JP4128969B2 - 亜鉛めっき製品用非クロム表面処理剤 - Google Patents

亜鉛めっき製品用非クロム表面処理剤 Download PDF

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Description

本発明は、従来クロム酸を含む表面処理剤を使ってなされている亜鉛めっき製品のクロメート処理を、非クロムで行なえ、かつクロメート処理より優れた防錆性能を有する、特に白錆の防止性能に優れた亜鉛めっき製品用非クロム表面処理剤に関する。
従来亜鉛めっきを施した製品の防錆性能を向上させるのに使用されているクロム酸を含む表面処理剤によるクロメート処理は、六価クロムの毒性と発ガン性が問題とされ、非クロムのクロメート処理代替処理剤の出現が強く望まれている。一例として、廃自動車のシュレッダーダストは亜鉛めっきのクロメート処理に由来する六価クロム成分を含んでいることによって廃棄処理やリサイクルに困難が伴う。
クロメート処理より性能が優れ、かつコストパーフォーマンスに優れた非クロム表面処理剤を実用化できれば、クロム成分を含む処理剤を使うクロメート処理を止めることができ、環境汚染の防止に寄与できるものと期待される。
取り敢えずの対策として、六価クロム成分の含有量が少ない表面処理剤や、六価クロムに代えて三価クロムを用いた表面処理剤が使われているが、性能的に劣る他、三価クロムは六価クロムに変化し得るので、根本的な対策といえない。
非クロム表面処理剤は既にいくつも提案されており、かなりの性能を示すものが現れているが、現状ではクロメート処理に匹敵する防錆性能が出ないとか、使いにくいとか、白錆が出易いとか、自己修復機能が不十分とかの問題点が残されている。
例えば特許文献1には、水溶性もしくは水分散性の非クロムのシリカ複合体を成分とする表面処理剤が開示されている。また、特許文献2には、水分散性シリカ、水溶性もしくは水分散性のアクリル共重合体とアルコキシシラン化合物からなるシリカ複合体の水溶液を、亜鉛めっき等を施した金属製品の表面に塗布する表面処理方法が開示されている。
特許文献3には、亜鉛粉末を防錆顔料とする防錆塗料を塗布した鋼材製品の表面処理にケイ酸塩やコロイドシリカなどのシリカを成分とする表面処理剤(水系及び溶媒系)に言及しているが、実施例ではケイ酸ナトリウムを含む水性の表面処理剤のみを、亜鉛粉末を防錆顔料とする防錆塗膜上に塗布している。
特許文献4では、亜鉛めっき浴の成分をコントロールして鋼板の表面にPb、Cu、Agの含有量が少ない亜鉛めっきを形成し、その上層に珪酸塩、コロイダルシリカ等を含む水性表面処理液を塗布して耐白錆性を向上させたノンクロメート表面処理亜鉛めっき鋼板が開示されている。
特許文献5には、亜鉛めっきした、又は亜鉛粉末を防錆顔料とする塗料を塗装した鉄系基材の表面に、無機充填剤と結合剤成分である珪酸アミン水溶液を含む上塗り層を形成する防錆膜のコーティング方法が開示されている。しかし、これらの水性表面処理剤の場合、赤錆の発生を防ぐのに有効であっても、白錆が発生しやすいという問題がある。
特許文献6には、溶融亜鉛めっきした表面にゾルゲル法でSi、Al又はTiの酸化物膜を形成する防錆コーティング方法が開示されている。その実施例中に記載されているSi酸化物のコーティングは、供試材をゾル状のアルコキシド溶液(テトラエトキシシランのアルコール溶液に水と塩酸を加えて加水分解し、縮重合させたアルコキシシシランオリゴマーのアルコール溶液)中に浸し、引き上げて乾燥、焼き付けて形成されている。しかし、縮重合の進行が不十分らしく、実施例に記載された塩水噴霧試験では、12時間で白錆が発生していて防錆性能が十分でない。
また、特許文献7には、亜鉛めっき鋼板に、シランカップリング剤を含むアルコキシシラン化合物等の珪酸化合物と樹脂を主成分とするフッ化チタン酸等のフッ化物とリン酸化合物を含む表面処理剤の下層被膜を形成し、上層に樹脂被膜を形成した耐食性表面処理鋼板が開示されている。
特許文献8には、亜鉛めっき鋼材等の防錆処理を目的とする、シランカップリング剤及び/又はその加水分解縮合物、水分散性シリカ、ジルコニウム化合物及び/又はチタニウム化合物、チオカルボニル基含有化合物及び/又は水溶性アクリル樹脂を含む水性のノンクロメート金属表面処理剤が開示されている。
特許文献9には、第4級アンモニウム珪酸塩、無機充填材、合成樹脂エマルジョン及び/又は水溶性合成樹脂、水及び/又は親水性有機溶剤からなる溶融亜鉛めっき鋼材の白錆防止に有効な水性コーティング組成物が開示されている。その実施例には平均粒径0.5μmの顔料用酸化チタン粉末を配合した組成物が記載されており、この組成物を市販の溶融亜鉛めっき鋼板に塗布してサンシャインカーボンアーク式ウエザーメータでサンプルの耐候性能を調べている。
また、特許文献10には、金属、セラミックス、樹脂、木材などの各種材料の表面に塗布して種々の機能を付与する、オルガノアルコキシシラン又はその加水分解縮重合物、合成樹脂、微粒子状金属酸化物及び/又はカーボンブラック、銀塩、銅塩及びコロイダル銀のいずれか、親水性有機溶媒、及び水からなる機能性コーティング用組成物が開示されている。その種々の機能としては、密着性、耐衝撃性、良屈曲性、耐候性、耐熱性、耐薬品性、耐食性、耐汚染性、電気絶縁性、抗菌性、還元性、液体改質性、脂質分解性、帯電防止性等が挙げられている。しかし、実施例には酸化チタン(チタニア)の超微粒子を含む組成物が例示され、オルガノアルコキシシランの縮重合物を使うことが示唆されているが、オルガノアルコキシシランを予め縮重合物にしてある組成物の実施例は記載されていない(塗布後に縮重合させると説明している)。また、耐食性として耐酸性と耐アルカリ性を酸性水溶液とアルカリ性水溶液を滴下して調べているが、通常塩水噴霧試験で評価する防錆機能については触れていない。
特開昭53−121034号公報 特公昭54−34406号公報 特開平10−46058号公報 特許第3043336号公報 特許第3313605号公報 特開2001−64782号公報 特開2001−232716号公報 特開2001−316845号公報 特開2002−129356号公報 特開平10−279885号公報
本発明者らは、先に亜鉛めっき製品用非クロム表面処理剤を提案した。提案した亜鉛めっき製品用非クロム表面処理剤は、長時間赤錆の発生を防止する顕著な効果を有するが、白錆の防止についてはすべて有効という訳ではなかった。本発明の目的は、亜鉛めっき金属製品の表面処理に使うと防錆性能を顕著に向上させることができ、特に白錆の発生を長時間抑制する効果に優れた亜鉛めっき製品用非クロム表面処理剤を提供することにある。
本発明の亜鉛めっき製品用非クロム表面処理剤は、テトラアルコキシシランを加水分解し、かつ縮重合させた重量平均分子量が1000〜10000であるアルコキシシランオリゴマーのアルコール溶液であって、アルコール溶液中のアルコキシシランオリゴマーの濃度がシリカ成分に換算して8〜25重量%であることを特徴とする。
記亜鉛めっき製品用非クロム表面処理剤において、アルコール溶液がアルコールに可溶の樹脂成分を0.2〜2重量%含むことが好ましい。アルコールに可溶の樹脂成分がポリビニルブチラールであることが更に好ましい。
前記亜鉛めっき製品用非クロム表面処理剤において、アルコール溶液がビニル基又はエポキシ基を官能基とするシランカップリング剤を1〜10重量%含むことが好ましい。
本発明でアルコールに可溶の樹脂成分を有効量含む前記亜鉛めっき製品用非クロム表面処理剤は、アルコール溶液中に分散処理された一次粒子の平均粒径が70nmより細かい酸化チタン超微粉末がアルコキシシランオリゴマーのシリカ成分100重量部に対し2〜20重量部分散、懸濁されていることが好ましい。その酸化チタン超微粉末の一次粒子の平均粒径が30nm以下であることは更に好ましい。
本発明の亜鉛めっき製品用非クロム表面処理剤において、アルコール溶液のアルコール成分の5〜35重量%が115℃より高沸点のアルコールであることが好ましい。前記高沸点のアルコールがグリコールエーテルであることは更に好ましい。
本発明の亜鉛めっき製品用非クロム表面処理剤は、電気亜鉛めっき製品の上に被膜を形成するのに適している。
また、本発明の亜鉛めっき製品用非クロム表面処理剤は、亜鉛めっきの代わりに亜鉛粉末を防錆顔料として含む非クロムジンクリッチペイントが塗付された製品の上に被膜を形成するのに適している。
本発明の非クロム表面処理剤で、亜鉛めっきされた製品に2μm程度の表面処理剤の被膜を形成すれば、赤錆の発生は勿論、白錆の発生を長時間防止できるという特徴がある。また、70℃以下で防錆機能が損なわれるというクロメート処理に特有の欠点がなく、焼き付けを150℃から250℃の広い温度範囲を選ぶことができるので、亜鉛めっきに伴う水素脆性の防止対策として行なわれる熱処理を、表面処理剤の焼き付け処理と同時に行なうことができるという利点がある。また、亜鉛粉末を防錆顔料として含む水性防錆塗料をディップアンドスピン法で塗布して焼き付ける操作を2回繰返す、ファスナー類に利用されている防錆塗装方法と比べて、亜鉛めっき上に本発明の非クロム表面処理剤を1回ディップアンドスピン法で塗布して焼き付けるだけの方法は、コストパーフォーマンスに優れている。この非クロム表面処理剤の被膜は亜鉛めっき表面への密着性が優れていると同時に、処理表面の摩擦係数の数値も従来のクロメート処理された亜鉛めっき製品とほぼ同じ実用レベルにあるという長所を有する。本発明の非クロム表面処理剤を電気亜鉛めっきと組み合わせれば、めっきの厚さを含めて10μm以下の薄い防錆層で優れた防錆効果を発揮できることから、ボルトやナット等のファスナー類の防錆処理に特に好適である。
本発明の亜鉛めっき製品用非クロム表面処理剤のシリカ系結合剤としては、特定の重量平均分子量を有するアルコキシシランオリゴマーのアルコール溶液であって、アルコキシシランオリゴマーの重量平均分子量が1000〜10000のものを使う。アルコキシシランオリゴマーの重量平均分子量が1000より小さいと、長時間白錆を抑制する効果が得られない。アルコキシシランオリゴマーの重量平均分子量は好ましくは1500以上である。また、アルコキシシランオリゴマーの重量平均分子量が10000より大きいと、アルコキシシランオリゴマー溶液が不安定になってゲル化し易いので好ましくない。塗布する前にゲル化が起きると表面処理剤の防錆性能が損なわれる。アルコキシシランオリゴマーの重量平均分子量は好ましくは9000以下である。アルコキシシランオリゴマーの重量平均分子量は、テトラヒドロキシフランを溶媒に使って分子量が既知のポリスチレンを標準とし、ゲルパーミエイションクロマトグラフで測定する。アルコキシシランオリゴマーとしては、市販品を容易に入手できることから、テトラアルコキシシランを出発原料とするアルコキシシランオリゴマーを使うのが好ましい。同じ理由で、出発原料のアルコキシ基としては、炭素数が1〜3であるものを使うのが好ましい。
また、アルコキシシランオリゴマーのアルコール溶液中の濃度は、希いと形成できる処理被膜が薄くなって表面処理剤の防錆効果が充分でなく、濃過ぎると溶液が不安定になってゲル化しやすく、溶液の粘度が高くなって塗布される処理被膜の厚さが厚くなり、塗布される表面処理剤の消費量が増え不経済であるので、シリカ成分に換算した量で8〜25重量%とした。好ましいアルコキシシランオリゴマーのアルコール溶液中の濃度は、シリカ成分に換算した量で10〜20重量%である。
厚さ約6μmの電気亜鉛めっきが施された製品の表面に、厚さ2μm前後の本発明による表面処理剤の被膜をディップアンドスピン法で塗布して焼き付ければ、塩水噴霧試験で赤錆の発生を2000時間以上抑制できると同時に、300時間〜600時間の間白錆の発生を抑制できる。大物の亜鉛めっき製品を表面処理する場合には表面処理剤をスプレーで塗付することができ、この場合アルコールで希釈して少し薄いアルコール溶液にしておいてスプレー塗装するのが好ましい。表面処理剤の焼き付け条件は、通常150〜250℃、10〜20分程度とし、製品の寸法や用途に合わせて焼き付け条件を変えるのが好ましい。
表面処理剤のアルコール溶液中には、ポリビニルブチラール樹脂やフェノール樹脂などのアルコールに可溶の樹脂成分を溶かしておくことができ、これら樹脂成分の併用によって表面処理剤の防錆性能をさらに向上させることができる。樹脂成分の添加量を変えると、表面処理剤の粘度を調整したり、基材に対する被膜の密着性を向上させたり、被膜の硬度や潤滑性を調節することができる。電気亜鉛めっきされたファスナー類に表面処理剤を塗付する場合、適度の潤滑性を付与できるポリビニルブチラール樹脂を使用するのが好ましい。表面処理剤に樹脂を併用するときは、表面処理剤がゲル化しないよう樹脂の種類や樹脂の重合度を選んで使う。ポリビニルブチラールは、分子量が大きくないものを選んで使うのが好ましい。表面処理剤のアルコール溶液中に溶かしておく樹脂の好ましい濃度は、樹脂の種類や分子量によって変わるが、通常0.2〜2重量%、さらに好ましくは0.3〜1.0重量%である。
処理被膜の基材に対する密着性を向上させ、樹脂をアルコキシシランオリゴマーと複合化して処理被膜の硬度を下げるため、表面処理剤に樹脂を併用するとき有効量のシランカップリング剤を併用するのが好ましい。シランカップリング剤としては、pHが中性で表面処理剤のゲル化を引き起こしにくいビニル基又はエポキシ基を官能基とするシランカップリング剤を使用するのが好ましい。シランカップリング剤の添加量は、併用する樹脂の量に合わせて増減するが、表面処理剤の1〜10重量%の範囲で選ぶのが好ましい。
分散処理された一次粒子の平均粒径が70nmより小さい酸化チタン超微粉末の表面処理剤中への有効量の添加は、被膜の防錆性能の向上に有効である他、被膜の強化や被膜の摩擦係数の調節にも有用である。表面処理剤中に添加する酸化チタン超微粉末の好ましい量は、アルコキシシランオリゴマーのシリカ成分100重量部に対し好ましくは2〜20重量部であり、さらに好ましくは4〜12重量部である。添加量が少なすぎると添加した効果が得られず、多すぎると被膜が白く着色する他、コストアップになって不経済である。酸化チタン超微粉末としては、市販の光触媒用の酸化チタン超微粉末を使うことができる。光触媒用酸化チタン超微粉末の一次粒子の平均粒径は通常10nm程度の大きさであるが、たいてい二次粒子化しているため分散処理を必要とする。
また、表面処理剤中に添加する酸化チタン超微粉末は一次粒子の平均粒径が30nm以下の細かいものがより好ましい。被膜中に酸化チタン超微粉末がよく分散した状態で存在していれば、酸化チタン超微粉末は可視光線を殆ど散乱しないので表面処理剤の被膜は無色透明になる。
アルコキシシランオリゴマーのアルコール溶液のアルコール成分は、テトラエトキシシランを出発原料として加水分解、かつ縮重合して製造する場合、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等の低沸点アルコールを多く含む。しかし、これら低沸点のアルコールは蒸発しやすく、上部が開放された表面処理剤の容器から蒸発すると固体のシリカ成分が表面処理剤の容器の壁に付き、剥離して落ちれば異物になる他、表面処理剤を基材に塗付した後にアルコールが速やかに蒸発すると基材から蒸発熱を奪うため、高湿度の雰囲気下では塗布面に結露が生じる。焼き付けが完了していない表面処理剤の塗布面が結露すると、表面処理剤がゲル化して被膜の防錆性能が損なわれる。
結露対策として、表面処理剤中に沸点が115℃より高い高沸点アルコールをアルコール溶液のアルコール成分中5〜35重量%混合しておくのが好ましく、さらに好ましくは10〜30重量%混合しておくのがよい。使用できる高沸点アルコールとしては、ノルマルブチルアルコールの他、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテルがある。プロピレングリコールモノメチルエーテルとプロピレングリコールモノエチルエーテルとは毒性が低く、PRTR法のリストに記載されていない好ましい高沸点アルコールである。
表面処理剤に高沸点アルコールを加える際に、酸化チタン超微粉末をスラリー化して分散処理するときの分散媒として高沸点アルコールを使用し、あるいはアルコールに溶ける樹脂を予め溶かしておく溶媒として高沸点アルコールを使用する。この場合、分散処理した酸化チタン超微粉末スラリーや樹脂を溶かした溶液を予め作っておいて表面処理剤の配合に使うのが好ましい。
亜鉛めっきの種類には、電気亜鉛めっき、電気合金亜鉛めっき、溶融亜鉛めっき、溶融亜鉛合金めっき等がある。電気亜鉛めっきにも、めっき浴の種類がいくつもある。これら種々の亜鉛めっきが施された製品の表面にクロメート処理に代えて本発明の非クロム表面処理剤を塗布すればクロメート処理では得られない、優れた防錆性能を付与できる。
電気亜鉛めっきによればめっき厚さの調節が容易であり、7μm以下の薄い亜鉛めっき層を施した製品の表面に本発明の亜鉛めっき用表面処理剤の被膜を塗布すれば、10μm以下の防錆層で優れた防錆性能を達成できる。鱗片状亜鉛粉末を顔料とする防錆塗料をファスナー類にディップアンドスピン法で2度塗りする方法と比べて、電気亜鉛めっきと本発明の表面処理剤との組み合わせで防錆処理の総合コストを安くすることができる。したがって、本発明の亜鉛めっき製品用非クロム表面処理剤は電気亜鉛めっきされた製品、特に亜鉛めっきされたファスナー類の表面処理に好適である。
表面処理剤は、通常小物のファスナー類についてはディップアンドスピン法で塗布するが、亜鉛めっき鋼板や大物の亜鉛めっき製品に塗布する場合にはディップ法の他にスプレー法や刷毛塗りで塗付することもできる。
また、鱗片状の亜鉛粉末又は鱗片状のアルミニウム粉末と鱗片状の亜鉛粉末の混合粉末を防錆顔料に用いた防錆塗料の塗膜上に塗布する表面処理剤としても同様に使用でき、白錆の発生を長時間抑制する防錆性能を付与できる。また、粒状の亜鉛粉末を顔料とするジンクリッチペイントの塗膜の表面に本発明の表面処理剤を塗布すると、赤錆の防止は勿論、白錆の発生を長時間抑制できる。
本発明の亜鉛めっき製品用非クロム表面処理剤はアルコール溶液であることによって、被塗装物に対する濡れ性が良好なので、多くの場合界面活性剤等を添加しなくてもそのまま白あげ状態の亜鉛めっき表面に塗布できる。しかし、酸化チタン超微粉末の分散性が不良で沈降しやすい場合には、BYK110(BYKChemie社製)等のアルコール溶媒中で効く分散剤を添加することができる。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
以下に説明する実施例1〜16と比較例1〜10について、表1と表2とにそれぞれ表面処理剤の配合組成と塩水噴霧試験の結果を纏めて示した。また、各実施例の説明においては、実施例1で表面処理剤の調製、塗布などについて詳しく説明して、実施例2以降の説明では変更した部分について説明している。
Figure 0004128969
Figure 0004128969
(実施例1)
テトラエトキシシランをイソプロピルアルコールで希釈し、水と酸触媒(塩酸)を加えて加水分解し、縮重合させたシリカ成分の濃度が約20重量%であるアルコキシシランオリゴマー(重量平均分子量が2240、「アルコキシシランオリゴマー1」と呼ぶ。)のアルコール溶液を得た。このアルコキシシランオリゴマー1のアルコール溶液72重量部に対しエチルセロソルブ8重量部を混合して実施例1の表面処理剤(無色透明の液)を得た。この表面処理剤をシアン化亜鉛浴で約6μmの電気亜鉛めっきをしたM8六角ボルト(シアン化亜鉛浴使用、亜鉛めっき厚さ約6μm、全長約50mmの半ねじ、クロメート処理をする前の状態の白あげ品を気化防錆剤入りの容器中に保管)3本をこの表面処理剤中に浸し、取り出して余分な表面処理剤を遠心力で振り落とすディップアンドスピン法(回転半径約15cm、回転数400RPM)で表面処理剤を塗布し、乾燥後180℃で15分間焼き付けた。この表面処理した3本のボルトを、塩水噴霧試験機(JIS−Z2371に準拠)に入れて防錆性能を調べた。
その結果、408時間後に3本のうちの2本のボルトに白錆の発生を認めた。その後引き続き塩水噴霧試験機に入れておいたが、2000時間経過後にも赤錆の発生は認められなかった。
なお、アルコキシシランオリゴマーの重量平均分子量は、東ソー(株)製のゲルパーミエイションクロマトグラフ(HLC−8120GPC)を使ってテトラヒドロフランを溶媒とし、ポリスチレン標準で分子量の検量線を作って重量平均分子量を求めた。以下の実施例、比較例においても同様に重量平均分子量を求めた。
(実施例2)
実施例2では、実施例1と同じアルコキシシランオリゴマー1のアルコール溶液を使い、混合する高沸点アルコールをブチルセロソルブに代えて表面処理剤を試作した。この表面処理剤はアルコキシシランオリゴマー1のアルコール溶液72重量部とブチルセロソルブ8重量部とを含む。シアン化亜鉛浴で約6μmの電気亜鉛めっきをしたM8六角ボルト3本に試作した表面処理剤を実施例1と同様にして塗布し、乾燥後焼き付けたボルト3本を塩水噴霧試験機に入れ防錆性能を調べた。その結果、336時間経過後に3本のうち2本のボルトに白錆の発生を認めた。その後引き続き塩水噴霧試験機に入れておいたが、2000時間経過後にも赤錆の発生は認められなかった。
(実施例3)
実施例1と同じアルコキシシランオリゴマー1のアルコール溶液を使い、混合する高沸点アルコールをプロピレングリコールモノメチルエーテルに代えて表面処理剤を試作した。この表面処理剤はアルコキシシランオリゴマー1のアルコール溶液72重量部とプロピレングリコールモノメチルエーテル8重量部とを含む。シアン化亜鉛浴で約6μmの電気亜鉛めっきをしたM8六角ボルト3本に試作した表面処理剤を実施例1と同様にして塗布し、乾燥後焼き付けたボルト3本を塩水噴霧試験機に入れ防錆性能を調べた。その結果、324時間経過後に3本のうち2本のボルトに白錆の発生を認めた。その後引き続き塩水噴霧試験機に入れておいたが、2000時間経過後にも赤錆の発生は認められなかった。
(実施例4)
実施例1と同じアルコキシシランオリゴマー1のアルコール溶液を使い、エチルセロソルブに積水化学工業(株)製のポリビニルブチラール樹脂(BM−1)を溶かして10重量%濃度の溶液とし、この溶液をアルコキシシランオリゴマー1のアルコール溶液70重量部に対し5重量部混合し、さらにエチルセロソルブを5重量部加えて実施例4の表面処理剤を得た。シアン化亜鉛浴で約6μmの電気亜鉛めっきをしたM8六角ボルト3本に試作した表面処理剤を実施例1と同様にして塗布し、乾燥後180℃で焼き付けたボルト3本を塩水噴霧試験機に入れ防錆性能を調べた。その結果、552時間経過後に3本のうち2本のボルトに白錆の発生を認めた。その後引き続き塩水噴霧試験機に入れておいたが、2000時間経過後にも赤錆の発生は認められなかった。
(実施例5)
実施例1と同じアルコキシシランオリゴマー1のアルコール溶液を使い、アルコキシシランオリゴマー1のアルコール溶液64重量部に対し、東芝GEシリコ−ン(株)製のシランカップリング剤(TSL8350、エポキシ基を官能基とする)8重量部と、エチルセロソルブに積水化学工業(株)製のポリビニルブチラール樹脂(BM−1、中分子量品)を溶かした10重量%濃度の溶液8重量部とを混合して実施例5の表面処理剤を得た。シアン化亜鉛浴で約6μmの電気亜鉛めっきをしたM8六角ボルト3本に試作した表面処理剤を実施例1と同様にして塗布し、乾燥後180℃で焼き付けたボルト3本を塩水噴霧試験機に入れ防錆性能を調べた。その結果、348時間経過後に3本のうち2本のボルトに白錆の発生を認めた。その後引き続き塩水噴霧試験機に入れておいたが、2000時間経過後にも赤錆の発生は認められなかった。
(実施例6)
実施例1と同じアルコキシシランオリゴマー1のアルコール溶液を使い、アルコキシシランオリゴマー1のアルコール溶液64重量部に対し、日本ユニカー(株)製のシランカップリング剤(A−171、ビニル基を官能基として有する)8重量部と、積水化学工業(株)製のポリビニルブチラール樹脂(BL−1、低分子量品)をエチルセロソルブに溶かした10重量%濃度の溶液8重量部とを混合し、実施例6の表面処理剤を得た。シアン化亜鉛浴で約6μmの電気亜鉛めっきをしたM8六角ボルト3本に試作した表面処理剤を実施例1と同様にして塗布し、乾燥後180℃で焼き付けたボルト3本を塩水噴霧試験機に入れ防錆性能を調べた。その結果、528時間経過後に3本のうち2本のボルトに白錆の発生を認めた。その後引き続き塩水噴霧試験機に入れておいたが、2000時間経過後にも赤錆の発生が認められなかった。
(実施例7)
実施例1と同じアルコキシシランオリゴマー1のアルコール溶液を使い、アルコキシシランオリゴマー1のアルコール溶液64重量部に対し、日本ユニカー(株)製のシランカップリング剤(A−171、ビニル基を官能基として有する)8重量部と、エチルセロソルブに積水化学工業(株)製のポリビニルブチラール樹脂(BM−1、中分子量品)を溶かした10重量%濃度の溶液8重量部とを混合して実施例7の表面処理剤を得た。シアン化亜鉛浴で約6μmの電気亜鉛めっきをしたM8六角ボルト3本に試作した表面処理剤を実施例1と同様にして塗布し、乾燥後180℃で焼き付けたボルト3本を塩水噴霧試験機に入れ防錆性能を調べた。その結果、552時間経過後に3本のうち2本のボルトに白錆の発生を認めた。その後引き続き塩水噴霧試験機に入れておいたが、2000時間経過後にも赤錆の発生が認められなかった。
(実施例8)
実施例1と同じアルコキシシランオリゴマー1のアルコール溶液を使い、アルコキシシランオリゴマー1のアルコール溶液60重量部に対し、東芝GEシリコーン(株)製のシランカップリング剤(TSL8350、エポキシ基を官能基とする)5重量部と、住友ベークライト(株)製のフェノール樹脂(PR−5524)をプロピレングリコールモノメチルエーテルに溶かした20重量%濃度の溶液5重量部と、プロピレングリコールモノメチルエーテル10重量部とを加えて混合し、実施例8の表面処理剤を得た。シアン化亜鉛浴で約6μmの電気亜鉛めっきをしたM8六角ボルト3本に試作した表面処理剤を実施例1と同様にして塗布し、乾燥後焼き付けたボルト3本を塩水噴霧試験機に入れ防錆性能を調べた。その結果、408時間経過後に3本のうち2本のボルトに白錆の発生を認めた。その後引き続き塩水噴霧試験機に入れておいたが、2000時間経過後にも赤錆の発生が認められなかった。
(実施例9)
テトラエトキシシランをエチルアルコールで希釈し、水と酸触媒(塩酸)を加えて加水分解し、縮重合させたシリカ成分の濃度が約18重量%であるアルコキシシランオリゴマー(重量平均分子量が5350、「アルコキシシランオリゴマー2」と呼ぶ。)のアルコール溶液を得た。このアルコキシシランオリゴマー2のアルコール溶液70重量部に対し、東芝GEシリコーン(株)製のシランカップリング剤(TSL8350、エポキシ基を官能基とする)5重量部と、エチルセロソルブに積水化学工業(株)製のポリビニルブチラール樹脂(BM−1、中分子量品)を溶かした10重量%濃度の溶液5重量部とを混合して実施例9の表面処理剤を得た。シアン化亜鉛浴で約6μmの電気亜鉛めっきをしたM8六角ボルト3本に試作した表面処理剤を実施例1と同様にして塗布し、乾燥後焼き付けたボルト3本を塩水噴霧試験機に入れ防錆性能を調べた。その結果、432時間経過後に3本のうち2本のボルトに白錆の発生を認めた。その後引き続き塩水噴霧試験機に入れておいたが、2000時間経過後にも赤錆の発生が認められなかった。
(実施例10)
テトラエトキシシランをイソプロピルアルコールで希釈し、水と酸触媒(塩酸)を加えて加水分解し、縮重合させたシリカ成分の濃度が約10重量%であるアルコキシシランオリゴマー(重量平均分子量が8070、「アルコキシシランオリゴマー3」と呼ぶ。)のアルコール溶液を得た。このアルコキシシランオリゴマー3のアルコール溶液72重量部に対し、エチルセロソルブを8重量部混合して実施例10の表面処理剤を得た。シアン化亜鉛浴で約6μmの電気亜鉛めっきをしたM8六角ボルト3本に試作した表面処理剤を実施例1と同様にして塗布し、乾燥後焼き付けたボルト3本を塩水噴霧試験機に入れ防錆性能を調べた。その結果、324時間経過後に3本のうち2本のボルトに白錆の発生を認めた。その後引き続き塩水噴霧試験機に入れておいたが、2000時間経過後にも赤錆の発生が認められなかった。
(実施例11)
昭和電工(株)製の酸化チタン超微粉末(スーパータイタニアF−6、一次粒子の平均粒径約15nm)をプロピレングリコールモノメチルエーテル中に混合したスラリーをボールミル(直径5mmと3mmのジルコニアボールを同重量混合したボールを使用)中で約50時間分散処理し、酸化チタン超微粉末を16.7重量%懸濁したスラリーを調製した。実施例1で使用したアルコキシシランオリゴマー1のアルコール溶液70重量部に対し、東芝GEシリコーン(株)製のシランカップリング剤(TSL8350、エポキシ基を官能基として有する)5重量部と、先に調製した酸化チタン超微粉末のスラリー4重量部と、積水化学工業(株)製のポリビニルブチラール樹脂(BM−1、中分子量品)をプロピレングリコールモノメチルエーテルに溶かした10重量%濃度の溶液5重量部と、プロピレングリコールモノメチルエーテル5重量部とを混合して実施例11の表面処理剤を得た。シアン化亜鉛浴で約6μmの電気亜鉛めっきをしたM8六角ボルト3本に試作した表面処理剤を実施例1と同様にして塗布し、乾燥後180℃で焼き付けたボルト3本を塩水噴霧試験機に入れ防錆性能を調べた。その結果、624時間経過後に3本のうち2本のボルトに白錆の発生を認めた。その後引き続き塩水噴霧試験機に入れておいたが、2000時間経過後にも赤錆の発生が認められなかった。
(実施例12)
昭和電工(株)製の酸化チタン超微粉末(スーパータイタニアF−6、一次粒子の平均粒径約15nm)をエチルセロソルブ中に混合したスラリーをボールミル(直径5mmと3mmのジルコニアボールを同重量混合したボールを使用)中で約50時間分散処理し、酸化チタン超微粉末を16.7重量%懸濁したスラリーを調製した。実施例1で使用したアルコキシシランオリゴマー1のアルコール溶液65重量部に対し、東芝GEシリコーン(株)製のシランカップリング剤(TSL8350、エポキシ基を官能基として有する)5重量部と、先に調製した酸化チタン超微粉末のスラリー8重量部と、エチルセロソルブに積水化学工業(株)製のポリビニルブチラール樹脂(BM−1、中分子量品)を溶かした10重量%濃度の溶液5重量部と、エチルセロソルブ5重量部とを混合して実施例12の表面処理剤を得た。シアン化亜鉛浴で約6μmの電気亜鉛めっきをしたM8六角ボルト6本に試作した表面処理剤を実施例1と同様にして塗布し、乾燥後180℃で焼き付けたボルト3本を塩水噴霧試験機に入れ防錆性能を調べた。その結果、624時間経過後に3本のうち2本のボルトに白錆の発生を認めた。その後引き続き塩水噴霧試験機に入れておいたが、2000時間経過後にも赤錆の発生が認められなかった。
残り3本のボルトの表面のねじの部分に刃物で下地に及ぶ傷を付けて、塩水噴霧試験機に入れて防錆性能を調べたところ、ほとんど同様の白錆と赤錆の防止性能を示した。
(実施例13)
昭和電工(株)製の酸化チタン超微粉末(スーパータイタニアF−6、一次粒子の平均粒径約15nm)をブチルセロソルブ中に混合したスラリーをボールミル(直径5mmと3mmのジルコニアボールを同重量混合したボールを使用)中で約50時間分散処理した酸化チタン超微粉末を16.7重量%懸濁したスラリーを調製した。実施例1で使用したアルコキシシランオリゴマー1のアルコール溶液70重量部に対し、東芝GEシリコーン(株)製のシランカップリング剤(TSL8350、エポキシ基を官能基として有する)5重量部と、先に調製した酸化チタン超微粉末のスラリー8重量部と、ブチルセロソルブに積水化学工業(株)製のポリビニルブチラール樹脂(BM−1、中分子量品)を溶かした10重量%濃度の溶液5重量部と、ブチルセロソルブ5重量部とを混合して実施例13の表面処理剤を得た。シアン化亜鉛浴で約6μmの電気亜鉛めっきをしたM8六角ボルト3本に試作した表面処理剤を実施例1と同様にして塗布し、乾燥後180℃で焼き付けたボルト3本を塩水噴霧試験機に入れ防錆性能を調べた。その結果、372時間経過後に3本のうち2本のボルトに白錆の発生を認めた。その後引き続き塩水噴霧試験機に入れておいたが、2000時間経過後も赤錆の発生が認められなかった。
(実施例14)
実施例9で使用したアルコキシシランオリゴマー2のアルコール溶液70重量部に対し、東芝GEシリコーン(株)製のシランカップリング剤(TSL8350、エポキシ基を官能基として有する)5重量部と、実施例12で調製した分散処理された酸化チタン超微粉末のスラリー8重量部と、エチルセロソルブに積水化学工業(株)製のポリビニルブチラール樹脂(BM−1、中分子量品)を溶かした10重量%濃度の溶液5重量部とを混合して実施例14の表面処理剤を得た。シアン化亜鉛浴で約6μmの電気亜鉛めっきをしたM8六角ボルト3本に試作した表面処理剤を実施例1と同様にして塗布し、乾燥後180℃で焼き付けたボルト3本を塩水噴霧試験機に入れ防錆性能を調べた。その結果、348時間経過後に3本のうち2本のボルトに白錆の発生を認めた。その後引き続き塩水噴霧試験機に入れておいたが、2000時間経過後にも赤錆は発生しなかった。
(実施例15)
エチルセロソルブ中に多木化学(株)製の酸化チタン超微粉末(タイノックA−100、一次粒子の平均粒径約8nm)を混合して濃度16.7重量%のスラリーとし、これを実施例11と同様にしてボールミル中で約50時間分散処理した。実施例1で使用したアルコキシシランオリゴマー1のアルコール溶液70重量部に対し、東芝GEシリコーン(株)製のシランカップリング剤(TSL8350、エポキシ基を官能基とする)5重量部と、上記の分散処理した酸化チタン超微粉末のスラリー8重量部と、エチルセロソルブに積水化学工業(株)製のポリビニルブチラール樹脂(BM−1、中分子量品)を溶かした10重量%濃度の溶液5重量部とを混合し、実施例15の表面処理剤を得た。シアン化亜鉛浴で約6μmの電気亜鉛めっきをしたM8六角ボルト3本に試作した表面処理剤を実施例1と同様にして塗布し、乾燥後180℃で焼き付けたボルト3本を塩水噴霧試験機に入れ防錆性能を調べた。その結果、324時間経過後に3本のうち2本のボルトに白錆の発生を認めた。その後引き続き塩水噴霧試験機に入れておいたが、2000時間経過しても赤錆は発生しなかった。
(実施例16)
鱗片状アルミニウム粉末を14重量%含む鱗片状亜鉛粉末を用い、その粒子表面を日本ユニカー(株)製の疎水基を有するシラン化合物であるn−ヘキシルトリメトキシシランをアルコール中で加水分解して粒子の表面に付加した撥水性のある鱗片状亜鉛粉末を準備した。この鱗片状亜鉛粉末100重量部に対し、水性ブロックイソシアネート樹脂エマルジョン1.84重量部(ガンツ化成(株)製プロミネート、樹脂成分45重量%を含む、樹脂成分換算0.83重量部)と、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン(エポキシ基を官能基として有する水溶性のシランカップリング剤、日本ユニカー(株)製のコートシル1770)55.3重量部と、分子量約1000の常温で固体のポリエチレングリコール85.8重量部と、ノニオン系天然アルコールエトキシレート(旭電化(株)製のHLBが12.9の界面活性剤)2.8重量部と、硼酸2.8重量部と、水85.8重量部とを混合し24時間撹拌して非クロム防錆塗料(非クロムジンクリッチペイントの1種)を調製した。亜鉛めっきをしないで脱脂処理したM8六角ボルト(長さ約50mmの半ねじ)6本にディップアンドスピン法で防錆塗料を塗布し、250℃で焼き付ける操作を2回繰り返した。M8ボルトに塗装した防錆塗膜の厚さを膜厚測定器(エリクセン社製P.I.G455)で測定したところ約11μmであった。この防錆塗装したM8ボルト3本に実施例12で調製した表面処理剤をディップアンドスピン法で1回塗布し、乾燥後180℃で15分間焼き付けた。このM8ボルト3本を塩水噴霧試験機に入れ防錆性能を調べた。その結果、648時間経過後に3本のうち2本のボルトに白錆の発生を認めた。その後引き続き塩水噴霧試験機に入れておいたが、2000時間経過後も赤錆の発生が認められなかった。
(比較例1)
シアン化亜鉛浴で厚さ約6μmの電気亜鉛めっきをし、表面に黄色クロメート処理を施したM8六角ボルト(長さ約50mmの半ねじ)3本を塩水噴霧試験機に入れて防錆性能を調べたところ、216時間経過したとき3本のうち、2本のボルトの表面に白錆の発生を認めた。引き続き塩水噴霧試験機にいれておいたところ、1008時間経過後に3本のうち、2本のボルトの表面に赤錆の発生を認めた。
(比較例2)
メタノール分散コロイドシリカ溶液(日産化学工業化(株)製、シリカ成分換算濃度約40重量%)72重量部に対し、イソプロピルアルコール8重量部を混合して比較例2の表面処理剤を得た。この表面処理剤を、シアン化亜鉛浴で約6μmの電気亜鉛めっきをしたM8六角ボルト3本に実施例1と同様にしてディップアンドスピン法で塗布し、乾燥後180℃で15分間焼き付けた。このボルト3本を塩水噴霧試験機に入れて防錆性能を調べた。その結果、192時間経過時に3本のうち2本のボルトに白錆の発生を認めた。その後引き続き塩水噴霧試験機に入れておいたところ、1704時間経過時に3本のうち2本のボルトに赤錆の発生を認めた。
(比較例3)
東芝GEシリコーン(株)製のシランカップリング剤(TSL8350、エポキシ官能基を有する)を表面処理剤として用いた。この表面処理剤を、シアン化亜鉛浴で約6μmの電気亜鉛めっきをしたM8六角ボルト3本に実施例1と同様にしてディップアンドスピン法で塗布し、乾燥後180℃で15分間焼き付けた。このボルト3本を塩水噴霧試験機に入れ防錆性能を調べた。その結果、192時間経過時に3本のうち2本のボルトに白錆の発生を認めた。その後引き続き塩水噴霧試験機に入れておいたところ、264時間経過時に3本のうち2本のボルトに赤錆の発生を認めた。
(比較例4)
テトラエトキシシランを加水分解して縮重合させた重量平均分子量が約760のアルコキシシランオリゴマーのアルコール溶液(シリカ成分換算濃度約40重量%、「アルコキシシランオリゴマー4」と呼ぶ。)72重量部に対し、エチルセロソルブを8重量部混合して比較例3の表面処理剤を得た。この表面処理剤を、シアン化亜鉛浴で約6μmの電気亜鉛めっきをしたM8六角ボルト3本に実施例1と同様にしてディップアンドスピン法で塗布し、乾燥後180℃で15分間焼き付けた。このボルト3本を塩水噴霧試験機に入れ防錆性能を調べた。その結果、264時間経過時に3本のうち2本のボルトに白錆の発生を認めた。その後引き続き塩水噴霧試験機に入れておいたところ、1008時間経過時に3本のうち2本のボルトに赤錆の発生を認めた。
(比較例5)
日産化学工業(株)製スノーテックスXS(シリカ成分を約20重量%含むコロイドシリカ水溶液)80重量部に対し、日進化学工業(株)製のダイノール604(濡れ剤)を3滴(0.07重量部)添加して比較例4の表面処理剤を得た。この表面処理剤を、シアン化亜鉛浴で約6μmの電気亜鉛めっきをしたM8六角ボルト3本に実施例1と同様にしてディップアンドスピン法で1回塗布し、乾燥後180℃で15分間焼き付けた。このボルト3本を塩水噴霧試験機に入れ防錆性能を調べた。その結果、168時間経過時に3本のうち2本のボルトに白錆の発生を認めた。その後引き続き塩水噴霧試験機に入れておいたところ、1512時間経過時に3本のうち2本のボルトに赤錆の発生を認めた。
(比較例6)
日産化学工業(株)製の珪酸アミン水溶液(QAS−25、シリカ成分に換算した濃度が25重量%)56重量部に対し、イオン交換水14重量部と、ダイノール604(濡れ剤)を3滴(0.07重量部)とを添加して比較例6の表面処理剤を得た。この表面処理剤を、シアン化亜鉛浴で約6μmの電気亜鉛めっきをしたM8六角ボルト3本に実施例1と同様にしてディップアンドスピン法で1回塗布し、乾燥後180℃で15分間焼き付けた。このボルト3本を塩水噴霧試験機に入れ防錆性能を調べた。その結果、120時間経過時に3本のうち2本のボルトに白錆の発生を認めた。その後引き続き塩水噴霧試験機に入れておいたところ、1560時間経過時に3本のうち2本のボルトに赤錆の発生を認めた。
(比較例7)
昭和電工(株)製の酸化チタン超微粉末(スーパータイタニアF−6、一次粒子平均粒径約15nm)をイオン交換水中に混合し、実施例11と同様にしてジルコニアボールを使ったボールミルで約50時間分散処理し、酸化チタン超微粉末を16.7重量%懸濁したスラリーを調製した。日産化学工業(株)製のスノーテックスXS72重量部に対し、東芝GEシリコーン(株)製のシランカップリング剤(TSL8350、エポキシ官能基を有する)8重量部と、先に調製した酸化チタン超微粉末のスラリー8重量部と、ダイノール604(濡れ剤)を3滴(0.07重量部)とを混合して比較例7の表面処理剤を得た。この表面処理剤を、シアン化亜鉛浴で約6μmの電気亜鉛めっきをしたM8六角ボルト3本に実施例1と同様にしてディップアンドスピン法で1回塗布し、乾燥後180℃で15分間焼き付けた。このボルト3本を塩水噴霧試験機に入れ防錆性能を調べた。その結果、240時間経過時に3本のうち2本のボルトに白錆の発生を認めた。その後引き続き塩水噴霧試験機に入れておいたが、2000時間超経過しても赤錆の発生は認められなかった。
(比較例8)
イオン交換水中に多木化学(株)製酸化チタン超微粉末(タイノックA−100、一次粒子平均粒径約8nm)を混合し、実施例11と同様にしてジルコニアボールを使ったボールミルで約50時間分散処理し、酸化チタン超微粉末16.7重量%をイオン交換水中に懸濁させたスラリーを調製した。日産化学工業(株)製のスノーテックスXS80重量部に対し、先に調製した酸化チタン超微粉末のスラリー4重量部と、ダイノール604(濡れ剤)を3滴(0.07重量部)とを混合して比較例8の表面処理剤を得た。この表面処理剤を、シアン化亜鉛浴で約6μmの電気亜鉛めっきをしたM8六角ボルト3本に実施例1と同様にしてディップアンドスピン法で1回塗布し、乾燥後180℃で15分間焼き付けた。このボルト3本を塩水噴霧試験機に入れ防錆性能を調べた。その結果、168時間経過時に3本のうち2本のボルトに白錆の発生を認めた。その後引き続き塩水噴霧試験機に入れておいたところ、1704時間超経したとき3本のうち2本のボルトに赤錆の発生が認められた。
(比較例9)
日産化学工業(株)製のスノーテックスXS80重量部に対し、比較例7で調製した酸化チタン超微粉末のスラリー8重量部と、ダイノール604(濡れ剤)を3滴(0.07重量部)とを混合して比較例9の表面処理剤を得た。この表面処理剤を、シアン化亜鉛浴で約6μmの電気亜鉛めっきをしたM8六角ボルト3本に実施例1と同様にしてディップアンドスピン法で塗布し、乾燥後180℃で15分間焼き付けた。このボルト3本を塩水噴霧試験機に入れ防錆性能を調べた。その結果、72時間経過時に3本のうち2本のボルトに白錆の発生を認めた。その後引き続き塩水噴霧試験機に入れておいたところ、1920時間超経したとき3本のうち2本のボルトに赤錆の発生が認められた。
(比較例10)
実施例16で使わなかった3本の防錆塗装ボルトを、そのまま塩水噴霧試験機に入れて防錆性能を調べた。その結果、72時間経過時に3本のうち2本のボルトに白錆の発生を認めた。その後引き続き塩水噴霧試験機に入れておいたところ、1056時間超経したとき3本のうち2本のボルトに赤錆の発生を認めた。
上述の実施例と比較例から、本発明の非クロム表面処理剤は、シアン化亜鉛浴で約6μmの電気亜鉛めっきをしたM8六角ボルトにディップアンドスピン法で1回塗布して焼き付けるだけで、塩水噴霧試験機中において白錆の発生を300〜600時間抑制する防錆性能を付与できることが判った。他方アルコキシシランオリゴマーのアルコール溶液を表面処理剤に使用しても、重量平均分子量が1000より小さい場合には、塩水噴霧試験機中において白錆の発生が相対的に早くなることが示された。また、アルコールに可溶の樹脂、特にポリビニルブチラール樹脂を表面処理剤に併用すると、表面処理剤の防錆性能が向上する他、ビニル基やエポキシ基を官能基として有するシランカップリング剤や分散処理された酸化チタン超微粉末を表面処理剤に併用すると、さらに表面処理剤の防錆性能が向上することが示された。
本発明の非クロム表面処理剤は、亜鉛めっきの代わりに亜鉛粉末を防錆顔料として含む非クロム防錆塗料(ジンクリッチペイント)を塗布した製品の塗膜上に塗布する表面処理剤として使用でき、白錆の発生を長時間抑制できることが示された。
比較例のデータから、主成分がコロイドシリカの水溶液である非クロム表面処理剤は赤錆の発生を長時間抑制する優れた防錆性能を示すが、本発明の非クロム表面処理剤と比較して白錆の発生を抑制する効果において劣ることが判明した。

Claims (10)

  1. テトラアルコキシシランを加水分解し、かつ縮重合させた重量平均分子量が1000〜10000であるアルコキシシランオリゴマーのアルコール溶液であって、アルコール溶液中のアルコキシシランオリゴマーの濃度がシリカ成分に換算して8〜25重量%であることを特徴とする亜鉛めっき製品用非クロム表面処理剤。
  2. アルコール溶液がアルコールに可溶の樹脂成分を0.2〜2重量%含む請求項1に記載の亜鉛めっき製品用非クロム表面処理剤。
  3. 前記樹脂成分がポリビニルブチラールである請求項2に記載の亜鉛めっき製品用非クロム表面処理剤。
  4. アルコール溶液がビニル基又はエポキシ基を官能基とするシランカップリング剤を1〜10重量%含む請求項1〜3のいずれかに記載の亜鉛めっき製品用非クロム表面処理剤。
  5. アルコール溶液中に、分散処理された一次粒子の平均粒径が70nmより細かい酸化チタン超微粉末がアルコキシシランオリゴマーのシリカ成分100重量部に対し2〜20重量部分散、懸濁している請求項2〜4のいずれかに記載の亜鉛めっき製品用非クロム表面処理剤。
  6. 酸化チタン超微粉末の一次粒子の平均粒径が30nm以下である請求項5に記載の亜鉛めっき製品用非クロム表面処理剤。
  7. アルコール溶液のアルコール成分の5〜35重量%が115℃より高沸点のアルコールである請求項1〜6のいずれかに記載の亜鉛めっき製品用非クロム表面処理剤。
  8. 高沸点のアルコールがグリコールエーテルである請求項7に記載の亜鉛めっき製品用非クロム表面処理剤。
  9. 表面処理剤が電気亜鉛めっき製品用である請求項1〜8のいずれかに記載の亜鉛めっき製品用非クロム表面処理剤。
  10. 表面処理剤が亜鉛めっきの代わりに亜鉛粉末を防錆顔料として含む非クロムジンクリッチペイントが塗付された製品用である請求項1〜8のいずれかに記載の亜鉛めっき製品用非クロム表面処理剤。
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