JP2019085459A - アルマイト材の代替材料に用いることができる表面被覆基材、その基板表面にトップコート層を形成するための塗料組成物 - Google Patents

アルマイト材の代替材料に用いることができる表面被覆基材、その基板表面にトップコート層を形成するための塗料組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】耐食性に優れた塗膜を実現できる塗料組成物を提供する。【解決手段】本発明の塗料組成物は、基板の表面にトップコート層を形成するために用いる塗料組成物であって、金属アルコキシドと、溶媒と、を含み、当該塗料組成物の接触角が24°以下であり、当該塗料組成物からなる塗膜の鉛筆硬度が5H以上である。【選択図】図1

Description

本発明は、基板表面にトップコート層を形成するための塗料組成物、それを用いた表面被覆基材に関する。
アルマイト材は、耐食性に優れることから、窓枠材、パネル、ポール等の建築材料、船舶、電車や自動車等の車両、家庭電気製品、電子機器、事務機器、光学機器等の電子装置等に幅広く用いられている。この種の技術として、例えば、特許文献1に記載の技術が知られている。特許文献1には、アルミニウム基板に対して陽極酸化処理(アルマイト)して表面に陽極酸化皮膜(アルマイト皮膜)を形成することにより、アルマイト材が得られることが記載されている。
特開平10−046392号公報
従来のサプライチェーンの一つとして、次のようなものが知られている。
基板材料が(アルミニウム材等)素材メーカーから加工メーカーに供給され、続いて、加工メーカーにおいて陽極酸化処理(アルマイト)された(必要に応じて形状加工も付与された)アルマイト材が製造メーカーに供給される。アルマイトを前提とした場合、加工メーカーに依拠する形となるため、サプライチェーンのカスタマイズが容易ではない。このような事情から、アルマイト材の市場において、アルマイト材に変わる新たな代替材料が要望されている。
本発明者が上記の事情を踏まえて検討を進めた結果、基板のトップコート層に用いる塗料組成物において、塗膜構造の緻密度や基板に対する密着性・濡れ性を適切に制御することにより、アルマイト材と同等以上の特性を実現できることが判明した。
本発明者はさらに検討したところ、金属アルコキシドおよび溶媒を含む塗料組成物において、塗膜構造の緻密度については鉛筆硬度を指標とすることにより安定的に評価することができ、基板に対する密着性・濡れ性については接触角を指標とすることにより安定的に評価できることを見出した。このような知見に基づいて鋭意検討した結果、鉛筆硬度を所定値以上とし、接触角を所定値以下とすることにより、アルマイト材と同等以上の耐食性を有する塗膜をトップコート層として用いることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明によれば、
基板の表面にトップコート層を形成するために用いる塗料組成物であって、
金属アルコキシドと、
溶媒と、を含み、
当該塗料組成物の接触角が24°以下であり、当該塗料組成物からなる塗膜の鉛筆硬度が5H以上である、塗料組成物が提供される。
また本発明によれば、
基板と、前記基板の表面にトップコート層と、を備えており、
前記トップコート層が、上記塗料組成物からなる塗膜で構成される、表面被覆基材が提供される。
本発明によれば、アルマイト材の代替材料に用いることができる塗料組成物、それを用いた表面被覆基材が提供される。
また、本発明によれば、高絶縁性および高耐食性を兼ね備えており、硬度と柔軟性のバランスに優れた塗膜を実現できる塗料組成物を提供することができる。
本実施形態の塗料組成物からなる塗膜を説明するための図である。 耐電圧測定の結果を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。また、図は概略図であり、実際の寸法比率とは一致していない。
本実施形態の塗料組成物の概要について説明する。
本実施形態の塗料組成物は、基板の表面にトップコート層を形成するために用いる塗料組成物である。この塗料組成物は、金属アルコキシドと、溶媒と、を含むことができる。当該塗料組成物を測定基板に対して滴下したとき接触角を24°以下とすることができる。また当該塗料組成物からなる塗膜の鉛筆硬度を5H以上とすることができる。
本発明者の知見によれば、基板のトップコート層に用いる塗料組成物において、塗膜構造の緻密度や基板に対する密着性・濡れ性を適切に制御することにより、アルマイト材と同等以上の特性を実現できることが判明した。
本発明者による鋭意検討の結果、金属アルコキシドおよび溶媒を含む塗料組成物において、塗膜構造の緻密度については鉛筆硬度を指標とすることにより安定的に評価することができ、基板に対する密着性や濡れ性については接触角(表面張力)を指標とすることにより安定的に評価できることを見出した。このような知見に基づいて鋭意検討した結果、鉛筆硬度を所定値以上とし、接触角を所定値以下とすることにより、アルマイト材と同等以上の耐食性等の塗膜特性を有する塗膜をトップコート層として用いることが見出された。
詳細なメカニズムは定かでないが、金属アルコキシド由来の金属原子が酸素原子を介して下地基板の表面と化学的に結合すること、また塗膜と下地とが物理的に結合することによって、上記塗膜と下地基板との密着性を高められること、塗料組成物の濡れ性を高めることにより、これらの密着性を一層向上させられること、そして、塗膜自他の構造が緻密であることから、耐食性等の様々な塗膜特性を改善できると考えられる。
本実施形態の塗料組成物によれば、アルマイト材と同等以上の優れた高耐食性を有する塗膜を実現することができる。また本実施形態の塗料組成物は、アルマイト材と比較して優れた高絶縁性を有する塗膜を実現できる。また本実施形態の塗料組成物によれば、比較的高い硬度を備えるとともに、アルマイト材と比して柔軟性を備える塗膜を実現できる。したがって、高絶縁性および高耐食性を兼ね備えており、硬度と柔軟性のバランスに優れた塗膜を実現できる。
また、本実施形態の塗料組成物は、耐食性、絶縁性、耐酸性・耐アルカリ性、耐変形性、耐候性、耐摩耗性などの各種の塗膜特性を向上させることができる。
さらに、本実施形態の塗料組成物の塗膜形成プロセスは、アルマイトと比べて簡単なプロセスとすることができる。
以上より、本実施形態の塗料組成物からなる塗膜をトップコート層として備える表面被覆基材は、アルマイト材の代替材料として有効であり、多種多様な用途に展開することが可能である。
本実施形態の塗料組成物を活用することにより、従来必須であったサプライヤ(陽極酸化処理や形状加工処理を提供する加工メーカー)を経由せずに済むために、従来のサプライチェーンを容易にカスタマイズすることが可能である。競争がより激化する環境の中で、戦略的にサプライヤとのリレーションを強化・最適化し、効率的にコスト削減を実現できる。たとえば、製造メーカーは、素材メーカーから基板材料を直接仕入れ、塗料組成物の塗工処理を内製化することにより、素材メーカーに対する購買力の強化や製造コストの削減を進めることが可能である。また、製造メーカーは、素材メーカーからの仕入量を増加し、塗工処理を外注することにより、製造効率を高めて製造コストを削減することも可能である。また、処理工程を分散化、すなわち、塗工処理と形状加工処理とに別々のサプライヤを配置し、チャネルを最適化することにより、サプライチェーンの設計自由度をさらに高めることが可能である。
また、本実施形態の塗料組成物の塗膜形成プロセス(塗工処理)は、アルマイト(陽極酸化処理)と比べて簡単なプロセスとすることができる。このため、サプライチェーンの設計自由度をさらに高めることが可能である。
本実施形態の表面被覆基材は、様々な用途に活用することができるが、例えば、自動車や電車等の車両、航空機、船舶、建築材料や電子装置等の構成部材として好適に使用することが可能である。
以下、本実施形態の塗料組成物の成分について説明する。
本実施形態の塗料組成物は、結合剤を含むことができる。この結合剤としては、金属アルコキシドを含むことができる。
上記金属アルコキシドは、例えば、シリコン、チタン、ジルコニウムおよびアルミニウムからなる群から選択される一種以上の金属元素を含むことができる。この中でも、金属アルコキシドは、シリコンアルコキシドを含有することができる。
上記シリコンアルコキシドは、ケイ素原子に直接結合するアルコキシ基を有するものであり、公知のシリコンアルコキシドを使用することができる。シリコンアルコキシドは、加水分解および重縮合することにより、ポリシロキサンになる。
上記シリコンアルコキシドの一例としては、例えば、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、i−プロピルトリメトキシシラン、i−プロピルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3,3,3−トリフロロプロピルトリメトキシシラン、3,3,3−トリフロロプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、3,4−エポキシシクロヘキシルエチルメトキシシラン、3,4−エポキシシクロヘキシルエチルエトキシシラン、γ−アミノプロピルメトキシシラン、γ−アミノプロピルエトキシシランなどを例示できる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記ポリシロキサンとしては、上記シリコンアルコキシド由来の構造単位を有することができ、例えば、ポリジメチルシロキサンやポリフェニルシロキサン等のオルガノポリシロキサンを用いてもよい。
なお、シリコンアルコキシドを、予め酸またはアルカリの存在下もしくは非存在下で加水分解した加水分解物、該加水分解物をさらに熟成して重縮合した部分縮合物を使用することもできる。
本実施形態の塗料組成物は、金属粒子として、アルミナをさらに含むことができる。アルミナとして、コロイド状アルミナ(金属コロイド)や微粒子状アルミナ(金属微粒子)を用いることができる。
上記金属コロイド(例えば、コロイド状のアルミナ)は、アルミナなどの無機酸化物を担体として、水および/または低級アルコール類を分散媒とする、pH2.5〜6の金属酸化物ゾル(アルミナゾル)とすることができる。この金属酸化物ゾルは、固形分換算で、例えば、5〜50重量%、好ましくは5〜25重量%含有してもよい。また、金属酸化物ゾルは、安定剤として硝酸、塩酸、酢酸などの酸を含有してもよい。
上記金属微粒子は、例えば、微粒子状アルミナであり、精製アルミニウム塩の高温加水分解法で製造されたアルミナを用いることができる。微粒子状アルミナは、pH2〜6の酸性水性分散液としたものを用いることもできる。
コロイド状アルミナ(金属コロイド)や微粒子状アルミナ(金属微粒子)は、例えば、平均粒径が5〜200nm、好ましくは5〜100nm、より好ましくは5〜50nmのものである。
上記結合剤は、上記オルガノアルコキシシラン、コロイド状アルミナ(金属コロイド)または微粒子状アルミナ(金属微粒子)、および親水性有機溶媒を含むことができる。このような結合剤としては、例えば、日研株式会社製のセラミカG−92−6、日研株式会社製G−90等が挙げられる。
上記親水性有機溶媒は、例えば、アルコール類、グリコール類、エステル類、エーテル類、ケトン類などである。アルコール類としては、炭素数1〜8の脂肪族アルコール、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール、n−ペンタノール、n−ヘキサノール、4−メチル−2−ペンタノール、4−メチル−n−ペンタノールなどが挙げられる。グリコール類としては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコールが挙られる。エステル類としては、前記アルコール類およびグリコール類のギ酸、酢酸、プロピオン酸などのエステル、具体的にはギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸ブチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸エチルなどを例示できる。上記エーテル類として、前記アルコール類およびグリコール類のアルキルエーテルなど、具体的にはジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、メチルエチルエーテル、エチルブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、酢酸エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルなどが挙げられる。ケトン類としては、アセトン、ジエチルケトン、メチルエチルケトン、アセトフェノンなどが挙げられる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。この中でも、i−プロパノール、n−ブタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、メチルエチルケトン、酢酸エチル等を使用してもよい。
本実施形態の塗料組成物からなる塗膜中において、例えば、シリコンアルコキシド由来のSiO成分と、コロイド状アルミナや微粒子状アルミナ由来のAl成分と、で構成される固形物を形成することができる。
本実施形態の塗料組成物中において、上記固形物の含有量は、固形分換算で、例えば、10〜50重量%、好ましくは20〜40重量%である。
また塗膜中において、Al成分の含有量は、固形物全体に対して、固形分換算で、例えば、10〜45重量%、好ましくは15〜40重量%とすることができる。
本実施形態において、塗料組成物の固形分とは、塗料組成物中における不揮発分を指し、水や溶媒等の揮発成分を除いた残部を指す。また、本実施形態において、塗料組成物全体に対する含有量とは、塗料組成物が溶媒を含む場合には、塗料組成物のうちの溶媒を除く固形分全体に対する含有量を指す。
本実施形態の塗料組成物は、界面活性剤を含むことができる。この界面活性剤として、例えば、シリコン系表面調整剤を含むことができる。これにより、塗料組成物において、表面張力を低減し、下地への濡れ性やレベリング性を高めることができる。
上記シリコン系表面調整剤としては、例えば、ビックケミー・ジャパン製のBYK−300、BYK−301、BYK−302、BYK−306、BYK−307、BYK−310、BYK−315、BYK−320、BYK−322、BYK−323、BYK−325、BYK−330、BYK−331、BYK−333、BYK−337、BYK−341、BYK−344、BYK−345、BYK−346、BYK−347、BYK−348、BYK−349、BYK−370、BYK−375、BYK−377、BYK−378、BYK−UV3500、BYK−UV3510、BYK−UV3570等が挙げられる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
この中でも、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンを含有するシリコン系表面調整剤を使用することができる。この上記シリコン系表面調整剤はn−オクタノール等の脂肪族アルコール(例えば、炭素数が6〜20の脂肪族アルコール)を含有してもよい。
本実施形態の塗料組成物は、フィラーを含むことができる。このフィラーとして、無機微粒子を用いることができる。
上記無機微粒子としては、例えば、アルミナ、窒化ホウ素、ジルコニア、マイカ、窒化ケイ素、炭化ケイ素、シリカ、コージライトおよび無機顔料からなる群から選択される一種以上を含むことができる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。この中でも、耐熱性や平滑性の観点から、アルミナを使用することができる。
上記無機微粒子の形状としては、例えば、球状、真球状、板状、粒状などが挙げられる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。この中でも、耐食性の観点から、球状であることが好ましい。
上記無機微粒子の粒径の下限値としては、例えば、0.02μm以上であり、0.1μm以上が好ましく、0.2μm以上がより好ましい。また、上記フィラーの粒径の上限値としては、例えば、5μm以下であり、1.5μm以下が好ましく、0.9μm以下がより好ましい。このような数値範囲内とすることにより、トップコート層の耐食性を高めることが可能になる。上記無機微粒子の粒径は、メジアン径(平均粒径D50)とすることができる。
上記無機微粒子は、分散性の観点から、例えば、溶媒に分散させたスラリー状態で使用されていてもよい。すなわち、本実施形態の塗料組成物は、無機微粒子を溶媒中に分散させたスラリー状物質(以下、スラリーと呼称する。)を含有してもよい。また、スラリーは、分散剤を含有してもよい。
上記スラリー濃度(固形分である無機微粒子の含有比率)は、上記スラリー全体に対して、例えば、3重量%以上80重量%以下でもよく、5重量%以上60重量%以下でもよく、10重量%以上50重量%以下でもよい。
また、上記スラリーの配合量は、上記結合剤100重量%に対して、例えば、1重量%以上80重量%以下でもよく、3重量%以上60重量%以下でもよく、5重量%以上50重量%以下でもよい。
また、本実施形態の塗料組成物中において、無機微粒子の含有量の下限値は、結合剤の固形分(例えば、SiO成分およびAl成分)の含有量100部に対して、例えば、100部より大きく、好ましくは120部以上であり、より好ましくは140部以上である。一方で、フィラーの含有量の上限値は、結合剤の固形分の含有量100部に対して、例えば、300部以下でもよく、200部以下でもよい。
上記スラリーに用いる溶媒は、例えば、沸点が100℃以上、220℃以下の高沸点溶媒を含むことができる。この高沸点溶媒の沸点の上限値としては、例えば、220℃以下であり、好ましくは210℃以下である。これにより、低い温度での加熱や乾燥によって塗膜を成膜することが可能になる。高沸点溶媒の沸点の下限値としては、例えば、100℃以上でもよく、105℃以上でもよい。これにより、室温等の保管環境において、溶媒の蒸発を抑制できるため保管性を高めることができる。また、塗膜特性の再現性を良好なものとすることができる。
上記高沸点溶媒としては、例えば、イソブタノール(沸点108℃)、プロパギルアルコール(沸点113.6℃)、n−ブタノール(沸点117.5℃)、プロピレングリコールモノメチルエーテル(沸点121℃)、酢酸ブチル(沸点127℃)、エチルセロソルブ(沸点136℃)、プロピルセロソルブ(沸点150℃)、ブチルセロソルブ(沸点171.2℃)、エチレングリコールモノアセテート(沸点188℃)、酢酸2−エトキシエチル(沸点156.8℃)、エチルジグリコール(沸点202.7℃)等が挙げられる。
一方、上記スラリーに用いる溶媒は、沸点が50℃以上100℃未満の低沸点溶媒を含むことができる。
上記低沸点溶媒としては、例えば、メチルアルコール(64.7°C)、エチルアルコール(78.37℃)、イソプロピルアルコール(沸点82.4℃)などの低分子量アルコールが挙げられる。これにより、より低温環境下や乾燥環境下において塗膜を成膜することが可能になる。
本実施形態の塗料組成物は溶媒を含むことができる。この溶媒は、単独溶媒または混合溶媒であってもよい。上記溶媒としては、上記結合剤由来の溶媒であっても、スラリー由来の溶媒であってもよく、その他の溶媒を含むこともできる。上記溶媒としては、上述の親水性有機溶媒、高沸点溶媒、低沸点溶媒から選択することができる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本実施形態の塗料組成物は、必要に応じて、上述した成分以外の他の成分を含むことができる。
また、本実施形態の塗料組成物は、環境に配慮する観点から、六価クロム、三価クロム等のクロム成分を含まないクロムフリー塗料組成物とすることができる。これにより、安全性に優れた塗料組成物を実現できる。本実施形態によれば、上記蒸気コートおよび上記クロムフリー塗料組成物を使用することにより、環境負荷を非常に低減させることが可能になる。
本実施形態の塗料組成物の製造方法は、公知の方法を使用することができ、特に限定されないが、例えば、無機微粒子を溶媒に混合してスラリーを調製し、得られたスラリーと上記結合剤とを混合することにより、塗料組成物を得ることができる。必要に応じて、塗料組成物に、結合剤の硬化触媒を添加することができる。添加するタイミングは、任意でよい。
本実施形態において、上記結合剤のポットライフを長くする観点から、結合剤とその硬化触媒とは別々の容器に保管することができる。また、結合剤および無機微粒子を含む塗料組成物についても、同様に、結合剤用の硬化触媒(例えば、硝酸などの上記安定剤)とは別々に保管することができる。塗料組成物に硬化触媒を加えたものは、すぐに使用することが好ましいが、冷暗所に保存すれば、例えば、1日から1週間以内であれば、実用上問題ないことが多い。
以下、本実施形態の塗料組成物を使用した施工方法について説明する。
本実施形態の施工方法は、塗料組成物からなる塗膜を基板の表面に形成する塗膜形成工程を含むものである。この施工方法により、基板の表面にトップコート層を形成することができる。
上記施工方法において、塗膜を形成する方法は、公知の方法を利用できるが、例えば、スプレー塗装を利用することができる。すなわち、塗膜形成工程は、例えば、スプレーにより塗料組成物を基板に塗布する工程を含むことができる。これより、大面積の被塗装物に対して効率的に塗装を施すことが可能になる。また、塗膜の膜厚制御も容易になる。
スプレー塗装は、例えば、被塗装物である基板の表面に、霧状の塗料組成物を吹き付けることができる。スプレー塗装を行うブースの湿度は、例えば、60%以下であり、好ましくは55%以下であり、より好ましくは50%以下である。このように、乾燥条件を適切に制御することにより、塗膜の形成効率を高めることができる。
形成された塗膜に対して、さらに乾燥工程を行うことができる。この乾燥工程は、加熱処理とともに乾燥処理を行ってもよく、乾燥処理後に加熱処理を行ってもよい。また、乾燥工程において、乾燥風、温風、乾燥温風等の気流を塗膜に接触させてもよい。これにより、乾燥効率を高めることができるとともに、塗膜全体を均一に乾燥させることができる。
また、加熱処理に関して、上記乾燥工程は、例えば、220℃以下の温度で、好ましくは100℃〜200℃、より好ましくは130℃〜190℃、さらに好ましくは150℃〜180℃の温度で、塗膜を加熱乾燥する工程を含むことができる。
以上の施工方法により、基板の表面にトップコート層として、塗料組成物からなる塗膜を形成することができる。
なお、本実施形態の塗料組成物を補修の目的で使用することも可能である。
本実施形態の補修方法は、基板の表面に対して、上記塗料組成物を用いて補修する補修工程を含むことができる。補修工程の実施前に、基板の表面を洗浄してもよい。塗膜を形成する方法は、上述の施工方法を利用することができる。たとえば、スプレー塗装を用いることにより、より簡便に補修を行うことが可能である。これにより、表面被覆基材の耐食性を維持することができる。
以下、本実施形態の塗料組成物の特性について説明する。
図1は、本実施形態の塗料組成物からなる塗膜を説明するための図である。
本実施形態の表面被覆基材は、図1(a)に示すように、基板10と、基板10の表面に形成された、塗料組成物からなる塗膜(トップコート層20)と、を備えることができる。
また、基板10の表面には、図1(b)に示すように、表面処理等によりベース層30が形成されていてもよい。ベース層30としては、例えば、防食皮膜を用いることができる。上記防食皮膜は、アルミニウムを含むAl製犠牲皮膜で構成されていてもよい。
このような場合、塗膜は、単層でもよく、異なる配合で形成された層が積層した多層でもよい。
上記塗料組成物の接触角の上限値は、たとえば、24°以下であり、好ましくは22°以下であり、より好ましくは21°以下であり、さらに好ましくは20°以下である。これにより、耐食性などの塗膜特性を高めることができる。一方、上記接触角の下限値は、特に限定されないが、例えば、0°以上でもよく、1°以上でもよく、5°以上でもよい。これにより、塗膜ダレを抑制し、塗膜を厚膜化することができる。
本実施形態における塗料組成物の接触角は、たとえば、評価基板の表面に所定量の塗料組成物を滴下し、室温25℃で滴下後における塗料組成物の静的接触角とすることができる。評価基板として溶融亜鉛めっき鋼板等の鋼板を使用し、滴下量として50μlを使用できる。
上記塗料組成物からなる塗膜の鉛筆硬度の下限値は、たとえば、5H以上であり、好ましくは6H以上であり、より好ましくは7H以上であり、さらに好ましくは8H以上である。これにより、耐食性などの塗膜特性を高めることができる。一方、上記鉛筆硬度の上限値は、特に限定されないが、例えば、9H以下としてもよい。
本実施形態における鉛筆硬度は、たとえば、鉛筆法により測定することができる。
本発明者の知見によれば、次のような新たな塗膜特性が見出された。
本実施形態の塗料組成物からなる塗膜において、繰り返し絶縁破壊試験を実施した後も、耐電圧機能が発揮されること、すなわち、繰り返しの絶縁破壊時における絶縁回復性(絶縁耐久性)という新規の塗膜特性が見出された。このような絶縁回復性は、アルマイト材には見られない特性である。細なメカニズムは定かでないが、塗膜中において、電圧終了後に電子分布の再配列が生じるために、絶縁破壊後に絶縁性が回復すると考えられる。
さらに鋭意検討した結果、1回目の絶縁破壊電圧に対する、所定回目の絶縁破壊電圧の絶縁破壊電圧比率を指標として採用することにより、絶縁回復性を安定的に評価できることが判明した。
上記塗料組成物からなる塗膜に対して交流電圧を印加し、放電が生じた時の電圧を測定する耐電圧試験を5回繰り返し行い、1回目の絶縁破壊電圧をAとし、5回目の絶縁破壊電圧をBとしたとき、絶縁破壊電圧比率B/Aは、たとえば、0.5以上1.1以下であり、好ましくは0.6以上1.09以下であり、より好ましくは0.7以上1.08以下であり、さらに好ましくは0.8以上1.05以下である。これにより、絶縁回復性に優れた塗膜を実現することが可能である。
本実施形態において、5回目の絶縁破壊電圧(B)の下限値は、たとえば、10kv/mm以上であり、好ましくは15kv/mm以上であり、より好ましくは20kv/mm以上であり、さらに好ましくは50kv/mm以上である。これにより、高絶縁性を備える塗膜を実現することができる。一方、上記5回目の絶縁破壊電圧(B)の上限値は、特に限定されないが、例えば、400kv/mm以下でもよく、350kv/mm以下でもよく、300kv/mm以下でもよい。
本実施形態における絶縁破壊電圧は、たとえば、試験片として塗膜を使用し、耐圧試験器を用いて測定することができる。
上記塗料組成物からなる塗膜のビッカース硬さは、たとえば、15Hv以上200Hv以下であり、好ましくは30Hv以上190Hv以下であり、より好ましくは50Hv以上180Hv以下である。このような数値範囲とすることにより、比較的硬度が硬く柔軟性にも優れた塗膜を実現することができる。また、安定した表面硬度を実現することができる。
本実施形態におけるビッカース硬さは、たとえば、JIS B 7725に準拠し、マイクロビッカース試験機を用いて測定することができる。
本実施形態では、たとえば塗料組成物中に含まれる各成分の種類や配合量、塗料組成物の調製方法等を適切に選択することにより、上記接触角、絶縁破壊電圧比率B/A、5回目の絶縁破壊電圧(B)およびビッカース硬さを制御することが可能である。これらの中でも、たとえば、界面活性剤の種類や添加量、フィラー含有量と結合剤中の固形分(SiO成分およびAl成分)の含有量の含有比率、スラリー中のフィラーの分散度合い等を適切に調整することが、上記接触角、絶縁破壊電圧比率B/A、5回目の絶縁破壊電圧(B)およびビッカース硬さを所望の数値範囲とするための要素として挙げられる。
上述の密着性の向上のメカニズムに加えて、詳細なメカニズムは定かでないが、基板表面の凹凸にフィラーや結合剤中の非晶質部(SiO成分およびAl成分等)が効率的に配置して充填されるため、緻密かつ表面平滑に成膜された塗膜が得られることから、その塗膜において各種の塗膜特性を向上させることができる、と考えられる。
また、本実施形態の塗膜の膜厚は、目的に応じて適宜調整することができるが、その上限値は、例えば、100μm以下であり、好ましくは50μm以下であり、より好ましくは30μm以下であり、さらに好ましくは20μm以下である。薄層とした場合でも、表面平滑性に優れたトップコート層を形成することができる。一方で、塗膜の膜厚の下限値は、特に限定されないが、例えば、1μm以上でもよく、2μm以上でもよい。
本実施形態の基板10としては、例えば、金属基板やセラミック基板などが用いられる。
上記金属基板としては、特に限定されないが、例えば、Al系材料、Mg系材料、Fe系材料、Ni系材料、Co系材料、Ti系材料、Cu系材料からなる群から選択される一種以上を含むことができる。また、上記セラミック基板として、セラミックス基複合材を用いてもよい。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
Al系材料としては、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金などが挙げられる。
Fe系材料としては、各種の鉄鋼材料および鉄基合金を用いることができ、例えば、炭素鋼、合金鋼、ニッケルクロム鋼、ニッケルクロムモリブデン鋼、クロム鋼、クロムモリブデン鋼、マンガン鋼、工具鋼、ステンレス鋼、耐熱鋼、窒化鋼、肌焼鋼などが挙げられる。
Ni系材料としては、例えば、Ni基合金を用いることができる。
Co系材料としては、例えば、Co基合金を用いることができる。
上記のNi基合金、Co基合金、Fe基合金などの超合金や他の金属材料を用いる場合、これらは、公知の添加元素を1種または2種以上含有してもよい。
なお、セラミックス基複合材としては、SiC系やAl系等のセラミックス基複合材が挙げられる。
Mg系材料としては、実用金属材料の中でも極めて軽い合金である。このような軽量の観点から、マグネシウム系材料は、高速輸送・大量輸送・省エネ輸送を実現する材料として、自動車、鉄道、航空機などの輸送機器産業において期待されている。
上記Mg系材料として、アルミニウム含有マグネシウム合金基材を用いることができる。
このアルミニウム含有マグネシウム合金基材としては、マグネシウムを主成分とする合金であり、アルミニウムおよびその他の成分を含有することができる。このアルミニウム含有マグネシウム合金基材におけるマグネシウム(主成分)の含有率は、例えば、50質量%以上であり、好ましくは70質量%以上であり、より好ましくは80質量%以上であり、一層好ましくは90質量%以上であり、一方、99質量%以下でもよく、95質量%以下でもよく、93質量%以下でもよい。これにより、軽量化、比強度、比剛性、振動吸収性、切削性、耐くぼみ性、寸法変化耐性、またはリサイクル性に優れた表面被覆基材が得られる。
上記アルミニウム含有マグネシウム合金基材のアルミニウム含有率は、例えば、1〜20質量%でもよく、2〜15質量%でもよく、3〜10質量%でもよい。
またアルミニウム含有マグネシウム合金基材は、各種目的に応じて、マグネシウムおよびアルミニウム以外の他の成分を含有することができるが、当該他の成分として、例えば、亜鉛、カルシウム、マンガン、ケイ素、ジルコニウムおよび希土類元素からなる群から選択される一種以上を含むことができる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。この中でも、アルミニウム含有マグネシウム合金基材中のカルシウムの含有率は、例えば、3質量%以下であり、好ましくは2質量%以下であり、より好ましくは1質量%以下である。さらには、アルミニウム含有マグネシウム合金基材中にカルシウムは含まれなくてもよい。
また、アルミニウム含有マグネシウム合金基材は、銅、鉄およびニッケルなどの不純物成分を含まない高純度合金であってもよい。ここで、不純物成分を含まないとは、製造上において不可避に混入する成分を許容する意味である。
基板10は、特に限定されないが、板状、ロール状などの実用上使用可能な形状であればよい。すなわち、基板10は、所定の形状に加工された状態でもよく、例えば、表面において凹凸面や湾曲面が形成されていてもよい。
以上より、本実施形態の塗料組成物は、優れた耐食性を発揮するためトップコート層として機能する塗膜を実現できる。本実施形態の塗料組成物は、耐食性塗料、絶縁性塗料、耐酸性塗料組成物、耐アルカリ性塗料組成物、耐変形性塗料組成物、耐候性塗料組成物、耐摩耗性塗料組成物等の多機能性塗料組成物として用いることができる。このような塗料組成物は、塗工プロセスも簡易であるため、アルマイト材の代替材料として有効であり、多種多様な用途に展開することが可能である。
以下、本発明について実施例を参照して詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例の記載に何ら限定されるものではない。
<塗料組成物の作製>
[実施例1]
結合剤として、60gのバインダ液(日研株式会社製、セラミカG−92−6:ポリシリコンアルコキシドを主成分とする2液タイプのバインダ液。主剤:3に対し、硬化剤:2の割合で混合し、乾燥固化すると約20重量%の固化物になり、固化物はガラス質で、約20重量%のアルミナを含む。)に対して、無機微粒子として、40gの下記の白スラリー1(スラリー濃度25重量%)および、シリコン系表面調整剤として、0.5gのBYK−345を加え、約1分間混合して、塗料組成物を得た。
(スラリー)
白スラリー1:無機微粒子(アルミナ、平均粒径D50:0.02μm、真球状)25重量部、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGM、沸点121℃)73.5重量部、および分散剤(ビックケミー社製、Disperbyk−111)1.5重量部を混合し、ボールミルで分散処理し、白スラリー1(スラリー濃度25重量%)を得た。
[比較例1]
シリコン系表面調整剤を使用しない以外は、実施例1と同様にして、塗料組成物を得た。
<表面被覆基材の作製>
実施例、比較例において得られた塗料組成物を、下記の基板1にスプレー塗装して(塗装ブース内の気温は20℃で湿度は55%)、塗布膜を得た。続いて、塗布膜に対して、150℃で30分加熱処理を実施して、基板1の表面に、トップコート層である塗膜(シリカ皮膜、膜厚:10μm)を形成して、表面被覆基材を得た。
(基板)
基板1:アルミニウム合金板(パルテック製、1mm厚、70mm×150mm、製品名:A6061P、Al−Mg−Si系)
[比較例2]
比較例2の表面被覆基材として、アルミニウム基板の表面に陽極酸化処理して陽極酸化皮膜(アルマイト皮膜)を形成したアルマイト材(パルテック製、1mm厚、70mm×150mm、製品名:A6061P(アルマイト有り)、Al−Mg−Si)を使用した。
上記の塗料組成物、表面被覆基材について、以下のような評価を行った。
(接触角)
アセトンによって表面を洗浄した後、溶融亜鉛めっき鋼板(SGCC材)の表面上に、50μlの得られた塗料組成物(液体試料)を滴下し、室温25℃で滴下後1秒後における、その側面から液体試料の接触角を観察し、静的接触角(接触角)を測定した。単位は°である。
実施例1は20°、比較例1は25°であった。
(鉛筆硬度)
JIS K 5600−5−4に準拠した鉛筆法により、表面被覆基材における塗膜の鉛筆硬度を測定した。
実施例1は8H、比較例1は8H、比較例2(アルマイト材)は9Hであった。
(連続塩水噴霧試験:SST)
準備した表面被覆基材について、JIS Z2371に準拠し、24h〜1008hまで連続塩水噴霧試験を実施した。下記の基準に基づいて評価を実施した。
○:腐食が無く、良好である。
△:変色やわずかな腐食があるが、実用上は問題がない程度のレベルである。
×:腐食面積が1%以上であり、実用上の問題がある。
実施例1の表面被覆基材において1008hの試験で○を示し、比較例2のアルマイト材において1008hの試験で○を示した。実施例1の塗料組成物を使用することにより、比較例2のアルマイト材と同等以上の耐食性を示すことが判明した。したがって、実施例1の塗料組成物は、耐食性塗料組成物に好適に用いることができる。
(耐電圧測定)
下記の板状の試験片を平行平板電極(真鍮製平板電極)間に配置し、耐圧試験器(HIOKI社製、耐圧試験器3158)を用い、交流電圧源(50Hz)の電圧を印加し、試験片の表面で放電が生じた時の電圧(実行値)を、絶縁破壊電圧として測定した(耐電圧試験)。同じ試験片に対して、繰り返し5回の耐電圧試験を行い、各回の絶縁破壊電圧(kV)を測定した。
なお、1回目の絶縁破壊電圧をA(kV)とし、5回目の絶縁破壊電圧をB(kV)としたとき、絶縁破壊電圧比率B/Aとする。
また、得られた塗料組成物を基板にスプレー塗装して、20μm、40μm、60μmの所定膜厚を備える塗膜を作成し、かかる塗膜のそれぞれを板状の試験片として使用した。比較例2のアルマイト材を板状の試験片として使用した。
評価結果を図2に示す。図2中、横軸は測定回数、縦軸は絶縁破壊電圧(kV)を表す。
実施例1の20μmの試験片において、B:15kV/mm、B/A:0.9、実施例1の40μmの試験片において、B:20kV/mm、B/A:1.0、実施例1の60μmの試験片において、B:22kV/mm、B/A:1.0、比較例2(アルマイト材)の試験片において、B:0kV/mm、B/A:0であった。
実施例1の塗料組成物は、比較例2のアルマイト材と比べて、絶縁破壊耐性に優れた塗膜を実現できることが判明した。実施例1の塗料組成物を使用することにより、繰り返しの絶縁破壊試験時において優れた絶縁性が維持される絶縁耐久性を発揮する塗膜が得られることが分かった。したがって、実施例1の塗料組成物は、絶縁性塗料組成物に好適に用いることができる。
(マイクロビッカース測定)
準備した表面被覆基材の表面に対して、JIS B 7725に準拠し、マイクロビッカース試験機(明石社製、製品名:マイクロビッカース硬度計)を用いて、荷重0.01、0.025、0.05、0.1、0.2、0.5、1kg、加重時間30秒の条件にて、四角錐形状の圧子を荷重することで圧痕をつけ、該圧痕の表面積(mm)で試験荷重(kg)を割ることにより、ビッカース硬さ(Hv)を算出した。下記のビッカース硬さ(Hv)は、荷重0.01、0.025、0.05、0.1、0.2、0.5、1kgの各々で算出された値の平均値とした。
また、光学顕微鏡を用いて圧痕の外観を観察した。
ビッカース硬さの算出式=1.854×F/(d1×d2)
F:試験荷重(kg)
d1、d2:圧痕の四角錐形状における2つの対角線長さ(mm)
実施例1の表面被覆基材において、ビッカース硬さは100Hvであり、圧痕の周囲にひび割れは発生せず、圧子の引き抜き時に圧痕が僅かに小さくなることが観察された。
比較例2のアルマイト材において、ビッカース硬さは140Hvであったが、圧痕の周囲にひび割れが発生し、圧子の引き抜き時に圧痕が変化しないことが観察された。
このため、実施例1の塗料組成物は、比較的に硬い塗膜構造ながらも、ひび割れが発生せず柔軟性に優れた塗膜構造、すなわち硬度と柔軟性のバランスに優れた塗膜構造を実現できることが判明した。したがって、実施例1の塗料組成物は、耐変形性塗料組成物として好適に用いることができる。
(耐候性試験)
準備した表面被覆基材に対して、JIS K 7350−2 1995に規定の暴露試験方法に準拠し、水冷式キセノンアークランプ式耐候性試験機(スガ試験機社製、製品名:低温サイクルキセノン・サンシャインロングライフウェザーメーター)を用い、照射照度60±3W/m、ブラックパネル温度63℃、噴霧水量3150±150ml/min、噴霧圧0.8〜1.2kgf/cmの条件にて、促進耐候性試験を実施した。基材表面の塗膜の目視で観察し、耐候性を評価した。
実施例1の表面被覆基材において200時間、変色が見られなかった。比較例2のアルマイト材において200時間、変色が見られなかった。実施例1の塗料組成物を使用することにより、比較例2のアルマイト材と同等以上の耐候性を示すことが判明した。したがって、実施例1の塗料組成物は、耐候性(促進耐光性)塗料組成物に好適に用いることができる。
(テーバー試験)
準備した表面被覆基材(試料寸法:100mm×100mm角、試料膜厚:10μm)に対して、テーバー摩耗試験機(東洋精機製作所社製、製品名:TABER型)を用いて、摩耗輪:CS−10、回転速度:60rpm、回転数:1000回、荷重:0.25kf、または0.5kfの条件にて、摩耗量(mg)を測定した。
実施例1の表面被覆基材において、荷重:0.25kfの摩耗量は11mgであり、荷重:0.5kfの摩耗量は14mgであった。比較例2のアルマイト材において、荷重:0.25kfの摩耗量は11mgであり、荷重:0.5kfの摩耗量は14mgであった。実施例1の塗料組成物を使用することにより、比較的に小さい荷重に対して、アルマイト材と同程度の耐摩耗性・耐擦り傷性を示すことが判明した。したがって、実施例1の塗料組成物は、耐摩耗性塗料組成物として好適に用いることができる。
(耐酸・塩基性試験)
試験サンプルは、次のようにして準備した。縦×横×厚み:150mm×70mm×1mmの鋼板(評価用TP)に対して、実施例1と同様にして表面に皮膜(シリカ皮膜)を形成したもの(試験サンプル1)を作製した。試験サンプル2として、比較例2のアルマイト材を使用した。
(1)噴霧試験
試験サンプル1、2の表面の3カ所の各々に、液濃度が異なる1M、2M、3Mの溶液の蒸気を6時間曝露し、外観を観察した。この噴霧試験を、塩酸、硝酸、水酸化ナトリウムのそれぞれの溶液を使用して実施した。
実施例1の試験サンプル1において、1Mの塩酸:変化なし、2M、3Mの塩酸:かろうじて接触面が判別できた、1M、2Mの硝酸:変化なし、3Mの硝酸:わずかなに変色したが実用上問題ないレベル、1M、2M、3Mの水酸化ナトリウム:変化なし、の結果を示した。
比較例2の試験サンプル2において、1Mの塩酸:わずかな変色あり、2M、3Mの塩酸:乾燥しない油状の生成物が発生した、1Mの硝酸:変色なし、2M、3Mの硝酸:広範囲で変色あり、1M、2M、3Mの水酸化ナトリウム:変化なし、の結果を示した。
(2)液滴試験
試験サンプル1、2の表面の3カ所の各々に、液濃度が異なる1M、2M、3Mの溶液の液滴50μlを滴下し、乾燥させた後、外観を観察した。この噴霧試験を、塩酸、硝酸、水酸化ナトリウムのそれぞれの溶液を使用して実施した。
実施例1の試験サンプル1において、1M、2M、3Mの塩酸:変化なし、1M、2M、3Mの硝酸:滴下部分にわずかな変色が生じたが実用上問題ないレベル、また液滴広がりはなかった、1M、2M、3Mの水酸化ナトリウム:滴下部分にわずかな変色が生じたが実用上問題ないレベル、また液滴広がりはなかった、の結果を示した。
比較例2の試験サンプル2において、1M、2M、3Mの塩酸:広範囲で変色した、1M、2M、3Mの硝酸:液滴が簡単に広がり、広範囲で変色し、油状の生成物が発生した、1M、2M、3Mの水酸化ナトリウム:液滴が簡単に広がり、広い範囲で変色し、白粉状の生成物が発生した、の結果を示した。
実施例1の塗料組成物を使用することにより、比較例2のアルマイト材と比べて、耐酸性とともに耐アルカリ性に優れた塗膜を実現できることが分かった。したがって、実施例1の塗料組成物は、耐酸性塗料組成物や耐アルカリ性塗料組成物として好適に用いることができる。
実施例1の塗料組成物は、優れた耐食性を実現できるためトップコート層として機能することが判明した。また、実施例1の塗料組成物は、比較例2のアルマイト材と同等以上の耐食性を実現しつつも、該アルマイト材と比較して優れた絶縁性、耐酸性・アルカリ性を備える塗膜を実現できることが分かった。また、実施例1の塗料組成物は、耐食性、絶縁性、耐酸性・耐アルカリ性、耐変形性、耐候性、耐摩耗性などの各種の塗膜特性に優れた塗膜を実現できるため、多機能性塗料組成物として利用できることが示された。実施例1の塗料組成物の塗膜形成プロセスは、アルマイトと比べて簡単なプロセスとすることができる。このため、実施例1の塗料組成物は、該アルマイト材の代替材料として有効であり、多種多様な用途に展開することが可能である。
10 基板
20 トップコート層
30 ベース層

Claims (12)

  1. 基板の表面にトップコート層を形成するために用いる塗料組成物であって、
    金属アルコキシドと、
    溶媒と、を含み、
    当該塗料組成物の接触角が24°以下であり、当該塗料組成物からなる塗膜の鉛筆硬度が5H以上である、塗料組成物。
  2. 請求項1に記載の塗料組成物であって、
    当該塗料組成物からなる塗膜に対して交流電圧を印加し、放電が生じた時の電圧を測定する耐電圧試験を5回繰り返し行い、1回目の絶縁破壊電圧をAとし、5回目の絶縁破壊電圧をBとしたとき、絶縁破壊電圧比率B/Aが0.5以上1.1以下である、塗料組成物。
  3. 請求項1または2に記載の塗料組成物であって、
    当該塗料組成物からなる塗膜のビッカース硬さが、15Hv以上200Hv以下である、塗料組成物。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の塗料組成物であって、
    前記塗料組成物が界面活性剤をさらに含む、塗料組成物。
  5. 請求項4に記載の塗料組成物であって、
    前記界面活性剤がシリコン系界面活性剤を含む、塗料組成物。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の塗料組成物であって、
    前記塗料組成物が無機微粒子をさらに含む、塗料組成物。
  7. 請求項6に記載の塗料組成物であって、
    前記無機微粒子が、アルミナ、窒化ホウ素、ジルコニア、マイカ、窒化ケイ素、炭化ケイ素、シリカ、コージライトおよび無機顔料からなる群から選択される一種以上を含む、塗料組成物。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の塗料組成物であって、
    前記金属アルコキシドが、シリコン、チタン、ジルコニウムおよびアルミニウムからなる群から選択される一種以上を含む、塗料組成物。
  9. 請求項1から8のいずれか1項に記載の塗料組成物であって、
    クロムを含有しない、塗料組成物。
  10. 請求項1から9のいずれか1項に記載の塗料組成物であって、
    前記基板は、金属基板を含む、塗料組成物。
  11. 請求項10に記載の塗料組成物であって、
    前記金属基板は、Al系材料、Mg系材料、Fe系材料、Ni系材料、Co系材料、Ti系材料、Cu系材料からなる群から選択される一種以上で構成される、塗料組成物。
  12. 基板と、前記基板の表面にトップコート層と、を備えており、
    前記トップコート層が、請求項1から11のいずれか1項に記載の塗料組成物からなる塗膜で構成される、表面被覆基材。
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