JP2019047776A5 - - Google Patents

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コンバイン
本発明は、脱穀装置と穀粒貯留部とが車体フレーム上で左右に並んだ状態で併設されているコンバインに関する。
上記のように脱穀装置と穀粒貯留部とが車体フレーム上で左右に並んだ状態で併設されているコンバインとしては、次のような構造のものが存在する。
例えば、グレンタンクの後方側に、そのグレンタンクや後方側のアンローダを支持するための支柱状部材を取り付けるとともに、支柱状部材の下端側を車体フレームに対して上下方向軸心回りで回動自在に枢支させている。さらに、その支柱状部材を、車体フレーム上に固定された別の縦フレームに相対回動可能に支持させている。そして、燃料タンクは、グレンタンクの後方側で、脱穀装置と、支柱状部材や縦フレームとの間の狭い空間に配設された構造のものがある(特許文献1参照)。
特開2012−90556号公報(段落「0021」、及び図面の「図2」、「図4」、「図6」参照)
特許文献1に示される構造のものでは、メンテナンス等のためにタンクオープンした際に、アンローダもグレンタンクと同様に共通の上下軸心回りで回動し、相対的な姿勢変更のない状態に維持されている。
このようにアンローダとグレンタンクとが共通の上下軸心回りで回動するように構成されていることにより、平面視での互いの相対姿勢が変化しないので、メンテナンス等のためにグレンタンクをオープンするに際して、グレンタンクとアンローダとの伝動構造等を脱着したり、穀粒搬送経路を途中で断続可能に構成するなどの手数を要しない点で有用である。
しかしながら、上記の構造のものでは、グレンタンクの後方側の空間は、左右方向での一方側に脱穀装置が存在し、他方側にはグレンタンクを上下軸心回りで回動可能に支持するための支柱状部材や縦フレーム等の支持構造が多く存在して、燃料タンクの配設スペースが狭い範囲の制限されている。このため、容量の大きい燃料タンクを配設し難いという点で改善の余地がある。
本発明は、脱穀装置とグレンタンクとの間の空間を有効利用して、容量の大きい燃料タンクを配設できるようにしようとするものである。
本発明におけるコンバインの技術手段は、次の点に構成上の特徴、及び作用効果がある。
〔解決手段1〕
上記課題を解決するために講じた本発明の技術手段は、脱穀装置と穀粒貯留部とが車体フレーム上で左右に並んだ状態で併設されているとともに、前記脱穀装置と前記穀粒貯留部との間における後部に燃料タンクが配設され、前記燃料タンクは、機体前後方向視で、前記脱穀装置における前記穀粒貯留部側の側部に備えられた二番還元装置と重複する位置に配設されていることである。
〔解決手段1にかかる発明の作用及び効果〕
上記解決手段1にかかる発明によると、脱穀装置と穀粒貯留部との間を、車体フレーム上における燃料タンク配設用のスペースとして有効利用し燃料タンクの容量を増大することできる。しかも、燃料タンクは、より重量の大きい脱穀装置と穀粒貯留部との間に位置するので、その容量が大きいものであっても、燃料の増減による車体バランスの変動も少ない状態に維持され易いという利点もある。
また、燃料タンクは、機体前後方向視で、二番還元装置と重複する位置に配設される。つまり、二番還元装置と燃料タンクとは、前後方向では前方側と後方側とに振り分けられていて、左右方向では互いに重複する状態で配設されている。
したがって、左右方向では二番還元装置の存在に関わりなく、脱穀装置と穀粒貯留部との対向箇所の狭い間隔における左右方向幅の全体を有効利用することが可能となり、燃料タンクの左右方向幅をさらに増大し得る利点がある。
〔解決手段2〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記燃料タンクの給油口は、前記燃料タンクの上方に延出されているとともに、機体前後方向視で、前記脱穀装置と前記穀粒貯留部との間に設けられていることである。
〔解決手段3〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記燃料タンクは、前記二番還元装置よりも後方に配設されていることである。
〔解決手段4〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記燃料タンクは、前記二番還元装置の後端部と隣接する状態で配設されていることである。
〔解決手段5〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記穀粒貯留部の前方に運転部が備えられ、前記運転部における運転座席の下方にエンジンが配置され、燃料供給パイプは、前記穀粒貯留部の下方に位置する前記車体フレームに沿って設けられていることである。
〔解決手段6〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記燃料タンクに対する下方側からの他物の接触を規制するガード部材が、前記車体フレームの後端部のうち前記脱穀装置に対応する部分よりも後方に突出する状態で備えられていることである。
〔解決手段7〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記燃料タンクの給油口は、前記燃料タンクの後部において、後方に向く状態で、かつ、平面視で前記ガード部材と隣接した状態で設けられていることである。
〔解決手段8〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記給油口は、平面視で前記ガード部材の存在範囲と重複する状態で設けられていることである。
〔解決手段9〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記穀粒貯留部の後方に、前記穀粒貯留部から穀粒を排出するアンローダのエルボ部が備えられ、前記ガード部材は、前記エルボ部に対する下方側からの他物の接触を規制し、前記エルボ部は、平面視で前記ガード部材の存在範囲と重複する状態で設けられていることである。
普通型コンバイン全体の右側面図である。 普通型コンバイン全体の平面図である。 車体フレーム上に設置されたグレンタンクや脱穀装置と燃料タンクとの位置関係を示す平面図である。 車体フレーム上に設置されたグレンタンクや脱穀装置と燃料タンクとの位置関係を示す後面図である。 グレンタンク及びアンローダの支持構造を示す側面図である。 グレンタンク及びアンローダの支持構造を示す後面図である。 図6におけるVII-VII線での断面図である。 図6におけるVIII-VIII線での断面図である。 支持フレームと取付フレームによる支持構造部分を示す分解斜視図である。 載置部における取付フレームの脱着状態を示す説明図であり、(a)は取付フレームを環状支持体に嵌合した状態を示し、(b)は抜き出した状態を示している。 グレンタンクへの伝動系を示す概念図である。 ジャッキ受けプレートの取付部を示す後面図である。 ジャッキ受けプレートの取付部を示す斜視図である。 別実施形態における車体フレーム上に設置されたグレンタンクや脱穀装置と燃料タンクとの位置関係を示す後面図である。 別実施形態におけるグレンタンク及びアンローダと、燃料タンクとの取付構造を示す後面図である。 別実施形態における燃料タンクを示し、水平方向断面図である。 別実施形態における燃料タンクを示し、前後方向に沿う上下方向での断面図である。 別実施形態における線状体載置プレートと線状体との位置関係を示す平面図である。 図18におけるXIX-XIX線断面図である。 別実施形態における線状体載置プレート部分の断面図である。 別実施形態における普通型コンバイン全体の平面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔全体構成〕
図1及び図2にコンバインの一例としての普通型コンバインが示されている。
この普通型コンバインは、左右一対のクローラ走行装置1で走行する自走機体Aの前部位置に運転部Bと、刈取前処理装置Cとを備えると共に、刈取前処理装置Cで刈り取られた穀稈が送り込まれる全稈投入型の脱穀装置Dと、脱穀装置Dから供給される穀粒を貯留するグレンタンクE(穀粒貯留部に相当する)とを自走機体Aに備えている。
グレンタンクEは、自走機体Aの後部位置の縦向き姿勢の上下軸心Y周りでの旋回により自走機体Aに収納される作業姿勢(図2において実線で示す姿勢)と、自走機体Aから横方向に張り出す点検姿勢(図2において仮想線で示される姿勢)とに切換自在に支持されている。このグレンタンクEの後面にはアンローダFが備えられている。アンローダFは、排出側端部を上方に向かわせる格納姿勢と、排出側端部を外側方に向かわせる排出姿勢とに姿勢切換可能であるように、前後方向の揺動軸心X周りで起伏揺動自在に備えられている。また、自走機体Aの後端部でグレンタンクEと脱穀装置Dとの間に相当する箇所の車体フレーム10上に燃料タンク4が備えられている。
運転部Bの運転座席2の下方位置にはエンジン3が配置され、自走機体Aの前部の中央位置にはエンジン3からの駆動力を左右のクローラ走行装置1に伝えるミッションケース(図示せず)が備えられている。このミッションケースにはエンジン3からの駆動力を無段階に変速する無段変速装置が備えられると共に、左右のクローラ走行装置1に伝える駆動力の断続を行う操向クラッチ(図示せず)が内蔵されている。
刈取前処理装置Cは、植立穀稈の穂先側を掻き込みリール5の回転作動により掻き起こし、その穀稈の株元をカッター6で切断するように構成されている。刈り取られた穀稈(刈取穀稈)は、横送オーガ7によって横送りされてフィーダ8の入り口近くに寄せ集められ、その全稈がフィーダ8により後方送りされて脱穀装置Dに送り込まれるように構成されている。また、刈取前処理装置Cは、フィーダ8の後端部側の横軸心(図外)周りで上下揺動自在に構成されている。この上下揺動を行う油圧シリンダ等のアクチュエータ(図示せず)を備えており、このアクチュエータの作動による揺動量の設定により穀稈の刈高さの調節が可能に構成されている。
〔搭乗運転部〕
前記運転部Bには、前記エンジン3の上方側を覆う箱状のエンジンカバー11が備えられ、エンジンカバー11の上面に運転座席2が備えられている。このエンジンカバー11の外側部には吸気ケース11Aが形成され、吸気ケース11Aの外面側には冷却風の吸気するため防塵網が張設された吸気部11Bが形成されている。
運転座席2の前方側には操縦塔12が立設され、操縦塔12の上面側に、自走機体Aの操向制御を行う操作具と、刈取前処理装置Cの昇降制御を行う操作具とを兼ねる操向レバー13が設けられている。
図2に示すように、運転座席2の左側部には、操縦塔12の左横端部位置から後方側へ向けて延設されたサイドパネル14が設けられている。このサイドパネル14の前端部の上面14Aには、自走機体Aの走行速度を制御する変速操作具15として、主変速レバー15Aと副変速レバー15Bとが設けられている。
そして、サイドパネル14の上面14A側で、変速操作具15よりも後方側位置に、脱穀クラッチレバー16Aと刈取クラッチレバー16Bとが左右に並ぶ状態で設けてある。この脱穀クラッチレバー16Aと刈取クラッチレバー16Bとは、脱穀クラッチレバー16Aの前後揺動操作で脱穀装置Dにおける脱穀クラッチ(図示せず)を入り切り操作し、刈取クラッチレバー16Bの前後揺動操作で刈取前処理装置Cにおける刈取クラッチ(図示せず)の入り切り操作を行うように構成されている。
さらに、その脱穀クラッチレバー16Aと刈取クラッチレバー16Bとの後方側におけるサイドパネル14上に、排出クラッチレバー18を装備した操作ボックス17が設けられている。排出クラッチレバー18は、アンローダFによる穀粒排出を可能にする状態と穀粒排出を停止する状態とに、後述する排出クラッチGの入り切り操作を行うための操作具である。
操縦塔12の上面側に設けられた操向レバー13は、非操作状態で中立姿勢に維持されるものであり、この中立姿勢を基準にして左右方向に揺動操作を行うことにより、ミッションケースに内蔵された操向クラッチを制御して自走機体Aの操向(旋回)を実現する。また、この操向レバー13を前後方向に操作することで前述したアクチュエータを制御して刈取前処理装置Cの昇降を実現する。
変速操作具15は、前後方向への操作により無段変速装置を変速操作して走行速度の変更を実現する。脱穀クラッチレバー16Aは前後方向への操作により脱穀装置Dに対する動力の断続を行う脱穀クラッチの入り切り操作を行うように構成されている。刈取クラッチレバー16Bは、前後方向への操作により刈取前処理装置Cに対する動力の断続を行う刈取クラッチの入り切り操作を行うように構成されている。
図11に示すように、エンジン3からの駆動力をグレンタンクEの排出系に伝える排出クラッチGが備えられ、この排出クラッチGを操作するように前述した排出クラッチレバー18が連係している。このような構成から、この排出クラッチレバー18を入り位置に操作することにより排出クラッチGを入り操作してエンジン3からの駆動力をグレンタンクEの底スクリュー21に伝え、更に、アンローダFを駆動してグレンタンクEからの穀粒の排出を実現する。
〔脱穀装置〕
脱穀装置Dは、扱室に供給された刈取穀稈の扱き処理を行うように自走機体Aの前後方向に沿う姿勢の軸心周りに駆動回転する軸流型の扱胴(図示せず)、及び扱き処理によって得られた処理物から穀粒を選別する選別処理装置(図示せず)を備えている。
この選別処理装置においては、選別された穀粒のうち、一番物は揚穀装置9によってグレンタンクEに供給し、二番物は二番還元装置19によって扱胴が旋回する扱室(図示せず)に戻され、穀粒以外の藁屑等は、選別処理装置の後部から自走機体Aの後方に落下放出される。
〔グレンタンク〕
図1及び図5,6に示すように、前記グレンタンクEは、タンク本体20に貯留した穀粒を後方に向けて送り出す底スクリュー21をタンク本体20の底部に備えている。タンク本体20の底壁20Aの大部分は、自走機体Aに収納された作業姿勢において、貯留された穀粒が自走機体Aの外側方へ流下するように左右方向で外側ほど低位となる傾斜面に形成されている。このような構造であるため、底スクリュー21の位置は、自走機体Aの外側に偏倚している。
上記のように、自走機体Aの外側寄りに偏倚させた状態で底部に設けてある底スクリュー21に向けて穀粒を案内するように、穀粒が自走機体Aの外側方へ流下するように左右方向で外側ほど低位となる傾斜面に形成された底壁20Aを備える部位が、グレンタンクEの下部で下窄まりの傾斜部に相当する。
図11に示すように、底スクリュー21のスクリュー軸21Aの前端はタンク本体20の前壁20fから前方に突設し、この突設部位にベベルギヤ21Bを介して横向き姿勢の中間軸22が連結されている。この中間軸22に対して、エンジン3の出力軸3a、ベルト伝動機構23、及び入力軸24を介してエンジン動力が伝達されるように構成されている。中間軸22は、タンク本体20の前壁20fに沿ってタンク本体20の前側下部に備えられている。
前述した排出クラッチGは、中間軸22に対してエンジン3からの駆動力を伝えるベルト伝動機構23に対して、ベルト緊張状態と弛緩状態との切換によって駆動力の断続を切り換えるベルトテンション式に構成されている。排出クラッチレバー18は、ベルト伝動機構23のベルトのテンションを調節可能に構成されており、このベルトテンションの調節により、動力の断続が行われるように構成されている。
底スクリュー21のスクリュー軸21Aの後端はタンク本体20の後壁20rよりも後方側へ突出され、そのスクリュー軸21Aの軸心はアンローダFの揺動軸心Xと一致している。
つまり、タンク本体20の後壁20rには、底スクリュー21から送られる穀粒をアンローダFに送る穀粒排出口20Bを備えた排出用筒部25が後方向きに突出する状態で設けられている。この排出用筒部25は、穀粒排出口20Bの周辺を補強するように後壁20rに取り付けられた後部補強板27に対して一体的に連結固定されている。また、排出用筒部25は、その中心軸線がスクリュー軸21Aの軸心及びアンローダFの揺動軸心Xと合致するように配設され、後述するエルボ部30が排出用筒部25に嵌合して接続されることにより、そのエルボ部30を含むアンローダFの全体が前記揺動軸心Xを中心として揺動作動可能に構成されている。
上下軸心Y周りで旋回揺動可能なグレンタンクEは、後述する支持フレーム50で後部側が支持されている。そして上下軸心Yから離れた前部側では、図2,3に仮想線で示すように、そのタンク本体20の底部側に、車体フレーム10上を転動するように周知のガイドローラ26(載置支持部に相当する)が備えられ、このガイドローラ26によって、グレンタンクEが自走機体Aに収納された作業姿勢時における前部側の重量を分担支持するように構成されている。
〔アンローダ〕
アンローダFは、穀粒搬送方向での上手側に相当する導入側端部にエルボ部30を備えるとともに、そのエルボ部30の搬送下手側に直線状の縦搬送経路Rを構成する直管状の縦筒部31が接続されている。
エルボ部30は、前記グレンタンクE側の排出用筒部25に後方から嵌合する姿勢の導入筒部30Aと、これに対して直交する姿勢で連なる導出筒部30Bとを有し、この導出筒部30Bに前記縦筒部31が接続されている。
縦筒部31は、内部に直線状の縦搬送経路Rを構成するように、直管状の排出筒34と、この排出筒34の内部に配置される排出スクリュー35とを備えると共に、排出側端部には排出筒34の長手方向と直交する方向に穀粒を案内する穀粒吐出口36を備えている。
このように構成されたアンローダFは、排出側端部を上方に向けた格納姿勢と、排出側端部を外側方に向けた排出姿勢とに姿勢切換自在に構成されている。
図4に示すように、格納姿勢では、縦筒部31の中心軸線Z(筒軸心に相当する)が、鉛直線に対して少し自走機体Aの内方側へ傾倒している。このため、縦筒部31が後方視で左側へ傾いた姿勢となる。排出姿勢では、縦筒部31の中心軸線Zが、水平線よりも少し上方側へ向かう姿勢となり、縦筒部31が後方視で右上がりの傾斜姿勢となっている。
排出スクリュー35はスクリュー軸35Aを備え、このスクリュー軸35Aが中心軸線Zを中心にして回転自在に支持されている。
エルボ部30の導入筒部30Aの内部には、底スクリュー21のスクリュー軸21Aの一部が挿入され、エルボ部30の導出筒部30Bの内部には排出スクリュー35の一部が挿入されている。このスクリュー軸21Aの駆動力を排出スクリュー35のスクリュー軸35Aに伝えるように互いに直交する軸心周りで回転する一対のベベルギヤを有するベベルギヤ機構(図示せず)がエルボ部30の内部に備えられている。
このような伝動構造から、底スクリュー21の駆動力をエルボ部30のベベルギヤ機構を介して排出スクリュー35に伝えることが可能となる。グレンタンクEの穀粒を底スクリュー21から排出スクリュー35に搬送し、アンローダFの搬送終端の穀粒吐出口36から排出できるように構成されている。
このアンローダFでは、底スクリュー21の回転方向が、グレンタンクEを後方から見て左回り(反時計方向)に設定されている。したがって、アンローダFから穀粒を搬出する際には、アンローダFの縦筒部31に対して、このアンローダFを格納姿勢に向かわせる持ち上げ方向のトルクが作用する。
〔支持構造〕
グレンタンクE及びアンローダFを支持するための支持構造について説明する。
支持構造は、車体フレーム10に立設された支持フレーム50と、グレンタンクEに取り付けられた取付フレーム40とを備えている。
〔支持フレーム〕
図4乃至図8に示すように、支持フレーム50は、角筒材によって矩形柱状に形成された縦柱状部51と、下端側に備えた車体フレーム10への取付プレート52と、縦柱状部51の上下方向での中途位置で下部寄りの箇所に設けられた載置部53と、縦柱状部51の上端部に設けられた抱き込み支持部55とを備えている。
下端の取付プレート52を車体フレーム10にボルト連結することによって、縦柱状部51が起立姿勢で車体フレーム10に固定される。
縦柱状部51の下部寄りの箇所に設けられた載置部53は、下向き開放のチャンネル状部材で構成された支持ブラケット53Aと、その支持ブラケット53Aの上面側に備えた環状支持体53Bとを備え、支持ブラケット53Aが縦柱状部51の右横側面に溶接されて右横側方へ突出した状態に設けられている。環状支持体53Bは、支持ブラケット53Aの上面側に溶接固定されている。この支持ブラケット53Aの上面と環状支持体53Bとが、後述する取付フレーム40を下側から回動自在に支持する載置部53を構成している。つまり、取付フレーム40の下端部が支持ブラケット53Aの上面側に載置された状態で、その取付フレーム40の下端部が環状支持体53Bに嵌合して、取付フレーム40が下側から支えられながら回動自在である支持構造となっている。
縦柱状部51の上端部に設けられた抱き込み支持部55では、図5乃至図9に示すように、上端部に近くの前後両面に取付片55a,55aが右横外方へ向けて溶接固定してあり、その取付片55a,55aに対して、左右一対の第1抱き込み体56Aと第2抱き込み体56Bとで構成される抱き込み金具56がボルト連結されている。
第1抱き込み体56Aは、取付フレーム40の機体内方側の外周面に接触する第1保持板56Aaと、その第1保持板56Aaの前後両端を前記取付片55a,55aに連結する連結板56Abとを備えている。第2抱き込み体56Bは、第1保持板56Aaと対向する位置で取付フレーム40の機体外方側の外周面に接触する第2保持板56Baを備えており、その前後両端部が第1保持板56Aaにボルト連結されている。
第1保持板56Aa及び第2保持板56Baのそれぞれは、取付フレーム40の外周面に接触する部位が取付フレーム40の外周面に沿う円弧状に凹入した湾曲形状に形成されている。このように構成された抱き込み支持部55での抱き込み状態で、取付フレーム40が上下軸心Y回りで相対回転することを許容され、その取付フレーム40の水平方向移動が制限される。
縦柱状部51の上端部では、前記抱き込み支持部55が付設された右横外方とは反対の左横方向、つまり機体内方側へ向けて別の取付プレート57が溶接固定され、この取付プレート57に横向きフレーム58がボルト連結されている。
取付プレート57は、図6,8、及び図9に示されるように板材を上部側でチャンネル状に屈曲し、かつ、そのチャンネル状に屈曲された部分の下端側からさらに下方へ向けて延出された板部分を有した形状のものである。そして、屈曲された板材の前後方向に向く板面ではなく、板材の左右方向の端縁部分を縦柱状部51の左側面に当てつけた状態で溶接固定されている。このように取付プレート57を屈曲形成しているのは、取付プレート57自体の保形強度を高めるとともに、縦柱状部51に対する溶接線の長さを確保して強固に取り付けるためである。
取付プレート57の前後方向に向く板面には横向きフレーム58の一端側がボルト連結され、その横向きフレーム58の他端側は脱穀装置Dの横側壁D2に固定されている補強リブ状部材D1に対してボルト連結されている。これによって縦柱状部51は、下端側が車体フレーム10に固定されるとともに、上端側は脱穀装置Dに対して連結固定された状態となっている。
〔取付フレーム〕
車体フレーム10上に立設された支持フレーム50に対して上下軸心Y回りで回転自在に支持される取付フレーム40は、支持フレーム50の縦柱状部51を構成する角筒材の一辺の長さと同程度の直径を有した円筒状の部材(円形断面の柱状体に相当する)で構成されている。
この取付フレーム40は、上端部近くと、下端部近くと、上下方向での中間部で上端側寄り箇所との三箇所が、取付ブラケット41,42,43によってグレンタンクEの後壁20rに連結固定されている。
各取付ブラケット41,42,43は、取付フレーム40の直径よりも左右方向での一辺の長さが長い角筒状の部材で構成され、取付フレーム40が各取付ブラケット41,42,43を上下に貫通する状態で溶接され、一体に固定されている。
また、取付フレーム40の上端部近くの取付ブラケット41と中間部で上端側寄りの取付ブラケット42との間における箇所が、支持フレーム50の上端部に備えた抱き込み支持部55によって回動自在に抱き込み支持されている。
取付フレーム40の下端部は、図10(b)に示すように、下端部近くの取付ブラケット43の下面よりも所定長さd1だけ下方に突出していて、その突出部分40aが、支持フレーム50の載置部53に設けられた環状支持体53Bに嵌合している。
このとき、取付フレーム40の下端面は、載置部53の支持ブラケット53Aの上面から少し浮き上がった状態で、下端部近くの取付ブラケット43の下面が環状支持体53Bの上端縁に接触することにより、取付フレーム40が下方側から支持された状態となっている。
取付フレーム40の下端部で前記取付ブラケット43の下面よりも下方に突出する突出部分40aの所定長さd1は次のように定めてある。つまり、図10(a)に示すように、前記突出部分40aが載置部53の支持ブラケット53Aに設けられた環状支持体53Bに嵌合した状態で、取付フレーム40の下端面が支持ブラケット53Aの上面には接触せず、かつ、グレンタンクEを持ち上げて取付フレーム40の下端部が環状支持体53Bから抜き出されたとき、アンローダFの導入筒部30Aの外周面の上部が支持ブラケット53Aの下端縁に接触しない程度に設定されている。
すなわち、前記突出部分40aと環状支持体53Bとの嵌合代は、グレンタンクEが所定位置に設置された状態での、アンローダFの導入筒部30Aの外周面の上部と支持ブラケット53Aの下端縁との上下方向間隔よりも短く設定され、グレンタンクEの車体フレーム10への積み降ろしの際に、アンローダFの導入筒部30Aと支持ブラケット53Aの下端縁とが接触して損傷することを避けられるように構成してある。
また、取付フレーム40の上部側では、図10(a)に示すように、前記突出部分40aが環状支持体53Bに嵌合した状態では、抱き込み金具56の第2保持板56Baが第1保持板56Aaに接続された状態である。グレンタンクEを持ち上げて取付フレーム40の下端部を環状支持体53Bから抜き出す際には、第2保持板56Baを第1保持板56Aaから取り外しておく。こうすることによって、中間位置の取付ブラケット42が抱き込み金具56の第1保持板56Aaに接触しない位置まで持ち上げることができる。この状態で図10(b)に示すように、取付フレーム40の下端部が環状支持体53Bから抜き出された状態となる。
円筒状の部材で構成された取付フレーム40の中心軸線は、取付フレーム40が下部側で載置部53の環状支持体53Bに嵌合して回動自在に支持され、上部側で抱き込み支持部55に回動自在に支持されたことにより、グレンタンクEの回動中心である上下軸心Yを構成している。
つまり、取付フレーム40が各取付ブラケット41,42,43を介してグレンタンクEと一体に構成されており、円筒状の部材で構成された取付フレーム40の平面視における面積中心とグレンタンクEの回動中心とが一致して上下軸心Yとなっている。
下端部近くの取付ブラケット43と中間部の取付ブラケット42との間における取付フレーム40に、アンローダFの格納姿勢を安定的に維持するための受け部44が設けられている。
この受け部44は、取付フレーム40の中心軸線である前記上下軸心Yに対する直交面よりも、右横外方側ほど高くなるように傾斜した板面を備える取付板45が溶接固定されているとともに、その取付板45にボルト連結された受け板46が後方側へ延出されている。受け板46には、アンローダFの縦筒部31の外周面形状に沿う円弧状の湾曲凹部46Aが備えられている。したがって、アンローダFが格納姿勢であるときに、そのアンローダFの機体内方側の外周面が受け板46の湾曲凹部46Aに嵌り込む状態で接触して、アンローダFの格納姿勢からのさらなる機体内方側への傾倒、及び前後方向への移動が阻止されるように構成されている。
図5乃至図9に示すように、中間部の取付ブラケット42には、その右横側面に、右横側方が開放されたチャンネル状の固定側止め片42Aが溶接固定されている。アンローダFの縦筒部31の中間部には、アンローダFの格納姿勢で前記固定側止め片42Aの上側の一部に重なるように位置する断面L字状の可動側止め片31Aが溶接固定されている。取付ブラケット42側の固定側止め片42Aには、前後方向に離れて2箇所の貫通孔42Aa,42Abが形成され、縦筒部31側の可動側止め片31Aには、固定側止め片42Aの2箇所の貫通孔42Aa,42Abのうちの1つと一致する位置に1つの貫通孔31Aaが形成されている。
したがって、図8に示すように、アンローダFの格納姿勢で取付ブラケット42側の固定側止め片42Aの2箇所の貫通孔42Aa,42Abのうちの1つと、縦筒部31側の可動側止め片31Aに形成されている1つの貫通孔31Aaとにわたって一本の止めピン47を挿通させる(図8では貫通孔42Aaに止めピン47を挿通した状態が示されている)と、アンローダFの縦筒部31が受け部44に受け止められた姿勢でアンローダFを取付フレーム40に固定したロック状態に維持することができる。この止めピン47と、前記可動側止め片31A、及び固定側止め片42Aとによって、アンローダFの位置規制を行うロック機構を構成している。
前記止めピン47を抜き出せば、このロック機構でのアンローダFの位置規制を行う状態が解除される。そして、抜き出した止めピン47を、図8で可動側止め片31Aと重複しない位置にある、固定側止め片42Aのもう一つの貫通孔421Abに挿通させれば、前記ロック状態の解除に際して抜き出した止めピン47を機体に保持した状態にして、アンローダFの自由な起伏揺動操作を行うことが可能となる。
図4に示すように、取付フレーム40は、支持フレーム50に対して、アンローダFの導入筒部30Aの上側に向けて延出された載置部53の上側に配設されているので、後面視では格納姿勢にある縦筒部31とほぼ重複した状態に位置している。これにより、取付フレーム40とアンローダFとを自走機体Aの横幅方向で近接、あるいは重複させることができて、これらを配置するための左右方向でのスペースを節減することも可能にしている。
図1及び図5に示すように、取付フレーム40の上端部には、グレンタンクEが自走機体A上の作業位置に存在するとき、機体の右横外方を広範囲に照射する作業灯49が取り付けられている。
この位置に作業灯49が設けられているので、アンローダFを横外方へ倒伏させた排出姿勢として穀粒の排出作業を行うとき、アンローダFからの排出対象箇所を照らして良好な作業環境を得られるものである。
また、図6及び図10に示すように、取付フレーム40の上部で、前記横向きフレーム58を連結するための取付プレート57には、自走機体Aの後進状態であることを報知するための警報用のブザー59が取り付けられている。
〔揺動駆動装置〕
アンローダFを起伏揺動させる揺動駆動装置について説明する。
揺動駆動装置は伸縮駆動される複動型の油圧シリンダ60によって構成されている。図4乃至図6に示すように、油圧シリンダ60は、支持フレーム50に対して回動自在に支持された取付フレーム40を備えるグレンタンクEと、アンローダFとにわたって配備されている。
つまり、油圧シリンダ60の一端側に位置するシリンダチューブ61の上端部がグレンタンクE側に連結され、他端側に位置するピストンロッド62の下端部がアンローダF側に連結されている。以下、シリンダチューブ61側の端部を第1端部と称し、ピストンロッド62側の端部を第2端部と称する。
シリンダチューブ61の第1端部は、グレンタンクEの後壁20rから後方向きに延出された中間部の取付ブラケット42に対して連結されている。その取付ブラケット42には、下面側に下向き開放のチャンネル状の連結部材48が溶接固定されていて、その連結部材48に設けた前後方向の連結ピン63回りで揺動自在に連結されている。
油圧シリンダ60の他端側に位置するピストンロッド62の端部である第2端部は、アンローダFの縦筒部31に設けた連結用ブラケット39に対して、連結ピン64回りで揺動自在に連結されている。この連結用ブラケット39は、アンローダFの縦筒部31のうち、エルボ部30との隣接箇所に外嵌し、溶接して固定された筒状の補強部材38に装着してある。
このように配備された油圧シリンダ60は、取付フレーム40に連結される第1端部が上方位置で、かつ自走機体Aの内方側に位置し、アンローダFに連結される第2端部が下方位置で、かつ第1端部よりも自走機体Aの横外方側に位置している。
図5に示すように、側面視でグレンタンクEの後方側に立設されている取付フレーム40の上下軸心Yと、アンローダFの縦筒部31の中心軸線Zとは平行である。取付フレーム40に対してアンローダFは、前後方向で所定の小間隔を隔てて位置し、油圧シリンダ60は、この小間隔を有した空間に配設され、取付フレーム40の上下軸心Yと、アンローダFの縦筒部31の中心軸線Zと側面視で平行な中心線CLを備えている。
つまり、取付フレーム40側の連結部材48は、側面視で取付フレーム40の外周面の後端縁よりも後方側へ位置し、アンローダF側の連結用ブラケット39は側面視でアンローダFの縦筒部31の外周縁の前端縁よりも前方側に位置している。連結部材48と連結用ブラケット39とに連結される油圧シリンダ60は、その中心線CLが、前記上下軸心Yと中心軸線Zとに対して、側面視で平行、もしくはほぼ平行となるように取り付けられている。
アンローダFの揺動軸心Xは、上記の上下軸心Y、中心軸線Z、及び中心線CLに対して直交している。したがって、油圧シリンダ60の伸縮にともなってアンローダFが起伏揺動したとき、油圧シリンダ60がアンローダFや取付フレーム40と干渉する虞を避けられる。
図4,6に示すように、後面視では、グレンタンクEの後方側に立設されている取付フレーム40の上下軸心Yに対して、アンローダFの縦筒部31は、その中心軸線ZがアンローダFの格納姿勢で、自走機体Aの内方側へ少し傾倒した状態で、受け部44に受け止められている。
この格納姿勢で、油圧シリンダ60の中心線CLは、アンローダFの縦筒部31の中心軸線Zの傾斜よりも、自走機体Aの内方側へ向けてより大きく傾斜した状態で設けられている。
つまり、油圧シリンダ60の第1端部が連結される取付フレーム40側の連結部材48は、後面視で取付フレーム40と連結される中間部の取付ブラケット42の下面側に位置して、連結ピン63が取付フレーム40の上下軸心Yの近くに位置している。また、油圧シリンダ60の第2端部が連結されるアンローダF側の連結用ブラケット39は、後面視でアンローダFの外周面よりも右側方に突出して、連結ピン64がアンローダFの外周面の右側端縁よりも右側方に位置している。
そして、取付フレーム40の上下軸心YよりもアンローダFの揺動軸心Xが自走機体Aの横外方に位置して、格納姿勢ではアンローダFは機体内方側へ傾いているが、そのアンローダFの縦筒部31の中心軸線Zの鉛直線に対する傾き角度は、油圧シリンダ60の傾き角度よりも小さい。このため、油圧シリンダ60の傾斜が、受け部44に支えられたアンローダFの傾斜よりも大きく傾くことになる。
油圧シリンダ60の傾斜は、アンローダFを円滑に起伏揺動させる際に、できるだけアンローダFの縦筒部31の中心軸線Zに対して直交する方向に近い力線で油圧シリンダ60の伸縮方向が設定されるようにするために有用である。また、取付フレーム40の外周面の右側端縁よりも右側方に突出させて油圧シリンダ60の第1端部が連結される連結部材48を設けてあるので、この連結部材48を、例えば取付フレーム40の外周面の左側端縁よりも左側方に突出させた場合などに比べて、油圧シリンダ60の長さをできるだけ短縮する上で有効である。
油圧シリンダ60の第2端部は、アンローダFの縦筒部31のうちで、エルボ部30との隣接箇所に外嵌した筒状の補強部材38に装着した連結用ブラケット39に連結されている。これは、縦筒部31のうちで最もエルボ部30に近い位置で連結することにより、アンローダFの揺動軸心X回りにおける第2端部の移動軌跡r1の回転半径を小さくして、油圧シリンダ60の伸縮量を少なくし得る上で有効である。
このように配設された油圧シリンダ60は、図4に示すように、第1端部側の連結ピン63と、アンローダFの揺動軸心Xとを結ぶ線分L1よりも、第2端部の連結ピン64の位置が自走機体Aの横外側に位置している。したがって、油圧シリンダ60は格納姿勢で最も収縮し、排出姿勢で最も伸長するように構成されている。
アンローダFは、排出姿勢から格納姿勢へ移行する過程で、アンローダFの揺動軸心Xの鉛直線上で直立する状態から、その揺動軸心Xの鉛直線上の位置を越えて、自走機体Aの内方側へ少し傾倒した格納姿勢に至る。
アンローダFを揺動駆動する油圧シリンダ60には、アンローダFが排出姿勢から揺動軸心Xの鉛直線上で直立するまでの上昇揺動行程で、シリンダチューブ61の下方側の油室に圧油を供給する。これと同時に、上方側の油室からは圧油を排出してピストンロッド62の収縮方向への移動を可能にしている。このとき油圧シリンダ60の下方側の油室には常にアンローダFが排出姿勢側へ戻ろうとする方向の重量が作用し、アンローダFが直立したときに、その方向の重量は零になる。
アンローダFが揺動軸心Xの鉛直線上で直立する位置を越えて格納姿勢へ移行する揺動行程では、アンローダFの格納姿勢側への傾動にともなって、アンローダFの重量がピストンロッド62を収縮方向へ押し上げるように作用する。
したがって、この格納姿勢へ移行する揺動行程で油圧シリンダ60の作動速度が速くなる虞があるが、シリンダチューブ61の上方側の油室(図示せず)からの排油速度を制御することで油圧シリンダ60の作動速度を調節することができる。
アンローダFが格納姿勢にある状態から、アンローダFが揺動軸心Xの鉛直線上で直立するまでの下降揺動では、シリンダチューブ61の上方側の油室に圧油を供給する。これと同時に、下方側の油室(図示せず)からは圧油を排出してピストンロッド62の伸長方向への移動を可能にしている。
このとき油圧シリンダ60の上方側の油室には常にアンローダFが格納姿勢側へ戻ろうとする方向の重量が作用し、アンローダFが直立したときに、その方向の重量は零になる。
アンローダFが揺動軸心Xの鉛直線上で直立する位置を越えて排出姿勢へ移行する揺動行程では、アンローダFの排出姿勢側への傾動にともなって、アンローダFの重量がピストンロッド62を伸長方向へ引き出すように作用する。
したがって、この排出姿勢へ移行する揺動行程で油圧シリンダ60の作動速度が速くなる虞があるが、シリンダチューブ61の下方側の油室からの排油速度を制御することで油圧シリンダ60の作動速度を調節することができる。
もし、油圧シリンダ60が単動型のものであれば、上記のように自走機体Aの内方側へ少し傾倒させて格納する構造のアンローダFでは、円滑に駆動することができないが、復動型であることにより、そのような不具合はない。
つまり、油圧シリンダ60が単動型のもので、シリンダチューブ61の下方側の油室に圧油を供給する構造であると、上方側の油室に圧油を供給することが出来ないので、アンローダFが格納姿勢にある状態から、アンローダFが揺動軸心Xの鉛直線上で直立するまでの下降揺動を行うことができない。
もし、油圧シリンダ60が単動型のもので、シリンダチューブ61の上方側の油室に圧油を供給する構造であると、下方側の油室に圧油を供給することが出来ないので、アンローダFが排出姿勢にある状態から、アンローダFが揺動軸心Xの鉛直線上で直立するまでの上昇揺動を行うことができない。
本発明の油圧シリンダ60は復動型であることにより、シリンダチューブ61の上方側、及び下方側の何れの側の油室にも圧油を供給することができる。したがって、自走機体Aの内方側へ少し傾倒させて格納する構造のアンローダFを支障なく揺動駆動することができる。
〔燃料タンク〕
図1乃至図4、及び図6に示すように、燃料タンク4は、自走機体Aの後端部の車体フレーム10上で、グレンタンクEと脱穀装置Dとの間に相当する箇所に配設されている。
燃料タンク4の本体部分70は、全体がほぼ矩形箱状に形成され、その後端側上部に、斜め後方上部に向いて開口する給油口71を備えている。
この本体部分70が、図1乃至図3に示すように、前後方向では、前端側が脱穀装置Dの二番還元装置19の後端近くに位置し、後端側がグレンタンクEの後壁20rよりも後方側に延出されて、車体フレーム10の後端を越え、格納姿勢のアンローダFの後端部とほぼ同位置にわたる範囲にまで配設されている。
左右方向では、図2乃至図4、及び図6に示すように、前部側での右側における半分程度がグレンタンクEの傾斜した底壁20Aによって形成されるタンク本体20の下側空間に潜り込む状態で、脱穀装置DとグレンタンクEとの間に配設されている。
そして上下方向では、図4及び図6に示されているように、本体部分70の右側の上端部が、自走機体A上に収容された作業姿勢にあるグレンタンクEに対して、その傾斜した底壁20Aとの干渉を避けられる程度の限界に近い位置にまで、極近接する状態で配設されている。
また、本体部分70の後端側は、図1乃至図5に示すように、車体フレーム10の後端部に連結したガード部材80により、下方側から、あるいは後方側からの他物との接触が抑制されるように構成してある。つまり、ガード部材80は、平面視でU字状に形成されたパイプ部材で構成され、後端側が燃料タンク4及び格納姿勢のアンローダFの後端部よりも後方側に突出し、左右方向では、燃料タンク4の左側端部より左側から、格納姿勢のアンローダFの縦筒部31の右側端部よりも右側にわたる範囲に設けてある。
そして、燃料タンク4の後端側の位置は、図1に示すように、自走機体Aが畦越えをする際に許容される最大傾斜角度αとして、例えば30度が設定されているとき、その最大傾斜角度αにまで自走機体Aが後傾姿勢に傾斜した場合にも、走行地面との直接的な衝突が避けられるように設定してある。
つまり、図1に示すように、本体部分70の後端とクローラ走行装置1の後端とを結ぶ線分が、最大傾斜角度αを示す線分とほぼ一致するように燃料タンク4の後端側の位置設定されている。このように燃料タンク4の後端側の位置を、最大傾斜角度αにまで自走機体Aが後傾姿勢に傾斜した場合に走行地面との衝突が避けられる限界位置近くにまで延出しておくことで、車体フレーム10上における空間内で、燃料タンク4の容量をより一層増大することができる。
また、燃料タンク4の下部には、ガード部材80が燃料タンク4の後端側の位置よりも後方にまで延出されている。このガード部材80の後端とクローラ走行装置1の後端とを結ぶ線分がなす角度βは、前記最大傾斜角度αよりも小さい。したがって、仮に自走機体Aが前記最大傾斜角度α以上に後傾しようとしたり、地面側に凸部が存在した場合にも、ガード部材80が先に地面に接触して、自走機体Aの後傾や燃料タンク4が凸部と接触することを抑制するので、燃料タンク4の他物への接触を回避し易い。
燃料タンク4の本体部分70は、図3,6、及び図8に示すように、前後方向の二箇所で、帯板状の取付バンド72により、着脱可能に車体フレーム10に固定されている。
帯板状の取付バンド72は、燃料タンク4の本体部分70の横一側方の下方位置から、本体部分70の外周面に沿い、本体部分70の上面側を越えて横他側方の下方位置にまで達するように、前後方向視でほぼ門形に形成されている。
この取付バンド72の一端側が横外向きに折り曲げられ、かつボルト挿通孔を備えた折り曲げ片72aとして設けられている。取付バンド72の他端側には、上方からのボルト挿通が可能な孔を有した係止部材72bが溶接固定してある。
そして、取付バンド72の前記一端側の折り曲げ片72aに対向する箇所の車体フレーム10、及び他端側の係止部材72bと対向する箇所の車体フレーム10には、図示しないが、連結用のボルト73a,73bを螺合可能な止めナットが、それぞれ溶接固定されている。この止めナットは、車体フレーム10を構成するチャンネル状のフレーム材の上部片の裏面側に溶接されている。
したがって、取付バンド72の一端側では、その折り曲げ片72aに設けたボルト挿通孔に連結用のボルト73aを挿通して、車体フレーム10側の止めナットと螺合させることにより、その一端側を固定することができる。
取付バンド72の他端側では、別の連結用のボルト73bを係止部材72bのボルト挿通孔に通し、車体フレーム10側の止めナットと螺合させて締め付けることにより、取付バンド72を締め付けて燃料タンク4を強固に固定することができる。
尚、燃料タンク4の上方側では、図2乃至図4、及び図8に示すように、脱穀装置Dの右横側壁D2の上部に設けたデッキプレート81が存在し、このデッキプレート81が燃料タンク4を含めて脱穀装置DとグレンタンクEとの間の空間の上側を覆っている。
〔ジャッキ受け〕
図12及び図13に示すように、車体フレーム10の下部で左右のクローラ走行装置1のトラックフレーム1Aを支持するための脚部フレーム10A,10Aが、車体フレーム10の前後2カ所に設けられている。
この前後2カ所の脚部フレーム10A,10Aは、それぞれが脚部フレーム10A,10Aの前後両面に当てつけた状態の二枚の連結板10Bで連結されている。
上記の二枚の連結板10Bの下端側には、前後両側の連結板10Bにわたってジャッキ受け板90が溶接固定されている。このジャッキ受け板90は、平板状の板体の左右両端側に、下向きに折り曲げられた状態の折り曲げ部90aを備えたものである。
このジャッキ受け板90は、左右の脚部フレーム10A,10Aの上端部における左右方向間隔に近い左右方向長さを有しているが、前記連結板10Bに対する左右方向での溶接線の長さは、左右方向での全長にわたるものではなく、図中に斜線で示すように、左右方向での中央部箇所の一部分だけが溶接されている。
これは、連結板10Bに対するジャッキ受け板90の溶接時における熱による歪み等の影響が、脚部フレーム10A,10Aと連結板10Bとの溶接箇所に及ぶことを回避するためである。
このように構成されたジャッキ受け板90を備えることにより、図12に示すように、ジャッキ91と前記連結板10Bとの間に枕木92などを当てつけた状態でジャッキアップする際に、枕木92が割れてしまうような事態を避けやすい点で有用である。また、ジャッキ受け板90の両端側の折り曲げ部90aは、ジャッキ91で片方のトラックフレーム1A側を浮かせるときに、ジャッキ91をジャッキ受け板90の端部に装置したときの位置ずれを防止するためのものである。
〔別実施形態の1〕
実施の形態では、図3、図4、図6、及び図8に示すように、燃料タンク4として、本体部分70の全体がほぼ矩形箱状に形成された構造のものを例示したが、本発明の燃料タンク4は、このような構造に限られるものではない。
例えば図14乃至図17に示すように構成したものであってもよい。
この構造では、図14及び図15に示すように、燃料タンク4には、本体部分70の上壁を構成する面として、水平又はほぼ水平姿勢の上向き面74Aと、グレンタンクEの下部に備えた下窄まりの傾斜部に相当する底壁20Aに沿う外下がりの傾斜面74Bとが、前後方向でのほぼ全長にわたって形成されている。この外下がりの傾斜面74Bは、グレンタンクEの下部に備えた下窄まりの傾斜部に相当する底壁20Aの傾斜に平行もしくはほぼ平行になるような傾斜角度に設定されている。上向き面74Aと傾斜面74Bとは、左右方向では、本体部分70のほぼ1/2ずつの長さ範囲にわたるように左右方向での中央位置での仮想分割線TCL1を挟んで左右に振り分けられた状態で形成されている。
前記上向き面74Aには、後端部寄り箇所に給油口71が後方上方向きに立設されている。また、図16及び図17に示されるように、上向き面74Aの前後方向での中央位置での仮想分割線TCL2の近く位置に、タンク内の内圧上昇に伴って空気抜きを行うためのブリーザ75、及びエンジン3からの余剰燃料が戻される燃料戻し管76が接続されている。このブリーザ75、及び燃料戻し管76は、左右方向でも、燃料タンク4の平面視での面積中心に近い位置であるように、上壁の左右方向での中間位置に相当する箇所で上向き面74Aに形成されている。
この燃料タンク4では、前記上向き面74Aと外下がりの傾斜面74Bとが本体部分70の上壁を構成する面となる。そして、前記傾斜面74Bと、その傾斜面74Bの下端に連なる立ち上がり壁面74Cとが、燃料タンク4の本体部分70のうち、グレンタンクEに近い側に位置する横壁となる。このように、傾斜面74Bは、燃料タンク4の上壁の一部でもあり、横壁の一部でもある。
このように構成された燃料タンク4の、グレンタンクEに近い側に位置する横壁のうち、傾斜面74Bの下端に連なる立ち上がり壁面74Cの上端は、グレンタンクEの下端よりも上側で、下窄まりの傾斜部に相当する底壁20Aのほぼ中間の高さ位置と同程度の高さ位置に設けられている。
これによって、燃料タンク4の立ち上がり壁面74Cと、グレンタンクEの底壁20Aの下半側と、車体フレーム10の上面との間に、図示はしないが、燃料タンク4用のフィルタ装置を配設するなど、適宜装置の配設用として用いることが可能な空間が形成されている。
また、本体部分70の底壁部分には、燃料タンク4内の燃料油を排出するための排出口77が設けられている。この排出口77が設けられる位置は、図16、図17に示されるように、燃料タンク4の内部における底面74Dの面積中心又はその近くに相当する位置である。つまり、左右方向での中央位置での仮想分割線TCL1と前後方向での中央位置での仮想分割線TCL2との交点、もしくはその付近に底面74Dの面積中心が存在し、排出口77は前記交点を含む位置もしくはその近くに相当する位置で底面74Dに開口している。
図16及び図17に示されるように、ブリーザ75、燃料戻し管76、及び排出口77の何れもが、燃料タンク4の平面視での面積中心に近い位置に配設されているので、自走機体Aの姿勢変化によって、ブリーザ75、燃料戻し管76、及び排出口77のそれぞれの機能が損なわれる虞が少ない。
つまり、ブリーザ75、燃料戻し管76が燃料タンク4の前端側もしくは後端側に端部近くに設けられていると、図17に示すように、自走機体Aが前後方向で傾斜するなどして、燃料タンク4が前後方向で傾斜した場合に、液面レベルFL1が高いときに、ブリーザ75や燃料戻し管76が液面レベルFL1よりも低く位置してしまう可能性が高くなる。これに比べて、ブリーザ75、及び燃料戻し管76が、燃料タンク4の平面視での面積中心に近い位置に配設されていると、このような事態の発生を回避し易い点で有利である。
また、排出口77が燃料タンク4の前端側もしくは後端側に端部近くに設けられていると、図17に示すように、自走機体Aが前後方向で傾斜するなどして、燃料タンク4が前後方向で傾斜した場合に、液面レベルFL2が低いときには、排出口77が液面レベルFL2の上側に露出して燃料タンク4内の燃料油が排出されなくなってしまう可能性ある。これに比べて、燃料タンク4が燃料タンク4の底面74Dの面積中心、もしくはその付近に配設されていると、このような事態の発生を回避し易い点で有利である。
上記のような自走機体Aの姿勢変化による燃料タンク4の傾斜は、前後方向のみならず左右方向でも生じるが、ブリーザ75、燃料戻し管76、及び排出口77の何れもが、燃料タンク4の平面視での面積中心に近い位置に配設されているので、自走機体Aの姿勢変化による燃料タンク4の左右方向の傾斜が生じても、上記と同様の理由によって、ブリーザ75、燃料戻し管76、及び排出口77のそれぞれの機能が損なわれる虞が少ない。
この燃料タンク4は、図4及び図6に示すような矩形箱状のものではなく、図14乃至図17に示すように、グレンタンクEの下部に備えた下窄まりの傾斜部に相当する底壁20Aに対向し、その底壁20Aの傾斜に沿う傾斜面74Bを備えていて、燃料タンク4の全体形状としては、概ね、一回り大きな矩形箱状のタンクのうちの、グレンタンクEの底壁20Aに対向する箇所の角部を斜めに切除したような形状となっている。
この傾斜面74B部分がグレンタンクEの底壁20Aの下側に潜り込むように設けられ、上向き面74A部分は、脱穀装置DにおけるグレンタンクE側の横側壁D2と、グレンタンクEにおける脱穀装置D側の横側壁との間に位置し、上向き面74Aから上方へ突設される給油口71も、脱穀装置DにおけるグレンタンクE側の横側壁D2と、グレンタンクEにおける脱穀装置D側の横側壁との間に位置するように設けられている(図14参照)。
そして、燃料タンク4は、脱穀装置D側に対向する横壁が、図14及び図18に示すように、脱穀装置DにおけるグレンタンクE側の横側壁D2に取り付けられた二番還元装置19の右側端よりも脱穀装置DにおけるグレンタンクE側の横側壁D2の近くに位置する状態で配設されている。また、燃料タンク4の全体が、二番還元装置19の後方側で、自走機体Aの後端側から二番還元装置19の後端部近傍にわたる範囲に位置している。このように配置された燃料タンク4は、前後方向視で二番還元装置19と重複するように配設されている。
この燃料タンク4の外郭部分は、図14に仮想線で示すように、前述した矩形箱状の燃料タンク4に比べて、グレンタンクEの底壁20Aに対する最接近距離が同じでも、上下高さ、及び左右方向幅が、何れも一回り大きくなり、矩形箱状の燃料タンク4に比べて、前後方向長さが変化しなくとも全体の容積が増大された状態となる。
図15乃至図17に示されるように、燃料タンク4の後面74Eの外側には、燃料タンク4内の上部と底部近くとを結ぶ透明のゲージ管78が設けられている。
このゲージ管78が存在することで、自走機体Aの後部側から、目視によって燃料タンク4内の燃料残量を確認することができる。
尚、この実施形態では、上向き面74Aと傾斜面74Bとが、左右方向で、本体部分70のほぼ1/2ずつの長さ範囲にわたるように左右方向での中央位置での仮想分割線TCL1を挟んで左右に振り分けられた状態で形成された構造のものを例示したが、これに限られるものではない。例えば、上向き面74Aの左右方向幅が傾斜面74Bの左右方向幅よりも幅広であるとか、逆に、傾斜面74Bの左右方向幅が上向き面74Aの左右方向幅よりも幅広であるように構成するなどしてもよい。
また、ブリーザ75や燃料戻し管76や排出口77の位置が燃料タンク4の平面視での面積中心に近い位置に設けられたものに限らず、適宜の位置に配設されていてもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
〔別実施形態の2〕
図18及び図19は、別の実施形態として、車体フレーム10上に線状体載置プレート82を設けたコンバインの車体フレーム10部分を示す。
この構造では、脱穀装置DとグレンタンクEとの対向箇所の間隔内における車体フレーム10上に、前後方向に長い3本の板材83(凸条板部に相当する)を併設して構成された線状体載置プレート82を設けてある。
この線状体載置プレート82は、図18及び図19に示すように、断面形状が山形の各板材83が、左右方向に小間隔d2を隔てた状態で配設されている。
線状体載置プレート82には、隣り合う各板材83同士の斜面83aによって凹入部84が形成されている。この凹入部84に、線状体85としての燃料供給パイプ85aや導電ケーブル85bが落とし込み状態で配置されている。そして、凹入部84の底部には、隣り合う各板材83同士の間に形成される小間隔d2によって、下方側への夾雑物落下口84aが設けられている。
したがって、線状体85を安定支持するための凹入部84の底部から夾雑物を落下させることが可能になり、この凹入部84の底部に、夾雑物が堆積する傾向を低減し得る利点がある。
尚、線状体載置プレート82を構成する各板材83の断面形状は、前述したような山形に限られるものではない。例えば、上方側へ凸となる半割円弧状や、下向き開口のチャンネル状など、適宜の形状のものを採用することができるが、隣り合う各板材83同士の間に形成される凹入部84が下窄まりの斜面を有するように形成されるのが望ましい。また、小間隔d2は、線状体85の大きさに応じて、線状体85を落下させずに塵埃等を落下させやすい適宜の大きさに設定すればよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
〔別実施形態の3〕
図20は、線状体載置プレート82の別の実施形態を示している。
この線状体載置プレート82は、断面形状が山形の板材83の斜面83aに、係合孔83bを形成してある。そして、線状体85は、ゴムバンドなどの帯状の弾性材料で形成された固定具86に抱き止め支持されている。
固定具86には、板材83の斜面に形成した係合孔83bに対して係脱可能に構成された係止体86aを設けてあり、この係止体86aを係合孔83bに係入させることで線状体85を、凹入部84の片側に位置する板材83の斜面83aの途中位置に確実に係止支持させることができる。
このように、線状体85を凹入部84の片側に位置する板材83の斜面83aの途中位置に係止支持させると、その線状体85と、凹入部84の他側に位置する板材83の斜面83aとの間に間隙が生じ、夾雑物がさらに夾雑物落下口84a側へ移行し易くなる点で有利である。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
〔別実施形態の4〕
図21は、普通型コンバインの別の実施形態を示している。
この普通型コンバインは、自走機体Aの前部位置に運転部Bと刈取前処理装置Cとを備えると共に、刈取前処理装置Cで刈り取られた穀稈が送り込まれる全稈投入型の脱穀装置Dと、脱穀装置Dから供給される穀粒を貯留するグレンタンクE(穀粒貯留部に相当する)とを自走機体Aの後部に備えている。
グレンタンクEは、自走機体Aの後部位置の縦向き姿勢の上下軸心Y2周りでの旋回により自走機体Aに収納される作業姿勢(図21において実線で示す姿勢)と、自走機体Aから横方向に張り出す点検姿勢(図21において仮想線で示される姿勢)とに切換自在に支持されている。
グレンタンクEの後部に備えたアンローダFは、上方側へ穀粒を搬送する縦搬送筒28と、その縦搬送筒28の上端部に接続された水平方向に穀粒を搬送する横搬送筒29とを備えて、横搬送筒29の搬送終端部から穀粒を排出するように構成されている。
横搬送筒29は縦搬送筒28の筒軸心周りで旋回揺動可能に構成されており、この縦搬送筒28の筒軸心は、グレンタンクEの揺動軸心である前記縦向き姿勢の上下軸心Y2と合致している。
燃料タンク4は、自走機体Aの後端部でグレンタンクEと脱穀装置Dとの間に相当する箇所の車体フレーム10上に位置し、前記上下軸心Y2の存在箇所よりも左右方向で自走機体Aの内方側に位置するように配設されている。したがって、グレンタンクEやアンローダFが縦向き姿勢の上下軸心Y2周りで旋回しても、その旋回作動するグレンタンクEやアンローダFが燃料タンク4と干渉する虞を回避し易い構造とすることができる。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
〔別実施形態の5〕
実施の形態では、アンローダFを起伏揺動させるための揺動駆動装置として油圧シリンダ60を用いた構造のものを示したが、これに限られるものではない。
例えば、揺動駆動装置として、アンローダFの縦筒部31に連結したワイヤをウインチで巻き上げるようにするとともに、そのウインチを電動モータで正逆方向に駆動するようにしたものであってもよい。また、揺動駆動装置を用いないものであっても差し支えない。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
〔別実施形態の6〕
実施の形態では、アンローダFを起伏揺動させるための揺動駆動装置としての油圧シリンダ60を、グレンタンクEから延出された取付ブラケット42とアンローダFとにわたって配設したが、この構造に限られるものではない。
例えば、取付ブラケット42とは別に取付フレーム40に設けた専用の部材とアンローダFとにわたって油圧シリンダ60を配設するなど、適宜の構成を採用することができる。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
〔別実施形態の7〕
実施の形態では、アンローダFの格納姿勢を維持するための受け部44を取付フレーム40に設けた構造のものを示したがこれに限られるものではない。
例えば、受け部44を取付フレーム40とは別部材で構成して、取付フレーム40にではなく、自走機体A上の別の箇所に設けても良い。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
〔別実施形態の8〕
実施の形態では、アンローダFの排出側端部が格納姿勢で自走機体Aの内方側へ傾倒するように構成した構造のものを例示したがこれに限られるものではない。
例えば、アンローダFの格納姿勢で、その排出側端部がアンローダFの揺動軸心X上に直立する状態、もしくは自走機体Aの外方側へ少し傾倒するように構成してもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
〔別実施形態の9〕
実施の形態では、伸縮作動する油圧シリンダ60として復動型のものを例示したが、これに限らず単動型の油圧シリンダ60構成してもよい。この場合、アンローダFの排出側端部が格納姿勢で自走機体Aの内方側へ傾倒するように構成した場合には、格納姿勢のアンローダFを揺動軸心X上で直立する位置にまで戻す付勢バネなどを設けるのが望ましい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
〔別実施形態の10〕
実施の形態では、穀粒貯留部として、アンローダF付きのグレンタンクEを用いた構造のものを例示したが、これに限られるものではない。例えば、アンローダFに関連した構成以外の構成に関しては、アンローダFやグレンタンクEを備えずに、下部に取り出し開口を有したホッパーを用いた構造のコンバインを採用してもよい。この場合には、人為的にホッパーの取り出し開口を開閉して穀粒を取り出せるようにして、袋詰め作業等を行うように構成されていればよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
本発明は、普通型のコンバインに限らず、自脱型のコンバインにも適用することができる。
運転座席
エンジン
4 燃料タンク
10 車体フレーム
19 二番還元装置
30 エルボ部
71 給油
80 ガード部材
85a 燃料供給パイプ
運転部
D 脱穀装
穀粒貯留部(グレンタンク)
F アンロー

Claims (9)

  1. 脱穀装置と穀粒貯留部とが車体フレーム上で左右に並んだ状態で併設されているとともに、
    前記脱穀装置と前記穀粒貯留部との間における後部に燃料タンクが配設され
    前記燃料タンクは、機体前後方向視で、前記脱穀装置における前記穀粒貯留部側の側部に備えられた二番還元装置と重複する位置に配設されているコンバイン。
  2. 前記燃料タンクの給油口は、前記燃料タンクの上方に延出されているとともに、機体前後方向視で、前記脱穀装置と前記穀粒貯留部との間に設けられている請求項1記載のコンバイン。
  3. 前記燃料タンクは、前記二番還元装置よりも後方に配設されている請求項1又は2記載のコンバイン。
  4. 前記燃料タンクは、前記二番還元装置の後端部と隣接する状態で配設されている請求項1〜3のいずれか一項記載のコンバイン。
  5. 前記穀粒貯留部の前方に運転部が備えられ、
    前記運転部における運転座席の下方にエンジンが配置され、
    燃料供給パイプは、前記穀粒貯留部の下方に位置する前記車体フレームに沿って設けられている請求項1〜4のいずれか一項記載のコンバイン。
  6. 前記燃料タンクに対する下方側からの他物の接触を規制するガード部材が、前記車体フレームの後端部のうち前記脱穀装置に対応する部分よりも後方に突出する状態で備えられている請求項1〜5のいずれか一項記載のコンバイン。
  7. 前記燃料タンクの給油口は、前記燃料タンクの後部において、後方に向く状態で、かつ、平面視で前記ガード部材と隣接した状態で設けられている請求項6記載のコンバイン。
  8. 前記給油口は、平面視で前記ガード部材の存在範囲と重複する状態で設けられている請求項7記載のコンバイン。
  9. 前記穀粒貯留部の後方に、前記穀粒貯留部から穀粒を排出するアンローダのエルボ部が備えられ、
    前記ガード部材は、前記エルボ部に対する下方側からの他物の接触を規制し、
    前記エルボ部は、平面視で前記ガード部材の存在範囲と重複する状態で設けられている請求項6〜8のいずれか一項記載のコンバイン。
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