JP2021044151A - リチウムイオン電池モジュール及びリチウムイオン電池モジュールの充電方法 - Google Patents

リチウムイオン電池モジュール及びリチウムイオン電池モジュールの充電方法 Download PDF

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Abstract

【課題】単電池毎の充電状態を監視するための回路等を必要とせずに、過充電状態となる単電池が存在することが無いように充電することができるリチウムイオン電池モジュールを提供すること。
【解決手段】リチウムイオン電池の単電池を直列に接続して構成した組電池を含むリチウムイオン電池モジュールであって、上記単電池が、順に積層されたひと組の正極集電体、正極活物質層、セパレータ、負極活物質層及び負極集電体からなる積層単位と電解液とを含み、上記正極集電体及び上記負極集電体が樹脂集電体層を含み、上記正極活物質層に含まれる正極活物質がオリビン酸型結晶構造を有する正極活物質からなり、上記組電池に充電電流を流すための充電用端子と、上記組電池の両端の電圧を検出するための組電池電圧測定端子とを有し、各上記単電池の正極集電体と負極集電体との間の電圧を検出するための単電池電圧測定端子は有さないことを特徴とするリチウムイオン電池モジュール。
【選択図】 図1

Description

本発明は、リチウムイオン電池モジュール及びリチウムイオン電池モジュールの充電方法に関する。
電気自動車及びハイブリッド電気自動車等の電源及び携帯型電子機器の電源としてリチウムイオン電池の単電池を複数個積層した組電池が用いられている。このような組電池を充電する場合、過充電状態になる単電池が存在することがないように充電管理を行う必要がある。組電池は充電管理を行うための制御装置等を付加してリチウムイオン電池モジュールとして使用される。
このようなリチウムイオン電池モジュールを充電する方法としては、単電池それぞれの端子間電圧を監視して充電制御を行う充電装置(特許文献1)が知られている。
国際公開第2009/119075号
特許文献1に記載された充電装置はリチウムイオン電池の充電状態を把握するための回路等が単電池毎に必要になり、また組電池にも単電池毎に端子が必要になる。そのため、組電池とその充電装置の小型化が困難であった。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、単電池毎の充電状態を監視するための回路等を必要とせずに、過充電状態となる単電池が存在することが無いように充電することができるリチウムイオン電池モジュール、及び、リチウムイオン電池モジュールの充電方法を提供することを目的とする。
本発明はリチウムイオン電池の単電池を直列に接続して構成した組電池を含むリチウムイオン電池モジュールであって、上記単電池が、順に積層されたひと組の正極集電体、正極活物質層、セパレータ、負極活物質層及び負極集電体からなる積層単位と電解液とを含み、上記正極集電体及び上記負極集電体が樹脂集電体層を含み、上記正極活物質層に含まれる正極活物質がオリビン酸型結晶構造を有する正極活物質からなり、上記組電池に充電電流を流すための充電用端子と、上記組電池の両端の電圧を検出するための組電池電圧測定端子とを有し、各上記単電池の正極集電体と負極集電体との間の電圧を検出するための単電池電圧測定端子は有さないことを特徴とするリチウムイオン電池モジュール、及び、リチウムイオン電池の単電池を直列に接続して構成した組電池を含むリチウムイオン電池モジュールの充電方法であって、上記単電池が、順に積層されたひと組の正極集電体、正極活物質層、セパレータ、負極活物質層及び負極集電体からなる積層単位と電解液とを含み、上記正極集電体及び上記負極集電体が樹脂集電体層を含み、上記正極活物質層に含まれる正極活物質がオリビン酸型結晶構造を有する正極活物質からなり、上記単電池について、異なる充電条件ごとに充電した際の充電時の電池容量と電圧との関係から得られる単電池のSOC−CCV曲線におけるSOC49%〜51%の領域での電池容量の変化量に対する電圧の変化量の比(電圧変化量/電池容量変化量、傾きXという)と、上記の単電池のSOC−CCV曲線におけるSOC99%〜100%の領域で電圧が急上昇する点における電池容量変化量に対する電圧変化量の比(傾きYという)との関係を記録したライブラリを準備しておき、上記単電池を直列に接続して構成した組電池を含むリチウムイオン電池に対して充電を行う際に、充電に使用する充電条件に対応した傾きX及び傾きYの値である傾きXと傾きYの値を上記ライブラリから参照し、充電中の組電池の両端電圧が3.3×N(V)以上の領域で(Nは単電池の積層数)において充電時の電池容量の変化量に対する電圧の変化量の比(傾きZ)を継続的に測定して、傾きZと、単電池の積層数N、傾きX及び傾きYとの関係式(1)が満たされた際に上記組電池への充電を停止することを特徴とするリチウムイオン電池モジュールの充電方法に関する。
Z≧X(N−1)+Y ・・・式(1)
本発明のリチウムイオン電池モジュール及びリチウムイオン電池モジュールの充電方法を使用すると、単電池毎の充電状態を監視するための回路等を必要とせずに、過充電状態となる単電池が存在することが無いように充電することができる。
図1は、リチウムイオン電池モジュールの一例を模式的に示す断面図である。 図2は、リチウムイオン電池モジュールの全体構成の一例を示すブロック図である。 図3は、オリビン酸型結晶構造を有する正極活物質を使用する単電池のSOC−CCV曲線の一例である。 図4は、本発明のリチウムイオン電池モジュールの充電方法の手順を示すフローチャートである。 図5は、積層数が3(N=3)である組電池について、それぞれの単電池のSOC−CCV曲線と組電池のSOC−CCV曲線を合わせて示す図である。
以下、本発明のリチウムイオン電池モジュール、及び、本発明のリチウムイオン電池モジュールの充電方法を詳細に説明する。
なお、本明細書において、リチウムイオン電池と記載する場合、リチウムイオン二次電池も含む概念とする。
本発明のリチウムイオン電池モジュールは、リチウムイオン電池の単電池を直列に接続して構成した組電池を含むリチウムイオン電池モジュールであって、上記単電池が、順に積層されたひと組の正極集電体、正極活物質層、セパレータ、負極活物質層及び負極集電体からなる積層単位と電解液とを含み、上記正極集電体及び上記負極集電体が樹脂集電体層を含み、上記正極活物質層に含まれる正極活物質がオリビン酸型結晶構造を有する正極活物質からなり、上記組電池の両端に位置する正極集電体と負極集電体との間の電圧を検出するための組電池電圧測定端子を有し、各上記単電池の正極集電体と負極集電体との間の電圧を検出するための単電池電圧測定端子は有さないことを特徴とする。
まず、本発明のリチウムイオン電池モジュールの一例について説明する。
図1は、リチウムイオン電池モジュールの一例を模式的に示す断面図である。
図1に示すリチウムイオン電池モジュール1は、4つの単電池10a、10b、10c、10dが直列に接続された組電池100を含む。
組電池100の上下には、組電池に充電電流を流すための充電用端子が接続されている。
リチウムイオン電池モジュール1には、組電池100に充電管理を行うための制御装置等を付加されていることが好ましいが、制御装置については図示していない。
組電池100は4つの単電池を含むので積層数Nは4である。
組電池の積層数は限定されるものではないが、2〜24であることが好ましい。
単電池の構造は、順に積層されたひと組の正極集電体、正極活物質層、セパレータ、負極活物質層及び負極集電体からなる積層単位と電解液とを含んでいれば、いかなる構造であっても良いが、正極集電体及び負極集電体の間に配置され、かつセパレータの外周を封止する封止材によって電解液を正極活物質層及び負極活物質層に封入した構造を有することが好ましい。
また、単電池同士の接続方法は、正極集電体と負極集電体とを必要に応じて用いる導電性接続部材を介して電気的に直列に接続していれば制限はないが、単電池の正極集電体と他の単電池の負極集電体とを直接積層して直列に接続することが好ましい。
本発明のリチウムイオン電池モジュールは単電池毎の正極集電体と負極集電体との間の電圧を検出するための単電池電圧測定端子は有さないため、単電池の正極集電体と他の単電池の負極集電体とを直接積層して直列に接続して組電池とした場合、組電池に含まれるいずれかの単電池に不良があった場合には、端子の接続をやり直す等の作業をすることなく不良の単電池のみを置き換えるだけで正常なリチウムイオン電池モジュールにすることができ、好ましい。
単電池の構成につき、一番下に示した単電池10aを例にして説明する。
単電池は、順に積層されたひと組の正極集電体11、正極活物質層13、セパレータ30、負極活物質層23及び負極集電体21からなる積層単位と電解液とを含む。
電解液は正極活物質層13及び負極活物質層23に含まれており、特に図示していない。
図1に示す単電池では、電解液が含まれた正極活物質層13及び負極活物質層23の外周は封止材40を用いて封止されている。
封止材40は、正極集電体11及び負極集電体21の間に配置されており、セパレータ30の外周を封止する機能を有する。
ここまで説明した、順に積層されたひと組の正極集電体、正極活物質層、セパレータ、負極活物質層及び負極集電体からなる構成が積層単位である。
組電池の両端に位置する正極集電体11、負極集電体21には組電池電圧測定端子111、121がそれぞれ接続されている。
組電池電圧測定端子111と組電池電圧測定端子121の間の電圧を測定することで、組電池全体の電圧を測定することができる。
単電池の正極集電体と負極集電体との間の電圧を検出するための単電池電圧測定端子は有していない。そのため、組電池全体としての電圧測定端子の数は少なく、リチウムイオン電池の小型化が可能となる。
組電池100の下で、組電池電圧測定端子111が接続されている正極集電体11の外側には充電用端子131が接続されている。また、組電池100の上で、組電池電圧測定端子121が接続されている負極集電体21の外側には充電用端子141が接続されている。充電用端子131と充電用端子141の間に電源からの電流を流すことによって組電池100を充電することができる。
また、充電用端子131と充電用端子141の間に電流計を設置することで、組電池への充電中の電流値を測定することができる。
以下に、リチウムイオン電池モジュールを構成する各部位について説明する。
正極集電体及び負極集電体は、樹脂集電体層を含む。
樹脂集電体層を構成する樹脂集電体としては、導電性フィラーと樹脂集電体の母体を構成する樹脂(マトリックス樹脂ともいう)とを含むことが好ましい。
マトリックス樹脂としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリメチルペンテン(PMP)、ポリシクロオレフィン(PCO)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルニトリル(PEN)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメチルアクリレート(PMA)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂又はこれらの混合物等が挙げられる。
電気的安定性の観点から、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリメチルペンテン(PMP)及びポリシクロオレフィン(PCO)が好ましく、さらに好ましくはポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)及びポリメチルペンテン(PMP)である。
組電池を構成する各単電池が備える正極集電体及び負極集電体としては、その一部に金属集電体を使用することもできる。
しかし、組電池を構成する各単電池が備える正極集電体及び負極集電体の全てが樹脂集電体であることが好ましい。
導電性フィラーは、導電性を有する材料から選択される。
具体的には、金属[ニッケル、アルミニウム、ステンレス(SUS)、銀、銅及びチタン等]、カーボン[グラファイト及びカーボンブラック(アセチレンブラック、ケッチェンブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラック、サーマルランプブラック等)等]、及びこれらの混合物等が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
これらの導電性フィラーは1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。また、これらの合金又は金属酸化物を用いてもよい。電気的安定性の観点から、好ましくはアルミニウム、ステンレス、カーボン、銀、銅、チタン及びこれらの混合物であり、より好ましくは銀、アルミニウム、ステンレス及びカーボンであり、さらに好ましくはカーボンである。またこれらの導電性フィラーとしては、粒子系セラミック材料や樹脂材料の周りに導電性材料(上記した導電性フィラーの材料のうち金属のもの)をめっき等でコーティングしたものでもよい。
樹脂集電体は、マトリックス樹脂及び導電性フィラーのほかに、その他の成分(分散剤、架橋促進剤、架橋剤、着色剤、紫外線吸収剤、可塑剤等)を含んでいてもよい。
正極活物質層は、正極活物質を含み、正極活物質はオリビン酸型結晶構造を有する正極活物質からなる。
オリビン酸型結晶構造の正極活物質としては、化学式LiXPO(Xは金属)で表される化合物が挙げられる。例えば、リン酸ニッケルリチウム(LiNiPO)、リン酸鉄リチウム(LiFePO)等が挙げられ、リン酸鉄リチウムが好ましい。
オリビン酸型結晶構造の正極活物質を使用した電池は、充電の末期に電圧が急上昇するという特徴があるので、後述する本発明のリチウムイオン電池モジュールの充電方法を使用して充電状態を監視し、過充電となることを防いで充電を行うのに適している。
オリビン酸型結晶構造を有する正極活物質は特開2012−12262号公報及び国際公開第2016−063932号等に記載の公知の方法で製造することができ、市場から入手することもできる。
正極活物質は、その表面の少なくとも一部が高分子化合物を含む被覆材により被覆された被覆正極活物質であってもよい。
正極活物質の周囲が被覆材で被覆されていると、正極の体積変化が緩和され、正極の膨張を抑制することができる。
被覆材を構成する高分子化合物としては、特開2017−054703号公報に非水系二次電池活物質被覆用樹脂として記載されたものを好適に用いることができる。
被覆材には、導電剤が含まれていてもよい。
導電剤としては、樹脂集電体に含まれる導電性フィラーと同様のものを好適に用いることができる。
正極活物質層には、粘着性樹脂が含まれていてもよい。
粘着性樹脂としては、例えば、特開2017−054703号公報に記載された非水系二次電池活物質被覆用樹脂に少量の有機溶剤を混合してそのガラス転移温度を室温以下に調整したもの、及び、特開平10−255805公報に粘着剤として記載されたもの等を好適に用いることができる。
なお、粘着性樹脂は、溶媒成分を含まない状態で粘着性(水、溶剤、熱などを使用せずに僅かな圧力を加えることで接着する性質)を有する樹脂を意味する。
また、正極活物質層には溶液乾燥型の電極用バインダーを含まないことが好ましい。
溶液乾燥型の電極用バインダー(PVDF系バインダー、SBR系バインダー及びCMC系バインダー等)は、高分子化合物を溶媒に溶解または分散して用いられるものであって、溶媒成分を揮発させることで乾燥、固体化して活物質同士及び活物質と集電体とを強固に接着固定するものであり、溶媒成分を揮発させた電極用バインダーは粘着性を有さない。
従って、溶液乾燥型の電極用バインダーと粘着性樹脂とは異なる材料である。
セパレータとしては、ポリエチレン又はポリプロピレン製の多孔性樹脂フィルム、多孔性ポリエチレンフィルムと多孔性ポリプロピレンとの積層フィルム等を用いた積層型セパレータ、合成繊維(ポリエステル繊維及びアラミド繊維等)又はガラス繊維等からなる不織布、及びそれらの表面にシリカ、アルミナ、チタニア等のセラミック微粒子を付着させたもの等の公知のリチウムイオン電池に用いられるセパレータが挙げられ、旭化成(株)製ハイポア、旭化成(株)製セルガード及び宇部興産(株)製ユーポア等の市販製品を使用することもできる。
負極活物質層は、負極活物質を含む。
負極活物質としては、炭素系材料[黒鉛、難黒鉛化性炭素、アモルファス炭素、樹脂焼成体(例えばフェノール樹脂及びフラン樹脂等を焼成し炭素化したもの等)、コークス類(例えばピッチコークス、ニードルコークス及び石油コークス等)及び炭素繊維等]、珪素系材料[珪素、酸化珪素(SiOx)、珪素−炭素複合体(炭素粒子の表面を珪素及び/又は炭化珪素で被覆したもの、珪素粒子又は酸化珪素粒子の表面を炭素及び/又は炭化珪素で被覆したもの並びに炭化珪素等)及び珪素合金(珪素−アルミニウム合金、珪素−リチウム合金、珪素−ニッケル合金、珪素−鉄合金、珪素−チタン合金、珪素−マンガン合金、珪素−銅合金及び珪素−スズ合金等)等]、導電性高分子(例えばポリアセチレン及びポリピロール等)、金属(スズ、アルミニウム、ジルコニウム及びチタン等)、金属酸化物(チタン酸化物及びリチウム・チタン酸化物等)及び金属合金(例えばリチウム−スズ合金、リチウム−アルミニウム合金及びリチウム−アルミニウム−マンガン合金等)等及びこれらと炭素系材料との混合物等が挙げられる。
上記負極活物質のうち、内部にリチウム又はリチウムイオンを含まないものについては、予め負極活物質の一部又は全部にリチウム又はリチウムイオンを含ませるプレドープ処理を施してもよい。
これらの中でも、電池容量等の観点から、炭素系材料、珪素系材料及びこれらの混合物が好ましく、炭素系材料としては、黒鉛、難黒鉛化性炭素及びアモルファス炭素がさらに好ましく、珪素系材料としては、酸化珪素及び珪素−炭素複合体がさらに好ましい。
負極活物質も、その表面の少なくとも一部が高分子化合物を含む被覆材により被覆された被覆負極活物質であってもよい。
負極活物質の周囲が被覆材で被覆されていると、負極の体積変化が緩和され、負極の膨張を抑制することができる。
被覆材としては被覆正極活物質において使用される被覆材と同様のものを使用することができ、被覆材には導電剤が含まれていてもよい。
また、負極活物質層も、正極活物質層と同様に粘着性樹脂が含まれていてもよい。粘着性樹脂としては正極活物質層に含まれる粘着性樹脂と同様のものを使用することができる。また、負極活物質層には溶液乾燥型の電極用バインダーを含まないことが好ましい。
正極活物質層及び負極活物質層には、電解質と非水溶媒を含む電解液が含まれる。
電解質としては、公知の電解液に用いられているもの等が使用でき、例えば、LiPF、LiBF、LiSbF、LiAsF、LiN(FSO及びLiClO等の無機酸のリチウム塩、LiN(CFSO、LiN(CSO及びLiC(CFSO等の有機酸のリチウム塩等が挙げられ、LiN(FSO(LiFSIともいう)が好ましい。
非水溶媒としては、公知の電解液に用いられているもの等が使用でき、例えば、ラクトン化合物、環状又は鎖状炭酸エステル、鎖状カルボン酸エステル、環状又は鎖状エーテル、リン酸エステル、ニトリル化合物、アミド化合物、スルホン、スルホラン等及びこれらの混合物を用いることができる。
また、封止材は、正極集電体及び負極集電体の間に配置され、セパレータの外周を封止して電解液を正極活物質層及び負極活物質層に封入する部材であり、封入される電解液に対して耐久性のある材料であれば特に限定されないが、高分子材料が好ましく、熱硬化性高分子材料がより好ましい。
具体的には、エポキシ系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリウレタン系樹脂及びポリフッ化ビニリデン樹脂等が挙げられ、耐久性が高く取り扱いが容易であることからエポキシ系樹脂が好ましい。
前記組電池に充電電流を流すための充電用端子は、組電池に充電電流を流すことが出来るものであれば、その形状及び組成等に限定はないが、組電池の両端に位置する正極集電体及び負極集電体のそれぞれに積層する金属箔(銅箔等)であることが好ましい。また、充電用端子が金属箔である場合、金属箔は少なくとも正極集電体及び負極集電体と同じ面積を有することが好ましい。正極集電体及び負極集電体の上に積層した金属箔をそのまま組電池の外に延長して充電用電源に接続してもよく、正極集電体及び負極集電体の上に積層した金属箔に充電用電源からの導線を接続してもよい。
前記組電池の両端の電圧を検出するための組電池電圧測定端子は、組電池の両端の電圧を検出できるものであれば、形状及び組成等に制限はなく、組電池の両端に位置する正極集電体及び負極集電体に接続した導線等を用いることができる。
本発明のリチウムイオン電池モジュールは、組電池そのものであってもよい。
すなわち、図1に示す組電池100がリチウムイオン電池モジュール1そのものであってもよい。
なお、本発明において、組電池とは一つの電源としての電圧や容量を調整するために複数の単電池を直列または並列に組み合わせたものを意味し、電池モジュールとは組電池に電池容器、充放電用端子及び制御装置等を組み合わせて電源として使用できるようにしたものを意味する。
また、リチウムイオン電池モジュールは、充電を行い、充電を停止するための制御装置等の機構を組電池と一体的に備えるものであってもよく、組電池とは別々に備えるものであってもよい。
以下には、リチウムイオン電池モジュールが備えることのできる制御装置等の機構の例について説明する。
本発明のリチウムイオン電池モジュールは、充電中の組電池の電圧(mV)を測定する電圧測定部と、組電池への充電中の電流値(mA)を測定する電流測定部と、上記電圧測定部で測定した上記電圧と上記電流測定部で測定した上記電流値及び充電時間とから得られる充電時の電池容量の変化量に対する電圧の変化量の比である傾きZ(電圧変化量(mV)/電池容量変化量(mAh))を計算する傾き計算部と、上記傾き計算部で計算した傾きZが所定値を超えた際に上記組電池への充電を停止する充電停止機構と、を備えることが好ましい。
上記の通り、リチウムイオン電池モジュールは、電圧測定部と、電流測定部と、傾き計算部と、充電停止機構とを備えることが好ましい。
これらの機構は、いずれも組電池に一体的に備えていてもよく、組電池とは別々に備えるものであってもよいが、以下には、これらの機構を組電池とは別々に備える場合の例について説明する。
図2は、リチウムイオン電池モジュールの全体構成の一例を示すブロック図である。
リチウムイオン電池モジュール1において、組電池100は図1を用いて説明したものとする。
組電池100からは、組電池電圧測定端子111、121と充電用端子131、141が組電池100の外に引き出されている。
電圧測定部、電流測定部、傾き計算部はまとめてコンピュータ200内に設けられている。
コンピュータ200には組電池100から引き出された組電池電圧測定端子111、121間の電圧を測定する電圧計210と、組電池100及び充電用端子131、141を含む回路に直列に接続されて組電池100への充電中の電流値を測定する電流計220とが設けられている。また、電圧計210で測定した電圧及び電流計220で測定した電流値を記録するソフトウェアが格納されている。
電圧を測定する機構である電圧計及び電圧を記録するソフトウェアが電圧測定部であり、電流値を測定する機構である電流計及び電流値を記録するソフトウェアが電流測定部である。
電圧計は組電池電圧測定端子111、121を用いて組電池と並列に接続される。電流計は組電池と充電停止機構との間に直列に接続され、充電停止機構を通って組電池に流れる電流値を測定する。
コンピュータ200には、電流測定部で得た電流値から組電池の電池容量の変化量を計算し、記録するソフトウェアが格納されている。
なお、電池容量は組電池を流れる電流値を積算することで得られ、電池容量の変化量は、取得するタイミングの異なる2つの電流値(mA)の平均値と、その電流値を得た時間差(h)の積として得られる。
さらに、コンピュータ200には傾き計算部230が設けられている。
傾き計算部230には、電圧測定部からの電圧信号が信号線240を介して導入され、電流測定部からの電流信号が信号線250を介して導入される。
傾き計算部は、電流測定部で得た電流値と充電時間とから得られる電池容量の変化量と電圧測定部で測定した電圧とから、電池容量の変化量に対する電圧の変化量の比である傾きZ(電圧変化量(mV)/電池容量変化量(mAh))を計算する。
ここで傾きは、取得するタイミングの異なる2つの電流値(mA)の平均値と、その電流値を得た時間差(h)とをかけ算することで得られる容量変化量(mAh)に対する電圧変化量(mV)の比で計算される値であり、電圧変化量は電流値を得たタイミングにおいて測定された組電池の電圧の差である。
さらに、コンピュータ200は、計算して得られた傾きが所定値を超えているかを判断する。
電池容量の変化量の計算と、傾きZの計算と、傾きZが所定値を超えているかの判断を行うソフトウェアが傾き計算部といえる。
上記ソフトウェアには、所定値を超えているかの判断を行うために必要な計算式と、その計算式において使用する変数が格納されていることが好ましい。
傾き計算部における電池容量の変化量の計算と、傾きZの計算の例について説明する。
電流測定部において測定した、充電開始後t秒後に流れた電流値をa(mA)、(t+1)秒後に流れた電流値をb(mA)とする。
電圧測定部において測定した、充電開始後t秒後の電圧をc(mV)、(t+1)秒後の電圧をd(mV)とする。
充電開始後t秒後から(t+1)秒後までの電池容量の変化量は、
[(a+b)/2]×(1/3600) (mAh)となる。
充電開始後t秒後から(t+1)秒後までの電圧の変化量は、
d−c (mV) となる。
よって、充電開始後t秒後から(t+1)秒後までの傾きZは、
Z=(d−c)/{[(a+b)/2]×(1/3600)}
Z=[(d−c)×7200]/(a+b)
と表現される。
ここでは、1秒ごとに傾きを計算する場合を例にして説明したが、測定間隔は1秒ごとでなくてもよい。
組電池の充電方法としては、定電流充電と定電力充電の2種類の方法が知られている。
定電流充電は充電時の電流値を一定にして充電を行う方法である。すなわち、上述した傾きZの計算例において、電流値は常に一定であるので充電開始後t秒後に流れた電流値をa(mA)とした場合、(t+1)秒後に流れた電流値もa(mA)であり、つねにa=bの関係が成り立つ。
定電力充電は充電時の電力値を一定にして充電を行う方法である。充電が進むにつれて電圧値が上昇するので、充電が進むにつれて電流値が低くなるように電流値を制御しながら充電を行う。
上述した傾きZの計算例において、電圧と電流値の積が常に一定になるので充電開始後t秒後に流れた電流値a(mA)と電圧c(mV)の積と、(t+1)秒後に流れた電流値b(mA)と電圧d(mV)の積が一定である。すなわち、つねにa×c=b×d=W(定数)の関係が成り立つ。
組電池100の充電を行うための電源400と組電池の間には充電停止機構300が設けられている。充電停止機構300は電源400からの電流を組電池100に流すか流さないかを制御するスイッチの役割を有しており、充電停止機構300において充電の開始・継続と充電の停止とを切り替えることができる。
充電停止機構300は、電圧測定部、電流測定部、傾き計算部を備えるコンピュータ200に接続されている。コンピュータ200と充電停止機構300の間には信号線260が設けられている。コンピュータ200では傾き計算部で判断した傾きの値に基づき、傾きが所定値を超えた場合に充電を停止する信号を信号線260を介して充電停止機構300に送る。
当該信号を受信した充電停止機構は、充電を停止することができる。
充電を停止する判断方法の詳細は、リチウムイオン電池モジュールの充電方法の欄で説明する。
続いて、本発明のリチウムイオン電池モジュールの充電方法について説明する。
本発明のリチウムイオン電池モジュールの充電方法は、リチウムイオン電池の単電池を直列に接続して構成した組電池を含むリチウムイオン電池モジュールの充電方法であって、上記単電池が、順に積層されたひと組の正極集電体、正極活物質層、セパレータ、負極活物質層及び負極集電体からなる積層単位と電解液とを含み、上記正極集電体及び上記負極集電体が樹脂集電体層を含み、上記正極活物質層に含まれる正極活物質がオリビン酸型結晶構造を有する正極活物質からなり、上記単電池について、異なる充電条件ごとに充電した際の充電時の電池容量と電圧との関係から得られる単電池のSOC−CCV曲線におけるSOC49%〜51%の領域での電池容量の変化量に対する電圧の変化量の比(電圧変化量/電池容量変化量、傾きXという)と、上記の単電池のSOC−CCV曲線におけるSOC99%〜100%の領域で電圧が急上昇する点における電池容量変化量に対する電圧変化量の比(傾きYという)との関係を記録したライブラリを準備しておき、上記単電池を直列に接続して構成した組電池を含むリチウムイオン電池に対して充電を行う際に、充電に使用する充電条件に対応した傾きX及び傾きYの値である傾きXと傾きYの値を上記ライブラリから参照し、充電中の組電池の両端電圧が3.3×N(V)以上の領域で(Nは単電池の積層数)において充電時の電池容量の変化量に対する電圧の変化量の比(傾きZ)を継続的に測定して、傾きZと、単電池の積層数N、傾きX及び傾きYとの関係式(1)が満たされた際に上記組電池への充電を停止することを特徴とする。
Z≧X(N−1)+Y ・・・式(1)
なお、SOCとはState Of Chargeの略語であり電池の容量残存率(満充電時の容量の対するその時点での残容量の割合)を意味する。CCVはClosed Circuit Voltageの略語であり閉路電圧を意味し、電池を充電停止機構等の機器に接続して電流を流している状態(負荷をかけた状態)での充電中に測定される電池両端子間の電圧である。
本発明のリチウムイオン電池モジュールの充電方法では、本発明のリチウムイオン電池モジュールを構成する単電池について、異なる充電条件ごとに充電した際の充電時の電池容量と電圧との関係から得られる単電池のSOC−CCV曲線におけるSOC49%〜51%の領域での電池容量の変化量に対する電圧の変化量の比(電圧変化量/電池容量変化量、傾きXという)と、上記の単電池のSOC−CCV曲線におけるSOC99%〜100%の領域で電圧が急上昇する点における電池容量変化量に対する電圧変化量の比(傾きYという)との関係を記録したライブラリを準備する。
図3は、オリビン酸型結晶構造を有する正極活物質を使用する単電池のSOC−CCV曲線の一例である。このSOC−CCV曲線は、定電流充電において得られた曲線である。
SOC−CCV曲線は、例えば、北斗電工社製充放電装置SD8システム等を用い、単電池を充放電装置の端子に接続し、各電流値(例えば0.01C〜5C程度)で上限電圧4.0V、CC充電モード(定電流充電モード)、もしくはCP充電モード(定電力充電モード)で充電を実施することによって得られる。
上記システムでは時間あたりに流れた電流値を記録し、積算することにより容量[mAh]を算出する。また、同様に電圧[V]も記録する。
これらの値をそれぞれ横軸、縦軸に据えることで、電圧[V]が4.0Vに到達するまでのSOC−CCV曲線を作成することができる。
オリビン酸型結晶構造を有する正極活物質を使用する単電池は、充電を行った際に電圧値が充電が進むにつれて少しずつ高くなり、SOC99〜100%の領域で電圧が急上昇するという特性を有する。
なお、オリビン酸型結晶構造を有する正極活物質が、リン酸鉄リチウムであることが好ましい。
SOC−CCV曲線は、充電初期のSOC0%付近の領域では傾きが急な領域があるが、ほとんどの領域では緩やかな右上がりである。
そこで、満充電の半分程度充電が進んだSOC49%〜51%の領域での電池容量の変化量に対する電圧の変化量の比(電圧変化量/電池容量変化量)を充電が通常通り行われている状態でのSOC曲線の傾きの代表値とみなして、傾きXとする。
そして、充電が進んで満充電に近くなり、電池のSOC−CCV曲線におけるSOC99%〜100%の領域で電圧が急上昇する点における電池容量変化量に対する電圧変化量の比を傾きYとする。
単電池の仕様又は充電条件が異なればSOC−CCV曲線は異なるので、単電池の仕様ごとに、異なる充電条件ごとに傾きXと傾きYを記録しておき、それらを格納したライブラリを準備する。
このようなライブラリが準備済みであることを前提にして、本発明のリチウムイオン電池モジュールの充電方法である充電を行う。
図4は、本発明のリチウムイオン電池モジュールの充電方法の手順を示すフローチャートである。
単電池を直列に接続して構成した組電池を含むリチウムイオン電池に対して充電を行う(ステップS1)。
次に、組電池を構成する単電池につき、充電に使用する充電条件に対応した傾きX及び傾きYの値である傾きXと傾きYの値をライブラリから参照する(ステップS2)。
なお、ステップS1とステップS2は順序が反対であってもよい。
充電条件として、例えば電流値がa(mA)である定電流充電による充電であれば電流値がa(mA)である定電流充電において作成したライブラリから傾きXと傾きYの値を参照する。
また、例えば電力値がWである定電力充電による充電であれば電流値がWである定電流充電において作成したライブラリから傾きXと傾きYの値を参照する。
続けて、充電中の組電池の両端電圧が3.3×N(V)以上の領域で(Nは単電池の積層数)において充電時の電池容量の変化量に対する電圧の変化量の比(傾きZ)を継続的に測定する(ステップS3)。
組電池の両端電圧は、単電池の積層数に比例する。傾きZを測定する領域を両端電圧が3.3×N(V)以上の領域とするのは、充電初期のSOC0%付近の領域を除くことを意図している。
充電初期のSOC0%付近の領域においては傾きZが急激に上昇することがあるためである。
そして、ステップS3で測定した傾きZと、単電池の積層数N、ライブラリから参照した傾きX及び傾きYの関係式(1)が満たされるかを確認する。
Z≧X(N−1)+Y ・・・式(1)
この式は、組電池を構成する単電池につき、電池のSOC−CCV曲線におけるSOC99%〜100%の領域で電圧が急上昇する点における電池容量変化量に対する電圧変化を生じた単電池が1つ生じた場合に満たされることを想定した式となっている。
図5は、積層数が3(N=3)である組電池について、それぞれの単電池のSOC−CCV曲線と組電池のSOC−CCV曲線を合わせて示す図である。
これらのSOC−CCV曲線は、定電流充電において得られた曲線である。
この図を参照しながら上記関係式(1)の意味について説明する。
3つの単電池(単電池1〜3)についてはSOC−CCV曲線はほぼ同等であり、これらの曲線から傾きX及び傾きYを求めることができる。
単電池の傾きXは緩やかな右上がりである。
組電池の積層数が1の場合、すなわち単電池につき上記関係式(1)への当てはめを行うと、N=1であるので、Z≧Yとなった場合に式(1)が満たされる。
傾きYは単電池につき充電に使用する充電条件においてSOC99〜100%の領域で電圧が急上昇した場合の傾きであるので、Z≧Yとなったということは組電池を構成する1つの単電池が満充電となり、それ以上充電すると過充電となってしまうことを意味する。
続いて、組電池の場合について考える。
組電池のSOC−CCV曲線において、傾きXは充電が通常通り行われている状態でのSOC曲線の傾きの代表値である。
充電が通常通り行われている状態での傾きXは組電池の積層数に比例する。そのため、積層数が3である組電池の傾きXは単電池の傾きXの約3倍となる(図5参照)。
組電池において充電が通常通り行われている状態でのSOC曲線の傾きは組電池の積層数に比例するので、単電池につき充電に使用する充電条件に対応した傾きXの値である傾きXに(N−1)を乗じることによって、傾きZが急上昇したかの判定におけるベースラインを積層数に応じた値であるX(N−1)に変更する。
そして、そのベースラインとなる傾きの値に、単電池につき充電に使用する充電条件においてSOC99〜100%の領域で電圧が急上昇した場合の傾きYを加えた値「X(N−1)+Y」を求める。
については積層数に関わらず1つだけ加える(Yの係数は1である)。これは、組電池を構成するN個の単電池のうちの1つでも満充電になったときを、過充電が生じる判断基準とするためである。
この値を用いて、Z≧X(N−1)+Y となったときに、組電池を構成するN個の単電池のうちの1つが満充電となっており、それ以上充電すると過充電となると判断する。
以上のことから、関係式(1)が満たされた場合には、組電池を構成するいずれかの単電池において過充電が生じる可能性があるので、充電を停止する(ステップS4)。
一方、関係式(1)が満たされない場合には、組電池を構成するいずれの単電池においても過充電が生じる可能性がないと判断できるので充電を継続する(ステップS5)。
充電を継続したら、再度ステップS3に戻り傾きZを継続的に測定し、関係式(1)が満たされた場合に充電を停止する。
本発明のリチウムイオン電池モジュールの充電方法を適用する組電池の積層数は限定されるものではないが、2〜24であることが好ましい。
積層数が24以下であると、単電池毎に充電状態を監視する場合との違いが少なく充電停止の判断が容易となる。
本発明のリチウムイオン電池モジュールの充電方法では、上記リチウムイオン電池モジュールは、充電中の組電池の電圧(mV)を測定する電圧測定部と、組電池への充電中の電流値(mA)を測定する電流測定部と、上記電圧測定部で測定した上記電圧と上記電流測定部で測定した上記電流値及び充電時間とから得られる充電時の電池容量の変化量に対する電圧の変化量の比である傾きZ(電圧変化量(mV)/電池容量変化量(mAh))を計算する傾き計算部と、上記傾き計算部で計算した傾きが所定値を超えた際に上記組電池への充電を停止する充電停止機構と、を備え、上記傾き計算部で傾きZを継続して測定して、上記関係式(1)が満たされた際に充電停止機構を作動させて上記組電池への充電を停止することが好ましい。
電圧測定部、電流測定部及び傾き計算部と、充電停止機構を備えるリチウムイオン電池モジュールの全体構成例としては、図2を参照して説明したものと同様のものを使用することができる。
傾き計算部において、関係式(1)を満たすかの判定を行う。
傾き計算部には関係式(1)を満たすかの判断を行うソフトウェアが含まれる。
ライブラリを参照して得た傾きXと傾きYの値を、傾き計算部での判定に使用するソフトウェアにおいて関係式(1)の傾きXと傾きYの値として代入して使用すればよい。
ライブラリは傾き計算部のソフトウェアに含まれたデータベースであってもよい。その場合は傾き計算部内の処理の一部としてライブラリから傾きXと傾きYの値を参照するステップを行う。
ライブラリはリチウムイオン電池モジュールの外部に設けられたデータベースであってもよい。その場合は当該データベースと傾き計算部を備えるコンピュータを有線又は無線で接続してライブラリからの傾きXと傾きYの値を参照するステップを行う。
ライブラリがリチウムイオン電池モジュールの外部にある外部書面であってもよい。その場合は作業者が単電池の仕様及び充電条件に合わせて傾き計算部を備えるコンピュータに傾きXと傾きYの値を入力することにより、ライブラリからの傾きXと傾きYの値を参照するステップを行う。
本発明のリチウムイオン電池モジュールは、単電池毎の充電状態を監視するための回路等を必要とせずに、過充電状態となる単電池が存在することが無いように充電することができるので、リチウムイオン電池とその充電装置の小型化が可能となり有用である。
1 リチウムイオン電池モジュール
10a、10b、10c、10d 単電池
11 正極集電体
13 正極活物質層
21 負極集電体(正極集電体)
23 負極活物質層
30 セパレータ
40 封止材
100 組電池
111、121 組電池電圧測定端子
131、141 充電用端子
200 コンピュータ
210 電圧計
220 電流計
230 傾き計算部
240、250、260 信号線
300 充電停止機構
400 電源

Claims (6)

  1. リチウムイオン電池の単電池を直列に接続して構成した組電池を含むリチウムイオン電池モジュールであって、
    前記単電池が、順に積層されたひと組の正極集電体、正極活物質層、セパレータ、負極活物質層及び負極集電体からなる積層単位と電解液とを含み、
    前記正極集電体及び前記負極集電体が樹脂集電体層を含み、
    前記正極活物質層に含まれる正極活物質がオリビン酸型結晶構造を有する正極活物質からなり、
    前記組電池に充電電流を流すための充電用端子と、
    前記組電池の両端の電圧を検出するための組電池電圧測定端子とを有し、
    各前記単電池の正極集電体と負極集電体との間の電圧を検出するための単電池電圧測定端子は有さないことを特徴とするリチウムイオン電池モジュール。
  2. 充電中の組電池の電圧(mV)を測定する電圧測定部と、
    組電池への充電中の電流値(mA)を測定する電流測定部と、
    前記電圧測定部で測定した前記電圧と前記電流測定部で測定した前記電流値及び充電時間とから得られる充電時の電池容量の変化量に対する電圧の変化量の比である傾きZ(電圧変化量(mV)/電池容量変化量(mAh))を計算する傾き計算部と、
    前記傾き計算部で計算した傾きZが所定値を超えた際に前記組電池への充電を停止する充電停止機構と、を備える請求項1に記載のリチウムイオン電池モジュール。
  3. 前記オリビン酸型結晶構造を有する正極活物質が、リン酸鉄リチウムである請求項1又は2に記載のリチウムイオン電池モジュール。
  4. リチウムイオン電池の単電池を直列に接続して構成した組電池を含むリチウムイオン電池モジュールの充電方法であって、
    前記単電池が、順に積層されたひと組の正極集電体、正極活物質層、セパレータ、負極活物質層及び負極集電体からなる積層単位と電解液とを含み、
    前記正極集電体及び前記負極集電体が樹脂集電体層を含み、前記正極活物質層に含まれる正極活物質がオリビン酸型結晶構造を有する正極活物質からなり、
    前記単電池について、異なる充電条件ごとに充電した際の充電時の電池容量と電圧との関係から得られる単電池のSOC−CCV曲線におけるSOC49%〜51%の領域での電池容量の変化量に対する電圧の変化量の比(電圧変化量/電池容量変化量、傾きXという)と、前記の単電池のSOC−CCV曲線におけるSOC99%〜100%の領域で電圧が急上昇する点における電池容量変化量に対する電圧変化量の比(傾きYという)との関係を記録したライブラリを準備しておき、
    前記単電池を直列に接続して構成した組電池を含むリチウムイオン電池に対して充電を行う際に、充電に使用する充電条件に対応した傾きX及び傾きYの値である傾きXと傾きYの値を前記ライブラリから参照し、
    充電中の組電池の両端電圧が3.3×N(V)以上の領域で(Nは単電池の積層数)において充電時の電池容量の変化量に対する電圧の変化量の比(傾きZ)を継続的に測定して、傾きZと、単電池の積層数N、傾きX及び傾きYとの関係式(1)が満たされた際に前記組電池への充電を停止することを特徴とするリチウムイオン電池モジュールの充電方法。
    Z≧X(N−1)+Y ・・・式(1)
  5. 前記リチウムイオン電池モジュールは、充電中の組電池の電圧(mV)を測定する電圧測定部と、
    組電池への充電中の電流値(mA)を測定する電流測定部と、
    前記電圧測定部で測定した前記電圧と前記電流測定部で測定した前記電流値及び充電時間とから得られる充電時の電池容量の変化量に対する電圧の変化量の比である傾きZ(電圧変化量(mV)/電池容量変化量(mAh))を計算する傾き計算部と、
    前記傾き計算部で計算した傾きが所定値を超えた際に前記組電池への充電を停止する充電停止機構と、を備え、
    前記傾き計算部で傾きZを継続して測定して、
    前記関係式(1)が満たされた際に充電停止機構を作動させて前記組電池への充電を停止する請求項4に記載のリチウムイオン電池モジュールの充電方法。
  6. 前記オリビン酸型結晶構造を有する正極活物質が、リン酸鉄リチウムである請求項4又は5に記載のリチウムイオン電池モジュールの充電方法。
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