JP2013251204A - リチウム二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】高温保存後の回復特性が劣化しにくいリチウム二次電池を提供する。
【解決手段】
本発明のリチウムイオン二次電池は、LixCom1-mnを含む正極30と、負極20と、正極30と負極20の間に配置されたセパレータ13と、フルオロエチレンカーボネートと、エチレンカーボネートと、イソシアネート基を有する化合物およびニトリル基を有する化合物のうちの少なくともいずれか一方とを含む非水電解液25とを備える。
【選択図】図1

Description

本願は、正極と、負極と、上記の正極と負極の間に介在されるセパレータと、非水系溶媒に溶質を溶解させた非水電解液とを備えたリチウム二次電池に関するものである。
リチウム二次電池は、高容量および高エネルギー密度を有し、小型化および軽量化が容易なことから、たとえば携帯電話、携帯情報端末(PDA)、ノート型パーソナルコンピュータ、ビデオカメラ、携帯ゲーム機などの携帯用小型電子機器の電源として汎用されている。近年、携帯用小型電子機器では、一層の多機能化が進められ、かつ、連続使用可能時間の延長が求められている。また、リチウム二次電池は、小型電子機器の電源としてだけでなく、例えばハイブリッドカー、電気自動車、電動工具などの大型機器の電源としても期待されている。これらの要望に対応するためには、電源として使用されるリチウム二次電池のさらなる高容量化が必要である。
リチウム二次電池のさらなる高容量化を実現する方法として、
A)正極の利用範囲の拡大
B)負極の高容量化
が挙げられる。
A)では、充電電圧を高めて利用領域を拡大する手法がとられる。この場合、非水電解液が高電位の正極に接触し、酸化分解が起こることが懸念されることから、アジポニトリル(以下AdpCN)とフルオロエチレンカーボネート(以下FEC)の混合溶媒を用いたり(特許文献1)、FECとジエチルカーボネート(以下DEC)とスルホン化合物とジルコニウムを含有した正極の組み合わせで高電圧化を図る試み(特許文献2)がなされている。しかしながら非特許文献1のFig.5に記載されるように、例えば、溶媒として炭酸エチレンおよび炭酸ジメチルを用いた場合、正極を高電位まで上げると正極からコバルトが溶出することが知られている。
B)の高容量の負極活物質としては、ケイ素、スズ、これらの酸化物、これらの窒化物、これらを含有する化合物、合金などが知られている。
これらの負極活物質は充放電時のリチウムの挿入・脱離に伴う膨張・収縮が大きいため、活物質に割れが生じて活性な新生面が露出し、そこで起こる電解液成分との反応で活物質が酸化し、不活性化する。その現象に加えて、割れが生じた部分には空隙が生成することで活物質が多孔質化し、負極活物質の体積が過剰に増加する。その結果、充放電サイクル特性の低下に加え、負極の厚み増加によって電池が膨れることになる。
その課題に対し、特許文献3には、負極活物質にケイ素を用いた場合に、電解液にFECを加えることによって、充放電サイクル特性および、サイクル経過後の負極の厚み増加が抑制されることが開示されている。特許文献3では、FECが負極活物質の表面に適切な被膜が形成され、負極活物質と非水電解液とが反応して、負極活物質が劣化して膨張するのが抑制されるとされている。
さらにケイ素を用いた負極の寿命を向上させるためにFECに加えてイソシアネート化合物を添加した試みもなされている(特許文献4)。
特開2009−158240号公報 特開2011−192402号公報 特開2006−86058号公報 WO2010−021236号公報
Solid State Ionics 83 (1996) 171 Fig.5
FECを用いた電解液では負極に皮膜が形成され、負極の特性が向上することが知られている。しかしながら、本願発明者は、電解液にFECを用いた場合、高温保存後の回復特性が劣化するという課題があることを見出した。
本願の、限定的でないある実施形態は、高温保存後の回復特性が劣化しにくいリチウム二次電池を提供する。
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、LixCom1-mn(MはNa、Mg、Sc、Y、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Al、Cr、Pb、SbおよびBよりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を示す)を含む正極と、リチウムを吸蔵・放出可能な負極と、正極と負極の間に配置されたセパレータと、フルオロエチレンカーボネートと、フルオロエチレンカーボネート以外のエチレンカーボネートと、イソシアネート基を有する化合物およびニトリル基を有する化合物のうちの少なくともいずれか一方とを含む非水電解液とを備える。
本発明の一態様に係るリチウム二次電池によれば、高温保存後の回復特性を向上することができる。
本発明のリチウム二次電池の構成の一例を示す断面図である。 本発明の負極集電体の実施形態の一例を示す斜視図である。 本発明の負極の実施形態の一例を示す断面図である。 本発明の蒸着装置の構成を示す断面図である。 本発明の一実施例の保存後の正極表面のN1s XPSスペクトルを示す図である。 本発明の一実施例の保存後の負極表面のN1s XPSスペクトルを示す図である。
次に、課題についてより詳細に説明する。
正極に遷移金属酸化物を用い、電解液にFECを用いたリチウム二次電池において、容量を高めるために4.3V(vs.Li)以上とした場合、高温保存時に、正極、特にコバルトの溶出量が増加し、特性が劣化することを本願発明者らは見出した。正極からコバルトが溶出すると、負極でコバルトが還元されて析出し、その上でFECが分解し、高抵抗の皮膜を形成する。その結果、分極特性が悪くなり、リチウムが析出し、セパレータを貫通して微小短絡したり、正極表面の結晶構造が乱れたりする結果、保存後の回復特性が劣化する。
また、コバルト酸リチウムを用いた正極を高電位まで使用する状況としては、負極の作動電位がグラファイトや金属リチウムに比べて貴であり、高容量であるケイ素系材料や、スズ系材料を用いた場合が想定される。たとえば、従来のグラファイト(作動電位20−50mV)を負極に用い、正極にコバルト酸リチウムを用いた電池は3−4.2Vの範囲で利用されることが多い。この場合、正極のコバルト酸リチウムの作動電位は最大でも4.25Vになる。これに対し、負極にケイ素系材料を用いた場合、その作動電位は100−200mV程度とグラファイトに比べて貴であり、電池の作動電位をグラファイトの場合と同等にするとコバルト酸リチウムの利用範囲は最大でも4.45Vになる。すなわち、負極の高容量を活かすためには、正極の容量拡大を図るためにより利用率の大きな範囲で使用する結果、高電位まで使用する必要がある。
以下、本発明の実施の形態について説明する。本発明の一態様の概要は以下の通りである。
(1)本発明の一態様であるリチウム二次電池(リチウムイオン二次電池)は、LixCom1-mn(MはNa、Mg、Sc、Y、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Al、Cr、Pb、SbおよびBよりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を示す)を含む正極と、リチウムを吸蔵・放出可能な負極と、正極と負極の間に配置されたセパレータと、フルオロエチレンカーボネートと、エチレンカーボネートと、イソシアネート基を有する化合物およびニトリル基を有する化合物のうちの少なくともいずれか一方とを含む非水電解液とを備える。
(2)xは、例えば0以上1.2以下、mは0.9以上1.0以下、nは2.0以上2.3以下である。
(3)上記(1)または(2)に記載の前記正極は、金属リチウムに対して4.3V以上の電位で充電さていてもよい。
(4)前記(1)から(3)のいずれかに記載の前記非水電解液が、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネートから選ばれる少なくとも一つをさらに含んでいてもよく、ヘキサフルオロリン酸リチウム、テトラフルオロホウ酸リチウム、ビストリフルオロメタンスルホニルイミドリチウム、ビス(パーフルオロエチルスルフォニル)イミドリチウム、リチウムビスオキサレートボラートから選ばれる少なくとも一つを含んでいてもよい。
(5)前記(1)から(4)のいずれかに記載の前記イソシアネート基を有する化合物は、例えばヘキサメチレンジイソシアネートである。
(6)前記(1)から(5)のいずれかに記載の前記ニトリル基を有する化合物は、例えばアジポニトリルである。
(7)前記(1)から(6)のいずれかに記載の前記負極は、ケイ素およびケイ素合金のうちの少なくともいずれか一方を含む。
(8)前記(1)から(7)のいずれかに記載の前記負極は、負極集電体と、前記負極集電体に支持された複数の活物質粒子とを備えていてもよく、前記複数の活物質粒子は、ケイ素およびケイ素合金の少なくともいずれか一方から形成されていてもよく、バインダーおよび導電材を実質的に含まなくてもよい。
(実施の形態)
<リチウム二次電池の構成>
図1は、本実施例で用いるリチウム二次電池の構成を模式的に示す断面図である。
リチウム二次電池200は、正極30と、負極20と、正極30と負極20との間に配置されたセパレータ13と、非水電解液25とを備える。
正極30は、例えば、正極集電体31および正極活物質層33を含み、負極活物質層33は、LixCom1-mn(MはNa、Mg、Sc、Y、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Al、Cr、Pb、SbおよびBよりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を示す)を含む。ここで、xは、例えば、0以上1.2以下、mは0.9以上1.0以下、nは2.0以上2.3以下である。
負極20は、例えば、負極集電体21および負極活物質層23を含み、リチウムを吸蔵・放出可能である。
非水電解液は、フルオロエチレンカーボネートと、フルオロエチレンカーボネート以外のカーボネートと、イソシアネート基を有する化合物およびニトリル基を有する化合物のうちの少なくともいずれか一方とを含む。「フルオロエチレンカーボネート以外のカーボネート」は、例えばエチレンカーボネートである。
本実施形態において、正極は、例えば、金属リチウムに対して4.3V以上の電位で充電される。このように高い電位において電池を高温で保持しても、正極からのコバルトの溶出を抑制することができる。これにより、正極の表面構造の乱れや負極へのコバルト析出による微小短絡が抑制される。よって、高温保存後の回復特性を向上することができる。
なお、コバルト析出による微小短絡は、以下のメカニズムで生じると考えられる。活物質から溶出したコバルトは、負極に析出し、さらに、FECが分解して高抵抗の皮膜が形成される。その結果、分極特性が悪くなり、リチウムが析出し、セパレータを貫通して短絡が生じる。また、本願発明者は、イソシアネート基を有するHMDIやニトリル基を有する化合物AdpCNは、正極に皮膜を形成し、コバルトの溶出を低減し、さらに負極上にも皮膜を形成しコバルトの析出を低減することを見出した。さらに、FECの自己分解を加速させるLiPF6をトラップし、FECの安定性を向上させることもわかった。
図1に示す電池には、正極リード18、負極リード19、ガスケット16および外装ケース17がさらに配置されている。正極リード18は正極集電体31に接続され、負極リード19は負極集電体21に接続されている。正極30、負極20およびセパレータ13からなる電極群は、非水電解液25とともに、外装ケース17に封入されている。
<正極の構成>
正極集電体には、この分野で常用されるものを使用できる。例えばステンレス鋼、チタン、アルミニウムなどの金属材料または導電性樹脂からなる多孔性または無孔の導電性基板を用いることができる。多孔性導電性基板としては、例えばメッシュ体、ネット体、パンチングシート、ラス体、多孔質体、発泡体、繊維群成形体(不織布など)などが挙げられる。無孔の導電性基板としては、例えば箔、シート、フィルムなどが挙げられる。多孔性または無孔の導電性基板の厚さは特に制限されないが、例えば1〜500μm、好ましくは1〜50μm、さらに好ましくは10〜40μm、特に好ましくは10〜30μmである。
正極活物質層は正極活物質を含んでいる。また、必要に応じて導電剤、結着剤が含まれてもよい。
正極活物質としては、LixCoO2を用いるが、このうちCoの一部が異種元素によって置換された金属酸化物であってもよい。ここで、異種元素としては、たとえば、Na、Mg、Sc、Y、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Al、Cr、Pb、Sb、Bなどが挙げられる。これらの中でも、Mn、Al、Ni、Mgを用いた場合には、母材の結晶格子が安定化し、活物質の利用率を高めて使用できるという利点がある。異種元素は1種でもよくまたは2種以上でもよい。リチウム含有複合金属酸化物の具体例としては、たとえば、LixCoO2、LixCom1-mn、(式中、MはNa、Mg、Sc、Y、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Al、Cr、Pb、SbおよびBよりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を示す。x=0〜1.2、m=0.9〜1.0、n=2.0〜2.3である)などが挙げられる。ここで、リチウムのモル比は、充放電によって増減するが、ここに示すm値は、正極活物質作製直後の値である。
リチウム含有複合金属酸化物は、公知の方法に従って製造できる。たとえばコバルト酸リチウム(LiCoO2)は次のような固相反応法で製造することができる。炭酸リチウム(Li2CO3)と酸化コバルト(Co34)をモル比3:2で混合し、600℃から950℃の温度で空気中で焼成することにより得ることができる。
コバルト元素の一部を置換したLixCom1-mn(式中、MはNa、Mg、Sc、Y、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Al、Cr、Pb、SbおよびBよりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を示す。x=0〜1.2、m=0.9〜1.0、n=2.0〜2.3である)は例えば次のようにして製造され得る。まず、リチウム以外の金属を含む複合金属水酸化物を、水酸化ナトリウムなどのアルカリ剤を用いる共沈法によって調製する。次いで、この複合金属水酸化物に熱処理を施して複合金属酸化物を得る。続いて、複合金属酸化物に水酸化リチウムなどのリチウム化合物を加えてさらに熱処理を施す。これにより、リチウム含有複合金属酸化物が得られる。正極活物質として、上述した活物質のうち1種を単独で使用してもよいし、または必要に応じて2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、特に高電圧下での正極活物質上での電解液の酸化分解反応を低減させる目的で、活物質表面の一部または全体が金属酸化物や水酸化物、金属塩などで被覆されていても良い。
導電剤としては、リチウム二次電池の分野で常用されるものを使用できる。たとえば、天然黒鉛、人造黒鉛などのグラファイト類、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラックなどのカーボンブラック類、炭素繊維、金属繊維などの導電性繊維類などが挙げられる。これらの導電剤のうち一種を単独で用いてもよいし、必要に応じて2種以上を組み合わせて用いてもよい。
結着剤としても、リチウム二次電池の分野で常用されるものを使用できる。たとえば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル系ゴム、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルピロリドン、ポリエーテル、ポリエーテルサルフォン、ヘキサフルオロポリプロピレン、スチレンブタジエンゴム、変性アクリルゴム、カルボキシメチルセルロースなどが挙げられる。これらの結着剤のうち1種を単独で用いてもよいし、必要に応じて2種以上を組み合わせて用いてもよい。
正極活物質層は、例えば次のようにして形成される。まず、正極活物質を含み、必要に応じて導電剤、結着剤などを有機溶媒に溶解または分散させた正極合剤スラリーを調整する。次いで、正極合剤スラリーを正極集電体の表面に塗布し、乾燥させる。有機溶媒としては、たとえば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルアミン、アセトン、シクロヘキサノンなどを使用できる。正極合剤スラリーの調製には、粉末と液体とを混合させる一般的な混合機、分散機などを使用できる。
正極活物質層の厚さは、リチウム二次電池の設計性能、用途などの各種条件に応じて適宜選択される、正極活物質層を正極集電体の両面に設ける場合は、両面にそれぞれ形成された正極活物質層の合計厚さは50〜150μm程度であることが好ましい。
<負極の構成と作製方法>
負極活物質としては、リチウムを吸蔵・放出できる炭素材料、金属酸化物、またはケイ素、スズなどの合金系材料を用いることができる。
炭素材料としては、グラファイト、ハードカーボンなど公知の材料を用いることができる。負極にグラファイトを用いた場合であっても、4.3V以上の電位で正極が充電される場合がある。
金属酸化物としては、チタン酸リチウムを用いることができる。チタン酸リチウムは作動電位がリチウムに対して約1.5V程度と高いため正極の電位を高めて使うことが電池の高容量化には好ましい。
合金系材料としては、特に制限されず、公知のものを使用できる。たとえばケイ素含有化合物、スズ含有化合物などが挙げられる。ケイ素含有化合物としては、たとえばケイ素、ケイ素酸化物、ケイ素窒化物、ケイ素含有合金、ケイ素化合物とその固溶体などが挙げられる。ケイ素酸化物としては、たとえば組成式:SiOα(0<α<2)で表される酸化ケイ素が挙げられる。ケイ素炭化物としては、たとえば、組成式:SiCβ(0<β<1)で表される炭化ケイ素が挙げられる。ケイ素窒化物としては、たとえば組成式:SiNγ(0<γ<4/3)で表される窒化ケイ素が挙げられる。ケイ素含有合金としては、たとえばケイ素とFe、Co、Sb、Bi、Pb、Ni、Cu、Zn、Ge、In、SnおよびTiよりなる群から選ばれる1または2以上の元素を含む合金が挙げられる。また、ケイ素の一部がB、Mg、Ni、Ti、Mo、Co、Ca、Cr、Cu、Fe、Mn、Nb、Ta、V、W、Zn、C、NおよびSnよりなる群から選ばれる1または2以上の元素で置換されていてもよい。これらの中で、充放電の可逆性に優れるSiOα(0<α<2)を用いてもよい。スズ含有化合物としては、たとえば、スズ、スズ酸化物、スズ窒化物、スズ含有合金、スズ化合物とその固溶体などが挙げられる。スズ含有化合物としては、たとえば、スズ、SnOδ(0<δ<2)、SnO2などのスズ酸化物、Ni−Sn合金、Mg−Sn合金、Fe−Sn合金、Cu−Sn合金、Ti−Sn合金などのスズ含有合金、SnSiO3、Ni2Sn4、Mg2Snなどのスズ化合物などを使用できる。これらの中でも、スズ、およびSnOβ(0<β<2)、SnO2などのスズ酸化物を用いた場合には、重量あたりの容量を大きく取ることが出来る上、良好な充放電可逆性が得られるという利点がある。
負極集電体として、例えば銅または銅合金からなる圧延箔、電解箔などを用いることができる。負極集電体の形状は特に限定されず、箔の他に、孔開き箔、エキスパンド材、ラス材等であってもよい。負極集電体が厚いほど、引張り強度が大きくなる一方、負極集電体が厚くなりすぎると、電池ケース内部の空隙体積が小さくなり、その結果、エネルギー密度が低下するおそれがある。合剤との密着性を向上させる目的で、箔の表面に突起、粒子などが設けられていても良い。
負極活物質の粉末を用いる場合は、負極活物質層は、負極集電体の片面または両面に、例えば次のような方法で形成される。まず、負極活物質、結着剤、および必要に応じて増粘剤、導電助剤を溶剤に混練分散させたペースト状の負極合剤を作製する。次いで、負極集電体の表面に負極合剤を塗布した後、乾燥させて負極合剤層を得る。続いて、負極活物質層が形成された負極集電体を圧延する。このようにして、負極6が得られる。また、負極6は柔軟性を有していてもよい。
また、真空蒸着法やスパッタ、CVD法などの気相法によって負極集電体上に直接負極活物質層を堆積させてもよい。結着剤(バインダー)や導電材などの成分を実質的に含まないため容量が高くでき、負極集電体との接合性が高まりやすい。なお、「結着剤(バインダー)や導電材などの成分を実質的に含まない」とは、例えば、負極活物質層以外の部材に結着剤(バインダー)や導電材が含まれている場合に、これらの物質が負極活物質層に微量混入している場合を含む。
負極活物質層の形態は、特には限定されないが、複数の柱状体の集合体(柱状活物質体)であってもよい。複数の柱状活物質体は同じ方向に延びるように形成されていてもよい。このような負極活物質層23は、負極集電体21の表面に複数の凸部を設け、これらの凸部上に、それぞれ、柱状活物質体を形成することによって製造され得る。
ここで、図2および図3を参照しながら、負極20のより詳しい構成を説明する。簡単のため、図3では、1個の柱状活物質体のみを示す。図2は、負極集電体21の模式的な斜視図である。
図2に示すように、負極集電体21の表面(負極活物質層を形成しようとする表面)21aに複数の凸部22を有している。凸部22はランダムに配置されていてもよいし、図示するように規則的に配置されていてもよい。凸部22の高さ(平均高さ)hは特に制限されないが、3μm以上であってもよい。一方、凸部22の高さhは10μm以下であってもよい。凸部22の断面径rは特に制限されないが、たとえば1μm以上50μm以下であってもよい。
図2に示す例では、負極20の法線方向から見た凸部22の形状は円形である。凸部22の形状は円形に限定されず、たとえば、多角形、楕円形、平行四辺形、台形、菱形などであってもよい。凸部22は、所定の配列ピッチで規則的に配列されていてもよく、例えば千鳥格子状、碁盤目状などのパターンで配列されていてもよい。凸部22の配列ピッチ(隣接する凸部22の中心間の距離)は例えば10μm以上100μm以下である。
本実施形態における負極集電体21は、たとえば金属箔、金属シートなどの集電体用原料シートに凹凸を形成することによって作製できる。凹凸を形成する方法としては、表面に複数の凹部が形成されたローラの表面を転写する方法(以下「ローラ加工法」とする。)、フォトレジスト法などが挙げられる。
ローラ加工法では、表面に凹部が形成されたローラ(以下「凸部形成用ローラ」とする)を用いて、集電体用原料シートを機械的にプレス加工する。これにより、集電体用原料シートの少なくとも一方の面に、複数の凸部22を形成することができる。集電体用原料シートとしては、負極集電体21の材料として上述したような材料を含むシートを用いることができる。
負極活物質層23は、図3に示すように、凸部22の表面から負極集電体21の外方に向けて延びる複数の柱状活物質体24を含んでいる。各柱状活物質体24は、負極集電体21の表面21aの法線方向に延びていてもよい。あるいは、法線方向Dに対して傾斜した方向に延びていてもよい。また、各柱状活物質体24は、成長方向の異なる複数の柱状塊が積み重ねられた構造を有していてもよい。
各柱状活物質体24は、少なくとも充電が行われる前には、隣接する柱状活物質体24との間に間隙を有していることが好ましい。この間隙によって、充放電の際の膨張および収縮による応力を緩和できるので、柱状活物質体24が凸部22から剥離し難い。この結果、負極集電体21や負極20の変形を抑制できる。柱状活物質体が、互いに間隔を空けて負極集電体21の表面に配置されていることで、膜状に負極活物質層23が形成されている場合と比較して、膨張、収縮による応力の伝播がより緩和されるため、電解液との副反応のきっかけとなる活物質の割れを低減できる。
このような柱状活物質体24を含む負極活物質層23は、次のようにして形成される。まず、凸部22の頂部およびそれに続く側面の一部を被覆するように柱状塊24aを形成する。次に、凸部22の残りの側面および柱状塊24aの頂部表面の一部を被覆するように柱状塊24bを形成する。すなわち、図6に示す断面図において、柱状塊24aは凸部22の頂部を含む一方の端部に形成され、柱状塊24bは部分的には柱状塊24aに重なるが、残りの部分は凸部22の他方の端部に形成される。さらに、柱状塊24aの頂部表面の残りおよび柱状塊24bの頂部表面の一部を被覆するように柱状塊24cが形成される。すなわち、柱状塊24cは主に柱状塊24aに接するように形成される。さらに、柱状塊24dは主に柱状塊24bに接するように形成される。以下同様にして、柱状塊24e、24f、24g、24hを交互に積層することによって、柱状活物質体24が形成される。
柱状活物質体24は、n個(n≧2)の層(柱状塊)が積み重ねられた構造を有しているほうが好ましい。図3に示すように、8個の柱状塊24a、24b、24c、24d、24e、24f、24g、24hが積層された柱状物であってもよい。
図4は、負極活物質層24の形成に使用する電子ビーム式蒸着装置50を例示する断面図である。図4では、蒸着装置50内部の各部材も実線で示している。
蒸着装置50は、チャンバー51、第1の配管52、固定台53、ノズル54、ターゲット(蒸発源)55、図示しない電子ビーム発生装置、電源56、および図示しない第2の配管を含む。チャンバー51は内部空間を有する耐圧性の容器状部材であり、その内部に第1の配管52、固定台53、ノズル54およびターゲット55が収容されている。第1の配管52は、ノズル54に原料ガスを供給する。第1の配管52の一端はノズル54に接続されている。第1の配管52の他端は、チャンバー51の外側に延びて、マスフローコントローラ(図示せず)を介して、原料ガスボンベまたは原料ガス製造装置(図示せず)に接続される。原料ガスとしては、たとえば酸素、窒素などを用いることができる。
固定台53は板状部材であり、水平面60に対して、角変位または回転自在に支持されている。固定台53の一方の表面には、負極集電体21が固定される。固定台53の位置は、例えば図4において、実線で示される第1の位置と一点破線で示される第2の位置との間で切り替えられ、これによって、蒸着角度を切り替えることが可能となる。
第1の位置は、固定台53の負極集電体21を固定する側の面が、鉛直方向下方のノズル54に対向し、かつ、固定台53と水平面60とのなす角度がα°となる位置である。第2の位置は、固定台53の負極集電体21を固定する側の面が鉛直方向下方のノズル54と対向し、かつ、固定台53と水平面60とのなす角度が(180−α)°となる位置である。角度α°は、形成しようとする柱状活物質体24の寸法などに応じて適宜選択される。
ノズル54は、鉛直方向において固定台53とターゲット55との間に設けられている。ノズル54は、ターゲット55から蒸発し、鉛直方向上方に上昇してくる合金系活物質などの蒸発材料の蒸気と、第1の配管52から供給される原料ガスとを混合し、固定台53表面に固定される負極集電体21表面に供給する。
負極集電体21を固定台53に固定し、固定台53を第1の位置および第2の位置に設定した状態で、蒸着材料を供給する。これを8回繰り返すことにより、図3に示すような柱状活物質体24が形成される。
なお、本実施形態では、斜め蒸着を利用して負極活物質層を形成しているが、代わりに特許文献2に記載されているようなリフトオフを利用することもできる。あるいは、活物質膜を堆積させた後、パターニングすることによって、柱状構造を有する負極活物質層を形成してもよい。
<セパレータ>
セパレータ13としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂などのポリオレフィン樹脂の微多孔膜または不織布を用いることができる。微多孔膜または不織布は単層であってもよいし、多層構造を有していてもよい。好ましくは、ポリエチレン樹脂層とポリプロピレン樹脂層とから構成される2層構造を有するか、あるいは、2層のポリプロピレン樹脂層とそれらの間に配置されたポリエチレン樹脂層とから構成される3層構造を有するセパレータを用いる。これらのセパレータはシャットダウン機能を有することが好ましい。また、セパレータ7の厚さは、例えば10μm以上30μm以下であることが好ましい。
<非水電解質>
非水電解質は、非水溶媒および溶質を含む。非水溶媒は、フルオロエチレンカーボネート以外のカーボネートを含む。具体的には、「フルオロエチレンカーボネート以外のカーボネート」は、エチレンカーボネートである。さらに、エチレンカーボネート以外にも、「フルオロエチレンカーボネート以外のカーボネート」として、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネートから選ばれる少なくとも一つを含んでいてもよい。電解液において、フルオロエチレンカーボネート以外のカーボネートは、94重量%以上含まれていてもよい。
また、溶質として、ヘキサフルオロリン酸リチウム、テトラフルオロホウ酸リチウム、ビストリフルオロメタンスルホニルイミドリチウム、ビス(パーフルオロエチルスルフォニル)イミドリチウム、リチウムビスオキサレートボラートから選ばれる少なくとも一つを含む。これらの電解質は、一種類で使用してもよいし、二種類以上組み合わせて使用してもよい。また、これらの電解質は、0.5M以上1.5M以下の濃度で上述した非水溶媒に溶解していてもよい。
非水電解液には、高分子材料が含まれていてもよい。例えば、液状物をゲル化させ得る高分子材料を用いることができる。高分子材料としては、この分野で用いられる公知のものを使用できる。例えばポリフッ化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリエチレンオキサイドなどが挙げられる。
<電解液添加剤>
本実施形態の非水電解液には、電解液添加剤として、フルオロエチレンカーボネート(FEC)が含まれる。FECは、負極上に皮膜を形成し、充放電サイクル特性を向上させる。電解液において、FECは、0重量%より大きく6重量%以下で含まれていてもよい。6重量%以下であることにより、ガスの発生量を少なく抑えることができるという利点がある。
これ以外にサイクル特性向上や過充電抑制、保存特性向上を目的として、種々の添加剤を含むことができる。これらの添加剤としてはたとえば、ビニレンカーボネート(VC)、エチレンサルファイト(ES)、プロパンサルトン(PS)、シクロヘキシルベンゼン(CHB)等が挙げられるが、これらの添加剤は、特に限定されない。
また、本実施形態の非水電解液は、イソシアネート基を有する化合物およびニトリル基を有する化合物のうちの少なくともいずれか一方を含む。イソシアネート基を有する化合物としては、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ターシャルブチルイソシアネート、イソプロピルイソシアネート、ブチルイソシアネート、シクロヘキシルイソシアネート、オクタデシルイソシアネート、フェニルイソシアネート、プロピルイソシアネート、フロロフェニルイソシアネート、ヘキシルイソシアネート、トルエンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネートなどが挙げられる。特に、ヘキサメチレンジイソシアネートを用いた場合には、高温保存におけるコバルト溶出が抑制されるという利点がある。電解液へのイソシアネート化合物の配合量は0.01重量%から5重量%の範囲であってもよい。イソシアネート化合物の配合量が0.01重量%以上であることにより、活物質表面に十分な反応層を形成することができるため、保存特性の面で顕著な添加効果を得ることができる。イソシアネート化合物の配合量が5重量%以下であることにより、活物質表面に必要以上に反応層が形成されないため電化移動抵抗が増大しすぎることがない。したがって、活物質の容量が十分に引き出せないなどの問題が生じない。
また、ニトリル基を含む化合物としては、アジポニトリル、グルタロニトリル、2−メチルグルタロニトリル、3−メトキシプロピオニトリル、シアノ酢酸メチル、セバコニトリル及びオキシプロピオニトリルが挙げられる。特にアジポニトリルを用いた場合には、高温保存におけるコバルト溶出が抑制されるという利点がある。電解液へのニトリル化合物の配合量は0.01重量%から5重量%の範囲であってもよい。ニトリル化合物の配合量が0.01重量%以上であることにより、活物質表面に十分な反応層を形成することができ、保存特性の面で顕著な添加効果を得ることができる。一方、ニトリル化合物の配合量が5重量%以下であることにより、活物質表面に必要以上に反応層が形成されないため、電化移動抵抗が増大しすぎることがない。したがって、活物質の容量が十分に引き出せないなどの問題が生じない。
これらのイソシアネート化合物とニトリル化合物は単独で用いても、混合して用いてもよい。
(正極の作製)
LiCoO2の粉末100gに、アセチレンブラック(導電剤)2g、人造黒鉛(導電剤)2g、ポリフッ化ビニリデン粉末(結着剤)3gおよび有機溶媒(NMP)50mlを充分に混合して合剤ペーストを調製した。この合剤ペーストを厚さ15μmのアルミニウム箔(正極集電体)の片面に塗布後、乾燥し、圧延して、厚さ72μmの作用極を形成した。単位面積あたりの正極容量を3.6mAh/cm2とした(リチウム金属を対極に用いた容量評価において、充放電を定電流充放電で、かつ充電電流値が0.1mA/cm2、終止電圧4.25V、放電電流値0.1mA/cm2、終止電圧3.0Vの条件にした時の容量とした)。
(電解液の調製)
電解液の作製方法について説明する。
エチレンカーボネート(EC、三菱化学製)を45℃に加温し溶解させ、そこにプロピレンカーボネート(PC、三菱化学製)とジエチルカーボネート(DEC、三菱化学製)を重量比で10:50:40となるよう混合した。さらに、LiPF6(ステラケミファ製)を1.2mol/Lのモル濃度で溶解した(電解液A)。
電解液Aに6重量%のFECを添加した(電解液B)。
電解液Aに6重量%のFECと1重量%のHMDIを添加した(電解液C)。
電解液Aに6重量%のFECと0.5重量%のAdpCNを添加した(電解液D)。
(コバルト溶出抑制効果の検証実験1)
上記で作製した正極を直径12.5mmの円形に打ち抜き、活物質層が形成されている面と、対極(Li金属、300ミクロン厚、本荘ケミカル製)とを、セパレータを介して対向するように配置し、電極群を得た。ここでは、セパレータとしてポリエチレン製微多孔膜(商品名:ハイポア、厚さ20μm、旭化成株式会社製)を用いた。この電極群を電解液Aとともに、2016サイズコイン型ケースに挿入、封口し、評価用セルを得た。
該セルを次の条件で充放電を行った。
充電1:定電流定電圧充電 0.88mA 4.3V−0.22mAcut
放電1:定電流放電 0.88mA 3.0Vcut
充電2:定電流定電圧充電 0.88mA 4.3V−0.22mAcut
充電2の終了後、試験セルを分解し、正極をDECで洗浄し、乾燥空気(露点−50℃)中で風乾した。これらの電極を、電解液A〜電解液Dが2mL入れられたテフロン(登録商標)製容器に入れて密封し、それぞれ電極A〜電極Dとした。
電極A〜電極Dを、この容器ごと60℃の環境下で20日間保存した後、電極を取出し、電解液中のコバルト量の定量を行った。
液中コバルトの定量は、試料電解液に硝酸を加えたのち、イオン交換水で希釈し、測定試料とした。これらの電解液をICP発光分光分析法により定量を行った。分析装置には、Thermo Fisher Scientific製iCAP6300を用いた。
その結果を表1に示す。
Figure 2013251204
表1に示したように、FECのみを加えた場合(電解液B)には、FECを含まない場合(電解液A)に比べて、液中に溶出しているコバルト量は約2倍となるが、FECにさらにHMDIやAdpCNを加えると(電解液C、D)、溶出コバルト量を低減できることが分かった。
充電時の電解液と保存時の電解液を入れ替えた以外は実施例1と同様の実験を行った。その結果を表2に示す。
Figure 2013251204
表2に示したように充電時の電解液と保存時の電解液を入れ替えた場合にでも、FECのみを加えた場合(電解液B)には、FECを含まない場合(電解液A)に比べて、液中に溶出しているコバルト量は約3.5倍となるが、FECにさらにHMDIやAdpCNを加えると(電解液C、D)、溶出コバルト量が低減できることが分かった。
正極の作製は実施例1と同様に行った。負極の作製法について以下に示す。
(負極の作製)
負極集電体の片面に、負極活物質としてケイ素酸化物を蒸着することにより、負極活物質層を形成した。負極集電体としては、両面に、最大高さRzが約8μmの凸部が複数形成された合金銅箔を用いた。
ローラ加工法により、表面に凹凸を有する負極集電体を作製した。まず、円筒形の鉄製ローラ(直径:50mm)の表面に酸化クロムを溶射して、厚さが100μmのセラミック層を形成した。このセラミック層の表面に、レーザー加工によって、深さが6μmの複数の凹部を形成した。各凹部は、セラミック層の上方から見て、直径が12μmの円形とした。各凹部の底部では、中央部はほぼ平面状であり、底部の周縁部は丸みを帯びた形状を有していた。また、これらの凹部の配置は、隣接する凹部の軸線間距離が20μmである最密充填配置とした。このようにして、凸部形成用ローラを得た。次いで、全量に対して0.03重量%の割合でジルコニアを含有する合金銅箔(商品名:HCL−02Z、厚さ26μm、日立電線(株)製)を、アルゴンガス雰囲気中、600℃の温度で30分間加熱し、焼き鈍しを行った。この合金銅箔を、2本の凸部形成用ローラを圧接させた圧接部に線圧2t/cmで通過させた。これにより、合金銅箔の両面が加圧成形されて、両面に複数の凸部を有する負極集電体が得られた。負極集電体の表面に垂直な断面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、負極集電体の両面には、平均高さが約6μmの複数の凸部が形成されていた。その後、電解めっき法によって銅の粒子を凸部の上面に形成した。表面粗さRa=2.0μmだった。
次に、上記方法で作製した負極集電体の表面に、斜め蒸着により負極活物質層を形成した。負極活物質層の形成には、図4に示す電子ビーム式蒸着装置50を用いた。
まず、上記負極集電体を蒸着装置50の固定台53に固定した。固定台53を、水平面に対する角度が60°(α=60°)である第1の位置(図4に示す実線の位置)と、水平面に対する角度が120°(180−α=120°)である第2の位置(図4に示す一点破線の位置)との間で切り替え可能に設定した。この後、固定台53の位置を第1の位置と第2の位置との間で交互に切り替えながら、35回の蒸着工程を行った。詳細な蒸着条件や材料は以下の通りである。酸素ガスは導入せずに蒸着した。真空度は5×10-4Paとした。負極活物質層の形成には酸素ガス量を導入し、その量を適宜調整した。蒸着工程の回数は50回にした。
負極活物質原料(蒸発源):
シリコン、純度99.9999%、(株)高純度化学研究所製
酸素ノズル54から放出される酸素:純度99.7%、日本酸素(株)製
固定台53の角度α:60°
電子ビームの加速電圧:−8kV
エミッション:500mA
蒸着時間:3分×50回
このようにして、負極集電体21の一方の表面に、複数の柱状活物質体24により構成される負極活物質層を形成し、負極を得た。各柱状活物質体24は、負極集電体21の各凸部上に形成され、50個の柱状塊が積層された構造を有していた。また、凸部の頂部および頂部近傍の側面から、凸部の延びる方向に成長していた。
次いで、評価用の負極における負極活物質層の厚さを求めた。ここでは、得られた負極における負極集電体に垂直な断面を走査型電子顕微鏡で観察し、凸部表面に形成された柱状活物質体10個について、凸部の頂点から柱状活物質体の頂点までの長さをそれぞれ測定した。これらの平均を算出して「負極活物質層の厚さ」とした。この結果、負極活物質層の厚さは、14μmであった。
また、柱状活物質体24に含まれる酸素量を燃焼法により定量した。この結果、評価用の負極において、柱状活物質体24を構成する化合物の平均の組成はSiO0.25であった。なお、酸化度xは、ケイ素酸化物(SiOx)におけるケイ素量に対する酸素量のモル比を指す。また、負極活物質層の組成を分析したところ、Cu基板と負極活物質の界面付近に酸化度の高い層はX=1.3であった。Cu界面から表面に向かって約0〜3μmの間で酸化度が徐々に低くなるように組成を傾斜し、約3〜14μmの間の領域は酸化度をX=0.1だった。単位面積あたりのシリコンの重量は2.0mg/cm2であった。
この後、上記方法で作製された負極に対し、リチウムの予備吸蔵を行った。負極活物質の不可逆容量をあらかじめ補填するとともに、負極活物質の使用電位領域を調整する。ここでは、1.5mAh/cm2相当のリチウム金属を負極表面に蒸着させた。以下、予備吸蔵方法をより具体的に説明する。
まず、抵抗加熱蒸着装置((株)アルバック製)のチャンバー内のタンタル製ボートにリチウム金属を装填した。次いで、評価用の負極の片面に形成された負極活物質層がタンタル製ボートを臨むように、負極を固定した。この後、アルゴン雰囲気内にて、タンタル製ボートに50Aの電流を通電して、評価用の負極の負極活物質層に、10分間の蒸着を行い、リチウム金属を蒸着した。
金属リチウムを蒸着した後に負極の放電容量は、6.2mAh/cm2であった(リチウム金属を対極に用いた容量評価において、充放電を定電流充放電で、かつ充電電流値が0.1mA/cm2、終止電圧0V、放電電流値0.1mA/cm2、終止電圧1.5Vの条件にした時の容量を対極容量とした)。
(電解液の調製)
電解液の作製方法について説明する。
エチレンカーボネート(EC、三菱化学製)を45℃に加温し溶解させ、そこにプロピレンカーボネート(PC、三菱化学製)とジエチルカーボネート(DEC、三菱化学製)を重量比で10:50:40となるよう混合した。さらに、LiPF6(ステラケミファ製)を1.2mol/Lのモル濃度で溶解した(電解液A)。
電解液Aに6重量%のFECを添加した(電解液B)。
電解液Aに6重量%のFECと1重量%のHMDIを添加した(電解液C)。
電解液Aに6重量%のFECと1重量%のHMDIと0.5重量%のAdpCNを添加した(電解液E)。
電解液Aに2重量%のFECを添加した(電解液F)。
電解液Aに2重量%のFECと1重量%のHMDIと0.5重量%のAdpCNを添加した(電解液G)。
(リチウム二次電池の作製)
図1は、評価用セル100の構成を模式的に示す縦断面図である。評価用セル100は、正極30、負極20、セパレータ13、正極リード18、負極リード19、ガスケット16および外装ケース17を含む。評価用セル100は、正極11、セパレータ13および負極12を重ね合わせて積層してなる電極群を含む積層型セルである。
20mm×20mmの正極と、20mm×20mmの負極が得られるように各極板を切り出し、各電極の活物質層が形成されてない集電体部分にリードを溶接した。ポリエチレン微多孔膜製のセパレータ13を介して、正極と負極とが対向するように、正極、ポリエチレン微多孔膜および負極を積層し、電極群を作製した。この電極群を電解液B〜F0.5gとともに、アルミニウムラミネートからなる外装ケースに挿入した。外装ケース内部を真空減圧しながら、外装ケースの開口部を溶着させて、リチウム二次電池を作製した。
以下の条件で、充放電サイクル試験を評価した。
(充放電条件)
充電1:定電流定電圧充電 2.87mA 4.3V−0.72mAcut
放電1:定電流放電 2.87mA 3.0Vcut
充電2:定電流定電圧充電 2.87mA 4.3V−0.72mAcut
上記の充電状態にある電池を60℃の雰囲気下で20日間保存した。
保存後、電池の厚さを測定し、保存前の電池厚さとの差を電池膨れとした。次いで、上記充放電条件の放電1−充電2−放電1−充電2と充放電を行い、(保存後2回目の放電容量)/(保存前放電容量)を保存回復率として評価した。また、微小短絡は、保存後の1回目の充電曲線の形状の乱れから判断した。
これらの結果を表3に示す。
Figure 2013251204
表3に示したようにFECの添加だけ(電解液B、F)では微小短絡が起こるうえ、保存回復率も悪い。一方、HMDIやAdpCNを添加すると(電解液C、E、G)、微小短絡は生じず、保存回復率も高いものとなることがわかった。あわせて、AdpCNは保存時の膨れを抑制することもわかった(電解液E、G)。
電解液B、C、Eで保存した評価セルから正極、負極を取出し、ジメチルカーボネートで洗浄したのち、XPSにより表面の分析を行った。図5、図6にそれぞれ正極、負極のN1sの結合エネルギーを示した。XPS測定はArでエッチングしながら、正極は10nmまで、負極は400nmまで深さ方向に調べた。その結果、正極も負極も表面にHMDIまたはAdpCNから導入されたと考えられるN化合物が検出された。このことからHMDIは正極に皮膜を形成し、コバルトの溶出を低減し、さらに負極上にも皮膜を形成しコバルトの析出を低減するものと考えられる。
本発明のリチウム二次電池は、従来のリチウム二次電池と同様の用途に使用でき、特にパーソナルコンピュータ、携帯電話、モバイル機器、携帯情報端末(PDA)、携帯用ゲーム機器、ビデオカメラなどの携帯用電子機器の電源として用いてもよい。また、ハイブリッド電気自動車、燃料電池自動車などにおいて電気モーターを補助する二次電池、電動工具、掃除機、ロボットなどの駆動用電源、プラグインHEVの動力源などとしての利用も期待される。
100 評価用セル
13 セパレータ
16 ガスケット
17 外装ケース
18 正極リード
19 負極リード
20 負極
21 負極集電体
22 凸部
23 負極活物質層
24 柱状活物質体
25 非水電解液
30 正極
31 正極集電体
33 正極活物質層
50 電子ビーム式蒸着装置
51 チャンバー
52 第1の配管
53 固定台
54 ノズル
55 ターゲット
56 電源

Claims (8)

  1. LixCom1-mn(MはNa、Mg、Sc、Y、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Al、Cr、Pb、SbおよびBよりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を示す)を含む正極と、
    リチウムを吸蔵・放出可能な負極と、
    前記正極と前記負極の間に配置されたセパレータと、
    フルオロエチレンカーボネートと、エチレンカーボネートと、イソシアネート基を有する化合物およびニトリル基を有する化合物のうちの少なくともいずれか一方とを含む非水電解液とを備える、リチウム二次電池。
  2. xは0以上1.2以下、mは0.9以上1.0以下、nは2.0以上2.3以下である、請求項1に記載のリチウム二次電池。
  3. 前記正極は、金属リチウムに対して4.3V以上の電位で充電される、請求項1または2に記載のリチウム二次電池。
  4. 前記非水電解液が、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネートから選ばれる少なくとも一つをさらに含み、
    ヘキサフルオロリン酸リチウム、テトラフルオロホウ酸リチウム、ビストリフルオロメタンスルホニルイミドリチウム、ビス(パーフルオロエチルスルフォニル)イミドリチウム、リチウムビスオキサレートボラートから選ばれる少なくとも一つを含む、請求項1から3のいずれかに記載のリチウム二次電池。
  5. 前記イソシアネート基を有する化合物が、ヘキサメチレンジイソシアネートである、請求項1から4のいずれかに記載のリチウム二次電池。
  6. 前記ニトリル基を有する化合物が、アジポニトリルである、請求項1から5のいずれかに記載のリチウム二次電池。
  7. 前記負極は、ケイ素およびケイ素合金のうちの少なくともいずれか一方を含む、請求項1から6のいずれかに記載のリチウム二次電池。
  8. 前記負極は、負極集電体と、前記負極集電体に支持された複数の活物質粒子とを備え、
    前記複数の活物質粒子は、ケイ素およびケイ素合金の少なくともいずれか一方から形成されており、バインダーおよび導電材を実質的に含まない、請求項1から7のいずれかに記載のリチウム二次電池。
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