JP2019085061A - 車両前部構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】ランプアセンブリが、サイドダクトの真上に近接配置される場合でも、当該ランプアセンブリを容易に組み付けられる車両前部構造を提供する。【解決手段】車両前部構造は、外気の流入を許容するグリル部29を有するフロントバンパ12と、前記グリル部29の車両後方に配された熱交換器(ラジエータ14)と、前記熱交換器と前記フロントバンパ12との間に配され、導風路の側面を形成するサイドダクト22と、前記サイドダクト22の上方に配されるランプアセンブリ24と、を備え、前記サイドダクト22は、前記熱交換器に締結され、前記熱交換器から前方に延びる第一サイドダクト30と、前記ランプアセンブリ24の真下に近接配置され、前記フロントバンパ12に締結される第二サイドダクト32と、を備える。【選択図】図2

Description

本明細書は、フロントバンパと、熱交換器と、フロントバンパおよび熱交換器の間に配されたサイドダクトと、サイドダクトの上方に配されたランプアセンブリと、を備えた車両前部構造を開示する。
一般に、車両の前部には、フロントバンパが設けられており、このフロントバンパには、パワーユニット室(いわゆるエンジンルーム)内に外気を取り込むためのグリル部が設けられている。パワーユニット室内であって、グリル部の後方には、エンジンの冷却液と熱交換する熱交換器が配置されている。この熱交換器に外気を適切に導くため、あるいは、エンジン等から生じた熱風が熱交換器に回り込むことを防止するために、熱交換器とフロントバンパとの間には、空気の流れをガイドする一対のサイドダクトを設けることがある。サイドダクトは、熱交換器の幅方向両端からフロントバンパの背面の間に配される部材で、外気が流れる導風路の側壁として機能する。
特許文献1には、こうしたサイドダクトを有した車両前部構造が開示されている。すなわち、特許文献1には、車体前方の側から車体後方に延在して導風路の上部を画定するアッパダクトメンバと、アッパダクトメンバの車幅方向両側に配置されて導風路の車幅方向両側を画定する左右のサイドダクトメンバとを備える車両用エアダクトが開示されている。
特許第5358600号公報
ここで、車両の前部には、ヘッドライト等を構成するランプアセンブリも配置されている。近年、意匠性向上のために、このランプアセンブリを、サイドダクトの真上に近接配置することが、一部で、提案されている。一般に、ランプアセンブリの車両への組み付けは、サイドダクトの車両への組み付けの後に行われるが、上述したデザインの場合、ランプアセンブリを車両に組み付ける際の当該ランプアセンブリの移動軌跡が、サイドダクトに干渉してしまい、ランプアセンブリを適切に組み付けられない恐れがあった。特に、ランプアセンブリの最下端が、サイドダクトの最上端よりも下方かつ後方に位置する場合、当該ランプアセンブリは、サイドダクトの最上端を乗り越えるような軌跡を取らなければならず、他部材との干渉等が発生しやすかった。結果として、ランプアセンブリが、サイドダクトの上方に近接配置するデザインの場合、ランプアセンブリを適切な位置に組み付けることが困難であった。
そこで、本明細書では、ランプアセンブリが、サイドダクトの真上に近接配置される場合でも、当該ランプアセンブリを容易に組み付けられる車両前部構造を開示する。
本明細書で開示する車両前部構造は、外気の流入を許容するグリル部を有するフロントバンパと、前記グリル部の車両後方に配された熱交換器と、前記熱交換器と前記フロントバンパとの間に配され、導風路の側面を形成するサイドダクトと、前記サイドダクトの上方に配されるランプアセンブリと、を備え、前記サイドダクトは、前記熱交換器に締結され、前記熱交換器から前方に延びる第一サイドダクトと、前記ランプアセンブリの真下に近接配置され、前記フロントバンパに締結される第二サイドダクトと、を備えてもよい。
かかる構成とした場合、第二サイドダクトは、ランプアセンブリを車両に組み付けた後、フロントバンパとともに車両に組み付けられる。その結果、ランプアセンブリが、サイドダクトの上方に近接配置するデザインであっても、ランプアセンブリの組み付けの移動軌跡と第二サイドダクトとの干渉が効果的に防止され、ランプアセンブリを容易に組み付けることが可能となる。
この場合、前記第二サイドダクトの上端縁は、前に進むにつれて連続的または段階的に高くなる前上がり形状であり、前記ランプアセンブリの最下端は、前記第二サイドダクトの最上端よりも、下方かつ後方に位置していてもよい。
第二サイドダクトを前上がり形状とすることで、ランプアセンブリとフロントバンパとの間隙を当該第二サイドダクトで埋めることができ、導風性能を高く保つことができる。また、上述した通り、第二サイドダクトは、ランプアセンブリの後に組み付けられるため、ランプアセンブリの最下端が、第二サイドダクトの最上端よりも、下方かつ後方に位置していても、ランプアセンブリを容易に組み付けることができる。
また、前記第一サイドダクトは、前方上部の隅部が切り欠かれた略L字状であり、前記第二サイドダクトは、前記第一サイドダクトの切り欠き部の少なくとも一部を埋めるように、前記フロントバンパから後方に延びていてもよい。そして、この場合において、前記第一サイドダクトと前記第二サイドダクトの少なくとも一方は、互いに対向する面間を埋めてシールする弾性体、例えば、スポンジを有してもよい。
かかる構成とすることで、車両の振動に伴い、第一サイドダクトと第二サイドダクトの間隙寸法が変化しても、その変化に追従してスポンジが膨縮するため、両者の間隙が適切にシールされ、導風性能を良好に保つことができる。
また、車両前部構造は、さらに、車両幅方向に延びるとともに、前記第一サイドダクトの切り欠き部を通るバンパリーンフォースメントを備え、前記第二サイドダクトは、前記バンパリーンフォースメントとランプアセンブリとの隙間を埋めるべく、両者の間に延びていてもよい。
第一サイドダクトの切り欠き部内に、バンパリーンフォースメントを配することで、車両の強度と、導風性能とを良好に保つことができる。
本明細書に開示される車両前部構造によれば、第二サイドダクトは、ランプアセンブリを車両に組み付けた後、フロントバンパとともに車両に組み付けられる。その結果、ランプアセンブリが、サイドダクトの上方に近接配置するデザインであっても、ランプアセンブリの組み付けの移動軌跡と第二サイドダクトとの干渉が効果的に防止され、ランプアセンブリを容易に組み付けること可能となる。
車両前部構造の概略構成図である。 図1のA−A線での概略断面図である。 車両前部構造の概略的な分解断面図である。 従来の車両前部構造の概略的な分解断面図である。
以下、車両前部構造について図面を参照して説明する。図1は、車両前部の概略構成図である。また、図2は、図1のA−A線での概略縦断面図であり、図3は、車両前部構造の概略分解断面図である。車両の前部には、フロントバンパ12が設けられており、このフロントバンパ12の後方空間が、パワーユニット室10となる。パワーユニット室10は、従来、エンジンルームやエンジンコンパートメントと呼ばれる空間である。このパワーユニット室10には、エンジンや走行用モータ等の動力源(パワーユニット、いずれも図示せず)に加え、後述するラジエータ14等も配置される。
フロントバンパ12は、当該フロントバンパ12の本体であるパネル部28を有しており、当該パネル部28は、平面視線では、車両幅方向外側に近づくにつれて車両後方に進むように湾曲している。このパネル部28の車両幅方向中央には、グリル部29が配置される中央開口28aが形成されている。グリル部29は、中央開口28a内に配置される部材である。このグリル部29には、車外の空気をパワーユニット室10へ導くための開口が複数、略格子状または網状に形成されている。
フロントバンパ12の背後には、車体の骨格部材の一つであるバンパリーンフォースメント16(以下「バンパR/F16」という)が、車両幅方向に延びている。バンパR/F16も、フロントバンパ12と同様に、平面視線では、車両幅方向外側に近づくにつれて車両後方に進むように湾曲している。また、バンパR/F16とフロントバンパ12との間には、衝突荷重を吸収するアブソーバ20が配されている。アブソーバ20も、車両のほぼ全幅に延びている。なお、図2から明らかな通り、バンパR/F16およびアブソーバ20の上下方向寸法(高さ)は、グリル部29の上下方向寸法よりも十分に小さい。そのため、グリル部29から流入した外気は、バンパR/F16およびアブソーバ20の上下両側を通ってラジエータ14に到達できる。
パワーユニット室10の幅方向両端近傍には、骨格部材である一対のフロントサイドメンバ18が設けられている。各フロントサイドメンバ18は、車両前後方向に延びており、バンパR/F16の車両幅方向両端は、このフロントサイドメンバ18に接続されている。
グリル部29およびバンパR/F16の後方には、ラジエータ14が配されている。ラジエータ14は、エンジンの冷却液と熱交換する熱交換器である。このラジエータ14は、エンジンから排出された冷却液が流れるラジエータ14コアや、当該ラジエータ14コアに空気を送り出すラジエータ14ファン等を備えている。さらに、このラジエータ14の後方には、エンジン等の発熱体が配置されている。
ここで、ラジエータ14は、ラジエータ14コアを外気と接触させることで冷却液の冷却を図っている。そのため、ラジエータ14に流れる外気の流量が低下したり、エンジン周辺で生じた熱風が、ラジエータ14の前面に回り込んだりすると、ラジエータ14による冷却効率が低下する。そこで、ラジエータ14に外気を導くとともに、パワーユニット室10内で発生した熱風がラジエータ14の前面に回り込むことを防止するために、ラジエータ14とフロントパネルとの間には、一対のサイドダクト22が配されている。
この一対のサイドダクト22は、グリル部29からラジエータ14に外気を導く導風路の側壁として機能する。各サイドダクト22の後端は、ラジエータ14の幅方向端部近傍に位置しており、前端は、フロントバンパ12のパネル部28の背面近傍に位置している。かかるサイドダクト22が、車両幅方向に間隔を開けて二つ設けられることにより、グリル部29から流入した外気がラジエータ14に導かれるとともに、パワーユニット室10内で発生した熱風がラジエータ14の前面に回り込むことが防止される。本例において、このサイドダクト22は、第一サイドダクト30と第二サイドダクト32に分割されているが、これについては、後述する。また、ここでは、サイドダクト22のみを説明しているが、空気の流れをより適切にガイドするために必要であれば、サイドダクト22に加えて、ラジエータ14の上端または下端から延びるアッパダクトまたはロアダクトを設けてもよい。
サイドダクト22の上方には、ランプアセンブリ24が配置される。換言すれば、サイドダクト22は、ランプアセンブリ24の幅方向範囲内に位置している。また、図2から明らかな通り、ランプアセンブリ24の最下端は、サイドダクト22の最上端よりも低くなっており、ランプアセンブリ24の上下範囲とサイドダクト22の上下範囲は、一部重複している。
ランプアセンブリ24は、車両前部に配置されるランプ(例えば、ヘッドランプ等)を構成するもので、LED等からなるランプ本体や、ランプ本体を保持するランプハウジング、ランプ本体の光を拡散するレンズ等を有している。こうしたランプアセンブリ24は、従来、サイドダクト22よりも車両幅方向外側に位置することが多かった。しかし、本例の車両では、意匠性向上のため、ランプアセンブリ24は、既述した通り、サイドダクト22の真上に近接配置されている。
なお、図2から明らかな通り、フロントバンパ12は、上方に進むに従い車両後方に進むように湾曲している。そのため、図1では、ランプアセンブリ24は、フロントバンパ12から離間して図示されているが、ランプアセンブリ24と同じ高さ位置においては、図2に示す通り、当該ランプアセンブリ24の前端と、フロントバンパ12の上端は、近接している。そして、ランプアセンブリ24の前端面(レンズ外面)は、フロントバンパ12およびボンネットルーフ26に滑らかに連なるようになっている。
ここで、既述した通り、本例では、サイドダクト22は、ラジエータ14に締結された第一サイドダクト30と、フロントバンパ12に締結された第二サイドダクト32と、に分割されている。第一サイドダクト30は、樹脂等からなる本体部34と、当該本体部34の周縁に取り付けられるスポンジ36と、を有している。第一サイドダクト30は、ラジエータ14の幅方向端部にクリップ等を用いて締結されている。第一サイドダクト30の本体部34は、図2、図3に示すように、前上側の隅部が略矩形に大きく切り欠かれており、側面視で略L字状となっている。以下では、この本体部34のうち、切り欠き部の後端縁部(L字の縦線に対応する縁部)を「縦縁部30v」、切り欠き部の下端縁部(L字の横線に対応する縁部)を「横縁部30h」と呼ぶ。
縦縁部30vには、他部材との間隙をシールするためのスポンジ36が取り付けられている。このスポンジ36は、車両静止状態では、当接する他部材により押し潰されている。そして、車両走行時に車両が振動して、他部材との間隙寸法が変化した場合には、このスポンジ36は、当該間隙寸法の変化に追従するべく、膨縮する。なお、本例では、スポンジ36を用いているが、柔らかく容易に変形できるのであれば、スポンジ36に替えて他の弾性体、例えば、ゴム等を設けてもよい。
バンパR/F16およびアブソーバ20は、第一サイドダクト30の切り欠き部内を通るように配置されている。具体的には、バンパR/F16は、縦縁部30vと横縁部30hのコーナー部を通る。また、アブソーバ20は、バンパR/F16の前面に締結されている。横縁部30hは、後方から略水平に延びた後、バンパR/F16の前端を越えたあたりで、一段高くなっており、これによりバンパR/F16の前方への移動が規制されている。
第二サイドダクト32も、樹脂等からなる本体部40と、当該本体部40の周縁に取り付けられるスポンジ42と、を有している。第二サイドダクト32は、フロントバンパ12の背面、より正確には、パネル部28の中央開口28aの周縁にクリップ等を用いて締結されている。第二サイドダクト32は、図2に示すように、バンパR/F16およびアブソーバ20の上方に位置している。また第二サイドダクト32の後端は、スポンジ42,36を介して第一サイドダクト30に当接している。第二サイドダクト32の上端縁は、ランプアセンブリ24とフロントバンパ12との間隙を埋めるように、前方に近づくにつれて連続的または段階的に高くなるような前上がり形状となっている。その結果、第一サイドダクト30と第二サイドダクト32との間には、側面視で、上方に開いた略V字状の間隙が形成される。この間隙内に、ランプアセンブリ24の下部が収容される。換言すれば、ランプアセンブリ24の最下端は、第一サイドダクト30の最上端より下方かつ後方に位置している。また、第二サイドダクト32の本体部40の前端面は、フロントバンパ12の背面に沿う形状となっており、当該本体部40の前端面とフロントバンパ12の背面との間隙は、良好な導風性能を保てる程度に、十分に小さくなっている。
第二サイドダクト32のスポンジ42は、第一サイドダクト30のスポンジ36と同様に、他部材との間隙をシールするためものである。このスポンジ42は、第二サイドダクト32の本体部40の上端縁、後端縁、下端縁に取り付けられている。換言すれば、スポンジ42は、第二サイドダクト32の本体部40のうち、フロントバンパ12と対向する周縁以外の周縁に取り付けられている。なお、このスポンジ42も、第一サイドダクト30のスポンジ36と同様に、車両静止状態では、当接する他部材により押し潰されており、車両振動時には、他部材との間隙寸法の変化に追従して膨縮する。また、第二サイドダクト32のスポンジ42も、容易に変化できるのであれば、他の弾性体、例えばゴム等に替えてもよい。
次に、このように、サイドダクト22を、ラジエータ14に取り付けられた第一サイドダクト30と、フロントバンパ12に取り付けられた第二サイドダクト32と、で構成する理由について、従来技術と比較して説明する。図4は、従来の車両前部構造の概略分解断面図である。従来の車両前部構造でも、サイドダクト22は、第一サイドダクト30と第二サイドダクト32とに分割されている。ただし、従来の車両前部構造では、第二サイドダクト32は、フロントバンパ12ではなく、第一サイドダクト30に締結されている。すなわち、第二サイドダクト32の後端が、第一サイドダクト30の縦縁部近傍に締結される。
このような従来の車両前部構造での各部材の組み付け順序を説明する。作業者は、ラジエータ14を車両に搭載した後、当該ラジエータ14に第一サイドダクト30を締結する。第一サイドダクト30を車両に組み付け(ラジエータ14に締結)すれば、続いて、作業者は、バンパR/F16を車両に組み付け、このバンパR/F16にアブソーバ20を締結する。その後、作業者は、第二サイドダクト32を第一サイドダクト30に締結し、ランプアセンブリ24を車両に組み付け、最後に、フロントバンパ12を車両に組み付ける。
ここで、サイドダクト22を、第一サイドダクト30と第二サイドダクト32とに分割するのは、バンパR/F16の組み付けを可能にするためである。すなわち、既述した通り、第一サイドダクト30の横縁部30hは、バンパR/F16を越えた辺りで一段高くなっている。バンパR/F16は、この第一サイドダクト30を車両に組み付けた後、車両に組み付けられる。このとき、作業者は、バンパR/F16を、図4の二点鎖線の矢印で示す軌跡で動かす。すなわち、作業者は、バンパR/F16と横縁部30hとの干渉を避けるべく、バンパR/F16を横縁部30hの前端より高い位置から、車両後方に移動させた後、車両下方に移動させる。このとき、第二サイドダクト32が、第一サイドダクト30と一体化(一部品化)されていると、バンパR/F16の上端と第一サイドダクト30の下端とが干渉することになる。そこで、従来から、サイドダクト22は、第一サイドダクト30と第二サイドダクト32とに分割されており、第二サイドダクト32は、バンパR/F16を組み付けた後に、第一サイドダクト30に締結されていた。
ところで、ランプアセンブリ24が、サイドダクト22から離間した位置に設けられている場合には、従来の車両前部構造でも問題なかった。しかし、近年、意匠性向上等の目的で、ランプアセンブリ24をサイドダクト22の真上に近接配置することがある。この場合、従来の車両前部構造では、ランプアセンブリ24の組み付けにおいて、当該ランプアセンブリ24が、第二サイドダクト32に干渉し、ランプアセンブリ24を組み付けられない。すなわち、第二サイドダクト32を第一サイドダクト30に締結した後、ランプアセンブリ24を組み付ける場合には、当該ランプアセンブリ24を、第二サイドダクト32とボンネットルーフ26との間隙を通過させなければならない。しかし、ボンネットルーフの下端は、ランプアセンブリ24の上端とほぼ同じ高さ位置であるのに対し、第二サイドダクト32の最上端は、ランプアセンブリ24の最下端より高い。その結果、ランプアセンブリ24を車両前方から組み付け位置に移動させようとすると、ランプアセンブリ24の下部が第二サイドダクト32と干渉してしまう。
そこで、第二サイドダクト32をランプアセンブリ24の組み付け軌跡と干渉しない形状、例えば、第二サイドダクト32の上部を大幅にカットした形状にすることが考えられる。しかし、この場合、第二サイドダクト32とフロントバンパ12との間隙が大きくなり、導風性能が大幅に低下する。そこで、第二サイドダクト32とフロントバンパ12との間隙を埋める弾性体(スポンジ等)を別途用意し、第二サイドダクト32およびランプアセンブリ24を組み付けた後、当該弾性体を組み付けることも考えられる。しかし、この場合、部品点数の増加やコストの増加、組み付け工数の増加といった別の問題を招く。
また、別の方法として、ランプアセンブリ24を車両に組み付けた後、第二サイドダクト32を第一サイドダクト30に締結することも考えられる。しかし、ランプアセンブリ24の下端と、バンパR/F16との間隙の上下方向寸法は、作業者の手と殆ど変らない、あるいは、作業者の手より小さいことが多い。例えば、当該間隙の上下方向寸法は、15cm以下である。この場合、バンパR/F16およびランプアセンブリ24を組み付けた後、第二サイドダクト32と第一サイドダクト30を締結しようとしても、当該締結箇所に手を入れることができない、あるいは、手を入れることができたとしても、当該締結箇所を殆ど視認できない。結果として、ランプアセンブリ24を組み付けた後では、第二サイドダクト32を第一サイドダクト30に締結することは困難であった。
そこで、本明細書で開示する車両前部構造では、図2、図3に示す通り、第二サイドダクト32を、第一サイドダクト30ではなく、フロントバンパ12に締結している。この場合、第二サイドダクト32は、予め、フロントバンパ12に締結されている。そして、ランプアセンブリ24が車両に組み付けられた後、フロントバンパ12ごと第二サイドダクト32が車両に組み付けられる。このように、ランプアセンブリ24の組み付け後に第二サイドダクト32が組み付けられるため、第二サイドダクト32を前上がりの形状としても、ランプアセンブリ24の移動軌跡が第二サイドダクト32と干渉することがない。
また、第二サイドダクト32を前上がりの形状とすることで、ランプアセンブリ24とフロントバンパ12との隙間も第二サイドダクト32で塞ぐことができ、導風性能を適切に保つことができる。換言すれば、ランプアセンブリ24とフロントバンパ12との隙間を塞ぐための弾性体等が不要であるため、部品点数およびコストの増加を防止できる。なお、本明細書で開示する車両前部構造でも、第二サイドダクト32と、ランプアセンブリ24およびバンパR/F16との間隙を埋めるスポンジ42は必要であるが、これらは、従来の車両前部構造でも必要な部材であるため、かかるスポンジ42を設けたとしてもコスト増加等を招くことはない。また、第一サイドダクト30と第二サイドダクト32との間隙を埋めるスポンジ42は、新たに設けられるものであるが、これらは、従来から存在するスポンジ42の形状を僅かに変更するだけでよく、コストは、殆ど増加しない。
つまり、本明細書で開示する車両前部構造によれば、第二サイドダクト32をフロントバンパ12に締結する構造となっているため、部品点数の増加やコストの大幅な増加を防止しつつ、ランプアセンブリ24および第二サイドダクト32の組み付け作業性を向上できる。なお、本明細書で開示した車両前部構造を一例であり、少なくとも、ラジエータ14に締結される第一サイドダクト30と、フロントバンパ12に締結される第二サイドダクト32とを有するのであれば、その他の構成は適宜、変更されてもよい。例えば、上述の例では、第一サイドダクト30の一部周縁および第二サイドダクト32の一部周縁にスポンジ36,42を設けているが、他部材との間隙をシールできるのであれば、スポンジ36,42は、省略されてもよい。例えば、スポンジ36,42を省略する一方で、第一、第二サイドダクト32の一部の周縁を他部材に応じて変形できるリップ形状としてもよい。
10 パワーユニット室、12 フロントバンパ、14 ラジエータ、16 バンパリーンフォースメント、18 フロントサイドメンバ、20 アブソーバ、22 サイドダクト、24 ランプアセンブリ、26 ボンネットルーフ、28 パネル部、29 グリル部、30 第一サイドダクト、32 第二サイドダクト、34 本体部、36 スポンジ、40 本体部、42 スポンジ。

Claims (1)

  1. 外気の流入を許容するグリル部を有するフロントバンパと、
    前記グリル部の車両後方に配された熱交換器と、
    前記熱交換器と前記フロントバンパとの間に配され、導風路の側面を形成するサイドダクトと、
    前記サイドダクトの上方に配されるランプアセンブリと、
    を備え、前記サイドダクトは、
    前記熱交換器に締結され、前記熱交換器から前方に延びる第一サイドダクトと、
    前記ランプアセンブリの真下に近接配置され、前記フロントバンパに締結される第二サイドダクトと、
    を備えることを特徴とする車両前部構造。
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