JP4763919B2 - コンバイン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、穀粒タンク内の穀粒を高い位置まで下部コンベアにより揚穀し、さらに、該下部コンベアからの穀粒を機外に搬送可能なコンベア式搬送装置を具備するコンバインに関し、特に、穀粒の種類に応じて適正な搬送方式を選択可能なコンベア式搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、穀粒の排出は、排出オーガや袋詰め装置により行われていた。このうち、排出オーガでは、穀粒は、穀粒タンクの側面から縦オーガ筒で一旦揚穀された後、略水平に延出された排出オーガ内を搬送され、該排出オーガ先端から横付けしたトラックなどに排出されていた。また、袋詰め装置では、選別された穀粒が揚穀された後、トップサッカという小型のタンクを通って、機体側部に設けた袋詰め装置内の穀粒袋に落入されるようにしていた。
【0003】
そして、大豆のように穀粒が軟らかい上、土などの異物が混入しやすい豆類の場合には、刈り取り・脱穀・選別した後の排出作業をスクリュー式で搬送距離も長い前記排出オーガにより行うと、穀粒が傷つきやすく、穀粒品質の低下を招く。また、袋詰め装置では、前記穀粒袋をそれほど大きくできないために多数の袋に分けて袋詰めしなければならず、そのための袋詰め作業や運搬作業に時間や手間がかかり、作業効率が良好ではなかった。
【0004】
そこで、本発明者らは、穀粒タンクの底部にスクリュー式の搬出コンベアを軸装し、該搬出コンベアに下部を連結連通して前記穀粒タンクの背面に穀粒排出装置を立設し、該穀粒排出装置の上部から穀粒を排出することにより、排出高さを高くでき、大きな袋にも容易に排出可能なコンベアについて提案した。さらに、もっと遠く離間した位置にあるコンテナやトラックにも多量の穀粒を排出できるように、前記穀粒排出装置の排出口近傍に、穀粒を機外に搬送可能なコンベア式搬送装置を配設するよう提案している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記コンベア式搬送装置では、穀粒排出装置から落下してきた穀粒は、搬送ベルトの上搬送面上に蓄えられ、そのまま搬送終端部まで搬送されるようにしているため、大豆などの大粒の場合には、この搬送手段は穀粒の汚損や損傷の防止に極めて有効であるが、麦・ソバなどの小粒の場合は、搬送途中に上搬送面の側縁から穀粒が零れやすく、この零れた穀粒は、上下の搬送ベルト間に侵入して、プーリなどのベルト駆動部材と搬送ベルトと間に噛み込む、という問題があった。また、零れた穀粒が、搬送ケースの底面上に土や埃と一緒に多量に蓄積されると搬送ベルト移動の障害となるため、搬送ケース内を頻繁に清掃しなければならない、という問題があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
請求項1においては、穀粒(144)を穀粒タンク(5)から高い位置に揚穀する下部コンベア(11・13・69)と、該下部コンベア(11・13・69)からの穀粒を、機外に搬送可能なコンベア式搬送装置(70)とを配設したコンバインにおいて、該コンベア式搬送装置(70)は、外側は角パイプ状の搬送ケース(33)により外装し、該搬送ケース(33)内の搬送始端側の駆動プーリ(39)と、搬送終端側の従動プーリ(41)の間に、搬送ベルト(47)を巻回して構成し、該搬送ベルト(47)の外周面には、所定間隔で搬送板(47a・・)を立設し、該搬送板(47a・・)の間に穀粒(144)を収納するように構成し、前記コンベア式搬送装置(70)の搬送ベルト(47)は、該駆動プーリ(39)を駆動する油圧モータ(32)により正逆転可能な構成とし、前記駆動プーリ(39)の正転時には、前記穀粒(144)を、前記搬送ベルト(47)の上搬送面(47b)上で、隣接する搬送板(47a・・)間に蓄えて、搬送終端部まで搬送し、反対に、前記駆動プーリ(39)の逆転時には、前記穀粒(144)は、前記搬送ケース(33)の底板(33d)の上に蓄えて、回動されてきた搬送板(47a・・)により搬送終端部側まで押動し、搬送するように構成したものである。
【0007】
請求項2においては、請求項1記載のコンバインにおいて、前記搬送ベルト(47)の正逆転操作が可能な、前記油圧モータ(32)の切換スイッチ(143)を、運転部(6)に設けたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。図1は本発明に係わるコンバインの全体側面図、図2は同じく平面図、図3は同じく背面図、図4は同じく穀粒排出経路を示す後部側面図、図5は中継ぎ搬送装置周辺の側面一部断面図、図6は同じく平面一部断面図、図8はコンバイン各部の昇降・駆動のための油圧回路図、図9はコンバイン各部の昇降・駆動手段を示す制御ブロック図、図10は上搬送式のコンベア式搬送装置基部の側面図、図11は下搬送式のコンベア式搬送装置基部の側面図、図12はコンベア式搬送装置先部の側面図、図13は屑抜き口周辺の正面一部断面図、図14はバケットコンベア式搬送装置の側面図、図15はバイパス周辺の斜視図である。
【0009】
はじめに、本発明に係わるコンバインの全体構成について、図1乃至図4により説明する。クローラ式走行装置1R・1L上には機体フレーム100が搭載され、該機体フレーム100上には脱穀部2が搭載され、該脱穀部2の前方には、フィーダ室3を介して刈取部4が連設されると共に、脱穀部2の横側方には穀粒タンク5が搭載され、該穀粒タンク5の前方側には、運転部6が連設されている。
【0010】
さらに、前記脱穀部2の下方には、揺動選別装置9が配置され、該揺動選別装置9の下方に横設された一番コンベア8の終端部には、連通してバケット式の揚穀コンベア7が立設されている。該揚穀コンベア7では、上下部に軸支されたスプロケット14・15間にコンベアチェーン16が巻回され、該コンベアチェーン16上には複数のバケット17が列設されており、前記揺動選別装置9で選別された一番物などの精粒は揚穀コンベア7下部の円弧状の受部に搬送され、該受部の精粒はコンベアチェーン16上のバケット17により掬い上げられ、そのまま揚穀コンベア7の上部まで搬送される。
【0011】
そして、該揚穀コンベア7の上部は連結パイプ68を介して穀粒タンク5に連通され、該穀粒タンク5に搬送されてきた精粒は、回転する図示せぬレベリングディスクなどで弾き飛ばされて、穀粒タンク5内に均一に分散され均等に貯留できるようにしている。該穀粒タンク5の下部樋10には、スクリュー式の搬出コンベア11が軸装され、該搬出コンベア11の終端部は、穀粒排出装置13下部に受継ぎケース12を介して連通されている。
【0012】
該穀粒排出装置13でも、バケット式の排出コンベア56が形成され、該排出コンベア56の上下部に軸支されたスプロケット88・89間には、コンベアチェーン67が巻回され、該コンベアチェーン67上には複数のバケット66が列設されており、前記穀粒タンク5内に貯留された穀粒を、穀粒排出装置13上方より排出できるようにしている。
【0013】
このように、穀粒タンク5の底部に穀粒排出装置13の下部を連結連通し、該穀粒排出装置13を前記穀粒タンク5の背面に立設することにより、機体後部の空間が活用でき、機体上部又は側部に設けた従来のような長い排出オーガや幅広の袋詰め装置に比べて、機体高さ、機体幅を小さくできるため、作物の走行中の機体による損傷を防止すると共に、機体の格納スペースを小さくしている。
【0014】
そして、この穀粒排出装置13の排出口13a下方には、穀粒を機外に搬送可能なコンベア式搬送装置70を配設して、遠く離間した位置にあるコンテナやトラックにも多量の穀粒を排出できるようにしている。さらに、該コンベア式搬送装置70の穀粒流入口50と、前記穀粒排出装置13の排出口13aとの間には、中継ぎ搬送装置69を連通して、排出口13aから排出される穀粒を、回動する平ベルト90などにより穀粒流入口50まで導くようにしているのである。
【0015】
また、前記機体フレーム100上には回動支点軸107が立設され、該回動支点軸107は支持ステー108により支持され、該支持ステー108は、前記脱穀部2や揺動選別装置9等を内設する支持ケース55から水平に突設され、該支持ケース55は前記機体フレーム100上に載置固定されている。
【0016】
このようにして、機体フレーム100や支持ステー108により強固に支持された回動支点軸107には、上下の回動ステー92・93の後端部が回動可能に外嵌され、該回動ステー92・93の先端部は、前記穀粒タンク5の背面に連結固定されており、穀粒タンク5を、回動支点軸107を中心に回動できるようにしている。これにより、穀粒タンク5を迅速かつ確実にオープンして、コンバイン内部の保守管理作業の容易化を図っている。
【0017】
次に、本発明に係わるコンベア式搬送装置70を含む前記各コンベアの駆動伝達構成について、図4乃至図7により説明する。まず、搬出コンベア11から穀粒排出装置13を介して中継ぎ搬送装置69に至る一連のコンベア(以下「下部コンベア」とする)について、図4乃至図6により説明する。前述のように、搬出コンベア11のコンベア軸11a終端には、スプロケット88が固設され、該スプロケット88は穀粒排出装置13内のコンベアチェーン67を介して上部のスプロケット89に連結されており、コンベア軸11aはスプロケット89を軸支する枢軸30に連結連動されている。一方、コンベア軸11a始端は、伝達ギア102や下部コンベアクラッチ118等からなる伝達機構を介して、図示せぬエンジンの出力軸に連結連動されている。
【0018】
このような穀粒排出装置13に連設する中継ぎ搬送装置69では、前記排出口13a側方に連絡路81aが連設され、該連絡部81aより後方に向かって角パイプ状の中継ぎケース81が突設され、該中継ぎケース81下部には搬送部31が形成されている。該搬送部31では、中継ぎケース81の搬送始端側の左右側板間に駆動軸19が枢支され、該駆動軸19には駆動プーリ20が外嵌・固定されている。同様に、中継ぎケース81の搬送終端側の左右側板間には従動軸21が枢支され、該従動軸21には従動プーリ22が外嵌固定されており、該従動プーリ22と前記駆動プーリ20との間には平ベルト90が巻回されている。
【0019】
そして、駆動軸19側端からは連結軸28が延設され、該連結軸28端部にはベベルギア27が固設されると共に、穀粒排出装置13上部のスプロケット89を軸支する前記枢軸30の後端にもベベルギア26が固設され、該ベベルギア26は前記ベベルギア27と噛合しており、枢軸30は駆動軸19に連結連動されている。
【0020】
このような構成において、図示せぬエンジンから下部コンベアクラッチ118、伝達ギア102等より成る伝達機構を介して搬出コンベア11に伝達された駆動力は、コンベア軸11a→スプロケット88→コンベアチェーン67→スプロケット89→枢軸30→ベベルギア26→ベベルギア27→連結軸28→駆動軸19の順で駆動プーリ20に伝達され、エンジンからの動力により、下部コンベアを構成する各コンベアを、これら連結軸28などから成る下部コンベア駆動機構91により同時駆動できるようにしている。
【0021】
また、該下部コンベアに連設される本発明に係わるコンベア式搬送装置70について、図5、図7により説明する。コンベア式搬送装置70は、外側は角パイプ状の搬送ケース33により外装され、該搬送ケース33の搬送始端側には、左右側板間に駆動軸38が枢支され、該駆動軸38には駆動プーリ39が外嵌・固定されている。同様に、搬送ケース33の搬送終端側にも、左右側板間に従動軸40が枢支され、該従動軸40には従動プーリ41が外嵌固定されており、該従動プーリ41と前記駆動プーリ39との間には搬送ベルト47が巻回されている。
【0022】
該搬送ベルト47の外周面には、所定間隔で搬送板47a・47a・・・が立設されており、該搬送板47a・47a・・・の間に穀粒を収納するようにし、搬送終端側が上昇して上搬送面の斜度が大きくなった場合であっても、穀粒が転動して逆戻りすることがないようにしている。また、搬送ケース33の搬送始端側には、上方に開いた穀粒流入口50が形成され、該穀粒流入口50を含む受継ぎ部106が搬送始端側上方に形成されている。
【0023】
そして、この搬送始端側近傍には、コンベア式搬送装置駆動用油圧モータ32が固設され、該コンベア式搬送装置油圧モータ32より側方に延出された駆動軸32aには駆動プーリ32bが固設され、該駆動プーリ32bと、前記駆動軸38端部に固設された入力プーリ35との間には駆動ベルト34が巻回されており、コンベア式搬送装置油圧モータ32により、駆動力を入力プーリ35を介して駆動軸38に伝達し、コンベア式搬送装置70を駆動できるようにしている。
【0024】
このように、コンベア式搬送装置70は、前記下部コンベアとは別系統で駆動されると共に、油圧回路内の切換バルブの開閉により駆動・停止される構成となっている。
【0025】
次に、この油圧回路、及びその制御構成について、図1、図5、図8、図9により説明する。図8に示すように、油圧回路42は、油タンク85から油圧ポンプ82により圧送されてきた油をコンベア駆動ライン44とコンベア昇降ライン45とに分岐させる分流バルブ86と、該コンベア駆動ライン44上に上流から下流に向かって順に配置される掻込リール昇降回路61・コンベア式搬送装置駆動回路62・左姿勢制御回路63と、コンベア昇降ライン45上に上流から下流に向かって順に配置される刈取部昇降回路60・コンベア式搬送装置昇降回路59・右姿勢制御回路58と、前記分流バルブ86とコンベア式搬送装置駆動回路62との間に介設したリリーフバルブ83のような安全回路、などから構成される。
【0026】
そして、右姿勢制御回路58は姿勢制御用右昇降切換バルブ74と姿勢制御用右昇降シリンダ125R、コンベア式搬送装置昇降回路59はコンベア式搬送装置昇降切換バルブ75とコンベア式搬送装置昇降シリンダ113、刈取部昇降回路60は刈取部昇降切換バルブ76と刈取部昇降シリンダ134、掻込リール昇降回路61は掻込リール昇降切換バルブ77と左右の掻込リール昇降シリンダ133R・133L、コンベア式搬送装置駆動回路62はコンベア式搬送装置駆動切換バルブ78とコンベア式搬送装置油圧モータ32、左姿勢制御回路63は姿勢制御用左昇降切換バルブ79と姿勢制御用左昇降シリンダ125Lから成ると共に、各アクチュエータ部125R・113・134・133・32・125Lは、各切換バルブ74乃至79にそれぞれ接続され、駆動制御を受ける構成となっている。
【0027】
ここで、これら各アクチュエータ部について説明する。図1に示すように、左右一対のクローラ式走行装置1R・1Lは、機体フレーム100前側方に配置した駆動スプロケット119、機体フレーム100に姿勢制御機構120を介して連結したトラックフレーム121、該トラックフレーム121に取り付けた複数個の遊転輪122・122・・・及びテンションスプロケット123と、これらの駆動スプロケット119及び遊転輪122・122・・・及びテンションスプロケット123との外周面にゴム製のクローラベルト124を巻回して成り、エンジンからの動力により、駆動スプロケット119を駆動してクローラベルト124を回転駆動するようにしている。
【0028】
そして、前記姿勢制御機構120においては、左右に前記姿勢制御用昇降シリンダ125R・125Lが前後略中央部に後下がり傾斜状に配置されており、該姿勢制御用昇降シリンダ125R・125Lの基部側は、前記機体フレーム100に固設したブラケット126に枢結されると共に、姿勢制御用昇降シリンダ125L・125Rのシリンダロッド先端は、リンク機構127を介して前記トラックフレーム121に連結されている。これにより、姿勢制御用昇降シリンダ125L・125Rに駆動力を伝達してシリンダロッドを伸縮させると、トラックフレーム121を機体フレーム100に対して昇降することができ、左右のクローラ式走行装置1R・1Lのトラックフレーム121を同方向に昇降させることで機体の車高が調整され、左右のトラックフレーム121を別々に昇降させることで水平制御が行われる。
【0029】
刈取部4では、プラットホーム129内に横送りオーガ130を左右方向に収納し、回転駆動することによって穀稈を略左右中央に集めるようにしている。該プラットホーム129の前上方には掻込リール128が配設され、プラットホーム129の両側の後部上には昇降リンク132の後部が枢支されており、該昇降リンク132の前端には前記掻込リール128が回転自在に支持され、油圧モーター等により回転駆動される。
【0030】
そして、前記昇降リンク132と、プラットホーム129左右側面の前後途中部との間に、それぞれ前記掻込リール昇降シリンダ133R・133Lが介装され、掻込リール128を昇降可能にしている。また、前記フィーダ室3の下面と機枠フレーム100との間には、前記刈取部昇降シリンダ134が介装され、刈取部4を昇降可能としているのである。
【0031】
図5に示すように、機体フレーム100上には、旋回支点軸104が立設され、該旋回支点軸104は、上下の支持ステー109・110により支持され、該支持ステー109・110は、前記脱穀部2や揺動選別装置9等を内設する支持ケース55から水平に突設されており、該支持ケース55は前記機体フレーム100上に載置固定されている。そして、このように、前記機体フレーム100や支持ステー109・110により強固に支持された旋回支点軸104の上部には、回動部材24が回動可能に外嵌され、該回動部材24上には、断面視で上方に開いたコ字状の旋回台105が載置固定されており、該旋回台105は前記旋回支点軸104を中心にして水平に旋回可能としている。
【0032】
そして、旋回台105の左右側板間には、コンベア式搬送装置70が、左右方向の支軸57を中心にして上下回動可能に軸支されると共に、前記回動部材24側面には、固定部材111が固設され、該固定部材111にはシリンダ支軸112が設けられ、該シリンダ支軸112は、前記コンベア式搬送装置昇降シリンダ113の基部が軸支されている。そして、該コンベア式搬送装置昇降シリンダ113から延出されたピストンロッド113aの先部は、前記搬送ケース33の右側板に回動自在に連結されており、コンベア式搬送装置70を自在に昇降可能としているのである。
【0033】
以上のようにして設けた、各アクチュエータ部125R・113・134・133・32・125Lは、図1、図9に示すように、各切換バルブ74乃至79を介して、コンバイン制御用のコントローラ36に接続される一方、該コントローラ36には、中継ぎ搬送装置69内への穀粒まりを検出する詰まりセンサ94、コンベア式搬送装置70の支持ケース55上への収納を検出する収納スイッチ84、穀粒排出作業の開始と終了の入力操作を行う排出作業スイッチ43、及び本発明に係わる正逆転切換スイッチ143が接続されており、これらの各スイッチの検出信号、あるいは設定プログラムによる出力信号に基づいて、各アクチュエータ部125R・113・134・133・32・125Lが駆動制御されるようにしている。
【0034】
次に、このような油圧回路42で駆動制御されるコンベア式搬送装置70の穀粒搬送構成について、図1、図7乃至図11により説明する。図1、図8、図9に示すように、コンベア式搬送装置駆動用油圧モータ32は双方向回転式であり、該コンベア式搬送装置駆動用油圧モータ32には、前述したようにコンベア式搬送装置駆動切換バルブ78が接続され、該コンベア式搬送装置駆動切換バルブ78には、コントローラ36が接続されており、該コントローラ36には、運転部6に設けた正逆転切換スイッチ143が接続されている。
【0035】
そして、該正逆転切換スイッチ143をボタンやレバーなどで「正転」操作すると、正転信号がコントローラ36に伝達され、該正転信号を受けたコントローラ36は、コンベア式搬送装置駆動切換バルブ78のスプールを操作してコンベア式搬送装置駆動用油圧モータ32を正回転させるのである。反対に、正逆転切換スイッチ143を「逆転」操作すると、逆転信号がコントローラ36に伝達され、該逆転信号を受けたコントローラ36は、コンベア式搬送装置駆動切換バルブ78のスプールをソレノイドにより逆に動かして、油の流れ方向を反対にしコンベア式搬送装置駆動用油圧モータ32を逆回転させるのである。
【0036】
ここで、図7、図10、図11に示すように、駆動プーリ39を駆動軸38を中心にして矢印64向き(図中左回り)に回転した場合を正転とした場合、該正転時には、穀粒排出装置13から穀粒流入口50を通って落下してきた穀粒144は、搬送ベルト47の上搬送面47b上で、隣接する搬送板47a間に蓄えられ、そのまま搬送終端部まで搬送された後(以下「上搬送式」とする)、排出口33bから下方の図示せぬコンテナ等に落入される。
【0037】
反対に、駆動プーリ39を駆動軸38を中心にして矢印65向き(図中右回り)に回転する逆転時には、穀粒排出装置13から穀粒流入口50を通って落下してきた穀粒144は、穀粒流入口50直下の上搬送面47b上に蓄えられつつ、その一部は袋部33c底部の方に流下し、搬送ケース33の底板33dの上に蓄えられ、さらに、回動されてきた搬送板47aにより搬送終端部側(図中では左側)に押動されながら、そのまま搬送終端部まで搬送された後(以下「下搬送式」とする)、排出口33bより下方の図示せぬコンテナ等に落入される。
【0038】
従って、正転時には、穀粒144は搬送板47aと上搬送面47bにより保持された状態で搬送され、穀粒144同士間や穀粒144と搬送ケース33内壁面間で擦過されることがなく、大豆などのように軟らかく大粒で、しかも土などの異物が混入しやすい豆類の場合であっても、穀粒144の汚損や損傷を確実に防止することができる。
【0039】
しかしながら、麦・ソバなどの小粒の場合には、穀粒144が上搬送面47bの側縁と搬送ケース33の側板との間の隙間から零れ落ちやすいため、零れた穀粒144は、上下の搬送面47b・47c間に侵入して、そのまま駆動プーリ39と搬送ベルト47との間まで搬送されて噛み込んだり、あるいは、搬送ケース33の底板33d上に土や埃と一緒に多量に蓄積して、搬送効率が低下したり、搬送ケース33内の頻繁な清掃作業が要求されることとなる。
【0040】
反対に、逆転時には、穀粒144は搬送板47aにより底板33d上を押された状態で搬送されるため、穀粒144と搬送ケース33内壁面間との若干の擦過は避けられないものの、排出作業をスクリュー式の排出オーガで行う場合に比べると穀粒の損傷はかなり軽減される。従って、大豆などの豆類に比べると硬い麦・ソバなどでは、穀粒は損傷しにくい。
【0041】
しかも、正転時のように、麦・ソバなどの小さい穀粒144が搬送ベルト47から零れて上下の搬送面47b・47c間に侵入することがないため、零れた穀粒による噛み込みトラブルが発生せず、また、底板33d上は搬送板47aにより常に掃かれる状態にあるため、取りこぼしが少なく搬送効率も向上し、搬送ケース33内のメンテナンス頻度も少なくて済むのである。
【0042】
すなわち、穀粒144を穀粒タンク5から揚穀する下部コンベアと、該下部コンベアからの穀粒を機外に搬送可能なコンベア式搬送装置70とを配設し、該コンベア式搬送装置70を油圧モータ32により駆動するコンバインにおいて、コンベア式搬送装置70の搬送ベルト47は正逆転可能な構成としたので、搬送ベルト47の回転方向を切り換えることにより、穀粒144の大きさ・形状・硬さなどの品質に応じた適正な搬送方式を、上搬送式と下搬送式のいずれかから自在に選択できるため、穀粒の汚損・損傷や噛み込みトラブルの防止、搬送効率の向上、及び搬送ケース33内のメンテナンス頻度の減少を図ることができる。
【0043】
さらに、搬送ベルト47の正逆転操作が可能な切換スイッチ143を、運転部6に設けるので、穀粒排出作業中に急に穀粒品質が変化した場合、例えば、穀粒タンク5内の粒度分布に片寄りがあり排出作業が進むにつれて粒径が大きく変化してきた場合であっても、作業者は、排出状況を見ながら的確、かつ迅速に、適正な搬送方式に切り換えることができ、穀粒の汚損・損傷や噛み込みトラブルの防止、搬送効率の向上、及び搬送ケース33内のメンテナンス頻度の減少を、確実に実施することができるのである。
【0044】
次に、コンベア式搬送装置70の搬送ケース33の構造、及びコンベア形式について、図9、図12乃至図14により説明する。図9、図12に示すように、コンベア式搬送装置70の排出口33bには、搬送方向に対して左右に枢軸145が横架され、該枢軸145の左右端部には角筒状の排出樋146の上部が外嵌・固定され、該排出樋146を、前後方向に回動可能としている。そして、この枢軸145上で排出樋146の外側面には、従動ギア147が固設され、該従動ギア147には、上方の駆動ギア149が噛合されており、該駆動ギア149は、電動モータなどの排出樋回動モータ151から側方に突設された駆動軸150の一端に固設され、該排出樋回動モータ151は、搬送ケース33の搬送終端部の横側板上に配設されている。さらに、搬送ケース33の搬送終端部の先側板上には、排出樋回動スイッチ152が配設され、該排出樋回動スイッチ152は、コントローラ36を介して、前記排出樋回動モータ151に接続されている。
【0045】
このような構成において、排出樋146が垂下した収納姿勢153にあっては、搬送ベルト47により搬送されてきた穀粒は、矢印155に示すように、排出口33bから排出樋146本体内面を通って落下し、最終排出口146aから、そのまま下方の図示せぬ穀粒袋内に落入される。
【0046】
前記排出樋回動スイッチ152の操作レバー152aを上方に傾倒させると、回動信号がコントローラ36に伝達され、該コントローラ36が、この回動信号に基づいて排出樋回動モータ151を回転駆動し、排出樋146は枢軸145を中心にして上方に回動され、排出姿勢154となる。すると、搬送されてきた穀粒は、矢印156に示すように、排出口33bから排出樋146本体内面を通って緩やかに流下していき、最終排出口146aから、そのまま、側方のコンテナ内に落入される。
【0047】
この後、逆に、排出樋回動スイッチ152の操作レバー152aを下方に傾倒させると、回動信号がコントローラ36に伝達され、該コントローラ36が、この回動信号に基づいて排出樋回動モータ151を回転駆動し、排出樋146は枢軸145を中心にして下方に回動され、収納姿勢153に戻るのである。なお、前記収納姿勢153と排出姿勢154との間の可動範囲157内においても、操作レバー152aを細かく操作することにより、任意の排出角度に設定することができる。
【0048】
すなわち、穀粒を穀粒タンク5から揚穀する下部コンベアと、該下部コンベアからの穀粒を機外に搬送可能なコンベア式搬送装置70とを配設したコンバインにおいて、該コンベア式搬送装置70の排出口33b下方に、該排出口33bの下方及び側方に穀粒を誘導する上下回動可能な排出樋146を設けたので、排出樋146の姿勢を変更するだけで、穀粒の少量処理に適した通常の穀粒袋への排出作業にも、高い位置に配置されたコンテナへの多量の穀粒の排出作業にも、容易かつ確実に対応することができるのである。
【0049】
しかも、排出樋146は、排出樋回動モータ151で上下回動すると共に、該排出樋回動モータ151を駆動可能な排出樋回動スイッチ152をコンベア式搬送装置70先部に設けるので、作業者は、実際に排出状況を確認しながら、排出樋146を適正な排出角度に設定できるため、排出作業中に、穀粒袋やコンテナから外れた位置に穀粒が零れたり、穀粒袋やコンテナから溢れ出たりするトラブルを確実に防止できると共に、排出先を少しずつ変えて穀粒袋やコンテナ内の穀粒を均平化することができ、排出作業の操作性や作業性が大きく向上する。
【0050】
なお、排出樋146は、上方を開放した形状、例えば略U字状のようにしてもよい。これにより、コンベア式搬送装置70先部で穀粒詰まりが発生した場合でも、詰まり部に穀粒が蓄積せずに上方から排出されるため、穀粒詰まりのそれ以上の悪化を抑えることができるのである。
【0051】
また、図12、図13に示すように、従動プーリ41近傍の搬送ケース33側板内面には、平面視く字状のスクレーパー53の基部が固設され、該スクレーパー53の下辺は、搬送ベルト47の内側下面に当接するようにして配設されると共に、スクレーパー53先部近傍の搬送ケース33側板には、外側に張り出した袋部33eが形成されており、搬送ベルト47の内側に入った穀粒は、搬送ベルト47の進行に伴い、矢印59に示す経路に沿って側方に押しやられた後、袋部33eを通って搬送ケース33底板まで落下していく。そして、該搬送ケース33の底板には屑抜き口33aが開口され、該屑抜き口33aの下方には回収箱158を着脱自在に冠着しており、前記袋部33eから落下してきた穀粒は、屑抜き口33aから回収箱158内に蓄積されることとなる。なお、駆動プーリ39近傍の搬送ケース33についても、同様にして、屑抜き口33aや回収箱158を設けることができる。
【0052】
すなわち、穀粒を穀粒タンク5から揚穀する下部コンベアと、該下部コンベアからの穀粒を機外に搬送可能なコンベア式搬送装置70とを配設したコンバインにおいて、該コンベア式搬送装置70のコンベア支持体である駆動プーリ39、従動プーリ41の近傍の搬送ケース33には屑抜き口33aを設け、該屑抜き口33aには回収箱158を着脱自在に冠着したので、搬送ベルト47の内側に零れた穀粒が、プーリなどのベルト駆動部材と搬送ベルトと間に噛み込まれることがなくなり、また、零れた穀粒を回収箱158で回収できるため回収歩留まりが向上する。
【0053】
また、図14に示すように、コンベアを、搬送板47aを立設した搬送板タイプではなく、穀粒排出装置13と同じバケットタイプとすることができる。このバケットコンベア式搬送装置159においては、該バケットコンベア式搬送装置159の搬送始端側の左右側板間に駆動軸167が枢支され、該駆動軸167には駆動スプロケット163が外嵌・固定されている。同様に、搬送終端側の左右側板間には従動軸168が枢支され、該従動軸168には従動スプロケット164が外嵌固定されており、該従動スプロケット164と前記駆動スプロケット163との間には搬送チェーン166が巻回されている。
【0054】
該搬送チェーン166上には複数のバケット165が列設され、搬送チェーン166回動中は、穀粒をバケット165の中に確実に保持できるため、搬送終端側を搬送板タイプの場合よりも一層高くまで上昇させ、排出高さをより高くすることができる。さらに、スクリュータイプはもちろん、搬送板タイプと比べても、穀粒が搬送板47a間をほとんど転動せず穀粒は傷つき難いため、より高い穀粒品質を確保することができるのである。
【0055】
すなわち、穀粒を穀粒タンク5から揚穀する下部コンベアと、該下部コンベアからの穀粒を機外に搬送可能なコンベア式搬送装置70とを配設したコンバインにおいて、該コンベア式搬送装置70の搬送体を、複数のバケット165を列設する搬送チェーン166としたので、穀粒を確実に収納でき、排出高さをより高くすると共に、一層高い穀粒品質が確保できる。
【0056】
さらに、該バケットコンベア式搬送装置159の搬送始端部は支軸162に固設され、該支軸162は受継ぎ部169に回動可能に横設され、該受継ぎ部169は前記中継ぎ搬送装置69の下端に水平回動可能に嵌設されている。そして、支軸162の一端は、受継ぎ部169から外側へ延出され、その延出端には、電動モータなどの昇降モータ160の出力軸が連結され、該昇降モータ160は受継ぎ部169外側面に固設されており、昇降モータ160を駆動することにより、バケットコンベア式搬送装置159を昇降できるようにしている。
【0057】
このような構成において、穀粒タンク5からの穀粒は、穀粒排出装置13のバケット66により高くまで揚穀された後、続けて中継ぎ搬送装置69を介して穀粒流入口161に流入し、バケットコンベア式搬送装置159内のバケット165により、そのまま遠くまで搬送されて機外に排出される。
【0058】
この時の穀粒排出装置13とバケットコンベア式搬送装置159とは、受継ぎ部169を介して一体構造をとると共に、バケットコンベア式搬送装置159は、受継ぎ部169を基点にして水平回動・上下回動することができるため、バケットコンベア式搬送装置159を機体側方の収納位置まで回動して折り畳み収納可能とすることができる。
【0059】
次に、コンベア式搬送装置70への中継ぎ部について、図15により説明する。穀粒排出装置13の上部には、中継ぎケース170が覆設され、該中継ぎケース170の底面は、穀粒排出装置13側に斜め上方に立設されたガイド板170aと、該ガイド板170aに連設された流路板170bと、コンベア式搬送装置70側の受継ぎ部材172に連通する流下口172cとから成る。そして、該流下口172c周辺の側板170dには、戻し口170eが開口され、該戻し口170eと、穀粒タンク5上面に開口した回収口5aとは、角筒状のバイパス172を介して連結・連通されている。
【0060】
このような構成において、穀粒排出装置13内の排出コンベア56により揚穀された穀粒は、バケット66内から、矢印173のように、ガイド板170a上に落下した後、矢印174のように、流路板170b上を転動していき、流下口172cから受継ぎ部材172内に落下する。そして、該受継ぎ部材172において、多量の穀粒処理などで穀粒詰まりが発生した場合には、堆積して溢れた穀粒が、矢印175のように、戻し口170eからオーバーフローしてバイパス172内を流下していき、回収口5aから穀粒タンク5内に流入する。
【0061】
すなわち、穀粒を穀粒タンク5から揚穀する下部コンベアと、該下部コンベアからの穀粒を機外に搬送可能なコンベア式搬送装置70とを配設したコンバインにおいて、該コンベア式搬送装置70と前記下部コンベアとの間の中継ぎケース170に、前記穀粒タンク5と連通されたバイパス171を設けたので、該バイパス171を介し、オーバーフローした穀粒を穀粒タンク5に回収することができ、前記詰まりセンサ94などを設けることなく、簡単なバイパスを設けるだけで、穀粒詰まりを確実に防止できるのである。
【0062】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成したので、次のような効果を奏するものである。
請求項1に記載の如く、穀粒(144)を穀粒タンク(5)から高い位置に揚穀する下部コンベア(11・13・69)と、該下部コンベア(11・13・69)からの穀粒を、機外に搬送可能なコンベア式搬送装置(70)とを配設したコンバインにおいて、該コンベア式搬送装置(70)は、外側は角パイプ状の搬送ケース(33)により外装し、該搬送ケース(33)内の搬送始端側の駆動プーリ(39)と、搬送終端側の従動プーリ(41)の間に、搬送ベルト(47)を巻回して構成し、該搬送ベルト(47)の外周面には、所定間隔で搬送板(47a・・)を立設し、該搬送板(47a・・)の間に穀粒(144)を収納するように構成し、前記コンベア式搬送装置(70)の搬送ベルト(47)は、該駆動プーリ(39)を駆動する油圧モータ(32)により正逆転可能な構成とし、前記駆動プーリ(39)の正転時には、前記穀粒(144)を、前記搬送ベルト(47)の上搬送面(47b)上で、隣接する搬送板(47a・・)間に蓄えて、搬送終端部まで搬送し、反対に、前記駆動プーリ(39)の逆転時には、前記穀粒(144)は、前記搬送ケース(33)の底板(33d)の上に蓄えて、回動されてきた搬送板(47a・・)により搬送終端部側まで押動し、搬送するように構成したので、搬送ベルトの回転方向を切り換えることにより、穀粒の大きさ・形状・硬さなどの品質に応じた適正な搬送方式を、上搬送式と下搬送式のいずれかから自在に選択できるため、穀粒の汚損・損傷や噛み込みトラブルの防止、搬送効率の向上、及び搬送ケース内のメンテナンス頻度の減少を図ることができる。
【0063】
請求項2のように、請求項1記載の搬送ベルトの正逆転操作が可能な、前記油圧モータ(32)の切換スイッチを、運転部に設けたので、穀粒排出作業中に急に穀粒品質が変化した場合、例えば、穀粒タンク内の粒度分布に片寄りがあり排出作業が進むにつれて粒径が大きく変化してきた場合であっても、作業者は、排出状況を見ながら的確、かつ迅速に、適正な搬送方式に切り換えることができ、穀粒の汚損・損傷や噛み込みトラブルの防止、搬送効率の向上、及び搬送ケース内のメンテナンス頻度の減少を、確実に実施することができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わるコンバインの全体側面図である。
【図2】 同じく平面図である。
【図3】 同じく背面図である。
【図4】 同じく穀粒排出経路を示す後部側面図である。
【図5】 中継ぎ搬送装置周辺の側面一部断面図である。
【図6】 同じく平面一部断面図である。
【図7】 コンベア式搬送装置の全体側面図である。
【図8】 コンバイン各部の昇降・駆動のための油圧回路図である。
【図9】 コンバイン各部の昇降・駆動手段を示す制御ブロック図である。
【図10】 上搬送式のコンベア式搬送装置基部の拡大側面図である。
【図11】 下搬送式のコンベア式搬送装置基部の拡大側面図である。
【図12】 コンベア式搬送装置先部の拡大側面図である。
【図13】 屑抜き口周辺の正面一部断面図である。
【図14】 バケットコンベア式搬送装置及びその周囲の側面図である。
【図15】 バイパス周辺の斜視図である。
【符号の説明】
5 穀粒タンク
6 運転部
32 油圧モータ
47 搬送ベルト
70 コンベア式搬送装置
143 切換スイッチ
144 穀粒

Claims (2)

  1. 穀粒(144)を穀粒タンク(5)から高い位置に揚穀する下部コンベア(11・13・69)と、該下部コンベア(11・13・69)からの穀粒を、機外に搬送可能なコンベア式搬送装置(70)とを配設したコンバインにおいて、該コンベア式搬送装置(70)は、外側は角パイプ状の搬送ケース(33)により外装し、該搬送ケース(33)内の搬送始端側の駆動プーリ(39)と、搬送終端側の従動プーリ(41)の間に、搬送ベルト(47)を巻回して構成し、該搬送ベルト(47)の外周面には、所定間隔で搬送板(47a・・)を立設し、該搬送板(47a・・)の間に穀粒(144)を収納するように構成し、前記コンベア式搬送装置(70)の搬送ベルト(47)は、該駆動プーリ(39)を駆動する油圧モータ(32)により正逆転可能な構成とし、前記駆動プーリ(39)の正転時には、前記穀粒(144)を、前記搬送ベルト(47)の上搬送面(47b)上で、隣接する搬送板(47a・・)間に蓄えて、搬送終端部まで搬送し、反対に、前記駆動プーリ(39)の逆転時には、前記穀粒(144)は、前記搬送ケース(33)の底板(33d)の上に蓄えて、回動されてきた搬送板(47a・・)により搬送終端部側まで押動し、搬送するように構成したことを特徴とするコンバイン。
  2. 請求項1記載のコンバインにおいて、前記搬送ベルト(47)の正逆転操作が可能な、前記油圧モータ(32)の切換スイッチ(143)を、運転部(6)に設けたことを特徴とするコンバイン。
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