種同定用として好ましい。
(A)前記1)のプライマーセットを必ず含む場合において、前記2)〜7)から選択される少なくとも3つのプライマーペアを更に含む。
(B)前記2)のプライマーセットを必ず含む場合において、前記1)及び3)〜7)から選択される少なくとも3つのプライマーペアを更に含む。
(C)前記3)のプライマーペアを必ず含む場合に、1)、2)及び4)〜7)から選択される少なくとも3つのプライマーペアを更に含む。
(D)前記4)のプライマーペアを必ず含む場合に、前記1)〜3)及び5)〜7)から選択される少なくとも3つのプライマーペアを更に含む。
(E)前記5)のプライマーペアを必ず含む場合に、前記1)〜4)及び6)〜7)から選択される少なくとも3つのプライマーペアを更に含む。
(F)前記6)のプライマーペアを必ず含む場合に、前記1)〜5)及び7)から選択される少なくとも3つのプライマーペアを更に含む。
(G)前記7)のプライマーペアを必ず含む場合に、前記1)〜6)から選択される少なくとも3つのプライマーペアを更に含む。
本発明にかかる細菌種の検出及び/または同定キットは、上述したプライマーペアの1つ以上を含んで構成される。このプライマーの他に、必要に応じて、PCR用の酵素、pH緩衝液、MgCl2、dNTP(又はCleanAmp-dNTP)及び滅菌水から等の試薬、PCR分析測定用容器(例えば分析測定用チューブ)やその他に必要な器具などの部品から選択される少なくとも1種の試薬及び/または部品を含むことができる。更に、リアルタイムPCRでの解析においては蛍光色素を成分として加えることができる。また、PCR法の各種態様によっては、これらの成分の他に用いるPCR法に必要な成分をキットに加えてもよい。これらの各試薬または各部品は、個別に、またはその一部毎に、あるいは全部が一体など、いかなる形態で包装されていても良い。具体的には、例えば以下のような態様である。
1)用いる試薬毎に個分けする。
2)pH緩衝液、MgCl2、dNTP(又はCleanAmp-dNTP)、リアルタイムPCRでの解析においては蛍光色素を予め混合したもの、プライマー対及び酵素の3つに小分けする。
3)pH緩衝液、MgCl2、dNTP(又はCleanAmp-dNTP)、リアルタイムPCRでの解析においては蛍光色素、プライマー対を予め混合したもの、及び酵素の2つに小分けする。
4)pH緩衝液、MgCl2、dNTP(又はCleanAmp-dNTP)、リアルタイムPCRでの解析においては蛍光色素、プライマーと酵素、全てを予め混合する。
上記キットは、全体として汚染源である細菌由来のDNAの混入量が10fg以下であり、使用される酵素は、真核生物生産、高度精製処理又はEMAなど選択性膜透過性色素処理を施されたものであり、使用される試薬・器具(PCR分析用チューブを含む)は、必要に応じて、個別又は全体として、ガンマ線滅菌処理、遠心式膜ろ過処理又は選択性膜透過性色素処理を施されたものである。各試薬及び部品の包装に当たっては、包装密封後の包装内における細菌由来のDNAの混入量が10fg以下となるように各種処理を行う。
<用途分野・検体>
本発明の細菌種検出及び/または同定キットは、医療分野、食品分野、環境分析等、様々な分野における細菌の検出及び細菌種の同定に使用することができる。特に、医療分野においては、感染症における感染菌を検出及び/または細菌種の同定することができるため有用である。
細菌検査に供される検体としては、特に限定されず広範囲な検体に適用可能である。具体的には、医療分野においては、血液、髄液、涙液、羊水、その他体液、カテーテル等医療器具付着物などが挙げられる。血液、羊水、髄液については、重篤な感染症の原因菌検出において特に有用である。食品分野においては、食品自体、生産途中の液体、又は固体試料、製造工程内の機器付着物などが挙げられる。
<DNA抽出処理>
本発明の同定キットを用いて検体中の細菌の検出及び/または細菌種の同定を実施する場合、検体中に存在するであろう細菌からあらかじめDNAを抽出しておく必要がある。DNA抽出方法としては、現在、アルカリ溶解法、ボイリング法、フェノール抽出法などが知られており、また、メーカー各社から専用のDNA抽出キットも販売されている。
本発明におけるDNAの抽出方法は特に限定されないが、検体により最適な方法は異なるため、対象検体に相応した方法を選択することが望ましい。なお、本願実施例において使用しているキアゲン社製QIAamp DNA Mini Kitやロシュ社製High pure PCR template preparation kitは好適に使用可能なDNA抽出方法の一例である。また、キアゲン社製QIAamp DNA Mini Kitのマニュアルにあるように、溶出量は必要に応じて50mlから200mlの中で変えることができる。
<PCR分析>
本発明のプライマーセット又はキットは、PCR法において使用される。PCR法としては、検体細菌を検出するための目的遺伝子の増幅のためのPCR法であれば種々のPCR法を利用できる。好ましい分析法としては、リアルタイムPCRであり、より好ましくはリアルタイムPCRとTm測定のための解曲線分析の組み合わせである。この場合、使用するリアルタイムPCR機器のスペックとしては、温度制御能が±0.1℃であることが好ましい。以下、PCRおよびリアルタイムPCRとそれを用いたTm測定の具体例を列記する。
PCRおよびリアルタイムPCRにおいては、装置、手法など通常知られたものを使用すればよい。
PCRにおける温度サイクルの条件(温度、時間、昇降温速度、サイクル数)は特に限定されず、使用するプライマーや酵素、鋳型などの性質やPCR後のDNA検出方法の感度に応じて適宜設定すればよい。こうした条件の設定については多くの文献が既に知られている。
PCRにおいて、一般的には、鋳型二本鎖DNAの熱変性ステップ、プライマーのアニーリングステップ、酵素によるDNA伸長ステップを繰り返す。熱変性のステップは鋳型二本鎖DNAが一本鎖に解離する温度と時間であればよく、例えば90℃〜98℃で数秒〜数分を設定する。またPCR開始時にはその1回目のサイクルにのみ、数分〜10分の熱変性の過程を追加することも多い。プライマーのアニーリングステップはプライマーの塩基配列、塩基数に応じ設定するが、40℃〜72℃で数秒〜数十秒を設定することが多い。DNA伸長ステップにおいては、温度については酵素の最適温度などの性質に応じ、例えば、58℃〜76℃が一般的であり、DNA伸長ステップの時間については増幅させたいDNAの鎖長と酵素のDNA合成速度から必要時間を概算し設定する。熱変性、アニーリング、伸長のステップを繰り返すことで目的のDNAを増幅させるが、この繰り返し回数は、鋳型DNAの量や、酵素の量、PCR後のDNA検出方法の感度に応じて、適宜変更すればよいが、一般的な例として10〜50回が例示される。また、アニーリングの温度とDNA伸長の温度が同程度である場合、両ステップを同時に行うことも可能である。
リアルタイムPCRにおいても、DNA増幅に必要な熱変性、アニーリング、DNA伸長についての条件設定、さらにはそれらのステップの繰り返し回数は、上記のPCRについての記載と同様である。リアルタイムPCRにおいては、DNA伸長のステップの前後などに、インターカレーターやプローブに由来する蛍光強度を測定することで増幅されたDNA量を定量ないしは見積もることが可能である。蛍光強度を測定する温度は使用するプローブの種類などに応じて適宜変更可能である。蛍光強度を測定する温度は、例えばインターカレーターを用いての実施の場合は、DNA伸長時の温度そのままでも良く、また、増幅される目的DNAの鎖長が比較的長く、そのTm値が比較的高い場合には、プライマーダイマーなどの比較的鎖長が短い非特異的に増幅された目的外DNA(非特異的増幅DNAともいう)はそのTm値が比較的低いことを利用して、目的DNAのTm値と非特異的増幅DNAのTm値の中間値はじめとする、これらの間の温度に設定しても良い。こうすることで、特にインターカレーターを用いての実施ではプライマーダイマーなどの非特異的増幅DNAのみが二本鎖から一本鎖に解離し、蛍光強度から定量ないしは見積もられるDNA量は目的DNAについてのものとすることが可能である。
さらに、リアルタイムPCRにおいてはDNA増幅工程の終了後、融解曲線解析により、増幅されたDNAのTmを測定できる。融解曲線分析では、温度変化に応じたDNAの二本鎖から一本鎖への解離を観察するが、その温度および検出条件は特に限定はない。一般的に、熱変性(Denaturation)(90℃から98℃)、二本鎖形成(Annealing)(40℃から80℃)、融解(Melting)(二本鎖形成の温度から98℃前後まで徐々に昇温)の段階をへて、融解のステップでの蛍光強度の変化をモニターすることで、融解曲線を得て、そこからTm値を得ることができる。こうした測定はリアルタイムPCR装置の多くの機種で可能であり、機器の使用方法に準じて実施可能である。
<検出及び/または同定方法>
本発明にかかる検体中の細菌種の検出または同定方法としては、以下の工程を有する方法を用いることができる。
(1)前記検体から調製した細菌のゲノムDNAと、検出対象細菌種に特異的な目的遺伝子を含む増幅産物を得るためのプライマーと、耐熱性DNAポリメラーゼとを用いてPCRを行う工程。
(2)前記PCRにおける増幅産物中での前記目的遺伝子の検出、または、該増幅産物の分析により、前記検体中における検出対象細菌種の検出または同定を行う工程。
プライマーとして本発明にかかるプライマーセットを用いることによって、高感度の細菌種の同定を行うことができる。更に、先に述べたコンタミレベルをコントロールした試薬や器具を用いることにより、更なる高感度化及び迅速化を達成することができる。
この検出及び/または同定方法では、増幅工程を、目的遺伝子以外の遺伝子(目的外遺伝子)の増幅抑制下で行うことが好ましい。この目的外遺伝子の増幅抑制には、ホットスタート法PCRが利用できる。一例として、抗DNAポリメラーゼ抗体を用いるホットスタート法が挙げられる。その際、耐熱性DNAポリメラーゼ1Uに対して、過剰量の抗DNAポリメラーゼ抗体を用いることが好ましい。また、特開2000-4847や特開平10-276776に開示されているようにDNAポリメラーゼに対して、可逆的な化学修飾を施すことによるホットスタート法も好適に利用できる。さらには、化学修飾されたdNTPを用いたり、米国特許出願第20070281308号のように化学修飾されたプライマーを用いたホットスタート法も好適に利用できる。また、加熱により溶融するワックスなどを用いて、DNAポリメラーゼと、DNAポリメラーゼによるDNA増幅に必要不可欠な構成成分(例えば、プライマーやdNTPやMg2+塩)とを物理的に隔離することによるホットスタート法も好適に利用できる。
増幅産物の検出及び/または同定工程は、検出用の蛍光標識を有するインターカレーターやプローブを用いたリアルタイムPCRによりTmを測定することで実施可能である。好ましくはインターカレーターを用いたリアルタイムPCRであり、好ましいインターカレーターは不飽和型蛍光色素であるサイバー・グリーンI、飽和型蛍光色素であるEvaGreenやResolight、より好ましくは飽和型蛍光色素であるEvaGreenやResolight である。
リアルタイムPCRを用いたTm測定による検出及び/または同定工程では、前記目的遺伝子の増幅産物を検出可能とし、それ以外の目的外遺伝子の増幅産物は非検出として行うことができる。そのための方法としては、目的遺伝子の増幅産物を検出可能とし、それ以外の目的外遺伝子の増幅産物を非検出とする条件を、
(1)目的遺伝子増幅産物の融解温度(Tm)が、目的外遺伝子の増幅産物の融解温度(Tm)よりも高くなるように前記プライマーを設計し、
(2)増幅産物の検出を、TmとTmとの間の温度で行う
ことにより設定し、目的遺伝子の増幅産物のみを検出する方法が好ましい。
更に、増幅工程と検出及び/または同定工程を、増幅産物の量を表示する表示装置を用いるリアルタイムPCRにより行い、目的外遺伝子の増幅産物が前記表示装置において非表示となる方法を用いることができる。
検出及び/または同定工程は、増幅産物をゲル上などでの電気泳動により展開、可視化する増幅産物の解析により行うこともできる。また、検出及び/または同定工程は、増幅産物の塩基配列を解読することによる増幅産物の解析により行うことも可能である。さらに、この工程は増幅産物の分子量を質量分析計で測定して解析する方法によって行うことにもできる。
<同定方法>
検出細菌を同定するために、本発明にかかるプライマーセットを用いて検出細菌から得られるDNA断片のTm値を利用することができる。同定するためのアルゴリズムとしては、上述したTm値そのものの組合せだけでなく、各Tm値間の差の組合せを利用して同定することで、例えば機器の試行回毎の測定誤差といった測定誤差の影響を最小限とする工程を付加することができる。
上記の、機器の試行回毎の測定誤差を補正する方法として、“Tm値の組合せの平均値を算出し、その平均値からの各Tm値の相対値の組合せ”を利用することが出来る。つまり、Tm値の組合せの配置を“形”として同定する方法である。Tm値の組合せの配置を2次元で示した“形”は測定誤差に影響されない。例えば、検出細菌に特異的なTm値の組合せ(n個(nは4以上、7以下の整数))をT1db〜Tndbとし(dbはdatabase)、その平均値からの相対値をそれぞれd1db〜dndbとする。同様に検体から得られた未知の検出対象生物のTm値の組合せ(n個(nは4以上、7以下の整数))をT1ref〜Tnrefとし(refはreference)、その平均値からの相対値をそれぞれd1ref〜dnrefとする。そうしてdatabaseと比較し、「相対値の組合せが近似したもの=Tm値の組合せの配置の“形”が近いもの」、を同定アルゴリズムとして利用する。
具体的な計算方法としては、例えば、ユークリッド空間上の2点間距離を算出する方法(式1)が挙げられるが、この限りではない。
[式1]
Dist.=√[(D1db−D1ref)2+(D2db−D2ref)2+….(Dndb−Dnref)2]
式1による計算方法であれば、この計算式によって得られるD値が0に最も近いものが求める検出細菌種として同定される。ただし、使用するPCR機器の測定誤差の関係上、機器の温度制御スペックやプライマーの数にもよるが、D値の許容範囲としては、0〜0.37、好ましくは0〜0.30である。
以上のアルゴリズムは、コンピュータ上でデータベース型同定ソフトウェアとして利用できる。
<同定可能な細菌種>
同定可能な微生物は、分類上細菌に該当するものであれば、機構上検出及び細菌種の同定が可能である。具体的な細菌種としては、Achromobacter denitrificans、Achromobacter xylosoxidans、Acinetobacter baumannii、Acinetobacter calcoaceticus、Actinomyces israelii、Aerococcus christensenii、Aeromonas hydrophila、Aeromonas sobria、Aggregatibacter actinomycetemcomitans、Alcaligenes faecalis、Alistipes onderdonkii、Anaerococcus vaginalis、Anaeroglobus geminatus、Arcanobacterium haemolyticum、Arcanobacterium pyogenes、Arthrobacter cumminsii、Atopobium vaginae、Bacillus anthracis、Bacillus cereus、Bacillus coagulans、Bacillus licheniformis、Bacillus megaterium、Bacillus pumilus、Bacillus sphaericus、Bacillus subtilis、Bacteroides dorei、Bacteroides finegoldii、Bacteroides fragilis、Bacteroides nordii、Bacteroides salyersiae、Bacteroides thetaiotaomicron、Bacteroides uniformis、Bacteroides vulgatus、Bartonella henselae、Bartonella quintana、Bifidobacterium bifidum、Bifidobacterium breve、Bilophila wadsworthia、Bordetella pertussis、Borrelia burgdorferi、Borrelia recurrentis、Brevibacillus laterosporus、Brucella abortus、Brucella melitensis、Brucella suis、Burkholderia cepacia、Burkholderia mallei、Burkholderia pseudomallei、Campylobacter coli、Campylobacter curvus、Campylobacter jejuni、Campylobacter rectus、Capnocytophaga gingivalis、Capnocytophaga granulosa、Capnocytophaga haemolytica、Capnocytophaga sputigena、Cardiobacterium hominis、Chryseobacterium meningosepticum、Citrobacter amalonaticus、Citrobacter freundii、Citrobacter koseri、Clostridium butyricum、Clostridium difficile、Clostridium histolyticum、Clostridium hylemonae、Clostridium paraputrificum、Clostridium perfringens、Clostridium septicum、Clostridium sporogenes、Clostridium subterminale、Clostridium tertium、Clostridium tetani、Corynebacterium amycolatum、Corynebacterium confusum、Corynebacterium diphtheriae、Corynebacterium glucuronolyticum、Corynebacterium jeikeium、Corynebacterium kroppenstedtii、Corynebacterium macginleyi、Corynebacterium minutissimum、Corynebacterium pseudodiphtheriticum、Corynebacterium pseudotuberculosis、Corynebacterium riegelii、Corynebacterium tuberculostearicum、Corynebacterium ulcerans、Corynebacterium xerosis、Edwardsiella tarda、Eggerthella lenta、Eikenella corrodens、Elizabethkingia meningoseptica、Empedobacter brevis、Enterobacter aerogenes、Enterobacter aerogenes、Enterobacter cloacae、Enterobacter sakazakii、Enterococcus avium、Enterococcus bovis、Enterococcus casseliflavus、Enterococcus cecorum、Enterococcus dispar、Enterococcus durans、Enterococcus faecium、Enterococcus flavescens、Enterococcus gallinarum、Enterococcus gilvus、Enterococcus hirae、Enterococcus italicus、Enterococcus malodoratus、Enterococcus mundtii、Enterococcus pallens、Enterococcus pseudoavium、Enterococcus raffinosus、Enterococcus sanguinicola、Erysipelothrix rhusiopathiae、Escherichia albertii、Escherichia coli、Eubacterium lentum、Eubacterium limosum、Finegoldia magna、Francisella tularensis、Fusobacterium necrophorum、Fusobacterium nucleatum、Fusobacterium periodonticum、Fusobacterium varium、Gardnerella vaginalis、Gemella morbillorum、Geobacillus stearothermophilus、Granulicatella adiacens、Haemophilus ducreyi、Haemophilus influenzae、Haemophilus parainfluenzae、Hafnia alvei、Halomonas venusta、Helicobacter cinaedi、Helicobacter pylori、Kingella kingae、Klebsiella granulomatis、Klebsiella oxytoca、Klebsiella pneumoniae、Lactobacillus acidophilus、Lactobacillus crispatus、Lactobacillus delbrueckii、Lactobacillus jensenii、Lactococcus garvieae、Legionella pneumophila、Leptospira interrogans、Listeria monocytogenes、Micrococcus luteus、Moraxella catarrhalis、Morganella morganii、Mycoplasma genitalium、Mycoplasma hominis、Neisseria gonorrhoeae、Neisseria meningitidis、Nocardia cyriacigeorgica、Odoribacter splanchnicus、Pantoea agglomerans、Parabacteroides distasonis、Parvimonas micra、Pasteurella multocida、Pediococcus damnosus、Peptoniphilus asaccharolyticus、Peptoniphilus gorbachii、Peptostreptococcus anaerobius、Plesiomonas shigelloides、Porphyromonas asaccharolytica、Porphyromonas gingivalis、Prevotella bivia、Prevotella bivia、Prevotella corporis、Prevotella intermedia、Prevotella melaninogenica、Prevotella nigrescens、Prevotella timonensis、Prevotella veroralis、Propionibacterium acnes、Propionibacterium avidum、Propionibacterium granulosum、Proteus mirabilis、Proteus vulgaris、Providencia rettgeri、Providencia stuartii、Pseudomonas aeruginosa、Pseudomonas fluorescens、Pseudomonas putida、Rothia dentocariosa、Rothia mucilaginosa、Salmonella enterica、Serratia marcescens、Serratia plymuthica、Shigella boydii、Shigella dysenteriae、Shigella flexneri、Shigella sonnei、Spirillum minus、Staphylococcus aureus、Staphylococcus auricularis、Staphylococcus capitis、Staphylococcus caprae、Staphylococcus carnosus、Staphylococcus cohnii、Staphylococcus epidermidis、Staphylococcus haemolyticus、Staphylococcus hominis、Staphylococcus lugdunensis、Staphylococcus pasteuri、Staphylococcus pettenkoferi、Staphylococcus pulvereri、Staphylococcus saccharolyticus、Staphylococcus saprophyticus、Staphylococcus schleiferi、Staphylococcus simulans、Staphylococcus warneri、Staphylococcus xylosus、Stenotrophomonas maltophilia、Streptobacillus moniliformis、Streptococcus agalactiae、Streptococcus anginosus、Streptococcus bovis、Streptococcus canis、Streptococcus constellatus、Streptococcus dysgalactiae、Streptococcus equi、Streptococcus gallolyticus、Streptococcus gordonii、Streptococcus infantarius、Streptococcus iniae、Streptococcus intermedius、Streptococcus lutetiensis、Streptococcus mitis、Streptococcus mutans、Streptococcus oralis、Streptococcus pasteurianus、Streptococcus pneumoniae、Streptococcus porcinus、Streptococcus pyogenes、Streptococcus salivarius、Streptococcus salivarius、Streptococcus sanguinis、Streptococcus sobrinus、Streptococcus suis、Streptococcus vestibularis、Sutterella wadsworthensis、Treponema pallidum、Ureaplasma parvum、Vagococcus fluvialis、Veillonella atypica、Veillonella parvula、Vibrio alginolyticus、Vibrio cholerae、Vibrio fluvialis、Vibrio parahaemolyticus、Vibrio vulnificus、Yersinia enterocolitica、Yersinia pestis、Yersinia pseudotuberculosisなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
以下、本発明を実施例及び試験例によってより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(製造例1)DNAP調製方法
特許文献4の段落0195から0201に準じて以下の方法でe−DNAPを調製し、以下の実施例で使用した。
(1)DNAの合成
T.aquaticus由来耐熱性DNAポリメラーゼはGenScript社にて全DNA配列を合成した。この際、コドン配列を酵母宿主、S.cerevisiaeに最適化した。合成したDNAは、プラスミドpUC57に組み込まれGenScript社より提供され、ベクターpUC-TA01を得た。耐熱性DNAポリメラーゼをコードする遺伝子は、5’末端配列にHindIII、3’末端配列にEcoRI制限酵素サイトが入るように設計した。
(2)T. aquaticus由来耐熱性DNAポリメラーゼ発現用ベクターの構築
合成したT. aquaticus由来耐熱性DNAポリメラーゼをコードする遺伝子をプラスミドpYES2(invitrogen社)に挿入し、ベクターpYES-TA01を構築した。耐熱性DNAポリメラーゼをコードする遺伝子は、pUC-TA01を制限酵素HindIII、EcoRI(TaKaRa Bio)にて消化し、1%アガロースゲル(Wako)にて電気泳動し、QIAquickゲル抽出キット(Qiagen)にて耐熱性DNAポリメラーゼをコードする遺伝子を回収した。プラスミドpYES2はEcoRI、NotI(TaKaRa Bio)にて消化し、DNA Ligation Kit Ver.2.1(TaKaRa Bio)にて耐熱性DNAポリメラーゼをコードする遺伝子とpYES2を連結した。
(3)S.cerevisiaeの形質転換
Saccharomyces cerevisiae X2180のゲノムを鋳型に配列番号134をフォワードプライマーとして配列番号135をリバースプライマーとしてPCRをおこない約550bpの断片Aを得た。同様にSaccharomyces cerevisiae X2180のゲノムを鋳型に配列番号136をフォワードプライマーとして配列番号137をリバースプライマーとしてPCRをおこない約550bpの断片Bを得た。次に断片Aと断片Bを鋳型に配列番号134をフォワードプライマーとして配列番号137をリバースプライマーとしてPCRをおこない断片ABを得た。次にSaccharomyces cerevisiae X2180を培養後にコンピテントセルを作成し、断片ABをFastTrackTM-Yeast Transformation Kit(Geno Technology社)を用いて形質転換した。5−FOAが終濃度1mg/mlとなるよう含まれた最小寒天培地に形質転換体を塗布した。この寒天培地を28℃にて3日間培養後に5−FOAを含む最小寒天培地にて生育可能な株を取得し、Saccharomyces cerevisiae X2180−S株とした。なお、酵母 Saccharomyces cerevisiae X2180株は細胞・微生物・遺伝子バンクであるアメリカンタイプカルチャーコレクションより入手可能である。
この得られたベクターpYES-TA01を酵母(Saccharomyces cerevisiae X2180−S株)へ導入した。宿主はウラシル要求株であれば他の酵母を用いることも可能である。形質転換はFastTrackTM-Yeast Transformation Kit(Geno Technology社)を用いた。
(4)S.cerevisiaeによるT. aquaticus由来耐熱性DNAポリメラーゼの生産
以下の実験では、超純水・器具はDNAフリーなものを用いておこなった。得られた形質転換体は、SD培地(0.67% Bacto yeast nitrogen base、2% Galactose100mlにて、28℃、72時間振とう培養を行った。これらを5000rpm、10分間遠心分離し集菌、破砕用緩衝液(50mM Tris-HCl pH7.5、50mM KCl)に懸濁し、0.5mmガラスビーズを用いて菌体を破砕した後12000rpm、30分間遠心分離を行い、酵母破砕液上清および沈殿物を得て細胞抽出物とした。次に、上記細胞抽出物を70℃にて60分間熱処理をおこない、熱処理後に5000rpm、30分間4℃遠心分離し上清を回収した。この上清に終濃度0.1%になるようにポリエチレンイミン(シグマアルドリッチ)を添加し、1分間激しく攪拌した後に5分間室温で放置した。その後、8000rpm、30分間4℃遠心分離し上清を回収し、この上清を0.45μmのフィルターに通した。
(5)T. aquaticus由来耐熱性DNAポリメラーゼの精製
以下の実験では、超純水・器具はDNAフリーなものを用い、低温キャビネット内にておこなった。回収した粗抽出液を緩衝液A(50mM Tris-HCl pH7.5)で平衡化したHiTrap Q FF(GE)に供し、その後5%の緩衝液B(50mM Tris-HCl pH7.5、1M NaCl)をカラムに流し夾雑物を溶出した。次に15%の緩衝液Bをカラムに流し耐熱性DNAポリメラーゼを溶出した。溶出した酵素溶液を15%の緩衝液Bで平衡化したHiTrap Heparinに供し、緩衝液Bを50%まで段階的に高めていき、酵素が溶出された画分を回収した。この酵素画分の緩衝液を保存用緩衝液(40mM Tris-HCl pH8.0、1M NaCl、2mM DTT、0.2mM EDTA)に置換し、さらに保存用溶液(98% グリセロール、1% Tween20、1% NP−40)を等量添加し攪拌後に酵素溶液として−20℃で保存した。
(6)T. aquaticus由来耐熱性DNAポリメラーゼの活性測定
まず、表1に示した溶液を調製し、70℃で5分間保温した。この溶液を用いて表2に示したように反応用液を調製し74℃で5分間反応をおこない、反応停止のために10mM EDTAを50μL添加した。反応停止後にSYBER Green I 10μLと滅菌水15μLを添加し室温で5分間放置後に蛍光の測定(Em:497nm, Ex:528nm)をおこなった。Thunder Taq(日本ジーン)のユニット数を基準とすることで、耐熱性DNAポリメラーゼの活性を定義した。
Figure 0006491100
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(実施例1)nested−PCRによる細菌同定
本実施例では大腸菌MG1655の培養液からQIAamp DNA purification kit (QIAGEN)を使って大腸菌DNAを抽出し、抽出後に吸光度計にてDNA量を測定し、超純水にて希釈した溶液のうち表3に示すEC1とEC3を反応の鋳型に用いた。リアルタイムPCR装置はロータージーンQ MDx 5plex HRM(QIAGEN)を用いた。超純水・器具はDNAフリーなものを用いた。なお、大腸菌エシェリヒア・コリMG1655株は細胞・微生物・遺伝子バンクであるアメリカンタイプカルチャーコレクションより入手可能である。
Figure 0006491100
nested−PCRを行うにあたり、表4に示した組成で、95℃ 5分間加熱した後に、94℃ 10秒、65℃ 10秒、72℃ 30秒を40回繰り返した。
Figure 0006491100
プライマーについてはフォワードプライマー配列番号1とリバースプライマー配列番号2を用いた。PCR終了後に反応液を回収し、DNAフリーな超純水にて500倍に希釈した。この希釈した溶液を鋳型として、表5に示した組成で反応をおこなった。
Figure 0006491100
PCRの方法については、95℃ 5分間加熱した後に、94℃ 10秒、60℃ 10秒、72℃ 10秒を35回繰り返した。プライマーは、(1)フォワードプライマー配列番号1とリバースプライマー配列番号16の組み合わせ、(2)フォワードプライマー配列番号28とリバースプライマー配列番号44の組み合わせ、(3)フォワードプライマー配列番号51とリバースプライマー配列番号52の組み合わせ、(4)フォワードプライマー配列番号53とリバースプライマー配列番号57の組み合わせ、(5)フォワードプライマー配列番号62とリバースプライマー配列番号70の組み合わせ、(6)フォワードプライマー配列番号76とリバースプライマー配列番号91の組み合わせ、(7)フォワードプライマー配列番号104とリバースプライマー配列番号2の組み合わせの7セットでおこない、DNA増幅後にDNA解離曲線の作成をおこないTm値を測定した。DNA解離曲線の作成は95℃で10秒加熱した後に、72℃ 90秒保温し、0.5℃ずつ95℃まで昇温させた。また各段階で2秒保温しデータを取得した。得られたTm値については特許文献4にあるとおり、予め取得しておいた大腸菌のTm値と比較しD値を得た。D値が0.3以下である場合に同種であると判定した。この結果を比較例1の結果とあわせて表6に示す。
(比較例1) 実施例1(nested-PCR)の比較(directPCR)
以下の比較例は特許文献4の追試実験である。大腸菌MG1655の培養液からQIAamp DNA purification kit (QIAGEN)を使って大腸菌DNAを抽出し、抽出後に吸光度計にてDNA量を測定しDNAフリーな超純水にて希釈した溶液のうち、表3にあるようにEC1とEC3を反応の鋳型に用いた。反応は表5に示した組成でおこなった。超純水・器具はDNAフリーなものを用いた。PCRの方法については、95℃5分間加熱した後に、94℃ 10秒、60℃ 10秒、72℃ 20秒を35回繰り返した。プライマーは、(1)フォワードプライマー配列番号1とリバースプライマー配列番号16の組み合わせ、(2)フォワードプライマー配列番号28とリバースプライマー配列番号44の組み合わせ、(3)フォワードプライマー配列番号51とリバースプライマー配列番号52の組み合わせ、(4)フォワードプライマー配列番号53とリバースプライマー配列番号57の組み合わせ、(5)フォワードプライマー配列番号62とリバースプライマー配列番号70の組み合わせ、(6)フォワードプライマー配列番号76とリバースプライマー配列番号91の組み合わせ、(7)フォワードプライマー配列番号104とリバースプライマー配列番号2の組み合わせの7セットでおこない、DNA増幅後にDNA解離曲線の作成をおこないTm値を測定した。得られたTm値については特許文献4の実施例7に準じて、予め取得しておいた大腸菌のTm値と比較しD値を得た。この結果を実施例1の結果とあわせて表6に示す。D値が0.3以下である場合に同種であると判定した。
Figure 0006491100
(実施例2) プライマー検証(精製coliゲノムでの電気泳動)
本実施例では表3に示してあるEC3を反応の鋳型に用いた。超純水・器具はDNAフリーなものを用いた。プライマーの組み合わせについては、(1)配列番号1からなるフォワードプライマーと配列番号2−5からなるリバースプライマーのそれぞれの組み合わせ、(2)配列番号1及び6−15からなるフォワードプライマーと配列番号16−27からなるリバースプライマーのそれぞれの組み合わせ、(3)配列番号28−43からなるフォワードプライマーと配列番号44−50からなるリバースプライマーのそれぞれの組み合わせ、(4)配列番号53−56からなるフォワードプライマーと配列番号57−61からなるリバースプライマーのそれぞれの組み合わせ、(5)配列番号62−69からなるフォワードプライマーと配列番号70−75からなるリバースプライマーそれぞれの組み合わせ、(6)配列番号76−90からなるフォワードプライマーと配列番号91−103からなるリバースプライマーそれぞれの組み合わせ、(7)配列番号104−113からなるフォワードプライマーと配列番号2及び116−131からなるリバースプライマーのそれぞれの組み合わせと、配列番号114からなるフォワードプライマーと配列番号2及び5及び125からなるリバースプライマーのそれぞれの組み合わせと、配列番号115からなるフォワードプライマーと配列番号2及び5及び125からなるリバースプライマーのそれぞれの組み合わせになるよう反応液に添加し、PCRをおこなった。上記(1)の組み合わせについては表4で示した組成で、上記(2)から(7)の組み合わせについては表5に示した組成で反応をおこなった。
上記のプライマーの組み合わせの内、(1)については95℃ 5分間加熱した後に、94℃ 10秒、65℃ 10秒、72℃ 30秒を35回繰り返した。上記プライマー組み合わせの内、(2)から(7)については95℃ 5分間加熱した後に、94℃ 10秒、60℃ 10秒、72℃ 10秒を35回繰り返した。反応後の溶液は2%アガロースゲルにて電気泳動し、エチジウムブロマイドにて染色後に目的産物の増幅量及び非特異的産物の増幅について検証をおこなった。なお、配列番号1からなるフォワードプライマーと配列番号2からなるリバースプライマーの組み合わせ、配列番号1からなるフォワードプライマーと配列番号16からなるリバースプライマーの組み合わせ、配列番号28からなるフォワードプライマーと配列番号44からなるリバースプライマーの組み合わせ、配列番号53からなるフォワードプライマーと配列番号57からなるリバースプライマーの組み合わせ、配列番号62からなるフォワードプライマーと配列番号70からなるリバースプライマーの組み合わせ、配列番号76からなるフォワードプライマーと配列番号91からなるリバースプライマーの組み合わせ、配列番号104からなるフォワードプライマーと配列番号2からなるリバースプライマーの組み合わせについては特許文献4の追試実験である。その結果を比較例2の結果と合わせて表7−1〜表7−7に示す。
なお、表7における評価は以下の基準に従って行った。
目的産物量:
◎:増幅が特に良い
○:増幅が良い
△:増幅が悪い
×:増幅が特に悪い
非特異増幅産物
○:非特異産物無し
△:非特異産物有り
×:非特異産物が多い
(比較例2) 実施例2の比較例
以下の比較例は特許文献4の追試実験である。本比較例では表3に示してあるEC3を反応の鋳型に用いた。超純水・器具はDNAフリーなものを用いた。(1)配列番号1からなるフォワードプライマーと配列番号2からなるリバースプライマーの組み合わせ、(2)配列番号1からなるフォワードプライマーと配列番号16からなるリバースプライマーの組み合わせ、(3)配列番号28からなるフォワードプライマーと配列番号44からなるリバースプライマーの組み合わせ、(4)配列番号53からなるフォワードプライマーと配列番号57からなるリバースプライマーの組み合わせ、(5)配列番号62からなるフォワードプライマーと配列番号70からなるリバースプライマーの組み合わせ、(6)配列番号76からなるフォワードプライマーと配列番号91からなるリバースプライマーの組み合わせ、(7)配列番号104からなるフォワードプライマーと配列番号2からなるリバースプライマーの組み合わせになるよう反応液に添加し、PCRをおこなった。上記(1)の組み合わせについては表4で示した組成で、上記(2)から(7)の組み合わせについては表5に示した組成で反応をおこなった。
上記のプライマーの組み合わせの内、(1)については95℃ 5分間加熱した後に、94℃ 10秒、65℃ 10秒、72℃ 30秒を35回繰り返した。上記プライマー組み合わせの内、(2)から(7)については95℃ 5分間加熱した後に、94℃ 10秒、60℃ 10秒、72℃ 10秒を35回繰り返した。反応後の溶液は2%アガロースゲルにて電気泳動し、エチジウムブロマイドにて染色後に目的産物の増幅量及び非特異的産物の増幅について検証をおこなった。その結果を実施例2の結果と合わせて表7−1〜表7−7に示す。
Figure 0006491100
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(実施例3) プライマー検証(精製coliゲノムでのPCR・Melting)
本実施例では、表3のEC3を鋳型として使用した。超純水・器具はDNAフリーなものを用いた。(1)配列番号1からなるフォワードプライマーと配列番号2−5からなるリバースプライマーのそれぞれの組み合わせ、(2)配列番号1及び6−15からなるフォワードプライマーと配列番号16−27からなるリバースプライマーのそれぞれの組み合わせ、(3)配列番号28−43からなるフォワードプライマーと配列番号44−50からなるリバースプライマーのそれぞれの組み合わせ、(4)配列番号53−56からなるフォワードプライマーと配列番号57−61からなるリバースプライマーのそれぞれの組み合わせ、(5)配列番号62−69からなるフォワードプライマーと配列番号70−75からなるリバースプライマーそれぞれの組み合わせ、(6)配列番号76−90からなるフォワードプライマーと配列番号91−103からなるリバースプライマーそれぞれの組み合わせ、(7)配列番号104−113からなるフォワードプライマーと配列番号2及び116−131からなるリバースプライマーのそれぞれの組み合わせと、配列番号114からなるフォワードプライマーと配列番号2及び5及び125からなるリバースプライマーのそれぞれの組み合わせと、配列番号115からなるフォワードプライマーと配列番号2及び5及び125からなるリバースプライマーのそれぞれの組み合わせになるよう反応液に添加し、PCRをおこなった。上記(1)の組み合わせについては表4で示した組成で、上記(2)から(7)の組み合わせについては表5に示した組成で反応をおこなった。
リアルタイムPCR装置はロータージーンQ MDx 5plex HRM(QIAGEN)を用い、プログラムについては上記プライマー組み合わせの内、(1)については95℃ 5分間加熱した後に、94℃ 10秒、65℃ 10秒、72℃ 30秒を35回繰り返し、(2)から(7)については95℃ 5分間加熱した後に、94℃ 10秒、60℃ 10秒、72℃ 10秒を35回繰り返した後、増幅産物のDNA解離曲線の作成をおこなった。DNA解離曲線の作成は95℃で10秒加熱した後に、72℃ 90秒保温し、0.5℃ずつ95℃まで昇温させた。また各段階で2秒保温しデータを取得した。増幅曲線の立ち上がりサイクル数及び解離曲線の検証をおこなった。なお、配列番号1からなるフォワードプライマーと配列番号2からなるリバースプライマーの組み合わせ、配列番号1からなるフォワードプライマーと配列番号16からなるリバースプライマーの組み合わせ、配列番号28からなるフォワードプライマーと配列番号44からなるリバースプライマーの組み合わせ、配列番号53からなるフォワードプライマーと配列番号57からなるリバースプライマーの組み合わせ、配列番号62からなるフォワードプライマーと配列番号70からなるリバースプライマーの組み合わせ、配列番号76からなるフォワードプライマーと配列番号91からなるリバースプライマーの組み合わせ、配列番号104からなるフォワードプライマーと配列番号2からなるリバースプライマーの組み合わせについては特許文献4の追試実験である。その結果を比較例3の結果と合わせて表8−1〜表8−7に示す。
なお、表8における評価は以下の基準に従って行った。
立ち上がりサイクル数:
◎:立ち上がりサイクル数が速い(2サイクル以上減)
○:立ち上がりサイクル数がやや速い。(0-1サイクル減)
△:立ち上がりサイクル数がやや遅い(1-2サイクル増)
×:立ち上がりサイクル数が遅い(3サイクル以上増)
Melting analysis
○:ピークが1つしかない
△:小さなピーク有り
×:複数のピーク有り
-:ピーク無し
(比較例3) 実施例3の比較例
以下の比較例は特許文献4の追試実験である。本比較例では表3に示してあるEC3を反応の鋳型に用いた。超純水・器具はDNAフリーなものを用い、作業はクリーンベンチ内でおこなった。(1)配列番号1からなるフォワードプライマーと配列番号2からなるリバースプライマーの組み合わせ、(2)配列番号1からなるフォワードプライマーと配列番号16からなるリバースプライマーの組み合わせ、(3)配列番号28からなるフォワードプライマーと配列番号44からなるリバースプライマーの組み合わせ、(4)配列番号53からなるフォワードプライマーと配列番号57からなるリバースプライマーの組み合わせ、(5)配列番号62からなるフォワードプライマーと配列番号70からなるリバースプライマーの組み合わせ、(6)配列番号76からなるフォワードプライマーと配列番号91からなるリバースプライマーの組み合わせ、(7)配列番号104からなるフォワードプライマーと配列番号2からなるリバースプライマーの組み合わせになるよう反応液に添加し、PCRをおこなった。上記(1)の組み合わせについては表4で示した組成で、上記(2)から(7)の組み合わせについては表5に示した組成で反応をおこなった。
リアルタイムPCR装置はロータージーンQ MDx 5plex HRM(QIAGEN)を用い、プログラムについては上記プライマー組み合わせの内、(1)については95℃ 5分間加熱した後に、94℃ 10秒、65℃ 10秒、72℃ 30秒を35回繰り返し、(2)から(7)については95℃ 5分間加熱した後に、94℃ 10秒、60℃ 10秒、72℃ 10秒を35回繰り返した後、増幅産物のDNA解離曲線の作成をおこなった。DNA解離曲線の作成は95℃で10秒加熱した後に、72℃ 90秒保温し、0.5℃ずつ95℃まで昇温させた。また各段階で2秒保温しデータを取得した。増幅曲線の立ち上がりサイクル数及び解離曲線の検証をおこなった。その結果を実施例3の結果と合わせて表8−1〜表8−7に示す。
Figure 0006491100
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(実施例4) プライマー検証(摸擬DNA検体での電気泳動)
本実施例では、100μg/mlhuman genomic DNA (clonetech)に終濃度10pg/mlになるように大腸菌ゲノムDNAを添加した溶液、HEを鋳型として使用した。超純水・器具はDNAフリーなものを用いた。プライマーの組み合わせについては、(1)配列番号1からなるフォワードプライマーと配列番号2−5からなるリバースプライマーのそれぞれの組み合わせ、(2)配列番号1及び6−15からなるフォワードプライマーと配列番号16−27からなるリバースプライマーのそれぞれの組み合わせ、(3)配列番号28からなるフォワードプライマーと配列番号44及び45及び47からなるリバースプライマーのそれぞれの組み合わせと、配列番号30からなるフォワードプライマーと配列番号48からなるリバースプライマーの組み合わせと、配列番号31からなるフォワードプライマーと配列番号47からなるリバースプライマーの組み合わせと、配列番号32からなるフォワードプライマーと配列番号48からなるリバースプライマーの組み合わせと、配列番号33−43からなるフォワードプライマーと配列番号44−50からなるリバースプライマーのそれぞれの組み合わせ、(4)配列番号53からなるフォワードプライマーと配列番号57及び61からなるリバースプライマーのそれぞれの組み合わせ、配列番号54からなるフォワードプライマーと配列番号59及び61からなるリバースプライマーのそれぞれの組み合わせ、配列番号55からなるフォワードプライマーと配列番号57−59及び61からなるリバースプライマーのそれぞれの組み合わせ、配列番号56からなるフォワードプライマーと配列番号61からなるリバースプライマーの組み合わせ、(5)配列番号62からなるフォワードプライマーと配列番号70および71および73−75からなるリバースプライマーそれぞれの組み合わせ、配列番号63−69からなるフォワードプライマーと配列番号70−75からなるリバースプライマーそれぞれの組み合わせ、(6)配列番号76−90からなるフォワードプライマーと配列番号91−103からなるリバースプライマーそれぞれの組み合わせ、(7)配列番号104−113からなるフォワードプライマーと配列番号2及び116−131からなるリバースプライマーそれぞれの組み合わせになるよう反応液に添加し、PCRをおこなった。上記(1)の組み合わせについては表4で示した組成で、上記(2)から(7)の組み合わせについては表5に示した組成で反応をおこなった。
上記のプライマーの組み合わせの内、(1)については95℃ 5分間加熱した後に、94℃ 10秒、65℃ 10秒、72℃ 30秒を35回繰り返した。上記プライマー組み合わせの内、(2)から(7)については95℃ 5分間加熱した後に、94℃ 10秒、60℃ 10秒、72℃ 10秒を35回繰り返した。反応後の溶液は2%アガロースゲルにて電気泳動し、エチジウムブロマイドにて染色後に目的産物の増幅量及び非特異的産物の増幅について検証をおこなった。なお、配列番号1からなるフォワードプライマーと配列番号2からなるリバースプライマーの組み合わせ、配列番号1からなるフォワードプライマーと配列番号16からなるリバースプライマーの組み合わせ、配列番号28からなるフォワードプライマーと配列番号44からなるリバースプライマーの組み合わせ、配列番号53からなるフォワードプライマーと配列番号57からなるリバースプライマーの組み合わせ、配列番号62からなるフォワードプライマーと配列番号70からなるリバースプライマーの組み合わせ、配列番号76からなるフォワードプライマーと配列番号91からなるリバースプライマーの組み合わせ、配列番号104からなるフォワードプライマーと配列番号2からなるリバースプライマーの組み合わせについては特許文献4の追試実験である。その結果を比較例4の結果と合わせて表9−1〜表9−7で示す。
なお、表9における評価は以下の基準に従って行った。
目的産物量:
◎:増幅が特に良い
○:増幅が良い
△:増幅が悪い
×:増幅が特に悪い
非特異産物増幅
○:非特異産物無し
△:非特異産物有り
×:非特異産物が多い
(比較例4) 実施例4の比較例
以下の比較例は特許文献4の追試実験である。本実施例では、100μg/ml human genomic DNA (clonetech)に終濃度10pg/mlになるように大腸菌ゲノムDNAを添加した溶液、HEを鋳型として使用した。超純水・器具はDNAフリーなものを用い、作業はクリーンベンチ内でおこなった。(1)配列番号1からなるフォワードプライマーと配列番号2からなるリバースプライマーの組み合わせ、(2)配列番号1からなるフォワードプライマーと配列番号16からなるリバースプライマーの組み合わせ、(3)配列番号28からなるフォワードプライマーと配列番号44からなるリバースプライマーの組み合わせ、(4)配列番号53からなるフォワードプライマーと配列番号57からなるリバースプライマーの組み合わせ、(5)配列番号62からなるフォワードプライマーと配列番号70からなるリバースプライマーの組み合わせ、(6)配列番号76からなるフォワードプライマーと配列番号91からなるリバースプライマーの組み合わせ、(7)配列番号104からなるフォワードプライマーと配列番号2からなるリバースプライマーの組み合わせになるよう反応液に添加し、PCRをおこなった。上記(1)の組み合わせについては表4で示した組成で、上記(2)から(7)の組み合わせについては表5に示した組成で反応をおこなった。
上記のプライマーの組み合わせの内、(1)については95℃ 5分間加熱した後に、94℃ 10秒、65℃ 10秒、72℃ 30秒を35回繰り返した。上記プライマー組み合わせの内、(2)から(7)については95℃ 5分間加熱した後に、94℃ 10秒、60℃ 10秒、72℃ 10秒を35回繰り返した。反応後の溶液は2%アガロースゲルにて電気泳動し、エチジウムブロマイドにて染色後に目的産物の増幅量及び非特異的産物の増幅について検証をおこなった。その結果を実施例4の結果と合わせて表9−1〜表9−7に示す。
Figure 0006491100
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(実施例5) プライマー検証(摸擬DNA検体でのPCR・Melting)
本実施例では、100μg/mlhuman genomic DNA (clonetech)に終濃度10pg/mlになるように大腸菌ゲノムDNAを添加した溶液、HEを鋳型として使用した。超純水・器具はDNAフリーなものを用いた。プライマーの組み合わせについては、(1)配列番号1からなるフォワードプライマーと配列番号2−5からなるリバースプライマーのそれぞれの組み合わせ、(2)配列番号1および6−15からなるフォワードプライマーと配列番号16−27からなるリバースプライマーのそれぞれの組み合わせ、(3)配列番号28からなるフォワードプライマーと配列番号44及び45及び47からなるリバースプライマーのそれぞれの組み合わせ、配列番号30からなるフォワードプライマーと配列番号48からなるリバースプライマーの組み合わせ、配列番号31からなるフォワードプライマーと配列番号47からなるリバースプライマーの組み合わせ、配列番号32からなるフォワードプライマーと配列番号48からなるリバースプライマーの組み合わせ、配列番号33−43からなるフォワードプライマーと配列番号44−50からなるリバースプライマーのそれぞれの組み合わせ、(4)配列番号53からなるフォワードプライマーと配列番号57及び61からなるリバースプライマーのそれぞれの組み合わせ、配列番号54からなるフォワードプライマーと配列番号59及び61からなるリバースプライマーのそれぞれの組み合わせ、配列番号55からなるフォワードプライマーと配列番号57−59及び61からなるリバースプライマーのそれぞれの組み合わせ、配列番号56からなるフォワードプライマーと配列番号61からなるリバースプライマーの組み合わせ、(5)配列番号62からなるフォワードプライマーと配列番号70および71および73−75からなるリバースプライマーそれぞれの組み合わせ、配列番号63−69からなるフォワードプライマーと配列番号70−75からなるリバースプライマーそれぞれの組み合わせ、(6)配列番号76−90からなるフォワードプライマーと配列番号91−103からなるリバースプライマーそれぞれの組み合わせ、(7)配列番号104−113からなるフォワードプライマーと配列番号2及び116−131からなるリバースプライマーそれぞれの組み合わせ、配列番号114からなるフォワードプライマーと配列番号5からなるリバースプライマーの組み合わせ、配列列番号115からなるフォワードプライマーと配列番号2及び5からなるリバースプライマーそれぞれの組み合わせ、になるよう反応液に添加し、PCRをおこなった。上記(1)の組み合わせについては表4で示した組成で、上記(2)から(7)の組み合わせについては表5に示した組成で反応をおこなった。
リアルタイムPCR装置はロータージーンQ MDx 5plex HRM(QIAGEN)を用い、PCRプログラムについては上記プライマー組み合わせの内、(1)については95℃ 5分間加熱した後に、94℃ 10秒、65℃ 10秒、72℃ 30秒を35回繰り返し、(2)から(7)については95℃ 5分間加熱した後に、94℃ 10秒、60℃ 10秒、72℃ 10秒を35回繰り返した後、増幅産物のDNA解離曲線の作成をおこなった。DNA解離曲線の作成は95℃で10秒加熱した後に、72℃ 90秒保温し、0.5℃ずつ95℃まで昇温させた。また各段階で2秒保温しデータを取得した。増幅曲線の立ち上がりサイクル数及び解離曲線の検証をおこなった。なお、配列番号1からなるフォワードプライマーと配列番号2からなるリバースプライマーの組み合わせ、配列番号1からなるフォワードプライマーと配列番号16からなるリバースプライマーの組み合わせ、配列番号28からなるフォワードプライマーと配列番号44からなるリバースプライマーの組み合わせ、配列番号53からなるフォワードプライマーと配列番号57からなるリバースプライマーの組み合わせ、配列番号62からなるフォワードプライマーと配列番号70からなるリバースプライマーの組み合わせ、配列番号76からなるフォワードプライマーと配列番号91からなるリバースプライマーの組み合わせ、配列番号104からなるフォワードプライマーと配列番号2からなるリバースプライマーの組み合わせについては特許文献4の追試実験である。その結果を比較例5の結果と合わせて表10−1〜表10−7で示す。
なお、表10における評価は以下の基準に従って行った。
立ち上がりサイクル数:
◎:立ち上がりサイクル数が速い(2サイクル以上減)
○:立ち上がりサイクル数がやや速い。(0-1サイクル減)
△:立ち上がりサイクル数がやや遅い(1-2サイクル増)
×:立ち上がりサイクル数が遅い(3サイクル以上増)
Melting analysis:
○:ピークが1つしかない
△:小さなピーク有り
×:複数のピーク有り
-:ピーク無し
(比較例5) 実施例5の比較例
以下の比較例は特許文献4の追試実験である。本実施例では、100μg/mlhuman genomic DNA (clonetech)に終濃度10pg/mlになるように大腸菌ゲノムDNAを添加した溶液、HEを鋳型として使用した。超純水・器具はDNAフリーなものを用いた。(1)配列番号1からなるフォワードプライマーと配列番号2からなるリバースプライマーの組み合わせ、(2)配列番号1からなるフォワードプライマーと配列番号16からなるリバースプライマーの組み合わせ、(3)配列番号28からなるフォワードプライマーと配列番号44からなるリバースプライマーの組み合わせ、(4)配列番号53からなるフォワードプライマーと配列番号57からなるリバースプライマーの組み合わせ、(5)配列番号62からなるフォワードプライマーと配列番号70からなるリバースプライマーの組み合わせ、(6)配列番号76からなるフォワードプライマーと配列番号91からなるリバースプライマーの組み合わせ、(7)配列番号104からなるフォワードプライマーと配列番号2からなるリバースプライマーの組み合わせになるよう反応液に添加し、PCRをおこなった。上記(1)の組み合わせについては表4で示した組成で、上記(2)から(7)の組み合わせについては表5に示した組成で反応をおこなった。
リアルタイムPCR装置はロータージーンQ MDx 5plex HRM(QIAGEN)を用い、PCRプログラムについては上記プライマー組み合わせの内、(1)については95℃ 5分間加熱した後に、94℃ 10秒、65℃ 10秒、72℃ 30秒を35回繰り返し、(2)から(7)については95℃ 5分間加熱した後に、94℃ 10秒、60℃ 10秒、72℃ 10秒を35回繰り返した後、増幅産物のDNA解離曲線の作成をおこなった。DNA解離曲線の作成は95℃で10秒加熱した後に、72℃ 90秒保温し、0.5℃ずつ95℃まで昇温させた。また各段階で2秒保温しデータを取得した。増幅曲線の立ち上がりサイクル数及び解離曲線の検証をおこなった。その結果を実施例5の結果と合わせて表10−1〜表10−7で示す。
Figure 0006491100
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(実施例6) directPCRにおける特許文献4との比較
本実施例では大腸菌MG1655の培養液からQIAamp DNA purification kit (QIAGEN)を使って大腸菌DNAを抽出し、抽出後に吸光度計にてDNA量を測定し、超純水にて希釈した表3で示すEC1とEC2溶液を反応の鋳型に用いた。超純水・器具はDNAフリーなものを用いた。反応は表5に示した組成で反応をおこなった。リアルタイムPCR装置はロータージーンQ MDx 5plex HRM(QIAGEN)を用い、プログラムについては95℃ 5分間加熱した後に、94℃ 10秒、60℃ 10秒、72℃ 10秒を35回繰り返した後、増幅産物のDNA解離曲線の作成をおこなった。DNA解離曲線の作成は95℃で10秒加熱した後に、72℃ 90秒保温し、0.5℃ずつ95℃まで昇温させた。また各段階で2秒保温しデータを取得し、増幅産物のTm値の測定をおこなった。プライマーについては、
(1)フォワードプライマー配列番号15とリバースプライマー配列番号16の組み合わせ、及び
(2)フォワードプライマー配列番号43とリバースプライマー配列番号50の組み合わせ、及び
(3)フォワードプライマー配列番号51とリバースプライマー配列番号52の組み合わせ、及び
(4)フォワードプライマー配列番号53とリバースプライマー配列番号57の組み合わせ、及び
(5)フォワードプライマー配列番号62とリバースプライマー配列番号70の組み合わせ、及び
(6)フォワードプライマー配列番号81とリバースプライマー配列番号103の組み合わせ、及び
(7)フォワードプライマー配列番号115とリバースプライマー配列番号5の組み合わせ
の7セットの全てを用いてPCRをおこない、得られた各断片のTm値について特許文献4にあるとおり、予め取得しておいた大腸菌のTm値と比較しD値を得た。D値が0.3以下である場合に同種であると判定した。この結果を比較例6の結果とあわせて表11に示す。
(比較例6) 実施例6の特許文献4におけるプライマー部分
以下の比較例は特許文献4の追試実験である。本比較例では大腸菌MG1655の培養液からQIAamp DNA purification kit (QIAGEN)を使って大腸菌DNAを抽出し、抽出後に吸光度計にてDNA量を測定し、超純水にて希釈した表3で示すEC1とEC2溶液を反応の鋳型に用いた。反応は表5に示した組成で反応をおこなった。超純水・器具はDNAフリーなものを用いた。リアルタイムPCR装置はロータージーンQ MDx 5plex HRM(QIAGEN)を用い、プログラムについては95℃ 5分間加熱した後に、94℃ 10秒、60℃ 10秒、72℃ 10秒を35回繰り返した後、増幅産物のDNA解離曲線の作成をおこない、各増幅産物のTm値の測定をおこなった。プライマーについては、
(1)フォワードプライマー配列番号1とリバースプライマー配列番号16の組み合わせ、及び
(2)フォワードプライマー配列番号28とリバースプライマー配列番号44の組み合わせ、及び
(3)フォワードプライマー配列番号51とリバースプライマー配列番号52の組み合わせ、及び
(4)フォワードプライマー配列番号53とリバースプライマー配列番号57の組み合わせ、及び
(5)フォワードプライマー配列番号62とリバースプライマー配列番号70の組み合わせ、及び
(6)フォワードプライマー配列番号76とリバースプライマー配列番号91の組み合わせ、及び
(7)フォワードプライマー配列番号104とリバースプライマー配列番号2の組み合わせ
の7セットの全てを用いてPCRをおこない、得られた各断片のTm値について特許文献4にあるとおり、予め取得しておいた大腸菌のTm値と比較しD値を得た。この結果を実施例6の結果とあわせて表11に示す。D値が0.3以下である場合に同種であると判定した。
Figure 0006491100
(実施例7) 摸擬検体での検出感度および特許文献4におけるプライマーとのnestedPCRの比較
本実施例では、健常人の全血2mlに表12で示したようになるよう大腸菌懸濁液を添加したものを用意した。実験は全て富山大学(〒930-0194 富山県富山市杉谷2630)の付属病院検査部検査室内にて行った。
Figure 0006491100
全血に大腸菌懸濁液を添加した溶液を100gにて5分間遠心分離し血漿画分を回収後、この上清をさらに13000gにて5分間遠心分離し、沈殿を回収した。この沈殿からQIAamp DNA purification kit (QIAGEN)を使って抽出したDNA溶液、B1とB2を鋳型としてPCRをおこなった。超純水・器具はDNAフリーなものを用いた。リアルタイムPCR装置はロータージーンQ MDx 5plex HRM(QIAGEN)を用い、PCRプログラムについてはまず、は95℃ 5分間加熱した後に、94℃ 10秒、65℃ 10秒、72℃ 30秒を40回繰り返した。プライマーは、フォワードプライマー配列番号1とリバースプライマー配列番号5の組み合わせについておこない表4に示した組成で反応をおこなった。次にこの反応産物をDNAフリーな超純水にて500倍に希釈し、されにこれを鋳型として表5に示した組成で95℃ 5分間加熱した後に、94℃ 10秒、60℃ 10秒、72℃ 10秒を30回繰り返した後、増幅産物のDNA解離曲線の作成をおこなった。プライマーは、
(1)フォワードプライマー配列番号15とリバースプライマー配列番号16の組み合わせ、及び
(2)フォワードプライマー配列番号43とリバースプライマー配列番号50の組み合わせ、及び
(3)フォワードプライマー配列番号51とリバースプライマー配列番号52の組み合わせ、及び
(4)フォワードプライマー配列番号53とリバースプライマー配列番号57の組み合わせ、及び
(5)フォワードプライマー配列番号62とリバースプライマー配列番号70の組み合わせ、及び
(6)フォワードプライマー配列番号81と配列番号103の組み合わせ、及び
(7)フォワードプライマー配列番号115とリバースプライマー配列番号5の組み合わせ
の7セットの全てを用いて用いた。得られたTm値については特許文献4にあるとおり、予め取得しておいた大腸菌のTm値と比較し検証を行った。DNA解離曲線の作成は95℃で10秒加熱した後に、72℃ 90秒保温し、0.5℃ずつ95℃まで昇温させた。また各段階で2秒保温しデータを取得し、増幅産物のTm値の測定をおこなった。その結果を比較例7の結果とあわせて表13に示す。D値が0.3以下である場合に同種であると判定した。
(比較例7) 実施例7の特許文献4におけるプライマー部分
以下の比較例は特許文献4の追試実験である。本比較例では、健常人の全血2mlに表12で示したようになるよう大腸菌懸濁液を添加したものを用意した。実験は全て富山大学付属病院検査部検査室内にて行った。全血に大腸菌懸濁液を添加した溶液を100gにて5分間遠心分離し血漿画分を回収後、この上清をさらに13000gにて5分間遠心分離し、沈殿を回収した。この沈殿からQIAamp DNA purification kit (QIAGEN)を使って抽出したDNA溶液を鋳型としてPCRをおこなった。超純水・器具はDNAフリーなものを用いた。リアルタイムPCR装置はRotor Gene Q 5−plex (QIAGEN)を用い、PCRプログラムはまず、95℃ 5分間加熱した後に、94℃ 10秒、65℃ 10秒、72℃ 30秒を40回繰り返した。プライマーは、フォワードプライマー配列番号1とリバースプライマー配列番号2の組み合わせについておこない、表1に示した組成で反応をおこなった。次にこの反応産物をDNAフリーな超純水にて500倍に希釈し、これを鋳型として表2に示した組成で95℃ 5分間加熱した後に、94℃ 10秒、60℃ 10秒、72℃ 10秒を30回繰り返した後、増幅産物のDNA解離曲線の作成をおこない、各増幅産物のTm値の測定をおこなった。プライマーについては、
(1)フォワードプライマー配列番号1とリバースプライマー配列番号16の組み合わせ、及び
(2)フォワードプライマー配列番号28とリバースプライマー配列番号44の組み合わせ、及び
(3)フォワードプライマー配列番号51とリバースプライマー配列番号52の組み合わせ、及び
(4)フォワードプライマー配列番号53とリバースプライマー配列番号57の組み合わせ、及び
(5)フォワードプライマー配列番号62とリバースプライマー配列番号70の組み合わせ、及び
(6)フォワードプライマー配列番号76とリバースプライマー配列番号91の組み合わせ、及び
(7)フォワードプライマー配列番号104とリバースプライマー配列番号2の組み合わせの
7セットの全てを用いておこなった。得られたTm値については特許文献4にあるとおり、予め取得しておいた大腸菌のTm値と比較し検証を行った。その結果を実施例7の結果とあわせて表13に示す。D値が0.3以下である場合に同種であると判定した。
Figure 0006491100
(実施例8) 多菌種でのプライマーの検証。(電気泳動)
本実施例では富山大学(付属病院検査部検査室)で保存されていたBacteroides flagilis, Campylobacter jejuni, Clostridium perfringes,Acinetobacter calcoaceticus,Klebsiella pneumoniae,Staphylococcus aureus,Enterococcus faecalis,Bacillus cereus,Pseudomonas aeruginosa,Corynebacterium xerosis,Enterobacter cloacaeの培養菌体からQIAamp DNA purification kit (QIAGEN)を使ってゲノムを抽出したものを反応の鋳型に用いた。反応は表5に示した組成で反応をおこなった。超純水・器具はDNAフリーなものを用いた。PCRプログラムは95℃5分間加熱した後に、94℃ 10秒、60℃ 10秒、72℃ 10秒を35回繰り返した。プライマーは、
(1)配列番号13と配列番号17の組み合わせ、
(2)配列番号34と配列番号50の組み合わせ、
(3)配列番号43と配列番号50の組み合わせ、
(4)配列番号54と配列番号61の組み合わせ、
(5)配列番号55と配列番号58の組み合わせ、
(6)配列番号55と配列番号61の組み合わせ、
(7)配列番号68と配列番号72の組み合わせ、
(8)配列番号77と配列番号103の組み合わせ、
(9)配列番号81と配列番号103の組み合わせ、
(10)配列番号114と配列番号125の組み合わせ、
(11)配列番号115と配列番号5
の組み合わせについてPCRをおこない、目的断片の増幅が見られるか否かについて検証をおこなった。その結果を比較例8とあわせて表14−1〜14−5に示す。
なお、Bacteroides flagilis, Campylobacter jejuni, Clostridium perfringes,Acinetobacter calcoaceticus,Klebsiella pneumoniae,Staphylococcus aureus,Enterococcus faecalis,Bacillus cereus,Pseudomonas aeruginosa,Corynebacterium xerosis,Enterobacter cloacaeの菌株については、理化学研究所バイオソースセンター、ジャパンカルチャーコレクションオブマイクロオーガニズムズにて入手可能である。
なお、表14における評価は以下の基準に従って行った。
目的産物量:
◎:増幅が特に良い
○:増幅が良い
△:増幅が悪い
×:増幅が特に悪い
非特異産物増幅
○:非特異産物無し
△:非特異産物有り
×:非特異産物が多い
立ち上がりサイクル数:
◎:立ち上がりサイクル数が速い(2サイクル以上減)
○:立ち上がりサイクル数がやや速い。(0-1サイクル減)
△:立ち上がりサイクル数がやや遅い(1-2サイクル増)
×:立ち上がりサイクル数が遅い(3サイクル以上増)
Melting analysis:
○:ピークが1つしかない
△:小さなピーク有り
×:複数のピーク有り
-:ピーク無し
(比較例8) 多菌種でのプライマーの検証。(電気泳動)
以下の比較例は特許文献4の追試実験である。本比較例では富山大学(付属病院検査部検査室)で保存されていたBacteroides flagilis, Campylobacter jejuni, Clostridium perfringes,Acinetobacter calcoaceticus,Klebsiella pneumoniae,Staphylococcus aureus,Enterococcus faecalis,Bacillus cereus,Pseudomonas aeruginosa,Corynebacterium xerosis,Enterobacter cloacaeの培養菌体からQIAamp DNA purification kit (QIAGEN)を使ってゲノムを抽出したものを反応の鋳型に用いた。反応は表5に示した組成で反応をおこなった。超純水・器具はDNAフリーなものを用いた。PCRプログラムは95℃5分間加熱した後に、94℃ 10秒、60℃ 10秒、72℃ 10秒を35回繰り返した。
プライマーは、
(1)配列番号1と配列番号16の組み合わせ、
(2)配列番号28と配列番号44の組み合わせ、
(3)配列番号51と配列番号52の組み合わせ、
(4)配列番号53と配列番号57の組み合わせ、
(5)配列番号62と配列番号70の組み合わせ、
(6配列番号76と配列番号91の組み合わせ、
(7)配列番号104と配列番号2の組み合わせ
についてPCRをおこない、目的断片の増幅が見られるか否かについて検証をおこなった。その結果を実施例8とあわせて表14に示す。
(実施例9) 多菌種でのプライマーの検証。(PCR)
本実施例では富山大学(付属病院検査部検査室)で保存されていたBacteroides flagilis, Campylobacter jejuni, Clostridium perfringes,Acinetobacter calcoaceticus,Klebsiella pneumoniae,Staphylococcus aureus,Enterococcus faecalis,Bacillus cereus,Pseudomonas aeruginosa,Corynebacterium xerosis,Enterobacter cloacaeの培養菌体からQIAamp DNA purification kit (QIAGEN)を使ってゲノムを抽出したものを反応の鋳型に用いた。反応は表5に示した組成で反応をおこなった。超純水・器具はDNAフリーなものを用いた。リアルタイムPCR装置はロータージーンQ MDx 5plex HRM(QIAGEN)を用い、プログラムについては95℃ 5分間加熱した後に、94℃ 10秒、60℃ 10秒、72℃ 10秒を35回繰り返した後、増幅産物のDNA解離曲線の作成をおこなった。DNA解離曲線の作成は95℃で10秒加熱した後に、72℃ 90秒保温し、0.5℃ずつ95℃まで昇温させた。プライマーは、
(1)配列番号13と配列番号17の組み合わせ、
(2)配列番号34と配列番号50の組み合わせ、
(3)配列番号43と配列番号50の組み合わせ、
(4)配列番号54と配列番号61の組み合わせ、
(5)配列番号55と配列番号58の組み合わせ、
(6)配列番号55と配列番号61の組み合わせ、
(7)配列番号68と配列番号72の組み合わせ、
(8)配列番号77と配列番号103の組み合わせ、
(9)配列番号81と配列番号103の組み合わせ、
(10)配列番号114と配列番号125の組み合わせ、
(11)配列番号115と配列番号5の組み合わせ
についてPCRをおこない、その後増幅産物のDNA解離曲線の作成をおこなった。DNA解離曲線の作成は95℃で10秒加熱した後に、72℃ 90秒保温し、0.5℃ずつ95℃まで昇温させた。また各段階で2秒保温しデータを取得し、増幅産物のTm値を測定した。この結果を元に増幅曲線の立ち上がりサイクル数及び解離曲線の検証をおこなった。その結果を比較例5とあわせて表14に示す。
(比較例9) 多菌種でのプライマーの検証。(PCR)
以下の比較例は特許文献4の追試実験である。本比較例では富山大学(付属病院検査部検査室)で保存されていたBacteroides flagilis, Campylobacter jejuni, Clostridium perfringes,Acinetobacter calcoaceticus,Klebsiella pneumoniae,Staphylococcus aureus,Enterococcus faecalis,Bacillus cereus,Pseudomonas aeruginosa,Corynebacterium xerosis,Enterobacter cloacaeの培養菌体からQIAamp DNA purification kit (QIAGEN)を使ってゲノムを抽出したものを反応の鋳型に用いた。反応は表5に示した組成で反応をおこなった。超純水・器具はDNAフリーなものを用いた。リアルタイムPCR装置はロータージーンQ MDx 5plex HRM(QIAGEN)を用い、プログラムは95℃5分間加熱した後に、94℃ 10秒、60℃ 10秒、72℃ 10秒を35回繰り返した。
プライマーは、配列番号1と配列番号16の組み合わせ、配列番号28と配列番号44の組み合わせ、配列番号51と配列番号52の組み合わせ、配列番号53と配列番号57の組み合わせ、配列番号62と配列番号70の組み合わせ、配列番号76と配列番号91の組み合わせ、配列番号104と配列番号2の組み合わせについてPCRをおこない、その後増幅産物のDNA解離曲線の作成をおこなった。DNA解離曲線の作成は95℃で10秒加熱した後に、72℃ 90秒保温し、0.5℃ずつ95℃まで昇温させた。また各段階で2秒保温しデータを取得し、増幅産物のTm値を測定した。この結果を元に増幅曲線の立ち上がりサイクル数及び解離曲線の検証をおこなった。その結果を実施例9と合わせて表14に示す。
Figure 0006491100
Figure 0006491100
Figure 0006491100
Figure 0006491100
Figure 0006491100
(実施例10) 大腸菌以外の菌種の模擬血液検体での検証
本実施例では富山大学(付属病院検査部検査室)で保存されていたBacillus cereus,Pseudomonas aeruginosa,Enterobacter aerogenes, Streptococcus agalctiaeの培養菌体を表15に示した濃度になるように健常人の全血2mlに添加したものを富山大学の協力の下に用意した。実験は全て富山大学付属病院検査部検査室内にて行った。全血に菌懸濁液を添加した溶液を100gにて5分間遠心分離し血漿画分を回収後、この上清をさらに13000gにて5分間遠心分離し、沈殿を回収した。この沈殿からQIAamp DNA purification kit (QIAGEN)を使って抽出したDNA溶液を鋳型として、富山大学付属病院検査部検査室内でPCRをおこなった。超純水・器具はDNAフリーなものを用いた。リアルタイムPCR装置はロータージーンQ MDx 5plex HRM(QIAGEN)を用い、PCRプログラムについてはまず、は95℃ 5分間加熱した後に、94℃ 10秒、65℃ 10秒、72℃ 30秒を40回繰り返した。プライマーは、フォワードプライマー配列番号1とリバースプライマー配列番号5の組み合わせについておこなった。反応は表4に示した組成で反応をおこなった。この反応産物をDNAフリーな超純水にて500倍に希釈し、されにこれを鋳型として表5に示した組成で95℃ 5分間加熱した後に、94℃ 10秒、60℃ 10秒、72℃ 10秒を30回繰り返した後、増幅産物のDNA解離曲線の作成をおこなった。DNA解離曲線の作成は95℃で10秒加熱した後に、72℃ 90秒保温し、0.5℃ずつ95℃まで昇温させた。また各段階で2秒保温しデータを取得し、増幅産物のTm値の測定をおこなった。プライマーは、
フォワードプライマー配列番号15とリバースプライマー配列番号16の組み合わせ、及び
フォワードプライマー配列番号43とリバースプライマー配列番号50の組み合わせ、及び
フォワードプライマー配列番号51とリバースプライマー配列番号52の組み合わせ、及び
フォワードプライマー配列番号53とリバースプライマー配列番号57の組み合わせ、及び
フォワードプライマー配列番号62とリバースプライマー配列番号70の組み合わせ、及び
フォワードプライマー配列番号81と配列番号103の組み合わせ、及び
フォワードプライマー配列番号115とリバースプライマー配列番号5の組み合わせ
の7セットを用いた。得られたTm値については特許文献4にあるとおり、予め取得しておいた各菌種のTm値と比較し検証を行った。
その結果を表15に示す。
Figure 0006491100
(実施例11) 富山大学付属病院臨床検体での検証
本実施例では富山大学付属病院において敗血症が疑われる患者の血液検体から抽出されたDNA溶液を鋳型として用い、実験は全て富山大学付属病院検査部検査室内にて行った。超純水・器具はDNAフリーなものを用いた。リアルタイムPCR装置はロータージーンQ MDx 5plex HRMを用い、PCRプログラムについてはまず、は95℃ 5分間加熱した後に、94℃ 10秒、65℃ 10秒、72℃ 30秒を40回繰り返した。プライマーは、フォワードプライマー配列番号1とリバースプライマー配列番号5の組み合わせについておこなった。反応は表4に示した組成で反応をおこなった。この反応産物をDNAフリーな超純水にて500倍に希釈し、されにこれを鋳型として表5に示した組成で95℃ 5分間加熱した後に、94℃ 10秒、60℃ 10秒、72℃ 10秒を30回繰り返した後、増幅産物のDNA解離曲線の作成をおこなった。DNA解離曲線の作成は95℃で10秒加熱した後に、72℃ 90秒保温し、0.5℃ずつ95℃まで昇温させた。また各段階で2秒保温しデータを取得し、増幅産物のTm値の測定をおこなった。プライマーは、
フォワードプライマー配列番号15とリバースプライマー配列番号16の組み合わせ、及び
フォワードプライマー配列番号43とリバースプライマー配列番号50の組み合わせ、及び
フォワードプライマー配列番号51とリバースプライマー配列番号52の組み合わせ、及び
フォワードプライマー配列番号53とリバースプライマー配列番号57の組み合わせ、及び
フォワードプライマー配列番号62とリバースプライマー配列番号70の組み合わせ、及び
フォワードプライマー配列番号81と配列番号103の組み合わせ、及び
フォワードプライマー配列番号115とリバースプライマー配列番号5の組み合わせ
の7セットを用いた。得られたTm値については特許文献4にあるとおり、予め取得しておいた各菌のTm値を入力したデータベース内のデータと比較し検証を行った。
その結果を表16に示す。
Figure 0006491100
(実施例12) ホットスタートPCRについて
本実施例ではDNA溶液(HE)を鋳型として使用し、ホットスタート用dNTPであるCleanAmp dNTPs (Sigma−Aldrich)と通常用いられるdNTPを用いて増幅反応をおこない、その結果を比較した。組成は、表4及び表17に示した組成で反応をおこなった。
Figure 0006491100
超純水・器具はDNAフリーなものを用いた。鋳型は表3で示したEC3を用いた。プライマーはフォワードプライマー配列番号1とリバースプライマー配列番号2の組み合わせでおこない、PCRプログラムは、まず95℃ 5分間加熱した後に、94℃ 10秒、65℃ 10秒、72℃ 30秒を35回繰り返した。反応後の溶液は2%アガロースゲルにて電気泳動し、エチジウムブロマイドにて染色後に目的産物の増幅量及び非特異的産物の増幅について検証をおこなった。
その結果を図2に示す。
(実施例13) 除DNA処理(限外ろ過,大腸菌ゲノム添加実験)
超純水・器具はDNAフリーなものを用いた。アミコンUFC50508(ミリポア)に滅菌水500μLを供し5000gで5分間遠心分離をおこない、ろ液及びフィルター内に残った溶液を除去した。次に1規定の塩酸500μLを供し5000gで5分間遠心分離をおこない、ろ液及びフィルター内に残った溶液を除去した。最後に滅菌水500μLを供し5000gで5分間遠心分離をおこない、ろ液及びフィルター内に残った溶液を除去する操作を2回おこなった。次に表4に示す反応液組成から鋳型及びEvaGreenを除いたものを混合した溶液100μL作成し、さらに4pgの大腸菌DNAを添加した。この溶液を上記操作を終えたアミコンUFC50508に供し、5000gで5分間遠心分離をおこない、ろ液を回収した。このろ液にEvaGreenと滅菌水を添加しPCRをおこなった。PCR装置はロータージーンQ MDx 5plex HRM(QIAGEN)を用い、PCRプログラムについては、まず、95℃ 5分間加熱した後に、94℃ 10秒、65℃ 10秒、72℃ 30秒を35回繰り返した。プライマーは、配列番号1と2の組み合わせでおこなった。この反応液の産物を500倍に希釈し、されにこれを鋳型として表5に示した組成にてPCRをおこなった。95℃ 5分間加熱した後に、94℃ 10秒、60℃ 10秒、72℃ 10秒を30回繰り返した後、増幅産物のDNA解離曲線の作成をおこない、各増幅産物のTm値の測定をおこなった。プライマーについては、
フォワードプライマー配列番号1とリバースプライマー配列番号16の組み合わせ、及び
フォワードプライマー配列番号28とリバースプライマー配列番号44の組み合わせ、及び
フォワードプライマー配列番号51とリバースプライマー配列番号52の組み合わせ、及び
フォワードプライマー配列番号53とリバースプライマー配列番号57の組み合わせ、及び
フォワードプライマー配列番号62とリバースプライマー配列番号70の組み合わせ、及び
フォワードプライマー配列番号76とリバースプライマー配列番号91の組み合わせ、及び
フォワードプライマー配列番号104とリバースプライマー配列番号2の組み合わせ
の7セットでPCRをおこない、各DNA断片の増幅が見られるか否かについて検証をおこなった。その結果を比較例10の結果と合わせ図3に示す。
(比較例10) 除DNA処理(限外ろ過,大腸菌ゲノム添加実験のネガコン)
アミコンUFC50508(ミリポア)に滅菌水500μLを供し5000gで5分間遠心分離をおこない、ろ液及びフィルター内に残った溶液を除去した。次に1規定の塩酸500μLを供し5000gで5分間遠心分離をおこない、ろ液及びフィルター内に残った溶液を除去した。最後に滅菌水500μLを供し5000gで5分間遠心分離をおこない、ろ液及びフィルター内に残った溶液を除去する操作を2回おこなった。次に表4に示す反応液組成から鋳型及びEvaGreenを除いたものを混合した溶液100μL作成し、この溶液を上記操作を終えたアミコンUFC50508に供し、5000gで5分間遠心分離をおこない、ろ液を回収した。このろ液にEvaGreenと滅菌水を添加しPCRをおこなった。PCR装置はロータージーンQ MDx 5plex HRM(QIAGEN)を用い、PCRプログラムについては、まず、95℃ 5分間加熱した後に、94℃ 10秒、65℃ 10秒、72℃ 30秒を35回繰り返した。プライマーは、配列番号1と2の組み合わせでおこなった。この反応液の産物を500倍に希釈し、されにこれを鋳型として表5に示した組成にてPCRをおこなった。95℃ 5分間加熱した後に、94℃ 10秒、60℃ 10秒、72℃ 10秒を30回繰り返した後、増幅産物のDNA解離曲線の作成をおこない、各増幅産物のTm値の測定をおこなった。プライマーについては、
フォワードプライマー配列番号1とリバースプライマー配列番号16の組み合わせ、及び
フォワードプライマー配列番号28とリバースプライマー配列番号44の組み合わせ、及び
フォワードプライマー配列番号51とリバースプライマー配列番号52の組み合わせ、及び
フォワードプライマー配列番号53とリバースプライマー配列番号57の組み合わせ、及び
フォワードプライマー配列番号62とリバースプライマー配列番号70の組み合わせ、及び
フォワードプライマー配列番号76とリバースプライマー配列番号91の組み合わせ、及び
フォワードプライマー配列番号104とリバースプライマー配列番号2の組み合わせ
の7セットでPCRをおこない、各DNA断片の増幅が見られるか否かについて検証をおこなった。その結果を実施例13の結果とあわせ図3に示す。
(実施例14) 除DNA処理(コンタミ試薬の精製,direct-PCR)
超純水・器具はDNAフリーなものを用いた。アミコンUFC50508(ミリポア)に滅菌水500μLを供し5000gで5分間遠心分離をおこない、ろ液及びフィルター内に残った溶液を除去した。次に1規定の塩酸500μLを供し5000gで5分間遠心分離をおこない、ろ液及びフィルター内に残った溶液を除去した。最後に滅菌水500μLを供し5000gで5分間遠心分離をおこない、ろ液及びフィルター内に残った溶液を除去する操作を2回おこなった。次に表4に示す反応液組成から鋳型及びEvaGreenを除いたものを混合した溶液100μL作成した。このろ液にEvaGreenと滅菌水を添加しPCRをおこなった。PCR装置はロータージーンQ MDx 5plex HRM(QIAGEN)を用い、PCRプログラムについては、まず、95℃ 5分間加熱した後に、94℃ 10秒、65℃ 10秒、72℃ 30秒を35回繰り返した。プライマーは、配列番号1と2の組み合わせでおこなった。この反応液の産物を500倍に希釈し、されにこれを鋳型として表5に示した組成にてPCRをおこなった。PCR装置はロータージーンQ MDx 5plex HRM(QIAGEN)を用い、95℃ 5分間加熱した後に、94℃ 10秒、60℃ 10秒、72℃ 10秒を26回繰り返した後、増幅産物のDNA解離曲線の作成をおこない、各増幅産物のTm値の測定をおこなった。プライマーについては、
(1)フォワードプライマー配列番号15とリバースプライマー配列番号16の組み合わせ、及び
(2)フォワードプライマー配列番号43とリバースプライマー配列番号50の組み合わせ、及び
(3)フォワードプライマー配列番号51とリバースプライマー配列番号52の組み合わせ、及び
(4)フォワードプライマー配列番号53とリバースプライマー配列番号57の組み合わせ、及び
(5)フォワードプライマー配列番号62とリバースプライマー配列番号70の組み合わせ、及び
(6)フォワードプライマー配列番号81とリバースプライマー配列番号103の組み合わせ、及び
(7)フォワードプライマー配列番号115とリバースプライマー配列番号5の組み合わせ
の7セットについてPCRをおこない、目的断片の増幅が見られるか否かについて検証をおこなった。その結果を比較例11の結果と合わせ図4に示す。
(比較例11) 除DNA処理(コンタミ試薬の精製,direct-PCR)
超純水・器具はDNAフリーなものを用いた。表4に示す反応組成の溶液を作成し、PCRをおこなった。PCR装置はロータージーンQ MDx 5plex HRM(QIAGEN)を用い、PCRプログラムについてはまず、は95℃ 5分間加熱した後に、94℃ 10秒、65℃ 10秒、72℃ 30秒を35回繰り返した。プライマーは、配列番号1と2の組み合わせでおこなった。この反応液の産物を500倍に希釈し、されにこれを鋳型として表5に示した組成にてPCRをおこなった。PCR装置はロータージーンQ MDx 5plex HRM(QIAGEN)を用い、95℃ 5分間加熱した後に、94℃ 10秒、60℃ 10秒、72℃ 10秒を26回繰り返した後、増幅産物のDNA解離曲線の作成をおこない、各増幅産物のTm値の測定をおこなった。プライマーについては、
(1)フォワードプライマー配列番号15とリバースプライマー配列番号16の組み合わせ、及び
(2)フォワードプライマー配列番号43とリバースプライマー配列番号50の組み合わせ、及び
(3)フォワードプライマー配列番号51とリバースプライマー配列番号52の組み合わせ、及び
(4)フォワードプライマー配列番号53とリバースプライマー配列番号57の組み合わせ、及び
(5)フォワードプライマー配列番号62とリバースプライマー配列番号70の組み合わせ、及び
(6)フォワードプライマー配列番号81とリバースプライマー配列番号103の組み合わせ、及び
(7)フォワードプライマー配列番号115とリバースプライマー配列番号5の組み合わせ
の7セットについてPCRをおこない、目的断片の増幅が見られるか否かについて検証をおこなった。その結果を実施例14の結果とあわせ図4に示す。
(実施例15) 除DNA処理(ガンマ線滅菌 大腸菌DNAをガンマ線処理)
超純水・器具はDNAフリーなものを用いた。滅菌水100μLに500fgの大腸菌DNAを添加した溶液を用意し、これに10kGy及び25kGyのガンマ線を照射した。この溶液を鋳型として以下の条件でPCRをおこなった。反応は表1に示した組成で反応をおこなった。PCR装置はロータージーンQ MDx 5plex HRM(QIAGEN)を用い、PCRプログラムについては、まず、95℃ 5分間加熱した後に、94℃ 10秒、65℃ 10秒、72℃ 30秒を40回繰り返した後にDNA解離曲線の作成をおこなった。プライマーは、配列番号1と2の組み合わせでおこなった。この反応液の産物を500倍に希釈し、されにこれを鋳型として95℃ 5分間加熱した後に、94℃ 10秒、60℃ 10秒、72℃ 10秒を30回繰り返した後、増幅産物のDNA解離曲線の作成をおこなった。プライマーについては、
(1)フォワードプライマー配列番号1とリバースプライマー配列番号16の組み合わせ、及び
(2)フォワードプライマー配列番号28とリバースプライマー配列番号44の組み合わせ、及び
(3)フォワードプライマー配列番号51とリバースプライマー配列番号52の組み合わせ、及
(4)フォワードプライマー配列番号53とリバースプライマー配列番号57の組み合わせ、及び
(5)フォワードプライマー配列番号62とリバースプライマー配列番号70の組み合わせ、及び
(6)フォワードプライマー配列番号76とリバースプライマー配列番号91の組み合わせ、及び
(7)フォワードプライマー配列番号104とリバースプライマー配列番号2の組み合わせ
の7セットでPCRをおこない、各DNA断片の増幅が見られるか否かについて検証をおこなった。その結果を表18に示す。
Figure 0006491100
(実施例16) 除DNA処理(EMA)
超純水・器具はDNAフリーなものを用い、作業はクリーンベンチ内でおこなった。表5に示す反応液組成から鋳型、プライマー、evagreenを除いた溶液を調製し、これに25ngの大腸菌ゲノムDNAを添加した。次に終濃度20μMになるようEthidium Monoazide Bromid (Molecular Probe)を添加した上記溶液と、ネガティブコントロールとしてEMAを添加していない上記溶液を用意した。これらの溶液を570ルーメンのLED電球の下に設置し15分間、光を照射した。その後、プライマー、EvaGreenを加え、95℃ 10分間加熱した後に、95℃ 10秒、60℃ 30秒、72℃を60回繰り返した後、増幅産物のDNA解離曲線の作成をおこない目的産物の増幅の有無を検証した。プライマーはフォワードプライマー配列番号51とリバースプライマー配列番号52を用いた。その結果を図5に示す。
(実施例17) 4つのTm値での菌種の同定
Escherichia coli, Clostridium difficile, Klebsiella pneumoniae, Enterobacter cloacaeの4菌種の培養液を無記名にして、ブラインドテストをおこなった。Escherichia coliを細菌1, Clostridium difficileを細菌2, Klebsiella pneumoniaeを細菌3、 Enterobacter cloacaeを細菌4とし、DNA抽出をおこない同定を試みた。PCR反応は実施例11の方法と同様におこなった。同定はその内4つのTm値の組み合わせでのみでおこなった。RotorGene Qの測定誤差を加味し、Dist<0.2以下のものを同一菌種であるとした。
Figure 0006491100

Claims (28)

  1. 下記第S1群から選択して得られた1つのプライマーペアを含むことを特徴とする細菌DNA増幅PCR用のプライマーセット。
    第S1群:
    1−7:配列番号15の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号16〜27のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア。
  2. 前記第S1群から選択して得られた1つのプライマーペアに加えて、下記第S群〜第S7群の各群毎に1つのプライマーペアを選択して得られたつのプライマーペアのうちの、少なくとも1つのプライマーペアを含む請求項1に記載のプライマーセット。
    第S2群:
    2−1A:配列番号28の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号45及び47〜50のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    2−2:配列番号29の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号44、45、47、48及び50のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    2−3:配列番号30の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号45及び47〜50のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    2−4:配列番号31の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号46及び47のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    2−5:配列番号32の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号45及び47〜49のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    2−6A:配列番号33の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号44、45及び47〜50のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    2−7A:配列番号34の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号45、47及び48のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    2−8A:配列番号35の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号44、45、48及び49のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    2−9A:配列番号36の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号44、45、48及び49のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    2−10A:配列番号37の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号45及び47〜50のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    2−11:配列番号38の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号44〜50のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    2−12A:配列番号39の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号44〜48及び50のいずれか1つのリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    2−13:配列番号40の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号44〜50のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    2−14A:配列番号41の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号45及び46のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    2−15A:配列番号42の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号48及び49のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、または
    2−16A:配列番号43の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号44、46〜48及び50のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    第S3群:
    配列番号51の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号52の配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    第S4群:
    4−1:配列番号53の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号57〜61のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    4−2:配列番号54の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号59及び61のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    4−3:配列番号55の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号57〜59及び号61のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、または
    4−4:配列番号56の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号57〜59及び61のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    第S5群
    5−1A:配列番号62の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号70、73〜75のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    5−2:配列番号63の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号70〜75のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    5−3:配列番号64の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号70〜75のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    5−4:配列番号65の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号70〜75のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    5−5A:配列番号66の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号70、72、73及び75のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    5−6A:配列番号67の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号70、71及び73〜75のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    5−7:配列番号68の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号70〜75のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、または
    5−8:配列番号69の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号70〜75のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    第S6群
    6−1A:配列番号76の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号93、96及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    6−2:配列番号77の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91、96及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    6−3:配列番号78の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    6−4A:配列番号79の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    6−5:配列番号80の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91、93及び100〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    6−6:配列番号81の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91、93及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    6−7:配列番号82の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91、96、97及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    6−8:配列番号83の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91、101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    6−9:配列番号84の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    6−10:配列番号85の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    6−11A:配列番号86の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91、93及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    6−12:配列番号87の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91、96及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    6−13:配列番号88の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    6−14:配列番号89の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、または
    6−15:配列番号90の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91、92、96及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーのそれぞれの組み合わせからなるプライマーペア、
    第S7群
    7−1A:配列番号104の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号5及び118〜125、127、128、130及び131のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    7−2A:配列番号105の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号5及び118〜125のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    7−3A:配列番号106の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号2、5及び116及び118〜131のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    7−4A:配列番号107の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号120及び121のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    7−5A:配列番号108の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号120及び123のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    7−6A:配列番号109の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号2、118〜122、124及び126のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    7−7A:配列番号110の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号118、120、121、124及び126〜130のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    7−8A:配列番号111の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号2、5及び118〜131のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    7−9A:配列番号112の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号2、5及び116、及び118〜125のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    7−10A:配列番号113の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号2、5、118〜126、130及び131のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    7−11A:配列番号114の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号5の配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、または
    7−12A:配列番号115の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号2及び5のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア。
  3. 前記第S1群から選択して得られた1つのプライマーペアが以下の1)のプライマーペアであり、前記第S2群〜第S7群の各群毎に1つのプライマーペアを選択して得られた6つのプライマーペアが以下の2)〜7)のつのプライマーペアである請求項2に記載のプライマーセット。
    1)配列番号15の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号16の配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    2)配列番号43の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号50の配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    3)配列番号51の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号52の配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    4)配列番号53の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号57の配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    5)配列番号62の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号70の配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    6)配列番号81の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号103の配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、及び
    7)配列番号115の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号5の配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア。
  4. 以下の(A)の組み合わせを含む請求項3に記載のプライマーセット。
    (A)前記1)のプライマーペアと、前記2)〜7)から選択される少なくとも3つのプライマーペア
  5. 細菌種検出用である請求項1〜4のいずれかに記載のプライマーセット。
  6. 細菌種検出及び/または同定用である請求項4に記載のプライマーセット。
  7. 前記つのプライマーペアのうちの、少なくともつのプライマーペアを含む請求項2に記載のプライマーセット。
  8. 下記第K1群から選択して得られた1つのプライマーペアを含むことを特徴とする細菌種検出用のキット。
    第K1群:
    1−7:配列番号15の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号16〜27のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア。
  9. 前記第K1群から選択して得られた1つのプライマーペアに加えて、下記第K群〜第K7群の各群毎に1つのプライマーペアを選択して得られたつのプライマーペアのうちの、少なくとも1つのプライマーペアを含む請求項8に記載のキット。
    第K2群:
    2−1:配列番号28の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号44、45及び配列番号47〜50のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    2−2:配列番号29の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号44、45、47、48及び50のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    2−3:配列番号30の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号45及び47〜50のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    2−4:配列番号31の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号46及び47のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    2−5:配列番号32の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号45及び47〜49のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    2−6:配列番号33の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号44〜50のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    2−7:配列番号34の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号45〜50のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    2−8:配列番号35の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号44〜50のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    2−9:配列番号36の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号44〜46及び48〜50のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    2−10:配列番号37の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号45〜50のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    2−11:配列番号38の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号44〜50のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    2−12:配列番号39の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号44〜50のいずれか1つのリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    2−13:配列番号40の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号44〜50のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    2−14:配列番号41の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号44〜50のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    2−15:配列番号42の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号44〜50のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、または
    2−16:配列番号43の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号44〜48及び50のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    第K3群:
    配列番号51の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号52の配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    第K4群:
    4−1:配列番号53の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号57〜61のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    4−2:配列番号54の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号59及び61のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    4−3:配列番号55の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号57〜59及び号61のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、または
    4−4:配列番号56の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号57〜59及び61のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    第K5群
    5−1:配列番号62の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号70、71及び73〜75のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    5−2:配列番号63の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号70〜75のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    5−3:配列番号64の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号70〜75のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    5−4:配列番号65の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号70〜75のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    5−5:配列番号66の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号70〜75のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    5−6:配列番号67の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号70〜75のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    5−7:配列番号68の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号70〜75のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、または
    5−8:配列番号69の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号70〜75のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    第K6群
    6−1:配列番号76の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91、93、96及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    6−2:配列番号77の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91、96及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    6−3:配列番号78の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    6−4:配列番号79の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91、97及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    6−5:配列番号80の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91、93及び100〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    6−6:配列番号81の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91、93及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    6−7:配列番号82の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91、96、97及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    6−8:配列番号83の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91、101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    6−9:配列番号84の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    6−10:配列番号85の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    6−11:配列番号86の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91、93、97及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    6−12:配列番号87の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91、96及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    6−13:配列番号88の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    6−14:配列番号89の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、または
    6−15:配列番号90の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号91、92、96及び101〜103のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーのそれぞれの組み合わせからなるプライマーペア、
    第K7群
    7−1:配列番号104の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号2、5及び116〜131のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    7−2:配列番号105の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号2、5及び116〜131のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    7−3:配列番号106の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号2、5及び116〜131のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    7−4:配列番号107の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号2、5及び116〜131のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    7−5:配列番号108の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号2、5及び116〜131のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    7−6:配列番号109の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号2、5及び116〜131のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    7−7:配列番号110の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号2、5及び116〜131のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    7−8:配列番号111の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号2、5及び116〜131のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    7−9:配列番号112の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号2、5及び116〜131のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    7−10:配列番号113の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号2、5及び116〜131のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    7−11:配列番号114の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号2、5及び125のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、または
    7−12:配列番号115の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号2、5、116、118、123及び125〜128のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア。
  10. 前記第K1群から選択して得られた1つのプライマーペアが以下の1)のプライマーペアであり、前記第K2群〜第K7群の各群毎に1つのプライマーペアを選択して得られた6つのプライマーペアが以下の)〜7)のつのプライマーペアのうち、少なくとも1つのプライマーペアである請求項9に記載のキット。
    1)配列番号15の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号16の配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    2)配列番号43の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号50の配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    3)配列番号51の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号52の配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    4)配列番号53の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号57の配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    5)配列番号62の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号70の配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、
    6)配列番号81の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号103の配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア、及び
    7)配列番号115の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号5の配列からなるリバースプライマーの組み合わせからなるプライマーペア。
  11. 以下の(A)の組み合わせを含む請求項10に記載のキット。
    (A)前記1)のプライマーセペアと、前記2)〜7)から選択される少なくとも3つのプライマーペア
  12. 細菌種検出及び/または同定用である請求項11に記載のキット。
  13. 前記つのプライマーペアのうちの、少なくともつのプライマーペアを含む請求項に記載の細菌種同定用キット。
  14. 配列番号1の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号2〜5のいずれか1つの配列からなるリバースプライマーから選択された少なくとも1種の追加のプライマーペアを更に含む請求項8〜13のいずれか1項に記載のキット。
  15. 前記追加のプライマーペアが配列番号1の配列からなるフォワードプライマーと、配列番号5の配列からなるリバースプライマーのプライマーペアである請求項14記載のキット。
  16. PCR用酵素を更に含む請求項8〜15のいずれか1項に記載のキット。
  17. プライマー及びPCR酵素は個々又は全体として、細菌由来の核酸混入量が10fg以下である請求項16に記載のキット。
  18. pH緩衝液、dNTP、MgCl2及び測定用容器の少なくとも1つを更に含む請求項16に記載のキット。
  19. プライマー、PCR用酵素、pH緩衝液、dNTP、MgCl2及び測定用容器の個々又は全体として、細菌由来の核酸混入量が10fg以下であることを特徴とする、請求項18記載のキット。
  20. プライマー、PCR用酵素、pH緩衝液、dNTP、MgCl2及び測定用容器は個別に包装されており、各包装内における細菌由来の核酸混入量が10fg以下である請求項19に記載のキット。
  21. 蛍光色素を更に含む請求項16または17に記載のキット。
  22. プライマー、PCR用酵素、pH緩衝液、dNTP、蛍光色素、MgCl2及び測定用容器の個々又は全体として、細菌由来の細菌混入量が10fg以下であることを特徴とする、請求項21記載のキット
  23. プライマー、PCR用酵素、pH緩衝液、dNTP、蛍光色素、MgCl2及び測定用容器は個別に包装されており、各包装内における細菌由来の核酸混入量が10fg以下である請求項22に記載のキット。
  24. ガンマ線処理、限外ろ過処理及びEMA処理のいずれかの処理が施されていることにより細菌由来の核酸混入量が10fg以下となっている請求項19、20、22または23に記載のキット。
  25. dNTPがホットスタートPCR用に化学修飾されたdNTPである、請求項18〜20及び22〜23のいずれか1項に記載のキット。
  26. PCR用酵素が、細菌由来のDNA含有量10fg/μl未満のTaq DNA Polymeraseである、請求項16〜25のいずれか1項に記載のキット。
  27. 検体中の検出対象細菌種の検出及び/または同定方法において、
    前記検体から調製した細菌のゲノムDNAと、検出対象細菌種に特異的な目的遺伝子を含む増幅産物を得るためのプライマーと、耐熱性DNAポリメラーゼとを用いてPCRを行う工程と、
    前記PCRにおける増幅産物中での前記目的遺伝子の検出、または、該増幅産物の分析により、前記検体中における検出対象細菌種の検出または同定を行う工程と、
    を有し、
    前記プライマーとして請求項1〜7のいずれか1項に記載のプライマーセットまたは請求項8〜26のいずれか1項に記載のキットを用いる
    ことを特徴とする細菌種の検出及び/または同定方法。
  28. 請求項8〜26のいずれか1項に記載されるキットを用いる請求項27に記載の細菌種の同定方法。
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