JP2011210450A - 電池用電極板および電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】抵抗体層を集電体の表面に形成すると、合剤粒子と集電体との界面の電子抵抗が高くなるので、電池の負荷特性の低下を引き起こす場合がある。
【解決手段】電池用電極板の集電体10の表面の一部分には、絶縁性樹脂層13が形成されている。この絶縁性樹脂層13は、集電体10の表面のうち電極合剤層が形成された部分において合剤粒子11が集電体10の表面に接触していない部分の少なくとも一部分に、形成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、電池用電極板およびその電極板を備えた電池に関し、内部短絡に対する電池の安全性を向上させる技術に関する。
近年、携帯電話またはノートパソコンなどの電子機器の小型化且つ軽量化に伴い、これらの機器の電源である二次電池に対する高容量化が要求されている。このような要求から、高エネルギー密度化が可能な非水電解質二次電池が広く普及している。非水電解質二次電池は、正極と、負極と、正極と負極との間に介在するセパレータと、非水電解質とを具備する。
一般的に抵抗値が比較的低い短絡が電池の内部で発生した場合、大電流が短絡点に集中して流れるため、電池の発熱が加速して電池が過熱に至ることがある。エネルギー密度の高い非水電解質二次電池では、このような現象を回避するために、製造上の観点のほかに、電池構成上の観点からも様々な安全対策がなされている。
一般的には、電池が内部短絡を起こしたときの発熱により細孔が閉塞してイオン電流を遮断するというシャットダウン機能が付与されたセパレータが用いられている。このようなセパレータではシャットダウン機能により短絡電流が流れなくなるので、電池の発熱が停止する。しかし、短絡部での発熱が大きい場合には、シャットダウン機能が発揮される前にセパレータを溶融させてセパレータに大きな穴を開けるというメルトダウンが引き起こされる。メルトダウンにより正極と負極とが短絡すると、電池がさらなる過熱を引き起こすので、非常に危険である。
そこで、セパレータ上に、アラミド等の耐熱性樹脂からなる多孔膜を形成することが提案されている(特許文献1参照)。アラミド等の耐熱性樹脂は相当の高温下でも溶融しないので、特許文献1の技術を用いればいかなる過熱環境下でも正負極間の絶縁を保つことができると考えられる。
さらには、集電体の表面に高い抵抗を有する抵抗体層(炭素粉末とポリイミド樹脂との混合物からなる)を形成することにより短絡時の電流を抑制する方法が提案されている(特許文献2参照)。上述したように、短絡箇所の抵抗値が低い場合に、電池の過熱が加速する。しかし、特許文献2の技術を用いれば、内部短絡が発生しても短絡箇所の抵抗値は大きいので電池の過熱が抑制されると考えられる。
特開平9−208736号公報 特開平10−199574号公報
しかしながら、特許文献1の従来技術では、耐熱性樹脂からなる多孔膜自身は高い耐熱性を示すものの、下地のセパレータがシャットダウンするまで短絡反応が継続する。そのため、短絡箇所が拡大してさらなる過熱を招く場合がある。
また、特許文献2の技術では、抵抗体層により内部短絡部の抵抗値が上がるため電池の安全性は高まるものの、釘のような径の大きな異物による短絡に対し充分な安全性を確保するために必要な抵抗体層を形成すると、合剤粒子と集電体との界面における電子抵抗が高くなりすぎ、電池の負荷特性の低下を引き起こす。
本発明の目的は、合剤粒子と集電体との接触を確保することで電池の負荷特性の低下を防ぎつつ、釘のような大きな異物が刺さって内部短絡が起こった場合でも電池温度の過度な上昇を抑制しうる、安全性に優れた電池用電極板およびその電極板を備えた電池を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明の電池用電極板は、集電体と、集電体の表面上に形成された電極合剤層とを備えている。集電体の表面の一部分には、絶縁性樹脂層が形成されている。絶縁性樹脂層は、集電体の表面のうち電極合剤層が形成された部分において合剤粒子が集電体の表面に接触していない部分の少なくとも一部分に、形成されている。
ここで、「絶縁性樹脂層」とは、一定の厚みを持って層状に形成されたものをさす。そのため、「絶縁性樹脂層」には、活物質粒子同士を結合している結着剤粒子が単に集電体に接着している等のように絶縁性樹脂が点状に形成されたものは含まれない。
本発明の電池用電極板が正極板である場合には、「合剤粒子」は、例えば、活物質粒子、結着剤粒子または導電剤粒子である。本発明の電池用電極板が負極板である場合には、「合剤粒子」は、例えば、活物質粒子または結着剤粒子である。
「合剤粒子が集電体の表面に接触していない部分」とは、集電体がむき出しになっており、且つ、電池として組み立てられたときに電解液に直接接する部分のことである。
本発明の電池用電極板では、合剤粒子は、絶縁性樹脂層を介して集電体と接していてもよい。
本発明の電池用電極板では、絶縁性樹脂層は、比抵抗が1010Ω・cm以上1019Ω・cm以下の絶縁性樹脂を含んでいることが好ましい。ここでいう比抵抗は、JIS K6911測定法により測定された比抵抗のことである。
本発明の電池用電極板の極板抵抗は、1Ω・cm以上200Ω・cm以下であることが好ましく、1Ω・cm以上30Ω・cm以下であればさらに好ましい。ここでいう極板抵抗は、集電体にリードを取り付けた電極板2枚(同極の電極板)を重ねて2MPaの圧力で加圧しながら四端子法によりリード間の直流抵抗を測定し、電極板1枚片面の単位面積当たりに換算した抵抗のことである。
本発明の電池用電極板では、絶縁性樹脂は、集電体の表面上のうち電極合剤層が形成されている部分の50%以上100%未満に形成されていることが好ましい。ここで、100%未満とは、絶縁性樹脂が集電体の表面上のうち電極合剤層が形成されている部分に100%完全に形成されているのではなく、集電体の表面上のうち電極合剤層が形成されている部分に点状に一箇所でも絶縁性樹脂が形成されていない部分が存在していることをいう。
本発明によれば、合剤粒子と集電体との接触が確保されているので、電池の負荷特性の低下を防止することができる。また、多数の短絡点が生じる過酷な状況においても、短絡抵抗が大きいためにジュール熱の発生を抑制できる。このように本発明では、安全性に優れた電池の提供を可能とする。
本発明の一実施形態に係る電池の縦断面図である。 本発明の一実施形態に係る電池用電極板の要部模式断面図である。 実施例の結果をまとめた表である。
本実施形態に係る電池用電極板は、集電体と、集電体の表面上に形成された電極合剤層とを備えており、集電体の表面の一部に絶縁性樹脂層が形成されている。本願発明者らは、合剤粒子と集電体との導通を確保しつつ集電体の表面に絶縁性樹脂層を形成すれば、電池の負荷特性の低下を最小限に抑えつつ内部短絡における短絡抵抗を飛躍的に高めることができることを見出した。以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。なお、本発明は以下に示す実施形態に限定されない。
図1は、本実施形態に係る非水電解質二次電池の縦断面図である。図2は、本実施形態に係る非水電解質二次電池が有する電極板において合剤層(電極合剤層)が集電体上に形成されている箇所の構成を示した要部模式断面図である。
図1に示すように、本実施形態に係る非水電解質二次電池は正極5と負極6とがセパレータ7を介して捲回された電極群9を備えており、電極群9は上部絶縁板8aと下部絶縁板8bとで挟まれた状態で電解質(不図示)とともに電池ケース1内に収容されている。電池ケース1はガスケット3を介して封口板2に蓋されており、これにより、電池ケース1の開口は封止されるとともに電池ケース1と封口板2とが電気的に絶縁される。正極5は正極リード5aを介して封口板2に接続されており、負極6は負極リード6aを介して電池ケース1に接続されている。なお、電極群9では、正極5と負極6とがセパレータ7を介して積層されていても良いし、リードではなく集電体を用いて集電されていても良い。
図2に示すように、本実施形態における電極板(正極5および負極6の少なくとも一方の極板)では、合剤粒子11が接触界面12(図2中の太線部分)を介して集電体10の表面上に接触している。集電体10の表面の一部分には、絶縁性樹脂層13が形成されている。絶縁性樹脂層13が集電体10の表面上に形成されていれば、釘のような異物が電池に刺さったために内部短絡が起こった場合でも短絡抵抗が高いために電池の過熱を抑制できる。また、本実施形態における電極板では、絶縁性樹脂層13は、集電体10の表面全面に均一に存在するのではなく、集電体10と合剤粒子11との導通が接触界面12で確保されるように形成されている。よって、電池の負荷特性の低下を防ぐことが可能となる。
絶縁性樹脂層13は、合剤粒子11と集電体10との間の界面全体に均一に存在するのではなく、集電体10と合剤粒子11との導通を確保するための接触界面12を残しつつ形成されている。接触界面12には、絶縁性樹脂層13が存在しない、または、絶縁性樹脂層13が極めて薄く存在する。そのため、集電体10と合剤粒子11とを接触界面12において導通させることができる。また、釘刺しなどにより内部短絡が発生した場合の短絡抵抗は、接触界面12の合剤粒子11を介しての短絡抵抗と非接触界面(集電体10の表面のうち合剤粒子11が接触していない部分)での短絡抵抗との合成抵抗である。通常、合剤粒子11を介しての短絡抵抗は比較的高いため、非接触界面での短絡抵抗値を上げれば、全体の短絡抵抗値(釘刺しなどにより内部短絡が発生した場合の短絡抵抗値)を上げることができる。本実施形態では、非接触界面には絶縁性樹脂層13が存在しているので、非接触界面での短絡抵抗値が極めて高くなる。これにより、全体の短絡抵抗値を高くすることができるので、短絡時の発熱を大きく低減することができる。
なお、絶縁性樹脂層13は、集電体10の表面のうち合剤層が形成された部分において合剤粒子11が集電体10のその表面に接触していない部分の一部分に形成されていてもよいし、図2に示すように集電体10の表面のうち合剤層が形成された部分において合剤粒子11が集電体10のその表面に接触していない部分全体に形成されていてもよい。
絶縁性樹脂層13の形成方法は、特に限定されず当業者が適宜選択すればよいが、塗布または電着塗装などを用いることができる。接触界面12を確保する方法としては、絶縁性樹脂層13を集電体10に形成する際にあらかじめ未形成部(絶縁性樹脂層13が形成されない部分)ができるように塗着してもよい。または、集電体10の表面上に絶縁性樹脂および合剤を塗布してから、加熱しながら圧延することにより絶縁性樹脂を軟化させつつ合剤粒子11を絶縁性樹脂層13に食い込ませてもよい。
絶縁性樹脂層13は、非水電解質二次電池内で安定に存在するものであれば特に限定されないが、耐熱性が比較的高いものが好ましい。絶縁性樹脂層13を構成する絶縁性樹脂の比抵抗(体積抵抗率)は、1010Ω・cm以上1019Ω・cm以下であることが好ましく、1012Ω・cm以上1019Ω・cm以下であればより好ましい。例えば、絶縁性樹脂は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE(polytetrafluoroethylene))、ポリフッ化ビニリデン(PVDF(PolyVinylidene DiFluoride))、ポリプロピレン、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アラミド樹脂またはポリイミド樹脂などを好適に用いることができる。
また、集電体10と絶縁性樹脂層13と電極合剤層とを備えた極板の極板抵抗は、1Ω・cm以上200Ω・cm以下であることが好ましく、1Ω・cm以上30Ω・cm以下であればさらに好ましい。極板抵抗が1Ω・cmよりも小さいと、内部短絡時の短絡抵抗を大きくすることが難しい場合があり、そのため、充分な安全性を確保できない場合がある。一方、極板抵抗が200Ω・cmよりも大きいと、集電体10と合剤粒子11との導通を確保できない場合があり、そのため、負荷特性の低下を引き起こす場合がある。
また、絶縁性樹脂層13は、集電体10の表面上のうち電極合剤層が形成されている部分の50%以上100%未満に形成されていることが好ましい。絶縁性樹脂層13が集電体10の表面上のうち電極合剤層が形成されている部分の50%未満に形成されていれば、内部短絡時の充分な安全性を確保しにくい場合がある。また、絶縁性樹脂層13が集電体10の表面上のうち電極合剤層が形成されている部分の100%に形成されていれば、集電体10と合剤粒子11との導通を確保できない場合がある。
このように本実施形態における非水電解質二次電池用電極板は、集電体10の表面の一部に絶縁性樹脂層13が形成されていることを除いては、公知の非水電解質二次電池と同様の構成を有している。以下には、正極5、負極6、セパレータ7および非水電解質の構成を簡単に説明する。
正極5は、通常、正極集電体と、正極集電体に担持された正極合剤層とを備えている。正極合剤層は、正極活物質の他に、結着剤および導電剤などを含んでいればよい。正極5の作製方法は、例えば、正極活物質と任意成分からなる結着剤および導電剤などとを液状成分と混合して正極合剤スラリーを調製し、得られた正極合剤スラリーを正極集電体に塗布して乾燥させる。正極5が絶縁性樹脂層13を有している場合には、正極5は例えば図2に示す断面構造を有している。つまり、図2に示す集電体10が正極集電体であり、図2に示す合剤粒子11が正極活物質粒子、正極合剤層中の結着剤粒子または正極合剤層中の導電剤粒子である。
負極6は、通常、負極集電体と、負極集電体に担持された負極合剤層とを備えている。負極合剤層は、負極活物質の他に、結着剤などを含んでいればよい。負極6の作製方法は、例えば、負極活物質と任意成分からなる結着剤などとを液状成分と混合して負極合剤スラリーを調製し、得られた負極合剤スラリーを負極集電体に塗布して乾燥させる。負極6が絶縁性樹脂層13を有している場合には、負極6は例えば図2に示す断面構造を有している。つまり、図2に示す集電体10が負極集電体であり、図2に示す合剤粒子11が負極活物質粒子または負極合剤層中の結着剤粒子である。
正極活物質としては、リチウム複合金属酸化物を用いることができる。リチウム複合金属酸化物は、例えば、LiCoO、LiNiO、LiMnO、LiCoNi1−y、LiCo1−y、LiNi1−y、LiMn、LiMn2−y4、LiMPO4、LiMPOF(M=Na、Mg、Sc、Y、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Al、Cr、Pb、SbおよびBのうち少なくとも1種)である。ここで、0<x≦1.2、0<y≦0.9、2.0≦z≦2.3である。なお、リチウムのモル比を示すx値は、活物質作製直後の値であり、充放電により増減する。また、正極活物質は、上記リチウム複合金属酸化物中の金属元素の一部が異種元素で置換されたものであってもよい。さらに、正極活物質は、上記リチウム複合金属酸化物が金属酸化物、リチウム酸化物または導電剤などで表面処理されたものであってもよいし、上記リチウム複合金属酸化物の表面が疎水化処理されたものであってもよい。
負極活物質としては、例えば、金属、金属繊維、炭素材料、酸化物、窒化物、錫化合物、珪素化合物または各種合金材料等を用いることができる。炭素材料としては、例えば各種天然黒鉛、コークス、黒鉛化途上炭素、炭素繊維、球状炭素、各種人造黒鉛または非晶質炭素などの炭素材料が用いられる。負極活物質として珪素(Si)もしくは錫(Sn)などの単体、珪素化合物(例えば、珪素合金、珪素を含む固溶体)または錫化合物(例えば、錫合金、錫を含む固溶体)を用いれば、容量密度を稼ぐことができるので好ましい。珪素化合物は、例えば、SiO(0.05<x<1.95)であってもよいし、SiO(0.05<x<1.95)のSiの一部がB、Mg、Ni、Ti、Mo、Co、Ca、Cr、Cu、Fe、Mn、Nb、Ta、V、W、Zn、C、NおよびSnからなる群から選択される少なくとも1つ以上の元素で置換された合金、化合物または固溶体などであってもよい。錫化合物は、NiSn、MgSn、SnO(0<x<2)、SnOまたはSnSiOなどであればよい。負極活物質は、上記材料の1種を単独で用いてもよく、上記材料の2種以上を組み合わせて用いてもよい。
正極5または負極6の結着剤には、例えば、PVDF、PTFE、ポリエチレン、ポリプロピレン、アラミド樹脂、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアクリルニトリル、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸メチルエステル、ポリアクリル酸エチルエステル、ポリアクリル酸ヘキシルエステル、ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸メチルエステル、ポリメタクリル酸エチルエステル、ポリメタクリル酸ヘキシルエステル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルピロリドン、ポリエーテル、ポリエーテルサルフォン、ヘキサフルオロポリプロピレン、スチレンブタジエンゴムまたはカルボキシメチルセルロースなどを使用可能である。また、結着剤には、例えば、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロアルキルビニルエーテル、フッ化ビニリデン、クロロトリフルオロエチレン、エチレン、プロピレン、ペンタフルオロプロピレン、フルオロメチルビニルエーテル、アクリル酸およびヘキサジエンより選択された2種以上の材料の共重合体を用いてもよい。また、結着剤には、例えば、上記材料から選択された2種以上を混合して用いてもよい。
正極5または負極6の導電剤は、例えば、天然黒鉛または人造黒鉛のグラファイト類であってもよく、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラックまたはサーマルブラックなどのカーボンブラック類であってもよく、炭素繊維または金属繊維などの導電性繊維類であってもよく、フッ化カーボンであってよく、アルミニウムなどの金属粉末類であってもよく、酸化亜鉛またはチタン酸カリウムなどの導電性ウィスカー類であってもよく、酸化チタンなどの導電性金属酸化物であってもよいし、フェニレン誘導体などの有機導電性材料であってもよい。
正極合剤層における正極活物質、導電剤および結着剤の配合割合としては、正極活物質は80〜97重量%であることが好ましく、導電剤は1〜20重量%であることが好ましく、結着剤は1〜10重量%であることが好ましい。
負極合剤層における負極活物質および結着剤の配合割合としては、負極活物質は93〜99重量%であることが好ましく、結着剤は1〜10重量%であることが好ましい。
集電体10は、長尺の多孔性構造の導電性基板であってもよいし、無孔の導電性基板であってもよい。正極集電体の材料は、例えばステンレス鋼、アルミニウムまたはチタンなどであればよい。負極集電体の材料は、例えばステンレス鋼、ニッケルまたは銅などであればよい。集電体10の厚さは、特に限定されないが、1〜500μmであることが好ましく、5〜20μmであることがより望ましい。集電体10の厚さを上記範囲とすれば、極板の強度を保持しつつ極板の軽量化を図ることができる。
セパレータ7は、大きなイオン透過度を持ち且つ所定の機械的強度と絶縁性とを兼ね備えた微多孔薄膜、織布または不織布などであればよい。セパレータ7の材料として例えばポリプロピレンまたはポリエチレンなどのポリオレフィンを選択すると、耐久性に優れ且つシャットダウン機能を有するセパレータ7を提供することができる。よって、非水電解質二次電池の安全性を高めるためには、セパレータ7の材料を上記ポリオレフィンとすることが好ましい。セパレータ7の厚さは、一般的に10〜300μmであればよいが、40μm以下とすることが望ましく、15〜30μmの範囲とすることがさらに好ましく、10〜25μmの範囲であれば最も好ましい。セパレータ7は、1種の材料からなる単層膜であってもよく、2種以上の材料からなる複合膜であってもよいし、1種以上の材料からなる多層膜であってもよい。セパレータ7の空孔率は、30〜70%の範囲であることが好ましく、35〜60%の範囲であればさらに好ましい。ここで空孔率とは、セパレータの体積に占める孔部の体積比を示す。
非水電解質としては、液状、ゲル状または固体(高分子固体電解質)などを使用することができる。
液状非水電解質(非水電解液)は、非水溶媒に電解質(例えば、リチウム塩)を溶解させることにより得られる。ゲル状非水電解質は、非水電解質と、この非水電解質が保持される高分子材料とを含むものである。この高分子材料としては、例えば、PVDF、ポリアクリロニトリル、ポリエチレンオキサイド、ポリ塩化ビニル、ポリアクリレートまたはポリビニリデンフルオライドヘキサフルオロプロピレン等が好適に使用される。
電解質を溶解する非水溶媒としては、公知の非水溶媒を使用することが可能である。この非水溶媒の種類は特に限定されないが、例えば、環状炭酸エステル、鎖状炭酸エステルまたは環状カルボン酸エステルなどが用いられる。環状炭酸エステルとしては、プロピレンカーボネート(PC(propylene carbonate))またはエチレンカーボネート(EC( ethylene carbonate))などが挙げられる。鎖状炭酸エステルとしては、ジエチルカーボネート(DEC(diethyl carbonate))、エチルメチルカーボネート(EMC(ethyl methyl carbonate))またはジメチルカーボネート(DMC(dimethyl carbonate))などが挙げられる。環状カルボン酸エステルとしては、γ−ブチロラクトン(GBL(gamma-butyrolactone))またはγ−バレロラクトン(GVL(gamma-valerolactone))などが挙げられる。非水溶媒は、上記材料の1種を単独で用いてもよく、上記材料の2種以上を組み合わせて用いてもよい。
非水溶媒に溶解させる電解質は、例えばLiClO、LiBF、LiPF、LiAlCl、LiSbF、LiSCN、LiCFSO、LiCFCO、LiAsF、LiB10Cl10、低級脂肪族カルボン酸リチウム、LiCl、LiBr、LiI、クロロボランリチウム、ホウ酸塩類またはイミド塩類などであればよい。ホウ酸塩類は、例えばビス(1,2−ベンゼンジオレート(2−)−O,O’)ホウ酸リチウム、ビス(2,3−ナフタレンジオレート(2−)−O,O’)ホウ酸リチウム、ビス(2,2’−ビフェニルジオレート(2−)−O,O’)ホウ酸リチウムまたはビス(5−フルオロ−2−オレート−1−ベンゼンスルホン酸−O,O’)ホウ酸リチウム等が挙げられる。イミド塩類は、ビストリフルオロメタンスルホン酸イミドリチウム((CF3SO22NLi)、トリフルオロメタンスルホン酸ノナフルオロブタンスルホン酸イミドリチウム(LiN(CF3SO2)(C49SO2))またはビスペンタフルオロエタンスルホン酸イミドリチウム((C25SO22NLi)等であればよい。電解質は、上記材料の1種を単独で用いてもよいし、上記材料の2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また非水電解液は、添加剤として、負極上で分解してリチウムイオン伝導性の高い被膜を形成して充放電効率を高くすることができる材料を含んでいてもよい。このような機能を持つ添加剤としては、例えば、ビニレンカーボネート(VC(vinylene carbonate))、4−メチルビニレンカーボネート、4,5−ジメチルビニレンカーボネート、4−エチルビニレンカーボネート、4,5−ジエチルビニレンカーボネート、4−プロピルビニレンカーボネート、4,5−ジプロピルビニレンカーボネート、4−フェニルビニレンカーボネート、4,5−ジフェニルビニレンカーボネート、ビニルエチレンカーボネート(VEC(vinyl ethylene carbonate))またはジビニルエチレンカーボネート等が挙げられる。添加剤は、上記材料を単独で用いてもよいし、上記材料の2種以上を組み合わせて用いてもよい。上記材料の中では、添加剤は、ビニレンカーボネート、ビニルエチレンカーボネートおよびジビニルエチレンカーボネートよりなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。なお、添加剤は、上記材料中の水素原子の一部がフッ素原子で置換されたものであってもよい。非水溶媒に対する電解質の溶解量は、0.5〜2mol/Lの範囲内とすることが望ましい。
さらに、非水電解液は、過充電時に分解して電極上に被膜を形成して電池を不活性化させる公知のベンゼン誘導体を含有していてもよい。ベンゼン誘導体としては、フェニル基およびフェニル基に隣接する環状化合物基を有するものが好ましい。環状化合物基としては、フェニル基、環状エーテル基、環状エステル基、シクロアルキル基またはフェノキシ基などが好ましい。ベンゼン誘導体の具体例としては、シクロヘキシルベンゼン、ビフェニルまたはジフェニルエーテルなどが挙げられる。公知のベンゼン誘導体は、上記材料を単独で用いてもよく、上記材料の2種以上を組み合わせて用いてもよい。ただし、ベンゼン誘導体の含有量は、非水溶媒全体の10体積%以下であることが好ましい。
以下に実施例および比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるわけではない。
1.電池の作製方法
(実施例1)
(1)正極5の作製
厚さ15μmのアルミニウム集電体の両面にポリプロピレン水分散液を塗布してから乾燥させた。これにより、アルミニウム集電体の両面上に絶縁性樹脂層13を形成した。このときのポリプロピレン水分散液の塗工重量は約0.1mg/cmであった。
コバルト酸リチウム3kg、PVDFを12重量%含むN−メチル−ピロリドン(以下、NMP(N-methylpyrrolidone))溶液(商品名:PVDF#1320、(株)クレハ製)1kg、アセチレンブラック90gおよび適量のNMPを双腕式練合機で攪拌し、正極合剤スラリーを調製した。この正極合剤スラリーを、絶縁性樹脂層13が形成されたアルミニウム集電体の両面上に塗布してから乾燥させた。これにより、アルミニウム集電体の表面上に正極合剤層が形成された。
その後、総厚が175μmとなるように、線圧1.8t/cmで130℃に加熱したロールで極板を圧延した。この加熱圧延により、合剤粒子11が絶縁性樹脂層13に食い込んだ。これにより、合剤粒子11がアルミニウム集電体と接触し、接触界面12が形成された。このようにして作製された極板の極板抵抗を測定すると、1Ω・cmであった。この極板を幅56mm且つ長さ600mmの寸法に裁断し、正極5を作製した。正極5において正極集電体が露出する部分にアルミニウムリード5aの一端を接続した。
(2)負極6の作製
人造黒鉛3kg、スチレン−ブタジエンゴム粒子を40質量%含む水性分散液(商品名:BM−400B、日本ゼオン(株)製)75g、カルボキシメチルセルロース30gおよび適量の水を双腕式練合機で攪拌し、負極合剤スラリーを調製した。この負極合剤スラリーを厚さ10μmの銅箔からなる負極集電体の両面に塗布してから乾燥させ、総厚が180μmとなるように圧延した。このようにして作製された極板を幅57.5mm且つ長さ650mmの寸法に裁断し、負極6を作製した。負極6において負極集電体が露出する部分にニッケルリード6aの一端を接続した。
(3)電解液の調製
ECとEMCとを体積比1:3で含む混合溶媒に、1mol/Lの濃度でLiPFを溶解した。これにより、非水電解質が調整された。
(4)電池の組立
上記の方法に従って作製された正極5と負極6との間にセパレータ7(厚み20μmのポリエチレン樹脂の単層)を挟んで、正極5と負極6とセパレータ7とを捲回した。これにより、電極群9が作製された。この電極群9の長手方向の両端に上部絶縁板8aおよび下部絶縁板8bを配置した後、有底円筒型の電池ケース1(直径18mm、高さ65mm、内径17.85mm)に収容した。アルミニウムリード5aの他端を正極端子の下面に接続し、ニッケルリード6aの他端を電池ケース1の内底面に接続した。その後、上述した非水電解質5.5gを電池ケース1内に注液した。ガスケット3を介して、正極端子を支持する封口板2を電池ケース1の開口にかしめた。これにより、電池ケース1は封口された。このようにして、設計容量が2000mAhである円筒型非水電解質二次電池を作製した。この電池を実施例1の電池とする。
(実施例2〜5)
圧延後の正極の極板抵抗が5Ω・cm、30Ω・cm、100Ω・cm、200Ω・cmとなるように絶縁性樹脂の塗工重量を変更したことを除いては上記実施例1の電池と同様の作製方法に従って、実施例2〜5の電池を作製した。
(比較例1)
絶縁性樹脂層を形成せずに室温で圧延して正極を作製したことを除いては上記実施例1の電池と同様の作製方法に従って、比較例1の電池を作製した。圧延後の正極の極板抵抗は0.5Ω・cmであった。
(比較例2)
絶縁性樹脂層13ではなく特許文献2の抵抗体層(炭素粉末とポリイミド樹脂との混合物)をアルミニウム集電体の表面上に2μmの厚みで形成してから室温で圧延して正極を作製したことを除いては上記実施例1の電池と同様の作製方法に従って、比較例2の電池を作製した。圧延後の正極の極板抵抗は5Ω・cmであった。
(比較例3)
線圧1.0t/cmで室温にて圧延して正極を作製したことを除いては上記実施例1の電池と同様の作製方法に従って、比較例3の電池を作製した。圧延後の正極の極板抵抗は約2MΩ・cmであった。
2.電池の評価方法
実施例1〜5および比較例1〜3の各電池に対して次に示す釘刺し試験および充放電試験を行って、各電池の安全性および各電池の負荷特性を評価した。
[釘刺し試験]
実施例1〜5および比較例1〜3の各電池に対して、以下の条件で充電した。そして、20℃環境下で、充電状態の電池の側面から直径2.7mmの鉄釘を5mm/秒の速度で2mmの深さまで突き刺して、内部短絡を発生させた。釘刺し後30秒が経過してから、釘刺し位置から離れた電池の側面に配置された熱電対で電池の温度を測定した。結果を図3における「電池の表面温度」に示す。
−充電条件−
定電流充電:電流値1400mA,充電終止電圧4.3V
定電圧充電:電圧値4.3V,充電終止電流100mA
[充放電試験]
実施例1〜5および比較例1〜3の各電池に対して、20℃環境下で以下の条件で充放電し、0.2C放電時および3C放電時における放電容量をそれぞれ求めた。そして、0.2C放電時の放電容量に対する3C放電時の放電容量の百分率(%)を求め、負荷特性とした。結果を図3における「負荷特性」に示す。
−充放電条件−
定電流充電:電流値1400mA,充電終止電圧4.2V
定電圧充電:電圧値4.2V,充電終止電流100mA
定電流放電:電流値400mA(0.2C),放電終止電圧3.0V
定電流充電:電流値1400mA,充電終止電圧4.2V
定電圧充電:電圧値4.2V,充電終止電流100mA
定電流放電:電流値6000mA(3C),放電終止電圧3.0V
3.考察
比較例1の電池では、絶縁性樹脂層を形成しなかったので、短絡箇所の拡大に伴う過熱により電池の表面温度の上昇が著しかった。
比較例2の電池では、絶縁性樹脂層の代わりに特許文献2の抵抗体層を形成したので、電池の表面温度は比較例1の電池よりも低いものの、負荷特性は大きく低下した。
比較例3の電池では、絶縁性樹脂層を形成したにも関わらず正極となる極板を室温で圧延したので、極板抵抗が著しく高く、充放電を行うことが不可能であった。その理由としては、次に示すことが考えられる。常温且つ比較的低い線圧での圧延により絶縁性樹脂がほとんど軟化しなかったため、圧延により合剤粒子が絶縁性樹脂層にほとんど食い込まなかった。そのため、接触界面を形成することが難しく、集電体と合剤粒子との導通を確保することが難しかった。
一方、実施例1〜5の電池では、極板抵抗が比較例3の電池に比べて非常に小さいので、接触界面が形成されていることが明らかである。さらに、実施例1〜5の電池では、負荷特性の低下が少なく、また、電池の表面温度の上昇がかなり低く抑えられていた。負荷特性の低下が抑制された理由としては、実施例1〜5の電池では、接触界面が形成されているので集電体10と合剤粒子11との導通が確保されているからである。また、電池の表面温度の上昇が抑制された理由としては、実施例1〜5の電池では、非接触界面では集電体の表面に絶縁性樹脂層が形成されているので釘刺し時における短絡抵抗を高くできるからである。
ただし、実施例4および5の電池では、接触界面での集電体と合剤粒子との導通がやや不足しているためか、負荷特性の低下がやや大きかった。このことから、絶縁性樹脂層を有する極板の極板抵抗は1Ω・cm以上30Ω・cm以下であればより好ましい。
本発明では、電池の負荷特性の低下を防ぎつつ優れた安全性を有する非水電解質二次電池を提供できる。よって、本発明は、携帯電子機器等の小型電源だけでなくEV(Electric Vehicle)などの大型電源へも展開できる技術として有用である。
1 電池ケース
2 封口板
3 ガスケット
5 正極
5a 正極リード
6 負極
6a 負極リード
7 セパレータ
8a 上部絶縁板
8b 下部絶縁板
9 電極群
10 集電体
11 合剤粒子
12 接触界面
13 絶縁性樹脂層

Claims (5)

  1. 集電体と、前記集電体の表面上に形成された電極合剤層とを備えた電池用電極板であって、
    前記集電体の前記表面の一部分に、絶縁性樹脂層が形成されており、
    前記絶縁性樹脂層は、前記集電体の前記表面のうち前記電極合剤層が形成された部分において前記電極合剤層を構成する合剤粒子が前記集電体の前記表面に接触していない部分の少なくとも一部分に、形成されている電池用電極板。
  2. 前記絶縁性樹脂層は、比抵抗が1010Ω・cm以上1019Ω・cm以下の絶縁性樹脂を含んでいる請求項1に記載の電池用電極板。
  3. 極板抵抗が1Ω・cm以上200Ω・cm以下である請求項1又は2に記載の電池用電極板。
  4. 前記絶縁性樹脂層は、前記集電体の前記表面のうち前記電極合剤層が形成されている部分の50%以上100%未満に形成されている請求項1から3の何れか1つに記載の電池用電極板。
  5. 請求項1から4の何れの1つに記載の電池用電極板を備えた電池。
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