JP2019059349A - 車両の荷室開閉装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】限られたスペースであっても、開閉扉の開閉を可能とするほか、開いた状態の開閉扉を雨除けの庇として利用することが可能な車両の荷室開閉装置の提供にある。【解決手段】車体に設けた荷室の上部に設けたルーフ部材17と、ルーフ部材17に設けた第1ヒンジ19と、荷室の上部および側部を覆い、第1ヒンジ19を中心に回動される開閉扉20と、を備え、開閉扉20の回動により荷室の側部が開閉される車両の荷室開閉装置において、開閉扉20は、荷室の上部を覆うルーフ扉部材21と、ルーフ扉部材21に対して第2ヒンジ24を介して回動可能に連結された上部サイド扉部材22と、上部サイド扉部材22に対して第3ヒンジ25を介して回動可能に連結された下部サイド扉部材23と、を有した。【選択図】 図3

Description

この発明は、車両の荷室開閉装置に関する。
従来の車両の荷室開閉装置としては、例えば、特許文献1に開示された側部全開式貨物自動車が知られている。この側部全開式貨物自動車は、床部の前端に立設した前壁と、後端に立設した後壁と、これら前壁と後壁の頂部中央部間に張設した支持梁と、この支持梁の長手方向に沿って上下に回動自在に枢着した屋根部分と、この屋根部分の端縁に沿って回動自在に枢着した側壁部分と、屋根部分を伸縮作動により上下に回動させる第一のシリンダーと、側壁部分を伸縮作動により回動させる第二のシリンダーとを備えている。
特許文献1に開示された側部全開式貨物自動車によれば、屋根および側壁の開閉時に荷台の下部の外側に殆どデッドスペースがない。従って倉庫の入口に近い所で荷物の積込み、荷降し作業ができ、しかもウイング車と同様に、容易に荷台を広く開口できて積降し作業が便利である。
別の従来技術としては、例えば、特許文献2に開示されたトラックの側面開閉型荷箱が知られている。特許文献2に開示されたトラックの側面開閉型荷箱では、トラックの荷台に取り付けられ、サイドパネルおよびルーフパネルが開閉可能である。ルーフパネルは荷箱上部で上方に回動できるようにヒンジ結合され、サイドパネルは上下2つの部分に分割形成され、これら2つの部分は互いに回動可能にヒンジ結合されている。サイドパネルの上方部分とルーフパネルとは一体に形成されているか、あるいは互いに固着されており、サイドパネルの下方部分には、その下縁近傍の前後端にそれぞれ摺動部材が取り付けられている。摺動部材は荷台の4隅にそれぞれ設けられた支柱に形成されたガイドレールに沿って摺動するようになっている。
特許文献2に開示されたトラックの側面開閉型荷箱によれば、荷箱の開放時にサイドパネルが荷箱内の荷室に侵入することがなく、荷室全体を有効活用できる。
特開平9−95142号公報 実願昭57−19496号(実開昭58−122619号)のマイクロフィルム
しかしながら、特許文献1では、屋根および側壁の開閉時に荷室の下部の外側に殆どデッドスペ−スがないものの、開いた状態の屋根は荷室の上方に垂設され、開いた屋根および側壁のためのスペースが荷室の上方に必要となるという問題がある。従って、例えば、倉庫等の構造物の屋根を高くする必要がある。また、屋根および側壁の開閉のために2本のシリンダーを必要とし、開閉時にこれらのシリンダーの作動の順序に規制が無いため、側壁の下端部の開閉軌跡が定まらないという問題がある。さらに、側壁を荷室の側方へ張り出させて雨除けの機能を持たせようとすると、荷室の側方に十分なスペースが必要となる。
一方、特許文献2では、ルーフパネルとサイドパネルとの間にヒンジがなく、サイドパネルおよびルーフパネルを全開にした場合、サイドパネルおよびルーフパネルの上方への張り出しが大きくなるという問題がある。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、限られたスペースであっても、開閉扉の開閉を可能とするほか、開いた状態の開閉扉を雨除けの庇として利用することが可能な車両の荷室開閉装置の提供にある。
上記の課題を解決するために、本発明は、車体に設けた荷室の上部に設けたルーフ部材と、前記ルーフ部材に設けた第1ヒンジと、前記荷室の上部および側部を覆い、前記第1ヒンジを中心に回動される開閉扉と、を備え、前記開閉扉の回動により前記荷室の側部が開閉される車両の荷室開閉装置において、前記開閉扉は、前記荷室の上部を覆うルーフ扉部材と、前記ルーフ扉部材に対して第2ヒンジを介して回動可能に連結された上部サイド扉部材と、前記上部サイド扉部材に対して第3ヒンジを介して回動可能に連結された下部サイド扉部材と、を有することを特徴とする。
本発明では、開閉扉のルーフ扉部材はルーフ部材および上部サイド扉部材に対して回動可能であり、開閉扉の上部サイド扉部材は下部サイド扉部材に対して回動可能である。従って、開閉扉を開放するとき、ルーフ扉部材をルーフ部材に対して傾斜させた状態にて上部サイド扉部材および下部サイド扉部材を開放することができる。荷室の開放過程における上部サイド扉および下部サイド扉の側方への突出は抑制されるとともに、ルーフ扉部材がルーフ部材に対して傾斜していることでルーフ扉部材の上方への突出は抑制される。また、開放後の上部サイド扉部材の一部は、荷室の上方から側方へ突出するため、上部サイド扉部材を雨除けの庇として利用できる。
また、上記の車両の荷室開閉装置において、前記開閉扉を開放するときに前記ルーフ扉部材を予め設定した最大回動角度まで回動させた後に前記ルーフ扉部材に対して前記上部サイド扉部材を回動させる制御機構を有する構成としてもよい。
この場合、制御機構によりルーフ扉部材を予め設定した最大回動角度まで回動させた後にルーフ扉部材に対して上部サイド扉部材を回動させることができる。つまり、ルーフ扉部材は、予め設定した最大回動角度を越えて回動されることがなく、ルーフ扉部材の上方への突出が制御機構により確実に抑制できる。また、制御機構により開閉扉の開放時におけるルーフ扉部材、上部サイド扉部材および下部サイド扉部材が開く順序が規定され、開閉扉の安定した開放動作が可能である。
また、上記の車両の荷室開閉装置において、前記制御機構は、前記ルーフ部材に設けられ、前記第1ヒンジの軸心を中心とする円弧状の第1ガイド孔を有するベース部材と、前記ルーフ扉部材に設けられ、前記第1ガイド孔に挿通される第1ピンを介して前記ベース部材に連結されるルーフ扉側アームと、を備える構成としてもよい。
この場合、ルーフ扉側アームとベース部材を連結する第1ピンの移動範囲は、ベース部材の第1ガイド孔により規定されている。従って、第1ガイド孔および第1ピンは、ルーフ扉部材のルーフ部材に対する最大回動角度を予め設定することができる。
また、上記の車両の荷室開閉装置において、前記制御機構は、前記ルーフ扉部材と平行に配設され、前記ルーフ扉部材とともに回動可能な平行アーム部材と、前記ルーフ扉側アームに前記第1ピンを介して回動可能に連結され、長孔を有するリンクアーム部材と、を備え、前記ベース部材は第2ガイド孔を有し、前記平行アーム部材は、前記上部サイド扉部材と回動可能に連結される先端部と、前記第2ガイド孔に挿通される第2ピンを介して前記ベース部材に連結されるとともに、前記長孔に挿通される第3ピンを介して前記リンクアーム部材に連結される基端部と、を備え、前記平行アーム部材は、回動される前記ルーフ扉部材との平行度を保ちつつ回動可能であり、前記ルーフ扉部材を前記最大回動角度まで回動させた後に、前記リンクアーム部材の前記長孔に沿って移動可能である構成としてもよい。
この場合、開閉扉が荷室を開放するとき、平行アーム部材は、回動されるルーフ扉部材との平行度を保ちつつ、ルーフ扉部材とともに回動する。ルーフ扉部材の角度が最大回動角度となり、さらに開閉扉をさらに開放しようとすると、第2ピンが第2ガイド孔を移動するとともに第3ピンが長孔を移動することにより、平行リンク部材がルーフ扉側アームから離れる方向に移動する。この平行リンク部材の移動は、ルーフ扉部材に対する上部サイド扉部材とのなす角度を大きくすることができる。従って、開閉扉の開放時において、ルーフ扉部材が開放されてから、上部サイド扉部材がルーフ扉部材に対して回動され、上部サイド扉部材およびルーフ扉部材の回動の順序が逆になることはない。
本発明によれば、限られたスペースであっても、開閉扉の開閉を可能とするほか、開いた状態の開閉扉を雨除けの庇として利用することが可能な車両の荷室開閉装置を提供することができる。
実施形態に係る車両の荷室開閉装置を適用した貨物自動車の斜視図である。 左側の開閉扉が開いた状態の貨物自動車の斜視図である。 開閉扉が閉じられた荷室開閉装置の概要を示す後面図である。 (a)は荷室開閉装置の制御機構の後面図であり、(b)は制御機構の平面図である。 開き始めの状態の開閉扉を示す後面図である。 ルーフ扉部材が最大角度の状態の開閉扉を示す後面図である。 荷室の左側方が開かれた状態の開閉扉を示す後面図である。 (a)は荷室が覆われている状態の制御機構の要部説明図であり、(b)は図5に対応する状態の制御機構の要部説明図であり、(c)は図6に対応する状態の制御機構の要部説明図であり、(d)は図7に対応する状態の制御機構の要部説明図である。
以下、本発明の実施形態に係る車両の荷室開閉装置について図面を参照して説明する。本実施形態では、車両としての貨物自動車に適用した例について説明する。本実施形態における方向を示す「前後」、「左右」は、運転者が運転席に着座した状態を基準としている。また、本明細書における荷室の「側部」(又は「サイド」)とは、荷室の左右の側面(右側部・左側部)だけでなく荷室の後の側面(後側部)を含む。
図1に示す貨物自動車10は、車体11の前部はキャブ12を備えており、車体11の後部には、荷台13が備えられている。荷台13の前部には前壁部14が備えられ、荷台13の後部には、観音開きの後部扉16(16R、16L)を備える枠体15が備えられている。後部扉16は荷室の後側部を開閉する。前壁部14の上部中間部と枠体15の上部中間部とは、前後方向に設けた横架部材17により接続されている。横架部材17はルーフ部材に相当する。図2に示すように、荷台13の左右の側部には、左右一対のあおり18(18R、18L)が備えられている。
図3に示すように、横架部材17には、第1ヒンジ19が設けられている。第1ヒンジ19の軸心は前後方向であり、第1ヒンジ19を中心に回動される開閉扉20が備えられている。荷室は、荷台13、前壁部14、枠体15、後部扉16R、16L、横架部材17、開閉扉20R、20Lにより形成される。本実施形態の荷室開閉装置は、荷室の右側部を開閉する開閉扉20Rと、荷室の左側部を開閉する一対の開閉扉20Lが備えられている(図1、図2を参照)。開閉扉20R、20Lは互いに左右対称であるため、開閉扉20Lについて説明し、開閉扉20Rについては、開閉扉20Lの説明を援用する。
開閉扉20は、ルーフ扉部材21、上部サイド扉部材22および下部サイド扉部材23を備えている。ルーフ扉部材21と上部サイド扉部材22は、第2ヒンジ24を介して回動可能に連結されており、上部サイド扉部材22と下部サイド扉部材23は、第3ヒンジ25を介して回動可能に連結されている。ルーフ扉部材21は、荷室の左上部を覆う扉部材である。上部サイド扉部材22は荷室の側部の上側を覆う扉部材である。下部サイド扉部材23は荷室の側部の下側を覆う扉部材である。なお、下部サイド扉部材23の外面下部には、開閉扉20の開閉を操作し易くするための操作ノブ(図示せず)が備えられている。第2ヒンジ24および第3ヒンジ25の軸心は前後方向である。
ルーフ扉部材21の車体中央側の縁部21Aは、第1ヒンジ19を介して横架部材17と回動可能に連結されている。ルーフ扉部材21の外側の縁部21Bは、第2ヒンジ24を介して上部サイド扉部材22のルーフ扉部材21側の縁部22Aと回動可能に連結されている。上部サイド扉部材22の下部サイド扉部材23側の縁部22Bは、下部サイド扉部材23と回動可能に連結されている。下部サイド扉部材23の上部サイド扉部材22側の縁部23Aは上となり、下部サイド扉部材23の荷台13側の縁部23Bは下となる。
下部サイド扉部材23の前端および後端の縁部23Bには、転動可能なガイドローラ26が前壁部14および枠体15に向けて設けられている。前端のガイドローラ26は、前壁部14に上下方向に設けられたガイド溝14Aに挿入され、開閉扉20の開閉時にガイド溝14Aにより案内される(図2を参照)。後端のガイドローラ26は、枠体15に上下方向に設けられたガイド溝15Aに挿入され、開閉扉20の開閉時にガイド溝15Aにより案内される(図3を参照)。ガイドローラ26はスライド部材に相当するが、スライド部材は、ガイド溝14A、15Aに対してスライド可能であればガイドローラ26以外の部材を用いてもよい。
本実施形態では、開閉扉20の開閉時におけるルーフ扉部材21、上部サイド扉部材22および下部サイド扉部材23の動きと順序を制御する制御機構30が設けられている。制御機構30は、前壁部14の近傍と枠体15の近傍の2箇所に設けられている。本実施形態の荷室開閉装置は、前壁部14、枠体15、横架部材17、開閉扉20、第1ヒンジ19、第2ヒンジ24、第3ヒンジ25および制御機構30を備える。
図4(a)に示すように、制御機構30は、ベース部材31、ルーフ扉側アーム32、平行アーム部材33、リンクアーム部材34、第1ピン35、第2ピン36および第3ピン37を有している。開閉扉20が開閉されるとき、ルーフ扉部材21、上部サイド扉部材22および下部サイド扉部材23は、制御機構30により決まった開閉軌跡を描く。
ルーフ扉部材21には、荷室へ向けて突出するルーフ扉側アーム32が設けられている。ルーフ扉側アーム32は、横架部材17の左側方において第1ヒンジ19よりも縁部21Aから離れた位置に設けられている。ルーフ扉側アーム32の先端部には、第1ピン35が備えられている。上部サイド扉部材22の縁部22Aとルーフ扉側アーム32との間には平行アーム部材33が配置されている。
平行アーム部材33は、アーム本体部38と、アーム本体部38の基端部から屈曲されて延在するレバー部39と、アーム本体部38の先端部に連結ピン41を介して連結され、上部サイド扉部材22の縁部22Aに取り付けられた取付部材40と、を有する。レバー部39の先端には第2ピン36が設けられており、アーム本体部38の基端部とレバー部39との境界には第3ピン37が設けられている。第1ピン35、第2ピン36、第3ピン37および連結ピン41の軸心はそれぞれ前後方向である。
平行アーム部材33は、リンクアーム部材34を介してルーフ扉側アーム32と連結されている。ルーフ扉側アーム32に設けた第1ピン35は、リンクアーム部材34のルーフ扉側アーム32側の端部を貫通しており、リンクアーム部材34は第1ピン35を介してルーフ扉側アーム32と連結されている。リンクアーム部材34は、ルーフ扉側アーム32側の端部と反対側の端部付近から長手方向に形成された長孔42を備えている。長孔42には第2ピン36が挿通されており、平行アーム部材33は第2ピン36を介してリンクアーム部材34と連結されている。長孔42に挿通された第2ピン36は長孔42にて移動可能であり、平行アーム部材33はリンクアーム部材34に対して変位可能である。
次に、ベース部材31について説明する。ベース部材31は、扇状の金属板であり、横架部材17の側部に固定されている。ベース部材31には、第1ガイド孔43および第2ガイド孔44が形成されている。第1ガイド孔43は、第1ヒンジ19の軸心を中心とする円弧状に形成された貫通孔であり、挿通されている第1ピン35を案内する。第1ガイド孔43は水平状態から回動して傾斜するルーフ扉部材21の最大回動角度(40°)を規定する。つまり、ルーフ扉部材21の最大回動角度がベース部材31によって予め設定されており、この最大回動角度を規制することにより、ルーフ扉部材21の開放時における開閉扉20の荷室上方への突出が抑制される。
第2ガイド孔44は、第1ガイド孔43よりも第1ヒンジ19から離れた位置に形成されており、円弧状の孔部44Aおよび直線状の孔部44Bにより形成されている。円弧状の孔部44Aは、第1ヒンジ19の軸心を中心とする円弧状に形成されている。孔部44Bは孔部44Aの上部と連通し、第1ガイド孔43から遠ざかるように斜め上方へ向けて直線状に延在する。第2ガイド孔44は挿通されている第2ピン36をガイドする。第2ガイド孔44は、ルーフ扉部材21を最大回動角度まで回動した後、第1ヒンジ19を中心に平行アーム部材33を回動して、ルーフ扉部材21が最大回動角度まで傾斜した後は、平行アーム部材33の上部サイド扉部材22側へのスライドを可能とする。第2ガイド孔44は、ルーフ扉部材21の回動後にルーフ扉部材21に対する上部サイド扉部材22の回動を行うように、ルーフ扉部材21および上部サイド扉部材22の開放時における可動の順序を規定する。
なお、本実施形態の荷室開閉装置は、開閉扉20をロックするロック機構(図示せず)を備えている。ロック機構は、開閉扉20が荷室を覆う状態および開閉扉20が荷室の側部を開放した状態にて開閉扉20をロックする。また、ルーフ扉部材21における第2ヒンジ24の近傍には、荷室に対する防水のためのウェザーストリップ(図示せず)が設けられ、下部サイド扉部材23における第3ヒンジ25の近傍にもウェザーストリップ(図示せず)が設けられている。
次に、本実施形態の荷室開閉装置の開閉について図5〜図8を参照して説明する。図1、図3に示すように、開閉扉20が荷室を覆う状態から、図2に示すように、左側の開閉扉20が荷室の左側方を開放する手順について説明する。
開閉扉20が荷室を覆っている状態では、図8(a)に示すように、第1ピン35は第1ガイド孔43に下端に位置し、ルーフ扉部材21は水平である。第2ピン36は第2ガイド孔44の下端に位置し、平行アーム部材33のアーム本体部38はルーフ扉部材21と平行である。第3ピン37はリンクアーム部材34の長孔42における第1ピン35側の端部に位置し、リンクアーム部材34の長手方向は水平である。
まず、作業者は、荷室を閉じた状態の開閉扉20における下部サイド扉部材23の操作ノブ(図示せず)を把持し、下部サイド扉部材23を上方へ向けて持ち上げる。
図5に示すように、下部サイド扉部材23の上方への移動に伴い、上部サイド扉部材22は上方へ移動し、上部サイド扉部材22の上方への移動に伴い、ルーフ扉部材21が第1ヒンジ19を中心に回動する。このとき、図8(b)に示すように、第1ピン35は第1ガイド孔43に中間に位置し、ルーフ扉部材21は水平に対して傾斜角度20°の傾斜状態にある。第2ピン36は第2ガイド孔44における孔部44Aの中間に位置し、平行アーム部材33のアーム本体部38とルーフ扉部材21との平行が保たれている。第3ピン37はリンクアーム部材34の長孔42における第1ピン35側の端部に位置し、リンクアーム部材34の長手方向は、ルーフ扉部材21および平行アーム部材33とともに回動されて水平に対して20°に傾斜している。
図8(b)の状態では、図5に示すように、ルーフ扉部材21と上部サイド扉部材22とが成す角度は90°を保っている。また、上部サイド扉部材22と下部サイド扉部材23との成す角度は、開閉扉20が荷室を覆っている状態では180°であるが、ルーフ扉部材21の回動に伴って小さくなる。
さらに、下部サイド扉部材23を上方へ向けて持ち上げると、図6に示すように、ルーフ扉部材21は最大回動角度まで回動された状態となる。このとき、図8(c)に示すように、第1ピン35は第1ガイド孔43に上端に位置し、ルーフ扉部材21は水平に対して最大傾斜角度40°の傾斜状態にある。第2ピン36は第2ガイド孔44における孔部44Aの上端(孔部44Bの下端)に位置し、平行アーム部材33のアーム本体部38とルーフ扉部材21との平行が保たれている。第3ピン37はリンクアーム部材34の長孔42における第1ピン35側の端部に位置し、リンクアーム部材34の長手方向は、ルーフ扉部材21および平行アーム部材33とともに回動されて水平に対して40°に傾斜している。
図8(c)の状態では、図6に示すように、ルーフ扉部材21と上部サイド扉部材22とが成す角度は90°を保っている。また、図6における上部サイド扉部材22と下部サイド扉部材23との成す角度は、図5における上部サイド扉部材22と下部サイド扉部材23との成す角度より小さくなっている。このため、図6に示す第3ヒンジ25は、図5に示す第3ヒンジ25の位置よりも上方において側方へ突出している。
ルーフ扉部材21が最大回動角度まで回動された状態から、さらに下部サイド扉部材23を上方へ向けて持ち上げると、図7に示すように、ルーフ扉部材21は最大回動角度に保たれたまま、上部サイド扉部材22が第2ヒンジ24の軸心を中心に回動する。このとき、図8(d)に示すように、第1ピン35は第1ガイド孔43に上端に位置し、ルーフ扉部材21は水平に対して最大傾斜角度40°の傾斜状態が維持される。第2ピン36は第2ガイド孔44における孔部44Bの上端に位置する。第3ピン37はリンクアーム部材34の長孔42における第1ピン35側の端部と反対側に位置する。従って、平行アーム部材33は、ルーフ扉側アーム32から離れるように左上方へ向かって変位されている。
図8(d)の状態では、図7に示すように、上部サイド扉部材22がルーフ扉部材21に対して回動されてルーフ扉部材21と上部サイド扉部材22とが成す角度は140°となっている。荷室における左側方が完全に開放されている状態である。図7に示す状態では、上部サイド扉部材22が水平となり、下部サイド扉部材23と上部サイド扉部材22との角度は40°となり、下部サイド扉部材23はルーフ扉部材21と平行となる。水平状態の上部サイド扉部材22は、荷室の上方において左側方へ突出しており、雨除けの庇としての機能を果たすことが可能である。
図7では、開閉扉20の開放されるときに下部サイド扉部材23の縁部23Aが描く軌跡をL1、L2により示す。軌跡L1は、荷室を覆う状態のルーフ扉部材21が最大回動角度に傾斜されるまでの縁部23Aが描く軌跡である。軌跡L2は、最大回動角度に傾斜されたルーフ扉部材21に対して上部サイド扉部材22が回動されて水平になるまでの下部サイド扉部材23の縁部23Aが描く軌跡である。
開閉扉20を荷室の側方を開放する手順について説明したが、開放された開閉扉20が荷室を覆う手順については、開閉扉20を荷室の側部を開放する手順の逆となる。また、左の開閉扉20(20L)による荷室の左側部の開放について説明したが、右の開閉扉20(20R)による荷室の右側部の開放の手順は、左の開閉扉20(20L)の開放の手順と同じである。
上記の荷室開閉装置は、以下の作用効果を奏する。
(1)開閉扉20のルーフ扉部材21は横架部材17および上部サイド扉部材22に対して回動可能であり、開閉扉20の上部サイド扉部材22は下部サイド扉部材23に対して回動可能である。従って、開閉扉20を開放するとき、ルーフ扉部材21を横架部材17に対して傾斜させた状態にて上部サイド扉部材22および下部サイド扉部材23を開放することができる。荷室の開放過程における上部サイド扉部材22および下部サイド扉部材23の側方への張り出しは抑制されるとともに、ルーフ扉部材21が横架部材17に対して傾斜していることでルーフ扉部材21の上方への張り出しは抑制される。また、開放後の上部サイド扉部材22の一部は、荷室の上方から側方へ張り出すため、上部サイド扉部材22を雨除けの庇として利用できる。
(2)制御機構30によりルーフ扉部材21を予め設定した最大回動角度まで回動させた後に上部サイド扉部材22および下部サイド扉部材23を開くことができる。つまり、ルーフ扉部材21は、予め設定した最大回動角度を越えて回動されることがなく、ルーフ扉部材21の上方への突出が制御機構30により確実に抑制できる。また、制御機構30により、開閉扉20の開放時におけるルーフ扉部材21、上部サイド扉部材22および下部サイド扉部材23が開く順序が規定され、開閉扉20の安定した開放動作が可能である。
(3)ルーフ扉側アーム32とベース部材31を連結する第1ピン35の移動範囲は、ベース部材31の第1ガイド孔43により規定されている。従って、第1ガイド孔43および第1ピン35は、ルーフ扉部材21の横架部材17に対する最大回動角度を規定することができる。
(4)開閉扉20が荷室を開放するとき、平行アーム部材33は、回動されるルーフ扉部材21との平行度を保ちつつ、ルーフ扉部材21とともに回動する。ルーフ扉部材21の角度が最大回動角度となり、さらに開閉扉20をさらに開放しようとすると、第2ピン36が第2ガイド孔44を移動するとともに第3ピン37が長孔42を移動する。このため、平行アーム部材33がルーフ扉側アーム32から離れる方向に移動する。平行アーム部材33の移動は、ルーフ扉部材21に対する上部サイド扉部材22とのなす角度を大きくすることができる。従って、開閉扉20の開放時において、ルーフ扉部材21が開放されてから、上部サイド扉部材22がルーフ扉部材21に対して回動され、この順序が逆になることはない。開閉扉20の開閉は安定する。
(5)開閉扉20の開放時に、上方へ移動する上部サイド扉部材22は下部サイド扉部材23とともに側方へ僅かに張り出すが、上部サイド扉部材22が荷室の側方上部に移動してから側方にさらに張り出す。このため、荷室の側方において作業する作業者は、従来のウイング式の開閉扉と比較して、上部サイド扉部材22のルーフ扉部材21に対する回動による荷室から体を離間させる距離を抑制することができる。
(6)ベース部材31には、金属板に第1ガイド孔43および第2ガイド孔44を設けられている。ルーフ扉側アーム32、平行アーム部材33、長孔42を備えたリンクアーム部材34および第1ピン35〜第3ピン37とベース部材31との組み合わせにより制御機構30が構成され、制御機構30は開閉扉20の安定した開閉が可能である。
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能であり、例えば、次のように変更してもよい。
○ 上記の実施形態では、荷室開閉装置に開閉扉の安定した開閉のために制御機構を設けたがこの限りではない。例えば、制御機構を備えない荷室開閉装置としてもよい。この場合、開閉時に第2ヒンジおよび第3ヒンジの軌跡が定まらない可能性はある。第2ヒンジおよび第3ヒンジの軌跡が上記の実施形態と同様に実現されると、限られたスペースであっても、開閉扉の開閉を可能とするほか、開いた状態の開閉扉を雨除けの庇として利用することが可能となる。
○ 上記の実施形態では、図2に示すように、ベース部材31、ルーフ扉側アーム32、平行アーム部材33、リンクアーム部材34の順に配設されたがこの限りではない。制御機構30としての機能を備えるのであれば、ベース部材31、ルーフ扉側アーム32、平行アーム部材33、リンクアーム部材34の配設順は特に制限されない。また、制御機構30を開閉扉の前後の2箇所に設ける例に限らず、制御機構30の設置数は荷室の前後の長さに応じて設定すればよい。
○ 上記の実施形態では、ルーフ扉部材の最大回動角度を40°としたがこの限りではない。ルーフ扉部材の最大回動角度を小さくするほど、ルーフ扉部材の荷室上方への突出は抑制されるが、ルーフ扉部材の最大回動角度を小さくし過ぎると、上部サイド扉部材が側方へ大きく突出する。従って、上部サイド扉部材の側方への突出量とルーフ扉部材の荷室の上方への突出量とのバランスを考慮し、ルーフ扉部材の最大回動角度を設定すればよい。
○ 上記の実施形態では、車両としての貨物自動車に適用した例を説明したが、車両は貨物自動車に限定されない。車両は、例えば、無人搬送車であってもよい。また、本発明は、大型車両、小型車両といった車両の大きさに関わらず適用可能である。さらに、荷室開閉装置は、荷室の左右にそれぞれ設けられるだけでなく、例えば、荷室の左右のいずれかに設けるようにしてもよい。
○ 上記の実施形態では、荷室の側部としての荷室の左右の側面(右側部、左側部)が開閉される荷室開閉装置について説明したが、この限りではない。例えば、荷室の側部としての荷室の後面(後側部)を開閉するバックドアに本発明の荷室開閉装置を適用してもよい。
10 貨物自動車
12 キャブ
13 荷台
16 後部扉
17 横架部材(ルーフ部材としての)
19 第1ヒンジ
20 開閉扉
21 ルーフ扉部材
22 上部サイド扉部材
23 下部サイド扉部材
24 第2ヒンジ
25 第3ヒンジ
26 ガイドローラ
30 制御機構
31 ベース部材
32 ルーフ扉側アーム
33 平行アーム部材
34 リンクアーム部材
35 第1ピン
36 第2ピン
37 第3ピン
38 アーム本体部
42 長孔
43 第1ガイド孔
44 第2ガイド孔
L1、L2 軌跡

Claims (4)

  1. 車体に設けた荷室の上部に設けたルーフ部材と、
    前記ルーフ部材に設けた第1ヒンジと、
    前記荷室の上部および側部を覆い、前記第1ヒンジを中心に回動される開閉扉と、を備え、
    前記開閉扉の回動により前記荷室の側部が開閉される車両の荷室開閉装置において、
    前記開閉扉は、
    前記荷室の上部を覆うルーフ扉部材と、
    前記ルーフ扉部材に対して第2ヒンジを介して回動可能に連結された上部サイド扉部材と、
    前記上部サイド扉部材に対して第3ヒンジを介して回動可能に連結された下部サイド扉部材と、を有することを特徴とする車両の荷室開閉装置。
  2. 前記開閉扉を開放するときに前記ルーフ扉部材を予め設定した最大回動角度まで回動させた後に前記ルーフ扉部材に対して前記上部サイド扉部材を回動させる制御機構を有することを特徴とする請求項1記載の車両の荷室開閉装置。
  3. 前記制御機構は、
    前記ルーフ部材に設けられ、前記第1ヒンジの軸心を中心とする円弧状の第1ガイド孔を有するベース部材と、
    前記ルーフ扉部材に設けられ、前記第1ガイド孔に挿通される第1ピンを介して前記ベース部材に連結されるルーフ扉側アームと、を備えることを特徴とする請求項2記載の車両の荷室開閉装置。
  4. 前記制御機構は、
    前記ルーフ扉部材と平行に配設され、前記ルーフ扉部材とともに回動可能な平行アーム部材と、
    前記ルーフ扉側アームに前記第1ピンを介して回動可能に連結され、長孔を有するリンクアーム部材と、を備え、
    前記ベース部材は第2ガイド孔を有し、
    前記平行アーム部材は、
    前記上部サイド扉部材と回動可能に連結される先端部と、
    前記第2ガイド孔に挿通される第2ピンを介して前記ベース部材に連結されるとともに、前記長孔に挿通される第3ピンを介して前記リンクアーム部材に連結される基端部と、を備え、
    前記平行アーム部材は、回動される前記ルーフ扉部材との平行度を保ちつつ回動可能であり、前記ルーフ扉部材を前記最大回動角度まで回動させた後に、前記リンクアーム部材の前記長孔に沿って移動可能であることを特徴とする請求項3記載の車両の荷室開閉装置。
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