JP3868659B2 - 二次電池 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、二次電池に関し、特に薄型二次電池に係わる。
【0002】
【従来の技術】
現在、携帯電話などの携帯機器向けの二次電池として、鉛電池、ニカド電池、ニッケル水素電池、リチウムイオン二次電池などの薄型二次電池が商品化されている。これら二次電池はステンレス、鉄、アルミニウムなどの金属製有底角型容器に収納されている。
【0003】
携帯機器の薄型化に伴って電池の厚さを薄くすることが要望されているものの、前記角型容器では厚さ3mm以下の薄型二次電池の実用化は困難である。
【0004】
このため、前記角型容器に替わり、樹脂層と金属層が積層されたラミネートフィルムを電池の外装材として用いることが提案されている。外装材にラミネートフィルムを用いた場合、電池の厚さを薄くでき、電池形状をフレキシブルにすることができるので、該ラミネートフィルムは薄型電池の外装材として適している。
【0005】
しかしながら、ラミネートフィルムを外装材として用いた薄型電池では過充電、短絡などの誤使用・誤動作に対する安全機構を組み込むことが困難であり、過充電、短絡などが生じた際は、電極からガスが発生して電池が膨れ、破裂あるいは電解液の漏れ、ひいては発火等が生じる恐れがあるという問題点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、薄型化が可能で、かつ安全性に優れた二次電池を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係わる二次電池は、正極と、負極と、正極及び負極の間に配置されたセパレータが積層された偏平状の電極群と;電解質と;少なくとも金属層及び樹脂層を備えた多層構造を有するラミネートフィルムからなり、前記電極群及び前記電解質とを包囲して密封し、かつ前記電極群側に樹脂層が位置するよう配置されてなる外装材と;を具備する二次電池において、前記外装材の金属層に正極、負極の少なくとも一方が前記樹脂層を剥がすことにより接していることを特徴とする二次電池である。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係わる二次電池を図1及び図2を参照して詳細に説明する。図1及び図2は本発明にかかる二次電池の一例を示す断面該略図である。図1及び図2において、外装材1は、電極群2を包囲して密封してなる。外装材1は金属層3と樹脂層4を少なくとも備え、樹脂層4は電極群2側に位置するよう配置されている。前記電極群2は、例えば多孔性導電性基板からなる集電体に正極層が担持された構造を有する正極5と、例えば多孔性導電性基板からなる集電体に負極層が担持された構造を有する負極6と、前記正極5及び前記負極6との間に挿入されたセパレータ7とから構成される。また、電解質も、前記外装材1内に収納されている。
【0009】
外装材1は電池の端子も兼ねており、樹脂層4に開口部8が設けられており、外装材1の金属層3に正極5、負極6の少なくとも一方が樹脂層4の開口部8を通して接している。また、もう残りの電極は端子9に接続されている。
【0010】
このような構成の電池において、過充電や短絡時に電極からガスが発生して電池内圧が上昇すると、図2に示すように外装材1の、強度的に弱くなっている部分である樹脂層4の開口部8の部分に対応する金属層3の部分が膨れ、それにより電池の端子である外装材1と電極群2が絶縁され、電池反応が停止する。
【0011】
上記したように、本発明の電池は、電池の過充電や短絡などにより、ガス発生が生じた場合に、外装材が変形することにより電極群と端子との電気的な接続を切断し、それにより破裂あるいは電解液の漏れ、ひいては発火等を抑えるものである。
【0012】
次に、前記正極5、前記負極6、前記セパレータ7、前記電解質、外装材1について詳しく説明する。
(1)正極5
正極は、例えば正極活物質を含む正極層が集電体に担持された構造を有する。
【0013】
前記正極は、例えば、正極活物質に導電剤および結着剤を適当な溶媒に懸濁し、この懸濁物を集電体に塗布、乾燥して薄板状にすることにより作製される。
【0014】
本発明にかかる電池が、リチウムイオン二次電池である場合、前記正極活物質としては、種々の酸化物、例えば二酸化マンガン、リチウム含有マンガン酸化物、リチウム含有マンガンアルミニウム酸化物、リチウム含有マンガン鉄酸化物、リチウム含有マンガンアルミニウム鉄酸化物、リチウム含有ニッケル酸化物、リチウム含有コバルト酸化物、リチウム含有ニッケルコバルト酸化物、リチウム含有鉄酸化物、リチウム含有バナジウム酸化物や、二硫化チタン、二硫化モリブデンなどのカルコゲン化合物などを挙げることができる。中でも、リチウム含有コバルト酸化物(例えば、LiCoO)、リチウム含有ニッケルコバルト酸化物(例えば、LiNi0.8Co0.2)、リチウム含有マンガン酸化物(例えば、LiMn、LiMnO)を用いると、高電圧が得られるために好ましい。
【0015】
前記導電剤としては、例えばアセチレンブラック、カーボンブラック、黒鉛などを挙げることができる。
【0016】
前記結着剤としては、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、エチレン−プロピレン−ブタジエンゴム(EPBR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)などを用いることができる。
【0017】
前記正極活物質、導電剤および結着剤の配合割合は、正極活物質80〜95重量%、導電剤3〜20%、結着剤2〜7重量%の範囲にすることが好ましい。
【0018】
前記集電体としては、前述したような多孔性構造の導電性基板か、あるいは無孔の導電性基板を用いることができる。これら導電性基板は、例えば、アルミニウム、ステンレス、またはニッケルから形成することができる。
(2)負極6
負極は、例えば負極材料層が集電体に担持された構造を有する。
【0019】
前記負極は、例えば、負極材料と結着剤とを溶媒の存在下で混練し、得られた懸濁物を集電体に塗布し、乾燥した後、所望の圧力で1回プレスもしくは2〜5回多段階プレスすることにより作製することができる。
【0020】
本発明の電池がリチウムイオン二次電池である場合、負極材料としては、リチウムイオンを吸蔵・放出する炭素質物が挙げられる。
【0021】
前記炭素質物としては、黒鉛、コークス、炭素繊維、球状炭素などの黒鉛質材料もしくは炭素質材料、熱硬化性樹脂、等方性ピッチ、メソフェーズピッチ、メソフェーズ系炭素繊維、メソフェーズ小球体などに500〜3000℃で熱処理を施すことにより得られる黒鉛質材料または炭素質材料を挙げることができる。中でも、前記熱処理の温度を2000℃以上にすることにより得られ、(002)面の面間隔d002が0.340nm以下である黒鉛質を有する黒鉛質材料を用いるのが好ましい。このような黒鉛質材料を炭素質物として含む負極を備えた非水電解液電池は、電池容量および大電流特性を大幅に向上することができる。前記面間隔d002は、0.336nm以下であることがさらに好ましい。
【0022】
前記結着剤としては、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、エチレン−プロピレン−ブタジエンゴム(EPBR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、カルボキシメチルセルロース(CMC)などを用いることができる。
【0023】
前記炭素質物および前記結着剤の配合割合は、炭素質物80〜98重量%、結着剤2〜20重量%の範囲であることが好ましい。特に、前記炭素質物は負極を作製した状態で5〜20g/mの範囲にすることが好ましい。
【0024】
前記集電体としては、前述したような多孔質構造の導電性基板か、あるいは無孔の導電性基板を用いることができる。これら導電性基板は、例えば、銅、ステンレス、またはニッケルから形成することができる。
【0025】
前記負極材料としては、前述したリチウムイオンを吸蔵・放出する炭素質物を含むものの他に、金属酸化物か、金属硫化物か、もしくは金属窒化物を含むものや、リチウム金属またはリチウム合金からなるものを用いることができる。
【0026】
前記金属酸化物としては、例えば、スズ酸化物、ケイ素酸化物、リチウムチタン酸化物、ニオブ酸化物、タングステン酸化物などを挙げることができる。
【0027】
前記金属硫化物としては、例えば、スズ硫化物、チタン硫化物などを挙げることができる。
【0028】
前記金属窒化物としては、例えば、リチウムコバルト窒化物、リチウム鉄窒化物、リチウムマンガン窒化物などを挙げることができる。
【0029】
前記リチウム合金としては、例えば、リチウムアルミニウム合金、リチウムスズ合金、リチウム鉛合金、リチウムケイ素合金などを挙げることができる。
(3)セパレータ7
セパレータとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンまたはPVdFを含む多孔質フィルムや、合成樹脂製不織布などを用いることができる。中でも、ポリエチレンか、あるいはポリプロピレン、または両者からなる多孔質フィルムは、二次電池の安全性を向上できるため、好ましい。
【0030】
前記セパレータの厚さは、30μm以下にすることが好ましい。厚さが30μmを越えると、正負極間の距離が大きくなって内部抵抗が大きくなる恐れがある。また、厚さの下限値は、5μmにすることが好ましい。厚さを5μm未満にすると、セパレータの強度が著しく低下して内部ショートが生じ易くなる恐れがある。厚さの上限値は、25μmにすることがより好ましく、また、下限値は10μmにすることがより好ましい。
(4)電解質
本発明に係る電池がリチウムイオン二次電池であった場合、電解質としては、非水電解液または高分子電解質を用いることができる。
【0031】
前記非水電解液は非水溶媒に電解質を溶解することにより調製される液体状電解液で、電極群中の空隙に保持される。
【0032】
前記非水溶媒としては、リチウムイオン二次電池の溶媒として公知の非水溶媒を用いることができ、特に限定はされないが、プロピレンカーボネート(PC)やエチレンカーボネート(EC)とPCやECより低粘度である非水溶媒(以下第2溶媒と称す)との混合溶媒を主体とする非水溶媒を用いることが好ましい。
【0033】
第2溶媒としては、例えば鎖状カーボンが好ましく、中でもジメチルカーボネート(DMC)、メチルエチルカーボネート(MEC)、ジエチルカーボネート(DEC)、プロピオン酸エチル、プロピオン酸メチル、γ−ブチロラクトン(BL)、アセトニトリル(AN)、酢酸エチル(EA)、トルエン、キシレンまたは、酢酸メチル(MA)などが挙げられる。これらの第2溶媒は、単独または2種以上の混合物の形態で用いることができる。特に、第2溶媒はドナー数が16.5以下であることがより好ましい。
【0034】
第2溶媒の粘度は、25℃において28mp以下であることが好ましい。混合溶媒中のエチレンカーボネートまたはプロピレンカーボネートの配合量は、体積比率で10〜80%であることが好ましい。より好ましいエチレンカーボネートまたはプロピレンカーボネートの配合量は体積比率で20〜75%である。
【0035】
非水電解液に含まれる電解質としては、例えば過塩素酸リチウム(LiClO)、六フッ化リン酸リチウム(LiPF)、ホウフッ化リチウム(LiBF)、六フッ化砒素リチウム(LiAsF)、トリフルオロメタスルホン酸リチウム(LiCFSO)、ビストリフルオロメチルスルホニルイミドリチウム[LiN(CFSO]などのリチウム塩(電解質)が挙げられる。中でもLiPF、LiBFを用いるのが好ましい。
【0036】
リチウム塩の非水溶媒に対する溶解量は、0.5〜2.0モル/1とすることが望ましい。
【0037】
非水電解液の量は、電池単位容量100mAh当たり0.2〜0.6gにすることが好ましい。これは次のような理由によるものである。非水電解液量を0.2g/100mAh未満にすると、正極と負極のイオン伝導度を十分に保つことができなくなる恐れがある。一方、非水電解液量が0.6g/100mAhを超えると、電解液量が多量になってフィルム状外装材による封止が困難になる恐れがある。非水電解液量のより好ましい範囲は、0.4〜0.55g/100mAhである。
【0038】
好ましい非水電解液は、γ−ブチロラクトン(BL)を主体とする混合非水溶媒にリチウム塩を溶解したもので、BLの組成比率は混合非水溶媒全体の40体積%以上95体積%以下である。より好ましくは60体積%以上90体積%以下であり、この範囲であると高温貯蔵時のガス発生を抑制する効果がより高くなる。40体積%未満であると高温時のガス発生が生じ易くなる。また、溶媒粘度が高くなり、導電率が低くなるため充放電サイクル特性と大電流放電特性が低下する。また、95体積%を超えると負極とBLとの反応が生じ充放電サイクル特性が低下する。BLと混合される溶媒としては環状カーボネートが負極の充放電効率を高める点で望ましい。
【0039】
前記環状カーボネートとしては、プロピレンカーボネート(PC)やエチレンカーボネート(EC)、ビニレンカーボネート(VC)、トリフロオプロピレンカーボネート(TFPC)などが望ましい。特にBLと混合される溶媒としてECを用いると充放電サイクル特性と大電流放電特性を向上させることができる。また、BLと混合する他の溶媒としては、PC、VC、及びTFPC、ジエチルカーボネート(DEC)、メチルエチルカーボネート(MEC)からなる群より選ばれる少なくとも一種の溶媒とECとの混合溶媒であると充放電サイクル特性を高める点で望ましい。
【0040】
さらに溶媒粘度を低下させる観点から低粘度溶媒を20体積%以下含んでもよい。低粘度溶媒としては例えば鎖状カーボネート、鎖状エーテル、環状エーテルなどが挙げられる。
【0041】
本発明の非水溶媒のより好ましい組み合わせの具体例は、BLとEC、BLとPC、BLとECとDEC、BLとECとMEC、あるいはBLとECとMECとVCで、これらの組み合わせでECを含む場合にはECの体積比率は5〜40体積%とすることが望ましい。また、DEC、MEC、またはVCの体積比率は0.5〜10体積%とすることが望ましい。さらにセパレータとの濡れ性を良くするためトリオクチルフォスフェートなどの界面活性剤を0.1〜1%の範囲で添加してもよい。
【0042】
本発明において、BLを含有する非水電解液を使用することにより非水電解液の熱安定性が向上して、電池の異常発熱が抑制されて安全性がより向上する。
【0043】
また、本発明において用いられる高分子電解質としては前記非水電解液に用いられる非水溶媒とリチウム塩と、高分子材料からなるゲル状高分子電解質であってもよい。高分子電解質は前記電極群の空隙に保持されている。
【0044】
高分子材料としては、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリアクリレート(PMMA)などが挙げられる。
【0045】
前記セパレータの空隙に高分子電解質を保持することにより電解質層が高分子電解質のみからなる電池に比べ、電池の急激な発熱が抑制され安全性を高めることができる。
【0046】
なお、本発明に関わる二次電池は、リチウムイオン二次電池に限らず、その他の二次電池、例えば鉛電池、ニカド電池、ニッケル水素電池であってもよく、その際、正極、負極、セパレータ、電解質は各電池に応じた材料を適宜用いる。
(5)外装材1
外装材1は、電極群及び電解質を包囲して密封し、収納する。外装材は少なくとも金属層と樹脂層とを積層してなるものであり、金属層の両面に樹脂層を被覆したものであってもよい。
【0047】
前記金属層としては、電池内部への水の侵入を防ぐアルミニウム、ステンレス、ニッケル等からなることが望ましい。
【0048】
前記樹脂層は外装材の強度の向上のために用いられるものである。材料としては、電池を作成する際、封口作業が容易である熱可塑性樹脂であることが望ましい。この際、電池作成時には、電極群及び電解質を外装材で包囲した状態で、開口部を封口して樹脂層の融点以上の温度で加熱して熱融着させて封止する。熱可塑性樹脂のうち特にポリエチレン、ポリプロピレン、アイオノマ樹脂等は密着シール性が高く好ましい。
【0049】
また、金属層と樹脂層との間に絶縁層体層を配置することが望ましい。前記絶縁体層は前記樹脂層として熱可塑性樹脂層を用いた場合、前記熱可塑性樹脂の融点より高融点の絶縁体層であることが望ましい。絶縁体層を構成する物質の融点は熱可塑性樹脂層を構成する熱可塑性樹脂の融点より20℃以上より好ましくは30℃以上高いことが望ましい。絶縁体層の具体例としては、前記樹脂層より高融点の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、あるいは絶縁性セラミックス粒子分散体等を層状に形成したもの物が挙げられる。樹脂層の密着性、金属層との密着性を考慮して絶縁体層を構成する物質の具体例は、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ナイロン等が望ましい。
【0050】
外装材の厚さは50〜300μmの範囲内であることが好ましい。さらに望ましくは80〜150μmであることが望ましい。薄すぎると変形や破損し易くなり、厚すぎると電池の薄型化の効果が小さくなる。樹脂層の厚さは30〜180μmの範囲であると好ましい。厚すぎると薄型化の効果が薄れ、また防湿性が低下する。また薄すぎると絶縁性、接着性が劣る。
【0051】
金属層の厚さは30〜80μmの範囲であると好ましい。厚すぎると薄型化の効果が薄れ、柔軟性が損なわれる。また薄すぎると破損しやすくなる。
【0052】
【実施例】
(実施例1)
<正極の作製>
まず、リチウムコバルト酸化物(LiCoO;但し、Xは0≦X≦1である)粉末91重量%をアセチレンブラック2.5重量%、グラファイト3重量%、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)4重量%と、N−メチルピロリドン(NMP)溶液を加えて混合し、厚さ10μmのアルミニウム箔の集電体に塗布し乾燥後、プレスすることにより電極密度が3.0g/cmで、活物質層の片面の厚さが48μmの正極活物質層が集電体の両面に担持された構造の正極を作製した。したがって正極活物質層の厚さの合計は96μmとなった。
<負極の作製>
炭素質材料として3000℃で熱処理したメソフェーズピッチ系炭素繊維(繊維径が8μm、平均繊維長が20μm、平均面間隔(d002)が0.3360nm)の粉末を93重量%と、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVdF)7重量%とNMP溶液とを加えて混合し、厚さが10μmの銅箔からなる集電体の両面に塗布し、乾燥し、プレスすることにより電極密度が1.3g/cmで、活物質層の片面の厚さが45μmの負極活物質層が集電体の両面に担持された負極を作製した。したがって負極活物質層の厚さの合計は90μmとなった。
<電極偏平コイルの作製>
上記正極と厚さ20μm、多孔度40%のポリエチレン製セパレータと上記負極を積層して、電極群とし、渦巻き状に捲回した後、偏平状に成形し厚さ2.5mm、幅30mm、高さ50mmの偏平型コイルを作製した。
<非水電解液>
非水電解液として、六フッ化リン酸リチウム(LiPF)をエチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)の混合溶媒(混合体積比率1:2)に1リットルあたり1モル溶解して非水電解液を調整した。
<電池の作製>
外装材として2枚のラミネートフィルムを準備した。ラミネートフィルムは厚さ78μmのポリプロピレンからなる樹脂層と、厚さ40μmのアルミニウムからなる金属層が積層されている。2枚のうち1枚のラミネートフィルムの樹脂層のみを一部を剥がし、樹脂層に10mm×10mmの大きさの開口部を作製した。樹脂層が電極群の正極に接するように重ね、もう1枚の樹脂層を剥がしていないラミネートフィルムを他方に重ね、周囲の三方を加圧熱融着した。それにより開口部を通して金属層が正極に接するようになった。
【0053】
さらに、真空加熱乾燥した電池に電池容量1Ah当たり前記非水電解液5gを注液、ラミネートフィルムの開口部を加熱融着することにより、厚さ2mm、幅50mm、高さ86mmの薄型非水電解液二次電池を組み立てた。
【0054】
本実施例で組み立てた電池の該略図を図1に示す。図1において外装材1内には、電極群2が収納されている。外装材1は金属層3と樹脂層4を備え、樹脂層4は電極群側に位置するよう配置されている。前記電極群2は、例えば多孔性導電性基板からなる集電体に正極層が担持された構造を有する正極5と、例えば多孔性導電性基板からなる集電体に負極層が担持された構造を有する負極6と、前記正極5及び前記負極6との間に挿入されたセパレータ7とから構成される。電解液は、前記外装材1内に収納されている。
【0055】
さらに外装材1は電池の正極端子も兼ねており、外装材1の金属層3に正極5が樹脂層4の開口部8を通して接している。また、負極は端子9に電気的に接続されている。
(実施例2)
外装材として実施例1と同様の2枚のラミネートフィルムを準備した。2枚のラミネートフィルムの樹脂層のみを一部を剥がし、樹脂層に10mm×10mmmの大きさの開口部を作製した。この面が電極群の正極、負極にそれぞれ接するように重ね、周囲の三方を加圧熱融着した。2枚のラミネートフィルム同士が電気的に接触しないことを確認した。
【0056】
さらに真空加熱乾燥した電池に電池容量1Ah当たり前記非水電解液5gを注液、ラミネートフィルムの開口部を加熱融着することにより、厚さ2mm、幅50mm、高さ86mmの薄型非水電解液二次電池を組み立てた。
【0057】
本実施例で組み立てた電池の該略図を図3に示す。図3において外装材1内には、電極群2が収納されている。外装材1は金属層3と樹脂層4を備え、樹脂層4は電極群側に位置するよう配置されている。前記電極群2は、例えば多孔性導電性基板からなる集電体に正極層が担持された構造を有する正極5と、例えば多孔性導電性基板からなる集電体に負極層が担持された構造を有する負極6と、前記正極5及び前記負極6との間に挿入されたセパレータ7とから構成される。電解液は、前記外装材1内に収納されている。
【0058】
さらに外装材1は電池の端子も兼ねており、外装材1の金属層3に正極5、負極6が樹脂層4の開口部8を通して接している。
(比較例1)
樹脂層に開口部がないラミネートフィルムを用いた以外は実施例1と同様薄型非水電解液二次電池を組み立てた。
【0059】
本比較例で組み立てた電池の該略図を図4に示す。図4において外装材1内には、電極群2が収納されている。外装材1は金属層3と樹脂層4を備え、樹脂層4は電極群側に位置するよう配置されている。前記電極群2は、例えば多孔性導電性基板からなる集電体に正極層が担持された構造を有する正極5と、例えば多孔性導電性基板からなる集電体に負極層が担持された構造を有する負極6と、前記正極5及び前記負極6との間に挿入されたセパレータ7とから構成される。電解液は、前記外装材1内に収納されている。
【0060】
さらに正極5は端子9に、負極6は端子10に電気的に接続されている。
【0061】
得られた実施例1、2及び比較例の二次電池について、電流100mAで連続10時間充電を行う過充電試験を実施し、発火、破裂、漏液などの異常を生じた電池の発生率を調べた。その結果を表1に示す。また、外部短絡を実施し、同様に発火、破裂、漏液などの異常を生じた電池の発生率を調べた。その結果を同様に表1に示す。
【表1】
Figure 0003868659
表1から明らかなように、実施例1、2の二次電池は過充電、外部短絡での安全性が優れていることがわかる。実施例1、2の二次電池においては、過充電や短絡時に電極からガスが発生して電池内圧が上昇すると、樹脂層4の開口部8の部分に対応する金属層3の部分が膨れ、それにより端子である外装材1と電極群2が絶縁され、電池反応が停止したものである。
【0062】
これに対し、比較例の二次電池では、発火、破裂、漏液などの異常がみられることがわかる。
【0063】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、安全性に優れた薄型化が可能な二次電池を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わる非水電解液二次電池の一例を示す断面図。
【図2】 本発明に係わる非水電解液二次電池の一例を示す断面図。
【図3】 本実施例に係わる非水電解液二次電池の一例を示す断面図。
【図4】 比較例に係わる非水電解液二次電池を示す断面図。
【符号の説明】
1…外装材
2…電極群
3…金属層
4…樹脂層
5…正極
6…負極
7…セパレータ
8…開口部
9…端子
10…端子

Claims (1)

  1. 正極と、負極と、正極及び負極の間に配置されたセパレータが積層された偏平状の電極群と;電解質と;少なくとも金属層及び樹脂層を備えた多層構造を有するラミネートフィルムからなり、前記電極群及び前記電解質とを包囲して密封し、かつ前記電極群側に樹脂層が位置するよう配置されてなる外装材と;を具備する二次電池において、
    前記外装材の金属層に正極、負極の少なくとも一方が前記樹脂層を剥がすことにより接していることを特徴とする二次電池。
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