JP2010023695A - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2010023695A
JP2010023695A JP2008187998A JP2008187998A JP2010023695A JP 2010023695 A JP2010023695 A JP 2010023695A JP 2008187998 A JP2008187998 A JP 2008187998A JP 2008187998 A JP2008187998 A JP 2008187998A JP 2010023695 A JP2010023695 A JP 2010023695A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
temperature sensor
seat
determination means
detected
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2008187998A
Other languages
English (en)
Inventor
Masafumi Kawashima
誠文 川島
Takuya Kataoka
拓也 片岡
Tatsumi Kumada
辰己 熊田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2008187998A priority Critical patent/JP2010023695A/ja
Publication of JP2010023695A publication Critical patent/JP2010023695A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)

Abstract

【課題】車両用空調装置において、乗員が着座したか否かを正確に判定する。
【解決手段】非接触温度センサ85aの検温領域61aは、右側座席6aの着座部としてのシートバック60に設定されている。非接触温度センサ85bの検温領域61aは、左座席6bの着座部としてのシートバック60に設定されている。エアコンECU8は、ステップS430において、非接触温度センサ85aの検出温度と非接触温度センサ85bの検出温度とに温度差が生じたか否かを判定することにより、座席6a、6bに乗員が着座したか否かを判定するので、イグニッションスイッチIGがオンされた直後であっても、乗員が着座したか否かを正確に判定することができる。
【選択図】図5

Description

本発明は、乗員の表面温度を検出する非接触温度センサの検出温度に基づいて車室内を空調する車両用空調装置に関するものである。
従来、車両用空調装置において、例えば、特許文献1に示すように、車室内に空調風を吹き出す空調ユニットと、車室内の空気温度を検出する温度センサと、温度センサの検出温度に基づいて車室内の空気温度を設定温度に近づけるように空調ユニットを制御する電子制御装置とを備えるものがある。
このものにおいて、座席に配置されて乗員の着座に基づいてオン、オフするスイッチからなる着座センサと、座席の着座部の表面温度を非接触で検出する非接触温度センサとを備え、電子制御装置は、着座センサの検出信号に基づいて座席に乗員が着座したか否かを繰り返し判定し、座席に乗員が着座したと判定したときに非接触温度センサにより乗員の表面温度として検出された温度に基づいて、空調ユニットから車室内に吹き出す空気温度を変えるように空調ユニットを制御する。
このことにより、乗員が乗車した直後に乗員の表面温度に合わせて空調ユニットからの吹出空気温度を変えることにより、乗員に対して車室内の空調による快適感を与えることができる。
特開2005−145325号公報
上述の車両用空調装置において、車両の始動スイッチとしてのイグニッションスイッチがオンされた後に非接触温度センサの検出温度を繰り返し取り込み、前回の検出温度と今回の検出温度とに温度差が生じたか否かを判定することにより、座席に乗員が着座したか否かを判定する場合には、イグニッションスイッチがオンされた直後では、非接触温度センサによる前回の検出温度を取得することができない。
すなわち、イグニッションスイッチがオンされた後の1回目の判定では、非接触温度センサによる前回の検出温度を取得することができない。このため、非接触温度センサによる前回の検出温度に基づいて、座席に乗員が着座したか否かを正確に判定することができない。したがって、乗員の表面温度に合わせて空調ユニットからの吹出空気温度を変えることができない。
本発明は上記点に鑑みて、車両の始動スイッチがオンされた直後であっても、非接触温度センサを用いて乗員が着座したか否かを判定できるようにした車両用空調装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、始動スイッチがオンされた後に第1の判定手段(S440、S470)が1回目の判定を行う場合には、第1の判定手段(S440、S470)は、第1の非接触温度センサ(85a)の検出温度と第2の非接触温度センサ(85b)の検出温度とに温度差が生じたか否かを判定することにより、第1の座席(6a)に乗員が着座したか否かを判定することを特徴とする。
これにより、第1の非接触温度センサの検出温度と第2の非接触温度センサの検出温度との温度差が生じたか否かを判定することにより、第1の座席に乗員が着座したか否かを判定するので、始動スイッチがオンされた直後であっても、乗員が着座したか否かを判定することができる。
請求項2に係る発明では、始動スイッチがオンされた後に判定手段が1回目の判定を行う場合には、第2の判定手段(S440、S470)は、第1の非接触温度センサ(85a)の検出温度と第2の非接触温度センサ(85b)の検出温度との温度差が生じたか否かを判定することにより、第2の座席(6b)に乗員が着座したか否かを判定することを特徴とする。
請求項3に係る発明では、季節が冬であるか否かを判定する冬判定手段(S420)を備え、
季節が冬であると冬判定手段(S420)が判定し、かつ始動スイッチがオンされた後に第1の判定手段(S440)が1回目の判定を行う場合において、第1の非接触温度センサ(85a)の検出温度が第2の非接触温度センサ(85b)の検出温度より低いときには、第1の判定手段(S440)は、第1の座席(6a)に乗員が着座したと判定し、
季節が冬であると冬判定手段(S420)が判定し、かつ始動スイッチがオンされた後に第2の判定手段(S440)が1回目の判定を行う場合において、第2の非接触温度センサ(85b)の検出温度が第1の非接触温度センサ(85a)の検出温度より低いときには、第2の判定手段(S440)は、第2の座席(6b)に乗員が着座したと判定することを特徴とする。
請求項4に係る発明では、第1の非接触温度センサ(85a)の検出温度が第2の非接触温度センサ(85b)の検出温度より低く、かつ第1の非接触温度センサ(85a)の検出温度と第2の非接触温度センサ(85b)の検出温度との温度差の絶対値が第1の所定値より大きいときには、第1の判定手段(S440)は、第1の座席(6a)に乗員が着座したと判定し、
第2の非接触温度センサ(85b)の検出温度が第1の非接触温度センサ(85a)の検出温度より低く、かつ第2の非接触温度センサ(85b)の検出温度と第1の非接触温度センサ(85a)の検出温度との温度差の絶対値が第2の所定値より大きいときには、第2の判定手段(S440)は、第2の座席(6b)に乗員が着座したと判定することを特徴とする。
請求項5に係る発明では、外気温を検出する温度センサ(81)を備え、
冬判定手段(S420)は、温度センサ(81)の検出温度が所定温度未満であるか否かを判定することにより、季節が冬であるか否かを判定することを特徴とする。
請求項6に係る発明では、季節が夏であるか否かを判定する夏判定手段(S420)を備え、
季節が夏であると夏判定手段(S420)が判定し、かつ始動スイッチがオンされた後に第1の判定手段(S470)が1回目の判定を行う場合において、第1の非接触温度センサ(85a)の検出温度が第2の非接触温度センサ(85b)の検出温度より高いときには、第1の判定手段(S470)は、第1の座席(6a)に乗員が着座したと判定し、
季節が夏であると夏判定手段(S420)が判定し、かつ始動スイッチがオンされた後に第2の判定手段(S470)が1回目の判定を行う場合において、第2の非接触温度センサ(85b)の検出温度が第1の非接触温度センサ(85a)の検出温度より高いときには、第2の判定手段(S470)は、第2の座席(6b)に乗員が着座したと判定することを特徴とする。
請求項7に係る発明では、第1の非接触温度センサ(85a)の検出温度が第2の非接触温度センサ(85b)の検出温度より高く、かつ第1の非接触温度センサ(85a)の検出温度と第2の非接触温度センサ(85b)の検出温度との温度差の絶対値が第1の所定値より大きいときには、第1の判定手段(S470)は、第1の座席(6a)に乗員が着座したと判定し、
第2の非接触温度センサ(85b)の検出温度が第1の非接触温度センサ(85a)の検出温度より高く、かつ第2の非接触温度センサ(85b)の検出温度と第1の非接触温度センサ(85a)の検出温度との温度差の絶対値が第2の所定値より大きいときには、第2の判定手段(S470)は、第2の座席(6b)に乗員が着座したと判定することを特徴とする。
請求項8に係る発明では、外気温を検出する温度センサ(81)を備え、
夏判定手段(S420)は、温度センサ(81)の検出温度が所定温度以上であるか否かを判定することにより、季節が夏であるか否かを判定することを特徴とする。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
図1に本発明に係る車両用空調装置の一実施形態の概略構成図を示す。
車両用空調装置の空調ユニット1は、車室内5の最前部の計器盤の内側に配置されている。空調ユニット1はダクト50を備えている。ダクト50の最上流部には、車室内から内気を導入するための内気導入口50aおよび車室外から外気を導入するための外気導入口50bが設けられている。
ダクト50には、外気導入口50bと内気導入口50aとのうち少なくとも一方を開放する内外気切替ドア51が設けられている。内外気切替ドア51は、サーボモータ510aにより駆動される。
ダクト50内のうち外気導入口50bと内気導入口50aとの空気下流側には、車室内5に向けて吹き出される空気流を発生させる遠心式送風機52が設けられている。遠心式送風機52は、遠心式羽根車および遠心式羽根車を回転させるブロワモータ52aにより構成されている。なお、図1において、この羽根車は図の簡略化のため軸流式羽根車を示しているが、実際は遠心式の羽根車が使用されている。
ダクト50内のうち遠心式送風機52の空気下流側には、空気を冷却する空気冷却手段としてのエバポレータ53が設けられている。エバポレータ53の空気下流側には、空気加熱手段としてのヒータコア54が設けられている。
エバポレータ53は、凝縮器、受液器、減圧器とともに、周知の冷凍サイクルを構成している低圧側の冷却用熱交換器である。エバポレータ53は、ダクト50内を流れる空気から低圧側冷媒が蒸発潜熱を吸熱して蒸発することにより、ダクト50内の空気を冷却する。
ヒータコア54は、車両エンジンからの温水(エンジン冷却水)を熱源とする加熱用熱交換器であり、このヒータコア54は蒸発器53通過後の空気を加熱する。
ダクト50内のうちエバポレータ53の空気下流側には仕切り板57が設けられている。仕切り板57は、ダクト50内の空気通路を右側通路50cと左側通路50dとに仕切っている。
右側通路50cのうちヒータコア54の側方には、バイパス通路51aが形成されている。バイパス通路51aは、ヒータコア54に対して、エバポレータ53により冷却された冷風をバイパスさせる。
同様に、左側通路50dのうちヒータコア54の側方には、バイパス通路51bが形成されている。バイパス通路51bは、ヒータコア54に対して、エバポレータ53により冷却された冷風をバイパスさせる。
右側通路50cおよび左側通路50dにおいて、ヒータコア54の空気上流側に、それぞれ、エアミックスドア55a、55bが独立に操作可能に設けられている。
右側のエアミックスドア55aは、その開度により、右側通路50cを流通する冷風のうちヒータコア54を通る量(温風量)とバイパス通路51aを通る量(冷風量)との比を調整して、右側空調領域5aに吹き出す吹出空気温度を調整する。右側空調領域5aは、車室内5のうち右側座席6a側の領域である。
左側のエアミックスドア55bは、その開度により、左側通路50dを流通する冷風のうちヒータコア54を通る量(温風量)とバイパス通路51bを通る量(冷風量)との比を調整して、左側空調領域5bに吹き出す吹出空気温度を調整する。左側空調領域5bは、車室内5のうち左側座席6b側の領域である。
ここで、エアミックスドア55a、55bには、駆動手段としてのサーボモータ550a、550bがそれぞれ連結されている。エアミックスドア55a、55bの開度は、サーボモータ550a、550bによって、それぞれ独立に調整される。
なお、本実施形態では、右側座席6aが運転席であり、左側座席6bが助手席になっている例を示している。
右側通路50cおよび左側通路50dのうちヒータコア54の空気下流側(最下流部)には、右側フェイス吹出口2aおよび左側フェイス吹出口2bが設けられている。
右側フェイス吹出口2aは、右側通路50cから右側座席6aに着座する運転席乗員の上半身に向けて空気を吹き出す。また、左側フェイス吹出口2bは、左側通路50dから左側座席6bに着座する乗員の上半身に向けて空気を吹き出す。
右側通路50cのうち右側フェイス吹出口2aの空気上流部には、右側フェイス吹出口2aを開閉するモードドア56aが設けられている。モードドア56aは、駆動手段としてのサーボモータ560aによって駆動される。
左側通路50dのうち左側フェイス吹出口2bの空気上流部には、左側フェイス吹出口2bを開閉するモードドア56bが設けられている。モードドア56bは、駆動手段としての左側のサーボモータ560bによって駆動される。
次に、本実施形態の車両用空調装置の電気的構成について図1を参照して説明する。
車両用空調装置は、エアコンECU8、外気温センサ81、冷却水温度センサ82、日射センサ83、内気温センサ84、非接触温度センサ85a、85b、エバ後温度センサ86、および温度設定スイッチ9、10を備える。
外気温センサ81は車室外温度Tamを検出する。冷却水温度センサ82は、エンジンの冷却水(すなわち温水)の温度Twを検出する。日射センサ83は、車室内5の右側空調領域5aに入射される日射量TsDrを検出するセンサエレメントと左側空調領域5bに入射される日射量TsPaを検出するセンサエレメントからなる。
内気温センサ84は、車室内5の空気温度Trを検出するサーミスタである。空気温度Trは、空調領域5a、5bのそれぞれの空気温度を代表する温度である。エバ後温度センサ86は、エバポレータ53から吹き出される吹出空気温度Teを検出する。
温度設定パネル9には、車室内5の右側空調領域5aの設定温度TsetDrが乗員により設定されるスイッチ9aが設けられている。温度設定スイッチ10は、車室内5の左側空調領域5bの設定温度TsetPaが乗員により設定されるスイッチ10aが設けられている。
非接触温度センサ85a、85bは、検温領域から入射される赤外線に基づいて検温領域の表面温度を非接触で検出する周知の赤外線センサである。非接触温度センサ85a、85bがセンサユニット85を構成している。センサユニット85は、天井部の車両前側において、車両後側に向けて配置されている。
図2に非接触温度センサ85a、85bの検温領域を示す。
非接触温度センサ85aの検温領域61aは、右側座席6aの着座部としてのシートバック60に設定されている。非接触温度センサ85aの検温領域61aは、図3に示すように、右側座席6aに乗員が着座したときに、乗員の胸部に設定されることになる。
これにより、非接触温度センサ85aは、検温領域の検出温度として右側座席6aの乗員の胸部の表面温度、あるいは右側座席6aのシートバック60の表面温度を検出することになる。
非接触温度センサ85bの検温領域61aは、左座席6bの着座部としてのシートバック60に設定されている。非接触温度センサ85bの検温領域61aは、非接触温度センサ85aの場合と同様に、左側座席6bに乗員が着座したときに、乗員の胸部に設定されることになる。
これにより、非接触温度センサ85bは、検温領域の検出温度として左側座席6bの乗員の胸部の表面温度、あるいは左側座席6bのシートバック60の表面温度を検出することになる。
図1のエアコンECU8は、マイクロコンピュータ、RAM、およびROM等を有する周知の電子制御装置である。エアコンECU8は、空調制御処理を実行することに伴って、センサ81、82、83、84、85、86の各検出信号と温度設定スイッチ9、10の出力信号に基づいてサーボモータ510a、550a、550b、560a、560bおよびブロワモータ52aを制御する。
次に、上記の構成において本実施形態の作動を説明する。
エアコンECU8は、イグニッションスイッチIGがオンされてバッテリBaから電源が投入されると、図4、図5、図6、図7に示すフローチャートにしたがってコンピュータプログラムの実行を開始する。
図4は空調制御処理を示すフローチャート、図5は図4中のステップS145の詳細を示すフローチャート、図6は図5中のステップS425の詳細を示すフローチャート、図7は図4中のステップS150の詳細の一部を示すフローチャート、図8は図4中のステップS150の詳細の残りを示すフローチャートである。図4中の各ステップのうちステップS100を除いたステップS110、S120、S130…S210の各処理は、繰り返し実行される。なお、以下、各処理の実行回数をNとする。
空調制御処理では、座席に乗員が着座したか否かを判定する着座判定を繰り返し行って、当該着座判定により座席に乗員が着座したと判定したときに、非接触温度センサ85a、85bによって乗員の表面温度として検出された温度に基づいて空調ユニット1を制御する。ここで、イグニッションスイッチIGがオンされて1回目の着座判定と、2回目以降の着座判定とは、後述するように互いに異なる処理が用いられる。
以下、空調制御処理の詳細について説明する。
まず、ステップS100において、RAMなどを初期設定した後で、次のステップS110において、温度設定スイッチ9からの設定温度TsetDrを読み込むとともに、温度設定スイッチ10から設定温度TsetFrPaを読み込む。
次に、ステップS120で、センサ81、83、84から外気温Tam、日射量TsDr、TsPa、内気温Trを読み込む。さらに、センサユニット85の非接触温度センサ85a、85bから検出温度を読み込む。
なお、以下、非接触温度センサ85aの1回目の検出温度を右側検出温度TirDr(1)とし、非接触温度センサ85bの1回目の検出温度を左側検出温度TirPa(1)とする。なお、括弧内の符号1は、実行回数‘1’(=N)を示している。
次のステップS130において、設定温度TsetDr、外気温Tam、日射量TsDr、内気温Trを下記の数式1に代入して、目標吹出温度TAODrを算出する。目標吹出温度TAODrは、右側フェイス吹出口2aから吹き出す目標空気温度であって、車室内の環境条件の変動にかかわらず、右側空調領域5aの温度を設定温度TsetDrに維持するために必要である温度である。
TAODr=KsetDr×TsetDr−KrDr×Tr
−KamDr×Tam−KsDr×TsDr
+CDr・・・(数式1)
なお、KsetDr、KrDr、KamDr、KsDrは、それぞれ各のゲイン、CDrは定数である。
さらに、設定温度TsetPa、外気温Tam、日射量TsPa、内気温Trを数式2に代入して、目標吹出温度TAOPaを算出する。目標吹出温度TAOPaは、左側フェイス吹出口2bから吹き出す目標空気温度であって、車室内の環境条件の変動にかかわらず、左側空調領域5bの温度を設定温度TsetPaに維持するために必要である温度である。
TAOPa=KsetPa×TsetPa−KrPa×Tr
−KamPa×Tam−KsPa×TsPa
+CPa・・・(数式2)
なお、KsetPa、KrPa、KamPa、KsPaは、それぞれ各のゲイン、CPaは定数である。
次のステップS140において、実行回数Nが1回目であるか否か判定する。
実行回数Nが1回目であるとき、ステップS140でYESと判定してステップS145に移行して着座判定処理を行う。すなわち、イグニッションスイッチIGがオンされた後の1回目の着座判定処理を行うことになる。
当該着座判定処理では、季節が夏、冬である場合において、乗員が着座したと判定したときには非接触温度センサ85a、85bの検出温度に基づいて目標吹出温度の補正量を算出する。
具体的には、図5のステップS400において、外気温Tamが所定範囲(例えば10℃〜25℃)以内に入っているか否かを判定する。外気温Tamが所定範囲に入っているときには、季節が中間期(具体的には、春、秋)であるとしてステップS400でYESと判定する。これに伴い、ステップS405に移行して目標吹出温度TAODrの補正量HDrを零にして目標吹出温度TAOPaの補正量HPaを零とする。
また、ステップS400において、外気温Tamが所定範囲から外れているときには、季節が夏、或いは冬であるとしてNOと判定してステップS410に移行する。このとき、内気温Trが所定範囲(例えば15℃〜35℃)以内に入っているか否かを判定する。当該所定範囲は、遠心式送風機52の制御状態が定常状態にすべきか否かを判定するために用いられる温度範囲である。
ステップS410において、内気温Trが所定範囲から外れているときには、遠心式送風機52の制御状態を過度状態にすべきであるとしてNOと判定する。これに伴い、ステップS415に移行して補正量HDr、HPaをそれぞれ零とする。過度状態とは、遠心式送風機52の送風量を零から徐々に増加させる制御を実施している状態のことである。
また、ステップS410において、内気温Trが所定範囲に入っているときには、遠心式送風機52の制御状態を定常状態にすべきであるとしてYESと判定する。
次のステップS420において、外気温Tamが10℃未満である否かを判定することにより、季節が冬である否かを判定する。このとき、外気温Tamが10℃未満であるときには、季節が冬であるとしてステップS420でYESと判定する。
次のステップS430において、左側検出温度TirPa(1)と右側検出温度TirDr(1)との温度差(TirDr(1)−TirPa(1))が所定範囲(例えば+3℃〜−3℃)以内に入っているか否かを判定する。
ここで、下記の(1)〜(4)の場合に分けてステップS430の判定について説明する。
(1)左側座席6bに乗員が着座していない状態で右側座席6aに乗員が着座したときには、右側検出温度TirDr(1)として右側座席6aに着座する乗員の表面温度を検出し、左側検出温度TirPa(1)として左側座席6bのシートバック60の表面温度を検出することになる。
ここで、左側座席6bのシートバック60の表面温度が例えば25℃程度で、季節が冬であるため右側座席6aに着座する乗員の表面温度が外気温度に近づいて例えば15℃程度になる場合には、右側検出温度TirDr(1)は、左側検出温度TirPa(1)より低くなり、温度差(TirDr(1)−TirPa(1))が所定範囲から外れるので、ステップS430でNOと判定する。
(2)右側座席6aに乗員が着座していない状態で左側座席6bに乗員が着座したときには、右側検出温度TirDr(1)として右側座席6aのシートバック60の表面温度を検出し、左側検出温度TirPa(1)として左側座席6bに着座する乗員の表面温度を検出することになる。
ここで、右側座席6aのシートバック60の表面温度が例えば25℃程度で、季節が冬であるため左側座席6bに着座する乗員の表面温度が外気温度に近づいて例えば15℃程度になる場合には、左側検出温度TirPa(1)は、右側検出温度TirDr(1)より低くなり、温度差(TirDr(1)−TirPa(1))が所定範囲から外れるので、ステップS430でNOと判定する。
(3)左側座席6bに乗員が着座している状態で右側座席6aに乗員が着座したときには、右側検出温度TirDr(1)として右側座席6aに着座する乗員の表面温度を検出し、左側検出温度TirPa(1)として左側座席6bに着座する乗員の表面温度を検出することになる。
ここで、左側座席6bに着座する乗員の表面温度が車室内空調により内気温Trに近づいて例えば25℃程度になっているときには、右側検出温度TirDr(1)は、左側検出温度TirPa(1)より低くなり、温度差(TirDr(1)−TirPa(1))が所定範囲から外れるので、ステップS430でNOと判定する。
(4)右側座席6aに乗員が着座している状態で左側座席6bに乗員が着座した場合において、右側座席6aに着座する乗員の表面温度が車室内空調により内気温Trに近づいて例えば25℃程度になっているときには、左側検出温度TirPa(1)は、右側検出温度TirDr(1)より低くなり、温度差(TirDr(1)−TirPa(1))が所定範囲から外れるので、ステップS430でNOと判定する。
このように、ステップS430においてNOと判定すると、ステップS440に移行する。このとき、温度差(TirDr(1)−TirPa(1))が−3℃より小さいか否かを判定する。
ここで、上述の(1)および(3)の場合には、右側検出温度TirDr(1)が左側検出温度TirPa(1)より低く、かつ温度差(TirDr(1)−TirPa(1))の絶対値が3℃より大きくなる。すなわち、温度差(TirDr(1)−TirPa(1))が−3℃より小さいとして、ステップS440でYESと判定する。
次にステップS450に進んで、乗員の表面温度としての右側検出温度TirDr(1)をTirDr(N)として数式3に代入して補正量HDrを算出する。
冬における補正量HDrは、後述する目標吹出温度TAODrの値を高くする役割を果たす。
HDr=(TirDr(N)−αDrw)×βDrw・・・(数式3)
なお、αDrwは基準温度、βDrwはゲインである。
また、上述の(2)および(4)の場合には、右側検出温度TirDr(1)が左側検出温度TirPa(1)より高く、かつ温度差(TirDr(1)−TirPa(1))の絶対値が3℃より大きくなる。このため、また、ステップS440において、温度差(TirDr(1)−TirPa(1))が3℃より大きいとして、NOと判定する。
次にステップS445に進んで、乗員の表面温度としての左側検出温度TirPa(1)をTirPa(N)として数式4に代入して補正量HPaを算出する。
冬における補正量HPaは、後述する目標吹出温度TAOPaの値を高くする役割を果たす。
HPa=(TirPa(N)−αPaw)×βPaw・・・(数式4)
なお、αPawは基準温度、βPawはゲインである。
また、上述のステップS430において、温度差(TirDr(1)−TirPa(1))が所定範囲(例えば+3℃〜−3℃)以内に入っているときには、YESと判定する。これにより、右側座席6a、左側座席6bのそれぞれに乗員が着座していないと判定することになる。これに伴い、ステップS435に移行して補正量HDr、HPaをそれぞれ零とする。
また、ステップS420において、外気温Tamが10℃以上であるときには、季節が夏であるとしてNOと判定ステップS425で補正量HDr、HPaをそれぞれ算出する。
具体的には、図6のステップS460において、温度差(TirDr(1)−TirPa(1))が所定範囲(例えば+3℃〜−3℃)以内に入っているか否かを判定する。ここで、下記の(5)〜(8)の場合に分けてステップS460の判定について説明する。
(5)左側座席6bに乗員が着座していない状態で右側座席6aに乗員が着座する。このとき、左側座席6bのシートバック60の表面温度が例えば25℃程度で、季節が夏であるため右側座席6aに着座する乗員の表面温度が例えば45℃程度になる場合には、右側検出温度TirDr(1)は、左側検出温度TirPa(1)より高くなり、温度差(TirDr(1)−TirPa(1))が所定範囲から外れるので、ステップS460でNOと判定する。
(6)右側座席6aに乗員が着座していない状態で左側座席6bに乗員が着座する。このとき、右側座席6aのシートバック60の表面温度が例えば25℃程度で、季節が夏であるため左側座席6bに着座する乗員の表面温度が例えば45℃程度になる場合には、左側検出温度TirPa(1)は、右側検出温度TirDr(1)より高くなり、温度差(TirDr(1)−TirPa(1))が所定範囲から外れるので、ステップS460でNOと判定する。
(7)左側座席6bに乗員が着座している状態で右側座席6aに乗員が着座した場合において、左側座席6bに着座する乗員の表面温度が車室内空調により内気温Trに近づいて例えば25℃程度になっているときには、右側検出温度TirDr(1)は、左側検出温度TirPa(1)より高くなり、温度差(TirDr(1)−TirPa(1))が所定範囲から外れるので、ステップS460でNOと判定する。
(8)右側座席6aに乗員が着座している状態で左側座席6bに乗員が着座した場合において、右側座席6aに着座する乗員の表面温度が車室内空調により内気温Trに近づいて例えば25℃程度になっているときには、左側検出温度TirPa(1)は、右側検出温度TirDr(1)より高くなり、温度差(TirDr(1)−TirPa(1))が所定範囲から外れるので、ステップS460でNOと判定する。
このように、ステップS460においてNOと判定すると、ステップS470に移行する。このとき、温度差(TirDr(1)−TirPa(1))が−3℃より小さいか否かを判定する。
上述の(6)と(8)の場合には、左側検出温度TirPa(1)が右側検出温度TirDr(1)より高く、かつ温度差(TirDr(1)−TirPa(1))の絶対値が3℃より大きくなる。このため、温度差(TirDr(1)−TirPa(1))が−3℃より小さいとして、ステップS470でYESと判定する。
次にステップS480に進んで、乗員の表面温度としての左側検出温度TirPa(1)をTirPa(N)として数式5に代入して補正量HPaを算出する。
夏における補正量HPaは、後述する目標吹出温度TAOPaの値を下げる役割を果たす。
HPa=(TirPa(N)−αPas)×βPas・・・(数式5)
なお、αPasは基準温度、βPasはゲインである。
また、上述の(5)と(7)の場合には、右側検出温度TirDr(1)が左側検出温度TirPa(1)より高く、かつ温度差(TirDr(1)−TirPa(1))の絶対値が3℃より大きくなる。このため、温度差(TirDr(1)−TirPa(1))が3℃より大きいとして、ステップS470でNOと判定する。
次のステップS475に進んで、乗員の表面温度としての右側検出温度TirDr(1)をTirDr(N)として数式6に代入して補正量HDrを算出する。
夏における補正量HDrは、後述する目標吹出温度TAODrの値を高くする役割を果たす。
HDr=(TirDr(N)−αDrs)×βDrs・・・(数式6)
なお、αDrsは基準温度、βDrsはゲインである。
また、上述のステップS460において、温度差(TirDr(1)−TirPa(1))が所定範囲(例えば+3℃〜−3℃)以内に入っているときには、YESと判定する。これにより、右側座席6a、左側座席6bのそれぞれに乗員が着座していないと判定することになる。これに伴い、ステップS465に移行して補正量HDr、HPaをそれぞれ零とする。
このように補正量HDr、HPaを求めると、次に、図4のステップS160に戻り、補正量HDr、HPaを用いて目標吹出温度TAODr、TAOPaをそれぞれ補正する。
具体的には、目標吹出温度TAODrに補正量HDrを足して補正後の目標吹出温度‘TAODrを求める。同様、目標吹出温度TAOPaに補正量HPaを足して補正後の目標吹出温度‘TAOPaを求める。
次のステップS170において、目標吹出温度‘TAODrと目標吹出温度‘TAOPaとの平均値(=(‘TAODr+‘TAOPa)/2)を算出し、この平均値により内外気切替ドア51の開度を求める。
次のステップS180において、目標吹出温度‘TAODrに基づいてモードドア56aの開度を算出する。目標吹出温度‘TAOPaに基づいてモードドア56bの開度を算出する。
次のステップS190において、目標吹出温度‘TAODr、‘TAOPa、吹出空気温度Te、および冷却水温度Twを数式7、8に代入してエアミックスドア55a、55bの開度θ1、θ2を算出する。
θ1={(‘TAODr−Te)/(Tw−Te)}×100(%)・・・(数式7)
θ2={(‘TAOPa−Te)/(Tw−Te)}×100(%)・・・(数式8)
次のステップS200において、目標吹出温度‘TAODrと目標吹出温度‘TAOPaとの平均値(=(‘TAODr+‘TAOPa)/2)によりブロワモータ52aに与えるブロア電圧を求める。すなわち、遠心式送風機52の送風量を求めることができる。
ここで、内気温Trが所定範囲(例えば15℃〜35℃)に入っている場合において、前記平均値は中間温度域に入っているときには、遠心式送風機52の送風量を最小値とし、平均値が中間温度域より大きいときには、平均値が大きくなるほど送風量が大きくし、平均値が中間温度域より小さいときには、平均値が小さくなるほど送風量を大きくする。
内気温Trが所定範囲(例えば15℃〜35℃)から外れているときには、送風量を零から徐々に増加させる。
次のステップS210において、ドア51、56a、56b、55a、55bの開度およびブロワ電圧を示す制御信号をサーボモータ510a、550a、550b、560a、560bおよびブロワモータ52aに出力して、内外気切替ドア51、エアミックスドア55a、55b、モードドア56a、56b、送風機52を制御する。
その後、ステップS110の処理を経て、次のステップS120で、センサ81、83、84から外気温Tam、日射量TsDr、TsPa、内気温Trを読み込むとともに、センサユニット85から右側検出温度TirDr(2)と左側検出温度TirPa(2)とを読み込む。なお、括弧内の符号2は、実行回数‘2’(=N)を示している。
次のステップS130において、目標吹出温度TAODr、TAOPaをそれぞれ算出する。その後、ステップS140に移行すると、実行回数Nが2回目であるため、NOと判定してステップ150に移行して着座判定処理を行うことになる。
図7にステップ150の着座判定処理の詳細を示す。図7中のステップS400、S405、S410、S415、S420において、図5中の同一符号のものは、同一ステップであり、その説明を簡略化する。
まず、図7のステップS400において、外気温Tamが所定範囲から外れているときには、NOと判定して、ステップS410に移行する。このとき、ステップS410において、内気温Trが所定範囲に入っているときには、YESと判定する。次のステップS420において、外気温Tamが10℃未満であるときには、季節が冬であるとしてYESと判定する。
次のステップS500において、座席6a、6bのそれぞれに乗員が着座したか否かを判定する。
まず、座席6aに乗員が着座したか否かを判定する。具体的には、前回の右側検出温度TirDr(1)と今回の右側検出温度TirDr(2)との温度差(TirDr(2)−TirDr(1))が所定温度(例えば−3℃)未満であるか否かを判定する。
ここで、乗員が乗車して座席6aに乗員が着座したときには、右側検出温度TirDr(2)として右側座席6aの乗員の表面温度を検出する。
ここで、前回の右側検出温度TirDr(1)は、内気温Trとほぼ同一温度例えば25℃程度になっており、冬であるため今回の右側検出温度TirDr(2)が外気温度に近づいて15℃になっているときには、温度差(TirDr(2)−TirDr(1))が所定温度(例えば−3℃)未満になる。このため、ステップS500でYESと判定して、右側座席6aに乗員が着座したと判定する。
これに伴い、ステップS510に移行して右側検出温度TirDr(2)をTirDr(N)として上述の数式3に代入して補正量HDrを求める。その後、ステップS530に移行する。
また、ステップS500において、温度差(TirDr(2)−TirDr(1))が所定温度(例えば−3℃)以上であるとき、NOと判定して、右側座席6aに乗員が着座していないと判定する。これに伴い、ステップS520に移行して補正量HDrを零としてステップS530に移行する。
次に、ステップS530において、左側座席6bに乗員が着座したか否かの判定を、上述のステップS500の場合と同様に行う。左側座席6bに乗員が着座したとしてステップS530でYESと判定したときには、ステップS540に移行して左側検出温度TirPa(2)をTirPa(N)として上述の数式4に代入して補正量HPaを求める。
また、左側座席6bに乗員が着座していないとしてステップS530でNOと判定したときには、ステップS550に移行して補正量HPaを零とする。
また、上述のステップS420において、外気温Tamが10℃以上であるときには、季節が夏であるとしてNOと判定する。
これに伴い、図8のステップS600において、前回の右側検出温度TirDr(1)と今回の右側検出温度TirDr(2)との温度差(TirDr(2)−TirDr(1))が所定温度(例えば3℃)以上であるか否かを判定する。
ここで、前回の右側検出温度TirDr(1)は、内気温Trとほぼ同一温度例えば25℃程度になっており、夏であるため今回の右側検出温度TirDr(2)が外気温度に近づいて45℃になっているときには、温度差(TirDr(2)−TirDr(1))が所定温度以上でなる。このため、右側座席6aに乗員が着座したとして、ステップS600においてYESと判定する。このとき、右側検出温度TirDr(2)として右側座席6aの乗員の表面温度を検出することになる。
これに伴い、ステップS610に移行して右側検出温度TirDr(2)をTirDr(N)として上述の数式6に代入して補正量HDrを求める。その後、ステップS630に移行する。
また、ステップS600において、温度差(TirDr(2)−TirDr(1))が所定温度(例えば3℃)未満であるとき、右側座席6aに乗員が着座していないとして、NOと判定する。これに伴い、ステップS620に移行して補正量HDrを零としてステップS630に移行する。
次に、ステップS630において、左側座席6bに乗員が着座したか否かの判定を、上述のステップS600の場合と同様に行う。左側座席6bに乗員が着座したとしてステップS630でYESと判定したときには、ステップS640に移行して左側検出温度TirPa(2)をTirPa(N)として上述の数式5に代入して補正量HPaを求める。
また、左側座席6bに乗員が着座していないとしてステップS630でNOと判定したときには、ステップS650に移行して補正量HPaを零とする。
以上のように、検出温度TirDr(2)、TirPa(2)に基づいて目標吹出温度の補正量HDr、HPaを求めることになる。
これに伴い、図4のステップS160に進んで、補正量HDr、HPaに基づいて補正後の目標吹出温度‘TAODr、‘TAOPaを求める。その後、ステップS170、S180、S190、S200の各処理を終えると、ステップS210では、目標吹出温度‘TAODr、‘TAOPaに基づいてドア51、55a、55b、56a、56bおよび送風機52を制御する。
その後、ステップS110、S120、S130、S140、S150、S160、S170、S180、S190、S200の各処理を繰り返す。
これにより、右側検出温度TirDr(N−1)と右側検出温度TirDr(N)との温度差に基づいて、右側座席6aに乗員が着座したか否かを判定する。なお、括弧内の符号N、N−1は、実行回数を示している。
右側座席6aに乗員が着座したと判定したときには、右側検出温度TirDr(N)としての右側座席6aの乗員の表面温度に基づいて補正量HDrを求める。
同様に、左側検出温度TirPa(N−1)と左側検出温度TirPa(N)との温度差に基づいて、左側座席6bに乗員が着座したか否かを判定する。
左側座席6bに乗員が着座したと判定したときには、左側検出温度TirPa(N)としての左側座席6bの乗員の表面温度に基づいて補正量HPaを求めるとともに、補正量HPaを求める。
これに加えて、補正量HDr、HPaに基づいて補正後の目標吹出温度‘TAODr、‘TAOPaを求める。そして、目標吹出温度‘TAODr、‘TAOPaに基づいてドア51、55a、55b、56a、56bおよび送風機52を制御する。なお、ステップS120、S130、S160、S170、S180、S190、S200、S210は、特許請求の範囲の制御手段を構成している。
以上説明した本実施形態によれば、非接触温度センサ85aの検出温度と非接触温度センサ85bの検出温度とに温度差が生じたか否かを判定することにより、座席6a、6bに乗員が着座したか否かを判定するので、イグニッションスイッチIGがオンされた直後であっても、乗員が着座したか否かを正確に判定することができる。
例えば、内気温Trが所定範囲(例えば15℃〜35℃)内に入って遠心式送風機52の制御状態が定常状態に到達した状態で乗員がイグニッションスイッチIGをオフして空調ユニット1を停止させて降車し、自動販売機等で商品を購入後に、再び乗車してイグニッションスイッチIGをオンして空調ユニット1の動作を再開させる場合がある。
ここで、乗員が降車している期間が数分である場合には、空調ユニット1の停止期間が短くなる場合がある。このため、降車前の内気温Trと再乗車後の内気温Trとの間に生じる温度差が小さくなる場合がある。したがって、人が着座したときに、目標吹出温度TAODr、TAOPaを補正する制御(熱履歴補正制御)を行わない場合には、再び乗車してイグニッションスイッチIGをオンしても、空調ユニット1に対する制御状態は定常状態が継続される。このため、乗車して着座しても、乗員の表面温度に合わせて空調ユニットからの吹出空気温度を変えることができない。
これに対し、本実施形態では、イグニッションスイッチIGがオンされた後の1回目の判定で、乗員が着座したか否かを正確に判定することができる。これに伴い、目標吹出温度TAODr、TAOPaを補正する制御(熱履歴補正制御)を行うので、乗員の表面温度に合わせて空調ユニットからの吹出空気温度を変えることができる。したがって、乗員が座席に着座したとき乗員に対して即座に快適感を与えることができる。
上述の実施形態では、非接触温度センサ85aの検出温度と非接触温度センサ85bの検出温度とに温度差が生じたか否かを判定することにより、座席6a、6bに乗員が着座したか否かを判定した例を示したが、これに代えて、車室内5で乗員が着座しない非着座部位(例えば、センタコンソール)の表面温度を非接触で検出する非接触温度センサ(以下、非着座部位温度センサという)を用いて、座席6a、6bに乗員が着座したか否かを判定してもよい。
例えば、非接触温度センサ85aの検出温度と非着座部位温度センサの検出温度とに温度差が生じたか否かを判定することにより、座席6aに乗員が着座したか否かを判定する。非接触温度センサ85bの検出温度と非着座部位温度センサの検出温度とに温度差が生じたか否かを判定することにより、座席6bに乗員が着座したか否かを判定する。
これにより、座席6a、6bのそれぞれに乗員が同時に着座した場合でも、座席6a、6bのそれぞれに乗員が着座したことを正確に判定することができる。
上述の実施形態では、右側検出温度TirDr(1)と左側検出温度TirPa(1)との間に所定温度以上の温度差が生じたときに座席6a、6bに乗員が着座した判定した例を示したが、これに代えて、右側検出温度TirDr(1)と左側検出温度TirPa(1)との間に温度差が生じたか否かを判定することにより、座席6a、6bに乗員が着座したか否かを判定してもよい。
上述の実施形態では、本発明に係る始動スイッチとしてイグニッションスイッチIGを用いた例を示したが、これに限らず、電気自動車等の場合には走行用モータの始動スイッチを本発明に係る始動スイッチとしてもよい。
上述の実施形態では、本発明に係る温度センサとして、車室内空気温度を検出するサーミスタからなる内気温センサ84を用いた例を示したが、これに代えて、
本発明に係る温度センサとして、車室内のセンターコンソールなどの表面温度を車室内温度として検出する非接触温度センサを用いてもよい。
本発明の一実施形態における車両用空調装置の室内空調ユニットの構成を示す図である。 上記第実施形態における非接触温度センサの検温領域を示す図である。 上記第実施形態における非接触温度センサの検温領域を示す図である。 上記実施形態のエアコンECUによる制御処理の全体を示すローチャートである。 図4の制御処理の一部の詳細を示すフローチャートである。トである。 図5の制御処理の一部の詳細を示すフローチャートである。トである。 図4の制御処理の一部の詳細を示すフローチャートである。トである。 図7の制御処理の一部の詳細を示すフローチャートである。トである。
符号の説明
1 空調ユニット
6a 右側座席
6b 左側座席
8 エアコンECU
9 温度設定スイッチ
10 温度設定スイッチ
50 ダクト
52 遠心式送風機
52a ブロワモータ
53 エバポレータ53
54 ヒータコア54
55a エアミックスドア
55b エアミックスドア
81 外気温センサ
82 冷却水温度センサ
83 日射センサ
84 内気温センサ
85a 非接触温度センサ
85b 非接触温度センサ
86 エバ後温度センサ
510a サーボモータ
550a サーボモータ
550b サーボモータ
560a サーボモータ
560b サーボモータ

Claims (8)

  1. 車室内の空調状態を調整する空調ユニット(1)と、
    前記車室内の温度を検出する温度センサ(84)と、
    前記温度センサ(84)の検出温度に基づいて、前記空調ユニット(1)を制御する制御手段と、
    前記車室内の第1の座席(6a)の着座部の表面温度を非接触で検出する第1の非接触温度センサ(85a)と、
    前記第1の座席(6a)に乗員が着座したか否かを繰り返し判定する第1の判定手段(S440、S470、S500、S600)と、を備え、
    前記第1の座席(6a)に乗員が着座したと前記第1の判定手段(S440、S470、S500、S600)が判定したときに、前記制御手段は、前記第1の非接触温度センサ(85a)によって前記乗員の表面温度として検出された温度に基づいて、前記車室内の空調状態を補正するように前記空調ユニット(1)を制御する車両用空調装置であって、
    前記車室内で前記第1の座席(6a)以外の第2の座席(6b)の着座部の表面温度を非接触で検出する第2の非接触温度センサ(85b)を備え、
    前記第1の判定手段(S440、S470、S500、S600)は、当該車両の始動スイッチがオンされた後、前記第1の座席(6a)に乗員が着座したか否かの判定を開始するものであり、
    前記始動スイッチがオンされた後に前記第1の判定手段(S440、S470)が1回目の判定を行う場合には、前記第1の判定手段(S440、S470)は、前記第1の非接触温度センサ(85a)の検出温度と前記第2の非接触温度センサ(85b)の検出温度とに温度差が生じたか否かを判定することにより、前記第1の座席(6a)に乗員が着座したか否かを判定することを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記空調ユニット(1)は、前記車室内の前記第1の座席(6a)側の空調状態と前記第2の座席(6b)側の空調状態とをそれぞれ独立して調整するものであり、
    前記第1の座席(6a)に乗員が着座したと前記第1の判定手段(S440、S470、S500、S600)が判定したときに、前記制御手段は、前記第1の非接触温度センサ(85a)によって前記乗員の表面温度として検出された温度に基づいて、前記車室内の前記第1の座席(6a)側の空調状態を補正するように前記空調ユニット(1)を制御するものであり、
    前記第2の座席(6b)に乗員が着座したか否か判定する第2の判定手段(S440、S470、S530、S630)を備え、
    前記第2の座席(6b)に乗員が着座したと前記第2の判定手段(S440、S470、S530、S630)が判定したときに、前記制御手段は、前記第2の非接触温度センサ(85b)によって前記乗員の表面温度として検出された温度に基づいて、前記車室内の前記第2の座席(6b)側の空調状態を補正するように前記空調ユニット(1)を制御するものであり、
    前記始動スイッチがオンされた後に前記判定手段が1回目の判定を行う場合には、前記第2の判定手段(S440、S470)は、前記第1の非接触温度センサ(85a)の検出温度と前記第2の非接触温度センサ(85b)の検出温度との温度差が生じたか否かを判定することにより、前記第2の座席(6b)に乗員が着座したか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 季節が冬であるか否かを判定する冬判定手段(S420)を備え、
    前記季節が冬であると前記冬判定手段(S420)が判定し、かつ前記始動スイッチがオンされた後に前記第1の判定手段(S440)が1回目の判定を行う場合において、前記第1の非接触温度センサ(85a)の検出温度が前記第2の非接触温度センサ(85b)の検出温度より低いときには、前記第1の判定手段(S440)は、前記第1の座席(6a)に乗員が着座したと判定し、
    前記季節が冬であると前記冬判定手段(S420)が判定し、かつ前記始動スイッチがオンされた後に前記第2の判定手段(S440)が1回目の判定を行う場合において、前記第2の非接触温度センサ(85b)の検出温度が前記第1の非接触温度センサ(85a)の検出温度より低いときには、前記第2の判定手段(S440)は、前記第2の座席(6b)に乗員が着座したと判定することを特徴とする請求項2に記載の車両用空調装置。
  4. 前記第1の非接触温度センサ(85a)の検出温度が前記第2の非接触温度センサ(85b)の検出温度より低く、かつ前記第1の非接触温度センサ(85a)の検出温度と前記第2の非接触温度センサ(85b)の検出温度との温度差の絶対値が第1の所定値より大きいときには、前記第1の判定手段(S440)は、前記第1の座席(6a)に乗員が着座したと判定し、
    前記第2の非接触温度センサ(85b)の検出温度が前記第1の非接触温度センサ(85a)の検出温度より低く、かつ前記第2の非接触温度センサ(85b)の検出温度と前記第1の非接触温度センサ(85a)の検出温度との温度差の絶対値が第2の所定値より大きいときには、前記第2の判定手段(S440)は、前記第2の座席(6b)に乗員が着座したと判定することを特徴とする請求項3に記載の車両用空調装置。
  5. 外気温を検出する温度センサ(81)を備え、
    前記冬判定手段(S420)は、前記温度センサ(81)の検出温度が所定温度未満であるか否かを判定することにより、前記季節が冬であるか否かを判定することを特徴とする請求項3または4に記載の車両用空調装置。
  6. 季節が夏であるか否かを判定する夏判定手段(S420)を備え、
    前記季節が夏であると前記夏判定手段(S420)が判定し、かつ前記始動スイッチがオンされた後に前記第1の判定手段(S470)が1回目の判定を行う場合において、前記第1の非接触温度センサ(85a)の検出温度が前記第2の非接触温度センサ(85b)の検出温度より高いときには、前記第1の判定手段(S470)は、前記第1の座席(6a)に乗員が着座したと判定し、
    前記季節が夏であると前記夏判定手段(S420)が判定し、かつ前記始動スイッチがオンされた後に前記第2の判定手段(S470)が1回目の判定を行う場合において、前記第2の非接触温度センサ(85b)の検出温度が前記第1の非接触温度センサ(85a)の検出温度より高いときには、前記第2の判定手段(S470)は、前記第2の座席(6b)に乗員が着座したと判定することを特徴とする請求項2に記載の車両用空調装置。
  7. 前記第1の非接触温度センサ(85a)の検出温度が前記第2の非接触温度センサ(85b)の検出温度より高く、かつ前記第1の非接触温度センサ(85a)の検出温度と前記第2の非接触温度センサ(85b)の検出温度との温度差の絶対値が第1の所定値より大きいときには、前記第1の判定手段(S470)は、前記第1の座席(6a)に乗員が着座したと判定し、
    前記第2の非接触温度センサ(85b)の検出温度が前記第1の非接触温度センサ(85a)の検出温度より高く、かつ前記第2の非接触温度センサ(85b)の検出温度と前記第1の非接触温度センサ(85a)の検出温度との温度差の絶対値が第2の所定値より大きいときには、前記第2の判定手段(S470)は、前記第2の座席(6b)に乗員が着座したと判定することを特徴とする請求項6に記載の車両用空調装置。
  8. 外気温を検出する温度センサ(81)を備え、
    前記夏判定手段(S420)は、前記温度センサ(81)の検出温度が所定温度以上であるか否かを判定することにより、前記季節が夏であるか否かを判定することを特徴とする請求項6または7に記載の車両用空調装置。
JP2008187998A 2008-07-21 2008-07-21 車両用空調装置 Withdrawn JP2010023695A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008187998A JP2010023695A (ja) 2008-07-21 2008-07-21 車両用空調装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008187998A JP2010023695A (ja) 2008-07-21 2008-07-21 車両用空調装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010023695A true JP2010023695A (ja) 2010-02-04

Family

ID=41729914

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008187998A Withdrawn JP2010023695A (ja) 2008-07-21 2008-07-21 車両用空調装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010023695A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012239797A (ja) * 2011-05-24 2012-12-10 Toyota Boshoku Corp 乗物用シート
CN105936224A (zh) * 2015-03-06 2016-09-14 福特全球技术公司 用于分类座椅乘员类型的车辆座椅热敏电阻
US9688166B2 (en) 2015-09-17 2017-06-27 Ford Global Technologies, Llc Rotatable anchors providing enhanced child restraint system interface accessibility
US9744889B2 (en) 2011-02-08 2017-08-29 Denso Corporation Vehicle air-conditioning system provided with seat air-conditioning unit
US9827825B2 (en) 2014-10-28 2017-11-28 Hyundai Motor Company System for detecting occupant in vehicle and method for controlling air conditioning using the same

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9744889B2 (en) 2011-02-08 2017-08-29 Denso Corporation Vehicle air-conditioning system provided with seat air-conditioning unit
US9902303B2 (en) 2011-02-08 2018-02-27 Denso Corporation Vehicle air-conditioning system provided with seat air-conditioning unit
JP2012239797A (ja) * 2011-05-24 2012-12-10 Toyota Boshoku Corp 乗物用シート
US9827825B2 (en) 2014-10-28 2017-11-28 Hyundai Motor Company System for detecting occupant in vehicle and method for controlling air conditioning using the same
CN105936224A (zh) * 2015-03-06 2016-09-14 福特全球技术公司 用于分类座椅乘员类型的车辆座椅热敏电阻
US9889809B2 (en) 2015-03-06 2018-02-13 Ford Global Technologies, Llc Vehicle seat thermistor for classifying seat occupant type
US9688166B2 (en) 2015-09-17 2017-06-27 Ford Global Technologies, Llc Rotatable anchors providing enhanced child restraint system interface accessibility

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2004255921A (ja) 車両用換気装置および車両用空調装置
JP2005170364A (ja) 車両用空調装置
JP2010023695A (ja) 車両用空調装置
JP2005035400A (ja) 車両用空調装置
JP4543954B2 (ja) 車両用空調装置
JP5640936B2 (ja) 車両用空調装置
JP6836197B2 (ja) 空調装置
JP2002036847A (ja) 車両用空調装置
JP2006240403A (ja) 車両用空調装置
JP2016147544A (ja) 車両用空調装置
JP5369476B2 (ja) 車両用空調装置
JP2001199217A (ja) 車両用空調装置
JP4518035B2 (ja) 車両用空調装置
JPH11151930A (ja) 車両用空調装置
JP2020131804A (ja) 車両用温度推定装置
JP4259258B2 (ja) 車両用空調装置
JP4613942B2 (ja) 車両用空調装置
JP2014046735A (ja) 車両用空調装置
JP2005306095A (ja) 車両用空調制御装置
JP2006281901A (ja) 車両用冷却水温度推定装置、および車両用空調装置
KR101481696B1 (ko) 자동차 공조장치의 제어방법
JP2002012020A (ja) オープンカー用空調装置
JP6412405B2 (ja) 車両用空調装置
JP3952807B2 (ja) 車両用空調装置
JP4914626B2 (ja) 車両用空調装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20111004