JP2019087392A - リチウムイオン二次電池の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】負極活物質としてケイ素系材料を含み、かつ、バインダの含有量が少ない負極活物質層を備えた負極を有するリチウムイオン二次電池の電池性能を向上できる手段を提供する。【解決手段】本発明のリチウムイオン二次電池の製造方法は、リチウムイオン二次電池の負極電位が電解液の還元分解電位よりも貴な電位に保たれる範囲に設定された所定の電池電圧VSまで、リチウムイオン二次電池を充電する第1充電工程(S101〜S102)と、所定の電池電圧VSまでリチウムイオン二次電池が充電された場合、リチウムイオン二次電池の充電を所定時間T休止する休止工程(S103)と、所定時間Tが経過した場合、リチウムイオン二次電池の充電を再開して、リチウムイオン二次電池の充電を継続する第2充電工程(S104〜S109)と、を含む初回充電工程を有する。【選択図】図3

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池の製造方法に関する。
電気自動車(EV)やハイブリッド電気自動車(HEV)のモータ駆動用電源として、繰り返し充放電可能なリチウムイオン二次電池の開発が盛んである。
リチウムイオン二次電池は、正極活物質を含む正極活物質層を備えた正極と、負極活物質を含む負極活物質層を備えた負極とがセパレータを介して積層されてなる発電要素を電解液とともに外装体の内部に封入した後、初回充電工程を経て製造される。
これに関連して、下記の特許文献1には、電解液中に主溶媒よりも貴な電位で還元分解される添加剤(非水溶媒)が加えられたリチウムイオン二次電池を初回充電する二次電池の充電方法が提案されている。特許文献1の充電方法は、電解液中の添加剤が還元分解され主溶媒が還元分解されない電位に負極電位を保ち、その後、満充電状態までリチウムイオン二次電池を充電する。このような構成によれば、主溶媒が還元分解される前に添加剤が還元分解されることによって、最小限の電気量で、負極活物質の粒子表面に安定な被膜を形成できる。
ところで、リチウムイオン二次電池の負極活物質には、ハードカーボン等の炭素系材料に加え、ケイ素を含む材料(以下、「ケイ素系材料」とも称する)が用いられ得る。ケイ素系材料を負極活物質に用いれば、電池容量を増大できる。
特開2010−212253号公報
しかしながら、本発明者らの検討によれば、ケイ素系材料を負極活物質として含む負極活物質層において、バインダの含有量が少ないと、初期容量や放電レート特性等の電池性能が十分に得られない場合があることが判明した。
本発明は、上述した問題を解決するためになされたものである。したがって、本発明の目的は、負極活物質としてケイ素系材料を含み、かつ、バインダの含有量が少ない負極活物質層を備えた負極を有するリチウムイオン二次電池の電池性能を向上できる手段を提供することである。
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
本発明に係るリチウムイオン二次電池の製造方法は、正極、負極、および電解質層を有するリチウムイオン二次電池の製造方法であって、第1充電工程、休止工程、および第2充電工程を含む初回充電工程を有する。前記正極は、リチウムイオンを吸蔵放出可能な正極活物質を含む正極活物質層を備える。前記負極は、ケイ素を含有する負極活物質の非結着体である負極活物質層を備える。前記電解質層は、非水溶媒を含む電解液を有する。前記第1充電工程は、前記リチウムイオン二次電池の負極電位が前記電解液の還元分解電位よりも貴な電位に保たれる範囲に設定された所定の電池電圧まで、前記リチウムイオン二次電池を充電する。前記休止工程は、前記所定の電池電圧まで前記リチウムイオン二次電池が充電された場合、前記リチウムイオン二次電池の充電を所定時間休止する。前記第2充電工程は、前記所定時間が経過した場合、前記リチウムイオン二次電池の充電を再開して、前記リチウムイオン二次電池の充電を継続する。
本発明によれば、負極活物質としてケイ素系材料を含み、かつ、バインダの含有量が少ない負極活物質層を備えた負極を有するリチウムイオン二次電池の電池性能が向上する。
本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池の製造方法が適用される充電装置の概略構成を示す図である。 リチウムイオン二次電池の基本構成を模式的に表した断面概略図である。 充電装置により実行される充電処理の手順を示すフローチャートである。 第1充電工程前の負極活物質層の構成を模式的に示す図である。 第1充電工程後の負極活物質層の構成を模式的に示す図である。 休止工程後の負極活物質層の構成を模式的に示す図である。 リチウムイオン二次電池の正極および負極電位と充電量との関係を示す図である。 初回充電工程におけるリチウムイオン二次電池の電池電圧の変化を示す図である。 リチウムイオン二次電池の放電容量とCレートとの関係を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。なお、図中、同様の部材には同一の符号を用いた。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張される場合があり、実際の比率とは異なる場合がある。
図1は、本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池の製造方法が適用される充電装置の概略構成を示す図である。本実施形態に係る充電装置100は、リチウムイオン二次電池200に電気的に接続され、二次電池200の初回充電を行う。
図1に示すとおり、充電装置100は、電圧センサ110、電流センサ120、電源130、および制御部140を備える。
電圧センサ110は、二次電池200に対して並列に接続され、二次電池200の電池電圧を検出する。電圧センサ110により二次電池200の電池電圧を検出して得られた電圧値は、制御部140に送信される。
電流センサ120は、二次電池200と電源130との間に設けられ、電源130から二次電池200に流れる電流を検出する。電流センサ120により電流を検出して得られた電流値は、制御部140に送信される。
電源130は、二次電池200に対して並列に接続され、二次電池200に電力を供給する。電源130は、直流電源であり、所定の電流値または電圧値でリチウムイオン二次電池200に電力を供給する。
制御部140は、電源130の動作を制御する。制御部140は、CPUおよび各種メモリを備えており、プログラムにしたがって、電源130の動作を制御する。
次に、図2を参照して、充電装置100により充電されるリチウムイオン二次電池200について説明する。図2は、リチウムイオン二次電池の基本構成を模式的に表した断面概略図である。本実施形態に係るリチウムイオン二次電池200は、双極型二次電池である。二次電池200は、充放電反応が実際に進行する略矩形の発電要素210が、電池外装体220の内部に封止された構造を有する。
図2に示すとおり、二次電池200の発電要素210は、集電体211の一方の面に正極活物質層212が形成され、集電体211の他方の面に負極活物質層213が形成されて構成される複数の双極型電極215を有する。本実施形態の負極活物質層213は、たとえば、炭素系の負極活物質、ケイ素系の負極活物質、および導電助剤を含む。また、負極活物質層213は、負極活物質の非結着体である。なお、本明細書において、「非結着体」とは、活物質同士がバインダにより相互に結着されていないことを意味し、電極活物質層がバインダを含有していない場合のみならず、電極活物質層がバインダを僅かに含有している場合も本発明に含まれる。二次電池200を構成する材料についての詳細な説明は後述する。
各双極型電極215は、電解質層216を介して積層されて発電要素210を形成する。電解質層216は、基材としてのセパレータに電解液が保持されてなる構成を有する。電解液は、たとえば、エチレンカーボネート(EC)とプロピレンカーボネート(PC)の混合溶媒にLiFSI(リチウムビス(フルオロスルホニル)イミド)を溶解した溶液である。この際、一の双極型電極215の正極活物質層212と当該一の双極型電極215に隣接する他の双極型電極215の負極活物質層213とが電解質層216を介して向き合うように、各双極型電極215および電解質層216が交互に積層されている。すなわち、一の双極型電極215の正極活物質層212と当該一の双極型電極215に隣接する他の双極型電極215の負極活物質層213との間に電解質層216が挟まれて配置されている。
隣接する正極活物質層212、電解質層216、および負極活物質層213は、一つの単電池層217を構成する。したがって、二次電池200は、単電池層217が積層されてなる構成を有するともいえる。なお、単電池層217の積層数は、所望する電圧に応じて調節される。また、電解質層216からの電解液の漏れによる液絡を防止する目的で、単電池層217の外周部にはシール部218が配置されている。
発電要素210の最外層に位置する正極側の最外層集電体211aには、片面のみに正極活物質層212が形成されている。また、発電要素210の最外層に位置する負極側の最外層集電体211bには、片面のみに負極活物質層213が形成されている。
さらに、二次電池200では、正極側の最外層集電体211aに隣接するように正極集電板221が配置され、これが延長されて外装体220から導出されている。一方、負極側の最外層集電体211bに隣接するように負極集電板222が配置され、同様にこれが延長されて外装体220から導出されている。充電装置100の電圧センサ110は、外装体220から導出されている正極および負極集電板221,222間の電圧を、二次電池200の電池電圧として検出する。
次に、図3を参照して、リチウムイオン二次電池200の初回充電を行う充電装置100の動作について詳細に説明する。
図3は、充電装置により実行される充電処理の手順を示すフローチャートである。
充電装置100は、まず、二次電池200の定電流充電を開始する(ステップS101)。より具体的には、充電装置100の制御部140が、電源130を定電流制御して、たとえば、0.1Cの電流で二次電池200の充電を開始する。
次に、充電装置100は、二次電池200の電池電圧が休止電圧Vに達したか否かを判断する(ステップS102)。より具体的には、充電装置100の制御部140が、電圧センサ110の出力値を参照して、二次電池200の電池電圧が所定の休止電圧Vに達したか否かを判断する。ここで、休止電圧Vは、二次電池200の充電を休止する際の基準となる電池電圧であり、二次電池200の負極電位が電解液の還元分解電位よりも貴な電位に保たれる範囲に設定される。休止電圧Vは、たとえば、単電池層217の積層数に3.0Vを乗じた値に設定される。なお、本実施形態とは異なり、二次電池200の電池電圧が休止電圧Vに達したか否かは、二次電池200の充電量(SOC)に基づいて判断されてもよい。
二次電池200の電池電圧が休止電圧Vに達していないと判断する場合(ステップS102:NO)、充電装置100は、二次電池200の電池電圧が休止電圧Vに達するまで、二次電池200の定電流充電を継続する。
一方、二次電池200の電池電圧が休止電圧Vに達したと判断する場合(ステップS102:YES)、充電装置100は、二次電池200の充電を休止する(ステップS103)。より具体的には、充電装置100の制御部140が、電源130を制御して、二次電池200の充電を一時的に停止する。
次に、充電装置100は、二次電池200の充電休止後、所定時間Tが経過したか否かを判断する(ステップS104)。ここで、所定時間Tは、二次電池200の充電を再開する際の基準となる時間であり、1時間以上(たとえば、24時間)に設定されることが好ましい。
所定時間Tが経過していないと判断する場合(ステップS104:NO)、充電装置100は、所定時間Tが経過するまで待機する。
一方、所定時間Tが経過したと判断する場合(ステップS104:YES)、充電装置100は、二次電池200の定電流充電を再開する(ステップS105)。より具体的には、充電装置100の制御部140が、電源130を定電流制御して、たとえば、0.1Cの電流で二次電池200の充電を再開する。
次に、充電装置100は、二次電池200の電池電圧が終止電圧Vに達したか否かを判断する(ステップS106)。より具体的には、充電装置100の制御部140が、電圧センサ110の出力値を参照して、二次電池200の電池電圧が所定の終止電圧Vに達したか否かを判断する。ここで、終止電圧Vは、二次電池200の充電方式を定電流充電から定電圧充電に切り替える際の基準となる電池電圧であり、満充電状態に相当する値に設定される。終止電圧Vは、たとえば、単電池層217の積層数に4.2Vを乗じた値に設定される。
二次電池200の電池電圧が終止電圧Vに達していないと判断する場合(ステップS106:NO)、充電装置100は、二次電池200の電池電圧が終止電圧Vに達するまで、二次電池200の定電流充電を継続する。
一方、二次電池200の電池電圧が終止電圧Vに達したと判断する場合(ステップS106:YES)、充電装置100は、二次電池200の定電圧充電を開始する(ステップS107)。より具体的には、充電装置100の制御部140が、電源130を定電圧制御して、終止電圧Vで二次電池200の充電を開始する。
次に、充電装置100は、電源130から二次電池200に流れる電流の電流値が終止電流値I以下になったか否かを判断する(ステップS108)。より具体的には、充電装置100の制御部140が、電流センサ120の出力値を参照して、二次電池200に流れる電流の電流値が所定の終止電流値I以下になったか否かを判断する。ここで、終止電流値Iは、二次電池200の定電圧充電を停止する際の基準となる電流値であり、たとえば、上記の定電流充電における電流値の1%の値(0.001C)に設定される。
電流値が終止電流値I以下になっていないと判断する場合(ステップS108:NO)、充電装置100は、電流値が終止電流値I以下になるまで、二次電池200の定電圧充電を継続する。
一方、電流値が終止電流値I以下になったと判断する場合(ステップS108:YES)、充電装置100は、二次電池200の充電を停止し(ステップS109)、処理を終了する。より具体的には、充電装置100の制御部140が、電源130を制御して、二次電池200の充電を停止する。
以上のとおり、図3に示すフローチャートの処理によれば、まず、二次電池200の負極電位が電解液の還元分解電位よりも貴な電位に保たれる範囲に設定された所定の電池電圧(休止電圧)Vまで、二次電池200を充電する第1充電工程が行われる。そして、所定の電池電圧Vまで二次電池200が充電された場合、二次電池200の充電を所定時間T休止する休止工程が行われる。その後、所定時間Tが経過した場合、二次電池200の充電を再開する第2充電工程が行われ、二次電池200が満充電状態に充電される。このような構成によれば、二次電池200の初回充電時、負極活物質に含まれるケイ素系材料の粒子の膨張に起因する電解液の還元分解反応が抑制され、二次電池200の電池性能(初期容量や放電レート特性等)が向上する。
なお、上述した実施形態では、リチウムイオン二次電池200の正極および負極集電板221,222間の電圧が電池電圧として検出され、電池電圧が休止電圧Vに達した場合、二次電池200の充電が休止された。しかしながら、本実施形態とは異なり、リチウムイオン二次電池200の各単電池層217の電圧が電池電圧としてそれぞれ検出されてもよい。この場合、各単電池層217の電池電圧が所定の電池電圧(たとえば、3.0V)に達した場合、または、一の単電池層217の電池電圧が所定の電池電圧に達した場合、二次電池200の充電が休止される。
次に、図4A〜図4Cを参照して、二次電池200の初回充電工程における負極活物質の挙動について説明する。上述したとおり、本実施形態の初回充電工程は、二次電池200を所定の電池電圧Vまで充電する第1充電工程、二次電池200の充電を所定時間T休止する休止工程、および二次電池200の充電を再開する第2充電工程を含む。
図4Aは、第1充電工程前の負極活物質層の構成を模式的に示す図であり、図4Bは、第1充電工程後の負極活物質層の構成を模式的に示す図である。図4Cは、休止工程後の負極活物質層の構成を模式的に示す図である。
図4Aに示すとおり、本実施形態の負極活物質層213は、負極活物質として、たとえば、炭素系活物質粒子250およびケイ素系活物質粒子260を含む。また、負極活物質層213は、導電助剤として、導電性炭素粒子270を含むことが好ましい。ここで、炭素系活物質粒子250の平均粒子径は、たとえば、約10μmであり、ケイ素系活物質粒子260の平均粒子径は、たとえば、約1μmである。導電性炭素粒子270の平均粒子径は、たとえば、約100nmである。また、本実施形態に係る二次電池200の負極活物質層213は、活物質粒子250,260の非結着体であり、炭素系活物質粒子250やケイ素系活物質粒子260は移動し易い状態で集電体211上に存在している。
上述したとおり、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池の製造方法によれば、電池性能に優れた二次電池200が得られるという効果が奏される。このような効果が得られるメカニズムは完全には明らかとはなっていないが、以下のようなメカニズムが推定されている。なお、以下に示すメカニズムは推測に基づくものであり、以下のメカニズムの正否が本発明の技術的範囲に影響を及ぼすことはない。
ケイ素系材料の粒子は、リチウムイオンを吸蔵した場合に大きく膨張する。このため、負極にケイ素系材料を含むリチウムイオン二次電池を初回充電する場合、負極活物質層213が負極活物質の非結着体であれば、ケイ素系活物質粒子260の膨張に伴い、炭素系活物質粒子250やケイ素系活物質粒子260が移動する。活物質粒子250,260が移動すれば、充電開始時点では電解液に露出していなかった活物質粒子250,260の表面が新たに電解液に露出するようになる。二次電池の充電を休止しない一般的な初回充電工程では、二次電池が充電される間、電解液に露出する粒子の表面が増加し続ける。その結果、電解液の還元分解反応が盛んになり、活物質粒子250,260の表面に形成されるSEI(固体電解質界面)被膜が厚くなる。従来の技術においては、この厚いSEI被膜が、電池性能の低下を引き起こしていたものと考えられる。
一方、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池の製造方法でも、第1充電工程において二次電池200が充電される間、ケイ素系活物質粒子260は、リチウムイオンを吸蔵して膨張する。その結果、図4Bに示すとおり、炭素系活物質粒子250およびケイ素系活物質粒子260が移動して、充電開始前の時点では電解液に露出していなかった活物質粒子250,260の表面が、新たに電解液に露出するようになる。しかしながら、第1充電工程では、二次電池200の負極電位が電解液の還元分解電位よりも貴な電位に保たれるため、電解液の還元分解反応は起こらない。
本実施形態に係るリチウムイオン二次電池の製造方法では、第1充電工程後、二次電池200の充電が所定時間休止される。休止工程では、図4Cに示すとおり、負極活物質層213に含まれる粒子の再配列が起こる。具体的には、炭素系活物質粒子250およびケイ素系活物質粒子260が集電体211側にゆっくりと移動して、活物質粒子250,260同士が互いに接触する。加えて、導電性炭素粒子270が、活物質粒子250,260の表面に移動して、活物質粒子250,260の表面の一部を覆う。その結果、第1充電工程の終了時点では電解液に露出していた活物質粒子250,260の表面の一部が、電解液に露出しなくなる。
したがって、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池の製造方法によれば、初回充電工程中の休止工程において、電解液に露出する活物質粒子250,260の表面が減少する。このため、二次電池200の充電が再開され、二次電池200の負極電位が電解液の還元分解電位よりも卑な電位をとるようになる第2充電工程において、電解液の還元分解反応が抑制される。その結果、二次電池の充電を休止しない場合と比較して、活物質粒子250,260の表面にSEI被膜が薄く形成される。SEI被膜が薄ければ、二次電池200のイオン伝導性が上がり、内部抵抗が低下する。そして、二次電池200の電池性能が向上するものと考えられる。
なお、電解液が複数の非水溶媒から構成される場合、複数の非水溶媒の還元分解電位のうち最も貴な還元分解電位が、電解液の還元分解電位となる。また、上述したとおり、休止工程では、活物質粒子250,260がゆっくりと移動するため、二次電池200の充電を1時間以上休止することが好ましい。休止時間が1時間以上であれば、二次電池200が大気圧下に置かれた状態にあって、活物質粒子250,260がゆっくりと移動しても、粒子の再配列が確実に起こる。したがって、電解液に露出する活物質粒子250,260の表面を確実に減少させることができ、電解液の還元分解反応を確実に抑制できる。
また、上記の特許文献1に示される二次電池の充電方法は、負極活物質としてケイ素系材料を含まず、かつ、負極活物質層が十分なバインダを含有しているリチウムイオン二次電池を初回充電するものである。したがって、特許文献1の技術では、負極活物質の粒子が移動して電解液の還元分解反応が盛んになることを抑制する点は考慮されていない。
次に、図5を参照して、リチウムイオン二次電池200の電池電圧と電解液の還元分解電位との関係について説明する。
図5は、リチウムイオン二次電池の正極および負極電位と充電量との関係を示す図である。図5の縦軸は、リチウム金属を基準とする二次電池200の正極および負極電位を示し、横軸は、二次電池200の充電量を示す。図5中の実線は正極電位の変化を示し、破線は負極電位の変化を示す。正極電位と負極電位の電位差が電池電圧に相当する。なお、以下では、説明の便宜上、二次電池200の単電池層217を基準として説明する。
たとえば、電解液が、ECとPCの混合溶媒にLiFSIを溶解した溶液である場合、PCの還元分解電位VPCが電解液の還元分解電位となる。なお、図5では、PCの還元分解電位VPCが、約0.4V(vs.Li/Li)であると仮定する。
図5中の破線で示すとおり、二次電池200の充電開始時(充電量0%)、二次電池200の負極電位は、電解液の還元分解電位VPCよりも貴な電位をとる。そして、二次電池200の充電が進むに連れて、二次電池200の負極電位は減少し、電解液の還元分解電位VPCよりも卑な電位をとるようになる。
上述したとおり、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池の製造方法では、第1充電工程において、二次電池200の負極電位が電解液の還元分解電位よりも貴な電位をとる範囲に設定された所定の電池電圧Vまで、二次電池200が充電される。したがって、所定の電池電圧Vは、二次電池200の負極電位が電解液の還元分解電位VPCに等しいときの電池電圧V(たとえば、約3.5V)よりも小さな電圧に設定される。
一方、電解液の還元分解反応を確実に抑制する見地から、所定の電池電圧Vは、下記の数式(1)で表される電池電圧Vよりも大きな電圧に設定されることが好ましい。
=V+0.3×(V−V) …(1)
ここで、Vは、二次電池200の充電開始時の電池電圧である。
所定の電池電圧Vが電池電圧Vよりも大きければ、ケイ素系活物質粒子260の膨張に伴って生じる負極活物質層213の空隙に導電性炭素粒子270が確実に入り込む。したがって、炭素系活物質粒子250やケイ素系活物質粒子260の表面が導電性炭素粒子270により確実に覆われ、電解液の還元分解反応が確実に抑制される。一方、所定の電池電圧Vが電池電圧Vよりも小さければ、ケイ素系活物質粒子260の膨張に伴って生じる負極活物質層213の空隙に導電性炭素粒子270が入り込み難くなり、電解液の還元分解反応が抑制され難くなる。
リチウムイオン二次電池200を充電量0%から充電量100%まで充電した場合、ケイ素系活物質粒子260は、体積で約4倍、長さで約1.6倍に理論上膨張する。したがって、粒子径約1μmのケイ素系活物質粒子260は、充電量0%から充電量100%まで充電されれば、粒子径約1.6μmになり、約600nm膨張する(言い換えれば、充電量10%あたり約60nm膨張する)。そして、上記の(V−V)の電圧差に相当する充電量を20%程度と仮定すれば、0.3×(V−V)に相当する充電量の変化は、36nm(0.3×120nm)程度のケイ素系活物質粒子260の膨張を引き起こす。ケイ素系活物質粒子260が36nm膨張すれば、同程度の間隙が負極活物質層213に生成される。導電性炭素粒子270の平均粒子径が100nm以下であれば、36nm程度の間隙には、一部の導電性炭素粒子270が入り込む。したがって、導電性炭素粒子270により炭素系活物質粒子250やケイ素系活物質粒子260の表面が覆われ、電解液の還元分解反応が抑制される。
なお、上記の還元分解電位VPC、電池電圧V,V、および(V−V)の電圧差に相当する充電量等の値は、リチウムイオン二次電池200を構成する材料の種類や濃度、サイズ等に応じて変化する。したがって、本明細書に記載した具体的な数値によって本発明が限定されることはない。
以上のとおり、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池の製造方法によれば、リチウムイオン二次電池の初回充電工程において、二次電池200が充電される間、充電が一度休止される。その結果、二次電池200の初期容量や放電レート特性が向上する。加えて、二次電池200の初期クーロン効率が向上し、二次電池200のサイクル寿命特性も向上する。
以下、リチウムイオン二次電池200の主要な構成部材について説明する。
[集電体]
集電体211は、正極活物質層212と接する一方の面から、負極活物質層213と接する他方の面へと電子の移動を媒介する機能を有する。集電体211を構成する材料に特に制限はないが、たとえば、金属や、導電性を有する樹脂が採用され得る。
具体的には、金属としては、アルミニウム、ニッケル、鉄、ステンレス(SUS)、チタン、銅等が挙げられる。これらのほか、ニッケルとアルミニウムとのクラッド材、銅とアルミニウムとのクラッド材、またはこれらの金属の組み合わせのめっき材等が好ましく用いられ得る。また、金属表面にアルミニウムが被覆されてなる箔であってもよい。なかでも、電子伝導性や電池作動電位等の観点からは、アルミニウム、ニッケル、ステンレス(SUS)、銅が好ましい。
また、後者の導電性を有する樹脂としては、導電性高分子材料に必要に応じて導電性フィラーが添加された樹脂、または、非導電性高分子材料に導電性フィラーが添加された樹脂が挙げられる。導電性高分子材料としては、たとえば、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリフェニレンビニレン、およびポリオキサジアゾール等が挙げられる。かような導電性高分子材料は、導電性フィラーを添加しなくても十分な導電性を有するため、製造工程の容易化または集電体211の軽量化の点において有利である。
非導電性高分子材料としては、たとえば、ポリエチレン(PE;高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)等)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルニトリル(PEN)、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリアミド(PA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメチルアクリレート(PMA)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、またはポリスチレン(PS)等が挙げられる。かような非導電性高分子材料は、優れた耐電位性または耐溶媒性を有し得る。
導電性フィラーは、導電性を有する物質であれば特に制限なく用いることができる。たとえば、導電性、耐電位性、またはリチウムイオン遮断性に優れた材料として、金属および導電性カーボン等が挙げられる。金属としては、特に制限はないが、ニッケル、チタン、アルミニウム、銅、白金、鉄、クロム、スズ、亜鉛、インジウム、アンチモン、およびカリウムからなる群から選択される少なくとも1種の金属もしくはこれらの金属を含む合金または金属酸化物を含むことが好ましい。また、導電性カーボンとしては、特に制限はない。好ましくは、アセチレンブラック、バルカン(登録商標)、ブラックパール(登録商標)、カーボンナノファイバー、ケッチェンブラック(登録商標)、カーボンナノチューブ(CNT)、カーボンナノホーン、カーボンナノバルーン、およびフラーレンからなる群より選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。
導電性フィラーの添加量は、集電体211に十分な導電性を付与できる量であれば特に制限はなく、一般的には、5〜35体積%程度である。
なお、集電体211は、単独の材料からなる単層構造であってもよいし、あるいは、これらの材料からなる層を適宜組み合わせた積層構造であっても構わない。集電体の軽量化の観点からは、少なくとも導電性を有する樹脂からなる導電性樹脂層を含むことが好ましい。また、単電池層217間のリチウムイオンの移動を遮断する観点からは、集電体の一部に金属層を設けてもよい。
[電極活物質層(正極活物質層、負極活物質層)]
電極活物質層(正極活物質層212、負極活物質層213)は、電極活物質(正極活物質または負極活物質)を含む。また、電極活物質層(正極活物質層212、負極活物質層213)は、必要に応じて、導電助剤、導電部材、バインダ、および被覆用樹脂等を含んでもよい。
(正極活物質)
正極活物質としては、たとえば、LiMn、LiCoO、LiNiO、Li(Ni−Mn−Co)O、およびこれらの遷移金属の一部が他の元素により置換されたもの等のリチウム−遷移金属複合酸化物、リチウム−遷移金属リン酸化合物、リチウム−遷移金属硫酸化合物等が挙げられる。場合によっては、2種以上の正極活物質が併用されてもよい。好ましくは、容量、出力特性の観点から、リチウム−遷移金属複合酸化物が、正極活物質として用いられる。より好ましくはリチウムとニッケルとを含有する複合酸化物が用いられる。さらに好ましくはLi(Ni−Mn−Co)Oおよびこれらの遷移金属の一部が他の元素により置換されたもの(以下、単に「NMC複合酸化物」とも称する)、またはリチウム−ニッケル−コバルト−アルミニウム複合酸化物(以下単に、「NCA複合酸化物」とも称する)等が用いられる。NMC複合酸化物は、リチウム原子層と遷移金属(Mn、Ni、およびCoが秩序正しく配置)原子層とが酸素原子層を介して交互に積み重なった層状結晶構造を有する。そして、遷移金属1原子あたり1個のLi原子が含まれ、取り出せるLi量が、スピネル系リチウムマンガン酸化物の2倍、つまり供給能力が2倍になり、高い容量を持つことができる。
(負極活物質)
負極活物質としては、ケイ素系材料を必須に含む。ケイ素系材料としては、Si単体、SiO、およびSiO等のシリコン酸化物、シリコン合金等が挙げられる。シリコン合金は、Si、Sn、およびM(遷移金属)の少なくとも三元系であることが好ましく、Mは、チタン(Ti)であることが好ましい。また、他の負極活物質としては、たとえば、グラファイト(黒鉛)、ソフトカーボン、ハードカーボン等の炭素材料、リチウム−遷移金属複合酸化物(たとえば、LiTi12)、金属材料(スズ)、リチウム合金系負極材料(たとえば、リチウム−アルミニウム合金、リチウム−アルミニウム−マンガン合金等)等が挙げられる。場合によっては、2種以上の負極活物質が併用されてもよい。好ましくは、容量、出力特性の観点から、ケイ素系材料に加え、炭素材料、リチウム−遷移金属複合酸化物、リチウム合金系負極材料が、負極活物質として用いられる。なお、上記以外の負極活物質が用いられてもよいことは勿論である。また、被覆用樹脂は特に炭素材料に対して付着しやすいという性質を有している。したがって、構造的に安定した電極材料を提供するという観点からは、他の負極活物質として、炭素材料を用いることが好ましい。
(導電助剤)
導電助剤は、電極活物質層中で電子伝導パスを形成し、電極活物質層の電子移動抵抗を低減することで、電池の高レートでの出力特性向上に寄与し得る。
導電助剤としては、たとえば、アルミニウム、ステンレス(SUS)、銀、金、銅、チタン等の金属、これらの金属を含む合金または金属酸化物;グラファイト、炭素繊維(具体的には、気相成長炭素繊維(VGCF)等)、カーボンナノチューブ(CNT)、カーボンブラック(具体的には、アセチレンブラック、ケッチェンブラック(登録商標)、ファーネスブラック、チャンネルブラック、サーマルランプブラック等)等のカーボンが挙げられるが、これらに限定されない。また、粒子状のセラミック材料や樹脂材料の周りに上記金属材料をめっき等でコーティングしたものも導電助剤として使用できる。これらの導電助剤のなかでも、電気的安定性の観点から、アルミニウム、ステンレス(SUS)、銀、金、銅、チタン、およびカーボンからなる群より選択される少なくとも1種を含むことが好ましく、アルミニウム、ステンレス(SUS)、銀、金、およびカーボンからなる群より選択される少なくとも1種を含むことがより好ましく、カーボンを少なくとも1種を含むことがさらに好ましい。これらの導電助剤は、1種のみを単独で使用してもよいし、2種以上を併用しても構わない。
導電助剤の形状は、粒子状または繊維状であることが好ましい。導電助剤が粒子状である場合、粒子の形状は特に限定されず、粉末状、球状、棒状、針状、板状、柱状、不定形状、燐片状、紡錘状等、いずれの形状であっても構わない。導電助剤が粒子状である場合の平均粒子径(一次粒子径)は、100nm以下であることが好ましい。なお、本明細書中において、「粒子径」とは、導電助剤の輪郭線上の任意の2点間の距離のうち、最大の距離Lを意味する。「平均粒子径」の値としては、走査型電子顕微鏡(SEM)や透過型電子顕微鏡(TEM)等の観察手段を用い、数〜数十視野中に観察される粒子の粒子径の平均値として算出される値を採用するものとする。
(導電部材)
導電部材は、電極活物質層中で電子伝導パスを形成する機能を有する。特に、導電部材の少なくとも一部が、電極活物質層の2つの主面同士を電気的に接続する導電通路を形成している(本実施形態では、電極活物質層の電解質層216側に接触する第1主面から集電体211側に接触する第2主面までを電気的に接続する導電通路を形成している)ことが好ましい。このような形態を有することで、電極活物質層中の厚さ方向の電子移動抵抗がさらに低減されるため、電池の高レートでの出力特性をより一層向上し得る。なお、導電部材の少なくとも一部が、電極活物質層の2つの主面同士を電気的に接続する導電通路を形成しているか否かは、SEMや光学顕微鏡を用いて電極活物質層の断面を観察することにより確認できる。
導電部材は、繊維状の形態を有する導電性繊維であることが好ましい。具体的には、PAN系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維等の炭素繊維、合成繊維の中に導電性のよい金属や黒鉛を均一に分散させてなる導電性繊維、ステンレス(SUS)のような金属を繊維化した金属繊維、有機物繊維の表面を金属で被覆した導電性繊維、有機物繊維の表面を、導電性物質を含む樹脂で被覆した導電性繊維等が挙げられる。なかでも、導電性に優れ、軽量であることから炭素繊維が好ましい。
(バインダ)
バインダとしては、たとえば、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)等の溶剤系バインダや、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)等の水系バインダが挙げられる。なお、負極活物質層213におけるバインダの含有量は、負極活物質層213に含まれる全固形分量100質量%に対して1質量%以下であり、好ましくは0質量%である。
(被覆用樹脂)
被覆用樹脂は、電極活物質の表面に存在し、電解液を吸液して保持する機能を有する。これにより、電極活物質層において、電極活物質表面から電解質層へのイオン伝導パスを形成することができる。被覆用樹脂の材料は特に制限されないが、柔軟性や吸液性の観点から、(A)ポリウレタン樹脂、(B)ポリビニル系樹脂(たとえば、(メタ)アクリレート系共重合体等)からなる群から選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。
また、被覆用樹脂には、上述した導電助剤が分散されていてもよい。このような構成とすることにより、電極活物質層において、電極活物質表面から電解質層へのイオン伝導パスおよび電極活物質表面から集電体への電子伝導パスを確保することができる。
本実施形態のリチウムイオン二次電池200において、電極活物質層の厚さは、正極活物質層212については、好ましくは150〜1500μmであり、より好ましくは180〜950μmであり、さらに好ましくは200〜800μmである。また、負極活物質層213の厚さは、好ましくは150〜1500μmであり、より好ましくは180〜1200μmであり、さらに好ましくは200〜1000μmである。電極活物質層の厚さが上述した下限値以上の値であれば、電池のエネルギー密度を十分に高めることができる。一方、電極活物質層の厚さが上述した上限値以下の値であれば、電極活物質層の構造を十分に維持することができる。
[電解質層]
電解質層216に使用される電解質には、非水溶媒を含む液体電解質(電解液)や、電解液を保持するホストポリマーを有するゲルポリマー電解質が用いられる。
電解液は、非水溶媒にリチウム塩が溶解した形態を有する。非水溶媒としては、たとえば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート等のカーボネート類が挙げられる。リチウム塩としては、LiPF、LiBF、LiSbF、LiAsFLiClO、Li[(FSON](LiFSI)等の無機酸のリチウム塩、LiN(CFSO、LiN(CSO、およびLiC(CFSO等の有機酸のリチウム塩(イオン液体)等が挙げられる。
ゲルポリマー電解質は、イオン伝導性ポリマーからなるマトリックスポリマー(ホストポリマー)に、電解液が注入されてなる構成を有する。イオン伝導性ポリマーとしては、たとえば、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリプロピレンオキシド(PPO)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン(PVdF−HEP)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、およびこれらの共重合体等が挙げられる。
電解質層216には、さらにセパレータを用いてもよい。セパレータは、電解液を保持して正極と負極との間のリチウムイオン伝導性を確保する機能、および正極と負極との間の隔壁としての機能を有する。セパレータの形態としては、たとえば、電解液を吸収保持するポリマーや繊維からなる多孔性シートのセパレータや不織布セパレータ等を挙げることができる。
[正極集電板および負極集電板]
集電板221,222を構成する材料は、特に制限されず、リチウムイオン二次電池用の集電板として従来用いられている公知の高導電性材料が用いられ得る。集電板221,222の構成材料としては、たとえば、アルミニウム、銅、チタン、ニッケル、ステンレス(SUS)、これらの合金等の金属材料が好ましい。軽量、耐食性、高導電性の観点から、より好ましくはアルミニウム、銅であり、特に好ましくはアルミニウムである。なお、正極集電板221と負極集電板222とでは、同一の材料が用いられてもよいし、異なる材料が用いられてもよい。
[シール部]
シール部218は、集電体211同士の接触や単電池層217の端部における短絡を防止する機能を有する。シール部218を構成する材料としては、絶縁性、固体電解質の脱落に対するシール性や外部からの水分の透湿に対するシール性(密封性)、電池動作温度下での耐熱性等を有するものであればよい。たとえば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリイミド樹脂、ゴム(エチレン−プロピレン−ジエンゴム:EPDM)等が用いられ得る。また、イソシアネート系接着剤や、アクリル樹脂系接着剤、シアノアクリレート系接着剤等を用いてもよく、ホットメルト接着剤(ウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂)等を用いてもよい。なかでも、耐食性、耐薬品性、作り易さ(製膜性)、経済性等の観点から、ポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂が、絶縁層の構成材料として好ましく用いられ、非結晶性ポリプロピレン樹脂を主成分とするエチレン、プロピレン、ブテンを共重合した樹脂を用いることが好ましい。
[外装体]
外装体220としては、アルミニウムを含むラミネートフィルムを用いた袋状のケースを用いることができるほか、公知の金属缶ケースを用いることができる。ラミネートフィルムには、たとえば、ポリプロピレン(PP)、アルミニウム、ナイロンをこの順に積層してなる3層構造のラミネートフィルム等を用いることができるが、これらに何ら制限されるものではない。高出力化や冷却性能に優れ、EV、HEV用の大型機器用電池に好適に利用することができるという観点から、ラミネートフィルムが望ましい。また、外部から掛かる発電要素210への群圧を容易に調整することができ、所望の電解質層216の厚みへと調整容易であることから、外装体220はアルミネートラミネートがより好ましい。
以上のとおり、説明した本実施形態は、以下の効果を奏する。
(a)初回充電工程は、二次電池200を所定の電池電圧Vまで充電する第1充電工程、二次電池200の充電を所定時間T休止する休止工程、および二次電池200の充電を再開する第2充電工程を含む。したがって、休止工程において、負極活物質の粒子の再配列が起こり、電解液の還元分解反応が抑制される。その結果、負極活物質の粒子の表面に形成されるSEI被膜が薄くなり、電池性能が向上する。
(b)休止工程において、二次電池200の充電が1時間以上休止されることが好ましい。このような構成によれば、二次電池200が大気圧下に置かれた状態であっても、負極活物質の粒子の再配列が確実に起こり、電解液の還元分解反応を確実に抑制できる。
(c)所定の電池電圧Vは、二次電池200の負極電位が電解液の還元分解電位と等電位にある電池電圧Vと、上記の数式(1)により表される電池電圧Vとの間に設定されることが好ましい。このような構成によれば、ケイ素系活物質粒子の膨張に起因して負極活物質層に生じる隙間に導電助剤が確実に入り込み、電解液の還元分解反応が確実に抑制される。
(d)電解液は、PCとECの混合溶媒にLiFSIを溶解した溶液であることが好ましい。このような構成によれば、電池出力やサイクル寿命特性を向上できる。
以上のとおり、説明した実施形態において、本発明に係るリチウムイオン二次電池の製造方法を説明した。しかしながら、本発明は、その技術思想の範囲内において当業者が適宜に追加、変形、および省略できることはいうまでもない。
たとえば、上述した実施形態では、二次電池200の初回充電工程において、二次電池の充電が1回だけ休止された。しかしながら、二次電池200の充電は、複数回休止されてもよい。この場合、二次電池200の負極電位が電解液の還元分解電位よりも貴な電位に保たれる範囲に設定された複数の電池電圧で二次電池200の充電を休止する。たとえば、二次電池200を第1の電池電圧まで充電した時点で充電を休止し、充電の再開後、第2の電池電圧まで充電した時点で充電を再度休止する。
また、上述した実施形態では、二次電池200の充電を所定時間休止する休止工程において、二次電池200が充電装置100に接続された状態が維持された。しかしながら、休止工程において、二次電池200が充電装置100から電気的に切り離され、充電再開時に、二次電池200が充電装置100に再度接続されてもよい。また、第1充電工程と第2充電工程とは、同じ充電装置100により実行される必要はなく、異なる充電装置100により実行されてもよい。
また、上述した実施形態では、リチウムイオン二次電池200が双極型二次電池である場合を例に挙げて説明した。しかしながら、リチウムイオン二次電池は、正極集電体上に正極活物質層が形成されてなる正極と、負極集電体上に負極活物質層が形成されてなる負極とが電解質層を介して積層されて構成される一般的な二次電池であってもよい。
本発明の効果を、以下の実施例および比較例を用いて説明する。特記しない限り、各操作は、室温(25℃)で行われる。
(実施例)
(1)リチウムイオン二次電池の組み立て
エチレンカーボネートとプロピレンカーボネートとの等体積混合溶媒に、支持塩濃度が2mol/LとなるようにLiFSIを溶解して電解液を作製した。また、NCA複合酸化物(LiNi0.8Co0.15Al0.05)(94質量%)、アセチレンブラック(5.8質量%)、およびカーボンナノファイバー(0.2質量%)の混合物に電解液を添加して正極用スラリーを調製した。同様に、ハードカーボン(70.4質量%)、Si合金(Si55Sn15Ti30(原子比は質量比))(17.6質量%)、アセチレンブラック(10質量%)、およびカーボンナノファイバー(2.0質量%)の混合物に電解液を添加して負極用スラリーを調製した。そして、アルミニウム集電箔上に正極用スラリーを塗布して正極活物質層(厚さ354μm)を形成することにより、正極を製作した。同様に、銅集電箔上に負極用スラリーを塗布して負極活物質層(厚さ256μm)を形成することにより、負極を製作した。それから、正極と負極とを各活物質層が向き合うようにセパレータ(セルガード社製、セルガード3501)を介して積層し、電解液を添加してアルミネートラミネート製外装体の内部に真空封止することによって、1つの単電池層から構成されるリチウムイオン二次電池を組み立てた。また、リニアスイープボルタンメトリー測定により、電解液の還元分解反応が起こるリチウムイオン二次電池の電池電圧が約3.5Vであることを確認した。
(2)リチウムイオン二次電池の初回充電工程
組み立てた二次電池に対して、初回充電工程を行い、リチウムイオン二次電池を完成させた。具体的には、まず、0.1Cの電流でリチウムイオン二次電池の定電流充電を行い、充電量10%(電池電圧:約3.0V)に達した時点で24時間充電を休止した。24時間経過後、0.1Cの電流で定電流充電を再開し、その後、電池電圧が4.2Vに達した時点で充電方式を定電圧充電に切り替えた。そして、リチウムイオン二次電池に流れる電流が0.001Cになった時点で充電を終了した。
(比較例)
実施例に係るリチウムイオン二次電池と同様に組み立てたリチウムイオン二次電池に対して、一般的な初回充電工程を行い、二次電池を完成させた。具体的には、充電を休止することなく、リチウムイオン二次電を0.1Cの電流で定電流充電し、電池電圧が4.2Vに達した時点で充電方式を定電圧充電に切り替えた。そして、リチウムイオン二次電池に流れる電流が0.001Cになった時点で充電を終了した。
[評価項目]
(初期容量の評価)
実施例および比較例に係るリチウムイオン二次電池の電池電圧の変化を図6に示す。図6の縦軸は、二次電池の電池電圧を示し、横軸は、二次電池の充電容量を示す。図6中の実線は、実施例に係る二次電池の電池電圧の変化を示し、破線は、比較例に係る二次電池の電池電圧の変化を示す。
図6に示すとおり、実施例に係るリチウムイオン二次電池は、充電容量が約200mAhのところで充電が終了している。一方、比較例に係るリチウムイオン二次電池は、充電容量が約180mAhのところで充電が終了している。
したがって、本実施形態に係る二次電池の製造方法によれば、リチウムイオン二次電池の初期容量が増大することが確認された。なお、実施例では、リチウムイオン二次電池の充電を休止している間、二次電池の電池電圧が僅かに減少していることが分かる。
(放電レート特性の評価)
実施例および比較例に係るリチウムイオン二次電池を、放電レートを変更して放電させ、放電レート特性を評価した。評価結果を図7に示す。図7の縦軸は、二次電池の放電容量を示し、横軸は、放電時のCレートを示す。図7中の白い丸印は、実施例に係る二次電池の特性を示し、黒い丸印は、比較例に係る二次電池の特性を示す。
図7に示すとおり、実施例に係る二次電池は、すべてのCレートにおいて、比較例に係る二次電池よりも大きな放電容量を示す。そして、比較例に係る二次電池に比べ、実施例に係る二次電池の放電レート特性が向上していることが分かる。したがって、本実施形態に係る二次電池の製造方法によれば、リチウムイオン二次電池の放電レート特性が向上することが確認された。
100 充電装置、
110 電圧センサ、
120 電流センサ、
130 電源、
140 制御部、
200 リチウムイオン二次電池、
210 発電要素、
211 集電体、
212 正極活物質層、
213 負極活物質層、
215 双極型電極、
216 電解質層、
217 単電池層、
218 シール部、
220 外装体、
250 炭素系活物質粒子、
260 ケイ素系活物質粒子、
270 導電性炭素粒子。

Claims (4)

  1. リチウムイオンを吸蔵放出可能な正極活物質を含む正極活物質層を備えた正極と、ケイ素を含有する負極活物質の非結着体である負極活物質層を備えた負極と、非水溶媒を含む電解液を有する電解質層とを有するリチウムイオン二次電池の製造方法であって、
    前記リチウムイオン二次電池の負極電位が前記電解液の還元分解電位よりも貴な電位に保たれる範囲に設定された所定の電池電圧まで、前記リチウムイオン二次電池を充電する第1充電工程と、
    前記所定の電池電圧まで前記リチウムイオン二次電池が充電された場合、前記リチウムイオン二次電池の充電を所定時間休止する休止工程と、
    前記所定時間が経過した場合、前記リチウムイオン二次電池の充電を再開して、前記リチウムイオン二次電池の充電を継続する第2充電工程と、
    を含む初回充電工程を有する、リチウムイオン二次電池の製造方法。
  2. 前記休止工程において、前記リチウムイオン二次電池の充電が1時間以上休止される、請求項1に記載のリチウムイオン二次電池の製造方法。
  3. 前記所定の電池電圧は、前記リチウムイオン二次電池の負極電位が前記電解液の還元分解電位に等しいときの電池電圧(V)より小さく、電池電圧(V)より大きい範囲に設定され、
    前記電池電圧(V)は、下記数式(1):
    =V+0.3×(V−V) …(1)
    (上記数式(1)において、Vは、充電開始時の前記リチウムイオン二次電池の電池電圧である)
    で表される、請求項1または2に記載のリチウムイオン二次電池の製造方法。
  4. 前記電解液は、プロピレンカーボネートとエチレンカーボネートの混合溶媒にリチウムビス(フルオロスルホニル)イミドを溶解した溶液であり、
    前記電解液の還元分解電位は、プロピレンカーボネートの還元分解電位である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池の製造方法。
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