JP6471549B2 - 空調装置 - Google Patents

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Description

本発明は、吸込口にフィルタを有し、吸い込んだ空気を空調風として空調空間に送風する空調装置に関する。
従来の車両用空調装置は、外気および内気を導入して車室内へ向かって送風する送風機を内蔵する送風ユニットが搭載されている。そして送風機の上流側に空気中の塵埃等を除去するフィルタが配置されている。
フィルタは、塵埃および臭いを物理的に捕集する。そのため、車両の運転時間および使用環境条件によって目詰りが進行し、フィルタの通過風量が経時的に減少する。そこで、従来のフィルタ交換は、フィルタの目詰り状況を実際に確認して行なわれたり、目安の交換時期に交換されている。
しかしながら、実際にはフィルタの通過風量が減少し、フィルタ交換時期にあることに運転者等のユーザが気づかないことが多い。また、取扱説明書等で、たとえば『走行距離5000Km毎、12ヶ月毎、および風量が著しく低下したら交換のこと』と記載されているが、各ユーザの使用環境および使用頻度等の違いもあり、フィルタ交換時期が明確であるとは言い難い。
そこで特許文献1に記載の車両用空調装置では、送風ユニット内の圧力損失を検出している。そして検出した圧力損失の情報に基づいて送風機の運転特性を判断し、運転特性値が所定の異常値に達したら、フィルタの交換をユーザに促している。
特開2005−104238号公報
前述の特許文献1に記載の技術では、圧力損失を検出するセンサを設ける必要があるので、部品点数の増加、および製造コストが増加する、という問題がある。また圧力損失の検出精度に問題が有り、実用化するのが難しい、という問題がある。
そこで、本発明は前述の問題点を鑑みてなされたものであり、部品点数を増加させることなく、精度よくフィルタの目詰まりを検出することができる空調装置を提供することを目的とする。
本発明は前述の目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。
本発明は、送風するためのファン(32)と、ファンを回転駆動するファンモータ(33)と、ファンによって発生する空気流路に設けられ、通過する空気中の異物を除去するフィルタ(31)と、フィルタの交換時期を判定する判定制御を実施する制御部(13)と、を含み、ファンモータは、3相ブラシレスモータ(36)と、3相ブラシレスモータをベクトル制御するインバータ(37)と、含み、
インバータは、ベクトル制御におけるトルク電流から負荷トルクを換算し、制御部は、負荷トルクをインバータから取得し、負荷トルクを用いて判定制御を実施することを特徴とする空調装置である。
このような本発明に従えば、制御部によって、ファンモータのモータ電流を用いて、フィルタの交換時期を判定している。ファンモータのモータ電流は、ファンの負荷トルクと相関関係にある。このようなモータ電流は、ファンモータの内部制御情報であり、既存のファンモータでもモータ制御のために用いられている。したがってファンモータに新たなセンサなど設けなくとも、ファンモータが元々持っている内部制御情報を用いて、判定制御を実施している。モータ電流によって負荷トルクがわかるので、フィルタの目が詰まってきて通風抵抗が大きくなると、負荷トルクが小さくなる。したがってモータ電流を用いてフィルタの交換時期を判断することができる。これによって部品点数を増加させることなく、精度よくフィルタの目詰まりを検出することができる。
なお、前述の各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
第1実施形態の車両用空調装置10を示す図である。 ファンモータ33の構成を示す回路図である。 負荷トルクTと回転数との関係を示すグラフである。 d−q座標系を示すグラフである。 負荷トルクTとトルク電流iqとの関係を示すグラフである。 エアコンパネル35に表示される画像の一例を示す図である。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に関して、図1〜図6を用いて説明する。図1に示すように、車両用空調装置10は、空調ユニット11と、送風ユニット12と、これらを制御する制御部としての制御装置(以下、「エアコンECU」という)13とを含んで構成されている。空調ユニット11は車室内前部の計器盤(図示せず)の内側のうち、車両幅方向の略中央部に配置される。送風機ユニットは車室内前部の計器盤内側のうち、中央部から助手席側ヘオフセットして配置されている。
空調ユニット11は、ポリプロピレン製等の樹脂製の空調ケース14を有し、この空調ケース14の内部には車室内へ向かって空気が流れる空気通路15が構成される。空調ケース14内には、図1に示すように、冷房用熱交換器としての蒸発器16と暖房用熱交換器としてのヒータコア17を内蔵している。空調ケース14における最も車両前方側の部位には送風ユニット12が設けられる。空調ケース14には、送風ユニット12から送風空気が流入する。
空調ケース14内において、図1に示すように、上流側に蒸発器16が空気通路15を横断するように配置されている。この蒸発器16は周知のごとく冷凍サイクルの冷媒の蒸発潜熱を空調空気から吸熱して、空調空気を冷却するものである。
空調ケース14内において、蒸発器16の空気流れ下流側に、所定の間隔を開けて、ヒータコア17が配置されている。送風ユニット12から空調ケース14内に流入した空気が蒸発器16、ヒータコア17の順に通過して車両前方側から車両後方側へと流れる。ヒータコア17は蒸発器16を通過した冷風を再加熱するものであって、その内部に図示しない車両に搭載された内燃機関から高温の温水(冷却水)が流れ、この温水を熱源として空気を加熱するものである。
ヒータコア17は、蒸発器16とは異なり、空気通路15の一部に配置されている。したがって図1に示すように、ヒータコア17の上方部にはヒータコア17をバイパスして冷風が通過する冷風バイパス通路18が形成されている。蒸発器16とヒータコア17との間には平板状の板ドアからなるエアミックスドア19が回転軸を中心にして回転可能に配置されている。エアミックスドア19は、空調空気の温度を調整する空気温度調節手段を構成する。エアミックスドア19の回転軸はエアミックス用サーボモータ19aに連結され、エアミックス用サーボモータ19aの回転動力によってエアミックスドア19を回転させる。エアミックスドア19は、冷風バイパス通路18とヒータコア17の通風量を調整することにより、ヒータコア17を通過してヒータコア17で加熱する温風と、冷風バイパス通路18を通過する冷風との風量割合を調整する。そしてヒータコア17を通過した温風は冷風バイパス通路18の下流側で、冷風バイパス通路18を通過した冷風と合流し、冷風と温風とが混合される。
そして混合された空気の出口として、デフロスタ開口部20、フット開口部21およびフェイス開口部22が空調ケース14の下流側の端部に形成されている。デフロスタ開口部20は図示しないデフロスタダクトを介して計器盤上面のデフロスタ吹出口に接続され、このデフロスタ吹出口から車両前面窓ガラスの内面に向けて空調風が吹き出される。フェイス開口部22は図示しないフェイスダクトを介して、計器盤上方側に配置されるフェイス吹出口に接続されている。フェイス吹出口から車室内の乗員上半身側に向けて空調風が吹き出される。フット開口部21は図示しないフット吹出通路が下方に向かって形成されている。フット吹出通路は、フット吹出口に接続されている。フット吹出口から乗員の足元部に空調風(主に温風)を吹き出すようになっている。
デフロスタ開口部20はデフロスタドア20aにより開閉される。同様に、フェイス開口部22とフット開口部21は、それぞれ平板状のフェイスドア22aおよびフットドア21aにより開閉される。それぞれの回転軸は吹出ドア用サーボモータ23に連結され、吹出ドア用サーボモータ23の回転動力によってこれら吹出しモードドアを回転させる。
次に、送風ユニット12に関して説明する。送風ユニット12は、外気(車室外空気)と内気(車室内空気)を切替導入する内外気切替箱24と、内外気切替箱24を通して空気を吸入し送風する遠心式の送風機25とを含んで構成されている。
内外気切替箱24の上端部側には、外気を導入する外気導入口26と、内気を導入する内気導入口27が開口している。内外気切替箱24は、上端部付近に配置される回転軸を中心に回転する内外気ドア29を設けられる。内外気ドア29は、平板状のドアであって、回転することによって、内気導入口27および外気導入口26の開閉状態を切り換える。内外気ドア29の回転軸は内外気用サーボモータ29aに連結され、内外気用サーボモータ29aの動力によって内外気ドア29を回転させる。
内外気切替箱24の内部には、外気導入口26または内気導入口27から導入された空気が流れる送風空気通路30が構成されている。したがって送風空気通路30は、送風機25によって発生する空気が流れる空気流路となる。送風空気通路30には、空気中の塵埃などの異物、たばこ等の臭いを除去可能なフィルタ31が配置されている。具体的には、フィルタ31は、送風空気通路30を流通する全ての空気が通過する部位に、全面的に配置される。フィルタ31は、たとえば濾紙等の濾材をコルゲート状のひだ折り加工されたものである。フィルタ31は、内外気切替箱24の出口部に着脱可能に保持固定される。
フィルタ31の空気流れの下流側には、送風機25が配置されている。送風機25は、いわゆる遠心式送風機が用いられる。翼の回転により略半径方向に風を押出す遠心式のものに限らず、軸方向に風を押出する軸流式のもの、あるいは羽根車内を貫通する風を発生させる貫流式のもの等いずれのものであってもよい。送風機25は、送風するための遠心式多翼ファン(以下、ファンと呼ぶ)32と、ファン32を回転駆動するファンモータ33とを備えている。ファン32とファンモータ33は、ケーシング34に収容されている。ケーシング34はファンモータ33を支持固定している。ケーシング34は内外気切替箱24の下部に固定されている。ケーシング34はファン32から吹出す空気を集合させながら空気流の動圧を静圧に変換する渦巻き状に形成されている。この渦巻き状のケーシング34は発生した風を効率的に送り出すものである。
エアコンECU13は、マイクロコンピュータ等から構成され、空調ユニット11および送風ユニット12に装備される各種空調機器を予め設定されたプログラムに従って制御する。エアコンECU13には、周知の各種センサ群(図示せず)からのセンサ信号、および車室内前方の計器盤部に設置されるエアコンパネル35からの信号が入力される。エアコンパネル35からの信号は、たとえば運転者等の車両乗員の操作による操作信号である。センサ群としては、たとえば内気温センサ、外気温センサ、日射センサ、蒸発器温度センサ、および水温センサ等が設けられている。内気温センサは車室内温度(内気温)を検出する。外気温センサは車室外温度(外気温)を検出する。蒸発器温度センサは蒸発器16を通過する冷風温度を検出する。また、水温センサはヒータコア17へ導かれる温水温度を検出する。
エアコンパネル35には、車室内の設定温度の信号を出す温度設定器、風量の設定信号を出す風量設定器、吹出しモードの設定信号を出す吹出しモード設定器、内外気モードの設定信号を出す内外気設定器等が設けられている。これらの各設定器の操作信号がエアコンECU13に入力される。またエアコンパネル35は、設定された空調設定モードなどの各種情報を出力表示する出力部としても機能する。したがってユーザは、エアコンパネル35を視認することによって,風量や設定温度などを確認することができる。
次に、本実施形態の車両用空調装置10の作動を説明する。空調操作の一実施例として、車両乗員の操作によりエアコンパネル35の風量設定器のスイッチ(図示せず)が投入されと、風量設定信号がエアコンECU13へ出力される。そして、エアコンECU13は送風機25のファンモータ33を制御して、ファン32を作動させる。ファン32が作動すると、内外気ドア29の開閉状態に応じて、たとえば内気が、内外気切替箱24の内気導入口27を通じて、送風空気通路30に導入される。送風空気通路30を流れる内気はフィルタ31を通過すると、内気に含まれるたばこ等の臭いが除去される。外気が導入される場合には、フィルタ31を通過することで、外気に混入される粉塵(花粉、塵埃等)や、臭いが除去される。
そして、内気が送風空気通路30を通じてファン32の中心側に吸入される。この吸入空気は、ファン32の回転動作によりケーシング34内を送風され、空調ユニット11へ流入する。空調ケース14の空気通路15を通過して蒸発器16へ向かって送風される。この送風空気は最初に蒸発器16を通過して冷却され、冷風となる。この冷風は、次に、エアミックスドア19の開度により冷風バイパス通路18を通過する冷風とヒータコア17を通過する温風とに振り分けられる。この冷風と温風が混合して所定温度の空気が得られる。
このとき、エアコンパネル35の吹出しモード設定器の車両乗員の操作によって、設定されている吹出モードで開状態にある吹出口から車室内に空調風が吹き出される。たとえばフェイスモードでは、フット開口部21を閉塞してフェイス開口部22を開放する。これにより、混合された所望温度の空気をフェイス開口部22からフェイスダクトを通してフェイス吹出口のみから車両乗員の頭部側へ吹き出す。他の吹出モードとして、たとえばフットモードおよびバイレベルモードなどがある。
次に、フィルタ31を通過する空気(風)の濾過によるフィルタ31の寿命(交換時期)を判断制御について、図2〜図6を用いて説明する。ファンモータ33は、図2に示すように、3相ブラシレスモータ36とインバータ37とを含んで構成される。図2では、インバータ37を構成するマイコンおよび制御IC等は図示を省略している。本実施形態の3相ブラシレスモータ36の磁石構造は、たとえばロータの表面に永久磁石を貼り付けた表面磁石構造(Surface Permanent Magnet)、およびロータの内部に永久磁石が埋め込まれた埋め込み磁石構造などである。
ファン32を回転させる場合、通風抵抗によって、同じ回転数にするためのトルクが異なる。たとえば所定の判定条件として、吹出モードが、フットモードであり、吸込モードが外気導入モードであり、エアミックスドア19の位置が冷風バイパス通路18を全閉したMaxhotであり、ブロワ回転数が所定の回転数N1(rpm)とする。この場合、フィルタ31が目詰まりし、フィルタ31の通風抵抗が大きくなると、同じ回転数N1であっても仕事をしないので作動トルクTは小さくなる(図3参照)。したがって作動トルクTがわかれば、フィルタ31の交換時期を判定することができる。
次に、3相ブラシレスモータ36における作動トルクTの取得方法に関して説明する。3相ブラシレスモータ36は、図2に示すように、U相、V相、W相の3相のステータコイル43と、永久磁石からなるロータ(図示せず)と、有している。3相ブラシレスモータ36は、インバータ37によって駆動電流が供給されることにより、回転駆動トルクが発生する。
インバータ37は、直流電源であるバッテリの高電位側ライン(電源ライン)38と低電位側ライン(グランドライン)39との間に、互いに並列に設けられた3つのアーム40を有している。各相アーム40は、上記した高電位側ライン38と低電位側ライン39との間において直列接続された2つのスイッチング素子41と、各スイッチング素子41に逆並列に接続されたダイオード42と含んでそれぞれ構成されている。これらスイッチング素子41としては、例えばMOSFETを採用することができる。各相アーム40におけるスイッチング素子41の接続点(中点)は、各相のステータコイル43に接続されている。
インバータ37では、エアコンECU13からの駆動制御信号に応じて、同時にオンするスイッチング素子41の組み合わせが順番に切り替えられる。これにより、バッテリから電流が通電される通電相が順番に切り替えられ、ロータを回転させるための回転磁界が生成される。
インバータ37は、駆動制御信号として、発生すべき駆動トルクTに応じたパルス幅変調信号(PWM信号)をスイッチング素子41に出力する。これにより、各ステータコイル43には、PWM信号に応じた電流値の電流が通電され、駆動トルクTがその電流値に応じて制御される。
インバータ37は、3相ブラシレスモータ36をベクトル制御で駆動している。ベクトル制御では、U相、V相、およびW相によって定義される実回転座標を、ロータの磁極が作る磁束の方向であるd軸およびこのd軸に直交するq軸によって定義される仮想回転座標であるd−q座標系に座標変換する(図4参照)。そして、座標変換されたd−q座標系において3相ブラシレスモータ36を駆動制御する。このようなベクトル制御は周知であるため、詳細な説明については割愛する。図4に示すように、トルク制御する場合には、トルク電流iqを取得することができる。
図5に示すように、トルク電流iqと負荷トルクTは相関関係にある。たとえばベクトル制御のうち弱め磁束制御を実施した場合、すなわち電流位相を90°以上すすめた場合(id<0)なども、トルク電流iqで判定することができる。トルク電流iqから換算された負荷トルクTの情報は、例えばエアコンECU13にローカルエリアネットワークを介して送信される。これにより、エアコンECU13はフィルタ31の交換時期を判断することができる。具体的には、図3に示すように、新品のフィルタ31を装着した状態では、負荷トルクTが大きいが、フィルタ31が目詰まりし、閉塞状態となった場合、負荷トルクTは減少することで、フィルタ31の目詰まりを検出することができる。
次に、フィルタ31の交換時期を判断するための具体的な制御に関して説明する。車両組み付けラインにて、車両用空調装置10の作動確認検査中に、所定の判定条件にて、インバータ37が3相ブラシレスモータ36の負荷トルクTを検出する。そしてエアコンECU13に、たとえばローカルエリアネットワークを介して送信し、検出した負荷トルクTの値を初期値として記録させる。
その後、実際の車両用空調装置10の動作にて、判定条件で車両用空調装置10が駆動された場合に、負荷トルクTがあらかじめ定めた判定値を下回ると、フィルタ31に目詰まり発生としたと判断する。判定値は、初期値よりも所定割合小さい値が設定されている。たとえば判定値は、初期値の70%以下などに設定される。そしてエアコンECU13からエアコンパネル35に図6のように表示し、ユーザに交換時期であることを報知する。
これによってユーザは適切なタイミングでフィルタ31を交換できるため、交換不要にもかかわらず交換してしまうユーザの負担を回避することができる。また逆に目詰まりが発生している状態で使用し、エアコン能力低下や、除塵および除菌などのフィルタ31の機能低下による不快な状態を回避することができる。
また、ディーラー等にてフィルタ31を交換した時は、交換後の操作入力、たとえばエアコンパネル35での特別操作、およびダイアグツールによる通信での指示により、工場出荷検査時と同様の条件で車両用空調装置10を作動させる。そして、再度初期値を認識、上書きすることが好ましい。初期値を再設定することによって、車両用空調装置10の経年劣化も初期値に反映させることができ、フィルタ31の目詰まりの誤判定を回避することができる。さらに市場で純正装備品とは異なるフィルタ31を装着した場合も、この初期化処理により、誤判定することなく、交換時期を判定することが可能となる。
ここで、フィルタ31の目詰まりチェックを、所定の判定条件が発生した時としているが、ユーザによっては、車両用空調装置10のマニュアル操作で作動状態を固定するなどし、所定の判定条件にならない場合も想定される。そこで所定時間または所定の走行距離ごとに、フィルタ31の検査モードに移行してもよい。たとえば2000km走行毎に、イグニッション(I/G)をOFFされてから所定時間後、たとえば2分後に、判定条件となるように車両用空調装置10を作動させ、フィルタ31の目詰まり判定を実施する。これによって定期的に確実にフィルタ31の目詰まり判定を実施することができる。
また、今回の判定方法によれば、フィルタ31の装着の有無の検出が可能となる。フィルタ31を装着しない場合、空気導入の通風抵抗が減るため、風量増加、負荷トルクT増となる。そこで、装着忘れの判定値として、初期値よりも大きい値に設定する。これによって取得したトルクTが、装着忘れ用の判定値以上の場合、フィルタ31の装着忘れと判定することができる。これは、車両を販売後の装着有無の確認だけでなく、製造工程における車両用空調装置10の組み付け時や、車両出荷検査等の製造ラインにも導入することができる。これによってフィルタ31の未装着品の市場への流出を防ぐことができる。
以上説明したように本実施形態の車両用空調装置10では、エアコンECU13によって、ファンモータ33のモータ電流から算出されるトルクTと設定されている判定値とを比較し、フィルタ31の交換時期を判定している。ファンモータ33のモータ電流は、ファン32の負荷トルクTと相関関係にある。このようなモータ電流は、ファンモータ33の内部制御情報であり、既存のファンモータ33でもモータ制御のために用いられている。したがってファンモータ33に新たなセンサなど設けなくとも、ファンモータ33が元々持っている内部制御情報を用いて、判定制御を実施している。モータ電流によって負荷トルクTがわかるので、フィルタ31の目が詰まってきて通風抵抗が大きくなると、負荷トルクTが小さくなる。したがってモータ電流を用いてフィルタ31の交換時期を判断することができる。これによって部品点数を増加させることなく、精度よくフィルタ31の目詰まりを検出することができる。
また本実施形態では、ファンモータ33は、3相ブラシレスモータ36が採用されている。3相ブラシレスモータ36の内部制御情報を用いることによって、フィルタ31の交換時期を判断することができる。
さらに本実施形態では、ファンモータ33をベクトル制御するためのトルク電流iqを用いて判定制御を実施する。トルク電流iqは、前述のように負荷トルクTと相関関係にある。したがってトルク電流iqによって負荷トルクTが推定できるので、フィルタ31の交換時期を判定することができる。またトルク電流iqは、内部制御情報であるので、既存の情報を用いて判定制御を実施することができる。
また本実施形態では、エアコンECU13は、車両用空調装置10が所定の判定条件を満足する作動状態となった場合に、判定制御を実施する。これによってユーザは判定制御を実施するための操作をすることなく、いわば自動的に判定制御が実施される。これによってユーザにフィルタ31の交換時期を適切に報知することができる。
さらに本実施形態では、エアコンECU13は、所定時間を経過する毎、または所定の走行距離を走行毎に、車両用空調装置10が停止後の所定時間経過後に車両用空調装置10を駆動させて、判定制御を実施する。これによって判定条件を満足しない場合であっても、定期的に判定制御を実施形態することができる。したがってユーザにフィルタ31の交換時期を適切に報知することができる。
(その他の実施形態)
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能である。
上記実施形態の構造は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれらの記載の範囲に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むものである。
前述の第1実施形態では、フィルタ31の目詰まり判定を実施する条件を、図3に示すような一つの条件としたが、判定回数を増やすため、条件を複数設定してもよい。たとえば二つ目の判定条件として、吹出モードがフェイスモードであり、吸込モードが内気導入モードであり、エアミックスドア19の位置がMaxcoolであり、ブロワ回転数が所定の回転数N1(rpm)とする。また三つ目の条件として、吹出モードが、デフモードであり、吸込モードが外気導入モードであり、エアミックスドア19の位置がMaxhotであり、ブロワ回転数が所定の回転数N1(rpm)とする。したがって三つ目の条件は、窓曇りを除去しているモードと同じである。これによってフィルタ31の目詰まり判定の回数を増やし、より正確な判定が可能となる。さらにこの状態で、それぞれの作動条件での判定値を、条件毎に設定、たとえば一つ目の条件の場合、初期値の70%以下、二つ目の条件の場合、初期値の60%以下などと設定することで、より細やかな判定が可能となる。
前述の第1実施形態では、フィルタ31の交換時期をエアコンパネル35に表示しているが、エアコンパネル35への表示に限るものではない。ユーザに報知する方法であれば、他の出力部によって、交換時期を出力してもよい。たとえば専用のランプが点灯するようにしてもよく、音声によって交換時期を知らせてよい。
また前述の第1実施形態では、フィルタ31の交換時期となると、交換を促す情報を表示するように制御しているが、このような表示に限るものではない。たとえば判定に用いる負荷トルクTの判定値を複数設けることで、ユーザへ段階的に報知してもよい。これによってユーザが自分で交換タイミングを判定することができる。たとえば段階的な通知方法は、色の濃淡、色度の変更など、段階を認知できるものであればよい。たとえば段階に応じて音声で案内してもよく、点滅間隔で報知してもよい。
前述の第1実施形態では、フィルタ31の交換毎に判定値を初期化してが、初期化しなくてもよい。初期化したほうが判定精度はよくなるが、初期化しなくてもフィルタ31の交換時期の判定することができるからである。
前述の第1実施形態では、3相ブラシレスモータ36の内部制御情報である、電流ベクトル制御の負荷電流を用いているが、他の内部制御情報を用いてもよい。たとえばモータ出力電流の波高値、実効値および平均値でも、負荷トルクTと相関があり、弱め磁束をしないようなシステムでは、十分フィルタ31の目詰まりを判定できる。また、出力=η×回転数×負荷トルクTのため、入力電圧(12V)と入力電流からも、負荷トルクTが推定できる。そのため前述の第1実施形態では、ファンモータ33は3相ブラシレスモータ36であるが、回転数制御を行っているブラシ付モータであってもよい。ブラシ付モータであっても、電流から負荷トルクTが推定できるため、フィルタ31の目詰まり判定を実施することができる。
前述の第1実施形態では、3相ブラシレスモータ36を制御するインバータ37が、トルク電流iqから負荷トルクTを算出し、エアコンECU13に送信しているが、インバータ37が算出する構成に限るものではない。たとえばトルク電流iqや他の電流情報をエアコンECU13に送信し、エアコンECU13がトルクTを算出し、判定に用いても良い。
前述の第1実施形態では、トルク電流iqを用いて判定制御を実施しているが、用いる内部制御情報はトルク電流iqに限るものではない。たとえばトルク電流iqに換えて、ファンモータ33を駆動するコントローラへの入力電流を用いてもよい。入力電流も負荷トルクTと相関関係があるので、トルク電流iqと同様に判定制御を実施することができる。
前述の第1実施形態では、車両用空調装置10のフィルタ31の交換時期を判定しているが、車両用に限るものではない。フィルタ31が装着されている空調装置であれば、家庭用の空調装置であってもよく、業務用の空調装置であってもよい。
10…車両用空調装置(空調装置) 13…エアコンECU(制御部)
25…送風機 30…送風空気通路
31…フィルタ 32…ファン
33…ファンモータ 35…エアコンパネル(出力部)
37…インバータ(コントローラ) 36…3相ブラシレスモータ

Claims (8)

  1. 送風するためのファン(32)と、
    前記ファンを回転駆動するファンモータ(33)と、
    前記ファンによって発生する空気流路に設けられ、通過する空気中の異物を除去するフィルタ(31)と、
    ィルタの交換時期を判定する判定制御を実施する制御部(13)と、
    を含み、
    前記ファンモータは、3相ブラシレスモータ(36)と、前記3相ブラシレスモータをベクトル制御するインバータ(37)と、含み、
    前記インバータは、前記ベクトル制御におけるトルク電流から負荷トルクに換算し、
    前記制御部は、前記負荷トルクを前記インバータから取得し、前記負荷トルクを用いて前記判定制御を実施することを特徴とする空調装置。
  2. 前記制御部は、前記フィルタが装着されたときの前記負荷トルクが初期値として設定されており、
    前記初期値よりも小さい値を判定値とし、前負荷トルクと前記判定値とを比較して前記判定制御を実施することを特徴とする請求項1に記載の空調装置。
  3. 前記制御部は、空調装置が所定の判定条件を満足する作動状態となった場合に、前記判定制御を実施することを特徴とする請求項1または2に記載の空調装置。
  4. 空調装置は、車両に搭載され、
    前記制御部は、所定時間を経過する毎、または所定の走行距離を走行毎に、空調装置が停止後の所定時間経過後に空調装置を駆動させて、前記判定制御を実施することを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載の空調装置。
  5. 前記制御部は、前記判定条件が複数設定されていることを特徴とする請求項に記載の空調装置。
  6. 前記制御部は、前記フィルタが交換されたときの前記負荷トルクを前記初期値として再設定することを特徴とする請求項に記載の空調装置。
  7. 前記制御部は、前記判定制御を実施するときに、前記負荷トルクを用いて、前記フィルタの装着の有無を判定することを特徴とする請求項またはに記載の空調装置。
  8. 情報を出力する出力部(35)をさらに含み、
    前記制御部は、前記判定制御を実施し前記フィルタの交換時期であると判定した場合には、フィルタ交換時期であることを示す情報を出力するように前記出力部を制御することを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載の空調装置。
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