JP2019178412A - Fe−Cr合金およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた耐食性を発揮できるFe−Cr合金およびその製造方法を提供する。【解決手段】Crを5.00〜30.00質量%含有し、表面に酸化皮膜を備えるFe−Cr合金であって、前記酸化皮膜の厚みdが2.3〜7.0nmであり、前記酸化皮膜において、Fe2p3/2光電子情報深さが7nm以上となる取り出し角度でX線光電子分光分析した場合の皮膜中の酸化物および水酸化物の全量(原子%)に対するFe酸化物およびFe水酸化物の分率fAFeが0.70以上であり、Fe2p3/2光電子情報深さが皮膜最表面からt/2深さ位置以下となる取り出し角度でX線光電子分光分析した場合の皮膜中の酸化物および水酸化物の全量(原子%)に対するCr酸化物およびCr水酸化物の分率fsCrが0.05〜0.15である。【選択図】図1

Description

本発明は、Fe−Cr合金およびその製造方法に関し、特に、耐食性に優れたFe−Cr合金およびその製造方法に関する。
ステンレス鋼をはじめとするFe−Cr合金は、優れた耐食性を有するため、海洋環境や化学プラント等の腐食環境用の部材として広く適用されている。近年、希少金属の価格が高騰しており、Fe−Cr合金においては、省合金化かつ更なる耐食性の向上が望まれている。
ここで、Fe−Cr合金の耐食性は合金量のみではなく、表面皮膜の影響も受けることが知られており、表面皮膜制御の観点から耐食性の向上を図ったステンレス鋼が種々検討されている。
特許文献1には、Crを16質量%以上含有するステンレス鋼の表面に、硫酸ナトリウムを含有する電解液中でアノード電解処理を施して得た皮膜であって、X線光電子分光分析による強度比〔(OO/OH))/(Cr/Fe)〕が1.0以上である皮膜をそなえる燃料電池用ステンレス鋼が記載されている。
特許文献2には、表面に、Cr(III)−Fe(III)系の水酸化物からなり、この水酸化物中に含まれるCr(III)およびFe(III)の合計量に対するFe(III)水酸化物中に含まれるFe(III)の量の比が60原子%以上である外層と、Cr(III)系の酸化物および/または水酸化物を主体とする皮膜であって、この皮膜中に含まれるCr(III)およびFe(III)の合計量に対するCr(III)系の酸化物および/または水酸化物に含まれるCr(III)の量の比が60原子%以上である内層との2層の皮膜を表面に有する耐微生物腐食性に優れたステンレス鋼が記載されている。
特開2011−47041号公報 特開平7−26395号公報
S.Tanuma,C.J.Powell and D.R.Penn:Surf.Interface Anal.,11(1988).p.577
しかし、特許文献1に記載のような強度比を満足する表面皮膜を形成させても得られる耐食性にばらつきが生じる場合があった。また特許文献2も同様に、皮膜組成を制御しても満足する耐食性を確保できない場合があった。
この様に、従来の技術では、ステンレス鋼をはじめとするFe−Cr合金の表面皮膜を制御しても、適正な耐食性を確保することが困難であった。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、Fe−Cr合金として耐食性を損なうことなく、腐食環境下であっても優れた耐食性を発揮できるFe−Cr合金およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、Fe−Cr合金表面に形成する酸化皮膜の組成において、CrとFeの厚み方向の濃度分布を所定範囲に制御するとともに、表面酸化皮膜の厚みを制御することによって耐食性が格段に向上することを知見した。
本発明は、当該知見に基づきなされたもので、本発明の要旨は、以下の通りである。
(1)Crを5.00〜30.00質量%含有し、表面に酸化皮膜を備えるFe−Cr合金であって、
前記酸化皮膜の厚みdが2.3〜7.0nmであり、
前記酸化皮膜において、
Fe2p3/2光電子情報深さが7nm以上となる取り出し角度でX線光電子分光分析した場合の皮膜中の酸化物および水酸化物の全量(原子%)に対するFe酸化物およびFe水酸化物の分率f Feが0.70以上であり、
Fe2p3/2光電子情報深さが皮膜最表面からt/2深さ位置以下となる取り出し角度でX線光電子分光分析した場合の皮膜中の酸化物および水酸化物の全量(原子%)に対するCr酸化物およびCr水酸化物の分率f Crが0.05〜0.15であることを特徴とするFe−Cr合金。
(2)酸洗後のFe−Cr合金を、Fe2+を0.10mg/L以上を含み、かつ酸化剤が添加されたpH4.5〜7.5の中性水溶液であって、48hr浸漬後の自然電位が0.55〜0.70V vs SHEとなるよう前記酸化剤の濃度が調整された溶液中に浸漬することを特徴とする上記(1)に記載のFe−Cr合金の製造方法。
(3)前記酸化剤が、オゾンまたは過酸化水素であることを特徴とする上記(2)に記載のFe−Cr合金の製造方法。
(4)酸洗後のFe−Cr合金に対し、Fe2+を0.10mg/L以上を含むpH4.5〜7.5の中性水溶液中において、0.55〜0.70V vs SHEの電位を印加して電解処理することを特徴とする上記(1)に記載のFe−Cr合金の製造方法。
本発明によれば、腐食環境下であっても優れた耐食性を発揮できるFe−Cr合金およびその製造方法を提供することが出来る。
X線光電子分光分析結果であって、酸化皮膜中の酸化物および水酸化物の全量に対するFe酸化物および水酸化物の分率f Feと、皮膜中の酸化物および水酸化物の全量に対するCr酸化物および水酸化物の分率f Crとの関係を示す図である。
以下、本実施形態のFe−Cr合金の一実施形態について詳述する。
本実施形態では、後述する表面処理が施されていない状態の母材表面に存在する皮膜を不働態皮膜と言い、表面処理によって不働態皮膜の組成を調整したものを酸化皮膜と言う。
本発明者らは、まず、Fe−Cr合金の耐食性および、鋼表面に形成される不働態皮膜の性状について鋭意調査した。その結果、酸洗により不働態皮膜が形成されたFe−Cr合金に対し、Fe2+を含む中性水溶液中に浸漬もしくは電解処理することで、Fe−Cr合金の耐食性(孔食電位)が著しく向上することを明らかにした。
一般に、局部腐食の1つである孔食の発生を防止するには、その環境、例えば塩化物溶液環境下での材料の孔食電位を、その同じ環境下での腐食電位(自然電位ともいう)より貴な電位に設定してやればよい。ここで、ステンレス鋼に代表されるFe−Cr合金は、その表面に形成される不働態皮膜によって腐食電位が貴側へ移行することをある程度防いでくれることから、耐食性に優れる合金として一般的に広く知られている。しかし、近年では、より過酷な腐食環境下でも耐食性を発揮できるFe−Cr合金が切望されているものの、より厳しい腐食環境下では、不働態皮膜だけでは腐食電位が貴側に移行して孔食電位を超えてしまい、孔食が発生する場合があった。
このような場合、Cr、Mo等の合金元素の添加量を増してやれば、孔食電位をさらに貴側に移行させることができ、孔食を生じ難くさせることができるが、高価な合金元素を多量に用いるので製造コストが上昇する。
そこで本発明者らは、Fe−Cr合金の腐食電位の貴化現象について検討を重ねた結果、Fe−Cr合金の表面の酸化皮膜組成において、CrとFeの厚み方向の濃度分布を所定範囲に制御することで、塩化物溶液環境など過酷な腐食環境下でも孔食電位を高めることが可能となるという新たな知見を得た。さらに、このような酸化皮膜は、Fe−Cr合金を2価の鉄イオン(Fe2+)を含有する中性水溶液中で電解処理、もしくは浸漬することにより形成させ得るという知見を得た。
本実施形態のFe−Cr合金は上記の知見に基づいてなされたものある。
以下、本実施形態に係るFe−Cr合金およびその製造方法について詳述する。
本実施形態に係るFe−Cr合金は、Crを5.00〜30.00質量%含有する母材と、母材表面に形成された厚みdが2.3〜7.0nmである酸化皮膜とからなる。
また、酸化皮膜において、Fe2p3/2光電子情報深さが7nm以上となる取り出し角度でX線光電子分光分析した場合の皮膜中の酸化物および水酸化物の全量(原子%)に対するFe酸化物およびFe水酸化物の分率f Feが0.70以上であり、Fe2p3/2光電子情報深さが皮膜最表面からt/2深さ位置以下となる取り出し角度でX線光電子分光分析した場合の皮膜中の酸化物および水酸化物の全量(原子%)に対するCr酸化物およびCr水酸化物の分率f Crが0.05〜0.15である。
<酸化皮膜>
孔食電位を高め耐食性の向上を図るためには、酸化皮膜の組成において、FeおよびCrの厚み方向の濃度分布を制御することが重要である。具体的には、皮膜全体としてはFe量を高める一方、Cr量が高いと耐食性が低下するため、皮膜表層部のCr量を制御する。
本実施形態では、Fe2p3/2光電子情報深さが7nm以上となる取り出し角度でX線光電子分光分析した場合の皮膜中の酸化物および水酸化物の全量(原子%)に対するFe酸化物およびFe水酸化物の合計量(原子%)の比率であるf Feを0.70以上とする。さらに、Fe2p3/2光電子情報深さが皮膜最表面からt/2深さ位置以下となる取り出し角度でX線光電子分光分析した場合の皮膜中の酸化物および水酸化物の全量(原子%)に対するCr酸化物およびCr水酸化物の分率f Crが0.05〜0.15である。ここで、本実施形態に係る酸化皮膜の厚みdは2.3〜7.0nmであるため、「情報深さが7nm以上となる取り出し角度でX線光電子分光分析した場合」の分析結果とは、皮膜全厚の分析結果に相当する。また、本実施形態では「皮膜最表面からt/2深さ位置」までの領域を皮膜表層部と定義し、「情報深さが皮膜最表面からt/2深さ位置以下となる取り出し角度でX線光電子分光分析した場合」の分析結果とは、この皮膜表層部の分析結果に相当する。
母材表面に形成されている酸化皮膜は、主に、Fe系酸化物・水酸化物ならびにCr系酸化物・水酸化物からなる。本実施形態では、皮膜全体において、Fe酸化物およびFe水酸化物の生成比率を高めることで耐食性を向上させる。この効果を発揮させるためには、前記f Feを0.70以上とする。さらに好ましくは0.80以上である。前記f Feの上限は特に限定しないが、Fe酸化物およびFe水酸化物の生成量を過度高めると耐食性が劣化するおそれがあるため、0.95以下とすることが好ましい。
一方、本実施形態では、皮膜全体において、Fe酸化物およびFe水酸化物の生成比率を高めるとともに、皮膜表層部のCr量を制御することも重要となる。すなわち、酸化皮膜全体としてはFe系酸化物・水酸化物を主とする皮膜構成とするものの、Fe系酸化物・水酸化物のみでは皮膜の保護性が低下し、耐食性が低下するため、皮膜表層部に微量ながらCr酸化物およびCr水酸化物を生成させ、耐食性の向上を図る。この効果を発揮させるためには、前記f Crを0.05以上とする。好ましくは0.08以上である。一方、前記f Crを過度に高めると耐食性に有効なFe量、すなわち前記f Feが十分に確保できず耐食性が劣化するおそれがあるため0.15以下とする。好ましくは0.13以下である。
以上説明したように、酸化皮膜全体においては、酸化物または水酸化物として存在するFe量を高める一方、皮膜表層部では、酸化物または水酸化物として存在するCr量を一定量に制御することで耐食性、特に孔食電位を向上させることができる。この孔食電位が向上する効果は、酸化皮膜の厚みも影響する。本実施形態では孔食電位を高める観点から厚膜化することが好ましく、具体的には、酸化皮膜の厚みdを2.3nm以上とする。好ましくは3.0nm以上であり、さらに好ましくは3.5nm以上である。しかし、過度に厚みdを大きくすると酸化皮膜の密度低下を招くおそれがあるため、酸化皮膜の厚みdは7.0nm以下とし、好ましくは5.5nm以下とする。
ここで、本実施形態におけるX線光電子分光分析によるf Fe、f Crの求め方について説明する。
まず、後述する表面処理を施した後のFe−Cr合金を、表面に加工および化学処理を施さずに、分析装置に入る形状に切り出す。分析装置としては例えば、アルバック・ファイ社製のQuantera SXMを用いることができる。次いで、切り出した試料を分析装置に設置し、X線光電子分光分析(XPS:X-ray Photoelectron Spectroscopy)にて酸化皮膜を分析する。X線源としてmono-AlKα(hν=1486.6eV)を用い、X線径は200μmとして測定する。分析はスパッタリングを行っていない表面処理ままの試料表面について行う。
なお本実施形態では、酸化皮膜の濃度分布を測定するため、光電子取出し角度については、分析対象とする情報深さによって変えることとする。情報深さは、標準試料としてSiOの平均自由工程(λ)を用いて、Fe2p3/2光電子の情報深さ(3λ)を以下の式(1)より算出した(非特許文献1参照)。
λ(SiO)=0.2(K.E.)0.72×sinθ(Å)
=0.02(K.E.)0.72×sinθ(nm) ・・・(1)
ここで、K.E.(運動エネルギー)はFe2p3/2のK.E.=776.6eVを用いる。
式(1)から、分析対象とする情報深さに応じた光電子取出し角度を求める。例えば、光電子取出し角度15°であれば情報深さ(3λ)=1.9nmとなり表層部の分析結果が得られ、90°であれば情報深さ(3λ)=7.2nmとなり皮膜全体の分析結果が得られる。
また、得られた分析結果から、酸化皮膜中の各元素の酸化物あるいは水酸化物濃度は以下の方法により求めることができる。
XPSにより得られたスペクトルから、ピークが検出された元素について定量値を求める。次に、母材(地金)からの金属状態のピークと酸化物あるいは水酸化物状態のピークを分離し、その分離スペクトルの比から各元素の金属状態と酸化物あるいは水酸化物状態の比を求める。この金属状態と酸化物あるいは水酸化物状態の比と最初の定量値を乗じて酸化皮膜中の各元素の酸化物あるいは水酸化物濃度(原子%)を求めることができる。
また、酸化皮膜の厚さdは以下の式(2)を用いて求めることができる。
Figure 2019178412
ここで、d:酸化皮膜の厚さ、σ:内殻電子光電離断面積、n:原子の個数密度、I:光電子強度、λ:光電子平均自由工程、θ:光電子取出し角度、添え字:o/酸化物、m/金属を示す。また、本実施形態では、式(2)において、λ=13.2Å、λ=13.2Å、n/n=2.2とする。
<母材>
本実施形態のFe−Cr合金は、Crを5.00〜30.00質量%含有する母材の表面に上記の酸化皮膜が形成されてなるものであるが、母材としては、例えば、オーステナイト系ステンレス鋼、フェライト系ステンレス鋼、マルテンサイト系ステンレス鋼あるいは2相ステンレス鋼のいずれであってもよい。なお、上記のように酸化皮膜中に一定量以上のCrを確保する必要があるため、母材のCr含有量は5.00質量%以上とする。一方、酸化皮膜中、特に皮膜表層部にCrが濃化すると耐食性に有効なFe量が十分に確保できず上記範囲内の酸化皮膜の形成が困難となる結果、耐食性が劣化するおそれがあるため、母材のCr含有量は30.00質量%以下とする。
Fe−Cr合金の母材の好適な組成は、以下の通りである。
質量%で、Cr:5.00〜30.00%、C:0.001〜0.100%、Si:0.005〜5.0%、Mn:0.001〜8.00%、Ni:0.001〜40.0%、Mo:0.001〜10.0%、Ti:0.001〜1.0%、Nb:0.001〜1.0%、N:0.001〜0.50%であり、残部がFeおよび不純物からなる組成。
なお、母材の組成においては、PREN(孔食指数)を5.0〜55.0%とすることが好ましい。PRENは、耐孔食性を表すパラメーターの一種であり、耐孔食性指数(Pitting Resistance Equivalent Number)の略称である。PRENは、その値が大きいほど耐孔食性が高くなることを表す指標として一般に用いられている。本実施形態では、母材の組成においてこのPRENを5.0〜55.0%とすることが好ましい。なお、PRENは下記式(3)により定義される。式中の元素記号は当該元素の鋼中含有率(質量%)である。
PREN=Cr+3.3Mo+16N ・・・(3)
上記のとおり、Fe−Cr合金の母材の組織としては、オーステナイト系、フェライト系などのいずれでもよいが、酸化皮膜の成膜性向上のためには母材中の介在物量は低いほうがよい。
次に、本実施形態に係るFe−Cr合金の製造方法について説明する。
本実施形態のFe−Cr合金は、基本的には鋼を製造する一般的な工程を適用して製造される。例えば、真空誘導溶解炉などの電気炉で所望の化学組成を有する溶鋼とし、AOD(Argon Oxygen Decarburization)炉やVOD(Vacuum Arc Degassing)炉などで精練する。その後、連続鋳造法または造塊法で鋼片とし、次いで、熱間鍛造や熱間圧延、熱延板の焼鈍(溶体化熱処理)などを施す。薄板を製造する場合(例えば、3mm程度の厚さの鋼板)には、前述の溶体化熱処理後に、冷間圧延を施し、次いで、再度、冷延板焼鈍(溶体化熱処理)を施す。
冷延板焼鈍の後に、酸洗を施す。具体的には、水温が30〜80℃とされ、かつ、硝酸:20〜120g/L及びふっ酸:10〜80g/Lを含有する硝ふっ酸溶液(酸洗液)に、焼鈍板を15〜120秒間浸漬する。これにより、焼鈍板表面に不働態皮膜が形成される。
なお、本発明を適用可能なFe−Cr合金は、焼鈍後に酸洗を施した鋼材であればよく、板状鋼材、線状鋼材、管状鋼材等の制約はない。板状鋼材の場合は、熱延板、熱延焼鈍板、冷延板、冷延焼鈍板のいずれであってもよい。
次に、酸化皮膜の組成の制御方法について説明する。
酸化皮膜の組成が上記範囲を満たすFe−Cr合金を製造するためには、前述の酸洗後のFe−Cr合金に対し、下記処理(A)もしくは処理(B)を実施する必要がある。
処理(A):酸洗後のFe−Cr合金を、Fe2+を0.10mg/L以上を含み、かつ酸化剤が添加されたpH4.5〜7.5の中性水溶液であって、48hr浸漬後の自然電位が0.55〜0.70V vs SHEとなるよう酸化剤の濃度が調整された溶液中に浸漬する。
処理(B):酸洗後のFe−Cr合金に対し、Fe2+を0.10mg/L以上を含むpH4.5〜7.5の中性水溶液中において、0.55〜0.70V vs SHEの電位を印加して電解処理する。
処理(A)では、48hr浸漬後の自然電位が0.55〜0.70V vs SHEとなるように、中性水溶液へ添加する酸化剤量(濃度)を調整することが重要である。中性水溶液に添加する酸化剤の種類やその添加量によって浸漬後の自然電位は大きく変動する。言い換えれば、48hr浸漬後の自然電位を0.55〜0.70V vs SHEとするためには、選択する酸化剤の種類やその添加量によって条件は様々である。そのため、本実施形態では、あくまで48hr浸漬後の自然電位が0.55〜0.70V vs SHEとなることが重要であり、当該範囲内の自然電位となるよう酸化剤の種類を選択し、かつ添加量を調整する。具体的な手法としては、例えば、予め、種々の酸化剤を用い、さらにその添加量を変化させた種々の中性水溶液に浸漬させ、48hr後の自然電位のデータベースを作成しておく。そしてこのデータベースをもとに処理(A)を施すことで酸化皮膜の組成を的確に制御することができる。
このような処理(A)によって、酸化皮膜の組成が上記範囲を満たすFe−Cr合金を製造することができる。
処理(B)では、Fe2+を0.10mg/L以上を含む中性水溶液中において、0.55〜0.70V vs SHEの電位を印加して電解処理(中性電解処理)する。ここでも、処理(A)と同様に、0.55〜0.70V vs SHEの電位領域で電解処理することで、酸化皮膜の組成が上記範囲を満たすFe−Cr合金を製造することができる。
処理(A)、(B)ともに、電位領域を0.55〜0.70V vs SHEとした理由は、酸化皮膜全体のFe量(f Fe)と、皮膜表層部のCr量(f Cr)を上記範囲内制御するためである。自然電位もしくは電解電位が高すぎると皮膜表層部のCr量(f Cr)が低下し、酸化皮膜の保護性が劣化してしまう。一方、自然電位もしくは電解電位が低すぎると、皮膜全体のFe量(f Fe)が低下するとともに、皮膜表層部のCr量(f Cr)が過剰となり耐食性が劣化するおそれがある。そのため、処理(A)、(B)ともに、電位領域を0.55〜0.70V vs SHEとする。
処理(A)、(B)ともに、中性水溶液に含有する2価の鉄イオン(Fe2+)の濃度を0.10mg/L以上とする。このように、中性水溶液中に0.10mg/L以上のFe2+を含有させることで、酸化皮膜全体において、Fe酸化物およびFe水酸化物の生成比率を高め、耐食性の向上を図ることができる。好ましくは0.15mg/L以上である。しかし、中性水溶液中のFe2+イオンの濃度を過度に高めると表層のCr濃度低下のおそれがあるため、1.00mg/L以下とすることが好ましい。
なお、2価の鉄イオン(Fe2+)を含有する化合物としては、硫酸鉄(II)、ヘキサシアニド鉄(II)酸カリウムなどが挙げられる。
また、処理(A)、(B)ともに、中性水溶液のpHを4.5〜7.5とする。pHが低すぎると酸化皮膜の厚さを十分に確保できない上、皮膜表層部のCr量(f Cr)が過剰となり耐食性が劣化するおそれがあるためpHは4.5以上とする。好ましくは5.0以上である。一方、中性水溶液のpHが高すぎると、皮膜全体のFe量(f Fe)が低下するとともに、皮膜表層部のCr量(f Cr)が過剰となり耐食性が劣化するおそれがあるためpHは7.5以下とする。好ましくは6.5以下である。
また、処理(A)にて用いる酸化剤としては、自然電位を高める観点からオゾンや過酸化水素を用いることが好ましい。なお酸化剤として酸素も考えられるが、本実施形態の電位領域まで高めるには不十分であるため、オゾンや過酸化水素を用いることが好ましい。
なお、処理(A)、(B)にて用いる中性水溶液としては特に限定せず、例えば、硫酸ナトリウム水溶液、硝酸ナトリウム水溶液、塩化ナトリウム水溶液、イオン交換水、水道水、工業用水、自然海水などを用いてよい。
また処理(A)、(B)それぞれにおける処理温度は特に限定しないが、処理(A)、(B)ともに10.0〜50.0℃の範囲内で実施してよい。
以上説明した製造方法によって、本実施形態に係るFe−Cr合金を製造することができる。
以下に本発明の実施例について説明するが、本発明は、以下の実施例で用いた条件に限定されるものではない。
なお、表中の下線は本発明範囲から外れているものを示す。
表1、2に示す化学成分を有するステンレス鋼を真空誘導溶解炉にて溶製し、鋳造した。その後、1200℃に均熱し、次いで熱間鍛造した。厚さ6mmまで熱間圧延し、焼鈍・酸洗を施した。その後、厚さ1mmまで冷間圧延し、更に冷延板焼鈍、酸洗を順次施した。なお、冷延板焼鈍後の酸洗では、硝酸:60g/L及びふっ酸:30g/Lを含有する水温60℃の硝ふっ酸溶液(酸洗液)に、冷延焼鈍板を40秒間浸漬した。
酸洗後、得られた冷延鋼板に対し、表3、4に示す中性水溶液を用いて、浸漬処理(処理(A))、もしくは電解処理(処理(B))を施した。なお、いずれの処理も、水温30℃±2℃にて行った。処理(A)における自然電位、処理(B)における電解電位は表3、4に示すとおりである。
浸漬処理、または電解処理後の鋼板表面上の酸化皮膜について、X線光電子分光分析を行った。具体的には、得られた鋼板を、表面に加工および化学処理を施さずに、分析装置に入る形状に切り出した。分析装置はアルバック・ファイ社製のQuantera SXMを用いた。次いで、切り出した試料を分析装置に設置し、X線源としてmono-AlKα(hν=1486.6eV)を用い、X線径は200μmとして測定した。
表5、6に示す「f Fe分析時の取り出し角(°)」でX線光電子分光分析した場合の皮膜中の酸化物および水酸化物の全量(原子%)に対するFe酸化物およびFe水酸化物の合計量(原子%)の比率であるf Feを求めた。さらに、表5、6に示す「f Cr分析時の取り出し角(°)」でX線光電子分光分析した場合の皮膜中の酸化物および水酸化物の全量(原子%)に対するCr酸化物およびCr水酸化物の合計量(原子%)の比率であるf Crを求めた。なお、表5、6中に示す取り出し角(°)は上述した式(1)を用いて算出した。
また、酸化皮膜の厚さdは、上述した式(2)を用いて求めた。本実施例では、式(2)において、λ=13.2Å、λ=13.2Å、n/n=2.2とした。
次に、浸漬処理、または電解処理後の鋼板の耐孔食性を評価するために、孔食電位試験を行った。試験方法は、JIS G0577に規定された方法で、3.5%NaCl、温度は30℃で試験を行い、100A・cm−2を超える電位を孔食電位(V´c100)とした。浸漬処理または電解処理前の鋼板の孔食電位(処理前の孔食電位V´c100)、ならびに浸漬処理または電解処理後の鋼板の孔食電位(処理後の孔食電位V´c100)をそれぞれ表5、6に示す。なお、孔食電位測定に用いた試料は、表面に加工および化学処理を施さず、それぞれ素材まま、もしくは処理ままの表面で、直前研磨なども行わず測定に供した。耐孔食性の評価については、処理前後の孔食電位Vの変化量ΔV´c100(「処理後の孔食電位V´c100」−「処理前の孔食電位V´c100」)が0.00V vs SHEを超えるものを良好と評価した。
図1は、本実施例におけるNo.1〜60の「f Fe」と「f Cr」との関係を示すグラフである。グラフ中の「〇」は孔食電位試験の結果が良好であったもの(発明鋼)、「×」は不良であったもの(比較鋼)を示す。
図1からも明らかなように、本発明を満たす製造方法によって得られた鋼板(発明鋼)はいずれも、皮膜全体のFe量を高めることができ、かつ皮膜表層部のCr量を所定の範囲内に制御できていることから、優れた耐孔食性を発揮することできる。
Figure 2019178412
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(1)Crを5.00〜30.00質量%含有し、表面に酸化皮膜を備えるFe−Cr合金であって、
前記酸化皮膜の厚みdが2.3〜7.0nmであり、
前記酸化皮膜において、
Fe2p3/2光電子情報深さが7nm以上となる取り出し角度でX線光電子分光分析した場合の皮膜中の酸化物および水酸化物の全量(原子%)に対するFe酸化物およびFe水酸化物の分率f Feが0.70以上0.94以下であり、
Fe2p3/2光電子情報深さが皮膜最表面からt/2深さ位置以下となる取り出し角度でX線光電子分光分析した場合の皮膜中の酸化物および水酸化物の全量(原子%)に対するCr酸化物およびCr水酸化物の分率f Crが0.05〜0.15であることを特徴とするFe−Cr合金。

Claims (4)

  1. Crを5.00〜30.00質量%含有し、表面に酸化皮膜を備えるFe−Cr合金であって、
    前記酸化皮膜の厚みdが2.3〜7.0nmであり、
    前記酸化皮膜において、
    Fe2p3/2光電子情報深さが7nm以上となる取り出し角度でX線光電子分光分析した場合の皮膜中の酸化物および水酸化物の全量(原子%)に対するFe酸化物およびFe水酸化物の分率f Feが0.70以上であり、
    Fe2p3/2光電子情報深さが皮膜最表面からt/2深さ位置以下となる取り出し角度でX線光電子分光分析した場合の皮膜中の酸化物および水酸化物の全量(原子%)に対するCr酸化物およびCr水酸化物の分率f Crが0.05〜0.15であることを特徴とするFe−Cr合金。
  2. 酸洗後のFe−Cr合金を、Fe2+を0.10mg/L以上を含み、かつ酸化剤が添加されたpH4.5〜7.5の中性水溶液であって、48hr浸漬後の自然電位が0.55〜0.70V vs SHEとなるよう前記酸化剤の濃度が調整された溶液中に浸漬することを特徴とする請求項1に記載のFe−Cr合金の製造方法。
  3. 前記酸化剤が、オゾンまたは過酸化水素であることを特徴とする請求項2に記載のFe−Cr合金の製造方法。
  4. 酸洗後のFe−Cr合金に対し、Fe2+を0.10mg/L以上を含むpH4.5〜7.5の中性水溶液中において、0.55〜0.70V vs SHEの電位を印加して電解処理することを特徴とする請求項1に記載のFe−Cr合金の製造方法。
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