JP2019104262A - 空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】空気流路の圧力損失が変化しても、ファンの送風量を目標送風量に近づける空調装置を提供する。【解決手段】制御回路は、空気流路の圧力損失が所定値から変化したと判定した場合に、メモリに記憶される送風量回転数情報、狙い電流値、実電流値に基づいて目標回転数Nxを求める(ステップS140)。制御回路は、インバータ回路からファンモータに流れる三相交流電流を制御して目標回転数Nxにファンモータの回転数を近づけることにより、ファンの送風量を目標送風量に近づける(ステップS100)。【選択図】図3

Description

本発明は、空調装置に関するものである。
従来、車両用空調装置では、ファンによって発生する空気流の流路に設けられ、通過する空気中の異物を除去するフィルタと、電動モータを制御するためモータ電流を用いてフィルタの交換時期を判定する制御部とを備えるものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2016−169924号公報
上記特許文献1の空調装置では、上述の如く、制御部がフィルタの交換時期を判定することができるので、異物で目詰まりした状態のフィルタを使用し続けることを未然に防ぐことができる。
しかし、フィルタを実際に交換する時期まで、フィルタが起因して空気流の流路の圧力損失が大きい状態が継続される。このため、空気流の流路を通過して車室内に吹き出される風量が少なくなる。
したがって、電動モータの回転数を目標回転数に近づけるように電動モータを制御しても、ファンから吹き出される送風量を目標送風量に近づけることができない。
本発明は上記点に鑑みて、空気流路の圧力損失が変化したときでも、ファンの送風量を目標送風量に近づけるようにした空調装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、室内に向けて空気流を流通させる空気流路(37)を形成する室内空調ユニット(11、12)と、回転によって空気流路に空気流を発生させるファン(32)と、ファンを回転させる電動モータ(33)と、直流電源(90)から供給される電力によって電動モータに電流を流すことにより電動モータを回転させる駆動回路(80)と、を備える空調装置であって、
ファンの送風量を目標送風量(Hx)に近づけるための第1目標回転数(Nm)に電動モータの回転数を近づけるように駆動回路を制御する第1回転数制御部(S100)と、
第1回転数制御部が駆動回路を制御する際に、直流電源から駆動回路および電動モータを通してグランドに流れる実際の電流値を検出する電流検出部(S110)と、
空気流路の圧力損失が所定値であるとき、電動モータを第1目標回転数で回転させてファンの送風量を目標送風量に近づけるように駆動回路が電動モータを制御する場合に、直流電源から駆動回路および電動モータを通してグランドに流れると想定される電流値を狙い電流値(Ix)として求める算出部(S120)と、
狙い電流値と電流検出部の検出値とが相違しているか否かを判定することにより、空気流路の圧力損失が所定値から変化したか否かを判定する判定部(S130)と、
空気流路の圧力損失が所定値から変化したと判定部が判定したとき、ファンの送風量を目標送風量を近づけるための電動モータの第2目標回転数(Nx)を求め、この求めた第2目標回転数に電動モータの回転数を近づけるように駆動回路を制御する補正制御部(S100、S140)と、を備える。
したがって、空気流路の圧力損失が変化して、電流検出部の検出値が目標電流値に対して相違しても、ファンの送風量を目標送風量に近づけることができる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
第1実施形態における車両用空調装置の全体構成を示す図である。 図1の車両用空調装置の電気的構成を示す図である。 図2の制御回路の空調制御処理を示すフローチャートである。 縦軸をファンの送風量と横軸をモータ電流としたファンの送風量と横軸をモータ電流との関係を示す図である。 第1実施形態における縦軸をファンの送風量と横軸をファンモータの回転数としたファンの送風量と横軸をファンモータの回転数との関係を示す図である。 第1実施形態における本発明の第2実施形態における制御回路の空調制御処理を示すフローチャートである。 第3実施形態における制御回路の空調制御処理を示すフローチャートである。 第3実施形態における縦軸を目標電流値と横軸をステータコイルの温度とした目標電流値と横軸をステータコイルの温度との関係を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、説明の簡略化を図るべく、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
本第1実施形態における車両用空調装置に関して、図1〜図5を用いて説明する。図1に示すように、車両用空調装置10は、空調ユニット11と、送風ユニット12と、これらを制御する制御部としての制御装置(以下、「エアコンECU」という)13とを含んで構成されている。
空調ユニット11は車室内前部の計器盤(図示せず)の内側のうち、車両幅方向の略中央部に配置される。送風機ユニット12は、車室内前部の計器盤内側のうち、中央部から助手席側ヘオフセットして配置されている。
空調ユニット11は、ポリプロピレン製等の樹脂製の空調ケース14を有し、この空調ケース14の内部には車室内へ向かって空気が流れる空気通路15が構成される。空調ケース14内には、図1に示すように、冷房用熱交換器としての蒸発器16と加熱用熱交換器としてのヒータコア17を内蔵している。
空調ケース14における最も車両前方側の部位には送風ユニット12が設けられる。空調ケース14には、送風ユニット12から送風空気が流入する。空調ケース14内において、図1に示すように、上流側に蒸発器16が空気通路15を横断するように配置されている。
この蒸発器16は、周知のごとく冷凍サイクルの冷媒の蒸発潜熱を空調空気から吸熱して、空調空気を冷却するものである。空調ケース14内において、蒸発器16の空気流れ下流側に、所定の間隔を開けて、ヒータコア17が配置されている。
送風ユニット12から空調ケース14内に流入した空気が蒸発器16、ヒータコア17の順に通過して車両前方側から車両後方側へと流れる。ヒータコア17は、蒸発器16を通過した冷風を再加熱するものであって、その内部に図示しない車両に搭載された内燃機関から高温の温水(すなわち、エンジン冷却水)が流れ、この温水を熱源として空気を加熱するものである。
ヒータコア17は、空調ケース14の内壁との間に間隔を開けて配置されている。したがって、図1に示すように、ヒータコア17の上方部には、ヒータコア17をバイパスして冷風が通過する冷風バイパス通路18が形成されている。蒸発器16とヒータコア17との間には平板状の板ドアからなるエアミックスドア19が回転軸を中心にして回転可能に配置されている。
エアミックスドア19は、空調空気の温度を調整する空気温度調節手段を構成する。エアミックスドア19の回転軸は、エアミックス用サーボモータ19aに連結され、エアミックス用サーボモータ19aの回転動力によってエアミックスドア19を回転させる。
エアミックスドア19は、冷風バイパス通路18とヒータコア17の通風量を調整することにより、ヒータコア17を通過してヒータコア17で加熱する温風と、冷風バイパス通路18を通過する冷風との風量割合を調整する。
そして、ヒータコア17を通過した温風は、冷風バイパス通路18の下流側で、冷風バイパス通路18を通過した冷風と合流し、冷風と温風とが混合される。そして、混合された空気の出口として、デフロスタ開口部20、フット開口部21およびフェイス開口部22が空調ケース14の下流側の端部に形成されている。
デフロスタ開口部20は、図示しないデフロスタダクトを介して計器盤上面のデフロスタ吹出口に接続され、このデフロスタ吹出口から車両前面窓ガラスの内面に向けて空調風が吹き出される。
フェイス開口部22は、図示しないフェイスダクトを介して、計器盤上方側に配置されるフェイス吹出口に接続されている。フェイス吹出口から車室内の乗員上半身側に向けて空調風が吹き出される。
フット開口部21は、図示しないフット吹出通路が下方に向かって形成されている。フット吹出通路は、フット吹出口に接続されている。フット吹出口から乗員の足元部に空調風(主に温風)を吹き出すようになっている。
デフロスタ開口部20はデフロスタドア20aにより開閉される。同様に、フェイス開口部22とフット開口部21は、それぞれ平板状のフェイスドア22aおよびフットドア21aにより開閉される。それぞれの回転軸は吹出ドア用サーボモータ23に連結され、吹出ドア用サーボモータ23の回転動力によってこれら吹出しモードドアを回転させる。
次に、本実施形態の送風ユニット12に関して説明する。
まず、送風ユニット12は、外気(すなわち、車室外空気)と内気(すなわち、車室内空気)を切替導入する導入流路24aを有する内外気切替箱24と、内外気切替箱24を通して空気を吸入し送風する遠心式の送風機25とを含んで構成されている。
内外気切替箱24の上端部側には、外気を導入する外気導入口26と、内気を導入する内気導入口27が開口している。内外気切替箱24は、上端部付近に配置される回転軸を中心に回転する内外気ドア29を設けられる。
内外気ドア29は、平板状のドアであって、回転することによって、内気導入口27および外気導入口26の開閉状態を切り換える。内外気ドア29の回転軸は内外気用サーボモータ29aに連結され、内外気用サーボモータ29aの動力によって内外気ドア29を回転させる。
内外気切替箱24の内部には、外気導入口26または内気導入口27から導入された空気が流れる空気通路30が構成されている。したがって、空気通路30は、送風機25によって発生する空気が流れる空気流路となる。空気通路30には、空気中の塵埃などの異物、たばこ等の臭いを除去可能なフィルタ31が配置されている。
フィルタ31は、空気通路30を流通する全ての空気が通過する部位に配置されている。フィルタ31は、例えば、濾紙等の濾材をコルゲート状のひだ折り加工されたものである。フィルタ31は、内外気切替箱24の出口部に着脱が可能に保持固定される。
フィルタ31の空気流れの下流側には、送風機25が配置されている。送風機25として、いわゆる遠心式送風機が用いられる。なお、送風機25としては、翼の回転により径方向に風を押出す遠心式のものに限らず、軸方向に風を押出する軸流式のもの、あるいは羽根車内を貫通する風を発生させる貫流式のもの等いずれのものであってもよい。
送風機25は、送風するための遠心式多翼ファン(以下、ファンと呼ぶ)32と、ファン32を回転駆動するファンモータ33とを備えている。ファン32とファンモータ33は、ケーシング34に収容されている。
本実施形態のファンモータ33は、電動モータとしてのブラシレスモータが用いられる。ファンモータ33は、ステータコイル50、およびロータ60を備える。
本実施形態のステータコイル50は、スター結線された3相のコイル50a、50b、50cによって構成されている。コイル50aは、U相コイルであり、コイル50bは、V相コイルであり、コイル50cはV相コイルである。ロータ60は、永久磁石を有して構成されているもので、回転軸61を通してファン32に回転力を出力する。
ケーシング34は、ファンモータ33を支持固定している。ケーシング34は内外気切替箱24の下部に固定されている。ケーシング34は、ファン32から吹出す空気を集合させながら空気流の動圧を静圧に変換する渦巻き状に形成されている。この渦巻き状のケーシング34は発生した風を効率的に送り出すものである。
エアコンECU13は、マイクロコンピュータ、メモリ70a等から構成され、空調制御処理を予めメモリ70aに記憶されたコンピュータプログラムに従って実行する。メモリ70aは、コンピュータプログラム以外に後述する各種の送風量情報(すなわち、グラフGa、Gb)を記憶する第1、第2記憶部である。
エアコンECU13は、空調制御処理の実行に伴って、サーボモータ19a、23、29aを制御したり、ファンモータ33の回転数を目標回転数Nm(すなわち、第1目標回転数)に近づけるように制御回路70に対して指令する。
制御回路70は、マイクロコンピュータやメモリ70a等によって構成され、直流電源90から供給される直流電力によって作動する。制御回路70は、電流センサ71の検出値、回転数センサ72の検出値、温度センサ73の検出値に基づいて、エアコンECU13からの指令される目標回転数Nmにロータ60の回転数を近づけるようにインバータ回路80を制御する。
インバータ回路80は、スイッチング素子SW1、SW2、SW3、SW4、SW4、SW5、SW6を備える駆動回路である。以下、説明の便宜上、スイッチング素子SW1、SW2、SW3、SW4、SW4、SW5、SW6を簡略化してスイッチング素子SW1〜SW6とも記載する。
スイッチング素子SW1、SW2は、正極母線81と負極母線82との間で直列接続されている。スイッチング素子SW3、SW4は、正極母線81と負極母線82との間で直列接続されている。スイッチング素子SW5、SW6は、正極母線81と負極母線82との間で直列接続されている。
スイッチング素子SW1、SW2の共通接続端子T1は、コイル50aに接続されている。スイッチング素子SW3、SW4の共通接続端子T2は、コイル50bに接続されている。スイッチング素子SW5、SW6の共通接続端子T3は、コイル50cに接続されている。
正極母線81は、直流電源90の正極電極に接続されている。負極母線82は、直流電源90の負極電極(すなわち、グランド)に接続されている。
電流センサ71は、インバータ回路80の負極母線82から直流電源90の負極電極(すなわち、グランド)に流れる直流の電流値(以下、モータ電流値という)を検出する。換言すれば、電流センサ71は、直流電源90の正極電極からインバータ回路80のスイッチング素子SW1、SW2、SW3、ステータコイル50、スイッチング素子SW4、SW5、SW6を通してグランドに流れる電流値をモータ電流値として検出する。また、回転数センサ72は、ロータ60の回転数を検出する。温度センサ73は、ステータコイル50の温度を検出する。
エアコンECU13には、周知の各種センサ群(図示せず)からのセンサ信号、および車室内前方の計器盤部に設置されるエアコンパネル35からの信号が入力される。エアコンパネル35からの信号は、例えば、運転者等の車両乗員の操作による操作信号である。センサ群としては、例えば、内気温センサ、外気温センサ、日射センサ、蒸発器温度センサ、および水温センサ等が設けられている。内気温センサは車室内温度(すなわち、内気温)を検出する。
外気温センサは、車室外温度(すなわち、外気温)を検出する。蒸発器温度センサは蒸発器16を通過する冷風温度を検出する。水温センサは、ヒータコア17へ導かれる温水温度を検出する。
エアコンパネル35には、車室内の設定温度の信号を出す温度設定器、風量の設定信号を出す風量設定器、吹出しモードの設定信号を出す吹出しモード設定器、内外気モードの設定信号を出す内外気設定器等が設けられている。
これらの各設定器の操作信号がエアコンECU13に入力される。またエアコンパネル35は、設定された空調設定モードなどの各種情報を出力表示する出力部としても機能する。したがってユーザは、エアコンパネル35を視認することによって、風量や設定温度などを確認することができる。
次に、本実施形態の車両用空調装置10の作動を説明する。
まず、空調操作の一実施例として、車両乗員の操作によりエアコンパネル35の風量設定器のスイッチ(図示せず)が投入されると、風量設定信号がエアコンECU13へ出力される。エアコンECU13は、ファンモータ33の任意の目標回転数を制御回路70に対して指令する。
すると、制御回路70は、後述する送風制御処理を実行する。制御回路70は、送風制御処理の実行に伴って、インバータ回路80を制御する。これにより、インバータ回路80は、ファンモータ33を制御する。よって、ファンモータ33は、ファン32を回転駆動させる。このため、ファン32の送風量を目標送風量に近づけることができる。
この際に、内外気ドア29の開閉状態に応じて、例えば内気が、内外気切替箱24の内気導入口27を通じて、空気通路30に導入される。空気通路30を流れる内気はフィルタ31を通過すると、内気に含まれるたばこ等の臭いが除去される。外気が導入される場合には、フィルタ31を通過することで、外気に混入される粉塵(花粉、塵埃等)や、臭いが除去される。
内気が空気通路30を通じてファン32の中心側に吸入される。この吸入空気は、ファン32の回転動作によりケーシング34内を送風され、空調ユニット11へ流入する。空調ケース14の空気通路15を通過して蒸発器16へ向かって送風される。
この送風空気は、最初に蒸発器16を通過して冷却され、冷風となる。この冷風は、次に、エアミックスドア19の開度により冷風バイパス通路18を通過する冷風とヒータコア17を通過する温風とに振り分けられる。この冷風と温風が混合して所定温度の空気が得られる。
このとき、エアコンパネル35の吹出しモード設定器の車両乗員の操作によって、設定されている吹出モードで開状態にある吹出口から車室内に空調風が吹き出される。例えば、フェイスモードでは、フット開口部21を閉塞してフェイス開口部22を開放する。
これにより、混合された所望温度の空気をフェイス開口部22からフェイスダクトを通してフェイス吹出口22のみから車両乗員の頭部側へ吹き出す。他の吹出モードとして、例えばフットモードおよびバイレベルモードなどがある。デフロスタ開口部20、およびフット開口部21、フェイス開口部22を纏めて開口部20、21、22という。
このように、外気導入口26または内気導入口27から導入されて内外気切替箱24の空気通路30、フィルタ31、送風機25、空気通路15、蒸発器16、ヒータコア17、冷風バイパス通路18、および開口部20、21、22を通して車室内に吹き出される。
ここで、フィルタ31に粉塵等の異物が目詰まりすると内外気切替箱24の空気流路30の圧力損失が大きくなる。エアミックスドア19、デフロスタドア20a、フェイスドア22a、およびフットドア21aのそれぞれの位置によって空調ケース14の空気流路15の圧力損失が変化する。
以下、説明の便宜上、空気流路15、30を合わせた空気流路を空気流路37とする。空気流路37の圧力損失が変化すると、直流電源90からインバータ回路80に与えられる電圧が一定であり、かつファン32の回転数が一定であっても、ファンモータ33に流れる電流値(すなわち、モータ電流値)が変わる。
このため、空気流路37の圧力損失が変化すると、ファンモータ33に生じるトルクが変わるため、ファン32から吹き出される送風量が変わることになる。これにより、開口部20、21、22から車室内に吹き出される送風量が変わることになる。
したがって、空気流路37の圧力損失が変化すると、ファンモータ33の回転数を目標回転数Nmに近づけるようにファンモータ33を制御しても、ファン32の送風量が送風量の目標値(以下、目標送風量Hsという)と相違する。
そこで、本実施形態では、制御回路70において、空気流路37の圧力損失が変化しても、ファン32の送風量を目標送風量に近づけるための送風制御処理を実行する。
次に、本実施形態の制御回路70における送風制御処理について図3、図4、図5を参照して説明する。
制御回路70は、図3のフローチャートにしたがって、送風制御処理を実行する。制御回路70は、エアコンECU13から目標回転数Nmを受信する毎に、送風制御処理を実行する。
まず、制御回路70は、ステップS100において、第1回転数制御部として、回転数センサ72の検出値に基づいて、ファンモータ33を目標回転数Nmで回転させるようにインバータ回路80のスイッチング素子SW1〜SW6に制御する。
すると、スイッチング素子SW1〜SW6は、それぞれ、スイッチングする。これにより、直流電源90から正極母線81、負極母線82の間に印加される直流電圧に基づいて、共通接続端子T1、T2、T3からステータコイル50に三相交流電流が流れる。
換言すれば、直流電源90の正極電極からの電流が正極母線81、スイッチング素子SW1、SW2、SW3、ステータコイル50、スイッチング素子SW4、SW5、SW6、および負極母線82を通して直流電源90の負極電極(すなわち、グランド)に流れる。
したがって、ステータコイル50から回転磁界が発生する。すると、ロータ60は、回転磁界に同期して回転する。これにより、ロータ60の回転数、すなわち、ファンモータ33の回転が目標回転数Nmに近づくことになる。
次に、制御回路70は、ステップS110において、電流検出部として、電流センサ71の検出値に基づいてモータ電流を検出する。以下、説明の便宜上、ステップS110において検出されたモータ電流値を実電流値Imとする。
次に、制御回路70は、ステップS120において、算出部として、モータ電流の狙い電流値Ixと実電流値Imとの差分(以下、差分Id(Ix−Im)という)を算出する。
狙い電流値Ixとは、空気流路37の圧力損失が所定値であるときに、ファンモータ33を目標回転数Nmでファン32を回転させてファン32の送風量を目標送風量Hsに近づけるためにインバータ回路80がファンモータ33を制御する際に、直流電源90の正極電極から負極電極へ流れると想定されるモータ電流値である。
まず、制御回路70は、電流送風量情報と目標送風量Hxとに基づいて狙い電流値Ixを求める。
電流送風量情報は、メモリ70aに予め記憶された情報であって、図4に示すように、縦軸をファン32の送風量として、横軸をモータ電流として、ファン32の送風量とモータ電流との関係を示すグラフGaである。なお、メモリ70aには、目標回転数毎のグラフGaが記憶されている。
グラフGaでは、直流電源90からインバータ回路80に与えられる出力電圧が一定であり、ファンモータ33の回転が目標回転数Nmである場合の第1送風量情報である。グラフGaは、ファン32の送風量とモータ電流とが比例する関係になっている。つまり、グラフGaでは、ファン32の送風量とモータ電流とが1対1で特定される関係になっている。
そこで、制御回路70は、グラフGaにおいて目標送風量Hsと1対1で特定される関係になるモータ電流値を狙い電流値Ixとして求める。すなわち、グラフGaに基づいて目標送風量Hsに対応するモータ電流値を狙い電流値Ixとして求めることになる。これに加えて、制御回路70は、狙い電流値Ixと実電流値Imとの差分Idを算出する。
次に、制御回路70は、ステップS130において、判定部として、狙い電流値Ixと実電流値Imとが一致しているか否かを判定することにより、空気流路37の圧力損失が所定値から変化したか否かを判定する。
この際に、直流電源90からインバータ回路80に与えられる出力電圧が一定であると仮定し、インバータ回路80がファンモータ33を制御してファンモータ33の回転数が目標回転数Nmである場合に、狙い電流値Ixと実電流値Imと一致しているか否かを判定することになる。
このことにより、空気流路37の圧力損失が所定値を維持しているか否かを判定することになる。
ここで、狙い電流値Ixと実電流値Imと一致しているときには、空気流路37の圧力損失が所定値を維持しているとして、ステップS130でYESと判定する。すなわち、ファン32の送風量が目標送風量Hsに一致していると判定することになる。
その後、制御回路70は、ステップS150において、定常回転処理を実行する。この際に、制御回路70は、定常制御部として、回転数センサ72の検出値に基づいて、ファンモータ33の回転数を目標回転数Nmのまま維持させるようにインバータ回路80のスイッチング素子SW1〜SW6に制御する。
すると、スイッチング素子SW1〜SW6は、それぞれ、スイッチングする。これにより、直流電源90から正極母線81、負極母線82の間に印加される直流電圧に基づいて、共通接続端子T1、T2、T3からステータコイル50に三相交流電流が流れる。
すると、ロータ60は、ステータコイル50から生じる回転磁界に同期して回転する。これにより、ロータ60の回転数が目標回転数Nmに維持される。これにより、ファン32の送風量が目標送風量Hsに維持されることになる。
一方、例えば、フィルタ31に異物が詰まると、空気流路37の圧力損失が所定値から大きくなる。つまり、フィルタ31に異物が詰まると、空気流路37の圧力損失が所定値から変化する。
この場合、上記ステップS130において、狙い電流値Ixと実電流値Imとが不一致であるときには、制御回路70がNOと判定する。すなわち、空気流路37の圧力損失が所定値から変化した判定される。このため、ファン32の送風量が目標送風量Hsに一致していないと判定されることになる。
この場合、ファン32の送風量を目標送風量Hsに近づけるためには、ロータ60の回転数を変更することが必要になる。
そこで、制御回路70は、次のステップS140において、補正制御部として、ファン32の送風量を目標送風量Hsに近づけるために必要となるファンモータ33の目標回転数Nxを求める。
具体的には、制御回路70は、図4のグラフGaにおいて実電流値Imと1対1で特定される関係になっているファン32の送風量(以下、実送風量Hmという)を求める。実送風量Hmと目標送風量Hsとの差分dHを求める。
これに加えて、制御回路70は、ステップS140において、送風量回転数情報、実送風量Hm、および差分dHに基づいて、ロータ60の目標回転数Nxを求める。
送風量回転数情報は、メモリ70aに予め記憶された第2送風量情報であって、図5に示すように、縦軸をファン32の送風量として、横軸をファンモータ33の回転数とするグラフGbである。グラフGbは、空気流路37の圧力損失が一定に維持された状態で、ファンモータ33の回転数とファン32の送風量との関係を示す。
ここで、グラフGbでは、ファン32の送風量とファンモータ33の回転数とが比例する関係になっている。つまり、グラフGbでは、ファン32の送風量とファンモータ33の回転数とが1対1で特定される関係になっている。
ここで、狙い電流値Ixが実電流値Imよりも大きいとき、制御回路70は、グラフGbにおいて、実送風量Hmと差分dHとを加算した目標送風量Hsに1対1で特定される関係になっている目標回転数Nxを求める。つまり、グラフGbに基づいて、目標送風量Hsに対応する目標回転数Nxを求める。
一方、狙い電流値Ixが実電流値Imよりも小さいとき、制御回路70は、グラフGbにおいて、実送風量Hmから差分dHを減算した目標送風量Hsに1対1で特定される関係になっている目標回転数Nxを求める。つまり、グラフGbに基づいて、目標送風量Hsに対応する目標回転数Nxを求める。
このように制御回路70が目標回転数Nxを求められると、次のステップS100に移行する。
このステップS100において、制御回路70は、回転数センサ72の検出値に基づいて、ファンモータ33を目標回転数Nxで回転させるようにインバータ回路80のスイッチング素子SW1〜SW6に制御する。
すると、スイッチング素子SW1〜SW6は、それぞれ、スイッチングする。これにより、直流電源90から正極母線81、負極母線82の間に印加される直流電圧に基づいて、共通接続端子T1、T2、T3からステータコイル50に三相交流電流が流れる。
したがって、ステータコイル50から回転磁界が発生する。すると、ロータ60は、回転磁界に同期して回転する。これにより、ロータ60の回転数、すなわち、ファンモータ33の回転が目標回転数Nxに近づくことになる。
次に、制御回路70は、ステップS110において、電流センサ71の検出値に基づいてモータ電流を検出する。
次に、制御回路70は、ステップS120において、狙い電流値Ixと実電流値Imとの差分Hdを算出する。
次に、制御回路70は、ステップS130において、狙い電流値Ixと実電流値Imとが一致しているか否かを判定する。
ここで、狙い電流値Ixと実電流値Imと一致しているときには、空気流路37の圧力損失が所定値を維持しているとして、ステップS130でYESと判定する。その後、制御回路70は、ステップS150において、定常回転処理を実行する。この際に、制御回路70は、回転数センサ72の検出値に基づいて、ファンモータ33の回転数を目標回転数Nmに維持させるようにインバータ回路80のスイッチング素子SW1〜SW6に制御する。
すると、スイッチング素子SW1〜SW6は、それぞれ、スイッチングする。これにより、直流電源90から正極母線81、負極母線82の間に印加される直流電圧に基づいて、共通接続端子T1、T2、T3からステータコイル50に三相交流電流が流れる。
すると、ロータ60は、ステータコイル50から生じる回転磁界に同期して回転する。これにより、ファンモータ33の回転が目標回転数Nxに維持される。これにより、ファン32の送風量が目標送風量Hsに維持されることになる。
以上説明した本実施形態によれば、制御回路70は、インバータ回路80からファンモータ33に流れる三相交流電流を制御してファンモータ33の回転数を目標回転数Nmに近づけることにより、ファン32の送風量を目標送風量Hsに近づけるようにインバータ回路80を制御するステップS100を備える。
制御回路70は、直流電源90からインバータ回路80およびファンモータ33を通してグランドに流れる実電流値Imを検出するステップS110を備える。制御回路70は、空気流路の圧力損失が所定値である場合に目標送風量Hxと1対1で特定される関係にある狙い電流値Ixを求めるステップS120を備える。
制御回路70は、狙い電流値Ixと実電流値Imとが相違するか否かを判定することにより空気流路37の圧力損失が所定値から変化したか否かを判定するステップS130を備える。
制御回路70は、空気流路37の圧力損失が所定値から変化したと判定した場合に、メモリ70aに記憶される送風量回転数情報、狙い電流値Ix、実電流値Imに基づいて目標回転数Nxを求めるステップS140を備える。
制御回路70は、インバータ回路80からファンモータ33に流れる三相交流電流を制御して目標回転数Nxにファンモータ33の回転数を近づけることにより、ファン32の送風量を目標送風量Hsに近づけるステップS100を備える。
以上により、フィルタ31に異物が詰まったり、ドア19、20a、22a、21aのそれぞれの位置によって空気流路37の圧力損失が所定値から変化する。この場合、本実施形態によれば、ファンモータ33の回転数を目標回転数Nmから目標回転数Nxに変更することにより、ファン32の送風量を目標送風量Hsに近づけることができる。
さらに、本実施形態では、デフロスタ開口部20、フット開口部21およびフェイス開口部22のいずれかに使用者の手の平を当てると、空気流路37の圧力損失が増加する。この場合、ステップS130でNO判定してから、ステップS140、S100の処理が施される。このため、ファンモータ33の回転数を目標回転数Nmから目標回転数Nxに変更されて、ファン32の送風量を目標送風量Hsに近づけることができる。これにより、フット開口部21およびフェイス開口部22のいずれかに使用者の手の平をかざしても、ファン32の送風量の変化を抑制することができる。
(第2実施形態)
上記第1実施形態では、狙い電流値Ixと実電流値Imとが不一致であるときに、目標回転数Nxの算出処理(ステップS140)を実行した例について説明した。しかし、これに代えて、以下、実電流値Imが狙い電流値Ixよりも大きいときに目標回転数Nxの算出処理(ステップS140)を実行する本第2実施形態について説明する。
本実施形態と上記第1実施形態とは、車両用空調装置10のハードウェア構成が共通し、制御回路70の送風制御処理のみが相違する。
そこで、制御回路70の送風制御処理について図6を参照して説明する。制御回路70は、図3に代わる図6のフローチャートにしたがって、送風制御処理を実行する。
図6のフローチャートは、図3フローチャートにおいて、ステップS130に代わるステップS130Aを備える。図6において、図3と同一ステップは同一の処理を示し、その説明を省略する。
制御回路70は、ステップS130Aにおいて、実電流値Imが狙い電流値Ixよりも大きいか否かを判定することになる。
例えば、内外気切替箱24にフィルタ31を装着することを忘れた場合には、実電流値Imが狙い電流値Ixよりも大きくなる。この場合、空気流路37の圧力損失が所定値から小さくなっているとして、ステップS130AでYESと判定する。すなわち、ファン32の送風量が目標送風量Hsよりも大きくなっていると判定することになる。
この場合、制御回路70は、上記第1実施形態と同様に、ステップ160において、ファン32の送風量を目標送風量Hsに近づけるために必要となるファンモータ33の目標回転数Nxを求める。
その後、制御回路70は、ステップS100、S110、S120、S130A、S140のそれぞれの処理を実行する。このため、ファンモータ33の回転数が目標回転数Nxに維持される。これにより、ファン32の送風量が目標送風量Hsに維持されることになる。
一方、ステップS130Aにおいて、制御回路70は、実電流値Imが狙い電流値Ixに一致しているとき、空気流路37の圧力損失が所定値に維持されているとして、NOと判定する。
さらに、制御回路70は、ステップS130Aにおいて、実電流値Imが狙い電流値Ixよりも小さいとき、空気流路37の圧力損失が所定値よりも大きくなったとして、NOと判定する。
このように、制御回路70は、ステップS130AにおいてNOと判定したとき、ステップS150において、定常回転処理を実行する。この際に、制御回路70は、回転数センサ72の検出値に基づいて、ファンモータ33の回転数を目標回転数Nmに維持させるようにインバータ回路80のスイッチング素子SW1〜SW6に制御する。
以上説明した本実施形態によれば、制御回路70は、ステップS130Aにおいて、実電流値が狙い電流値Ixよりも大きいと判定したとき、YESと判定する。これに伴い、制御回路70は、ステップ160において、ファン32の送風量を目標送風量Hsに近づけるために必要となるロータ60の目標回転数Nxを求める。その後、制御回路70は、インバータ回路80を制御してロータ60の回転数を目標回転数Nxに維持させる。これにより、ファン32の送風量が目標送風量Hsに維持されることになる。
このため、フィルタ31を内外気切替箱24に挿入することを忘れた場合にも、モータ電流を狙い電流値Ixに近づけることができるので、モータ電流としての過電流がインバータ回路80に流れることを未然に防ぐことができる。このことにより、省電力化を図ることができる。
(第3実施形態)
本第3実施形態の制御回路70は、上記第1実施形態において、ステータコイル5の温度に応じて狙い電流値Ixを求める例について図7、図8を参照して説明する。
制御回路70は、図3に代わる図7のフローチャートにしたがって、送風制御処理を実行する。
図7のフローチャートは、図3のフローチャートのうちステップS110、S120の間にステップS150、S160を追加したものである。
制御回路70は、ステップ160において、温度センサ73の検出温度に基づいてステータコイル50の温度を検出する。温度センサ73はステータコイル50の温度を検出するセンサである。
次に、制御回路70は、ステップ160において、ステータコイル50の温度と目標温度情報とに基づいて狙い電流値Ixを求める。
目標温度情報は、メモリ70aに予め記憶された情報であって、図8に示すように、縦軸を狙い電流値Ixとして、横軸をステータコイル50の温度として、狙い電流値Ixとステータコイル50の温度との関係を示すグラフGcである。このグラフGcでは、狙い電流値Ixとステータコイル50の温度とが1対1で特定される関係になっている。
そこで、制御回路70は、グラフGcにおいて、温度センサ73の検出温度と1対1で特定される狙い電流値Ixを求める。
その後、制御回路70は、ステップS120において、狙い電流値Ixと実電流値Imとの差を求める。以降、制御回路70は、上記第1実施形態と同様に送風制御処理を実行する。
以上説明した本実施形態によれば、制御回路70は、ステータコイル50の温度と目標温度情報とに基づいて狙い電流値Ixを求める。このため、狙い電流値Ixの温度依存性を考慮した送風制御処理を実行することができるので、制御精度を向上することができる。
(他の実施形態)
(1)上記第1〜第3実施形態では、本発明の空調装置を車両用空調装置10に適用した例について説明したが、これに代えて、車両以外の移動体用の空調装置(例えば、列車用空調装置)や設置型空調装置(例えば、住宅用空調装置、ビル用空調装置)に本発明の空調装置を適用してもよい。
(2)上記第3実施形態では、制御回路70は、実電流値Imが狙い電流値Ixよりも大きくなると、空気流路37の圧力損失が所定値から低下したしてステップ130AでYESと判定してステップ140の処理に移行した例について説明した。
これに限らず、実電流値Imが狙い電流値Ix未満になると、空気流路37の圧力損失が所定値以上であるとして、ステップ130AでYESと判定してステップ140の目標回転数Nxの算出処理に移行してもよい。
この場合、実電流値Imが狙い電流値Ixと同一であるとき、或いは実電流値Imが狙い電流値Ixよりも大きいときに、ステップ150のモータ定常回転処理に移行する。
(3)上記第1〜第3実施形態では、ファンモータ33としてブラシレスモータを用いた例について説明したが、これに代えて、回転数の制御が可能であるならば、ファンモータ33以外の電動モータを用いてもよい。
(4)なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されるものではない。
(まとめ)
上記第1〜第3実施形態、および他の実施形態の一部または全部に記載された第1の観点によれば、空調装置は、室内に向けて空気流を流通させる空気流路を形成する室内空調ユニットと、回転によって空気流路に空気流を発生させるファンと、ファンを回転させる電動モータとを備える。
空調装置は、直流電源から供給される電力によって電動モータに電流を流すことにより電動モータを回転させる駆動回路を備える。
空調装置は、ファンの送風量を目標送風量に近づけるための第1目標回転数に電動モータの回転数を近づけるように駆動回路を制御する第1回転数制御部を備える。
空調装置は、第1回転数制御部が駆動回路を制御する際に、直流電源から駆動回路および電動モータを通してグランドに流れる実際の電流値を検出する電流検出部を備える。
空調装置は、空気流路の圧力損失が所定値であるとき、電動モータを第1目標回転数で回転させてファンの送風量を目標送風量に近づけるように駆動回路が電動モータを制御する場合に、直流電源から駆動回路および電動モータを通してグランドに流れると想定される電流値を狙い電流値として求める算出部を備える。
空調装置は、狙い電流値と電流検出部の検出値とが相違しているか否かを判定することにより、空気流路の圧力損失が所定値から変化したか否かを判定する判定部を備える。
空調装置は、空気流路の圧力損失が所定値から変化したと判定部が判定したとき、ファンの送風量を目標送風量を近づけるための電動モータの第2目標回転数を求め、この求めた第2目標回転数に電動モータの回転数を近づけるように駆動回路を制御する補正制御部を備える。
第2の観点によれば、空調装置は、直流電源から駆動回路に出力される電圧が一定であり、電動モータの回転数が第1目標回転数である場合において、直流電源から駆動回路および電動モータを通してグランドに流れる電流値とファンの送風量との関係を示す第1送風量情報を記憶する第1記憶部を備える。算出部は、第1送風量情報に基づいて、目標送風量に対応する電流値を狙い電流値として求める。
第3の観点によれば、空調装置は、空気流路の圧力損失が一定である場合に電動モータの回転数とファンの送風量との関係を示す第2送風量情報を記憶する第2記憶部を備える。
補正制御部は、第2送風量情報に基づいて、目標送風量に対応する電動モータの回転数を第2目標回転数として求める。
第4の観点によれば、電流検出部の検出値が狙い電流値よりも大きくなり、空気流路の圧力損失が所定値よりも低下したと判定部が判定したとき、補正制御部は、電動モータの回転数を第2目標回転数に近づけるように駆動回路を制御する。
これにより、空気流路の圧力損失が所定値よりも低下した際に、駆動回路に過電流が流れることを抑制することができる。このことにより、省電力化を図ることができる。
第5の観点によれば、電流検出部の検出値が狙い電流値以下であり、空気流路の圧力損失が所定値以上であると判定部が判定したとき、電動モータの回転数を第1目標回転数のまま維持するように駆動回路を制御する定常制御部を備える。
11 空調ユニット
12 送風ユニット12
32 ファン
37 空気流路
70 制御回路
80 インバータ回路
90 直流電源

Claims (5)

  1. 室内に向けて空気流を流通させる空気流路(37)を形成する室内空調ユニット(11、12)と、回転によって前記空気流路に前記空気流を発生させるファン(32)と、前記ファンを回転させる電動モータ(33)と、直流電源(90)から供給される電力によって前記電動モータに電流を流すことにより前記電動モータを回転させる駆動回路(80)と、を備える空調装置であって、
    前記ファンの送風量を目標送風量(Hx)に近づけるための第1目標回転数(Nm)に前記電動モータの回転数を近づけるように前記駆動回路を制御する第1回転数制御部(S100)と、
    前記第1回転数制御部が前記駆動回路を制御する際に、前記直流電源から前記駆動回路および前記電動モータを通してグランドに流れる実際の電流値を検出する電流検出部(S110)と、
    前記空気流路の圧力損失が所定値であるとき、前記電動モータを前記第1目標回転数で回転させて前記ファンの送風量を前記目標送風量に近づけるように前記駆動回路が前記電動モータを制御する場合に、前記直流電源から前記駆動回路および前記電動モータを通してグランドに流れると想定される電流値を狙い電流値(Ix)として求める算出部(S120)と、
    前記狙い電流値と前記電流検出部の検出値とが相違しているか否かを判定することにより、前記空気流路の圧力損失が前記所定値から変化したか否かを判定する判定部(S130)と、
    前記空気流路の圧力損失が前記所定値から変化したと前記判定部が判定したとき、前記ファンの送風量を前記目標送風量を近づけるための前記電動モータの第2目標回転数(Nx)を求め、この求めた前記第2目標回転数に前記電動モータの回転数を近づけるように前記駆動回路を制御する補正制御部(S100、S140)と、
    を備える空調装置。
  2. 前記直流電源から前記駆動回路に出力される電圧が一定であり、前記電動モータの回転数が前記第1目標回転数である場合において、前記直流電源から前記駆動回路および前記電動モータを通してグランドに流れる電流値と前記ファンの送風量との関係を示す第1送風量情報(Ga)を記憶する第1記憶部(70a)を備え、
    前記算出部は、前記第1送風量情報に基づいて、前記目標送風量に対応する前記電流値を前記狙い電流値として求める請求項1に記載の空調装置。
  3. 前記空気流路の圧力損失が一定である場合に前記電動モータの回転数と前記ファンの送風量との関係を示す第2送風量情報(Gb)を記憶する第2記憶部(70a)を備え、
    前記補正制御部は、前記第2送風量情報に基づいて、前記目標送風量に対応する前記電動モータの回転数を前記第2目標回転数として求める請求項1または2に記載の空調装置。
  4. 前記電流検出部の検出値が前記狙い電流値よりも大きくなり、前記空気流路の圧力損失が前記所定値よりも低下したと前記判定部が判定したとき、前記補正制御部は、前記電動モータの回転数を前記第2目標回転数に近づけるように前記駆動回路を制御する請求項1ないし3のいずれか1つに記載の空調装置。
  5. 前記電流検出部の検出値が前記狙い電流値以下であり、前記空気流路の圧力損失が前記所定値以上であると前記判定部が判定したとき、前記電動モータの回転数を前記第1目標回転数のまま維持するように前記駆動回路を制御する定常制御部(S150)を備える請求項4に記載の空調装置。
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