JP2014077175A - 表面改質ステンレス鋼板およびその製造方法 - Google Patents

表面改質ステンレス鋼板およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】表面改質によりフェライト系ステンレス鋼板の局部腐食性を改善する。
【解決手段】フェライト系ステンレス鋼板基材の表面にNi被覆層を有するNi被覆鋼板を非酸化性雰囲気中で熱処理することにより、表層部に基材から拡散したFe、Crを含有するFe−Cr−Ni系合金からなる表面改質層を形成したステンレス鋼板であって、
表面改質層の平均厚さが1.5〜5.0μmであり、EDXにより当該表面改質層の表面に加速電圧20kVの電子ビームを照射して測定したCr、Ni、Feの総量に占めるCrの比率が10.0質量%以上且つNiの比率が5.0〜50.0質量%である表面改質ステンレス鋼板。
【選択図】図1

Description

本発明は、フェライト系ステンレス鋼板の表面にFe−Cr−Ni系合金の表面改質層を形成したステンレス鋼板、およびその製造方法に関する。
SUS430を代表とするフェライト系ステンレス鋼はオーステナイト系ステンレス鋼よりも比較的安価であることから、厨房機器をはじめとする各種用途に使用されてきた。また、TiやNb等の炭素安定化元素を添加した改良型のフェライト系ステンレス鋼は、その優れた耐食性、耐候性、加工性を活かして給湯器貯湯タンクや金属屋根など様々な用途に使用されてきた。
しかし、一般にフェライト系ステンレス鋼はSUS304やSUS316などのオーステナイト系ステンレス鋼と比較すると耐孔食性、耐隙間腐食性に劣る。そのため鋼板部材を重ね合わせて溶接する溶接接ぎ手部分など、隙間構造が生じる部材用途には汎用的なグレードのフェライト系ステンレス鋼(SUS430など)を適用し難い面があった。これらの腐食特性はCrの増量やMoの添加によって改善されるが、そのような高合金化は原料コストの増大、製造性の悪化、加工性の低下を招く要因となる。
一方、特許文献1にはステンレス鋼板の表面にNi被覆あるいはNi含有合金めっきを施した後、非酸化性の雰囲気で拡散焼鈍を行うことによって耐食性を改善する技術が開示されている。
特開昭59−140389号公報
特許文献1の技術によれば、大気曝露試験や塩水噴霧試験において耐食性の向上が認められるという。しかしながら発明者らの検討によれば、特許文献1の開示に従ってもフェライト系ステンレス鋼の局部腐食性(耐孔食性、耐隙間腐食性)を安定して顕著に改善することは困難であることがわかった。
本発明は、フェライト系ステンレス鋼板の局部腐食性を顕著に改善する技術であって、CrやMoの多量添加や特殊元素の添加に頼らなくても大きな効果が得られる手法を提供することを目的とする。
上記目的は、フェライト系ステンレス鋼板基材の表面にNi被覆層を設けたNi被覆鋼板を非酸化性雰囲気中で熱処理することにより、表層部に基材から拡散したFe、Crを含有するFe−Cr−Ni系合金の表面改質層を形成したステンレス鋼板であって、
表面改質層の平均厚さが1.5〜5.0μmであり、EDXにより当該表面改質層の表面に加速電圧20kVの電子ビームを照射して測定したCr、Ni、Feの総量に占めるCrの比率が10.0質量%以上且つNiの比率が5.0〜50.0質量%である表面改質ステンレス鋼板によって達成される。表面改質層中にはオーステナイト相が存在する。
基材である鋼板としては、JIS G4305:2005に規定されるフェライト系ステンレス鋼の化学組成を有するものを例示することができる。また、各合金元素についての含有量範囲を示すと、質量%で、C:0.0001〜0.15%、Si:0.001〜1.20%、Mn:0.001〜1.20%、P:0.001〜0.040%、S:0.0005〜0.030%、Ni:0〜0.60%、Cr:14.00〜32.00%、Mo:0〜2.50%、Cu:0〜1.00%、Nb:0〜1.00%、Ti:0〜1.00%、Al:0〜5.00%、N:0〜0.025%、B:0〜0.010%、V:0〜0.50%、W:0〜0.30%、Ca、Mg、Y、REM(希土類元素)の合計:0〜0.10%、残部Feおよび不可避的不純物からなるフェライト系ステンレス鋼を挙げることができる。なかでも、800℃以上の温度域においてフェライト単相となる化学組成を有するものが特に好適である。
また、上記の表面改質ステンレス鋼板の製造方法として、基材であるフェライト系ステンレス鋼板の表面に平均厚さ0.15〜1.20mmのNi被覆層を形成した後、1050〜1200℃の非酸化性雰囲気中において下記(a)に示す熱処理時間の熱処理を施すことにより、当該基材表面に表面改質層を形成する製造方法が提供される。
(a)EDXにより当該表面改質層の表面に加速電圧20kVの電子ビームを照射して測定したCr、Ni、Feの総量に占めるCrの比率が10.0質量%以上且つNiの比率が5.0〜50.0質量%となり、表面改質層の平均厚さが1.5〜5.0μmとなる熱処理時間。
本発明によれば、以下のようなメリットが得られる。
(1)同等のCr含有量レベルのオーステナイト系ステンレス鋼と比較して劣るとされるフェライト系ステンレス鋼の耐局部腐食性(耐孔食性、耐隙間腐食性)を、そのオーステナイト系ステンレス鋼並みに向上させることができる。これにより、構造上、隙間腐食が懸念される部位などに対して、従来適用が難しいと考えられていたフェライト系ステンレス鋼種の適用が可能となる。
(2)比較的安価な製造プロセスで製造することができる。
(3)比較的安価な汎用フェライト系ステンレス鋼種に対しても、Cr、Moの増量や特殊元素の添加に頼ることなく耐局部腐食性の改善効果が得られる。
(4)基材がフェライト系ステンレス鋼であるため、オーステナイト系ステンレス鋼よりも熱膨張係数が小さい。そのため従来熱膨張係数の面でオーステナイト系ステンレス鋼板の適用が難しく、Cr含有量レベルの高いフェライト系ステンレス鋼板を適用せざるを得なかった用途へ本発明に従う鋼板を適用することによって、材料コストの低減が可能となる。
(5)基材がフェライト系ステンレス鋼であるため、オーステナイト系ステンレス鋼と比べ耐応力腐食割れ性が良好である。
本発明に従う表面改質ステンレス鋼板の表面近傍における板厚方向に平行な断面のSEM写真。 本発明に従う表面改質ステンレス鋼板を得るためのNi被覆鋼板(熱処理前)について表面近傍の深さ方向へのGDS分析結果を示すグラフ。 本発明に従う表面改質ステンレス鋼板(熱処理後)について表面近傍の深さ方向へのGDS分析結果を示すグラフ。 本発明に従う表面改質ステンレス鋼板表面のX線回折パターン。
本発明では、フェライト系ステンレス鋼板の表面にFe−Cr−Ni系合金の表面改質層を形成することによって、基材であるフェライト系ステンレス鋼板の局部腐食性を顕著に改善する。その表面改質層の形成には、Ni被覆層を形成した鋼板を非酸化性雰囲気中で熱処理することにより、表層部に基材から拡散したFe、Crを含有するFe−Cr−Ni系合金の層を形成する手法を利用する。ただし、単にNi被覆層にFe、Crを拡散させるだけでは、フェライト系ステンレス鋼板の局部腐食性を安定して改善することはできない。発明者らは種々検討の結果、表面改質層の厚さおよび組成を特定範囲にコントロールしたとき、当該目的が達成できることを知見した。
図1に、SUS444(Fe−18質量%Cr−1.8質量%Mo−0.4質量%Nb)に相当するフェライト系ステンレス鋼板基材の表面に平均厚さ0.2μm(片面当たり)のNi被覆層を電気Niめっき法にて形成し、これを水素:75体積%、窒素:25体積%、露点−62℃の非酸化性雰囲気中にて1100℃で30sec加熱して得た本発明に相当する試料についての、表面近傍における板厚方向に平行な断面のSEM写真を例示する。表層部に厚さ2〜3μmの表面改質層が形成され、基材との間には明瞭な境界が見られる。SEMに付属のEDX(エネルギー分散型X線分析装置)により当該表面改質層の表面に加速電圧20kVの電子ビームを照射して測定したCr、Ni、Feの総量に占める各元素の比率は、Cr:15質量%、Ni:15質量%、Fe:70質量%であった。
図2に、図1の試料と類似の組成を有するSUS444フェライト系ステンレス鋼板基材の表面に平均厚さ0.2μm(片面当たり)のNi被覆層を電気Niめっき法にて形成した試料について、Ni被覆層(熱処理前)の表面から深さ方向へのGDS分析結果を示す。表層部はほぼ100%Ni組成となっている。図3には、図2の試料を水素:75体積%、窒素:25体積%、露点−62℃の非酸化性雰囲気中にて1100℃で30sec加熱して得た本発明に相当する試料について、表面から深さ方向へのGDS分析結果を示す。熱処理によってFeとCrが表面側に拡散するとともに、深さ2〜3μmまでの範囲にNiの存在が認められる。
図4に、この試料の表面についてのCu−kα線によるX線回折パターンを例示する。基材のフェライト相に対応するbcc(体心立方晶)の回折ピークに加え、オーステナイト相の存在を示すfcc(面心立方晶)の回折ピークが観測される。このfccの回折ピークは表面改質層を構成するFe−Cr−Ni系合金に起因するものである。Ni被覆層を構成していた金属Ni相は既に存在していない。
〔表面改質層の平均厚さ〕
表面改質層は、熱処理によって基材から拡散してきたCr、FeがNi被覆層のNiと合金化することにより形成された層であり、熱処理前のNi被覆層の厚さに比べ数倍の厚さになっている。表面改質層の厚さは熱処理前のNi被覆層の厚さ(すなわちNiの絶対量)に大きく依存する。原子の拡散を十分に進行させた場合、Ni被覆層が厚いほど表面改質層も厚く形成される。熱処理温度や熱処理時間によっても表面改質層の厚さは変動する。したがって、Ni被覆層の厚さおよび熱処理条件によって、形成される表面改質層の厚さをコントロールすることができる。
表面改質層の厚さは、図1に示したような板厚方向に平行な断面についての光学顕微鏡またはSEM(走査型電子顕微鏡)を用いた金属組織観察によって特定することができる。具体的には、表面改質層を形成したステンレス鋼板から切り出したサンプルを樹脂包埋して、サンプルの板厚方向に平行な断面を研磨したのち、フッ酸と硝酸の混合液等でエッチングすることにより観察試料を用意する。これを光学顕微鏡またはSEMにより観察し、表面改質層を確認する。その観察画像を基にして表面改質層の平均厚さを求める。
発明者らの検討によれば、表面改質層の平均厚さは1.5μm以上を確保することが極めて効果的である。それより薄い場合には基材のフェライト系ステンレス鋼板に対する耐局部腐食性の顕著な向上効果を安定して得ることが難しい。一方、表面改質層の厚さが過度に厚くなると耐食性改善効果が飽和し、また、元のNi被覆層の厚さを必要以上に厚くすることは経済性を損なう。表面改質層の平均厚さは5.0μm以下の範囲で調整すればよい。
〔表面近傍の元素濃度〕
表面改質層はFe−Cr−Ni系合金の層であるが、その層中の表層付近までCrが十分に拡散していないとFe−Cr−Ni系合金としての耐食性改善効果を享受することができない。表面改質層中の元素比率を特定するための手法として、当該表面改質層の表面に加速電圧20kVの電子ビームを照射する手法が、耐局部腐食性の改善の程度を評価する指標として適していることが確認された。EDXによれば試料表面から数μm深さまでの領域における構成元素濃度の分析が可能である。本明細書における「表面近傍」とは最表面からEDXで検出可能な深さまでの領域を意味する。EDXによる表面からの測定では、表面改質層の厚さが薄い場合に下地である基材の情報も拾うことが考えられるが、表面改質層の平均厚さが1.5μm以上である場合には、この測定手法によって得られた測定値を耐局部腐食性改善のためのパラメータとして使用することに問題ない。
表面改質層の厚さが上述のように十分に確保されている状況下においては、上記の手法によって測定されるCr、Ni、Feの総量に占めるCrの比率が10.0質量%以上且つNiの比率が5.0〜50.0質量%であるとき、顕著な耐局部腐食性改善効果が得られることがわかった。
Cr比率が10.0質量%より少ないとFe−Cr−Ni系合金の表面に形成される不動態皮膜中のCr濃度が低くなって耐食性を損なう場合がある。Cr比率の上限は、基材のCr含有量によって制約を受けるので特に定める必要はないが、上記の測定手法による値として40質量%以下の範囲とすれば十分である。
Ni比率が5.0質量%より少ないと表面改質層中のオーステナイト相の存在量が少なくなり、基材のフェライト相に対する局部腐食性の改善効果が不十分となる。10.0質量%以上とすることがより好ましい。一方、Ni比率が50.0質量%を超えると不動態皮膜中のNi酸化物が過剰となり、Crの酸化物および水酸化物の比率が低下するため耐食性の低下を招く。Ni比率は40.0質量%以下であることがより好ましい。
〔オーステナイト相の存在〕
Fe−Cr−Ni系合金がオーステナイト相(fcc)となるかフェライト相(bcc)となるかは、Cr、Ni、Feの濃度比率に依存する。Fe−Cr−Ni系合金で構成される表面改質層のCr比率およびNi比率が上述の適正範囲にある場合、その表面改質層中には多量のオーステナイト相が存在すると考えてよい。表面改質層は、基材のFe、CrがNi被覆層中へ拡散することによって形成されたものであるから、表面改質層中の同じ深さ位置においてはCr、Ni、Feの濃度比率が概ね同様になっていると考えられる。したがって、オーステナイト相の存在が認められる表面改質層(ただし十分な平均厚さを有するもの)においては、その表面改質層のある深さ領域は全面にわたってほぼオーステナイト相で構成されていると考えることができる。すなわち、表面改質層中にオーステナイト相が存在する場合、その表面改質ステンレス鋼板は、基材であるフェライト系ステンレス鋼板の表面がオーステナイト系ステンレス鋼で被覆されたような形態を呈していると捉えることができる。このようなことから、本発明に従う表面改質ステンレス鋼板は、耐局部腐食性がオーステナイト系ステンレス鋼板並みに顕著に引き上げられているものと推察される。
〔基材の化学組成〕
基材であるフェライト系ステンレス鋼としては上述のようにJIS規格鋼種をはじめとする種々のものが適用対象となる。具体的な成分組成も上で例示した。なかでも、800℃以上の温度域においてフェライト単相となる化学組成を有するものが特に好適である。表面改質層を形成するための熱処理では1050℃以上の温度範囲に加熱するが、その加熱時にオーステナイト相が生成するような組成の鋼種では、生成したオーステナイト相が常温まで冷却する過程でマルテンサイト相に変態し、基材そのものの耐食性レベルを低下させる要因となる。800℃以上においてオーステナイト相が生成しない鋼種であれば、上記熱処理の昇温、冷却過程を含めてオーステナイト相の生成は防止される。したがって、基材の耐食性レベルを重視する場合、800℃以上の温度域においてフェライト単相となる化学組成を有するフェライト系ステンレス鋼を適用することが好ましい。 そのような鋼種として、例えば例えばSUS444、SUS430J1L(Fe−18質量%Cr−0.4質量%Cu−0.4質量%Nb)などが挙げられる。
〔Ni被覆〕
上述のように、基材表面に形成するNi被覆層の厚さは、表面改質層の形成厚さに影響を及ぼす。上述した適正な表面改質層厚さを確保するためには、Ni被覆層の平均厚さを片面当たり0.15μm以上とすることが好ましく、0.20μm以上とすることがより好ましい。一方、Ni被覆層が過剰に厚いと、かなり高温長時間の熱処理を施さない限り最表面まで十分な量のCrが拡散せず、場合によっては最表面に金属Ni層が残存することもある。そのような場合には所望の耐局部腐食性改善効果が得られない。詳細な検討の結果、基材表面に形成するNi被覆層平均厚さは、片面当たり1.20μm以下の範囲とすることが望ましい。
基材表面にNi被覆層を形成する代表的な手法として電気Niめっき法が挙げられる。従来一般的に用いられている電気Niめっき法を適用することができる。ステンレス鋼素地へ電気めっきを施す際には、素地表面の不動態皮膜がめっき密着性を阻害することから、強酸性のストライクNiめっき浴を用いた下地Niめっきを施すことが一般的である。ストライクNiめっき浴の代表例としてウッド浴が挙げられる。その浴組成は例えば、塩化Ni:240g/L、塩酸:125mL/L、pH:1.5以下である。引き続き、ワット浴などで電気Niめっきを施し、所定のNi被覆層厚さに調整する。ワット浴は一般的なNiめっき浴であり、その浴組成を例示すると、硫酸Ni:220〜380g/L、塩化Ni:30〜60g/L、ほう酸:30〜40g/L、pH:3.0〜4.8である。その他、スルファミン酸浴など種々のNiめっき浴を用いることができる。なお、形成するNi被覆層の目標厚さが薄い場合はストライクNiめっきのみで仕上げてもよい。
電気Niめっき法以外のNi被覆方法として、従来一般的に用いられている無電解めっき法を適用してもよい。スパッタリング法や真空蒸着法などの気相めっき法によりNi被覆層を形成してもよい。また、クラッド法によってNi板を基材のステンレス鋼板表面に接合したのち更に圧延することで所望の厚さのNi被覆層を形成してもよい。
〔熱処理〕
表面改質層を形成するための熱処理は、1050〜1200℃の非酸化性雰囲気中において行うことが望ましい。900〜1000℃程度の温度でもNi被覆層中にCr、Feを拡散させることは可能であり、表面にFe−Cr−Ni系合金の層は形成される。しかしながら、そのような低温では、オーステナイト相を有する平均厚さ1.5μm以上の表面改質層を形成させることは容易ではない。すなわち、熱処理温度が低い場合、最表層までCrを十分に拡散させてオーステナイト相を有する表面改質層を得ようとすると、平均厚さ1.5μm以上を確保することが難しく、通常、平均厚さ1.5μm未満の表面改質層となってしまう。逆に平均厚さ1.5μm以上を確保するためにNi被覆層の厚さを厚くすると、表面近傍のNi濃度が過剰となりやすく、金属Niが残存することもある。
これに対し、1050℃以上の高温熱処理によれば、上述のCr比率を10.0質量%以上とし、且つ表面改質層の平均厚さを2.0〜5.0μmとするための熱処理時間を、実用的な範囲において設定することが可能となる。生産性を考慮すると熱処理時間は0〜300secの範囲で設定することが好ましい。ここで、熱処理時間=0secとは、所定の温度まで材料温度が上昇した後、直ちに冷却を開始する場合を意味する。1200℃を超える高温では拡散速度が大きくなりすぎて生産現場での条件コントロールが難しくなる。
熱処理の雰囲気は、非酸化性雰囲気とする必要がある。酸化性雰囲気中で熱処理すると、表面にFe、Cr、Niの酸化皮膜が生成し、テンパーカラーによる外観不良を招くためである。したがって、還元性ガスである水素雰囲気が特に望ましく、これに不活性ガスである窒素やアルゴンが混合されていてもよい。大量生産に適した製造設備として、ステンレス鋼帯の光輝焼鈍炉を使用することができる。なお、不活性ガスのみで構成される雰囲気ガスを用いてもよいが、その場合は不可避的に混入する酸素や水分によって薄い酸化皮膜が形成されやすい。そのような酸化皮膜は酸洗に除去することができる。
基材として表1に示す化学組成のフェライト系ステンレス鋼板(板厚0.3mm)を用意した。
各基材鋼板の両面に電気めっき法により所定の平均厚さを有するNi被覆層を設けた。めっきの前処理として水酸化ナトリウム水溶液によるアルカリ電解脱および塩酸水溶液による酸洗を施したのち、厚さ0.2μmまではウッド浴を用いてストライクNiめっきを施した。それより厚いNi被覆層を形成する場合は引き続きワット浴を用いて電気Niめっきを施した。ここで、ウッド浴の組成は、塩化Ni:240g/L、塩酸:125mL/L、pH:1.3である。また、ワット浴の組成は、硫酸Ni:240g/L、塩化Ni:45g/L、ほう酸:35g/L、pH:4.2である。
Ni被覆層を設けた上記各ステンレス鋼板を、水素:75体積%、窒素:25体積%、露点:−63℃の雰囲気中において種々の加熱温度・保持時間にて熱処理することにより、表面改質ステンレス鋼板(供試材)を得た。供試材の切片を樹脂包埋して板厚方向に平行な断面を研磨し、SEM観察により表面改質層の厚さを計測した。SEMに付属のEDXにより供試材表面に加速電圧20kVの電子線を照射する手法(前述)にて表面近傍の元素濃度比を測定した。XRDにより供試材表面のX線回折パターン(Cu−kα)を測定し、fcc結晶の(111)面、(200)面、(220)面、(311)面および(222)面に相当する回折ピーク(2θがそれぞれ44°付近、51°付近、75°付近、91°付近および96°付近のピーク)の積分強度の和を算出し、これをオーステナイト相生成量の目安とした。
また、各供試材について、JIS G0577:2005に従って孔食電位を測定した。試験液は1mol/Lの塩化ナトリウム水溶液とし、試験温度は30℃とした。窒素ガスで脱気を行った。測定試験片は測定領域が10mm四方となるようにシリコーン樹脂でマスキングしたものを使用した。照合電極には飽和カロメル電極(SCE)を使用し、対極は白金板とした。掃引速度20mV/minとして得られたアノード分極曲線において、電流密度10μm/cm2に対応する電位を孔食電位とし、測定試料数3以上として、最も低い値を代表値とした。なお、比較のため基材であるフェライト系ステンレス鋼板の孔食電位も測定した。
これらの結果を表2に示す。
表2からわかるように、Ni被覆層の平均厚さを所定範囲に調整し、1050〜1200℃の高温域で熱処理を施した本発明例のものにおいて、Crが濃化した平均厚さ1.5μm以上の表面改質層が得られた。その表面改質層にはオーステナイト相の存在が認められた。これら本発明例のものは基材のフェライト系ステンレス鋼板に対して耐局部腐食性(孔食電位)が顕著に向上した。
これに対し、比較例No.1はNi被覆層の形成厚さが薄すぎたので表面改質層も薄くなり、耐局部腐食性の向上が不十分であった。No.2は熱処理温度が低かったので表面改質層の厚さを十分確保することができず、耐局部腐食性の向上効果が小さかった。No.7はNi被覆層が薄い場合に長時間の熱処理を試みたものであるが、得られた表面改質層は薄く、Niの少ないものとなった。その結果、基材より孔食電位が低下した。No.8はNi被覆層の厚さが比較的厚い割りに熱処理時間が短かったためCrが表面近傍まで十分に拡散せず、孔食電位は低下した。

Claims (6)

  1. フェライト系ステンレス鋼板基材の表面にNi被覆層を設けたNi被覆鋼板を非酸化性雰囲気中で熱処理することにより、表層部に基材から拡散したFe、Crを含有するFe−Cr−Ni系合金の表面改質層を形成したステンレス鋼板であって、
    表面改質層の平均厚さが1.5〜5.0μmであり、EDXにより当該表面改質層の表面に加速電圧20kVの電子ビームを照射して測定したCr、Ni、Feの総量に占めるCrの比率が10.0質量%以上且つNiの比率が5.0〜50.0質量%である表面改質ステンレス鋼板。
  2. 基材である鋼板が、JIS G4305:2005に規定されるフェライト系ステンレスの化学組成を有するものである請求項1に記載の表面改質ステンレス鋼板。
  3. 基材である鋼板が、質量%で、C:0.0001〜0.15%、Si:0.001〜1.20%、Mn:0.001〜1.20%、P:0.001〜0.040%、S:0.0005〜0.030%、Ni:0〜0.60%、Cr:14.00〜32.00%、Mo:0〜2.50%、Cu:0〜1.00%、Nb:0〜1.00%、Ti:0〜1.00%、Al:0〜5.00%、N:0〜0.025%、B:0〜0.010%、V:0〜0.50%、W:0〜0.30%、Ca、Mg、Y、REM(希土類元素)の合計:0〜0.10%、残部Feおよび不可避的不純物からなり、800℃以上の温度域においてフェライト単相となる化学組成を有するものである請求項1に記載の表面改質ステンレス鋼板。
  4. 基材であるフェライト系ステンレス鋼板の表面に平均厚さ0.15〜1.20mmのNi被覆層を形成した後、1050〜1200℃の非酸化性雰囲気中において下記(a)に示す熱処理時間の熱処理を施すことにより、当該基材表面に表面改質層を形成する表面改質ステンレス鋼板の製造方法。
    (a)EDXにより当該表面改質層の表面に加速電圧20kVの電子ビームを照射して測定したCr、Ni、Feの総量に占めるCrの比率が10.0質量%以上且つNiの比率が5.0〜50.0質量%となり、表面改質層の平均厚さが1.5〜5.0μmとなる熱処理時間。
  5. 基材である鋼板が、JIS G4305:2005に規定されるフェライト系ステンレスの化学組成を有するものである請求項4に記載の表面改質ステンレス鋼板の製造方法。
  6. 基材である鋼板が、質量%で、C:0.0001〜0.15%、Si:0.001〜1.20%、Mn:0.001〜1.20%、P:0.001〜0.040%、S:0.0005〜0.030%、Ni:0〜0.60%、Cr:14.00〜32.00%、Mo:0〜2.50%、Cu:0〜1.00%、Nb:0〜1.00%、Ti:0〜1.00%、Al:0〜5.00%、N:0〜0.025%、B:0〜0.010%、V:0〜0.50%、W:0〜0.30%、Ca、Mg、Y、REM(希土類元素)の合計:0〜0.10%、残部Feおよび不可避的不純物からなり、800℃以上の温度域においてフェライト単相となる化学組成を有するものである請求項4に記載の表面改質ステンレス鋼板の製造方法。
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