JP2005104238A - 車両用空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 フィルタの交換時期を明確化し、ユーザーのフィルタ交換をし易くする車両用空調装置を提供する。
【解決手段】 内気と外気を切替導入する内外気切替手段204と、内外気切替手段204を通して導入される空気を送風する送風機210と、送風機210の送風空気を濾過するフィルタ205とを有する送風ユニット200と、送風ユニット200内の圧力損失情報(圧力センサ250の風の静圧信号)に基いて、送風機210の運転特性(風量低下量ΔF)を判断する判断手段S511〜S513と、送風機210の運転特性値ΔFが所定の異常値(性能上の許容限界値)ΔFa1に達したら、フィルタ205に係わるフィルタ交換信号を出力するフィルタ交換判断手段S524〜S526とを備える。
【選択図】 図4

Description

本発明は、車両用空調装置に関し、例えば送風ユニットに内蔵されたフィルタを有する車両用空調装置に適用して好適なものである。
車両用空調装置としては、外気または内気を導入して車室内へ向かって送風する送風機を内蔵する送風ユニットにおいて、送風機の上流側に空気中の塵埃等を除去する塵埃フィルタを配置するものが知られている。
この種のフィルタは、塵埃や臭いを物理的に捕集する。そのため、車両の運転時間や使用環境条件により目詰りが進行し、フィルタの通過風量が経時的に減少する。そこで、従来のフィルタ交換は、フィルタの目詰り状況を実際に確認して行なわれていた。
しかしながら、従来技術では、実際にはフィルタの通過風量が減少し、フィルタ交換時期にあることに運転者等のユーザーが気づかないことが多い。
また、取扱説明書等で、『所定走行距離AKm毎、Bヶ月毎、および風量が著しく低下したら交換のこと』と記載されているが、各ユーザーの使用環境や使用頻度等の違いもあり、フィルタ交換時期が明確であるとは言い難い。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、フィルタの交換時期を明確化し、ユーザーのフィルタ交換をし易くすることを目的とする。
また、別の目的は、フィルタの交換時期を明確化し、ユーザーのフィルタ交換をし易くするとともに、送風機に過負荷が加わるのを防止可能な車両用空調装置を提供することにある。
本発明の請求項1によると、内気と外気を切替導入する内外気切替手段と、内外気切替手段を通して導入される空気を送風する送風機と、送風機の送風空気を濾過するフィルタとを有する送風ユニットと、送風ユニット内の圧力損失情報に基いて、送風機の運転特性を判断する判断手段と、送風機の運転特性値が所定の異常値に達したら、フィルタに係わるフィルタ交換信号を出力するフィルタ交換判断手段とを備えていることを特徴とする。
これによると、送風ユニット内の圧力損失情報に基いて送風機の運転特性を判断する判断手段と、この運転特性値が所定の異常値に達したら、フィルタ交換信号を出力するフィルタ交換判断手段とを備えているので、フィルタの目詰り等を実際に確認する従来技術に比べて、フィルタ交換時期を明確にすることができる。さらに、フィルタ交換信号を出力する方法として、例えばランプ等の点灯により車両乗員等のユーザーにフィルタ交換時期であることを知らせることで、ユーザーのフィルタ交換の判断がし易くなる。
本発明の請求項2によると、運転特性値として、送風機の風量、出力、電気負荷状態、および回転数のうち少なくともいずれか一つが使用されていることを特徴とする。
これによると、フィルタの寿命つまり目詰りの検出を、目詰りに関連して生じる送風ユニット内の圧力損失情報に基いて行い、しかも圧力損失(以下、圧損と呼ぶ)によって影響を受ける送風機の運転特性の経時変化に着目してフィルタ交換時期を判断する。このように圧損の影響により経時変化する運転特性として、送風機により送風される風量、送風機の送風動作に係わるモータ出力等の出力、送風機の電気負荷に係わるアナログ電圧またはDuty比信号等、送風機の回転数のうち少なくともいずれか一つを用いることができる。
本発明の請求項3によると、運転特性値から風量を補正可能な風量補正手段とを備えていることを特徴とする。
これによると、使用可能な範囲内でのフィルタ目詰りによる圧損の上昇に対して、風量補正手段による風量補正を行なうことが可能である。例えば、使用可能な範囲を、運転特性値が所定の異常値に達しない範囲として、圧損による風量低下を防止あるいは抑制することができる。
本発明の請求項4によると、風量補正手段は、風量を補正する補正値が所定の値に達したら、フィルタ交換信号を出力することを特徴とする。
これによると、風量補正による圧損の変化によって運転特性値が所定の異常値を超えない所定の値の範囲内で、補正値の設定が可能である。風量補正によって、送風機に過負荷が加わるのを防止する。
なお、所定の値を、風量補正によって所定の異常値を僅かに超える範囲内で設定してもよい。これにより、圧損による風量低下の防止を図れるとともに、フィルタ交換までのフィルタ寿命の向上が図れる。
本発明の請求項5によると、圧力損失情報は、送風ユニット内に設けられた圧力センサの圧力検出信号であることを特徴とする。
これによると、フィルタの目詰りを検出する圧損情報として、送風ユニット内に設けられた圧力検出手段としての圧力センサの検出信号であることが好ましい。圧力センサを、フィルタの空気流れの上流側および下流側の少なくともいずれか一方に配置するだけで、圧損情報を得ることができる。なお、圧損情報は、圧力検出手段としての圧力センサに限らず、例えば送風速度(風速)を検出可能なホットサーミスタセンサ等の風速検出手段等の圧損と運転特性とを関連付ける中間特性を検出する検出手段であってもよい。
本発明の請求項6によると、圧力センサは、フィルタの空気流れの上流側および下流側にそれぞれ配置されていることを特徴とする。
これによると、フィルタの空気流れの上流側および下流側にそれぞれ圧力センサを設けることで、フィルタの目詰りにより生じるフィルタ自体の圧損を直接測定することができるため、空調装置の作動状態がA/Cオフ等であってもフィルタの目詰りを判定可能である。
本発明の請求項7によると、送風機は、送風ファンを回転駆動する電動機と、電動機の電気負荷を通電制御する駆動回路とを備え、電動機は、駆動回路により回転数制御されていることを特徴とする。
これによると、送風ファンを回転駆動する電動機に、ブラシレスモータを適用するものに好適である。圧力センサ等の圧力検出手段を設けなくても、ブラシレスモータの運転特性から送風ユニット内の圧損を把握することが可能である。
本発明の請求項8によると、フィルタ交換信号が出力されると、車両乗員にフィルタ交換時期であることを報知する報知手段とを備えている。
これによると、ウォーニングランプ等の点灯等による報知手段によって、ユーザーに交換時期を積極的に知らせることができるため、ユーザーにフィルタ交換を促すことができる。なお、報知手段としては、ウォーニングランプ等の点灯によるものに限らず、ボイスナビケーション装置等のスピーカによる音声、あるいはメッセージ表示等によるものであってもよい。
本発明の請求項9によると、判断手段は、運転特性値を段階的に判断するレベル判定手段を有し、所定の異常値を越え、さらに送風機異常値に達したら、送風機を停止することを特徴とする。
これによると、フィルタ交換時期を越えても、フィルタ交換なく使用される場合において、圧損上昇に伴い送風機が過負荷状態で使用されることを防止できる。
本発明の請求項10によると、所定の異常値に達したら、風量補正手段によって風量補正がなされることを特徴とする。
これによると、異常値に達するほどの圧損上昇による風量低下を、風量補正によって緩和させることが可能である。
本発明の請求項11によると、内気と外気を切替導入する内外気切替手段と、内外気切替手段を通して導入される空気を送風する送風機と、送風機の送風空気を濾過するフィルタとを有する送風ユニットと、送風ユニット内の圧力損失情報に基いて、送風機の運転特性を判断する判断手段と、送風機の運転特性値が所定の異常値に達したら、フィルタに係わるフィルタ交換信号を出力するフィルタ交換判断手段と、所定の異常値を越え、さらに送風機異常値に達したら、送風機を停止する強制停止手段とを備えていることを特徴とする。
これによると、フィルタ交換時期が明確化できる。さらに、ユーザーがフィルタ交換時期の知らせに係らずそのままフィルタが使用されるときには、送風機の送風を停止させることで、ユーザーのフィルタ交換を促すとともに、送風機が過負荷状態で使用されることを防止できる。
以下、本発明の車両用空調装置を、具体化した実施形態を図面に従って説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態の車両用空調装置を示す模式図である。図2は、本実施形態の車両用空調装置における送風ユニットの構成を示す模式的断面図である。図3は、図1に示すフィルタ交換ランプの装着場所を示す説明図である。図4は、図1に示す送風ユニットに係わる第1の制御処理のフローチャートである。図5は、図1に示す送風ユニットに係わる第2の制御処理のフローチャートである。
図1に示すように、車両用空調装置は、空調ユニット100と、送風ユニット200と、これらを制御する制御手段としての制御装置(以下、エアコンECUと呼ぶ)300とを含んで構成されている。空調ユニット100は車室内前部の計器盤(図示せず)内側のうち、車両幅(左右)方向の略中央部に配置される。送風機ユニット200は車室内前部の計器盤内側のうち、中央部から助手席側ヘオフセットして配置されている。
空調ユニット100は、ポリプロピレン製等の樹脂製の空調ケース101を有し、この空調ケース101の内部には車室内へ向かって空気が流れる空気通路が構成される。なお、空調ケース101は、例えば、図示しない車両進行方向に向かって上下、左右、前後方向に分割され、それらを一体に締結することにより構成される。
この空調ケース101内には、図1に示すように、冷房用熱交換器としての蒸発器102と暖房用熱交換器としてのヒータコア103を両方とも一体的に内蔵している。空調ケース101における最も車両前方側の部位には空気入口空間が形成されている。この空気入口空間には、後述の送風機ユニットの遠心式等の送風機のスクロールケーシング出口から送風空気が流入する。
空調ケース101内において、図1に示すように、空気入口空間直後の部位に蒸発器102が略垂直に配置されている。この蒸発器102は周知のごとく冷凍サイクルの冷媒の蒸発潜熱を空調空気から吸熱して、空調空気を冷却するものである。
空調ケース101内において、蒸発器102の空気流れ下流側、例えば車両後方側に、所定の間隔を開けて、略並行にヒータコア103が配置されている(図1参照)。空調ケース101内の空気入口空間に流入した空気が蒸発器102、ヒータコア103の順に通過して車両前方側から車両後方側へと流れる。ヒータコア103は蒸発器102を通過した冷風を再加熱するものであって、その内部に図示しない車両に搭載された内燃機関から高温の温水(冷却水)が流れ、この温水を熱源として空気を加熱するものである。
図1に示すように、ヒータコア103の上方部にはヒータコア103をバイパスして冷風が通過する冷風バイパス通路が形成されている。一方、蒸発器102とヒータコア103との間には平板状の板ドアからなるエアミックスドア104が回転軸を中心にして回転可能に配置されている。なお、その回転軸はヒータコア103の上端部側に配置されている。第1温度調整ドア16は回転軸を中心として上下方向に回転する。ヒータコア13の上流側(車両前方側)には入口通風路が配置されている。入口通風路は、例えば冷風バイパス通路側の部位に開口するように配置されていてもよい。なお、ここで、エアミックスドア104は、空調空気の温度を調整する空気温度調節手段を構成する。エアミックスドア104の回転軸は、空調ケース101の左右両側の壁面の軸受穴(図示せず)により回転可能に支持される。そして、回転軸の一端部は空調ケース101の外部に突出して、図示しないリンク機構を介在して温度調整操作機構に連結され、この温度調整操作機構によりエアミックスドア104は連動して回転操作される。この温度調整操作機構はサーボモータ302を用いた電気駆動機構から構成され、サーボモータ302の回転動力にてエアミックスドア104を回転させる。なお、温度調整操作機構として乗員の手動操作力にてエアミックスドア104を直接回転させるマニュアル方式のものを用いてもよい。
エアミックスドア104は冷風バイパス通路と入口通風路との開度を調整することにより、入口通風路を通過してヒータコア103の熱交換用コア部で加熱される温風と、冷風バイパス通路を通過する冷風との風量割合を調整する。一方、空調ケース11において、図1に示すように、ヒータコア102の空気流れ下流側(車両後方側)の部位には、ヒータコア103との間に所定間隔を開けて上下方向に延びる壁面が空調ケース101に一体成形されている。この壁面によりヒータコア103の直後から上方に向かう温風通路が形成されている。この温風通路の下流側(上方側)はヒータコア103の上方部側において冷風バイパス通路の下流側と合流し、冷風と温風の混合を行う空気混合部(図示せず)を形成している。なお、ここで、具体的にはエアミックスドア104は、空気混合部に流入する冷風と温風との風量割合を調整して車室内への吹出空気温度を調整する空気温度調整手段を構成する。
そして、空調ケース101の上面部において車両前後方向の略中間部位に、空気混合部から温度調整された空調空気が流入するデフロスタ開口部105が開口している。このデフロスタ開口部105は図示しないデフロスタダクトを介して計器盤上面のデフロスタ吹出口に接続され、このデフロスタ吹出口から車両前面窓ガラスgの内面に向けて空調風(主に温風)が吹き出される。
デフロスタ開口部105は平板状のデフロスタドア108により開閉される。このデフロスタドア24は回転紬を中心として回転可能になっている。なお、このデフロスタドア108は、デフロスタ開口部105と図示しない連通口を切替開閉するものであってもよい。この場合、この連通口は空気混合部からの空調空気をフェイス開口部106とフット開口部107側へ流すための通路となる。
フェイス開口部106は空調ケース101の上面部において、デフロスタ開口部105よりも車両後方側(乗員寄り)の部位に設けられている。このフェイス開口部106は図示しないフェイスダクトを介して、計器盤上方側に配置されるフェイス吹出口(図示せず)に接続され、このフェイス吹出口から車室内の乗員上半身側に向けて空調風(主に冷風)が吹き出される。
フット開口部107は空調ケース101において、フェイス開口部106の下方側に設けられている。このフット開口部107の下側には、さらに図示しないフット吹出通路が下方に向かって形成されており、例えばこのフット吹出通路の上下方向の途中において、前席側用フット吹出口(図示せず)が開口し、この左右両側用フット吹出口32から前席乗員の足元部に空調風(主に温風)を吹き出すようになっている。また、フット吹出通路の下端部には後席用フット開口部(図示せず)が開口しており、この後席用フット開口部には図示しない後席用フットダクトが接続され、この後席用フットダクトの先端部に設けられる後席側のフット吹出口から後席乗員の足元部に空調風(主に温風)を吹き出すようになっている。
なお、フェイス開口部106とフット開口部107は、図示しないフットフェイス切替用ドアにより切替開閉される構成であってもよく、図1にようにフェイス開口部106とフット開口部107には、それぞれ平板状のフェイスドア109、フットドア110の各吹出しモードドアにより開閉される構成であってもよい。デフロスタドア108、フェイスドア109、およびフットドア110の各種吹出しモードドアは回転軸を中心として回転可能なものであって、それぞれの回転軸はともに空調ケース101の左右両側の壁面の軸受穴(図示せず)により回転可能に支持される。そして回転軸は、図示しない吹出モード操作機構により連動操作される。この吹出モード操作機構はサーボモータ303、304、305を用いた電気駆動機構から構成され、サーボモータ303、304、305の回転動力にてこれら吹出しモードドアを回転させる。
次に、送風ユニット200は、図2に示すように、外気(車室外空気)と内気(車室内空気)を切替導入する内外気切替箱201と、この内外気切替箱201を通して空気を吸入し送風する遠心式の送風機210とを含んで構成されている。
内外気切替箱201の上端部側には、外気を導入する外気導入口203と、内気を導入する内気導入口202が開口している。なお、外気導入口203の外縁部には、外気導入口203に接続される空気ダクト(図示せず)と外気導入口203との接続部において空気漏れ防止のためのパッキン等シール部材203aが配設されている。また、内外気切替箱210の上端部側には、内外気切替ドア204が配置されており、外気導入口203と内気導入口202とを切替開閉する。なお、この内外気切替ドア204は、図2に示すように内外気切替箱210の上端部付近に配置される回転軸を中心に左右方向に開閉される平板状のドアであっても、上端部の下方に配置される図示しない円弧状のドアであってもよい。円弧状のドアの場合には、外気導入口203および内気導入口202は図示しない円弧状に、円弧状のドアの左右の開閉方向に沿って上部側に配置される。
回転軸はともに内外気切替箱201の両側の壁面の軸受穴(図示せず)により回転可能に支持される。そして回転軸は、図示しない内外気切替操作機構により連動操作される。この内外気切替操作機構はサーボモータ301を用いた電気駆動機構から構成され、サーボモータ301の回転動力にて内外気切替ドア204を回転させる。
なお、ここで、内外気切替ドア204は、内気と外気を切替導入する内外気切替手段を構成する。なお、具体的には、内気は車室内空気であって、車室内を循環される空気である。また、外気は車室外空気であって、車室外から取り入れられる新鮮な空気である。
内外気切替箱201の内部には、外気導入口203または内気導入口202から導入された空気が流れる空気通路(以下、送風空気通路と呼ぶ)が構成されている。この送風空気通路には、図2に示すように、空気中の塵埃、たばこ等の臭いを除去可能なフィルタ(以下、塵芥フィルタと呼ぶ)205が配置されている。具体的には、塵埃フィルタ205は、送風空気通路を流通する全ての空気が通過する部位に、全面的に配置される。この塵埃フィルタ205は、濾紙等の濾材をコルゲート状のひだ折り加工されたものである。なお、コルゲート状にひだ折り加工されたものを、樹脂製の枠体からなるフィルタ保持部材(図示せず)により保持されたものであってもよい。
なお、塵埃フィルタ205は、内外気切替箱201の出口部の壁面に着脱可能に保持固定される。
塵埃フィルタ205の空気流れの下流側には、図2に示すように、送風機210が配置されている。送風機210は、図2に示すいわゆる遠心式の送風機が用いられる。なお、翼の回転により略半径方向に風を押出す遠心式のものに限らず、軸方向に風を押出する軸流式のもの、あるいは羽根車内を貫通する風を発生させる貫流式のもの等いずれのものであってもよい。送風機210は、遠心式多翼ファン(以下、送風ファンと呼ぶ)211と、この送風ファン211を回転駆動する電動機(以下、電動モータと呼ぶ)212とを備えている。なお、送風ファン211と電動モータ212は、樹脂製のスクロールケーシング(以下、ケーシングと呼ぶ)213に収容されている。また、ケーシング213は電動モータ212を支持固定している。なお、このケーシング213は内外気切替箱201の下部に固定されている。ケーシング213は送風ファン211から吹出す空気を集合させながら空気流の動圧を静圧に変換する渦巻き状に形成されている。この渦巻き状のケーシングは発生した風を効率的に送り出すものである。
本実施形態では、送風ファン211の空気流れの下流側と、後述の送風機の空気出口部つまり空調ケース101の空気入口部の上流側との間に、圧力検出手段としての圧力センサ250が配置される。圧力センサ250は、送風ファン211の回転駆動によって押出された空気(風)の静圧を検出する。
電動モータ212は、図示しないロータおよびステータからなる円筒状のモータ本体部212aと、モータ本体部212aの略径方向側に延出する円盤状のフランジ部212bとを含んで構成されている。電動モータ212は、フランジ部212bを介してケーシング213に支持固定されている。送風機210の空気出口部には、空調ユニット100の空調ケース101の空気入口部(空気入口空間)が接続されている。
次に、エアコンECU300は、マイクロコンピュータ等から構成され、空調ユニット100および送風ユニット200に装備される各種空調機器を予め設定されたプログラムに従って制御するものである。エアコンECUには、周知の各種センサ群(図示せず)からのセンサ信号、および車室内前方の計器盤部に設置される空調操作パネル350(図3参照)からの運転者等の車両乗員の操作による操作信号が入力される。センサ群としては、図示しない周知の内気温センサ、外気温センサ、日射センサ、蒸発器温度センサ、および水温センサ等が設けられている。内気温センサは車室内温度(内気温)を検出する。外気温センサは車室外温度(外気温)を検出する。蒸発器温度センサは蒸発器102を通過する冷風温度を検出する。また、水温センサはヒータコア103へ導かれる温水温度を検出する。
本実施形態では、エアコンECU300は、圧力センサ250で検出された圧力(風の静圧)の圧力信号(風の静圧信号)が入力される。また、エアコンECU300は、フィルタ交換ランプ340に接続されている。フィルタ交換ランプ340は、エアコンECU300から出力されたフィルタ交換信号によって点灯動作し、フィルタ205に係わるフィルタ交換時期を運転者等の車両乗員に知らせる(報知する)。なお、このフィルタ交換ランプ340は、車室内のインストルメントパネル80のグローブボックスの上部側に配設されている(図3参照)。フィルタ交換ランプ340の配置位置として、運転者等が視認容易な位置であれば、車室内の前方の計器盤部等、空調操作パネル350に配置されていてもよい。
なお、空調操作パネル350には、周知の如く、車室内の設定温度の信号を出す温度設定器、風量の設定信号を出す風量設定器、吹出しモードの設定信号を出す吹出しモード設定器、内外気モードの設定信号を出す内外気設定器等が設けられている。これらの各設定器の操作信号がエアコンECU300に入力される。
次に、上述した構成を有する本実施形態の作動を説明する。空調操作の一実施例として、車両乗員の操作により空調操作パネル350の風量設定器のスイッチ(図示せず)が投入されと、風量設定信号がエアコンECU300へ出力される。そして、エアコンECU300は送風機210の電動モータ212を制御して、送風ファン211を作動させる。送風ファン211が作動すると、例えば内気が、内外気切替箱210の内気導入口202を通じて、送風空気通路に導入される。送風空気通路を流れる内気は塵埃フィルタ205を通過すると、内気に含まれるたばこ等の臭いが除去される。なお、外気が導入される場合には、塵埃フィルタ205を通過することで、外気に混入される粉塵(花粉、塵埃等)や、臭いが除去される。
そして、内気が送風空気通路を通じて送風ファン211の中心側に吸入される。この吸入空気は、送風ファン211の回転動作によりケーシング213内を送風され、空調ユニット100の空気入口部(空気入口空間)へ流入する。空調ケース101の空気通路を通過して蒸発器102へ向かって送風される。この送風空気は最初に蒸発器102を通過して冷却され、冷風となる。この冷風は、次に、エアミックスドア104の開度により冷風バイパス通路を通過する冷風とヒータコア103を通過する温風とに振り分けられる。この冷風と温風が空気混合部付近で混合して所定温度の空気が得られる。エアミックスドア104により冷風と温風の風量割合を調整することにより、車両乗員の欲する所望の吹出空気温度を得られる。
このとき、空調操作パネル350の吹出しモード設定器の車両乗員の操作によって、例えば以下の3つの吹出モードのいずれかに設定されていると、(1)設定された吹出モードがフェイスモードでは、吹出しモードドア109、110を操作してフット開口部107を閉塞してフェイス開口部106を開放する。これにより、空気混合部付近で混合された所望温度の空気をフェイス開口部106から図示しないフェイスダクトを通してフェイス吹出口のみから車両乗員の頭部側へ吹き出す。(2)設定された吹出モードがフットモードでは、吹出モードドア109、110によりフット開口部107を開放し、フェイス開口部106を閉塞する。これにより、空気混合部で混合された所望温度の空気をフット開口部107から図示しないフットダクトを通ってフット吹出口のみから車両乗員の足元部へ吹き出す。(3)設定された吹出モードがバイレベルモードでは、フェイス開口部106およびフット開口部107をともに開口する。バイレベルモードでは、空気混合部で混合された所望温度の空気を吹出モードドア109、110によりフェイス開口部106側とフット開口部107側とに振り分けて、車両乗員の頭部側および足元側の両方へ空調風を吹き出す。
次に、送風ユニット200内の送風機210の送風動作による風の風量の経時変化、および塵埃フィルタ205を通過する空気(風)の濾過による塵埃フィルタの寿命(交換時期)を判断する動作について、図4および図5の制御処理に従って説明する。
図4に示すように、S511(Sはステップ)では、エアコンECU300は、圧力センサ250から出力される圧力信号を受信し、送風ユニット100内に生じた風の静圧を読み込み、S512へ移行する。
S512では、S511で読み込まれた風の静圧に基いて、送風機210の動作による風の風量Fへの換算し、S513へ移行する。なお、塵埃フィルタ205の空気(風)を濾過する動作により塵埃フィルタ205が目詰りする。この塵埃フィルタ205の目詰りが進行すると、塵埃フィルタ205を空気が通過するときの圧力損失(以下、圧損と呼ぶ)が上昇する。圧損の上昇に伴って風の静圧が低下する。逆に風の実際の静圧が圧力センサ250により測定できると、実際の静圧から風量Fが推定されるからである。
S513では、S512で換算した推定の風量Fと、目標風量Faとの差から、風量低下量ΔFを算出し、S524へ移行する。なお、目標風量Faは、マニュアル式の車両空調装置(以下、マニュアルA/Cと呼ぶ)の場合には、風量設定器の風量の設定信号から目標風量Faが決まる。また、自動調整式の車両空調装置(以下、オートA/Cと呼ぶ)の場合には、エアコンECUが自動制御する送風ユニット200の送風指令の状態から目標風量Faが決められる。
なお、ここで、S511からS513の制御処理は、送風ユニット200(詳しくは、送風機210)の風量Fもしくは風量低下量ΔF等の運転特性を、風の静圧等の圧損に関連付けられる圧損情報に基いて判断する判断手段(以下、運転特性判断手段)を構成する。
次に、S524では、S513で求めた風量低下量ΔFが、予め設定した所定の値(以下、所定の異常値と呼ぶ)ΔFa1より小さいか否かを判断する。風量低下量ΔFが所定の異常値ΔFa1より小さい(ΔF<ΔFa1)ならば、S525へ移行する。逆に、風量低下量ΔFが所定の異常値ΔFa1より大きい(ΔF>ΔFa1)ならば、S526へ移行する。
なお、ここで、所定の異常値ΔFa1は、塵埃フィルタ205の目詰りによって車両用空調装置の温調性能の許容される性能低下(詳しくは、送風性能の許容される性能低下)の許容限界値である。なお、所定の異常値ΔFa1を、車両用空調装置(詳しくは、送風ユニット200の送風機210等の構成機器)の信頼上の許容限界値であってもよい。
なお、以下の本実施形態で説明する所定の異常値ΔFa1は、車両用空調装置の性能に係わる許容限界値とする。
S525では、問題となる塵埃フィルタ205の目詰りはないと判断し、フラグfをf=0に設定し、S511へ移行する。
S526では、塵埃フィルタ205の目詰りが、車両用空調装置の性能に係わる許容限界値に達したと判定し、フィルタ205の交換時期に達したと判断する。フラグ交換信号として、フラグfをf=1に設定する。
なお、ここで、S524からS526の制御処理は、送風ユニット200(詳しくは、送風機210)の現在の運転特性値ΔFが、所定の異常値ΔFa1に達したらフィルタ交換信号を出力するフィルタ交換判断手段を構成する。
さらに、図5に示すように、S631では、フィルタ交換信号が出力された(f>0)か否かを判断する。フィルタ交換信号が出力された(f>0)ならば、S632へ移行する。逆に、フィルタ交換信号が出力されていない(f=0)ならば、当該制御処理を終了する。
S632では、フィルタ交換ランプ340を点灯し、当該制御処理を終了する。
なお、ここで、S531およびS532の制御処理は、フィルタ交換信号が出力されると、車両乗員等のユーザーにフィルタ交換時期であることを知らせる(報知する)報知手段を構成する。
次に、本実施形態の作用効果を説明すると、(1)S511からS113の制御処理からなる運転特性判断手段と、S524からS526の制御処理からなるフィルタ交換判断手段とを備えるので、フィルタ205を送風ユニット200から分解して実際に目詰り度合いを確認しなくとも、フィルタ205の目詰りに関連付けられる圧損情報として、圧力センサ250によって送風機210の送風動作による風の静圧で把握することができる。さらに、その風の静圧を圧損情報し、その風の静圧に基いて、送風機210の運転特性を送風量Fおよびその送風量Fにおける低下量ΔFで判断できる。この低下量ΔFの経時変化を、フィルタ目詰りの進行度合いの評価基準として、低下量ΔFが車両用空調装置の性能に係わる許容限界値(詳しくは所定の異常値)ΔFa1に達したら、フィルタ交換のためのフィルタ交換信号を出力される。したがって、フィルタの目詰り等を実際に確認する従来技術に比べて、送風ユニット200に内蔵されたフィルタ205の交換時期を明確にすることができる。
(2)さらに、フィルタ交換信号を外部へ出力(発信)する方法として、フィルタ交換ランプ340を点灯動作させるため、車両乗員等のユーザーにフィルタ交換時期であることを知らせる(報知する)ことができる。そのため、フィルタの目詰り等を実際に確認する等の従来技術に比べて、ユーザーのフィルタ交換の判断がし易くなる。
(3)なお、本実施形態ではユーザーにフィルタ交換時期であることを知らせる(報知する)報知手段として、フィルタ交換ランプ340の点灯動作で説明したが、フィルタ交換ランプ340等のウォーニングランプの点灯に限らず、図示しないボイスナビケーション装置等のスピーカによる音声、あるいはメッセージ表示等によるものであってもよい。そのため、これらのいずれかの報知手段を備えることで、ユーザーに交換時期であることを積極的に知らせることができる。したがって、報知手段によってユーザーに塵埃フィルタ205交換を促すことができる。
(4)なお、以上説明した本実施形態の運転特性判断手段では、フィルタ目詰りの進行状況を把握する運転特性値として、送風機210の風量F(詳しくは低下量ΔF)で説明したが、フィルタ205の寿命を見極めるための目詰り検出を、目詰りに関連して生じる送風ユニット200内の圧損情報に基いて行い、しかも圧損によって影響を受ける運転特性であって、その圧損の時間経過による上昇に伴って運転特性の経時変化が認められるものであれば、送風機210の電動モータ212の出力特性、送風機210の電気負荷つまり電動モータ212のコイル負荷、回転数のいずれかを用いることができる。一般に電動モータに電圧を印加して回転動作させるとき、圧損により風の静圧が低下するため、その回転数は高くなる。そのため、コイルに流れる電流値と回転数とから、圧損上昇による運転特性の経時変化を把握することが可能である。
(第2の実施形態)
以下、本発明を適用した他の実施形態を説明する。なお、以下の実施形態においては、第1の実施形態と同じもしくは均等の構成には同一の符号を付し、説明を繰返さない。
第2の実施形態では、第1の実施形態で説明した第1の制御処理(S511からS513の制御処理部、およびS524からS526の制御処理部からなる制御処理)のうち、S524からS526の制御処理部を、図6に示す第3の制御処理に変更する。図6は、本実施形態に係わる第3の制御処理のフローチャートである。なお、図8は、送風機の運転特性値としての圧力低下量とフィルタ目詰り度との関係を説明する模式図である。
図6に示すように、S724では、S524の制御処理と同様に、S513で求めた風量低下量ΔFが、予め設定した所定の異常値ΔFa1より小さいか否かを判断する。
なお、S724では、風量低下量ΔFが所定の異常値ΔFa1より小さい(ΔF<ΔFa1)ならば、S725へ移行する。逆に、風量低下量ΔFが所定の異常値ΔFa1より大きい(ΔF>ΔFa1)ならば、S726へ移行する。
S725では、S526の制御処理と同様に、問題となる塵埃フィルタ205の目詰りはないと判断し、フラグfをf=0に設定する。なお、S725では、さらに図8に示すフィルタ目詰り度合に関連付ける圧力低下量ΔFの段階的判定方法によって、目詰り度レベル1とする。その上で、S526の制御処理と同様に、S511へ移行する。
なお、図8において、圧力低下量ΔFの程度を、第1の実施形態で説明した所定の異常値(詳しくは、車両用空調装置の性能に係わる許容限界値)ΔFa2と、所定の送風機異常値ΔFa2とによって二段階に判断し、三区間つまり3ランクに層別するものである。圧力低下量ΔFにおいて、ΔF<ΔFa1の範囲にある圧力低下量ΔFを目詰り度レベル1とする。また、ΔFa1≦ΔF<ΔFa2の範囲にある圧力低下量ΔFを目詰り度レベル2と判定する。さらに、ΔF≧ΔFa2の範囲にある圧力低下量ΔFを目詰り度レベル3とする。なお、ここで、所定の送風機異常値ΔFa2は、車両用空調装置(詳しくは、送風機210)の信頼性上の許容限界値とする。
S726では、風量低下量ΔFが、所定の送風機異常値ΔFa2より小さいか否かを判断する。
風量低下量ΔFが所定の送風機異常値ΔFa2より小さい(ΔF<ΔFa2)ならば、S727へ移行する。逆に、風量低下量ΔFが所定の送風機異常値ΔFa2より大きい(ΔF>ΔFa2)ならば、S728へ移行する。
S727では、塵埃フィルタ205の目詰りが、車両用空調装置の性能に係わる許容限界値ΔFa1に達したと判定し、フィルタ205の交換時期に達したと判断する。フラグ交換信号として、フラグfをf=1に設定する。さらに、図8に示すフィルタ目詰り度合−圧力低下量ΔF特性の段階的判定方法に基いて、目詰り度レベル2と判定する。
S728では、塵埃フィルタ205の目詰りが、車両用空調装置の性能に係わる許容限界値ΔFa1を超え、さらに車両用空調装置の信頼性上に係わる許容限界値ΔFa2に達したと判定する。そして、S726と同様にフィルタ205の交換時期に達したと判断していることを確認する。さらに、図8の段階的判定方法に基いて目詰り度レベル3と判定し、フラグfをf=2に設定する。
なお、ここで、S724からS728の制御処理は、フィルタ目詰りによる運動特性(詳しくは風量低下量)ΔFの経時変化を、車両用空調装置に係わる性能上および信頼性上のそれぞれの許容限界値ΔFa1、ΔFa2(ΔFa1<ΔFa2)に区分される三区間に層別判断する段階的判断手段(以下、運転特性段階的判断手段と呼ぶ)を構成する。
さらに、図7に示すように、S841では、目詰りレベルがレベル3か否かを判断する。目詰りレベルがレベル3(f=2)であるならば、車両用空調装置(詳しくは、送風機210)が信頼性上危険な状態にあると判断し、S843へ移行し送風機210を強制停止する。逆に、目詰りレベルがレベル3でない(f<2)ならば、信頼性上の問題となる送風低下量ΔFではないと判断する。なお、このとき、送風機210の電動モータ212がエアコンECU300の制御を受けて、風量Fの補正がなされることが好ましい。
なお、ここで、S841およびS843の制御処理は、運転特性値ΔF(詳しくは、運転特性値ΔFの目詰りレベル)に基いて風量Fの補正をする風量補正手段を構成する。この風量補正手段は、運転特性値ΔFから風量Fの補正を可能とする手段である。
なお、ここで、S841およびS842の制御処理は、性能上の許容限界値ΔFa1を超え、さらに信頼性上の許容限界値ΔFa2に達したら、送風機210を停止する強制停止手段を構成する。
次に、本実施形態の作用効果を説明すると、(1)フィルタ交換時期として、車両用空調装置(詳しくは送風機210)の性能上の許容限界値ΔFa1と信頼性上の許容限界値ΔFa2等により二段階に判断するため、さらにユーザーに対して明確化できる。例えばユーザーにフィルタ交換時期を、フィルタ交換ランプ340の点灯動作により知らせた後、信頼性上の許容限界値ΔFa2に達するまでの目詰りレベルがレベル2の期間内に、フィルタ交換する猶予期間を明確化できるため、ユーザーのフィルタ交換を積極的に促すことができる。
(2)なお、目詰りレベル2とレベル3とでフィルタ交換ランプ340の発光色が異なる、あるいは目詰りレベル2とレベル3を、それぞれ点滅と常時点灯で表示することが好ましい。これにより、ユーザーのフィルタ交換を、視覚的効果も加えて積極的に促すことができる。
(3)なお、ユーザーにフィルタ交換ランプ340の点灯によってフィルタ交換時期を知らせたにも係わらず、そのまま交換することなく放置するユーザーに対しては、信頼性上の許容限界値ΔFa2に達した場合に限って、送風機210を強制停止させる。これにより、ユーザーのフィルタ交換を強力に促すとともに、フィルタ交換なく使用し続けられるとき生じる送風機210の過負荷状態を回避することができる。
(4)風量補正手段を備えるので、使用可能な範囲内(詳しくは風量低下量ΔFが目詰りレベル1または2にあるもの)で、風量Fを補正することで、フィルタ目詰りによる圧損による風量低下ΔFを防止あるいは抑制することができる。
(5)なお、風量補正の方法として、性能上の許容限界値ΔFa1に達したら、風量補正手段によって補正がなされるものであってもよい。これにより、許容限界値ΔFa1に達するほどの圧損上昇による風量低下量ΔFを、風量補正によって緩和させることが可能である。
(6)なお、風量補正の方法として、目詰りレベル1に対応する風量低下量ΔFの範囲では、風量補正手段は、風量を補正する補正値が所定の値に達したら、フィルタ交換信号を出力するようにすることが好ましい。これにより、風量Fを補正することで、フィルタ目詰りによる圧損による風量低下ΔFを防止できる。例えば風量補正による圧損の変化によって運転特性値ΔFが性能上の許容限界値ΔFa1を超えない所定の値の範囲内で、補正値の設定が可能である。風量補正によって、送風機210に過負荷が加わるのを防止する。なお、所定の値を、風量補正によって性能上の許容限界値Δfa1を僅かに超える範囲内で設定してもよい。これにより、圧損による風量低下の防止を図れるとともに、フィルタ交換までのフィルタ寿命の向上が図れる。
(他の実施形態)
第1および第2の実施形態で説明した送風機210の電動モータ212を、他の実施形態では、図9に示すように、ブラシレスモータとする。図9は、本実施形態に係わる送風ユニットにおける送風機の電気回路構成を示す模式図である。図10は、図9に示すDuty比信号(デューティ信号)Dtの波形図である。図11は、図9に示す送風機の入出力特性の一実施例を示す説明図である。図9にように、送風機210において、ブラシレスモータ212の巻線212cはデルタ結線されており、デルタ結線に接続する駆動回路310が内蔵されている。なお、エアコンECU300では、車両エンジンのイグニッションスイッチ322の投入によりオン状態となる電源リレー321を、車載用電源323と駆動回路310との間に設置されている。この電源リレー321を介して車載用電源323から駆動回路310に電源を供給するようになっている。そして、エアコンECU300はDuty比信号(デューティ信号)Dtを駆動回路310へ出力する。エアコンECUは、図11示すように送風機210の目標回転数を算出してDuty比信号(デューティ信号)Dtを出力する。回転数はDuty比信号(デューティ信号)Dtに略比例する(図11参照)。そして、送風機210のデルタ結線された巻線212cの通電制御することで、ブラシレスモータ312の回転数制御を行なう。ここで、Duty比信号(デューティ信号)Dt(%)は、図10に示す(T1/T2)×100であり、このDuty比信号(デューティ信号)Dt(%)の増加に略比例して回転数が増加する。そのため、Duty比信号(デューティ信号)Dtとモータ212の消費電力等の電気負荷状態の関係から、エアコンECU300が持つマップ情報に基づき圧損を把握することが可能である。したがって、圧力センサ250等の圧力検出手段を設けなくても、ブラシレスモータ212の運転特性から圧損を把握することができる。
なお、ここで、送風機210におけるブラシレスモータ212、駆動回路310、およびエアコンECU300は、運転特性判断手段を構成している。
以上説明した第1および第2の実施形態において、送風ユニット200内に設けられた圧力センサ250の圧力検出信号(風の静圧信号)を圧損情報としたが、この圧力センサ250は、フィルタ205の空気流れの上流側および下流側の少なくともいずれか一方に取り付けられていればよい。これらの構成によっても、圧損情報を得ることができる。
なお、フィルタ205の空気流れの上流側および下流側にそれぞれ圧力センサ250を設けてもよい。これにより、フィルタ205の目詰りにより生じたフィルタ205自体の圧損を直接測定することができるため、車両用空調装置の作動状態がA/Cオフ等であってもフィルタの目詰りを、その直接測定した圧損に基いて判定することが可能である。
さらになお、圧損情報は、圧力検出手段としての圧力センサ205による検出情報に限らず、送風速度(風速)を検出可能なホットサーミスタセンサ等の風速検出手段による検出情報であってもよく、フィルタ205の目詰りによって生じる圧損と送風機210の運転特性とを関連付けることが可能なこれら圧損と運転特性との中間特性を検出する手段によるものであればいずれでもよい。
なお、以上説明した本実施形態において、内気(車室内空気)、外気(車室外空気)の送風空気を濾過するフィルタを、空気中の塵埃、たばこ等の臭いを除去可能な塵埃フィルタで説明したが、空気中の臭い成分を吸着する脱臭用フィルタであってもよい。なお、脱臭用フィルタは、塵埃用フィルタに比べてフィルタ自体が高圧損であるが、この塵埃用フィルタに適用して、圧損情報に基いて送風機210の運転特性を判断し、その運転特性値が所定の異常値に達したらフィルタ交換信号を出力することが可能である。
本発明の第1の実施形態の車両用空調装置を示す模式図である。 本発明の第1の実施形態の車両用空調装置における送風ユニットの構成を示す模式的断面図である。 図1に示すフィルタ交換ランプの装着場所を示す説明図である。 図1に示す送風ユニットに係わる第1の制御処理のフローチャートである。 図1に示す送風ユニットに係わる第2の制御処理のフローチャートである。 第2の実施形態に係わる第3の制御処理のフローチャートである。 第2の実施形態に係わる第4の制御処理のフローチャートである。 送風機の運転特性値としての圧力低下量とフィルタ目詰り度との関係を説明する模式図である。 他の実施形態に係わる送風ユニットにおける送風機の電気回路構成を示す模式図である。 図9に示すDuty比信号(デューティ信号)Dtの波形図である。 図9に示す送風機の入出力特性の一実施例を示す説明図である。
符号の説明
200 送風ユニット
201 内外気切替箱
202、203 内気導入口、外気導入口
204 内外気切替ドア(内外気切替手段)
205 塵埃フィルタ(フィルタ)
210 送風機
211 送風ファン
212 電動モータ(電動機)
213 スクロールケーシング(ケーシング)
250 圧力センサ
300 エアコンECU(制御手段)
340 フィルタ交換ランプ(報知手段)
F、ΔF 風量、風量低下量(運転特性値)
ΔFa1 性能上の許容限界値(所定の異常値)
ΔFa2 信頼性上の許容限界値(所定の送風機異常値)

Claims (11)

  1. 内気と外気を切替導入する内外気切替手段と、前記内外気切替手段を通して導入される空気を送風する送風機と、前記送風機の送風空気を濾過するフィルタとを有する送風ユニットと、
    前記送風ユニット内の圧力損失情報に基いて、前記送風機の運転特性を判断する判断手段と、
    前記送風機の運転特性値が所定の異常値に達したら、前記フィルタに係わるフィルタ交換信号を出力するフィルタ交換判断手段とを備えていることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記運転特性値として、前記送風機の風量、出力、電気負荷状態、および回転数のうち少なくともいずれか一つが使用されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記運転特性値から風量を補正可能な風量補正手段とを備えていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用空調装置。
  4. 前記風量補正手段は、風量を補正する補正値が所定の値に達したら、前記フィルタ交換信号を出力することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の車両用空調装置。
  5. 前記圧力損失情報は、前記送風ユニット内に設けられた圧力センサの圧力検出信号であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の車両用空調装置。
  6. 前記圧力センサは、前記フィルタの空気流れの上流側および下流側にそれぞれ配置されていることを特徴とする請求項5に記載の車両用空調装置。
  7. 前記送風機は、送風ファンを回転駆動する電動機と、前記電動機の電気負荷を通電制御する駆動回路とを備え、
    前記電動機は、前記駆動回路により回転数制御されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の車両用空調装置。
  8. 前記フィルタ交換信号が出力されると、車両乗員にフィルタ交換時期であることを報知する報知手段とを備えていることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の車両用空調装置。
  9. 前記判断手段は、前記運転特性値を段階的に判断するレベル判定手段を有し、
    前記所定の異常値を越え、さらに送風機異常値に達したら、前記送風機を停止することを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の車両用空調装置。
  10. 前記所定の異常値に達したら、前記風量補正手段によって風量補正がなされることを特徴とする請求項9に記載の車両用空調装置。
  11. 内気と外気を切替導入する内外気切替手段と、前記内外気切替手段を通して導入される空気を送風する送風機と、前記送風機の送風空気を濾過するフィルタとを有する送風ユニットと、
    前記送風ユニット内の圧力損失情報に基いて、前記送風機の運転特性を判断する判断手段と、
    前記送風機の運転特性値が所定の異常値に達したら、前記フィルタに係わるフィルタ交換信号を出力するフィルタ交換判断手段と、
    前記所定の異常値を越え、さらに送風機異常値に達したら、前記送風機を停止する強制停止手段とを備えていることを特徴とする車両用空調装置。
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