図22は、従来技術による縦型ブラインドの構成を示す斜視図であり、図22(A)は、複数のルーバーが正転した状態図、図22(B)は、複数のルーバーが反転した状態図である。
図23は、従来技術による縦型ブラインドの要部を拡大した縦断面図である。図24は、従来技術による縦型ブラインドに備わるキャリア及びキャリアフックの右側面図である。
図25は、従来技術による縦型ブラインドに備わるルーバーフックの正面図であり、ルーバーフックにルーバーを吊り下げた状態図である。なお、本願の図22から図25は、特許文献1の図1から図4に相当している。
図22から図25を参照すると、従来技術による縦型ブラインド(以下、遮蔽装置という)9は、支持レールとしてのC形チャンネル状のヘッドレール91と複数のキャリア92を備えている。ヘッドレール91は、窓枠の上部又は天井面に取り付けできる。複数のキャリア92は、ヘッドレール91の内部に配列されている(図22又は図23参照)。キャリア92は、ヘッドレール91の長手方向に沿って、走行できる。
図23又は図24を参照すると、キャリア92は、一対のローラ92r・92rを両端部に回転自在に支持している。一対のローラ92r・92rは、ヘッドレール91の内壁に対向配置した一対の案内レール91r・91rに載置されている。ローラ92rは、案内レール91r上を転動できる。
図23又は図24を参照すると、遮蔽装置9は、キャリアフック96とルーバーフック97を更に備えている。キャリア92は、鉛直方向に延びる挿通軸穴を有している。この挿通軸穴には、キャリアフック96の軸部96aが摩擦伝動可能に回転自在に連結している。キャリアフック96は、一対のフック部96b・96bを基端部(下端部)に有している。一対のフック部96b・96bには、それぞれ、ルーバーフック97を介して第1ルーバーLaと第2ルーバーLbを吊り下げている。キャリア92の内部に設けたルーバー回転機構(後述する)を駆動すると、第1ルーバーLaと第2ルーバーLbを鉛直軸線周りに正転又は反転できる。
図22又は図23を参照すると、ヘッドレール91は、複数のキャリア92を移動させるキャリア移動機構を内部に配置している。又、ヘッドレール91は、不透明体からなる第1ルーバーLaと不透明体からなる第2ルーバーLbを回動させるルーバー回転機構を内部に配置している。
図22又は図23を参照すると、キャリア移動機構は、マスタキャリア92a、コントロールユニット92c、及び、開閉コード921を含んでいる。又、キャリア移動機構は、可撓性を有する複数の牽引テープ(スペーサリンク)93を含んでいる。
図22を参照すると、マスタキャリア92aは、ヘッドレール91の内部において、最も一端部に配置されている。コントロールユニット92cは、ヘッドレール91の他端部に配置されている。開閉コード921は、コントロールユニット92cから垂下している。又、開閉コード921の一端は、ヘッドレール91の他端部からヘッドレール内の前後方向における前方側において各キャリア92及びマスタキャリア92aを挿通している。更に、開閉コード921の一端は、マスタキャリア92aを係留している。又、開閉コード921の他端は、ヘッドレール91の他端部からヘッドレール内の前後方向における後方側において各キャリア92及びマスタキャリア92aを挿通し、ヘッドレール91の一端部において折り返し(転回し)ている。更に、開閉コード921の他端は、マスタキャリア92aを係留することで、開閉コード921はループを形成している。
図22を参照すると、外部に配置された開閉コード921を一方に引くと、マスタキャリア92aが開閉コード921に牽引されると共に、各キャリア92間を係留する牽引テープ93を介して、各キャリア92が牽引される。そして、各キャリア92の間隔を広げることができる。一方、外部に配置された開閉コード921を他方に引くと、マスタキャリア92aが開閉コード921に牽引され、各キャリア92が押さえられることで、マスタキャリア92aを含む複数のキャリア92をヘッドレール91の他方の端部に畳み込んで集合できる。
図22又は図23を参照すると、ルーバー回転機構は、操作ロッド922と長尺のチルトロッド923を含んでいる。操作ロッド922は、コントロールユニット92cから垂下している。キャリア92は、チルトロッド923と回転自在に連結している。又、キャリア92は、チルトロッド923とスライド自在に連結している。操作ロッド922を軸回りに回転すると、操作ロッド922の端部に固定した第1傘歯車(図示せず)と、チルトロッド923の端部に固定した第2傘歯車(図示せず)が噛み合うことで、操作ロッド922の回転をチルトロッド923に伝動できる。そして、キャリア92は、チルトロッド923の軸回りの回転をキャリアフック96に伝動する回転伝動機構を内部に備えている。
図23を参照すると、回転伝動機構は、ウォーム924、ウォームホイール925、及び、伝動スリーブ926を含んでいる。ウォーム924は、その内周がチルトロッド923とスライド自在に連結している。又、ウォーム924は、その内周がチルトロッド923の外周と噛み合っている。ウォームホイール925は、ウォーム924と噛み合っている。ウォームホイール925は、ウォーム924の水平軸回りの回転を垂直軸回りの回転に変換できる。このように、ウォーム924とウォームホイール925は、一組の歯車軸の延在方向が食い違う「ウォームギア」を構成している。
図23を参照すると、伝動スリーブ926は、ウォームホイール925の回転をキャリアフック96に伝動できる。伝動スリーブ926は、キャリアフック96の軸部96aとウォームホイール925の軸部の内周との間に嵌装されている。ウォームホイール925が軸回りに回転されると、伝動スリーブ926は、ウォームホイール925の回転を摩擦伝動可能に、キャリアフック96に伝動できる。
図22又は図23を参照すると、操作ロッド922を操作して回転させると、チルトロッド923→ウォーム924→ウォームホイール925→伝動スリーブ926の経路を経て、操作ロッド922の回転をキャリアフック96に伝動できる。一方、キャリアフック96の軸回りの回転が規制されると、キャリアフック96の軸部96aに対して、ウォームホイール925の軸部が空転する構成になっている。これにより、キャリアフック96の回転範囲が正逆転の約180度の範囲に制限されている。
図23から図25を参照すると、一対のフック部96b・96bは、キャリアフック96の軸部96aを中心に、相反する向きに配置されている。一対のフック部96b・96bには、ルーバーフック97を介して、第1ルーバーLaと第2ルーバーLbをそれぞれ吊り下げることができる。これにより、第1ルーバーLaと第2ルーバーLbを近接した状態で対向配置できる。又、第1ルーバーLaと第2ルーバーLbは、それらの下端部を折り返してウエイトカバーLwを形成している(図22参照)。
図23又は図25を参照すると、第1ルーバーLaは、その上端部を折り返して形成したループ部Lpを有している。同様に、第2ルーバーLbは、その上端部を折り返して形成したループ部Lpを有している。ルーバーフック97は、ループ部Lpの内部に挿入できる。又、ルーバーフック97は、ループ部Lpの上部に切り欠いた切り欠きを介して、係止軸97aを突出している。係止軸97aには、フック部96bを係止できる。
図22を参照して、遮蔽装置9は、操作ロッド922を一方の方向に回動すると、第1ルーバーLaを室内側に向けて配置できる(図22(A)参照)。そして、第1ルーバーLaの色柄などを享受できる。一方、操作ロッド922を他方の方向に回動すると、第2ルーバーLbを室内側に向けて配置できる(図22(B)参照)。そして、第2ルーバーLbの色柄などを享受できる。
図22を参照すると、特許文献1による遮蔽装置9は、操作ロッド922を操作することで、変化に富んだものとすることができる。又、特許文献1による遮蔽装置9は、操作ロッド922を操作して、キャリアフック96の回動角度を適度にすることにより、開閉度を変化させることができ、この場合、表裏両面の露出度合いに応じて、様々な色柄などが現れ、意匠性を向上できる。操作ロッド922を操作することで、任意の時にルーバーを変化できると、している。
しかしながら、特許文献1による縦型ブラインドは、色柄などが異なる二種類のルーバーを吊り下げるために、フック部が二股に分岐したキャリアフック付きのキャリアを用いている。一般に、キャリアフックは、フック部を片持ち状に形成しており、既設のキャリアフックに二つ以上のルーバーフックを係止することが困難であった。このため、特許文献1による縦型ブラインドを既設の縦型ブラインドに適用するためには、キャリア又はキャリアフックを交換する必要があり、施工性が容易でないという問題がある。
又、特許文献1によるキャリアフックは、最大で吊り下げられるルーバーフックの本数が二つと制限されている。既設のキャリアフックに三つ以上のルーバーフックを係止できるように構成できれば、これらのルーバーフックに吊り下げられるルーバーのバリエーションを豊かにできる。
既設の縦型ブラインドなどの遮蔽装置に、施工性が容易に適用でき、ルーバーのバリエーションを豊かにできる遮蔽装置及びルーバーフックが求められていた。そして、以上のことが本技術の課題といってよい。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、色柄などが異なる二種類以上のルーバーを吊り下げでき、施工性が容易な遮蔽装置及びルーバーフックを提供することを目的とする。
本発明者は、第1ルーバーを吊り下げると共に、キャリアのフックに吊り下げられる第1ルーバーフックと、第2ルーバーを吊り下げる第2ルーバーフックで少なくともハンガー手段を構成し、第1ルーバーフックに対して、第2ルーバーフックをこれらの側面同士がスライド移動することで、両者が係合するようにすることで、これらの課題を解消できると考え、これに基づいて、以下のような新たな遮蔽装置及びルーバーフックを発明するに至った。
(1)本発明による遮蔽装置は、窓枠の上面又は天井を含む固定面に固定した支持レール、前記支持レールの長手方向に沿って走行可能な一つ以上の移送手段、及び、遮蔽部材の上端部に配置され、前記移送手段に形成したフック部に吊り下げ可能なハンガー手段を備えた遮蔽装置であって、前記ハンガー手段は、第1遮蔽部材の上端部に配置され、前記移送手段に形成したフック部に吊り下げ可能な第1ハンガーと、第2遮蔽部材の上端部に配置された第2ハンガーと、を少なくとも備え、前記第1ハンガーに対して、前記第2ハンガーをこれらの側面同士がスライド移動することで、前記第1ハンガーと前記第2ハンガーを係合可能とした。
(2)前記第1ハンガー又は前記第2ハンガーのいずれか一方のハンガーは、少なくとも一方の側面から突出した軸部を前記側面の一方の端部に有し、前記第1ハンガー又は前記第2ハンガーのいずれか他方のハンガーは、前記軸部を軸支する軸受部を一方の端部に有し、前記軸部が前記軸受部に軸支されることで、前記第1ハンガーと前記第2ハンガーの相対回動を可能にすることが好ましい。
(3)前記第1ハンガーは、前記軸部と同じ方向に突出した係合軸を他方の端部に更に有し、前記第2ハンガーは、前記軸部に軸支された状態で、前記第1ハンガーに対して相対回動した後に、前記第1ハンガーと係合できることが好ましい。
(4)前記第2ハンガーは、板厚面から切り欠いた鉤部を他方の端部に更に有し、前記係合軸が前記鉤部に係合することで、前記第1ハンガーと前記第2ハンガーの係合状態を維持できることが好ましい。
(5)前記第1ハンガーの軸部に係合する複数の前記第2ハンガーを備えることが好ましい。
(6)本発明によるハンガー手段は、窓枠の上面又は天井を含む固定面に固定した支持レールの長手方向に沿って走行可能な一つ以上の移送手段に形成したフック部に吊り下げでき、遮蔽部材を吊り下げしたハンガー手段であって、第1遮蔽部材の上端部に配置され、前記移送手段に形成したフック部に吊り下げ可能な第1ハンガーと、第2遮蔽部材の上端部に配置された第2ハンガーと、を少なくとも備え、前記第1ハンガーに対して、前記第2ハンガーをこれらの側面同士がスライド移動することで、前記第1ハンガーと前記第2ハンガーを係合可能とした。
本発明による遮蔽装置及びルーバーフックは、既設の縦型ブラインドなどの遮蔽装置に、施工性が容易に適用でき、遮蔽部材のバリエーションを豊かにできる。
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態を説明する。
[第1実施形態]
(遮蔽装置の構成)
最初に、本発明の第1実施形態による遮蔽装置の構成を説明する。
なお、本発明による遮蔽装置は、縦型ブラインドとして説明するが、本発明による遮蔽装置は、縦型ブラインドに限定されない。風・雨・光・埃・視界などを選択的に遮断又は透過できる遮蔽装置であり、間仕切りやカーテンなども本発明に含まれる。
又、従来技術で付した符号と同じ符号を付した構成品は、その作用を同じにするので、以下、説明を省略することがある。
(全体構成)
図1から図3を参照すると、本発明の第1実施形態による遮蔽装置10は、支持レールとしてのC形チャンネル状のヘッドレール91と移送手段となる複数のキャリア92を備えている。ヘッドレール91は、複数のブラケット91bを介して(図3参照)、窓枠の上部又は天井面に取り付けできる。複数のキャリア92は、ヘッドレール91の内部に配列されている(図1又は図2参照)。キャリア92は、ヘッドレール91の長手方向に沿って、走行できる。
図1から図3を参照すると、遮蔽装置10は、キャリアフック8、第1ハンガーとなる第1ルーバーフック1、及び、第2ハンガーとなる第2ルーバーフック2を更に備えている。キャリア92は、鉛直方向に延びる挿通軸穴(図示せず)を有している。この挿通軸穴には、キャリアフック8の軸部8aが摩擦伝動可能に回転自在に連結している。キャリアフック8は、片持ち状に形成したフック部8bを基端部(下端部)に有している。つまり、キャリアフック8は、既設のキャリアフックである。
図3を参照すると、フック部8bには、第1ルーバーフック1を介して第1ルーバーLaを吊り下げ、第2ルーバーフック2を介して第2ルーバーLbを吊り下げている。キャリア92の内部に設けたルーバー回転機構を駆動すると、第1ルーバーLaと第2ルーバーLbを鉛直軸線周りに正転又は反転できる。
図1から図3を参照すると、ヘッドレール91は、複数のキャリア92を移動させるキャリア移動機構を内部に配置している。又、ヘッドレール91は、不透明体からなる第1ルーバーLaと不透明体からなる第2ルーバーLbを回動させるルーバー回転機構を内部に配置している。
図1から図3を参照すると、キャリア移動機構は、コントロールユニット92cと開閉コード921を含んでいる。又、キャリア移動機構は、可撓性を有する複数の牽引テープ93を含んでいる(図3参照)。
図1又は図2を参照すると、コントロールユニット92cは、ヘッドレール91の他端部に配置されている。開閉コード921は、コントロールユニット92cから垂下している。又、開閉コード921の一端は、ヘッドレール91の他端部からヘッドレール内の前後方向における前方側において各キャリア92を挿通している。更に、開閉コード921の一端は、先頭のキャリア(マスタキャリア)92を係留している。開閉コード921の他端は、ヘッドレール91の他端部からヘッドレール内の前後方向における後方側において各キャリア92を挿通し、ヘッドレールの一端部において折り返し(転回し)ている。更に、開閉コード921の他端は、先頭のキャリア(マスタキャリア)92を係留することで、開閉コード921はループを形成している。
図2に示した状態から、外部に配置されたループ状の開閉コード921の一方を引くと、先頭のキャリア92がヘッドレール91の一端部側に向って牽引されると共に、各キャリア92間を係留する牽引テープ93を介して、各キャリア92が牽引される。そして、各キャリア92の間隔を広げることができる。先頭のキャリア92が最も一端部に移動した状態では、複数のキャリア92を等間隔で配置することもできる(図1参照)。
一方、図1に示した状態から、外部に配置されたループ状の開閉コード921の他方を引くと、先頭のキャリア92がヘッドレール91の他端部側に向って牽引されると共に、各キャリア92が押さえられることで、複数のキャリア92をヘッドレール91の他端部に集合できる(図2参照)。
ルーバー回転機構は、従来技術の図23で説明した構成と同様であるので、重複した説明は省略するが、従来技術によるキャリア92は、二股状のフック部96b・96bを有するキャリアフック96を連結していたのに対し(図24参照)、本発明によるキャリア92は、片持ち状のフック部8bを有するキャリアフック8を連結している点が異なっている(図3参照)。つまり、本発明は、既設のヘッドレールに適用できる。
又、図1又は図2を参照すると、ヘッドレール91は、一組のロッドサポート911・912を内部に備えている。一組のロッドサポート911・912は、チルトロッド923とスライド自在に連結している。又、一組のロッドサポート911・912は、ヘッドレール91の内壁とスライド自在に連結している。
図1を参照して、ロッドサポート911とロッドサポート912は、図示しない磁石でそれらの側面同士を吸着している。又、ロッドサポート911と先頭のキャリア92は、図示しない磁石と被磁性体でそれらの側面同士を吸着している。
図1に示した状態から、外部に配置されたループ状の開閉コード921の他方を引くと、先頭のキャリア92は、一組のロッドサポート911・912を吸着した状態で、他端部側に移動する。一組のロッドサポート911・912が移動する過程では、ヘッドレール91の内壁から突出したピン(図示せず)に、ロッドサポート912が当接することで、ロッドサポート911とロッドサポート912の吸着状態が解除される。
更に、ロッドサポート911と先頭のキャリア92が移動する過程では、ヘッドレール91の内壁から突出したピン(図示せず)に、ロッドサポート911が当接することで、ロッドサポート911と先頭のキャリア92の吸着状態が解除される。そして、チルトロッド923の中間部を一組のロッドサポート911・912で支持できる。このように、一組のロッドサポート911・912は、チルトロッド923の中間部を支持できるので、チルトロッド923の撓みを抑制できる。
(遮蔽装置の作用)
次に、第1実施形態による遮蔽装置10の作用及び効果を説明する。図1を参照して、遮蔽装置10は、操作ロッド922を一方の方向に回動すると、第1ルーバーLaを室内側に向けて配置できる(図1(A)参照)。そして、第1ルーバーLaの色柄などを享受できる。一方、操作ロッド922を他方の方向に回動すると、第2ルーバーLbを室内側に向けて配置できる。そして、第2ルーバーLbの色柄などを享受できる。
図1を参照すると、遮蔽装置10は、操作ロッド922を操作することで、変化に富んだものとすることができる。又、遮蔽装置10は、操作ロッド922を操作して、キャリアフック96の回動角度を適度にすることにより、開閉度を変化させることができ、この場合、表裏両面の露出度合いに応じて、様々な色柄などが現れ、意匠性を向上できる。操作ロッド922を操作することで、任意の時にルーバーを変化できる。
図1から図3を参照すると、第1実施形態による遮蔽装置10は、第1ルーバーフック1及び第2ルーバーフック2を介して、第1ルーバーLa及び第2ルーバーLbを既設のキャリアフック8に吊り下げることができ、施工性が容易である。
(ルーバーフックの構成)
次に、本発明の一実施形態によるルーバーフックの構成を説明する。図4から図7を参照すると、本発明の一実施形態によるハンガー手段となるルーバーフックHaは、第1ハンガーとなる第1ルーバーフック1と第2ハンガーとなる一つ以上の第2ルーバーフック2を備えている。
図4から図6を参照すると、第1ルーバーフック1及び第2ルーバーフック2は、帯板状に形成している。第1ルーバーフック1は、第1ルーバーLaのループ部Lpの内部に挿入できる。又、第1ルーバーフック1は、第1ルーバーLaのループ部Lpの上部に切り欠いた切り欠きを介して、第1ルーバーLaを吊り下げることができる(図3参照)。
同様に、図4から図6を参照すると、第2ルーバーフック2は、第2ルーバーLbのループ部Lpの内部に挿入できる。又、第2ルーバーフック2は、第2ルーバーLbのループ部Lpの上部に切り欠いた切り欠きを介して、第2ルーバーLbを吊り下げることができる(図3参照)。
図4から図6を参照すると、第1ルーバーフック1は、係止穴1hを中央部に開口している。キャリアフック8のフック部8bを係止穴1hに導入することで、第1ルーバーフック1をキャリアフック8に吊り下げることができる(図3参照)。一方、第2ルーバーフック2は、その上端縁から切り欠いた逃げ部2eを中央部に形成している。後述するように、第1ルーバーフック1と第2ルーバーフック2の側面同士を近接した状態では、逃げ部2eは、キャリアフック8のフック部8bを逃げることができる(図3参照)。
図4から図7を参照すると、第1ルーバーフック1は、軸部1sを一方の端部に設けている。軸部1sは、第1ルーバーフック1の一方の側面Sfから突出している(図5参照)。第1ルーバーフック1は、軸部1sを一方の端部に設けている。又、第1ルーバーフック1は、角柱状の係合軸1kを他方の端部に設けている。係合軸1kは、第1ルーバーフック1の一方の側面Sfから突出している(図5参照)。
一方、図4(A)又は図5を参照すると、第2ルーバーフック2は、円形の軸受部2hを一方の端部に開口している。又、第2ルーバーフック2は、板厚面から切り欠いた鉤部2cを他方の端部に形成している。
図4から図7を参照すると、軸部1sは、軸受部2hと回動自在に嵌合できる。そして、軸部1sが軸受部2hに軸支されることで第1ルーバーフック1と第2ルーバーフック2の相対回動を可能にしている。なお、軸部1sは、第2ルーバーフック2を抜け止めするための半円弧状の突起111を先端部に形成している(図5又は図6参照)。
図4から図7を参照すると、係合軸1kは、鉤部2cと係合できる。図4(B)に示すように、第2ルーバーフック2が第1ルーバーフック1よりも上方に位置するように、第1ルーバーフック1の軸部1sが第2ルーバーフック2の軸受部2hに軸支された状態から、第1ルーバーフック1に対して、第2ルーバーフック2を時計方向に回動すると、鉤部2cを係合軸1kに近づけることができる(図4(C)参照)。
図4(C)に示した状態から、第1ルーバーフック1に対して、第2ルーバーフック2を時計方向に更に回動すると、鉤部2cに係合軸1kが導入され、第1ルーバーフック1と第2ルーバーフック2を係合できる(図4(D)参照)。
図4(B)に示した状態から図4(D)に示した状態に至る過程では、ルーバーフックHaは、第1ルーバーフック1に対して、第2ルーバーフック2をこれらの側面同士がスライド移動することで、第1ルーバーフック1と第2ルーバーフック2を係合可能としている。
なお、図5を参照して、第2ルーバーフック2の他方の側面Srから軸部1sと係合軸1kを突出し、第1ルーバーフック1には、軸受部2hと鉤部2cを形成してもよく、第1ルーバーフック1と第2ルーバーフック2の相対回動を可能にできる。
図6(B)又は図7(B)を参照すると、ルーバーフックHaは、第1ルーバーフック1の軸部1sに係合する二つの第2ルーバーフック2・2で構成している。これにより、第1ルーバーLa及び第2ルーバーLbに新たなルーバーを追加でき、ルーバーのバリエーションを豊かにできる。なお、第1ルーバーフック1に一つ目の第2ルーバーフック2を係合させた状態で、2つ目の第2ルーバーフック2を係合させるにあたり、一つ目の第2ルーバー2が嵌合の邪魔にならないように、第1ルーバーフック1の半円弧状の突起111と第2ルーバーフック2の軸受部2hのそれぞれの当接部分をテーパー面とすることで、2つの目の第2ルーバーフック2を挿入しやすくなるようにしてもよい。
(ルーバーフックの作用)
次に、実施形態によるルーバーフックHaの作用及び効果を説明する。図3から図7を参照すると、ルーバーフックHaは、フック部8bが一つしかない汎用的なキャリアフック8に対して(図3参照)、色柄などが異なる2つ又は3つのルーバーを吊り下げることが可能となる。
又、図4から図7を参照すると、ルーバーフックHaは、第1ルーバーフック1と第2ルーバーフック2を、軸部1sと軸受部2hによって軸支された状態で相対回動可能としたことで、第1ルーバーフック1と第2ルーバーフック2の位置決めがなされ、両者の係合作業が容易である。
更に、図4を参照すると、ルーバーフックHaは、第2ルーバーフック2を第1ルーバーフック1に一方の端部が軸支された状態で回動させ、両者を重ね合わせると2つのルーバーフックの他方の端部同士が係合する構造とすることで、両者の係合作業がよりいっそう容易となる。
又、図4又は図5を参照すると、ルーバーフックHaは、第1ルーバーフック1と第2ルーバーフック2の係合が、係合軸1kと鉤部2cによって行われることで、回動方向の動きで両者を係合させることができる。
又、図6(B)又は図7(B)を参照すると、ルーバーフックHaは、第1ルーバーフック1に複数の第2ルーバーフック2を係合可能とすることで、3つ以上のルーバーを一つのキャリア92に吊り下げることが可能となる(図3参照)。
又、ルーバーフックHaは、キャリアフック8に吊り下げられた状態にある第1ルーバーフック1に第2ルーバーフック2を係合可能とすることで、両者を係合させることで、第1ルーバーLaをキャリア92に吊り下げた状態で、後から第2ルーバーLbを吊り下げることができるようになり、施工性が向上する。
又、ルーバーフックHaは、第1ルーバーフック1に予め第2ルーバーフック2を係合させ、一体化した状態でキャリアフック8に吊り下げるようにしてもよい。
[第2実施形態]
(遮蔽装置の構成)
次に、本発明の第2実施形態による遮蔽装置の構成を説明する。図8から図10を参照すると、第2実施形態による遮蔽装置20では、ルーバーフックHaは、第1ルーバーフック1と一つの第2ルーバーフック2と、を備える(図4参照)。そして、第1ルーバーフック1には、不透明体からなる第1ルーバーLaが吊り下げられている(図1(B)参照)。又、第2ルーバーフック2には、レースなどの半透明体からなる第2ルーバーLcが吊り下げられている。
図8又は図9を参照すると、第2ルーバーLcは、幅方向に連続している。第2ルーバーLcは、実質的にレースカーテンで構成している。第2ルーバーフック2は、連続した第2ルーバーLcを分散支持している。言い換えれば、第2実施形態による遮蔽装置20では、複数の第2ルーバーフック2により一枚の第2ルーバーLcを吊り下げている。
図8又は図9を参照して、複数のルーバーフックHaを展開した状態では、第2ルーバーLcは、室内側と室外側に向けて、交互に凸状に湾曲している。複数のルーバーフックHaを展開した状態では、第2ルーバーLcを介して、室内側から外部を透けて見ることができる。図10を参照すると、複数のルーバーフックHaを閉鎖した状態では、複数の第1ルーバーLaで室内を遮蔽できる。
(遮蔽装置の作用)
次に、第2実施形態による遮蔽装置20の作用及び効果を説明する。図8又は図9を参照して、遮蔽装置20は、複数のルーバーフックHaを展開した状態では、第2ルーバーLcを介して、外界の光を室内に採り入れでき、室内側から外部を透けて見ることができる。複数のルーバーフックHaを閉鎖した状態では、複数の第1ルーバーLaで室内を遮蔽できる(図10参照)。
図8又は図9を参照すると、遮蔽装置20は、複数のルーバーフックHaを展開した状態では、レースなどの半透明体からなる第2ルーバーLcを介して、外部を透けて見ることができるので、室内装飾性に優れている。遮蔽装置20は、不透明体からなる第1ルーバーLaをキャリアフック8に吊り下げた後に、実質的にレースカーテンをキャリアフック8に吊り下げることもでき、施工性に優れている。
[第3実施形態]
(遮蔽装置の構成)
次に、本発明の第3実施形態による遮蔽装置の構成を説明する。図11から図13を参照すると、第3実施形態による遮蔽装置30では、ルーバーフックHaは、第1ルーバーフック1と、この第1ルーバーフック1の一方の面に取り付けられた2つの第2ルーバーフック2と、を備える。そして、第1ルーバーフック1には、不透明体からなる第1ルーバーLaが吊り下げられている(図1(B)参照)。又、第2ルーバーフック2には、レースなどの半透明体からなる第2ルーバーLdが吊り下げられている。
図11又は図12を参照すると、第2ルーバーLdは、幅方向に分離している。第2ルーバーLdは、実質的に帯状のレースカーテンで構成している。第2ルーバーLdの一端部側は、一のルーバーフックHaにおいて2つ取り付けられた第2ルーバーフック2のうちの第1ルーバーフック1側に位置する第2ルーバーフック2に支持されている(図6(B)又は図7(B)参照)。第2ルーバーLdの他端部側は、一のルーバーフックHaの第2ルーバーフック2が配置されていない側に隣り合って配置される他のルーバーフックHaにおいて2つ取り付けられた第2ルーバーフック2のうちの第1ルーバーフック1側ではない側に位置する第2ルーバーフック2に支持されている(図6(B)又は図7(B)参照)。
図11又は図12を参照して、複数のルーバーフックHaを展開した状態では、第2ルーバーLdは、室内側に向けて凸状に湾曲している。複数のルーバーフックHaを展開した状態では、複数の第2ルーバーLdを介して、室内側から外部を透けて見ることができる。図13を参照すると、複数のルーバーフックHaを閉鎖した状態では、複数の第1ルーバーLaで室内を遮蔽できる。
(遮蔽装置の作用)
次に、第3実施形態による遮蔽装置30の作用及び効果を説明する。図11又は図12を参照して、遮蔽装置30は、複数のルーバーフックHaを展開した状態では、第2ルーバーLdを介して、外界の光を室内に採り入れでき、室内側から外部を透けて見ることができる。複数のルーバーフックHaを閉鎖した状態では、複数の第1ルーバーLaで室内を遮蔽できる(図13参照)。
図11又は図12を参照すると、遮蔽装置30は、複数のルーバーフックHaを展開した状態では、レースなどの半透明体からなる第2ルーバーLdを介して、外部を透けて見ることができるので、室内装飾性に優れている。遮蔽装置30は、不透明体からなる第1ルーバーLaをキャリアフック8に吊り下げた後に、分離している第2ルーバーLdをキャリアフック8に吊り下げることもでき、施工性に優れている。
図11から図13を参照すると、第3実施形態による遮蔽装置30は、第2実施形態による遮蔽装置20と同様な効果を奏するが、第2実施形態による遮蔽装置20は、複数の第2ルーバーフック2が取り付けられた状態で巻回された第2ルーバーLcを展開した後に、複数の第1ルーバーフック1に取り付けるが、第3実施形態による遮蔽装置30は、第2ルーバーフック2が取り付けられた状態で積み重ねられた複数の第2ルーバーLcを個別に第1ルーバーフック1に取り付けできるという作業性の容易さがある。
(変形例によるルーバーフックの構成)
次に、本発明の変形例によるルーバーフックの構成を説明する。図14又は図15を参照すると、本発明の変形例によるハンガー手段となるルーバーフックHbは、第1ハンガーとなる第1ルーバーフック3と、第2ハンガーとなる一つ以上の第2ルーバーフック2を備えている。図15(A)で示す変形例では、ルーバーフックHbは、第1ルーバーフック3と、この第1ルーバーフック3の一方の面及び他方の面それぞれに一つずつ取り付けられた二つの第2ルーバーフック2と、を備える。また、図15(B)で示す変形例では、ルーバーフックHbは、第1ルーバーフック3と、この第1ルーバーフック3の一方の面及び他方の面それぞれに二つずつ取り付けられた四つの第2ルーバーフック2と、を備える。
図14又は図15を参照すると、第1ルーバーフック3は、帯板状に形成している。第1ルーバーフック3は、例えば、第1ルーバーLaのループ部Lpの内部に挿入できる(図3参照)。又、第1ルーバーフック3は、第1ルーバーLaのループ部Lpの上部に切り欠いた切り欠きを介して、第1ルーバーLaを吊り下げることができる(図3参照)。
図14又は図15を参照すると、第1ルーバーフック3は、係止穴3hを中央部に開口している。キャリアフック8のフック部8bを係止穴3hに導入することで、例えば、第1ルーバーフック1をキャリアフック8に吊り下げることができる(図3参照)。
図14又は図15を参照すると、第1ルーバーフック3は、軸部31sを一方の端部に設けている。軸部31sは、第1ルーバーフック3の一方の側面Sfから突出している(図14参照)。第1ルーバーフック3は、軸部31sを一方の側面Sfの一方の端部に設けている。又、第1ルーバーフック3は、角柱状の係合軸31kを他方の端部に設けている。係合軸31kは、第1ルーバーフック3の一方の側面Sfから突出している(図14参照)。
図14又は図15を参照すると、軸部31sは、第1ルーバーフック3の一方の側面Sf側に配置された第2ルーバーフック2の軸受部2hと回動自在に嵌合できる。そして、軸部31sが軸受部2hに軸支されることで第1ルーバーフック3と第2ルーバーフック2の相対回動を可能にしている。なお、軸部31sは、第2ルーバーフック2を抜け止めするための半円弧状の突起311を先端部に形成している。
図14又は図15を参照すると、係合軸31kは、第1ルーバーフック3の一方の側面Sf側に配置された第2ルーバーフック2の鉤部2cと係合できる。ルーバーフックHbは、第1ルーバーフック3に対して、第1ルーバーフック3の一方の側面Sf側に配置された第2ルーバーフック2をこれらの側面同士がスライド移動することで、第1ルーバーフック3と第2ルーバーフック2を係合可能としている。
図14又は図15を参照すると、第1ルーバーフック3は、軸部32sを他方の端部に設けている。軸部32sは、第1ルーバーフック3の他方の側面Srから突出している(図14参照)。第1ルーバーフック3は、軸部32sを他方の側面Srの他方の端部に設けている。又、第1ルーバーフック3は、角柱状の係合軸32kを一方の端部に設けている。係合軸32kは、第1ルーバーフック3の他方の側面Srから突出している(図14参照)。
図14又は図15を参照すると、軸部32sは、第1ルーバーフック3の他方の側面Sr側に配置された第2ルーバーフック2の軸受部2hと回動自在に嵌合できる。そして、軸部32sが軸受部2hに軸支されることで第1ルーバーフック3と第2ルーバーフック2の相対回動を可能にしている。なお、軸部32sは、第2ルーバーフック2を抜け止めするための半円弧状の突起321を先端部に形成している。
図14又は図15を参照すると、係合軸32kは、第1ルーバーフック3の他方の側面Sr側に配置された第2ルーバーフック2の鉤部2cと係合できる。ルーバーフックHbは、第1ルーバーフック3に対して、第1ルーバーフック3の他方の側面Sr側に配置された第2ルーバーフック2をこれらの側面同士がスライド移動することで、第1ルーバーフック3と第2ルーバーフック2を係合可能としている。
図15(B)を参照すると、ルーバーフックHbは、第1ルーバーフック3の軸部31s・32sにそれぞれ係合する二つの第2ルーバーフック2・2で構成している。これにより、例えば、第1ルーバーLa及び第2ルーバーLbに新たなルーバーを追加でき、ルーバーのバリエーションを豊かにできる。
図5から図7を参照すると、実施形態によるルーバーフックHaは、第1ルーバーフック1の片側に一つ以上の第2ルーバーフック2を係合できる。一方、変形例によるルーバーフックHbは、第1ルーバーフック3の両側に一つ以上の第2ルーバーフック2を係合できる、という違いがある。
[第1変形例]
(遮蔽装置の構成)
次に、本発明の第1変形例による遮蔽装置の構成を説明する。
図16から図18を参照すると、第1変形例による遮蔽装置40では、図15(B)に示すルーバーフックHbを用いている。即ち、ルーバーフックHbは、第1ルーバーフック3と、この第1ルーバーフック3の一方の面及び他方の面それぞれに二つずつ取り付けられた四つの第2ルーバーフック2と、を備える。そして、第1ルーバーフック3には、例えば、不透明体からなる第1ルーバーLaが吊り下げられる(図1(B)参照)。又、第2ルーバーフック2には、レースなどの半透明体からなる複数の第2ルーバーLdが吊り下げられる。
図16又は図17を参照すると、第2ルーバーLdは、幅方向に分離している。第2ルーバーLdは、実質的に帯状のレースカーテンで構成している。複数のルーバーフックHbを展開した状態では、一方の第2ルーバーLdは、室内側に向けて凸状に湾曲している。複数のルーバーフックHbを展開した状態では、他方の第2ルーバーLdは、室内側に向けて凸状に湾曲している。
図16又は図17を参照すると、複数のルーバーフックHbを展開した状態では、複数の一組の第2ルーバーLd・Ldを介して、室内側から外部を透けて見ることができる。図18を参照すると、複数のルーバーフックHbを閉鎖した状態では、例えば、複数の第1ルーバーLaで室内を遮蔽できる。
図17を参照すると、一方の第2ルーバーLdの一端部側は、一のルーバーフックHbにおいて第1ルーバーフック3の一方の側面に取り付けられた2つの第2ルーバーフック2のうちの第1ルーバーフック3側に位置する第2ルーバーフック2に支持されている。一方の第2ルーバーLdの他端部側は、一のルーバーフックHbの他方の面側に隣り合って配置される他のルーバーフックHbにおいて第1ルーバーフック3の一方の側面に取り付けられた2つの第2ルーバーフック2のうちの第1ルーバーフック3側ではない側に位置する第2ルーバーフック2に支持されている。
図17を参照すると、他方の第2ルーバーLdの一端部側は、一のルーバーフックHbにおいて第1ルーバーフック3の他方の側面に取り付けられた2つの第2ルーバーフック2のうちの第1ルーバーフック3側に位置する第2ルーバーフック2に支持されている。他方の第2ルーバーLdの他端部側は、一のルーバーフックHbの一の面側に隣り合って配置される他のルーバーフックHbにおいて第1ルーバーフック3の他方の側面に取り付けられた2つの第2ルーバーフック2のうちの第1ルーバーフック3側ではない側に位置する第2ルーバーフック2に支持されている。
(遮蔽装置の作用)
次に、第1変形例による遮蔽装置40の作用及び効果を説明する。図16又は図17を参照して、遮蔽装置40は、複数のルーバーフックHbを展開した状態では、一組の第2ルーバーLd・Ldを介して、外界の光を室内に採り入れでき、室内側から外部を透けて見ることができる。複数のルーバーフックHbを閉鎖した状態では、複数の第1ルーバーLaで室内を遮蔽できる(図18参照)。
図16又は図17を参照すると、遮蔽装置40は、複数のルーバーフックHbを展開した状態では、レースなどの半透明体からなる一組の第2ルーバーLd・Ldを介して、外部を透けて見ることができるので、室内装飾性に優れている。遮蔽装置40は、不透明体からなる第1ルーバーLaをキャリアフック8に吊り下げた後に、分離している第2ルーバーLdをキャリアフック8に吊り下げることもでき、施工性に優れている。
[第2変形例]
(遮蔽装置の構成)
次に、本発明の第2変形例による遮蔽装置の構成を説明する。
図19から図21を参照すると、第2変形例による遮蔽装置50では、図15(A)に示すルーバーフックHbを用いている。即ち、ルーバーフックHbは、第1ルーバーフック3と、この第1ルーバーフック3の一方の面及び他方の面それぞれに一つずつ取り付けられた二つの第2ルーバーフック2と、を備える。
図19又は図20を参照すると、第2ルーバーLdは、幅方向に分離している。第2ルーバーLdは、実質的に帯状のレースカーテンで構成している。複数のルーバーフックHbを展開した状態では、第2ルーバーLdは、室内側に向けて凹状に湾曲している。
図19又は図20を参照すると、複数のルーバーフックHbを展開した状態では、複数の第2ルーバーLdを介して、室内側から外部を透けて見ることができる。図21を参照すると、複数のルーバーフックHbを閉鎖した状態では、例えば、複数の第1ルーバーLaで室内を遮蔽できる。
図20を参照すると、第2変形例では、不透明体からなる第1ルーバーLaは、第1ルーバーフック3に吊り下げられる。そして、第2ルーバーLdの一端部側は、第1ルーバーフック3の一方の側面側に位置する第2ルーバーフック2に支持されている。第2ルーバーLdの他端部側は、一方の側面側に隣り合って配置される他のルーバーフックHbにおいて、第1ルーバーフック3の他方の側面側に位置する第2ルーバーフック2に支持されている。
(遮蔽装置の作用)
次に、第2変形例による遮蔽装置50の作用及び効果を説明する。図19又は図20を参照して、遮蔽装置50は、複数のルーバーフックHbを展開した状態では、第2ルーバーLdを介して、外界の光を室内に採り入れでき、室内側から外部を透けて見ることができる。複数のルーバーフックHbを閉鎖した状態では、複数の第1ルーバーLaで室内を遮蔽できる(図21参照)。
図19又は図20を参照すると、遮蔽装置50は、複数のルーバーフックHbを展開した状態では、レースなどの半透明体からなる第2ルーバーLdを介して、外部を透けて見ることができるので、室内装飾性に優れている。遮蔽装置50は、不透明体からなる第1ルーバーLaをキャリアフック8に吊り下げた後に、分離している第2ルーバーLdをキャリアフック8に吊り下げることもでき、施工性に優れている。
本発明による遮蔽装置は、以下の効果を奏することができる。
(1)第1ルーバーフックに対して、第2ルーバーフックをスライド移動させることで両者を係合でき、色柄などが異なる2つのルーバーを吊り下げた第1ルーバーフック及び第2ルーバーフックをまとめてキャリアのフック部に係止させることができ、フック部が一つしかない汎用的なキャリアに対して、色柄などが異なる2つルーバーを吊り下げることが可能となる。
(2)第1ルーバーフックと第2ルーバーフックは、軸部と軸受部によって軸支された状態で相対回動可能としたことで、第1ルーバーフックと第2ルーバーフックの位置決めがなされ、両者の係合作業が容易である。
(3)第2ルーバーフックを第1ルーバーフックに一方の端部が軸支された状態で回動させ、両者を重ね合わせると2つのルーバーフックの他方の端部同士が係合する構造とすることで、両者の係合作業がよりいっそう容易となる。
(4)第1ルーバーフックと第2ルーバーフックの係合は、係合軸と鉤部によって行われることで、回動方向の動きで両者を係合させることができる。
(5)第1ルーバーフックに複数の第2ルーバーフックを係合可能とすることで、3つ以上のルーバーを一つのキャリアに吊り下げることが可能となる。