JP2019094072A - ポリエステル樹脂製多重ボトル - Google Patents

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Abstract

【課題】外殻ボトルから内容器体本体が離れ易いポリエステル樹脂製多重ボトルを提供する。【解決手段】円筒状の外口部4と、外口部4に連接する肩部5と、肩部5に連接する胴部6。と、胴部6に連接する底部7と、を有し、外圧に対して原形復帰可能な外殻ボトル2と、外殻ボトル2の外口部4内に配設される円筒状の内口部17と、内口部17に連接し外殻ボトル2の内面形状に沿う形状の内容器体本体18と、を有し、外圧により変形する内容器体3と、外口部4と内口部17との間に形成されて外殻ボトル2と内容器体3との間に外気を導入する通気路23と、を備えるポリエステル樹脂製多重ボトル1であって、肩部5には、内側へ向かって突出する凹入部25が設けられ、凹入部25により外殻ボトル2の内面と内容器体本体18の外面との間の空隙26が設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、外殻ボトル内に配置された内容器体を備えるポリエステル樹脂製多重ボトルに関する。
従来、外圧に対して原形復帰可能な外殻ボトルの内部に、外圧による減容により変形する(以下、「減容変形」ということがある)内容器体を配置し、該外殻ボトルと該内容器体との間に外気が導入されるようにした合成樹脂製多重ボトルが知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
合成樹脂製多重ボトルは、外殻ボトルの胴部を押圧することにより、内容器体を減容変形させて内容器体に収容されている内容物を注出する一方、押圧が解除されると別途設けられた逆止弁等の作用により外殻ボトルと内容器体との間に外気が導入される。この結果、外気圧により外殻ボトルが原形復帰する一方、内容器体は減容変形された状態が維持される。このようにするときには、内容器体内に外気が侵入することが無いので、内容器体内に収容されている内容物が酸化等により変質することを防止することができる。
特開2013−245010号公報 特開2010−082916号公報
多重ボトルとしては従来減容変形が容易な軟質のポリエチレン樹脂製多重ボトルが実用化されているが、ポリエステル樹脂(例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂)は、ポリエチレン樹脂と比較して容器の透明感又は内容物の香味の保持性などが優れているため、多重ボトルもポリエチレン樹脂に変えてポリエステル樹脂で成形することが考えられる。
しかしながら、多重ボトルをポリエステル樹脂で成形する場合には、内容器体本体が外殻ボトルの内面に張り付いて外殻ボトルと内容器体本体との間に空気が入り難いという問題がある。また、ポリエステル樹脂では、ポリエチレン樹脂と比較して柔軟性が劣るため、容器体本体が減容変形し難いという問題がある。
本発明は、以上の点に鑑み、内容器体本体が外殻ボトルから剥離し易く、減容変形し易いポリエステル樹脂脂製多重ボトルを提供することを目的とする。
[1]上記目的を達成するため、本発明は、
円筒状の外口部と、該外口部に連接する肩部と、該肩部に連接する胴部と、該胴部に連接する底部と、を有し、外圧に対して原形復帰可能なポリエステル樹脂製の外殻ボトルと、
前記外殻ボトルの前記外口部内に配設される円筒状の内口部と、該内口部に連接し前記外殻ボトルの内面形状に沿う形状の内容器体本体と、を有し、外圧により変形するポリエステル樹脂製の内容器体と、
前記外口部と前記内口部との間に形成されて前記外殻ボトルと前記内容器体との間に外気を導入する通気路と、
を備えるポリエステル樹脂製多重ボトルであって、
前記肩部には、内側へ向かって凹む凹入部が設けられ、
前記外殻ボトルの内面と前記内容器体本体の外面との間には、前記凹入部の周囲に位置させて前記凹入部により空隙が形成され、
前記空隙は前記通気路と連通していることを特徴とする。
本発明によれば、外殻ボトルの肩部の内面と内容器体本体の外面との間には凹入部によって空隙が形成されるため、ポリエステル樹脂(例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂など)で外殻ボトルと内容器体を製造しても、空隙を介して通気路から吸い込まれた空気が外殻ボトルと内容器体本体との間に入り込み易くなり、外殻ボトルから内容器体本体を離れ易くすることができ、内容器体の減容変形が容易となる。
[2]また、本発明においては、前記凹入部は、前記肩部の上端部に設けられることが好ましい。かかる構成によれば、外口部と内口部との間に形成された通気路から吸い込まれる空気が空隙に導かれ易く、空隙を介して吸入空気が外殻ボトルと内容器体本体との間に容易に入り込み、外殻ボトルから内容器体本体を離れ易くすることができる。
[3]また、本発明においては、前記凹入部は、周方向に間隔を存して複数設けられていることがこのましい。凹入部は1つだけでも周りに空隙を形成するが、凹入部が周方向に間隔を存して複数設けられていれば、凹入部の周囲に位置させて空隙が形成されるため、より一層、外殻ボトルから内容器体本体を離れ易くすることができる。特に、外口部と内口部との間に形成される外気導入用の通気路が外口部と内口部との間において周方向に間隔を存して配置された複数本の縦スリットとして形成されている場合には、凹入部の周囲に形成された空隙が通気路と連通し内容器体本体の剥離を促進する起点として機能させることができる。
[4]また、本発明においては、凹入部を、肩部の表面における外口部の下端から胴部側へ向かう方向の長さ12mmの領域の範囲内に設けられ、肩部表面の上下方向長さが2mm〜8mm、周方向の長さを2mm〜8mm、肩部の表面において外側から内側へ向かう方向における凹み深さ1mm〜5mmに設定することが好ましい。
このように構成することにより、内容器体本体の減容変形が容易となる。ここで凹入部が外口部下端から腹部側へ向かう方向の長さが12mmの領域の範囲外に設けられると、使用者が外殻ボトルを押圧させる位置に凹入部の位置が近くなり過ぎて、ポリエステル樹脂製多重ボトルのスクイズ性に悪影響を与える虞がある。また、凹入部が肩部表面において上下方向に8mmを超えて縦長になり過ぎると縦リブ形状となって内容器体本体が減容変形し難くなり、また、外殻ボトルの肩部の強度が必要以上に増加することによって外殻ボトルのスクイズ性にも悪影響を及ぼす虞がある。また、凹入部が肩部表面において上下方向に2mm未満に形成したり、又は、肩部の表面において外側から内側へ向かう方向における凹み深さを1mm未満に形成すると、外殻ボトルと内容器体本体との間に適切な空隙を形成することができず、通気性が低下し、内容器体本体が外殻ボトルに張り付いて折り畳まれ難くなり減容変形し難くなる。
[5]また、本発明においては、前記外殻ボトル及び前記内容器体は、ポリエチレンテレフタレート樹脂からなることが好ましい。かかる構成によれば、ポリエチレンテレフタレート樹脂のような比較的硬い材料で外殻ボトル及び内容器体を製造しても、内容器体本体を外殻ボトルから容易に剥すことができる。
[6]また、本発明においては、前記肩部は、少なくとも一部が断面多角錐状に形成され、前記凹入部は、前記断面多角錐状の部分の隣接する角部同士の間に配置されていることが好ましい。
かかる構成とすることにより、肩部は、凹入部の周囲に形成された空隙と、空隙以外の肩部と内容器体本体とが密着した部分である密着部とが周方向に交互に存在することになり、外気が導入され、外圧がかかったとき、内容器体本体は、外殻ボトルからより早く剥離が進む部位と剥離し難い部位とが交互に形成された状態で、肩部から胴部に向かって内容器体本体の折り畳み減容変形が進行し、隙間の少ない減容変形が容易となる。
肩部の少なくとも一部が断面多角錐状にされているポリエステル樹脂製多重ボトルでは、肩部の断面多角錐状の部分の角部で外殻ボトルに内容器体本体が角部以外の部位よりも相対的に強く密着しており、内容器体本体の他の部分が外圧で押し潰されることにより、例えば断面星型状に内容器体本体をデッドスペースの少ない形状に押し潰すことができる。このとき、角部と角部との間に凹入部を設けておけば、外圧で潰れる部分に空気を導き易くなり、きれいに内容器体本体を減容変形させることができる。
[7]また、本発明においては、外殻ボトルと内容器体本体との間に離型剤を介在させることが好ましい。かかる構成によれば、より一層外殻ボトルから内容器体本体を剥離させ易くすることができる。離型剤としては、例えば、流動パラフィンやシリコン系化合物を用いることができる。
本発明のポリエステル樹脂製多重ボトルの実施形態を示す斜視図。 図1のII−II線で切断した断面を示す説明図。 図2の凹入部を拡大して示す説明図。 本実施形態の凹入部と空隙の横断面を模式的に示す説明図。
図1及び図2に示すように、本実施形態のポリエステル樹脂製多重ボトル1は、外圧に対して原形復帰可能な外殻ボトル2と、外殻ボトル2の内側に収容され外圧により変形する内容器体3とからなる。
外殻ボトル2は、例えばポリエチレンテレフタレート樹脂製であり、円筒状外口部4と、外口部4に連接する肩部5と、肩部5に連接する円筒状胴部6と、円筒状胴部6に連接する底部7とを備えている。底部7は内周側に外殻ボトル2の内側に膨出してポリエステル樹脂製多重ボトル1に自立性を付与する凹部8を備えており、底部7と凹部8との間が接地部9となっている。
外口部4は外周面に雄ねじ部10と、サポートリング11とを備え、肩部5は外口部4に接する部分が四角錐状部12となっており、四角錐状部12の下方に四角錐状部12から円筒状胴部6に向かって次第に拡径するとともに四角錐の角が滑らかになり円筒状胴部6に連なる胴部上部13を備えている。
円筒状胴部6は、軸に直交する断面が円形状であり、段差部6aを介して肩部5に連接する一方、段差部6bを介して底部7に連接している。段差部6aは肩部5から円筒状胴部6に向かって次第に縮径しており、段差部6bは底部7から円筒状胴部6に向かって次第に縮径している。
また、円筒状胴部6は、肩部5に連接する段差部6aの下端部から中央部6cに向かって次第に縮径し、中央部6cから底部7に連接する段差部6bの上端部に向かって次第に拡径する鼓状となっている。また、円筒状胴部6は軸方向に沿って複数のリブ14を備えており、リブ14は円筒状胴部6の全周に亘って形成されている。
底部7は、接地部9に接する部分が四角錐状部15となっており、四角錐状部15の上方に四角錐状部15から円筒状胴部6に向かって次第に拡径するとともに四角錐の角が滑らかになり円筒状胴部6に連なる胴部下部16を備えている。また、凹部8は、3段に積層された四角錐台状凹部8a,8b,8cを備えている。
また、四角錐状部12、15はそれぞれ軸に直交する断面が四角形状であってその頂点にはRが付されており、該頂点に稜線12a、15aを備えている。ここで、稜線15aは図1に一点鎖線で示すように稜線12aの延長上に連なっている。
一方、内容器体3は、例えばポリエチレンテレフタレート樹脂製であり、外口部4の内周側に配設される円筒状内口部17と、内口部17に連接し、外殻ボトル2の肩部5、円筒状胴部6、底部7、凹部8、接地部9の内面形状に沿う形状の内容器体本体18とを備えている。内口部17は、上部に外口部4の上端よりも上方に延出された延出部19と、延出部19から径方向外方に張り出す鍔部20とを備えており、鍔部20により外口部4の上端縁に係止されている。
なお、外殻ボトル2と内容器体3に用いるポリエステル樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート樹脂が好適であるが、それに限定されず、例えば、ポリブチレンテレフタレート樹脂、又はポリエチレンナフタレート樹脂などであってもよく、または公知のポリエステル樹脂を単独で、あるいは混合して使用してもよい。
また、内口部17は、外周面に周方向に間隔を存して複数の縦溝21を備えている。縦溝21は鍔部20の下面に形成された横溝22に連設されており、横溝22は鍔部20の外周縁で外部に開放されている。この結果、縦溝21及び横溝22により、外殻ボトル2と内容器体3との間に外気を導入する通気路23が形成されている。各縦溝21は、内口部17の下端まで延びている。
図3を参照して、肩部5の上端には、四角錐状部12の角部としての4つの稜線12aの間に位置させて内側へ突出する4つの凹入部25が夫々設けられている。図3、図4に示すように凹入部25の周囲には、外殻ボトル2の内面と内容器体本体18の外面との間に空隙26が夫々形成される。空隙26の上方には縦溝21を有する通気路23が位置しており、空隙26は縦溝21を有する通気路23と連通している。図2、図3の一点鎖線は空隙26の外縁を示している。
本実施形態のポリエステル樹脂製多重ボトル1は、図示しない逆止弁付きキャップが外殻ボトル2の外口部4に装着されて用いられるものであり、内容器体3に図示しない内容物が収容されており、該内容物を注出するときには、外口部4及び内口部17を下方に向けて傾ける。そして、外殻ボトル2の円筒状胴部6を把持して押圧すると、内容器体本体18が減容変形することにより、前記内容物が注出される。ポリエステル樹脂製多重ボトル1では、円筒状胴部6は軸に直交する断面が円形であるので軸に対して任意の方向から押圧することができ、また円筒状胴部6が鼓状であり、軸方向に沿って形成された複数のリブ14を備えているので、その中央部6cを容易に把持して内容器体本体18を減容変形させることができ、優れたスクイズ性を得ることができる。
次に、外殻ボトル2の円筒状胴部6の押圧を解除すると、外殻ボトル2と内容器体本体18との間に通気路23の縦溝21から外気が導入され、外気圧により外殻ボトル2は原形に復帰するが内容器体本体18は減容変形したままの状態が維持される。
このとき、前記内容物は重力により内口部17方向に集中しているので、内容器体本体18は外殻ボトル2の底部7の四角錐状部15に対応する部分において、稜線15a,15aに挟まれる部分に対応する側面部分に内容器体本体18の内側への谷折れ部が形成されて内側に没入することにより、谷折れ変形が始まる。
本実施形態のポリエステル樹脂製多重ボトル1は、外殻ボトル2における底部7の接地部9に連接する部分が四角錐状部15となっており、内容器体本体18は外殻ボトル2の内部形状に沿う形状を備えている。そこで、前記谷折れ変形は、内容器体本体18における稜線15aに対応する部分がリブとして作用し、稜線15a,15aに挟まれる部分に対応する側面部分より強度が大きくなるため、図1及び図2の符号27で示すように、より強度の小さい側面部分の中心部に谷折れ部が形成されることにより始まる。
ポリエステル樹脂製多重ボトル1では、外殻ボトル2の円筒状胴部6の押圧と該押圧の解除とを繰り返すことにより次第に前記内容物が減少する。前記内容物が減少すると、内容器体本体18の谷折れ変形が、外殻ボトル2の底部7の四角錐状部15に対応する部分を起点として、幅方向では内容器体本体18の外側から内方に向けて進行し折り畳まれる。
本実施形態においては、肩部5には、凹入部25の周囲に形成された空隙26と、空隙26以外の密着している密着部とが周方向に交互に存在することになり、外気が導入され、外圧がかかったとき、肩部5に対応する内容器体本体18の部分は、より早く外殻ボトル2から剥離し、折り畳まれた部位が谷部となり折り畳み減容変形が進行し、内容器体本体18の隙間の少ない減容変形が行われる。この結果、内容器体本体18に収容されている内容物を余すことなく注出することができ、残液量を減少させることができる。
また、本実施形態のポリエステル樹脂製多重ボトル1は、四角錐台状凹部8a,8b,8cからなる形状の凹部8を備えているので、ブロー成形時の加熱圧着により、内容器体本体18が外殻ボトル2に密着している。また、凹部8は四角錐台状凹部8a,8b,8cからなり、多数の段差部と屈曲部とを備えていることにより、凹部8においては外殻ボトル2と内容器体本体18との間に外気が侵入することがない。
従って、外殻ボトル2の長さ方向に沿って谷折れ部18aが形成される間に、凹部8において外殻ボトル2から内容器体本体18が剥離することがなく、内容器体本体18に収容されている内容物をさらに確実に注出することができ、残液量を減少させることができる。
本実施形態の肩部5に凹入部25が形成されたポリエステル樹脂製多重ボトル1は、ポリエチレンテレフタレート樹脂からなる外殻ボトル2用の外プリフォームと内容器体3用の内プリフォームとを用いて、外プリフォームに内プリフォームを挿入し、両プリフォームの間に離型剤(好ましくは、流動バラフィン)を介在させ、外殻ボトル2の肩部5の上端部に凹入部25が形成されるように設計されたブロー成形金型を用いて、金型の内部に両プリフォームを配置して、両方同時にブロー成形することにより得られる。
このようにして製造される多重ボトルの外口部4と内口部17の間には通気路23が設けられており、肩部5には、凹入部25が形成され、肩部5と内容器体本体18との間には凹入部25の周囲に内容器体本体18が外殻ボトル2の肩部5から離隔した空隙26が形成される。
本実施形態のポリエステル樹脂製多重ボトル1によれば、外殻ボトル2の内面と内容器体本体18の外面との間に空隙26が設けられているため、比較的硬い材料であるポリエチレンテレフタレート樹脂などで外殻ボトルと内容器体を製造しても、通気路23から取り込まれる空気が空隙26に入り込むことによって、外殻ボトル2から内容器体本体18を離れ易くすることができる。
また、凹入部25は、肩部5の上端に設けられている。かかる構成によれば、外口部4と内口部17との間に形成された通気路23から吸い込まれる空気が空隙26に導かれ易く、更に、外殻ボトル2から内容器体本体18を離れ易くすることができる。
また、本実施形態においては、凹入部25は、周方向に間隔を存して4つ設けられている。凹入部25は1つだけでも周りに空隙26を形成するが、凹入部25が周方向に間隔を存して複数設けられていれば、更に、外殻ボトル2から内容器体本体18を離れ易くすることができる。
また、本実施形態においては、図3に示すように、凹入部25は、外口部4の下端部から胴部6に向けて12mmの範囲の肩部5の表面に、肩部5の表面の上下方向長さL1が2mm〜8mm、肩部5の周方向の横幅L2が2mm〜8mm、肩部5の厚み方向に対する凹み深さL3が1mm〜5mm、となるように設定されることが好ましい。これにより、多重ボトルのブロー成形後に凹入部25の周囲に、通気路23に連通する空隙26が形成され、内容器体本体18が減容変形し易い、ポリエステル樹脂製多重ボトルを得ることができる。
凹入部25が上下方向に長すぎると縦リブ形状となり、縦リブ形状の影響が内容器体本体18にも及んで強度が増加し、内容器体本体18が減容変形し難くなる。また、外殻ボトル2も縦リブ形状によって、肩部5の強度が必要以上に高くなり過ぎて、外殻ボトル2のスクイズ性に悪影響を及ぼす虞がある。
また、凹入部25の横幅が8mmを超えると、空隙26が横に広がり過ぎ、内容器体本体18の折り畳み性が低下する虞がある。また、外口部4の下端部から胴部6に向けて幅12mmの範囲外の肩部5の表面に凹入部25を形成すると、使用者が外殻ボトル2を押圧させる位置に凹入部25の位置が近くなり過ぎて、ポリエステル樹脂製多重ボトル1のスクイズ性を低下させる虞があり、また、空隙26が下方に位置しすぎて通気路23から入り込む空気が空隙26に入り込み難く、内容器体本体18の折り畳み減容変形が困難となる。
また、本実施形態においては、周方向に間隔を存して複数形成された縦溝21を有する通気路23は、空隙26の直上に位置している。かかる構成によれば、縦溝21を有する通気路23から吸い込まれた空気が空隙26に導かれ易く、更に、内容器体本体18を外殻ボトル2から容易に剥すことができる。
また、本実施形態においては、肩部5は、少なくとも一部が断面多角錐状に形成され、凹入部25は、断面多角錐状の部分の角部である稜線12aの間に配置されている。肩部5の少なくとも一部が断面多角錐状にされているポリエステル樹脂製多重ボトル1は、肩部5の断面多角錐状の部分(四角錐状部12)の角部(稜線12a)で外殻ボトル2に内容器体本体18が張り付いて剥がれ難くなり、内容器体本体18の他の部分が外圧で押し縮められることにより、断面星型状に内容器体本体18をデッドスペース(押し潰せない空間部分)の少ない形状に減容変形することができる。このとき、角部である稜線12aと稜線12aとの間に凹入部25を設けておけば、外圧で潰れる部分に空気を導き易くなり、きれいに内容器体本体18を断面星型状に押し潰すことができる。
尚、本実施形態では、外殻ボトル2における肩部5の外口部4に連接する部分を四角錐状部12としているが、肩部5全体を四角錐状部12としてもよい。また、本実施形態では、外殻ボトル2における底部7の接地部9に連接する部分を四角錐状部15としているが、底部7全体を四角錐状部15としてもよい。
また、本実施形態では、外殻ボトル2における四角錐状部12,15を軸に直交する断面が四角形状である四角錐状としているが、四角錐状部12,15は軸に直交する断面が三角形状である三角錐状、五角形状である五角錐状、六角形状である六角錐状のいずれか1つの多角錐状であってもよい。また、前記多角錐状は、多角形の頂点がカットされ、或いは多角形の頂点にRが付されていてもよく、さらに、前記頂点に挟まれた辺を外方に膨出させてもよく、膨出させた辺に1以上の頂点を備えていてもよい。
また、本実施形態では、外殻ボトル2の胴部6を肩部5に連接する段差部6aの下端部から中央部6cに向かって次第に縮径し、中央部6cから底部7に連接する段差部6bの上端部に向かって次第に拡径する鼓状としているが、胴部6は段差部6aの下端部から段差部6bの上端部まで同一径の円筒状としてもよい。
また、本実施形態では、外口部4の外周面に雄ねじ部10を備える構成としているが、外口部4は雄ねじ部10を備えない単なる円筒状であってもよく、このようにすることにより例えば醤油ボトル等の打栓式口部等に適用することができる。
1 ポリエステル樹脂製多重ボトル
2 外殻ボトル
3 内容器体
4 外口部
5 肩部
6 胴部
6a 段差部
6b 段差部
7 底部
8 錐台状凹部
9 接地部
10 雄ねじ部
11 サポートリング
12 四角錐状部
12a 稜線(角部)
13 胴部上部
14 リブ
15 四角錐状部
15a 稜線
16 胴部下部
17 内口部
18 内容器体本体
19 延出部
20 鍔部
21 縦溝
22 横溝
23 通気路
25 凹入部
26 空隙
27 谷折れ部

Claims (7)

  1. 円筒状の外口部と、該外口部に連接する肩部と、該肩部に連接する胴部と、該胴部に連接する底部と、を有し、外圧に対して原形復帰可能なポリエステル樹脂製の外殻ボトルと、
    前記外殻ボトルの前記外口部内に配設される円筒状の内口部と、該内口部に連接し前記外殻ボトルの内面形状に沿う形状の内容器体本体と、を有し、外圧により変形するポリエステル樹脂製の内容器体と、
    前記外口部と前記内口部との間に形成されて前記外殻ボトルと前記内容器体との間に外気を導入する通気路と、
    を備えるポリエステル樹脂製多重ボトルであって、
    前記肩部には、内側へ向かって凹む凹入部が設けられ、
    前記外殻ボトルの内面と前記内容器体本体の外面との間には、前記凹入部の周囲に位置させて前記凹入部により空隙が形成され、
    前記空隙は前記通気路と連通していることを特徴とするポリエステル樹脂製多重ボトル。
  2. 請求項1記載のポリエステル樹脂製多重ボトルであって、
    前記凹入部は、前記肩部の上端部に設けられることを特徴とするポリエステル樹脂製多重ボトル。
  3. 請求項1又は請求項2のポリエステル樹脂製多重ボトルであって、
    前記凹入部は、周方向に間隔を存して複数設けられていることを特徴とするポリエステル樹脂製多重ボトル。
  4. 請求項1から請求項3の何れか1項に記載のポリエステル樹脂製多重ボトルであって、
    前記凹入部は、前記肩部の表面における前記外口部の下端から前記胴部側へ向かう方向の長さ12mmの領域の範囲内に設けられ、肩部表面の上下方向長さが2mm〜8mm、周方向の長さが2mm〜8mm、前記肩部の表面において外側から内側へ向かう方向における凹み深さ1mm〜5mmに設定されることを特徴とするポリエステル樹脂製多重ボトル。
  5. 請求項1から請求項4の何れか1項に記載のポリエステル樹脂製多重ボトルであって、
    前記外殻ボトル及び前記内容器体は、ポリエチレンテレフタレート樹脂からなることを特徴とするポリエステル樹脂製多重ボトル。
  6. 請求項1から請求項5の何れか1項に記載のポリエステル樹脂製多重ボトルであって、
    前記肩部は、少なくとも一部が断面多角錐状に形成され、
    前記凹入部は、前記断面多角錐状の部分の隣接する角部同士の間に配置されていることを特徴とするポリエステル樹脂製多重ボトル。
  7. 請求項1から請求項6の何れか1項に記載のポリエステル樹脂製多重ボトルであって、
    前記外殻ボトルと前記内容器体本体の間に離型剤が介在されていることを特徴とするポリエステル樹脂製多重ボトル。
JP2017222782A 2017-11-20 2017-11-20 ポリエステル樹脂製多重ボトル Pending JP2019094072A (ja)

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