JP2019174800A - 液晶配向膜を形成するための液晶配向剤、液晶配向膜およびこれを用いた液晶表示素子 - Google Patents

液晶配向膜を形成するための液晶配向剤、液晶配向膜およびこれを用いた液晶表示素子 Download PDF

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Abstract

【課題】形成された液晶配向膜の液晶配向性が良く、フレキソ印刷にて液晶配向膜用の塗膜を印刷するにあたり、印刷面の端の直線性が良好で、かつ、保存安定特性が良好な液晶配向剤を提供すること。前記液晶配向剤を用いて形成された液晶配向膜、さらにはその液晶配向膜を有する液晶表示素子を提供すること。【解決手段】式(1)で表される化合物の群から選ばれる少なくとも1つの特定貧溶剤(A)、および、炭素数4以上の直鎖アルキレン構造を持つテトラカルボン酸二無水物および炭素数4以上の直鎖アルキレン構造を持つジアミンからなる群から選ばれる少なくとも1つを含む原料からの生成物であり、主鎖に炭素数4以上のアルキレン構造を持つ特定重合体(B)を含む液晶配向剤;式(1)中、X1は炭素数1〜4のアルキル基である。【選択図】 なし

Description

本発明は、特定構造を有するポリアミック酸またはその誘導体および特定溶剤を含有する液晶配向剤、この液晶配向剤を用いて形成される液晶配向膜、さらには、この液晶配向膜を有する液晶表示素子に関する。
パソコンのモニター、液晶テレビ、ビデオカメラのビューファインダー、投写型ディスプレイ等の様々な表示装置、さらには、光プリンターヘッド、光フーリエ変換素子、ライトバルブ等のオプトエレクトロニクス関連素子等、今日製品化されて一般に流通している液晶表示素子は、ネマティック液晶を用いた表示素子が主流である。ネマティック液晶表示素子の表示方式は、TN(Twisted Nematic)モード、STN(Super Twisted Nematic)モードがよく知られている。近年、これらのモードの問題点の1つである視野角の狭さを改善するために、光学補償フィルムを用いたTN型液晶表示素子、垂直配向と突起構造物の技術を併用したMVA(Multi-domain Vertical Alignment)モード、あるいは横電界方式のIPS(In-Plane Switching)モード、FFS(Fringe Field Switching)モード等が提案され、実用化されている。
液晶表示素子の技術の発展は、単にこれらの駆動方式や素子構造の改良のみならず、素子に使用される構成部材の改良によっても達成されている。液晶表示素子に使用される構成部材のなかでも、特に液晶配向膜は表示品位に係わる重要な材料の1つであり、液晶表示素子の高品質化に伴い、配向膜の性能を向上させる事が重要になってきている。液晶配向膜は液晶配向剤より形成される。現在、主として用いられている液晶配向剤は、ポリアミック酸、ポリアミック酸エステルまたはポリイミド等の重合体を溶剤に溶解させた溶液(ワニス)である。溶剤としては、重合体の溶解性に優れる、N−メチル−2−ピロリドン(以下、NMPと略記することがある。)やγ−ブチロラクトン(以下、GBLと略記することがある。)などの良溶剤と、重合体の溶解性は低いが、液晶配向膜の塗膜性を高めることができる、ブチルセロソルブ(以下、BCと略記することがある。)などの貧溶剤を用いることができる。このワニスを基板に塗布した後、加熱等の手段により成膜してポリイミド系液晶配向膜を形成する。成膜後、必要に応じ前述の表示モードに適する配向処理が施される。
工業的には、簡便で大面積の高速処理が可能なラビング法が、配向処理法として広く用いられている。ラビング法は、ナイロン、レイヨン、ポリエステル等の繊維を植毛した布を用いて液晶配向膜の表面を一方向に擦る処理であり、これによって液晶分子の一様な配向を得ることが可能になる。しかし、ラビング法における発塵や静電気の発生に起因する液晶表示素子の表示不良等が、かねてから問題視されてきた。ラビングによる配向処理方法は現在でも液晶表示素子の製造工程で継続して使用されているが、近年これに代わる配向処理法の開発が盛んに行われている。
ラビング法に代わる配向処理法として注目されているのが、光を照射して配向処理を施す光配向処理法である。光配向処理法には光分解法、光異性化法、光二量化法、光架橋法等多くの配向機構が提案されている(例えば、非特許文献1、特許文献1、2及び3を参照。)。光配向法はラビング法に比べて配向の均一性が高く、また非接触の配向処理法であるため膜に傷が付かず、発塵や静電気等の液晶表示素子の表示不良を発生させる原因を低減できる等の利点がある。
一方、液晶配向膜を形成するための塗膜を基板に印刷する方法としては、スピンコート法やフレキソ印刷、インクジェット印刷などが知られている。近年、液晶表示素子が、大画面の液晶テレビや高精細なモバイル用途(デジタルカメラや携帯電話の表示部分)に広く実用化されている。それに伴い、従来に比べてディスプレイの狭額縁化が顕著になってきている。液晶表示素子の高品質化および狭額縁化に伴い、液晶配向膜にはさらなる配向性向上、塗膜の端の直線性が求められている。
更に近年では、ディスプレイの生産量の増加に対処するために、ディスプレイ工場が大型化しており、多量の液晶配向剤を取り扱うことから、液晶配向剤を長期に渡って冷凍庫保存(−20℃前後)する場合が増えており、冷凍庫保存時に液晶配向剤に不要物が析出しないよう低温時の保存安定性を求められるようになった。また、液晶配向剤のメーカーから液晶表示素子のメーカーに液晶配向剤を輸送する際には、一般的な冷凍庫保存温度よりも低い温度環境になることがあるため、液晶配向剤に対する低温保存安定性の要求はより強くなっている。
特開平9−297313 特開平10−251646 国際公開2013/161569
液晶、第3巻、第4号、262ページ、1999年
液晶配向性が良く、フレキソ印刷にて液晶配向膜用の塗布膜を印刷するにあたり、塗膜の端の直線性が良好で、低温保存安定特性が良好な液晶配向剤を提供することである。また、前記液晶配向剤を用いて形成された液晶配向膜、さらにはその液晶配向膜を有する液晶表示素子を提供することである。
本発明者らは、式(1)で表される特定貧溶剤(A)および主鎖に炭素数4以上の直鎖アルキレン構造を持つ特定重合体(B)を含有する液晶配向剤は、低温保存安定性が高く、印刷性が良好で、特に塗膜の端の直線性が高い液晶配向膜を形成することができることを見出した。また、形成された液晶配向膜は、液晶配向性が高いことを見出し、本発明を完成させた。
本発明は以下からなる。
[1] 重合体および溶剤を含有する液晶配向剤であって;
前記溶剤が式(1)で表される化合物の群から選ばれる少なくとも1つの特定貧溶剤(A)を含み;
前記重合体が、炭素数4以上の直鎖アルキレン構造を持つテトラカルボン酸二無水物および炭素数4以上の直鎖アルキレン構造を持つジアミンからなる群から選ばれる少なくとも1つを含む原料からの生成物であり、主鎖に炭素数4以上のアルキレン構造を持つポリアミック酸、ポリイミド、部分ポリイミド、およびポリアミック酸エステルからなる群から選ばれる少なくとも1つの特定重合体(B)を含む、液晶配向剤;
Figure 2019174800
式(1)中、Xは炭素数1〜4のアルキル基である。
[2] 前記特定重合体(B)が、炭素数8の直鎖アルキレン構造を持つテトラカルボン酸二無水物および/または炭素数4〜6の直鎖アルキレン構造を持つジアミンを含む原料からの生成物である、[1]項に記載の液晶配向剤。
[3] 前記特定貧溶剤(A)の割合が全溶剤重量に対して5〜30重量%である、[1]項または[2]項に記載の液晶配向剤。
[4] 前記特定貧溶剤(A)の割合が全溶剤重量に対して5〜20重量%である、[1]〜[3]のいずれか1項に記載の液晶配向剤。
[5] 良溶剤として、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−エチル−2−ピロリドンからなる群から選ばれる少なくとも1つを含有する、[1]〜[4]のいずれか1項に記載の液晶配向剤。
[6] 特定貧溶剤(A)以外の貧溶剤として、ブチルセロソルブ、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールイソプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテルプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジイソブチルケトン、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、およびジエチレングリコールブチルメチルエーテルからなる群から選ばれる少なくとも1つを含有する、[1]〜[5]のいずれか1項に記載の液晶配向剤。
[7] 特定貧溶剤(A)以外の溶剤を含む場合に、前記良溶剤の割合が全溶剤重量に対して20〜89重量%であり、前記特定貧溶剤(A)を含む貧溶剤の割合が全溶剤重量に対して5〜50重量%である、[5]項または[6]項に記載の液晶配向剤。
[8] 前記特定重合体(B)の原料が、下記式(V−1)および式(V−2)で表される光反応性構造を有する化合物から選ばれる少なくとも1つを含む、[1]〜[7]のいずれか1項に記載の液晶配向剤;
Figure 2019174800
上記各式において、環を構成するいずれかの炭素原子に結合位置が固定されていない基は、その環における結合位置が任意であることを示し、式(V−2)において、Rは独立して−CH、−OCH、−CF、または−COOCHであり、aは独立して0〜2の整数である。
[9] [1]〜[8]のいずれか1項に記載の液晶配向剤をフレキソ印刷により基板に塗布する工程を含む、液晶配向膜の形成方法。
[10] [1]〜[8]のいずれか1項に記載の液晶配向剤によって形成される液晶配向膜。
[11] [10]項に記載の液晶配向膜を有する液晶表示素子。
本発明によれば、低温保存安定性および印刷性の優れた液晶配向剤を提供することができる。そして、この液晶配向剤は、塗膜の端の直線性および液晶配向性が良好な液晶配向膜を形成することができる。
塗膜の端の直線性が「○」のときのイメージ図である。 塗膜の端の直線性が「×」のときのイメージ図である。
本発明の主体は、以下で説明する式(1)で表される特定貧溶剤(A)および、以下で説明する主鎖に炭素数4以上の直鎖アルキレン構造を持つ特定重合体(B)を含有する液晶配向剤である。
<本発明に用いられる溶剤>
本発明の液晶配向剤に用いられる溶剤は、特定貧溶剤(A)、良溶剤、特定貧溶剤(A)以外の貧溶剤(以降、「その他の貧溶剤」と表記することがある。)の3つの群に分けられる。
<特定貧溶剤(A)>
フレキソ印刷を用いて基板上にワニスを転写し、塗膜を形成すると、塗膜の端が直線にならず、基板平面の方向に不規則に歪曲する現象が発生する問題がある。この現象が発生する要因は、(1)基板に対して塗膜が広がりすぎている、あるいは(2)基板上で塗膜の収縮が起きていると考えられる。(1)は溶剤の表面エネルギーが低いことが主要因であり、(2)は溶剤の表面エネルギーが高すぎることが考えられる。
本発明者らは、この問題を解決するには、表面エネルギー及び沸点、構造が適当な貧溶剤を、液晶配向剤に添加することで解決できると考えた。広がり性を得るために一般的に使用されているBCのみでは30mN/m未満の低表面エネルギーのために広がりすぎる。さらに、ジイソブチルケトンのようなさらに表面エネルギーの低い貧溶剤のみだと、さらに広がりやすい。一方、オクタノールのような35mN/m以上の高表面エネルギーの溶剤のみだと濡れ広がらなく、基板上で塗膜の収縮を起こす。このことから、広がり性が良い低表面エネルギーの貧溶剤に加えて、30〜35mN/mの表面エネルギーを持つ特定貧溶剤(A)を併用することで、塗膜の端に生じる不規則な歪曲を抑える効果があると考えた。
30〜35mN/mの表面エネルギーを持つ貧溶剤の中でも、沸点が低すぎる溶剤を用いた場合、工程の都合で塗布後から焼成までの時間が長くなった時に、沸点の低すぎる溶剤が蒸発して塗膜の収縮を起こすことが懸念されるので、沸点が低すぎない貧溶剤が好ましく、沸点が高すぎると塗布後の焼成で貧溶剤が飛びにくく、配向性が悪い液晶配向膜となってしまう。また、重合体の溶解性が悪いと、重合体が析出しやすいために取り扱いが難しく、低温保存安定性も悪くなる。このことから、沸点が170〜200℃程度で、重合体の溶解性が良好で、かつ入手が容易な特定貧溶剤(A)が最適であると考えた。
主鎖に炭素数4以上の直鎖アルキレン構造を持つ特定重合体(B)に対する溶解性の高い特定貧溶剤(A)を含有する液晶配向剤を用いることで、配向性が良く、塗膜の端に生じる不規則な歪曲の発生を防止できる。特定貧溶剤(A)はインクジェットのように低表面エネルギーを必要とする印刷方法よりも、特にフレキソ印刷用として有用である。
前記特定貧溶剤(A)は、下記の式(1)で表される化合物の群から選ばれる少なくとも1つである。
Figure 2019174800
式中、Xは炭素数1〜4のアルキル基である。
中でも、入手が容易である点と適切な沸点の点から、式(1−1)または式(1−2)で表される溶剤が好ましい。
Figure 2019174800

Figure 2019174800
<良溶剤>
良溶剤は配向膜を形成する重合体に対して良好な溶解性を有する、極性有機溶剤の群から選択される。
このような極性有機溶剤の具体例は、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、ジメチルイミダゾリジノン、N−メチルカプロラクタム、N−メチルプロピオンアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、およびγ−ブチロラクトン等のラクトン類である。
<その他の貧溶剤>
本発明の液晶配向剤は、必要に応じてその他の貧溶剤を含んでいても良い。その他の貧溶剤は表面エネルギーが30mN/m程度と比較的小さく、濡れ性があることが特徴である。
その他の貧溶剤の具体例は、ブチルセロソルブ(エチレングリコールモノブチルエーテル)、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、1−ブトキシ−2−プロパノール、乳酸エチル、乳酸メチル、乳酸プロピル、
エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルプロピルエーテル、ジエチレングリコールブチルメチルエーテル、ジエチレングリコールプロピルメチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、およびジイソブチルケトンである。
本発明の液晶配向剤における溶剤全体の中で、特定貧溶剤(A)の量が多いほど本発明の効果、すなわち、印刷の端の直線性は高くなるが、表面張力が大きくなることにより塗布性が悪化するので、バランスが良い割合にすることが大切である。それにより、塗布性に優れた樹脂被膜または液晶配向膜を得ることができる。これら3種類の溶剤は、それぞれが異なった特徴を有するため、以下に述べる構成比率であることが好ましい。
特定貧溶剤(A)は、塗膜の端に生じる不規則な歪曲を抑えるために、全溶剤重量に対して5〜30重量%の割合で用いられることが好ましく、5〜20重量%がより好ましい。
良溶剤は溶液中の重合体の析出、塗膜のピンホールの発生を防止するために、全溶剤重量に対して20重量%以上の割合で用いられることが好ましい。一方、印刷性を良好に保つためには一定量の貧溶剤を用いる必要があるので、良溶剤は全溶剤重量に対して89重量%以下の割合で用いられることが好ましい。良溶剤の全溶剤重量に対する割合は、30〜84重量%がより好ましく、45〜75重量%がさらに好ましい。
その他の貧溶剤は濡れ性の確保のため、全溶剤重量に対して5〜40重量%の割合で用いられることが好ましい。
特定貧溶剤(A)とその他の貧溶剤を併用する場合は、特定貧溶剤(A)とその他の貧溶剤の合計重量%は、全溶剤重量に対して10〜50%であり、10〜40%がより好ましく、25〜35%がさらに好ましい。
<特定重合体(B)>
本発明の特定重合体(B)は、テトラカルボン酸二無水物とジアミンの反応物である、ポリアミック酸、ポリイミド、部分ポリイミド、ポリアミック酸エステルからなる群から選ばれる少なくとも1つである。特定重合体(B)の原料には、反応後の主鎖に炭素数4以上の直鎖アルキレン構造をもたらすことができる炭素数4以上の直鎖アルキレン構造を持つテトラカルボン酸二無水物と、炭素数4以上の直鎖アルキレン構造を持つジアミンのどちらか一方、または両方を含む。主鎖に炭素数4以上の直鎖アルキレン構造を持つポリアミック酸、ポリアミック酸、ポリイミド、部分ポリイミド、ポリアミック酸エステルからなる群から選ばれる少なくとも1つの特定重合体(B)を用いることで、液晶の配向規制力を増幅させることができる。これは主鎖の直鎖アルキレン構造がフレキシブルな構造であるので、UV露光によって形成された異方性をきっかけとして、UV露光後の本焼成の過程でポリマーが再配向をするため、液晶配向性が増幅すると考えられる。
上記炭素数4以上の直鎖アルキレン構造を持つテトラカルボン酸二無水物の例として、以下の式(AN−1−2)、式(AN−1−14)、式(AN−4−13)、式(AN−4−15)、式(AN−4−17)、および式(AN−15)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2019174800
式(AN−1−2)、式(AN−1−14)、式(AN−4−13)、式(AN−4−15)、式(AN−4−17)において、mは4〜12の整数である。式(AN−15)において、wは4〜10の整数である。
上記化合物は液晶の配向性を向上させるために好ましい化合物であり、その中でも式(AN−1−2)、式(AN−4−17)がより好ましく、式(AN−1−2)においてはm=6〜8が特に好ましく、式(AN−4−17)においてはm=8が特に好ましい。
式(AN−4−17)で表されるテトラカルボン酸二無水物は、原料入手の容易さからも好ましい。
上記炭素数4以上の直鎖アルキレン構造を持つジアミンの例として、以下の式(DI−1−1)、式(DIH−1)、式(DI−5−1)、式(DI−5−12)、式(DI−5−16)、式(DI−5−35)〜(DI−5−39)、および式(DI−5−42)〜(DI−5−44)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2019174800

Figure 2019174800
式(DI−1−1)において、mは4〜12の整数であり、式(DIH−1)において、mは4〜12の整数であり、式(DI−5−1)および式(DI−5−12)において、mは4〜12の整数であり、式(DI−5−16)において、vは4〜6の整数であり、式(DI−5−35)〜式(DI−5−37)、および式(DI−5−39)において、mは4〜12の整数であり、式(DI−5−38)において、kは4〜5の整数であり、式(DI−5−39)において、kは1〜5の整数であり、式(DI−5−42)〜式(DI−5−44)において、eは4〜10の整数であり、Bocはt−ブトキシカルボニル基である。
液晶の配向性をさらに向上させることを重視する場合には、上記のジアミンおよびジヒドラジドのうち、式(DI−5−1)、式(DI−5−12)で表される化合物を用いるのが好ましい。式(DI−5−1)においては、m=4または6が好ましく、m=4がより好ましい。式(DI−5−12)においては、m=4〜6が好ましく、m=5がより好ましい。原料入手の容易さや、ポリマー重合時の容易さ、膜の電気特性の点からは、式(DI−5−1)で表される化合物が好ましい。
本発明の特定重合体(B)は、上記炭素数4以上の直鎖アルキレン構造を持つテトラカルボン酸二無水物以外のテトラカルボン酸二無水物を併用することができる。併用するテトラカルボン酸二無水物は公知のテトラカルボン酸二無水物から制限されることなく選択することができる。テトラカルボン酸二無水物は、光反応性構造を有するものと有さないもの(非感光性)に分類できる。非感光性テトラカルボン酸二無水物の具体的な例としては以下が挙げられる。
Figure 2019174800
液晶表示素子の透過率を向上させることを重視する場合には、式(AN−1−1)、式(AN−3−1)、式(AN−4−30)、式(AN−5−1)、式(AN−7−2)、式(AN−10−1)、式(AN−16−3)、式(AN−16−4)で表される化合物が好ましい。
液晶表示素子の電圧保持率(以下、VHRと略記することがある。)を向上させることを重視する場合には、式(AN−1−1)、式(AN−3−1)、式(AN−4−30)、式(AN−7−2)、式(AN−10−1)、式(AN−16−3)、式(AN−16−4)で表される化合物が好ましい。
液晶配向膜の体積抵抗値を低下させることにより、配向膜中の残留電荷(残留DC)の緩和速度を向上させることが、焼き付きを防ぐ方法の1つとして有効である。この目的を重視する場合には、式(AN−1−13)、式(AN−3−2)、式(AN−4−21)、式(AN−4−29)、および式(AN−11−3)で表される化合物が好ましい。
本発明の特定重合体(B)は、上記炭素数4以上の直鎖アルキレン構造を持つジアミン以外のジアミンを併用することができる。併用するジアミンは公知のジアミンから制限されることなく選択することができる。ジアミンは、光反応性構造を有するものと有さないもの(非感光性)に分類できる。非感光性ジアミンの具体的な例としては具体的な例としては以下が挙げられる。
Figure 2019174800
Figure 2019174800
上記の式(DI−5−1)において、mは1〜3の整数であり;
式(DI−5−12)において、mは1〜3の整数であり;
式(DI−5−30)において、kは1〜3の整数であり;
式(DI−5−13)、および式(DI−7−3)において、mは1〜3の整数であり;
式(DI−7−3)において、nはそれぞれ独立して1または2であり;そして、
式(DI−36−13)において、R44は−NHBocまたは−N(Boc)であり、mは1〜3の整数である。ここでBocはt−ブトキシカルボニル基である。
透過率を向上させることを重視する場合には、式(DI−2−1)、式(DI−5−1)、式(DI−5−5)、および式(DI−7−3)で表されるジアミンを用いるのが好ましく、式(DI−2−1)で表される化合物がより好ましい。
液晶表示素子のVHRを向上させることを重視する場合には、式(DI−2−1)、式(DI−4−1)、式(DI−4−2)、式(DI−4−10)、式(DI−4−15)、式(DI−5−28)、式(DI−5−30)、式(DI−13−1)、および式(DI−31−56)で表される化合物を用いるのが好ましく、式(DI−2−1)、式(DI−5−1)、式(DI−13−1)およびで表されるジアミンがより好ましい。式(DI−5−1)においては、m=1が好ましい。式(DI−5−30)においては、k=2が好ましい。
液晶配向膜の体積抵抗値を低下させることにより、配向膜中の残留電荷(残留DC)の緩和速度を向上させることが、焼き付きを防ぐ方法の1つとして有効である。この目的を重視する場合には、式(DI−4−1)、式(DI−4−2)、式(DI−4−10)、式(DI−4−15)、式(DI−5−1)、式(DI−5−12)、式(DI−5−13)、式(DI−5−28)、式(DI−16−1)および式(DI−36−13)で表される化合物を用いるのが好ましい。
テトラカルボン酸二無水物は1つの化合物をジアミンと反応させてもよく、2つ以上の化合物を混合してジアミンと反応させてもよい。本明細書において「テトラカルボン酸二無水物」とは1つの化合物を指すのみならず、2つ以上の化合物の混合物をもその意味に含めることがある。
ジアミンは1つの化合物をテトラカルボン酸二無水物と反応させてもよく、2つ以上の化合物を混合してテトラカルボン酸二無水物と反応させてもよい。本明細書において「ジアミン」とは1つの化合物を指すのみならず、2つ以上の化合物の混合物をもその意味に含めることがある。また、本明細書においては、ジヒドラジドも「ジアミン」として取り扱うものとする。
各ジアミンにおいて、ジアミンに対するモノアミンの比率が40モル%以下の範囲で、ジアミンの一部がモノアミンに置き換えられていてもよい。このような置き換えは、ポリアミック酸を生成する際の重合反応のターミネーションを起こすことができ、それ以上の重合反応の進行を抑えることができる。このため、このような置き換えによって、得られる重合体(ポリアミック酸、ポリアミック酸エステルまたはポリイミド)の分子量を容易に制御することができ、例えば本発明の効果が損なわれることなく液晶配向剤の塗布特性を改善することができる。モノアミンに置き換えられるジアミンは、本発明の効果が損なわれなければ、1種でも2種以上でもよい。前記モノアミンとしては、例えばアニリン、4−ヒドロキシアニリン、シクロヘキシルアミン、n−ブチルアミン、n−ペンチルアミン、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン、n−ウンデシルアミン、n−ドデシルアミン、n−トリデシルアミン、n−テトラデシルアミン、n−ペンタデシルアミン、n−ヘキサデシルアミン、n−ヘプタデシルアミン、n−オクタデシルアミン、およびn−エイコシルアミンが挙げられる。
本発明の特定重合体(B)において、配向性を良好に保つ点から、原料として使用するテトラカルボン酸二無水物およびジアミンの全量に対して、炭素数4以上の直鎖アルキレン構造を持つテトラカルボン酸二無水物およびジアミンを合計で20モル%以上使用することが好ましい。
本発明の特定重合体(B)は、光反応性構造を持つテトラカルボン酸二無水物と、光反応性構造を持つジアミンのどちらか一方、または両方を併用することで、光配向剤として使用することができる。
光反応性構造とは、例えば、紫外線照射で異性化を起こす光異性化構造、分解を起こす光分解構造、二量化を起こす光二量化構造等を挙げることができる。
光異性化または光二量化を起こす光反応性構造を有する化合物としては、下記式(II−1)〜式(VI−2)で表されるテトラカルボン酸二無水物およびジアミン化合物が挙げられる。
Figure 2019174800
Figure 2019174800
上記各式において、環を構成するいずれかの炭素原子に結合位置が固定されていない基は、その環における結合位置が任意であることを示し、式(V−2)において、Rは独立して−CH、−OCH、−CF、または−COOCHであり、aは独立して0〜2の整数であり、式(V−3)において、環Aおよび環Bはそれぞれ独立して、単環式炭化水素、縮合多環式炭化水素および複素環から選ばれる少なくとも1つであり、R11は、炭素数1〜20の直鎖アルキレン、−COO−、−OCO−、−NHCO−または−N(CH)CO−であり、R12は、炭素数1〜20の直鎖アルキレン、−COO−、−OCO−、−NHCO−または−N(CH)CO−であり、R11およびR12において、直鎖アルキレンの−CH−の1つまたは2つは−O−で置換されてもよく、R〜R10は、それぞれ独立して、−F、−CH、−OCH、−CF、または−OHであり、そして、b〜eは、それぞれ独立して、0〜4の整数である。
上記式(V−1)、(V−2)および(VI−2)で表される化合物はその感光性の点から特に好適に用いることができる。式(V−2)および(VI−2)においては、アミノ基の結合位置がパラ位の化合物を、さらに式(V−2)においては、a=0の化合物を、その配向性の点からより好適に用いることができる。
式(II−1)〜(VI−2)に示す光反応性構造を持つ酸二無水物もしくはジアミンは下記式(II−1−1)〜(VI−2−3)で具体的に表すことができる。
Figure 2019174800
Figure 2019174800
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液晶分子をより一様に配向させることを重視する場合には、式(V−1−1)、式(V−2−1)、式(V−2−4)〜式(V−2−11)および式(V−3−1)〜式(V−3−8)で表される化合物を用いるのが好ましい。透過率を向上させることを重視する場合には、式(V−2−4)〜式(V−3−8)で表される化合物を用いるのが好ましい。
中でも、液晶配向膜を形成した際により大きな異方性を発現することから、式(V−2−1)で表される化合物をより好適に用いることができる。
光分解を起こす光反応性構造を有する化合物としては、下記式(PAN−1)〜式(PAN−6)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2019174800
式(PAN−3)〜式(PAN−6)において、R62は独立して、炭素数1〜5のアルキル基である。
上記光分解を起こす光反応性構造を有する化合物の中では、上記式(PAN−1)、式(PAN−2)および式(PAN−5)が好適に用いられる。
式(PAN−1)〜(PAN−6)で表される化合物は、光異性化反応に基づく液晶配向能を利用した液晶配向剤、光二量化に基づく液晶配向能を利用した液晶配向剤、またはラビング用液晶配向剤の材料として用いる場合は、上記の光反応性構造を有さないテトラカルボン酸二無水物として用いられる。
光二量化反応を起こす光反応性構造を有する化合物としては、下記式(PDI−9)〜式(PDI−13)で表されるジアミン化合物が挙げられる。
Figure 2019174800
式(PDI−12)において、R54は炭素数1〜10のアルキルまたはアルコキシであり、アルキルまたはアルコキシの少なくとも1つの水素はフッ素に置き換えられていてもよい。
上記式(PDI−9)および(PDI−11)を好適に用いることができる。
光反応性構造を有さない(非感光性)のジアミンおよび光反応性構造を有する(感光性)ジアミンを併用する態様においては、配向膜の光に対する感度の低下を防ぐために、本発明のポリアミック酸およびその誘導体を製造する際の原料として使用するジアミンの全量に対して、感光性ジアミンは20〜100モル%が好ましく、50〜100モル%が特に好ましい。また、光に対する感度、残像特性等、前述した諸般の特性を改善するために感光性ジアミンを2つ以上併用してもよい。前記のごとく、本発明の態様にはテトラカルボン酸二無水物の全量が非感光性テトラカルボン酸二無水物で占められる場合が含まれるが、その場合でもジアミンの全量の最低20モル%が感光性ジアミンであることが求められる。
光に対する感度、残像特性等、前述した諸般の特性を改善するために、感光性テトラカルボン酸二無水物および感光性ジアミンを併用してもよく、それぞれを2つ以上併用してもよい。
<添加剤>
また例えば、本発明の液晶配向剤は各種添加剤をさらに含有していてもよい。各種添加剤としては、例えば下記に示すオキサジン化合物やエポキシ化合物などが挙げられる。
本発明の液晶配向剤は、液晶表示素子における電気特性を長期に安定させる目的から、オキサジン化合物をさらに含有していてもよい。オキサジン化合物は1種の化合物であってもよいし、2種以上の化合物であってもよい。オキサジン化合物の含有量は、上記の目的から、ポリアミック酸またはその誘導体に対して0.1〜50重量%であることが好ましく、1〜40重量%であることがより好ましく、1〜20重量%であることがさらに好ましい。またオキサジン化合物におけるオキサジン構造の数は、特に限定されない。
オキサジン化合物の好ましい例としては、1,3−ビス(4,5−ジヒドロ−2−オキサゾリル)ベンゼンが挙げられる。
本発明の液晶配向剤は、液晶表示素子における電気特性を長期に安定させる目的、液晶配向膜の硬度を向上させる目的からエポキシ化合物をさらに含有していてもよい。エポキシ化合物は1種の化合物であってもよいし、2種以上の化合物であってもよい。エポキシ化合物の含有量は、上記の目的から、ポリアミック酸またはその誘導体に対して0.1〜50重量%であることが好ましく、1〜40重量%であることがより好ましく、1〜20重量%であることがさらに好ましい。またエポキシ化合物におけるエポキシ構造の数は、特に限定されない。
エポキシ化合物の好ましい例としては、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、(3,3’,4,4’−ジエポキシ)ビシクロヘキシルが挙げられる。
<特定重合体(B)の製造方法>
本発明において、特定重合体(B)を合成する方法は特に限定されない。通常、ジアミン成分とテトラカルボン酸二無水物成分とを反応させて得られる。一般的には、テトラカルボン酸二無水物およびその誘導体から選ばれる少なくとも1つとジアミンとの反応生成物であり、ポリアミック酸の誘導体とは、溶剤を含有する後述する液晶配向剤としたときに溶剤に溶解する成分であり、その液晶配向剤を液晶配向膜としたときに、ポリイミドを主成分とする液晶配向膜を形成することができる成分である。このようなポリアミック酸の誘導体としては、例えば可溶性ポリイミド、ポリアミック酸エステル、およびポリアミック酸アミド等が挙げられ、より具体的には1)ポリアミック酸の全てのアミノとカルボキシルとが脱水閉環反応したポリイミド、2)部分的に脱水閉環反応した部分ポリイミド、3)ポリアミック酸のカルボキシルがエステルに変換されたポリアミック酸エステル、4)テトラカルボン酸二無水物化合物に含まれる酸二無水物の一部を有機ジカルボン酸に置き換えて反応させて得られたポリアミック酸−ポリアミド共重合体、さらに5)該ポリアミック酸−ポリアミド共重合体の一部または全部を脱水閉環反応させたポリアミドイミドが挙げられる。前記ポリアミック酸およびその誘導体は、1種の重合体であってもよいし、2種以上であってもよい。また前記ポリアミック酸およびその誘導体は、テトラカルボン酸二無水物とジアミンとの反応生成物の構造を有する重合体であればよく、他の原料を用い、テトラカルボン酸二無水物とジアミンとの反応以外の他の反応による反応生成物を含有してもよい。
ポリアミック酸エステルは、前述のポリアミック酸と水酸基含有化合物、ハロゲン化物、エポキシ基含有化合物等とを反応させることにより合成する方法や、酸二無水物から誘導されるテトラカルボン酸ジエステルもしくはテトラカルボン酸ジエステルジクロライドとジアミンとを反応させることにより合成する方法により、合成することができる。酸二無水物から誘導されるテトラカルボン酸ジエステルは例えば、酸二無水物を2当量のアルコールと反応させ開環させて得ることができ、テトラカルボン酸ジエステルジクロライドは、テトラカルボン酸ジエステルを2当量の塩素化剤(例えば塩化チオニル等)と反応させることで得ることができる。なお、ポリアミック酸エステルは、アミック酸エステル構造のみを有していてもよく、アミック酸構造とアミック酸エステル構造とが併存する部分エステル化物であってもよい。
本発明のポリアミック酸およびその誘導体は、そのモノマーにモノイソシアネート化合物をさらに含んでいてもよい。モノイソシアネート化合物をモノマーに含むことによって、得られるポリアミック酸またはその誘導体の末端が修飾され、分子量が調節される。この末端修飾型のポリアミック酸またはその誘導体を用いることにより、例えば本発明の効果が損われることなく液晶配向剤の塗布特性を改善することができる。モノマー中のモノイソシアネート化合物の含有量は、モノマー中のジアミンおよびテトラカルボン酸二無水物の総量に対して1〜10モル%であることが、前記の観点から好ましい。前記モノイソシアネート化合物としては、例えばフェニルイソシアネート、およびナフチルイソシアネートが挙げられる。
本発明のポリアミック酸またはその誘導体は、ポリイミドの膜の形成に用いられる公知のポリアミック酸またはその誘導体と同様に製造することができる。テトラカルボン酸二無水物の総仕込み量は、ジアミンの総モル数とほぼ等モル(モル比0.9〜1.1程度)とすることが好ましい。
本発明のポリアミック酸またはその誘導体の分子量は、ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)で、7,000〜500,000であることが好ましく、10,000〜200,000であることがより好ましい。前記ポリアミック酸またはその誘導体の分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法による測定から求めることができる。
本発明のポリアミック酸またはその誘導体は、多量の貧溶剤で沈殿させて得られる固形分をIR、NMRで分析することによりその存在を確認することができる。またKOHやNaOH等の強アルカリの水溶液による前記ポリアミック酸またはその誘導体の分解物の有機溶剤による抽出物をGC、HPLCまたはGC−MSで分析することにより、使用されているモノマーを確認することができる。
本発明の液晶配向剤の固形分は、特定重合体(B)1種類で構成されていてもよく、他の重合体を混合していても良い。他の重合体の好ましい例は、重合体主鎖に炭素数4以上の直鎖アルキレン構造を持たないポリアミック酸、ポリイミド、部分ポリイミド、ポリアミック酸エステルの郡から選ばれる少なくとも1種である。
このような2成分の重合体を用いる場合、例えば、一方には液晶配向能に優れた性能を有する重合体を選択し、他方には液晶表示素子の電気的特性を改善するのに優れた性能を有する重合体を選択する態様がある。この場合、それぞれの重合体の構造や分子量を制御することにより、これらの重合体を溶剤に溶解した液晶配向剤を、後述するように、基板に塗布し、予備乾燥を行って薄膜を形成する過程で、液晶配向能に優れた性能を有する重合体を薄膜の上層に、液晶表示素子の電気的特性を改善するのに優れた性能を有する重合体を薄膜の下層に偏析させることができる。これには、混在する重合体において、表面エネルギーの小さな重合体が上層に、表面エネルギーの大きな重合体が下層に分離する現象を応用することができる。このような層分離の確認は、形成された配向膜の表面エネルギーが、上層に偏析させることを意図した重合体のみを含有する液晶配向剤によって形成された膜の表面エネルギーと同じか、または近い値であることで確認することができる。
本発明の配向剤における固形分濃度は特に限定されるものではなく、下記の種々の塗布法に合わせ最適な値を選べばよい。通常、塗布時のムラやピンホール等を抑えるため、ワニス重量に対し、好ましくは0.1〜30重量%、より好ましくは1〜10重量%である。
本発明の液晶配向剤の粘度は、塗布する方法、ポリアミック酸またはその誘導体の濃度、使用するポリアミック酸またはその誘導体の種類、溶剤の種類と割合によって好ましい範囲が異なる。例えば、印刷機による塗布の場合は5〜100mPa・s(より好ましくは10〜80mPa・s)である。5mPa・sより小さいと十分な膜厚を得ることが難しくなり、100mPa・sを超えると印刷ムラが大きくなることがある。スピンコートによる塗布の場合は5〜200mPa・s(より好ましくは10〜100mPa・s)が適している。インクジェット塗布装置を用いて塗布する場合は5〜50mPa・s(より好ましくは5〜20mPa・s)が適している。フレキソ印刷装置を用いて塗布する場合は、10〜50mPa・sが適している。液晶配向剤の粘度は回転粘度測定法により測定され、例えば回転粘度計(東機産業製TVE−20L型)を用いて測定(測定温度:25℃)される。
本発明の液晶配向膜について、詳細に説明する。本発明の液晶配向膜は、前述した本発明の液晶配向剤の塗膜を加熱することによって形成される膜である。本発明の液晶配向膜は、液晶配向剤から液晶配向膜を作製する通常の方法によって得ることができる。例えば本発明の液晶配向膜は、本発明の液晶配向剤の塗膜を形成する工程と、加熱乾燥する工程と、加熱焼成する工程を経ることによって得ることができる。本発明の液晶配向膜については、必要に応じて後述の通り、加熱乾燥工程、加熱焼成工程を経て得られる膜をラビング処理して異方性を付与してもよい。または、必要に応じて、塗膜工程、加熱乾燥工程の後に光を照射して、または加熱焼成工程の後に光を照射して異方性を付与してもよい。またラビング処理をしないVA用液晶配向膜としても使用してもよい。
塗膜は、通常の液晶配向膜の作製と同様に、液晶表示素子における基板に本発明の液晶配向剤を塗布することによって形成することができる。基板には、ITO(IndiumTinOxide)、IZO(In−ZnO)、IGZO(In−Ga−ZnO)電極等の電極やカラーフィルタ等が設けられていてもよいガラス製の基板が挙げられる。
液晶配向剤を基板に塗布する方法としてはスピンナー法、印刷法、ディッピング法、滴下法、インクジェット法等が一般に知られている。これらの方法は本発明においても同様に適用可能である。
前記加熱乾燥工程は、オーブンまたは赤外炉の中で加熱処理する方法、ホットプレート上で加熱処理する方法等が一般に知られている。加熱乾燥工程は溶剤の蒸発が可能な範囲内の温度で実施することが好ましく、加熱焼成工程における温度に対して比較的低い温度で実施することがより好ましい。具体的には加熱乾燥温度は30℃〜150℃の範囲であること、さらには50℃〜120℃の範囲であることが好ましい。
前記加熱焼成工程は、前記ポリアミック酸またはその誘導体が脱水・閉環反応を呈するのに必要な条件で行うことができる。前記塗膜の焼成は、オーブンまたは赤外炉の中で加熱処理する方法、ホットプレート上で加熱処理する方法等が一般に知られている。これらの方法も本発明において同様に適用可能である。一般に100〜300℃程度の温度で1分間〜3時間行うことが好ましく、120〜280℃がより好ましく、150〜250℃がさらに好ましい。また、異なる温度で複数回加熱焼成することができる。異なる温度に設定された複数の加熱装置を用いてもよいし、1台の加熱装置を用いて、異なる温度に順次変化させながら行ってもよい。異なる温度で2回加熱焼成を行う場合、1回目は90〜180℃、2回目は185℃以上の温度で行うのが好ましい。また、低温度から高温へと温度を変化させて焼成することができる。温度を変化させて焼成を行なう場合、初期温度は90〜180℃が好ましい。最終温度は185〜300℃が好ましく、190〜230℃がより好ましい。
本発明の液晶配向膜の形成方法において、液晶を水平および/または垂直方向に対して一方向に配向させるために、配向膜へ異方性を付与する手段として、ラビング法や光配向法等公知の形成方法を好適に用いることができる。
ラビング法を用いた本発明の液晶配向膜は、本発明の液晶配向剤を基板に塗布する工程と、配向剤を塗布した基板を加熱乾燥する工程と、その膜を加熱焼成する工程と、膜をラビング処理する工程とを経て形成することができる。
ラビング処理は、通常の液晶配向膜の配向処理のためのラビング処理と同様に行うことができ、本発明の液晶配向膜において十分なリタデーションが得られる条件であればよい。好ましい条件は、毛足押し込み量0.2〜0.8mm、ステージ移動速度5〜250mm/sec、ローラー回転速度500〜2,000rpmである。
光配向法による本発明の液晶配向膜の形成方法について、詳細に説明する。光配向法を用いた本発明の液晶配向膜は、塗膜を加熱乾燥した後、放射線の直線偏光または無偏光を照射することにより、塗膜に異方性を付与し、その膜を加熱焼成することにより形成することができる。または、塗膜を加熱乾燥し、加熱焼成した後に、放射線の直線偏光または無偏光を照射することにより形成する事ができる。配向性の点から、放射線の照射工程は加熱焼成工程前に行うのが好ましい。
さらに、液晶配向膜の液晶配向能を上げるために、塗膜を加熱しながら放射線の直線偏光または無偏光を照射することもできる。放射線の照射は、塗膜を加熱乾燥する工程、または加熱焼成する工程で行ってもよく、加熱乾燥工程と加熱焼成工程の間に行ってもよい。該工程における加熱乾燥温度は、30℃〜150℃の範囲であること、さらには50℃〜120℃の範囲であることが好ましい。また該工程における加熱焼成温度は、30℃〜300℃の範囲であること、さらには50℃〜250℃の範囲であることが好ましい。
放射線としては、例えば150〜800nmの波長の光を含む紫外線または可視光を用いることができるが、300〜400nmの光を含む紫外線が好ましい。また、直線偏光または無偏光を用いることができる。これらの光は、前記塗膜に液晶配向能を付与することができる光であれば特に限定されないが、液晶に対して強い配向規制力を発現させたい場合、直線偏光が好ましい。
本発明の液晶配向膜は、低エネルギーの光照射でも高い液晶配向能を示すことができる。前記放射線照射工程における直線偏光の照射量は0.05〜20J/cmであることが好ましく、0.5〜10J/cmがより好ましい。また直線偏光の波長は200〜400nmであることが好ましく、300〜400nmであることがより好ましい。直線偏光の膜表面に対する照射角度は特に限定されないが、液晶に対する強い配向規制力を発現させたい場合、膜表面に対してなるべく垂直であることが配向処理時間短縮の観点から好ましい。また、本発明の液晶配向膜は、直線偏光を照射することにより、直線偏光の偏光方向に対して垂直な方向に液晶を配向させることができる。
プレチルト角を発現させたい場合に前記膜に照射する光は、前述同様直線偏光であっても無偏光であってもよい。プレチルト角を発現させたい場合に前記膜に照射される光の照射量は0.05〜20J/cmであることが好ましく、0.5〜10J/cmが特に好ましく、その波長は250〜400nmであることが好ましく、300〜380nmが特に好ましい。プレチルト角を発現させたい場合に前記膜に照射する光の前記膜表面に対する照射角度は特に限定されないが、30〜60度であることが配向処理時間短縮の観点から好ましい。
放射線の直線偏光または無偏光を照射する工程に使用する光源には、超高圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、Deep UVランプ、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ、ハイパワーメタルハライドランプ、キセノンランプ、水銀キセノンランプ、エキシマランプ、KrFエキシマレーザー、蛍光ランプ、LEDランプ、ナトリウムランプ、マイクロウェーブ励起無電極ランプ等を制限なく用いることができる。
本発明の液晶配向膜は、前述した工程以外の他の工程をさらに含む方法によって好適に得られる。例えば、本発明の液晶配向膜は焼成または放射線照射後の膜を洗浄液で洗浄する工程は必須としないが、他の工程の都合で洗浄工程を設けることができる。
洗浄液による洗浄方法としては、ブラッシング、ジェットスプレー、蒸気洗浄または超音波洗浄等が挙げられる。これらの方法は単独で行ってもよいし、併用してもよい。洗浄液としては純水または、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等の各種アルコール類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、塩化メチレン等のハロゲン系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類を用いることができるが、これらに限定されるものではない。もちろん、これらの洗浄液は十分に精製された不純物の少ないものが用いられる。このような洗浄方法は、本発明の液晶配向膜の形成における前記洗浄工程にも適用することができる。
本発明の液晶配向膜の液晶配向能を高めるために、加熱焼成工程の前後、ラビング工程の前後、または、偏光または無偏光の放射線照射の前後に、熱や光によるアニール処理を用いることができる。該アニール処理において、アニール温度が30〜180℃、好ましくは50〜150℃であり、時間は1分〜2時間が好ましい。また、アニール処理に使用するアニール光には、UVランプ、蛍光ランプ、LEDランプ等が挙げられる。光の照射量は0.3〜10J/cmであることが好ましい。
本発明の液晶配向膜の膜厚は、特に限定されないが、10〜300nmであることが好ましく、30〜150nmであることがより好ましい。本発明の液晶配向膜の膜厚は、段差計やエリプソメータ等の公知の膜厚測定装置によって測定することができる。
本発明の液晶配向膜は特に大きな配向の異方性を持つことを特徴とする。このような異方性の大きさは特開2005−275364等に記載の偏光IRを用いた方法で評価する事ができる。また以下の実施例に示すようにエリプソメトリーを用いた方法によっても評価することができる。詳しくは、分光エリプソメータによって液晶配向膜のリタデーション値を測定することができる。膜のリタデーション値はポリマー主鎖の配向度に比例して大きくなる。すなわち、大きなリタデーション値を持つものは、大きな配向度を持ち、液晶配向膜として使用した場合、より大きな異方性を持つ配向膜が液晶組成物に対し大きな配向規制力を持つと考えられる。
本発明の液晶配向膜は横電界方式の液晶表示素子に好適に用いることができる。横電界方式の液晶表示素子に用いる場合、Pt角が小さいほど、また液晶配向能が高いほど暗状態での黒表示レベルは高くなり、コントラストが向上する。Pt角は0.1°以下が好ましい。
本発明の液晶配向膜は、液晶ディスプレイ用の液晶組成物の配向用途以外に、光学補償材やその他すべての液晶材料の配向制御に用いることができる。また本発明の配向膜は大きな異方性を有するので、単独で光学補償材用途に使用することができる。
本発明の液晶表示素子について、詳細に説明する。
本発明は、対向配置されている一対の基板と、前記一対の基板それぞれの対向している面の一方または両方に形成されている電極と、前記一対の基板それぞれの対向している面に形成された液晶配向膜と、前記一対の基板間に形成された液晶層とを有する液晶表示素子において、前記液晶配向膜が本発明の配向膜である液晶表示素子を提供する。
前記電極は、基板の一面に形成される電極であれば特に限定されない。このような電極には、例えばITOや金属の蒸着膜等が挙げられる。また電極は、基板の一方の面の全面に形成されていてもよいし、例えばパターン化されている所望の形状に形成されていてもよい。電極の前記所望の形状には、例えば櫛型またはジグザグ構造等が挙げられる。電極は、一対の基板のうちの一方の基板に形成されていてもよいし、両方の基板に形成されていてもよい。電極の形成の形態は液晶表示素子の種類に応じて異なり、例えばIPS型液晶表示素子の場合は前記一対の基板の一方に電極が配置され、その他の液晶表示素子の場合は前記一対の基板の双方に電極が配置される。前記基板または電極の上に前記液晶配向膜が形成される。
前記液晶層は、液晶配向膜が形成された面が対向している前記一対の基板によって液晶組成物が挟持される形で形成される。液晶層の形成では、微粒子や樹脂シート等の、前記一対の基板の間に介在して適当な間隔を形成するスペーサーを必要に応じて用いることができる。
液晶組成物には、特に制限はなく、誘電率異方性が正または負の各種の液晶組成物を用いることができる。誘電率異方性が正の好ましい液晶組成物には、特許3086228、特許2635435、特表平5−501735、特開平8−157826、特開平8−231960、特開平9−241644(EP885272A1)、特開平9−302346(EP806466A1)、特開平8−199168(EP722998A1)、特開平9−235552、特開平9−255956、特開平9−241643(EP885271A1)、特開平10−204016(EP844229A1)、特開平10−204436、特開平10−231482、特開2000−087040、特開2001−48822等に開示されている液晶組成物が挙げられる。誘電率違法性が負の好ましい液晶組成物には、特開昭57−114532、特開平2−4725、特開平4−224885、特開平8−40953、特開平8−104869、特開平10−168076、特開平10−168453、特開平10−236989、特開平10−236990、特開平10−236992、特開平10−236993、特開平10−236994、特開平10−237000、特開平10−237004、特開平10−237024、特開平10−237035、特開平10−237075、特開平10−237076、特開平10−237448(EP967261A1)、特開平10−287874、特開平10−287875、特開平10−291945、特開平11−029581、特開平11−080049、特開2000−256307、特開2001−019965、特開2001−072626、特開2001−192657、特開2010−037428、国際公開2011/024666、国際公開2010/072370、特表2010−537010、特開2012−077201、特開2009−084362等に開示されている液晶組成物が挙げられる。誘電率異方性が負の好ましい液晶組成物には、特開昭57−114532、特開平2−4725、特開平4−224885、特開平8−40953、特開平8−104869、特開平10−168076、特開平10−168453、特開平10−236989、特開平10−236990、特開平10−236992、特開平10−236993、特開平10−236994、特開平10−237000、特開平10−237004、特開平10−237024、特開平10−237035、特開平10−237075、特開平10−237076、特開平10−237448(EP967261A1)、特開平10−287874、特開平10−287875、特開平10−291945、特開平11−029581、特開平11−080049、特開2000−256307、特開2001−019965、特開2001−072626、特開2001−192657、特開2010−037428、国際公開2011/024666、国際公開2010/072370、特表2010−537010、特開2012−077201、特開2009−084362等に開示されている液晶組成物が挙げられる。
誘電率異方性が正または負の液晶組成物に1種以上の光学活性化合物を添加して使用することも何ら差し支えない。
以下、本発明を実施例により説明する。なお、実施例において用いる評価法および化合物は次の通りである。
<評価法>
1.重量平均分子量(Mw)
ポリアミック酸の重量平均分子量は、2695セパレーションモジュール・2414示差屈折計(Waters製)を用いてGPC法により測定し、ポリスチレン換算することにより求めた。得られたポリアミック酸をリン酸−DMF混合溶液(リン酸/DMF=0.6/100:重量比)で、ポリアミック酸濃度が約2重量%になるように希釈した。カラムはHSPgel RT MB−M(Waters製)を使用し、前記混合溶液を展開剤として、カラム温度50℃、流速0.40mL/minの条件で測定を行った。標準ポリスチレンは東ソー(株)製TSK標準ポリスチレンを用いた。
2.フレキソ印刷における印刷直線性試験
後述の方法にて調製したポリアミック酸溶液(以下ワニス)を、片面にITOを蒸着したガラス基板のITO側の面に印刷し、塗布後2分間静置し、60℃のホットプレート上で80秒間乾燥させた。その後、塗膜の端を観察して、端の直線性を確認した。直線性の判定は、顕微鏡(倍率50倍)で塗膜の端を観察して、不規則な歪曲が見られたら×、見られなかったら○とした。直線性○のイメージ図を図1に示す。直線性×のイメージ図を図2に示す。印刷の条件は以下である。
印刷機:Komura社SmartLabo−III
印刷版:Komura社製配向膜印刷版、400L
基板:ITO(酸化インジウムスズ)蒸着ガラス基板
3.AC残像測定(液晶配向性の評価法)
<FFSセル作成>
後述の方法にて調製したポリアミック酸溶液(以下ワニス)を液晶配向剤とし、この液晶配向剤をSiNx/ITO櫛歯電極付き基板およびスペーサー付きガラス基板(スペーサーの高さ:4μm)にスピンナーで塗布した。なお、液晶配向膜が下記の膜厚になるようにした。塗布後、ホットプレート(アズワン株式会社製、ECホットプレート(EC−1200N))上で60℃にて80秒間加熱乾燥した。次いで、ウシオ電機(株)製マルチライトML−501C/Bを用い、基板に対して鉛直方向から、偏光板を介して紫外線の直線偏光を照射した。この時の露光エネルギーは、ウシオ電機(株)製紫外線積算光量計UIT−150(受光器UVD−S365)を用いて光量を測定し、波長365nmで1.5±0.1J/cmになるよう、露光時間を調整した。続いて、クリーンオーブン(エスペック株式会社、PVHC−231)中で、230℃にて15分間加熱処理して、膜厚100±10nmの液晶配向膜を形成した。
基板上に液晶配向膜が形成された基板2枚の配向膜が形成されている面を対向させ、それぞれの液晶配向膜に照射された紫外線の偏光方向が平行になるように、さらに対向する配向膜の間に液晶組成物を注入させるための空隙を形成して貼り合わせ、セル厚4μmの空FFSセルを組み立てた。作製した空FFSセルに下記ポジ型液晶組成物1を真空注入して、FFS液晶表示素子を作製した。
ポジ型液晶組成物1
Figure 2019174800
上記FFS液晶表示素子を使用して、輝度−電圧特性(B−V特性)を測定した。これをストレス印加前の輝度−電圧特性:B(before)とする。次に、素子に4.5V、60Hzの交流を20分間印加した後、1秒間ショートし、再び輝度−電圧特性(B−V特性)を測定した。これをストレス印加後の輝度−電圧特性:B(after)とする。これらの値をもとに、輝度変化率ΔB(%)を、

ΔB(%)=[B(after)−B(before)]/B(before) (式AC1)

の式を用いて見積もった。これらの測定は国際公開2000/43833を参考に行った。電圧0.75VにおけるΔB(%)の値が小さいほど、配向性起因で発生するAC残像の発生を抑制できるといえ、3%未満で最良、3%以上6%未満で良、6%以上で不良と判断した。
4.コントラスト(以下CRと記載)
後述する液晶表示素子のコントラストは、輝度計(YOKOGAWA 3298F)を用いて評価を行った。クロスニコル状態の偏光顕微鏡下に上記FFS液晶表示素子を配置し、最小となる輝度を黒輝度として測定した。次に素子に任意の矩形波電圧を印加し、最大となる輝度を白輝度として測定した。この白輝度/黒輝度の値をコントラストとした。コントラストは2500未満で不良、2500以上3000未満で良、3000以上で最良と判断する。
5.ポリアミック酸合成時の溶解性評価
ポリアミック酸を下記方法に従い合成する際、アルコール系溶剤を添加した際の析出物が溶解するまでの時間で評価した。ワニスの温度を25℃にし、撹拌羽にて回転数120rpmで撹拌しながら、アルコール系溶剤を添加した。アルコール系溶剤を添加した際に発生する析出物が3分以内に溶解したら良、3分以上掛かって溶解した場合は可とした。
6.低温保存安定性試験
スクリュー管に5mLのワニスを入れ、−60℃の冷凍庫に1週間放置した後、析出物が発生しているか否かを評価した。保存安定性が悪いと析出物が発生しているので不良、保存安定性が良く、析出物が発生しなかった場合を良とした。
本実験例で使用した、テトラカルボン酸二無水物及びジアミン化合物は下記の通りである。
<テトラカルボン酸二無水物>
Figure 2019174800
<ジアミン>
Figure 2019174800
<溶剤>
NMP: N−メチル−2−ピロリドン
GBL: γ−ブチロラクトン
BC: ブチルセロソルブ
DIBK:ジイソブチルケトン
DEME: ジエチレングリコールモノメチルエーテル (式(1−1))
DEEE: ジエチレングリコールモノエチルエーテル (式(1−2))
<添加剤>
Add.1: 1,3−ビス(4,5−ジヒドロ−2−オキサゾリル)ベンゼン
Add.2: 2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン
<ポリアミック酸の合成>
[合成例A−1]
温度計、攪拌機、原料投入仕込み口および窒素ガス導入口を備えた100mLの四つ口フラスコに式(V−2−1)で表される化合物1.4367g、式(DI−5−1)(m=4)で表される化合物0.5810g、式(DI−13−1)で表される化合物0.0523gと脱水NMP54.0gを入れ、乾燥窒素気流下攪拌溶解した。次いで、式(AN−4−17;m=8)で表される主鎖に炭素数4以上の長鎖アルキル基を含む化合物3.9300gさらに脱水NMP10.0gを入れ、室温で24時間攪拌を続けた。この反応溶液にBC30.0gを加えて、ポリマー固形分濃度が6.0重量%のワニスを得た。BCを添加する際、上記に記載のポリアミック酸合成時の溶解性評価を行なった。このワニスを(PA−1)とする。(PA−1)に含まれるポリアミック酸の重量平均分子量は10,000であった。
[合成例A−2〜A−14]
テトラカルボン酸二無水物、ジアミン、および溶剤組成を変更した以外は、合成例A−1に準拠してポリマー固形分濃度が6.0重量%のワニス(PA−2)〜(PA−14)を調製した。原料、溶剤の組成およびポリアミック酸合成時の溶解性評価の結果を(PA−1)と共に表1に示す。本実施例の表において、溶剤比は、ワニスの固形分濃度を含めた重量%で示している。
Figure 2019174800
[合成例B−1]
温度計、攪拌機、原料投入仕込み口および窒素ガス導入口を備えた100mLの四つ口フラスコに式(DI−13−1)で表される化合物2.6396g、式(DI−5−9)で表される化合物1.1817g、式(DI−4−1)で表される化合物0.4315gおよび脱水NMP49.6gを入れ、乾燥窒素気流下攪拌溶解した。式(AN−1−1)で表される化合物1.3642g、式(AN−3−2)で表される化合物2.7891g、さらに脱水NMP20.0gを入れ、室温で24時間攪拌を続けた。この反応溶液にBC22.0gを加えて、ポリマー固形分濃度が8.4重量%のワニスを得た。更にBCを添加する際、上記に記載のポリアミック酸合成時の溶解性評価を行なった。このワニスを(PB−1)とする。(PB−1)に含まれるポリアミック酸の重量平均分子量は53,000であった。
[合成例B−2〜B−3]
溶剤組成を変更した以外は、合成例B−1に準拠してポリマー固形分濃度が8.4重量%のワニス(PB−2)〜(PB−3)を調製した。原料、溶剤の組成(重量%)およびポリアミック酸合成時の溶解性評価の結果を(PB−1)と共に表2に示す。
Figure 2019174800
<ポリマーブレンド>
[合成例C−1]
[A]合成例A−1で調製したポリマー固形分濃度6.0重量%のワニス(PA−1)と、[B]合成例B−1で調製したポリマー固形分濃度8.4重量%のワニス(PB−1)とを、[A]/[B]=3.0/7.0(重量比)で混合した。この混合溶液をさらにNMPおよびBCにて希釈し、ポリマー固形分濃度6重量%のワニス(PC−1)を調整した。ワニス中の溶剤の組成比(重量%)はNMP/BC/DEME=64/25/5である。
[合成例C−2〜C−26]
[A]ワニス(PA−1)〜(PA−14)から選ばれる1つのワニスと、[B]ワニス(PB−1)〜(PB−3)から選ばれる1つのワニスを、重量比[A]/[B]=3.0/7.0で混合して、さらにポリマー固形分濃度が6.0重量%となるように、各種溶剤により希釈を実施して、ワニス(PC−2)〜(PC−26)を調製した。さらに、ワニス(PC−5)、(PC−8)、(PC−11)、(PC−17)については、添加剤Add.1およびAdd.2を添加した。Add.1およびAdd.2は、ワニスの固形分濃度に対してそれぞれ10重量部、15重量部添加した。使用したワニス、溶剤の組成比(重量%)および添加剤の添加量を(PC−1)と共に表3に示す。
Figure 2019174800
[実施例1]
合成例C−1で調製した固形分濃度6.0重量%のワニス(PC−1)を液晶配向剤として、上記記載の方法でフレキソ印刷、AC残像測定、コントラスト測定を行い、印刷直線性、配向性、コントラストを評価した。
[実施例2〜15、比較例1〜6]
液晶配向剤として用いるワニスを変更した以外は、実施例1に準じた方法で印刷直線性、配向性、コントラストを評価した。結果を実施例1と共に表4に示す。
Figure 2019174800
[実施例16]
合成例C−22で調製したワニス(PC−22)を液晶配向剤として、上記記載の方法で低温保存安定性試験を行った。
[実施例17〜18、比較例7、8]
液晶配向剤として用いるワニスを変更した以外は、実施例16に準じた方法で低温保存安定性試験を行った。結果を実施例16と共に表5に示す。
Figure 2019174800
表4、5で示す通り、貧溶剤としてDEMEあるいはDEEEを5〜30%含有するポリアミック酸溶液はフレキソ印刷で塗膜の端の直線性が高く、重合体が析出する問題も無く、低温保存安定性が良好で、さらに配向性が良好な結果を示した。
本発明によって提供される液晶配向剤は低温保存安定性に優れ、印刷性が良好で、特に塗膜の端の直線性が高い。また、本発明の液晶配向剤によって形成された液晶配向膜は液晶分子の配向性が高く、高品質な液晶表示素子を製造することができる。

Claims (11)

  1. 重合体および溶剤を含有する液晶配向剤であって;
    前記溶剤が式(1)で表される化合物の群から選ばれる少なくとも1つの特定貧溶剤(A)を含み;
    前記重合体が、炭素数4以上の直鎖アルキレン構造を持つテトラカルボン酸二無水物および炭素数4以上の直鎖アルキレン構造を持つジアミンからなる群から選ばれる少なくとも1つを含む原料からの生成物であり、主鎖に炭素数4以上のアルキレン構造を持つポリアミック酸、ポリイミド、部分ポリイミド、およびポリアミック酸エステルからなる群から選ばれる少なくとも1つの特定重合体(B)を含む、液晶配向剤;
    Figure 2019174800
    式(1)中、Xは炭素数1〜4のアルキル基である。
  2. 前記特定重合体(B)が、炭素数8の直鎖アルキレン構造を持つテトラカルボン酸二無水物および/または炭素数4〜6の直鎖アルキレン構造を持つジアミンを含む原料からの生成物である、請求項1に記載の液晶配向剤。
  3. 前記特定貧溶剤(A)の割合が全溶剤重量に対して5〜30重量%である、請求項1または2に記載の液晶配向剤。
  4. 前記特定貧溶剤(A)の割合が全溶剤重量に対して5〜20重量%である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の液晶配向剤。
  5. 良溶剤として、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−エチル−2−ピロリドンからなる群から選ばれる少なくとも1つを含有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の液晶配向剤。
  6. 特定貧溶剤(A)以外の貧溶剤として、ブチルセロソルブ、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールイソプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジイソブチルケトン、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、およびジエチレングリコールブチルメチルエーテルからなる群から選ばれる少なくとも1つを含有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の液晶配向剤。
  7. 特定貧溶剤(A)以外の溶剤を含む場合に、前記良溶剤の割合が全溶剤重量に対して20〜89重量%であり、前記特定貧溶剤(A)を含む貧溶剤の割合が全溶剤重量に対して5〜50重量%である、請求項5または6に記載の液晶配向剤。
  8. 前記特定重合体(B)の原料が、下記式(V−1)および式(V−2)で表される光反応性構造を有する化合物から選ばれる少なくとも1つを含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の液晶配向剤;
    Figure 2019174800
    上記各式において、環を構成するいずれかの炭素原子に結合位置が固定されていない基は、その環における結合位置が任意であることを示し、式(V−2)において、Rは独立して−CH、−OCH、−CF、または−COOCHであり、aは独立して0〜2の整数である。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の液晶配向剤をフレキソ印刷により基板に塗布する工程を含む、液晶配向膜の形成方法。
  10. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の液晶配向剤によって形成される液晶配向膜。
  11. 請求項10に記載の液晶配向膜を有する液晶表示素子。
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