JP2018098206A - 双極型二次電池 - Google Patents

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Gentaro Kano
巌大郎 狩野
裕行 田中
Hiroyuki Tanaka
裕行 田中
剛正 中川
Takemasa Nakagawa
剛正 中川
淳史 宝来
Junji Horai
淳史 宝来
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Hajime Sato
一 佐藤
雄樹 草地
Takeki Kusachi
雄樹 草地
堀江 英明
Hideaki Horie
英明 堀江
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Yusuke Nakajima
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Abstract

【課題】電池を導電体により貫通しても、外部への放電電流により生じた熱が発電要素に伝わることによるセパレータおよび集電体の熱損の防止が可能な双極型二次電池を提供する。【解決手段】単電池層14bが樹脂集電体11を介して積層された発電要素10と、外装体20と、発電要素の一方の最外層上で発電要素と接続し、外装体の外部に導出する第一導電材と、発電要素の他方の最外層上で発電要素と接続し、外装体の外部に導出する第二導電材と、第一導電材を介して発電要素の最外層上に積層する絶縁部材と、絶縁部材を介して第一導電材上に積層され、第二導電材と接続される外短部材と、を有する外部放電部と、を有し、発電要素は、蓄積エネルギーが200Wh以上で、少なくとも1つのセパレータの150℃における熱収縮率が1%以下で、少なくとも1つの樹脂集電体の150℃における熱収縮率が5%以下である。【選択図】図1A

Description

本発明は、双極型二次電池に関する。
近年、環境保護運動の高まりを背景として、電気自動車(EV)およびハイブリッド電気自動車(HEV)の開発が進められている。これらのモータ駆動用電源としては繰り返し充放電可能な二次電池などのモータ駆動用電気デバイスが適している。特に高容量、高出力が期待できるリチウムイオン二次電池が注目を集めており、現在急速に開発が進められている。
電気デバイスとしてのリチウムイオン二次電池は、たとえば、発電要素を外装体によって封止して構成されている。発電要素は、正極と、負極と、セパレータとを含んでいる。正極は、集電体の表面に、正極活物質を含む電極が形成されている。負極は、集電体の表面に、負極活物質を含む電極が形成されている。
以上のようなリチウムイオン二次電池は、さらなる高容量化が望まれている。これに伴い、リチウムイオン二次電池に貯蔵されるエネルギーが増大するため、安全性の確保がより重要になる。
そのため、一般的に、リチウムイオン二次電池が外部から破壊された場合の安全性を評価する外部破壊試験が行われる。外部破壊試験の一つとして、たとえば、釘刺し試験がある。釘刺し試験とは、平板状の外装体の厚さ方向に導電性の釘(以下、「導電体」と称する)を刺して電池を貫通させ、発電要素内で内部短絡が生じたときの温度上昇、発煙などの現象を観察する試験である。
通常、導電体が電池を貫通することにより発電要素内で内部短絡が生じると、発電要素に大電流が流れる。このとき、ジュール熱が発生し、温度上昇が起こる。また、内部短絡が生じた箇所では発熱により正極活物質の熱分解などが起こり得る。
このような過度な発熱を防止するため、引用文献1では、外装内においてセパレータと負極の間に多孔性絶縁層を設けている。また、巻回構造体の最内外周に正極集電体露出部と負極集電体露出部とがセパレータを介して対向する対向領域を1周分以上設置する。これにより、導電体が発電要素を貫通するとき絶縁層の繊維が巻き込まれて電気抵抗になるとともに、導電体が発電要素を貫通する前に最外周部の低抵抗な集電体を介して発電要素の外部に放電されるため、発電要素内の内部短絡に基づくジュール熱が抑制される。
特開2008−53196号公報
しかし、引用文献1に記載の構成にしたとしても、単電池が電気的に直列接続されて構成される双極型電池のような、出力電圧が高い電池では、導電体が電池を貫通した際の発電要素外部への放電に際し大電流が流れ、発熱する。そして、このとき発電要素の外部で生じた熱が発電要素に伝わってしまう。また、電池が高容量化することで発電要素外部への放電電流が増大すると、発電要素に伝わる熱が増大する。そして、発電要素のセパレータや集電体に破膜などの熱損を生じさせる。セパレータなどの熱損により発電要素内の内部短絡領域が拡大すると、内部短絡による温度上昇が加速し、発電要素内の材料の劣化が促進され、電池機能が喪失し得る。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものである。すなわち、電池を導電体により貫通しても、発電要素外部への放電電流により生じた熱が発電要素に伝わることによるセパレータおよび集電体の熱損を防止する。これにより、セパレータおよび樹脂集電体の熱損による内部短絡を防止し、電池機能の喪失を防止することを目的とする。
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
双極型二次電池であって、発電要素、外装体、および外部放電部を有する。発電要素は、セパレータと、セパレータの一方の面に形成された正極活物質層と、セパレータの他方の面に形成された負極活物質層とを含む単電池層が、樹脂集電体を介して、正極活物質層と負極活物質層とが交互になるように積層されてなり、外装体で覆われる。外部放電部は、第一導電材、第二導電材、絶縁部材、および外短部材を有する。第一導電材は、発電要素の一方の最外層上で発電要素と電気的に接続し、外装体の外部に導出する。第二導電材は、発電要素の他方の最外層上で発電要素と電気的に接続し、外装体の外部に導出する。絶縁部材は、第一導電材を介して発電要素の当該一方の最外層上に積層する。外短部材は、絶縁部材を介して第一導電材上に積層し、第二導電材と電気的に接続する。発電要素は満充電時の蓄積エネルギーが200Wh以上であり、少なくとも1つのセパレータの150℃における熱収縮率が1%以下であり、かつ少なくとも1つの樹脂集電体の150℃における熱収縮率が5%以下である。
電池を導電体により貫通しても、発電要素外部への放電電流により生じた熱が発電要素に伝わることによるセパレータおよび集電体の熱損を防止する。これにより、セパレータおよび樹脂集電体の熱損による内部短絡を防止し、電池機能の喪失を防止することができる。
本発明の実施形態に係る電池の全体構造の概略を示す断面図である。 外部放電部が外装体の外に設けられた電池の全体構造の概略を示す断面図である。 単電池層の一部の概略断面図である。 電池に導電体が貫通したときの状態を示す説明図である。 図3に示す太線枠A内を拡大した図である。 外部短絡により生じた熱が発電要素に伝搬することで生じるセパレータの熱損による内部短絡領域の拡大について説明するための説明図である。 外部短絡により生じた熱が発電要素に伝搬することで生じる集電体の熱損による内部短絡領域の拡大について説明するための説明図である。
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
本発明の実施形態に係る双極型二次電池(以下、単に「電池」と称する)について説明する。
図1Aは、本発明の実施形態に係る電池の全体構造の概略を示す断面図である。図1Aに示すとおり、電池1は、充放電を行う発電要素10を外装体20の内部に密封した構造を有する。
発電要素10は、面状の集電体11の一方の面に正極電極12が形成され他方の面に負極電極13が形成されてなる双極型電極14aが、セパレータ15を介して複数積層されて構成される。したがって、発電要素10は、セパレータ15と、セパレータ15の一方の面に形成された正極電極12と、セパレータ15の他方の面に形成された負極電極13とからなる単電池層14bが、集電体11を介して積層された構造とも言える。単電池層14bが、正極電極12と負極電極13とが交互になるように集電体11を介して積層されることで各単電池層14bが電気的に直列接続され、電池1が構成される。なお、積層される単電池層14bの数は限定されず、所望する出力電圧に応じて調整し得る。
複数の集電体11のうち最外層に位置する集電体を、以下では最外層集電体11a、11bと称する。ただし、電池1の正極側の最外層集電体を正極側最外層集電体11aとし、負極側の最外層集電体を負極側最外層集電体11bとして区別する。
正極側最外層集電体11aは、正極導電材16に接合している。負極側最外層集電体11bは、負極導電材17に接合している。なお、この構成に限定されず、正極側最外層集電体11aおよび負極側最外層集電体11bは、それぞれ所定の層(たとえば、正極電極または負極電極を構成する層)を介して正極導電材16および負極導電材17に接合してもよい。
正極導電材16は、発電要素10の一方の最外層において発電要素10と電気的に接続させつつ、外装体20の外部に導出する。
負極導電材17は、発電要素10の他方の最外層において発電要素10と電気的に接続させつつ、外装体20の外部に導出する。
発電要素10は、集電体11の外周縁と接するシール部18を有する。シール部18は、絶縁性のシール材によって形成する。シール部18は、集電体11の外周部である端部に固定されるとともに、二つのセパレータ15の間に配置する。シール部18は、発電要素10において隣り合う集電体11同士の接触や、単電池層14bの端部のわずかな不揃いに起因する短絡を防止する。
正極導電材16の外側(外装体20側)には、絶縁部材31aを積層する。絶縁部材31aは、正極導電材16の外側に、導電材32aを介して積層し得る。絶縁部材31aのさらに外側には、外短部材33を積層する。導電材32a、絶縁部材31a、および外短部材33は外部放電部35aを構成する。
絶縁部材31aは、正極導電材16と外短部材33の接触を防止し、電気的に離隔する。
外短部材33は、導電体が発電要素10を貫通する際に外装体20の外部へ放電を行うために設けられた部材である。外短部材33は、負極導電材17と電気的に直接接続する導電接続材33aからなる。なお、外短部材33は、電池本来の機能である充放電が行われる際には、絶縁部材31aによって発電要素10とは電気的に隔てられている。
負極導電材17の外側(外装体20側)には、絶縁部材31bを積層する。絶縁部材31bは、負極導電材17の外側に、導電材32bを介して積層し得る。絶縁部材31bのさらに外側には、外短部材34を積層する。導電材32b、絶縁部材31b、および外短部材34は外部放電部35bを構成する。
絶縁部材31bは、負極導電材17と外短部材34の接触を防止し、電気的に離隔する。
外短部材34は、導電体が発電要素10を貫通する際に外装体20の外部へ放電を行うために設けられた部材である。外短部材34は、正極導電材16と電気的に直接接続する導電接続材34bからなる。なお、外短部材34は、電池本来の機能である充放電が行われる際には、絶縁部材31bによって発電要素10とは電気的に隔てられている。
外部放電部は、外装体20の外に設けられ得る。図1Bは、外部放電部が外装体の外に設けられた電池の全体構造の概略を示す断面図である。
外装体20の外部に導出された正極導電材16を、外装体20の外部の上面上まで延伸する。外装体20の外部に導出された正極導電材16を、外装体20の外部において、外装体20を介して、発電要素10の一方の最外層上に積層する。正極導電材16の、外装体20を介して発電要素10の一方の最外層上に積層された部分の上に絶縁部材31cを積層する。そして、導電接続材33cからなる外短部材33を絶縁部材31c上に積層するとともに、外短部材33を外装体20の外部に導出された負極導電材17と外装体20の外部で電気的に接続する。これにより、外部放電部35cを外装体20の外に設けることができる。なお、外短部材33は、外装体20の外部に導出された負極導電材17を延伸して、絶縁部材31c上に積層させることにより構成してもよい。
なお、外部放電部35cと同様な構成の他の外部構成部を、次の構成によりさらに設けてもよい。すなわち、外装体20の外部に導出された負極導電材17を、外装体20の外部の下面上まで延伸し、発電要素10の他方の最外層上に積層する。負極導電材17の、外装体20を介して発電要素10の他方の最外層上に積層された部分の上に絶縁部材を積層する。そして、絶縁部材上に外短部材を積層するとともに、外短部材を正極導電材16と外装体20の外部で電気的に接続する。
なお、説明を簡単にするために、以下の説明においては、電池が図1Aの構造を有するものとして説明する。
外部放電部35a、35bは、後述するように、発電要素10が導電体により貫通されることにより発生する短絡電流を発電要素10の外に流す機能を有する。
外装体20は、発電要素10を両側から被覆して封止する。これにより、外装体20は、発電要素10を収容する。
電池1の各構成要素についてさらに詳細に説明する。
(集電体)
集電体11は、高分子材料からなる樹脂マトリックスと、導電性フィラー(導電性粒子)とを含む樹脂集電体(樹脂集電箔)である。
樹脂マトリックスとして用いられる高分子材料としては、たとえば、ポリエチレン(PE)(高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)など)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルニトリル(PEN)、ポリイミド(PI)、ポリアミド(PA)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメチルアクリレート(PMA)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、またはこれらの混合物が挙げられる。これらの材料は電位窓が非常に広く正極電位、負極電位のいずれに対しても安定であり、また軽量であるため、電池の高出力密度化が可能となる。なかでも、使用する電解液に対する耐久性の観点から、ポリプロピレン、ポリエチレン等の種々のポリオレフィンやそれらの共重合体ならびに混合物が好ましい。
導電性フィラーは、導電性を有する材料から選択される。好ましくは、集電体11内のイオン透過を抑制する観点から、イオンに関して伝導性を有しない材料を用いる。
具体的には、カーボン材料、アルミニウム(Al)、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、鉄(Fe)、白金(Pt)、クロム(Cr)、スズ(Sn)、インジウム(In)、アンチモン(Sb)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの導電性フィラーは1種単独で用いられてもよいし、2種以上併用してもよい。また、ステンレス(SUS)等のこれらの合金材が用いられてもよい。耐食性の観点から、好ましくはAl、SUS、カーボン材料、Ni、より好ましくはカーボン材料、Niである。また、これらの導電性フィラーは、粒子系セラミック材料や樹脂材料の周りに、上記で示される金属をメッキ等でコーティングしたものであってもよい。
上記カーボン材料としては、例えば、アセチレンブラック、カーボンブラック、バルカン(登録商標)、ブラックパール(登録商標)、カーボンナノファイバー、ケッチェンブラック(登録商標)、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、カーボンナノバルーン、ハードカーボン、およびフラーレンからなる群より選択される少なくとも一種が挙げられる。これらのカーボン材料は電位窓が非常に広く、正極電位および負極電位の双方に対して幅広い範囲で安定であり、さらに導電性に優れている。また、カーボン材料は非常に軽量なため、質量の増加が最小限になる。さらに、カーボン材料は、電極の導電助剤として用いられることが多いため、これらの導電助剤と接触しても、同材料であるがゆえに接触抵抗が非常に低くなる。なお、カーボン材料を導電性フィラーとして用いる場合には、カーボン材料の表面に疎水性処理を施すことにより電解質のなじみ性を下げ、集電体11の空孔に電解質が染み込みにくい状況を作ることも可能である。
なお、本実施形態の電池1がリチウムイオン二次電池であり、負極活物質の充放電電位がLiの析出電位に近い場合には、カーボン材料等の導電性フィラーは、充放電でLiイオンの挿入が起こり膨張するために集電体11を痛める(集電体11に損傷を与える)危険性がある。そのため、負極に対面する集電体11の導電性フィラーはLi化が起こらないNi、Cu、Fe、SUSなどの材料が好ましい。また、カーボン材料等がこれらの材料で表面を被覆された導電性フィラーも好ましく使用できる。
導電性フィラーの形状は、特に制限はなく、粒子状、粉末状、繊維状、板状、塊状、布状、またはメッシュ状などの公知の形状を適宜選択することができる。例えば、広範囲に亘って導電性を付与したい場合は、粒子状の導電性フィラーを使用することが好ましい。一方、特定方向への導電性をより向上させたい場合は、繊維状等の、形状に一定の方向性を有するような導電性フィラーを使用することが好ましい。
導電性フィラーの平均粒子径(一次粒子の平均粒子径)は、特に限定されるものではないが、0.01〜10μm、より好ましくは0.01〜1μm程度であることが好ましい。なお、本明細書中において、「粒子径」とは、導電性フィラーの輪郭線上の任意の2点間の距離のうち、最大の距離Lを意味する。「平均粒子径」の値としては、走査型電子顕微鏡(SEM)や透過型電子顕微鏡(TEM)などの観察手段を用い、数〜数十視野中に観察される粒子の粒子径の平均値として算出される値を採用するものとする。
導電性フィラーが繊維状である場合、その平均繊維長は特に制限されるものではないが、0.1〜100μmであることが好ましい。なお、本明細書中において、平均繊維長は、走査型電子顕微鏡(SEM)や透過型電子顕微鏡(TEM)などの観察手段を用い、数〜数十視野中に観察される繊維の繊維長の平均値として算出される値を採用するものとする。また、導電性フィラーが繊維状である場合の、その平均直径もまた特に制限されるものではないが、0.01〜1μmであることが好ましい。
集電体11中の高分子材料の含有量は特に制限されないが、集電体11中の高分子材料と導電性フィラーとの合計量を100質量部として、好ましくは10〜95質量部であり、より好ましくは12〜90質量部である。
また、集電体11中の導電性フィラーの含有量も特に制限はない。しかしながら、導電性フィラーの含有量は、集電体11中の高分子材料と導電性フィラーとの合計量を100質量部として、好ましくは5〜90質量部であり、より好ましくは10〜88質量部である。かような量の導電性フィラーを高分子材料に添加することにより、集電体11の質量増加を抑制しつつ、集電体11に十分な導電性を付与することができる。
集電体11中には、高分子材料および導電性フィラー以外の、他の添加剤を含んでいてもよい。他の添加剤の例としては、無水マレイン酸変性ポリプロピレン等のカルボン酸変性ポリプロピレン等が挙げられる。他の添加剤の添加量としては、特に制限されないが、高分子材料と導電性フィラーとの合計100質量部に対して、1〜25質量部が好ましい。
導電性フィラーが添加された高分子材料の表面は、導電性フィラーが添加されたエポキシ樹脂によりコーティングされ得る。これにより、集電体11の熱収縮率を低下させることができる。
集電体11の厚さは、好ましくは1〜200μm、より好ましくは3〜150μm、さらに好ましくは5〜100μmである。なお、集電体11は、単層構造であってもよいしあるいはこれらの材料からなる層を適宜組み合わせた積層構造であっても構わない。
集電体11の製造方法は、特に制限されず、例えば、押し出し機等により、高分子材料、導電性フィラー、および必要に応じて添加剤の各成分を溶融混練した後、溶融混練済材料を熱プレス機により圧延する方法が挙げられる。
本実施形態においては、少なくとも、発電要素10において積層された単電池層14bの間に介在する集電体11のうち最外層の集電体11c、11dの150℃における熱収縮率(以下、単に「熱収縮率」と称する)を5%以下とする。なお、発電要素10に含まれるすべての集電体11の熱収縮率を5%以下にしてもよい。たとえば、樹脂マトリックスにポリイミドを使用した導電性ポリイミドフィルムや、ポリプロピレンを使用した導電性ポリプロピレンフィルムを用いることで、集電体11の熱収縮率を5%以下にし得る。なお、熱収縮率は、大気中の150℃の雰囲気に10分間放置した集電体について、放置前と放置後の集電体の、製膜される際に押し出し成形機から流出された方向(MD方向:Machine Direction)およびMD方向に対し垂直の方向(TD方向:Transverse Direction)の寸法変化率のうち大きい方である。
(電極)
図2は、単電池層の一部の概略断面図である。なお、図2においては、単電池層14bとともに集電体11(正極側集電体11pおよび負極側集電体11m)も併せて示している。
正極電極12は正極活物質層を構成する。正極電極12は、導電部材123、正極活物質(粒子)124、被覆剤125、および導電助剤126を含む。図2においては、導電部材123が不織布の導電性繊維である場合を例として示している。
正極活物質124は、電極反応において正極電極12と負極電極13との間を往来する物質(イオン)を蓄積および放出できる正極材料である。正極活物質124の活物質粒子は、導電部材123の空隙に充填される。正極活物質粒子としては、リチウムと遷移金属との複合酸化物(たとえば、LiCoO、LiNiO、LiMnO、およびLiMn)、遷移金属硫化物(たとえば、MoSおよびTiS)、および導電性高分子(たとえば、ポリアニリン、ポリフッ化ビニリデン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセチレン、ポリ−p−フェニレン、およびポリカルパゾール)などが挙げられる。
正極電極12は所定の厚さtを有するシート状であり、セパレータ15側に配置される第1面121と、正極側集電体11p側に配置される第2面122とを有する。
正極電極12において、導電部材123の一部の導電性繊維の一方の端部は、第1面121に達しており、もう一方の端部は、第2面122に達している。したがって、導電部材123のうち少なくとも一部は、第1面121から第2面122までを電気的に接続する導電通路を形成している。また、導電部材123を構成する導電性繊維の複数本が接触することで第1面121から第2面122までを連続的に繋いでいる場合も、導電部材123が第1面121から第2面122までを電気的に接続する導電通路を形成していると言える。
導電性繊維としては、PAN系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維等の炭素繊維、合成繊維の中に導電性のよい金属や黒鉛を均一に分散させてなる導電性繊維、ステンレス鋼のような金属を繊維化した金属繊維、有機物繊維の表面を金属で被覆した導電性繊維、有機物繊維の表面を、導電性物質を含む樹脂で被覆した導電性繊維などが挙げられる。導電性繊維の平均繊維径は、0.1〜20μmであることが好ましい。
導電部材123による導電通路は、導電通路の周囲の正極活物質124と接している。導電通路と正極活物質124が接していると、正極活物質124から発生した電子がすぐに導電通路に達し、導電通路を流れて集電体11にまで達する。導電通路は電子伝導性材料である導電部材123からなるため、電子はスムーズに集電体11にまで達することができる。正極活物質124は、表面の少なくとも一部が被覆用樹脂および必要に応じて導電助剤126を含む被覆剤125で被覆された被覆活物質であり得る。正極活物質124がこのような被覆活物質であって、被覆剤125と導電通路が接している場合も、導電通路が活物質と接していると言える。導電助剤126が被覆剤125に含まれていることにより、正極活物質124から導電通路に達するまでの電子伝導性をさらに高めることができる。
導電通路を有していない活物質層では、電子は電子伝導性が高くない活物質を通る必要があるので、電子がスムーズに集電体11にまで伝わりにくい。また、粒子状物質である導電助剤126を経た電子伝導では、粒子間の電気抵抗があり、導電助剤126の粒子は連続的に繋がるわけではないため電子が電気抵抗の高い箇所を通らざるを得ない。そのため、電子がスムーズに集電体にまで伝わりにくい。
被覆剤125は、被覆用樹脂を含んでおり、正極活物質(粒子)124の周囲が被覆剤125で被覆されることにより、電極の体積変化が緩和され、電極の膨張を抑制できる。被覆用樹脂は、たとえばビニル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、またはポリアミド樹脂であり得る。
導電助剤126は、必要に応じて被覆剤125に添加され、導電性を有する材料から選択される。導電助剤126は、たとえば、アルミニウム、ステンレス(SUS)、銀、金、銅、およびチタンなどの金属、グラファイト、およびカーボンブラックなどのカーボン、もしくはこれらの混合物である。
導電部材123が導電性繊維である場合の電気伝導度は、50mS/cm以上であることが好ましい。導電性繊維の電気伝導度が50mS/cm以上であると、導電性繊維により形成された導電通路により、正極電極12の電気抵抗を小さくでき、集電体11からの距離が遠い正極活物質124からの電子の移動がスムーズに行われるため好ましい。
負極電極13は負極活物質層を構成する。負極電極13は、正極電極12の構成において、正極活物質(粒子)124に代えて負極活物質(粒子)134を用いることにより構成できる。負極電極13におけるその他の構成要素は、正極電極12における対応する構成要素と同様である。
負極電極13は所定の厚さtを有するシート状である。
負極活物質134は、電極反応において正極電極12と負極電極13との間を往来する物質(イオン)を蓄積および放出できる負極材料である。負極活物質134としては、黒鉛、難黒鉛化性炭素、アモルファス炭素、高分子化合物焼成体(たとえば、フェノール樹脂またはフラン樹脂などを焼成し炭素化したもの)、コークス類(たとえば、ピッチコークス、ニードルコークスおよび石油コークス)、炭素繊維、導電性高分子(たとえば、ポリアセチレンおよびポリピロール)、スズ、シリコン、および金属合金(たとえば、リチウム−スズ合金、リチウム−シリコン合金、リチウム−アルミニウム合金およびリチウム−アルミニウム−マンガン合金)、リチウムと遷移金属との複合酸化物(たとえば、TiTi12)などが挙げられる。
正極電極12の厚さtおよび負極電極13の厚さtは、それぞれ150〜1500μmであることが好ましい。このように電極12、13の膜厚を厚くすると、電池内に多くの活物質124、134を含ませることができ、電池を高容量化することができ、エネルギー密度向上に有効である。
本実施形態に係る電池1は、満充電時の蓄積エネルギー(以下、単に「エネルギー量」ともいう)を200Wh以上に高容量化する。満充電時の蓄積エネルギーは、放電容量(Ah)と平均放電電圧(V)との積である。電池1の満充電時の蓄積エネルギーは、電極12、13の面積を変更して、電池内の活物質124、134の量を調整する。これにより、満充電時の蓄積エネルギーを200Wh以上に設定できる。電池1の満充電時の蓄積エネルギーは、電極12、13の膜厚を変更して、電池内の活物質124、134の量を調整することによっても調整できる。また、電池1の満充電時の蓄積エネルギーは、活物質124、134の種類を適宜選択することによっても調整できる。
後述するように、満充電時の蓄積エネルギーが200Wh未満である場合には、釘刺し試験においても短絡電流が大きくなく、短絡電流により発生する熱も大きくないためセパレータおよび集電体の熱損は発生しない。しかし、満充電時の蓄積エネルギーを200Wh以上にすると、釘刺し試験において、外部放電部35a、35bにより短絡電流を発電要素10外で流しても、短絡電流が増大するため、短絡電流により発生した熱が増大する。そして、発電要素10外で発生した熱が発電要素10に伝搬し、セパレータ15および集電体11に破膜などの熱損を生じさせる。本実施形態においては、セパレータ15の熱収縮率を1%以下とし、かつ樹脂集電体の熱収縮率を5%以下とすることで、電池1を高容量化しても、発電要素10外部への放電電流により生じた熱が発電要素に伝わることによるセパレータ15および集電体11の熱損を防止できる。
(セパレータ)
セパレータ15は、正極電極12と負極電極13との間に設けられ、正極電極12と負極電極13とを電気的に隔離している。セパレータ15は、正極電極12と負極電極13との間に電解液を保持して、イオンの伝導性を担保している。
セパレータ15の形態としては、たとえば、上記電解質を吸収保持するポリマーや繊維からなる多孔質膜(多孔性シート)のセパレータや不織布セパレータ等を挙げることができる。
ポリマーないし繊維からなる多孔質膜のセパレータ15としては、例えば、微多孔質(微多孔膜)を用いることができる。該ポリマーないし繊維からなる多孔質膜の具体的な形態としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)などのポリオレフィン;これらを複数積層した積層体(例えば、PP/PE/PPの3層構造をした積層体など)、ポリイミド、アラミド、ポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン(PVdF−HFP)等の炭化水素系樹脂、ガラス繊維などからなる微多孔質(微多孔膜)セパレータが挙げられ、市場から入手できる公知のリチウムイオン電池用セパレータを用いることができる。
微多孔質(微多孔膜)セパレータの厚みとして、使用用途により異なることから一義的に規定することはできない。一例を示せば、電気自動車(EV)やハイブリッド電気自動車(HEV)、燃料電池自動車(FCV)などのモータ駆動用二次電池などの用途においては、単層あるいは多層で4〜60μmであることが望ましい。微多孔質(微多孔膜)セパレータの微細孔径は、最大で1μm以下(通常、数十nm程度の孔径である)であることが望ましい。
不織布セパレータとしては、綿、レーヨン、アセテート、ナイロン、ポリエステル;PP、PEなどのポリオレフィン;ポリイミド、アラミドなど従来公知のものを、単独または混合して用いる。また、不織布のかさ密度は、含浸させた高分子ゲル電解質により十分な電池特性が得られるものであればよく、特に制限されるべきものではない。さらに、不織布セパレータの厚さは、好ましくは5〜200μmであり、特に好ましくは10〜100μmである。
また、セパレータ15としては多孔質膜などの基体に耐熱絶縁層が積層されたセパレータ(耐熱絶縁層付セパレータ)であることが好ましい。耐熱絶縁層は、無機粒子およびバインダを含むセラミック層である。耐熱絶縁層付セパレータは融点または熱軟化点が150℃以上、好ましくは200℃以上である耐熱性の高いものを用いる。耐熱絶縁層を有することによって、温度上昇の際に増大するセパレータの内部応力が緩和されるため熱収縮抑制効果が得られる。
耐熱絶縁層における無機粒子は、耐熱絶縁層の機械的強度や熱収縮抑制効果に寄与する。無機粒子として使用される材料は特に制限されない。例えば、ケイ素、アルミニウム、ジルコニウム、チタンの酸化物(SiO、Al、ZrO、TiO)、水酸化物、および窒化物、ならびにこれらの複合体が挙げられる。これらの無機粒子は、ベーマイト、ゼオライト、アパタイト、カオリン、ムライト、スピネル、オリビン、マイカなどの鉱物資源由来のものであってもよいし、人工的に製造されたものであってもよい。また、これらの無機粒子は1種のみが単独で使用されてもよいし、2種以上が併用されてもよい。これらのうち、コストの観点から、シリカ(SiO)またはアルミナ(Al)を用いることが好ましく、アルミナ(Al)を用いることがより好ましい。
耐熱性粒子の目付けは、特に限定されるものではないが、5〜15g/mであることが好ましい。この範囲であれば、十分なイオン伝導性が得られ、また、耐熱強度を維持する点で好ましい。
耐熱絶縁層におけるバインダは、無機粒子どうしや、無機粒子と樹脂多孔質膜の基体などとを接着させる役割を有する。当該バインダによって、耐熱絶縁層が安定に形成され、また多孔質の基体などと耐熱絶縁層との間の剥離を防止される。
耐熱絶縁層に使用されるバインダは、特に制限はなく、例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリアクリロニトリル、セルロース、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニル(PVF)、アクリル酸メチルなどの化合物がバインダとして用いられうる。このうち、カルボキシメチルセルロース(CMC)、アクリル酸メチル、またはポリフッ化ビニリデン(PVDF)を用いることが好ましい。これらの化合物は、1種のみが単独で使用されてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
耐熱絶縁層におけるバインダの含有量は、耐熱絶縁層100重量%に対して、2〜20重量%であることが好ましい。バインダの含有量が2重量%以上であると、耐熱絶縁層と多孔質基体層との間の剥離強度を高めることができ、セパレータの耐振動性を向上させることができる。一方、バインダの含有量が20重量%以下であると、無機粒子の隙間が適度に保たれるため、十分なリチウムイオン伝導性を確保することができる。
本実施形態においては、少なくとも、発電要素10において積層された単電池層14bのうち最外層の単電池層のセパレータ15a、15bの熱収縮率を1%以下とする。なお、発電要素10に含まれるすべてのセパレータ15の熱収縮率を1%以下にしてもよい。たとえば、アラミドを使用したアラミドセパレータを用いることでセパレータ15の熱収縮率を1%以下にし得る。また、ポリプロピレンを使用した多孔質膜の基体にアルミナの耐熱絶縁層が積層されたセラミックセパレータを用いることで、セパレータ15の熱収縮率を1%以下にしてもよい。セパレータの熱収縮率は、前述の集電体11の熱収縮率の測定方法と同様に測定する。
(シール部)
シール部18には、たとえば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリイミド樹脂、ゴム(エチレン−プロピレン−ジエンゴム:EPDM)、などが用い得る。また、イソシアネート系接着剤や、アクリル樹脂系接着剤、シアノアクリレート系接着剤などを用いてもよく、ホットメルト接着剤(ウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂)などを用いてもよい。
(外部放電部、導電材)
絶縁部材31a、31bには、絶縁性、個体電解質の脱落に対するシール性(密封性)や外部からの水分の透湿に対するシール性、電池動作温度下での耐熱性などを有する材料を用いる。たとえば、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリイミド樹脂、ゴムなどが用いられる。特に、耐蝕性、耐薬品性、製造し易さ(製膜性)、経済性などの観点から、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂を使用することが好ましい。
導電材32a、32bには、たとえば、導電性を有する金属または高分子を用いる。具体的には、導電材32a、32bには、たとえば、アルミニウム、銅、チタン、ニッケル、ステンレス鋼(SUS)、これらの合金等の金属材料を用いる。導電材32a、32bには、集電体11と同じ材料を用いてもよい。
正極導電材16、負極導電材17、および導電接続材33a、34bには、それぞれ、他の部材(外装体20、絶縁部材31a、31b、導電材32a、32b、集電体11)よりも溶融しやすい金属(低溶融金属)を用いる。たとえば、正極導電材16、負極導電材17、導電接続材33a、34aは、融点が60℃以上300℃以下、沸点が1300℃以上、電気抵抗率が1×10−5Ω・m以下である材料により形成される。具体的には、正極導電材16、負極導電材17、導電接続材33a、34aは、ウッドメタル、半田、スズ、ビスマス、ガリウム、およびインジウムのうちの少なくとも一つを含む材料により形成される。また、正極導電材16、負極導電材17、導電接続材33a、34aは、厚みが0.02mm以上あることが好ましい。
(電解液)
電解液は、非水(系)電解液である。電解液を介して正極電極12と負極電極13の間をイオンが移動することで、発電要素10の電気が充放電される。たとえば、電解液は、有機溶媒に支持塩であるリチウム塩などが溶解した形態である。有機溶媒としては、支持塩を十分に溶解させ得るものであればよく、たとえば、(1)プロピレンカーボネート、エチレンカーボネートなどの環状カーボネート類、(2)ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネート等の鎖状カーボネート類、(3)テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジブトキシエタン等のエーテル類、(4)γ−ブチロラクトン等のラクトン類、(5)アセトニトリル等のニトリル類、(6)プロピオン酸メチル等のエステル類、(7)ジメチルホルムアミド等のアミド類、(8)酢酸メチル、蟻酸メチルの中から選ばれる少なくともから一種類または二種以上を混合した非プロトン性溶媒等の可塑剤などが挙げられる。これら有機溶媒は、単独で用いても二種類以上を組み合わせて用いてもよい。支持塩としては、従来公知のものを用い得る。たとえば、Li(CSON(LiBETI)、Li(CFSON(LiTFSI)、Li(FSON(LiFSI)、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、LiCFSO、Li(CFSON、Li(CSONなどを用いる。
(外装体)
外装体20は、たとえば、内部に金属板を備えたラミネートシートから構成される。
電池1に導電体が貫通する際の動作について説明する。
図3は、電池に導電体が貫通したときの状態を示す説明図である。図4は、図3に示す太線枠A内を拡大した図である。
なお、図3においては、説明を簡単にするために、2つの外部放電部35a、35bのうち、一方の外部放電部35aのみを記載し、他方の外部放電部35bを省略している。
釘刺し試験が実施される際には、図3に示すように、導電体50が電池1を貫通する。このとき、導電体50を介して、外短部材33と正極導電材16が短絡(外部短絡)する。そのため、導電体50には太い実線の矢印で示す大電流の短絡電流が発電要素10外で流れる。なお、図3においては、導電体50により電池1が貫通される際の、発電要素10に蓄電された電気の発電要素10内でのイオンの移動による電流を、複数の破線の矢印として示している。
ここで、図4に示すように、導電接続材33aは、溶融しやすい金属(低溶融金属)であるため、導電体50に生じたジュール熱により溶融して、導電体50との摩擦力によって貫通方向に変形する。これにより、導電接続材33aと正極導電材16が直接接触するようになり、導電体50を介さなくても電気的に導通した状態となる。
そして、導電体50の先端が発電要素10に到達するときには、すでに外部への放電が行われており、導電体50が貫通して発電要素10において内部短絡が生じても、発電要素10内に大電流の短絡電流は流れない。さらに、内部短絡による電流に対する電気抵抗は、外部短絡による電流に対する電気抵抗より相当大きいため、内部短絡による短絡電流は小さくなる。よって、発電要素10の内部短絡によって大きなジュール熱が発生することもない。このように、発電要素10外での外部短絡による電力消費が確保され、発電要素10内での内部短絡によるジュール熱の発生が抑制される。
図5は、外部短絡により生じた熱が発電要素に伝搬することで生じるセパレータの熱損による内部短絡領域の拡大について説明するための説明図である。図6は、外部短絡により生じた熱が発電要素に伝搬することで生じる集電体の熱損による内部短絡領域の拡大について説明するための説明図である。
電池1を高容量化すると、外部放電部35aにより短絡電流を発電要素10外で流しても、短絡電流の増加により、次の問題が生じ得る。すなわち、短絡電流により発生した熱が発電要素10に伝搬し、特に発熱部である外部放電部35aに近いセパレータ15および集電体11に破膜などの熱損を生じさせる。後述するように、電池1の満充電時の蓄積エネルギーが200Wh以上に高容量化されることで、セパレータ15および集電体11に熱損を生じさせる。
図5の太線枠内に示すように、セパレータ15が熱損により破膜すると、当該セパレータ15を介して積層された正極電極12と負極電極13が破膜箇所を通じて短絡するとともに、破膜箇所を通じてイオンが流れる。図5においては、電子の移動による短絡電流を太い実線の矢印で示し、イオンの移動による短絡電流を太い破線の矢印で示す。このように、破膜箇所において電子およびイオンが流れる内部短絡が生じると、電気抵抗が破膜箇所において低下することで、破膜箇所に大電流の短絡電流が流れ、ジュール熱による発熱が起こる。この発熱により、さらに、電気抵抗が低下する破膜箇所が増加することで内部短絡領域が拡大すると、短絡電流が増大し、ジュール熱の発生が加速され、熱による電池機能の喪失を生じさせる。
図6の太線枠内に示すように、集電体11が熱損により破膜すると、電子のみを流す集電体11において、破膜箇所を通じてさらにイオンが流れる。図6においては、電子の移動による短絡電流を太い実線の矢印で示し、イオンの移動による短絡電流を太い破線の矢印で示す。このように、集電体11において電子およびイオンが流れる内部短絡が生じると、電気抵抗が破膜箇所において低下することで、破膜箇所に大電流の短絡電流が流れ、ジュール熱による発熱が起こる。この発熱により、さらに、電気抵抗が低下する破膜箇所が増加することで内部短絡領域が拡大すると、短絡電流が増大し、ジュール熱の発生が加速され、熱による電池機能の喪失を生じさせる。
本実施形態においては、上述したように、少なくとも、発電要素10において積層された単電池層14bのうち最外層の単電池層のセパレータ15a、15bの熱収縮率を1%以下とする。さらに、少なくとも、発電要素10において積層された単電池層14bの間に介在する集電体11のうち最外層の集電体11c、11dの熱収縮率を5%以下とする。すなわち、外部放電部35a、35bに最も近いために外部短絡による熱の伝搬による熱損を生じる可能性が高いセパレータ15および集電体11のうち、熱損が生じると内部短絡により短絡電流を発生させるものの熱収縮率をそれぞれ1%以下および5%以下とする。これにより、外部短絡により生じた熱が発電要素に伝搬することによるセパレータ15および集電体11の熱損を防止し、電池機能の喪失を効果的に防止できる。
また、集電体11よりもセパレータ15の熱収縮率を小さくする。これにより、イオンを含む電解質の含有量が集電体11よりも多いセパレータ15を耐熱性とすることにより、熱損による破膜箇所からイオンが流れることによる短絡電流の発生を効率的に防止できる。
上記実施形態を適用した実施例について説明する。
1.実施方法
(1)実施例
表1は、釘刺し試験を実施した電池の仕様と釘刺し試験結果を示す表である。表1の実施例1〜7に示す仕様の電池を作製した。すなわち、セパレータの熱収縮率を1%以下とし、かつ集電体の熱収縮率を5%以下とした。また、電池のエネルギー量を200Whまたは300Whとした。外部放電部は外装材の内部に設けた。
(a)集電体の作製
集電体は、樹脂マトリックスと導電性フィラーとを含む樹脂集電箔とし、熱収縮率の異なる3種類の集電体を作製した。
(i)ポリプロピレン集電体(PP1)
ポリプロピレン、アセチレンブラック、分散剤を、180℃、100rpm、滞留時間10分の条件でペレタイザーで溶融混練して樹脂集電体用ペレットを得た。得られた樹脂集電体用ペレットを用いて、押し出し成形機で膜厚100μmの樹脂層に製膜した。これにより、熱収縮率4.3%の集電体を作製した。
(ii)ポリプロピレン集電体(PP2)
(i)で作製した集電体の両面を、アセチレンブラックを添加したエポキシ樹脂でコーティングした。これにより、熱収縮率0.9%の集電体を作製した。
(iii)ポリイミド集電体(PI)
ポリイミドの前駆体(ポリアミド酸)のN−メチルピロリドン溶液、アセチレンブラック、分散剤を、室温で均一混合した後、アプリケーターを用いて離型処理したガラス板上に塗布した後に、220℃で1時間加熱して脱溶媒と反応を行うことで膜厚100μmの樹脂層に製膜した。これにより、熱収縮率0.1%の集電体を作製した。
(b)セパレータの作製
熱収縮率の異なる2種類のセパレータを作製した。
(i)セラミックセパレータ
市販の二次電池用ポリプロピレン製セパレータの表面を耐熱絶縁層でコーティングすることでセパレータを作製した。耐熱絶縁層は、無機粒子およびバインダを含むセラミック層であり、無機粒子としてアルミナを使用した。バインダとしてカルボキシメチルセルロースを使用した。無機粒子であるアルミナ95質量%およびカルボキシメチルセルロース5質量%を水に分散させてスラリーを作製した。そして、作製したスラリーを二次電池用ポリプロピレン製セパレータの表面に塗布し、60℃で乾燥することで耐熱絶縁層を形成した。これにより、熱収縮率0.9%のセパレータを作製した。
(ii)アラミドセパレータ
市販の二次電池用アラミドセパレータで熱収縮率0.1%のものを用いた。
(c)電池の満充電時の蓄積エネルギー量の測定
使用した電池の満充電時の蓄積エネルギー量については、次のように測定した。すなわち、作製した各電池について、常温(25℃)において0.2Cの定電流で終止電圧が4.2Vに達するまで定電流充電した後、電池電圧を4.2Vの定電圧で終止電流が0.002C相当の電流値に達するまで、定電流−定電圧充電を行い、満充電状態とした。次いで、常温(25℃)において0.1Cの定電流で終止電圧が2.5Vに達するまで放電を行い、放電した際の容量(放電容量)と電池電圧の平均値(平均放電電圧)との積として、電池の満充電時の蓄積エネルギー量を測定し、表1中に容量として記載した。
(d)集電体およびセパレータの熱収縮率の測定
集電体の熱収縮率については、次のように測定した。
作製された集電体を、大気中の150℃の雰囲気に10分間放置する。そして、集電体が製膜される際に押し出し成形機から流出された方向(MD方向:Machine Direction)およびMD方向に対し垂直の方向(TD方向:Transverse Direction)の寸法変化率を測定し、大きい方の寸法変化率を熱収縮率とした。
セパレータの熱収縮率についても集電体の熱収縮率と同様の方法で測定した。
(e)釘刺し試験
電池1を満充電した後、直径3mmの釘状の導電体で電池をセルの厚さ方向に貫通させる釘刺し試験を実施した。釘刺し試験結果の良否判断は、発煙および発火の有無により行った。表1には発煙および発火が観察された場合にはNGと記載し、発煙および発火が観察されなかった場合はOKと記載した。
(2)比較例
表1の比較例1〜6に示す仕様の電池を作製した。すなわち、セパレータの熱収縮率を1%を超える値とするか、または集電体の熱収縮率を5%を超える値とし、電池のエネルギー量を200Wh未満または200Whとした。これら以外は実施例と同様の電池を作製した。
(a)集電体の作製
(i)ポリプロピレン集電体(PP1)、ポリプロピレン集電体(PP2)、およびポリイミド集電体(PI)は、実施例と同じものを作製した。
(ii)ポリエチレン集電体(PE)
ポリエチレン、アセチレンブラック、分散剤を、180℃、100rpm、滞留時間10分の条件でペレタイザーで溶融混練して樹脂集電体用ペレットを得た。得られた樹脂集電体用ペレットを用いて、押し出し成形機で膜厚100μmの樹脂層に製膜した。これにより、熱収縮率5.5%の集電体を作製した。
(b)セパレータの作製
(i)セラミックセパレータおよびアラミドセパレータは、実施例と同じものを使用した。
(ii)ポリプロピレンセパレータ(PP)
市販のポリプロピレン多孔質膜(セルガード社製、セルガード♯3501)をPPセパレータとして用いた。このPPセパレータの熱収縮率は1.5%であった。
(c)釘指し試験
実施例と同様に釘刺し試験を行った。
2.結果
比較例は、セパレータの熱収縮率が1%を超える値か、または集電体の熱収縮率が5%を超える値である。この場合、電池のエネルギー量が200Wh未満のもの以外、すべて不良品となった。なお、比較例1は容量が200Wh未満であったのでセパレータが所定の熱収縮率を有していなくても発煙や発火は生じなかった。
一方、実施例は、エネルギー量が200Wh以上の電池であるが、セパレータの熱収縮率を1%以下とし、かつ集電体の熱収縮率を5%以下としている。これにより実施例では、釘刺し試験の結果すべて良品であった。
3.結論
上記結果により、次のことが実証された。すなわち、エネルギー量(満充電時の蓄積エネルギー)が200Wh以上の電池では、外部放電部を設け、かつセパレータの熱収縮率を1%以下で、集電体の熱収縮率を5%以下にすることにより、釘刺し試験の結果良品となる。
本実施形態は、以下の効果を奏する。
(1)エネルギー量が200Wh以上の双極型二次電池において、少なくとも1つのセパレータの熱収縮率を1%以下とし、かつ少なくとも1つの樹脂集電体の150℃における熱収縮率を5%以下とする。発電要素の一方の最外層上に積層し外装体外に導出した第一導電材と、他方の最外層上に積層し外装体外に導出した第二導電材に接続した外短部材とを絶縁部材を介して当該一方の最外層上に積層することで外部放電部を設ける。これにより、セパレータおよび集電体の耐熱性を向上させることで、電池を導電体により貫通しても、外部への放電電流により生じた熱が発電要素に伝わることによるセパレータおよび樹脂集電体の熱損を防止できる。その結果、セパレータおよび樹脂集電体の熱損による内部短絡を防止し、電池機能の喪失を防止できる。
(2)さらに、少なくとも、発電要素において積層された単電池層のうち最外層の単電池層のセパレータの収縮率を1%以下とし、かつ少なくとも、単電池層の間に介在する樹脂集電体のうち最外層のものの収縮率を5%以下とする。これにより、外部短絡による熱の伝搬の影響を最も受けやすいセパレータおよび集電体のうち、熱損が生じると内部短絡により短絡電流を発生させるものを耐熱性とすることで、発電要素への熱の伝搬による電池機能の喪失を効果的に防止できる。
(3)さらに、セパレータの方が樹脂集電体よりも熱収縮率を小さくする。これにより、イオンを含む電解質の含有量が樹脂集電体よりも多いセパレータを耐熱性とすることで、熱損による破膜箇所からイオンが流れることによる短絡電流の発生を防止でき、発電要素への熱の伝搬による電池機能の喪失を効率的に防止できる。
(4)さらに、セパレータをアラミドセパレータとする。これにより、より確実に発電要素への熱の伝搬による電池機能の喪失を防止できる。
(5)さらに、樹脂集電体を導電性ポリイミドフィルムとする。これにより、より確実に発電要素への熱の伝搬による電池機能の喪失を防止できる。
(6)さらに、絶縁部材を、外装体の内部で第一導電材を介して発電要素の当該一方の最外層上に積層し、外短部材を、外装体の内部で第二導電材と電気的に接続する。これにより、より簡単な構成で、導電体が電池を貫通しても、発電要素外での外部短絡による電力消費を確保して、電池要素内での内部短絡による熱の発生を効果的に抑制できる。
(7)第一導電材を、発電要素の一方の最外層上で発電要素と電気的に接続するとともに外装体の外部に導出し、外装体の外部において、外装体を介して発電要素の当該一方の最外層上に積層する。絶縁部材を、外装体の外部において、第一導電材の、外装体を介して発電要素の当該一方の最外層上に積層された部分の上に積層する。外短部材を、外装体の外部において、絶縁部材上に積層し第二導電材と電気的に接続する。これにより、導電体が電池を貫通しても、発電要素外での外部短絡による電力消費を確保して、電池要素内での内部短絡による熱の発生を効果的に抑制できる。また、発電要素外で外部短絡により生じた熱の発電要素への伝導を抑制できる。
以上、本発明の実施形態に係る双極型二次電池について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されない。
たとえば、上述した実施形態においては、外部放電部を発電要素の外側である外装体側にそれぞれ設けている。しかし、外部放電部を発電要素の外側である外装体側の一方にのみ設けてもよい。
また、外部放電部は、導電材と外短部材との間に絶縁部材として空隙を設けることにより構成してもよい。
1 電池、
10 発電要素、
11 集電体、
12 正極電極、
13 負極電極、
14a 双極型電極、
14b 単電池層、
15 セパレータ、
16 正極導電材、
17 負極導電材、
18 シール部、
20 外装体、
35a、35b 外部放電部、
123 導電部材、
124 正極活物質、
125 被覆剤、
126 導電助剤、
134 負極活物質。

Claims (7)

  1. セパレータと、前記セパレータの一方の面に形成された正極活物質層と、前記セパレータの他方の面に形成された負極活物質層とを含む単電池層が、樹脂集電体を介して、前記正極活物質層と前記負極活物質層とが交互になるように積層された発電要素と、
    前記発電要素を覆う外装体と、
    前記発電要素の一方の最外層上で前記発電要素と電気的に接続され、前記外装体の外部に導出される第一導電材と、前記発電要素の他方の最外層上で前記発電要素と電気的に接続され、前記外装体の外部に導出される第二導電材と、前記第一導電材を介して前記発電要素の前記一方の最外層上に積層される絶縁部材と、前記絶縁部材を介して前記第一導電材上に積層され、前記第二導電材と電気的に接続される外短部材と、を有する外部放電部と、を有し、
    前記発電要素は満充電時の蓄積エネルギーが200Wh以上であり、少なくとも1つの前記セパレータの150℃における熱収縮率が1%以下であり、かつ少なくとも1つの前記樹脂集電体の150℃における熱収縮率が5%以下である、双極型二次電池。
  2. 少なくとも、前記発電要素において積層された前記単電池層のうち最外層の単電池層の前記セパレータの150℃における熱収縮率が1%以下であり、かつ少なくとも、前記発電要素において積層された前記単電池層の間に介在する前記樹脂集電体のうち最外層の樹脂集電体の150℃における熱収縮率が5%以下である、請求項1に記載の双極型二次電池。
  3. 前記セパレータの方が前記樹脂集電体よりも150℃における熱収縮率が小さい、請求項1または2に記載の双極型二次電池。
  4. 前記セパレータはアラミドセパレータである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の双極型二次電池。
  5. 前記樹脂集電体は、導電性ポリイミドフィルムである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の双極型二次電池。
  6. 前記絶縁部材は、前記外装体の内部で前記第一導電材を介して前記発電要素の前記一方の最外層上に積層され、前記外短部材は、前記外装体の内部で、前記絶縁部材上に積層され前記第二導電材と電気的に接続される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の双極型二次電池。
  7. 前記第一導電材は、前記発電要素の一方の最外層上で前記発電要素と電気的に接続されるとともに前記外装体の外部に導出され、前記外装体の外部において、前記外装体を介して前記発電要素の前記一方の最外層上に積層され、
    前記絶縁部材は、前記外装体の外部において、前記第一導電材の、前記外装体を介して前記発電要素の前記一方の最外層上に積層された部分の上に積層され、
    前記外短部材は、前記外装体の外部で、前記絶縁部材上に積層され前記第二導電材と電気的に接続される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の双極型二次電池。
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